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JP4979930B2 - 異方形状シリカゾルの製造方法 - Google Patents

異方形状シリカゾルの製造方法 Download PDF

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JP4979930B2 JP2005351260A JP2005351260A JP4979930B2 JP 4979930 B2 JP4979930 B2 JP 4979930B2 JP 2005351260 A JP2005351260 A JP 2005351260A JP 2005351260 A JP2005351260 A JP 2005351260A JP 4979930 B2 JP4979930 B2 JP 4979930B2
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Description

本発明は、特に研磨材として好適な異方形状シリカゾルの効率的な製造方法およびその製造方法により得られる異方形状シリカゾルに関する。
半導体の集積回路付基板の製造においては、シリコンウェーハ上に銅などの金属で回路を形成する際に凹凸あるいは段差が生じるので、これを研磨して表面の段差がなくなるように回路の金属部分を優先的に除去することが行われている。また、シリコンウェーハ上にアルミ配線を形成し、この上に絶縁膜としてシリカ等の酸化膜を設けると配線による凹凸が生じるので、この酸化膜を研磨して平坦化することが行われている。このような基板の研磨においては、研磨後の表面は段差や凹凸がなく平坦で、さらにミクロな傷等もなく平滑であることが求められており、また研磨速度が速いことも必要である。
さらに、半導体材料は電気・電子製品の小型化や高性能化に伴い高集積化が進展しているが、例えばトランジスタ分離層にNaやK等の不純物等が残存した場合、性能が発揮されなかったり、不具合の原因となることがある。特に研磨した半導体基板や酸化膜表面にNaが付着すると、Naは拡散性が高く、酸化膜中の欠陥などに捕獲され、半導体基板に回路を形成しても絶縁不良を起こしたり、回路が短絡することがあり、また誘電率が低下することがあった。このため使用条件によって、或いは使用が長期にわたった場合に前記不具合を生じることがあるので、NaやKなどの不純物を殆ど含まない研磨用粒子が求められている。
研磨用粒子としては、従来、シリカゾルやヒュームドシリカ、ヒュームドアルミナなどが用いられている。
CMPで使用される研磨材は、通常、シリカ、アルミナ等の金属酸化物からなる平均粒子径が200nm程度の球状の研磨用粒子と、配線・回路用金属の研磨速度を早めるための酸化剤、有機酸等の添加剤及び純水などの溶媒から構成されているが、被研磨材の表面には下地の絶縁膜に形成した配線用の溝パターンに起因した段差(凹凸)が存在するので、主に凸部を研磨除去しながら共面まで研磨し、平坦な研磨面とすることが求められている。しかしながら、従来の球状の研磨用粒子では共面より上の部分を研磨した際に、凹部の下部にあった配線溝内の回路用金属が共面以下まで研磨される問題(ディッシングと呼ばれている。)があった。このようなディッシング(過研磨)が起きると配線の厚みが減少して配線抵抗が増加したり、また、この上に形成される絶縁膜の平坦性が低下するなどの問題が生じるので、ディッシングを抑制することが求められている。
異形粒子群を含む研磨剤は、この様な凹凸を有する基材の研磨において、凸部の上端面が凹部の底面と同レベルになるまで凹部の研磨が抑制され、凸部の上端面が凹部の底面と同レベルまで研磨された後は凸部、凹部ともに同じ研磨速度で研磨できるので、ディッシング(過研磨)が起きることがなく、研磨後の表面は凹凸が無く平坦性に優れることが知られている。例えば、半導体集積回路の形成などにおける研磨においてディッシングが起きることがないので、得られる集積回路の回路抵抗を増加させることもなく、研磨後の表面は平坦性に優れているので効率的に積層集積回路を形成することができる。
また、この様な異形粒子群を含む研磨剤の用途としては、アルミニウムディスク(アルミニウムまたはその基材上のメッキ層)や半導体多層配線基板のアルミニウム配線、光ディスクや磁気ディスク用ガラス基板、液晶ディスプレイ用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、ガラス質材料の鏡面加工などへの適用が期待されている。
異形粒子を含むシリカゾルの製造方法としては、特開平1−317115号公報(特許文献1)に、動的光散乱法による測定粒子径(D1)と窒素ガス吸着法による測定粒子径(D2 )の比D1/D2が5以上であり、D1は40〜500ミリミクロン、そして電子顕微鏡観察による5〜40ミリミクロンの範囲内の一様な太さで一平面内のみの伸長を有する細長い形状の非晶質コロイダルシリカ粒子が液状媒体中に分散されてなるシリカゾルの製造方法として、(a)所定の活性珪酸のコロイド水溶液に、水溶性のカルシウム塩またはマグネシウム塩などを含有する水溶液を、所定量添加し、混合する工程、(b) 更に、アルカリ金属酸化物、水溶性有機塩基又はそれらの水溶性珪酸塩をSiO2/M2O(但し、Mは上記アルカリ金属原子又は有機塩基の分子を表わす。)モル比として20〜200となるように加えて混合する工程、(c)前工程によって得られた混合物を60〜150℃で0.5〜40時間加熱する工程からなる製造方法が開示されている。
特開平4−65314号公報(特許文献2)には、動的光散乱法による測定粒子径(D1ミリミクロン)と窒素ガス吸着法による測定粒子径(D2ミリミクロン)の比D1/D2が3以上5未満であって、このD1は40〜500ミリミクロンであり、そして電子顕微鏡観察による5ミリミクロンより大きいが100ミリミクロン以下の範囲内の一様な太さで一平面内のみの伸長を有する細長い形状の非晶質コロイダルシリカ粒子が液状媒体中に分散されてなるSiO2濃度50重量%以下の安定なシリカゾルの製造方法として、細長い形状のシリカゾルに活性珪酸の水溶液の添加を始めると、原料ゾルのコロイダルシリカ粒子の崩壊が起らずに、元の細長い形状の粒子表面上に、加えられた活性珪酸がシロキサン結合を介して沈積することによって太さの増大した細長い形状のコロイダルシリカが得られることについて開示されている。
特開平4−187512号公報(特許文献3)には、SiO2として0.05〜5.0wt%のアルカリ金属珪酸塩水溶液に、珪酸液を添加して混合液のSiO2/M2O(モル比、Mはアルカリ金属又は第4級アンモニウム)を30〜60とした後に、Ca,Mg,Al,In,Ti,Zr,Sn,Si,Sb,Fe,Cuおよび希土類金属からなる群から選ばれた1種または2種以上の金属の化合物を添加し(添加時期は、前記珪酸液添加の前または添加中でも良い)、 この混合液を60℃以上の任意の温度で一定時間維持し、更に珪酸液を添加して反応液中のSiO2/M2O(モル比)を60〜100としてなる実質的に鎖状形状のシリカ微粒子が分散したゾルの製造方法が開示されている。
特許第3441142号公報(特許文献4)には、電子顕微鏡写真の画像解析により求められる7〜1000 nm の長径と 0.3〜0.8 の短径/長径比を有するコロイダルシリカ粒子の数が全粒子中50%以上を占めるシリカの安定なゾルからなる半導体ウェーハーの研磨剤が提案されている。
特開平7−118008号公報(特許文献5)には、活性珪酸のコロイド水溶液に、水溶性のカルシウム塩、マグネシウム塩又はこれらの混合物の水溶液を添加し、得られた水溶液にアルカリ性物質を加え、得られた混合物の一部を60℃以上に加熱してヒール液とし、残部をフィード液として、当該ヒール液に当該フィード液を添加し、当該添加の間に、水を蒸発させる事によりSiO2濃度6〜30重量%まで濃縮することよりなる細長い形状のシリカゾルの製造法が開示されている。
特開平8−279480号公報(特許文献6)には、(1)珪酸アルカリ水溶液を鉱酸で中和しアルカリ性物質を添加して加熱熟成する方法、(2)珪酸アルカリ水溶液を陽イオン交換処理して得られる活性珪酸にアルカリ性物質を添加して加熱熟成する方法、(3)エチルシリケート等のアルコキシシランを加水分解して得られる活性珪酸を加熱熟成する方法、または、(4)シリカ微粉末を水性媒体中で直接に分散する方法等によって製造されるコロイダルシリカ水溶液は、通常、4〜1,000nm(ナノメートル)、好ましくは7〜500nmの粒子径を有するコロイド状シリカ粒子が水性媒体に分散したものであり、SiO2 として0.5〜50重量%、好ましくは0.5〜30重量%の濃度を有する。上記シリカ粒子の粒子形状は、球状、いびつ状、偏平状、板状、細長い形状、繊維状等が挙げられることが記載されている。
特開平11−214338号公報(特許文献7)には、コロイダルシリカ粒子を主材とした研磨材を用いるシリコンウェハーの研磨方法であって、蒸留により精製した珪酸メチルを、メタノール溶媒中でアンモニア又はアンモニアとアンモニウム塩を触媒として水と反応させることにより得られるコロイダルシリカ粒子を用い、且つ該コロイダルシリカ粒子の長径/短径比が、1.4以上であることを特徴とするシリコンウェハーの研磨方法が提案されている。
国際公開番号WO00/15552(特許文献8)には、平均粒子径10〜80nmの球状コロイダルシリカ粒子とこの球状コロイダルシリカ粒子を接合する金属酸化物含有シリカからなり、動的光散乱法による測定粒子径(D1)と球状コロイダルシリカ粒子の平均粒子径(窒素吸着法による測定粒子径/D2)の比D1/D2が3以上であって、このD1は50〜500nmであり、球状コロイダルシリカ粒子が一平面内のみにつながった数珠状コロイダルシリカ粒子が分散されてなるシリカゾルが記載されている。
また、その製造方法として、(a)所定の活性珪酸のコロイド水溶液又は酸性シリカゾルに、水溶性金属塩の水溶液を、前記コロイド水溶液又は酸性シリカゾルのSiO2に対して、金属酸化物として1〜10重量%となる量を加えて混合液1を調製する工程、(b)前記混合液1に、平均粒子径10〜80nm、pH2〜6の酸性球状シリカゾルを、この酸性球状シリカゾルに由来するシリカ含量(A)とこの混合液1に由来するシリカ含量(B)の比A/B(重量比)が5〜100、かつ、この酸性球状シリカゾルとこの混合液1との混合により得られる混合液2の全シリカ含量(A+B)が混合液2においてSiO2濃度5〜40重量%となる量加えて混合する工程、および、(c)得られた混合液2にアルカリ金属水酸化物、水溶性有機塩基又は水溶性珪酸塩をpHが7〜11となるように加えて混合し、加熱する工程からなる前記シリカゾルの製造方法が記載されている。
特開2001−11433号公報(特許文献9)には、SiO2として0.5〜10重量%を含有し、かつ、pHが2〜6である、活性珪酸のコロイド水溶液に、水溶性のII価又はIII価の金属の塩を単独又は混合して含有する水溶液を、同活性珪酸のコロイド水溶液のSiO2に対して、金属酸化物(II価の金属の塩の場合はMOとし、III価の金属の塩の場合はM23とする。但し、MはII価又はIII価の金属原子を表し、Oは酸素原子を表す。)として1〜10重量%となる量を加えて混合し、得られた混合液(1)に、平均粒子径10〜120nm、pH2〜6の酸性球状シリカゾルを、この酸性球状シリカゾルに由来するシリカ含量(A)とこの混合液(1)に由来するシリカ含量(B)の比A/B(重量比)が5〜100、かつ、この酸性球状シリカゾルとこの混合液(1)との混合により得られる混合液(2)の全シリカ含量(A+B)が混合液(2)においてSiO2濃度5〜40重量%となるように加えて混合し混合液(2)にアルカリ金属水酸化物等をpHが7〜11となるように加えて混合し、得られた混合液(3)を100〜200℃で0.5〜50時間加熱する数珠状のシリカゾルの製造方法が記載されている。
特開2001−48520号公報(特許文献10)には、シリカ濃度1〜8モル/リットル、酸濃度0.0018〜0.18モル/リットルで水濃度2〜30モル/リットルの範囲の組成で、溶剤を使用しないでアルキルシリケートを酸触媒で加水分解した後、シリカ濃度が0.2〜1.5モル/リットルの範囲となるように水で希釈し、次いでpHが7以上となるようにアルカリ触媒を加え加熱して珪酸の重合を進行させて、電子顕微鏡観察による太さ方向の平均直径が5〜100nmであり、長さがその1.5〜50倍の長さの細長い形状の非晶質シリカ粒子が液状分散体中に分散されているシリカゾルの製造方法が記載されている。
特開2001−150334号公報(特許文献11)には、水ガラスなどのアルカリ金属珪酸塩の水溶液を脱陽イオン処理することにより得られるSiO2濃度2〜6重量%程度の活性珪酸の酸性水溶液に、アルカリ土類金属、例えば、Ca、Mg、Baなどの塩をその酸化物換算で上記活性珪酸のSiO2に対し 100〜1500 ppmの重量比で添加し、更にこの液中SiO2/M2O (M は、アルカリ金属原子、NH4 又は第4級アンモニウム基を表す。) モル比が20〜150 となる量の同アルカリ物質を添加することにより得られる液を当初ヒール液とし、同様にして得られる2〜6重量%のSiO2濃度と20〜150 のSiO2/M2O (M は、上記に同じ。) モル比を有する活性珪酸水溶液をチャージ液として、60〜150 ℃で前記当初ヒール液に前記チャージ液を、1時間当たり、チャージ液SiO2/当初ヒール液SiO2の重量比として0.05〜1.0 の速度で、液から水を蒸発除去しながら(又はせずに)、添加してなる歪な形状を有するシリカゾルの製造方法が記載されている。
特開2003−133267号公報(特許文献12)には、ディッシング(過研磨)を抑制し、基板表面を平坦に研磨することができる研磨用粒子として、平均粒子径が5〜300nmの範囲にある1次粒子が2個以上結合した異形粒子群を含むことを特徴とする研磨用粒子、特には研磨用粒子中の全1次粒子の粒子数に占める、前記異形粒子群を構成する1次粒子の粒子数が5〜100%の範囲にある研磨用粒子が有効でることについて記載がある。
特開2004−288732号公報(特許文献13)には、非真球状コロイダルシリカ、酸化剤および有機酸を含有し、残部が水であることを特徴とする半導体研磨用スラリーについて開示されており、その中で、非真球状コロイダルシリカの(長径/短径)が1.2〜5.0のものが提案されており、特開2004−311652号公報(特許文献14)にも同様な非真球状コロイダルシリカが開示されている。
特開平1−317115号公報 特開平4−65314号公報 特開平4−187512号公報 特許第3441142号公報 特開平7−118008号公報 特開平8−279480号公報 特開平11−214338号公報 国際公開WO00/15552公報 特開2001−11433号公報 特開2001−48520号公報 特開2001−150334号公報 特開2003−133267号公報 特開2004−288732号公報 特開2004−311652号公報
本発明は、特に研磨材として好適な異方形状シリカゾルおよびその製造方法を提供するものであり、所定のシリカゾルを原料として、異方形状のシリカゾルを調製することを可能とする製造方法を提供することを目的とする。
本発明の異方形状シリカゾルの製造方法は、平均粒子径が3〜25nmの範囲にあるシリカ微粒子が分散した、pHが2〜8の範囲にあるシリカゾルに、該シリカゾルのシリカ固形分100重量部に対して、ポリ金属塩化合物を0.01〜70重量部添加し、50〜160℃で加熱することを特徴とするものである。
イオン交換、イオン交換樹脂による脱イオン、またはpH調整剤を添加することにより、前記pH2〜8の範囲のシリカゾルを調製することが好ましい。
前記ポリ金属塩化合物が、ポリ硫酸第二鉄、ポリ硫酸アルミニウム、ポリ硫酸カリウム、ポリ塩化第二鉄、ポリ塩化アルミニウム、ポリ塩化カルシウムまたはこれらの複合体から選ばれる1種または2種以上であることが好ましい。
本発明の異方形状シリカゾルは、前記製造方法によって得られる平均粒子径4.0〜30nm、短径/長径比が、0.05〜0.80の範囲にある異方形状シリカゾルである。
本発明に係る異方形状シリカゾルは、研磨剤として優れた研磨特性を有する。特に実用上問題となるレベルのスクラッチを抑制できるものである。即ち、当該異方形状シリカゾルは研磨時において研磨面で粒子配列が起こり、スクラッチの少ない各種の基板研磨面を提供することができる。
本発明に係る異方形状シリカゾルの製造方法は、シリカゾルにポリ金属塩化合物を添加後加熱することにより、異方形状シリカゾルを極めて容易に製造することができるものである。
[異方形状シリカゾルの製造方法]
原料シリカゾル
本発明に係る異方形状シリカゾルの製造方法においては、原料となるシリカゾルとして、BET法により求められた平均粒子径が3〜25nmのシリカ微粒子が分散したシリカゾルが使用される。また、好適には平均粒子径4〜23nmのものが使用される。原料となるシリカゾルの平均粒子径は、本発明の異方形状シリカゾルの製造方法により、原料シリカゾルを異方形状にする上で、重要な条件となる。平均粒子径が3nm未満の場合、本発明の異方形状シリカゾルの製造方法を適用しても、粒子同士の架橋で球状化が早く、異方形状化し難く、他方、25nmを越える場合は、粒子の安定性が高く、異方形状化し難い。このため平均粒子径が3〜25nmの範囲にあるシリカゾルが原料として好適に使用される。
なお、後述するように、本発明において「異方形状」シリカゾルとは、球状シリカゾル以外を意味しており、特に、短径/長径比が0.80以下のものを云う。
原料となるシリカゾルのpHは、2〜8の範囲にあるものが使用される。原料となるシリカゾルのpHについても、原料シリカゾルを異方形状化させるうえで重要な条件となる。
pHが2未満の場合は、酸性が強すぎるため、シリカゾルの安定性が損なわれるため、異方形状シリカゾルを調製することは容易ではない。他方、pHが8を越える場合は、シリカ微粒子は、粒子の負電位が大きくなり、粒子間の反発が増加することと溶解度が高いために、粒子間のネック成長が早くなり、異方形状化し難く、好ましくない。pHが2〜8の範囲にあるシリカゾルは、粒子成長させた場合、粒子同士の架橋が起こり易く、架橋した粒子の結合部に過飽和状態にある溶液から、シリカが粒子間結合部に析出しやすく、本発明の異方形状シリカゾルの製造方法においては、更にポリ金属塩化合物がシリカ微粒子間の架橋剤として作用するため、シリカ微粒子の異方形状化が促進されるものと推察される。pHの範囲については、好適にはpH2.5〜7.5が推奨される。
なお、原料となるシリカゾルについては、必要に応じてイオン交換樹脂で脱イオン若しくはpH調整剤を添加することにより、pH2〜8の範囲に調整しても良い。イオン交換樹脂は、塩基性型交換樹脂及び酸性型交換樹脂が使用可能であり、pH調整剤としては、シリカゾルに添加されてpHを調整し、異方形状シリカゾルの生成を阻害する効果を有しない水溶性の物質であれば使用可能である。また、pH調整剤としては、例えば、水酸化ナトリウム水溶液、硫酸水溶液、塩酸水溶液、硝酸水溶液などを挙げることができる。
原料シリカゾル中のシリカ微粒子の形状については、球状シリカまたは非球状シリカのいずれも適用可能である。しかしながら、本発明の製造方法は、球状シリカゾルからなる原料をもとに非球状シリカゾルを調製することを可能とするものであり、原料となるシリカゾルとして、球状シリカゾルを用いた場合に、その優れた効果が顕著に現れるものとなる。この様な球状シリカゾルについては、その短径/長径比率は、通常は0.8以上のものである。
原料となるシリカゾルのSiO2固形分濃度については、通常は1〜50重量%の範囲のものが使用される。また、好適には3〜30重量%のものが使用される。1重量%未満では、効率的にシリカゾルの生産を行うには不向きである。他方、50重量%を越えるとシリカゾルの安定性が低下し、凝集し易くなるので望ましくない。
原料となるシリカゾルの製造方法は、限定されるものではなく、公知のシリカゾル製造方法で調製されたシリカゾルを適用することができる。
原料シリカゾルとしては、水系溶媒のシリカゾルが好ましい。水系溶媒のシリカゾルの場合、上記pH範囲に調整することにより、シリカゾルの異方形状化を行うことができる。原料としてオルガノゾルを使用する場合には、ポリ金属塩化物の析出による凝集体の生成の影響で、ポリ金属塩化合物が架橋剤として機能しなくなることもあり、望ましくない。
ポリ金属塩化合物
本発明において使用されるポリ金属塩化合物とは、鉄、アルミニウム、カリウム、またはカルシウムから選ばれる金属塩の2量体以上の重合体構造をとるものであり、2種以上のポリ金属塩化合物の複合体であっても良い。これらは、水系溶媒中において、優れた凝集能力を発揮するものとして知られている。具体的には、ポリ硫酸第二鉄、ポリ硫酸アルミニウム、ポリ塩化第二鉄、ポリ塩化アルミニウム、ポリ塩化カルシウム、ポリ硫酸カリウム、またはこれらの複合体から選ばれる1種または2種以上である。
ポリ硫酸第二鉄は、水溶性の無機高分子化合物で、[Fe2(OH)n(SO43-n/2m (但し、n<2、m>10である。)の一般式で表されるものであり、通常、硫酸第1鉄、硫酸、水及び酸素とを原料として調製した硫酸第1鉄含有硫酸酸性溶液中の第1鉄イオンの全てを第2鉄イオンに酸化することによって製造される液状の物質であり、水系の凝集剤として知られている。
ポリ硫酸アルミニウムは、一般式[Al2(OH)n(SO4)3-2/n](但し、1<n<5、m<10である。)で表されるものであり、例えば、水酸化アルミニウムと硫酸を反応させて調製することができる。凝集剤であるポリ塩化アルミニウムに添加して、その凝集性能を向上させる凝集性能向上剤として知られている。
ポリ塩化第二鉄は、一般式〔Fe2(OH)nCl6-nm (ただし、n<2、m>1)で示される水溶性の無機高分子化合物であり、水系の凝集剤として知られている。
ポリ塩化アルミニウムは、一般式〔Al2(OH)nCl6-nm (ただし、1<n<5、m<10)で表される。例えば、塩酸と水酸化アルミニウムを反応させて得られる塩基性塩化アルミニウムに、アルミナ濃度、塩基度を調節する目的で、各種添加剤を混合反応させる方法により製造される。工業用水、飲料水などの用水等の処理に使用される浄化剤としての用途に使用されている。この他、ポリ塩化カルシウムやポリ硫酸カリウムも使用可能である。
本発明に係る異方形状シリカゾルの製造方法においては、ポリ金属塩化合物が、原料シリカゾルのシリカ微粒子に対する架橋剤として作用することにより、異方形状のシリカ微粒子が形成されものと考えられる。また、シリカ微粒子が均等に結合することなく、異方形状化する理由については、特に、原料シリカゾルのpH範囲(2〜8)とポリ金属塩化合物の有するOH基の特性が、シリカ微粒子同士を異方形状に結合することに有利に作用するためと思われる。即ち、ポリ金属塩化合物の有する複数のOH基がシリカ微粒子表面のシラノール基と反応して、異方形状化が促進されるものと推察される。
さらに、原料シリカゾルのシリカ固形分に対する、ポリ金属塩化合物の添加量、加熱温度および加熱時間の条件を調整することによって、良好な性状の異方形状シリカゾルが得られる。
なお、ポリ金属塩化合物に代えて、単量体の金属塩を適用した場合は、単量体のOH基は、二量体以上の場合より、反応性が高いため、シリカゾルと反応してゲル化を招き易いため、本発明の異方形状シリカゾルの製造方法には使用できない。
ポリ金属塩化合物の添加量については、原料シリカゾルのシリカ固形分100重量部に対して、ポリ塩化金属化合物を0.01〜70重量部が使用される。ポリ塩化金属化合物の添加量が0.01重量部未満では、異方形状のシリカゾルの生成量が少なく、工業的には有用ではない。他方、ポリ金属塩化合物の添加量が70重量部を越える場合は、ポリ金属塩化合物同士が相互作用して、凝集しやすくなり、好ましくない。ポリ塩化金属化合物の添加量としては、好適には1〜68重量部が推奨される。
加熱処理
本発明製造方法においては、pH2〜8の範囲にある原料シリカゾルにポリ塩化金属化合物を添加してから、50〜160℃にて加熱を行い、異方形状シリカゾルを調製する。50〜160℃の範囲での加熱を行うことにより、ポリ金属塩化合物のOH基とシリカ微粒子のシラノール基との反応が進行し、シリカ微粒子が異方形状化する。
加熱温度が50℃未満では、上記反応が充分に進行しないため、異方形状シリカゾルが生成し難くなる。他方、160℃以上では、シリカ粒子の溶解性が大きくなり、球状化しやすく、充分な異方性が起こりにくい。従って、加熱温度については、好適には70〜155℃の範囲が推奨される。
加熱時間は、生成するシリカゾル中における異方形状シリカゾルの割合に影響するものであるが、通常は1〜72時間、好ましくは2〜60時間の加熱が行われる。
[異方形状シリカゾル]
前記した本発明の製造方法によって、異方形状シリカゾル得られる。このシリカゾルの平均粒子径は4.0〜30nm、短径/長径比は0.05〜0.80である。なお、この平均粒子径についてもBET法により求められるものである。
この異方形状シリカゾルは、研磨剤用途からは、平均粒子径が5〜25nm、短径/長径比が0.10〜0.60の範囲のものが好適である。
本発明の異方形状シリカゾルは、必要に応じて濃縮したり、希釈したりして用いることができる。濃縮方法としては、加熱して水分を蒸発させる方法、限外濾過膜を用いる方法などがある。シリカゾルの濃度はSiO2として通常、1〜50重量%の範囲に調整される。
さらに、本発明の異方形状シリカゾルは、必要に応じて有機溶媒で溶媒置換してオルガノゾルとすることもできる。この溶媒置換に用いられる有機溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、エチレングリコール、ヘキシレングリコールなどのアルコール類;酢酸メチルエステル、酢酸エチルエステルなどのエステル類;ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセトン、アセト酢酸エステルなどのケトン類、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド等のアミド類などが挙げられる。これらは単独で使用しても良く、また2種以上混合して使用しても良い。
また、本発明の異方形状シリカゾルは、シランカップリング剤で表面処理して疎水性を付与して用いることもでき、必要に応じてシリカゾル中のアルカリをイオン交換樹脂等によって除去して用いることもできる。
本発明に係る異方形状シリカゾルの製造方法は、基本的に既存の球状シリカゾルをpH2〜8の範囲にて、ポリ金属塩化合物を添加して、加熱することにより、異方形状シリカゾルの製造を行なうことができるものであり、異方形状シリカゾルの製造方法としては、極めて実用性が高いものである。この製造方法は、例えば、研磨剤として利用されるシリカゾルの製造に適用される。
また、本発明に係る製造方法により得られる異方形状シリカゾルは、微細で異方形状なシリカゾルであり、研磨剤用途を始め、インク用吸収性微粒子、塗料等の展着性補助剤、材料表面の親水性コーティング材、バインダー等に適用可能である。
BET法により測定される平均粒子径が5.0nm、比表面積が545m2/g、SiO2濃度が20重量%のシリカゾル(触媒化成工業株式会社製、カタロイドSI−550)を純水で希釈して、SiO2濃度を3重量%に調整した後、5%硫酸水溶液を用いてpH3に調整した。
このシリカゾル500gにポリ塩化アルミニウムの10%水溶液をポリ塩化アルミニウム換算で10.0g添加し、常温で充分に攪拌、混合した後、加熱して120℃で3時間撹拌した。次いで、室温まで冷却し、得られたシリカゾルを限外濾過膜でSiO2濃度12重量%まで濃縮した。
本発明のシリカゾルの平均粒子径はBET法により測定される比表面積から算定される。具体的には、シリカゾルを凍結乾燥機で乾燥させた後、110℃で20時間乾燥した試料について比表面積を測定した後、比表面積測定装置(湯浅アイオニクス製、マルチソーブ12)を用いて窒素吸着法(BET法)により測定する。そして、BET法による窒素吸着量から比表面積(SA)を求め、粒子径(Dp)=6000/SA×(試料の密度)の式から平均粒子径を求めた。
ここで得られたシリカゾルの平均粒子径は6.0nm、比表面積は455m2/gとなった。
シリカゾルの短径/長径比については、透過型電子顕微鏡(型番H−800、日立製作所製)を使用して、倍率250,000倍の写真を撮影し、任意の10個のシリカ微粒子について、長径(最大の長さ)と短径(最大の太さ)を測定し、それぞれ短径/長径比の値を算出し、平均値は0.15となった
以上の調製条件、シリカゾルの平均粒子径および短径/長径比について、表1に示した。これ以降の実施例、比較例についても同様に表1に記載した。
BET法により測定される平均粒子径が4.3nm、比表面積が634m2/g、SiO2濃度が12重量%のシリカゾル(触媒化成工業株式会社製、カタロイドSI−550)を純水で希釈して、SiO2濃度を10重量%に調整した後、5%塩酸水溶液にてpH5に調整した。
このシリカゾル500gにポリ硫酸第2鉄の10%水溶液をポリ硫酸第2鉄換算で3.0g添加し、常温で充分に攪拌、混合した後、加熱して80℃で15時間撹拌した。次いで、室温まで冷却し、得られたシリカゾルを限外濾過膜でSiO2濃度11重量%まで濃縮した。
ここで得られたシリカゾルの平均粒子径は5.0nm、比表面積は540m2/gとなった。また、短径/長径比の平均値は0.32となった
BET法により測定される平均粒子径が7.0nm、比表面積が390m2/g、SiO2濃度が30重量%のシリカゾル(触媒化成工業株式会社製、カタロイドSI−350)を純水で希釈して、SiO2濃度を10重量%に調整した後、5%硫酸水溶液にてpH6に調整した。
このシリカゾル500gにポリ塩化アルミニウムの10%水溶液をポリ塩化アルミニウム換算で5.0g添加し、常温で充分に攪拌、混合した後、加熱して120℃で5時間撹拌した。次いで、室温まで冷却し、得られたシリカゾルを限外濾過膜でSiO2濃度12重量%まで濃縮した。
ここで得られたシリカゾルの平均粒子径は8.0nm、比表面積は335m2/gとなった。また、短径/長径比の平均値は0.31となった
BET法により測定される平均粒子径が7.0nm、比表面積が390m2/g、SiO2濃度が30重量%のシリカゾル(触媒化成工業株式会社製、カタロイドSI−350)を純水で希釈して、SiO2濃度を15重量%に調整した後、5%硫酸水溶液にてpH5に調整した。
このシリカゾル500gにポリ塩化アルミニウムの10%水溶液をポリ塩化アルミニウム換算で8.0g添加し、常温で充分に攪拌、混合した後、加熱して150℃で3時間撹拌した。次いで、室温まで冷却し、得られたシリカゾルを限外濾過膜でSiO2濃度12重量%まで濃縮した。
ここで得られたシリカゾルの平均粒子径は9.0nm、比表面積は301m2/gとなった。また、短径/長径比の平均値は0.40となった
BET法により測定される平均粒子径が18nm、比表面積が152m2/g、SiO2濃度が40重量%のシリカゾル(触媒化成工業株式会社製、カタロイドSI−40)を純水で希釈して、SiO2濃度を20重量%に調整した後、5%硫酸水溶液にてpH7に調整した。
このシリカゾル500gにポリ塩化アルミニウムの10%水溶液をポリ塩化アルミニウム換算で5.0g添加し、常温で充分に攪拌、混合した後、加熱して150℃で3時間撹拌した。次いで、室温まで冷却し、得られたシリカゾルを限外濾過膜でSiO2濃度20重量%まで濃縮した。
ここで得られたシリカゾルの平均粒子径は20nm、比表面積は135m2/gとなった。また、短径/長径比の平均値は0.50となった
BET法により測定される平均粒子径が20nm、比表面積が136m2/g、SiO2濃度が40重量%のシリカゾル(触媒化成工業株式会社製、カタロイドSI−40)を純水で希釈して、SiO2濃度を20重量%に調整した後、5%水酸化ナトリウムにてpH6に調整した。
このシリカゾル500gにポリ硫酸第2鉄の10%水溶液をポリ硫酸第2鉄換算で2.0g添加し、常温で充分に攪拌、混合した後、加熱して150℃で3時間撹拌した。次いで、室温まで冷却し、得られたシリカゾルを限外濾過膜でSiO2濃度15重量%まで濃縮した。
ここで得られたシリカゾルの平均粒子径は22nm、比表面積は124m2/gとなった。また、短径/長径比の平均値は0.30となった
比較例1
BET法により測定される平均粒子径が7.0nm、比表面積が390m2/g、SiO2濃度が30重量%のシリカゾル(触媒化成工業株式会社製、カタロイドSI−350)を純水で希釈して、SiO2濃度を15重量%に調整した後、5%水酸化ナトリウムにてpH11に調整した。
このシリカゾル500gにポリ塩化アルミニウムの10%水溶液をポリ塩化アルミニウム換算で5.0g添加し、常温で充分に攪拌、混合した後、加熱して80℃で15時間撹拌した。次いで、室温まで冷却したところ、シリカゾルはゲル化した。また、シリカゾルの長径(最大の長さ)と短径(最大の太さ)は測定することが出来なかった。
比較例2
BET法により測定される平均粒子径が7.0nm、比表面積が390m2/g、SiO2濃度が30重量%のシリカゾル(触媒化成工業株式会社製、カタロイドSI−350)を純水で希釈して、SiO2濃度を15重量%に調整した後、5%硫酸水溶液にてpH6に調整した。
このシリカゾル500gにポリ塩化アルミニウムの10%水溶液をポリ塩化アルミニウム換算で5.0g添加し、常温で充分に攪拌、混合した後、加熱して40℃で50時間撹拌した。次いで、室温まで冷却し、得られたシリカゾルを限外濾過膜でSiO2濃度12重量%まで濃縮した。
ここで得られたシリカゾルの平均粒子径は7.0nm、比表面積は389m2/gとなった。また、短径/長径比の平均値は0.95となった
比較例3
BET法により測定される平均粒子径が80nm、比表面積が34m2/g、SiO2濃度が40重量%のシリカゾル(触媒化成工業株式会社製、カタロイドSI−80)を純水で希釈して、SiO2濃度を20重量%に調整した後、5%硫酸水溶液にてpH3に調整した。
このシリカゾル500gにポリ塩化アルミニウムの10%水溶液をポリ塩化アルミニウム換算で3.0g添加し、常温で充分に攪拌、混合した後、加熱して150℃で3時間撹拌した。次いで、室温まで冷却し、得られたシリカゾルを限外濾過膜でSiO2濃度15重量%まで濃縮した。
ここで得られたシリカゾルの平均粒子径は80nm、比表面積は34m2/gとなった。また、短径/長径比の平均値は0.97となった
比較例4
BET法により測定される平均粒子径が7.0nm、比表面積が390m2/g、SiO2濃度が30重量%のシリカゾル(触媒化成工業株式会社製、カタロイドSI−350)を純水で希釈して、SiO2濃度を10重量%に調整した後、5%水酸化ナトリウムにてpH6に調整した。
このシリカゾル500gに塩化アルミニウムの10%水溶液を塩化アルミニウム換算で5.0g添加し、常温で充分に攪拌、混合した後、加熱して120℃で5時間撹拌した。次いで、室温まで冷却し、得られたシリカゾルを限外濾過膜でSiO2濃度12重量%まで濃縮した。
ここで得られたシリカゾルの平均粒子径は8.0nm、比表面積は340m2/gとなった。また、短径/長径比の平均値は0.87となった
Figure 0004979930

Claims (2)

  1. 平均粒子径が3〜25nmの範囲にあるシリカ微粒子が分散した、pHが2〜8の範囲にあるシリカゾルに、該シリカゾルのシリカ固形分100重量部に対して、ポリ硫酸第二鉄、ポリ塩化アルミニウムまたはこれらの複合体から選ばれる1種または2種以上のポリ金属塩化合物を0.01〜70重量部添加し、50〜160℃で加熱することを特徴とする異方形状シリカゾルの製造方法。
  2. pH調整剤を前記シリカゾルに添加して、pH2〜8の範囲に調整することを特徴とする請求項1記載の異方形状シリカゾルの製造方法。
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