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JP4795517B2 - ガソリン、灯油および軽油合成用合成ガスの製造方法 - Google Patents

ガソリン、灯油および軽油合成用合成ガスの製造方法 Download PDF

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JP4795517B2
JP4795517B2 JP2000251158A JP2000251158A JP4795517B2 JP 4795517 B2 JP4795517 B2 JP 4795517B2 JP 2000251158 A JP2000251158 A JP 2000251158A JP 2000251158 A JP2000251158 A JP 2000251158A JP 4795517 B2 JP4795517 B2 JP 4795517B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィッシャ・トロプシュ反応系でガソリン、灯油および軽油を合成する時に用いられる合成ガスの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開平6−184559号公報には、天然ガスから水素(H2)と一酸化炭素(CO)を含む合成ガスを製造し、この合成ガスからフィッシャ・トロプシュ(FT)反応系でのGTL(Gas to Liquid)プロセスによりガソリン等を合成する方法が開示されている。この公開公報の図3および図4には、対流式リホーマー、自熱式リホーマー(部分酸化炉)および対流式リホーマー加熱からなるリホーマーと、このリホーマーの下流側に順次配置された二酸化炭素除去装置、FT反応器とを備えた反応系で合成ガスを製造することが記載されている。
【0003】
すなわち、前記対流式リホーマーを前記対流式リホーマー加熱からの熱を利用して加熱し、この対流式リホーマーにスチームが添加された天然ガスと後述する合成ガスから分離、回収した二酸化炭素を供給して天然ガス中の主にメタンの一部および二酸化炭素と水蒸気とを反応させる改質反応を行う。つづいて、この改質ガス、天然ガスおよび酸素を前記自熱式リホーマーに供給し、ここで改質ガス中の水素を主に燃焼させて天然ガス中の主にメタンと水蒸気との反応に適した温度まで高めて合成ガスを生成する。この合成ガスの熱は、前記対流式リホーマー加熱で回収されて前記対流式リホーマーの熱源として利用される。熱回収後の合成ガスは、二酸化炭素除去装置で二酸化炭素が分離除去され、所定のCO/H2のモル比を持つガスとし、前記FT反応器に供給される。回収された二酸化炭素の一部は、前記対流式リホーマーの上流で天然ガスと混合され、残りの二酸化炭素は外部に排気される。
【0004】
しかしながら、前記公開公報の発明は対流式リホーマーを対流式リホーマー加熱からの熱を利用して加熱するため、前記スチーム添加天然ガスを前記対流式リホーマーで改質するのに必要な熱量が不足し、天然ガス中の主にメタンの一部しか改質されない。このため、前記対流式リホーマーからの改質ガスを自熱式リホーマー(部分酸化炉)に供給し、ここで供給した酸素と前記改質ガス中の水素とを燃焼させて所定の合成ガスを生成するに必要な温度まで加熱している。その結果、多量の酸素を前記自熱式リホーマーに供給する必要がある。酸素は、通常、低温処理により空気から酸素を分離する酸素プラントにより製造されるため、多量の酸素の使用は多大なエネルギーを消費するばかりかプラントの大型化により高価になるという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、水蒸気、二酸化炭素が添加された天然ガスを改質器に供給し、この改質器からの改質ガスを部分酸化炉に導入し、ここに酸素を供給して改質ガス中の水素を燃焼させてフィッシャ・トロプシュ反応系でガソリン、灯油および軽油を合成するのに適したH2/COのモル比を有する合成ガスを製造する際、前記部分酸化炉への酸素供給量を低減して、酸素を生産するための酸素プラントを小型化することが可能なガソリン、灯油および軽油合成用合成ガスの製造方法を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るガソリン、灯油および軽油合成用合成ガスの製造方法は、フィッシャ・トロプシュ反応系でガソリン、灯油および軽油を合成するために用いられるCOとH2を含む合成ガスを製造するにあたり、燃料を燃焼させる燃焼輻射部を有し、この燃焼輻射部により加熱される改質器に蒸気が添加された天然ガスを供給するとともに、前記燃焼輻射部で発生した燃焼排ガスから二酸化炭素を回収し、この二酸化炭素を前記改質器の上流側に供給して天然ガスの改質反応を行い、さらにこの改質器からの改質ガスを部分酸化炉に導入するとともに酸素を前記部分酸化炉に供給し、前記改質ガスと前記酸素とを反応させてCOとH2を含み、かつH2/COのモル比が1〜2.5の合成ガスを製造し、前記部分酸化炉で製造した合成ガス中の二酸化炭素を回収し、前記改質器の上流側に循環させ、前記合成ガス中のCH 及びCO を削減することを特徴とするものである。
【0008】
本発明に係る合成ガスの製造方法において、前記改質器の燃焼輻射部から排出された燃焼排ガス中の二酸化炭素の回収プロセスと、前記合成ガス中の二酸化炭素の回収プロセスとを同一の吸収液を用いて行うことが好ましい。合成ガス中の二酸化炭素を回収するプロセスは、アミン系吸収液や炭酸カリウム系吸収液が用いられており、燃焼排ガスからの二酸化炭素の回収プロセスについては従来、用いられていたモノエタノールアミン吸収液以外に、劣化の少ない新しいアルカノールアミンが用いられる。
【0010】
本発明に係る合成ガスの製造方法において、前記改質器の上流側に予備改質器を配置し、蒸気が添加された前記天然ガスを前記予備改質器を経由して前記改質器に供給するとともに、前記燃焼排ガスから回収した二酸化炭素を前記改質器と前記予備改質器の間の流路に供給することが好ましい。
【0011】
本発明に係る合成ガスの製造方法において、前記天然ガスへの蒸気の添加工程としては前記改質器の後段に加湿器を配置し、前記改質器からの合成ガスを前記加湿器に導入してその廃熱により加湿器を加熱するとともに、前記天然ガスおよび水を加熱された前記加湿器に供給する方法を採用することが好ましい。
【0012】
本発明に係る合成ガスの製造方法において、前記部分酸化炉に二酸化炭素が添加された酸素を供給することが好ましい。また、前記部分酸化炉に水蒸気を供給することが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るガソリン、灯油および軽油合成用合成ガスの製造方法を図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
(第1実施形態)
図1は、この第1実施形態に係る合成ガスの製造に用いられるガソリン、灯油および軽油の合成プラントの要部を示す概略図である。
【0015】
改質器10は、水蒸気改質用反応管11と、この反応管11の周囲に配置された燃焼輻射部12と、この燃焼輻射部12に対流部(廃熱回収部)13を介して連通された煙突14とを備えている。前記反応管11内には、例えばニッケル系触媒が充填されている。
【0016】
原料ガス導入用流路201は、前記改質器10の対流部13を経由して前記反応管11の上端に接続されている。この流路201には、脱硫器(図示せず)を介装してもよい。水蒸気(スチーム)導入用流路202は、前記対流部13の上流側に位置する原料ガス導入用流路201に接続されている。燃料導入用流路203は、前記改質器10の燃焼輻射部12に接続されている。
【0017】
第1の二酸化炭素回収装置311は、前記改質器10の対流部13に設けられ、前記対流部13の燃焼排ガス中の二酸化炭素を回収する。この第1の二酸化炭素回収装置311は、流路204を経由して圧縮機32に接続されている。この圧縮機32は、流路205を経由して前記改質器10の上流側である前記原料ガス導入用流路201に接続されている。
【0018】
前記改質器10の反応管11は、その下端が流路206を通して部分酸化炉33に接続されている。酸素導入用流路207は前記部分酸化炉33に接続されている。前記部分酸化炉33は、流路208を通して第2の二酸化炭素回収装置312に接続されている。なお、前記流路208には熱交換器34が介装されている。前記熱交換器34には、流路209が交差され、この流路209を流通する例えばボイラ水を加熱して高圧の水蒸気(スチーム)を発生する。前記第2の二酸化炭素回収装置312は、前記圧縮機32に流路2010を経由して接続されている。また、前記第2の二酸化炭素回収装置312は流路2011を通して例えばコバルト系触媒が充填されたフィッシャ・トロプシュ(FT)反応系35に接続されている。なお、このFT反応系35に充填される触媒はコバルト系触媒に限らず、例えば鉄系触媒を用いることができる。
【0019】
例えばボイラ水が流通される流路2012は、前記改質器10の対流部13に交差してその対流部13の燃焼排ガスと前記ボイラ水とが熱交換され、燃焼排ガスを冷却するとともにボイラ水自身が加熱されて高圧の水蒸気(スチーム)が生成される。
【0020】
次に、前述した図1に示す合成プラントを参照して合成ガスの製造方法を説明する。
【0021】
まず、燃焼用燃料は燃料導入用流路203を通して改質器10の燃焼輻射部12に供給され、ここで空気とともに燃焼されて反応管11内を十分に高い温度(例えば850〜900℃)に加熱する。この燃焼輻射部12で発生した二酸化炭素を含む燃焼排ガスは、対流部13を経由して煙突14に至る。前記燃焼排ガスは、前記対流部13を通過する間に原料ガス導入用流路201内を流通する天然ガス等や流路2012内を流通するボイラ水と熱交換されて冷却される。冷却された燃焼排ガス中の二酸化炭素は、第1の二酸化炭素回収装置311で回収され、流路204を経由して圧縮機32に供給される。二酸化炭素が除去された冷却燃焼排ガスは、前記煙突14から大気に放出される。
【0022】
メタンを主成分とする天然ガスは、原料ガス導入用流路201に供給される。この時、前記圧縮機32で昇圧された二酸化炭素は流路205を経由して前記天然ガスに所定量添加される。また、水蒸気(スチーム)は水蒸気導入用流路202を通して前記天然ガスに所定量添加される。前記天然ガスに水蒸気および二酸化炭素を添加する際、モル比で前記天然ガス中のメタン(CH4):水蒸気(H2O)=1:1.5〜1:3、メタン(CH4):二酸化炭素(CO2)=1:0.5〜1:2に設定することが好ましい。なお、この水蒸気は熱交換器34でボイラ水を合成ガスと熱交換することにより生成された水蒸気、および改質器10の対流部13でボイラ水を燃焼排ガスと熱交換することにより生成され水蒸気が利用される。
【0023】
二酸化炭素および水蒸気が添加された天然ガスは、前記原料ガス導入用流路201内を流通し、前記改質器10の対流部13を通過する間に加熱(予備加熱)され、その後十分な温度まで加熱された前記反応管11に供給される。前記改質器10の反応管11に供給されたメタン(CH4)を主成分とする天然ガス、水蒸気および二酸化炭素は、その反応管11内の触媒の存在下でメタンが主に水蒸気改質され、下記数1に示す式(1)、(2)に従って水素、一酸化炭素および二酸化炭素を含む改質ガスに転換される。
【0024】
【数1】
Figure 0004795517
【0025】
前記改質反応の式(1),(2)において、メタン1モルと水蒸気2モルの反応で水素4モル、二酸化炭素1モルが生成される。ただし、実際の反応系では反応管11出口の温度、圧力から決まる化学反応平衡組成に近い組成が得られる。
【0026】
なお、前記改質反応は吸熱反応であるため、前述したように改質器10の燃焼輻射部12で燃料ガスと空気を燃焼させて前記反応管11内を加熱する。
【0027】
得られた改質ガスは、流路206を経由して部分酸化炉33に導入され、ここで前記改質ガス中の水素が酸素導入用流路207から導入された酸素により燃焼される。この時、改質ガスがより高い温度に加熱されるため、残留メタンが前記反応式(1)に従ってCOとH2が生成される。また、前記部分酸化炉33において改質ガス中の水素量が減少されるため、この部分酸化炉33によりモル比でH2/COが1〜2.5の組成を有する合成ガスが製造される。
【0028】
前記部分酸化炉33で生成された合成ガスは、流路208を通して熱交換器34に供給され、ここで流路209を流通するボイラ水を加熱し、高圧の水蒸気を発生させるとともに、それ自体が冷却された後、第2の二酸化炭素回収装置312に供給される。ここで、前記合成ガス中の二酸化炭素が回収され、かつ同時に生成された水は流路2013を通して系外に排出される。回収された二酸化炭素は、流路2010を経由して前記圧縮機32に送られ、前記第1の二酸化炭素回収装置311で回収された二酸化炭素とともに昇圧され、前記流路205を経由して前記原料ガス導入用流路201内の天然ガスに添加される。
【0029】
二酸化炭素が除去された合成ガスは、前記流路2011を経由して例えばコバルト触媒が充填されたフィッシャ・トロプシュ(FT)反応系35に供給され、ここで前記合成ガス中の水素と一酸化炭素が反応してガソリン、灯油および軽油が合成される。
【0030】
以上、第1実施形態によれば改質器10を反応器11と燃料を空気で燃焼して前記反応管11を加熱する燃焼輻射部12とを備えた構造にし、水蒸気が添加された天然ガスを原料ガス導入用流路201を通して前記反応管11に供給する際、前記燃焼輻射部12により前記反応管11内を十分に高い温度(例えば850〜900℃)に加熱することによって、天然ガス中の主にメタンと水蒸気とを効率よく反応させてCOとH2を含む改質ガスを得ることができる。この際、前記燃焼輻射部12から排出される燃焼排ガスを冷却し、この燃焼排ガス中の二酸化炭素を第1の二酸化炭素回収装置311で回収し、圧縮機32に供給するとともに、得られた合成ガス中の二酸化炭素を第2の二酸化炭素回収装置312で回収し、流路2010を経由して前記圧縮機32に送り、前記第1の二酸化炭素回収装置311で回収された二酸化炭素とともに昇圧して、流路205を経由して前記原料ガス導入用流路201内の天然ガスに添加することによって、前記反応管11において二酸化炭素と水蒸気の反応によりCOとH2を生成できるとともに、酸素源を改質ガスに導入することができる。その結果、生成した改質ガスを部分酸化炉33に導入し、ここで前記改質ガス中の水素を外部から供給した酸素で燃焼させる際、少ない酸素供給量で改質ガス中の水素量を低減できるため、H2/COのモル比が1〜2.5の合成ガスを製造することができる。また、前記部分酸化炉33により残留メタンをCOとH2とに効率よく改質できる。このようなH2/COのモル比を有する合成ガスは、例えばコバルト触媒が充填されたフィッシャ・トロプシュ(FT)反応系35に供給し、前記合成ガス中の水素と一酸化炭素を反応させることによって、ガソリン、灯油および軽油を合成できる。
【0031】
したがって、水蒸気、二酸化炭素が添加された天然ガスを改質器に供給し、この改質器からの改質ガスを部分酸化炉に導入し、ここに酸素を供給して改質ガス中の水素を燃焼させてフィッシャ・トロプシュ反応系でガソリン、灯油および軽油を合成するのに適したH2/COのモル比を有する合成ガスを製造する際、前記部分酸化炉への酸素供給量を低減して、酸素を生産するための酸素プラントを小型化できるとともに、酸素生産に伴うコスト上昇を抑制することができる。
【0032】
また、フィッシャ・トロプシュ反応系を含む合成ガスの製造プラント(改質器)で発生した二酸化炭素を回収し、かつ合成ガス中の二酸化炭素を回収し、これらの二酸化炭素を前記改質器上流側の天然ガスに供給することによって、改質ガスの原料ガスとして利用できるとともに、地球の温暖化の原因になる二酸化炭素を製造プラント外部に排出するのを低減ないし防止することができる。
【0033】
(実施例1)
この実施例1では、前述した第1実施形態の合成ガスの製造を図1に示す合成プラントを参照してより具体的に説明する。
【0034】
燃料(天然ガス)を改質器10の燃焼輻射部12に519kgmol/hrの条件で供給して前記燃焼輻射部12で空気とともに燃焼させた。また、天然ガス、水蒸気(スチーム)および二酸化炭素(前記改質器10の燃焼排ガスおよび合成ガスから回収)を下記表1に示す条件で原料ガス導入用流路201に供給し、改質器10の反応管11で水蒸気改質し、さらにこの改質ガスを部分酸化炉33に導入し、この部分酸化炉33に酸素導入用流路207を通して酸素を下記表1に示す条件で供給することによって合成ガスを製造した。得られた合成ガスの組成を同表1に示す。
【0035】
なお、表1の項目(A)は原料ガス導入用流路201に供給される天然ガス、項目(B)は原料ガス導入用流路201に供給される水蒸気(スチーム)、項目(C)は改質器10の燃焼輻射部12で発生した燃焼排ガス中から第1の二酸化炭素回収装置311で回収した二酸化炭素、項目(D)は合成ガス中から第2の二酸化炭素回収装置312で回収した二酸化炭素、項目(E)は原料ガス導入用流路201に圧縮機32で昇圧して供給される第1、第2の二酸化炭素回収装置311,312で回収した二酸化炭素、項目(F)は部分酸化炉33に供給される酸素、項目(G)は部分酸化炉33で製造され、熱交換器34を通して第2の二酸化炭素回収装置312に供給される合成ガス、項目(H)は第2の二酸化炭素回収装置312から排出される水、項目(I)は、FT反応系35に供給され、第2の二酸化炭素回収装置312で二酸化炭素が除去された合成ガス、を表す。なお、これらの項目(A)〜(I)は図1に付記する。
【0036】
【表1】
Figure 0004795517
【0037】
前記表1から明らかなように水蒸気が添加された天然ガスに第1、第2の二酸化炭素回収装置311,312で回収した二酸化炭素を供給し、これらのガスを所定の温度に加熱された改質器10の反応管11で改質させ、さらに改質ガスを部分酸化炉33に導入する際、部分酸化炉33への酸素供給量を174kgmol/hrとした条件に設定することによって、H2/COのモル比が約2の合成ガスを製造できることがわかる。このような酸素供給量は、従来技術の特開平6−184559号公報に記載された図3,図4に示す合成ガスの製造方法の約半分に相当し、部分酸化炉への酸素供給量を著しく低減できる。
【0038】
(第2実施形態)
図2は、この第2実施形態に係る合成ガスの製造に用いられるガソリン、灯油および軽油の合成プラントの要部を示す概略図である。なお、図2において前述した図1と同様な部材は同符号を付して説明を省略する。
【0039】
この合成プラントは、前記改質器10の対流部13に設けられ、前記対流部13の燃焼排ガス中の二酸化炭素を吸収するための吸収液が収容された第1の二酸化炭素吸収塔361を有する。この第1の二酸化炭素吸収塔361内の吸収液と同一の吸収液が収容された第2の二酸化炭素吸収塔362は、部分酸化炉33に流路208を通して接続されている。これら第1,2の二酸化炭素吸収塔361,362は、流路2014,2015を通して吸収液再生装置37に接続されている。この吸収液再生装置37で二酸化炭素が分離、回収された後の吸収液は、流路2016を通して前記第1の二酸化炭素吸収塔361に返送され、かつこの流路2016から分岐された流路2017を通して前記第2の二酸化炭素吸収塔362に返送される。前記吸収液再生装置37は、流路2018を通して圧縮機32に接続されている。
【0040】
次に、前述した図2に示す合成プラントを参照して合成ガスの製造方法を説明する。
【0041】
まず、燃焼用燃料は燃料導入用流路203を通して改質器10の燃焼輻射部12に供給され、ここで空気とともに燃焼されて反応管11内を十分に高い温度(例えば850〜900℃)に加熱する。この燃焼輻射部12で発生した二酸化炭素を含む燃焼排ガスは、対流部13を経由して煙突14に至る。前記燃焼排ガスは、前記対流部13を通過する間に原料ガス導入用流路201内を流通する天然ガス等や流路2012内を流通するボイラ水と熱交換されて冷却される。冷却された燃焼排ガス中の二酸化炭素は、第1の二酸化炭素吸収塔361内の二酸化炭素吸収液により吸収される。二酸化炭素を吸収した吸収液は、流路2014を通して吸収液再生装置37に供給され、二酸化炭素が回収される。回収された二酸化炭素は、流路2018を経由して圧縮機32に供給される。前記吸収液再生装置37で二酸化炭素が分離された吸収液は、流路2016を通して前記第1の二酸化炭素吸収塔361に返送される。二酸化炭素が除去された冷却燃焼排ガスは、前記煙突14から大気に放出される。
【0042】
メタンを主成分とする天然ガスは、原料ガス導入用流路201に供給される。この時、前記圧縮機32で昇圧された二酸化炭素は流路205を経由して前記天然ガスに所定量添加される。また、水蒸気(スチーム)は水蒸気導入用流路202を通して前記天然ガスに所定量添加される。前記天然ガスに水蒸気および二酸化炭素を添加する際、モル比で前記天然ガス中のメタン(CH4):水蒸気(H2O)=1:1.5〜1:3、メタン(CH4):二酸化炭素(CO2)=1:0.5〜1:2に設定することが好ましい。なお、この水蒸気は熱交換器34でボイラ水を合成ガスと熱交換することにより生成された水蒸気、および改質器10の対流部13でボイラ水を燃焼排ガスと熱交換することにより生成された水蒸気が利用される。
【0043】
二酸化炭素および水蒸気が添加された天然ガスは、前記原料ガス導入用流路201内を流通し、前記改質器10の対流部13を通過する間に加熱(予備加熱)され、その後前記反応管11に供給される。前記改質器10の反応管11に供給されたメタン(CH4)を主成分とする天然ガス、水蒸気および二酸化炭素は、その反応管11内の触媒の存在下でメタンが主に水蒸気改質され、前記式(1)、(2)に従って水素、一酸化炭素および二酸化炭素を含む改質ガスに転換される。
【0044】
なお、前記改質反応は吸熱反応であるため、前述したように改質器10の燃焼輻射部12で燃料ガスと空気を燃焼させて前記反応管11内を加熱する。
【0045】
得られた合成ガスは、流路206を経由して部分酸化炉33に導入され、ここで前記改質ガス中の水素が酸素導入用流路207から導入された酸素により燃焼される。この時、改質ガスがより高い温度に加熱されるため、残留メタンが前記反応式(1)に従ってCOとH2が生成される。また、前記部分酸化炉33において改質ガス中の水素量が減少されるため、この部分酸化炉33によりモル比でH2/COが1〜2.5の組成を有する合成ガスが製造される。
【0046】
前記部分酸化炉33で生成された合成ガスは、流路208を通して熱交換器34に供給され、ここで流路209を流通するボイラ水を加熱し、高圧の水蒸気を発生させるとともに、それ自体が冷却される。冷却後の合成ガスは、前記第1の二酸化炭素吸収塔361内の吸収液と同一の吸収液が収容された第2の二酸化炭素吸収塔362に供給され、その合成ガス中の二酸化炭素がその吸収液により吸収され、かつ同時に生成された水は流路2019を通して系外に排出される。二酸化炭素を吸収した吸収液は、流路2015を通して前記吸収液再生装置37に供給され、前記第1の二酸化炭素吸収塔361から送られた吸収液と一緒にその吸収液中の二酸化炭素が分離、回収される。回収された二酸化炭素は、流路2018を経由して圧縮機32に送られ、ここで昇圧され、さらに前記流路205を経由して前記原料ガス導入用流路201内の天然ガスに添加される。前記吸収液再生装置37で二酸化炭素が分離された吸収液は、流路2017を通して前記第2の二酸化炭素吸収塔362に返送される。
【0047】
二酸化炭素が除去された合成ガスは、流路2011を経由して例えばコバルト触媒が充填されたフィッシャ・トロプシュ(FT)反応系35に供給され、ここで前記合成ガス中の水素と一酸化炭素が反応してガソリン、灯油および軽油が合成される。
【0048】
以上、第2実施形態によれば前述した第1実施形態と同様、H2/COのモル比が1〜2.5の合成ガスを製造することができ、この合成ガスを例えばコバルト触媒が充填されたフィッシャ・トロプシュ(FT)反応系35に供給し、前記合成ガス中の水素と一酸化炭素を反応させることによって、ガソリン、灯油および軽油を合成できる。
【0049】
また、第1,第2の二酸化炭素吸収塔361,362では、同一の吸収液を用いて前記改質器10の燃焼輻射部12から排気された燃焼排ガス中の二酸化炭素、前記合成ガス中の二酸化炭素の吸収を行ない、これら吸収液中の二酸化炭素を1つの吸収液再生装置37で回収できるため、合成プラントを簡略化できる。
【0050】
(実施例2)
この実施例2では、前述した第2実施形態の合成ガスの製造を図2に示す合成プラントを参照してより具体的に説明する。
【0051】
燃料(天然ガス)を改質器10の燃焼輻射部12に519kgmol/hrの条件で供給して前記燃焼輻射部12で空気とともに燃焼させた。また、天然ガス、水蒸気(スチーム)および二酸化炭素(前記改質器10の燃焼排ガスおよび合成ガスから回収)を下記表2に示す条件で原料ガス導入用流路201に供給し、改質器10の反応管11で水蒸気改質、さらにこの改質ガスを部分酸化炉33に導入し、この部分酸化炉33に酸素導入用流路207を通して酸素を下記表2に示す条件で供給することによって合成ガスを製造した。得られた合成ガスの組成を同表2に示す。
【0052】
なお、表2の項目(A)は原料ガス導入用流路201に供給される天然ガス、項目(B)は原料ガス導入用流路201に供給される水蒸気(スチーム)、項目(C)は原料ガス導入用流路201に圧縮機32で昇圧して供給される同一の吸収液で吸収し吸収液再生装置37で回収した二酸化炭素、項目(D)は部分酸化炉33に供給される酸素、項目(E)は改質器10で製造され、熱交換器34を通して第2の二酸化炭素吸収塔362に供給される合成ガス、項目(F)は第2の二酸化炭素吸収塔362から排出される水、項目(G)はFT反応系35に供給され、第2の二酸化炭素吸収塔362で二酸化炭素が除去された合成ガスを表す。なお、これらの項目(A)〜(G)は図2に付記する。
【0053】
【表2】
Figure 0004795517
【0054】
前記表2から明らかなように水蒸気が添加された天然ガスに同一の吸収液で吸収し吸収液再生装置37で回収した二酸化炭素を供給し、この天然ガスを所定の温度に加熱された改質器10の反応管11で改質させ、さらに改質ガスを部分酸化炉33に導入する際、部分酸化炉33への酸素供給量を174kgmol/hrとした条件でH2/COのモル比が約2の合成ガスを製造できることがわかる。
【0055】
(第3実施形態)
図3は、この第3実施形態に係る合成ガスの製造に用いられるガソリン、灯油および軽油の合成プラントの要部を示す概略図である。なお、図3において前述した図1と同様な部材は同符号を付して説明を省略する。
【0056】
この合成プラントは、改質器10の上流側に予備改質器38が配置されている。原料ガス導入用流路201は、前記予備改質器38の頂部に接続されている。この予備改質器38は、流路2020を通して前記改質器10の反応管11の上端に接続されている。前記流路2020は、前記改質器10の対流部13を経由して前記反応管11に接続されている。圧縮機32は、流路205を経由して前記予備改質器38と前記改質器10とを接続する前記流路2020に接続されている。
【0057】
次に、前述した図3に示す合成プラントを参照して合成ガスの製造方法を説明する。
【0058】
まず、前述した実施形態1と同様に燃焼用燃料を改質器10の燃焼輻射部12に供給して反応管11内を十分に高い温度(例えば850〜900℃)に加熱する。この燃焼輻射部12で発生し、冷却された燃焼排ガス中の二酸化炭素を第1の二酸化炭素回収装置311で回収し、圧縮機32に供給する。
【0059】
メタンを主成分とする天然ガスは、原料ガス導入用流路201に供給される。この時、水蒸気(スチーム)は水蒸気導入用流路202を通して前記天然ガスに所定量添加される。前記天然ガスに水蒸気および二酸化炭素を添加する際、モル比で前記天然ガス中のメタン(CH4):水蒸気(H2O)=1:1.5〜1:3に設定することが好ましい。水蒸気が添加された天然ガスは、前記原料ガス導入用流路201内を流通し、前記改質器10の対流部13を通過する間に加熱(予備加熱)され、その後予備改質器38に供給される。この予備改質器38において、天然ガス中の主にエタンのようなC2以上の炭化水素がC1のメタンやCO,H2に改質される。
【0060】
予備改質された水蒸気添加天然ガスは、流路2020を通して前記改質器10の反応管11に供給される。この時、前記圧縮機32で昇圧された二酸化炭素は流路205を経由して前記流路2020内を流通する予備改質された水蒸気添加天然ガスに所定量添加される。予備改質された前記天然ガスに二酸化炭素を添加する際、モル比で前記天然ガス中のメタン(CH4):二酸化炭素(CO2)=1:0.5〜1:2に設定することが好ましい。前記改質器10の反応管11に供給されたメタン(CH4)を主成分とする天然ガス、水蒸気および二酸化炭素は、その反応管11内の触媒の存在下でメタンが主に水蒸気改質され、前記式(1)、(2)に従って水素、一酸化炭素および二酸化炭素を含む改質ガスに転換される。
【0061】
なお、前記改質反応は吸熱反応であるため、前述したように改質器10の燃焼輻射部12で燃料ガスと空気を燃焼させて前記反応管11内を加熱する。
【0062】
流路206を経由して部分酸化炉33に導入され、ここで前記改質ガス中の水素が酸素導入用流路207から導入された酸素により燃焼される。この時、改質ガスがより高い温度に加熱されるため、残留メタンが前記反応式(1)に従ってCOとH2が生成される。また、前記部分酸化炉33において改質ガス中の水素量が減少されるため、この部分酸化炉33によりモル比でH2/COが1〜2.5の組成を有する合成ガスが製造される。
【0063】
前記部分酸化炉33で生成された合成ガスは、流路208を通して熱交換器34に供給され、ここで流路209を流通するボイラ水を加熱し、高圧の水蒸気を発生させるとともに、それ自体が冷却された後、第2の二酸化炭素回収装置312に供給される。ここで、前記合成ガス中の二酸化炭素が回収され、かつ同時に生成された水は流路2013を通して系外に排出される。回収された二酸化炭素は、流路2010を経由して前記圧縮機32に送られ、前記第1の二酸化炭素回収装置311で回収された二酸化炭素とともに昇圧され、前記流路205を経由して前記流路2020内の天然ガスに添加される。
【0064】
二酸化炭素が除去された合成ガスは、前記流路2011を経由して例えばコバルト触媒が充填されたフィッシャ・トロプシュ(FT)反応系35に供給され、ここで前記合成ガス中の水素と一酸化炭素が反応してガソリン、灯油および軽油が合成される。
【0065】
以上、第3実施形態によれば前述した第1実施形態と同様、H2/COのモル比が1〜2.5の合成ガスを製造することができ、この合成ガスを例えばコバルト触媒が充填されたフィッシャ・トロプシュ(FT)反応系35に供給し、前記合成ガス中の水素と一酸化炭素を反応させることによって、ガソリン、灯油および軽油を合成できる。
【0066】
また、改質器10の上流側に予備改質器38を設け、ここで天然ガス中の主にエタンのようなC2以上の炭化水素をC1(メタン)やCO,H2に予め改質することによって、改質器10での熱負荷を軽減できる。その結果、前記改質器10の燃焼輻射部12への燃料供給量を低減できるため、少ない燃料で合成ガスを製造することが可能になる。
【0067】
(実施例3)
この実施例3では、前述した第3実施形態の合成ガスの製造を図3に示す合成プラントを参照してより具体的に説明する。
【0068】
燃料(天然ガス)を改質器10の燃焼輻射部12に443kgmol/hrの条件で供給して前記燃焼輻射部12で空気とともに燃焼させた。また、天然ガス、水蒸気(スチーム)を下記表3に示す条件で原料ガス導入用流路201に供給し、二酸化炭素(前記改質器10の燃焼排ガスおよび合成ガスから回収)を下記表3に示す条件で予備改質器38と前記改質器10とを接続する流路2020内を流通する予備改質水蒸気添加天然ガスに供給し、この天然ガスを改質器10の反応管11で水蒸気改質し、さらにこの改質ガスを部分酸化炉33に導入し、この部分酸化炉33に酸素導入用流路207を通して酸素を下記表3に示す条件で供給することによって合成ガスを製造した。得られた合成ガスの組成を同表3に示す。
【0069】
なお、表3の項目(A)は原料ガス導入用流路201に供給される天然ガス、項目(B)は原料ガス導入用流路201に供給される水蒸気(スチーム)、項目(C)は改質器10の燃焼輻射部12で発生した燃焼排ガス中から第1の二酸化炭素回収装置311で回収した二酸化炭素、項目(D)は合成ガス中から第2の二酸化炭素回収装置312で回収した二酸化炭素、項目(E)は予備改質器38と前記改質器10とを接続する流路2020に圧縮機32で昇圧して供給される第1、第2の二酸化炭素回収装置311,312で回収した二酸化炭素、項目(F)は部分酸化炉33に供給される酸素、項目(G)は改質器10で製造され、熱交換器34を通して第2の二酸化炭素回収装置312に供給される合成ガス、項目(H)は第2の二酸化炭素回収装置312から排出される水、項目(I)は、FT反応系35に供給され、第2の二酸化炭素回収装置312で二酸化炭素が除去された合成ガスを、表す。なお、これらの項目(A)〜(I)は図3に付記する。
【0070】
【表3】
Figure 0004795517
【0071】
前記表3から明らかなように予備改質された水蒸気添加天然ガスに第1、第2の二酸化炭素回収装置311,312で回収した二酸化炭素を供給し、これらのガスを所定の温度に加熱された改質器10の反応管11で改質させ、さらに改質ガスを部分酸化炉33に導入する際、部分酸化炉33への酸素供給量を174kgmol/hrとした条件に設定することによって、前述した第1実施形態に比べて改質器10の燃焼輻射部12への燃料供給量を20%程度削減しても同等量でH2/COのモル比が約2の合成ガスを製造できることがわかる。
【0072】
(第4実施形態)
図4は、この第4実施形態に係る合成ガスの製造に用いられるガソリン、灯油および軽油の合成プラントの要部を示す概略図である。なお、図4において前述した図1と同様な部材は同符号を付して説明を省略する。
【0073】
この合成プラントは、改質器10の下流側の熱交換器34と第2の二酸化炭素回収装置312の間に位置する流路208に熱交換型加湿器39が介装されている。原料ガス導入用流路201は、前記加湿器39の頂部に接続されている。前記加湿器39は、流路2021を通して前記改質器10の反応管11の上端に接続されている。前記流路2021は、前記改質器10の対流部13を経由して前記反応管11に接続されている。
【0074】
次に、前述した図4に示す合成プラントを参照して合成ガスの製造方法を説明する。
【0075】
まず、前述した実施形態1と同様に燃焼用燃料を改質器10の燃焼輻射部12に供給して反応管11内を十分に高い温度(例えば850〜900℃)に加熱する。この燃焼輻射部12で発生し、冷却された燃焼排ガス中の二酸化炭素を第1の二酸化炭素回収装置311で回収し、圧縮機32に供給する。
【0076】
メタンを主成分とする天然ガスは、原料ガス導入用流路201に供給される。この時、前記圧縮機32で昇圧された二酸化炭素は流路205を経由して前記天然ガスに所定量添加される。前記天然ガスに二酸化炭素を添加する際、モル比で前記天然ガス中のメタン(CH4):二酸化炭素(CO2)=1:0.5〜1:2に設定することが好ましい。二酸化炭素が添加された天然ガス(二酸化炭素添加天然ガス)は、前記原料ガス導入用流路201内を流通し、加湿器39の頂部に供給される。この加湿器39の頂部に水を流路2022を通して供給することにより、前記二酸化炭素添加天然ガスを加湿する。すなわち、前記二酸化炭素添加天然ガスは前記加湿器39で流路2022から供給される水と接触し、加湿された後、部分酸化炉33から流路208を通して供給された高温の合成ガスと熱交換されて加熱され、更に加湿される。
【0077】
加湿された二酸化炭素添加天然ガスは、流路2021を通して前記改質器10の反応管11に供給される。この時、水蒸気(スチーム)は流路2023を通して前記流路2021内を流通する混合ガスに供給され、不足した水蒸気量が補給される。前記二酸化炭素添加天然ガスに加湿による水蒸気および流路2023からの水蒸気を添加する際、モル比で前記天然ガス中のメタン(CH4):水蒸気(H2O)=1:1.5〜1:3に設定することが好ましい。前記改質器10の反応管11に供給されたメタン(CH4)を主成分とする天然ガス、水蒸気および二酸化炭素は、その反応管11内の触媒の存在下でメタンが主に水蒸気改質され、前記式(1)、(2)に従って水素、一酸化炭素および二酸化炭素を含む改質ガスに転換される。
【0078】
なお、前記改質反応は吸熱反応であるため、前述したように改質器10の燃焼輻射部12で燃料ガスと空気を燃焼させて前記反応管11内を加熱する。
【0079】
得られた改質ガスは、流路206を経由して部分酸化炉33に導入され、ここで前記改質ガス中の水素が酸素導入用流路207から導入された酸素により燃焼される。この時、改質ガスがより高い温度に加熱されるため、残留メタンが前記反応式(1)に従ってCOとH2が生成される。また、前記部分酸化炉33において改質ガス中の水素量が減少されるため、この部分酸化炉33によりモル比でH2/COが1〜2.5の組成を有する合成ガスが製造される。
【0080】
前記部分酸化炉33で生成された合成ガスは、流路208を通して熱交換器34に供給され、ここで流路209を流通するボイラ水を加熱し、高圧の水蒸気を発生させるとともに、それ自体が冷却された後、前記加湿器39に供給され前記二酸化炭素添加天然ガスの加湿のための熱源として利用される。加湿器39から排出された合成ガスは、第2の二酸化炭素回収装置312に供給される。ここで、前記合成ガス中の二酸化炭素が回収され、かつ同時に生成された水は流路2013を通して系外に排出される。回収された二酸化炭素は、流路2010を経由して前記圧縮機32に送られ、前記第1の二酸化炭素回収装置311で回収された二酸化炭素とともに昇圧され、前記流路205を経由して前記原料ガス導入用流路201内の天然ガスに添加される。
【0081】
二酸化炭素が除去された合成ガスは、前記流路2011を経由して例えばコバルト触媒が充填されたフィッシャ・トロプシュ(FT)反応系35に供給され、ここで前記合成ガス中の水素と一酸化炭素が反応してガソリン、灯油および軽油が合成される。
【0082】
以上、第4実施形態によれば前述した第1実施形態と同様、H2/COのモル比が1〜2.5の合成ガスを製造することができ、この合成ガスを例えばコバルト触媒が充填されたフィッシャ・トロプシュ(FT)反応系35に供給し、前記合成ガス中の水素と一酸化炭素を反応させることによって、ガソリン、灯油および軽油を合成できる。
【0083】
また、改質器10の下流側に加湿器39を設け、ここで二酸化炭素添加天然ガスを加湿することによって、流路2023を通して前記二酸化炭素添加天然ガスに供給する水蒸気量を軽減できる。その結果、前記改質器10の反応管11に天然ガス等とともに供給する水蒸気量を低減できるため、低コストで合成ガスを製造することが可能になる。
【0084】
(実施例4)
この実施例4では、前述した第4実施形態の合成ガスの製造を図4に示す合成プラントを参照してより具体的に説明する。
【0085】
燃料(天然ガス)を改質器10の燃焼輻射部12に519kgmol/hrの条件で供給して前記燃焼輻射部12で空気とともに燃焼させた。また、天然ガス、二酸化炭素(前記改質器10の燃焼排ガスおよび合成ガスから回収)を下記表4に示す条件で原料ガス導入用流路201を通して加湿器39に供給し、水蒸気(スチーム)を下記表4に示す条件で流路2021内を流通する加湿後の二酸化炭素添加天然ガスに供給し、この天然ガス、水蒸気および二酸化炭素を改質器10の反応管11で水蒸気改質し、さらにこの改質ガスを部分酸化炉33に導入し、この部分酸化炉33に酸素導入用流路207を通して酸素を下記表4に示す条件で供給することによって合成ガスを製造した。得られた合成ガスの組成を同表4に示す。
【0086】
なお、表4の項目(A)は原料ガス導入用流路201に供給される天然ガス、項目(B)は加湿後の二酸化炭素添加天然ガスが流通される流路2021に供給される水蒸気(スチーム)、項目(C)は改質器10の燃焼輻射部12で発生した燃焼排ガス中から第1の二酸化炭素回収装置311で回収した二酸化炭素、項目(D)は合成ガス中から第2の二酸化炭素回収装置312で回収した二酸化炭素、項目(E)は原料ガス導入用流路201に圧縮機32で昇圧して供給される第1、第2の二酸化炭素回収装置311,312で回収した二酸化炭素、項目(F)は部分酸化炉33に供給される酸素、項目(G)は改質器10で製造され、熱交換器34および加湿器39を通して第2の二酸化炭素回収装置312に供給される合成ガス、項目(H)は加湿器39に供給される水、項目(I)は第2の二酸化炭素回収装置312から排出される水、項目(J)は、FT反応系35に供給され、第2の二酸化炭素回収装置312で二酸化炭素が除去された合成ガスを表す。なお、これらの項目(A)〜(J)は図4に付記する。
【0087】
【表4】
Figure 0004795517
【0088】
前記表4から明らかなように天然ガスに第1、第2の二酸化炭素回収装置311,312で回収した二酸化炭素を供給し、この混合ガスを加湿器39を通して所定の温度に加熱された改質器10の反応管11で改質させ、さらに改質ガスを部分酸化炉33に導入する際、部分酸化炉33への酸素供給量を174kgmol/hrとした条件に設定することによって、前述した第1実施形態に比べて供給する水蒸気量を約1/3程度まで削減しても同等量でH2/COのモル比が約2の合成ガスを製造できることがわかる。
【0089】
(第5実施形態)
図5は、この第5実施形態に係る合成ガスの製造に用いられるガソリン、灯油および軽油の合成プラントの要部を示す概略図である。なお、図5において前述した図1と同様な部材は同符号を付して説明を省略する。
【0090】
この合成プラントは、改質器10の下流側の熱交換器34と第2の二酸化炭素回収装置312の間に位置する流路208に熱交換型加湿器39が介装されている。原料ガス導入用流路201は、前記加湿器39の頂部に接続されている。前記加湿器39は、流路2021を通して前記改質器10の上流側に位置する予備改質器38の頂部に接続されている。この予備改質器38は、流路2020を通して前記改質器10の反応管11の上端に接続されている。前記流路2020は、前記改質器10の対流部13を経由して前記反応管11に接続されている。圧縮機32は、流路205を経由して前記予備改質器38と前記改質器10とを接続する前記流路2020に接続されている。
【0091】
次に、前述した図5に示す合成プラントを参照して合成ガスの製造方法を説明する。
【0092】
まず、前述した実施形態1と同様に燃焼用燃料を改質器10の燃焼輻射部12に供給して反応管11内を十分に高い温度(例えば850〜900℃)に加熱する。この燃焼輻射部12で発生し、冷却された燃焼排ガス中の二酸化炭素を第1の二酸化炭素回収装置311で回収し、圧縮機32に供給する。
【0093】
メタンを主成分とする天然ガスは、原料ガス導入用流路201を通して加湿器39の頂部に供給される。この加湿器39の頂部に水を流路2022を通して供給することにより、前記天然ガスを加湿する。すなわち、前記天然ガスは前記加湿器39で流路2022から供給される水と接触し、加湿された後、部分酸化炉33から流路208を通して供給された高温の合成ガスと熱交換されて加熱され、更に加湿される。
【0094】
加湿された天然ガスは、流路2021を通して予備改質器38に供給される。この時、水蒸気(スチーム)は流路2023を通して前記流路2021内を流通する天然ガスに供給され、不足した水蒸気量が補給される。前記二酸化炭素添加天然ガスに加湿による水蒸気および流路2023からの水蒸気を添加する際、モル比で前記天然ガス中のメタン(CH4):水蒸気(H2O)=1:1.5〜1:3に設定することが好ましい。加湿され、さらに水蒸気が添加された天然ガスは、前記流路2021内を流通し、前記改質器10の対流部13を通過する間に加熱(予備加熱)される。前記予備改質器38において、天然ガス中の主にエタンのようなC2以上の炭化水素がC1のメタンやCO,H2に改質される。
【0095】
予備改質された水蒸気添加天然ガスは、流路2020を通して前記改質器10の反応管11に供給される。この時、前記圧縮機32で昇圧された二酸化炭素は流路205を経由して前記流路2020内を流通する予備改質された水蒸気添加天然ガスに所定量添加される。前記天然ガスに二酸化炭素を添加する際、モル比で前記天然ガス中のメタン(CH4):二酸化炭素(CO2)=1:0.5〜1:2に設定することが好ましい。前記改質器10の反応管11に供給されたメタン(CH4)を主成分とする天然ガス、水蒸気および二酸化炭素は、その反応管11内の触媒の存在下でメタンが主に水蒸気改質され、前記式(1)、(2)に従って水素、一酸化炭素および二酸化炭素を含む改質ガスに転換される。
【0096】
なお、前記改質反応は吸熱反応であるため、前述したように改質器10の燃焼輻射部12で燃料ガスと空気を燃焼させて前記反応管11内を加熱する。
【0097】
得られた改質ガスは、流路206を経由して部分酸化炉33に導入され、ここで前記改質ガス中の水素が酸素導入用流路207から導入された酸素により燃焼される。この時、改質ガスがより高い温度に加熱されるため、残留メタンが前記反応式(1)に従ってCOとH2が生成される。また、前記部分酸化炉33において改質ガス中の水素量が減少されるため、この部分酸化炉33によりモル比でH2/COが1〜2.5の組成を有する合成ガスが製造される。
【0098】
前記部分酸化炉33で生成された合成ガスは、流路208を通して熱交換器34に供給され、ここで流路209を流通するボイラ水を加熱し、高圧の水蒸気を発生させるとともに、それ自体が冷却された後、前記加湿器39に供給され前記二酸化炭素添加天然ガスの加湿のための熱源として利用される。加湿器39から排出された合成ガスは、第2の二酸化炭素回収装置312に供給される。ここで、前記合成ガス中の二酸化炭素が回収され、かつ同時に生成された水は流路2013を通して系外に排出される。回収された二酸化炭素は、流路2010を経由して前記圧縮機32に送られ、前記第1の二酸化炭素回収装置311で回収された二酸化炭素とともに昇圧され、前記流路205を経由して前記流路2020内の天然ガスに添加される。
【0099】
二酸化炭素が除去された合成ガスは、前記流路2011を経由して例えばコバルト触媒が充填されたフィッシャ・トロプシュ(FT)反応系35に供給され、ここで前記合成ガス中の水素と一酸化炭素が反応してガソリン、灯油および軽油が合成される。
【0100】
以上、第5実施形態によれば前述した第1実施形態と同様、H2/COのモル比が1〜2.5の合成ガスを製造することができ、この合成ガスを例えばコバルト触媒が充填されたフィッシャ・トロプシュ(FT)反応系35に供給し、前記合成ガス中の水素と一酸化炭素を反応させることによって、ガソリン、灯油および軽油を合成できる。
【0101】
また、改質器10の上流側に予備改質器38を設け、ここで天然ガス中の主にエタンのようなC2以上の炭化水素をC1(メタン)やCO,H2に予め改質することによって、改質器10での熱負荷を軽減できる。その結果、前記改質器10の燃焼輻射部12への燃料供給量を低減できるため、低コストで合成ガスを製造することが可能になる。
【0102】
さらに、改質器10の下流側に熱交換型加湿器39を設け、ここで天然ガスを加湿することによって、前記天然ガスに流路2023を通して供給する水蒸気量を軽減できる。その結果、前記改質器10の反応管11に天然ガス等とともに供給する水蒸気量を低減できるため、低コストで合成ガスを製造することが可能になる。
【0103】
なお、前記第3〜第5の実施形態において第1,第2の二酸化炭素回収装置に代えて前述した第2実施形態のように同一の二酸化炭素吸収液が収容された第1,第2の二酸化炭素吸収塔と1つの吸収液再生装置を用いて合成ガスを製造してもよい。
【0104】
(第6実施形態)
図6は、この第6実施形態に係る合成ガスの製造に用いられるガソリン、灯油および軽油の合成プラントの要部を示す概略図である。
【0105】
改質器10は、水蒸気改質用反応管11と、この反応管11の周囲に配置された燃焼輻射部12と、この燃焼輻射部12に対流部(廃熱回収部)13を介して連通された煙突14とを備えている。前記反応管11内には、例えばニッケル系触媒が充填されている。
【0106】
原料ガス導入用流路201は、前記改質器10の対流部13を経由して前記反応管11の上端に接続されている。この流路201には、脱硫器(図示せず)を介装してもよい。水蒸気(スチーム)導入用流路202は、前記対流部13の上流側に位置する原料ガス導入用流路201に接続されている。燃料導入用流路203は、前記改質器10の燃焼輻射部12に接続されている。
【0107】
二酸化炭素回収装置31は、前記改質器10の対流部13に設けられ、前記対流部13の燃焼排ガス中の二酸化炭素を回収する。この二酸化炭素回収装置31は、流路204を経由して圧縮機32に接続されている。この圧縮機32は、流路205を経由して前記改質器10の上流側である前記原料ガス導入用流路201に接続されている。
【0108】
前記改質器10の反応管11は、その下端が流路206を通して部分酸化炉33に接続されている。酸素導入用流路207は、前記部分酸化炉33に接続されている。前記部分酸化炉33は、流路208を通して例えばコバルト系触媒が充填されたフィッシャ・トロプシュ(FT)反応系35に接続されている。前記FT反応系35は、パージガスを供給するためのパージガス用流路2024を経由して前記改質器10の上流側である前記原料ガス導入用流路201に接続されている。なお、このFT反応系35に充填される触媒はコバルト系触媒に限らず、例えば鉄系触媒を用いることができる。熱交換器34は、前記流路208に介装されている。前記熱交換器34は、流路209が交差され、この流路209を流通する例えばボイラ水を加熱して高圧の水蒸気(スチーム)を発生する。なお、例えばボイラ水が流通される流路2012は前記改質器10の対流部13に交差してその対流部13の燃焼排ガスと前記ボイラ水とが熱交換され、燃焼排ガスを冷却するとともにボイラ水自身が加熱されて高圧の水蒸気(スチーム)が生成される。
【0109】
次に、前述した図6に示す合成プラントを参照して合成ガスの製造方法を説明する。
【0110】
まず、燃焼用燃料は燃料導入用流路203を通して改質器10の燃焼輻射部12に供給され、ここで空気とともに燃焼されて反応管11内を十分に高い温度(例えば850〜900℃)に加熱する。この燃焼輻射部12で発生した二酸化炭素を含む燃焼排ガスは、対流部13を経由して煙突14に至る。前記燃焼排ガスは、前記対流部13を通過する間に原料ガス導入用流路201内を流通する天然ガス等や流路2012内を流通するボイラ水と熱交換されて冷却される。冷却された燃焼排ガス中の二酸化炭素は、二酸化炭素回収装置31で回収され、流路204を経由して圧縮機32に供給される。二酸化炭素が除去された冷却燃焼排ガスは、前記煙突14から大気に放出される。
【0111】
メタンを主成分とする天然ガスは、原料ガス導入用流路201に供給される。この時、前記圧縮機32で昇圧された二酸化炭素は流路205を経由して前記天然ガスに所定量添加される。また、水蒸気(スチーム)は水蒸気導入用流路202を通して前記天然ガスに所定量添加される。前記天然ガスに水蒸気および二酸化炭素を添加する際、モル比で前記天然ガス中のメタン(CH4):水蒸気(H2O)=1:1.5〜1:3、メタン(CH4):二酸化炭素(CO2)=1:0.5〜1:2に設定することが好ましい。なお、この水蒸気は熱交換器34でボイラ水を合成ガスと熱交換することにより生成された水蒸気、および改質器10の対流部13でボイラ水を燃焼排ガスと熱交換することにより生成された水蒸気が利用される。
【0112】
二酸化炭素および水蒸気が添加された天然ガスは、前記原料ガス導入用流路201内を流通し、前記改質器10の対流部13を通過する間に加熱(予備加熱)され、その後前記反応管11に供給される。前記改質器10の反応管11に供給されたメタン(CH4)を主成分とする天然ガス、水蒸気および二酸化炭素は、その反応管11内の触媒の存在下でメタンが主に水蒸気改質され、前記式(1)、(2)に従って水素、一酸化炭素および二酸化炭素を含む改質ガスに転換される。
【0113】
なお、前記改質反応は吸熱反応であるため、前述したように改質器10の燃焼輻射部12で燃料ガスと空気を燃焼させて前記反応管11内を加熱する。
【0114】
得られた改質ガスは、流路206を経由して部分酸化炉33に導入され、ここで前記改質ガス中の水素が酸素導入用流路207から導入された酸素により燃焼される。この時、改質ガスがより高い温度に加熱されるため、残留メタンが前記反応式(1)に従ってCOとH2が生成される。また、前記部分酸化炉33において改質ガス中の水素量が減少されるため、この部分酸化炉33によりモル比でH2/COが1〜2.5の組成を有する合成ガスが製造される。
【0115】
前記部分酸化炉33で生成された合成ガスは、流路208を通して熱交換器34に供給され、ここで流路209を流通するボイラ水を加熱し、高圧の水蒸気を発生させるとともに、それ自体が冷却された後、例えばコバルト触媒が充填されたフィッシャ・トロプシュ(FT)反応系35に供給され、ここで前記合成ガス中の水素と一酸化炭素が反応してガソリン、灯油および軽油が合成される。
【0116】
また、この合成反応において二酸化炭素および未反応の天然ガスなどを含むパージガスが発生する。このパージガスは、流路2024を経由して前記原料ガス導入用流路201内の天然ガスに二酸化炭素源として添加される。
【0117】
以上、第6実施形態によれば改質器10を反応管11と燃料を空気で燃焼して前記反応管11を加熱する燃焼輻射部12とを備えた構造にし、水蒸気が添加された天然ガスを原料ガス導入用流路201を通して前記反応管11に供給する際、前記燃焼輻射部12により前記反応管11内を十分に高い温度(例えば850〜900℃)に加熱することによって、天然ガス中の主にメタンと水蒸気とを効率よく反応させてCOとH2を含む改質ガスを得ることができる。この際、前記燃焼輻射部12から排出される燃焼排ガスを冷却し、この燃焼排ガス中の二酸化炭素を二酸化炭素回収装置31で回収し、圧縮機32で昇圧し、流路205を経由して前記原料ガス導入用流路201内の天然ガスに添加する。また、フィッシャ・トロプシュ反応系35で発生した二酸化炭素を含むパージガスを流路2024を経由して前記原料ガス導入用流路201内の天然ガスに添加する。このように水蒸気添加天然ガスに二酸化炭素を供給することによって、前記反応管11において二酸化炭素と水蒸気の反応によりCOとH2を生成できるとともに、酸素源を改質ガスに導入することができる。その結果、生成した改質ガスを部分酸化炉33に導入し、ここで前記改質ガス中の水素を外部から供給した酸素で燃焼させる際、少ない酸素供給量で改質ガス中の水素量を低減できるため、H2/COのモル比が1〜2.5の合成ガスを製造することができる。また、前記部分酸化炉33により残留メタンをCOとH2とに効率よく改質できる。このようなH2/COのモル比を有する合成ガスは、例えばコバルト触媒が充填されたフィッシャ・トロプシュ(FT)反応系35に供給し、前記合成ガス中の水素と一酸化炭素を反応させることによって、ガソリン、灯油および軽油を合成できる。
【0118】
したがって、水蒸気、二酸化炭素が添加された天然ガスを改質器に供給し、この改質器からの改質ガスを部分酸化炉に導入し、ここに酸素を供給して改質ガス中の水素を燃焼させてフィッシャ・トロプシュ反応系でガソリン、灯油および軽油を合成するのに適したH2/COのモル比を有する合成ガスを製造する際、前記部分酸化炉への酸素供給量を低減して、酸素を生産するための酸素プラントを小型化できるとともに、酸素生産に伴うコスト上昇を抑制することができる。
【0119】
また、フィッシャ・トロプシュ反応系を含む合成ガスの製造プラント(改質器)で発生した二酸化炭素を回収し、かつ合成ガス中の二酸化炭素を回収し、これらの二酸化炭素を前記改質器上流側の天然ガスに供給することによって、改質ガスの原料ガスとして利用できるとともに、地球の温暖化の原因になる二酸化炭素を製造プラント外部に排出するのを低減することができる。
【0120】
さらに、フィッシャ・トロプシュ反応系35で発生した二酸化炭素を含むパージガスを二酸化炭素源として天然ガスに供給添加することによって、前述した第1〜第5の実施形態のように合成ガス中の二酸化炭素を回収するための二酸化炭素回収装置を別途設けることが不要になるので、安価なプラントで前述した合成ガスの製造、ガソリン、灯油および軽油の合成が可能になる。
【0121】
(実施例5)
この実施例5では、前述した第6実施形態の合成ガスの製造を図6に示す合成プラントを参照してより具体的に説明する。
【0122】
燃料(天然ガス)を改質器10の燃焼輻射部12に550kgmol/hrの条件で供給して前記燃焼輻射部12で空気とともに燃焼させた。また、天然ガス、水蒸気(スチーム)および二酸化炭素(前記改質器10の燃焼排ガスから回収した二酸化炭素およびフィッシャ・トロプシュ反応系35で発生したパージガス)を下記表5に示す条件で原料ガス導入用流路201に供給し、改質器10の反応管11で水蒸気改質し、さらにこの改質ガスを部分酸化炉33に導入し、この部分酸化炉33に酸素導入用流路207を通して酸素を下記表5に示す条件で供給することによって合成ガスを製造した。得られた合成ガスの組成を同表5に示す。
【0123】
なお、表5の項目(A)は原料ガス導入用流路201に供給される天然ガス、項目(B)は原料ガス導入用流路201に供給される水蒸気(スチーム)、項目(C)は原料ガス導入用流路201に圧縮機32で昇圧して供給される二酸化炭素回収装置31で回収した二酸化炭素、項目(D)はフィッシャ・トロプシュ反応系35で発生したパージガス、項目(E)は部分酸化炉33に供給される酸素、項目(F)は改質器10で製造され、熱交換器34を通してフィッシャ・トロプシュ反応系35に供給される合成ガス、を表す。なお、これらの項目(A)〜(F)は図6に付記する。
【0124】
【表5】
Figure 0004795517
【0125】
前記表5から明らかなように水蒸気が添加された天然ガスに二酸化炭素回収装置31で回収した二酸化炭素を供給し、かつフィッシャ・トロプシュ反応系35で発生した二酸化炭素を含むパージガスを供給し、これらのガスを所定の温度に加熱された改質器10の反応管11で改質させ、さらに改質ガスを部分酸化炉33に導入する際、部分酸化炉33への酸素供給量を213kgmol/hrとした条件に設定することによって、H2/COのモル比が約2の合成ガスを製造できることがわかる。このような酸素供給量は、従来技術の特開平6−184559号公報に記載された図3,図4に示す合成ガスの製造方法のほぼ半分に相当し、部分酸化炉への酸素供給量を著しく低減できる。
【0126】
(第7実施形態)
図7は、この第7実施形態に係る合成ガスの製造に用いられるガソリン、灯油および軽油の合成プラントの要部を示す概略図である。なお、図7において前述した図6と同様な部材は同符号を付して説明を省略する。
【0127】
この合成プラントは、改質器10の下流側の熱交換器34とフィッシャ・トロプシュ反応系35の間に位置する流路208に熱交換型加湿器39が介装されている。原料ガス導入用流路201は、前記加湿器39の頂部に接続されている。前記加湿器39は、流路2021を通して前記改質器10の上流側に位置する予備改質器38の頂部に接続されている。この予備改質器38は、流路2020を通して前記改質器10の反応管11の上端に接続されている。前記流路2020は、前記改質器10の対流部13を経由して前記反応管11に接続されている。圧縮機32は、流路205を経由して前記予備改質器38と前記改質器10とを接続する前記流路2020に接続されている。FT反応系35は、パージガスを供給するための流路2024を経由して前記原料ガス導入用流路201に接続されている。
【0128】
次に、前述した図7に示す合成プラントを参照して合成ガスの製造方法を説明する。
【0129】
まず、前述した実施形態6と同様に燃焼用燃料を改質器10の燃焼輻射部12に供給して反応管11を所定の温度に加熱し、この燃焼輻射部12で発生し、冷却された燃焼排ガス中の二酸化炭素を二酸化炭素回収装置31で回収し、圧縮機32に供給する。
【0130】
メタンを主成分とする天然ガスは、原料ガス導入用流路201を通して加湿器39の頂部に供給される。この加湿器39の頂部に水を流路2022を通して供給することにより、前記天然ガスを加湿する。すなわち、前記天然ガスは前記加湿器39で流路2022から供給される水と接触し、加湿された後、部分酸化炉33から流路208を通して供給された高温の合成ガスと熱交換されて加熱され、更に加湿される。
【0131】
加湿された天然ガスは、流路2021を通して予備改質器38に供給される。この時、水蒸気(スチーム)は流路2023を通して前記流路2021内を流通する天然ガスに供給され、不足した水蒸気量が補給される。前記二酸化炭素添加天然ガスに加湿による水蒸気および流路2023からの水蒸気を添加する際、モル比で前記天然ガス中のメタン(CH4):水蒸気(H2O)=1:1.5〜1:3に設定することが好ましい。加湿され、さらに水蒸気が添加された天然ガスは、前記流路2021内を流通し、前記改質器10の対流部13を通過する間に加熱(予備加熱)される。前記予備改質器38において、天然ガス中の主にエタンのようなC2以上の炭化水素および後述するフィッシャ・トロプシュ反応系35から供給されたパージガス中のC2以上の炭化水素がC1のメタンやCO,H2に改質される。
【0132】
予備改質された水蒸気添加天然ガスは、流路2020を通して前記改質器10の反応管11に供給される。この時、前記圧縮機32で昇圧された二酸化炭素は流路205を経由して前記流路2020内を流通する予備改質された水蒸気添加天然ガスに所定量添加される。前記改質器10の反応管11に供給されたメタン(CH4)を主成分とする天然ガス、水蒸気および二酸化炭素は、その反応管11内の触媒の存在下でメタンが主に水蒸気改質され、前記式(1)、(2)に従って水素、一酸化炭素および二酸化炭素を含む改質ガスに転換される。
【0133】
なお、前記改質反応は吸熱反応であるため、前述したように改質器10の燃焼輻射部12で燃料ガスと空気を燃焼させて前記反応管11内を加熱する。
【0134】
得られた改質ガスは、流路206を経由して部分酸化炉33に導入され、ここで前記改質ガス中の水素が酸素導入用流路207から導入された酸素により燃焼される。この時、改質ガスがより高い温度に加熱されるため、残留メタンが前記反応式(1)に従ってCOとH2が生成される。また、前記部分酸化炉33において改質ガス中の水素量が減少されるため、この部分酸化炉33によりモル比でH2/COが1〜2.5の組成を有する合成ガスが製造される。
【0135】
前記部分酸化炉33で生成された合成ガスは、流路208を通して熱交換器34に供給され、ここで流路209を流通するボイラ水を加熱し、高圧の水蒸気を発生させるとともに、それ自体が冷却された後、前記加湿器39に供給され前記二酸化炭素添加天然ガスの加湿のための熱源として利用される。加湿器39から排出された合成ガスは、例えばコバルト触媒が充填されたフィッシャ・トロプシュ(FT)反応系35に供給され、ここで前記合成ガス中の水素と一酸化炭素が反応してガソリン、灯油および軽油が合成される。また、この合成反応において二酸化炭素および未反応の天然ガスなどを含むパージガスが発生する。このパージガスは、流路2024を経由して前記原料ガス導入用流路201内の天然ガスに二酸化炭素源として添加される。なお、パージガス中のC2以上の炭化水素は、前記予備改質器38でC1のメタンやCO,H2に改質される。
【0136】
以上、第7実施形態によれば前述した第6実施形態と同様、H2/COのモル比が1〜2.5の合成ガスを製造することができ、この合成ガスを例えばコバルト触媒が充填されたフィッシャ・トロプシュ(FT)反応系35に供給し、前記合成ガス中の水素と一酸化炭素を反応させることによって、ガソリン、灯油および軽油を合成できる。
【0137】
また、フィッシャ・トロプシュ反応系35で発生した二酸化炭素を含むパージガスを二酸化炭素源として天然ガスに供給添加することによって、前述した第1〜第5の実施形態のように合成ガス中の二酸化炭素を回収するための二酸化炭素回収装置を別途設けることが不要になるので、安価なプラントで前述した合成ガスの製造、ガソリン、灯油および軽油の合成が可能になる。
【0138】
さらに、改質器10の上流側に予備改質器38を設け、ここで天然ガス中およびパージガス中のエタンのようなC2以上の炭化水素をC1(メタン)やCO,H2に予め改質することによって、改質器10での熱負荷を軽減できる。その結果、前記改質器10の燃焼輻射部12への燃料供給量を低減できるため、少ない燃料で合成ガスを製造することが可能になる。
【0139】
さらに、改質器10の下流側に熱交換型加湿器39を設け、ここで天然ガスを加湿することによって、流路2023を通して前記天然ガスに供給する水蒸気量を軽減できる。その結果、前記改質器10の反応管11に天然ガス等とともに供給する水蒸気量を低減できるため、低コストで合成ガスを製造することが可能になる。
【0140】
なお、前記第7実施形態において加湿器または予備改質器を省略してもよい。前者の場合(加湿器の省略)は、天然ガスが流通する原料ガス導入用流路201に水蒸気を供給し、水蒸気が添加された天然ガスを前記原料ガス導入用流路201を通して予備改質器38に直接供給する。後者の場合(予備改質器の省略)は、天然ガスが流通する原料ガス導入用流路201に二酸化炭素回収装置31で回収し、圧縮機32で昇圧した二酸化炭素を供給し、二酸化炭素が添加された天然ガスを前記原料ガス導入用流路201を通して加湿器39に供給して加湿する。ただし、いずれの方法でもフィッシャ・トロプシュ反応系35で発生した二酸化炭素を含むパージガスを二酸化炭素源として天然ガスが流通する原料ガス導入用流路201に供給する。
【0141】
また、前記第1〜第7の実施形態では部分酸化炉に改質ガスと酸素を供給したが、前記酸素の代わりに酸素に二酸化炭素を添加混合したガスを用いてもよい。この時、二酸化炭素は酸素に対して10〜300体積%添加することが好ましい。このような酸素に二酸化炭素を添加混合したガスを用ることによって、前記部分酸化炉での改質ガス中の水素と酸素とを緩慢に反応させて爆発の危険性を回避できる。
【0142】
さらに、前記第1〜第7の実施形態において前記部分酸化炉に水蒸気を添加してもよい。このように水蒸気を添加することにより部分酸化炉内で遊離炭素の発生を抑制ないし防止することができる。
【0143】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、水蒸気、二酸化炭素が添加された天然ガスを改質器に供給し、この改質器からの改質ガスを部分酸化炉に導入し、ここに酸素を供給して改質ガス中の水素を燃焼させてフィッシャ・トロプシュ反応系でガソリン、灯油および軽油を合成するのに適したH2/COのモル比を有する合成ガスを製造する際、前記部分酸化炉への酸素供給量を低減して、酸素を生産するための酸素プラントを小型化することが可能なガソリン、灯油および軽油合成用合成ガスの製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に用いられるガソリン、灯油および軽油の合成プラントにおける合成ガス製造の要部を示す概略図。
【図2】本発明の第2実施形態に用いられるガソリン、灯油および軽油の合成プラントにおける合成ガス製造の要部を示す概略図。
【図3】本発明の第3実施形態に用いられるガソリン、灯油および軽油の合成プラントにおける合成ガス製造の要部を示す概略図。
【図4】本発明の第4実施形態に用いられるガソリン、灯油および軽油の合成プラントにおける合成ガス製造の要部を示す概略図。
【図5】本発明の第5実施形態に用いられるガソリン、灯油および軽油の合成プラントにおける合成ガス製造の要部を示す概略図。
【図6】本発明の第6実施形態に用いられるガソリン、灯油および軽油の合成プラントにおける合成ガス製造の要部を示す概略図。
【図7】本発明の第7実施形態に用いられるガソリン、灯油および軽油の合成プラントにおける合成ガス製造の要部を示す概略図。
【符号の説明】
10…改質器、
11…反応管、
12…燃焼輻射部、
13…対流部、
201…原料ガス導入用流路、
203…燃料導入用流路、
2024…パージガス用流路、
31,311,312…二酸化炭素回収装置、
33…部分酸化炉、
35…フィッシャ・トロプシュ(FT)反応系、
361,362…二酸化炭素吸収塔、
37…吸収液再生装置、
38…予備改質器
39…熱交換型加湿器。

Claims (5)

  1. フィッシャ・トロプシュ反応系でガソリン、灯油および軽油を合成するために用いられるCOとH2を含む合成ガスを製造するにあたり、
    燃料を燃焼させる燃焼輻射部を有し、この燃焼輻射部により加熱される改質器に蒸気が添加された天然ガスを供給するとともに、前記燃焼輻射部で発生した燃焼排ガスから二酸化炭素を回収し、この二酸化炭素を前記改質器の上流側に供給して天然ガスの改質反応を行い、さらにこの改質器からの改質ガスを部分酸化炉に導入するとともに酸素を前記部分酸化炉に供給し、前記改質ガスと前記酸素とを反応させてCOとH2を含み、かつH2/COのモル比が1〜2.5の合成ガスを製造し、前記部分酸化炉で製造した合成ガス中の二酸化炭素を回収し、前記改質器の上流側に循環させ、前記合成ガス中のCH 及びCO を削減することを特徴とするガソリン、灯油および軽油合成用合成ガスの製造方法。
  2. 前記改質器の燃焼輻射部から排出された燃焼排ガス中の二酸化炭素の回収プロセスと、前記合成ガス中の二酸化炭素の回収プロセスとを同一の吸収液を用いて行うことを特徴とする請求項1記載のガソリン、灯油および軽油合成用合成ガスの製造方法。
  3. 前記改質器の上流側に予備改質器を配置し、蒸気が添加された前記天然ガスを前記予備改質器を経由して前記改質器に供給するとともに、前記燃焼排ガスから回収した二酸化炭素を前記改質器と前記予備改質器の間の流路に供給することを特徴とする請求項1または2に記載のガソリン、灯油および軽油合成用合成ガスの製造方法。
  4. 前記天然ガスへの蒸気の添加工程は、前記改質器の後段に加湿器を配置し、前記改質器からの合成ガスを前記加湿器に導入してその廃熱により加湿器を加熱するとともに、前記天然ガスおよび水を加熱された前記加湿器に供給し、ここで前記天然ガスに蒸気を添加することによりなされることを特徴とする請求項1ないし3いずれか記載のガソリン、灯油および軽油合成用合成ガスの製造方法。
  5. 前記部分酸化炉に二酸化炭素が添加された酸素を供給することを特徴とする請求項1ないし4いずれか記載のガソリン、灯油および軽油合成用合成ガスの製造方法。
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