JP4943363B2 - 鋼管杭およびその施工方法 - Google Patents
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Description
前記の場合には、特に硬質な支持層への螺旋羽根の貫入時には、面積が大きいため、抵抗が大きくなるという問題がある。さらに、硬質な支持層と比較して軟弱部の施工に関しては、羽根のピッチで施工速度が決まるため、施工速度を上げることが出来ないという問題がある。
前記の場合には、下部鋼管部分も上部鋼管部分も、ともに翼による推進力で施工速度が決まるため、通常支持層として用いられる堅固な層より上にある以外の比較的柔らかい層を掘削する際の施工速度が、翼の傾斜角度で決まってしまうため、施工速度が制限されるという問題がある。反対に、翼の傾斜角度を大きくすると施工速度が上昇するが、逆に支持層を掘削する際には、抵抗が大きくなりすぎて施工が困難になる恐れがあるという問題がる。また、支持層の強度が高い場合(例えば、一軸圧縮強度が20N/mm2までの軟岩の場合)は、翼部分を支持層に貫入させることが非常に困難となるという問題がある。
また、中間層が厚い場合には、鋼管杭の先端部に螺旋羽根あるいは翼を設けている場合には、前記のように、施工効率が螺旋羽根のピッチ、つまり螺旋羽根を鋼管杭に取付ける際に鋼管杭一周分に対する螺旋羽根の高さ、あるいは翼の傾斜角度により左右させる。そのため、中間層の施工に対しては、螺旋羽根あるいは翼がないほうが、より施工性を格段に向上させることが可能になる。鋼管杭は多数本地盤に打ち込まれるものであるため、一本当りの施工性が向上すると、短工期の施工が可能になり、施工コストが格段に低減することが可能になる。
本発明は、杭先端部が中間層を貫入している場合に、極力、螺旋羽根による推進力を働かせることなく貫入性を向上させ、かつ支持層への貫入する際に、初めて螺旋羽根による推進力を発揮させて、支持層貫入時の推進力を大きくすることができる鋼管杭およびその施工方法を提供することを第1の目的とする。
また、前記の第1の目的を達成した上で、地震時において作用する水平力に対する抵抗を高めるようにした鋼管杭を提供することを第2の目的とする。
第2発明では、第1発明の鋼管杭において、鋼管杭上部に取付けた螺旋状羽根の1周当りのピッチを、杭先端部に設けられる掘削刃としての掘削ビットの本数と、前記掘削ビットの刃先の鋼管先端部からの突出長を乗じた長さ寸法以下としたことを特徴とする。
第3発明の鋼管杭の施工方法においては、第1発明又は第2発明の鋼管杭を用いた鋼管杭の施工方法であって、鋼管杭先端部を支持層に貫入される際に、前記螺旋状羽根を地中に貫入して、前記鋼管杭を下方に押し下げる推進力を生じさせることを特徴とする。
また、第1発明によると、鋼管杭本体を構成する鋼管の上部外側に、螺旋状羽根に固定された大径の外側鋼管が設けられて、前記螺旋状羽根が前記鋼管と前記外側鋼管とを接続しているので、前記第1発明の効果に加えて、さらに、地震動によるより大きな水平力と曲げモーメントに対して抵抗することができる。また、螺旋状羽根により、大径な外側鋼管を保持して、内側の鋼管と外側の外側鋼管を連結することができる。さらに、螺旋状羽根により内側の鋼管と外側の大径鋼管を連結する構造であるので、構造が簡単な鋼管杭であるなどの効果がある。
第2発明によると、鋼管杭上部に取付けた螺旋状羽根の1周当りのピッチを、杭先端部に設けられる掘削刃としての掘削ビットの本数と、前記掘削ビットの刃先の鋼管先端部からの突出長を乗じた長さ寸法以下としたので、地盤が確実に掘削ビットによって掘削され、鋼管先端部の掘削刃(掘削ビット)の無い面が、乱されていない地盤面に接触することを防ぎ効率的な掘削ができる効果がある。
第3発明によると、鋼管杭先端部を支持層に貫入される際に、前記螺旋状羽根を地中に貫入して、前記鋼管杭を下方に押し下げる推進力を発揮させるので、杭先端部が支持層に貫入する際に、螺旋状羽根により押し下げるように作用する推進力を生じて、押し下げ力が不足するような場合でも、確実に押し下げ力を増大して、掘削刃により支持層を確実に掘削して、鋼管杭先端部を確実に支持層に貫入させることができる効果が得られる。
このようにすることにより、図2に示すように、鋼管杭1を所定の回転方向に回転させながら回転圧入施工する場合に、支持層5に達す直前で螺旋状羽根4が貫入されて、推進力を生じさせて、図3に示すように、支持層5に確実に貫入できるようにしている。
さらに1周当りのピッチpを、掘削ビット3の本数Nと、掘削ビット3の刃先8の突出長Lを乗じた長さ(N×L)以下とすることで、地盤がより硬質で、ビットが地盤をスムーズに乱すことが出来ない場合でも、ビットが地盤を乱す範囲が重複するため、より確実に鋼管2先端部の掘削刃(掘削ビット3)の無い面9が乱されていない地盤面に接触することを防ぐことができる。
このような鋼管杭1を、深さ20mに軟岩の支持層5を有する地盤7に、支持層貫入深さ2400mm、外部鋼管10の埋設深さ4000mmになるように全旋回オールケーシング掘削機を用いて施工した。このときの中間層6を掘削していく速度は1回の回転あたり120mm超であり、螺旋状羽根4が鋼管杭の先端近くに設けられていたとする場合より早く貫入させることができた。また、先端が支持層5に貫入していく段階においても今度は螺旋状羽根4によって生じる推進力によって、1回の回転あたり120mmの掘削していく速度で貫入させることができた。
2 鋼管
3 掘削ビット
4 螺旋状羽根
5 支持層
6 中間層
7 地表面
8 刃先
9 鋼管先端部の掘削刃(掘削ビット)の無い面
10 外側鋼管
11 地盤
12 羽根
13 鋼管杭
Claims (3)
- 鋼管の先端に掘削刃を備えた鋼管杭において、前記鋼管杭の埋設部の上端から支持層に貫入する深さ及び土被り高さ分までの上部に、支持層よりも上部の中間層に埋設される螺旋状羽根が設けられ、かつ、前記螺旋状羽根は、鋼管杭先端部が支持層に所定の回転方向に回転しながら地中に貫入される際に鋼管杭を下方に押し下げる推進力を生じさせるための螺旋状羽根であり、鋼管杭本体を構成する鋼管の上部外側に、前記螺旋状羽根に固定された大径の外側鋼管が設けられて、前記螺旋状羽根が前記鋼管と前記外側鋼管とを接続しており、
前記螺旋状羽根の外周縁部が外側鋼管の内周面に溶接により固定され、かつ、前記鋼管の前記螺旋状羽根を設けている部分は、外側鋼管内に螺旋状羽根の1ピッチ以上挿入された状態で配置されていることを特徴とする鋼管杭。 - 鋼管杭上部に取付けた螺旋状羽根の1周当りのピッチを、杭先端部に設けられる掘削刃としての掘削ビットの本数と、前記掘削ビットの刃先の鋼管先端部からの突出長を乗じた長さ寸法以下としたことを特徴とする請求項1に記載の鋼管杭。
- 請求項1又は2記載の鋼管杭を用いた鋼管杭の施工方法であって、鋼管杭先端部を支持層に貫入される際に、前記螺旋状羽根を地中に貫入して、前記鋼管杭を下方に押し下げる推進力を生じさせることを特徴とする鋼管杭の施工方法。
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