[go: up one dir, main page]

JP4885765B2 - 検査装置および検査方法 - Google Patents

検査装置および検査方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4885765B2
JP4885765B2 JP2007050943A JP2007050943A JP4885765B2 JP 4885765 B2 JP4885765 B2 JP 4885765B2 JP 2007050943 A JP2007050943 A JP 2007050943A JP 2007050943 A JP2007050943 A JP 2007050943A JP 4885765 B2 JP4885765 B2 JP 4885765B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inspection
wiring
discharge
wiring pattern
inspection apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007050943A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008215899A (ja
Inventor
憲 今泉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hioki EE Corp
Original Assignee
Hioki EE Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hioki EE Corp filed Critical Hioki EE Corp
Priority to JP2007050943A priority Critical patent/JP4885765B2/ja
Publication of JP2008215899A publication Critical patent/JP2008215899A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4885765B2 publication Critical patent/JP4885765B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)
  • Tests Of Electronic Circuits (AREA)

Description

本発明は、一の特定部位(例えば、回路基板のバンプ)と他の特定部位(例えば回路基板の外部接続端子)とを接続する配線(例えば回路基板の配線パターン)を検査可能な検査装置および検査方法に関するものである。
この種の検査装置として、特許第2994259号公報に開示された検査装置(基板検査装置)が知られている。この検査装置は、個別に接触可能な間隔を有する電極端子群とこれら電極端子群に接続した狭ピッチの導電経路列とが併せて設けられた回路基板における導電経路の良否をテストする基板検査装置であって、電極端子群に各々接触して接続されるコンタクトブロープ群と、回路基板の面に対向する対向面を有し、放射波を妨害するためのシールドを設けられたセンサ電極と、センサ電極の対向面を導電経路列に対して非接触で近接させると共に、電極端子群の任意の第1の電極端子に対してプローブを接触させて交流成分を含む検査信号を供給すると共に、第1の電極端子以外の第2の電極端子に他のプローブを接触させて接地電位を供給する手段と、非接触センサ電極の対向面が検出した放射波の信号を評価することにより、この回路基板の不良の有無を判別する判別手段とを具備し、センサ電極の対向面は、導電経路列をその列方向で覆い得る長さを有し、シールドは、第1の電極端子側の導電経路から放射される放射波がセンサ電極の対向面に届くのを妨害するように配置されて構成されている。
この検査装置によれば、導体パターンの狭ピッチ側の検査対象電極(群)に対して非接触プロービングを構成し物理的接触を不要としているので、狭隘な導体パターンを有するフレキシブル基板等の断線等の基板検査において、コンタクトプローブによる従来的なブロービングの困難さを解消でき、より厳しい試験要件を満たすことができる。
特許第2994259号公報(第2,6頁、第1図)
ところが、上記の検査装置には、以下の問題点がある。すなわち、この検査装置では、導電経路列に対して非接触で近接させるセンサ電極(非接触センサ電極)の配置が少しでも変化すると、検査対象の導電経路列とセンサ電極との間に形成される結合容量の容量値が変化して、この容量値の変化に起因してセンサ電極によって検出される信号のレベルも変化する。このため、この検査装置には、検査が不安定になり、正確な検査を行うことが困難であるという問題点がある。
また、この検査装置では、検査対象となっていない導電経路列(第2の電極端子に接続されているもの)については接地電位を供給することにより、検査対象の導電経路列(第1の電極端子に接続されているもの)に対する影響を軽減している。しかしながら、検査対象となっていない導電経路列に接地電位を個別に供給する構成自体が複雑であると共に、検査対象となっていない導電経路列に接地電位を供給したとしても、センサ電極は検査対象となっていない導電経路列とも容量結合しているため、第1の電極端子に供給される検査信号は、検査対象となっていない導電経路列にも結合容量を介して流れることとなる。このため、この検査装置には、検査対象となっていない導電経路列の影響を完全には解消できない結果、正確な検査が困難であるという問題点も存在している。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、回路基板に形成された配線パターンなどの配線を正確に検査し得る検査装置および検査方法を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の検査装置は、一の特定部位と他の特定部位とを接続する配線を検査可能な検査装置であって、前記一の特定部位を帯電させる帯電装置と、前記他の特定部位に接続されると共に前記一の特定部位に帯電している電荷を前記配線を経由して放電させる放電ギャップと、前記放電によって前記配線に流れる電流を測定すると共に当該測定した電流に基づいて前記配線を検査する処理部とを備えている。
請求項2記載の検査装置は、請求項1記載の検査装置において、前記処理部は、前記測定した電流のピーク値に基づいて前記配線を検査する。
請求項3記載の検査装置は、請求項1記載の検査装置において、前記処理部は、前記測定した電流の波形に基づいて前記配線を検査する。
請求項4記載の検査方法は、一の特定部位と他の特定部位とを接続する配線を検査する検査方法であって、帯電装置を用いて前記一の特定部位を帯電させ、前記一の特定部位に帯電している電荷を前記配線および放電ギャップを経由して放電させ、前記放電によって前記配線に流れる電流を測定し、前記測定した電流に基づいて前記配線を検査する。
請求項1記載の検査装置および請求項4記載の検査方法によれば、帯電装置を用いることにより、例えばプローブなどを用いて個別に所定の電位を付与できないようなファインピッチで並設された回路基板の複数のバンプなどのような一の特定部位を確実に帯電させて同一の電位を付与することができる。また、すべての一の特定部位に同一の電位を付与できる結果、検査対象以外の一の特定部位に接続されている配線パターンなどの配線および外部接続端子等の他の特定部位の電位も同時に同じ電位を付与することができる。したがって、この検査装置および検査方法によれば、従来の検査装置とは異なり、検査対象とする配線以外の配線に対して接地電位等を供給する特別の機構を不要とすることができるため、装置構成を簡略化することができる。また、この検査装置および検査方法によれば、電位の付与(供給)に際して容量結合を利用しない構成のため、結合容量の容量値変化に起因して検査が不安定になるという事態を確実に回避することができるため、正確な検査を実施することができる。
また、この検査装置および検査方法によれば、放電ギャップを使用することにより、断線の発生していない配線に関しては、一定の条件下で、すなわち放電ギャップの製品仕様で一義的に決定された放電電圧を印加した条件下で、常に放電による電流(放電電流)を発生させることができるため、一定の条件下で発生する放電電流に基づいて、配線の検査をより正確に実施することができる。
また、請求項2記載の検査装置によれば、測定した電流のピーク値に基づいて配線を検査することにより、検査対象の配線が正常であるか否かを簡易に判別することができる。
また、請求項3記載の検査装置によれば、測定した電流の波形に基づいて配線を検査することにより、例えば放電電流の本来のピーク値(放電開始直後に発生するピーク値)が基準値に達しないもののノイズの重畳に起因してそのピーク値が基準値を超える配線についても、正常であると誤判定することなく、その異常を検出できるため、配線の検査を一層正確に実施することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る検査装置および検査方法の最良の形態について説明する。なお、検査装置の検査対象体として、図1に示すように、複数のバンプ1(本発明における一の特定部位)が一方の面4aに形成されると共に、これらの複数のバンプ1に対応する外部接続端子2(本発明における他の特定部位)が他方の面4bに形成され、かつ各バンプ1と各外部接続端子2とを相互に一対一で接続する配線パターン(配線の一例)3が内部(および表面)に形成された基板本体4を備え、基板本体4の一方の面4aにベアチップIC(図示せず)をフリップチップ実装可能な回路基板5を例に挙げて説明する。なお、近年のベアチップICは、集積度が飛躍的に向上したことに起因して、極めて多くの端子が面積の狭い領域内に形成されて構成されている。このため、これに対応して回路基板5のバンプ1もベアチップICの端子と同じファインなピッチ(例えば0.2mm以下のピッチ)で狭い領域内に並設されている。
検査装置11は、図1に示すように、帯電装置12、除電装置13、検出プローブ14、スキャナ部15、放電ギャップ16、電流検出部17、記憶部18、処理部19および表示部20を備え、本発明に係る検査方法を実施して回路基板5の各配線パターン3の接続状態を検査可能に構成されている。
帯電装置12は、制御信号S1を入力しているときに作動して、+イオン(プラスイオン)および−イオン(マイナスイオン)(特に区別しないときには、「イオン」ともいう)の少なくとも一方(本例では、+イオンのみ)を発生させると共に、発生させたイオンを含む空気(気体の一例)Pをダクト12aを介して回路基板5に向けて送出する。この構成により、帯電装置12は、後述するように、回路基板5のすべてのバンプ1をプラス電位に帯電させて、それらの電位(直流電位)Vtを揃えたまま、時間と共に上昇させることができる。物体を一方の極性に帯電させる装置としては、例えば、シムコ社のチャージマスタ(電源CH−20等、電極ピンナーリニア等)などがあり、これらの装置は、例えば、フィルム同士を互いに異なる極性に帯電させることによって貼り合わせる目的で使用される。
なお、帯電装置12として、イオナイザー(除電装置とも言われている)を採用することもできる。一般的に、イオナイザーとは、+イオンおよび−イオンを発生させて、帯電した物体を逆極性のイオンで中和することにより、静電気を除去する装置や、+イオンおよび−イオンの一方のみを発生させて物体を+または−の一方の極性に帯電させる装置である。イオナイザーには、放電針に高電圧を印加しイオンを作り出すコロナ放電式イオナイザーと、軟X線でイオンを作り出す軟X線式イオナイザーなどがあり、いずれの方式のイオナイザーも採用することができる。
除電装置13は、一例としてイオナイザーで構成されて、制御信号S2を入力しているときに作動して、回路基板5の各バンプ1に帯電している電荷を中和させる。検出プローブ14は、回路基板5の外部接続端子2と同数設けられて、検査位置に回路基板5が配設されたときには、回路基板5における対応する外部接続端子2と接続(接触)可能に構成されている。回路基板5の各外部接続端子2はバンプ1と比較して十分に広いピッチで形成されているため、各検出プローブ14は、対応する外部接続端子2と同時に接続可能となっている。
スキャナ部15は、図1に示すように、複数(検出プローブ14と同数)のスイッチ15aを備えている。この場合、各スイッチ15aは、一方の接点が、対応する検出プローブ14と一対一で接続され、かつ他方の接点が共通接続されると共に放電ギャップ16に接続されている。また、スキャナ部15は、入力する制御信号S3で特定される1つの検出プローブ14を放電ギャップ16に接続させるように、各スイッチ15aをオン状態またはオフ状態に移行させる。
放電ギャップ16は、一対の金属電極を備え、両金属電極間に印加されている電圧が所定の放電電圧Vdiに達したときに放電動作を開始する。また、放電ギャップ16は、一対の金属電極のうちの一方がスキャナ部15の各スイッチ15aに接続され、一対の金属電極のうちの他方が電流検出部17に接続されて、電流検出部17とスキャナ部15との間に配設されている。なお、放電ギャップ16として、例えば岡谷電機製の「RSG−401−BJ2」のようなサージ対策部品を使用することもできる。電流検出部17は、本例では一例としてシャント抵抗(抵抗値:R1(既知))で構成されて(以下、「シャント抵抗17」ともいう)、放電ギャップ16の他方の金属電極とグランドとの間に接続されている。シャント抵抗17は、電流検出用の抵抗であるため、一般的に抵抗値R1は例えば1[Ω]以下の小さな値に規定されている。
記憶部18は、RAMやROMなどで構成されて、処理部19による検査処理の際に使用される放電電流I1についての基準値Ir1,Ir2(Ir1>Ir2)が予め記憶されている。この場合、基準値Ir1は、放電ギャップ16の放電時において、放電ギャップ16に正常な配線パターン3が接続されていたときに流れる放電電流I1のピーク値Ipよりも若干小さな値に設定されている。一方、基準値Ir2は、放電電流I1の発生を検出し得るように基準値Ir1よりも十分に小さな値に設定されている。また、記憶部18には、処理部19により、放電電流I1の波形データDiなどが記憶される。
処理部19は、A/D変換器およびCPUなど(いずれも図示せず)を用いて構成されている。また、処理部19は、回路基板5に形成されている各配線パターン3の良否を検査する基板検査処理を実行する。また、処理部19は、制御信号S1を帯電装置12に出力し、制御信号S2を除電装置13に出力し、制御信号S3をスキャナ部15に出力することにより、帯電装置12、除電装置13およびスキャナ部15の動作を制御する。また、処理部19は、検査処理の結果を表示部20に表示させる。表示部20は、一例としてモニタ装置で構成されている。
次に、検査装置11の動作および検査方法について図2,3を参照して説明する。なお、本例では、発明の理解を容易にするため、例えば検出プローブ14と外部接続端子2との間の接触抵抗、検出プローブ14の抵抗、オン状態におけるスイッチ15aの抵抗などの各抵抗成分の抵抗値をゼロ[Ω]として説明する。
検査装置11における測定位置(検査位置)に回路基板5が載置され、かつ各検出プローブ14が対応する外部接続端子2に接続された状態において、処理部19は、まず、制御信号S2を除電装置13に出力して、回路基板5に帯電している電荷を除電する(ステップ51)。次いで、処理部19は、制御信号S3をスキャナ部15に出力して1つのスイッチ15aをオン状態に、残りのスイッチ15aをオフ状態に移行させることにより、検査対象とする1つの配線パターン3を選択する(ステップ52)。これにより、検査対象の配線パターン3は、その配線パターン3に接続された対応する外部接続端子2、外部接続端子2に接続された検出プローブ14、およびオン状態に移行した1つのスイッチ15aを介して、放電ギャップ16に接続される。
続いて、処理部19が、制御信号S1を帯電装置12に出力して、一定の量の+イオンを含む空気Pの送出を帯電装置12に対して開始させることにより、回路基板5の各バンプ1を帯電させる(ステップ53)。この場合、送出された空気Pは、ダクト12aを介して回路基板5のすべてのバンプ1にほぼ均一に当てられる(吹き付けられる)。この状態では、空気Pに含まれている+イオンの量に応じて各バンプ1の表面が帯電して、各バンプ1の表面の電位Vt(グランドを基準とした電位)は、帯電開始からの経過時間に伴い、等電位の状態に維持されつつ次第に上昇する。また、処理部19は、帯電装置12の帯電動作の開始に合わせて、帯電動作開始からの経過時間tの計測を開始する(ステップ53)。
次いで、処理部19は、放電ギャップ16が放電を開始したか否かの検出を繰り返し実行する(ステップ54)。具体的には、処理部19は、シャント抵抗17に発生する電圧Viの測定と、測定した電圧Viをシャント抵抗17の抵抗値R1で除算することによって放電電流I1に換算する処理と、換算された放電電流I1と基準値Ir2との比較とを繰り返し実施して、放電電流I1が発生したか否かを検出することにより、放電ギャップ16が放電を開始したか否かを検出する。また、処理部19は、ステップ54を実行しつつ、帯電動作開始からの経過時間tが所定時間T1に達したか否かの検出も併せて実行する(ステップ55)。
検査対象の配線パターン3に断線が発生していないときには、バンプ1の電位Vtの上昇に伴い、放電ギャップ16の両金属電極間電圧も上昇して、所定時間T1の経過前に放電電圧Vdiに達し、放電ギャップ16は放電を開始する。これにより、検査対象となっている配線パターン3に接続されているバンプ1に帯電した電荷が、配線パターン3、外部接続端子2、検出プローブ14、スイッチ15a、放電ギャップ16およびシャント抵抗17の直列経路を介してグランドに移動することにより、図1に示すように、放電電流I1がこの直列経路を流れる。また、この放電電流I1は、図2に示すように、基準値Ir2を超えて急激に立ち上がってピークに達し、その後、バンプ1とグランドとの間に形成されている浮遊容量の容量値と、配線パターン3の抵抗値およびシャント抵抗17の抵抗値R1の直列合成抵抗値とで規定される時定数で徐々に減少してゼロになる。
したがって、放電電流I1は常に基準値Ir2を超えて上昇するため、処理部19は、ステップ54において、放電ギャップ16の放電開始を検出して、電流測定処理を開始する(ステップ56)。この電流測定処理では、処理部19は、シャント抵抗17に発生する電圧Viの測定と、測定した電圧Viをシャント抵抗17の抵抗値R1で除算することによって放電電流I1に換算する処理と、換算して得られた放電電流I1の電流値を記憶部18に記憶する処理とを、放電電流I1の電流値がゼロになるまで繰り返し実施して、放電電流I1の1波形分についての波形データDiを記憶部18に記憶する。
この電流測定処理の完了後、処理部19は、第1判別処理を実行する(ステップ57)。この第1判別処理では、処理部19は、記憶部18に記憶されている放電電流I1の1波形分についての波形データDiのピーク値Ipと、記憶部18に記憶されている基準値Ir1とを比較することにより、検査対象の配線パターン3が正常であるか否かを判別する。この場合、配線パターン3が正常のときには、その抵抗値がゼロに近い値となり、これによって配線パターン3を含む直列経路の抵抗値は、シャント抵抗17の抵抗値R1とほぼ一致する。したがって、波形データDiのピーク値Ipは、図2において実線で示すように、基準値Ir1以上の値となる。一方、配線パターン3がある部分で断線しかかっているときには、この部分において配線パターン3のパターン幅が狭くなることに起因して、配線パターン3全体の抵抗値が正常状態よりも増加している。このため、配線パターン3を含む直列経路の抵抗値は、シャント抵抗17の抵抗値R1に配線パターン3の抵抗値を加えた抵抗値となって、正常状態よりも大きくなる。したがって、波形データDiのピーク値Ipは、図2において一点鎖線で示すように、基準値Ir1を下回る値となり、またゼロになる時間が正常状態のときと比較して長くなる。
したがって、処理部19は、波形データDiのピーク値Ipと基準値Ir1とを比較して、波形データDiのピーク値Ipが基準値Ir1以上のときには、配線パターン3が正常であると判別し、波形データDiのピーク値Ipが基準値Ir1未満のときには、配線パターン3が断線しかかっているいると判別して、この判別結果を配線パターン3に対応させて記憶部18に記憶させる。これにより、第1判別処理が完了する。
一方、検査対象の配線パターン3が完全に断線している状態では、この配線パターン3に接続されているバンプ1の電位Vtが上昇したとしても、放電ギャップ16の両金属電極間電圧はゼロの状態に維持される。このため、上記のステップ54,55を実行しているときに、放電ギャップ16の放電開始前に、帯電動作開始からの経過時間tが所定時間T1に達する。この場合、処理部19は、第2判別処理を実行する(ステップ58)。この第2判別処理では、処理部19は、経過時間tが所定時間T1に達した時点で、配線パターン3に断線が発生していると判別して、この判別結果を配線パターン3に対応させて記憶部18に記憶させる。これにより、第2判別処理が完了する。
処理部19は、上記の第1判別処理および第2判別処理の完了後、すべての配線パターン3が検査対象として選択されたか否かを判別して、すべての配線パターン3が検査対象となるまで上記ステップ51〜ステップ59を繰り返すことにより、すべての配線パターン3に対して検査を実行する。
最後に、処理部19は、記憶部18から各配線パターン3についての検査結果を読み出して表示部20に表示させる(ステップ60)。これにより、回路基板5についての基板検査処理が完了する。
このように、この検査装置11および検査方法では、帯電装置12を用いることにより、例えばプローブなどを用いて個別に所定の電位を付与できないようなファインピッチで並設された回路基板5の複数のバンプ1を確実に帯電させて同一の電位Vtを付与することができる。また、すべてのバンプ1に同一の電位Vtを付与できる結果、検査対象以外のバンプ1に接続されている配線パターン3および外部接続端子2等の電位も同時に同じ電位Vtを付与することができる。したがって、この検査装置11によれば、従来の検査装置とは異なり、検査対象以外の配線パターン3に対して接地電位等を供給する特別の機構を不要とすることができるため、装置構成を簡略化することができる。また、この検査装置11および検査方法によれば、電位Vtの付与(供給)に際して容量結合を利用しない構成のため、結合容量の容量値変化に起因して検査が不安定になるという事態を確実に回避することができるため、正確な検査を実施することができる。
また、この検査装置11によれば、放電ギャップ16を使用することにより、断線の発生していない配線パターン3に関しては、一定の条件下で、すなわち放電ギャップ16の製品仕様で一義的に決定された放電電圧Vdiを印加した条件下で、常に放電電流I1を発生させることができるため、一定の条件下で発生する放電電流I1に基づいて、配線パターン3の検査をより正確に実施することができる。また、この検査装置11によれば、測定した放電電流I1のピーク値Ipと予め設定された基準値Ir1とを比較して配線パターン3の検査を実施することにより、検査対象の配線パターン3が正常であるか否かを簡易に判別することができる。
なお、本発明は、上記した発明の実施の形態に限定されず、適宜変更が可能である。例えば、上述した実施の形態では、放電電流I1のピーク値Ipと基準値Ir1との比較結果、および放電電流I1の発生の有無に基づいて、配線パターン3について、その状態(断線の発生の有無、および断線しかかっているか否か)を検査しているが、図2に示すように、放電電流I1は、配線パターン3の抵抗値に応じて、その発生開始からゼロになる(放電終了)までの時間が変化する。したがって、放電電流I1の発生開始からゼロになるまでの時間に基づいて、配線パターン3の検査を実行することもできる。また、放電電流I1は、配線パターン3の状態に応じて、その波形が変化する。このため、放電電流I1の波形に基づいて、配線パターン3の検査を実行することもできる。具体的には、正常状態の配線パターン3についての放電電流I1の波形を基準波形として予め測定して、その基準波形を含む基準波形範囲(図2において破線で示す範囲)Aを判定用データとして作成し、測定された放電電流I1の波形が基準波形範囲Aに含まれるか否かに基づいて配線パターン3の検査を実行する構成を採用することもできる。この構成によれば、例えば放電電流Ipの本来のピーク値Ip(放電開始直後に発生するピーク値)が基準値Ir1に達しないもののノイズの重畳に起因してそのピーク値が基準値Ir1を超える配線パターン3についても、正常であると誤判定することなく、配線パターン3の異常を検出できるため、配線パターン3の検査を一層正確に実施することができる。
また、帯電装置12としてイオナイザーを使用した構成では、その除電機能を用いて回路基板5の除電を実施することができるため、除電装置13を省略することもできる。また、電流検出部17の一例としてシャント抵抗を使用した例について上記したが、電流計を使用してもよいのは勿論である。
また、上記の実施の形態では、検査対象として、バンプ1を備えた回路基板(いわゆるパッケージ基板)を例に挙げて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、一般的なプリント基板、フレキシブル基板およびフラットパネルディスプレイ用基板などの他の回路基板についての配線パターンの検査にも適用できるのは勿論である。さらには、回路基板に限定されず、ファインピッチのフラットケーブルの配線に対する検査にも適用することができる。
検査装置11の構成を示す構成図である。 放電電流I1の波形図である。 基板検査処理を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1 バンプ
2 外部接続端子
3 配線パターン
5 回路基板
11 検査装置
12 帯電装置
16 放電ギャップ
19 処理部
I1 放電電流
Ip ピーク値
Ir1 基準値

Claims (4)

  1. 一の特定部位と他の特定部位とを接続する配線を検査可能な検査装置であって、
    前記一の特定部位を帯電させる帯電装置と、
    前記他の特定部位に接続されると共に前記一の特定部位に帯電している電荷を前記配線を経由して放電させる放電ギャップと、
    前記放電によって前記配線に流れる電流を測定すると共に当該測定した電流に基づいて前記配線を検査する処理部とを備えている検査装置。
  2. 前記処理部は、前記測定した電流のピーク値に基づいて前記配線を検査する請求項1記載の検査装置。
  3. 前記処理部は、前記測定した電流の波形に基づいて前記配線を検査する請求項1記載の検査装置。
  4. 一の特定部位と他の特定部位とを接続する配線を検査する検査方法であって、
    帯電装置を用いて前記一の特定部位を帯電させ、
    前記一の特定部位に帯電している電荷を前記配線および放電ギャップを経由して放電させ、
    前記放電によって前記配線に流れる電流を測定し、
    前記測定した電流に基づいて前記配線を検査する検査方法。
JP2007050943A 2007-03-01 2007-03-01 検査装置および検査方法 Expired - Fee Related JP4885765B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007050943A JP4885765B2 (ja) 2007-03-01 2007-03-01 検査装置および検査方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007050943A JP4885765B2 (ja) 2007-03-01 2007-03-01 検査装置および検査方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008215899A JP2008215899A (ja) 2008-09-18
JP4885765B2 true JP4885765B2 (ja) 2012-02-29

Family

ID=39836119

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007050943A Expired - Fee Related JP4885765B2 (ja) 2007-03-01 2007-03-01 検査装置および検査方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4885765B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105974159B (zh) * 2016-07-04 2019-03-05 张延辉 一种高压信号发生器放电装置
CN106124932B (zh) * 2016-07-04 2019-10-11 张延辉 一种信号发生器及使用该发生器进行电缆故障测试的方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3934665B2 (ja) * 2001-04-10 2007-06-20 日本電産リード株式会社 回路基板の検査装置および検査方法
WO2005057228A1 (en) * 2003-11-12 2005-06-23 International Business Machines Corporation Ionization test for electrical verification

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008215899A (ja) 2008-09-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4889833B2 (ja) 静電容量式タッチパネルの検査装置、及び検査方法
TWI412765B (zh) 基板檢查裝置
KR20090027610A (ko) 기판 검사 장치 및 기판 검사 방법
JP4369949B2 (ja) 絶縁検査装置及び絶縁検査方法
US20150084643A1 (en) Insulation inspection method and insulation inspection apparatus
US9606166B2 (en) Insulation inspection apparatus and insulation inspection method
JP5391869B2 (ja) 基板検査方法
JP2011060021A (ja) 静電容量式タッチパネルの検査装置、検査方法、及び検査シート
JP4885765B2 (ja) 検査装置および検査方法
KR20150138828A (ko) 기판 검사 장치 및 기판 검사 방법
TWI636263B (zh) 檢測裝置
CN110794290B (zh) 基板检测装置及基板检测方法
KR20140146535A (ko) 기판검사장치
JP6219073B2 (ja) 絶縁検査装置
JP5425709B2 (ja) 絶縁検査装置および絶縁検査方法
JP6221281B2 (ja) 絶縁検査方法及び絶縁検査装置
JP4980020B2 (ja) 検査装置および検査方法
JP2008076266A (ja) 基板検査装置及び基板検査方法
JP6219074B2 (ja) 絶縁検査装置
JP6255833B2 (ja) 基板検査方法及び基板検査装置
JP4292013B2 (ja) 回路基板検査装置
KR101823317B1 (ko) 패널의 배선패턴 검사장치 및 배선패턴 검사방법
KR20230089428A (ko) 절연 검사 장치
KR20230089427A (ko) 절연 검사 장치 및 절연 검사 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111128

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111206

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111208

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141216

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4885765

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees