JP4824443B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

Description

本発明は液晶表示装置に関し、特に、電界制御複屈折（ＥＣＢ：Ｅｌｅｃｔｒｉｃａｌｌｙ Ｃｏｎｔｒｏｌｌｅｄ Ｂｉｒｅｆｒｉｎｇｅｎｃｅ）モードの透過型液晶表示装置に関する。

液晶表示装置は、動作モードによってＴＮ（Ｔｗｉｓｔｅｄ Ｎｅｍａｔｉｃ）型、ＧＨ（Ｇｕｅｓｔ Ｈｏｓｔ）型、ＥＣＢ（Ｅｌｅｃｔｒｉｃａｌｌｙ Ｃｏｎｔｒｏｌｌｅｄ Ｂｉｒｅｆｒｉｎｇｅｎｃｅ）型、及びＯＣＢ（Ｏｐｔｉｃａｌｌｙ Ｃｏｍｐｅｎｓａｔｅｄ Ｂｉｒｅｆｒｉｎｇｅｎｃｅ）型などに分けることができ、光源の利用方法によって、液晶表示パネルの裏面に光を照射して画像表示部に画像を表示させるためのバックライトを利用する透過型液晶表示装置と外部の光源を利用する反射型液晶表示装置の二つの種類に分類することができる。

また、上述した二つのタイプを必要な状況に応じて適切に選択して使用することができる装置の必要性が提起され、透過型および反射型の双方のタイプの特長を持っている半透過型液晶表示装置が登場し、半透過型液晶表示装置には、ＥＣＢモードの液晶パネルが具備されることが一般的である。

図１は、従来の半透過型液晶表示装置の概略断面図である。

図１に示したように、従来の半透過型液晶表示装置は、第１基板１０２および第２基板１０４それぞれに形成された配向膜１０３、１０５を互いに反対方向に配向させて、前記配向膜によって水平に配向された液晶層１０７が第１基板１０２および第２基板１０４の間に形成されて液晶セルを駆動するＥＣＢモード液晶パネル１００と、前記第１基板外側に具備された第１位相差板（ｒｅｔａｒｄａｔｉｏｎ ｆｉｌｍ）１１０と、前記第１位相差板の外側に具備された第１偏光板１２０と、前記第２基板の外側に具備された第２位相差板１３０と、前記第２位相差板の外側に具備された第２偏光板１４０とが含まれて構成される。

ここで、前記第１基板１０２および第２基板１０４それぞれの外側に配置された第１位相差板１１０および第２位相差板１３０は、光の偏光状態を変える機能を有する。例えば、第１位相差板１１０および第２位相差板１３０は、円偏光を直線偏光に変え、直線偏光を円偏光に変えるλ／４位相差板を使用するか、直線偏光の偏光方向を変えるλ／２位相差板を使用するか、またはλ／４位相差板とλ／２位相差板とを一緒に使用することができる。

また、第１位相差板１１０および第２位相差板１３０それぞれの外側には、第１偏光板１２０および第２偏光板１４０がそれぞれ配置されているが、第１偏光板１２０の透過軸は、第２偏光板１４０の透過軸に対して９０゜の角度差を有する。

また、第２偏光板１４０の外側、すなわち、第２偏光板１４０の下部には、バックライト（図示せず）が配置されて透過型の光源として利用される。

しかし、このような従来のＥＣＢモード半透過型液晶表示装置の場合、図示されたようにＥＣＢモード液晶パネルの上側および下側に、位相差板および偏光板がそれぞれ具備されなければならないので、液晶パネルの厚さが大きくなるという問題がある。

また、上記のＥＣＢモード液晶パネルで透過型液晶表示装置を具現するとき、上述で説明した半透過型液晶表示装置に具備された偏光板のみを液晶パネル上に配置すると、ＥＣＢモード液晶パネルの残余遅延（ｒｅｔａｒｄａｔｉｏｎ）が発生して、液晶パネルは暗い状態の表示が不可能になるという短所がある。

一方、上述した従来の液晶表示装置に関する技術を記載した文献としては、下記特許文献１等がある。
大韓民国特許出願公開第００５８０９２号明細書

したがって、本発明はＥＣＢモード透過型液晶表示装置に関し、ＥＣＢモード液晶パネル上下側にそれぞれ第１偏光板および第２偏光板を付着し、前記ＥＣＢモード液晶パネルと第２偏光板との間に補償フィルムを形成することで、ＥＣＢモード液晶パネルの残余遅延が発生する問題を解消することができる液晶表示装置を提供することに本発明の目的がある。

上述した目的を達成するために本発明の目的の第１側面は、第１基板および第２基板それぞれに形成された配向膜が互いに反対方向に配向されて、前記配向膜によって水平に配向された液晶層が前記第１基板と前記第２基板との間に形成される電界制御複屈折モード液晶パネルと、前記第１基板の液晶層が形成される側とは反対側に具備された第１偏光板と、前記第２基板の液晶層が形成される側とは反対側に具備された第２偏光板と、前記電界制御複屈折モード液晶パネルと前記第１偏光板との間には具備することなく、前記電界制御複屈折モード液晶パネルと前記第２偏光板との間のみに具備され、前記電界制御複屈折モード液晶パネルに具備された液晶層の配向方向と水平方向に８０゜ないし１００゜傾けられて光軸が配置された位相差フィルムと、が含まれており、前記位相差フィルムは、光学軸が前記第２基板の平面に対して傾斜し、負のレターデーション値を有する単軸性フィルムであることを特徴とする液晶表示装置を提供する。

また、前記第１偏光板の透過軸及び第２偏光板の透過軸は、前記電界制御複屈折モード液晶パネルに具備された液晶層の配向方向に対して３５゜ないし５５゜傾けられて配置され、好ましくは、４５゜傾けられて配置されることを特徴とする。

また、前記第１偏光板の透過軸及び第２偏光板の透過軸は、互いに８０゜ないし１００゜の角度差を有するように配置され、特に、互いに直交されるように配置されることを特徴とする。

また、前記補償フィルムの負のレターデーション値は、−１０ｎｍないし−６０ｎｍで、より好ましくは、前記負のレターデーション値は、−３５ｎｍであることを特徴とする。

また、前記広視野角補償フィルムの光軸は、前記電界制御複屈折モード液晶パネルに具備された液晶層の配向方向と水平に配置されることを特徴とする。

また、前記補償フィルムの光軸とこれに対面する第２偏光板の透過軸は、互いに３５゜ないし５５゜の角度差を有するように配置され、特に、互いに４５゜の角度差になるように配置されることを特徴とする。

本発明の液晶表示装置は、ＥＣＢモード液晶パネル上下側にそれぞれ第１、２偏光板を付着し、前記ＥＣＢモード液晶パネル及び偏光板の間に補償フィルムを形成するので、ＥＣＢモード液晶パネルの残余遅延が発生する問題を解決してコントラスト及び視野角を改善することができるという効果がある。

以下、添付された図面を参照して本発明の実施形態をより詳しく説明する。

図２は、本発明の一実施形態による液晶表示装置の断面図である。

図２を参照すれば、本発明の第１実施形態による液晶表示装置は、第１基板５０および第２基板１０にそれぞれ形成された液晶分子群を一定方向に配列させるための膜である第１配向膜４２および第２配向膜４４を互いに反対方向に配向して、第１配向膜４２および第２配向膜４４によって水平に配向された液晶層４０が第１基板５０および第２基板１０の間に形成されて液晶セルを駆動する電界制御複屈折（以下、「ＥＣＢ」と称する）モード液晶パネルと、第１基板５０の外側（液晶層が形成される側とは反対側）に具備された第１偏光板７０と、第２基板１０の外側（液晶層が形成される側とは反対側）に具備された第２偏光板８０と、前記ＥＣＢモード液晶パネル及び第２偏光板８０の間に具備された補償フィルム９０と、が含まれて構成される。

ここで、本発明の第１実施形態によるＥＣＢモード液晶パネルは、第１基板５０と第２基板１０が配置されており、下部の第２基板１０上にはゲート電極１３、ソース電極２３ａ、及びドレイン電極２３ｂからなる薄膜トランジスタＴｒが形成される。薄膜トランジスタＴｒは、アクティブ層１９とオミックコンタクト層２０とをさらに含む。ここで、ゲート電極１３の上部にはゲート絶縁膜１６が形成されている。

次に、薄膜トランジスタＴｒの上部には、保護層２５が形成されて薄膜トランジスタＴｒを覆っており、保護層２５は、ドレイン電極２３ｂを露出するコンタクトホール２７を持つ。次に、保護層２５上部には、画素電極３６が形成されており、コンタクトホール２７を通じてドレイン電極２３ｂに連結されている。

一方、第１基板５０の内側面には、薄膜トランジスタＴｒに対応する位置にブラックマトリックス５３が形成されている。ブラックマトリクスとは、マトリクス状に配列された画素電極部以外の部分の光を遮るための膜である。ブラックマトリクス５３の下部に赤色、緑色、青色が順次繰り返されているカラーフィルタパターン５６ａ、５６ｂ、５６ｃが形成されており、その下部にはオーバーコート層６０と透明導電物質からなる共通電極６３が形成されている。ここで、カラーフィルタパターン５６ａ、５６ｂ、５６ｃは、それぞれ一つの色が一つの画素電極３６に対応する。

また、第１基板５０及び第２基板１０の内側にそれぞれ第１配向膜４２及び第２配向膜４４が形成されており、第１配向膜４２及び第２配向膜４４の配向方向は互いに反対方向である。

第１配向膜４２及び第２配向膜４４の間には、液晶層４０が注入されており、前記第１及び第２配向膜によって水平に配向された液晶層４０の液晶分子は、画素電極３６と共通電極６３に電圧が印加された時、二つの電極である画素電極３６と共通電極６３との間に生成された電界によって配列状態が変化される。

また、本発明の実施形態の液晶表示装置は、透過型液晶表示装置として別途の光源が必要であり、図２に示さなかったが、第２偏光板８０の下部にバックライトを配置してバックライトから出る光を液晶パネルに入射させ、液晶の配列によって光の量を調節することで画像を表示する。

すなわち、本発明の実施形態によるＥＣＢモード液晶パネルは、第１基板５０および第２基板１０上に形成された第１配向膜４２および第２配向膜４４が互いに反対方向に配向され、第１配向膜４２および第２配向膜４４によって水平に配向された液晶層４０が第１基板５０および第２基板１０の間に形成されて液晶セルが駆動されることを特徴とする。

従来技術では、ＥＣＢモード液晶パネルは、図１で説明したように半透過型液晶表示装置に具備されることが一般的であるが、本発明の実施形態による液晶表示装置は、ＥＣＢモード液晶パネルを通じて透過型液晶表示装置を具現することを特徴とする。

また、ＥＣＢモード液晶パネルの上下側に第１偏光板７０および第２偏光板８０が具備されるだけでなく、ＥＣＢモード液晶パネル及び第２偏光板８０の間に具備された補償フィルム９０が含まれて構成されることを特徴とし、これによってＥＣＢモード液晶パネルの残余遅延の発生の問題を解消してコントラスト及び視野角を改善することができる。

ここで、補償フィルム９０は、広視野角補償フィルムまたは位相差フィルムからなる。

また、第１偏光板７０の透過軸及び第２偏光板８０の透過軸は、ＥＣＢモード液晶パネルに具備された液晶層４０の配向方向に対して３５゜ないし５５゜傾けられて配置され、好ましくは、４５゜傾けられて配置されることを特徴とする。

また、第１偏光板７０の透過軸及び第２偏光板８０の透過軸は、互いに８０゜ないし１００゜の角度差を有するように配置されることを特徴とする。

ただし、第１偏光板７０の透過軸及び第２偏光板８０の透過軸は、互いに直交するように配置されることが好ましい。

また、本発明は、ＥＣＢモード液晶パネル及び第２偏光板８０の間に補償フィルム９０が具備されるが、このとき補償フィルム９０は、−１０ｎｍないし−６０ｎｍのネガティブ遅延（負のレターデーション値）を持つことを特徴とし、特に−３５ｎｍのネガティブ遅延を持つのが好ましい。ここで、ネガティブ遅延とは、光学軸が基板の平面に対して傾斜しているネガティブ単軸フィルムであって、その単軸性フィルムの遅延Ｒｏである。単軸性フィルムの遅延Ｒｏは、正常屈折率ｎｅ、異常屈折率ｎｏ、およびフィルムの厚みをｄとすると、Ｒｏ＝ｄ（ｎｅ−ｎｏ）のように定義できる。

また、補償フィルム９０が広視野角補償フィルムである場合、光軸はＥＣＢモード液晶パネルに具備された液晶層の配向方向と−１０゜ないし１０゜の角度差を有するように配置され、好ましくは、水平に配列されることを特徴とする。一方、本発明では、補償フィルム９０が位相差フィルムの場合であり、光軸はＥＣＢモード液晶パネルに具備された液晶層の配向方向と８０゜ないし１００゜の角度差を有するように配置され、好ましくは、直交に配列されることを特徴とする。

補償フィルム９０の光軸とこれに対面する第１偏光板７０の透過軸は、互いに３５゜ないし５５゜の角度差を有するように配置される。

ただし、補償フィルム９０の光軸とこれに対面する第１偏光板７０の透過軸が互いに４５゜の角度差になるように配置されることがより好ましい。

図３は、本発明の実施形態による液晶表示装置に具備される広視野角補償フィルム内部構造の一実施形態を示す図面である。

なお、図３に示す実施形態は、本発明の実施形態の一例に過ぎないので、本発明に具備される広視野角補償フィルム内部構造が必ずしもこれに限定されるものではない。

図３を参照すれば、本発明の実施形態による広視野角補償フィルムの内部構造は、ネマティック液晶（Ｎｅｍａｔｉｃ Ｌｉｑｕｉｄ Ｃｒｙｓｔａｌ）分子４０５と、ディスコティック液晶（Ｄｉｓｃｏｔｉｃ Ｌｉｑｕｉｄ Ｃｒｙｓｔａｌ）分子４１０との光軸（Ｏｐｔｉｃａｌ ａｘｉｓ）を一致させて配列されることを特徴とし、これによってＥＣＢモード液晶パネルを透過した光の進行方向に対する位相差の変化をある程度補償することができる。

また、前記ネマティック液晶分子４０５は、ポジティブ単軸（ｐｏｓｉｔｉｖｅ ｕｎｉａｘｉａｌ）性物質であり、異常（ｅｘｔｒａｏｒｄｉｎａｒｙ）屈折率ｎｅが正常（ｏｒｄｉｎａｒｙ）屈折率ｎｏより大きく、ディスコティック液晶４０５は、ネガティブ単軸（ｎｅｇａｔｉｖｅ ｕｎｉａｘｉａｌ）性物質であり、異常屈折率ｎｅが正常屈折率ｎｏより小さい。

以上、添付した図面を参照して本発明について詳細に説明したが、これは例示的なものに過ぎず、当該技術分野における通常の知識を有する者であれば、多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるということを理解することができる。

従来の半透過型液晶表示装置の概略断面図である。 本発明の一実施形態による液晶表示装置の断面図である。 本発明の実施形態による液晶表示装置に具備される広視野角補償フィルム内部構造の一実施形態を示す図である。

符号の説明

４０ 液晶層、
４１ 第１配向膜、
４４ 第２配向膜、
７０ 第１偏光板、
８０ 第２偏光板、
９０ 広視野角補償フィルム。

Claims (13)

1. 第１基板および第２基板それぞれに形成された配向膜が互いに反対方向に配向されて、前記配向膜によって水平に配向された液晶層が前記第１基板と前記第２基板との間に形成される電界制御複屈折モード液晶パネルと、
   前記第１基板の液晶層が形成される側とは反対側に具備された第１偏光板と、
   前記第２基板の液晶層が形成される側とは反対側に具備された第２偏光板と、
   前記電界制御複屈折モード液晶パネルと前記第１偏光板との間には具備することなく、前記電界制御複屈折モード液晶パネルと前記第２偏光板との間のみに具備され、前記電界制御複屈折モード液晶パネルに具備された液晶層の配向方向と水平方向に８０゜ないし１００゜傾けられて光軸が配置された位相差フィルムと、が含まれており、
   前記位相差フィルムは、光学軸が前記第２基板の平面に対して傾斜し、負のレターデーション値を有する単軸性フィルムであることを特徴とする液晶表示装置。
2. 前記第２基板は、ゲート電極、ソース電極、及びドレイン電極からなる薄膜トランジスタと、
   前記薄膜トランジスタの上部に形成され、前記ドレイン電極を露出するコンタクトホールが具備された保護層と、
   前記保護層の上部に形成され、前記コンタクトホールを通じてドレイン電極と連結される画素電極と、
   が含まれて構成されることを特徴とする請求項１に記載の液晶表示装置。
3. 前記第１基板は、前記第２基板に形成された薄膜トランジスタに対応する位置に形成されたブラックマトリックスと、
   前記ブラックマットリックスの間に、赤色、緑色、および青色が順次繰り返されて形成されたカラーフィルタパターンと、
   前記カラーフィルタパターンの上部に順次形成されたオーバーコート層及び共通電極と、
   が含まれて構成されることを特徴とする請求項１または２に記載の液晶表示装置。
4. 前記第２偏光板の下部にバックライトがさらに具備されることを特徴とする請求項１〜３のいずれか１項に記載の液晶表示装置。
5. 前記第１偏光板の透過軸及び第２偏光板の透過軸は、前記電界制御複屈折モード液晶パネルに具備された液晶層の配向方向に対して３５゜ないし５５゜傾けられて配置されることを特徴とする請求項１〜４のいずれか１項に記載の液晶表示装置。
6. 前記第１偏光板の透過軸及び第２偏光板の透過軸は、前記電界制御複屈折モード液晶パネルに具備された液晶層の配向方向に対して４５゜傾けられて配置されることを特徴とする請求項１〜５のいずれか１項に記載の液晶表示装置。
7. 前記第１偏光板の透過軸及び第２偏光板の透過軸は、互いに８０゜ないし１００゜の角度差を有するように配置されることを特徴とする請求項１〜６のいずれか１項に記載の液晶表示装置。
8. 前記第１偏光板の透過軸及び第２偏光板の透過軸は、互いに直交するように配置されることを特徴とする請求項１〜７のいずれか１項に記載の液晶表示装置。
9. 前記位相差フィルムの負のレターデーション値は、−１０ｎｍないし−６０ｎｍであることを特徴とする請求項１〜８のいずれか１項に記載の液晶表示装置。
10. 前記位相差フィルムの負のレターデーション値は、−３５ｎｍであることを特徴とする請求項１〜９のいずれか１項に記載の液晶表示装置。
11. 前記位相差フィルムの光軸は、前記電界制御複屈折モード液晶パネルに具備された液晶層の配向方向と直交するように配置されることを特徴とする請求項１に記載の液晶表示装置。
12. 前記位相差フィルムの光軸とこれに対面する第２偏光板の透過軸は、互いに３５゜ないし５５゜の角度差を有するように配置されることを特徴とする請求項１〜１１のいずれか１項に記載の液晶表示装置。
13. 前記位相差フィルムの光軸とこれに対面する第２偏光板の透過軸は、互いに４５゜の角度差を有するように配置されることを特徴とする請求項１〜１２のいずれか１項に記載の液晶表示装置。

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