JP4867094B2 - 燃料電池システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、水素を含有する燃料ガスと酸素を含有する酸化ガスの供給を受け、電気化学反応により起電力を得る燃料電池を備える燃料電池システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池を、電気自動車の駆動用電源として用いる場合のように、移動用電源として用いる場合には、様々な環境下で燃料電池が使用されることが想定される。したがって、このように想定される様々な環境下においても、燃料電池が良好に動作することが望まれる。
【0003】
例えば、燃料電池を寒冷地で使用する場合には、燃料電池の内部温度が0℃以下になると、燃料電池内に存在する水が凍結する。このように、燃料電池を使用する環境温度が低いときに燃料電池内部で水が凍結することによる不都合を防止するために、燃料電池の作動停止時に、燃料電池内部を通過する冷却水の流路から冷却水を抜き取る技術が提案されている(例えば特開平6−223855号公報等)。このような構成とすれば、燃料電池の作動停止時に燃料電池の内部温度が0℃以下に低下したときにも、冷却水が流路内で凍結して次回燃料電池を起動する際に不都合を生じることがない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、寒冷地で燃料電池を起動する際に、電気化学反応に伴って生じる生成水が燃料電池内部で凍結するのを防止するための技術は従来知られていなかった。燃料電池で電気化学反応が進行する際には、反応に伴って燃料電池のカソード側で水(生成水)が生じる。このような生成水は、燃料電池の起動時に電気化学反応が開始されると、直ちに発生する。このようにして生じた生成水は、燃料電池の内部温度が低いときには、電極の近傍やカソード側に供給される酸化ガス流路内で凝縮し、燃料電池の内部温度が0℃以下のときには、凍結してしまうおそれがある。
【0005】
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、寒冷地で燃料電池を起動する際に、燃料電池内部で生成水が凍結するのを防止する技術を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上記目的を達成するために、本発明は、電気化学反応を進行して発電を行なう燃料電池を備える燃料電池システムであって、
ポンプを用いて前記燃料電池の内部に設けた冷媒流路に所定の冷媒を通過させる冷媒流通部と、
前記燃料電池の内部温度を反映する温度を検出する温度センサと、
前記冷媒流通部を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記温度センサが検出する温度が所定の第1の温度以下のときに、前記ポンプを停止状態とすることによって前記燃料電池内部で生成水が凍結するのを防止することを要旨とする。
【0007】
このような燃料電池システムでは、燃料電池の内部温度が、所定の第1の温度以下のときに、冷媒流路に冷媒を通過させるためのポンプを停止状態とすることによって、冷媒の循環に起因して燃料電池の内部温度が低下しすぎるのを防止することができる。燃料電池システムを寒冷な環境下で起動する際には、燃料電池内部や冷媒が0℃以下となっている場合がある。燃料電池システムを起動すると、このような寒冷な環境下であっても、燃料電池内部では電気化学反応の進行と共に内部温度は上昇を始める。このとき、ポンプを停止状態とすることで、上記0℃以下となっている冷媒と燃料電池との間で熱交換が行なわれるのを抑えることができ、燃料電池内部が昇温する動作を確保することができる。したがって、電気化学反応によって生じた生成水が燃料電池内で凍結するのを防止することができる。
【0008】
本発明の燃料電池システムにおいて、
前記制御部は、前記燃料電池システムの起動時において、少なくとも前記温度センサが検出する温度が前記第1の温度以下のときに、所定の時間、前記ポンプを停止状態とした後、前記ポンプの駆動を開始することとしても良い。
【0009】
このような構成としても、前記ポンプの駆動の開始前に、所定の時間、ポンプを停止状態とすることで、電気化学反応が進行し始めた後に燃料電池の内部温度が低下して、生成水が凍結してしまうのを防止することができる。
【0010】
本発明の燃料電池システムにおいて、
前記制御部は、
前記温度センサが検出した温度が前記第1の温度よりも高いときには、前記検出した温度の上昇に応じて前記冷媒の流量を増加させると共に、
前記温度センサが検出する温度が、前記第1の温度と、これよりも高い第2の温度との間であるときには、該第2の温度を超えたときに比べて、温度上昇に応じた流量の増加の程度を抑える制御を行なうこととしても良い。
【0011】
このような構成とすれば、燃料電池の内部温度が凍結のおそれがない程度に上昇して燃料電池内への冷媒の循環を開始したときに、冷媒の循環に起因して再び内部温度が低下して、燃料電池内で生成水が凍結してしまうのを防止することができる。
【0012】
本発明の燃料電池システムにおいて、前記所定の冷媒は、水よりも凝固点が低い液体であることとしても良い。このような構成とすれば、冷媒の温度が0℃よりも低い状態であっても、燃料電池において電気化学反応が開始されて燃料電池内が昇温し始めると、支障無く冷媒の循環を開始することができ、燃料電池の内部温度を適正な温度範囲に保つことが可能となる。また、寒冷地においても燃料電池システム内で冷媒が凍結するのを防止することができる。
【0013】
本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、燃料電池システムにおける凍結防止方法として実施することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.装置の全体構成(ガスの流れ):
B.装置の全体構成(冷却水の流れ):
C.燃料電池20の内部構成:
D.冷却水の流れの制御:
E.変形例:
【0015】
A.装置の構成(ガスの流れ):
図1は、本発明の一実施例としての燃料電池システム10の構成を表わす説明図である。まず、図1に基づいて、燃料電池に供給されるガスの流れについて説明する。燃料電池システム10は、改質燃料を貯蔵する燃料タンク72、水を貯蔵する水タンク73、改質燃料および水の昇温と混合を行なう蒸発・混合部74、改質反応を促進する改質触媒を備える改質器75、改質ガス中の一酸化炭素濃度を低減するCO低減部76、燃料電池20、ブロワ77を主な構成要素としている。
【0016】
燃料タンク72が貯蔵する改質燃料は、改質器75で進行する改質反応に供されるものであり、この改質燃料としては、ガソリンなどの液体炭化水素や、メタノールなどのアルコールやアルデヒド類、あるいは天然ガスなど、改質反応によって水素を生成可能な種々の炭化水素系燃料を選択することができる。蒸発・混合部74は、燃料タンク72から供給される改質燃料および水タンク73から供給される水を気化・昇温させると共に両者を混合するためのものである。
【0017】
蒸発・混合部74から排出された改質燃料と水との混合ガスは、改質器75において改質反応に供されて改質ガス(水素リッチガス)を生成する。ここで、改質器75には、用いる改質燃料に応じた改質触媒が備えられており、この改質燃料を改質する反応に適した温度となるように、改質器75の内部温度が制御される。また、改質器75で進行する改質反応は、水蒸気改質反応や部分酸化反応、あるいは両者を組み合わせたものなど種々の態様を選択することができ、改質触媒は、このように改質器75内で進行させる改質反応に応じたものを選択すればよい。
【0018】
改質器75で生成された改質ガスは、CO低減部76において一酸化炭素濃度が低減されて、燃料電池20のアノード側に対して燃料ガスとして供給される。CO低減部76は、一酸化炭素と水蒸気とから二酸化炭素と水素とを生じるシフト反応を促進する触媒を備え、シフト反応によって水素リッチガス中の一酸化炭素濃度を低減するシフト部とすることができる。あるいは、水素に優先して一酸化炭素を酸化する選択酸化反応を促進する触媒を備え、一酸化炭素選択酸化反応によって水素リッチガス中の一酸化炭素濃度を低減する一酸化炭素選択酸化部とすることができる。また、これらの両方を備えることとしても良い。
【0019】
燃料電池20のカソード側に対しては、ブロワ77から圧縮空気が酸化ガスとして供給される。これら燃料ガスおよび酸化ガスを利用して、燃料電池20では電気化学反応によって起電力が生じる。
【0020】
燃料電池20は、固体高分子型燃料電池である。燃料電池20の具体的な構成については後に詳しく説明する。
【0021】
B.装置の全体構成(冷却水の流れ):
図2は、燃料電池システム10において冷却水が流れる様子を表わす説明図である。燃料電池システム10は、冷却ファン24を備えたラジエータ26と、燃料電池20内に形成された冷却水の流路とラジエータ26内に形成された冷却水の流路とを接続して両者の間で冷却水を循環させる冷却水路28と、冷却水路28内で冷却水が循環する駆動力を発生する冷却水ポンプ30と、制御部50とを備えている。すわなち、これらの各部は、燃料電池20の内部に設けた冷媒(冷却水)流路に冷媒を通過させる冷媒流通部を構成している。燃料電池20内部に設けた流路に冷却水を通過させることによって、発熱を伴う電気化学反応が進行する燃料電池において、内部の温度を、電気化学反応が良好に進行する所定の範囲内に保つことが可能となっている。なお、本実施例では、0℃以下の寒冷な条件下において燃料電池システム10を起動するときにも、システム内部で冷却水を循環させることができるように、0℃以下でも凍結しない不凍液を冷却水として用いている。
【0022】
ラジエータ26は、燃料電池20に供給されて燃料電池20内で熱交換することによって昇温した冷却水を、降温させるための装置である。ラジエータ26は、上記昇温した冷却水を導く流路を備える熱交換部として形成されている。この熱交換部は、外気が通過可能な構造を有し、この通過する外気と上記流路内の冷却水との間で熱交換可能となっている。ラジエータ26が備える冷却ファン24を駆動すると、この冷却ファン24によって生じる冷却風は、上記熱交換部を通過すると共に、上記流路内を流れる冷却水から熱量を奪い、これによって冷却水の積極的な冷却が行なわれる。冷却ファン24は、制御部50に接続されており、制御部50によってその駆動状態が制御される。
【0023】
冷却水ポンプ30は、既述したように、冷却水路28内で冷却水が循環する駆動力を発生する装置であり、駆動電圧の大きさによってその駆動量(冷却水ポンプの回転数あるいは冷却水のポンピング量)を調節可能となっている。本実施例では、冷却水ポンプ30の駆動電圧の大きさを変化させることによって、冷却水のポンピング量を調節し、それによって燃料電池20内の温度分布状態の平均化を図っている。したがって、燃料電池システム10に備える冷却水ポンプ30としては、燃料電池20の出力電流が激しく変動し、燃料電池20における発熱量が変化する場合にも、燃料電池20内の温度分布状態を充分に平均化できるように、冷却水の流量を調節することが可能な性能を有することが望ましい。この冷却水ポンプ30は、制御部50に接続されており、制御部50によってその駆動電圧の大きさが制御される。
【0024】
なお、燃料電池20内には、燃料電池20内部の温度を検出する温度センサ32が設けられている。温度センサ32は制御部50に接続されている。
【0025】
制御部50は、マイクロコンピュータを中心とした論理回路として構成され、CPU54やROM58やRAM56、あるいは、各種信号を入出力する入出力ポート52を備える。制御部50は、既述したように、燃料電池20の内部温度に関する情報を温度センサ32から入力し、これに基づいて、冷却ファン24および冷却水ポンプ30に駆動信号を出力する。すなわち、制御部50は、燃料電池20の内部温度(発熱状態)に応じて、燃料電池20の運転温度が常に所定温度(例えば80℃)以下となるように制御を行なう。なお、制御部50は、燃料電池20の内部温度に関わる冷却水の制御だけでなく、燃料電池20の運転時に動作する各種ポンプや弁などの制御を行ない、燃料電池20に供給するガス量の制御も行なう。
【0026】
C.燃料電池20の内部構成:
図3は、燃料電池20を構成する部材の様子を表わす分解斜視図である。燃料電池20は、積層面が四角形状である電解質膜41、ガス拡散電極であるアノード43およびカソード、セパレータ60,70,80を備えており、単セルを複数積層したスタック構造を有している。
【0027】
電解質膜41は、フッ素系樹脂などの固体高分子材料により形成されたプロトン伝導性のイオン交換膜であり、湿潤状態で良好な電気伝導性を示す。本実施例では、ナフィオン膜(デュポン社製)が使用されている。電解質膜41の表面には、触媒としての白金または白金と他の金属からなる合金の層が設けられている。
【0028】
アノード43およびカソードは、共に炭素繊維によって形成されている。例えば、カーボンクロス、カーボンペーパ、あるいはカーボンフエルトにより形成することができる。
【0029】
セパレータ60,70,80は、ガス不透過の導電性部材、例えば、カーボンを圧縮してガス不透過とした緻密質カーボンや金属により形成されている。セパレータ60,70,80は、積層したときに互いに対応する位置に、断面が円形の冷却水孔81,82を備え、積層面の各辺の縁付近には、それぞれの辺に沿って、細長い一対の酸化ガス孔83,84および一対の燃料ガス孔85,86が形成されている。また、セパレータ60,70,80は、その表面に、ガス流路を形成するための所定の凹凸形状(本実施例では、平行に配置された複数のリブであるリブ62およびリブ63)を有している。リブ62は、上記酸化ガス孔83,84と連通しており、リブ63は、上記燃料ガス孔85,86と連通している。
【0030】
アノード43およびカソードは、電解質膜41を両側から挟んでサンドイッチ構造を成す。セパレータ60,70は、このサンドイッチ構造をさらに両側から挟みつつ、アノード43およびカソードとの間に、燃料ガスおよび酸化ガスの流路を形成する。セパレータが備えるリブ63とアノード43とによって燃料ガス流路が形成され、セパレータが備えるリブ62とカソードとによって酸化ガス流路が形成される。
【0031】
図3に示すように、燃料電池20では、電解質膜41を挟持するアノード43およびカソードと、これらをさらに両側から挟むセパレータとによって、単セル48が構成される。なお、図3に示したセパレータ70は、リブ62とリブ63とをそれぞれの面に備えている。また、セパレータ60は、一方の面(図3に示した手前側)にはリブ62を有し、他方の面(図3に示した裏側)はリブを有しないフラットな形状となっている。図3ではセパレータ70を1枚だけ示したが、燃料電池20においては、間に上記サンドイッチ構造を配設しつつ、所定の枚数のセパレータ70を積層することによって、積層された所定数の単セル48を形成している。また、このようにして所定数の単セル48を積層するごとに、セパレータ60およびセパレータ80を配設している。
【0032】
セパレータ80は、一方の面(図3に示した裏側)にはリブ63を有し、他方の面(図3に示した裏側)には葛折状の溝87を有している。セパレータ80が備える溝87は、既述した冷却水孔81,82と連通しており、隣接するセパレータ60における上記フラットな面と共に、冷却水の流路を形成する。このように、燃料電池20においては、単セル48が所定数積層されるごとに、積層面に平行な冷却水流路が形成される。図3に示すように、冷却水の流路を形成する溝87は、セパレータ80においてその周辺部を除く全面に広く形成されており、電解質膜41上で進行する電気化学反応で生じた熱を、冷却水によって効率良く取り除くことが可能となっている。
【0033】
上記各部材を積層した燃料電池20においては、各セパレータが備える冷却水孔81,82は、スタックを積層方向に貫通する冷却水の流路である冷却水マニホールドを形成する。また、酸化ガス孔83,84は、スタックを積層方向に貫通する酸化ガスの流路である酸化ガスマニホールドを、燃料ガス孔85,86は、スタックを積層方向に貫通する燃料ガスの流路である燃料ガスマニホールドを形成する。
【0034】
図2に示したラジエータ26を経由して冷却水路28によって供給される冷却水は、上記冷却水孔81が形成する冷却水マニホールドを介して、各セパレータ80が備える溝87が形成する冷却水流路に分配されて熱交換を行なう。熱交換によって昇温した冷却水は、冷却水孔82が形成する冷却水マニホールドに集合して、燃料電池20から排出され、再びラジエータ26において冷却される。図1に示したCO低減部76から供給された燃料ガスは、上記燃料ガス孔85が形成する燃料ガスマニホールドを介して、各セパレータがアノード43と共に形成する燃料ガス流路に分配されて、電気化学反応に供される。電気化学反応に供された燃料ガスは、燃料ガス孔86が形成する燃料ガスマニホールドに集合して、燃料電池20から排出される。図1に示したブロワ77から供給された酸化ガスは、上記酸化ガス孔83が形成する酸化ガスマニホールドを介して、各セパレータがカソードと共に形成する酸化ガス流路に分配されて、電気化学反応に供される。電気化学反応に供された酸化ガスは、酸化ガス孔84が形成する酸化ガスマニホールドに集合して、燃料電池20から排出される。
【0035】
D.冷却水の流れの制御:
図4は、燃料電池20が起動された後、制御部50において所定の時間ごとに実行される冷却水制御処理ルーチンを表わすフローチャートである。本ルーチンが開始されると、制御部50は、温度センサ32が検出した燃料電池20の内部温度を読み込む(ステップS100)。次に、温度センサ32からの検出信号に基づいて、燃料電池20の内部温度が0℃よりも高いかどうかを判断する(ステップS110)。
【0036】
ステップS110において、燃料電池20の内部温度が0℃以下であると判断された場合には、冷却水ポンプ30の回転数の目標値として値0を設定する(ステップS120)。その後、冷却水ポンプ30の回転数の目標値を値0として冷却水ポンプ30に駆動信号を出力して(ステップS130)、本ルーチンを終了する。
【0037】
ステップS110において、燃料電池20の内部温度が0℃よりも高いと判断された場合には、冷却水ポンプ30の回転数の目標値を、検出した燃料電池20の内部温度に応じて決定する(ステップS140)。図5は、燃料電池20の内部温度に応じて冷却水ポンプ30の回転数の目標値を決定するために、予め制御部50内に記憶したマップを表わす説明図である。図5に示すように、冷却水ポンプ30の回転数の目標値は、燃料電池20の内部温度が図5に示す温度T2 に達するまでは、燃料電池20の内部温度が上昇するのにつれて次第に大きくなる。このとき、燃料電池20の内部温度が0℃から図5に示す温度T1 に達するまでは、内部温度が温度T1 を超えた時よりも、内部温度の上昇に対するポンプの回転数の増加割合が低くなるように設定されている。なお、燃料電池20の内部温度が温度T2 以上のときには、冷却水ポンプ30の回転数の目標値は、最大値が設定される。上記ステップS140では、図5に示したマップを参照して、ステップS100で検出した燃料電池20の内部温度に応じて、冷却水ポンプ30の回転数の目標値を決定する。その後、冷却水ポンプ30の回転数の目標値を値0として冷却水ポンプ30に駆動信号を出力して(ステップS130)、本ルーチンを終了する。
【0038】
以上のように構成された本実施例の燃料電池システム10によれば、燃料電池20の内部温度が0℃以下のときには、冷却水ポンプ30を駆動しないため、燃料電池20の内部温度が0℃以下の状態で燃料電池システム10を起動したときには、燃料電池20の内部では、電気化学反応の開始と共に電解質膜41を中心に直ちに昇温し始めることができる。ここで、起動時に燃料電池20の内部温度が0℃以下になるような寒冷な条件下では、冷却水路28内を循環する冷却水もまた、起動時には燃料電池20の内部と同様に0℃以下の低温となっている。したがって、電気化学反応の開始と共に冷却水ポンプ30を駆動すると、上記低温の冷却水と燃料電池20との間で熱交換が行なわれ、燃料電池20において電気化学反応が開始されても、内部温度の上昇が抑えられてしまう。燃料電池20の内部温度が0℃以下のときには冷却水ポンプ30を駆動しないことによって、燃料電池20の起動時において、燃料電池20の内部温度が上昇する動作を確保して、速やかに内部温度を0℃よりも高くに上昇させることができる。
【0039】
このように、速やかに燃料電池20内の温度を昇温させることができるため、起動後に燃料電池20の内部温度が0℃以下になって、電気化学反応に伴って生じた生成水が燃料電池20内で凍結してしまうのを防止することができる。燃料電池が起動して生成水が生じた後に内部温度が0℃以下になると、例えば固体高分子膜上で生成水が凍結することによって電気化学反応の進行が妨げられるおそれがある。また、単セル内のガス流路で生成水が凍結することによって、ガスの流れが妨げられるおそれがある。本実施例では、燃料電池20の内部温度が0℃以下のときには冷却水ポンプ30を駆動しないことによって、生成水の凍結に起因するこのような不都合が生じるのを防止している。
【0040】
さらに、本実施例では、燃料電池20の内部温度が0℃を超えて冷却水ポンプ30を駆動し始めるときに、内部温度が所定の温度(図5に示した温度T1 )となるまでは、この所定の温度を超えた場合に比べて、内部温度の上昇に対するポンプの回転数の増加割合を低く抑えている。したがって、燃料電池20で電気化学反応が開始された後に、冷却水を循環させることに起因して内部温度が0℃以下となり、生じた生成水が燃料電池20内部で凍結してしまうのを防止することができる。
【0041】
上記したように、0℃以下の寒冷な条件下であっても、燃料電池システム10を起動すると、燃料電池20の内部温度は直ちに上昇を始める。しかしながら、冷却水路28内を循環する冷却水は、上記寒冷な条件下で燃料電池システム10を起動するときには0℃以下となっており、冷却水ポンプ30の停止中はこのような低温状態に保たれる。そのため、冷却水ポンプ30が駆動されると、燃料電池20外部の冷却水路28から燃料電池20内にこの低温の冷却水が供給されて、燃料電池20内部は冷却される。このような低温の冷却水によって燃料電池20内が急激に冷やされると、一旦発熱を始めた燃料電池20内が0℃以下となるおそれがある。本実施例では、燃料電池の内部温度が0℃よりも高い所定の温度(図5の温度T1 )に達するまで、冷却水ポンプ30の駆動量を抑制することによって、燃料電池20内が急激に冷却されるのを防止している。ここで、図5の温度T1 の値は、所定の寒冷な環境下において定常状態の制御に従って冷却ポンプ30の駆動量を調節したときに、燃料電池20内が0℃以下とならない温度として設定される。例えば、燃料電池20の大きさや材質などで定まる燃料電池20の熱容量の大きさや、循環する冷却水全体の熱容量や、冷却水と燃料電池20との間の熱交換効率などに基づいて、温度T1 の値を決定すればよい。あるいは、所定の寒冷な環境下で行なう実験に基づいて温度T1 の値を決定しても良い。
【0042】
なお、内部温度の上昇に対する冷却水ポンプの回転数の増加割合もまた、燃料電池20の熱容量の大きさや、循環する冷却水全体の熱容量や、冷却水と燃料電池20との間の熱交換効率などに応じて、適宜設定すればよい。これらに応じて、燃料電池20の内部温度が一旦0℃を超えた時点で冷却水ポンプ30を駆動し始めても、燃料電池20内の温度が再び0℃以下にならないように、温度T1 以下における上記冷却水ポンプの回転数の増加割合を、予め設定しておけばよい。
【0043】
また、本実施例では、燃料電池20の内部温度の上昇に対する冷却水ポンプ回転数の目標値の増加の割合は、燃料電池20の内部温度が温度T1 となるのを境にして、より大きくなることとしたが、これとは異なる制御を行なうことも可能である。例えば、内部温度の上昇に対する冷却水ポンプ回転数の増加の割合は、温度T1 の1点ではなく、複数の温度を境にして大きくなることとしても良い。また、上記冷却水ポンプ回転数の目標値の増加の割合を、徐々に大きくする領域を設けても良い。あるいは、燃料電池20の内部温度が0℃に近い所定の温度範囲のときには、冷却水ポンプ回転数の目標値を一定値に設定することとしても良い。燃料電池20の内部温度が0℃を超えた定温状態のときに、冷却水ポンプ30の駆動状態を抑制することによって、燃料電池20内部で生成水が凍結するのを抑える効果を得ることができる。
【0044】
E.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0045】
E1.変形例1:
上記実施例では、冷却水ポンプ30の回転数の目標値は、図5に示した予め記憶したマップに基づいて決定したが、燃料電池20の内部温度に基づいて制御方法を変更しても良い。例えば、図5に基づいて定めた目標値に従い冷却水ポンプ30を駆動した後、再び燃料電池20の内部温度を検出し、冷却水ポンプ回転数の目標値を補正することとしても良い。具体的には、上記回転数の目標値に基づいて冷却水ポンプ30を駆動して、燃料電池20の内部温度が0℃以下に低下してしまったとき、あるいは、内部温度の低下の程度が予め定めた許容量を超えるときには、冷却水ポンプ回転数の目標値をより低く設定し直す。このように燃料電池20の内部温度について冷却ポンプ回転数の目標値を補正することで、燃料電池20の内部で生成水が凍結するのをより確実に防止することができる。あるいは、冷却水ポンプ30の駆動に伴って燃料電池20の内部温度が上昇するとき、その上昇の程度が予め定めた量を超えるときには、冷却水ポンプ回転数の目標値をより高く設定し直すこととしても良い。これによって、燃料電池システム10全体を、より効率よく暖機することができる。
【0046】
E2.変形例2:
上記実施例では、燃料電池20の内部温度が所定の温度以上になるまでは冷却水ポンプ30を駆動しないこととしたが、冷却水ポンプ30の駆動の要否を判断する際に燃料電池20の内部温度の検出値を直接利用しないようにすることも可能である。例えば、燃料電池システム10の起動時には、一定時間は冷却水ポンプ30を駆動しないこととしても良い。起動時には常に一定時間は冷却水ポンプ30を駆動しないこととしても良いが、少なくとも起動時の温度(例えば燃料電池20の内部温度)が所定の値以下のときに、所定の時間は冷却水ポンプ30を駆動しないこととすればよい。起動時の温度に応じて、冷却水ポンプ30を駆動しない時間を定めれば、燃料電池20内で生成水が凍結するのをより確実に防止できると共に、冷却水を循環させないことで燃料電池20内が昇温しすぎるのを防止することができて望ましい。
【0047】
E3.変形例3:
図5に示したように、上記実施例では、燃料電池20の内部温度が0℃から温度T1 までの間は、増加の割合は抑制しているものの、温度T1 を超えたときと同様に、燃料電池20の内部温度に応じて冷却水ポンプの回転数を増加させた。これに対して、図6に示すように、燃料電池20の内部温度が0℃から温度T1 までの間は、燃料電池20の内部温度が上昇するにつれて、冷却水ポンプ30の回転数の目標値を、段階的に大きくなるように設定することとしても良い。0℃から温度T1 の間のように、燃料電池20の内部温度が0℃に近い低い温度である場合に、冷却水ポンプ30の駆動量がより低く設定されていれば、冷却水を循環させることによって燃料電池20内の温度が0℃以下となるのを防止する同様の効果を得ることができる。
【0048】
E4.変形例4:
また、上記実施例では、燃料電池20の内部温度が0℃を超えたときに、内部温度に応じて冷却水の流量を制御するために、冷却水ポンプ30の駆動量(回転数)を制御したが、異なる方法によって冷却水の流量を制御することもできる。例えば、冷却水路28の所定の位置に、流路の開口面積を変更可能な弁を設け、この弁の開度を調節することとしてもよい。このような構成とすれば、冷却水ポンプ30の駆動量は一定であっても、冷却水の流量を制御することが可能となる。燃料電池20の内部温度の上昇に応じて冷却水の流量を増加させる際に、内部温度が温度T1 以下のときには流量の増加の程度を抑えることで、生成水の凍結を防止する同様の効果を得ることができる。
【0049】
E5.変形例5:
燃料電池20の内部温度を検出するための温度センサ32は、燃料電池20内に複数設け、各温度センサの検出結果に基づいて総合的に燃料電池20の内部温度を判断することとしても良い。また、温度センサ32は、燃料電池20内部に設ける他、燃料電池20とラジエータ26とを接続する冷却水路28と燃料電池20との接続部付近に設けることとしても良い。燃料電池20の内部温度を反映する値を検出可能なセンサであれば良く、これに基づいて、燃料電池20の内部で水が凍結するおそれがあるかどうかを判断可能であればよい。
【0050】
E6.変形例6:
図4に示したように、上記実施例では、冷却水ポンプ30の駆動の要否を判断する際には、燃料電池20の内部温度が0℃以下となるかどうかに基づいて判断したが、異なる温度を基準にしても良い。例えば、0℃よりも高い温度(5℃や10℃)を、冷却水ポンプ30の駆動の要否の判断基準として設定しても良い。このような判断基準温度は、温度センサ32の検出の精度や、燃料電池20を構成する各セルの内部温度のばらつき状態などを考慮して、より確実に生成水の凍結を防止できるように設定される。その際に、燃料電池20の起動時には、電解質膜41の近傍では速やかに昇温するため、電解質膜41付近の昇温状態が、電解質膜の耐熱温度を考慮して許容できる温度であるうちに、冷却水の循環が開始されるように、判断基準の温度を設定することが望ましい。このように、判断基準の温度を、0℃近傍(例えば−10〜+10℃)で適宜設定することにより、寒冷な環境下で燃料電池を始動する際に生成水が凍結するのを防止する効果を得ることができる。
【0051】
E7.変形例7:
上記実施例では、図4に示したように、燃料電池20の内部温度が所定の判断基準温度(0℃)を超えるかどうかによって、冷却水ポンプ30を駆動するかどうかを決定している。このような構成によれば、冷却水ポンプ30の駆動を開始した後に、これによって燃料電池20の内部温度が低下して0℃以下となるときには、冷却水ポンプ30は再び停止される。ここで、燃料電池20の内部温度が上昇して冷却水ポンプ30の駆動を開始するときと、燃料電池20の内部温度が低下して冷却水ポンプ30の駆動を停止するときとで、判断基準温度を異ならせることとしても良い。すなわち、低温状態にある燃料電池20の起動時に、冷却水ポンプ30の駆動を開始するかどうかを決定するための第1の判断基準温度を、駆動している冷却水ポンプ30を停止するための第2の判断基準温度に比べて、高く設定してもよい。例えば、上記第1の判断基準温度を5℃、上記第2の判断基準温度を0℃とすることができる。このような構成とすれば、冷却水ポンプ30の駆動開始時に燃料電池20の内部温度が若干低下することがあっても、駆動開始直後の冷却水ポンプ30が直ちに停止してしまうことがない。したがって、低温状態にある燃料電池20の起動時に冷却水ポンプ30の駆動開始時期を制御する際に、ハンチングを防止して、冷却水ポンプ30の駆動開始時期制御の動作を安定化することができる。
【0052】
E8.変形例8:
図7は、上記実施例の燃料電池システム10の変形例としての燃料電池システム10Aを表わす説明図である。図7は、図2と同様に冷却水の流路に関わる構成を示しており、図2と共通する構成については同じ参照番号を付した。燃料電池システム10Aは、冷却水路28と燃料電池20との接続部において、入り口側と出口側のそれぞれに、バルブ34,36を備えている。バルブ34,36は、制御部50に接続されており、冷却水ポンプ30の駆動時には開状態となり、冷却水ポンプ30の停止時には閉状態となるように制御される。このような構成とすれば、冷却水ポンプ30の停止時には、燃料電池20内部の冷却水と、外部の冷却水路28内の冷却水との間で、断熱性が向上する。したがって、燃料電池20の内外で冷却水路が連通している場合に比べて、燃料電池20の起動時において、燃料電池20の内部温度の上昇速度を速めることができる。これによって、電気化学反応をより速く活発化して、暖機時間を短縮することができる。
【0053】
E9.変形例9:
あるいは、冷却水の流路において、燃料電池20への入り口部あるいは出口部に排水用のバルブを設け、冷却水ポンプ30の停止時には冷却水流路内の冷却水の一部を外部に排出し、燃料電池20内に留まる冷却水量を減らすこととしても良い。燃料電池20内部の冷却水量を減らすことで、燃料電池20の起動時には燃料電池20の熱容量を減少させることができ、燃料電池20を昇温しやすくして、暖機時間を短縮することができる。このような場合には、燃料電池20の起動後、燃料電池内がある程度昇温した時点で冷却水量を復帰させる(例えば、停止時に排出した冷却水を所定のタンクに貯蔵しておき、これを再び冷却水路に供給する)動作と、冷却水ポンプ30の駆動を開始する動作とを、適宜実行すればよい。
【0054】
E10.変形例10:
燃料電池20を構成する各部材の形状を図3に示したが、燃料電池20内で冷却水流路やガス流路を形成するための凹凸形状は、図3に示した溝87やリブ62,63以外の形状としても良い。冷却水の流路は、発熱を伴う電気化学反応が進行する領域と充分な効率で熱交換が可能であれば良く、ガスの流路は、所定のガスを充分な効率で電気化学反応に供することができれば良く、種々の形状を採用することが可能である。
【0055】
E11.変形例11:
図1では、燃料電池システム10の主要な構成要素を示したが、既述したように改質燃料としては種々のものが選択可能であり、用いる改質燃料に応じて燃料電池システム10の構成は適宜変更すればよい。例えば、用いる改質燃料が硫黄分を含有する場合には、蒸発・混合部74に先立って脱硫器を設けて改質燃料の脱硫を行なうこととすればよい。あるいは、改質ガスではなく水素ガスを燃料ガスとして用いても良い。ガス供給に関わる構成に関わらず、本発明を適用することで、寒冷地で燃料電池システムを起動する際に、燃料電池内で生成水が凍結するのを防止するという同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】燃料電池システム10の構成を表わす説明図である。
【図2】燃料電池システム10において冷却水が流れる様子を表わす説明図である。
【図3】燃料電池20を構成する部材の様子を表わす分解斜視図である。
【図4】冷却水制御処理ルーチンを表わすフローチャートである。
【図5】燃料電池20の内部温度と冷却水ポンプ30の回転数の目標値との対応を示すマップである。
【図6】燃料電池20の内部温度と冷却水ポンプ30の回転数の目標値との対応を示すマップである。
【図7】変形例としての燃料電池システム10Aを表わす説明図である。
【符号の説明】
10,10A…燃料電池システム
20…燃料電池
24…冷却ファン
26…ラジエータ
28…冷却水路
30…冷却水ポンプ
32…温度センサ
34,36…バルブ
41…電解質膜
43…アノード
48…単セル
50…制御部
52…入出力ポート
54…CPU
56…RAM
58…ROM
60,70,80…セパレータ
62,63…リブ
72…燃料タンク
73…水タンク
74…蒸発・混合部
75…改質器
76…CO低減部
77…ブロワ
81,82…冷却水孔
83,84…酸化ガス孔
85,86…燃料ガス孔
87…溝
Claims (4)
- 電気化学反応を進行して発電を行なう燃料電池を備える燃料電池システムであって、
ポンプを用いて前記燃料電池の内部に設けた冷媒流路に所定の冷媒を通過させる冷媒流通部と、
前記燃料電池の内部温度を反映する温度を検出する温度センサと、
前記冷媒流通部を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記温度センサが検出する温度が所定の第1の温度以下のときに、前記ポンプを停止状態とすることによって前記燃料電池内部で生成水が凍結するのを防止すると共に、
前記燃料電池システムの起動時には、少なくとも前記温度センサが検出する温度が前記第1の温度以下のときに、所定の時間、前記ポンプを停止状態とした後、前記ポンプの駆動を開始する
燃料電池システム。 - 電気化学反応を進行して発電を行なう燃料電池を備える燃料電池システムであって、
ポンプを用いて前記燃料電池の内部に設けた冷媒流路に所定の冷媒を通過させる冷媒流通部と、
前記燃料電池の内部温度を反映する温度を検出する温度センサと、
前記冷媒流通部を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記温度センサが検出する温度が所定の第1の温度以下のときに、前記ポンプを停止状態とすることによって前記燃料電池内部で生成水が凍結するのを防止し、
前記温度センサが検出した温度が前記第1の温度よりも高いときには、前記検出した温度の上昇に応じて前記冷媒の流量を増加させると共に、
前記温度センサが検出する温度が、前記第1の温度と、これよりも高い第2の温度との間であるときには、該第2の温度を超えたときに比べて、温度上昇に応じた流量の増加の程度を抑える制御を行なう
燃料電池システム。 - 請求項1または2記載の燃料電池システムであって、
前記所定の冷媒は、水よりも凝固点が低い液体である
燃料電池システム。 - 燃料電池と、該燃料電池の内部を通過するように所定の冷媒を流通させる冷媒流路と、該冷媒流路における前記冷媒の流量を調節するポンプとを備える燃料電池システムにおける凍結防止方法であって、
(a)前記燃料電池の内部温度を反映する温度を検出する工程と、
(b)前記(a)工程で検出した温度が所定の第1の温度以下のときに、前記ポンプを停止状態とすることによって、前記燃料電池内で生成水が凍結するのを防止する工程と、
(c)前記(a)工程で検出した温度が前記第1の温度を超えているときに、前記ポンプを駆動する工程と
を備え、
前記(c)工程は、
前記(a)工程で検出した温度の上昇に応じて、前記冷媒の流量を増加させると共に、
前記(a)工程で検出した温度が、前記第1の温度と、これよりも高い第2の温度との間であるときには、該第2の温度を超えたときに比べて、温度上昇に応じた流量の増加の程度を抑える工程である
凍結防止方法。
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