JP6394120B2 - エステル化合物 - Google Patents
エステル化合物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6394120B2 JP6394120B2 JP2014136881A JP2014136881A JP6394120B2 JP 6394120 B2 JP6394120 B2 JP 6394120B2 JP 2014136881 A JP2014136881 A JP 2014136881A JP 2014136881 A JP2014136881 A JP 2014136881A JP 6394120 B2 JP6394120 B2 JP 6394120B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- acid
- carbon atoms
- ester compound
- alkyl group
- general formula
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Lubricants (AREA)
- Cosmetics (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
その中でもヒンダードポリオールエステルはエステルカルボニル基のβ位に水素を持たないことから擬環状中間体を経由する低活性型の低温分解反応が起こらず、従来のエステル系合成油の欠点である熱安定性・酸化安定性に優れ、耐熱性用途の潤滑剤・化粧料用途などに広く利用されてきた。
一般式(1)で示されるエステル化合物
[2]
式(1)中R1、R6は炭素数1〜20のアルキル基、R2、R3、R4、R5が炭素数1〜6のアルキル基である[1]記載のエステル化合物。
[3]
式(1)中R2、R3がメチル基である[1]乃至[2]記載のエステル化合物。
[4]
式(1)中R1とR6が等しく、炭素数1〜12のアルキル基である[1]乃至[3]のいずれか1つに記載のエステル化合物
[5]
[1]乃至[4]のいずれか1つに記載のエステルを含む潤滑油
[6]
[1]乃至[4]のいずれか1つに記載のエステルを含む化粧料原料
[7]
[6]記載の化粧料原料を用いた化粧品
[8]
一般式(2)で示されるポリオールと、一般式(3)および(4)のカルボン酸との脱水縮合反応により、一般式(1)で示されるエステル化合物を得るエステル化合物の製造方法
R1COOH (3)
R6COOH (4)
一般式(3)および(4)中で、R1、R6はそれぞれが独立に炭素数1〜20のアルキル基、アラルキル基またはアリール基を表す。
[9]
脱水縮合反応での触媒が、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、硫酸、スルホン酸基を含有する固体酸触媒、塩酸、リン酸、チタニウムテトラメトキシド、チタニウムテトラエトキシド、チタニウムテトライソプロポキシド、チタニウムテトラブトキシド、ジオクチルスズオキシドおよびジブチルスズオキシドから選ばれる少なくとも一つである請求項8記載のエステル化合物の製造方法
[10]
一般式(2)で示されるポリオールと、一般式(5)および(6)のカルボン酸エステルとのエステル交換反応により、一般式(1)で示されるエステル化合物を得るエステル化合物の製造方法
R1COOR7 (5)
R6COOR8 (6)
一般式(5)および(6)中で、R1、R6はそれぞれが独立に炭素数1〜20のアルキル基、アラルキル基、アリール基を表す。R7、R8はそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基を表す。
[11]
エステル交換反応での触媒が硫酸、p−トルエンスルホン酸、チタン酸エステル、アセチルアセトン亜鉛、ジブチルスズオキシド、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよびナトリウムメトキシドから選ばれる少なくとも1つである[10]記載のエステル化合物の製造方法。
また、R1およびR6は等しく、炭素数1〜12のアルキル基であると好ましい。
また、カルボン酸は直鎖および分岐のいずれでもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
飽和直鎖1級カルボン酸の例としては、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ベラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、ノナデシル酸、アラキジン酸、ヘンイコシル、ベヘン酸、トリコシル酸およびリグノセリン酸などがあげられる。より好ましくは、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ベラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸およびラウリン酸があげられる。
各触媒を例示すると、アルカンスルホン酸としてはメタンスルホン酸およびトリフルオロメタンスルホン酸が上げられ、アリールスルホン酸としてはp−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸およびドデシルベンゼンスルホン酸が上げられ、無機酸としては、硫酸、塩酸およびリン酸が上げられ、ルイス酸としてはチタニウムテトラメトキシド、チタニウムテトラエトキシド、チタニウムテトライソプロポキシド、チタニウムテトラブトキシド、ジオクチルスズオキシドおよびジブチルスズオキシドなどが例として上げられる。また、触媒は上記から選ばれる2種以上を混合して用いることもできる。
特にp−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、硫酸などのPKa2以下であるスルホン酸触媒の場合に反応加速が顕著である。
また、触媒の使用量は0.1−4質量%が好ましい。
生成物の同定は1H−NMRスペクトルによって行った。測定には日本電子社製JNM−ECA500を使用し、溶媒はCDCl3とし、内部標準にテトラメチルシランを用いた。
2−(5−ブチル−5−エチル−1,3−ジオキサン−2−イル)−2−メチルプロパン−1−オールの合成
2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロパナール73.6g、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール111.8g、ベンゼン705gと粒状ナフィオン(商品名「NR−50」、シグマアルドリッチ社製)3.0gとを2Lの丸底フラスコに入れ、常圧下で生成する水をベンゼンと共沸させながら、ディーン・スターク装置を用いて系外に抜き出して水の留出が止まるまで反応させた。ろ過、濃縮後、減圧蒸留することにより、2−(5−ブチル−5−エチル−1,3−ジオキサン−2−イル)−2−メチルプロパン−1−オールを99%の収率で得た。
2−(5−メチル−5−プロピル−1,3−ジオキサン−2−イル)−2−メチルプロパン−1−オールは合成例1の2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールを2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオールに代えることにより合成した。
金属成分の担体として用いた酸化ジルコニウムを下記の方法で調製した。
酸化ジルコニウム(ZrO2)換算で25質量%の濃度のオキシ硝酸ジルコニウム水溶液505gに、撹拌しながら28%アンモニア水15.5gを滴下することにより白色沈殿物を得た。これを濾過し、イオン交換水で洗浄した後に、110℃、10時間乾燥して含水酸化ジルコニウムを得た。これを磁製坩堝に収容し、電気炉を用いて空気中で400℃、3時間の焼成処理を行った後、メノウ乳鉢で粉砕して粉末状酸化ジルコニウム(以下、「担体A」と表記する。)を得た。担体AのBET比表面積(窒素吸着法により測定。)は102.7m2/gであった。
パラジウムを特定金属成分とする触媒を下記の方法で調製した。
50gの担体Aに0.66質量%塩化パラジウム−0.44質量%塩化ナトリウム水溶液を添加し、担体上に金属成分を吸着させた。そこにホルムアルデヒド−水酸化ナトリウム水溶液を注加して吸着した金属成分を瞬時に還元した。その後、イオン交換水により触媒を洗浄し、乾燥することにより1.0質量%パラジウム担持酸化ジルコニウム触媒(以下、「触媒A」と表記する。)を調製した。
4−オキサ−2−ブチル−2−エチル−6,6−ジメチルヘプタン−1,7−ジオールの合成
500mLのSUS製反応器内に、触媒A3.0g、2−(5−ブチル−5−エチル−1,3−ジオキサン−2−イル)−2−メチルプロパン−1−オール60.0g、及び1,4−ジオキサン240gを入れ、反応器内を窒素ガスで置換した。その後、反応器内に水素ガスを8.5MPa充填し、反応温度である230℃へ昇温して水素圧を13MPaに保ちながら5時間反応させた。その後に冷却して反応器の内容物をろ過して触媒を分離した後に、減圧蒸留精製することにより、目的物を得た。
4−オキサ−2−メチル−2−プロピル−6,6−ジメチルヘプタン−1,7−ジオールは合成例3の2−(5−ブチル−5−エチル−1,3−ジオキサン−2−イル)−2−メチルプロパン−1−オールを2−(5−メチル−5−プロピル−1,3−ジオキサン−2−イル)−2−メチルプロパン−1−オールに代えることにより合成した。
ジピバリン酸 4−オキサ−2−ブチル−2−エチル−6,6−ジメチルヘプタン−1,7−ジイルの合成
4−オキサ−2−ブチル−2−エチル−6,6−ジメチルヘプタン−1,7−ジオール(24.66g,100mmol)とピバリン酸(23.51g,230mmol,2.3eq)のm−キシレン(20.04g)溶液に、室温でp−トルエンスルホン酸1水和物(578.7mg,3.04mmol,3mol%)を加えた。その後窒素下で内温が155−160℃になるように加熱し、m−キシレンとの共沸により水を系内より除去した。14時間加熱後冷却したところGC分析でジエステルが99.5Area%であった。
5%水酸化カリウムで洗浄後、洗浄液が中性になるまで水で洗浄した。酸を減圧下で留去後、活性炭処理することにより、目的物を38.6g,収率93%で得た。目的物のAPHAは28であった。また、反応の経時変化をGCで追跡した。
δ(ppm):0.80(t,3H,J=7.6Hz,CH 3 CH2),0.86(t,3H,J=7.2Hz,CH 3 CH2),0.91(s,6H,2XCH 3 ),1.196(s,9H,C(CH 3 ) 3 ),1.204(s,9H,C(CH 3 ) 3 ),1.14−1.38(m,8H,CH 2 CH 2 CH 2 CH3+CH 2 CH3),3.12(s,2H,OCH 2 ),3.17(s,2H,OCH 2 ),3.84(s,2H,CH 2 OCO).3.89(s,2H,CH 2 OCO)
ジピバリン酸 4−オキサ−2−プロピル−2,6,6−トリメチルヘプタン−1,7−ジイルの合成
4−オキサ−2−プロピル−2,6,6−トリメチルヘプタン−1,7−ジオール(32.76g,150mmol)とピバリン酸(36.0g,352mmol,2.3eq)のm−キシレン(20.68g)溶液に、室温でp−トルエンスルホン酸1水和物(859.1mg,4.52mmol,3mol%)を加えた。実施例1と同条件で反応を行い、m−キシレンとの共沸により水を系内より除去した。15時間加熱後冷却したところGC分析でジエステルが99.9Area%であった。
5%水酸化カリウムで洗浄後、洗浄液が中性になるまで水で洗浄した。酸を減圧下で留去後、活性炭処理することにより、57.3g,収率99%で目的物を得た。また得られた目的物のAPHAは27であった。
δ(ppm):0.86−0.90(m,6H,CH 3 CH2+CH 3 ),0.92(s,6H,2XCH 3 ),1.20(s,9H,C(CH 3 ) 3 ),1.21(s,9H,C(CH 3 ) 3 ),1.23−1.28(m,4H,CH 2 CH 2 CH3), 3.13(s,2H,OCH 2 ),3.15(d,1H,J=8.9Hz,OCH 2 の1H),3.18(d,1H,J=8.9Hz,OCH 2 の1H),3.85(s,2H,CH 2 OCO),3.87(s,1H,CH 2 OCOの1H),3.88(s,1H,CH 2 OCOの1H)
ビス(2−エチルへキサン酸) 4−オキサ−2−ブチル−2−エチル−6,6−ジメチルヘプタン−1,7−ジイルの合成
4−オキサ−2−ブチル−2−エチル−6,6−ジメチルヘプタン−1,7−ジオール(24.64g,100mmol)と2−エチルヘキサン酸(30.29g,210mmol,2.1eq)のm−キシレン(20.07g)溶液に、室温でp−トルエンスルホン酸1水和物(565.9mg,2.97mmol,3mol%)を加えた。その後窒素下で内温が160−165℃になるように加熱し、m−キシレンとの共沸により水を系内より除去した。10時間後にはGC分析でジエステル99.5Area%以上となり、13時間加熱後冷却したところGC分析でジエステルが99.9Area%以上であった。
5%水酸化カリウムで洗浄後、洗浄液が中性になるまで水で洗浄した。酸を減圧下で留去後、活性炭処理することにより、目的物を48.79g,収率98%で得た。
また、反応の経時変化をGCで追跡した。
δ(ppm):0.80(t,3H,J=7.4Hz,CH 3 CH2),0.85−0.93(m,21H,2XCH 3 CH2+2XCH 3 CH2+CH 3 CH2+2XCH 3 ),1.11−1.39(m,16H,2XCH 2 CH 2 CH3+CH 2 CH 2 CH 2 CH3+CH 2 CH3),1.42−1.68(m,8H,2XOCOCH(CH 2 CH3)CH 2 ),2.23−2.31(m,2H,2XOCOCH),3.12(s,2H,OCH 2 ),3.17(s,2H,OCH 2 ),3.87(s,2H,CH 2 OCO),3.91(s,2H,CH 2 OCO)
ビス(2−エチルへキサン酸) 4−オキサ−2−プロピル−2,6,6−トリメチルヘプタン−1,7−ジイルの合成
4−オキサ−2−プロピル−2,6,6−トリメチルヘプタン−1,7−ジオール(21.91g,100mmol)と2−エチルヘキサン酸(33.28g,231mmol,2.3eq)のm−キシレン(22.38g)溶液に、室温でp−トルエンスルホン酸1水和物(570.4mg,3.00mmol,3mol%)を加えた。実施例3と同条件で反応を行い、m−キシレンとの共沸により水を系内より除去した。14時間加熱後冷却したところGC分析でジエステルが99.9Area%であった。
5%水酸化カリウムで洗浄後、洗浄液が中性になるまで水で洗浄した。酸を減圧下で留去後、活性炭処理することにより、目的物を定量的に得た。APHAは22であった。
δ(ppm):0.85−0.96(m,24H,2XCH 3 CH2+2XCH 3 CH2+2XCH 3 +CH 3 CH2+CH 3 ),1.21−1.38(m,12H,2XCH 2 CH 2 CH3+CH 2 CH 2 CH3),1.41−1.68(m,8H,2XOCOCH(CH 2 CH3)CH 2 ),2.24−2.33(m,2H,2XOCOCH),3.11−3.22(m,4H,2XOCH 2 ),3.85−3.94(m,4H,2XCH 2 OCO)
ビス(3,5,5−トリメチルへキサン酸) 4−オキサ−2−ブチル−2−エチル−6,6−ジメチルヘプタン−1,7−ジイルの合成
4−オキサ−2−ブチル−2−エチル−6,6−ジメチル−1,7−ヘプタンジオール(24.73g,100mmol)と3,5,5−トリメチルヘキサン酸(33.30g,210mmol,2.1eq)のトルエン(20.03g)溶液に、室温で硫酸(104.7mg,1.07mmol,1mol%)を加えた。その後窒素下で内温が135℃になるように加熱し、トルエンとの共沸により水を系内より除去した。14時間加熱後冷却したところGC分析でジエステルが99.9Area%以上であった。
5%水酸化カリウムで洗浄後、洗浄液が中性になるまで水で洗浄した。酸を減圧下で留去後、活性炭処理することにより、目的物を49.25g,収率93%で得た。
δ(ppm):0.80(t,3H,J=7.6Hz,CH 3 CH2),0.86−0.93(m,27H,2XCH 3 +CH 3 CH2+2XC(CH 3 ) 3 ),0.96−1.00(m,6H,2XCH 3 CH),1.09−1.38(m,12H,CH 2 CH 2 CH 2 CH3+CH 2 CH3+2XCH 2 C(CH3)3),2.00−2.08(m,2H,2XCHCH3),2.08−2.15(m,2H,2XCH 2 COOの1H),2.32(dd,1H,J=5.7,14.3Hz,2XCH 2 COOの1H),3.11(s,2H,OCH 2 ),3.16(s,2H,OCH 2 ),3.81−3.95(m,4H,2XCH 2 OCO)
ビス(3,5,5−トリメチルへキサン酸) 4−オキサ−2−プロピル−2,6,6−トリメチルヘプタン−1,7−ジイルの合成
4−オキサ−2−プロピル−2,6,6−トリメチル−1,7−ヘプタンジオール(22.16g,101mmol)と3,5,5−トリメチルヘキサン酸(34.03g,215mmol,2.1eq)のトルエン(23.31g)溶液に、室温でp−トルエンスルホン酸1水和物(568.9mg,2.99mmol,3mol%)を加えた。実施例5と同条件で反応を行い、トルエンとの共沸により水を系内より除去した。7時間加熱後冷却した。GC分析でジエステル99.8Area%であった。5%水酸化カリウムで洗浄後、洗浄液が中性になるまで水で洗浄した。酸を減圧下で留去後、活性炭処理することにより、目的物を50.0g,収率99%で得た。
δ(ppm):0.86−0.93(m,30H,2XCH 3 +CH 3 CH2+CH 3 +2XC(CH 3 ) 3 ),0.98(d,6H,J=6.6Hz,2XCH 3 CH),1.12(dd,2H,J=6.3,14.0Hz,2XCH 2 C(CH3)3の1H),1.22−1.28(m,6H,CH 2 CH 2 CH3+2XCH 2 C(CH3)3の1H),2.00−2.08(m,2H,2XCHCH3),2.09−2.15(m,2H,2XCH 2 COOの1H),2.32(dd,1H,J=5.7,14.3Hz,2XCH 2 COOの1H),3.11−3.19(m,4H,2XOCH 2 ),3.82−3.93(m,4H,2XCH 2 OCO)
ジオクタン酸 4−オキサ−2−ブチル−2−エチル−6,6−ジメチルヘプタン−1,7−ジイルの生成速度の追跡
4−オキサ−2−ブチル−2−エチル−6,6−ジメチルヘプタン−1,7−ジオール(24.65g,100.0mmol)とオクタン酸メチル(39.58g,250mmol,2.5eq)の混合溶液に、室温でオルトチタン酸テトライソプロポキシド(291.9mg,1.03mmol,1mol%)を加えた。その後窒素下で140〜145℃に加熱し、GCにより反応進行度を追跡した。
ジピバリン酸 2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジイルの合成
実施例1の4−オキサ−2−ブチル−2−エチル−6,6−ジメチルヘプタン−1,7−ジオールにかえて2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオールを用い、実施例1と同条件で反応を行い、m−キシレンとの共沸により水を系内より除去した。14時間加熱後冷却したところGC分析でジエステルは59.6Area%であった。5%水酸化カリウムで洗浄後、洗浄液が中性になるまで水で洗浄した。酸を減圧下で留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーでモノエステルと分離精製することにより、目的物を得た。
δ(ppm):0.99(s,6H,2XCH 3 ),1.21(s,18H,2XC(CH 3 ) 3 ),3.88(s,4H,2XCH 2 OCO)
ビス(2−エチルへキサン酸) 2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジイルの合成
実施例3の4−オキサ−2−ブチル−2−エチル−6,6−ジメチルヘプタン−1,7−ジオールにかえて2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオールを用い、実施例3と同条件で9時間反応を行い、m−キシレンとの共沸により水を系内より除去した。またこの間、反応の経時変化をGCで追跡した。9時間後GC分析でジエステル60.8Area%であったので、その後200℃に昇温して15時間加熱後冷却し5%水酸化カリウムで洗浄後、洗浄液が中性になるまで水で洗浄した。酸を減圧下で留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製することにより、目的物を得た。
δ(ppm):0.86−0.91(m,12H,2XCH 3 CH2+2XCH 3 CH2),0.99(s,6H,2XCH 3 ),1.20−1.35(m,8H,2XCH 2 CH 2 CH3),1.42−1.66(m,8H,2XOCOCH(CH 2 CH3)CH 2 CH2),2.25−2.32(m,2H,2XCHCOO),3.894(s,2H,2XCH 2 OCOの1H),3.896(s,2H,2XCH 2 OCOの1H)
ビス(3,5,5−トリメチルへキサン酸) 2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジイルの合成
実施例6の4−オキサ−2−プロピル−2,6,6−トリメチル−1,7−ヘプタンジオールにかえて2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオールを用い、実施例6と同条件で反応を行い、トルエンとの共沸により水を系内より除去した。5時間加熱後冷却し、5%水酸化カリウムで洗浄後、洗浄液が中性になるまで水で洗浄した。酸を減圧下で留去後、活性炭処理することにより、目的物を得た。
δ(ppm):0.91(s,18H,2XC(CH 3 ) 3 ),0.98(s,6H,2XCH 3 ),0.98(d,6H,J=6.6Hz,2XCH 3 CH),1.13(dd,2H,J=6.3,14.0Hz,2XCH 2 C(CH3)3の1H),1.24(dd,2H,J=4.0,14.0Hz,2XCH 2 C(CH3)3の1H),1.99−2.08(m,2H,2XCHCH3),2.14(dd,2H,J=8.3,14.5Hz,2XCH 2 COOの1H),2.33(dd,2H,J=5.7,14.5Hz,2XCH 2 COOの1H),3.861(d,1H,J=10.9Hz,CH 2 OCO),3.866(d,1H,J=10.9Hz,CH 2 OCO),3.899(d,1H,J=10.9Hz,CH 2 OCO),3.905(d,1H,J=10.9Hz,CH 2 OCO)
ジオクタン酸 2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジイルの生成速度の追跡
実施例7の4−オキサ−2−ブチル−2−エチル−6,6−ジメチルヘプタン−1,7−ジオールにかえて2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオールを用い、実施例7と同条件で反応を行い、GCにより反応進行度を追跡した。
実施例1及び比較例1のジピバリン酸エステル生成速度をガスクロマトグラフィーにより追跡し、10時間後のジエステルのGC面積比の比較を行った。なお、ジエステルの面積比は
100X(ジエステルの面積)/(ジエステルの面積+モノエステルの面積+ジオールの面積)
より求めた。
実施例3及び比較例2のビス(2−エチルへキサン酸)エステル生成速度をガスクロマトグラフィーにより追跡し、7.5時間後のジエステルのGC面積比の比較を行った。なお、ジエステルの面積比は
100X(ジエステルの面積)/(ジエステルの面積+モノエステルの面積+ジオールの面積)
より求めた。
実施例7及び比較例4のエステル交換反応におけるジオクタン酸エステル生成速度をガスクロマトグラフィーにより追跡し、18時間後のジエステルのGC面積比の比較を行った。なお、ジエステルの面積比は
100X(ジエステルの面積)/(ジエステルの面積+モノエステルの面積+ジオールの面積)
より求めた。
動粘度:ウベローデ粘度計を用い、JIS K2283に従い動粘度を求めた。
粘度指数:40℃、100℃動粘度からJIS K2283に従い求めた。
実施例1〜4及び比較例1〜2で得られたジエステルについて融点を測定した。なお、−78℃のバスに1晩放置後も結晶化しなかったものについては便宜上融点を−60℃以下とした。
実施例3〜6及び比較例2〜3で得られたジエステルについて動粘度を測定し、粘度指数を求めた。
Claims (11)
- 一般式(1)で示されるエステル化合物;
- 式(1)中、R1、R6は炭素数1〜20のアルキル基、R2、R3、R4、R5が炭素数1〜6のアルキル基である請求項1記載のエステル化合物。
- 式(1)中、R2、R3がメチル基である請求項1または2記載のエステル化合物。
- 式(1)中、R1とR6が等しく、炭素数1〜12のアルキル基である請求項1乃至3のいずれか1項に記載のエステル化合物。
- 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のエステル化合物を含む潤滑油。
- 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のエステル化合物を含む化粧料原料。
- 請求項6記載の化粧料原料を用いた化粧品。
- 一般式(2)で示されるポリオールと、一般式(3)および/または(4)のカルボン酸との脱水縮合反応により、一般式(1)で示されるエステル化合物を得るエステル化合物の製造方法;
R1COOH (3)
R6COOH (4)
一般式(3)および(4)中で、R1、R6はそれぞれが独立に炭素数1〜20のアルキル基を表す。
- 脱水縮合反応での触媒が、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、硫酸、スルホン酸基を含有する固体酸触媒、塩酸、リン酸、チタニウムテトラメトキシド、チタニウムテトラエトキシド、チタニウムテトライソプロポキシド、チタニウムテトラブトキシド、ジオクチルスズオキシドおよびジブチルスズオキシドから選ばれる少なくとも一つである請求項8記載のエステル化合物の製造方法。
- 一般式(2)で示されるポリオールと、一般式(5)および/または(6)のカルボン酸エステルとのエステル交換反応により、一般式(1)で示されるエステル化合物を得るエステル化合物の製造方法;
R1COOR7 (5)
R6COOR8 (6)
一般式(5)および(6)中で、R1、R6はそれぞれが独立に炭素数1〜20のアルキル基を表す。R7、R8はそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基を表す。
- エステル交換反応での触媒が硫酸、p−トルエンスルホン酸、チタン酸エステル、アセチルアセトン亜鉛、ジブチルスズオキシド、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよびナトリウムメトキシドから選ばれる少なくとも1つである請求項10記載のエステル化合物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014136881A JP6394120B2 (ja) | 2014-07-02 | 2014-07-02 | エステル化合物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014136881A JP6394120B2 (ja) | 2014-07-02 | 2014-07-02 | エステル化合物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016013988A JP2016013988A (ja) | 2016-01-28 |
JP6394120B2 true JP6394120B2 (ja) | 2018-09-26 |
Family
ID=55230504
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014136881A Expired - Fee Related JP6394120B2 (ja) | 2014-07-02 | 2014-07-02 | エステル化合物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6394120B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115109630B (zh) * | 2021-11-30 | 2023-01-17 | 北京福润联石化科技开发有限公司 | 配合二氟甲烷制冷剂使用的冷冻机油组合物及其应用 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR1344596A (fr) * | 1961-11-28 | 1963-11-29 | Geigy Ag J R | Compositions à base d'esters, utilisables en particulier comme lubrifiants et plastifiants |
CH422745A (de) * | 1961-11-28 | 1966-10-31 | Geigy Ag J R | Verfahren zur Herstellung von flüssigen Estern |
JP2613526B2 (ja) * | 1992-07-04 | 1997-05-28 | 花王株式会社 | 冷凍機作動流体用組成物 |
JP3894983B2 (ja) * | 1996-05-13 | 2007-03-22 | 出光興産株式会社 | 三級カルボン酸エステル化合物及び該化合物を含有する潤滑油組成物 |
US8748487B2 (en) * | 2004-09-21 | 2014-06-10 | The Nisshin Oillio Group, Ltd. | Raw material for cosmetic preparation containing benzoate and cosmetic preparation containing such raw material |
JP4633765B2 (ja) * | 2006-06-07 | 2011-02-16 | 花王株式会社 | エステルの製造方法 |
-
2014
- 2014-07-02 JP JP2014136881A patent/JP6394120B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2016013988A (ja) | 2016-01-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7871967B2 (en) | Diester-based lubricants and methods of making same | |
CA2712435C (en) | Synthesis of diester-based biolubricants from epoxides | |
CA2681919C (en) | Triester-based lubricants and methods of making same | |
JP4887596B2 (ja) | エステルの製造方法 | |
JP4929555B2 (ja) | エステルの製造方法 | |
KR101659648B1 (ko) | 네오펜틸글리콜의 디에스테르 | |
EP2470628B1 (en) | Multi-grade engine oil formulations comprising an ester component | |
WO2004087847A9 (ja) | 潤滑油及び潤滑方法 | |
JP6394120B2 (ja) | エステル化合物 | |
JP6394121B2 (ja) | エステル化合物ならびにそれを含む潤滑油および潤滑油基油 | |
CN110088252B (zh) | 润滑油基础油、含有该润滑油基础油的润滑油组合物及其制造方法 | |
JP7216563B2 (ja) | グリース基油、および該グリース基油を含有するグリース組成物 | |
JP6048810B2 (ja) | エステルの製造方法 | |
JP2016084286A (ja) | エステル化合物及びその製造方法 | |
JP2001003070A (ja) | グリース組成物 | |
JP7563262B2 (ja) | 潤滑油用エステル基油 | |
JP6813918B1 (ja) | 組成物 | |
EP3901130B1 (en) | Lubricating base oil for fluid dynamic bearing | |
JP6773976B2 (ja) | 軸受用潤滑油基油 | |
JPH0672229B2 (ja) | 鋼板の冷間圧延油 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170531 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180131 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20180131 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20180302 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20180302 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180329 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180731 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180813 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6394120 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |