JP4736204B2 - ギアチェンジ装置およびそれを使用した通信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえばファクシミリ装置等の通信装置において、原稿読み取りモード、記録モード、コピーモードなどの切り替えに応じてギアチェンジを行うためのギアチェンジ装置およびそれを使用した通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえばファクシミリ装置において、原稿読み取りモード、記録モード、コピーモードなどの各動作モードでは、必要なギアのみを回転させれば良く、そのため、動作モードの切り替えに応じてギアチェンジを行うためのギアチェンジ装置がある。
【0003】
従来のギアチェンジ装置の一例としては、正逆回転可能な駆動モータと、駆動モータにより回転される太陽ギアと、太陽ギアと常時噛合される遊星ギアと、太陽ギアが正転する際、この太陽ギアと同軸で同方向に回転し、遊星ギアを太陽ギアの周りに公転させる一方、太陽ギアが逆転する際には、自己の回転を停止状態として遊星ギアを公転軌跡上の複数の所定位置にて自転自在とする回転部材と、公転軌跡上における複数の所定位置にて遊星ギアに噛合する複数の伝動ギアとを有するものがある。各伝動ギアは、対応する各動作モードで遊星ギアと噛合した状態とされる。回転部材の外周には、太陽ギアを正転させたり逆転させたりするタイミングを計るための突起部が、単に径方向に突き出た形状で1箇所に設けられており、この突起部が定位置を通過する際にセンサスイッチに当接して検出される。
【0004】
つまり、太陽ギアの正転に伴って回転部材が同方向に回転し、突起部がセンサスイッチを介して検出されると、その時点を基準にして駆動モータに供給する駆動信号のパルス数をCPUが計数し始め、このパルス数に基づいて太陽ギアを正転させたり逆転させたりするタイミングが計られる。たとえば、太陽ギアの正転に伴って回転部材が回転する際、突起部を検出した時点からP1パルス数の駆動信号を駆動モータに供給し、回転部材が所定角度回転した状態となると、CPUは、今度は反転信号とともにP2パルス数の駆動信号を駆動モータに供給して太陽ギアを逆転させる。このとき、公転軌跡上の所定位置にて自転する遊星ギアと1つの動作モードに対応する伝動ギアとが噛合した状態とされ、その動作モードに応じた動作が実行される。さらに、P2パルス数を経て動作モードの実行が終わると、再び太陽ギアを正転させるべく所定パルス数の駆動信号が駆動モータに供給される。要するに、駆動モータの一連の回転動作をパルス制御することにより各動作モードを順次切り替え可能としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、太陽ギアを逆転させたり正転させたりするタイミングを、突起部の検出時点から計数し始めたパルス数に基づいて制御する場合、回転部材に位置ずれが生じて遊星ギアが目的とする伝動ギアと噛合しないことがあり、そのような状態のまま目的の動作モードに切り替わった状態と認識して動作が続行されるおそれがあった。これは、主としてパルス数のみに基づいて駆動モータを制御したことに起因している。
【0006】
また、突起部に対してセンサスイッチが突き当たる姿勢によっては、摩擦によってこれらが密接した状態となり、太陽ギアが逆転しても依然として突起部の検出状態が続いてエラーとなることがあった。
【0007】
要するに、これらの問題点を整理して言えるのは、単に突き出た形状の突起部を用いてパルス制御するだけでは、太陽ギアの回転方向を切り替えるタイミングに失敗し、スムーズに各動作モードを切り替えることができなかった。
【0008】
本発明は、上記の点に鑑みて提案されたものであって、太陽ギアの回転方向をタイミング良く切り替えることができ、スムーズに各動作モードを切り替えることができるギアチェンジ装置およびそれを使用した通信装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載した発明のギアチェンジ装置は、駆動パルスにより駆動される正逆回転可能な駆動モータと、ベース板に回転可能に支持され、前記駆動モータにより回転される太陽ギアと、前記ベース板の前記太陽ギアの周りの複数の所定位置に、複数の動作モードに対応して設けられた複数の伝動ギアと、前記太陽ギアの逆転ではその回転が規制され、前記太陽ギアの正転で正転方向に回転するように、前記太陽ギアと同軸に設けられた回転部材と、前記回転部材の所定の位置に前記太陽ギアに噛合させて回転可能に支持され、前記回転部材の回転により前記太陽ギアの周りを公転して前記ベース板の前記所定位置で前記伝動ギアと噛合し、前記太陽ギアの逆転によって前記駆動モータの駆動力を前記伝動ギアに伝達する遊星ギアとを有するギアチェンジ装置であって、前記回転部材の外周には、前記複数の動作モードに対応して固有の区間幅を有する複数の凹部がそれぞれ凸部を挟んで形成され、前記回転部材の正転により移動する前記凹部と前記凸部を検出するセンサスイッチと、前記動作モードの切替えが指令されると、指令された動作モードの切替えに対応する回数分前記凹部とその凹部に隣接する凸部の境界点が検出されるまで前記駆動モータを駆動する駆動制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
このようなギアチェンジ装置によれば、太陽ギアを逆転させたり正転させたりするタイミングを、動作モードの切替えに対応する回数分凹部とその凹部に隣接する凸部の境界点をセンサスイッチが検出する時点を基準として制御できるので、太陽ギアの回転方向をタイミング良く切り替えることができる。
【0011】
また、請求項2に記載した発明のギアチェンジ装置は、請求項1に記載のギアチェンジ装置であって、前記駆動制御手段は、指令された前記動作モードの切替えに対応する回数分前記凹部とその凹部に隣接する凸部の境界点を前記センサスイッチが検出するまで前記駆動モータを駆動した後、さらにその検出タイミングから前記駆動モータに前記切替先の動作モードに対応する所定の駆動パルス数を出力して、前記回転部材を前記遊星ギアが前記切替先の動作モードに対応する伝動ギアと噛合する位置に回転させることを特徴とする。
【0012】
このようなギアチェンジ装置によれば、請求項1に記載のギアチェンジ装置による効果に加えて、切替先の動作モードに対応する凹部とその凹部に隣接する凸部の境界点をセンサスイッチが検出するタイミングを基準として当該切替先の動作モードに対応する所定の駆動パルス数を駆動モータに出力する駆動制御をすることにより、回転部材を遊星ギアが切替先の動作モードに対応する伝動ギアと噛合する位置に回転させるので、各動作モードに応じて目的とする伝動ギアに遊星ギアを確実に噛合させた状態とし、スムーズに各動作モードを切り替えることができる。
【0013】
さらに、請求項3に記載した発明のギアチェンジ装置は、請求項1又は2に記載のギアチェンジ装置であって、前記回転部材には、前記遊星ギアが前記複数の伝動ギアと噛合する位置に回転すると、前記ベース板に設けられた位置決め孔に嵌合して前記回転部材の回転を規制する回転規制部材が設けられていることを特徴とする。
【0014】
このようなギアチェンジ装置によれば、請求項1又は2に記載のギアチェンジ装置による効果に加えて、回転規制部材とベース板に設けられた位置決め孔によって、回転部材の回転動作を遊星ギアが複数の伝動ギアと噛合する各位置で停止させることができる。
【0015】
また、請求項4に記載した発明のギアチェンジ装置は、請求項1ないし3のいずれかに記載のギアチェンジ装置であって、前記センサスイッチの検出信号は前記凹部の検出レベルと前記凸部の検出レベルとが異なる信号であり、前記駆動制御手段は、前記動作モードの遷移パターン毎に、前記検出信号の前記境界点に対応する検出レベルの変化点を検出するための検出制御データと前記境界点の検出タイミングから前記駆動モータに出力させる前記駆動パルス数のデータとを含む駆動制御データが予め設定され、その駆動制御データのテーブルが記憶された記憶手段と、前記動作モードの切替指令に応じて前記記憶手段からその切替指令の遷移パターンに対応する前記駆動制御データを読み出し、その駆動制御データを用いて前記駆動モータの駆動を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
【0016】
このようなギアチェンジ装置によれば、請求項1ないし3のいずれかに記載のギアチェンジ装置と同様の効果を奏することができる。
【0017】
さらに、請求項5に記載した発明のギアチェンジ装置は、請求項4に記載のギアチェンジ装置であって、前記検出制御データには、検出制御を開始してから前記検出信号のレベルが最初に前記凹部の検出レベルから前記凸部の検出レベルに変化するタイミングを検出する第1の検出制御と、検出制御を開始してから前記検出信号のレベルが最初に前記凸部の検出レベルから前記凹部の検出レベルに変化した後、その凹部の検出レベルが所定の時間内に前記凸部の検出レベルに変化するタイミングを検出する第2の検出制御と、検出制御を開始してから前記検出信号のレベルが最初に前記凸部の検出レベルから前記凹部の検出レベルに変化した後、その凹部の検出レベルが前記所定の時間を超えてから前記凸部の検出レベルに変化するタイミングを検出する第3の検出制御のいずれかの検出制御が含まれることを特徴とする。
【0018】
このようなギアチェンジ装置によれば、請求項4に記載のギアチェンジ装置と同様の効果を奏することができる。
【0019】
また、請求項6に記載した発明のギアチェンジ装置は、請求項5に記載のギアチェンジ装置であって、前記複数の凹部のうち前記所定の時間を超える検出時間を有する凹部はホームポジションとして設定されており、前記記憶手段には、前記回転部材を前記ホームポジションから各動作モードに切り替える遷移パターン毎に、切替先の動作モードに対応する凹部の前記境界点を検出するための第2の検出制御データが記憶されており、前記境界点の検出タイミングから出力される所定の駆動パルス数による前記駆動モータの駆動制御でエラーが発生した場合、前記駆動モータを、前記第3の検出制御によって前記ホームポジションに対応する凹部の前記境界点が検出されるまで駆動し、その後、前記第2の検出制御データを用いて前記切替先の動作モードに対応する凹部の前記境界点が検出されるまで駆動した後、再度前記所定の駆動パルス数による前記駆動モータの駆動制御を行うリトライ手段を更に備えることを特徴とする。
【0020】
このようなギアチェンジ装置によれば、請求項5に記載のギアチェンジ装置による効果に加えて、境界点の検出タイミングから出力される所定の駆動パルス数による駆動モータの駆動制御でエラーが発生した場合でも、太陽ギアの正転に伴って回転部材を1回転させた後、再び所定の駆動パルス数による駆動モータの駆動制御を行うことでエラーを回避することができる。
【0021】
さらに、請求項7に記載した発明のギアチェンジ装置は、請求項1ないし6のいずれかに記載のギアチェンジ装置であって、前記回転部材と前記太陽ギアとの間には、前記太陽ギアが正転する場合はトルクが大きくなり、前記太陽ギアが逆転する場合はトルクが小さくなるクラッチバネが介在されていることを特徴とする。
【0022】
このようなギアチェンジ装置によれば、請求項1ないし6のいずれかに記載のギアチェンジ装置による効果に加えて、クラッチバネによって太陽ギアが正転するときに回転部材を正転方向に回転させることができる。
【0023】
また、請求項8に記載した発明の通信装置は、請求項1ないし6のいずれかに記載のギアチェンジ装置を備えることを特徴とする。
【0024】
このような通信装置によれば、請求項1に記載の発明と同様の効果を奏することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照して説明する。
【0028】
図1は、本発明に係るギアチェンジ装置を適用した一実施形態として、ファクシミリ装置を模式的に示す側断面図である。
【0029】
図1に示すように、ファクシミリ装置1は、上カバー2および下カバー3を有する。上カバー2の上部(図1中、左側上部)には、記録紙をスタックする記録紙スタッカ4が設けられており、この記録紙スタッカ4に隣接して記録紙給紙ローラ5が配置されている。記録紙給紙ローラ5は、後述する駆動モータやギアを介して回転駆動される。
【0030】
記録紙給紙ローラ5は、ローラ軸5Aを介して支持プレート6のローラ支持部7に回転可能に支持されており、記録紙給紙ローラ5の上部は、支持プレート6に形成されたローラ孔8を介して支持プレート6の上面から露出している。また、記録紙給紙ローラ5に対向して規制部材9が設けられており、この規制部材9は、記録紙給紙ローラ5の表面に対して弾性的に圧接されている。規制部材9は、記録紙スタッカ4にスタックされている記録紙を一枚ずつ分離するためのものであり、また、記録紙給紙ローラ5は、規制部材9と協働して記録紙搬送経路に沿って一枚ずつ記録紙を給紙搬送する。
【0031】
記録紙搬送経路の下流側には、プラテン10が設けられている。このプラテン10は、後述する駆動モータやギアを介して回転駆動される。また、プラテン10に対向して、サーマルヘッド11が設けられている。ここで、サーマルヘッド11は、多数の発熱素子がライン状に形成された、いわゆるラインサーマルヘッドから構成されている。これにより、サーマルヘッド11は、使用される記録紙の印字可能範囲をカバーすることができる。また、サーマルヘッド11は、ヘッド保持部14の上面に固着されており、ヘッド保持部14は、その凹部とバネ保持部材12との間に設けられた不正バネ3を介して上方へ付勢されている。これにより、サーマルヘッド11は、付勢バネ13の付勢力を介してプラテン10に圧接される。なお、サーマルヘッド11は、ファクシミリ装置1の各動作モードに対応して、必要に応じてプラテン10からりリースされるが、このリリース動作を行う機構については、図示説明を省略する。
【0032】
記録紙搬送経路に沿ってプラテン10の下流側には、記録紙排出ローラ17が設けられており、また、記録紙排出ローラ17の上側には、ピンチローラ18が圧接されている。この記録紙排出ローラ17は、後述する駆動モータやギアを介して回転駆動され、ピンチローラ18と協働して記録後の記録紙を記録紙搬送経路に沿って下流側に搬送してファクシミリ装置1の外部に排紙するものである。
【0033】
記録紙給紙ローラ5の下方において、下カバー3に形成されたリボン収納部3Bには、筒体19の周囲にロール状に巻かれたリボン20が収納されており、このリボン20は、ラインサーマルヘッドからなるサーマルヘッド11の発熱素子による記録可能な範囲をカバーすべく幅広に形成されている。リボン20は、リボン収納部3Bから引き出され、プラテン10とサーマルヘッド11との間を通過してリボン巻取部3Cに設けられたリボン巻取スプール21に巻き取られる。このリボン巻取スプール21は、後述する駆動モータやギアを介して回転駆動され、記録で使用されたリボン20を巻き取るものである。
【0034】
続いて、原稿搬送機構について説明する。上カバー2において記録紙スタッカ4よりも上方右側には、原稿台部22(その下面には、規制部材9が取り付けられている)が形成されており、この原稿台部22と上部パネル板23との間には、原稿挿入孔24が設けられている。原稿の搬送経路に沿って原稿台部22の右斜め下方には、原稿支持部25が設けられている。また、原稿支持部25に対向して上方には、下方に湾曲した原稿案内部26が設けられており、原稿支持部25と原稿案内部26とにより構成される原稿搬送経路の上下幅は、徐々に狭くなるようにされている。
【0035】
また、原稿搬送経路に沿って原稿支持部25の下流側の下面には、一対のローラ支持部27(図1には一方のみを示す)が形成されており、また、各ローラ支持部27の間でローラ孔28が形成されている。そして、各ローラ支持部27には、複数枚の原稿を一枚ずつ分離する分離ローラ29が回転可能に支持されており、この分離ローラ29の上部は、ローラ孔28を介して原稿支持部25の上面から露出している。また、原稿支持部25の上面から露出した分離ローラ29の表面には、原稿案内部26の下側に取り付けられた分離片31が当接している。分離ローラ29と分離片31とは、相互に協働して複数枚の原稿を一枚ずつ分離する分離部30を構成する。
【0036】
原稿搬送経路に沿って分離ローラ29の下流側には、ラインフィードローラ(LFローラ)32およびLFローラ32の上側で圧接されたピンチローラ33が回転可能に設けられている。LFローラ32は、後述する駆動モータやギアを介して回転駆動される。また、LFローラ32、ピンチローラ33の下流側には、下カバー3に形成されたユニット収納部3D内に収納されたCIS(Contact Image Sensor)ユニット34が設けられており、このCISユニット34の上側には、原稿押さえ部材35が圧接されている。ここで、CISユニット34は、LFローラ32とピンチローラ33との間に挟まれてラインフィードされる原稿の画像データを順次読み取る動作を行う。さらに、CISユニット34の下流側には、原稿排出ローラ36および原稿排出ローラ36の上側で圧接されたピンチローラ37が回転可能に配置されている。原稿排出ローラ36およびピンチローラ37は、CISユニット34を介して画像読み取りが行われた後の原稿をファクシミリ装置1の外部に排出する。
【0037】
なお、上部パネル23には、数字キー、各種ファンクションキーなどを有するキーボード38が設けられており、これらのキーを押下することによりファクシミリ装置1が実行可能な各種の動作が行われる。
【0038】
次に、記録紙給紙ローラ5、プラテン10、リボンスプール21、記録紙排出ローラ17、LFローラ32、および原稿排出ローラ36を選択的に回転駆動するためのギアチェンジ装置について、図2ないし図7を参照して説明する。
【0039】
図2は、ギアチェンジ装置の全体を説明するための説明図、図3は、ギアチェンジ装置の裏面側を示す平面図、図4は、ギアチェンジ装置における回転部材の平面図、図5は、太陽ギアと回転部材との関係を示す断面図、図6は、回転部材の回転係止部材を示す断面図、図7は、回転係止部材を構成する係止片の作用を説明するための説明図である。
【0040】
図2ないし図5において、ギアチェンジ装置40は、ベース板41を有しており、このベース板41上には、ベース板41と一体に形成された軸42に太陽ギア43が回転可能に軸支されている。太陽ギア43の外周には、ギア歯43Aが形成されており、また、下面には、ギア歯43B(図5参照)が形成されている。
【0041】
太陽ギア43の下方には、図4および図5に示すように、軸孔45Aを介して軸42に回転可能に軸支された回転部材45が配置されている。この回転部材45は、太陽ギア43と同軸で軸42の周りに回転可能である。回転部材45の中心から所定角度をなす箇所には、遊星ギア46,47を回転可能に支持するための回転支持部45C,45Cが設けられている。各遊星ギア46,47は、太陽ギア43のギア歯43Bと常時噛合されており、後述する駆動モータを介して太陽ギア43が一方向に回転された場合に各遊星ギア46,47は、互いに同一方向に自転する。なお、図4においては、太陽ギア43と各遊星ギア46,47とを図示省略しており、図5では、一方の遊星ギア46のみを示している。
【0042】
太陽ギア43にて軸42が挿嵌される筒状軸体43Cと、回転部材45にて軸42を挿嵌するための軸孔45Aをなす筒状軸体45Bとの間には、クラッチバネ48が介在されている。このクラッチバネ48は、太陽ギア43が図2および図4中反時計方向(図4中矢印Bに示す方向であって、これを以下、正転方向とする)に回転した際に、大きなトルク(締まりトルク)を生じ、太陽ギア43が時計方向(図4中矢印Aに示す方向であって、これを以下、逆転方向とする)に回転した際に、小さなトルク(緩みトルク)を生じるものである。つまり、駆動モータにより太陽ギア43が正転するときには、クラッチバネ48の締まりトルクにより太陽ギア43と回転部材45との間に大きな摩擦負荷を生じる一方、逆に太陽ギア43が逆転するときには、クラッチバネ48の緩みトルクにより太陽ギア43と回転部材45との間に生じる摩擦負荷が正転する場合に比べて小さくなる。
【0043】
また、回転部材45の中心から所定角度をなす箇所には、規制部49が設けられている。この規制部49は、太陽ギア43の正転に伴って回転部材45を回転させて、各遊星ギア46,47を軸42の周りに公転させた後、所定の位置にて各遊星ギア46,47を自転させる場合に、回転部材45の位置決めを行うものである。
【0044】
ここで、規制部49の構成について、図5ないし図7、および図3を参照して説明する。規制部49は、カバー50内に回転規制部材51を上下動可能に配置するとともに、カバー50の上側内壁面と回転規制部材51の上端との間に、回転規制部材51を常時下方に向けて押圧する押圧バネ52を配置することにより構成される。また、回転規制部材51の側面には、図5に示すように、カバー50が形成された縦溝53に沿って上下案内される係合片54が形成されている。さらに、回転部材45の上面において、係合片54に対向する位置には、緩衝部材(ダンパ)55が設けられている。この緩衝部材55は、回転規制部材51の下端がベース板41に形成された位置決め孔(後述する)に嵌合する際に、押圧バネ52の下方への押圧力に基づき係合片54の下面が回転部材45に当接するときに発生する衝突音を緩和する。
【0045】
次に、回転規制部材51が嵌合するベース板41の位置決め孔などについて図3を主に参照して説明する。図3に示すように、ベース板41には、太陽ギア43が配置される位置にて太陽ギア43の円弧形状に沿って複数個の位置決め孔56A,56B,56D,56Eと位置決め端部56Cとが形成されている。位置決め孔56Aは、記録紙の給紙動作に対応しており、回転規制部材51の下端が位置決め孔56Aに嵌合する際には、後述するように駆動モータの駆動力に基づきギアチェンジ装置40を介して記録紙給紙ローラ5が回転される。また、位置決め孔56Bは、サーマルヘッド11による記録紙への記録動作に対応しており、回転規制部材51の下端が位置決め孔56Bに嵌合する際には、後述するように駆動モータの駆動力に基づきギアチェンジ装置40を介してプラテン10の回転、リボン巻取スプール21の回転、および記録紙排出ローラ17の回転が行われる。
【0046】
また、ベース部材41に形成された位置決め端部56Cは、コピー動作に対応しており、回転規制部材51の下端が位置決め端部56Cに当接する際には、後述するように駆動モータの駆動力に基づきギアチェンジ装置40を介して、原稿画像の読み取りを行うべくLFローラ32の回転、原稿排出ローラ36の回転が行われ、また同時に、記録紙への画像記録を行うべく記録紙排出ローラ17の回転、プラテン10の回転、リボン巻取スプール21の回転が行われる。さらに、位置決め孔56Dは、画像記録後の記録紙の排紙動作に対応しており、回転規制部材51の下端が位置決め孔56Dに嵌合する際には、後述するように駆動モータの駆動力に基づきギアチェンジ装置40を介して記録紙排出ローラ17の回転が行われる。また、位置決め孔56Eは、CISユニット34による原稿の画像データの読取動作に対応しており、回転規制部材51の下端が位置決め孔56Eに嵌合すると、後述するように駆動モータの駆動力に基づきギアチェンジ装置40を介してLFローラ32の回転、原稿排出ローラ36の回転が行われる。
【0047】
このように、位置決め孔56A,56B,56D,56Eと位置決め端部56Cとは、太陽ギア43の円弧形状に沿って配置されていることが分かる。これは、太陽ギア43の必要最小限の回転でファクシミリ装置1の各種動作を連続的に行うことを可能とするためである。
【0048】
なお、図3に示すように、ベース板41の裏面で、太陽ギア43の配置位置に近接して駆動モータ(パルスモータ)57が配置されており、この駆動モータの駆動軸には、ピニオン58が固着されている。このピニオン58は、ベース板41の表面側で太陽ギア43のギア歯43Aに噛合されている。
【0049】
ここで、太陽ギア43の正転に伴い回転部材45がクラッチバネ48の作用で同方向に回転する際に、回転規制部材51がベース板41の各位置決め孔56A,56B,56D,56Eや位置決め端部56Cに嵌合する状態について、図5ないし図7を参照して説明する。なお、図7においては、一例として一つの位置決め孔56Aしか示さないが、他の位置決め孔56B,56D,56Eや位置決め端部56Cについても同様である。
【0050】
まず、太陽ギア43が正転する際には、クラッチバネ48の作用により回転部材45との間に大きな摩擦負荷が生じ、その結果、太陽ギア43と同方向に回転部材45が回転を開始する。そして、回転規制部材51が各位置決め孔56A,56B,56D,56Eや位置決め端部56Cに嵌合・当接していない場合、回転規制部材51の下端は、ベース板41の上面に当接している。この状態では、押圧バネ52は、図5の点線および図6に示すように、圧縮された状態にある。
【0051】
そして、回転部材45がさらに回転して回転規制部材51の下端が位置決め孔56A,56B,56D,56Eや位置決め端部56Cの位置に至ると、図5の実線および図7の左側に示すように、回転規制部材51の下端は、位置決め孔56A,56B,56D,56Eや位置決め端部56Cに嵌合・当接する。このように、回転規制部材51の下端が位置決め孔56A,56B,56D,56Eや位置決め端部56Cに嵌合・当接した状態において、駆動モータ57、ピニオン58の回転に応じて太陽ギア43が逆転すると、クラッチバネ48の作用により回転部材45との間に生じる摩擦負荷が減少し、太陽ギア43に追従して逆転しようとする力が非常に小さくなる。しかも、回転部材45は、規制部49の作用により回転が規制されることから、太陽ギア43の逆転に追従することなく、その位置で停止した状態となる。この状態で太陽ギア43のギア歯43Bと各遊星ギア46,47は常に噛合されているので、太陽ギア43の逆転に伴って各遊星ギア46,47は、互いに同一方向に自転することとなる。このとき、太陽ギア43と回転部材45との間の摩擦負荷は減少し、しかも位置決めされた状態にあることから、駆動モータ57からの駆動力は、太陽ギア43および遊星ギア46,47を介して後述する伝動ギアに効率良く伝えられ、比較的小さな駆動力のモータでも対応可能となる。
【0052】
その後、再び太陽ギア43が正転すると、クラッチバネ48の作用により摩擦負荷が大きくなるように切り換えられ、太陽ギア43の正転に伴って回転部材45が再び同方向に回転するとともに、各遊星ギア46,47は再度公転可能となる。このとき、回転規制部材51の下端は、図7の右側に示すように、位置決め孔56A,56B,56D,56Eや位置決め端部56Cの近傍にてベース板41に形成された傾斜部41Aに沿って上方に案内され、ベース板41の上面に当接した状態となる。つまり、回転規制部材51は、位置決め孔56A,56B,56D,56Eや位置決め端部56Cから一方向にのみ離脱可能とされているので、回転部材45は、太陽ギア43が正転する方向と同一方向にのみ連続して回転可能なものとされる。なお、回転部材45は、太陽ギア43が逆転し始めてからの若干の間、この太陽ギア43の逆転に伴って僅かながらも逆転する。
【0053】
さらに、図4に戻って回転部材45の説明を続けると、回転部材45の外周には、径方向に深さあるいは高さをもって凹凸状をなすように複数の凹部60A,60B,60C,60D,60Eと凸部60A′,60B′,60C′,60D′,60E′とが交互に一体形成されている。これら凹部60A,60B,60C,60D,60Eおよび凸部60A′,60B′,60C′,60D′,60E′の周方向に連続する区間幅は、それぞれ異なる長さとされている。特に本実施形態では、先述した記録紙の給紙動作、記録紙への記録動作、コピー動作、記録紙の排紙動作、原稿の読取動作といった5種類の動作に対応すべく、隣り合うもの同士を一組として合計5組の凹部60A,60B,60C,60D,60Eと凸部60A′,60B′,60C′,60D′,60E′とが設けられている。これら凹部60A,60B,60C,60D,60Eおよび凸部60A′,60B′,60C′,60D′,60E′は、回転部材45の動作に伴って図2に示すセンサスイッチ80のスイッチ端子81に離れたり当接したりすることにより、このセンサスイッチ80から出力される検出信号をオフ/オンのレベルに変化させるためのものである。なお、センサスイッチ80からの検出信号に基づいて本ファクシミリ装置1の各動作がマイクロコンピュータにより制御されるが、これについては後述する。
【0054】
続いて、ギアチェンジ装置40と記録紙給紙ローラ5、プラテン10、リボン巻取スプール21、記録紙排出ローラ17、LFローラ32、および原稿排出ローラ36との駆動力の伝達関係について、図2を参照して説明する。図2において、ベース板41には、回転部材45が回転した際に各遊星ギア46,47が公転する公転軌跡上に沿って4つの第1伝動ギア61、第2伝動ギア62、第3伝動ギア63、および第4伝動ギア64が回転可能に支持されている。各伝動ギア61〜64は、回転規制部材51が位置決め孔56A,56B,56D,56Eや位置決め端部56Cに嵌合・当接して回転部材45が停止した位置で、太陽ギア43に連動して自転する各遊星ギア46,47に対して順次噛合する。
【0055】
第1伝動ギア61は、従動ギア65に噛合しており、この従動ギア65は、他の従動ギア66に噛合している。そして、従動ギア66には、適宜のギア列を介して記録紙給紙ローラ5に連結されている。したがって、回転部材45の回転時、回転規制部材51の下端が位置決め孔56Aに嵌合すると、その位置において遊星ギア47、第1伝動ギア61、従動ギア65,66から記録紙給紙ローラ5に至る駆動力伝達経路が形成される。
【0056】
また、第2伝動ギア62は、従動ギア67に噛合しており、この従動ギア67の下側に一体形成された従動ギア67Aは、他の従動ギア68(ベース板41の裏面側に支持されている)に噛合している。そして、従動ギア68は、適宜のギア列を介してリボン巻取スプール21に連結されている。したがって、回転部材45の回転時、回転規制部材51の下端が位置決め孔56Bに嵌合すると、その位置において遊星ギア47、第2伝動ギア62、従動ギア67,従動ギア67の下側の従動ギア67A、従動ギア68からリボン巻取スプール21に至る駆動力伝達経路が形成される。また、従動ギア67は、さらに他の従動ギア69に噛合しており、この従動ギア69は、適宜のギア列を介してプラテン10に連結されている。したがって、先述した場合と同様に、回転規制部材51の下端が位置決め孔56Bに嵌合すると、その位置において遊星ギア47、第2伝動ギア62、従動ギア67,69からプラテン10に至る駆動力伝達経路が形成される。
【0057】
さらに、第2伝動ギア62の下側には、図示しない従動ギアが配置されており、この従動ギアと他の従動ギア70とが噛合している。そして、従動ギア70は、適宜のギア列を介して記録紙排出ローラ17に連結されている。したがって、先述した場合と同様に、回転規制部材51の下端が位置決め孔56Bに嵌合すると、その位置において遊星ギア47、第2伝動ギア62、第2伝動ギア62の従動ギア、従動ギア70から記録紙排出ローラ17に至る駆動力伝達経路が形成される。このとき、従動ギア70は、第3伝動ギア63に噛合しているが、この場合には、第3伝動ギア63は単に回転されるだけである。
【0058】
さらに、第3伝動ギア63は、先述したように従動ギア70に噛合しており、また、第4伝動ギア64は、従動ギア71に噛合している。この従動ギア71の下側に一体形成された図示しない従動ギアは、他の従動ギア72に噛合しており、この従動ギア72は、さらに他の従動ギア73に噛合している。そして、従動ギア73は、適宜のギア列を介して原稿排出ローラ36に連結されている。さらに、従動ギア72の下側の従動ギアは、他の従動ギア74に噛合している。そして、従動ギア74は、適宜のギア列を介してLFローラ32に連結されている。したがって、回転部材45の回転時、回転規制部材51の下端が位置決め端部56Cに当接すると、その位置において遊星ギア47は、第4伝動ギア64に噛合する一方、遊星ギア46は、第2伝動ギア62に噛合することとなり、同時に2つの伝動ギア62,64が選択される。このとき、遊星ギア47、第4伝動ギア64、従動ギア71、従動ギア71の下側の従動ギア、従動ギア73から原稿排出ローラ36に至る駆動力伝達経路が形成され、また同時に、遊星ギア47、第4伝動ギア64、従動ギア71、従動ギア71の下側の従動ギア、従動ギア72,74からLFローラ32に至る駆動力伝達経路が形成される。なお、遊星ギア46が第2伝動ギア62に噛合していることから、先述した場合と同様に、第2伝動ギア62、従動ギア67,従動ギア67の下側の従動ギア67A、従動ギア68からリボン巻取スプール21に至る駆動力伝達経路、第2伝動ギア62、従動ギア67,69からプラテン10に至る駆動力伝達経路、および第2伝動ギア62、第2伝動ギア62の従動ギア、従動ギア70から記録紙排出ローラ17に至る駆動力伝達経路が形成される。
【0059】
以上の構成において、回転部材45の回転時、回転規制部材51の下端が位置決め孔56Dに嵌合すると、その位置において遊星ギア46、第3伝動ギア63、従動ギア70から記録紙排出ローラ17に至る駆動力伝達経路が形成される。なお、この場合、遊星ギア47は、いずれの伝動ギア61〜64にも噛合されることはなく、空転する。また、従動ギア70と第2伝動ギア62の下側に配置された従動ギアとは噛合するが、第2伝動ギア62とその下側の従動ギアとの間には、図示しないクラッチバネが設けられており、このクラッチバネの作用により第2伝動ギア62とその従動ギアとの連結は解除されるので、従動ギア70の回転は第2伝動ギア62に伝えられることはない。したがって、上記した駆動力伝達経路によって記録紙排出ローラ17が回転される際には、第2伝動ギア62は回転されないので、第2伝動ギア62、従動ギア67から従動ギア68に至る駆動力伝達経路は遮断され、これによりリボン巻取スプール21が回転されることはない。その結果、記録紙の排出時には、リボン20が送られることはなくなり、リボン20の無駄な使用を防止することができる。
【0060】
さらに、回転部材45の回転時、回転規制部材51の下端が位置決め孔56Eに嵌合すると、その位置において遊星ギア46、第4伝動ギア64、従動ギア71、その従動ギアの下側の従動ギア、従動ギア73から原稿排出ローラ36に至る駆動力伝達経路が形成され、また同時に、遊星ギア46、第4伝動ギア64、従動ギア71、従動ギア71の下側の従動ギア、従動ギア72,74からLFローラ32に至る駆動力伝達経路が形成される。このとき、遊星ギア47は、いずれのギアとも噛合していない。
【0061】
ここで、太陽ギア43の正転に伴って回転部材45が伝動ギア61〜64のいずれかを回転させる位置へと回転する際には、複数配置されている伝動ギア61〜64の中から目的とする伝動ギアの位置に達するまで、他の伝動ギアを乗り越えるようにして遊星ギア46,47を公転させなければならないことから、大きな駆動力を必要とし、太陽ギア43と回転部材45との間にも大きな摩擦負荷を発生させる必要がある。これについては、クラッチバネ48の締まりトルクを利用することにより得ることができる。一方、遊星ギア46,47を自転させるために、回転部材45が太陽ギア43の逆転に伴って回転する必要がない場合には、クラッチバネ48の緩みトルクを利用し、摩擦負荷を減少させる。この状態で、回転部材45を規制部49により位置決めすることで、逆転する太陽ギア43に対して回転部材45は停止した状態とされ、太陽ギア43の回転を遊星ギア46,47に伝えることができる。つまり、クラッチバネ48を介在させることにより、太陽ギア43と回転部材45との摩擦負荷を回転方向によって適宜切り換えることができる。
【0062】
続いて、ファクシミリ装置1において、基本的な3つの動作モード、すなわち送信モード、受信モード、およびコピーモードが選択された場合の各動作について説明する。特に、駆動力伝達経路を切り替えるギアチェンジ装置40の動作を中心に、図8ないし図19を主に参照して説明する。
【0063】
ここで、送信モードにおいては、LFローラ32および原稿排出ローラ36を回転させながらCISユニット34を介して原稿画像を読み取る動作が行われるとともに、その読み取った原稿画像データを他のファクシミリ装置に送信する動作が行われる。また、受信モードにおいては、記録紙給紙ローラ5を介して記録紙を給紙した後、プラテン10および記録紙排出ローラ17を回転させ、かつ、リボン巻取スプール21によりリボン20を送りながら、サーマルヘッド11を介して他のファクシミリ装置から受信した画像データを記録紙に記録し、その後、記録紙をファクシミリ装置1の外部に排出する動作が行われる。さらに、コピーモードにおいては、送信モード時に行われる原稿画像の読取動作と受信モード時に行われる画像記録動作が同時に実行される。
【0064】
また、本ファクシミリ装置1には、ギアチェンジ装置40を含む装置全体の動作を制御するためにマイクロコンピュータが組み込まれているが、この種のマイクロコンピュータは、CPUを制御中枢としてROMに記憶されたプログラムに基づいて動作することが広く知られているため、本ファクシミリ装置1に係るマイクロコンピュータの一般的構成については図示説明を省略する。特記すべき点としては、本ファクシミリ装置1に係るマイクロコンピュータのCPUは、先述したセンサスイッチ80からの検出信号を入力とし、この検出信号のオン/オフレベルに基づいて駆動モータ57に供給すべき駆動パルスと回転方向とを制御する点にある。なお、本実施形態では、センサスイッチ80のスイッチ端子81に回転部材45の各凸部60A′,60B′,60C′,60D′,60E′が当接すると、センサスイッチ80からオンの検出信号が出力され、スイッチ端子81が各凹部60A,60B,60C,60D,60Eに位置して離れた状態となると、センサスイッチ80からオフの検出信号が出力されるとする。もちろん、他の例では逆であっても良い。
【0065】
図8は、原稿画像の読取動作を行っている状態にあるギアチェンジ装置の要部を示す説明図、図9は、記録紙の給紙状態にあるギアチェンジ装置の要部を示す説明図、図10は、記録紙への記録を行っている状態にあるギアチェンジ装置の要部を示す説明図、図11は、原稿画像の読取動作と記録紙への記録動作とを同時に行っている状態にあるギアチェンジ装置の要部を示す説明図、図12は、記録紙の排紙を行っている状態にあるギアチェンジ装置の要部を示す説明図、図13は、待機状態にあるギアチェンジ装置の要部を示す説明図である。なお、図8ないし図13においては、要部を分かり易くするために太陽ギア43などを省略しており、適宜、他の図面を参照する。また、図8と図13とを見て分かるように、回転部材45は、待機時と読取動作時の双方において同じ状態とされる。
【0066】
まず、図8ないし図13を参照して機械的な動きについて説明する。最初にファクシミリ装置1にて送信モードを実行する場合、図8に示すように、センサスイッチ80のスイッチ端子81が回転部材45の凹部60Aに位置した状態とされ、規制部材49における回転規制部材51の下端がベース板41の位置決め孔56Eに嵌合した状態とされる。このように、回転規制部材51が位置決め孔56Eに嵌合した状態で、先述したように、遊星ギア46、第4伝動ギア64、従動ギア71、従動ギア71の下側の従動ギア、従動ギア73から原稿排出ローラ36に至る駆動力伝達経路が形成され、また同時に、遊星ギア46、第4伝動ギア64、従動ギア71、従動ギア71の下側の従動ギア、従動ギア72,74からLFローラ32に至る駆動力伝達経路が形成される。
【0067】
この状態で、駆動モータ57を制御して太陽ギア43を逆転させると、クラッチバネ48の作用により太陽ギア43に対して回転部材45が追従できない状態となり、各遊星ギア46,47は、公転することなく太陽ギア43に連動して自転する。これにより、上記した駆動力伝達経路を介してLFローラ32および原稿排出ローラ36が回転され、原稿は、LFローラ32および原稿排出ローラ36の回転に伴い原稿搬送経路に沿って搬送される。このように原稿を搬送している間、原稿画像がCISユニット34により読み取られる。そして、読み取られた原稿画像のデータは、マイクロコンピュータの制御により他のファクシミリ装置に送信されるのである。
【0068】
次に、ファクシミリ装置1にて受信モードを実行する場合、図9に示すように、センサスイッチ80のスイッチ端子81が回転部材45の凹部60Bに位置した状態とされ、規制部材49における回転規制部材51の下端がベース板41の位置決め孔56Aに嵌合した状態とされる。このように、回転規制部材51が位置決め孔56Aに嵌合した状態で、先述したように、遊星ギア47、第1伝動ギア61、従動ギア65,66から記録紙給紙ローラ5に至る駆動力伝達経路が形成される。
【0069】
この状態で、駆動モータ57を制御して太陽ギア43を逆転させると、上記した場合と同様にクラッチバネ48の作用により太陽ギア43に対して回転部材45が追従できない状態となり、各遊星ギア46,47は、公転することなく太陽ギア43に連動して自転する。これにより、上記した駆動力伝達経路を介して記録紙給紙ローラ5が回転され、記録紙スタッカ4から記録紙が給紙される。
【0070】
以上のようにして記録紙を所定量給紙した後、さらに駆動モータ57を制御して今度は太陽ギア43を正転させる。このとき、太陽ギア43と回転部材45とは、クラッチバネ48の作用により摩擦負荷が増加されるので、回転部材45も太陽ギア43に追従して同方向に回転する。そして、図10に示すように、センサスイッチ80のスイッチ端子81が回転部材45の凹部60Cに位置した状態とされ、規制部材49における回転規制部材51の下端がベース板41の位置決め孔56Bに嵌合した状態とされる。このように、回転規制部材51が位置決め孔56Bに嵌合した状態で、先述したように、遊星ギア47、第2伝動ギア62、従動ギア67、従動ギア67の下側の従動ギア67A、従動ギア68からリボン巻取スプール21に至る駆動力伝達経路が形成される。また、遊星ギア47、第2伝動ギア62、従動ギア67,69からプラテン10に至る駆動力伝達経路が形成される。さらに、遊星ギア47、第2伝動ギア62、第2伝動ギアの従動ギア、従動ギア70から記録紙排出ローラ17に至る駆動力伝達経路が形成される。
【0071】
この状態で、駆動モータ57を制御して太陽ギア43を逆転させると、上記した場合と同様にクラッチバネ48の作用により太陽ギア43に対して回転部材45が追従できない状態となり、各遊星ギア46,47は、公転することなく太陽ギア43に連動して自転する。これにより、上記各駆動力伝達経路を介してプラテン10および記録紙排出ローラ17が回転して記録紙を搬送し、かつ、リボン巻取スプール21によりリボン20を送りながら、サーマルヘッド11を介して記録紙上に他のファクシミリ装置から受信した画像データの記録が行われる。
【0072】
画像データの記録終了後、さらに駆動モータ57を制御して太陽ギア43を正転させる。このとき、太陽ギア43と回転部材45とは、クラッチバネ48の作用により摩擦負荷が増加されるので、回転部材45も太陽ギア43に追従して同方向に回転する。そして、図12に示すように、センサスイッチ80のスイッチ端子81が回転部材45の凹部60Eに位置した状態とされ、規制部材49における回転規制部材51の下端がベース板41の位置決め孔56Dに嵌合した状態とされる。このように、回転規制部材51が位置決め孔56Dに嵌合した状態で、先述したように、遊星ギア46、第3伝動ギア63、従動ギア70から記録紙排出ローラ17に至る駆動力伝達経路が形成される。
【0073】
なお、この場合、遊星ギア47は、いずれの伝動ギア61〜64にも噛合されることはなく、空転する。また、従動ギア70と第2伝動ギア62の下側に配置された従動ギアとは噛合するが、第2伝動ギア62とその下側の従動ギア間には、クラッチバネが設けられており、このクラッチバネの作用により第2伝動ギアとその従動ギアとの連結が解除されるので、従動ギア70の回転は、第2伝動ギア62に伝達されることはない。
【0074】
さらに、上記した状態で、駆動モータ57を制御して太陽ギア43を逆転させると、クラッチバネ48の作用により太陽ギア43に対して回転部材45が追従できない状態となり、各遊星ギア46,47は、公転することなく太陽ギア43に連動して自転する。これにより、上記駆動力伝達経路を介して記録後の記録紙は、記録紙排出ローラ17を介してファクシミリ装置1の外部に排出される。
【0075】
続いて、ファクシミリ装置1にてコピーモードを実行する場合、まず最初に図13に示すように、センサスイッチ80のスイッチ端子81が回転部材45の凹部60Aに位置した状態とされ、規制部材49における回転規制部材51の下端がベース板41の位置決め孔56Eに嵌合した状態とされる。このように、回転規制部材51が位置決め孔56Eに嵌合した状態で、先述したように、遊星ギア46、第4伝動ギア64、従動ギア71、その従動ギア71の下側の従動ギア、従動ギア73から原稿排出ローラ36に至る駆動力伝達経路が形成される。また同時に、遊星ギア46、第4伝動ギア64、従動ギア71、従動ギア71の下側の従動ギア、従動ギア72,74からLFローラ32に至る駆動力伝達経路が形成される。なお、待機状態においても図13と同様の状態とされるが、待機状態では、振動によってガタツキが生じることから、遊星ギア46と第4伝動ギア64とを噛合させた状態で待機させている。
【0076】
この状態で、駆動モータ57を制御して太陽ギア43を逆転させると、上記した場合と同様にクラッチバネ48の作用により太陽ギア43に対して回転部材45が追従できない状態となり、各遊星ギア46,47は、公転することなく太陽ギア43に連動して自転する。これにより、上記各駆動力伝達経路を介してLFローラ32および原稿排出ローラ36が回転され、原稿は、LFローラ32および原稿排出ローラ36の回転に伴い原稿搬送経路に沿って所定位置(原稿画像読取開始位置)まで搬送される。
【0077】
その次には、駆動モータ57を制御して太陽ギア43を正転させる。このとき、太陽ギア43と回転部材45とは、クラッチバネ48の作用により摩擦負荷が増加されるので、回転部材45も太陽ギア43に追従して同方向に回転する。すると、再び図9に示すように、センサスイッチ80のスイッチ端子81が回転部材45の凹部60Bに位置した状態とされ、規制部材49における回転規制部材51の下端がベース板41の位置決め孔56Aに嵌合した状態とされる。このように、回転規制部材51が位置決め孔56Aに嵌合した状態で、先述したように、遊星ギア47、第1伝動ギア61、従動ギア65,66から記録紙給紙ローラ5に至る駆動力伝達経路が形成される。
【0078】
この状態で、駆動モータ57を制御して太陽ギア43を逆転させると、上記した場合と同様にクラッチバネ48の作用により太陽ギア43に対して回転部材45が追従できない状態となり、各遊星ギア46,47は、公転することなく太陽ギア43に連動して自転する。これにより、上記駆動力伝達経路を介して記録紙給紙ローラ5が回転され、記録紙スタッカ4から記録紙が給紙される。
【0079】
続いて、駆動モータ57を制御して今度は太陽ギア43を正転させる。このとき、太陽ギア43と回転部材45とは、クラッチバネ48の作用により摩擦負荷が増加されるので、回転部材45も太陽ギア43に追従して同方向に回転する。そして、図11に示すように、センサスイッチ80のスイッチ端子81が回転部材45の凹部60Dに位置した状態とされ、規制部材49における回転規制部材51の下端がベース板41の位置決め端部56Cに当接した状態とされる。このように、回転規制部材51が位置決め端部56Cに当接した状態で、先述したように、遊星ギア47、第4伝動ギア64、従動ギア71、その従動ギア71の下側の従動ギア、従動ギア73から原稿排出ローラ36に至る駆動力伝達経路が形成される。また同時に、遊星ギア47、第4伝動ギア64、従動ギア71、従動ギア71の下側の従動ギア、従動ギア72,74からLFローラ32に至る駆動力伝達経路が形成される。さらに、遊星ギア46が第2伝動ギア62に噛合していることから、第2伝動ギア62、従動ギア67,69からプラテン10に至る駆動力伝達経路、および第2伝動ギア62、この第2伝動ギア62の従動ギア、従動ギア70から記録紙排出ローラ17に至る駆動力伝達経路が形成される。
【0080】
この状態で、駆動モータ57を制御して太陽ギア43を逆転させると、上記した場合と同様にクラッチバネ48の作用により太陽ギア43に対して回転部材45が追従できない状態となり、各遊星ギア46,47は、公転することなく太陽ギア43に連動して自転する。これにより、LFローラ32および原稿排出ローラ36の回転に伴い原稿を搬送しつつCISユニット34を介して原稿画像の読み取りが行われる。
【0081】
また同時に、従動ギア68からリボン巻取スプール21に至る駆動力伝達経路、従動ギア69からプラテン10に至る駆動力伝達経路、および従動ギア70から記録紙排出ローラ17に至る駆動力伝達経路に基づき、記録紙搬送経路に沿って記録紙を搬送するとともにリボン20を送りつつ、サーマルヘッド11を介してCISユニット34により読み取られた原稿画像データが記録紙に記録される。
【0082】
記録紙への原稿画像データの記録終了後、さらに駆動モータ57を制御して太陽ギア43を正転させる。このとき、太陽ギア43と回転部材45とは、クラッチバネ48の作用により連結されるので、回転部材45も太陽ギア43に追従して同方向に回転する。そして、図12に示すように、センサスイッチ80のスイッチ端子81が回転部材45の凹部60Eに位置した状態とされ、規制部材49における回転規制部材51の下端がベース板41の位置決め孔56Dに嵌合した状態で、先述したように、遊星ギア46、第3伝動ギア63、従動ギア70から記録紙排出ローラ17に至る駆動力伝達経路が形成される。なお、この場合においても、遊星ギア47は、いずれの伝動ギア61〜64にも噛合されることはなく、空転する。また、従動ギア70と第2伝動ギア62の下側に配置された従動ギアとは噛合するが、第2伝動ギア62とその下側の従動ギア間には、クラッチバネが設けられており、このクラッチバネの作用により第2伝動ギアとその従動ギアとの連結が解除されるので、従動ギア70の回転は、第2伝動ギア62に伝達されることはない。したがって、上記駆動力伝達経路によって記録紙排出ローラ17が回転する際には、第2伝動ギア62は回転しないので、第2伝動ギア62、従動ギア67から従動ギア68に至る駆動力伝達経路は遮断され、これにより、リボン巻取スプール21が回転することはない。その結果、記録紙の排出時には、リボン20が送られることはなくなり、リボン20の無駄な使用を防止することができる。
【0083】
さらに、上記した状態で、駆動モータ57を制御して太陽ギア43を逆転させると、クラッチバネ48の作用により太陽ギア43に対して回転部材45が追従できない状態となり、各遊星ギア46,47は、公転することなく太陽ギア43に連動して自転する。これにより、上記した駆動力伝達経路を介して記録紙排出ローラ17が回転され、上記した場合と同様に、原稿画像データが記録された後の記録紙は、記録紙排出ローラ17を介してファクシミリ装置1の外部に排出される。
【0084】
要するに、送信モードを実行する場合には、図8に示す状態とされ、受信モードを実行する場合には、図9、図10、図12の順に示す状態とされ、コピーモードを実行する場合には、図13、図9、図10、図11、図10、図12、図13の順に示す状態とされる。これらの状態をタイミング良く切り替えるために、センサスイッチ80から出力される検出信号が利用され、この検出信号のオン/オフ(以下、「センサオン/センサオフ」という)に基づいてマイクロコンピュータのCPUが制御を行う。以下、図14ないし図19を参照してCPUの制御動作について説明する。
【0085】
図14は、検出信号がオンとなるまでのオン検出処理の動作手順を示すフローチャート、図15は、検出信号がオフとなるまでのオフ検出処理の動作手順を示すフローチャート、図16は、検出信号がオンからオフを経て次にオンとなるまでのネクストオン検出処理の動作手順を示すフローチャート、図17は、回転部材45がホームポジションに位置するまでのホームポジション移行処理の動作手順を示すフローチャート、図18は、各動作から他の動作に移る場合の遷移パターンを説明するための説明図、図19は、一例として記録紙の排紙動作から給紙動作に移る際の排紙/給紙切替処理の動作手順を示すフローチャートである。
【0086】
なお、回転部材45がホームポジションに位置する状態とは、センサスイッチ80のスイッチ端子81が凹部の中で最も区間幅の広い凹部60Cに位置する状態をいう。また、図14および図15に示すオン検出処理およびオフ検出処理は、CPUが実行する最も基本的なサブルーチンとされ、図16のネクストオン検出処理と図17のホームポジション移行処理は、上記オン検出処理およびオフ検出処理を含む汎用のサブルーチンとして構成されている。さらに、マイクロコンピュータのCPUが制御を行う際、このCPU内部のレジスタなどは、エラー動作と判断するまで規定回数のループ処理を繰り返すためのエラーカウンタ、センサオフの際に駆動モータ57に供給した駆動パルス数をカウントするためのオフカウンタ、エラー動作と判断した後でも規定回数のリトライ処理を繰り返すためのリトライカウンタとして利用される。
【0087】
まず、オン検出処理について説明する。図14に示すようにオン検出処理を開始させると、CPUは、エラーカウンタを初期化する(S1)。このとき、エラーカウンタには、エラー動作と判断するまで所定のループ処理を繰り返す回数としてあらかじめ決められた規定回数がセットされる。
【0088】
その後、CPUは、エラーカウンタの値を1つ減算する(S2)。
【0089】
その直後、CPUは、エラーカウンタの値が0となったか否かを判断する(S3)。
【0090】
エラーカウンタの値が0でない場合(S3:NO)、CPUは、駆動モータ57に駆動パルスを供給してこれを逆転させる(S4)。このとき、駆動モータ57の逆転に応じて太陽ギア43が正転することとなる。
【0091】
以上のようにして太陽ギア43を正転させた後、CPUは、センサオンとなるまでセンサスイッチ80からの検出信号を監視する(S5)。
【0092】
最終的に、センサオンを検出すると(S5:YES)、CPUは、このオン検出処理を終える。つまり、オン検出処理とは、単にセンサスッチ80のスイッチ端子81が回転部材45の各凸部60A′,60B′,60C′,60D′,60E′に当接した瞬間の時点をCPUが認識するためのものである。
【0093】
S5において、センサオンを検出できない場合(S5:NO)、CPUは、S2に戻る。つまり、S2からS5までの一連のステップは、ループ処理として実行される。
【0094】
S3において、エラーカウンタの値が0の場合(S3:YES)、CPUは、駆動モータ57を停止させた後、ユーザなどに対して表示や音などでエラー動作を報知するといったエラー処理を行い(S16)、このオン検出処理を終える。エラー動作としては、太陽ギア43を正転させてから相当の時間が経過しても回転部材45が回転しない状態が挙げられる。
【0095】
次に、オフ検出処理について説明する。図15に示すようにオフ検出処理を開始させると、CPUは、エラーカウンタを初期化する(S11)。このとき、エラーカウンタには、エラー動作と判断するまで所定のループ処理を繰り返す回数としてあらかじめ決められた規定回数がセットされる。
【0096】
その後、CPUは、エラーカウンタの値を1つ減算する(S12)。
【0097】
その直後、CPUは、エラーカウンタの値が0となったか否かを判断する(S13)。
【0098】
エラーカウンタの値が0でない場合(S13:NO)、CPUは、駆動モータ57に駆動パルスを供給してこれを逆転させる(S14)。このとき、駆動モータ57の逆転に応じて太陽ギア43が正転することとなる。
【0099】
以上のようにして太陽ギア43を正転させた後、CPUは、センサオフとなるまでセンサスイッチ80からの検出信号を監視する(S15)。
【0100】
最終的に、センサオフを検出すると(S15:YES)、CPUは、このオフ検出処理を終える。つまり、オフ検出処理とは、単にセンサスッチ80のスイッチ端子81が回転部材45の各凹部60A,60B,60C,60D,60Eに位置して離れた状態をCPUが認識するためのものである。
【0101】
S15において、センサオフを検出できない場合(S15:NO)、CPUは、S12に戻る。つまり、S12からS15までの一連のステップは、ループ処理として実行される。
【0102】
S13において、エラーカウンタの値が0の場合(S13:YES)、CPUは、駆動モータ57を停止させた後、ユーザなどに対して表示や音などでエラー動作を報知するためのエラー処理を行い(S16)、このオフ検出処理を終える。エラー動作としては、太陽ギア43を正転させてから相当の時間が経過しても、いずれかの凸部60A′,60B′,60C′,60D′,60E′にスイッチ端子81が引っかかることで回転部材45が回転しない状態が挙げられる。
【0103】
次に、ネクストオン検出処理について説明する。図16に示すようにネクストオン検出処理を開始する場合、CPUは、上記したオン検出処理を実行した後(S21)、オフ検出処理を実行する(S22)。つまり、CPUは、センサスッチ80のスイッチ端子81が各凸部60A′,60B′,60C′,60D′,60E′のいずれか一つに当接した状態を経て、その隣りの凹部60A,60B,60C,60D,60Eのいずれか一つに位置して離れた瞬間の時点となったことを認識する。
【0104】
その時点で、CPUは、エラーカウンタを初期化する(S23)。
【0105】
また、CPUは、オフカウンタの値を0としてクリアする(S24)。
【0106】
続いて、CPUは、エラーカウンタの値を1つ減算する(S25)。
【0107】
その直後、CPUは、エラーカウンタの値が0となったか否かを判断する(S26)。
【0108】
エラーカウンタの値が0でない場合(S26:NO)、CPUは、センサオフの検出直後から駆動モータ57に供給した駆動パルス数を積算し始め、この時点で積算した駆動パルス数(n)をオフカウンタの値に加算する(S27)。
【0109】
引き続き、CPUは、駆動モータ57に駆動パルスを供給してこれを逆転させる(S28)。このときも、先述したように、駆動モータ57の逆転に応じて太陽ギア43が正転することとなる。
【0110】
以上のようにして太陽ギア43を正転させた後、CPUは、センサオンとなるまでセンサスイッチ80からの検出信号を監視する(S29)。
【0111】
センサオンを検出すると(S29:YES)、CPUは、現時点でのオフカウンタの値がたとえば150未満か否かを調べる(S30)。ここで、オフカウンタの値として一例に挙げた150という数値は、センサスイッチ80のスイッチ端子81が凹部の中で最も区間幅の広い凹部60Cに位置するホームポジションの状態と、ホームポジション以外の他の凹部60A,60B,60D,60Eに位置する状態とを弁別するために定められたしきい値である。つまり、凹部の中で最も区間幅の広い凹部60Cをスイッチ端子81が通過するためには、少なくとも150以上の駆動パルス数を駆動モータ57に供給して太陽ギア43を正転させなければならないように設計されている。もちろん、150というしきい値は、あくまでも一例であって、複数の凹部の中で最も広い区間幅に応じて適当なしきい値を採用することができるのは言うまでもない。
【0112】
最終的に、センサオン直後におけるオフカウンタの値が150未満の場合(S30:YES)、CPUは、このネクストオン検出処理を終える。つまり、ネクストオン検出処理とは、センサスッチ80のスイッチ端子81が各凸部60A′,60B′,60D′,60E′を経てホームポジション以外の凹部60A,60B,60D,60Eに位置した後、さらに隣りの凸部60B′,60C′,60E′,60A′に当接した瞬間の時点をCPUが認識するためのものである。言い換えれば、ネクストオン検出処理を1回実行することにより、スイッチ端子81に対向して位置させるべき凹部を正転方向に1つ進めることができるのである。
【0113】
S30において、センサオン直後におけるオフカウンタの値が150以上の場合(S30:NO)、CPUは、駆動モータ57を停止させた後、ユーザなどに対して表示や音などでエラー動作を報知するといったエラー処理を行い(S31)、このネクストオン検出処理を終える。エラー動作としては、このルーチンに限って回転部材45がホームポジションの位置にある状態が挙げられる。
【0114】
S29において、センサオンを検出できない場合(S29:NO)、CPUは、S25に戻る。つまり、S25からS29までの一連のステップは、極めて短いサイクルのループ処理として実行される。
【0115】
S26において、エラーカウンタの値が0の場合(S26:YES)、CPUは、駆動モータ57を停止させた後、ユーザなどに対して表示や音などでエラー動作を報知するためのエラー処理を行うべくS31に進み、このネクストオン検出処理を終える。エラー動作としては、太陽ギア43を正転させてから相当の時間が経過しても回転部材45が回転しない状態が挙げられる。
【0116】
次に、ホームポジション移行処理について説明する。図17に示すようにホームポジション移行処理を開始する場合、CPUは、上記したネクストオン検出処理と同様に、オン検出処理を実行した後(S41)、オフ検出処理を実行する(S42)。
【0117】
その時点で、CPUは、エラーカウンタを初期化する(S43)。
【0118】
また、CPUは、オフカウンタの値を0としてクリアする(S44)。
【0119】
続いて、CPUは、エラーカウンタの値を1つ減算する(S45)。
【0120】
その直後、CPUは、エラーカウンタの値が0となったか否かを判断する(S46)。
【0121】
エラーカウンタの値が0でない場合(S46:NO)、CPUは、センサオフの検出直後から駆動モータ57に供給した駆動パルス数を積算し始め、この時点で積算した駆動パルス数(m)をオフカウンタの値に加算する(S47)。
【0122】
引き続き、CPUは、駆動モータ57に駆動パルスを供給してこれを逆転させる(S48)。このときも、先述したように、駆動モータ57の逆転に応じて太陽ギア43が正転することとなる。
【0123】
以上のようにして太陽ギア43を正転させた後、CPUは、センサオンとなるまでセンサスイッチ80からの検出信号を監視する(S49)。
【0124】
センサオンを検出すると(S49:YES)、CPUは、現時点でのオフカウンタの値がたとえば150以上か否かを調べる(S50)。ここで、一例に挙げた150という数値も、先述した理由に基づいて定められたしきい値である。
【0125】
最終的に、センサオン直後におけるオフカウンタの値が150以上の場合(S50:YES)、CPUは、このホームポジション移行処理を終える。つまり、ホームポジション移行処理とは、センサスッチ80のスイッチ端子81が凸部60C′を経てホームポジションとなる凹部60Cに位置した後、さらに隣りの凸部60D′に当接した瞬間の時点をCPUが認識するためのものである。
【0126】
S50において、センサオン直後におけるオフカウンタの値が150未満の場合(S50:NO)、CPUは、S44に戻る。つまり、S44からS50までの一連のステップは、ループ処理として実行される。
【0127】
S49において、センサオンを検出できない場合(S49:NO)、CPUは、S45に戻る。つまり、S45からS49までの一連のステップは、極めて短いサイクルのループ処理として実行される。
【0128】
S46において、エラーカウンタの値が0の場合(S46:YES)、CPUは、駆動モータ57を停止させた後、ユーザなどに対して表示や音などでエラー動作を報知するためのエラー処理を行い(S51)、このホームポジション移行処理を終える。エラー動作としては、太陽ギア43を正転させてから相当の時間が経過しても回転部材45が回転しない状態が挙げられる。
【0129】
上記したオン検出処理、オフ検出処理、ネクストオン検出処理、ホームポジション移行処理をサブルーチンとして含むメインルーチンは、各動作から次の動作に移る場合の遷移パターンとしてあらかじめテーブルに規定されている。このテーブルの内容は、一例として図18に示される。
【0130】
図18に基づき遷移パターンのテーブルについて説明すると、このテーブルの行には、移行前の各動作が割り当てられており、列には、移行後の各動作が割り当てられている。各行各列が交差する欄には、対応する行に示される動作から対応する列に示される動作へと動作モードを切り替える際に実行すべきサブルーチンが規定されている。たとえば、第2行に示される待機状態から第1列に示される読取動作に移る場合には、オン検出処理(TO ON )を実行した後、太陽ギア43を逆転させるための戻し量として20の駆動パルス数を駆動モータ57に供給すれば良いとされる。また、第3行に示される給紙動作から第1列に示される読取動作に移る場合には、ホームポジション移行処理(HP)に続いてネクストオン検出処理(NEXT ON )を3回実行した後、戻し量として20の駆動パルス数を駆動モータ57に供給すれば良いとされる。
【0131】
なお、このテーブルにおける各行各列のいずれにおいても、オフ検出処理が規定されていないが、このオフ検出処理は、ホームポジション移行処理やネクストオン検出処理のサーブルーチンとして実質的に実行される。また、特に図18には示さないが、各列に示される各動作については、ホームポジションの状態からネクストオン検出処理を何回繰り返せば良いかがあらかじめ定められている。たとえば、給紙動作は、図10に示すように、ホームポジションとなる凹部60Cから正転方向に4つ進んだ凹部60Bにスイッチ端子81が位置する際の動作であるので、この給紙動作については、ホームポジション移行処理を実行した後、ネクストオン検出処理を4回繰り返せば良いとされる。
【0132】
このようなテーブルに基づき、一例として記録紙の排紙動作から給紙動作に動作モードを切り替える際のフローを、図19を参照して説明する。図19に示すように、記録紙の排紙動作から給紙動作に移る際、CPUは、図18のテーブルを参照することにより、ネクストオン検出処理を2回実行する(S61,S62)。つまり、排紙動作では、図12に示すように、スイッチ端子81が凹部60Eに位置する状態であるが、この状態からネクストオン検出処理を2回実行することで、その位置から正転方向に2つ進んだ凹部60Bにスイッチ端子81が位置する状態とされ、しかも、その凹部60Bの次に続く凸部60C′にスイッチ端子81が当接し始めた状態とされる。なお、S61,S62の各ネクストオン検出処理においては、エラー処理が実行されなかったものとする。
【0133】
そうした後、CPUは、リトライカウンタを初期化する(S63)。このとき、リトライカウンタには、エラー動作と判断するまで所定のループ処理を繰り返す回数としてあらかじめ規定されたリトライ回数がセットされる。
【0134】
また、CPUは、エラーカウンタを初期化する(S64)。
【0135】
その後、CPUは、エラーカウンタの値を1つ減算する(S65)。
【0136】
その直後、CPUは、エラーカウンタの値が0となったか否かを判断する(S66)。
【0137】
エラーカウンタの値が0でない場合(S66:NO)、CPUは、駆動モータ57に駆動パルスを供給してこれを正転させる(S67)。このとき、駆動モータ57は、逆転する状態から一転して正転に切り換えられ、駆動モータ57の正転に応じて太陽ギア43が逆転することとなる。
【0138】
以上のようにして太陽ギア43を逆転させた直後、CPUは、センサスイッチ80からの検出信号に基づきセンサオフとなったか否かを判断する(S68)。これは、スイッチ端子81が凸部60C′から離れて完全に凹部60Bに位置する状態となったことを認識するために行われる。
【0139】
センサオフを検出すると(S68:YES)、CPUは、スイッチ端子81が凹部60Bに位置する状態と認識し、図18のテーブルに規定された戻し量(この例では50)分の駆動パルス数を駆動モータ57に供給した後(S69)、この排紙/給紙切替処理を終える。つまり、スイッチ端子81が凹部60Bに位置する状態が確実となってから、太陽ギア43の逆転に伴って回転部材45を若干逆転させるための駆動パルス数が駆動モータ57に供給され、その結果、回転部材45が規制部49を介して確実に停止した状態とされるのである。この状態で、さらに太陽ギア43を逆転させることにより、先述したように、遊星ギア47、第1伝動ギア61、従動ギア65,66から記録紙給紙ローラ5に至る駆動力伝達経路が形成され、この駆動力伝達経路を介して記録紙給紙ローラ5が回転し、記録紙スタッカ4から記録紙が給紙されることとなる。
【0140】
S68において、センサオフを検出できない場合(S68:NO)、CPUは、S65に戻る。つまり、S65からS68までの一連のステップは、極めて短いサイクルのループ処理として実行される。このとき、センサオフを検出できない原因としては、スイッチ端子81が凸部60C′に引っかかった状態でセンサオンとなり、本来は若干逆転すべき回転部材45が制止された状態が挙げられる。なお、このようなエラー動作が生じても、本実施形態では、後述するリトライ処理を経てエラー動作を回避可能とされている。
【0141】
S66において、エラーカウンタの値が0の場合(S66:YES)、CPUは、すぐにはエラー処理を実行することなく、リトライ処理の最初のステップとしてリトライカウンタの値を1つ減算する(S70)。
【0142】
その直後、CPUは、リトライカウンタの値が0となったか否かを判断する(S71)。
【0143】
リトライカウンタの値が0でない場合(S71:NO)、CPUは、現時点でのエラー状態をあらためて給紙動作の可能な状態とすべく、ホームポジション移行処理を実行した後(S72)、ネクストオン検出処理を4回繰り返し(S73〜S76)、その後、S64に戻る。つまり、S70からS76までの一連のステップは、リトライ処理として実行される。このとき、エラー動作の一因とされた回転部材45は、ホームポジション移行処理と4回のネクストオン検出処理とを経ることで、結局のところ1回転してS62直後と同じ状態に戻る。
【0144】
S71において、リトライカウンタの値が0の場合(S71:YES)、CPUは、最終的にエラー動作の発生した状態と判断してエラー処理を行い(S77)、この排紙/給紙切替処理を終える。
【0145】
なお、上記した排紙/給紙切替処理以外の動作切替処理については、図18のテーブルに基づきS61,S62のステップに代わって対応する処理を行えば良く、また、リトライ処理に係るS72〜S76のステップに代わって切り替えるべき動作に応じた処理を行えば良い。
【0146】
したがって、上記ギアチェンジ装置40を備えたファクシミリ装置1によれば、太陽ギア43を逆転させたり正転させたりするタイミングを、回転部材45の外周に形成された凹部60A,60B,60C,60D,60Eおよび凸部60A′,60B′,60C′,60D′,60E′の区間幅に応じてこれらを検出するタイミングに応じて制御できるので、太陽ギア43の回転方向をタイミング良く切り替えることができ、ひいては、各動作モードに応じて目的とする伝動ギア61〜64に遊星ギア46,47を確実に噛合させた状態とし、スムーズに各動作モードを切り替えることができる。
【0147】
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。
【0148】
ギアチェンジ装置40を備える機器としては、ファクシミリ装置1に限らず、複数の動作モードに応じてギアを切り替える必要のあるものであれば、他の装置にも適用できる。もちろん、動作モードの種類を問うものでもない。
【0149】
本実施形態では、2つの遊星ギア46,47を設けたが、遊星ギアは単に1つであっても良いし、3つ以上であっても良い。
【0150】
センサスイッチ80からの検出信号に基づいてセンサオフの際に各動作モードを実行可能な状態としたが、逆に、センサオンの際に各動作モードを実行可能としても良い。
【0151】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載した発明のギアチェンジ装置によれば、太陽ギアを逆転させたり正転させたりするタイミングを、動作モードの切替えに対応する回数分凹部とその凹部に隣接する凸部の境界点をセンサスイッチが検出する時点を基準として制御できるので、太陽ギアの回転方向をタイミング良く切り替えることができる。
【0152】
また、請求項2に記載した発明のギアチェンジ装置によれば、請求項1に記載のギアチェンジ装置による効果に加えて、切替先の動作モードに対応する凹部とその凹部に隣接する凸部の境界点をセンサスイッチが検出するタイミングを基準として当該切替先の動作モードに対応する所定の駆動パルス数を駆動モータに出力する駆動制御をすることにより、回転部材を遊星ギアが切替先の動作モードに対応する伝動ギアと噛合する位置に回転させるので、各動作モードに応じて目的とする伝動ギアに遊星ギアを確実に噛合させた状態とし、スムーズに各動作モードを切り替えることができる。
【0153】
さらに、請求項3に記載した発明のギアチェンジ装置によれば、請求項1又は2に記載のギアチェンジ装置による効果に加えて、回転規制部材とベース板に設けられた位置決め孔によって、回転部材の回転動作を遊星ギアが複数の伝動ギアと噛合する各位置で停止させることができる。
【0154】
また、請求項4に記載した発明のギアチェンジ装置によれば、請求項1乃至3のいずれかに記載のギアチェンジ装置と同様の効果を奏することができる。
【0155】
さらに、請求項5に記載した発明のギアチェンジ装置によれば、請求項4に記載のギアチェンジ装置と同様の効果を奏することができる。
【0156】
また、請求項6に記載した発明のギアチェンジ装置によれば、請求項5に記載のギアチェンジ装置による効果に加えて、境界点の検出タイミングから出力される所定の駆動パルス数による駆動モータの駆動制御でエラーが発生した場合でも、太陽ギアの正転に伴って回転部材を1回転させた後、再び所定の駆動パルス数による駆動モータの駆動制御を行うことでエラーを回避することができる。
【0157】
さらに、請求項7に記載した発明のギアチェンジ装置によれば、請求項1ないし6のいずれかに記載のギアチェンジ装置による効果に加えて、クラッチバネによって太陽ギアが正転するときに回転部材を正転方向に回転させることができる。
【0158】
また、請求項8に記載した発明の通信装置によれば、請求項1に記載の発明と同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るギアチェンジ装置を適用した一実施形態として、ファクシミリ装置を模式的に示す側断面図である。
【図2】ギアチェンジ装置の全体を説明するための説明図である。
【図3】ギアチェンジ装置の裏面側を示す平面図である。
【図4】ギアチェンジ装置における回転部材の平面図である。
【図5】太陽ギアと回転部材との関係を示す断面図である。
【図6】回転部材の回転係止部材を示す断面図である。
【図7】回転係止部材を構成する係止片の作用を説明するための説明図である。
【図8】原稿画像の読取動作を行っている状態にあるギアチェンジ装置の要部を示す説明図である。
【図9】記録紙の給紙状態にあるギアチェンジ装置の要部を示す説明図である。
【図10】記録紙への記録を行っている状態にあるギアチェンジ装置の要部を示す説明図である。
【図11】原稿画像の読取動作と記録紙への記録動作とを同時に行っている状態にあるギアチェンジ装置の要部を示す説明図である。
【図12】記録紙の排紙を行っている状態にあるギアチェンジ装置の要部を示す説明図である。
【図13】待機状態にあるギアチェンジ装置の要部を示す説明図である。
【図14】検出信号がオンとなるまでのオン検出処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図15】検出信号がオフとなるまでのオフ検出処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図16】検出信号がオンからオフを経て次にオンとなるまでのネクストオン検出処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図17】回転部材がホームポジションに位置するまでのホームポジション移行処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図18】各動作から他の動作に移る場合の遷移パターンを説明するための説明図である。
【図19】一例として記録紙の排紙動作から給紙動作に移る際の排紙/給紙切替処理の動作手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 ファクシミリ装置
40 ギアチェンジ装置
43 太陽ギア
45 回転部材
46,47 遊星ギア
48 クラッチバネ
49 規制部
57 駆動モータ
60A〜60E 凹部
60A′〜60E′ 凸部
61 第1伝動ギア
62 第2伝動ギア
63 第3伝動ギア
64 第4伝動ギア
80 センサスイッチ
81 スイッチ端子
Claims (8)
- 駆動パルスにより駆動される正逆回転可能な駆動モータと、
ベース板に回転可能に支持され、前記駆動モータにより回転される太陽ギアと、
前記ベース板の前記太陽ギアの周りの複数の所定位置に、複数の動作モードに対応して設けられた複数の伝動ギアと、
前記太陽ギアの逆転ではその回転が規制され、前記太陽ギアの正転で正転方向に回転するように、前記太陽ギアと同軸に設けられた回転部材と、
前記回転部材の所定の位置に前記太陽ギアに噛合させて回転可能に支持され、前記回転部材の回転により前記太陽ギアの周りを公転して前記ベース板の前記所定位置で前記伝動ギアと噛合し、前記太陽ギアの逆転によって前記駆動モータの駆動力を前記伝動ギアに伝達する遊星ギアとを有するギアチェンジ装置であって、
前記回転部材の外周には、前記複数の動作モードに対応して固有の区間幅を有する複数の凹部がそれぞれ凸部を挟んで形成され、
前記回転部材の正転により移動する前記凹部と前記凸部を検出するセンサスイッチと、
前記動作モードの切替えが指令されると、指令された動作モードの切替えに対応する回数分前記凹部とその凹部に隣接する凸部の境界点を前記センサスイッチが検出するまで前記駆動モータを駆動する駆動制御手段と、
を備えることを特徴とするギアチェンジ装置。 - 前記駆動制御手段は、指令された前記動作モードの切替えに対応する回数分前記凹部とその凹部に隣接する凸部の境界点を前記センサスイッチが検出するまで前記駆動モータを駆動した後、さらにその検出タイミングから前記駆動モータに前記切替先の動作モードに対応する所定の駆動パルス数を出力して、前記回転部材を前記遊星ギアが前記切替先の動作モードに対応する伝動ギアと噛合する位置に回転させることを特徴とする、請求項1に記載のギアチェンジ装置。
- 前記回転部材には、前記遊星ギアが前記複数の伝動ギアと噛合する位置に回転すると、前記ベース板に設けられた位置決め孔に嵌合して前記回転部材の回転を規制する回転規制部材が設けられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のギアチェンジ装置。
- 前記センサスイッチの検出信号は前記凹部の検出レベルと前記凸部の検出レベルとが異なる信号であり、
前記駆動制御手段は、
前記動作モードの遷移パターン毎に、前記検出信号の前記境界点に対応する検出レベルの変化点を検出するための検出制御データと前記境界点の検出タイミングから前記駆動モータに出力させる前記駆動パルス数のデータとを含む駆動制御データが予め設定され、その駆動制御データのテーブルが記憶された記憶手段と、
前記動作モードの切替指令に応じて前記記憶手段からその切替指令の遷移パターンに対応する前記駆動制御データを読み出し、その駆動制御データを用いて前記駆動モータの駆動を制御する制御手段と、
を有することを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載のギアチェンジ装置。 - 前記検出制御データには、検出制御を開始してから前記検出信号のレベルが最初に前記凹部の検出レベルから前記凸部の検出レベルに変化するタイミングを検出する第1の検出制御と、検出制御を開始してから前記検出信号のレベルが最初に前記凸部の検出レベルから前記凹部の検出レベルに変化した後、その凹部の検出レベルが所定の時間内に前記凸部の検出レベルに変化するタイミングを検出する第2の検出制御と、検出制御を開始してから前記検出信号のレベルが最初に前記凸部の検出レベルから前記凹部の検出レベルに変化した後、その凹部の検出レベルが前記所定の時間を超えてから前記凸部の検出レベルに変化するタイミングを検出する第3の検出制御のいずれかの検出制御が含まれることを特徴とする、請求項4に記載のギアチェンジ装置。
- 前記複数の凹部のうち前記所定の時間を超える検出時間を有する凹部はホームポジションとして設定されており、
前記記憶手段には、前記回転部材を前記ホームポジションから各動作モードに切り替える遷移パターン毎に、切替先の動作モードに対応する凹部の前記境界点を検出するための第2の検出制御データが記憶されており、
前記境界点の検出タイミングから出力される所定の駆動パルス数による前記駆動モータの駆動制御でエラーが発生した場合、前記駆動モータを、前記第3の検出制御によって前記ホームポジションに対応する凹部の前記境界点が検出されるまで駆動し、その後、前記第2の検出制御データを用いて前記切替先の動作モードに対応する凹部の前記境界点が検出されるまで駆動した後、再度前記所定の駆動パルス数による前記駆動モータの駆動制御を行うリトライ手段を更に備えることを特徴とする、請求項5に記載のギアチェンジ装置。 - 前記回転部材と前記太陽ギアとの間には、前記太陽ギアが正転する場合はトルクが大きくなり、前記太陽ギアが逆転する場合はトルクが小さくなるクラッチバネが介在されていることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれかに記載のギアチェンジ装置。
- 請求項1ないし7のいずれかに記載のギアチェンジ装置を備えたことを特徴とする通信装置。
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