JP4838489B2 - 二酸化窒素と二酸化炭素の除去方法及びその装置 - Google Patents
二酸化窒素と二酸化炭素の除去方法及びその装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4838489B2 JP4838489B2 JP2003201435A JP2003201435A JP4838489B2 JP 4838489 B2 JP4838489 B2 JP 4838489B2 JP 2003201435 A JP2003201435 A JP 2003201435A JP 2003201435 A JP2003201435 A JP 2003201435A JP 4838489 B2 JP4838489 B2 JP 4838489B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gas
- carbon dioxide
- dioxide
- nitrogen dioxide
- denitration
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A50/00—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
- Y02A50/20—Air quality improvement or preservation, e.g. vehicle emission control or emission reduction by using catalytic converters
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02C—CAPTURE, STORAGE, SEQUESTRATION OR DISPOSAL OF GREENHOUSE GASES [GHG]
- Y02C20/00—Capture or disposal of greenhouse gases
- Y02C20/40—Capture or disposal of greenhouse gases of CO2
Landscapes
- Treating Waste Gases (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、窒素酸化物及び二酸化炭素を含有するガス中から二酸化窒素と二酸化炭素を除去する方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、火力発電設備やボイラ設備では、天然ガス等の化石燃料を多量に用いており、大気汚染防止及び地球環境の清浄化の見地から、窒素酸化物、二酸化炭素等の放出に関する量的、濃度的抑制が問題になっている。この中で、窒素酸化物に関しては、酸性雨を引き起こし、人体、動植物等に被害を与える恐れがある。このため、窒素酸化物を処理する排煙脱硝が既に実施されており、その処理方法は触媒を用いたアンモニア触媒法が主流となっている。
【0003】
一方、二酸化炭素については、フロンガスやメタンガスと共に地球温暖化防止の見地から、例えば、PSA(圧力スウィング)法、膜分離法、及び塩基性化合物を用いた反応吸収法等の適用による排出の抑制が検討されている。また、燃焼排ガス中の一酸化窒素をオゾン添加により二酸化窒素に変換した後、脱炭酸工程においてアルカノールアミン水溶液と接触させて、二酸化炭素と共に二酸化窒素を除去する技術が開発されている(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特許第3233802号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、窒素酸化物の主成分である一酸化窒素もオゾンにより二酸化窒素に変換して、脱炭酸工程で除去しており、脱炭酸吸収液への窒素酸化物の蓄積量が比較的多く、脱炭酸吸収液のリクレーミング頻度が増加し、運転コストの増大等といった問題点がある。
【0006】
そこで、本発明は、前記の問題点に鑑み、窒素酸化物及び二酸化炭素を含有するガス中から二酸化窒素を効率良く除去することができ、かつ脱炭酸吸収液への窒素酸化物の蓄積を抑制することができる二酸化窒素と二酸化炭素の除去方法及びその装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係る二酸化窒素と二酸化炭素の除去方法は、窒素酸化物及び二酸化炭素を含有するガスを、還元性物質として亜硫酸塩、亜硫酸水素塩またはこれらの混合物のみを含む塩基性吸収液に接触させて、前記ガス中から二酸化窒素を除去する脱硝工程と、前記脱硝工程で脱硝処理されたガスを脱炭酸吸収液と接触させて、前記ガス中から二酸化炭素を除去し、ガス中の二酸化窒素濃度を5ppm以下にする脱炭酸工程とを含んでなることを特徴とする。
【0008】
窒素酸化物のうち二酸化窒素は脱炭酸吸収液で吸収されるものの、一酸化窒素は吸収され難い。一方、炭酸ナトリウムなどの炭酸塩、水酸化ナトリウムなどの水酸化塩を用いた脱硝処理では、二酸化窒素の吸収率が低く、ガス中の二酸化窒素を十分に除去することができない。そこで、本発明では、処理対象となるガスを脱炭酸処理する前に、還元性物質を含む塩基性吸収液を用いて、ガス中の二酸化窒素を予め除去することとした。これにより、ガス中の二酸化窒素を高い効率で除去できるので、脱炭酸工程における脱炭酸吸収液への窒素酸化物の蓄積を抑制することが可能となる。
【0009】
前記還元性物質としては、標準還元電位が−0.5V以上であるものが好ましい。
【0010】
前記脱炭酸吸収液としては、塩基性アミン化合物を含む吸収液を用いることが好ましい。前記塩基性アミン化合物としては、アルコール性水酸基含有1級アミン類、アルコール性水酸基含有2級アミン類、アルコール性水酸基含有3級アミン類、ポリエチレンポリアミン類、環状アミン類、ポリアミン類及びアミノ酸類からなる群から選ばれた1つの化合物又は2以上の混合物を使用することが好ましい。
【0011】
また、本発明は、別の態様として、二酸化窒素と二酸化炭素の除去装置であって、ガスに脱硝吸収液を接触させ、ガス中の二酸化窒素濃度を5ppm以下にする脱硝手段と、ガスに脱炭酸吸収液を接触させる脱炭酸手段と、前記脱硝手段の脱硝処理後ガスを前記脱炭酸手段に導入する配管とを含んでなり、前記脱硝吸収液が、還元性物質として亜硫酸塩、亜硫酸水素塩またはこれらの混合物のみを含む塩基性吸収液であることを特徴とする。
【0012】
前記還元性物質としては、標準還元電位が−0.5V以上であるものが好ましい。
【0013】
前記脱炭酸吸収液としては、塩基性アミン化合物を含む吸収液が好ましい。前記塩基性アミン化合物としては、アルコール性水酸基含有1級アミン類、アルコール性水酸基含有2級アミン類、アルコール性水酸基含有3級アミン類、ポリエチレンポリアミン類、環状アミン類、ポリアミン類及びアミノ酸類からなる群から選ばれた1つの化合物又は2以上の混合物が好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明に係る二酸化窒素と二酸化炭素の除去装置の概要を示す模式図である。図1に示すように、本装置は、脱硝手段10と、その後流側に設けた脱炭酸手段20とで主に構成される。脱硝手段10は、処理対象のガスに脱硝吸収液2を接触させる湿式(気液接触型)の吸収装置であって、使用する吸収液に応じてガス分散型吸収塔、液分散型吸収塔、濡れ壁吸収塔、充填塔などを採用することができる。また、脱炭酸手段20も同様に、処理対象のガスに脱炭酸吸収液4を接触させる湿式の吸収装置であって、特に、後述する図2に示す装置を採用することが好ましい。
【0015】
このような構成によれば、先ず、脱硝手段10に、窒素酸化物と二酸化炭素を含有する燃焼排ガス1を導入する。なお、処理対象となるガスは、燃焼排ガス1に限られず、燃料用のガスであってもよく、その他様々なガスも適用できる。対象となるガスは水分、酸素、その他の成分を含んでいてもよい。ガスの圧力は加圧であっても、常圧であってもよく、温度は低温であっても高温であってもよく、特に制限はない。好ましくは、常圧の燃焼排ガスである。
【0016】
脱硝手段10では、導入した燃焼排ガス1に対して、還元性物質を含む塩基性の脱硝吸収液2を噴霧し、気液接触させる。ガス1中の二酸化窒素は、還元性物質との反応吸収によりガス中から除去される。還元性物質としては、二酸化窒素の除去性能の観点から、標準還元電位が−0.5ボルト以上の物質であることが好ましい。標準還元電位が−0.5ボルト以上の物質としては、例えば、亜硫酸ナトリウムなどの亜硫酸塩、亜硫酸水素ナトリウムなどの亜硫酸水素塩、チオ硫酸ナトリウムなどのチオ硫酸塩、亜ジチオン酸ナトリウムなどの亜ジチオン酸塩、ヨウ化カリウムなどのヨウ化物がある。特に、二酸化窒素の除去性能の観点から、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、亜ジチオン酸塩がより好ましい。脱硝吸収液2は、これらのうちの1つの化合物又は2以上の混合物を含むことができる。また、還元性物質は、必要に応じて水酸化ナトリウムや炭酸ナトリウム等の塩基性化合物の水溶液と混合して、脱硝吸収液2として使用する。還元性物質は、0.01〜30重量%、好ましくは0.1〜10重量%の水溶液として使用する。
【0017】
脱硝手段10により二酸化窒素が除去された脱硝処理後ガス3は、脱硝手段10から排出して、後流側に設置した脱炭酸手段20に導入する。なお、脱硝処理後ガス3中の二酸化窒素濃度は、5ppm以下にすることが好ましく、3ppm以下にすることがより好ましい。ガス3中の二酸化窒素濃度を5ppm以下にすることで、後述する脱炭酸吸収液に二酸化窒素が蓄積されるのを抑制することができる。
【0018】
脱炭酸手段20では、導入した脱硝処理後ガス3に対して塩基性アミン化合物を含む脱炭酸吸収液4を噴霧し、気液接触させる。ガス3中の二酸化炭素及び残存する二酸化窒素は、脱炭酸吸収液4に吸収されてガス中から除去される。塩基性アミン化合物としては、例えば、モノエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールなどのアルコール性水酸基含有1級アミン類、ジエタノールアミン、2−メチルアミノエタノール、2−エチルアミノエタノールなどのアルコール性水酸基含有2級アミン類、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、2−ジメチルアミノエタノール、2−ジエチルアミノエタノールなどのアルコール性水酸基含有3級アミン類、エチレンジアミン、トリエチレンジアミン、ジエチレントリアミンなどのポリエチレンポリアミン類、ピペラジン類、ピペリジン類、ピロリジン類などの環状アミン類、キシリレンジアミンなどのポリアミン類、メチルアミノカルボン酸などのアミノ酸類が使用できる。
【0019】
脱炭酸吸収液4は、これらのうちの1つの化合物又は2以上の混合物を含むことができる。塩基性アミン化合物は、通常10〜70重量%の水溶液として使用される。また、吸収液には、二酸化炭素吸収促進剤や腐食防止剤を加えることができるし、その他の媒体としてメタノール、ポリエチレングリコール、スルフォラン等を加えることもできる。脱炭酸手段20により二酸化炭素と残存する二酸化窒素が除去された脱炭酸処理後ガス5は、脱炭酸手段20から排出して、放出又は次の必要な工程(図示省略)に送る。
【0020】
このように、二酸化窒素は脱炭酸吸収液4に吸収されるものの、一酸化窒素は吸収され難いため、予め脱硝手段10において還元性物質を含む塩基性の脱硝吸収液2を用いて二酸化窒素を効率良く除去しておくことにより、脱炭酸吸収液4への窒素酸化物の蓄積を抑制することが可能となる。
【0021】
図2は、本発明における脱炭酸手段の一実施の形態の概要を示す模式図である。図2に示すように、脱炭酸手段20は、吸収塔21と再生塔26とから主に構成される。吸収塔21は、塔の底部から順に、二酸化炭素吸収部22、二酸化炭素吸収部デミスタ23、水洗部24、水洗部デミスタ25を備えている。吸収塔21には、二酸素炭素吸収部22と二酸素炭素吸収部デミスタ23の間に塩基性アミン化合物を含む再生吸収液45を供給するライン、二酸素炭素吸収部デミスタ23と水洗部24の間から洗浄水46を取り出し、これを水洗部24と水洗部デミスタ25の間に供給するライン、吸収塔21の底部から脱硝処理後ガス3と接触後の負荷吸収液34を再生塔26に送るライン、吸収塔21の頂上部から脱炭酸処理後ガス5を放出又は次の工程(図示省略)に導入するラインが設けられている。上記の再生吸収液45を供給するラインと洗浄水46を供給するラインとには、それぞれ熱交換器36、37が設けられている。
【0022】
再生塔26は、塔の底部から順に、回収部27、濃縮部28を備えている。再生塔26には、回収部27と濃縮部28の間に負荷吸収液44を導入するライン、再生塔26の底部から加熱後の負荷吸収液44をリボイラ31及びリクレーマ32に供給するライン、再生塔26の頂上部から加熱により発生する二酸化炭素含有ガス42を二酸化炭素分離器34に供給するラインが設けられている。この二酸化炭素分離器34に二酸化炭素含有ガス42を供給するラインには、コンデンサ33が設けられている。
【0023】
リボイラ31には、蒸気を再生塔26の回収部27下部に供給するラインと、再生吸収液45を吸収塔21に供給するラインが設けられている。この再生吸収液45を供給するラインには、吸収塔21から再生塔26に負荷吸収液44を供給するラインとの間で熱交換を行うための熱交換器35が設けられている。また、リクレーマ32には、リクレーミング操作後の再生吸収液35を再生塔26の回収部27下部に供給するラインが設けられている。さらに、二酸化炭素分離器34には、高純度二酸化炭素43を放出又は次工程(図示省略)に供給するラインと、生成した水を再生塔還流水47として再生塔26の濃縮部28上部及び洗浄水46として吸収塔21に供給するラインが設けられている。
【0024】
このような構成によれば、先ず、脱炭酸手段20では、必要に応じて冷却された脱硝処理後ガス3を吸収塔21に導入し、二酸化炭素吸収部22で塩基性アミン化合物を含む再生吸収液45と接触させ、ガス3中の二酸化炭素と残存する二酸化窒素を除去する。さらにガスを水洗部24で水洗した後、脱炭酸処理後ガス5として吸収塔21から排出する。一方、接触後の負荷吸収液44は、再生塔26に送り、リボイラ31へ供給されるスチーム41により加熱して、二酸化炭素を放散する。一方、負荷吸収液44中の二酸化窒素の大部分は放散されずに硝酸塩あるいは亜硝酸塩として吸収液中に残存する。
【0025】
吸収液中の硝酸塩あるいは亜硝酸塩を取り除く場合には、吸収液をリクレーマ32に送る。リクレーマ32では、塩基性ナトリウム化合物48を添加した後、スチーム(図示省略)により加熱して、アミン化合物を留出して再生塔26に送る。アミン化合物と分離された硝酸塩あるいは亜硝酸塩は、硝酸ナトリウムと亜硝酸ナトリウムの混合物であるスラッジ49としてリクレーマ32から排出する。通常、二酸化炭素を放散した再生吸収液45は、再び脱硝処理後ガス3中の二酸化炭素を吸収するために、吸収塔21に供給する。
【0026】
一方、回収部27で放散された二酸化炭素は、濃縮部28で洗浄した後、再生塔26から排出する。再生塔26から排出された二酸化炭素含有ガス42は、コンデンサ33で冷却した後、二酸化炭素分離器34に導入する。二酸化炭素分離器34では、高純度二酸化炭素43と水とに分離し、水は、洗浄水46として吸収塔21に供給するとともに、再生塔還流水47として再生塔26に供給する。
【0027】
このように、再生塔26において、吸収液中に吸収された二酸化窒素は硝酸塩あるいは亜硝酸塩として残存するため、これを取り除くためには、吸収液をリクレーマ32に送り、リクレーミングする必要がある。本発明によれば、還元性物質を含む脱硝吸収液によって、ガス中のほとんどの二酸化窒素を予め除去しており、また一酸化窒素は脱炭酸吸収液に吸収され難いため、脱炭酸吸収液には窒素酸化物がほとんど蓄積されない。よって、リクレーマ32による脱炭酸吸収液のリクレーミング頻度を減少させることができ、運転コスト等を低減させることができる。
【0028】
【実施例】
以下、実施例と比較例により、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
濡れ壁吸収塔を用いて、先ず、試験ガスを脱硝吸収液と接触させて、試験ガス中の二酸化窒素を吸収させた。試験ガスとしては、二酸化窒素が27ppm、二酸化炭素が3%、一酸化窒素が150ppm、酸素が15%の組成(体積比)を有するガスを使用した。また、脱硝吸収液としては、濃度0.5mol/Lの亜硫酸ナトリウム水溶液を使用した。そして、濡れ壁吸収塔のガス出口において、脱硝処理後のガス中の二酸化窒素濃度を測定した。次に、この脱硝処理後のガスを脱炭酸吸収液に通気して、試験ガス中の二酸化窒素と二酸化炭素を脱炭酸吸収液に吸収させた。脱炭酸吸収液としては、アルコール性水酸基含有アミン水溶液を使用した。そして、脱炭酸吸収液中の窒素酸化物の蓄積量を測定した。この結果を表1に示す。
【0029】
(比較例1)
脱硝吸収液として、亜硫酸ナトリウム水溶液の代わりに濃度0.5mol/Lの炭酸ナトリウム水溶液を用いたことを除いて、実験例1と同様にして、試験ガスの脱硝処理を行うと共に、脱硝処理後のガスを脱炭酸吸収液に通気した。この結果を実験例1の結果と併せて表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
表1に示した通り、脱硝吸収液として亜硫酸ナトリウム水溶液を用いた実験例1では、比較例1の炭酸ナトリウム水溶液の場合に比べて、二酸化窒素が効率良く除去され、脱硝処理後の二酸化窒素濃度は3ppmであった。さらに、実験例1の脱炭酸吸収液への窒素酸化物蓄積量は、比較例1に比べて0.1倍であり、実験例1では、脱炭酸吸収液への窒素酸化物の蓄積を抑えることができた。
【0032】
【発明の効果】
上述してきたように、本発明によれば、窒素酸化物及び二酸化炭素を含有するガス中から二酸化窒素を効率良く除去し、かつ脱炭酸吸収液への窒素酸化物の蓄積を抑制する二酸化窒素と二酸化炭素の除去方法及びその装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る二酸化窒素と二酸化炭素の除去装置の概要を示す模式図である。
【図2】本発明に適用できる脱炭酸手段の一実施の形態を示す模式図である。
【符号の説明】
1 燃焼排ガス
2 脱硝吸収液
3 脱硝処理後ガス
4 脱炭酸吸収液
5 脱炭酸処理後ガス
10 脱硝手段
20 脱炭酸手段
21 吸収塔
22 二酸化炭素吸収部
23 二酸化炭素吸収部デミスタ
24 水洗部
25 水洗部デミスタ
26 再生塔
27 回収部
28 濃縮部
31 リボイラ
32 リクレーマ
33 コンデンサ
34 二酸化炭素分離器
35〜37 熱交換器
41 スチーム
42 二酸化炭素含有ガス
43 高純度二酸化炭素
44 負荷吸収液
45 再生吸収液
46 洗浄水
47 再生塔還流水
48 塩基性ナトリウム化合物
49 スラッジ
Claims (8)
- 窒素酸化物及び二酸化炭素を含有するガスを、還元性物質として亜硫酸塩、亜硫酸水素塩またはこれらの混合物のみを含む塩基性吸収液に接触させて、前記ガス中から二酸化窒素を除去し、ガス中の二酸化窒素濃度を5ppm以下にする脱硝工程と、前記脱硝工程で脱硝処理されたガスを脱炭酸吸収液と接触させて、前記ガス中から二酸化炭素を除去する脱炭酸工程とを含んでなる二酸化窒素と二酸化炭素の除去方法。
- 前記還元性物質は、標準還元電位が−0.5V以上である請求項1に記載の二酸化窒素と二酸化炭素の除去方法。
- 前記脱炭酸吸収液が塩基性アミン化合物を含む吸収液である請求項1又は2に記載の二酸化窒素と二酸化炭素の除去方法。
- 前記塩基性アミン化合物が、アルコール性水酸基含有1級アミン類、アルコール性水酸基含有2級アミン類、アルコール性水酸基含有3級アミン類、ポリエチレンポリアミン類、環状アミン類、ポリアミン類及びアミノ酸類からなる群から選ばれた1つの化合物又は2以上の混合物である請求項3に記載の二酸化窒素と二酸化炭素の除去方法。
- ガスに脱硝吸収液を接触させ、ガス中の二酸化窒素濃度を5ppm以下にする脱硝手段と、ガスに脱炭酸吸収液を接触させる脱炭酸手段と、前記脱硝手段の脱硝処理後ガスを前記脱炭酸手段に導入する配管とを含んでなり、前記脱硝吸収液が、還元性物質として亜硫酸塩、亜硫酸水素塩またはこれらの混合物のみを含む塩基性吸収液である二酸化窒素と二酸化炭素の除去装置。
- 前記還元性物質は、標準還元電位が−0.5V以上である請求項5に記載の二酸化窒素と二酸化炭素の除去装置。
- 前記脱炭酸吸収液が塩基性アミン化合物を含む吸収液である請求項5又は6に記載の二酸化窒素と二酸化炭素の除去装置。
- 前記塩基性アミン化合物が、アルコール性水酸基含有1級アミン類、アルコール性水酸基含有2級アミン類、アルコール性水酸基含有3級アミン類、ポリエチレンポリアミン類、環状アミン類、ポリアミン類及びアミノ酸類からなる群から選ばれた1つの化合物又は2以上の混合物である請求項7に記載の二酸化窒素と二酸化炭素の除去装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003201435A JP4838489B2 (ja) | 2003-07-25 | 2003-07-25 | 二酸化窒素と二酸化炭素の除去方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003201435A JP4838489B2 (ja) | 2003-07-25 | 2003-07-25 | 二酸化窒素と二酸化炭素の除去方法及びその装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005040683A JP2005040683A (ja) | 2005-02-17 |
JP4838489B2 true JP4838489B2 (ja) | 2011-12-14 |
Family
ID=34261495
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003201435A Expired - Lifetime JP4838489B2 (ja) | 2003-07-25 | 2003-07-25 | 二酸化窒素と二酸化炭素の除去方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4838489B2 (ja) |
Families Citing this family (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006346552A (ja) * | 2005-06-15 | 2006-12-28 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 二酸化窒素処理装置 |
JP4875522B2 (ja) * | 2007-03-14 | 2012-02-15 | 三菱重工業株式会社 | Co2回収装置及び廃棄物抽出方法 |
AU2010226936B2 (en) * | 2009-10-07 | 2012-03-15 | Kabushiki Kaisha Toshiba | CO2 recovery system and CO2 absorption liquid |
JP5099150B2 (ja) * | 2010-02-26 | 2012-12-12 | 株式会社デンソー | 排気浄化装置の異常診断装置 |
JP2011179338A (ja) * | 2010-02-26 | 2011-09-15 | Denso Corp | 内燃機関用NOx除去システム |
US8414852B1 (en) * | 2011-11-21 | 2013-04-09 | Fluor Technologies Corporation | Prevention of nitro-amine formation in carbon dioxide absorption processes |
US20130259786A1 (en) * | 2012-03-30 | 2013-10-03 | Alstom Technology Ltd. | Apparatus and method for the removal of nitrogen dioxide from a flue gas stream |
JP6057545B2 (ja) * | 2012-05-25 | 2017-01-11 | 三菱重工業株式会社 | 排ガス処理装置 |
JP5968159B2 (ja) | 2012-08-20 | 2016-08-10 | 三菱重工業株式会社 | Co2回収装置およびco2回収方法 |
CN106031841B (zh) * | 2015-03-20 | 2020-01-07 | 北京博源恒升高科技有限公司 | 一种气体脱硝工艺及设备 |
CN106031844B (zh) * | 2015-03-20 | 2020-01-07 | 江西永丰博源实业有限公司 | 一种脱硫脱硝剂 |
JP2023031928A (ja) * | 2021-08-26 | 2023-03-09 | 三菱重工業株式会社 | 二酸化炭素吸収還元溶液、二酸化炭素吸収還元装置、及び二酸化炭素吸収還元方法 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS50106870A (ja) * | 1974-01-30 | 1975-08-22 | ||
JPS5135669A (en) * | 1974-09-20 | 1976-03-26 | Osaka Soda Co Ltd | Haigasuchu no nisankachitsuso no kyushujokyohoho |
JPH05231A (ja) * | 1991-02-12 | 1993-01-08 | Chiyoda Corp | 燃焼排ガスのco2 除去方法 |
JPH07246313A (ja) * | 1994-03-09 | 1995-09-26 | Kansai Electric Power Co Inc:The | 燃焼排ガス中の二酸化炭素と硫黄酸化物を除去する方法 |
JP3529855B2 (ja) * | 1994-09-28 | 2004-05-24 | 東京電力株式会社 | 被処理ガス中の二酸化炭素の処理方法及び吸収液 |
JP3233802B2 (ja) * | 1994-12-15 | 2001-12-04 | 関西電力株式会社 | 燃焼排ガス中の炭酸ガスと窒素酸化物を除去する方法 |
-
2003
- 2003-07-25 JP JP2003201435A patent/JP4838489B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2005040683A (ja) | 2005-02-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4216152B2 (ja) | 脱硫脱炭酸方法及びその装置 | |
JP4995084B2 (ja) | Co2の除去を包含する燃焼ガスの超清浄化 | |
JP4759514B2 (ja) | 気体流れからco2を回収する方法 | |
JP3233802B2 (ja) | 燃焼排ガス中の炭酸ガスと窒素酸化物を除去する方法 | |
CA2819904C (en) | Method and absorbent composition for recovering a gaseous component from a gas stream | |
JP5230080B2 (ja) | 吸収液、co2の除去装置及び方法 | |
JP4634384B2 (ja) | 吸収液、co2又はh2s又はその双方の除去方法及び装置 | |
JP3197183B2 (ja) | 燃焼排ガス中の二酸化炭素を除去する方法 | |
JPH09262432A (ja) | 脱炭酸塔排ガス中の塩基性アミン化合物の回収方法 | |
US9399188B2 (en) | Apparatus for removing carbon dioxide in combustion exhaust gas | |
JPH0691135A (ja) | 燃焼排ガス中の二酸化炭素を除去する方法 | |
JP2002126439A (ja) | アミン回収方法及び装置並びにこれを備えた脱炭酸ガス装置 | |
JP4838489B2 (ja) | 二酸化窒素と二酸化炭素の除去方法及びその装置 | |
JP2014036942A (ja) | Co2回収装置およびco2回収方法 | |
JP2009539595A (ja) | 煙道ガスからの二酸化炭素の除去 | |
KR20120116431A (ko) | 알코올-기반 기체 탈리 방법 | |
KR20150049835A (ko) | 산소분리 장치를 구비한 이산화탄소 분리 회수 장치 및 이를 이용한 연도가스에서 이산화탄소 분리 회수 방법 | |
JP2016000381A (ja) | 酸性ガス処理方法および酸性ガス処理装置 | |
KR101038764B1 (ko) | 이산화탄소 분리 회수 장치 및 그의 공정 방법 | |
JP2786562B2 (ja) | 燃焼排ガスの処理方法 | |
JP3716195B2 (ja) | 脱硫脱炭酸方法 | |
US11413572B2 (en) | Methods and systems for emissions control in solvent-based CO2 capture processes using CO2 | |
KR101485952B1 (ko) | 산소제거 장치를 구비한 이산화탄소 분리 회수 장치 | |
JP2015085310A (ja) | 酸性ガス除去方法 | |
JPH05245338A (ja) | 燃焼排ガス中の二酸化炭素と硫黄酸化物を除去する方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060523 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080602 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090821 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20091020 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20101105 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20101228 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110913 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110930 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141007 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4838489 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |