[go: up one dir, main page]

JP4852286B2 - 現像装置、及び画像形成装置 - Google Patents

現像装置、及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4852286B2
JP4852286B2 JP2005282497A JP2005282497A JP4852286B2 JP 4852286 B2 JP4852286 B2 JP 4852286B2 JP 2005282497 A JP2005282497 A JP 2005282497A JP 2005282497 A JP2005282497 A JP 2005282497A JP 4852286 B2 JP4852286 B2 JP 4852286B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
developer
toner
developing device
carrier
conveyance path
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005282497A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007093944A (ja
Inventor
宏克 鈴木
恵美子 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2005282497A priority Critical patent/JP4852286B2/ja
Publication of JP2007093944A publication Critical patent/JP2007093944A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4852286B2 publication Critical patent/JP4852286B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Dry Development In Electrophotography (AREA)

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等に用いられる現像装置に係り、詳しくは、トナーと磁性キャリアからなる二成分現像剤を用いる現像装置並びにこれを備える画像形成装置に関するものである。
従来、トナーと磁性キャリアからなる二成分現像剤を用いる現像装置として、図21に示す構造ものが知られている。図21に示す現像装置4は不図示の潜像担持体に現像剤を供給する現像剤担持体である現像ローラ5と、現像剤を搬送しながら現像ローラ5に供給し、現像ローラ5からの現像剤を回収する供給回収スクリュ401とを備えている。さらに、供給回収スクリュ401の下流端まで搬送された現像剤と必要に応じて供給されたトナーとを攪拌しながら供給回収スクリュ401とは逆方向に搬送する攪拌搬送部材としての攪拌スクリュ11を備えている。供給回収スクリュ401と攪拌スクリュ11とは水平方向に配置され、供給回収スクリュ401を備える供給回収搬送路402と攪拌スクリュ11を備える攪拌搬送路10とは仕切り部材である隔壁403で仕切られている。そして、2つの搬送路は隔壁403の軸方向両端部の開口部で連通しており、攪拌搬送路10と供給回収搬送路402とでは現像剤を逆方向に搬送することにより循環搬送されている。
図21に示す従来の現像装置4では、現像ローラ5への現像剤の供給と現像済みの現像剤の回収とを供給回収スクリュ401及び供給回収搬送路402で行っている。現像済みの現像剤は現像によりトナーが消費されトナー濃度が現像前よりも低い状態である。現像剤の供給用のスクリュと回収用のスクリュとが同一であり、供給用の搬送路と回収用の搬送路とも同一のため、現像済の回収現像剤と現像前の現像剤とが攪拌される。これにより、現像ローラ5に供給される現像剤のトナー濃度は供給回収スクリュ401の現像剤搬送方向の下流側ほど低下していく。特に、高印字率の画像では現像前に対して現像後のトナー濃度の低下が大きくなり、現像剤搬送方向下流側のトナー濃度低下が大きく、画像品質が維持できなくなる問題を生じる。このようなトナー濃度低下を低減するためには、搬送する現像剤の量を増加する方法で対処可能ではあるが、搬送する現像剤の量を増加すると、現像剤へのストレス増加となり、現像剤寿命低下の一因となる。
このような問題は、特許文献1に記載された現像装置のように現像ローラへの現像剤の供給用スクリュと現像済みの現像剤の回収用スクリュとを異なる現像剤搬送路に設けることで解消することができる。以下、特許文献1に記載された現像装置の構成について説明する。
特許文献1に記載の現像装置を図22に示す。
図22に示す現像装置4は現像ローラ5と現像剤を搬送しながら現像ローラ5に供給する供給スクリュ8とを備えている。さらに、現像ローラ5上で現像箇所を通過し、回収された回収現像剤を攪拌しながら供給スクリュ8とは逆方向に搬送する回収攪拌スクリュ110を備えている。
供給スクリュ8は回収攪拌スクリュ110の上方に配置されており、供給スクリュ8を備える供給搬送路9と回収攪拌スクリュ110を備える回収攪拌搬送路210とは仕切り部材である隔壁403で仕切られている。そして、2つの搬送路は隔壁403の軸方向両端部の開口部で連通しており、現像に用いられず供給搬送路9の下流端まで搬送された余剰現像剤は、供給搬送路9の下流端側の開口部で落下して回収攪拌搬送路210に供給される。
回収攪拌搬送路210では余剰現像剤と回収現像剤とを攪拌しながら搬送し、下流端で回収攪拌スクリュ110の搬送力によって現像剤を押し込み、盛り上がることで開口部から供給搬送路9に現像剤を供給する。なお、回収攪拌搬送路210には下流端での過剰な現像剤が堆積することを防止するために過剰な現像剤を上流側に搬送する過剰堆積防止スクリュ209が設けられている。
図22に示す現像装置4では、現像済みの現像剤の回収を回収攪拌搬送路210内で行い、供給搬送路9に現像済みの現像剤が混入することがない。これにより、供給搬送路9内の現像剤のトナー濃度が変化することなく、現像ローラ5に供給される現像剤のトナー濃度も一定となる。
しかし、特許文献1の現像装置は、回収攪拌搬送路210で回収と攪拌とを行い、現像箇所を通過した回収現像剤が攪拌の途中にも落ちるため、十分に攪拌がなされていない状態の現像剤が供給搬送路9に向かうおそれがある。攪拌が不十分な現像剤が供給搬送路9に供給されると、供給搬送路9内の現像剤全体のトナー濃度の低下や、トナー濃度が不均一になるという問題が生じる。このような問題は、回収現像剤のトナー濃度が低下する高印字率の画像ほど顕著となる。
図21及び図22に示した現像装置4ような問題は、特許文献2のように現像ローラへの現像剤の供給用スクリュと現像済みの現像剤の回収用スクリュと現像剤を攪拌する攪拌用スクリュとを異なる現像剤搬送路に設けることで解消することができる。以下、特許文献2に記載された現像装置の構成について説明する。
特許文献2に記載の現像装置を図23に示す。
図23に示す現像装置4は現像ローラ5と供給スクリュ8と、現像ローラ5上で現像箇所を通過し、回収された回収現像剤を供給スクリュ8と同方向に搬送する回収スクリュ6とを備えている。さらに、供給スクリュ8の最下流側まで搬送された余剰現像剤と、回収スクリュ6の最下流部まで搬送された回収現像剤とを攪拌しながら供給スクリュ8とは逆方向に搬送する攪拌スクリュ11を備えている。
供給スクリュ8は攪拌スクリュ11の上方に配置されており、供給スクリュ8を備える供給搬送路9と攪拌スクリュ11を備える攪拌搬送路10とは仕切り部材である第一隔壁404で仕切られている。そして、2つの搬送路は第一隔壁404の軸方向両端部の開口部で連通しており、現像に用いられず供給搬送路9の下流端まで搬送された余剰現像剤は、供給搬送路9の下流端側の開口部で落下して攪拌搬送路10に供給される。また、回収搬送スクリュを備える回収搬送路7は攪拌搬送路10の水平方向に並べて設けており、回収搬送路7と攪拌搬送路10とは仕切り部材である第二隔壁405で仕切られている。そして、この2つの搬送路は回収スクリュ6の下流端側で第二隔壁405に設けられた開口部で連通している。回収搬送路7の下流端まで搬送された回収現像剤は水平方向に移送され、攪拌搬送路10に供給される。
攪拌搬送路10に供給された余剰現像剤と回収現像剤とは攪拌搬送路10で攪拌され、下流端で攪拌スクリュ11の搬送力によって押し込まれて、盛り上がることで開口部から供給搬送路9に供給がなされる。
図23に示す現像装置4では、現像済みの現像剤の回収を回収搬送路7内で行い、供給搬送路9に現像済みの現像剤が混入することがない。よって、供給搬送路9内の現像剤のトナー濃度が変化することなく、現像ローラ5に供給される現像剤のトナー濃度も一定となる。
また、回収搬送路7と攪拌搬送路10とを設け、現像剤の回収と攪拌とを回収搬送路7と攪拌搬送路10とに分けて行っている。これにより、攪拌が不十分な現像剤が供給搬送路9に供給されることに起因する、供給搬送路9内の現像剤全体のトナー濃度の低下や、トナー濃度が不均一になるという問題を防止することができる。
図23で示した現像装置4のように回収搬送路、攪拌搬送路及び供給搬送路の3つの搬送路が仕切り部材に仕切られた3軸の現像装置では、現像ローラに供給された現像剤は供給搬送路に戻らず、回収搬送路に回収されため、一方向循環方式と呼ばれる。一方向循環方式と呼ばれる3軸の現像装置においては、従来の図21に示すような2軸の現像装置に比べて現像剤寿命の点でも優位性があるといえる。
すなわち、現像剤が現像装置を一周する間、2軸の現像装置は現像剤規制部(ドクタ)を何度も通過する可能性があるのに対して、一方向循環方式では1回より多くは通過することがないからである。
よって現像剤がドクタを通過する確率分布の形状としては、2軸方式はブロードに、一方向循環はシャープに、それぞれなることが予想される。ドクタ通過の際に現像剤が受けるストレスはかなり大きいため、その通過回数と現像剤の劣化との相関が高い。すなわち分布形状のブロードな2軸方式ほどより劣化した現像剤が多いということになり、寿命が早いことになる。寿命に近い磁性キャリアのドクタ通過回数について、計算によって得られた結果を図24に示す。
ここで現像剤の寿命として例えばN回のドクタ通過回数を設定したとすると、2軸の分布においてより早く寿命の来る現像剤が多い様子がわかる。よって一方向循環方式を用いることで現像剤寿命には有利ということがわかる。
また、特許文献3では、現像剤の長寿命化を図ることができる一方向循環方式である3軸の現像装置で、未使用の現像剤を補給するとともに、補給された現像剤に相当する量の現像装置内に存在する使用済み現像剤を現像剤排出手段により排出する。このように、トナー補給に際して磁性キャリアを補給するとともに、繰り返しの画像形成に使用されて劣化した磁性キャリアを含む使用済み現像剤を排出するので、キャリア劣化に伴うトナーの帯電量低下を経時的に安定して抑制できる。よって、現像剤の長寿命化に加えて磁性キャリアによるトナーの安定した摩擦帯電を経時的に実現することができる。
しかし、特許文献2及び特許文献3に記載の現像装置4では、現像剤の循環経路について、現像装置の下部に位置する回収搬送路及び攪拌搬送路の現像剤を、現像装置の上部に位置する供給部へと持ち上げることが必要となる。その持ち上げる機構は攪拌搬送路の下流で現像剤を滞留させて上部の開口部からオーバーフローさせる方式であり、その滞留部においては現像剤には過剰なストレスがかかっている。そのため、現像剤は劣化の進行が早まり、結果としてキャリアの帯電付与能力が低下することで正常なトナー帯電が得られなくなることから、安定した現像がなされず、画像濃度変動が生じてしまう。よって、特許文献3のように、この構成で現像剤交換を行っても、所望の現像剤長寿命化が達成できず、長期的な画像濃度安定性が得られない。
特許3127594号公報(第一図) 特開平11−167260号公報(第一図) 特開2004−077587号広報(第七図)
上述の特許文献3の現像装置に生じる問題は、本出願人が特願2005−229189にて提案した現像装置にて解消することができる。特願2005−229189に記載の現像装置では3つの搬送路の連結部である、現像剤の受け取り及び受け渡しを行う箇所では現像剤を滞留させて垂直上方に持ち上げるような現像剤の移動がないように3つの搬送路を設けている。さらに、特許文献3と同様に、未使用現像剤を搬送路に補給するとともに、現像剤排出手段により現像装置内に存在する使用済み現像剤をその全体量の一部に相当する量ずつ現像剤排出口から排出している。これにより、キャリア劣化に伴うトナーの帯電量低下を経時的に安定して抑制でき、磁性キャリアによるトナーの安定した摩擦帯電を経時的に実現しつつ、搬送時に現像剤に不要なストレスを与えないので現像剤の長寿命化を図ることが出来る。
特願2005−229189に記載の現像装置では、補給される未使用の現像剤は現像に適した割合でトナーと磁性キャリアと予め混合した二成分現像剤の状態で収容されている。予め混合されている状態では、トナーとキャリアとの比重の違いにより現像剤中のトナー濃度にムラが生じ、補給される現像剤のトナー濃度にもムラが生じる状態となる。補給される現像剤は現像に適した二成分現像剤であることを前提に補給がなされ、現像に用いられるため、補給される現像剤にトナー濃度ムラが生じると安定した現像がなされず、画像濃度変動が生じてしまう。
本発明は、以上の問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、供給搬送路、攪拌搬送路及び回収搬送路とを備えた現像装置で、磁性キャリアによるトナーの安定した摩擦帯電を経時的に実現しつつ、現像剤の長寿命化を達成でき、且つ、安定した画像濃度の現像を行うことができる現像装置と、これを備えた画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、内部に備えた複数の磁極により磁性キャリアとトナーとからなる現像剤を表面上に担持して回転し、潜像担持体と対向する箇所で該潜像担持体の表面の潜像にトナーを供給する現像剤担持体と、該現像剤担持体の軸線方向に沿って現像剤を搬送し、該現像剤担持体に現像剤を供給する供給搬送部材を備えた供給搬送路と、該供給搬送路から供給された該現像剤担持体上の該現像剤の厚さを規制する現像剤規制部材と、該潜像担持体と対向する箇所を通過した後の該現像剤担持体上から回収された該現像剤を、該現像剤担持体の軸線方向に搬送する回収搬送部材を備えた回収搬送路と、現像に用いられずに該供給搬送路の搬送方向の最下流側まで搬送された余剰現像剤と、該現像剤担持体から回収されて該回収搬送路の搬送方向の最下流側まで搬送された回収現像剤とを受け取り、該現像剤担持体の軸線方向に該余剰現像剤と該回収現像剤とを撹拌しながら搬送する撹拌搬送部材を備え、該余剰現像剤及び該回収現像剤を該供給搬送路に受け渡す撹拌搬送路と、該回収搬送路、該供給搬送路及び該撹拌搬送路の3つの搬送路を、現像剤の受け取り及び受け渡しを行う箇所を除いて互いに仕切る仕切り部材とを有する現像装置において、上記回収搬送路の現像剤搬送方向下流側端部近傍に設けた現像剤排出口から現像剤を現像装置の外に排出する現像剤排出手段と、該3つの搬送路のうちの少なくとも1つの搬送路に設けた現像剤補給位置から未使用のトナーと未使用のキャリアとを補給する現像剤補給手段と、該現像剤補給手段により補給する未使用のトナーを収容するトナー収容部と、該現像剤補給手段により補給する未使用のキャリアを収容し、該トナー収容部とは別に設けられたキャリア収容部とを有し、該3つの搬送路の連結部である、該現像剤の受け取り及び受け渡しを行う箇所では現像剤を滞留させて垂直上方に持ち上げるような現像剤の移動がないように構成され、上記回収搬送路を上記現像剤担持体の下方に設けるとともに、上記3つの搬送路をほぼ同じ高さで、且つ、上記回収搬送路、上記供給搬送路及び上記撹拌搬送路の順に配置し、上記現像剤排出口は、上記回収搬送路中の底面から所定の高さだけ上方の上記供給搬送路とは反対側の側面部分に開口していることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1の現像装置において、上記供給搬送部材の最上位置が上記現像剤担持体の回転中心軸よりも下方に位置するように、かつ、該供給搬送部材の最上位置と該回転中心軸とを通る仮想平面と該回転中心軸を通る水平面とのなす角が20[°]以上50[°]以下の範囲内となるように、該供給搬送部材を配置したことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1またはの現像装置において、上記現像剤排出手段による現像剤の排出は上記現像装置内に存在する現像剤の全体量の一部に相当する量であることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1、2またはの現像装置において、上記現像剤補給手段によって該現像装置に補給された現像剤量とほぼ等量の現像剤が、上記現像剤排出手段によって該現像装置外に排出されることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1、2、3またはの現像装置において、上記現像剤補給手段は、未使用キャリアと未使用のトナーとをそれぞれ独立した補給動作で該現像装置に補給することを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1、2、3、4またはの現像装置において、該現像装置内の現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段と、現像剤担持体の駆動時間または画像形成枚数を積算する画像形成積算手段と、該トナー濃度検知手段の検知結果と該画像形成積算手段の積算値とが入力され、この入力値に応じて未使用トナーおよび未使用キャリアの補給動作を制御する制御部とを備え、該制御部は該トナー濃度検知手段の検知結果に基づいて未使用トナーの補給量を制御し、該画像形成積算手段の積算値に基づいて未使用キャリアの補給を行うように制御することを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1、2、3、4、5またはの現像装置において、該現像装置と上記トナー収容部とを複数備え、上記キャリア収容部一つに対して複数の該現像装置と該トナー収容部とを備えていることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1、2、3、4、5、6またはの現像装置において、上記現像剤補給手段は、上記現像剤補給位置へ未使用のトナーまたは磁性キャリアを移送するための一軸偏心スクリュポンプを有し、該一軸偏心スクリュポンプに未未使用のトナーまたは未使用のキャリアを送り込むための補給路内を負圧化して該一軸偏心スクリュポンプ内の未使用のトナーまたは未使用のキャリアを該現像剤補給位置へ送り出す構成を備えていることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7またはの現像装置において、上記現像剤補給位置を、上記回収搬送路中の上記現像剤排出口よりも現像剤搬送方向下流側又は上記撹拌搬送路中に設けたことを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7またはの現像装置において、上記現像剤補給位置を、上記回収搬送路及び上記供給搬送路から上記撹拌搬送路への現像剤の受け渡しが行われる箇所に設けたことを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9または10の現像装置において、上記現像剤排出手段は、現像装置内に存在する現像剤の量が規定量を超えたときにその越えた分の現像剤を排出するものであることを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、潜像担持体と、該潜像担持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像にトナーを付着させてこれを現像する現像手段とを有し、該潜像担持体表面に形成されたトナー像を最終的に記録材上に転写して画像形成を行う画像形成装置において、該現像手段として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または11の現像装置を用いることを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、請求項12の画像形成装置において、上記潜像担持体及び上記現像装置をそれぞれ複数有し、各潜像担持体上にそれぞれ形成された各トナー像が互いに重なり合った画像を最終的に記録材上に形成する構成を備えていることを特徴とするものである。
また、請求項14の発明は、請求項12または13の画像形成装置において、上記潜像担持体及び上記現像装置を備え、かつ、該潜像担持体上のトナー像を記録材上に転写させるための作像部を2つ有し、一方の作像部による上記記録材の一方の面へのトナー像の転写、及び、他方の作像部による該記録材の他方の面へのトナー像の転写を、同時又は順次に行い、該記録材の両面に各トナー像が転写された後に該各トナー像を該記録材に定着させる定着手段を設けたことを特徴とするものである。
上記請求項1乃至14の現像装置においては、現像剤の受け取り及び受け渡しを行う箇所では現像剤を滞留させて垂直上方に持ち上げるような現像剤の移動がないため、現像剤を搬送する際に現像剤に不要なストレスを与えることがない。また、現像剤排出手段と現像剤補給手段とを有することにより、磁性キャリアを補給するとともに、劣化した磁性キャリアを含む使用済み現像剤を排出するので、キャリア劣化に伴うトナーの帯電量低下を経時的に安定して抑制できる。さらに、現像剤補給手段の未使用のトナーを収容するトナー収容部と未使用のキャリアを収容部とを分けて設けているため、現像に適したトナー濃度となるようトナーとキャリアとを補給することにより、安定したトナー濃度の二成分現像剤を補給することができる。
請求項1乃至14の発明によれば、現像剤を搬送する際に現像剤に不要なストレスを与えることがないため、現像剤の長寿命化を達成することができる。また、キャリア劣化に伴うトナーの帯電量低下を経時的に安定して抑制できるため、磁性キャリアによるトナーの安定した摩擦帯電を経時的に実現することができる。さらに、安定したトナー濃度の現像剤を補給することができるため、安定した画像濃度の現像を行うことができるという優れた効果がある。
以下、本発明を、画像形成装置である電子写真方式のカラー複写機(以下、単に「複写機」という。)に適用した一実施形態について説明する。
図2は、本実施形態に係る複写機を示す概略構成図である。
この複写機は、プリンタ部100、操作・表示ユニット90、給紙装置40、自動画像読取装置200、紙補給装置300等を有している。
プリンタ部100は、紙搬送路43Aを境にして、その上方に配設された第1画像形成部(一方の作像部)と、下方に配設された第2画像形成部(他方の作像部)とを有している。第1画像形成部は、図中矢印方向に無端移動する中間転写体である第1中間転写ベルト21を有する第1転写ユニット20を備えている。また、第2画像形成部は、図中矢印方向に無端移動する中間転写体である第2中間転写ベルト31を有する第2転写ユニット30を備えている。第1中間転写ベルト21の上部張架面の上方には、4個の第1プロセスユニット80Y,80M,80C,80Kが配置されている。一方、第2中間転写ベルト31の側部の傾斜した張架面の側方には、4個の第2プロセスユニット81Y,81M,81C,81Kが配置されている。これらの第1プロセスユニット及び第2プロセスユニットの番号に付したY、M、C、Kという添字(色分け添字)は、それぞれ扱うトナーの色と対応しており、Yはイエロー、Cはシアン、Mはマゼンタ、Kはブラックを意味している。プロセスユニット内の各機器にも必要に応じて同様の色分け添字を付ける。
第1プロセスユニット80Y,80M,80C,80Kは、それぞれ潜像担持体としての感光体1Y,1M,1C,1Kを有している。同様に、第2プロセスユニット81Y,81M,81C,81Kも、それぞれ潜像担持体としての感光体1Y,1M,1C,1Kを有している。第1プロセスユニット80Y,80M,80C,80Kの感光体1Y,1M,1C,1Kは、等間隔に配設され、少なくとも画像形成時にはそれぞれ第1中間転写ベルト21の上部張架面に接触する。以下、このように接触するベルト面を第1受像面という。同様に、第2プロセスユニット81Y,81M,81C,81Kの感光体1Y,1M,1C,1Kも等間隔に配設され、少なくとも画像形成時にはそれぞれ第2中間転写ベルト31の側部張架面に接触する。以下、このように接触するベルト面を第2受像面という。
第1中間転写ベルト21は、鉛直方向よりも水平方向にスペースをとる横長の姿勢であってその第1受像面をほぼ水平に延在させる姿勢となるように、複数のローラに張架されている。第1プロセスユニット80Y,80M,80C,80Kは、このようなほぼ水平の第1受像面に接するように、互いにほぼ水平な状態で並列配設されている。
一方、第2中間転写ベルト31は、水平方向よりも鉛直方向にスペースをとる縦長の姿勢であってその第2受像面を図中左上から右下にかけて傾斜させる姿勢となるように、複数のローラに張架されている。第2プロセスユニット81Y,81M,81C,81Kは、このように傾斜している第2受像面に接するように、第2中間転写ベルト31の図中左側方にて、図中左上から右下にかけての斜めの配列になるように配設されている。
図3は、4つの第1プロセスユニット80Y,80M,80C,80Kのうちの1つを示す拡大構成図である。
各第1プロセスユニット80Y,80M,80C,80Kは、それぞれ扱うトナーの色が互いに異なる点を除いてほぼ同様の構成になっている。よって、図3では符号に付す色分け添字を省略している。
図3において、感光体1は、プリンタ部100の動作時に、図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転駆動される。この感光体1の周囲には、帯電手段であるスコロトロンチャージャ3、現像手段としての現像装置4、感光体クリーニング装置2、光除電装置Q、電位センサS1、画像センサS2等が配設されている。また、感光体1は、潜像形成手段である不図示の露光装置より照射されたレーザ光Lによりその表面に静電潜像を形成される。本実施形態の感光体1としては、例えば直径30〜120[mm]程度のアルミニウム円筒表面に光導電性物質である有機感光層(OPC)を被覆したドラム状のものを用いている。なお、感光体1としては、アモルファスシリコン(a−Si)層を被覆したものであってもよい。また、ドラム状ではなく、ベルト状のものであってもよい。
感光体クリーニング装置2は、クリーニングブラシ2a、クリーニングブレード2b、回収部材2c等を有し、後述の1次転写ニップを通過した後の感光体1の表面に残留する転写残トナーなどの異物を除去、回収する。
スコロトロンチャージャ3は、回転駆動される感光体1の表面を例えばマイナス極性に一様帯電させるものである。一様帯電を行う帯電手段としては、スコロトロンチャージャの代わりに、帯電ローラを用いてもよい。また、帯電バイアスが印加される帯電バイアス部材を感光体1の表面に接触させる方式のものでもよい。
不図示の露光装置は、色ごとの画像データに対応した光を、スコロトロンチャージャ3で一様に帯電済みの各感光体1の表面に走査し、静電潜像を形成するものである。露光装置としては、発光素子としてのLED(発光ダイオード)アレイと結晶素子とから構成されるものや、画像データに応じて変調したレーザ光をレーザ光源及びポリゴンミラー等を用いて走査するレーザスキャン方式のものを採用することができる。
本実施形態の現像方式は、トナーと磁性キャリアからなる二成分現像剤(以下、単に「現像剤」という。)を用いて現像を行う二成分現像方式を採用している。また、本実施形態では、各感光体1の表面に形成された色ごとの静電潜像を、感光体1の帯電極性と同極性(マイナス極性)に帯電された各色トナーでそれぞれ現像する、いわゆる反転現像方式を採用する。本実施形態の現像装置4には、トナー濃度検知手段としての図示しない透磁式のトナー濃度センサが設けられている。また、プリンタ部100内部には、図2に示すように、トナー収容部としてのトナーボトル86Y,86M,86C,86Kが取り付けられており、トナー濃度センサの検知結果に応じて後述するトナー補給手段としてのトナー補給装置により各色のトナーが各現像装置4に補給される。現像装置4の構成の詳細な説明については後述する。
図4は、4つの第2プロセスユニット81Y,81M,81C,81Kのうちの1つを示す拡大構成図である。
各第2プロセスユニット81Y,81M,81C,81Kも、それぞれ扱うトナーの色が異なる点を除いてほぼ同様の構成になっているので、図4でも符号に付す色分け添字を省略している。第2プロセスユニット81Y,81M,81C,81Kの構成は、第1プロセスユニット80Y,80M,80C,80Kと同様である。ただし、第2プロセスユニット81Y,81M,81C,81Kでは、図示の上では感光体1の回転方向が異なっているために、感光体1の回転軸1aを通る図中y軸に対して第1プロセスユニット80とは軸対称の構成となっている。このような軸対称の構成とすることは、感光体1の周囲に設ける部材の配置に関係する重要な点である。なぜなら、プリンタ部100との結合部、具体的には駆動手段との結合部、電気的接続部、現像剤補給装置、現像剤排出装置等との結合方法を配慮することで、第1プロセスユニット80Y,80M,80C,80Kと第2プロセスユニット81Y,81M,81C,81Kとの間に互換性を持たせることができるからである。すなわち、第1プロセスユニット及び第2プロセスユニットのそれぞれに専用の現像装置、クリーニング装置等の部材を製造する必要がなくなる。その結果、部品製造、部品の管理上での効率が高く、全体の低コスト化を図ることができる。
先に示した図2において、第1画像形成部は、複数の第1プロセスユニット80Y,80M,80C,80Kと、第1転写ユニット20とから構成される。また、第2画像形成部は、複数の第2プロセスユニット81Y,81M,81C,81Kと、第2転写ユニット30とから構成される。また、プリンタ部100においては、第1転写ユニット20と第2転写ユニット30とにより両面転写装置が構成される。
第1転写ユニット20は、図2に示すように、第1中間転写ベルト21を複数のローラ23,24,25,26(2個),27,28,29によって張架して、第1プロセスユニット80Y,80M,80C,80Kの感光体1Y,1M,1C,1Kに接触させている。そして、第1中間転写ベルト21の内周部の各感光体1Y,1M,1C,1Kに対向する位置には1次転写ローラ22が設けられている。この接触により、第1転写ユニット20では、感光体1Y,1M,1C,1K上の各色トナー像(以下、「第1トナー像」という。)を第1中間転写ベルト21上に重ね合わせて転写する1次転写ニップが形成される。第1中間転写ベルト21は、これら4つの1次転写ニップを形成しながら、図中時計回りに無端移動する。各1次転写ニップでは、図示しない電源によって1次転写バイアスが印加される4つの1次転写ローラ22が、感光体1Y,1M,1C,1Kとの間に第1中間転写ベルト21を挟み込んでいる。この1次転写バイアスやニップ圧の影響により、各1次転写ニップで各色の第1トナー像が第1中間転写ベルト21に重ね合わされて1次転写される。この重ね合わせにより、第1中間転写ベルト21上に、複数色第1トナー像が形成される。
第1中間転写ベルト21の外周部には、ローラ23に対向する位置にベルトクリーニング装置20Aが設けられている。このベルトクリーニング装置20Aは、各1次転写ニップを通過した後の第1中間転写ベルト21の表面に残留する転写残トナーや、紙粉などの異物を拭い去る。第1中間転写ベルト21に関連する部材は、第1転写ユニット20として一体的に構成してあり、プリンタ部100に対し着脱が可能となっている。
一方、第2転写ユニット30は、第2中間転写ベルト31を複数のローラ32(4個),33,34,35,36(2個)によって張架して感光体1Y,1M,1C,1Kに接触させている。この接触により、第2転写ユニット30では、感光体1Y,1M,1C,1K上の各色トナー像(以下、「第2トナー像」という。)を第2中間転写ベルト31上に重ね合わせて転写する1次転写ニップが形成される。第2中間転写ベルト31は、これら4つの1次転写ニップを形成しながら、図中反時計回りに無端移動する。各1次転写ニップでは、図示しない電源によって1次転写バイアスが印加される4つの1次転写ローラ32が、感光体1Y,1M,1C,1Kとの間に第2中間転写ベルト31を挟み込んでいる。この1次転写バイアスやニップ圧の影響により、各1次転写ニップで各色の第2トナー像が第2中間転写ベルト31に重ね合わされて1次転写される。この重ね合わせにより、第2中間転写ベルト31に、複数色第2トナー像が形成される。
第2中間転写ベルト31の外周部には、ローラ33に対向する位置にベルトクリーニング装置30Aが設けられている。このベルトクリーニング装置30Aは、各1次転写ニップを通過した後の第2中間転写ベルト31の表面に残留する不要なトナーや、紙粉などの異物を拭い去る。第2中間転写ベルト31に関連する部材も、第2転写ユニット30として一体的に構成してあり、プリンタ部100に対し着脱が可能となっている。
2つの中間転写ベルト21,31としては、それぞれ、例えば厚さが50〜600[μm]の樹脂フィルム又はゴムを基体とするベルトを用いる。そして、このベルトを、感光体1が担持する可視像たるトナー像が1次転写ローラ22,32に印加される1次転写バイアスによって静電的にベルト表面に転写し得る電気抵抗値を発揮するように構成する。かかる中間転写ベルトの一例として、ポリアミドにカーボンを分散し、その体積抵抗値を106〜1012[Ω・cm]程度に調整したものを挙げることができる。また、2つの中間転写ベルト21,31は、それぞれ、ベルトの走行を安定させるためのベルト寄り止めリブがベルト片側端部又は両側端部に設けられている。これらのベルト21,31のベルト周長は約1500[mm]である。
第1転写ユニット20における1次転写手段としての4つの1次転写ローラ22や、第2転写ユニット30における1次転写手段としての4つの1次転写ローラ32としては、例えば次のような構成のものを用いることができる。すなわち、芯金たる金属ローラの表面に導電性ゴム材料を被覆し、その芯金部に不図示の電源からバイアスを印加する構成を採用できる。本実施形態では、導電性ゴム材料として、ウレタンゴムにカーボンを分散したものを用い、その体積抵抗値を105[Ω・cm]程度に調整している。
プリンタ部100は、Kトナーだけによるモノクロ画像の出力も可能である。モノクロ画像を出力する場合には、第1転写ユニット20におけるY、M、C用のプロセスユニット80Y,80M,80Cは使用しない。具体的には、これらのプロセスユニット80Y,80M,80Cを稼動させないだけでなく、これらと第1中間転写ベルト21とを非接触に保つための機構によりプロセスユニット80Y,80M,80Cと第1中間転写ベルト21とを互いに離間させる。この機構としては、例えば、ローラ26と1次転写ローラ22を支持する内部フレーム(不図示)を設け、ある点を中心に回動可能に支持する機構を採用できる。この機構を用いれば、この機構が感光体から遠ざかる方向に回動することにより、プロセスユニット80Y,80M,80Cと第1中間転写ベルト21とを離間させた状態で、感光体1Kだけを第1中間転写ベルト21と接触させ、ブラックトナーによるモノクロ画像の作像工程を実行することができる。このような構成であれば、感光体の寿命向上の点で有利である。なお、第2転写ユニット30も同様に、モノクロ画像出力時にプロセスユニット81Y,81M,81Cを第2中間転写ベルト31から離間させるようになっている。
第1中間転写ベルト21の外周には、2次転写ローラ46が、第1中間転写ベルト21を裏面で支えながら張架している支持ローラ28との間に第1中間転写ベルト21を挟み込むように配設されている。これにより、第1転写ユニット20においては、第1中間転写ベルト21と2次転写ローラ46とが当接する2次転写ニップが形成されている。支持ローラ28からこの2次転写ニップを経て2次転写ローラ46に至るまでの領域が、両面転写装置における第1転写部になっている。2次転写ローラ46は、芯金たる金属ローラの表面に導電性ゴムを被覆したものであり、その芯金部には図示しない2次転写バイアス電源から2次転写バイアスが印加される。導電性ゴムは、カーボンの分散によって、その体積抵抗値が107[Ω・cm]程度に調整されている。
上述の2次転写ニップの図2中右側方には、レジストローラ対45が配設されている。このレジストローラ対45は、プリンタ部100の図中右側方に配設された給紙装置40から送られて来る記録材としての転写紙Pをローラ間に挟み込んだ後、両ローラの回転を一時中断する。そして、第1中間転写ベルト21上の重ね合わせトナー像である複数色第1トナー像に同期させ得るタイミングで、転写紙Pを2次転写ニップに向けて送り出す。送り出された転写紙Pは、2次転写ニップで、その一方の面である第1面(図中上側を向く面)に複数色第1トナー像が密着せしめられる。そして、2次転写バイアスやニップ圧の影響により、第1中間転写ベルト21上の複数色第1トナー像がその第1面に2次転写される。2次転写ニップを通過した転写紙Pは、第1中間転写ベルト21や2次転写ローラ46から離れて、第2中間転写ベルト31に受け渡される。
第2転写ユニット30においては、第2中間転写ベルト31を張架している上部張架ローラ34によるベルト掛け回し箇所が、第2中間転写ベルト31の上部張架面になっている。この上部張架面の上方には、電荷付与手段たる転写チャージャ47が上部張架面と所定の間隙を介して対向するように配設されている。転写チャージャ47からこの所定の間隙を経由して上部張架ローラ34に至るまでの領域が、第2転写ユニット30の第2転写部となっている。
転写チャージャ47は公知のものを用いることができ、タングステンや金などの細い線を放電電極とし、これをケーシングで保持して、その放電電極に不図示の電源から転写電流を印加する。第2中間転写ベルト31と転写チャージャ47の間に転写紙Pを通過させながら、その第1面に転写チャージャ47から発せられる電荷を付与することで、第2中間転写ベルト31上の複数色第2トナー像を転写紙Pの第2面に2次転写する。上述の2次転写バイアスや、転写チャージャ47による付与電荷は、いずれもトナーの極性と逆のプラス極性である。
プリンタ部100の図中右側方には転写紙Pを給紙可能に収納した給紙装置40が配備されている。この給紙装置は、複数の紙収容手段を備えている。具体的には、最も上段に配設された給紙トレイ40a、これの下方に配設された第1給紙カセット40b、これの下方に配設された第2給紙カセット40c、これの下方に配設された第3給紙カセット40dを備えている。これらの紙収容手段は、それぞれ紙面に対し直角手前側(操作面側)に引出し可能に配設されている。また、それぞれサイズの異なる転写紙Pを収容している。各紙収容手段において、最上位置の転写紙Pは、対応する給紙・分離手段41A,41B,41C,41Dにより選択的に分離、給紙され、確実に一枚だけが複数の搬送ローラ対42Bにより紙搬送路43Bや43Aに送られる。
紙搬送路43Aには、転写紙Pを両面転写装置の第1転写部や第2転写部へ送り出す給送タイミングをとるために、上記一対のレジストローラ対45が設けられている。さらに転写紙Pの搬送方向に対して直交する方向の位置を正規の位置とするための横レジ補正機構44が紙搬送路43Aに設けられている。横レジ補正機構44としては、次のものを例示することができる。すなわち、図示しない横方向の基準ガイドと斜行コロ対から構成され、転写紙の横方向端部を該基準ガイドに押付けるように転写紙Pをスライド搬送する。そして、転写紙を所定の位置に整合させる。この基準ガイドは転写紙Pのサイズにより、所定の位置に移動、配置される。なお、横レジ補正機構44は、転写紙Pの搬送方向に対し転写紙Pの両方の横方向から、転写紙Pの両辺を短時間及び複数回押し、転写紙Pを所定の位置に整合させる規制部材から構成されるジョガー方式でもよい。
転写紙Pは、レジストローラ対45から、第1中間転写ベルト21と2次転写ローラ46の当接によって2次転写ニップが形成されている第1転写部に向けて搬送される。その後、第2中間転写ベルト31と転写チャージャ47とが対向している第2転写部に向けて送られる。
給紙装置40においては、複数の給紙トレイのうち、最も上に配設されている給紙トレイ40aから給紙される転写紙Pが、プリンタ部100の紙搬送路43Aに対して、曲げられることなくほぼ水平に真直ぐ搬送されるようになっている。このため、厚い転写紙Pや剛性の高い板紙でも、給紙トレイ40a内に収容すれば、その紙をプリンタ部100の紙搬送路43Aへ安定して給紙することができる。なお、給紙トレイ40aには、多様な特性の転写紙が収納されても確実に給紙できるよう、バキューム機構からなるエアー給紙を採用するのが好適である。図示を省略しているが、紙搬送路43Aの要所には転写紙Pを検知するためのセンサを設けており、転写紙Pの存在を基準とする各種信号のトリガーとしている。
また、給紙トレイ40aの上方には、第2給紙路43Cが設けられている。この第2給紙路43Cに対しては、給紙装置40の図中右側方に設置されている紙補給装置300から、転写紙Pが給紙される。
第2転写ユニット30の図中左側方には、第2転写部を通過した転写紙Pを、転写紙搬送方向下流側の定着装置60における定着ニップまで、平面状態保って搬送するための紙搬送ユニット50が配置されている。紙搬送ユニット50は、複数の張架ローラ52,53,54,55,56によって紙搬送ベルト51を張架しながら、これを図中反時計回りに無端移動させる。紙搬送ベルト51の外側には、張架ローラ55に対向させて搬送クリーニング装置50A、ローラ56に対向させて転写紙Pを吸着させるための吸着用チャージャ57、分離ローラ54に対向し対向させて転写紙Pを分離させるための分離用チャージャ58を備えている。
紙搬送ユニット50は、第2転写ユニット30の第2転写部から排出される転写紙Pを、複数の張架ローラの1つである受入ローラ52によるベルト掛け回し箇所にて、紙搬送ベルト51上に受け取る。この受け取りよりも早いタイミングで、紙搬送ベルト51の表面には、吸着用チャージャ57によってトナーの極性と同極性のマイナスの電荷が付与される。この電荷の付与により、紙搬送ユニット50は、第2転写部から排出されてくる転写紙Pを紙搬送ベルト51の表面に静電吸着させることができる。
転写紙Pを表面に静電吸着させた紙搬送ベルト51は、その無端移動に伴って転写紙Pを図中右側から左側へと搬送する。そして、紙搬送ユニット50の図中左側方に配設されている定着手段としての定着装置60に向けて、転写紙Pを送り込む。この送り込みよりも早いタイミングで、紙搬送ベルト51の表面に静電吸着した転写紙Pには、分離用チャージャ58によって電荷が付与される。この電荷の付与により、それまで紙搬送ベルト51の表面に静電吸着していた転写紙Pが紙搬送ベルト51から容易に分離できるようになる。そして、複数の張架ローラのうち、定着装置60の最も近くに配設されている分離ローラ54によるベルト掛け回し箇所で、分離ローラ54の曲率にならって急激に移動方向を変えようとする紙搬送ベルト51から、転写紙Pが自身のコシの強さによって分離し、その転写紙Pは定着装置60に送り込まれる。
紙搬送ベルト51として、金属ベルト、ポリイミドベルト、ポリアミドベルトなどを採用することができる。そして、紙搬送ベルト51は、その表面にトナーとの離型性を与えるとともに、静電吸着用の帯電が可能な程度の抵抗値を有する。なお、紙搬送ベルト51の移動速度は、定着装置60における転写紙Pの移動速度にあわせる。
紙搬送ユニット50の記録紙搬送方向下流側には、加熱手段を有する定着装置60が設けられている。
定着装置60としては、定着ローラ内部にヒータを備える方式のもの、加熱されるベルトを走行させる方式のもの、誘導加熱を採用した方式のものなどを採用することができる。2つの定着ローラを当接して形成した定着ニップで転写紙Pを両面側からそれぞれ加熱することにより、複数色第1トナー像及び複数色第2トナー像がその転写紙P上にそれぞれ定着させる方式のものを採用している。転写紙Pの両面の画像の色合いや光沢度を同じにするため、2つの定着ローラについては、ベルト材質、硬度、表面性などを上下同等にしてある。また、フルカラーとモノクロ画像、あるいは片面か両面かにより、それぞれの面に対して最適な定着条件をつくりだすように、定着装置60の各種パラメータが制御されるようになっている。
定着装置60による定着処理が終了した転写紙Pは、排出路に向けて送り出される。この排出路には、定着処理後の転写紙Pを冷却して不安定なトナーの状態を早期に安定させる目的で、冷却機能を有した冷却ローラ対70が配設されている。この冷却ローラ対70としては、放熱部を有するヒートパイプ構造のローラを採用することができる。
冷却ローラ対70によって冷却された転写紙Pは、排紙ローラ対71により、プリンタ部100の左側に設けられた排紙スタック部75に排紙、スタックされる。この排紙スタック部は、大量の転写紙をスタック可能にすべく、不図示のエレベータ機構により、スタックレベルに応じて、受け部材が上下する機構を採用している。なお、排紙スタック部75を通過させ、別の後処理装置に向けて転写紙を搬送させることもできる。別の後処理装置として、穴あけ、断裁、折、綴じなど製本のための装置などを設けることもできる。
プリンタ部100の上面には、未使用のトナーを内部に収容したトナーボトル86Y,86M,86C,86Kが、各色ごとに着脱可能にボトル収容部85内に収納されている。本実施形態では、上下に配設した第1画像形成部と第2画像形成部とで、互いに同色のトナーを扱う現像装置に対しては、共通のトナーボトルからトナーを供給するようになっているが、別々にすることもできる。消費量が多いK用のトナーボトル86Kは、他のトナーボトル86Y,86M,86Cよりも大容量としておくことも可能である。ボトル収容部85は、ユーザーが位置する前面から見てプリンタ部100上面の奥側に設けられ、プリンタ部100上面の前面側は平面部分が確保されており、この平面部分をユーザーの作業台として利用できるようになっている。
プリンタ部100の上面に設けられた操作・表示ユニット90には、タッチパネル等からなる図示しない入力操作部が設けられており、これにより画像形成のための条件などがインプットされる。また、ディスプレイ等からなる図示しない表示部に各種の情報を表示することもでき、操作者とプリンタ部100との情報交換を容易なものとする。
また、プリンタ部100内部には、使用済現像剤収容器87が設けられている。この使用済現像剤収容器87は、感光体クリーニング装置2や、中間転写ベルトのベルトクリーニング装置20A,30A、紙搬送ベルトの搬送クリーニング装置50Aなどに連結されている。そして、これらから送られるトナーや紙粉等の異物を一括して回収して収容する。また、この使用済現像剤収容器87は、後述するように、現像装置4の現像剤排出手段にも連結されており、現像装置4から排出された使用済み現像剤も収容する。これらのクリーニング装置2,20A,30A,50Aや現像装置4に大容量の使用済現像剤収容器を備えないため、これらの装置を小型化でき、さらに使用済み現像剤等の廃棄の操作性も良好となっている。満杯センサ(不図示)を使って使用済現像剤収容器87内の使用済み現像剤等の廃棄や容器交換などの警告を発する。
また、プリンタ部100内部に設けられた制御部95には、各種電源や制御基板などが板金フレームに保護され収納されている。定着装置60による熱や電装装置からの発熱により、画像形成装置内部は高温になるが、その対策としてファン96を設けて、内部部材の熱による機能低下を防止している。また、このファン96は冷却ローラ対70の放熱部と結合してあり、冷却ローラ対70の冷却効果の実効性を高めている。
給紙装置40の上部には、周知の技術によって原稿を自動搬送しながらその原稿の画像を読み取る自動画像読取装置(ADF)200が設けられており、これによる読取情報が制御部95に送られる。送られた読取情報に基づいて、プリンタ部100が駆動制御されて、原稿画像に対応した画像が出力される仕組みである。また、プリンタ部100に対しては、図示しないパーソナルコンピュータ等からの画像情報を送って、その画像情報に対応する画像を出力させることもできる。更に、図示しない電話回線から送られてくる画像情報を送って、その画像情報に対応する画像を出力させることもできる。給紙装置40の図中右側方には、上述のように、給紙装置40に転写紙Pを補給する紙補給装置300が配設されている。
次にプリンタ部100において、転写紙Pの片面にフルカラー画像を形成する片面記録時の動作について説明する。
片面記録の方法は、大別すると2種類あって選択が可能となっている。その2種類のうちの1つは、第1中間転写ベルト21に転写した複数色第1トナー像を転写紙Pの第1面に2次転写する方法である。この場合、排紙スタック部75上において、その複数色第1トナー像によるフルカラー画像が転写紙Pの上面に形成される。もう1つは、第2中間転写ベルト31に転写した複数色第2トナー像を転写紙Pの第2面に2次転写する方法である。この場合、排紙スタック部75上において、その第2トナー像によるフルカラー画像が転写紙Pの下面に形成される。形成すべき画像が複数の頁にわたるケースでは、排紙スタック部75上で頁が揃うように作像順序を制御するのが好適である。
以下、最後の頁の画像から順に形成して頁順を揃わせるよう、第1中間転写ベルト21に複数色第1トナー像を担持させた後にこれを転写紙Pに転写させる方法を例に挙げて説明する。
プリンタ部100を稼動させると、第1プロセスユニット80Y,80M,80C,80Kにおける感光体1Y,1M,1C,1K及び第1中間転写ベルト21が回転する。同時に第2中間転写ベルト31も無端移動する。このとき、第2プロセスユニット81Y,81M,81C,81Kにおける感光体1Y,1M,1C,1Kは、第2中間転写ベルト31と離間されていて、不回転状態になっている。そして、第1プロセスユニット80Yによる画像形成が開始されると、LEDアレイと結像素子からなる不図示の露光装置の作動により、LEDから出射されたY用の画像データに対応した光が、スコロトロンチャージャ3によって一様帯電された感光体1Yの表面に照射されて、Y用の静電潜像が形成される。
このY用の静電潜像は、Y用の第1プロセスユニット81Yの現像装置によってYトナー像に現像され、Y用の1次転写ニップで第1中間転写ベルト21上に静電的に1次転写される。このような潜像形成、現像、1次転写動作は、感光体1M,1C,1K側でもタイミングをとって順次同様に行われる。そして、第1中間転写ベルト21上のYトナー像に対し、M、C、K用の1次転写ニップで、それぞれMトナー像、Cトナー像、Kトナー像が順次重なり合うように1次転写される。これらの1次転写により、第1中間転写ベルト21上に各色のトナー像が重なり合った複数色第1トナー像が担持される。そして、この複数色第1トナー像は、第1中間転写ベルト21とともに図中矢印の方向に移動される。
一方、給紙装置40は、内部の給紙トレイ40aあるいは給紙カセット40b,40c,40dから、画像データに対応する転写紙Pを給紙・分離手段41A,41B,41C,41Dのいずれか1つによって送り出す。そして、搬送ローラ対42B,42Cによってプリンタ部100の紙搬送路43Cに向けて搬送する。そして、横レジ補正機構44に送られる。横レジ補正機構44は、給紙装置40から両面転写装置に向けて搬送されている途中の転写紙Pにおける搬送方向からの姿勢の傾きを補正する傾き補正手段である。この横レジ補正機構44は、レジストローラ対45よりも搬送方向上流側で、搬送方向に直交する紙面方向に並べられたガイド板対を、転写紙Pの搬送方向に直交する両端に突き当てることで、転写紙Pの姿勢の傾きを補正する。ガイド板対の2つのガイド板は、搬送方向に直交する紙面方向に移動可能になっており、給紙された転写紙Pの幅に合わせて移動することで、板間距離を転写紙Pの幅に合わせることができる。
横レジ補正機構44によって姿勢の傾きが補正された転写紙Pは、レジストローラ対45のローラ間に至る。このときレジストローラ対45は静止しており、転写紙Pの先端はレジストローラ対45のニップに入り込んだ状態で静止する。そして、第1中間転写ベルト21上の複数色第1トナー像との位置が正規なものとなるようなタイミングで、レジストローラ対45が回転し、転写紙Pを転写領域に搬送する。
第1中間転写ベルト21上の複数色第1トナー像は、第1中間転写ベルト21と同期して搬送される転写紙Pの第1面に、2次転写ローラ46による転写作用を受けて2次転写される。2次転写ローラ46に与えられるバイアスは、トナーの帯電極性とは逆のプラス極性である。2次転写ニップを通過した第1中間転写ベルト21の表面は、ベルトクリーニング装置20Aによって転写残トナーがクリーニングされる。
また、各第1プロセスユニット80Y,80M,80C,80Kでは、それぞれ、1次転写ニップを通過した後の感光体1Y,1M,1C,1K上に残留する転写残トナーが、感光体クリーニング装置2によってクリーニングされる。この感光体クリーニング装置2は、図2に示したように、クリーニングブラシ2aやクリーニングブレード2bによって感光体1Y,1M,1C,1Kの表面から転写残トナーを除去する。除去したトナー等の異物については、回収部材2cによって使用済現像剤収容器 87に送る。なお、上述したセンサS1,S2は、感光体表面の露光後の表面電位と、現像工程後の感光体表面に付着しているトナー像の濃度をそれぞれ検知し、その検知結果を、これを用いて適宜作像条件の設定や制御を行う制御部95に出力する。また、クリーニング後の感光体1の表面は、除電装置Qによって残留電荷が除電されて初期化される。
第1転写部の2次転写ニップで複数色第1トナー像が第1面に2次転写された転写紙Pは、第2転写ユニット30の第2中間転写ベルト31に受け渡された後、紙搬送ユニット50に送られる。そして、紙搬送ユニット50から定着装置60に送り込まれるが、この送り込みに先立って、転写紙Pに対して分離用チャージャ58による電荷が付与される。この付与により、第2中間転写ベルト31に静電吸着していた転写紙Pが紙搬送ベルト51から容易に分離できるようになる。
定着装置60内では、転写紙Pの第1面に担持された複数色第1トナー像を構成している各色トナーが、加熱によって軟化又は溶融し、互いに混色して完全なカラー画像となる。ここでは、転写紙Pはその第1面だけにトナーを担持しているので、両面にトナーを担持する両面記録時に比べ、定着に要する熱エネルギーは少なくて済む。制御部95は、原稿画像に応じて定着装置60が使用する電力を最適に制御する。定着処理が施された後であっても、複数色第1トナー像が転写紙P上で完全に固着するまでは、その複数色第1トナー像が搬送路のガイド部材等にこすられるなどして画像が乱れるおそれがある。この不具合を防止するべく、定着装置60を通過した転写紙は、冷却手段である冷却ローラ対70によりすぐに冷却される。
冷却ローラ対70を通過した転写紙Pは、排紙ローラ対71により排紙スタック部75にその画像面が上向きとなって排紙される。本例では、排紙スタック部75で若い頁の転写紙が順次上に重ねられるように作像順序がプログラムされているので、排紙スタック部75で頁順が揃う。また、排紙スタック部75は、排紙される転写紙Pの増加に従って下降するので、転写紙を確実にスタックでき、頁順が乱れることがない。なお、画像記録済みの転写紙Pを排紙スタック部75に直接スタックする代わりに、穴あけ加工装置、ソータ、コレータ、綴じ装置、折り装置などの後処理装置に搬送するようにしてもよい。
なお、第2プロセスユニット81Y,81M,81C,81Kを用いて転写紙Pの第2面に画像を形成する場合も、上述した第1プロセスユニット80Y,80M,80C,80Kを用いて転写紙Pの第1面に画像を形成する場合とほぼ同様であるので説明を省略する。ただし、この場合には、第1プロセスユニット80Y,80M,80C,80Kを稼働させない点と、頁揃えのために若い頁の画像から順に形成する点とが異なる点に留意する。
次に、プリンタ部100において転写紙Pの両面に画像を形成する両面記録時の動作について説明する。
プリンタ部100に画像信号が入力されると、片面記録の動作で説明した第1プロセスユニット80Y,80M,80C,80Kの感光体1Y,1M,1C,1Kに、各色の第1トナー像を形成する。そして、これらは、Y、M、C、K用の1次転写ニップで第1中間転写ベルト21に順次重ね合わせて1次転写される。この工程とほぼ並行して、第2プロセスユニット81Y,81M,81C,81Kの感光体1Y,1M,1C,1Kに、各色の第2トナー像を形成し、これらをY、M、C、K用の1次転写ニップで第2中間転写ベルト31に順次重ね合わせて1次転写する。このようにして、第1中間転写ベルト21及び第2中間転写ベルト31のそれぞれに、複数色第1トナー像及び複数色第2トナー像を形成する。
図2に示すように、本実施形態では、第2プロセスユニット81Y,81M,81C,81Kのユニット間隔は、第1プロセスユニット80Y,80M,80C,80Kのユニット間隔よりも小さくなっている。これにより、第2転写ユニット30では、第1転写ユニット20よりも速く1次転写が完了する。また、複数色第1トナー像と複数色第2トナー像が転写紙Pの搬送方向先端で位置的に合致するためには、第1トナー像の形成開始よりも遅れて第2トナー像の形成を開始させる。また、転写紙Pはレジストローラ対45で一時停止した後に搬送されるので、その時間も見込んで、転写紙Pの給紙等を行う。
レジストローラ対45は、タイミングをとって転写紙Pを2次転写ローラ46と第1中間転写ベルト21で構成された第1転写部の2次転写ニップに搬送する。この2次転写ニップには2次転写ローラ46を通じてプラス極性の転写電流が流れ込み、これにより転写紙Pの第1面に第1中間転写ベルト21上の複数色第1トナー像が転写される。このようにして第1面に複数色第トナー像が転写された転写紙Pは、2次転写ローラ46の搬送作用により、引き続き転写チャージャ47のある第2転写部に送られる。そして、その転写チャージャ47にプラス極性の転写電流が印加されることにより、第2中間転写ベルト31上にあらかじめ担持されている複数色第2トナー像が、その転写紙Pの第2面に2次転写される。
このようにして両面に複数色トナー像が転写された転写紙Pは、紙搬送ユニット50の紙搬送ベルト51によって、定着装置60へと移送される。このとき、紙搬送ベルト51の表面は、吸着用チャージャ57によりトナーの極性と同じマイナス極性に帯電されている。そのため、紙搬送ベルト51の表面と対向する転写紙Pの第2面に付着した未定着トナーは、紙搬送ベルト51側に移らない。その後、除電・分離用チャージャ58に交流が印加され、転写紙Pは紙搬送ベルト51から分離され、定着装置60に送り込まれる。そして、定着装置60内で加熱や加圧による定着処理が行われると、複数色第1トナー像及び複数色第2トナー像をそれぞれ構成する各色トナーが軟化又は溶融して互いに混色し、これらのトナー像が転写紙Pに定着する。その後、転写紙Pは、冷却ローラ対70と排紙ローラ対71とを経て冷却された後、排紙スタック部75上に排紙される。
複数の頁の画像を転写紙Pに両面記録する場合、若い頁の画像が下面となって排紙スタック部75にスタックされるように作像順序を制御する。これにより、排紙スタック部75から取り出し、上下面を逆にしたときには、上から順に1頁、その裏に2頁、2枚目が3頁、その裏が4頁となるように頁順が揃う。このような作像順序の制御や、定着装置60に入力する電力を片面記録時より増やすなどの制御は、制御部95によって実行される。
以上の説明では、片面記録動作及び両面記録動作についてはフルカラー画像を形成する場合を例に挙げたが、Kトナーだけによるモノクロ画像を形成する場合もほぼ同様である。
また、メンテナンスや部品交換等の必要性が生じた場合には、不図示の外装カバー等を開放し、メンテナンスをおこなう。
以上の構成を有するプリンタ部100においては、上述した第1画像形成部と制御部95との組合せにより、第1トナー像担持体である第1中間転写ベルト21の表面に第1トナー像を形成する第1トナー像形成部が構成されている。また、第2画像形成部と制御部95との組合せにより、第2トナー像担持体である第2中間転写ベルト31の表面に第2トナー像を形成する第2トナー像形成部が構成されている。また、第1画像形成部と第2画像形成部と制御部95との組合せにより、トナー像形成手段が構成されている。
次に、本発明の特徴部分である、現像装置4の構成について説明する。
図1は、本実施形態における現像装置4を示す概略構成図である。なお、各プロセスユニット80Y,80M,80C,80K,81Y,81M,81C,81Kに設けられる現像装置の構成は、それぞれ扱うトナーの色が異なる点を除いてほぼ同様の構成になっている。よって、図1では符号に付す色分け添字を省略している。
図1において、感光体1は、図中矢印G方向に回転しながらその表面をスコロトロンチャージャ3により帯電される。帯電された感光体1の表面には、不図示の露光装置より照射されたレーザ光Lにより静電潜像が形成され、この静電潜像に現像装置4によってトナーを付着させることによりトナー像とする。
現像装置4は、図中矢印I方向に表面移動する現像剤担持体としての現像ローラ5を有している。この現像ローラ5は、その表面に現像剤を担持し、その現像剤を感光体表面の静電潜像に接触させることで、その静電潜像にトナーを付着させる。
また、現像装置4は、この現像ローラ5に現像剤を供給しながら、図1の紙面奥側に向けて現像剤を搬送する供給搬送部材としての供給スクリュ8を備えている。現像装置4は、供給スクリュ8との対向部の現像ローラ表面移動方向下流側に、現像ローラ5に供給された現像剤を現像に適した厚さに規制する現像剤規制部材としての現像ドクタ16を備えている。
さらに、現像装置4は、現像ローラ5と感光体1との対向部である現像領域の現像ローラ表面移動方向下流側に、現像領域を通過した現像後の現像剤を回収し、回収した回収現像剤を供給スクリュ8と同方向に搬送する回収搬送部材としての回収スクリュ6を備えている。供給スクリュ8を備えた供給搬送路9と回収スクリュ6を備えた回収搬送路7とは、現像ローラ5の下方に並設されている。
供給搬送路9と回収搬送路7との2つの搬送路は、仕切り部材としての仕切り板134によって互いに仕切られている。ただし、この仕切り板134は、回収スクリュ6の搬送方向最下流側である図中紙面奥側の端部が開口部となっており、この開口部を通じて供給搬送路9と回収搬送路7とが互いに連通している。また、仕切り板134の上端部分を現像ローラ5に接触させると現像ローラ5の回転負荷が増大するので、本実施形態では、仕切り板134と現像ローラ5との間に望ましくは1[mm]以下の空隙を設けている。
また、現像装置4は、供給搬送路9に対して回収搬送路7の反対側に、撹拌搬送路10を備えている。この撹拌搬送路10には、現像剤を撹拌しながら供給スクリュ8とは逆方向である図中紙面手前側に搬送する撹拌搬送部材としての撹拌スクリュ11が設けられている。供給搬送路9と撹拌搬送路10とは、仕切り部材としての仕切り壁133によって互いに仕切られている。ただし、この仕切り壁133の図中紙面手前側と紙面奥側との両端は開口部となっており、この開口部を通じて供給搬送路9と撹拌搬送路10とは互いに連通している。
このような構成により、現像に用いられず供給搬送路9の搬送方向下流端まで搬送された供給搬送路9内の余剰現像剤と、回収スクリュ6によって回収搬送路7の搬送方向下流端まで搬送された回収現像剤とは、撹拌搬送路10に受け渡される。そして、撹拌搬送路10は、受け取った余剰現像剤及び回収現像剤を、撹拌スクリュ11によって回収搬送路7及び供給搬送路9の現像剤と逆方向に向けて撹拌しながら搬送する。そして、その現像剤を、搬送方向下流側で連通している供給搬送路9の搬送方向上流側に受け渡す。なお、撹拌搬送路10の下方には、トナー濃度検知手段としてのトナー濃度センサ127が設けられ、そのセンサ出力により現像剤補給手段としてのトナー補給装置160を作動し、トナーボトル86からの未使用のトナーの補給を行う。
仕切り壁133はケーシングの一部であり、仕切り板134はケーシングに保持されている。
現像剤補給手段としての現像剤補給装置600は、内部に未使用のトナー86aを収容するトナー収容部としてのトナーボトル86を備えたトナー補給手段であるトナー補給装置160と、内部に未使用の磁性キャリア286aを収容するキャリア収容部としてのキャリアボトル286を備えたキャリア補給手段であるキャリア補給装置260とを有する。
トナー補給装置160は、トナーボトル86内の未使用のトナー86aを、トナー補給部材であるトナーモーノポンプ162によって、トナー搬送チューブ163を介して、トナー補給口161から現像装置4へ補給するものである。
キャリア補給装置260は、キャリアボトル286内の未使用の磁性キャリア286aを、キャリア補給部材であるキャリアモーノポンプ262によって、キャリア搬送チューブ263を介して、キャリア補給口261から現像装置4へ補給するものである。
トナーの補給量はトナーモーノポンプ162によって制御され、磁性キャリアの補給量はキャリアモーノポンプ262によって制御される。
現像剤補給装置600は、未使用のトナー86aをトナー補給口161から、未使用の磁性キャリア286aをキャリア補給口261から、上述した3つの搬送路7,9,10のうちの少なくとも1つの搬送路に補給するものである。本実施形態では、そのトナー補給口161及びキャリア補給口261からなる現像剤補給位置が回収搬送路7及び供給搬送路9から撹拌搬送路10への現像剤の受け渡しが行われる箇所に設けられている。この箇所は、現像剤に対する撹拌作用が激しい場所であるので、この箇所に未使用トナー及び磁性キャリアを補給すれば、補給直後に激しく撹拌されてトナーの摩擦帯電を促進することができる。その結果、補給された未使用のトナー及び磁性キャリアからなる未使用現像剤が供給搬送路9に搬送されて現像ローラ5に供給されたときにトナーの帯電量が不十分となるおそれを効果的に防止できる。なお、現像剤の受け渡しが行われる他の箇所で未使用のトナー及び磁性キャリアの補給を行うようにしても同様である。
次に、トナーモーノポンプ162について説明する。
図5は、トナー補給装置160を構成する一軸偏心スクリュポンプであるトナーモーノポンプ162の構造を示す説明図である。図5(a)はトナーモーノポンプ162の斜視透過図であり、図5(b)は、概略断面図である。
トナー補給装置160は、トナーボトル86内の未使用のトナー86aをトナー補給口161へ移送する手段として、一軸偏心スクリュポンプであるトナーモーノポンプ162を備えている。さらに、トナー補給路としての柔軟性のあるトナー搬送チューブ163を備えている。
トナーモーノポンプ162は、図5(b)に示すように、金属又は樹脂などの剛性部材を用いて偏心させたスクリュ形状のローラ162aと、ゴム材料により内側が2条のスクリュ形状とされたステータ162bと、これらの両部材を内包するホルダ162cとから構成されている。トナーモーノポンプ162の一端には、トナー搬送チューブ163の一端が取り付けられており、そのトナー搬送チューブ163の他端はトナーボトル86に連結されている。補給用駆動モータ162dによりローラ162aが回転すると、ホルダ162c内に吸引圧力が発生し、トナー搬送チューブ163内が吸引負圧化される。これにより、トナーボトル86内の未使用のトナー86aを吸引力によりトナー搬送チューブ163を介してホルダ162c内に受け取り、これをトナー補給口161から現像装置4へ補給する。また、補給用駆動モータ162dに接続されている補給クラッチ162eにより、ローラ162aの回転動作(時間)を制御することができる。よって、この補給クラッチ162eのクラッチ動作を制御することで、未使用現像剤の補給量を細かく調整することができる。
このトナーモーノポンプ162を利用すれば、トナーボトル86と現像装置4とを結ぶ搬送路を自由に曲げることができる。よって、搬送スクリュ等を利用した場合のように直線的な搬送路に制限される構成に比べて、トナーボトル86と現像装置4との位置関係の制約が少なくなり、複写機内のレイアウトの自由度が向上する。また、未使用現像剤を収容するトナーボトル86を現像装置4から離して配置できる結果、現像装置自体の小型化を図ることができる。
なお、図5では、トナーボトル86から未使用のトナー86aを補給するトナーモーノポンプ162について説明したが、キャリアボトル286から未使用のキャリア286aを補給するキャリアモーノポンプ262にも同様の構成を適用することができる。
また、本実施形態の供給スクリュ8は、図1に示すように、その最上位置を示すスクリュ頂点14が現像ローラ5の回転中心軸15よりも下方になるように配置されている。また、現像ローラ5の回転中心軸15とスクリュ頂点14とを結んだ直線と、回転中心軸15を通る水平な直線とのなす角θ1は40[°]に設定されている。この角度θ1は供給スクリュ8の直径にも左右されるが、現像装置4の小型化の観点から20[°]以上50[°]以下の範囲内であるのが望ましい。
現像ローラ5への現像剤供給は現像ローラ5内に設けられた磁極が現像剤中の磁性キャリアを引きつけることによって行われる。上述のように、スクリュ頂点14が現像ローラ5の回転中心軸15よりも下方となるように配置すると、現像剤の自重が現像ローラ5への現像剤の供給量に影響せず、磁力の大きさが現像剤の供給量に寄与することになる。その結果、現像ローラ5への現像剤供給は供給搬送路9中の現像剤の上部から確実に行われることになるので、供給スクリュ8の搬送方向において供給搬送路9内の現像剤の嵩が均一でなくても、現像ローラ5の軸方向にわたって適正な量の現像剤を現像ローラ5に供給することができる。
次に、現像ローラ5の磁極配置について説明する。図6は、現像ローラ5の磁極配置の概略説明図である。
現像ローラ5の内部には、現像領域中で現像ローラ5の表面移動方向の最も下流側の位置に現像下流端側S極218が配置されており、供給スクリュ8と対向する位置に現像剤汲み上げ用S極219が配置されている。そして、現像下流端側S極218と現像剤汲み上げ用S極219との間の領域は、磁極が存在しない。この磁極が存在しない範囲が現像後の現像剤を回収搬送路7へ回収する現像剤回収領域となり、その回収搬送路7は現像剤回収領域と対向する現像ローラ5の真下の位置に配置されている。現像領域を通過した現像後の現像剤は、現像剤回収領域まで搬送されると磁力の影響を受けなくなり、現像ローラ5の回転による遠心力と自重とによって、回収搬送路7に落下し、回収される。
なお、現像ローラ5の上方で現像後の現像剤を回収することも考えられる。しかし、この場合、現像後の現像剤は、磁力の影響を受けない現像剤回収領域でも自重によって現像ローラ表面に乗った状態になる。よって、現像後の現像剤は、現像ローラ5の表面移動に伴って現像ローラ5に連れ回り、現像剤回収領域を通過して供給搬送路9まで搬送されてしまう。現像後の現像剤はトナー濃度が低い状態であるので、これが供給搬送路9まで搬送されてしまうと、そのまま現像に用いられるおそれがある。その結果、現像領域へ送られる現像ローラ5上の現像剤中のトナー濃度が低下したり不均一となったりする。本実施形態の現像装置4では、上述したように現像ローラ5の下方の表面を現像剤回収領域とし、その下方に回収搬送路7を設けている。よって、現像剤の自重は回収に寄与し、現像後の現像剤が現像ローラ5に連れ回って現像剤回収領域を通過してしまう事態を防止できる。したがって、トナー濃度が低い状態の現像後の現像剤が供給搬送路9まで搬送されてそのまま現像に用いられるおそれはない。
また、本実施形態の現像装置4は、回収搬送路7及び回収スクリュ6を現像ローラ5のほぼ真下に設け、供給搬送路9及び供給スクリュ8を現像ローラ5の横斜め下方に設けた構成である。このような構成により、現像下流端側S極218と汲み上げ用S極219との間隔を広く設定することができる。現像ローラへの現像剤供給と現像ローラからの現像剤回収を分離した従来の現像装置(従来の3軸現像装置)では、現像後の現像剤が汲み上げ側の磁極の影響で現像スリーブから分離せず、そのまま連れ回りしてしまうことがあった。よって、上述と同様に、トナー濃度が低い状態の現像後の現像剤がそのまま現像に用いられることがあった。これに対し、本実施形態の現像装置4は、現像下流端側S極218と汲み上げ用S極219との間隔を広く設定しているので、現像後の現像剤が汲み上げ用S極219の影響を受けにくい。したがって、トナー濃度が低い状態の現像後の現像剤がそのまま現像に用いられる事態を防止できる。
また、従来の3軸現像装置では、現像ローラの汲み上げ用磁極とその上流側の磁極との間の角度は角度が大きいものでも90[°]ぐらいであり、従来の現像ローラに対し20[°]以上広い間隔となる角度(約25[%]増)となっている。汲み上げ用磁極とその上流側の磁極との間隔を広くすると、上流側の磁極を通過した現像剤が汲み上げ磁極からの磁力の影響を受けにくく、上述した連れ回り現象が起きにくい。本実施形態の現像装置4では、汲み上げ用S極219と現像下流端側S極218との角度を113[°]としている。この角度はこれに限るものではなく、従来の3軸現像装置よりも大きい、例えば100[°]以上あれば、連れ回りに起因するトナー濃度の不具合をより確実に防止することができる。
供給搬送路9から現像ローラ5の表面に供給された現像剤は、その層厚を現像ドクタ16によって規制されることによって現像に最適な層厚となる。現像に最適な層厚とするには、現像剤を現像ドクタ16で規制する必要があるため、現像ローラ5に供給される現像剤の量は、現像ドクタ16を通過する現像剤の量よりも多い状態としなければならない。すなわち、現像ドクタ16の上流側のドクタ領域17では、常に現像剤が規制される状態にする必要がある。そのため、稼動していくうちに、ドクタ領域17には規制された被規制現像剤が溜まっていく。この被規制現像剤は、後からドクタ領域17に到達する現像剤によって持ち上げられ、その後落下し、再びドクタ領域17に戻るという対流の動きを見せる。本実施形態の現像装置4では、ドクタ領域17に被規制現像剤が溜まって対流を繰り返さないように、その被規制現像剤の量がある程度の量以上になったら、ドクタ領域17を迂回して供給搬送路9内へ戻るように、被規制現像剤回収部材18を設置している。現像ローラ5の磁力が影響して供給搬送路9内へ戻ろうとする被規制現像剤が被規制現像剤回収部材18上で滞留しないように、被規制現像剤回収部材18の位置は適切に設定されている。
現像ドクタ16は、現像装置4のケーシングに固定された放熱用部材19に密着固定されている。そのため、現像ドクタ16は、現像剤からの熱を放熱用部材19に伝達する機能を果たしている。この放熱用部材19の内側には、フィン120が形成されており、稼働中の空気流により放熱が行われる。このような構成によって、現像装置4内に存在する現像剤の温度上昇が低減されている。また、放熱用部材19は、現像装置4をプリンタ部100から着脱する際に案内ガイドとして使用されるガイド部121を備えている。また、現像装置4のケーシングには放熱フィン128も設けられており、プリンタ部100の前側から後側へ送られる冷却風により、現像装置全体の温度上昇を低減している。
現像ローラ5の下流側には、現像剤捕捉ローラ122が設置され、感光体1に付着した磁性キャリア及び現像ローラ5から落下した現像剤を捕捉する。そして、現像ローラ5と逆回転させ、補足した磁性キャリア又は現像剤を、現像ローラ5に戻すか、スクレーパ123により回収搬送路7に回収させるようになっている。
次に、3つの搬送路7,9,10内での現像剤の循環について説明する。
図7は、現像装置4のケーシングの上部を取り除いた状態において、ケーシングの下部によって形成される各搬送路7,9,10及びこれらの搬送路に設けられる各スクリュ6,8,11を感光体1側から見たときの斜視図である。
ケーシングの下部には、図中手前側より回収スクリュ6、供給スクリュ8、撹拌スクリュ11がこの順序で設置されており、それぞれのスクリュ6,8,11による搬送領域を分けるように、各搬送路7,9,10が形成されている。ただし、供給搬送路9と回収搬送路7とは、仕切り板134により隔離されている。現像剤は、回収スクリュ6及び供給スクリュ8によりそれぞれ矢印135,136の向きに搬送され、撹拌スクリュ11によりその逆向きの矢印137の向きに搬送される。このとき、回収スクリュ6及び供給スクリュ8の搬送方向を示す矢印135,136は、図1中手前から奥側への搬送方向であり、一方、撹拌スクリュ11の搬送方向を示す矢印137は図1中奥側から手前側への搬送方向である。
ここで、スクリュの構成について撹拌スクリュ11を例として説明する。
撹拌スクリュ11は、撹拌回転軸170に現像剤搬送方向に向かって現像剤を撹拌搬送する羽部である撹拌搬送羽部138と、現像剤を隣接する供給スクリュ8側に移送する撹拌横移送用パドル139とを備えている。さらに、現像剤搬送方向下流端側の軸受部に現像剤を送り込まないように、撹拌搬送路10の搬送方向下流端部の現像剤に搬送方向とは逆方向の搬送力を与える撹拌搬送羽部138とは逆の巻方向の撹拌逆送羽部140が取り付けられている。なお、回収スクリュ6及び供給スクリュ8も撹拌スクリュ11と同様な構成となっている。
本実施形態における撹拌スクリュ11の具体的な構成は、2条のスクリュであって、その外径が30[mm]であり、そのピッチが36[mm]である。
また、本実施形態における供給スクリュ8の具体的な構成は、2条のスクリュであって、その外径が27[mm]であり、そのピッチが36[mm]である。
さらに、本実施形態における回収スクリュ6の具体的な構成は、2条のスクリュであって、その外径が25[mm]であり、そのピッチが34[mm]である。
ただし、これらのスクリュ6,8,11の構成は、この構成に限定するものではない。
撹拌搬送路10での現像剤搬送方向下流側では、上述したように、仕切り壁133に開口部を設けてあり、撹拌搬送路10の現像剤搬送方向下流側端部と供給搬送路9の現像剤搬送方向上流側端部とが連通している。撹拌搬送路10の搬送方向下流側端部まで搬送された現像剤は、撹拌スクリュ11の撹拌横移送用パドル139により、供給スクリュ8側の供給搬送路9の搬送方向上流側端部に移送される。
一方、反対側の端部では、上述したように、仕切り壁133及び仕切り板134に開口部が設けてあり、回収搬送路7及び供給搬送路9の現像剤搬送方向下流側端部と撹拌搬送路10の現像剤搬送方向上流側端部とが連通している。回収搬送路7に回収された回収現像剤は、回収スクリュ6の回収横移送用パドル141により、供給スクリュ8側の供給搬送路9に受け渡される。このようにして供給搬送路9に受け渡された回収現像剤は、現像に用いられず供給搬送路9の搬送方向下流側端部まで搬送された余剰現像剤と混合される。そして、混合された余剰現像剤及び回収現像剤は、供給スクリュ8の供給横移送用パドル142により、撹拌スクリュ11側の撹拌搬送路10に受け渡される。
ここで、回収搬送路7及び供給搬送路9の現像剤搬送方向下流側端部と撹拌搬送路10の現像剤搬送方向上流側端部との3つの搬送路が連通する位置での現像剤の横方向の移送について説明する。
図8は、3つの搬送路7,9,10が互いに連通している箇所を示す断面図である。
仕切り壁133及び仕切り板134における現像剤の受け渡し箇所に対応する部分には、それぞれ開口部が設けられている。この箇所では、回収搬送路7、供給搬送路9及び撹拌搬送路10の回転するパドルによって横移送されるため、この箇所の底面部分を単純に平面とした場合、回転するパドルに対してデットポイントが生じてしまう。このようなデットポイントが生じると、現像剤の受け渡しをうまく行うことができない。そこで、本実施形態では、各搬送路7,9,10の間に、それぞれ回収・供給凸部131及び供給・撹拌凸部132を設け、それぞれの凸部を乗り越えた現像剤が逆流しないように構成している。また、やや上方に向けて現像剤を受け渡すことになる回収横移送用パドル141は、現像剤を押し出す現像剤押し出し面144に角度をもたせ、より外側に押し出すように構成されている。なお、パドルの数は2枚に限らず、点線141bで示すように、搬送量に応じて羽根の枚数を増やしてもよい。
3つの搬送路7,9,10のうちの真ん中に位置する供給搬送路9の供給横移送用パドル142は、受け渡された回収現像剤を供給搬送路9内へ引き込み、かつ、供給搬送路9内の現像剤を撹拌搬送路10へ押し出すため、回収横移送用パドル141のような角度を持たせず、ほぼフラットな状態に構成されている。
上述のように、現像装置4では、回収スクリュ6、供給スクリュ8及び撹拌スクリュ11と回収搬送路7、供給搬送路9及び撹拌搬送路10とを現像ローラ5の下方に横方向に配置し、現像剤を循環させている。そして、本実施形態では、搬送路間の現像剤の受け渡しがほぼ水平方向に行われる。よって、現像剤の循環において、現像剤を上方向に押し上げる箇所は存在しない。これにより、現像剤を上方向に押し上げる箇所が存在する構成に比べて、現像装置4内で現像剤を循環搬送する際に現像剤へのストレスを軽減することができ、現像剤の長寿命化を図ることができる。
また、回収スクリュ6及び供給スクリュ8の搬送方向下流端と、撹拌スクリュ11の搬送方向上流端とで3つの搬送路が連通している。これにより、回収現像剤と余剰現像剤とを簡易な構成で撹拌搬送路10へ受け渡すことができる。
また、従来、隣り合う搬送路間でほぼ水平方向に現像剤を受け渡す構成において、搬送方向下流端部付近でも軸方向に平行な方向の搬送力のみを現像剤に加えてその下流端に溜まった現像剤を開口部から溢れ出すようにして隣の搬送路に受け渡すものもある。このように軸方向のみの搬送力を現像剤に加える構成においては、その開口部から現像剤を溢れ出させる際に現像剤に大きな圧力を加えることになり、現像剤に過剰なストレスがかかる。そのため、現像剤の寿命を低下させるものであった。これに対し、本実施形態の現像装置4では、搬送路の搬送方向下流端部に横方向の搬送力を加えるパドル形状の部材を設けているので、上記従来の構成に比べて、現像剤の受け渡しに際して現像剤に加わる圧力が小さく、現像剤にかかるストレスの軽減を図ることができる。
図9は、現像装置4を斜め上方から見たときの斜視図である。
本実施形態では、トナー補給口161及びキャリア補給口261が現像領域よりも軸方向外側に設けられている。上述した現像剤補給装置600により補給される未使用のトナーと未使用のキャリアからなる未使用現像剤は、このトナー補給口161及びキャリア補給口261を通じて図7に示した現像剤受け渡し箇所143に補給される。図9に示すように、回収搬送路7と供給搬送路9との間の現像剤受け渡し箇所の上方には、現像ローラ5のローラ回転軸5aが延びており、この部分にローラ回転軸5aを駆動する駆動部が設けられる。そのため、本実施形態の現像装置4では、回収搬送路7と供給搬送路9との間における現像剤受け渡し箇所の上方にトナー補給口161及びキャリア補給口261を設けることはできない。この点について、駆動部による制約がなければ、回収搬送路7と供給搬送路9との間における現像剤受け渡し箇所の上方にトナー補給口161及びキャリア補給口261を設けてもよい。回収搬送路7と供給搬送路9との間における現像剤受け渡し箇所で未使用現像剤を補給することにより、トナー濃度が低下している回収現像剤に未使用現像剤(高トナー濃度の現像剤)を供給することができるので、現像装置4に存在する現像剤のトナー濃度を効率的に一定に維持することができる。
図7や図8に示すように、撹拌搬送路10と供給搬送路9とを仕切る仕切り壁133には、供給スクリュ8の現像範囲の中央部以降の現像剤搬送方向下流側には現像剤嵩調節開口部145が設けられている。現像ローラ5が停止したときや、現像ドクタ16の設定により、現像に用いられる現像剤が減少して供給搬送路9内の現像剤の嵩が所望の高さよりも高くなることがある。現像剤の嵩が所望の高さよりも高くなると、供給スクリュ8による現像剤の搬送状態が変化し、極端に搬送効率が低下したり、正常な現像剤循環が保てなくなったりして、部分的な現像剤劣化などを引き起こすおそれがある。本実施形態では、供給搬送路9における現像範囲の中央部以降で現像剤の嵩が所望の高さ以上になると、現像剤嵩調節開口部145から撹拌搬送路10へ現像剤をオーバーフローする。よって、供給搬送路9における現像範囲の中央部以降における現像剤高さが一定の高さ以上になるのが防止される。なお、現像剤嵩調節開口部145から撹拌搬送路10へオーバーフローする現像剤は供給搬送路9内の現像剤であるので、そのトナー濃度は現像に適した状態である。よって、オーバーフローした現像剤を撹拌搬送路10の途中に受け渡しても、撹拌搬送路10内のトナー濃度が低下したりトナー濃度が不均一になったりすることはない。
現像剤嵩調節開口部145としては、図7に示すように複数箇所に分けて設けたものでも、現像範囲中央部以降全体を一つの開口部として設けたものでもよい。仕切り壁133における所定の高さよりも高い部分に開口部を設けることにより、供給搬送路9内の過剰な現像剤をオーバーフローさせて撹拌搬送路に受け渡すという上述した構成は、供給搬送路9と撹拌搬送路10とがほぼ同じ高さに並設されているからこそ可能な構成である。例えば、供給搬送路と撹拌搬送路とが上下に並設されている場合、撹拌搬送路が上方にあるために供給搬送路内の現像剤をオーバーフローさせても撹拌搬送路に受け渡すことはできない。供給搬送路が上方にある場合は、一度オーバーフローさせた現像剤を下方の撹拌搬送路に落下させる落下用の経路が必要となり、現像装置の構成が複雑になってしまう。本実施形態のように、供給搬送路9と撹拌搬送路10とをほぼ同じ高さに並設すると、仕切り壁133の所定の高さに開口部を設けるという簡易な構成で、供給搬送路9内の過剰な現像剤を撹拌搬送路10へ受け渡すことができる。
次に、各搬送路間の現像剤の搬送量の関係について説明する。
図10は、各搬送路7,9,10における単位時間当たりの現像剤搬送量及び現像剤の移動方向を説明するための説明図である。
図中左右方向は、プリンタ部100の奥行き方向、つまり現像ローラ5の軸方向に対応している。撹拌搬送路10での現像剤搬送量(以下、「撹拌搬送量」という。)146、供給搬送路9の現像剤搬送量(以下、「供給搬送量」という。)147、回収搬送路7現像剤搬送量(以下、「回収搬送量」という。)148を、それぞれ斜線で示してある。これらの搬送量146,147,148は、その図中上下方向長さが長いほどその地点の搬送量が多いことを示している。また、現像剤の搬送方向は、図中矢印135,136,137でそれぞれ示される。
撹拌搬送路10内の現像剤は、搬送方向下流側で供給搬送路9に受け渡される(矢印152)。供給搬送路9内の現像剤は、現像範囲では現像ローラ5を介して(現像領域を通過して)、回収搬送路7に順次移送される(矢印153)。したがって、現像範囲では供給搬送路9中の現像剤はその搬送方向に進むに従って順次減少し、回収搬送路7中の現像剤はその方向に従って逆にほぼ同じ量分だけ増加していく。また、回収搬送路7中の現像剤は、搬送方向下流端部で供給搬送路9に受け渡され(矢印154)、さらに、供給搬送路9の搬送方向下流端に存在する現像剤と共に、撹拌搬送路10に受け渡される(矢印155)ことになる。また、図7で説明した、回収搬送路7の搬送方向下流端から撹拌搬送路10の搬送方向上流端までの現像剤の受け渡しは、図10では領域Kの範囲で行われる。
現像装置4内で現像剤が円滑に循環するためには、各搬送路7,9,10及び各スクリュ6,8,11の搬送能力は、回収スクリュ6の出力搬送量をfとし、供給スクリュ8の出力搬送量をeとし、撹拌スクリュ11の入力搬送量をEとしたとき、E=e+fを満足する必要がある。また、撹拌搬送スクリュの出力搬送量=供給搬送スクリュの入力搬送量=撹拌搬送スクリュの入力搬送量=Eとなる。そして、現像剤の安定供給を考える場合、供給スクリュ8で搬送する供給搬送路9内の現像剤は、ある程度余裕を持たせる必要がある。このとき、供給搬送路9内での現像剤の充填度(高さ)及び供給スクリュ8の搬送効率が重要である。現像剤の高さは一定ではなく、撹拌方向により傾きを生じ、また、搬送効率も羽根のリード、材質、厚さ、条数により大きく変わってくるため、ある程度余裕をもった量として設定する必要がある。その誤差を±10[%]とし、確実なオーバーフロー量を10[%]と設定して、撹拌搬送路10から受け渡される現像剤の量Eの20[%]以上となるように、e>(E/5)が望ましい。
また、e→Eとなる(eがEに近づく)ことは、無駄に現像剤を送っていることになり、現像剤に余分なストレスを加えることになる。これは、現像ドクタ16により現像ローラ5の現像領域への供給量は決まり回収量も決まる。つまり、fは現像ドクタ16の通過量によって決定される。よって、e→Eとなるとなることは、供給量に対して余剰現像剤が単に多くなることになり、無駄に撹拌、搬送を行い、現像剤に余分なストレスを与えているだけとなる。また、余剰現像剤が多いと現像後の回収現像剤の比率が落ちるため、トナー濃度変化に対してトナー濃度センサ127の感度が鈍感になり、トナー濃度制御が難しくなる。
本実施形態の現像装置4では、以下の式(1)を満たすように設計を行った。
(E/3)>e>(E/4) ・・・(1)
その理由は次のとおりである。現像剤搬送効率の観点からすると、余剰現像剤についてはe→0が理想である。しかし、確実に現像ローラ上に一定量の現像剤を供給するためにはある程度余剰分が必要であることが第1の理由である。また、回収現像剤の比率が大きい場合、補給用トナーの補給を受けてトナー濃度を均一にするには高い撹拌性能が要求される。余剰現像剤の比率を上げれば、回収現像剤には、補給用トナーに加えて余剰現像剤からのトナーも多く加えることができるので、大きなトナー濃度ムラを押さえることが可能になる。これが第2の理由である。以上の理由から、本実施形態では、現像剤搬送効率の確保(現像剤低ストレス化)及びトナー濃度制御(トナー濃度センサの感度及びトナー濃度均一化)の観点から、搬送量を上記式(1)の範囲に設定している。
次に、本実施形態における現像剤補給装置600の動作について説明する。
図11は、現像剤補給装置600による未使用トナー及び未使用磁性キャリアからなる未使用現像剤の補給動作を制御する制御系を示すブロック図である。
制御部95は、各現像装置4に備わっているトナー濃度検知手段としてのトナー濃度センサ127、画像データに基づいて出力画像の画素数をカウントする画素カウント部97、現像装置4の駆動時間を計測する画像形成積算手段としてのタイマー98接続されている。さらに、制御部95は、各現像装置4に備わっている現像剤補給装置600のトナー補給手段であるトナーモーノポンプ162及びキャリア補給手段であるキャリアモーノポンプ262にそれぞれ接続されており、これらを制御して未使用現像剤の補給量を制御する補給量制御手段として機能する。
制御部95では、トナー濃度センサ127により検出した現像装置4内の現像剤のトナー濃度変化や画素カウント部によって検知された出力画像の面積率などの消費されたトナー量の情報を取得する。この消費されたトナー量の情報から、現像装置4内の現像剤が所定の目標トナー濃度になるように補給するトナー量が算出されて、トナーモーノポンプ162の例えば補給用駆動モータ162dの動作量などが決定される。補給用駆動モータ162dの動作量は、図5に示したトナーモーノポンプ162では補給クラッチ162eの動作時間が制御されることで、補給量を可変にできる。
一方、未使用の磁性キャリアの補給量は、現像装置4の駆動時間を算出するタイマー98により現像装置内での現像剤が循環した積算時間を検知して磁性キャリアの劣化度を判断する。そして、それに応じたキャリア補給量が制御部95において算出されて、キャリア補給手段であるキャリアモーノポンプ262の動作量が決定される。なお、磁性キャリアの補給量を決定する情報を取得する画像形成積算手段としては、駆動時間を積算し、算出するタイマー98に限らず、画像形成枚数を積算するプリント枚数カウンタであっても良い。
図12は、制御部95によるトナー補給動作の制御の流れを示すフローチャートである。
現像装置4内の現像剤のトナー濃度がトナー濃度センサ127によって監視されており、所定値を下回った場合にはトナー濃度が所定値になるようなトナー補給量が算出され、それに見合うトナー補給手段としてのトナーモーノポンプ162の動作量が設定される。設定されたトナーモーノポンプ162の動作量にて駆動されて、所定量の未使用のトナー86aが現像装置4内に補給される。
図13は、制御部95による磁性キャリア補給動作の制御の流れを示すフローチャートである。
まずタイマー98により計測された現像装置4の駆動時間の積算値が設定値に達したか否かを判断する。設定値に達した場合にはキャリア補給量が算出され、キャリアモーノポンプ262の動作量が設定される。設定されたキャリアモーノポンプ262の動作量にて駆動されて、所定量の未使用のキャリア286aが現像装置4内に補給される。
なお、未使用の磁性キャリア286aを補給する際、磁性キャリアのみを補給すると、現像剤中のトナー濃度が低下し、画像濃度が低下する恐れがある。よって、未使用の磁性キャリア286aの補給量に応じて、現像に適したトナー濃度の未使用の現像剤が補給されるように未使用のトナー86aの補給量を制御するようにしても良い。
このように、未使用のトナー86aと未使用のキャリア286aとの補給量をそれぞれ独立して補給することで、補給される未使用の現像剤のトナー濃度をトナーモーノポンプ162とキャリアモーノポンプ262との動作量を制御すること調節することができる。
予め混合されている状態では、トナーとキャリアとの比重の違いにより現像剤中のトナー濃度にムラが生じ、補給される現像剤のトナー濃度にもムラが生じる状態となる。補給される現像剤は現像に適した二成分現像剤であることを前提に補給がなされ、現像に用いられるため、補給される現像剤にトナー濃度ムラが生じると安定した現像がなされず、画像濃度変動が生じてしまう。
また、未使用のトナーとキャリアとが予め混合された未使用現像剤として補給するものでは、キャリアの分散状態が悪い場合にはキャリアの排出量に時間的なムラができやすく、徐々に行われるような均一な現像剤交換を行うことができない。所望の現像剤量となるために未使用の現像剤を補給すると、補給された未使用現像剤のトナー濃度によって、過剰のトナーが補給されたり、過剰のキャリアが補給されたりして、高寿命化への効果があまり期待できない。また、同一の収容器内に保管した場合にはキャリアは比重が重いため容器底にたまりやすいという欠点があるため、分散性を上げるために設置容器を横長にしたり、常に攪拌部材を設けたりと容器のレイアウト上の制約が多く発生してしまう。
一方、本実施形態のように、現像に適したトナー濃度となるようトナーとキャリアとを補給することにより、安定したトナー濃度の現像剤を補給することができる。これにより、安定した画像濃度の現像を行うことができる。また、必要量のトナーまたはキャリアを補給することができるため、必要量以上のキャリアが排出されることがなく、現像剤の高寿命化の効果が期待できる。
次に、現像装置4から使用済み現像剤を排出する構成及び動作について説明する。
図1に示すように、現像装置4には、現像装置4内に存在する現像剤を現像剤排出口181から排出する現像剤排出手段としての現像剤排出部180が設けられている。この現像剤排出部180の現像剤排出口181は、排出搬送路182を介して使用済現像剤収容器87に連通している。本実施形態では、現像剤補給装置600によりトナーと磁性キャリアとをそれぞれ補給することができる。そのため、現像剤補給装置600による補給動作によって現像装置4内の現像剤のトナー濃度は目標トナー濃度とすることができるものの、磁性キャリアを補給した際には現像装置4内の現像剤全体の量は、磁性キャリアの補給量に応じた分だけ増加していく。そこで、現像剤排出部180により現像装置4内の現像剤の全体量の一部に相当する量ずつ現像装置4内の現像剤を徐々に排出して、現像装置4内の現像剤の全体量が一定になるようにしている。
具体的には、現像剤排出部180の現像剤排出口181は、回収搬送路7中の底面から所定の高さだけ上方の側面部分に開口している。詳しくは、現像装置4内に存在する現像剤の全体量が規定量であるときに回収搬送路7中に存在する現像剤の上部が位置することになる高さに、現像剤排出口181の下部が位置するように、現像剤排出口181が開口している。これにより、現像剤補給装置600による補給動作によって現像装置4内に存在する現像剤の量が規定量を超え、回収搬送路7中に存在する現像剤の嵩が増加してその現像剤の上部が現像剤排出口181の位置まで上昇すると、現像剤排出口181から現像剤がオーバーフローして排出される。すなわち、現像剤補給装置600による補給動作によって規定量を超えた分の現像剤は、現像剤排出口181から排出される。そして、現像剤排出口181から排出された現像剤は、排出搬送路182を介して使用済現像剤収容器87に送られて収容される。この排出搬送路182は、中空のチューブで内部に螺旋状のスクリュ部材を備えて現像剤を使用済現像剤収容器87へ搬送するものであってもよいし、重力により現像剤を落下させて使用済現像剤収容器87へ搬送するものであってもよい。
ここで、現像装置4では現像剤排出口181を回収搬送路7中に設け、回収搬送路7内の現像剤を排出するように構成されている。この現像剤排出口から排出される回収搬送路7内の現像剤は、現像領域を通過してトナーを消費した現像後の現像剤(使用済み現像剤)である。そのため、その現像剤のトナー濃度は、現像装置4内の他の箇所に存在する現像剤に比べてずっと低い状態となっている。現像剤の排出に際しては、本来は磁性キャリアのみを排出することが望ましい。なぜなら、現像装置4内のトナーは現像によって消費され、補給動作により新しいトナーと次々と入れ替わるものであるため、現像装置4内に存在するトナーのほとんどは、経時的にも十分に使用可能な状態のものである。よって、現像剤の排出に際して磁性キャリアと一緒にトナーも排出すると、未だ十分に使用可能なトナーを無駄に排出することとなり、不経済であることから、本来的には磁性キャリアのみを排出することが望ましい。しかし、トナーと混合されている状態の磁性キャリアをトナーと分離して排出することは非常に困難であり、これを行おうとすると装置構成が非常に複雑になる。
本実施形態では、現像装置4の中でも最もトナー濃度が低い状態にある回収搬送路7内の現像剤を排出するため、現像装置4内の他の箇所の現像剤を排出する場合に比べて、磁性キャリアと一緒に排出されるトナーの量を少なく抑えることができる。その結果、未だ十分に使用できるトナーが無駄に排出されてしまう量を少なく抑えることができる。
特に、本実施形態では、現像剤排出口181を、回収搬送路7の現像剤搬送方向下流側端部近傍、具体的には図7に示す位置に設けている。回収搬送路7中の現像剤搬送方向下流側端ではその回収現像剤が供給搬送路9側へ受け渡されるが、連続プリンタ時のように現像ローラ5から現像剤が次々と回収される状況下では、回収スクリュ6によりこの下流端に搬送されてくる回収現像剤の量がこの下流端から供給搬送路9側へ受け渡す現像剤量を越えることが起こり得る。この場合、回収搬送路7の下流側端に回収現像剤が滞留し、その滞留量が多くなりすぎると、回収現像剤が現像ローラ5の表面に接触してしまうおそれがある。回収現像剤が現像ローラ5の表面に接触すると、トナー濃度の低い状態の回収現像剤が現像ローラ5に連れ回って供給搬送路9まで搬送され、そのまま現像に用いられるおそれがある。この場合、現像領域へ送られる現像ローラ5上の現像剤中のトナー濃度が低下したり不均一となったりするおそれがある。本実施形態では、図7に示すように回収搬送路7の下流側端部近傍に現像剤排出口181を設けており、回収搬送路7の下流側端に回収現像剤が現像ローラ5の表面に接触してしまうほど滞留する前に、その回収現像剤が現像剤排出口181から排出される。したがって、トナー濃度の低い状態の回収現像剤が現像ローラ5に連れ回って供給搬送路9まで搬送されることはない。
また、本実施形態では、上述したようにトナー補給口161及びキャリア補給口261が、回収搬送路7の現像剤搬送方向下流端よりも現像剤の循環方向下流側に位置する撹拌搬送路10の現像剤搬送方向上流端に位置する現像剤受け渡し箇所143で開口している。このようにトナー補給口161及びキャリア補給口261が現像剤排出口181よりも現像剤循環方向下流側に位置しているため、現像剤排出口181から排出される現像剤の中には、補給直後の未使用現像剤が含まれることはない。すなわち、トナー補給口161及びキャリア補給口261から補給された未使用現像剤は、撹拌搬送路10を通って供給搬送路9へ受け渡された後、現像ローラ5に供給されて現像領域を通過した後でなければ、回収搬送路7内へ受け渡されることはない。よって、現像剤排出口181から排出される現像剤は、1回以上は現像を行った現像剤である。したがって、本実施形態によれば、補給直後の未使用現像剤が現像に寄与することなく現像剤排出口181から排出されて無駄になってしまう事態を防止できる。
[実験]
上述の本実施形態の現像装置4と、図21で説明した2軸の現像方式の現像装置と、図23で説明した3軸の現像装置とを用いて現像剤の耐久性を評価する実験を行った。
<比較例1>
図21で説明した2軸現像方式の現像装置(初期現像剤1000[g])と図2の画像形成装置との組み合わせを用いて、キャリア独立補給の現像剤交換を行いつつ画像形成を行った。その耐久性を評価したところ、25万枚程度の印字で画像濃度の低下が見られた。
<比較例2>
図23で説明した3軸現像方式の現像装置(初期現像剤1000[g])と図2の画像形成装置との組み合わせを用いて、キャリア独立補給の現像剤交換を行いつつ画像形成を行った。その耐久性を評価したところ、35万枚程度の印字で画像濃度の低下が見られた。
<実施例1>
図1で示した本実施形態の現像装置(初期現像剤1000[g])と図2の画像形成装置との組み合わせを用いて、本実施例の現像剤交換を行いつつ画像形成を行った。その耐久性を評価したところ、50万枚程度の印字で画像濃度の低下が見られた。
この実験により、本実施形態の現像装置を用いることにより、比較例1、2に比べ飛躍的に現像剤寿命がのび、画像濃度が長期間安定して得られることが確認できた。
本実施形態のように現像剤回収部を備える3軸の撹拌部材を有する現像装置においては、現像後のトナー濃度の低下した現像剤が供給部に戻って再度現像に使われてしまうことがないため、現像部には常に均一なトナー濃度の現像剤が供給され、画像濃度変動がほとんどない。さらには、図24に示すように現像剤が現像剤規制部材を通過する回数の確率分布がよりシャープな形状であることから、回収部を備えない通常の2軸攪拌方式に比べて現像剤の寿命がより長くなるといえる。それに加えて、現像剤の劣化度合いに応じて現像剤を回収してキャリアを補給するような現像剤の交換を行うことでさらに現像剤の寿命を延ばすことができる。その際に現像剤循環において受渡し部にて現像剤を滞留させて上方向に移動させる部分がないため、滞留による現像剤へのストレスがない。よって現像剤特性変動が少なくなり、飛躍的に現像剤寿命が延びるとともに、長期にわたり安定した画像濃度の得られる画像装置を得ることが出来る。
次に、本実施形態で使用する現像剤の特性について説明する。
本複写機で用いる現像剤に含まれる磁性キャリアとしては、その体積平均粒径が20[μm]以上60[μm]以下の範囲内であるものを用いている。体積平均粒径が60[μm]以下の小粒径キャリアを用いることで、現像領域に存在する現像剤量が少なくても現像能力を低下させなくても済むようになる結果、現像装置4内に存在させる現像剤の全体量を低減することができる。また、特にストレスのかかる現像ドクタ16を通過する現像剤量が少なくなることから、現像剤の長寿命化を図ることができる。また、キャリアの低容量化を実現できる結果、キャリアボトル286の小型化を図ることもできる。さらには、現像領域における磁気ブラシがより緻密になるため、高画質化や画質の安定性が達成される。なお、磁性キャリアの体積平均粒径が60[μm]より大きいと、現像剤循環部でオーバーフローがおきやすくなり、安定な剤循環が行えないおそれがある。一方、磁性キャリアの体積平均粒径が20[μm]より小さいと、感光体1にキャリアが付着したり、現像装置4外にキャリアが飛散しやすくなるという不具合が発生する。
なお、キャリアの体積平均粒径の測定は、マイクロトラック粒度分析計(日機装株式会社)のSRAタイプを使用し、0.7[μm]以上125[μm]以下のレンジ設定で行った。
本複写機で用いる現像剤に含まれるトナーとしては、その体積平均粒径が3[μm]以上8[μm]以下の範囲内であり、かつ、個数平均粒径D1に対する体積平均粒径D4の比率(D4/D1)が1.00以上1.40以下の範囲であるものを用いている。体積平均粒径が小さくかつ粒径分布のシャープなトナーを用いることで、トナー粒子間の間隙が小さくなるため、色再現性を損なうことなくトナーの必要付着量を低減することができる。よって、現像における濃度変動を小さくすることができる。また、600[dpi]以上の微小なドット画像の安定再現性が向上し、長期間安定した高画質を得ることができる。体積平均粒径が3[μm]未満では、転写効率の低下、ブレードクリーニング性の低下といった現象が発生しやすい。一方、体積平均粒径が8[μm]を超えると、画像のパイルハイトが大きくなり、文字やラインの飛び散りを抑えることが難しい。また、上記比率(D4/D1)は、1.00に近いほど粒径分布がシャープであることを示す。このような小粒径で粒径分布の狭いトナーでは、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、また、静電転写方式では転写率を高くすることができる。
トナー粒子の粒度分布の測定方法は次のとおりである。
コールターカウンター法によるトナー粒子の粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)を用いることができる。まず、電解水溶液100〜150[ml]中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5[ml]加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1[%]NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を2〜20[mg]加える。試料が懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、上記測定装置により、アパーチャーとして100[μm]アパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの体積平均粒径(D4)、個数平均粒径(D1)を求めることができる。なお、チャンネルとしては、2.00〜2.52[μm]未満;2.52〜3.17[μm]未満;3.17〜4.00[μm]未満;4.00〜5.04[μm]未満;5.04〜6.35[μm]未満;6.35〜8.00[μm]未満;8.00〜10.08[μm]未満;10.08〜12.70[μm]未満;12.70〜16.00[μm]未満;16.00〜20.20[μm]未満;20.20〜25.40[μm]未満;25.40〜32.00[μm]未満;32.00〜40.30[μm]未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00[μm]以上40.30[μm]未満の粒子を対象とする。
また、本複写機で用いる現像剤に含まれるトナーとしては、形状係数SF−1が100以上180以下の範囲内であり、かつ、形状係数SF−2が100以上180以下の範囲内であるものを用いている。
図14は、形状係数SF−1を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図である。
図15は、形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図である。
形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(2)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。形状係数SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、形状係数SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4) ・・・(2)
一方、形状係数SF−2は、トナーの形状の凹凸の割合を示すものであり、下記式(3)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100/4πを乗じた値である。SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
SF−2={(PERI)2/AREA}×(100/4π) ・・・(3)
各形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算した。
トナーの形状が球形に近くなると、トナー間の接触状態が点接触に近い状態になるためにトナー同士の吸着力は弱まりしたがって流動性が高くなる。ゆえに剤の循環性が向上するため、ストレスが小さくなり、長期的に安定した一方向循環を行うことが可能となる。また、トナーと感光体との接触状態が点接触に近い状態になるために、トナーと感光体との吸着力も弱くなって、転写率は高くなり高画質化に寄与する。なお、形状係数SF−1及び形状係数SF−2のいずれかが180を超えると、流動性が悪化し、剤循環性が悪いために好ましくない。また、転写率が低下するため好ましくない。
また、本複写機で用いる現像剤のトナーとしては、平均1次粒径が50[nm]以上500[nm]以下の範囲内であって嵩密度が0.3[g/cm3]以上である微粒子(外部添加剤)がトナー母体粒子表面に添加されたものを用いている。この微粒子としては、の流動性向上剤としてのシリカ等が挙げられる。なお、上記微粒子としてシリカを用いる場合、通常は、シリカの平均1次粒は10〜30[nm]であり、その嵩密度は0.1〜0.2[mg/cm3]である。
本実施形態においては、トナーの表面に適切な特性の微粒子が存在することで、トナー粒子と対象体との間に適度な空隙が形成される。また、微粒子は、トナー粒子、感光体、帯電付与部材との接触面積が非常に小さく、均等に接触するので付着力低減効果が大きく、現像・転写効率の向上に有効である。また現像剤の流動性が高まるためストレスの低減効果があり、長寿命化にも寄与する。さらに、コロの役割を果たすため、感光体を摩耗または損傷させることなく、クリーニングブレードと感光体との高ストレス(高荷重、高速度等)下でのクリーニングの際も、トナー粒子に埋没し難く、あるいは少々埋没しても離脱、復帰が可能であるので、長期間にわたって安定した特性を得ることができる。さらに、トナーの表面から適度に脱離し、クリーニングブレードの先端部に蓄積し、いわゆるダム効果によって、ブレードからトナーが通過する現象を防止する効果がある。これらの特性は、トナー粒子の受けるシェアを低減させる作用を示すので、高速定着(低エネルギー定着)のためトナーに含有されている低レオロジー成分によるトナー自身のフィルミングの低減効果を発揮する。しかも、微粒子として、平均一次粒径が50[μm]以上500[μm]以下の範囲のものを用いると、十分にその優れたクリーニング性能を活かすことができる上、極めて小粒径であるため、トナーの粉体流動性を低下させることがない。さらに、詳細は明らかでないが、表面処理された微粒子はトナーに外部添加されても、仮にキャリアを汚染した場合においても現像剤劣化の度合が少ない。よって経時的にトナーの流動性および帯電性の変化が少ないため、長期的に現像剤の循環を安定に行うことができる。また画質の安定性も高くなる。
微粒子の平均1次粒径は、上述したように50[μm]以上500[nm]以下のものが用いられるが、特に100[μm]以上400[nm]以下の範囲が好ましい。平均1次粒径が50[nm]未満であると、微粒子がトナー表面の凹凸の凹部分に埋没してコロの役割を低下する場合が生じる。一方、平均1次粒径が500[nm]よりも大きいと、微粒子がブレードと感光体表面との間に位置した場合、トナー自身の接触面積と同レベルのオーダーとなり、クリーニングされるべきトナー粒子を通過させる、即ちクリーニング不良を発生させやすくなる。
嵩密度が0.3[mg/cm3]未満では、流動性向上への寄与はあるものの、トナー及び微粒子の飛散性および付着性が高くなるために、トナーとコロとしての効果や、クリーニング部で蓄積して、トナーのクリーニング不良を防止するいわゆるダム効果といった働きが低下してしまう。
本実施形態で採用し得る微粒子としては、無機化合物では、SiO2、TiO2、Al23、MgO、CuO、ZnO、SnO2、CeO2、Fe23、BaO、CaO、K2O、Na2O、ZrO2、CaO・SiO2、K2O(TiO2)n、Al23・2SiO2、CaCO3、MgCO3、BaSO4、MgSO4、SrTiO3等を例示することができ、好ましくは、SiO2、TiO2、Al23が挙げられる。特に、これらの無機化合物は、各種のカップリング剤、ヘキサメチルジシラザン、ジメチルジクロロシラン、オクチルトリメトキシシラン等で疎水化処理が施されていてもよい。また、有機化合物では、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂でもよく、例えば、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。樹脂微粒子としては、上記の樹脂を2種以上併用しても差し支えない。これらのうち好ましいのは、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られやすい点から、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びそれらの併用が好ましい。
ビニル系樹脂の具体的な例としては、ビニル系モノマーを単独重合また共重合したポリマーで、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体等が挙げられる。
微粒子の嵩密度の測定方法は、次のとおりである。まず、100[ml]のメスシリンダーを用いて、微粒子を徐々に加え100[ml]にする。その際、振動は与えなかった。そして、このメスシリンダーの微粒子を入れる前後の重量差により嵩密度を測定した。嵩密度は下記の式(4)により算出される。
嵩密度(g/cm3)=微粒子量(g/100ml)÷100 ・・・(4)
微粒子をトナー表面に外部添加して付着させる方法としては、トナー母体粒子と微粒子を各種の公知の混合装置を用いて、機械的に混合して付着させる方法や、液相中でトナー母体粒子と微粒子を界面活性剤などで均一に分散させ、付着処理後、乾燥させる方法などが挙げられる。
以上、本実施形態によれば、供給搬送路9、攪拌搬送路10及び回収搬送路7を備える現像装置4で、供給搬送路9、攪拌搬送路10及び回収搬送路7を略同じ高さに配置することにより、3つの搬送路の連結部である、現像剤の受け取り及び受け渡しを行う箇所では現像剤を滞留させて垂直上方に持ち上げるような現像剤の移動がないため、搬送によって現像剤に不要なストレスを与えることが無く、現像剤の高寿命化を図ることが出来る。
さらに、回収搬送路7に設けた現像剤排出口181から現像剤を排出する現像剤排出手段としての現像剤排出部180と、攪拌搬送路10の現像剤搬送方向上流端に設けたトナー補給口161及びキャリア補給口261からなる現像剤補給位置から使用のトナーと未使用のキャリアとを補給する現像剤補給手段としての現像剤補給装置600とを有し、磁性キャリアを補給するとともに、劣化した磁性キャリアを含む使用済み現像剤を排出する、これにより、キャリア劣化に伴うトナーの帯電量低下を経時的に安定して抑制でき、磁性キャリアによるトナーの安定した摩擦帯電を経時的に実現することができる。
さらに、現像剤補給装置600では、未使用のトナー86aを収容するトナー収容部としてのトナーボトル86と、未使用の磁性キャリア286aを収容するキャリア収容部としてのキャリアボトル286とを分けて設けているので、現像に適したトナー濃度となるようトナーとキャリアとを補給することにより、安定したトナー濃度の二成分現像剤を補給することができる。これにより、安定した画像濃度の現像を行うことができる。
また、供給スクリュ8の最上位置であるスクリュ頂点14が現像ローラ5の回転中心軸15よりも下方に位置するように、かつ、供給スクリュ8のスクリュ頂点14と回転中心軸15とを通る仮想平面とこの回転中心軸15を通る水平面とのなす角が20[°]以上50[°]以下の範囲内となるように、供給スクリュ8が配置されている。これにより、現像剤の自重が現像ローラ5への現像剤の供給量に影響しない。その結果、供給搬送路9内においてその現像剤搬送方向において現像剤の嵩が均一でなくても、現像ローラ5に適正な量の現像剤を供給することができる。
また、1回に全て現像剤を交換するのではなく、徐々に現像剤を交換していくことにより、現像剤の特性を安定して保つことができるので、常に一定の現像機能を長期にわたり発揮することが出来、安定した画像濃度をえることができる。
また、現像剤の補給により現像装置4に存在する現像剤の量が規定量を超えた時にその超えた分の現像剤が現像剤排出部180より排出されるように構成されている。これにより、1回の現像剤の供給排出の交換量をほぼ等量とすることで、現像装置4内の現像剤の全体量を略一定に維持することができ、経時的に安定して現像剤循環および現像領域への現像剤供給を行うことが出来る。よって長期間にわたる画像濃度安定化に寄与する。
また、キャリアモーノポンプ262とトナーモーノポンプ162との補給動作を独立して制御することができる。トナーとキャリアの同時供給においては、トナー補給がなされないとキャリアが補給されない。よって画像面積率の低いパターンでの画像出力ではトナー補給動作が少ないために、キャリア補給量も少なくなり、現像剤の劣化に反映したキャリア補給が行えなく、長寿命化が達成できない。一方、補給動作を独立して制御できることにより、トナーの供給動作に関係なく、キャリアを供給することが可能となるため、キャリアの劣化状態に応じてキャリアを補給し現像剤を交換することが可能となる。それによりキャリア劣化によるトナーの帯電能力の低下を未然に防止し、画像濃度の変動を抑えることが出来る。
また、制御部95はトナー濃度検知手段であるトナー濃度センサ127の検知結果に基づいて未使用トナーの補給量を制御し、該画像形成積算手段であるタイマー98の積算値に基づいて未使用キャリアの補給を行うように制御している。現像剤の劣化度合いとの相関が高い、現像剤の現像装置内で攪拌される時間に基づいてキャリアの補給が行われるため、キャリアの劣化の実情に合わせてキャリアの交換を行うことが出来る。それによりキャリア劣化によるトナーの帯電能力の低下を未然に防止し、画像濃度の変動を抑えることが出来る。さらに、トナー濃度センサ127の検知結果に基づいて、トナーの補給が行われるため、キャリアの補給によりトナー濃度が低下したとしても、現像に適したトナー濃度に調節することができる。
また、現像剤補給装置600は、トナー補給口161へ未使用のトナー86aを移送するためのトナーモーノポンプ162と、キャリア補給口261へ未使用の磁性キャリア286aを移送するためのキャリアモーノポンプ262とを備えている。トナーモーノポンプ162及びキャリアモーノポンプ262は一軸偏心スクリュポンプであり、この一軸偏心スクリュポンプは、未未使用のトナーまたは未使用のキャリアを送り込むための補給路内を負圧化して一軸偏心スクリュポンプ内の未使用のトナーまたは未使用のキャリアをトナー補給口またはキャリア補給口へ送り出す構成を備えている。この構成によれば、トナーボトル86及びキャリアボトル286と現像装置4とを結ぶ搬送路を自由に曲げることができる。よって、搬送スクリュ等を利用した場合のように直線的な搬送路に制限される構成に比べて、トナーボトル86及びキャリアボトル286と現像装置4との位置関係の制約が少なくなり、複写機内のレイアウトの自由度が向上する。さらに、未使用現像剤を収容するトナーボトル86及びキャリアボトル286を現像装置4から離して配置できる結果、現像装置自体の小型化を図ることができる。さらに、モーノポンプは移送方向が一方向であるために、トナー飛散等の汚染をすることなく現像剤の補給が行える。
また、現像剤排出口181を回収搬送路7に設けているので、現像によりトナーを消費した後のトナー濃度が低い現像剤である回収搬送路内の現像剤を排出するので、未だ十分に使用できるトナーが無駄に排出されてしまう量を少なく抑えることができる。
また、現像剤排出口181が回収搬送路7の現像剤搬送方向下流側端部近傍に設けられているので、回収搬送路7の下流側端において回収現像剤が現像ローラ5の表面に接触してしまうほど滞留する前に、その回収現像剤を現像剤排出口181から排出できる。よって、トナー濃度の低い状態の回収現像剤が現像ローラ5に連れ回って供給搬送路9まで搬送されることはない。さらに、供給搬送路9内の現像剤量が減ると現像ローラ5に供給される現像剤量が少なくなって現像に影響が出るが、回収搬送路7内の現像剤量が減っても現像に影響が出ることはない。これにより、現像に影響を出さずに現像剤を排出することができる。
また、現像剤補給位置であるトナー補給口161及びキャリア補給口261が回収搬送路7中の現像剤排出口181よりも現像剤搬送方向下流側に設けられているので、現像剤排出口181から排出される現像剤は、1回以上は現像を行った現像剤である。よって、補給直後の未使用現像剤が現像に寄与することなく現像剤排出口181から排出されて無駄になってしまう事態を防止できる。この効果は、現像剤補給位置を撹拌搬送路10中に設けた場合にも同様に得られる。
また、現像剤補給位置であるトナー補給口161及びキャリア補給口261が回収搬送路7及び供給搬送路9から撹拌搬送路10への現像剤の受け渡しが行われる箇所143に設けられている。この箇所は、現像剤に対する撹拌作用が激しい場所であるため、この箇所に未使用現像剤を補給すれば、補給直後に激しく撹拌されてトナーの摩擦帯電を促進することができる。その結果、補給された未使用現像剤が供給搬送路9に搬送されて現像ローラ5に供給されたときにトナーの帯電量が不十分となるという事態を効果的に回避することができる。
また、本実施形態に係る複写機は、感光体1Y,1M,1C,1K及び現像装置4をそれぞれ複数有し、各感光体上にそれぞれ形成された各トナー像が互いに重なり合った画像を最終的に転写紙P上に形成する構成を備えている。この複写機は、いわゆるタンデム型の画像形成装置と呼ばれ、カラー画像のプリント速度の高速化の点で有利である。
また、本実施形態に係る複写機は、感光体1Y,1M,1C,1K及び現像装置4を備え、かつ、その感光体1Y,1M,1C,1K上のトナー像を転写紙P上に転写させるための作像部としての画像形成部を2つ有する。そして、一方の作像部である第1画像形成部による転写紙Pの一方の面(第1面)へのトナー像の転写、及び、他方の作像部である第2画像形成部によるこの転写紙Pの他方の面(第2面)へのトナー像の転写を、同時又は順次に行い、その転写紙Pの両面に各トナー像が転写された後に各トナー像をこの転写紙Pに定着させる定着手段としての定着装置60を備えている。この複写機は、いわゆる両面同時プリント方式の画像形成装置と呼ばれ、1回のプリント動作で1枚の転写紙Pの両面に画像を形成できる。
また、本実施形態に係る複写機で用いる現像剤の磁性キャリアは、その体積平均粒径が20[μm]以上60[μm]以下の範囲内である。これにより、上述した種々の効果が得られる。
また、本実施形態に係る複写機で用いる現像剤のトナーは、その体積平均粒径が3[μm]以上8[μm]以下の範囲内であり、かつ、個数平均粒径に対する体積平均粒径の比率が1.00以上1.40以下の範囲である。これにより、上述した種々の効果が得られる。
また、本実施形態に係る複写機で用いる現像剤のトナーは、形状係数SF−1が100以上180以下の範囲内であり、かつ、形状係数SF−2が100以上180以下の範囲内である。これにより、上述した種々の効果が得られる。
また、本実施形態に係る複写機で用いる現像剤のトナーは、平均1次粒径が50[nm]以上500[nm]以下の範囲内であって嵩密度が0.3[g/cm3]以上である外部添加剤がトナー母体粒子表面に添加されたものを用いる。これにより、上述した種々の効果が得られる。
[変形例1]
尚、本実施形態では、現像装置4の現像剤補給位置のトナー補給口とキャリア補給口とを個別に設けた構成について説明したが、共通の補給口から補給する構成であっても良い。以下、変形例1として、現像装置4に未使用の現像剤を補給する補給口が共通である構成について説明する。
図16は変形例1にかかる現像装置4の概略断面図である。現像剤補給位置が一つの補給口からなる点以外は上述の実施形態と共通するので、相違点についてのみ説明する。
変形例1の現像装置4では、内部に未使用のトナー86aが収納されているトナーボトル86と内部に未使用の磁性キャリア286aが収納されているキャリアボトル286とを備えている。トナーボトル86の下方にはトナー補給部材としてのトナー開閉機構164が備えられており、現像剤搬送チューブ363に繋がっている。一方、キャリアボトル286の下方にはキャリア補給部材としてのキャリア開閉機構264が備えられており、現像剤搬送チューブ363の途中に繋がっており、現像剤搬送チューブ363は現像剤モーノポンプ362を備える現像剤補給口361まで伸びている。
現像剤モーノポンプ362としては上述の実施形態に記載のトナーモーノポンプ162及びキャリアモーノポンプ262と同様の一軸偏心スクリュポンプを用いることができる。
また、トナー開閉機構164及びキャリア開閉機構264としては、例えば回転体に穴が取り付けられており、回転体の回転によりシャッターが開閉されて、その回転数によりトナーまたはキャリア補給量が制御されるようものを用いることができる。
未使用のトナーと未使用の磁性キャリアとは、現像剤搬送チューブ363の途中で合流し、二成分現像剤として現像剤補給口361から補給がなされる。なお、トナー開閉機構164及びキャリア開閉機構264によってそれぞれの補給量が調節されることで二成分現像剤のトナー濃度を調節することができる。そして、現像剤モーノポンプ362の補給動作を制御することにより二成分現像剤の補給量を調節することができる。
参考構成例
次に、上記実施形態に係る複写機に適用可能な現像装置の参考構成例について説明する。
上記実施形態の現像装置4は、図1に示したように3つの搬送路7,9,10がほぼ同じ高さに配置されているが、参考構成例の現像装置4は、供給搬送路9と撹拌搬送路10がほぼ同じ高さに配置されているが、回収搬送路7は撹拌搬送路10の上方に配置されている。なお、以下に説明する点以外は、上記実施形態の場合と同様である。
図17は、参考構成例における現像装置4を示す概略構成図である。
この現像装置4では、現像ローラ5の下方に、撹拌スクリュ11を備えた撹拌搬送路10及び供給スクリュ8を備えた供給搬送路9が互いにほぼ同じ高さに配置されている。また、撹拌搬送路10の上方には、回収スクリュ6を備えた回収搬送路7が配置されている。トナー補給装置160からの未使用トナーを補給するトナー補給口161と、キャリア補給装置260からの未使用磁性キャリアを補給するキャリア補給口261とは、回収搬送路7の現像剤搬送方向下流端の上部に開口している。また、回収搬送路7の現像剤搬送方向下流端の底面には開口部143が設けられており、この開口部143を介して回収搬送路7の下流端は、撹拌搬送路10の現像剤搬送方向上流端に連通している。また、現像剤排出部180の現像剤排出口181は、回収搬送路7の現像剤搬送方向下流側端部近傍で、その回収搬送路7の側面部に開口している。
次に、参考構成例における現像剤の循環について説明する。
図18は、各搬送路7,9,10を循環する現像剤の移動方向を説明するための説明図である。この図は、現像装置4を真上から見たときのものである。
この図18において、符号A及びBで示す破線で囲った部分は、図17に示した現像装置4を、上段部A(回収搬送路7及び現像ローラ5を含む部分)と、下段部B(供給搬送路9及び撹拌搬送路10を含む部分)とに分けたときの上段部Aに対応し、符号Bで示す破線で囲った部分は下段部Bに対応する。また、図18中の各種矢印は、現像剤の移動方向を示し、その矢印の大きさは現像剤の単位時間当たりの移動量を模式的に表している。
上段部Aにおいて、現像領域を通過した現像後の現像剤は、現像ローラ5内部の磁極により現像ローラから離脱し、供給搬送路9の上方に位置する回収スペース12を通過して回収搬送路7に回収される。回収搬送路7では、上述の実施形態の場合と同様にその下流端に近いほど現像剤の移動量が多くなる。回収搬送路7中の回収現像剤は、その現像剤搬送方向下流端でトナー補給口161及びキャリア補給口261から補給される未使用現像剤と一緒に、回収搬送路7の底面に設けられた開口部143を通って撹拌搬送路10へ受け渡される。
一方、下段部Bにおいては、回収搬送路7から開口部143を介して受け渡される現像剤は、撹拌搬送路10の現像剤搬送方向上流端に落下する。また、この撹拌搬送路10の現像剤搬送方向上流端には、現像に用いられず供給搬送路9の搬送方向下流端まで搬送された供給搬送路9内の余剰現像剤も受け渡される。撹拌搬送路10は、供給された余剰現像剤と回収現像剤とを撹拌しながら搬送する。
このように、参考構成例の現像剤の循環経路では、回収搬送路7から撹拌搬送路10への現像剤の受け渡しが重力により落下することで行われる点を除いて、ほぼ同様である。そして、回収搬送路7から撹拌搬送路10への現像剤の受け渡しが重力により落下する構成としていることにより、その受け渡し時に現像剤へ加わるストレスが上述の実施形態の場合に比べて低減される。すなわち、上記実施形態では、回収搬送路7から撹拌搬送路10への現像剤の受け渡しを、回収スクリュ6に設けられた撹拌横移送用パドル139により送り出す構成であるが、これに比べて参考構成例のように落下させる構成の方が現像剤へ加わるストレスが少ない。よって、現像剤の長寿命化を図ることができる。
以上、参考構成例によれば、回収搬送路7が撹拌搬送路10の上方に設けられている。これにより、回収搬送路7から撹拌搬送路10への現像剤の受け渡しが重力により落下する構成を採用できるので、回収搬送路7から撹拌搬送路10への現像剤の受け渡し方向が水平方向よりも上側である場合に比べて、その受け渡し時に現像剤へ加わるストレスを低減できる。よって、現像剤の長寿命化を図ることができる。
[変形例
上述の実施形態、変形例1及び参考構成例について、複数の現像装置4に対してトナー補給装置160がそれぞれ備えられている場合に、一つのキャリア収容部であるキャリアボトル286から複数の現像装置4に対して磁性キャリアを補給する構成を用いてもよい。
以下、一つのキャリアボトル286から複数の現像装置4に対して磁性キャリアを補給する変形例の現像装置について説明する。
図19は、変形例にかかる現像装置4の概略説明図である。図19に示すように、変形例では、各色の現像装置(4K,4C,4M,4Y)に対して、各色のトナーボトル(86K,86C,86M,86Y)が備えている。内部に未使用の磁性キャリア286aを備えたキャリアボトル286は、各色の現像装置(4K,4C,4M,4Y)に設けたキャリア補給部材としてのキャリアモーノポンプ(262K,262C,262M,262Y)と接続されて、キャリア補給装置260を構成している。キャリアモーノポンプ(262K,262C,262M,262Y)にて各現像装置に送られるキャリア補給量が制御されて、各色のトナーボトル(86K,86C,86M,86Y)によるトナー補給動作によってトナーとともにキャリアも同時に補給される。
このように、本変形例では、一つのキャリアボトル286を複数の現像装置4で共用することにより、装置の省スペース化がなされる。なお、各現像装置から排出された現像剤は使用済現像剤収容器87に一箇所に集められて、回収される。これによりさらなる装置の省スペース化がなされる。
以上、本変形例によれば、現像装置4とトナー収容部であるトナーボトル86とを複数備え、キャリア収容部であるキャリアボトル286一つに対して、複数の現像装置4とトナーボトル86とを備えることにより、複数のトナー補給部に対してキャリア補給部を共用することができ、構成の簡略化が図れ、装置の大型化や複雑化を防止することができる。
〔変形例
次に、上述の実施形態に係る複写機の一変形例(以下、本変形例を「変形例」という。)について説明する。
図20は、本変形例における複写機を示す概略構成図である。
この複写機は、図2に示した、いわゆる両面同時プリント方式である上記実施形態の複写機における画像形成部を1つだけ備えた、いわゆる一般的なタンデム型の画像形成装置である。この複写機のプリンタ部100は、各色ごとのプロセスカートリッジ220が直列に配置された構成になっている。各色ごとのプロセスカートリッジ220は、感光体1を中心に帯電手段である帯電ローラ223、現像手段である現像装置4、クリーニング手段である感光体クリーニング装置2等から構成される。また、4つのプロセスカートリッジ220の上方には潜像形成手段としての露光装置224が配置されており、下方には中間転写装置221が配置されている。その他に、紙搬送ユニット50、紙転写装置228、定着装置60などを備えている。プリンタ部100において、感光体1、帯電ローラ223、現像装置4及び感光体クリーニング装置2等の構成要素のうち、複数のものをプロセスカートリッジ220として一体に結合して構成し、このプロセスカ−トリッジ220をプリンタ部100本体に対して着脱可能に構成する。図17に示すプリンタ部100の作像動作は、上述の図2において裏面(第1面)の作像がないだけであるため、説明は省略する。
この変形例のように、少なくとも感光体1とこの感光体上の潜像を現像する現像手段とが一体的に支持され、複写機本体に対して着脱自在に構成されたプロセスカートリッジ220を採用し、その現像手段として、上述した現像装置4を用いる。上述した現像装置4を感光体1とともにプロセスカートリッジに搭載することで、本複写機に設けられている消耗品の交換が容易となる。
実施形態に係る複写機の現像装置を示す概略構成図。 同複写機の概略構成図。 同複写機のプリンタ部における4つの第1プロセスユニットの1つを示す拡大構成図。 同複写機のプリンタ部における4つの第2プロセスユニットの1つを示す拡大構成図。 (a)及び(b)は、同現像装置に設けられた現像剤補給装置を構成するモーノポンプの構造を示す説明図。 同現像装置に設けられた現像ローラの磁極配置の概略構成図。 同現像装置のケーシングの上部を取り除いた状態において、ケーシングの下部によって形成される各搬送路及びこれらの搬送路に設けられる各スクリュを感光体側から見たときの斜視図。 同現像装置の3つの搬送路が連通している箇所を示す断面図。 同現像装置を斜め上方から見たときの斜視図。 同3つの搬送路における単位時間当たりの現像剤搬送量及び現像剤の移動方向を説明するための説明図。 同現像剤補給装置による未使用現像剤の補給動作を制御する制御系を示すブロック図。 制御部によるトナー補給動作の制御の流れを示すフローチャート。 制御部によるキャリア補給動作の制御の流れを示すフローチャート。 形状係数SF−1を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図。 形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図。 変形例1における現像装置を示す概略構成図。 参考構成例における現像装置を示す概略構成図。 参考構成例の現像装置の各搬送路を循環する現像剤の移動方向を説明するための説明図。 変形例についての現像装置の概略説明図。 変形例における複写機を示す概略構成図。 従来から広く使用されている現像装置の概略構成図。 特許文献1に記載の現像装置の概略構成図。 特許文献2に記載の現像装置の概略構成図。 現像剤のドクタ通過回収と確立の分布を示すグラフ。
符号の説明
1Y,1M,1C,1K 感光体
4 現像装置
5 現像ローラ
5a ローラ回転軸
6 回収スクリュ
7 回収搬送路
8 供給スクリュ
9 供給搬送路
10,10A,10B 撹拌搬送路
11,11A,11B 撹拌スクリュ
12 回収スペース
14 スクリュ頂点
15 回転中心軸
16 現像ドクタ
20 第1転写ユニット
21 第1中間転写ベルト
22,32 1次転写ローラ
30 第2転写ユニット
31 第2中間転写ベルト
50 紙搬送ユニット
51 紙搬送ベルト
60 定着装置
75 排紙スタック部
80Y,80M,80C,80K 第1プロセスユニット
81Y,81M,81C,81K 第2プロセスユニット
86Y,86M,86C,86K トナーボトル
87 使用済現像剤収容器
95 制御部
100 プリンタ部
127 トナー濃度センサ
133 仕切り壁
134 仕切り板
160 トナー補給装置
161 トナー補給口
162 トナーモーノポンプ
162d 補給用駆動モータ
162e 補給クラッチ
163 トナー搬送チューブ
180 現像剤排出部
181 現像剤排出口
182 排出搬送路
220 プロセスカートリッジ
260 キャリア補給装置
261 キャリア補給口
262 キャリアモーノポンプ
263 キャリア搬送チューブ
361 現像剤補給口
362 現像剤モーノポンプ
363 現像剤搬送チューブ
600 現像剤補給装置

Claims (14)

  1. 内部に備えた複数の磁極により磁性キャリアとトナーとからなる現像剤を表面上に担持して回転し、潜像担持体と対向する箇所で該潜像担持体の表面の潜像にトナーを供給する現像剤担持体と、
    該現像剤担持体の軸線方向に沿って現像剤を搬送し、該現像剤担持体に現像剤を供給する供給搬送部材を備えた供給搬送路と、
    該供給搬送路から供給された該現像剤担持体上の該現像剤の厚さを規制する現像剤規制部材と、
    該潜像担持体と対向する箇所を通過した後の該現像剤担持体上から回収された該現像剤を、該現像剤担持体の軸線方向に搬送する回収搬送部材を備えた回収搬送路と、
    現像に用いられずに該供給搬送路の搬送方向の最下流側まで搬送された余剰現像剤と、該現像剤担持体から回収されて該回収搬送路の搬送方向の最下流側まで搬送された回収現像剤とを受け取り、該現像剤担持体の軸線方向に該余剰現像剤と該回収現像剤とを撹拌しながら搬送する撹拌搬送部材を備え、該余剰現像剤及び該回収現像剤を該供給搬送路に受け渡す撹拌搬送路と、
    該回収搬送路、該供給搬送路及び該撹拌搬送路の3つの搬送路を、現像剤の受け取り及び受け渡しを行う箇所を除いて互いに仕切る仕切り部材とを有する現像装置において、
    上記回収搬送路の現像剤搬送方向下流側端部近傍に設けた現像剤排出口から現像剤を現像装置の外に排出する現像剤排出手段と、
    該3つの搬送路のうちの少なくとも1つの搬送路に設けた現像剤補給位置から未使用のトナーと未使用のキャリアとを補給する現像剤補給手段と、
    該現像剤補給手段により補給する未使用のトナーを収容するトナー収容部と、
    該現像剤補給手段により補給する未使用のキャリアを収容し、該トナー収容部とは別に設けられたキャリア収容部とを有し、
    該3つの搬送路の連結部である、該現像剤の受け取り及び受け渡しを行う箇所では現像剤を滞留させて垂直上方に持ち上げるような現像剤の移動がないように構成され、
    上記回収搬送路を上記現像剤担持体の下方に設けるとともに、上記3つの搬送路をほぼ同じ高さで、且つ、上記回収搬送路、上記供給搬送路及び上記撹拌搬送路の順に配置し、
    上記現像剤排出口は、上記回収搬送路中の底面から所定の高さだけ上方の上記供給搬送路とは反対側の側面部分に開口していることを特徴とする現像装置
  2. 求項1の現像装置において、
    上記供給搬送部材の最上位置が上記現像剤担持体の回転中心軸よりも下方に位置するように、かつ、該供給搬送部材の最上位置と該回転中心軸とを通る仮想平面と該回転中心軸を通る水平面とのなす角が20[°]以上50[°]以下の範囲内となるように、該供給搬送部材を配置したことを特徴とする現像装置。
  3. 請求項1またはの現像装置において、
    上記現像剤排出手段による現像剤の排出は上記現像装置内に存在する現像剤の全体量の一部に相当する量であることを特徴とする現像装置。
  4. 請求項1、2またはの現像装置において、
    上記現像剤補給手段によって該現像装置に補給された現像剤量とほぼ等量の現像剤が、上記現像剤排出手段によって該現像装置外に排出されることを特徴とする現像装置。
  5. 請求項1、2、3またはの現像装置において、
    上記現像剤補給手段は、未使用キャリアと未使用のトナーとをそれぞれ独立した補給動作で該現像装置に補給することを特徴とする現像装置。
  6. 請求項1、2、3、4またはの現像装置において、
    該現像装置内の現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段と、
    現像剤担持体の駆動時間または画像形成枚数を積算する画像形成積算手段と、
    該トナー濃度検知手段の検知結果と該画像形成積算手段の積算値とが入力され、この入力値に応じて未使用トナーおよび未使用キャリアの補給動作を制御する制御部とを備え、
    該制御部は該トナー濃度検知手段の検知結果に基づいて未使用トナーの補給量を制御し、該画像形成積算手段の積算値に基づいて未使用キャリアの補給を行うように制御することを特徴とする現像装置。
  7. 請求項1、2、3、4、5またはの現像装置において、
    該現像装置と上記トナー収容部とを複数備え、上記キャリア収容部一つに対して複数の該現像装置と該トナー収容部とを備えていることを特徴とする現像装置。
  8. 請求項1、2、3、4、5、6またはの現像装置において、
    上記現像剤補給手段は、上記現像剤補給位置へ未使用のトナーまたは磁性キャリアを移送するための一軸偏心スクリュポンプを有し、該一軸偏心スクリュポンプに未未使用のトナーまたは未使用のキャリアを送り込むための補給路内を負圧化して該一軸偏心スクリュポンプ内の未使用のトナーまたは未使用のキャリアを該現像剤補給位置へ送り出す構成を備えていることを特徴とする現像装置。
  9. 請求項1、2、3、4、5、6、7またはの現像装置において、
    上記現像剤補給位置を、上記回収搬送路中の上記現像剤排出口よりも現像剤搬送方向下流側又は上記撹拌搬送路中に設けたことを特徴とする現像装置。
  10. 請求項1、2、3、4、5、6、7またはの現像装置において、
    上記現像剤補給位置を、上記回収搬送路及び上記供給搬送路から上記撹拌搬送路への現像剤の受け渡しが行われる箇所に設けたことを特徴とする現像装置。
  11. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9または10の現像装置において、
    上記現像剤排出手段は、現像装置内に存在する現像剤の量が規定量を超えたときにその越えた分の現像剤を排出するものであることを特徴とする現像装置。
  12. 潜像担持体と、
    該潜像担持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、
    該潜像にトナーを付着させてこれを現像する現像手段とを有し、
    該潜像担持体表面に形成されたトナー像を最終的に記録材上に転写して画像形成を行う画像形成装置において、
    該現像手段として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または11の現像装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項12の画像形成装置において、
    上記潜像担持体及び上記現像装置をそれぞれ複数有し、
    各潜像担持体上にそれぞれ形成された各トナー像が互いに重なり合った画像を最終的に記録材上に形成する構成を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項12または13の画像形成装置において、
    上記潜像担持体及び上記現像装置を備え、かつ、該潜像担持体上のトナー像を記録材上に転写させるための作像部を2つ有し、
    一方の作像部による上記記録材の一方の面へのトナー像の転写、及び、他方の作像部による該記録材の他方の面へのトナー像の転写を、同時又は順次に行い、
    該記録材の両面に各トナー像が転写された後に該各トナー像を該記録材に定着させる定着手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
JP2005282497A 2005-09-28 2005-09-28 現像装置、及び画像形成装置 Active JP4852286B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005282497A JP4852286B2 (ja) 2005-09-28 2005-09-28 現像装置、及び画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005282497A JP4852286B2 (ja) 2005-09-28 2005-09-28 現像装置、及び画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007093944A JP2007093944A (ja) 2007-04-12
JP4852286B2 true JP4852286B2 (ja) 2012-01-11

Family

ID=37979765

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005282497A Active JP4852286B2 (ja) 2005-09-28 2005-09-28 現像装置、及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4852286B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008275895A (ja) * 2007-04-27 2008-11-13 Ricoh Co Ltd 画像形成装置・プロセスカートリッジ
JP2009014781A (ja) * 2007-06-29 2009-01-22 Ricoh Co Ltd 現像装置及びこれを備えた画像形成装置
JP5239487B2 (ja) * 2008-05-07 2013-07-17 コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 現像装置
JP5538934B2 (ja) 2010-02-09 2014-07-02 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP5742795B2 (ja) * 2012-07-10 2015-07-01 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0437773A (ja) * 1990-06-01 1992-02-07 Konica Corp カラー画像形成装置
JPH04168457A (ja) * 1990-11-01 1992-06-16 Canon Inc 現像装置
JPH06208302A (ja) * 1993-01-08 1994-07-26 Sharp Corp 現像装置
JPH1165248A (ja) * 1997-08-13 1999-03-05 Fuji Xerox Co Ltd 現像装置
JPH11167260A (ja) * 1997-12-03 1999-06-22 Toshiba Corp 現像装置
JPH11219013A (ja) * 1998-01-30 1999-08-10 Fuji Xerox Co Ltd 現像装置
JP3680571B2 (ja) * 1998-09-04 2005-08-10 富士ゼロックス株式会社 現像装置
JP2001215797A (ja) * 2000-01-28 2001-08-10 Fuji Xerox Co Ltd 現像装置
JP2001249545A (ja) * 2000-03-06 2001-09-14 Konica Corp 画像形成装置
JP2002023496A (ja) * 2000-07-10 2002-01-23 Sharp Corp 現像装置
JP2004077587A (ja) * 2002-08-12 2004-03-11 Konica Minolta Holdings Inc 現像装置及び画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007093944A (ja) 2007-04-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4758282B2 (ja) 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
US7593671B2 (en) Developing device, a developing method, a process cartridge and an image forming apparatus
EP1791035B1 (en) Developing unit for a two-component developer
US7577387B2 (en) Developing unit having improved agent recovery and supply system and image forming apparatus using the same
US8620203B2 (en) Waste toner container and image forming apparatus incorporating same
US20120269544A1 (en) Development device, process cartridge, and image forming apparatus incorporating same
JP2007011004A (ja) 画像形成装置
JP5037253B2 (ja) 現像装置、画像形成装置
JP4832838B2 (ja) 現像装置、及び画像形成装置
JP5442186B2 (ja) 現像装置、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ
JP4852286B2 (ja) 現像装置、及び画像形成装置
JP4742243B2 (ja) 現像装置、及び画像形成装置
JP2006330199A (ja) 画像形成装置、トナー及びキャリア
JP4681978B2 (ja) 画像形成装置
JP4611145B2 (ja) 現像装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP4742245B2 (ja) 現像装置及び画像形成装置
JP2008116651A (ja) 現像装置および画像形成装置
JP4639164B2 (ja) 画像形成装置
US7369147B2 (en) Image forming apparatus and control method thereof
JP2007147807A (ja) 現像装置、及び画像形成装置
JP2007279330A (ja) 現像装置、画像形成装置、これらに用いるキャリア、トナー
JP4358049B2 (ja) 画像形成装置
JP2014174259A (ja) 画像形成装置
JP2009015051A (ja) 現像装置、キャリア、トナー、現像剤、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP2010237468A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080730

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101119

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110225

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110426

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111007

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111024

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4852286

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141028

Year of fee payment: 3