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JP4671453B2 - クリーム組成物及びその製造方法 - Google Patents

クリーム組成物及びその製造方法 Download PDF

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JP4671453B2
JP4671453B2 JP09524699A JP9524699A JP4671453B2 JP 4671453 B2 JP4671453 B2 JP 4671453B2 JP 09524699 A JP09524699 A JP 09524699A JP 9524699 A JP9524699 A JP 9524699A JP 4671453 B2 JP4671453 B2 JP 4671453B2
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裕昭 近藤
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベーカリー製品のフィリング用、トッピング用、サンド用として用いられるクリーム組成物及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
フラワーペースト類や油脂組成物は、それぞれベーカリー製品のフィリング、トッピング、サンド用に使用される。しかしながら、フラワーペースト類だけでは食感が重すぎる。また、マーガリンやファットスプレッドといった油脂組成物だけではフラワーペースト類が持つような濃厚な風味が出にくいという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、食感が軽く、風味良好で、保存性も良好であるクリーム組成物及びその製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意研究した結果、フラワーペースト類及び油脂組成物からなるクリーム組成物が上記目的を達成し得ることを見出し、本発明を提供するに至った。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明は、フラワーペースト類及び油脂組成物を混合後、ガスを注入し、比重を0.6〜0.85としてなるクリーム組成物である。
本発明のクリーム組成物に用いられるフラワーペースト類について説明すると、本発明でいうフラワーペースト類とは、油脂、澱粉、糖類及び水からなり、必要により乳化剤、安定剤、乳製品、卵、呈味成分、保存料、日持ち向上製剤、フレーバー、酸化防止剤、色素、pH調整剤等を使用したものである。そして、フラワーペースト類は、好ましくは油相成分の含有量を2〜50重量%、水相成分の含有量を98〜50重量%としたもの、更に好ましくは油相成分の含有量を5〜30重量%、水相成分の含有量を95〜70重量%としたものである。
【0006】
上記の油相成分としては、油脂が挙げられ、必要により乳化剤、酸化防止剤、フレーバー、着色料等を使用することができる。油脂としては特に制限はなく、例えば、パーム油、パーム核油、ヤシ油、コーン油、綿実油、大豆油、ナタネ油、米油、ヒマワリ油、サフラワー油、牛脂、乳脂、豚脂、カカオ脂、魚油、鯨油等の各種植物油脂、動物油脂、並びにこれらを水素添加、分別及びエステル交換から選択される1又は2以上の処理を施した加工油脂が挙げられる。本発明においては、これらの油脂を単独で用いることもでき、又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。
【0007】
また、上記の水相成分としては、水、澱粉及び糖類が挙げられ、必要により乳化剤、安定剤、乳製品、卵、呈味成分、保存料、日持ち向上製剤、フレーバー、酸化防止剤、着色料、pH調整剤等を使用することができる。
【0008】
ここで、水の含有量は、フラワーペースト類全組成中、好ましくは15〜75重量%、更に好ましくは35〜60重量%とするのがよい。
【0009】
また、澱粉としては、コーン、ジャガイモ、サツマイモ、タピオカ、小麦、米、もち米等由来の澱粉が挙げられ、必要に応じて、エステル化、リン酸架橋、α化、熱処理等の化学的、物理的処理を施したものを使用することができ、これらのうち1種又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。澱粉の添加量は、フラワーペースト類の全組成中、好ましくは2〜10重量%、更に好ましくは4〜8重量%である。2重量%よりも少ないとクリーム組成物の粘度が低下しやすいため、保型性が低下しやすく、10重量%よりも多いとクリーム組成物の食感が重くなりやすい。
【0010】
また、糖類としては、砂糖、ブドウ糖、果糖、麦芽糖、異性化糖、乳糖、オリゴ糖、ソルビトール、マルチトール、マンニトール、還元澱粉糖化物、水あめ、液糖、はちみつ等が挙げられ、これらのうち1種又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。糖類の添加量は、フラワーペースト類の全組成中、好ましくは7.5〜60重量%、更に好ましくは12〜40重量%であり、また水相成分中の糖濃度は、好ましくは15〜70重量%、更に好ましくは20〜50重量%である。糖濃度が15重量%よりも低いと保存性の低下につながりやすく、70重量%よりも高いと風味のバランスがくずれやすく、水相が分離しやすい。ここでいう糖濃度とは、水相中の糖分/(水相中の糖分+水相の水分)×100で計算した値である。
【0011】
また、安定剤としては、キサンタンガム等の天然多糖類ガム質やセルロース誘導体等が挙げられ、その添加量は、フラワーペースト類の全組成中、好ましくは0.05〜0.4重量%、更に好ましくは0.1〜0.3重量%である。0.05重量%よりも少ないとクリーム組成物の粘度が低下しやすいため、保型性が低下しやすく、0.4重量%よりも多いと粘度が上昇しやすく、クリーム組成物を製造するのが困難となりやすいので好ましくない。
【0012】
また、乳製品としては、牛乳、濃縮乳、脱脂粉乳、全脂粉乳、調製粉乳、練乳、チーズ等を用いることができる。
また、卵としては、全卵、卵黄、卵白、酵素処理卵等を用いることができる。
【0013】
また、呈味成分としては、ココア、コーヒー、チョコレート、果肉、果汁、ナッツ若しくはその加工品等を用いることができる。
【0014】
また、保存料としては、市販の天然保存料及び合成保存料、例えば、ソルビン酸とそのカリウム塩等の保存料が用いることができる。
また、日持ち向上製剤としては、市販の日持ち向上製剤、例えば、グリシン、リゾチーム、しらこ蛋白抽出物、ポリリジン、茶抽出物、アルコール等を主剤とする製剤を食品衛生法で定められているものについてはその規定範囲内で使用することができる。
【0015】
また、乳化剤は、油相及び/又は水相に添加することができ、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、レシチン等が挙げられ、これらのうち1種又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。乳化剤の添加量は、フラワーペースト類の全組成中、好ましくは0.05〜2重量%、更に好ましくは0.1〜1.5重量%である。0.05重量%よりも少ないと乳化が不安定となりやすいので好ましくなく、2重量%よりも多いと風味に影響が出やすい。
【0016】
本発明のクリーム組成物に用いられる油脂組成物について説明すると、油脂組成物としては、ショートニングやマーガリン、ファットスプレッド等を好ましく挙げることができるが、良好な風味、食感を得るためには、マーガリン、ファットスプレッドが特に好ましい。
油脂組成物の乳化形態は油中水型の乳化、水中油型の乳化、二重乳化の何れでもよいが、好ましくは油相成分を30〜95重量%、水相成分を5〜70重量%、更に好ましくは油相成分を45〜85重量%、水相成分を55〜15重量%としたものである。
【0017】
上記の油相成分としては、油脂が挙げられ、必要により乳化剤、酸化防止剤、フレーバー、着色料等を使用することができる。油脂としては特に制限はなく、例えばパーム油、パーム核油、ヤシ油、コーン油、綿実油、大豆油、ナタネ油、米油、ヒマワリ油、サフラワー油、牛脂、乳脂、豚脂、カカオ脂、魚油、鯨油等の各種植物油脂、動物油脂、並びにこれらを水素添加、分別及びエステル交換から選択される1又は2以上の処理を施した加工油脂が挙げられる。本発明においては、これらの油脂を単独で用いることもでき、また2種以上を組み合わせて用いることもできる。また、油脂の固体脂含量(SFC)は、10℃で20〜60、30℃で5〜25であることが好ましく、10℃で30〜50、30℃で10〜20であることが更に好ましい。
【0018】
また、上記の水相成分としては、水が挙げられ、必要であれば、牛乳、濃縮乳、脱脂粉乳、全脂粉乳、調製粉乳、練乳、チーズ等の乳製品、食塩、糖類、フレーバー、色素、カカオパウダーや果汁等の呈味物質等を使用する。
【0019】
ここで使用する糖類としては、砂糖、ぶどう糖、果糖、麦芽糖、乳糖、オリゴ糖、水あめ、液糖、はちみつ類等が挙げられ、1種又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。糖類の添加量としては、油脂組成物中、好ましくは45重量%以下、更に好ましくは5〜40重量%である。また、水相成分中における糖濃度は、好ましくは75重量%以下、更に好ましくは50〜75重量%である。糖濃度が75重量%よりも高いと風味のバランスがくずれやすく、水相が分離しやすい。ここでいう糖濃度とは、水相中の糖分/(水相中の糖分+水相の水分)×100で計算した値である。
【0020】
また、保存性を向上させるため、市販の天然、合成保存料、日持ち向上剤製剤を添加するのが好ましく、例えば、ソルビン酸及びそのカリウム塩、安息香酸及びそのカリウム塩、デヒドロ酢酸及びそのナトリウム塩等の保存料や、グリシン、酢酸ナトリウム、リゾチーム、茶抽出物、しらこ蛋白抽出物、ポリリジン、紅麹分解物、アルコール等を主剤とする製剤を食品衛生法で定められているものについてはその規定範囲内で使用することができる。
【0021】
また、乳化剤を、油相及び/又は水相に添加することができる。例えば、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、レシチン等が挙げられ、これらのうち1種又は2種以上を組み合わせて用いることもでき、このうちポリグリセリン脂肪酸エステルを用いるのが好ましく、親水性のポリグリセリン脂肪酸エステルを用いるのが更に好ましい。また、ファットスプレッドとする場合、ショ糖脂肪酸エステルとレシチンとポリグリセリン脂肪酸エステルとを併用するのが好ましい。乳化剤の添加量は、油脂組成物中、好ましくは0.05〜2重量%、更に好ましくは0.1〜1.5重量%である。0.05重量%よりも少ないと乳化が不安定になりやすく、2重量%よりも多いと、風味に影響がでやすいので好ましくない。
【0022】
また、特に、水相成分の含有量が油脂組成物中25〜70重量%の場合、水相の分離防止のため澱粉を添加するのが好ましい。ここで使用できる澱粉としては、コーン、ジャガイモ、サツマイモ、タピオカ、小麦、米、もち米等由来の澱粉が挙げられ、必要に応じてエステル化、リン酸架橋、α化、熱処理等の化学的、物理的処理を施したものを使用することができ、これらのうち1種又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。澱粉の添加量は、油脂組成物中、0.1〜5重量%が好ましい。0.1重量%よりも少ないと水相成分が分離しやすく、5重量%よりも多いとクリーム組成物の食感が重くなりやすい。
【0023】
本発明のクリーム組成物は、風味及び食感の向上の点で、その比重が0.5〜0.95、特に0.6〜0.8であることが好ましい。
【0024】
本発明のクリーム組成物においては、フラワーペースト類の含有量が15〜85重量%であり、油脂組成物の含有量が85〜15重量%であることが好ましい。更に好ましくは、フラワーペースト類の含有量が30〜70重量%であり、油脂組成物の含有量が70〜30重量%であり、最も好ましくは、フラワーペースト類の含有量が40〜60重量%であり、油脂組成物の含有量が60〜40重量%である。フラワーペースト類が15重量%未満(油脂組成物が85重量%超)であると、クリーム組成物に濃厚な風味が出にくくなり、フラワーペースト類が85重量%超(油脂組成物が15重量%未満)であると、クリーム組成物の食感が重すぎるようになるおそれがあるため好ましくない。
【0025】
次に、本発明のクリーム組成物の製造方法について説明する。
本発明のクリーム組成物の製造方法は、上述した本発明のクリーム組成物を製造する好ましい方法であり、10〜30℃に調温したフラワーペースト類15〜85重量部と、10〜30℃に調温した油脂組成物85〜15重量部とを混合することを特徴とする。
本発明の製造方法におけるフラワーペースト類を製造するには、油相成分と水相成分とを調製し、両者を混合、乳化、均質化し、その後加熱殺菌し、次いで冷却する。
ここで、加熱殺菌は、間接加熱方式のコンサーム掻取式UHT滅菌装置(アルファラバル社製)等や、直接加熱方式のVTIS滅菌装置(アルファラバル社製)、呉羽式超高温瞬間殺菌機等で行うことができる。
また、冷却したフラワーペースト類の品温は、10〜30℃、好ましくは15〜25℃である。この温度範囲外の品温であると、クリーム組成物の生産において、フラワーペースト類と油脂組成物が均一に混ざらなかったり、油分離が発生し易くなる。
【0026】
本発明では、このようにして得られたフラワーペースト類のpHが好ましくは4〜7、更に好ましくは5〜6となるように調整して製造する。4よりも低いと酸味が強くなりやすいので好ましくなく、7よりも高いとソルビン酸やそのカリウム塩のような酸性領域で効果をあらわす保存料を使用した場合の、保存効果が低減しやすいので好ましくない。
【0027】
また、フラワーペースト類の粘度は、ビスコステスター(リオン(株)製、2号ローター使用)で測定した場合、10〜30℃において、5000〜100000cpの範囲であることが好ましい。この範囲外であるとクリーム組成物の製造において、製造機内の圧力が急上昇してしまったり、フラワーペースト類と油脂組成物が均一に混ざらなかったり、クリーム組成物の保形性が悪くなりやすい。
【0028】
本発明の製造方法における油脂組成物を製造するには、油相成分と水相成分とを調製し、両者を混合、乳化し、コンビネーター、パーフェクター、ボテーター等を用いて急冷可塑化する。この急冷可塑化した油脂組成物の品温は、10〜30℃、好ましくは15〜25℃である。この温度範囲外の品温であると、クリーム組成物の生産において、油脂組成物とフラワーペースト類が均一に混ざらなかったり、油分離が発生し易くなる。
【0029】
そして、上述したような方法で得られた、調温したフラワーペースト類と調温した油脂組成物とを混合する。フラワーペースト類と油脂組成物との配合割合は、フラワーペースト類15〜85重量部及び油脂組成物85〜15重量部であり、好ましくは、フラワーペースト類30〜70重量部及び油脂組成物70〜30重量部、更に好ましくは、フラワーペースト類40〜60重量部及び油脂組成物60〜40重量部である。
【0030】
フラワーペースト類と油脂組成物との混合方法としては、例えば、(1)予め作っておいたフラワーペースト類と予め作っておいた油脂組成物を共に容器に移して、ミキサー等の混合/攪拌装置を用いて、混合する方法、(2)フラワーペースト類の製造工程における冷却工程の後に、予め作っておいた油脂組成物をポンプ等の注入設備で注入し、ブレンダー等の攪拌装置を使用して混合する方法、及び(3)油脂組成物の製造工程における急冷可塑化工程の後に、予め作っておいたフラワーペースト類を、ポンプ等の注入設備で注入し、ブレンダー等の攪拌装置を使用して混合する方法等が挙げられる。
【0031】
さらに、フラワーペースト類と油脂組成物とを混合した後に、ガス注入設備にて混合物の比重が0.6〜0.85、更に好ましくは0.6〜0.8となるように、空気や窒素等のガスを注入する。ガス注入設備としては、ボンベ、注入量を調節するバルブや弁、注入したガスを分散させるミキサー等からなるが、その形式等は、安定した形でガスを注入、分散できるものであれば特に制限はない。そして、必要により、ガス注入後、香料、果肉等の呈味成分を注入してもよい。
【0032】
このようにして得られた本発明のクリーム組成物は、パン類、ペーストリー類、ドーナツ類、クッキー類、ビスケット類、ケーキ類等のベーカリー製品のフィリング用、トッピング用、サンド用として用いることができる。
【0033】
【実施例】
以下に、実施例及び比較例を共に挙げて、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0034】
実施例1
油脂組成物として、次のようなファットスプレッドを使用した。
魚硬化油45重量%、レシチン0.5重量%、ショ糖脂肪酸エステル0.5重量%、香料0.1重量%を混合し油相とする。一方、水5重量%、水あめ(糖分70重量%、水分30重量%)45重量%、グリシンを主剤とする日持ち向上製剤1.4重量%、ポリグリセリン脂肪酸エステル0.1量%、脱脂粉乳(糖分53重量%、水分3.8重量%)1重量%、デンプン(水分13重量%)1.4重量%を混合し水相とする。この油相と水相とを混合、乳化し、急冷可塑化してファットスプレッドを得た。このファットスプレッドの水相中の糖濃度は63.1重量%であり、SFCは10℃で40、30℃で15であった。
フラワーペースト類は、次のような配合、方法で製造した。パーム油5重量%にソルビタン脂肪酸エステル0.5重量%とキサンタンガム0.2重量%を添加し、油相とする。水45重量%、デンプン(水分13重量%)8重量%、ソルビン酸カリウム0.1重量%、砂糖異性化液糖(糖分75重量%、水分25重量%)35重量%、小麦粉3重量%、脱脂粉乳(糖分53重量%、水分3.8重量%)1.1重量%、乾燥全卵(糖分4.1重量%、水分3.2重量%)2重量%、香料0.1重量%を混合し水相とする。この油相と水相とを混合、乳化、均質化し、加熱殺菌し、22℃まで冷却した。このときの水相中の糖濃度は32.9重量%であり、フラワーペースト類のpHは5.5、ビスコステスター(リオン(株)製、2号ローター使用)で粘度を測定したところ、10〜30℃において20000〜50000cpであった。
【0035】
そして、予め製造しておいたファットスプレッドを20℃に調温し、これを22℃まで冷却したフラワーペースト類に、ポンプを用いて注入し、ブレンダーを用いて攪拌、混合し、窒素ガスを注入し、比重が0.75のクリーム組成物を得た。このとき混合比率は、フラワーペースト類50重量%及びファットスプレッド50重量%とした。
得られたクリーム組成物は、低温での作業性が良好で、かつ高温での保管においても油分離は見られなかった。保存性を調べるために、30℃で保管したが5日間をすぎれも菌類やカビ類の発生は見られず、衛生的であった。また、従来のフラワーペースト類よりも口あたりが軽く、ファットスプレッドよりもコク味があり、従来のフラワーペースト類や油脂組成物にはない風味、食感であった。
【0036】
実施例2
油脂組成物として、次のようなマーガリンを使用した。
パーム硬化油13重量%と大豆硬化油26重量%と大豆油14重量%とナタネ硬化油3重量%とバター28重量%とを混合し、これにレシチン0.1重量%、グリセリン脂肪酸エステル0.1重量%、香料0.08重量%、酸化防止剤0.02重量%、色素液0.05重量%を添加し、油相とする。一方、水13.1重量%、アルコール製剤1重量%、ポリグリセリン脂肪酸エステル0.05重量%、脱脂粉乳1.5重量%を混合し水相とする。この油相と水相とを混合、乳化し、急冷可塑化してマーガリンを得た。SFCは、10℃で35、30℃で15であった。
フラワーペースト類は、実施例1と同様の配合、方法で製造した。
【0037】
そして、予め製造しておいたマーガリンを20℃に調温し、これを22℃まで冷却したフラワーペースト類に、ポンプを用いて注入し、ブレンダーを用いて攪拌、混合し、窒素ガスを注入し、比重が0.8のクリーム組成物を得た。このとき混合比率は、フラワーペースト類50重量%及びマーガリン50重量%とした。
得られたクリーム組成物は、低温での作業性が良好で、かつ高温での保管においても油分離は見られなかった。保存性を調べるために、30℃で保管したが5日間をすぎれも菌類やカビ類の発生は見られず、衛生的であった。また、従来のフラワーペースト類よりも口あたりが軽く、マーガリンよりもコク味があり、従来のフラワーペースト類や油脂組成物にはない風味、食感であった。
【0038】
実施例3
油脂組成物として、次のようなファットスプレッドを使用した。
パーム硬化油40重量%と大豆油10重量%とを混合し、これにレシチン0.4重量%、ショ糖脂肪酸エステル0.1重量%、香料0.2重量%を添加し、油相とする。一方、牛乳(糖分4.5重量%、水分88.6重量%)20重量%、グラニュー糖(糖分100重量%)24.3重量%、脱脂粉乳(糖分53重量%、水分3.8重量%)1重量%、デンプン(水分13重量%)2重量%、親水性のポリグリセリン脂肪酸エステル1重量%、グリシンを主剤とする日持ち向上製剤1重量%を混合し水相とする。この油相と水相とを混合、乳化し、急冷可塑化してファットスプレッドを得た。このファットスプレッドの水相中の糖濃度は58.8重量%であり、SFCは10℃で40、30℃で15であった。
フラワーペースト類は、実施例1と同様の配合、方法で製造した。
【0039】
そして、予め製造しておいたファットスプレッドを20℃に調温し、これを22℃まで冷却したフラワーペースト類に、ポンプを用いて注入し、ブレンダーを用いて攪拌、混合し、窒素ガスを注入し、比重が0.75のクリーム組成物を得た。このとき混合比率は、フラワーペースト類40重量%及びファットスプレッド60重量%とした。
得られたクリーム組成物は、低温での作業性が良好で、かつ高温での保管においても油分離は見られなかった。保存性を調べるために、30℃で保管したが5日間をすぎれも菌類やカビ類の発生は見られず、衛生的であった。また、従来のフラワーペースト類よりも口あたりが軽く、ファットスプレッドよりもコク味があり、従来のフラワーペースト類や油脂組成物にはない風味、食感であった。
【0040】
実施例4
油脂組成物として、次のようなファットスプレッドを使用した。
パーム硬化油25重量%と大豆硬化油16重量%と大豆油9重量%とを混合し、これにレシチン0.1重量%、ショ糖脂肪酸エステル1重量%、香料0.1重量%を添加し、油相とする。一方、水10重量%、砂糖異性化液糖(糖分75重量%、水分25重量%)24.6重量%、ココアパウダー(糖分40重量%)10重量%、茶抽出物を主剤とする日持ち向上製剤1重量%、ポリグリセリン脂肪酸エステル0.2重量%、脱脂粉乳(糖分53重量%、水分3.8重量%)1.5重量%、デンプン(水分13重量%)1.5重量%を混合し水相とする。この油相と水相とを混合、乳化し、急冷可塑化してファットスプレッドを得た。このファットスプレッドの水相中の糖濃度は58.6重量%であり、SFCは10℃で45、30℃で15であった。
【0041】
フラワーペースト類は、次のような配合、方法で製造した。パーム油3重量%にカカオマス6重量%、ソルビタン脂肪酸エステル1重量%、キサンタンガム0.2重量%を添加し、油相とする。水40重量%、デンプン(水分13重量%)6重量%、ソルビン酸カリウム0.1重量%、水あめ(糖分70重量%、水分30重量%)34.8重量%、小麦粉3重量%、脱脂粉乳(糖分53重量%、水分3.8重量%)5重量%、香料0.2重量%、色素液0.7重量%を混合し水相とする。この油相と水相とを混合、乳化、均質化し、加熱殺菌し、25℃まで冷却した。このときの水相中の糖濃度は34.4重量%であり、フラワーペースト類のpHは5.5、ビスコステスター(リオン(株)製、2号ローター使用)で粘度を測定したところ、10〜30℃において30000〜90000cpであった。
【0042】
そして、予め製造しておいたファットスプレッドを25℃に調温し、これを25℃まで冷却したフラワーペースト類に、ポンプを用いて注入し、ブレンダーを用いて攪拌、混合し、窒素ガスを注入し、比重が0.85のクリーム組成物を得た。このとき混合比率は、フラワーペースト類50重量%及びファットスプレッド50重量%とした。
得られたクリーム組成物は、低温での作業性が良好で、かつ高温での保管においても油分離は見られなかった。保存性を調べるために、30℃で保管したが5日間をすぎれも菌類やカビ類の発生は見られず、衛生的であった。また、従来のフラワーペースト類よりも口あたりが軽く、ファットスプレッドよりもコク味があり、従来のフラワーペースト類や油脂組成物にはない風味、食感であった。
【0043】
【発明の効果】
本発明のクリーム組成物は、保存性が良く、従来のフラワーペースト類や油脂組成物にはない良好な風味、食感を有しており、現代の複雑化する嗜好変化に充分対応しうるものである。

Claims (4)

  1. フラワーペースト類及び油脂組成物を混合後、ガスを注入し、比重を0.6〜0.85としてなることを特徴とするクリーム組成物。
  2. 上記油脂組成物が、ショートニング、マーガリン及びファットスプレッドの中から選ばれた1種又は2種以上である請求項1記載のクリーム組成物。
  3. 上記フラワーペースト類の含有量が15〜85重量%であり、上記油脂組成物の含有量が85〜15重量%である請求項1又は2記載のクリーム組成物。
  4. 10〜30℃に調温したフラワーペースト類15〜85重量部と、10〜30℃に調温した油脂組成物85〜15重量部とを混合後、ガスを注入し、比重を0.6〜0.85とすることを特徴とするクリーム組成物の製造方法。
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