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JP4887596B2 - エステルの製造方法 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明はエステルの製造方法に関する。さらに詳しくは、高品質で耐熱性に優れたエステルが収率良く得られるエステルの製造方法に関する。
背景技術
エステルは、化粧品、医薬品、食品、電子機器、印刷、潤滑剤などの幅広い分野で使用されている。近年、これらエステルを使用する分野の技術進歩に伴い、エステルの品質に対する要求が高くなっている。例えばトナー用滑剤に使用される高融点エステルワックスでは、シャープメルトおよび高耐熱性といった機能が求められている。そのため、低揮発性物質、原料アルコール、原料カルボン酸、水酸基を有するエステル成分などの含有量が少なく、高温での重量減少の小さいエステルが要求されている。また、冷凍機油用に使用されるエステルについては、電気絶縁性が高く、耐熱性のレベルが高いなどの機能が求められる。そのため夾雑物や導電性の不純物が少なく、低酸価、低水酸基価であり、高温での加水分解安定性や熱安定性の優れたエステルが要求されている。
エステルは、周知のようにアルコールとカルボン酸との反応により生じる。一般的には、カルボン酸過剰系にてこの反応を行い、得られたエステル化粗生成物から、減圧トッピングにて過剰のカルボン酸を除去する方法、あるいはアルカリ水溶液による脱酸方法、吸着によりカルボン酸を除去する吸着処理方法などを単独または組み合わせることにより製造される。しかし、このうち減圧トッピングのみでは酸価が十分に低減できないだけでなく、高温にさらされるためエステルの熱劣化を招くおそれがあり、品質を損なう要因となっている。
そこで、通常は、特開平6−271881号公報、特開平7−118681号公報および特開平9−316479号公報の実施例に記載されるように、エステル化反応終了後、アルカリ水溶液を用いた脱酸方法が採用されている。しかし、この脱酸方法では、エステルがアルカリ水層に取り込まれて分層不良を起こすという不具合を生じている。特に、高粘度エステルあるいは直鎖の長鎖飽和モノカルボン酸から得られる高融点エステルの場合には、分層不良を起こすか乳化状態となり、酸価が十分に下がらなかったり、収率が著しく低下するという問題が生じている。この問題の解決策として、脱酸処理時の処理混合物に食塩や芒硝などの塩を溶解した温水を添加し、エステル層とアルカリ水層との比重差を大きくし、分離性を改善する方法、あるいは乳化したエステル層とアルカリ層とを含む混合物をそのまま減圧脱水し、ろ過する方法がとられている。しかしながら、これらの方法では十分な改善効果が得られないばかりか、添加した塩や生成したカルボン酸石鹸(カルボン酸の塩)がエステル中に残存し、エステルの品質を著しく低下させるという新たな問題が生じる。
このほか活性白土、シリカゲル、酸性白土およびシリカ−アルミナ系の合成吸着剤などの吸着剤を用いて吸着処理する精製方法もとられている。例えば、特開平11−80766号公報の実施例では、吸着処理による精製方法が記載されているが、熱安定性および酸化安定性の点において満足できる品質のエステルは得られない。
発明の開示
本発明は、高品質のエステルが高収率で得られるエステルの製造方法を提供することにある。本発明者らは上記の課題について鋭意検討した結果、これを解決しうる方法を見出した。
本発明のエステルの製造方法は、アルコールとカルボン酸との反応によってエステル化粗生成物を得る工程、および該エステル化粗生成物100重量部に対して、5〜100重量部の炭化水素溶媒を添加し、アルカリ水溶液を用いて脱酸する工程を包含する。
好適な実施態様においては、この方法は上記炭化水素溶媒に加えてさらに炭素数1〜3のアルコール溶媒を、前記エステル化粗生成物100重量部に対して3〜50重量部の割合で添加した後、前記アルカリ水溶液を用いた脱酸を行なうことを包含する。
好適な実施態様においては、上記炭化水素溶媒は、トルエン、キシレン、シクロヘキサンおよびノルマルヘプタンでなる群から選択される少なくとも1種である。
好適な実施態様においては、上記エステルの融点は50〜100℃である。
好適な実施態様においては、上記エステルの40℃における動粘度は60〜50,000mm/sである。
発明を実施するための最良の形態
本発明の方法において、エステルを製造するために用いられるカルボン酸の種類については特に限定されないが、炭素数5〜30のカルボン酸が好適に用いられる。このようなカルボン酸としては、モノカルボン酸および多価カルボン酸が挙げられ、これらは飽和、不飽和、直鎖、分岐のいずれであってもよい。
モノカルボン酸としては、例えば、吉草酸、イソ吉草酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、2−メチルヘキサン酸、3−メチルヘキサン酸、4−メチルヘキサン酸、5−メチルヘキサン酸、2,2−ジメチルペンタン酸、2−エチルペンタン酸、3−エチルペンタン酸、イソヘプタン酸、オクチル酸、2−エチルヘキサン酸、イソオクタン酸、ノナン酸、3,5,5−トリメチルヘキサン酸、イソノナン酸、デカン酸、イソデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキン酸、エルカ酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸などが挙げられる。
多価カルボン酸としては、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、カルボキシオクタデカン酸、カルボキシメチルオクタデカン酸、ドコサン二酸、ダイマー酸、フタル酸、イソフタル酸、フマル酸、マレイン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などが挙げられる。
本発明の方法において、エステルを製造するために用いられるアルコール(原料アルコール)の種類については特に限定されないが、好ましくは炭素数5〜30のアルコールが用いられる。このようなアルコールは、1価アルコール、多価アルコールおよびこれらアルコールにアルキレンオキシドを付加したエーテル化合物のいずれであってもよい。
上記1価アルコールとしては、ペンタノール、イソペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、2−エチルヘキサノール、ノナノール、3,5,5−トリメチルヘキサノール、イソノナノール、デカノール、イソデカノール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、エイコサノール、ドコサノール、テトラコサノール、ヘキサコサノール、オクタコサノール、ノナコサノール、メリシルアルコールなどが挙げられる。
多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリアルキレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、スピログリコール、1,4−フェニレングリコール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、エリトリット、アラビトール、ソルビトール、マンニトール、ソルビタン、グリセリン、2−メチルプロパントリオール、ネオペンチルグリコール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、トリメチロールエタン、トリエチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼンなどが挙げられる。上記アルコールにアルキレンオキシドが付加したエーテル化合物において、アルコールに付加するアルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドなどが挙げられる。
本発明に用いられる炭化水素溶媒としては、芳香族炭化水素溶媒および脂肪族炭化水素溶媒が挙げられる。芳香族炭化水素溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレンなどが挙げられる。脂肪族炭化水素溶媒としては、イソオクタン、n−デカン、イソデカン、n−ウンデカン、シクロペンタン、n−テトラデカン、n−トリデカン、n−ヘキサデカン、n−ヘキサン、n−ペンタンなどが挙げられる。これらのうち、中程度の沸点を有するトルエン、キシレン、シクロヘキサンおよびノルマルヘプタンが特に好ましい。比較的沸点の低い溶媒は安全性の点から取り扱いに注意を要し、さらに沸点の高い溶媒はエステルからの除去に高温、長時間を要するためである。
原料アルコールとカルボン酸との反応により生じるエステル化粗生成物を分離するために用いられるアルコール溶媒(分離用アルコール溶媒)としては、炭素数1〜3のアルコールが好ましい。このようなアルコールとしては、メタノール、エタノール、ノルマルプロパノール、イソプロパノールなどが挙げられる。この分離用アルコールは、脱酸処理時に乳化あるいは分層不良を起こしやすいエステル化粗生成物、例えば炭素数14以上の直鎖飽和モノカルボン酸から得られる高融点のエステルを含む粗生成物を脱酸する場合に好適に用いられる。
脱酸処理に用いるアルカリ水溶液に含まれるアルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウムなどのアルカリ金属塩、炭酸アンモニウムなどのアンモニウム塩などが挙げられる。これらのうち、アルカリ金属水酸化物およびアルカリ金属塩が好ましく用いられる。
本発明のエステルの製造方法においては、まず上記カルボン酸と原料アルコールとの反応により、エステル化反応が行なわれる。この反応において、上記カルボン酸と原料アルコールとは、目的とするエステルの特性に応じて、その種類および当量比が適宜選択される。反応は、触媒の存在下または不存在下で、通常120〜240℃の温度で行なわれる。このようなエステル化反応により、エステル化粗生成物が得られる。
得られたエステル化粗生成物に、上記炭化水素溶媒が添加される。炭化水素溶媒は、エステル化粗生成物100重量部に対して5〜100重量部、好ましくは、5〜80重量部、より好ましくは10〜60重量部の割合で添加される。炭化水素溶媒の添加量が5重量部未満の場合には、脱酸工程においてエステル化粗生成物とアルカリ水溶液との混合物が、エステル層とアルカリ水層とに分層しにくくなるか、乳化して分離不能となる。100重量部を超える炭化水素溶媒を添加しても、添加量に見合った分層または乳化防止効果の向上がないばかりか、溶媒の除去工程に長時間を要し、生産性が低下する。
脱酸処理時に乳化あるいは分層不良を起こしやすいエステル化粗生成物を処理する際には、上記のように、分離用アルコールを添加するのが好適である。分離用アルコールを添加することにより、より一層脱酸処理時の分層は良好になり、エステルの収率が向上する。アルコール溶媒の添加量はエステル化粗生成物100重量部に対して50重量部以下、好ましくは3〜50重量部、さらに好ましくは、5〜30重量部である。
脱酸処理に用いるアルカリ水溶液に含有されるアルカリの濃度は、好適には5〜20重量%であり、該水溶液に含有されるアルカリの量はエステル化粗生成物の酸価に対し1〜2倍当量が適当である。
脱酸処理は、上記エステル化粗生成物、炭化水素溶媒、アルカリ水溶液、および必要に応じてアルコール溶媒を混合し、エステル化粗生成物中に存在する酸をアルカリにより中和することにより行なわれる。通常、上記エステル化粗生成物に炭化水素溶媒および必要に応じてアルコール溶媒を加え、これにアルカリ水溶液を加えて加温し、充分に混合することにより行なわれる。脱酸処理を行なう際の温度は、エステル化粗生成物の粘性などにより適宜選択されるが、通常50〜100℃であり、好ましくは70〜90℃である。50℃より低い温度では、分層不良や乳化を起こす恐れがあり、100℃を超えるとエステルが加水分解する恐れがある。
脱酸処理によりエステルを含む油層(エステル層)とアルカリ水層とに分離するので、このアルカリ水層を除去する。次に、エステル層を、エステル化粗生成物100重量部に対して5〜100重量部の温水あるいは熱水(50〜100℃)を用いて水洗する。水洗は、水洗排水がほぼ中性(例えば、pHが7、あるいはそれを下回る程度)となるまで繰り返し行う。次いで、エステル層に含まれる溶媒を減圧下で留去することにより、目的のエステルが得られる。
得られたエステルは、吸着や蒸留による精製処理により、さらに品質の向上を図ることができる。吸着による精製処理とは吸着剤とエステルとを混合して、濾過し、エステルを回収する処理をいう。吸着剤としては、例えば、活性白土、酸性白土、シリカ−アルミナなどを主成分とする合成吸着剤、合成ゼオライト、活性炭およびシリカゲルなどが挙げられる。前記吸着剤のうち、エステル中の着色物質、樹脂類および不飽和化合物の低減には活性白土および酸性白土が好ましく用いられる。金属イオンの低減には合成ゼオライトが好ましく用いられる。また、エステルの酸化低減および安定性の向上には、活性炭あるいは合成吸着剤が好ましく用いられる。。これらの吸着剤は、エステルに要求される品質、機能、純度などを考慮して、単独で、あるいは組合せて用いられる。
また、蒸留による精製は、エステルの純度を向上するために行われる。蒸留方法に特に制限はないが、分子蒸留によることが好ましい。分子蒸留装置としては、例えば、スミス式蒸留装置が好ましく用いられる。
以上のように本発明のエステルの製造方法においては、所定の量の炭化水素溶媒を使用するため、脱酸処理時に分層不良や乳化を引き起こすことなく、高品質のエステルを高収率で製造することができる。
本発明の製造方法は、種々のタイプのエステルの製造に用いられる。例えば、長鎖カルボン酸に由来し、低揮発性物質の含有量が少ない高融点(例えば、50〜100℃)を有するワックスエステル、あるいは、常温で液体であり、熱安定性に優れ、絶縁性の高い高粘度エステル(例えば、40℃における動粘度が60〜50,000mm/sのエステル)の製造方法に好適である。
本発明により得られる上記高融点のワックスエステルは、低揮発性物質、原料アルコール、原料カルボン酸、水酸基を有するエステル成分などの含有量が少なく、シャープメルトの融解特性を示す。そのため、トナー用の離型剤などに有効に使用することができる。
本発明により得られる上記常温で液体の高粘度エステルは、熱安定性および電気絶縁性に優れる。そのため、冷凍機油および特殊グリース油に添加される潤滑剤など、高いレベルの熱安定性および電気絶縁性が要求される用途に有効に使用することができる。
(実施例)
以下の実施例によりエステルの製造方法を例示することにより、本発明を具体的に説明するが、本願発明がこの実施例に制限されないことはいうまでもない。(実施例1)
温度計、窒素導入管、攪拌機および冷却管を取り付けた3リットルの四つ口フラスコに、ペンタエリスリトール230.0g(1.69mol)およびステアリン酸1975.9g(6.96mol)を加え、窒素気流下220℃で、反応により生じる水を留去しつつ15時間常圧で反応を行なった。得られたエステル化粗生成物は2042.6gであり、酸価は10.5mgKOH/gであった。
このエステル化粗生成物1000.0gにトルエン200gおよびイソプロパノール260gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を20重量部、アルコール溶媒を26重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する量の10%水酸化カリウム水溶液を加え、70℃で30分間攪拌した。30分間静置して水層部を除去して脱酸工程を終了した。次いで、用いたエステル化粗生成物100重量部に対して20重量部のイオン交換水を入れて70℃で30分間攪拌した後、30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を4回繰り返した。エステル層を180℃、1kPの条件下で減圧して溶媒を留去し、ろ過を行い、融点77.3℃、酸価0.07mgKOH/g、水酸基価0.8mgKOH/g、色相(APHA)50の最終目的物であるエステルを952.3g得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は95.2%であった。
この実施例1の脱酸処理時の各条件、分離時の状況、および得られたエステルの収率および物性を表1に示す。後述の実施例2〜14および比較例1〜14の結果も併せて表1〜3に示す。
(比較例1)
実施例1のエステル化粗生成物1000.0gにトルエン20gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を2重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する量の10%水酸化カリウム水溶液を加え、90℃で30分間攪拌した。30分間静置したが、エステル層とアルカリ水層とが分離せず、全体が乳化状態となり水層を除去できなかった。そこで、10%芒硝温水を100g加え、90℃で30分間攪拌し、30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を4回繰り返した。エステル層を180℃、1kPの条件下で減圧して溶媒を留去し、ろ過を行い、融点75.1℃、酸価0.35mgKOH/g、水酸基価0.8mgKOH/g、色相(APHA)90の最終目的物であるエステルを903.2g得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は90.3%であった。
(実施例2)
温度計、窒素導入管、撹拌機および冷却管を取り付けた3リットルの4つ口フラスコに、ペンタエリスリトール240.0g(1.76mol)、パルミチン酸743.4g(2.90mol)およびステアリン酸1237.1g(4.36mol)を加え、窒素気流下、220℃で反応水を留去しつつ、15時間常圧で反応を行った。得られたエステル化粗生成物は2051.8gであり、酸価は10.5mgKOH/gであった。
このエステル化粗生成物1000.0gにトルエン80gおよびイソプロパノール100gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を8重量部、アルコール溶媒を10重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する10%水酸化カリウム水溶液を加え、70℃で30分間、撹拌した。30分間静置して水層部を除去して脱酸工程を終了した。次いで、用いたエステル化粗生成物100重量部に対して20重量部のイオン交換水を入れて70℃で30分間攪拌した後、30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を5回繰り返し、エステル層を180℃、1kPaの条件下で減圧して溶媒を留去した。次いで、活性白土SA−1(日本活性白土(株))および活性アルミナDN−1A(水澤化学工業(株))を各5g入れて吸着処理した。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ、100℃、1kPa、3時間とした。ろ過を行い、融点67.7℃、酸価0.2mgKOH/g、水酸基価1.5mgKOH/g、および色相(APHA)60の最終目的物941.2gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は94.1%であった。
(比較例2)
実施例2のエステル化粗生成物1000.0gに、イソプロパノール100gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、アルコール溶媒を10重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する10%水酸化カリウム水溶液を加え、70℃で30分間攪拌した。30分静置したが、エステル層とアルカリ水層とが分離せず、全体が乳化状態となり水層を除去できなかった。その後、エステル層を100℃、1kPaの条件下で減圧して脱水した。次いで、活性白土SA−1(日本活性白土(株))および活性アルミナDN−1A(水澤化学工業(株))を各5g入れて吸着処理した。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ100℃、1kPa、3時間とした。ろ過を行い、融点63.4℃、酸価0.7mgKOH/g、水酸基価1.5mgKOH/g、および色相(APHA)90の最終目的物94.6gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は94.6%であった。
(実施例3)
温度計、窒素導入管、撹拌機および冷却管を取り付けた3リットルの4つ口フラスコに、トリメチロールプロパン400.0g(2.98mol)およびラウリン酸1842.0g(9.21mol)を加え、窒素気流下、220℃で反応水を留去しつつ、15時間常圧で反応を行った。得られたエステル化粗生成物は2039.4gであり、酸価は8.8mgKOH/gであった。
このエステル化粗生成物1000.0gにノルマルヘプタン50gおよびエタノール100gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を5重量部、アルコール溶媒を10重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する10%水酸化カリウム水溶液を加え、70℃で30分間撹拌した。30分間静置して水層部を除去して脱酸工程を終了した。次いで、用いたエステル化粗生成物100重量部に対して20重量部のイオン交換水を入れて70℃で30分間撹拌した後、30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を5回繰り返し、エステル層を180℃、1kPaの条件下で減圧して溶媒を留去した。次いで、活性白土SA−1(日本活性白土(株))および活性アルミナDN−1A(水澤化学工業(株))を各5g入れて吸着処理した。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ、100℃、1kPa、3時間とした。ろ過を行い、融点28.0℃、酸価0.2mgKOH/g、水酸基価1.4mgKOH/g、および色相(APHA)50の最終目的物902.1gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は90.2%であった。
(比較例3)
実施例3のエステル化粗生成物1000.0gにメタノール100gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、アルコール溶媒を10重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する10%水酸化カリウム水溶液を加え、60℃で30分間撹拌した。30分間静置したところ、エステル層とアルカリ水層との間に一部乳化層ができたが、水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を5回繰り返し、エステル層を100℃、1kPaの条件下で減圧をして脱水した。次いで、活性白土SA−1(日本活性白土(株))および活性アルミナDN−1A(水澤化学工業(株))を各5g入れて吸着処理した。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ100℃、1kPa、3時間とした。ろ過を行い、融点24.5℃、酸価0.4mgKOH/g、水酸基価1.4mgKOH/g、および色相(APHA)90の最終目的物843.1gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は84.3%であった。
(実施例4)
温度計、窒素導入管、撹拌機および冷却管を取り付けた3リットルの4つ口フラスコに、トリメチロールプロパン340.0g(2.53mol)およびパルミチン酸2004.0g(7.83mol)を加え、窒素気流下、220℃で反応水を留去しつつ15時間常圧で反応を行った。得られたエステル化粗生成物は2163.1gであり、酸価は9.2mgKOH/gであった。
このエステル化粗生成物1000.0gにシクロヘキサン150gおよびエタノール100gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を15重量部、アルコール溶媒を10重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する10%水酸化カリウム水溶液を加え、70℃で30分間攪拌した。30分間静置して水層部を除去して脱酸工程を終了した。次いで、用いたエステル化粗生成物100重量部に対して20重量部のイオン交換水を入れて70℃で30分間撹拌した後、30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を5回繰り返し、エステル層を180℃、1kPaの条件下で減圧して溶媒を留去した。次いで、キョーワード500SH(協和化学工業(株))を5g入れて吸着処理した。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ100℃、1kPa、3時間とした。ろ過を行い、融点45.5℃、酸価0.4mgKOH/g、水酸基価2.2mgKOH/g、および色相(APHA)60の最終目的物951.2gを得。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は95.1%であった。
(比較例4)
実施例4のエステル化粗生成物1000.0gに、シクロヘキサン15gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を1.5重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する10%水酸化カリウム水溶液を加え、70℃で30分間攪拌した。30分間静置したがエステル層とアルカリ層とが分離せず、全体が乳化状態となり水層を除去できなかった。そこで、10%芒硝温水を100g加え、70℃で30分間撹拌した後、30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を5回繰り返し、エステル層を180℃、1kPaの条件下で減圧して溶媒を留去した。次いで、キョーワード500SH(協和化学工業(株))を5g添加して吸着処理した。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ、100℃、1kPa、3時間とした。ろ過を行い、融点42.5℃、酸価1.2mgKOH/g、水酸基価2.2mgKOH/g、および色相(APHA)80の最終目的物913.3gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は91.3%であった。
(実施例5)
温度計、窒素導入管、撹拌機および冷却管を取り付けた3リットルの4つ口フラスコに、トリメチロールメタン160.0g(2.08mol)およびアラキン酸2000.0g(6.41mol)を加え、窒素気流下、220℃で反応水を留去しつつ15時間常圧で反応を行った。得られたエステル化粗生成物は2006.8gであり、酸価は9.0mgKOH/gであった。
このエステル化粗成物1000.0gにキシレン100gおよびイソプロパノール100gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を10重量部、アルコール溶媒を10重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する10%水酸化カリウム水溶液を加え、70℃で30分間攪拌した。30分間静置して水層部を除去して脱酸工程を終了した。次いで、用いたエステル化粗生成物100重量部に対して20重量部のイオン交換水を入れて70℃で30分間撹拌した後、30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を5回繰り返し、エステル層を180℃、1kPaの条件下で減圧して溶媒を留去した。次いで、キョーワード500SH(協和化学工業(株))を5g添加して吸着処理した。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ、100℃、1kPa、3時間とした。ろ過を行い、融点74.0℃、酸価0.2mgKOH/g、水酸基価3.3mgKOH/g、および色相(APHA)40の最終目的物948.2gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は94.8%であった。
(比較例5)
実施例5のエステル化粗生成物1000.0gに、キョーワード500SH(協和化学工業(株))を5g添加して吸着処理した。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ、100℃、1kPa、3時間とした。ろ過を行い、融点68.2℃、酸価8.9mgKOH/g、水酸基価3.3mgKOH/g、および色相(APHA)140の最終目的物965.2gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は96.5%であった。
(実施例6)
温度計、窒素導入管、撹拌機および冷却管を取り付けた3リットルの4つ口フラスコに、グリセリン300.0g(3.26mol)およびラウリン酸2013.0g(10.07mol)を加え、窒素気流下、220℃で反応水を留去しつつ15時間常圧で反応を行った。得られたエステル化粗生成物は2115.7gであり、酸価は6.9mgKOH/gであった。
このエステル化粗生成物1000.0gにシクロヘキサン50gおよびイソプロパノール100gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を5重量部、アルコール溶媒を10重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する10%水酸化カリウム水溶液を加え、70℃で30分間攪拌した。30分間静置して水層部を除去して脱酸工程を終了した。次いで、用いたエステル化粗生成物100重量部に対して20重量部のイオン交換水を入れて70℃で30分間撹拌した後、30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を5回繰り返し、エステル層を180℃、1kPaの条件下で減圧して溶媒を留去した。次いで、活性白土SA−1(日本活性白土(株))および活性アルミナDN−1A((水澤化学工業(株))を各5g入れて吸着処理した。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ100℃、1kPa、3時間とした。ろ過を行い、融点46.4℃、酸価0.2mgKOH/g、水酸基価1.5mgKOH/g、および色相(APHA)40の最終目的物925.3gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は92.5%であった。
(比較例6)
実施例6のエステル化粗生成物1000.0gに、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する10%水酸化カリウム水溶液を加え、70℃で30分間攪拌した。30分間静置したが、エステル層とアルカリ水層とが分離せず、全体が乳化状態となり水層を除去できなかった。そこで、10%芒硝温水を100g加え、70℃で30分間撹拌した後、30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を5回繰り返し、エステル層を180℃、1kPaの条件下で減圧して溶媒を留去した。
次いで、活性白土SA−1(日本活性白土(株))および活性アルミナDN−1A((水澤化学工業(株))を各5g入れて吸着処理した。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ100℃、1kPa、3時間とした。ろ過を行い、融点42.1℃、酸価0.7mgKOH/g、水酸基価1.5mgKOH/g、および色相(APHA)80の最終目的物861.2gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は86.1%であった。
(実施例7)
温度計、窒素導入管、攪拌機および冷却管を取り付けた3リットルの四つ口フラスコに、ジペンタエリスリトール300.0g(1.18mol)、パルミチン酸1993.2g(7.79mol)およびパラトルエンスルホン酸2.3gを加え、窒素気流下220℃で、反応により生じる水を留去しつつ15時間常圧で反応を行なった。得られたエステル化粗生成物は2144.2gであり、酸価は21.1mgKOH/gであった。
このエステル化粗生成物1000.0gにシクロヘキサン230gおよびエタノール120gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を23重量部、アルコール溶媒を12重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する量の10%水酸化カリウム水溶液を加え、75℃で30分間攪拌した。30分間静置して水層部を除去して脱酸工程を終了した。次いで、用いたエステル化粗生成物100重量部に対して20重量部のイオン交換水を入れて75℃で30分間攪拌した後、30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を4回繰り返した。エステル層を180℃、1kPの条件下で減圧して溶媒を留去し、ろ過を行い、融点73.2℃、酸価0.09mgKOH/g、水酸基価1.2mgKOH/g、色相(APHA)60の最終目的物であるエステルを889.4g得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は88.9%であった。
(比較例7)
実施例7のエステル化粗生成物1000.0gに対し、その酸価の1.5倍当量に相当する量の10%水酸化カリウム水溶液を加え、90℃で30分間攪拌した。30分間静置したが、エステル層とアルカリ水層とが分離せず、全体が乳化状態となり水層を除去できなかった。そこで、20%芒硝温水を250g加え、90℃で30分間攪拌し、30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を4回繰り返した。エステル層を90℃、1kPの条件下で減圧脱水し、ろ過を行い、融点71.8℃、酸価0.60mgKOH/g、水酸基価1.2mgKOH/g、色相(APHA)100の最終目的物であるエステルを843.3g得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は84.3%であった。
(実施例8)
温度計、窒素導入管、攪拌機および冷却管を取り付けた3リットルの四つ口フラスコに、ベヘニルアルコール1050.0g(3.22mol)、ベヘン酸1127.9g(3.32mol)およびパラトルエンスルホン酸2.2gを加え、窒素気流下220℃で、反応により生じる水を留去しつつ、15時間、常圧で反応した。得られたエステル化粗生成物は2107.2gであり、酸価は8.9mgKOH/gであった。このエステル化粗生成物1000.0gにトルエン130g、キシレン60g、イソプロパノール30gおよびエタノール240gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を19重量部、アルコール溶媒を27重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する量の10%水酸化カリウム水溶液を加え、75℃で30分間攪拌した。30分間静置して水層部を除去して脱酸工程を終了した。次いで、用いたエステル化組生成物100重量部に対して20重量部のイオン交換水を入れて70℃で30分間攪拌した後、30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を4回繰り返した。エステル層を180℃、1.0kPの条件下で減圧して溶媒を留去し、ろ過を行い、融点73.0℃、酸価0.08mgKOH/g、水酸基価0.9mgKOH/g、色相(APHA)55の最終目的物であるエステルを954.4g得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は95.4%であった。
(比較例8)
実施例8のエステル化粗生成物1000.0gに対し、ガレオンアースV2(水澤化学工業(株))およびトミタAD300P(富田製薬(株))を各々10gずつ加えて吸着処理した。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ100℃、1kP、および3時間とした。ろ過を行ない、融点70.1℃、酸価8.4mgKOH/g、水酸基価0.9mgKOH/g、および色相(APHA)90の最終目的物であるエステルを973.6g得た。吸着に供したエステル化粗生成物に対する収率は97.4%であった。
(実施例9)
温度計、窒素導入管、撹拌機および冷却管を取り付けた3リットルの4つ口フラスコに、ステアリルアルコール1800.0g(6.69mol)およびトリメリット酸482.8g(2.30mol)を加え、窒素気流下、220℃で反応水を留去しつつ15時間常圧で反応を行った。得られたエステル化粗生成物は2140.7gであり、酸価は10.1mgKOH/gであった。
このエステル化粗生成物1000.0gにトルエン100gおよびエタノール120gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を10重量部、アルコール溶媒を12重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する10%水酸化カリウム水溶液を加え、70℃で30分間攪拌した。30分間静置して水層部を除去して脱酸工程を終了した。次いで、用いたエステル化粗生成物100重量部に対して20重量部のイオン交換水を入れて70℃で30分間撹拌した後、30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を5回繰り返し、エステル層を180℃、1kPaの条件下で減圧して溶媒を留去した。次いで、活性白土SA−1(日本活性白土(株))および活性アルミナDN−1A((水澤化学工業(株))を各5g入れて吸着処理した。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ100℃、1kPa、3時間とした。ろ過を行い、融点68.2℃、酸価0.3mgKOH/g、水酸基価2.7mgKOH/g、および色相(APHA)55の最終目的物943.2gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は94.3%であった。
(比較例9)
実施例9のエステル化粗生成物1000.0gに、活性白土SA−1(日本活性白土(株))および活性アルミナDN−1A((水澤化学工業(株))を各5g入れて吸着処理した。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ100℃、1kPa、3時間とした。ろ過を行い、融点65.4℃、酸価9.9mgKOH/g、水酸基価2.7mgKOH/g、および色相(APHA)100の最終目的物968.3gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は96.8%であった。
(実施例10)
温度計、窒素導入管、撹拌機および冷却管を取り付けた3リットルの4つ口フラスコに、ラウリルアルコール1400.0g(7.57mol)およびテレフタル酸819.0g(3.90mol)を加え、窒素気流下、220℃で反応水を留去しつつ15時間常圧で反応を行った。得られたエステル化粗生成物は2062.0gであり、酸価は9.9mgKOH/gであった。
このエステル化粗生成物1000.0gにトルエン150gおよびイソプロパノール100gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を15重量部、アルコール溶媒を10重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する10%水酸化カリウム水溶液を加え、80℃で30分間攪拌した。30分間静置して水層部を除去して脱酸工程を終了した。次いで、用いたエステル化粗生成物100重量部に対して20重量部のイオン交換水を入れて80℃で30分間撹拌した後、30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を5回繰り返し、エステル層を180℃、1kPaの条件下で減圧して溶媒を留去した。次いで、活性炭白鷺C(武田薬品工業(株))を5g入れて吸着処理した。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ100℃、1kPa、3時間とした。ろ過を行い、融点68.2℃、酸価0.2mgKOH/g、水酸基価3.2mgKOH/g、および色相(APHA)70の最終目的物936.4gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は93.6%であった。
(比較例10)
実施例10のエステル化粗生成物1000.0gに、トルエン20gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を2重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する10%水酸化カリウム水溶液を加え、80℃で30分間攪拌した。30分間静置したがエステル層とアルカリ層とが分離せず、全体が乳化状態となり水層を除去できなかった。その後、エステル層を80℃、1kPaの条件下で減圧をして脱水した。次いで、活性炭白鷺C(武田薬品工業(株))を5g入れて吸着処理した。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ100℃、1kPa、3時間とした。ろ過を行い、融点66.4℃、酸価0.8mgKOH/g、水酸基価3.2mgKOH/g、および色相(APHA)150の最終目的物950.2gを侭た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は95.0%であった。
(実施例11)
温度計、窒素導入管、撹拌機および冷却管を取り付けた3リットルの4つ口フラスコに、ラウリルアルコール1400.0g(7.57mol)およびテレフタル酸819.0g(3.90mol)を加え、窒素気流下、220℃で反応水を留去しつつ15時間常圧で反応を行った。得られたエステル化粗生成物は2062.0gであり、酸価は9.9mgKOH/gであった。
このエステル化粗生成物1000.0gにトルエン150gおよびイソプロパノール100gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を15重量部、アルコール溶媒を10重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する10%水酸化カリウム水溶液を加え、80℃で30分間攪拌した。30分間静置して水層部を除去して脱酸工程を終了した。次いで、用いたエステル化粗生成物100重量部に対して20重量部のイオン交換水を入れて80℃で30分間撹拌した後、30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を5回繰り返し、エステル層を180℃、1kPaの条件下で減圧して溶媒を留去し、ろ過を行い、融点68.1℃、酸価0.4mgKOH/g、水酸基価3.2mgKOH/g、および色相(APHA)140の最終目的物952.3gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は95.2%であった。
(比較例11)
実施例11のエステル化粗生成物1000.0gに、トルエン20gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を2重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する10%水酸化カリウム水溶液を加え、80℃で30分間攪拌した。30分間静置したがエステル層とアルカリ層とが分離せず、全体が乳化状態となり水層を除去できなかった。その後、エステル層を80℃、1kPaの条件下で減圧をして脱水し、ろ過を行い、融点66.2℃、酸価0.9mgKOH/g、水酸基価3.2mgKOH/g、および色相(APHA)250の最終目的物962.1gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は96.2%であった。
(実施例12)
温度計、窒素導入管、撹拌機および冷却管を取り付けた3リットルの4つ口フラスコに、1,4−ブタンジオール300.0g(3.33mol)およびステアリン酸1947.8g(6.86mol)を加え、窒素気流下、220℃で反応水を留去しつつ15時間常圧で反応し、水酸基価が5mgKOH/g以下となった時点で反応を終了した。このとき得られたエステル化粗生成物は2106.7gであり、酸価は9.7mgKOH/gであった。
このエステル化粗生成物1000.0gにシクロヘキサン200gおよびエタノール100gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を20重量部、アルコール溶媒を10重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する10%水酸化カリウム水溶液を加え、80℃で30分間攪拌した。30分間静置して水層部を除去して脱酸工程を終了した。次いで、用いたエステル化粗生成物100重量部に対して20重量部のイオン交換水を入れて80℃で30分間撹拌した後、30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を5回繰り返し、エステル層を180℃、1kPaの条件下で減圧して溶媒を留去した。次いで、活性炭白鷺C(武田薬品工業(株))を5g入れて吸着処理した。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ100℃、1kPa、3時間とした。ろ過を行い、融点69.0℃、酸価0.2mgKOH/g、水酸基価3.4mgKOH/g、および色相(APHA)80の最終目的物915.1gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は91.5%であった。
(比較例12)
実施例12のエステル化粗生成物1000.0gに、シクロヘキサン20gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を2重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する10%水酸化カリウム水溶液を加え、80℃で30分間攪拌した。30分間静置したがエステル層とアルカリ層とが分離せず、全体が乳化状態となり水層を除去できなかった。その後、エステル層を100℃、1kPaの条件下で減圧をして脱水した。次いで、活性炭白鷺C(武田薬品工業(株))を5g入れて吸着処理した。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ100℃、1kPa、3時間とした。ろ過を行い、融点65.9℃、酸価0.8mgKOH/g、水酸基価3.4mgKOH/g、および色相(APHA)150の最終目的物950.2gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は95.0%であった。
(実施例13)
温度計、窒素導入管、撹拌機および冷却管を取り付けた3リットルの4つ口フラスコに、1,4−ブタンジオール300.0g(3.33mol)およびステアリン酸1947.8g(6.86mol)を加え、、窒素気流下、220℃で反応水を留去しつつ15時間常圧で反応し、水酸基価が5mgKOH/g以下となった時点で反応を終了した。このとき得られたエステル化粗生成物は2106.7gであり、酸価は9.7mgKOH/gであった。
このエステル化粗生成物1000.0gにシクロヘキサン200gおよびエタノール100gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を20重量部、アルコール溶媒を10重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する10%水酸化カリウム水溶液を加え、80℃で30分間攪拌した。30分間静置して水層部を除去して脱酸工程を終了した。次いで、用いたエステル化粗生成物100重量部に対して20重量部のイオン交換水を入れて80℃で30分間撹拌した後、30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を5回繰り返し、エステル層を180℃、1kPaの条件下で減圧して溶媒を留去し、ろ過を行い、融点68.9℃、酸価0.4mgKOH/g、水酸基価3.4mgKOH/g、および色相(APHA)160の最終目的物935.2gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は93.5%であった。
(比較例13)
実施例13のエステル化粗生成物1000.0gに、シクロヘキサン20gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を2重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する10%水酸化カリウム水溶液を加え、80℃で30分間攪拌した。30分間静置したがエステル層とアルカリ層とが分離せず、全体が乳化状態となり水層を除去できなかった。その後、エステル層を100℃、1kPaの条件下で減圧をして脱水、ろ過を行い、融点65.9℃、酸価0.9mgKOH/g、水酸基価3.4mgKOH/g、および色相(APHA)220の最終目的物967.1gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は96.7%であった。
(実施例14)
温度計、窒素導入管、攪拌機および冷却管を取り付けた3リットルの四つ口フラスコに、ジエチレングリコール400.0g(3.77mol)およびミリスチン酸1770.4g(7.76mol)を加え、窒素気流下220℃で、反応により生じる水を留去しつつ15時間常圧で反応を行なった。このとき得られたエステル化粗生成物は2014.3gであり、酸価は10.5mgKOH/gであった。このエステル化粗生成物1000.0gにノルマルヘプタン100gおよびエタノール180gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を10重量部、アルコール溶媒を18重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する量の10%水酸化カリウム水溶液を加え、70℃で30分間攪拌した。30分間静置して水層部を除去して脱酸工程を終了した。次いで、用いたエステル化粗生成物100重量部に対して20重量部のイオン交換水を入れ70℃で30分間攪拌した後、30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を4回繰り返した。エステル層を180℃、1kPの条件下で減圧して溶媒を留去し、ろ過を行い、融点53.0℃、酸価0.12mgKOH/g、水酸基価1.3mgKOH/g、および色相(APHA)60の最終目的物であるエステルを936.2g得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は93.6%であった。
(比較例14)
実施例14のエステル化粗生成物1000.0gに対し、ガレオンアースV2(水澤化学工業(株))およびトミタAD300P(富田製薬(株))を各々10gずつ加えて吸着処理した。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ100℃、1kP、および3時間とした。ろ過を行ない、融点50.3℃、酸価10.2mgKOH/g、水酸基価1.3mgKOH/g、および色相(APHA)90の最終目的物であるエステルを960.2g得た。吸着に供したエステル化粗生成物に対する収率は96.0%であった。
以下に、実施例1〜14および比較例1〜14の結果を表1〜3を示す。以下の表1〜3において、「分離時の状況」は、脱酸処理時のエステル層を水層との分離の状態を示す。○は分離が良好であり、乳化が起こらなかったことを示し、×は、分離が不良であり、または乳化が起きたことを示す。△は、油層と水層との間に乳化層が発生し、分層不良が起きたことを示す。−は、脱酸処理を行なわなかったことを示す。
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上記実施例1〜14および比較例1〜14は、いずれも高融点エステルワックスを目的とした製造例を示す。実施例1〜14においては、いずれも脱酸処理時の分層状態は良好であり、酸価が低く、色相が良好であり、融点の高いエステルが得られた。一方、比較例1〜14においては、脱酸処理時に乳化したり分層不良が起こり、収率が低く、融点も低く、酸価が高く、そして色相不良であった。また、アルカリによる脱酸処理をせずに吸着処理のみを施したエステルは、融点が低く、酸価が高く、色相不良であった。
以下に示す実施例15〜28のうち、実施例15〜17および比較例15〜17は、高品質の要求される作動油、圧延油、および切削油用エステルを目的とした製造例を示す。実施例18〜28および比較例18〜28は、いずれも高品質を要求される特殊グリース用エステル、冷凍機油用エステルを目的とした製造例を示す。
(実施例15)
温度計、窒素導入管、攪拌機および冷却管を取り付けた3リットルの四つ口フラスコに、トリメチロールプロパン280.0g(2.09mol)およびオレイン酸1942.1g(6.89mol)を加え、窒素気流下220℃で、反応により生じる水を留去しつつ15時間常圧で反応を行なった。このとき得られたエステル化粗生成物は2088.3gであり、酸価は17.5mgKOH/gであった。このエステル化粗生成物1000.0gにトルエン200gおよびイソプロパノール150gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を20重量部、アルコール溶媒を15重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する量の10%水酸化カリウム水溶液を加え、70℃で30分間攪拌した。30分間静置して水層部を除去して脱酸工程を終了した。次いで、用いたエステル化粗生成物100重量部に対して20重量部のイオン交換水を入れて90℃で30分間攪拌した後、30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を4回繰り返した。エステル層を180℃、1kPの条件下で減圧して溶媒を留去した。次いで、ガレオンアースV2(水澤化学工業(株))およびトミタAD300P(富田製薬(株))を各々5gずつ入れて吸着処理を行なった。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ100℃、1kP、および3時間とした。次にろ過を行い、動粘度(40℃)64.2mm/s、流動点−35℃、酸価0.11mgKOH/g、水酸基価0.5mgKOH/g、および色相(APHA)190の最終目的物であるエステルを911.7g得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は91.2%であった。
本実施例の脱酸処理時の各条件、分離時の状況、および得られたエステルの収率および物性を表2に示す。後述の実施例16〜28および比較例15〜28の結果も併せて表2に示す。
(比較例15)
実施例15のエステル化粗生成物1000.0gに対し、その酸価の1.5倍当量に相当する量の10%水酸化カリウム水溶液を加え、90℃で30分間攪拌した。30分間静置したが、エステル層とアルカリ水層とが分離せず、全体が乳化状態となり水層を除去できなかった。そこで、20%芒硝温水を200g加え、90℃で30分間攪拌し、30分間静置して水層部を廃棄した。次いで、用いたエステル化粗生成物100重量部に対して20重量部のイオン交換水を入れて90℃で30分間攪拌した後、30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を4回繰り返した。エステル層を90℃、1kPの条件下で減圧脱水した。次いで、ガレオンアースV2(水澤化学工業(株))およびトミタAD300P(富田製薬(株))を各々5gずつ入れて吸着処理を行なった。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ100℃、1kP、および3時間とした。次にろ過を行い、動粘度(40℃)64.1mm/s、流動点−35℃、酸価0.20mgKOH/g、水酸基価0.5mgKOH/g、および色相(APHA)450の最終目的物であるエステルを760.7g得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は76.1%であった。
(実施例16)
温度計、窒素導入管、撹拌機および冷却管を取り付けた3リットルの4つ口フラスコに、トリメチロールプロパン530.0g(3.95molおよびカプリル酸1843.0g(12.80mol)を加え、窒素気流下、220℃で反応水を留去しつつ常圧で反応を行い、水酸基価が3mgKOH/g以下となった時点で反応を終了した。このとき得られたエステル化粗生成物は2009.5gであり、酸価は1.5mgKOH/gであった。
このエステル化粗生成物1000.0gにトルエン150gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を15重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する10%水酸化カリウム水溶液を加え、70℃で30分間攪拌した。30分間静置して水層部を除去して脱酸工程を終了した。次いで、用いたエステル化粗生成物100重量部に対して20重量部のイオン交換水を入れて70℃で30分間撹拌した後、30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を4回繰り返し、エステル層を180℃、1kPaの条件下で減圧して溶媒を留去した。次いで、活性炭白鷺C(武田薬品工業(株))を5g入れて吸着処理した。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ100℃、1kPa、3時間とした。ろ過を行い、動粘度(40℃)16.7mm/s、流動点−50℃以下、酸価0.12mgKOH/g、水酸基価0.5mgKOH/g、および色相(APHA)50の最終目的物915.1gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は91.5%であった。
(比較例16)
実施例16のエステル化粗生成物1000.0gに、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する10%水酸化カリウム水溶液を加え、90℃で30分間攪拌した。30分静置したが、エステル層とアルカリ水層の間に一部乳化層ができ、引き続き30分静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を4回繰り返し、エステル層を100℃、1kPaの条件下で減圧をして脱水した。
次いで、活性炭白鷺C(武田薬品工業(株))を5g入れて吸着処理した。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ100℃、1kPa、3時間とした。ろ過を行い、動粘度(40℃)16.7mm/s、流動点−50℃以下、酸価0.16mgKOH/g、水酸基価0.5mgKOH/g、および色相(APHA)60の最終目的物901.2gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は90.1%であった。
(実施例17)
温度計、窒素導入管、撹拌機および冷却管を取り付けた3リットルの4つ口フラスコに、トリメチロールプロパン380.0g(2.83mol)、オレイン酸1184.4g(4.27mol)およびダイマー酸806.6g(1.40mol)を加え、窒素気流下、220℃で反応水を留去しつつ常圧で反応し、12時間反応した。このとき得られたエステル化粗生成物は2203.5gであり、酸価は3.8mgKOH/gであった。
このエステル化粗生成物1000.0gにノルマルヘプタン100gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を10重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する10%水酸化カリウム水溶液を加え、70℃で30分間攪拌した。30分間静置して水層部を除去して脱酸工程を終了した。次いで、用いたエステル化粗生成物100重量部に対して20重量部のイオン交換水を入れて70℃で30分間撹拌した後、30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を4回繰り返し、エステル層を180℃、1kPaの条件下で減圧して溶媒を留去した。次いで、キョーワード500SH(協和化学工業(株))を5g添加して吸着処理した。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ、100℃、1kPa、3時間とした。ろ過を行い、動粘度(40℃)540.6mm/s、流動点−35℃、酸価0.6mgKOH/g、水酸基価15.5mgKOH/g、および色相(APHA)210の最終目的物934.2gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は93.4%であった。
(比較例17)
実施例17のエステル化粗生成物1000.0gに、キョーワード500SH(協和化学工業(株))を5g添加して吸着処理した。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ、100℃、1kPa、3時間とした。ろ過を行い、動粘度(40℃)521.2mm/s、流動点−35℃、酸価3.6mgKOH/g、水酸基価15.5mgKOH/g、および色相(APHA)300の最終目的物989.1gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は98.9%であった。
(実施例18)
温度計、窒素導入管、撹拌機および冷却管を取り付けた3リットルの4つ口フラスコに、トリメチロールプロパン800.0g(5.96mol)、カプリル酸1052.1g(7.31mol)、カプリン酸406.1g(2.36mol)およびアジピン酸560.6g(3.84mol)を加え、窒素気流下、220℃で反応水を留去しつつ常圧で反応を行い、12時間反応した。反応終了後、1kPaの減圧下で未反応の脂肪酸を蒸留除去した。このとき得られたエステル化粗生成物は2082.6gであり、酸価は5.5mgKOH/gであった。
このエステル化粗生成物1000.0gにキシレン200gおよびエタノール50gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を20重量部、アルコール溶媒を5重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する10%水酸化カリウム水溶液を加え、70℃で30分間攪拌した。30分間静置して水層部を除去して脱酸工程を終了した。次いで、用いたエステル化粗生成物100重量部に対して20重量部のイオン交換水を入れて70℃で30分間撹拌した後、30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を4回繰り返し、エステル層を180℃、1kPaの条件下で減圧して溶媒を留去し、ろ過を行い、動粘度(40℃)245.1mm/s、流動点−32.5℃、酸価0.5mgKOH/g、水酸基価20.2mgKOH/g、および色相(APHA)80の最終目的物943.3gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は94.3%であった。
(比較例18)
実施例18のエステル化粗生成物1000.0gに、キシレン20gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を2重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する10%水酸化カリウム水溶液を加え、90℃で30分間攪拌した。30分間静置したが、油層と水層が一部乳化し、10%芒硝温水を100g添加し、その後引き続き30分間静置して、水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を4回繰り返し、エステル層を180℃、1kPaの条件下で減圧して溶媒を留去し、ろ過を行い、動粘度(40℃)240.0mm/s、流動点−35.0℃、酸価0.8mgKOH/g、水酸基価20.2mgKOH/g、および色相(APHA)100の最終目的物919.2gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は91.9%であった。
(実施例19)
温度計、窒素導入管、撹拌機および冷却管を取り付けた3リットルの4つ口フラスコに、ジペンタエリスリトール500.0g(1.97mol)、2−エチルヘキサン酸917.2g(6.37mol)、3,5,5−トリメチルヘキサン酸1000.0g(6.37mol)および酸化錫2.1gを加え、窒素気流下、220℃で反応水を留去しつつ常圧で15時間反応した。反応終了後、1kPaの減圧下で未反応の脂肪酸を蒸留除去した。このとき得られたエステル化粗生成物は2020.9gであり、酸価は0.8mgKOH/gであった。
このエステル化粗生成物1000.0gにトルエン100gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を10重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する10%水酸化カリウム水溶液を加え、70℃で30分間攪拌した。30分間静置して水層部を除去して脱酸工程を終了した。次いで、用いたエステル化粗生成物100重量部に対して20重量部のイオン交換水を入れて70℃で30分間撹拌した後、30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を4回繰り返し、エステル層を180℃、1kPaの条件下で減圧して溶媒を留去した。次いで、活性白土SA−1(日本活性白土(株))および活性アルミナDN−1A((水澤化学工業(株))を各5g入れて吸着処理した。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ100℃、1kPa、3時間とした。ろ過を行い、動粘度(40℃)227.6mm/s、流動点−40℃、酸価0.01mgKOH/g、水酸基価0.1mgKOH/g、および色相(APHA)90の最終目的物926.1gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は92.6%であった。
(比較例19)
実施例19のエステル化粗生成物1000.0gに、トルエン20gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を2重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する10%水酸化カリウム水溶液を加え、90℃で30分間攪拌した。30分間静置したが、油層と水層が一部乳化し、その後、引き続き30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を4回繰り返し、エステル層を100℃、1kPaの条件下で減圧をして脱水した。次いで、活性白土SA−1(日本活性白土(株))および活性アルミナDN−1A((水澤化学工業(株))を各10g入れて吸着処理した。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ100℃、1kPa、3時間とした。ろ過を行い、動粘度(40℃)227.1mm/s、流動点−40℃、酸価0.01mgKOH/g、水酸基価0.1mgKOH/gおよび色相(APHA)150の最終目的物884.2gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は88.4%であった。
(実施例20)
温度計、窒素導入管、攪拌機および冷却管を取り付けた3リットルの四つ口フラスコに、ジペンタエリスリトール520.0g(2.04mol)および2−エチルヘキサン酸1943.4g(13.50mol)を加え、窒素気流下220℃で、反応により生じる水を留去しつつ15時間常圧で反応を行なった。反応終了後、1kPaの減圧下で未反応の脂肪酸(2−エチルヘキサン酸)を蒸留除去した。
このとき得られたエステル化粗生成物は2048.2gであり、酸価は1.2mgKOH/gであった。このエステル化粗生成物1000.0gにトルエン200gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を20重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する量の10%水酸化ナトリウム水溶液を加え、70℃で30分間攪拌した。30分間静置して水層部を除去して脱酸工程を終了した。次いで、用いたエステル化粗生成物100重量部に対して20重量部のイオン交換水を入れて90℃で30分間攪拌した後、30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を4回繰り返した。エステル層を180℃、1kPの条件下で減圧して溶媒を留去した。次いで、ガレオンアースV2(水澤化学工業(株))およびトミタAD300P(富田製薬(株))を各々5gずつ加えて吸着処理を行なった。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ100℃、1kP、および3時間とした。次にろ過を行い、動粘度(40℃)143.6mgKOH/g、流動点−40℃、酸価0.01mgKOH/g、水酸基価0.4mgKOH/g、および色相(APHA)60の最終目的物であるエステルを949.3g得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は94.9%であった。
(比較例20)
実施例20のエステル化粗生成物1000.0gに、トルエン25gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を2.5重量部添加)し、さらにエステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する量の10%水酸化カリウム水溶液を加え、90℃で30分間攪拌した。30分間静置したが、エステル層とアルカリ水層とが分離せず、全体が乳化状態となり水層を除去できなかった。そこで、10%芒硝温水を250g加え、90℃で30分間攪拌し、30分間静置して水層部を廃棄した。次いで、用いたエステル化粗生成物100重量部に対して20重量部のイオン交換水を入れて90℃で30分間攪拌した後、30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を4回繰り返した。エステル層を180℃、1kPの条件下で減圧して溶媒を留去した。次いで、ガレオンアースV2(水澤化学工業(株))およびトミタAD300P(富田製薬(株))を各々5gずつ加えて吸着処理を行なった。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ100℃、1kP、および3時間とした。次にろ過を行い、動粘度(40℃)143.6mm/s、流動点−40℃、酸価0.01mgKOH/g、水酸基価0.4mgKOH/g、および色相(APHA)120の最終目的物であるエステルを863.0g得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は86.3%であった。
(実施例21)
温度計、窒素導入管、攪拌機および冷却管を取り付けた3リットルの四つ口フラスコに、ネオペンチルグリコール900.0g(8.64mol)、n−ヘプタン酸694.2g(5.34mol)およびアジピン酸909.6g(6.23mol)を加え、窒素気流下220℃で、反応により生じる水を留去しつつ15時間常圧で反応を行なった。反応終了後、5kPaの減圧下で未反応の脂肪酸(n−ヘプタン酸およびアジピン酸)を蒸留除去した。このとき得られたエステル化粗生成物は2083.2gであり、酸価は4.3mgKOH/gであった。
このエステル化粗生成物1000.0gにキシレン200gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を20重量部添加)し、さらに、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する量の10%水酸化カリウム水溶液を加え、70℃で30分間攪拌した。30分間静置して水層部を除去して脱酸工程を終了した。次いで、用いたエステル化粗生成物100重量部に対して20重量部のイオン交換水を入れて90℃で30分間攪拌した後、30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を4回繰り返した。エステル層を180℃、1kPの条件下で減圧して溶媒を留去した。次いで、ガレオンアースV2(水澤化学工業(株))およびトミタAD300P(富田製薬(株))を各々5gずつ入れて吸着処理を行なった。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ100℃、1kP、および3時間とした。次にろ過を行い、動粘度(40℃)267.5mm/s、流動点−50℃以下、酸価0.01mgKOH/g、水酸基価0.6mgKOH/g、および色相(APHA)30の最終目的物であるエステルを956.5g得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は95.7%であった。
(比較例21)
実施例21のエステル化粗生成物1000.0gに対し、その酸価の1.5倍当量に相当する量の10%水酸化カリウム水溶液を加え、90℃で30分間攪拌した。30分間静置したが、エステル層とアルカリ水層と分離せず、全体が乳化状態となり水層を除去できなかった。そこで、10%芒硝温水を300g加え、90℃で30分間攪拌し、30分間静置して水層部を廃棄した。次いで、用いたエステル化粗生成物100重量部に対して20重量部のイオン交換水を入れて90℃で30分間攪拌した後、30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を4回繰り返した。エステル層を90℃、1kPの条件下で減圧脱水した。次いで、ガレオンアースV2(水澤化学工業(株))およびトミタAD300P(富田製薬(株))を各々5gずつ入れて吸着処理を行なった。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ100℃、1kP、および3時間とした。次にろ過を行い、動粘度(40℃)267.5mm/s、流動点−50℃以下、酸価0.01mgKOH/g、水酸基価0.6mgKOH/g、および色相(APHA)70の最終目的物であるエステルを950.8g得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は95.1%であった。
(実施例22)
温度計、窒素導入管、撹拌機および冷却管を取り付けた3リットルの4つ口フラスコに、ネオペンチルグリコール610.0g(5.86mol)および2−エチルヘキサン酸1771.0g(12.30mol)を加え、窒素気流下、220℃で反応水を留去しつつ常圧で反応し、水酸基価が3mgKOH/g以下となった時点で反応を終了した。反応終了後、1kPaの減圧下で未反応の脂肪酸を蒸留除去した。このとき得られたエステル化粗生成物は2026.8gであり、酸価は1.8mgKOH/gであった。
このエステル化粗生成物1000.0gにトルエン80gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を8重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する10%水酸化カリウム水溶液を加え、70℃で30分間攪拌した。30分間静置して水層部を除去して脱酸工程を終了した。次いで、用いたエステル化粗生成物100重量部に対して20重量部のイオン交換水を入れて70℃で30分間撹拌した後、30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を4回繰り返し、エステル層を180℃、1kPaの条件下で減圧して溶媒を留去した。次いで、得られたエステルを、スミス式蒸留装置を用いて180℃、10〜500Paで、流油量を4mL/minとして蒸留をし、動粘度(40℃)7.4mm/s、流動点−50℃以下、酸価0.01mgKOH/g以下、水酸基価0.1mgKOH/g、および色相(APHA)40の最終目的物825.1gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は82.5%であった。
(比較例22)
実施例22のエステル化粗生成物1000.0gに、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する10%水酸化カリウム水溶液を加え、90℃で30分間攪拌した。30分間静置したが、油層と水層が一部乳化し、その後、引き続き30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を4回繰り返し、エステル層を100℃、1kPaの条件下で減圧をして脱水した。次いで、得られたエステルを、スミス式蒸留装置を用いて180℃、10〜500Paで、流油量を4mL/minとして蒸留をし、動粘度(40℃)7.4mm/s、流動点−50℃以下、酸価0.01mgKOH/g以下、水酸基価0.1mgKOH/gおよび色相(APHA)50の最終目的物810.2gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は81.0%であった。
(実施例23)
温度計、窒素導入管、撹拌機および冷却管を取り付けた3リットルの4つ口フラスコに、ネオペンチルグリコール610.0g(5.86mol)および2−エチルヘキサン酸1771.0g(12.30mol)を加え、窒素気流下、220℃で反応水を留去しつつ常圧で反応し、水酸基価が3mgKOH/g以下となった時点で反応を終了した。反応終了後、1kPaの減圧下で未反応の脂肪酸を蒸留除去した。このとき得られたエステル化粗生成物は2026.8gであり、酸価は1.8mgKOH/gであった。
このエステル化粗生成物1000.0gにトルエン80gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を8重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する10%水酸化カリウム水溶液を加え、70℃で30分間攪拌した。30分間静置して水層部を除去して脱酸工程を終了した。次いで、用いたエステル化粗生成物100重量部に対して20重量部のイオン交換水を入れて70℃で30分間撹拌した後、30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を4回繰り返した。エステル層を180℃、1kPaの条件下で減圧して溶媒を留去した。次いで、キョーワード500SH(協和化学工業(株))を5g添加して吸着処理した。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ、100℃、1kPa、3時間とした。動粘度(40℃)7.4mm/s、流動点−50℃以下、酸価0.01mgKOH/g以下、水酸基価0.1mgKOH/g、および色相(APHA)50の最終目的物935.1gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は93.5%であった。
(比較例23)
実施例23のエステル化粗生成物1000.0gに、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する10%水酸化カリウム水溶液を加え、90℃で30分間攪拌した。30分間静置したが油層と水層が一部乳化し、その後引き続き30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を4回繰り返した。エステル層を180℃、1kPaの条件下で減圧をして溶媒を留去した。次いで、キョーワード500SH(協和化学工業(株))を5g添加して吸着処理した。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ、100℃、1kPa、3時間とした。ろ過を行い、動粘度(40℃)7.4mm/s、流動点−50℃以下、酸価0.01mgKOH/g以下、水酸基価0.1mgKOH/g、および色相(APHA)60の最終目的物900.2gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は90.0%であった。
(実施例24)
温度計、窒素導入管、撹拌機および冷却管を取り付けた3リットルの4つ口フラスコに、ペンタエリスリトール250.0g(1.84mol)、2−エチルヘキサン酸883.0g(6.13mol)、3,5,5−トリメチルヘキサン酸962.7g(6.13mol)および次亜燐酸ナトリウム1.5g(0.01mol)を加え、窒素気流下、220℃で反応水を留去しつつ常圧で反応し、水酸基価が3mgKOH/g以下となった時点で反応を終了した。反応終了後、1kPaの減圧下で未反応の脂肪酸を蒸留除去した。このとき得られたエステル化粗生成物は2051.9gであり、酸価は1.4mgKOH/gであった。
このエステル化粗生成物1000.0gにトルエン100gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を10重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する10%水酸化カリウム水溶液を加え、70℃で30分間攪拌した。30分間静置して水層部を除去して脱酸工程を終了した。次いで、用いたエステル化粗生成物100重量部に対して20重量部のイオン交換水を入れて70℃で30分間撹拌した後、30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を4回繰り返し、エステル層を180℃、1kPaの条件下で減圧して溶媒を留去した。次いで、キョーワード500SH(協和化学工業(株))を5g添加して吸着処理した。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ、100℃、1kPa、3時間とした。ろ過を行い、動粘度(40℃)69.2mm/s、流動点−40℃、酸価0.01mgKOH/g、水酸基価0.5mgKOH/g、および色相(APHA)40の最終目的物925.1gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は92.5%であった。
(比較例24)
実施例24のエステル化粗生成物1000.0gに、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する10%水酸化カリウム水溶液を加え、90℃で30分間攪拌した。30分間静置したが、油層と水層が一部乳化し、その後、引き続き30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を4回繰り返し、エステル層を100℃、1kPaの条件下で減圧をして脱水した。次いで、キョーワード500SH(協和化学工業(株))を5g添加して吸着処理した。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ、100℃、1kPa、3時間とした。ろ過を行い、動粘度(40℃)69.2mm/s、流動点−40℃、酸価0.01mgKOH/g、水酸基価0.5mgKOH/g、および色相(APHA)60の最終目的物912.1gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は91.2%であった。
(実施例25)
温度計、窒素導入管、撹拌機および冷却管を取り付けた3リットルの4つ口フラスコに、ペンタエリスリトール350.0g(3.30mol)、2−エチルヘキサン酸1057.3g(7.34mol)、カプリル酸797.9g(5.54mol)、カプリン酸166.8g(0.97mol)、チタンテトライソプロポキシド2.6gおよび次亜燐酸ナトリウム1.4g(0.01mol)を加え、窒素気流下、220℃で反応水を留去しつつ常圧で反応し、水酸基価が3mgKOH/g以下となった時点で反応を終了した。反応終了後、1kPaの減圧下で未反応の脂肪酸を蒸留除去した。このとき得られたエステル化粗生成物は2009.4gであり、酸価は2.1mgKOH/gであった。
このエステル化粗生成物1000.0gにシクロヘキサン150gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を15重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する10%水酸化カリウム水溶液を加え、70℃で30分間攪拌した。30分間静置して水層部を除去して脱酸工程を終了した。次いで、用いたエステル化粗生成物100重量部に対して20重量部のイオン交換水を入れて70℃で30分間撹拌した後、30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を4回繰り返し、エステル層を180℃、1kPaの条件下で減圧して溶媒を留去した。次いで、活性白土SA−1(日本活性白土(株))および活性アルミナDN−1A((水澤化学工業(株))を各5g入れて吸着処理した。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ100℃、1kPa、3時間とした。ろ過を行い、動粘度(40℃)33.4mm/s、流動点−40℃、酸価0.11mgKOH/g、水酸基価2.1mgKOH/g、および色相(APHA)60の最終目的物915.0gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は91.5%であった。
(比較例25)
実施例のエステル化粗生成物1000.0gに、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する10%水酸化カリウム水溶液を加え、90℃で30分間攪拌した。30分間静置したが、油層と水層が一部乳化したため、10%芒硝温水を250g加え、90℃で30分間撹拌した後、30分間静置して水層部を排出した。水洗を4回繰り返し、エステル層を180℃、1kPaの条件下で減圧して脱水した。次いで、活性白土SA−1(日本活性白土(株))および活性アルミナDN−1A((水澤化学工業(株))を各5g入れて吸着処理した。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ100℃、1kPa、3時間とした。ろ過を行い、動粘度(40℃)33.4mm/s、流動点−40℃、酸価0.15mgKOH/g以下、水酸基価2.1mgKOH/g、および色相(APHA)70の最終目的物904.0gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は90.4%であった。
(実施例26)
温度計、窒素導入管、攪拌機および冷却管を取り付けた3リットルの四つ口フラスコに、ペンタエリスリトール400.0g(2.94mol)および3,5,5−トリメチルヘキサン酸2078.8g(13.16mol)を加え、窒素気流下220℃で、反応により生じる水を留去しつつ15時間常圧で反応を行なった。反応終了後、1kPaの減圧下で未反応の脂肪酸を蒸留除去した。このとき得られたエステル化粗生成物は2040.2gであり、酸価は0.8mgKOH/gであった。
このエステル化粗生成物1000.0gにトルエン100gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を10重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する量の10%水酸化ナトリウム水溶液を加え、70℃で30分間攪拌した。30分間静置して水層部を除去して脱酸工程を終了した。次いで、用いたエステル化粗生成物100重量部に対して20重量部のイオン交換水を入れて90℃で30分間攪拌した後、30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を4回繰り返した。エステル層を180℃、1kPの条件下で減圧して溶媒を留去した。次いで、ガレオンアースV2(水澤化学工業(株))およびトミタAD300P(富田製薬(株))を各々5gずつ入れて吸着処理を行なった。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ100℃、1kP、および3時間とした。次にろ過を行い、動粘度(40℃)104.8mm/s、流動点−20℃、酸価0.01mgKOH/g、水酸基価0.8mgKOH/g、および色相(APHA)35の最終目的物であるエステルを954.7g得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は95.5%であった。
(比較例26)
実施例26のエステル化粗生成物1000.0gに、トルエン15gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を1.5重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する量の10%水酸化カリウム水溶液を加え、90℃で30分間攪拌した。30分間静置したが、エステル層とアルカリ水層とが分離せず、全体が乳化状態となり水層を除去できなかった。そこで、10%芒硝温水を200g加え、90℃で30分間攪拌し、30分間静置して水層部を廃棄した。次いで用いたエステル化粗生成物100重量部に対して20重量部のイオン交換水を入れて90℃で30分間攪拌した後、30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を4回繰り返した。エステル層を180℃、1kPの条件下で減圧して溶媒を留去した。次いで、ガレオンアースV2(水澤化学工業(株))およびトミタAD300P(富田製薬(株))を各々5gずつ入れて吸着処理を行なった。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ100℃、1kP、および3時間とした。次にろ過を行い、動粘度(40℃)104.8mm/s、流動点−20℃、酸価0.01mgKOH/g、水酸基価0.8mgKOH/g、および色相(APHA)60の最終目的物であるエステルを926.0g得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は92.6%であった。
(実施例27)
温度計、窒素導入管、撹拌機および冷却管を取り付けた3リットルの4つ口フラスコに、2−エチルヘキサノール750.0g(5.77mol)およびステアリン酸1556.5g(5.48mol)を加え、窒素気流下、220℃で反応水を留去しつつ常圧で10時間反応した。反応終了後、1kPaの減圧下で未反応のアルコールを蒸留除去した。このとき得られたエステル化粗生成物は2144.1gであり、酸価は0.8mgKOH/gであった。
このエステル化粗生成物1000.0gにトルエン100gおよびイソプロパノール100gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を10重量部、アルコール溶媒を10重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する10%水酸化カリウム水溶液を加え、70℃で30分間攪拌した。30分間静置して水層部を除去して脱酸工程を終了した。次いで、用いたエステル化粗生成物100重量部に対して20重量部のイオン交換水を入れて70℃で30分間撹拌した後、30分間静置して水層部を排出した。排水のpHが中性になるまで水洗を4回繰り返し、エステル層を180℃、1kPaの条件下で減圧して溶媒を留去した。次いで、得られたエステルを、スミス式蒸留装置を用いて200℃、10〜500Paで、流油量を4mL/minとして蒸留をし、動粘度(40℃)9.7mm/s、流動点5.0℃、酸化0.1mgKOH/g、水酸基価0.1mgKOH/g、および色相(APHA)30の最終目的物825.2gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は82.5%であった。
(比較例27)
実施例27のエステル化粗生成物1000.0gを、スミス式蒸留装置を用いて 200℃、10〜500Paで、流油量を4mL/minとして蒸留をし、動粘度(40℃)7.4mm/s、動粘度(40℃)9.7mm/s、流動点5.0℃、酸価0.1mgKOH/g、水酸基価0.1mgKOH/g、および色相(APHA)80の最終目的物764.2gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は76.4%であった。
(実施例28)
温度計、窒素導入管、撹拌機および冷却管を取り付けた3リットルの4つ口フラスコに、2−エチルヘキサノール750.0g(5.77mol)およびステアリン酸1556.5g(5.48mol)を加え、窒素気流下、220℃で反応水を留去しつつ常圧で10時間反応した。反応終了後、1kPaの減圧下で未反応のアルコールを蒸留除去した。このとき得られたエステル化粗生成物は2144.1gであり、酸価は0.8mgKOH/gであった。
このエステル化粗生成物1000.0gにトルエン100gおよびイソプロパノール100gを添加(すなわち、エステル化粗生成物100重量部に対して、炭化水素溶媒を10重量部、アルコール溶媒を10重量部添加)し、エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する10%水酸化カリウム水溶液を加え、70℃で30分間攪拌した。30分間静置して水層部を除去して脱酸工程を終了した。次いで、用いたエステル化粗生成物100重量部に対して20重量部のイオン交換水を入れて70℃で30分間撹拌した後、30分間静置して水層部を排出した。水洗は4回繰り返した。残ったエステル層を180℃、1kPaの条件下で減圧して溶媒を留去した。次いで、活性白土SA−1(日本活性白土(株))および活性アルミナDN−1A((水澤化学工業(株))を各5g入れて吸着処理した。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ100℃、1kPa、3時間とした。ろ過を行い、動粘度(40℃)9.7mm/s、流動点 5.0℃、酸価0.1mgKOH/g、水酸基価0.1mgKOH/g、および色相(APHA)40の最終目的物934.3gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は93.4%であった。
(比較例28)
実施例28のエステル化粗生成物1000.0gに、活性白土SA−1(日本活性白土(株))および活性アルミナDN−1A((水澤化学工業(株))を各5g入れて吸着処理した。吸着処理温度、圧力および時間は、それぞれ100℃、1kPa、3時間とした。ろ過を行い、動粘度(40℃)9.6mm/s、流動点5.0℃、酸価0.7mgKOH/g、水酸基価0.1mgKOH/g、および色相(APHA)90の最終目的物968.2gを得た。脱酸処理に供したエステル化粗生成物に対する収率は96.8%であった。
以下に、実施例15〜28および比較例15〜28の結果を表4〜6に示す。なお、表4〜6において、「分離時の状況」は、脱酸処理時のエステル層を水層との分離の状態を示す。○は分離が良好であり、乳化が起こらなかったことを示し、×は、分離が不良であり、または乳化が起きたことを示す。△は、油層と水層との間に乳化層が発生し、分層不良が生じたことを示す。
Figure 0004887596
Figure 0004887596
Figure 0004887596
実施例15〜28は、いずれも脱酸処理時の分層状態は良好であり、酸価が低く、色相も良好なエステルが得られた。これに対して、比較例15〜28においては、脱酸処理時に乳化したり、または、油層と水層との間に乳化層が発生し、分層不良を起こした。
エステルの評価(実施例19〜24および比較例19〜24)
実施例19〜24および比較例19〜24で得られたエステルについて、シールドチューブ試験を行うことにより、該エステルの熱安定性を評価した。さらに、エステル中に溶解している導電性不純物を調べるため、該エステルの体積抵抗率を測定した。これらの試験方法を下記に示す。
(a)シールドチューブ試験
ガラス管に、あらかじめ水分濃度を1,000ppmに調整したエステル10g、フロンR−407C(重量比は、フロンR−134a:フロンR−125:フロンR−32=52:25:23)5gおよび長さ10mmの鉄片、銅片、およびアルミ片を各1枚ずつ入れて、封止し密閉した。これを、175℃で14日間加熱した後、基油であるエステルについて酸価および色相(APHA)を調べ、試験前と比較した。
(b)電気絶縁性
25℃におけるエステルの体積抵抗率(JIS C2101)を測定した。上記各試験の測定結果を表7に示す。
Figure 0004887596
シールドチューブ試験の結果から、実施例19〜24のエステルは、試験後における酸価の上昇および色相(APHA)の上昇が低く抑えられており、熱安定性に優れていることが明らかである。さらに、エステルの体積抵抗率が高いため、該エステル中の導電性不純物の含有量が少ないことがわかる。
産業上の利用可能性
本発明のエステルの製造方法によれば、アルコールとカルボン酸との反応によって得られるエステル化粗生成物を、分層不良や乳化を引き起こすことなく脱酸処理することが可能であり、高品質のエステルを高収率で製造することができる。
本発明の製造方法は、種々のタイプのエステルの製造に用いられる。例えば、本発明により得られる高融点のワックスエステルは、低揮発性物質の含有量が少なく、シャープメルトの融解特性を示すため、トナー用の離型剤などに有効に使用することができる。本発明により得られる常温で液体の高粘度エステルは、熱安定性および電気絶縁性に優れる。そのため、冷凍機油および特殊グリース油用の潤滑剤などとして、高いレベルの熱安定性および電気絶縁性が要求される用途に有効に使用することができる。

Claims (4)

  1. アルコールとカルボン酸との反応によってエステル化粗生成物を得る工程;および
    該エステル化粗生成物100重量部に対して、5〜60重量部の炭化水素溶媒を添加し、アルカリ水溶液を用いて脱酸する工程;を包含し、
    該炭化水素溶媒が、トルエン、キシレン、およびシクロヘキサンでなる群から選択される少なくとも1種である、
    エステルの製造方法。
  2. 前記炭化水素溶媒に加えてさらに炭素数1〜3のアルコール溶媒を、前記エステル化粗生成物100重量部に対して3〜30重量部の割合で添加した後、前記アルカリ水溶液を用いた脱酸を行なうことを包含する、請求項1に記載のエステルの製造方法。
  3. 前記エステルの融点が50〜100℃である、請求項1または2に記載のエステルの製造方法。
  4. 前記エステルの40℃における動粘度が60〜50,000mm 2 /sである、請求項1または2に記載のエステルの製造方法。
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