JP4780738B2 - 濾過モジュールおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、精密濾過や限外濾過等の分離プロセスに用いられる濾過モジュールに関し、さらに詳しくは、冷水の濾過プロセス用および温水や熱水の濾過プロセス用として好適に用いられる濾過モジュールおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
中空糸膜濾過による分離プロセスは、各種工業製品の製造プロセスや上水および下水等の水処理プロセス等において広く採用されているが、近年、処理コストの低減のため、より大型のモジュールを求められている。これらのモジュールは、使用温度上限が少なくとも40℃であり、特に、超純水の製造プロセスや医薬・食品分野の製造プロセスでは使用温度上限が80℃である場合が多い。また、運転時の操作圧力は通常150〜200kPa以下であるが、場合によっては300kPa近くに達してしまうことがあり、モジュールとしては最大差圧300kPaに耐え得るものであることが求められている。
【0003】
従来、特に高温で使用する濾過モジュールでは、中空糸膜の固定のためにエポキシ樹脂が使用されていた。エポキシ樹脂は弾性率が高いために中空糸膜との接着界面において中空糸膜が破断し易いという問題があり、これを防止するために、エポキシ樹脂と中空糸膜との接着界面にシリコーン樹脂等の柔軟な樹脂をポッテイングすることが行われていた。しかしながら、この方法では2回の接着工程が必要となり、経済性に劣る欠点を有していた。
これに対して、近年、ウレタン樹脂をポッティング剤として採用することが、特開平7−47239号公報や特開平7−53665号公報、特開平8−71378号公報に提案されている。
【0004】
特開平7−47239号公報では、ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、MDIと記す)とポリオキシテトラメチレングリコール(以下、PTMGと記す)とから得られたイソシアネート基末端プレポリマーと、PTMGとひまし油またはひまし油誘導体ポリオールとから構成される硬化剤成分とで硬化させて成るウレタン樹脂が、ゴム状領域の高温側温度が100℃を超え、107 N/m2 台の貯蔵弾性率を示すこと、および、このウレタン樹脂をポッティング剤として用いた濾過モジュールは、90℃の熱水を差圧200kPaの条件で6ヶ月間リークの発生なく連続濾過を実施できることが開示されている。しかしながら、この構成によるウレタン樹脂では、高い差圧に耐え得る充分な硬度が得難いため、接着部の内径が75mm以上の大型モジュールに採用した場合、差圧によってポッテイング部が大きく変形し、リークが発生し易いという問題があった。
【0005】
また、特開平7−53665号公報では、MDIと分子量650〜3000のジオールをNCO/OH当量比3〜5で反応して得られるNCO末端プレポリマーと、分子量650〜3000の活性水素基含有化合物と1,4−ブタンジオールから構成される硬化剤成分とで硬化させて成るウレタン樹脂が、25℃から80℃の範囲で硬度変化が少ないことが開示されている。しかしながら、開示された構成でのウレタン樹脂では硬度が低いため、接着部の内径が75mm以上の大型モジュールに採用した場合、差圧によってポッテイング部が大きく変形し、リークが発生し易いという問題があった。
【0006】
さらに、特開平8−71378号公報では、NCO含量が13重量%以上のポリイソシアネートを、OH価が700mg−KOH/g以上のポリエーテルポリオールに対して化学量論量の100〜105%加えて硬化させたウレタン樹脂を用いた濾過モジュールは、121℃のオートクレーブ処理と20℃の水中浸漬を繰り返してもリークの発生がないことが開示されている。しかしながら、この構成のウレタン樹脂では、室温から10℃の低温領域で硬度が高く、そのために中空糸膜との接着界面において中空糸膜が破断し易いという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明等は、上記のような状況に鑑み、広い使用温度範囲でポッティング剤との接着界面における中空糸膜の破断が起こらず、かつ、高い差圧をかけて濾過・逆洗を繰り返してもリークが発生することのない濾過モジュールを提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記課題を解決するため、特定の硬度を有しているウレタン樹脂を濾過モジュールのポッティング剤として用いた場合、中空糸膜の破断を招来せず、かつ、リークの発生なく高い差圧をかけて濾過・逆洗を実施し得ること、および、特定の分子量の高分子ポリオールで構成され、かつ、特定量のハード部を含有したウレタン樹脂が、低温から高温までの広い温度範囲で上記硬度を有することを見出し、本発明に到達した。
【0009】
すなわち、本発明は、
1)複数の中空糸膜の両端または片端がウレタン樹脂で固定された濾過膜モジュールにおいて、ウレタン樹脂が、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリオキシテトラメチレングリコール、および、分子量200以下の短鎖ジオールとを出発原料とし、
全構成成分重量に対するジフェニルメタンジイソシアネートと前記短鎖ジオールとの合計重量の百分率として定義されるハード含有量が45〜60重量%であり、かつ、
〔ポリオキシテトラメチレングリコールの数平均分子量〕×〔ハード含有量〕/(100−〔ハード含有量〕)の式で計算されるハード部数平均分子量が800〜3000であり、
10℃〜40℃の温度範囲における該ウレタン樹脂の硬度がD40〜 D70であることを特徴とする、上水または下水排水処理用濾過モジュール。2) 複数の中空糸膜の両端または片端がウレタン樹脂で固定された濾過膜モジュールにおいて、ウレタン樹脂が、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリオキシテトラメチレングリコール、および、分子量200以下の短鎖ジオールとを出発原料とし、
全構成成分重量に対するジフェニルメタンジイソシアネートと前記短鎖ジオールとの合計重量の百分率として定義されるハード含有量が45〜60重量%であり、かつ、
〔ポリオキシテトラメチレングリコールの数平均分子量〕×〔ハード含有量〕/(100−〔ハード含有量〕)の式で計算されるハード部数平均分子量が800〜3000であり、10℃〜40℃の温度範囲における該ウレタン樹脂の硬度がD40〜 D70であることを特徴とする、上水または下水排水処理用濾過モジュール。
3) ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリオキシテトラメチレングリコール、および分子量200以下の短鎖ジオールとを出発原料とし、
全構成成分重量に対するジフェニルメタンジイソシアネートと前記短鎖ジオールとの合計重量の百分率として定義されるハード含有量が45〜60重量%であり、かつ、
〔ポリオキシテトラメチレングリコールの数平均分子量〕×〔ハード含有量〕/(100−〔ハード含有量〕)の式で計算されるハード部数平均分子量が800〜3000となる組成で混合して得たウレタン樹脂によって、複数の中空糸膜の両端または片端を固定することを特徴とする、濾過モジュールの製造方法。
4) (A)OH価が200〜50mg−KOH/gのポリオキシテトラメチレングリコールとジフェニルメタンジイソシアネートとから合成されたイソシアネート基末端プレポリマーと、(B)分子量200以下の短鎖ジオールとポリオキシテトラメチレングリコールの混合物とを混合してウレタン樹脂を得ることを特徴とする3)に記載の濾過モジュールの製造方法。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明における濾過膜モジュールは、複数の中空糸膜の両端または片端がウレタン樹脂で固定されており、使用温度範囲における該ウレタン樹脂の硬度がD40〜 D70である必要がある。該硬度がD40未満では、柔軟すぎて濾過・逆洗時の圧力がかかった時にウレタン樹脂が大きく変形し、接着界面で剥離を生じたり中空糸膜が破断してリークを起こす。一方、 D70を超える場合には、濾過時や逆洗時にウレタン樹脂との接着界面において中空糸膜が破断する傾向が強くなる。該硬度は、 D65 〜 D40であることが好ましく、 D60〜 D45であることがより好ましい。なお、本発明における硬度とは、JIS K 6253−1993に準じて、タイプDデュロメーターを用いて10秒加圧した後の測定値である。
【0011】
使用温度範囲は、例えば、上水や下水排水の処理用途であれば10℃〜40℃であり、また、医薬・食品分野での用途であれば10℃〜80℃である場合が多い。従って、各用途による使用温度範囲において、上記の硬度を有することが必要である。特に、10℃〜80℃の広い温度範囲において上記硬度を有するウレタン樹脂を用いた濾過モジュールであれば、上水や下水排水の処理用途や医薬・食品分野向け用途等広い用途に適用でき、好適である。
【0012】
上記のような硬度を有するウレタン樹脂は、高分子ポリオールとMDIおよび分子量200以下の短鎖ジオールを出発原料とし、これらを反応して得られ、出発原料のMDIと短鎖ジオールとから構成されるハード部のハード含有量が42〜60重量%の範囲であって、かつ、該ハード部の数平均分子量が700〜3000の範囲になるよう調整することによって得ることができる。
なお、ハード含有量とは、全構成成分重量に対するMDIと短鎖ジオールとの合計重量の百分率であり、ハード部数平均分子量は、構成する高分子ポリオールのOH価から計算される数平均分子量とハード含有量から次式によって計算される値である。
A=B×C/(100−C) 式(1)
【0013】
上記式(1)で、Aはハード部数平均分子量、Bは高分子ポリオールの数平均分子量、Cはハード含有量を表す。
上記のハード含有量は、45〜55重量%の範囲であることがより好ましく、45〜52重量%の範囲であることが特に好ましい。該ハード含有量が42重量%未満の場合や60重量%を超える場合では、硬度が前記の範囲を超えてしまう場合が多い。
また、上記のハード部数平均分子量は、800〜2500の範囲がより好ましく、800〜2000の範囲が特に好ましい。該ハード部数平均分子量が700未満では硬度の温度特性が悪く、上記の範囲を超えてしまう場合が多い。また、3000を超える場合では、均質な組成でなくて機械的強度が不充分であったり、硬度が上記の範囲を超えてしまう場合が多い。
【0014】
本発明における高分子ポリオールとは、数平均分子量が400以上であり、かつ、平均水酸基数が高分子鎖1モル当り2モル以上であるものを言う。このような高分子ポリオールとしては、例えば、PTMG、ポリプロピレングリコール、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの共重合グリコール、ポリエステル系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオール、水酸基末端ポリブタジエン、ひまし油系ポリオールなどが挙げられる。中でも、PTMGは、耐水性や機械的強度特性が良好なウレタン樹脂が得られ、特に好ましい 。
【0015】
該高分子ポリオールは、そのOH価が200〜50mg−KOH/gの範囲であることが好ましい。140〜60mg−KOH/gの範囲にあることがより好ましく、120〜60mg−KOH/gの範囲にあることが特に好ましい。そのOH価が200mg−KOH/gを超える場合には、硬度の温度による変化が大きくなり、10〜80℃の温度範囲において上記の硬度範囲であるウレタン樹脂を得ることが困難である。また、 OH価が50mg−KOH/g未満の場合には、硬化中に甚だしい相分離が起こり易く、充分な機械的強度が得難くなる。なお、本発明における高分子ポリオールとしては、上記に例示した高分子ポリオールの混合物であってもよく、この場合、その混合物のOH価が上記の範囲であることが好ましい。
【0016】
さらに、分子量200以下の短鎖ジオールとしては、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール等が挙げられるが、中でも、1,4−ブタンジオールと1,6−ヘキサンジオールが好ましい。
なお、本発明におけるウレタン樹脂の構成成分として、上記の高分子ポリオール、短鎖ジオール、およびMDIの他に、少量であれば3官能以上のOH基を有する低分子量ポリオールを含有することもできる。
【0017】
実際の使用に際しては、予め、高分子ポリオールとMDIとをNCO/OHのモル比が3〜10の範囲になるように混合して反応させて得られるイソシアネート基末端プレポリマー(以下、NCO基末端プレポリマーと記す)を合成し、これと短鎖ジオールとを混合して反応させることによって、上記の硬度特性を有する硬化物が得られる。なお、所定量の内の一定割合の高分子ポリオールとMDIとからNCO末端プレポリマーを合成し、残余の高分子ポリオールと短鎖ジオールとを予め混合しておき、この混合物と該NCO末端プレポリマーとを混合して反応させることもできる。
該NCO末端プレポリマーのイソシアネート基と高分子ポリオールおよび短鎖ジオールの水酸基との当量比(NCO/OH)は、0.95〜1.15が好ましく、より好ましくは、1.0〜1.1の範囲で反応させるのが良い。
【0018】
本発明に用いる中空糸膜は、公知の高分子製多孔質膜が用いられる。例えば、エチルセルロース、ニ酢酸セルロース、酢酸セルロース、セルロース等のセルロース類、6,6ナイロン等のポリアミド類、ビニルアルコール系樹脂、ポリアクリロニトリル等のアクリル系樹脂、ポリフッ化ビニリデン等のフッ化ビニリデン系樹脂、ポリエーテルスルフォンやポリスルフォン等のスルフォン系樹脂、ポリエチレン等のオレフィン系樹脂等の高分子を素材とした、精密濾過膜や限外濾過膜を挙げることができる。中でも、耐熱性を有するフッ化ビニリデン系樹脂やスルフォン系樹脂、オレフィン系樹脂を素材とした中空糸膜が好適に用いることができる。
【0019】
また、濾過モジュールのケース素材としては、耐熱性が良好なスルフォン系樹脂やポリカーボネート、ポリフッ化ビニリデン系樹脂、ABS樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂等の高分子材料やSUS等の金属材料を好適に用いることができる。
本発明の濾過モジュールは、所定の本数を所定の長さに揃えた中空糸膜束をモジュールケースに挿入し、公知の遠心成型法によって上記のプレポリマー混合物を注入して硬化させることにより製造できる。さらに、硬化後、濾過モジュールの使用温度に応じて、50〜120℃の範囲でアフターキュアーを施こすことにより、高温でのウレタン樹脂の物性低下を少なくすることもできる。
【0020】
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
<合成例1>NCO基末端プレポリマー(NCO−1)の合成
MDI55.8重量部を撹拌機付き反応器に仕込み、OH価が113mg−KOH/gのPTMG44.2重量部を窒素気流下で撹拌しながら滴下し、温度60℃にて3時間反応させてNCO基末端プレポリマー(NCO−1)を得た。
<合成例2>NCO基末端プレポリマー(NCO−2)の合成
OH価が113mg−KOH/gのPTMGとOH価が56.7mg−KOH/gのPTMGとを混合したPTMG混合物( OH価:63.5mg−KOH/g)51.4重量部、および、MDI48.6重量部とした他は、合成例1と同様にしてNCO基末端プレポリマー(NCO−2)を得た。
【0021】
【実施例1〜5および比較例1】
表1に示す条件でイソシアネート基末端プレポリマーとPTMGおよび短鎖ジオールを50℃に加温して1分間混合した後、減圧下で2分間脱気してから型に流し込み120℃で16時間硬化させた。該ウレタン樹脂の10℃と80℃における硬度を表1に示す。なお、硬度は、測定試料を各温度で16時間保持した後、直ちにUF.SHORE’S DUROMETER TYPE D を用いて測定した。
【0022】
内径94mmのヘッダー部を有する円筒状ポリスルフォン製モジュールケースに、内径0.75mm外径1.35mmのポリスルフォン製中空糸膜1800本を挿入し、50℃に加温した遠心成型機にセットした後、20N・m2 /kg2の条件で表1のウレタン樹脂プレポリマーを混合・注入して1時間遠心成型した。次いで、90℃で16時間硬化させた。該濾過モジュールを各3本作製した。なお、ポッティング部の厚みは25mmとした。該モジュールの1本を解体してウレタン樹脂をサンプリングし、硬度を測定した結果を表2に示す。
該モジュールを用いて、10℃と80℃の2条件夫々で濾過と逆洗の繰り返し試験を行った。濾過時および逆洗時の膜差圧を300kPaとした。
その結果を表2に示す。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【比較例2】
日本ポリウレタン社製のコロネート4403とニッポラン4221を各々63重量部、37重量部を混合・注入した他は、実施例1と同様にして、内径94mmのヘッダー部を有する円筒状ポリスルフォン製モジュールを成型し、硬化させた。実施例1と同様にしてウレタン樹脂をサンプリングし、硬度を測定したところ、10℃ではD73、80℃ではD25であった。
実施例1と同様にして、10℃で濾過と逆洗の繰り返し試験を行ったところ、45サイクル目でリークが発生した。該モジュールを解体して観察したところ、中空糸膜との接着界面で中空糸膜が破断していた。また、実施例1と同様にして、80℃で濾過と逆洗の繰り返し試験を行ったところ、10サイクル目でリークが発生した。該モジュールを解体して観察したところ、モジュールケースとの接着界面近傍に亀裂が生じて剥離していた。
【0026】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明の濾過モジュールは、広い使用温度範囲において硬度の変化が小さく、かつ、適度な硬度を有しているウレタン樹脂をポッティング剤として使用しているため、接着界面における濾過膜の破断が起こらず、かつ、高圧で濾過・逆洗を繰り返してもリークの発生を起こさない。従って、広い温度範囲で使用することができ、実用上極めて有用である。
Claims (4)
- 複数の中空糸膜の両端または片端がウレタン樹脂で固定された濾過膜モジュールにおいて、ウレタン樹脂が、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリオキシテトラメチレングリコール、および、分子量200以下の短鎖ジオールとを出発原料とし、
全構成成分重量に対するジフェニルメタンジイソシアネートと前記短鎖ジオールとの合計重量の百分率として定義されるハード含有量が45〜60重量%であり、かつ、
〔ポリオキシテトラメチレングリコールの数平均分子量〕×〔ハード含有量〕/(100−〔ハード含有量〕)の式で計算されるハード部数平均分子量が800〜3000であり、
10℃〜80℃の温度範囲における該ウレタン樹脂の硬度がD40〜 D70であることを特徴とする濾過モジュール。 - 複数の中空糸膜の両端または片端がウレタン樹脂で固定された濾過膜モジュールにおいて、ウレタン樹脂が、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリオキシテトラメチレングリコール、および、分子量200以下の短鎖ジオールとを出発原料とし、
全構成成分重量に対するジフェニルメタンジイソシアネートと前記短鎖ジオールとの合計重量の百分率として定義されるハード含有量が45〜60重量%であり、かつ、
〔ポリオキシテトラメチレングリコールの数平均分子量〕×〔ハード含有量〕/(100−〔ハード含有量〕)の式で計算されるハード部数平均分子量が800〜3000であり、
10℃〜40℃の温度範囲における該ウレタン樹脂の硬度がD40〜 D70であることを特徴とする、上水または下水排水処理用濾過モジュール。 - ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリオキシテトラメチレングリコール、および分子量200以下の短鎖ジオールとを出発原料とし、
全構成成分重量に対するジフェニルメタンジイソシアネートと前記短鎖ジオールとの合計重量の百分率として定義されるハード含有量が45〜60重量%であり、かつ、
〔ポリオキシテトラメチレングリコールの数平均分子量〕×〔ハード含有量〕/(100−〔ハード含有量〕)の式で計算されるハード部数平均分子量が800〜3000となる組成で混合して得たウレタン樹脂によって、複数の中空糸膜の両端または片端を固定することを特徴とする、濾過モジュールの製造方法。 - (A)OH価が200〜50mg−KOH/gのポリオキシテトラメチレングリコールとジフェニルメタンジイソシアネートとから合成されたイソシアネート基末端プレポリマーと、(B)分子量200以下の短鎖ジオールとポリオキシテトラメチレングリコールの混合物とを混合してウレタン樹脂を得ることを特徴とする請求項3に記載の濾過モジュールの製造方法。
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