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JP4978012B2 - 電気光学装置及びその製造方法並びに電子機器 - Google Patents

電気光学装置及びその製造方法並びに電子機器 Download PDF

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JP4978012B2
JP4978012B2 JP2006015363A JP2006015363A JP4978012B2 JP 4978012 B2 JP4978012 B2 JP 4978012B2 JP 2006015363 A JP2006015363 A JP 2006015363A JP 2006015363 A JP2006015363 A JP 2006015363A JP 4978012 B2 JP4978012 B2 JP 4978012B2
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Description

本発明は、例えば液晶装置等に好適な電気光学装置及びその製造方法並びに電子機器に
関する。
一般に電気光学装置、例えば、電気光学物質に液晶を用いて所定の表示を行う液晶装置
は、一対の基板間に液晶が挟持された構成となっている。このうち、TFT駆動、TFD
駆動等によるアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置等の電気光学装置においては、縦
横に夫々配列された多数の走査線(ゲート線)及びデータ線(ソース線)の各交点に対応
して、画素電極及びスイッチング素子を基板(アクティブマトリクス基板)上に設けて構
成される。
TFT素子等のスイッチング素子は、ゲート線に供給されるオン信号によってオンとな
り、ソース線を介して供給される画像信号を画素電極(透明電極(ITO))に書込む。
これにより、画素電極と対向電極相互間の液晶層に画像信号に基づく電圧を印加して、液
晶分子の配列を変化させる。こうして、画素の透過率を変化させ、画素電極及び液晶層を
通過する光を画像信号に応じて変化させて画像表示を行う。
このようなスイッチング素子を構成する素子基板は、ガラス又は石英基板上に、所定の
パターンを有する半導体薄膜、絶縁性薄膜又は導電性薄膜を積層することによって構成さ
れる。
ところで、外部からビデオ信号線を介して供給され画像信号は、サンプルホールド回路
によってサンプリングされて各データ線に供給される。データ線に供給されたデータはデ
ータ線の配線容量によって保持され、オンとなったスイッチング素子を介して各画素電極
に書き込まれる。
従って、各画素電極への書き込みが完了するまで、データはデータ線において保持され
る必要がある。データ線に十分な保持容量を付加するために、従来、データ線に、サンプ
ルホールド回路のリーク防止のための保持容量を付加する技術が開示されている。
なお、特許文献1,2には、画素領域において、十分な容量の蓄積容量を形成する技術
が開示されている。
特開2001−330856号公報 特開2001−330857号公報
ところで、近年、素子の微細化が促進されている。これに伴い、配線パターンの細径化
が図られ、各配線間隔も狭くなってきており、保持容量の形成に許容されたスペースは小
さくなってきている。このため、データ線の保持容量として十分な容量を確保することが
困難となっており、画素電極への書き込み不良が生じやすくなっているという問題点があ
った。
本発明は、データ線の保持容量を多層構造で構成することにより、少ない面積で十分な
保持容量を確保することができる電気光学装置及び電子機器を提供することを目的とする
本発明に係る電気光学装置は、複数の走査線と複数のデータ線との交差に対応して設けられた画素電極と、前記複数のデータ線に夫々電気的に接続された保持容量とを有する電気光学装置であって、前記保持容量は、前記データ線と前記画素電極との間の層から形成され、前記データ線に電気的に接続された下部電極と、前記下部電極上に、前記下部電極と一対のコンタクトホールを介して電気的に接続された上部電極と、前記下部電極と前記上部電極との間に、固定電位が供給される固定電極とを備え、前記固定電極は、前記下部電極と第1の容量絶縁膜を介して形成されると共に、前記上部電極と第2の容量絶縁膜を介して形成されており、平面的に見て前記一対のコンタクトホール間を前記下部電極及び前記上部電極と交差する方向に延在することを特徴とする。
このような構成によれば、保持容量は、下部電極、固定電極及び上部電極の多層構造で
あり、固定電極を下部電極及び上部電極が共用している。これにより、下部電極と固定電
極間で容量が構成され、上部電極と固定電極間で容量が構成される。固定電極は共用化さ
れており、小さい占有面積で十分な容量値を得ることができる。これにより、微細化によ
って保持容量の形成領域の面積が比較的狭い場合でも、十分な容量値を確保して、データ
線のデータを十分に保持することができ、画素電極への書き込み不良の発生を防止するこ
とができる。
また、本発明に係る電気光学装置は、複数の走査線と複数のデータ線との交差に対応して設けられた画素電極と、前記複数のデータ線に夫々電気的に接続された保持容量とを有する電気光学装置であって、前記保持容量は、前記データ線と前記画素電極との間の層から形成され、固定電位が供給される第1の固定電極と、前記第1の固定電極上に、前記第1の固定電極と電気的に接続された第2の固定電極と、前記第1の固定電極と前記第2の固定電極との間に、前記データ線と第1のコンタクトホールを介して電気的に接続されると共に、前記データ線と離間して設けられた他のデータ線と第2のコンタクトホールを介して電気的に接続される中継電極とを備え、前記第1の固定電極は、前記中継電極と第1の容量絶縁膜を介して形成され、前記第2の固定電極は、前記中継電極と第2の容量絶縁膜を介して形成されており、前記第1の固定電極及び前記第2の固定電極は、平面的に見て前記第1のコンタクトホールと第2のコンタクトホールとの間を前記中継電極と交差する方向に延在することを特徴とする。
このような構成によれば、保持容量は、第1の固定電極、中継電極及び第2の固定電極
の多層構造であり、中継電極を第1及び第2の固定電極が共用している。これにより、第
1の固定電極と中継電極とで容量が構成され、第2の固定電極と中継電極とで容量が構成
される。中継電極は共用化されており、小さい占有面積で十分な容量値を得ることができ
る。これにより、微細化によって保持容量の形成領域の面積が比較的狭い場合でも、十分
な容量値を確保して、データ線のデータを十分に保持することができ、画素電極への書き
込み不良の発生を防止することができる。
また、本発明の一態様によれば、前記保持容量は、前記画素電極が配置される表示領域
の周辺領域に設けられることを特徴とする。
このような構成によれば、表示領域の周辺領域において、狭い面積で十分な保持容量を
得ることができる。
また、本発明の一態様によれば、前記画素電極が配置される表示領域においては、前記データ線上に層間絶縁膜を介して形成された表示領域内下部電極と、前記表示領域内下部電極上に形成された表示領域内容量絶縁膜と、前記表示領域内容量絶縁膜上に形成されて固定電位が供給される表示領域内上部電極とを有し、前記下部電極は、前記表示領域内下部電極と同一層で構成され、前記固定電極は、前記表示領域内上部電極と同一層で構成され、前記上部電極は、前記画素電極と同一層で構成されることを特徴とする。
このような構成によれば、下部電極は、表示領域内下部電極と同一層で構成され、固定
電極は、表示領域内上部電極と同一層で構成される。これにより、工程数を増大させるこ
となく、小さい面積で十分な保持容量を得ることができる。
また、本発明の一態様によれば、前記画素電極が配置される表示領域においては、前記データ線上に層間絶縁膜を介して形成され固定電位が供給される表示領域内下部電極と、前記表示領域内下部電極上に形成された表示領域内容量絶縁膜と、前記表示領域内容量絶縁膜上に形成された表示領域内上部電極とを有し、前記第1の固定電極は、前記表示領域内下部電極と同一層で構成され、前記中継電極は、前記表示領域内上部電極と同一層で構成され、前記第2の固定電極は、前記画素電極と同一層で構成されることを特徴とする。
このような構成によれば、第1の固定電極は、表示領域内下部電極と同一層で構成され
、中継電極は、表示領域内上部電極と同一層で構成される。これにより、工程数を増大さ
せることなく、小さい面積で十分な保持容量を得ることができる。
本発明に係る電子機器は、上記電気光学装置を用いて構成したことを特徴とする。
このような構成によれば、データ線の十分な保持容量によって画素電極への書き込み不
良が生じることはなく、高品位の画像表示が可能である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<第1の実施の形態>
図1は本発明の第1の実施の形態に係る電気光学装置に採用される保持容量の構造を示
す断面図である。また、図2は図1に対応した平面図である。本実施の形態は電気光学装
置としてTFT基板を用いた液晶装置に適用したものである。図3は本実施の形態におけ
る電気光学装置である液晶装置をその上に形成された各構成要素と共に対向基板側から見
た平面図である。図4はTFT基板と対向基板とを貼り合わせて液晶を封入する組立工程
終了後の液晶装置を、図3のH−H'線の位置で切断して示す断面図である。図5は電気
光学装置の回路構成を示す回路図である。図6は液晶装置の画素領域を構成する複数の画
素における各種素子、配線等の等価回路図である。図7は液晶装置の画素構造を詳細に示
す断面図である。また、なお、上記各図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な
程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。
先ず、図3乃至図7を参照して本実施の形態の電気光学装置である液晶装置の全体構成
について説明する。
液晶装置は、図3及び図4に示すように、例えば、石英基板、ガラス基板、シリコン基
板を用いたTFT基板10と、これに対向配置される、例えばガラス基板や石英基板を用
いた対向基板20との間に液晶50を封入して構成される。対向配置されたTFT基板1
0と対向基板20とは、シール材52によって貼り合わされている。
TFT基板10上には画素を構成する画素電極(ITO)9a等がマトリクス状に配置
される。また、対向基板20上には全面に対向電極(ITO)21が設けられる。TFT
基板10の画素電極9a上には、ラビング処理が施された配向膜16が設けられている。
一方、対向基板20上の全面に渡って形成された対向電極21上にも、ラビング処理が施
された配向膜22が設けられている。各配向膜16,22は、例えば、ポリイミド膜等の
透明な有機膜からなる。
図5は本実施の形態に係る電気光学装置の電気的な構成を示す回路図である。
図5に示すように、電気光学装置は、表示領域10a及びこの表示領域10aを駆動す
るためのデータ線駆動回路101及び走査線駆動回路104を有する。
表示領域10aは、X方向に延在する複数の走査線11aとY方向に延在する複数のデ
ータ線6aとの各交差に対応して、画素9が構成される。表示領域10aをTFT液晶パ
ネルによって構成した場合には、各画素9にはTFT及び画素電極が形成される。TFT
は走査線11aを介して供給される走査信号によってオン,オフし、データ線6aを介し
て供給されるデータを画素電極に印加する。
図6は図5中の表示領域10a中の画素9をTFT素子によって構成した場合の等価回
路を示している。図6に示すように、画素領域においては、複数本の走査線11aと複数
本のデータ線6aとが交差するように配線され、走査線11aとデータ線6aとで区画さ
れた領域に画素電極9aがマトリクス状に配置される。そして、走査線11aとデータ線
6aの各交差部分に対応してTFT30が設けられ、このTFT30に画素電極9aが接
続される。
TFT30は走査線11aのON信号によってオンとなり、これにより、データ線6a
に供給された画像信号が画素電極9aに供給される。この画素電極9aと対向基板20に
設けられた対向電極21との間の電圧が液晶50に印加される。また、画素電極9aと並
列に蓄積容量70が設けられており、蓄積容量70によって、画素電極9aの電圧はソー
ス電圧が印加された時間よりも例えば3桁も長い時間の保持が可能となる。蓄積容量70
によって、電圧保持特性が改善され、コントラスト比の高い画像表示が可能となる。
図7は一つの画素に着目した液晶装置の模式的断面図である。
画素電極9aは、TFT基板10上に、マトリクス状に複数設けられており、画素電極
9aの縦横の境界に各々沿ってデータ線6a及び走査線11aが設けられている。データ
線6aは、後述するように、アルミニウム膜又はアルミニウム膜を含む積層構造からなり
、走査線11aは、例えば導電性のポリシリコン膜やタングステンシリサイド膜等からな
る。また、走査線11aは、半導体層1aのうちチャネル領域1a’に対向するゲート電
極3aに電気的に接続されている。すなわち、走査線11aとデータ線6aとの交差する
箇所にはそれぞれ、走査線11aに接続されたゲート電極3aとチャネル領域1a’とが
対向配置されて画素スイッチング用のTFT30が構成されている。
TFT基板10上には、TFT30や画素電極9aの他、これらを含む各種の構成が積
層構造をなして備えられている。この積層構造は、図1に示すように、下から順に、走査
線11aを含む第1層、ゲート電極3aを含むTFT30等を含む第2層、データ線6a
等を含む第3層、蓄積容量70を含む第4層、画素電極9a及び配向膜16等を含む第5
層からなる。また、第1層及び第2層間には下地絶縁膜12が、第2層及び第3層間には
第1層間絶縁膜41が、第3層及び第4層間には第2層間絶縁膜42が、第4層及び第5
層間には第3層間絶縁膜43が、それぞれ設けられており、前述の各要素間が短絡するこ
とを防止している。また、これら各種の絶縁膜12、41、42及び43には、例えば、
TFT30の半導体層1a中の高濃度ソース領域1dとデータ線6aとを電気的に接続す
るコンタクトホール等もまた設けられている。以下では、これらの各要素について、下か
ら順に説明を行う。
第1層には、例えば、Ti(チタン)、Cr(クロム)、W(タングステン)、Ta(
タンタル)、Mo(モリブデン)等の高融点金属のうちの少なくとも一つを含む、金属単
体、合金、金属シリサイド、ポリシリサイド、これらを積層したもの、或いは導電性ポリ
シリコン等からなる走査線11aが設けられている。この走査線11aは、平面的には、
水平方向にストライプ状にパターニングされていると共に、データ線6aに沿って図6の
Y方向に延びる突出部を有している。なお、隣接する走査線11aから延びる突出部は相
互に接続されることはなく、したがって、該走査線11aは1本1本分断されている。
これにより、走査線11aは、同一行に存在するTFT30のON・OFFを一斉に制
御する機能を有することになる。また、走査線11aは、画素電極9aが形成されない領
域を略埋めるように形成されていることから、TFT30に下側から入射しようとする光
を遮る機能をも有している。これにより、TFT30の半導体層1aにおける光リーク電
流の発生を抑制し、フリッカ等のない高品質な画像表示が可能となる。
第2層には、ゲート電極3aを含むTFT30が設けられている。TFT30は、図1
に示すように、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有しており、その構成要素として
は、上述したゲート電極3a、例えばポリシリコン膜からなりゲート電極3aからの電界
によりチャネルが形成される半導体層1aのチャネル領域1a’、ゲート電極3aと半導
体層1aとを絶縁するゲート絶縁膜を含む絶縁膜2、半導体層1aにおける低濃度ソース
領域1b及び低濃度ドレイン領域1c並びに高濃度ソース領域1d及び高濃度ドレイン領
域1eを備えている。
なお、上述のTFT30は、好ましくは図7に示したようにLDD構造をもつが、低濃
度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1cに不純物の打ち込みを行わないオフセット
構造をもってよいし、ゲート電極3aをマスクとして高濃度で不純物を打ち込み、自己整
合的に高濃度ソース領域及び高濃度ドレイン領域を形成するセルフアライン型のTFTで
あってもよい。また、本実施形態では、画素スイッチング用TFT30のゲート電極を、
高濃度ソース領域1d及び高濃度ドレイン領域1e間に1個のみ配置したシングルゲート
構造としたが、これらの間に2個以上のゲート電極を配置してもよい。このようにデュア
ルゲート、あるいはトリプルゲート以上でTFTを構成すれば、チャネルとソース及びド
レイン領域との接合部のリーク電流を防止でき、オフ時の電流を低減することができる。
さらに、TFT30を構成する半導体層1aは非単結晶層でも単結晶層でも構わない。単
結晶層の形成には、貼り合わせ法等の公知の方法を用いることができる。半導体層1aを
単結晶層とすることで、特に周辺回路の高性能化を図ることができる。
以上説明した走査線11aの上、かつ、TFT30の下には、例えばシリコン酸化膜等
からなる下地絶縁膜12が設けられている。下地絶縁膜12は、走査線11aとTFT3
0とを絶縁する機能のほか、TFT基板10の全面に形成されることにより、TFT基板
10の表面研磨時における荒れや、洗浄後に残る汚れ等による画素スイッチング用のTF
T30の特性変化を防止する機能を有する。
この下地絶縁膜12には、溝(コンタクトホール)12cvが形成されており、この溝
12cvを埋めるようにして、ゲート電極3aの一部3bが形成されている。ゲート電極
3aは、溝12cvを埋めるように、且つ、その下端が走査線11aと接するように形成
されている。従って、同一行の走査線11aとゲート電極3aとは、同電位となる。なお
、走査線11aに平行するようにして、ゲート電極3aを含む別の走査線を形成するよう
な構造を採用してもよい。この場合においては、該走査線11aと該別の走査線とは、冗
長的な配線構造をとることになる。これにより、例えば、該走査線11aの一部に何らか
の欠陥があって、正常な通電が不可能となったような場合においても、当該走査線11a
と同一の行に存在する別の走査線が健全である限り、それを介してTFT30の動作制御
を依然正常に行うことができることになる。
第3層には、データ線6aが設けられている。このデータ線6aは、TFT30の半導
体層1aの延在する方向に一致するように、すなわち垂直方向に重なるようにストライプ
状に形成されている。このデータ線6aは、例えば反射率が高いアルミニウム材料によっ
て形成されている。なお、データ線6aを、下層にアルミニウム、上層に窒化チタンを用
いた多層構造で形成してもよい。
データ線6aが、比較的低抵抗な材料たるアルミニウムを含むことにより、TFT30
、画素電極9aに対する画像信号の供給を滞りなく実現することができる。
また、この第3層には、データ線6aと同一膜として、第4層の蓄積容量70との中継
用の中継層6a1が形成されている。これらは、平面的に見ると、データ線6aと連続し
た平面形状を有するように形成されているのではなく、各者間はパターニング上分断され
るように形成されている。
中継層6a1は、データ線6aと同一工程で、下層より順に、アルミニウムからなる層
、窒化チタンからなる層の多層構造を有する膜として形成されている。窒化チタン層は、
中継層6a1に対して形成するコンタクトホール83のエッチングの突き抜け防止のため
のバリアメタルとして機能する。
第4層には、蓄積容量70が設けられている。蓄積容量70は、TFT30の高濃度ド
レイン領域1e及び画素電極9aに接続された画素電位側容量電極としての下部電極71
と、固定電位側容量電極を含む容量線300とが、誘電体膜75を介して対向配置される
ことにより形成されている。この蓄積容量70によれば、画素電極9aにおける電位保持
特性を顕著に高めることが可能となる。また、蓄積容量70は、画素電極9aの形成領域
にほぼ対応する光透過領域には至らないように形成されているため(換言すれば、遮光領
域内に収まるように形成されているため)、電気光学装置全体の画素開口率は比較的大き
く維持され、これにより、より明るい画像を表示することが可能である。
より詳細には、下部電極71は、金属膜からなり画素電位側容量電極として機能する。
ただし、下部電極71は、金属又は合金を含む単一層膜又は多層膜から構成してもよい。
また、この下部電極71は、画素電位側容量電極としての機能のほか、画素電極9aとT
FT30の高濃度ドレイン領域1eとを中継接続する機能をもつ。
容量線300は、蓄積容量70の固定電位側容量電極として機能する。なお、定電位源
としては、後述するデータ線駆動回路101に供給される正電源や負電源の定電位源でも
よいし、対向基板20の対向電極21に供給される定電位源でも構わない。この容量線3
00は、下層にアルミニウム層301、上層に窒化チタン層302の2層構造を有し、T
FT基板10上において、各画素に対応するように島状に形成されている。下部電極71
と容量線300とは、ほぼ同一形状を有するように形成されている。
これにより、蓄積容量70は、平面的に無駄な広がりを有さず、即ち画素開口率を低落
させることなく、且つ、当該状況下で最大限の容量値を実現し得ることになる。すなわち
、蓄積容量70は、より小面積で、より大きな容量値をもつ。
誘電体膜75は、例えば膜厚5〜200nm程度の比較的薄い酸化シリコン膜、あるい
は窒化シリコン膜等から構成される。蓄積容量70を増大させる観点からは、膜の信頼性
が十分に得られる限りにおいて、誘電体膜75は薄いほどよい。
以上説明したTFT30ないしゲート電極3a上、かつ、データ線6aの下には、例え
ば、NSG(ノンシリケートガラス)、PSG(リンシリケートガラス)、BSG(ボロ
ンシリケートガラス)、BPSG(ボロンリンシリケートガラス)等のシリケートガラス
膜、窒化シリコン膜や酸化シリコン膜等、あるいは好ましくはNSGからなる第1層間絶
縁膜41が形成されている。そして、この第1層間絶縁膜41には、TFT30の高濃度
ソース領域1dと後述するデータ線6aとを電気的に接続するコンタクトホール81が開
孔されている。また、第1層間絶縁膜41には、TFT30の高濃度ドレイン領域1eと
蓄積容量70を構成する下部電極71とを電気的に接続するために、コンタクトホール8
2が開孔されている。
データ線6aの上、かつ、蓄積容量70の下には、例えばNSG、PSG,BSG、B
PSG等のシリケートガラス膜、窒化シリコン膜や酸化シリコン膜等、あるいは好ましく
はTEOSガスを用いたプラズマCVD法によって形成された第2層間絶縁膜42が形成
されている。この第2層間絶縁膜42には、TFT30の高濃度ドレイン領域1eと蓄積
容量70の下部電極71とを電気的に接続するためのコンタクトホール83が開孔されて
いる。即ち、TFT30の高濃度ドレイン領域1eはコンタクトホール82、中継層6a
1及びコンタクトホール83を介して蓄積容量70の下部電極71に接続される。
第5層には、上述したように画素電極9aがマトリクス状に形成され、該画素電極9a
上に配向膜16が形成されている。そして、この画素電極9a下には、NSG、PSG、
BSG、BPSG等のシリケートガラス膜、窒化シリコン膜や酸化シリコン膜等、あるい
は好ましくはTEOSガスを用いたプラズマCVD法にて成膜されるプラズマTEOSか
らなる第3層間絶縁膜43が形成されている。この第3層間絶縁膜43には、画素電極9
a及び蓄積容量70の下部電極71間を電気的に接続するためのコンタクトホール84が
開孔されている。
第2及び第3層間絶縁膜42,43の表面は、CMP(Chemical Mechanical Polishin
g)処理等により平坦化されている。平坦化された層間絶縁膜42,43の下方に存在す
る各種配線や素子等による段差に起因する液晶層50の配向不良が低減される。
また、図2及び図3に示すように、対向基板20には表示領域を区画する額縁としての
遮光膜53が設けられている。また、対向基板20には遮光膜23も設けられる。対向基
板20の全面には、上述したように、ITO等の透明導電性膜が対向電極21として形成
され、更に、対向電極21の全面にはポリイミド系の配向膜22が形成される。配向膜2
2は、液晶分子に所定のプレティルト角を付与するように、所定方向にラビング処理され
ている。
遮光膜53の外側の領域には液晶を封入するシール材52が、TFT基板10と対向基
板20間に形成されている。シール材52は対向基板20の輪郭形状に略一致するように
配置され、TFT基板10と対向基板20を相互に固着する。シール材52は、TFT基
板10の1辺の一部において欠落しており、液晶50を注入するための液晶注入口108
が形成される。貼り合わされたTFT基板10及び対向基板20相互の間隙には、液晶注
入口108より液晶が注入される。液晶注入後に、液晶注入口108を封止材109で封
止するようになっている。
シール材52の外側の領域には、データ線6aに画像信号を所定のタイミングで供給す
ることにより該データ線6aを駆動するデータ線駆動回路101及び外部回路との接続の
ための外部接続端子102がTFT基板10の一辺に沿って設けられている。この一辺に
隣接する二辺に沿って、走査線11a及びゲート電極3aに走査信号を所定のタイミング
で供給することによりゲート電極3aを駆動する走査線駆動回路104が設けられている
。走査線駆動回路104は、シール材52の内側の遮光膜53に対向する位置においてT
FT基板10上に形成される。また、TFT基板10上には、データ線駆動回路101、
走査線駆動回路104、外部接続端子102及び上下導通端子107を接続する配線10
5が、遮光膜53の3辺に対向して設けられている。
上下導通端子107は、シール材52のコーナー部の4箇所のTFT基板10上に形成
される。そして、TFT基板10と対向基板20相互間には、下端が上下導通端子107
に接触し、上端が対向電極21に接触する上下導通材106が設けられており、上下導通
材106によって、TFT基板10と対向基板20との間で電気的な導通がとられている
図5において、データ線駆動回路101には、図3の外部接続端子102を介してデー
タ転送クロックやデータイネーブル信号等のデータ供給タイミング信号が与えられる。ま
た、走査線駆動回路104には、外部接続端子102を介して走査スタートパルスDY及
び走査側転送クロックCLY等が与えられる。
走査線駆動回路104は、走査スタートパルスDYが入力されることにより、走査信号
を各走査線11aに順次出力する。なお、走査側転送クロックCLYは、走査側の走査速
度を規定する信号で、この転送クロックに同期して走査信号が順次各走査線11aに送ら
れる。
入力端子111には、外部接続端子102を介してビデオ信号が入力される。データ線
駆動回路101は、データ供給タイミング信号に基づくタイミングでゲートTA1〜TA
mを制御して、ビデオ信号112に転送されたビデオ信号を各データ線6a(各データ線
S1〜Sm)に供給する。
各データ線S1〜Smと端子115との間であって、表示領域10aの周辺領域には、
夫々データ線の保持容量C1〜Cmが設けられている。端子115には所定の固定電位、
例えば、基準電位が供給されており、各保持容量C1〜Cmは、各データ線S1〜Smに
供給されたビデオ信号を保持する。
なお、各データ線S1〜Smは、夫々ゲートTB1〜TBmを介して端子114にも接
続されている。ゲートTB1〜TBmは、端子113に供給された駆動信号によってオン
,オフして、各データ線S1〜Smに端子114からの電位をプリチャージすることがで
きるようになっている。
本実施の形態においては、データ線S1〜Smの端部に接続された保持容量C1〜Cm
は、多層構造で構成されるようになっている。図1はこの保持容量の構成を示す断面図で
ある。図2は保持容量形成領域における平面図である。
図1及び図2において、データ線6aは、表示領域10aにおけるデータ線6a(デー
タ線S1〜Sm)に連続的に形成されたものである。データ線6a’はデータ線6aから
離間し、端部が端子114に接続されている。保持容量形成領域に構成されるデータ線6
a,6a’についても、表示領域10a内のデータ線6a,中継層6a’と同層で形成さ
れる。
データ線6a,6a’上には、層間絶縁膜87が形成されている。この層間絶縁膜87
は、例えば第2層間絶縁膜42(図7参照)と同一層として形成することができる。層間
絶縁膜87にはコンタクトホール88,89が開孔されている。これらのコンタクトホー
ル88,89は、第2層間絶縁膜42に設けられたコンタクトホール83と同時に開孔し
て形成することができる。
層間絶縁膜87上には、表示領域10aの下部電極71と同一層で形成された下部電極
としての中継ソース線90(網掛け斜線部)が形成されている。中継ソース線90は、コ
ンタクトホール88,89を埋めるように形成されて、データ線6aとデータ線6a’と
を電気的に接続する。
中継ソース線90上には、表示領域10aの誘電体膜75と同一層で、誘電体膜94が
形成されている。誘電体膜94上には、表示領域10aの容量線300と同一層で固定電
位側容量電極である固定電極95が形成されている。
更に、本実施の形態においては、固定電極95上には、誘電体膜96が形成され、この
誘電体膜96上には、金属材料による上部電極97が形成されている。上部電極97は、
画素電極がアルミニウム等の金属材料から形成されるときは、画素電極と同一層で形成す
ることができる。中継ソース線90と上部電極97との間には、層間絶縁膜91が形成さ
れ、この層間絶縁膜91には、中継ソース線90と上部電極97とを接続するためのコン
タクトホール92,93が開孔されている。コンタクトホール92,93によって、中継
ソース線90と上部電極97とは電気的に接続されて相互に同電位に維持される。固定電
極95は、所定の固定電位に保持される。即ち、固定電極95は、図5の端子115に接
続されるようになっている。
本実施の形態においては、中継ソース線90、誘電体膜94及び固定電極95によって
第1の保持容量が形成され、上部電極97、誘電体膜96及び固定電極95によって第2
の保持容量が形成される。各保持容量C1〜Cmの容量は、第1及び第2の保持容量の和
の容量となる。第1及び第2の保持容量は、下部電極90、固定電極95及び上部電極9
7の表面の面積並びに誘電体膜94,96の膜厚によって決定される。誘電体膜94,9
6の膜厚が相互に同一であれば、中継ソース線90、固定電極95及び上部電極97によ
って、中継ソース線90及び固定電極95によって構成される容量の約2倍の容量値の保
持容量が得られる。
なお、隣接する保持容量を構成する中継ソース線90同士及び上部電極97同士は、電
気的に隔離される必要があるが、誘電体膜94,96は複数のデータ線6aで共通に用い
ることができる。また、誘電体膜94,96によって絶縁が維持されるので、固定電極9
5についても、複数のデータ線6aで共通に用いることができる。
また、中継ソース線90と上部電極97との接続に2つのコンタクトホール92,93
を用いたが、1つ以上のコンタクトホールを用いることで、両者の電気的な導通を図るこ
とができる。
このように、本実施の形態においては、共通の固定電極の上層及び下層に、中継ソース
線及び上部電極を配置して保持容量を構成しており、少ない面積で比較的大容量の保持容
量を構成することができる。また、中継ソース線は表示領域の下部電極と同一層で形成さ
れ、誘電体膜は表示領域の誘電体膜と同一層で形成され、固定電極は表示領域の容量電極
と同一層で形成することができ、工程数の増大を抑制しながら、十分な容量の保持容量を
構成することができる。
<第2の実施の形態>
図8は本発明の第2の実施の形態に係る電気光学装置に採用される保持容量の構造を示
す断面図である。また、図9は図8に対応した平面図である。また、図10は表示領域に
おいて画素電位側容量電極が固定電位側容量電極よりも上方に形成された液晶パネルの一
例を示す断面図である。図8及び図9において図1及び図2と同一の構成要素には同一符
号を付して説明を省略する。また、図10において図7と同一の構成要素には同一符号を
付して説明を省略する。
図10においては蓄積容量120の構成が図7の蓄積容量70の構成と異なる。第2層
間絶縁膜42上には、容量線の一部であり固定電位側容量電極として機能する下部電極1
21が形成される。下部電極121上には誘電体膜125が形成され、誘電体膜125上
に画素電位側容量電極となる上部電極130が形成される。上部電極130はコンタクト
ホール83を埋めるように形成されて、コンタクトホール83を介して中継層6a1に接
続されている。また、上部電極130はコンタクトホール84を介して画素電極9aに接
続される。
図8及び図9において、層間絶縁膜87上には、図10の固定電位側容量電極である下
部電極121と同一層で形成された第1の固定電極としての下部電極141(網掛け斜線
部)が形成されている。下部電極141上には、図10の誘電体膜125と同一層で、誘
電体膜142が形成されている。誘電体膜142上には、図10の上部電極130と同一
層で中継電極としての中継ソース線140が形成されている。中継ソース線140は、コ
ンタクトホール88,89を埋めるように形成されて、データ線6aとデータ線6a’と
を電気的に接続する。
更に、本実施の形態においては、中継ソース線140上には、誘電体膜143が形成さ
れ、この誘電体膜143上には、金属材料による第2の固定電極としての上部電極144
が形成されている。中継ソース線140が形成されていない部分には、層間絶縁膜が形成
されており、この層間絶縁膜には、下部電極141と上部電極144とを電気的に接続す
るためのコンタクトホール145が開孔されている。コンタクトホール145によって、
下部電極141と上部電極144とは電気的に接続されて相互に同電位に維持される。下
部電極141及び上部電極144は固定電位側容量電極として所定の固定電位に維持され
る。即ち、下部電極141及び上部電極144は、図5の端子115に接続されるように
なっている。
本実施の形態においては、下部電極141、誘電体膜142及び中継ソース線140に
よって第1の保持容量が形成され、上部電極144、誘電体膜143及び中継電極140
によって第2の保持容量が形成される。各保持容量C1〜Cmの容量は、第1及び第2の
保持容量の和の容量となる。第1及び第2の保持容量は、下部電極141、中継ソース線
140及び上部電極144の表面の面積並びに誘電体膜142,143の膜厚によって決
定される。誘電体膜142,143の膜厚が相互に同一であれば、下部電極141、中継
ソース線140及び上部電極144によって、下部電極141及び中継ソース線140に
よって構成される容量の約2倍の容量値の保持容量が得られる。
なお、隣接する保持容量を構成する中継ソース線140同士は、電気的に隔離される必
要があるが、誘電体膜142,143は複数のデータ線6aで共通に用いることができる
。また、誘電体膜142,143によって絶縁が維持されるので、下部電極141及び上
部電極144についても、複数のデータ線6aで共通に用いることができる。
また、下部電極141と上部電極144との接続に4つのコンタクトホール145を用
いる例を図示したが、1つ以上のコンタクトホールを用いることで、両者の電気的な導通
を図ることができる。
このように、本実施の形態においては、共通の中継ソース線の上層及び下層に、下部電
極及び上部電極を配置して保持容量を構成しており、少ない面積で比較的大容量の保持容
量を構成することができる。また、下部電極は表示領域の下部電極と同一層で形成され、
誘電体膜は表示領域の誘電体膜と同一層で形成され、中継ソース線は表示領域の上部電極
と同一層で形成することができ、工程数の増大を抑制しながら、十分な容量の保持容量を
構成することができる。
また、上記各実施の形態においては、極性反転駆動におけるデータ線のリーク量の非対
称性を緩和して、フリッカの発生を抑制することができるという効果を有する。
図11はこの特性を説明するための説明図である。図11(a)は第1及び第2の実施
の形態の特性を説明するためのものであり、図11(b)は従来例における特性を説明す
るためのものである。
図11(b)の従来例においては、保持容量は下部電極、上部電極及び誘電体層153
によって構成される。下部電極が下層のアルミニウム(Al)層151及び上層の窒化チ
タン(TiN)層152によって構成され、上部電極も下層のアルミニウム層154及び
上層の窒化チタン層155によって構成されるものとする。誘電体層153は、その下層
に窒化チタン層152が配置され、その上層にアルミニウム層154が配置されることに
なる。
データ線の保持容量は、画素を極性反転駆動することから、例えばフィールド周期や水
平周期で、上部電極と下部電極の極性が反転する。ところが、アルミニウム(Al)と窒
化チタン(TiN)とでは仕事関数の相違により、アルミニウムからの電子の供給量の方
が大きい。即ち、窒化チタンを正極性(+)、アルミニウムを負極性(−)にした場合(
図11(b)の太線矢印の場合)には、その逆の場合(図11(b)の細線矢印の場合)
よりもリーク電流が大きくなってしまう。
即ち、従来例では、極性反転駆動によって、フィールド周期や水平周期で、リーク量が
変化し、画面上にフリッカとして現れてしまうという欠点があった。
これに対し、第1及び第2の実施の形態においては、図11(a)に示すように、3層
構造を有する。各金属層は、下層がアルミニウム層であり、上層がTiN層である。即ち
、第1層は、下層にアルミニウム層151、上層に窒化チタン層152を有し、第2層は
、下層にアルミニウム層154、上層に窒化チタン層155を有し、第3層は、下層にア
ルミニウム層157、上層に窒化チタン層158を有する。第1層と第2層との間には、
誘電体層153が形成され、第2層と第3層との間には、誘電体膜156が形成される。
なお、第1層乃至第3層は、第1の実施の形態においては、夫々中継ソース線90、固
定電極95及び上部電極97に相当し、第2の実施の形態においては、夫々下部電極14
1、中継ソース線140及び上部電極144に相当する。
図11(a)において、太線矢印はリーク電流が大きいことを示し、細線矢印はリーク
電流が小さいことを示している。例えば、第2層が正極性(+)で、第1及び第3層が負
極性(−)であるものとすると、窒化チタン層155からアルミニウム層157へのリー
ク量は大きく、アルミニウム層154から窒化チタン層152へのリーク量は小さい。逆
に、第2層が負極性(−)で、第1及び第3層が正極性(+)であるものとすると、アル
ミニウム層157から窒化チタン層155へのリーク量は小さく、窒化チタン層152か
らアルミニウム層154へのリーク量は大きい。
即ち、第1及び第2の実施の形態においては、正極性駆動時と負極性駆動時とでリーク
量が略同一となる。従って、極性反転駆動周期でフリッカが発生することを防止すること
が可能である。
なお、上記各実施の形態においては、保持容量の形成は、表示領域の各層の形成と同時
に行うものとして説明したが、表示領域とは異なる層で保持容量の各層を形成してもよい
また、上記各実施の形態においては、保持容量の上部電極については、表示領域に対応
する同一膜が存在しないものとして説明したが、例えば、LCOS(Liquid Crystal On
Silicon)等に適用した場合には、保持容量の上部電極を、LCOSの反射電極と同一膜
で形成することができる。この場合には、工程数を増加させることなく、容量値を増大さ
せることができる。
なお、上記各実施の形態の装置は、枚葉方式を採用して容量を低温形成によって製造す
ることができる。上記各実施の形態においては、蓄積容量及び保持容量をメタル層、誘電
体層及びメタル層で構成しており、メタル層上に形成する誘電体層は、低温処理で形成す
る必要がある。この場合において、膜質が良好な誘電体層を形成する手法として、枚葉方
式の熱CVDによって酸化膜又は窒化膜を成膜する方法がある。また、ALD(アトミッ
クレイヤーデポジション)を採用した場合にも、低温形成で良好な膜質の誘電体膜を形成
可能である。
また、上記各実施の形態においては、表示領域の周辺の保持容量を形成する例について
説明したが、表示領域内の各画素の蓄積容量についても同様に適用可能である。
(電子機器)
次に、以上詳細に説明した電気光学装置をライトバルブとして用いた電子機器の一例た
る投射型カラー表示装置の実施形態について、その全体構成、特に光学的な構成について
説明する。ここに、図12は、投射型カラー表示装置の説明図である。
図12において、本実施形態における投射型カラー表示装置の一例たる液晶プロジェク
タ1100は、駆動回路がTFTアレイ基板上に搭載された液晶装置を含む液晶モジュー
ルを3個用意し、それぞれRGB用のライトパルブ100R、100G及び100Bとし
て用いたプロジェクタとして構成されている。液晶プロジェクタ1100では、メタルハ
ライドランプ等の白色光源のランプユニット1102から投射光が発せられると、3枚の
ミラー1106及び2枚のダイクロックミラー1108によって、RGBの三原色に対応
する光成分R、G及びBに分けられ、各色に対応するライトバルブ100R、100G及
び100Bにそれぞれ導かれる。この際特に、B光は、長い光路による光損失を防ぐため
に、入射レンズ1122、リレーレンズ1123及び出射レンズ1124からなるリレー
レンズ系1121を介して導かれる。そして、ライトバルブ100R、100G及び10
0Bによりそれぞれ変調された三原色に対応する光成分は、ダイクロックプリズム111
2により再度合成された後、投射レンズ1114を介してスクリーン1120にカラー画
像として投射される。
また、本発明の電気光学装置は、パッシブマトリクス型の液晶表示パネルだけでなく、
アクティブマトリクス型の液晶パネル(例えば、TFT(薄膜トランジスタ)やTFD(
薄膜ダイオード)をスイッチング素子として備えた液晶表示パネル)にも同様に適用する
ことが可能である。また、液晶表示パネルだけでなく、エレクトロルミネッセンス装置、
有機エレクトロルミネッセンス装置、プラズマディスプレイ装置、電気泳動ディスプレイ
装置、電子放出を用いた装置(Field Emission Display 及び Surface-Conduction Elect
ron-Emitter Display 等)、DLP(Digital Light Processing)(別名DMD:Digita
l Micromirror Device)等の各種の電気光学装置においても本発明を同様に適用すること
が可能である。
また、本発明は、半導体基板に素子を形成する表示用デバイス、例えばLCOS(Liqu
id Crystal On Silicon)等にも適用可能である。
LCOSでは素子基板として単結晶シリコン基板を用い、画素や周辺回路に用いるスイ
ッチング素子としてトランジスタを単結晶シリコン基板に形成する。また、画素には反射
型の画素電極を用い、画素電極の下層に画素の各素子を形成する。
本発明の第1の実施の形態に係る電気光学装置に採用される保持容量の構造を示す断面図。 図1に対応した平面図。 本実施の形態における電気光学装置である液晶装置をその上に形成された各構成要素と共に対向基板側から見た平面図。 TFT基板と対向基板とを貼り合わせて液晶を封入する組立工程終了後の液晶装置を、図3のH−H'線の位置で切断して示す断面図。 電気光学装置の回路構成を示す回路図。 液晶装置の画素領域を構成する複数の画素における各種素子、配線等の等価回路図。 液晶装置の画素構造を詳細に示す断面図。 本発明の第2の実施の形態に係る電気光学装置に採用される保持容量の構造を示す断面図。 図8に対応した平面図。 表示領域において画素電位側容量電極が固定電位側容量電極よりも上方に形成された液晶パネルの一例を示す断面図。 フリッカの低減効果を説明するための説明図。 電子機器の一例を示す説明図。
符号の説明
6a…データ線、88,89,92,93…コンタクトホール、90…中継ソース線
、95…固定電極、97…上部電極。

Claims (6)

  1. 複数の走査線と複数のデータ線との交差に対応して設けられた画素電極と、前記複数のデータ線に夫々電気的に接続された保持容量とを有する電気光学装置であって、
    前記保持容量は、
    前記データ線と前記画素電極との間の層から形成され、前記データ線に電気的に接続された下部電極と、
    前記下部電極上に、前記下部電極と一対のコンタクトホールを介して電気的に接続された上部電極と、
    前記下部電極と前記上部電極との間に、固定電位が供給される固定電極とを備え、
    前記固定電極は、前記下部電極と第1の容量絶縁膜を介して形成されると共に、前記上部電極と第2の容量絶縁膜を介して形成されており、平面的に見て前記一対のコンタクトホール間を前記下部電極及び前記上部電極と交差する方向に延在することを特徴とする電気光学装置。
  2. 複数の走査線と複数のデータ線との交差に対応して設けられた画素電極と、前記複数のデータ線に夫々電気的に接続された保持容量とを有する電気光学装置であって、
    前記保持容量は、
    前記データ線と前記画素電極との間の層から形成され、固定電位が供給される第1の固定電極と、
    前記第1の固定電極上に、前記第1の固定電極と電気的に接続された第2の固定電極と、
    前記第1の固定電極と前記第2の固定電極との間に、前記データ線と第1のコンタクトホールを介して電気的に接続されると共に、前記データ線と離間して設けられた他のデータ線と第2のコンタクトホールを介して電気的に接続される中継電極とを備え、
    前記第1の固定電極は、前記中継電極と第1の容量絶縁膜を介して形成され、前記第2の固定電極は、前記中継電極と第2の容量絶縁膜を介して形成されており、前記第1の固定電極及び前記第2の固定電極は、平面的に見て前記第1のコンタクトホールと第2のコンタクトホールとの間を前記中継電極と交差する方向に延在することを特徴とする電気光学装置。
  3. 前記保持容量は、前記画素電極が配置される表示領域の周辺領域に設けられることを特徴とする請求項1又は2のいずれか一方に記載の電気光学装置。
  4. 前記画素電極が配置される表示領域においては、前記データ線上に層間絶縁膜を介して形成された表示領域内下部電極と、前記表示領域内下部電極上に形成された表示領域内容量絶縁膜と、前記表示領域内容量絶縁膜上に形成されて固定電位が供給される表示領域内上部電極とを有し、
    前記下部電極は、前記表示領域内下部電極と同一層で構成され、
    前記固定電極は、前記表示領域内上部電極と同一層で構成され、
    前記上部電極は、前記画素電極と同一層で構成されることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  5. 前記画素電極が配置される表示領域においては、前記データ線上に層間絶縁膜を介して形成され固定電位が供給される表示領域内下部電極と、前記表示領域内下部電極上に形成された表示領域内容量絶縁膜と、前記表示領域内容量絶縁膜上に形成された表示領域内上部電極とを有し、
    前記第1の固定電極は、前記表示領域内下部電極と同一層で構成され、
    前記中継電極は、前記表示領域内上部電極と同一層で構成され、
    前記第2の固定電極は、前記画素電極と同一層で構成されることを特徴とする請求項2に記載の電気光学装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の電気光学装置を用いて構成したことを特徴とする電子機器。
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