JP4956874B2 - 半導体装置及び半導体の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本技術は、半導体装置及び半導体装置の製造方法に関し、特にインダクタ素子を有する半導体装置及び半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネットの急速な普及により、IT関連デジタル機器などに使用される半導体装置に対し、さらなる高集積化、高周波対応化が要求されている。
【0003】
従来、半導体装置において、インダクタ素子は別個に製造されたものを外付けで後からワイヤーボンド等で接続していた。しかし、半導体装置の高周波対応化が進むに従い、ワイヤーのもつインダクタンスが無視できなくなってきている。
【0004】
このため、直接半導体装置上にインダクタ素子を形成する方法が近年行われてきている。
図20は従来のインダクタ素子を有する半導体装置の構造を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のB−B線での断面図である。
【0005】
ここで、半導体装置はインダクタ配線32、インダクタ素子の内側からの取り出しのためのアルミニウム配線33、電極部34とからなる。また、図のようにインダクタ配線32は、スパイラル状に形成される。なおインダクタ配線32の材質はアルミニウムなどの低抵抗の配線材料からなる。
【0006】
インダクタ配線32は半導体基板30上に形成されたフィールド酸化膜31の上に形成される。ここで、インダクタ素子の特性を示す値であるQ値は理想的には、以下の式で与えられる。
【0007】
【数1】
Q=ωL/R ・・・・(1)
ここで、ωは角周波数、Lはインダクタンス、Rはインダクタ素子の配線抵抗である。
【0008】
実際には、半導体基板30の抵抗、半導体基板30との間の寄生容量、配線間の容量も、Q値に影響する。
例えば、半導体基板30との間の寄生容量CSを考慮した場合、Q値は以下の式で与えられる。
【0009】
【数2】
Q=(ωL/R)−ωCSR−(ω3L2CS/R) ・・・・(2)
数式(2)は、半導体基板30の抵抗、配線間の容量を考慮していないが、これらの影響は半導体基板30との間の寄生容量CSと同様に、Q値を低くする方向に働く。これにより、インダクタ素子の性能が落ちてしまう。このことは、高機能の集積回路を作る上で問題であった。
【0010】
この対策として、シリコン基板と、インダクタ配線との間のフィールド酸化膜(または層間絶縁膜)を厚くすることにより、寄生容量を小さくすることが試みられている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、単純に層間絶縁膜を厚くすると、層間の配線を接続するための電極の形成時に、段差の深い電極を形成しなければならず、その電極部に埋め込まれた配線の形状が非常に悪くなり、コンタクト不良などの問題を引き起こす可能性が生じる。そのため、層間絶縁膜を厚くするには限界があった。したがって、寄生容量を小さくすることにより、Q値を高くすることには限界があった。
【0012】
本技術は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、寄生容量が小さく、Q値が高くかつ高集積化が可能なインダクタ素子を有する半導体装置を提供することである。
【0013】
また、本技術の他の目的は、寄生容量が小さく、Q値が高くかつ高集積化が可能なインダクタ素子を有する半導体装置の製造方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本技術では上記課題を解決するために、インダクタ素子を有する半導体装置において、半導体基板上に形成された、フィールド酸化膜と、前記フィールド酸化膜上に形成された、一部の領域に中空部を有する第1の誘電膜と、前記第1の誘電膜の残りの領域上に形成された配線膜と、前記第1の誘電膜上に前記配線膜を覆うように形成された第2の誘電膜と、前記第2の誘電膜上かつ、前記中空部上に形成された第1のインダクタ配線と、前記第2の誘電膜上かつ、前記配線膜と接続して形成された第2のインダクタ配線と、を有し、前記中空部が前記フィールド酸化膜層まで、貫通する半導体装置が提供される。
【0015】
また、インダクタ素子を有する半導体装置において、半導体基板上に形成された、フィールド酸化膜と、前記フィールド酸化膜上に形成された複数の中空部を有する第1の誘電膜と、前記第1の誘電膜上に形成された第2の誘電膜と、前記第2の誘電膜上かつ、一部の前記中空部上に形成された配線膜と、前記第2の誘電膜上に前記配線膜を覆うように形成された第3の誘電膜と、前記第3の誘電膜上かつ、残りの前記中空部上に形成された第1のインダクタ配線と、前記第3の誘電膜上かつ、前記配線膜と接続して形成された第2のインダクタ配線と、を有し、前記中空部が前記フィールド酸化膜層まで、貫通する半導体装置が提供される。
【0016】
さらに、インダクタ素子を有する半導体装置の製造方法において、半導体基板上にフィールド酸化膜を形成する工程と、前記フィールド酸化膜上に第1の誘電膜を形成する工程と、前記第1の誘電膜の一部の領域にパターニングにより開口部を形成する工程と、前記第1の誘電膜の残りの領域上に配線膜を形成する工程と、前記第1の誘電膜上に第2の誘電膜を形成し、前記配線膜を覆うと共に前記開口部を覆って中空部を形成する工程と、前記第2の誘電膜上で、かつ前記中空部の上に第1のインダクタ配線を形成する工程と、前記第2の誘電膜上で、前記配線膜と接続する第2のインダクタ配線を形成する工程と、を有し、前記中空部が前記フィールド酸化膜まで、貫通する半導体装置の製造方法が提供される。
【0017】
また、インダクタ素子を有する半導体装置の製造方法において、半導体基板上にフィールド酸化膜を形成する工程と、前記フィールド酸化膜上に第1の誘電膜を形成する工程と、前記第1の誘電膜にパターニングにより複数の開口部を形成する工程と、前記第1の誘電膜上に第2の誘電膜を形成し、前記開口部を覆って複数の中空部を形成する工程と、前記第2の誘電膜上かつ、一部の前記中空部上に配線膜を形成する工程と、前記第2の誘電膜上に前記配線膜を覆って第3の誘電膜を形成する工程と、前記第3の誘電膜上かつ、残りの前記中空部上に第1のインダクタ配線を形成する工程と、前記第3の誘電膜上かつ、前記配線膜と接続する第2のインダクタ配線を形成する工程と、を有し、前記中空部が前記フィールド酸化膜まで、貫通する半導体装置の製造方法が提供される。
【0018】
このように、インダクタ配線と半導体基板間の誘電膜の一部を中空にしたので、インダクタ配線と半導体基板間の寄生容量が低下し、半導体基板に流れる電流が低減し、等価的にインダクタの損失が下がる。よって、Q値が上がる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本技術の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本技術の実施の形態に係る半導体装置の概略の断面図である。
【0020】
半導体装置100は、半導体基板1上に形成され中空部3aをもつ第1の誘電膜2、第1の誘電膜2の上面に形成される第2の誘電膜4、さらにその上に形成されるインダクタ配線5を有する。
【0021】
ここで、第1の誘電膜2に形成される中空部3aは、インダクタ配線5の下部に位置するように形成されている。中空部3aの穴の幅は0.6μm以下であり、穴の深さは1μm以上である。また、インダクタ配線5はスパイラル状に形成されている。
【0022】
このように、インダクタ配線5の下部の第1の誘電膜2に中空部3aを有する構造を形成することにより、通常の構造より寄生容量を下げた、Q値の高いインダクタを形成することが可能である。
【0023】
次に、半導体装置100の製造方法を説明する。
図2は本形態における半導体装置の製造方法の各工程を示した断面図であって、(a)は半導体基板の上に、誘電膜を形成する工程を示し、(b)は(a)の次の工程での、誘電膜に開口部を形成する工程を示し、(c)は(b)の次の工程での、開口した誘電膜上にさらに誘電膜を形成する工程を示し、(d)は(c)の次の工程での、(c)で形成した誘電膜上にパターニングによりインダクタ配線を形成する工程を示す。
【0024】
図2(a)で示すように、例えばシリコン基板などの半導体基板1の上に、層間絶縁膜として二酸化シリコン(SiO2)などからなる第1の誘電膜2をCVD(Chemical Vapor Deposition)法で形成する。
【0025】
次に通常のフォトリソグラフィー技術および、RIE(Reactive Ion Etching)法によるエッチングを行い、図2(b)で示すような開口部3を形成する。
ここで、形成する開口部3は、幅を例えば0.6μm程度以下と狭く、深さを例えば1μm程度以上と深く形成する。
【0026】
次に、図2(c)で示すように、開口部3を形成した第1の誘電膜2上に、さらに層間絶縁膜として例えば二酸化シリコンからなる第2の誘電膜4を通常のCVD法で形成する。
【0027】
ここで、図2(b)で示した工程で形成した開口部3は、前述したように幅が狭くかつ深く形成したため、通常のCVD法では、この空間を埋めことができない。よって、図2(c)で示すような中空部3aが形成される。
【0028】
次に、図2(d)で示すように、第2の誘電膜4上にインダクタ配線5を形成する。
ここで、インダクタ配線5の材質はアルミニウムなどを用いる。またインダクタ配線5はスパイラル状に形成する。
【0029】
このような製造方法によって、インダクタ素子の下部に中空部3aを有する構造を形成でき、寄生容量が低減したQ値の高いインダクタが形成できる。
次に具体的な実施例について説明する。
【0030】
(第1の実施の形態)
図3は第1の実施の形態の半導体装置の平面図であり、図4は図3のA−A線における半導体装置の断面図である。
【0031】
半導体装置200においてインダクタ配線18は、スパイラル状に形成されている。また、インダクタ素子の内部からの取り出しのためのアルミニウム配線14を持ち、その上部には他素子などとの接触用に、電極部17が形成されている。
【0032】
半導体装置200は、p型の半導体基板10上に、n型エピタキシャル層11、フィールド酸化膜12、層間絶縁膜として第1の誘電膜13が順に形成されており、第1の誘電膜13の上面の一部に形成されたインダクタ内部からのアルミニウム配線14、その上を覆うように層間絶縁膜として第2の誘電膜16が形成されており、第2の誘電膜16に、配線のための電極部17がアルミニウム配線14上に貫通するように形成されており、さらに、その上にインダクタ配線18が第2の誘電膜16上および、電極部17に形成されており、アルミニウム配線14上に存在するインダクタ配線18以外のインダクタ配線18の下部には、中空部15aが形成されている構造からなる。
【0033】
ここで、p型の半導体基板10は不純物濃度が1×1015cm-3程度であり、n型エピタキシャル層11は膜厚1μm程度で、濃度は5×1015cm-3程度である。また、フィールド酸化膜12は膜厚400〜1500nm程度であり、アルミニウム配線14の厚さは1μm程度である。また第2の誘電膜16の膜厚は500nm程度である。また各絶縁膜は、二酸化シリコンなどからなる。第1の誘電膜13として二酸化シリコンを用いた場合、二酸化シリコンの比誘電率は3.9であり、また中空部15aでの比誘電率は1であり、電気容量は比誘電率に比例するため、中空部15aでの電気容量(ここでは寄生容量)は中空部15a以外の部分の1/3.9となる。
【0034】
このように、インダクタ素子の下部に中空部15aを設けたことにより、寄生容量を緩和でき、Q値の向上が図れる。またこの構造は、必要以上に層間絶縁膜を厚くすることなく実現できるため、電極部17を深く形成する必要がなく、層間配線の断線などの問題を考慮しなくてもよい。
【0035】
次に半導体装置200の製造方法を図5〜10を用いて説明する。
半導体装置の製造工程は、例えばp型の半導体基板上の全面に、順にn型エピタキシャル層、フィールド酸化膜、層間絶縁膜を形成する工程、アルミニウム配線を形成する工程、層間絶縁膜に開口部を形成する工程、開口部を形成した層間絶縁膜上及び、アルミニウム配線を覆うように層間絶縁膜を形成する工程、配線のための電極部を形成する工程、インダクタ配線を形成する工程からなる。
【0036】
以下、これらの各工程について、順次説明を行っていく。
図5は、p型の半導体基板上に、n型エピタキシャル層を形成し、その上にフィールド酸化膜を形成し、第1の誘電膜を形成する工程を示す。
【0037】
ここでは、濃度1×1015cm-3程度のp型の半導体基板10上に、好ましくは、膜厚1μmで、濃度5×1015cm-3程度のn型エピタキシャル層11を形成する。次にLOCOS(Local Oxidation of Silicon)酸化法によって、好ましくは400〜1500nm程度のフィールド酸化膜12を形成する。その後、層間絶縁膜として、第1の誘電膜13を形成する。なお、CMOS IC形成のプロセスのように、n型エピタキシャル層11は、形成しなくてもよい。
【0038】
図6は、図5の次の工程を示す半導体装置の断面図であり、インダクタ素子の内側からの取り出しのためのアルミニウム配線を形成する工程を示す。
ここでは、図5の工程で形成した第1の誘電膜13上の全面に、膜厚1μm程度のアルミニウムを成膜し、フォトリソグラフィー技術及びエッチングによって図6で示すような、アルミニウム配線14を形成する。
【0039】
なお、このアルミニウム配線14は、インダクタ素子専用のものでなく、他の素子間の接続用の配線として用いてもよい。
図7は、図6の次の工程を示す半導体装置の断面図であり、第1の誘電膜に開口部を形成する工程を示す。
【0040】
ここでは、第1の誘電膜13にフォトリソグラフィー技術及びエッチングによって、図7で示すような開口部15を形成する。開口部15は、幅0.6μm程度以下、深さは例えば1μm以上であることが望ましい。また、図7では開口部15の底部はn型エピタキシャル層11に達していないが、n型エピタキシャル層11に達するまで開口部15を掘り下げてもよい。
【0041】
図8は、図7の次の工程を示す半導体装置の断面図であり、第1の誘電膜上及び、アルミニウム配線を覆うように第2の誘電膜を形成する工程を示す。
ここでは、膜厚500nm程度の第2の誘電膜16をCVD法によって第1の誘電膜13上、及びアルミニウム配線14を覆うように形成する。
【0042】
このとき、開口部15は、幅が狭くかつ深さも深くなっていることから、CVD法では埋めることができず、図8のような中空部15aが形成されることとなる。また、CVD法での成膜時にシラン系のガスを用いることによって、さらに開口部15の埋め込みがされにくくなる。なお、この開口部15は、同様の効果が得られれば、幅の細いスリット上に形成してもよい。
【0043】
図9は、図8の次の工程を示す半導体装置の断面図であり、図8の工程で形成した第2の誘電膜に配線のための電極部を形成する工程を示す。
ここで、電極部17は、フォトリソグラフィー技術及び、RIEなどにより第2の誘電膜16をエッチングし、アルミニウム配線14上に貫通するように2つ形成する。
【0044】
図10は、図9の次の工程を示す半導体装置の断面図であり、インダクタ配線を形成する工程を示す断面図である。
ここでは、第2の誘電膜16上および、電極部17を埋めるようにアルミニウムを成膜し、その後フォトリソグラフィー技術及びRIE法などによるエッチングを行い、インダクタ配線18を形成する。ここで、インダクタ配線18はスパイラル状に形成する。なお、ここで形成するインダクタ配線18は、インダクタ素子専用のものでなく、他の素子間接続用の配線として用いてもよい。
【0045】
このような製造方法を用いることにより、インダクタ配線と半導体基板の間の絶縁膜に中空部を形成することができ、寄生容量の緩和を行うことができる。
図11、12は、本形態における半導体装置における開口部を特に示した部分透視平面図である。
【0046】
図11、12において、14がインダクタ素子内部からのアルミニウム配線で、15が開口部、18がインダクタ配線である。
ここで開口部15は、図11のように細かくしてもよいし、図12のようにスリット状に形成してもよい。
【0047】
(第2の実施の形態)
次に本技術の第2の実施の形態について説明する。
図13は、本技術の第2の実施の形態の半導体装置の断面図である。
【0048】
半導体装置300は、第1の実施の形態で示した半導体装置200と異なり、アルミニウム配線26の下部にも中空部24aが形成されている構造からなる。
このような構造を形成することにより、アルミニウム配線26の下部で発生する寄生容量を低減することができる。
【0049】
次に、第2の実施の形態に係る半導体装置300の製造方法について説明する。
ここでは、第1の実施の形態で示した図5と同様の工程を行うので、その次の工程から説明する。
【0050】
図14は、第1の実施の形態で示した図5の次の工程を示す半導体装置の断面図であり、層間絶縁膜に開口部を形成するときの工程を示す。
第1の実施の形態では、図7のように、開口部15の形成はアルミニウム配線14の形成後に行う。これと異なり本形態では図14の工程の段階でアルミニウム配線26の形成前に、前もってアルミニウム配線26を形成する予定位置の下部及び、インダクタ配線29を形成する予定位置の下部に開口部24を形成する。
【0051】
ここでの開口部24も第1の実施の形態と同様に、幅が0.6μm程度以下、深さは1μm以上であることが望ましい。また開口部24の底はn型エピタキシャル層21に達してもよい。
【0052】
図15は、図14の次の工程を示す半導体装置の断面図であり、形成した開口部上に、層間絶縁膜を形成する工程を示す。
ここでは、第1の誘電膜23の上面および、開口部24上に第2の誘電膜25を形成する。第2の誘電膜25はCVD法により、層間絶縁膜上の全面に500nm程度形成する。このとき、前述したように、開口部24は幅が狭くかつ深さが深く形成されていることから、CVD法ではこの開口部24を埋めることができなく、図15で示すような第2の誘電膜25、第1の誘電膜23などの誘電体で覆われた中空部24aを形成することができる。
【0053】
図16は、図15の次の工程を示す半導体装置の断面図であり、インダクタ素子の内側からの取り出しのためのアルミニウム配線を形成する工程を示す。
ここでは、第2の誘電膜25上にアルミニウムを1μm程度塗布し、フォトリソグラフィー技術及びRIE法などによって、エッチングし、アルミニウム配線26を第2の誘電膜25上の一部で、前の工程で形成した開口部24の上に形成する。
【0054】
図17は、図16の次の工程を示す半導体装置の断面図であり、アルミニウム配線を覆うための層間絶縁膜を形成する工程を示す。
ここでは、第2の誘電膜25上及び、アルミニウム配線26を覆うように、層間絶縁膜27を形成する。
【0055】
図18は、図17の次の工程を示す半導体装置の断面図であり、配線のための電極部を層間絶縁膜に形成する工程を示す。
ここでは、フォトリソグラフィー技術及びRIE法によるエッチングにより、層間絶縁膜27に電極部28を形成する。電極部28は、アルミニウム配線26の上面に貫通するように2つ形成する。
【0056】
図19は、図18の次の工程を示す半導体装置の断面図であり、インダクタ配線を形成する工程を示す。
ここでは、まず層間絶縁膜27上及び、電極部28を埋めるように、1μm程度のアルミニウムを成膜し、フォトリソグラフィー技術によるパターニング及びRIE法によるエッチングを行い、インダクタ配線29を形成する。またインダクタ配線29をスパイラル状に形成する。
【0057】
このような方法によって、形成されたインダクタ素子は、第1の実施の形態と違い、アルミニウム配線形成前に、アルミニウム配線の下部に位置するような、中空部を形成することができ、第1の実施の形態の場合よりも、全体の寄生容量を低減することができる。
【0058】
なお、図17と、図18の工程の間に、層間絶縁膜27に中空部を形成してもよい。このことによっても、更なる寄生容量の低減が図れる。
また本製造方法は、通常の電極形成(酸化膜開口)技術・層間膜形成のためのCVD成膜技術と同様の方法で実現できるものであり、工程が増えることによるコスト増しという点でも大きな問題にはなりえない。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本技術ではインダクタ配線と半導体基板間の誘電膜の一部を中空にしたので、インダクタ配線と半導体基板間の寄生容量を低下させ、インダクタ素子のQ値を高くすることができ、集積回路で使用可能なインダクタ素子を有する半導体装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本技術の半導体装置の概略の断面図である。
【図2】 本技術の半導体装置の製造方法の各工程における半導体装置の断面図である。
【図3】 本技術の第1の実施の形態に係る半導体装置の平面図である。
【図4】 本技術の第1の実施の形態に係る半導体装置の断面図である。
【図5】 本技術の第1の実施の形態に係る半導体装置の製造方法における、始めの工程での半導体装置の断面図である。
【図6】 本技術の第1の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を示し、図5の次の工程での半導体装置の断面図である。
【図7】 本技術の第1の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を示し、図6の次の工程での半導体装置の断面図である。
【図8】 本技術の第1の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を示し、図7の次の工程での半導体装置の断面図である。
【図9】 本技術の第1の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を示し、図8の次の工程での半導体装置の断面図である。
【図10】 本技術の第1の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を示し、図9の次の工程での半導体装置の断面図である。
【図11】 本技術の実施の形態に係る半導体装置を示し、特に開口部の形状を例示した部分透視平面図である。
【図12】 本技術の実施の形態に係る半導体装置を示し、特に開口部の形状を例示した部分透視平面図である。
【図13】 本技術の第2の実施の形態に係る半導体装置を示す断面図である。
【図14】 本技術の第2の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を示し、第2の工程での半導体装置の断面図である。
【図15】 本技術の第2の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を示し、図14の次の工程での半導体装置の断面図である。
【図16】 本技術の第2の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を示し、図15の次の工程での半導体装置の断面図である。
【図17】 本技術の第2の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を示し、図16の次の工程での半導体装置の断面図である。
【図18】 本技術の第2の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を示し、図17の次の工程での半導体装置の断面図である。
【図19】 本技術の第2の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を示し、図18の次の工程での半導体装置の断面図である。
【図20】 従来のインダクタ素子を有する半導体装置を示した断面図である。
Claims (20)
- インダクタ素子を有する半導体装置において、
半導体基板上に形成された、フィールド酸化膜と、
前記フィールド酸化膜上に形成された、一部の領域に中空部を有する第1の誘電膜と、
前記第1の誘電膜の残りの領域上に形成された配線膜と、
前記第1の誘電膜上に前記配線膜を覆うように形成された第2の誘電膜と、
前記第2の誘電膜上かつ、前記中空部上に形成された第1のインダクタ配線と、
前記第2の誘電膜上かつ、前記配線膜と接続して形成された第2のインダクタ配線と、
を有し、
前記中空部が前記フィールド酸化膜層まで、貫通する半導体装置。 - 前記第1の誘電膜上に前記インダクタ素子内側から信号を外側へ引き出すための引き出し配線を有する請求項1記載の半導体装置。
- インダクタ素子を有する半導体装置において、
半導体基板上に形成された、フィールド酸化膜と、
前記フィールド酸化膜上に形成された複数の中空部を有する第1の誘電膜と、
前記第1の誘電膜上に形成された第2の誘電膜と、
前記第2の誘電膜上かつ、一部の前記中空部上に形成された配線膜と、
前記第2の誘電膜上に前記配線膜を覆うように形成された第3の誘電膜と、
前記第3の誘電膜上かつ、残りの前記中空部上に形成された第1のインダクタ配線と、
前記第3の誘電膜上かつ、前記配線膜と接続して形成された第2のインダクタ配線と、
を有し、
前記中空部が前記フィールド酸化膜層まで、貫通する半導体装置。 - 前記第2の誘電膜上かつ、前記中空部上に前記インダクタ素子内側から信号を外側へ引き出すための引き出し配線を有する請求項3記載の半導体装置。
- 前記フィールド酸化膜層の下層に、n型エピタキシャル層を有することを特徴とする請求項1または3記載の半導体装置。
- 前記中空部が前記n型エピタキシャル層まで、貫通する請求項5記載の半導体装置。
- 前記中空部の穴が矩形で、一辺の長さが0.6μm以下である請求項1または3記載の半導体装置。
- 前記中空部の穴が円形で、直径が0.6μm以下である請求項1または3記載の半導体装置。
- 前記中空部の穴の深さが1μm以上である請求項1または3記載の半導体装置。
- 前記第1のインダクタ配線及び前記第2のインダクタ配線がスパイラル状に形成されている請求項1または3記載の半導体装置。
- インダクタ素子を有する半導体装置の製造方法において、
半導体基板上にフィールド酸化膜を形成する工程と、
前記フィールド酸化膜上に第1の誘電膜を形成する工程と、
前記第1の誘電膜の一部の領域にパターニングにより開口部を形成する工程と、
前記第1の誘電膜の残りの領域上に配線膜を形成する工程と、
前記第1の誘電膜上に第2の誘電膜を形成し、前記配線膜を覆うと共に前記開口部を覆って中空部を形成する工程と、
前記第2の誘電膜上で、かつ前記中空部上に第1のインダクタ配線を形成する工程と、
前記第2の誘電膜上で、前記配線膜と接続する第2のインダクタ配線を形成する工程と、
を有し、
前記中空部が前記フィールド酸化膜まで、貫通する半導体装置の製造方法。 - 前記第1の誘電膜上に前記インダクタ素子内側から信号を外側へ引き出すための配線を形成する工程を有する請求項11記載の半導体装置の製造方法。
- インダクタ素子を有する半導体装置の製造方法において、
半導体基板上にフィールド酸化膜を形成する工程と、
前記フィールド酸化膜上に第1の誘電膜を形成する工程と、
前記第1の誘電膜にパターニングにより複数の開口部を形成する工程と、
前記第1の誘電膜上に第2の誘電膜を形成し、前記開口部を覆って複数の中空部を形成する工程と、
前記第2の誘電膜上かつ、一部の前記中空部上に配線膜を形成する工程と、
前記第2の誘電膜上に前記配線膜を覆って第3の誘電膜を形成する工程と、
前記第3の誘電膜上かつ、残りの前記中空部上に第1のインダクタ配線を形成する工程と、
前記第3の誘電膜上かつ、前記配線膜と接続する第2のインダクタ配線を形成する工程と、
を有し、
前記中空部が前記フィールド酸化膜まで、貫通する半導体装置の製造方法。 - 前記第2の誘電膜上かつ、前記中空部上に、前記インダクタ素子内側から信号を外側へ引き出すための、引き出し配線を形成する工程を有する請求項13記載の半導体装置の製造方法。
- 前記フィールド酸化膜層の下層に、n型エピタキシャル層を形成する工程を有する請求項11または13記載の半導体装置の製造方法。
- 前記中空部の穴が矩形で、一辺の長さを0.6μm以下に形成する請求項11または13記載の半導体装置の製造方法。
- 前記中空部の穴が円形で、直径を0.6μm以下に形成する請求項11または13記載の半導体装置の製造方法。
- 前記中空部の穴の深さを1μm以上に形成する請求項11または13記載の半導体装置の製造方法。
- 前記第1のインダクタ配線及び前記第2のインダクタ配線をスパイラル状に形成する請求項11または13記載の半導体装置の製造方法。
- 前記第1のインダクタ配線及び前記第2のインダクタ配線を他の素子の素子間配線として共用するように形成する請求項11または13記載の半導体装置の製造方法。
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