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JP4656211B2 - 摩擦係合装置 - Google Patents

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JP4656211B2
JP4656211B2 JP2008210769A JP2008210769A JP4656211B2 JP 4656211 B2 JP4656211 B2 JP 4656211B2 JP 2008210769 A JP2008210769 A JP 2008210769A JP 2008210769 A JP2008210769 A JP 2008210769A JP 4656211 B2 JP4656211 B2 JP 4656211B2
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Description

本発明は、車両用自動変速機などの湿式多板クラッチからなる摩擦係合装置に関し、特に、非係合時に発生する引き摺りトルクを低減する摩擦係合装置に関する。
一般に、湿式多板クラッチは、円筒状のクラッチドラムと、クラッチドラムの内周部とスプライン係合する複数のセパレータプレートと、クラッチドラムの放射内側に配置されたクラッチハブと、クラッチハブの外周部とスプライン係合する摩擦プレートとを備えている。この複数のセパレータプレートおよび複数の摩擦プレートが軸線方向に交互に配設されており、各プレートが滑らかに係合するよう潤滑油が供給され、各プレートが潤滑および冷却されるようになっている。
しかしながら、各プレートの非係合時に、いずれか一方のプレートが回転していると、セパレータプレートおよび摩擦プレートとの間に充満している潤滑油にせん断力が生ずる。このため、回転するプレートが回転していないプレートに引き摺られ回転抵抗が生じてしまう。すなわち潤滑油による引き摺りトルクが発生する。このような引き摺りトルクは、燃費の悪化の原因となるので、引き摺りトルクの発生を抑制する構造の改善が図られている。
従来、この種の引き摺りトルクの発生を抑制する摩擦係合装置として、内歯ディスクおよび外歯ディスクと、これらのいずれかの軸方向一方側に固着された摩擦材とを含んで構成し、例えば、外歯ディスクに固着された摩擦材に、内径部から外径部に連通し内歯ディスクの回転方向に倣って傾斜させた溝を形成するとともに、内歯ディスクに固着された摩擦材に、傾斜しない溝を形成したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この摩擦係合装置においては、摩擦材の傾斜させた溝を有する側面と、摩擦材の傾斜しない溝を有する側面とが対向するよう内歯ディスクおよび外歯ディスクとを係合させている。この構成により、内歯ディスクと外歯ディスクとが非係合時に、内歯ディスクが外歯ディスクより高速で回転したとき、外歯ディスクの傾斜させた溝と内歯ディスクの傾斜しない溝の双方から潤滑油が外部に排除されるようにして、外歯ディスクの摩擦面から潤滑油を減少させ、引き摺りトルクの増大を抑制するようにしている。
また、従来、この種の引き摺りトルクの発生を抑制する摩擦係合装置として、アウタ部材にスプライン係合する外歯ディスクと、インナ部材にスプライン係合する内歯ディスクとを備え、外歯ディスクと内歯ディスクとを板厚方向に圧接させて摩擦係合するよう構成し、外歯ディスクと内歯ディスクのいずれか一方を、周方向を波長方向として板厚方向に波形に湾曲するウェーブディスクで構成したものが知られている(例えば、特許文献2参照)。この摩擦係合装置においては、係合初期に波形の山部や谷部を弾性変形させつつウェーブディスクを他のディスクに圧接させ、山部や谷部の弾性変形による緩衝作用で急激なトルクの立ち上りを防止するとともに、係合ショックを緩和するようにしている。また、係合解除時には、山部や谷部の弾性復元力によりウェーブディスクを他のディスクから迅速に離隔させ、潤滑油による引き摺りトルクの発生を抑制するようにしている。
特開平10−169681号公報 特開2001−234947号公報
しかしながら、特許文献1に記載された摩擦係合装置においては、内歯ディスクの摩擦材の平坦な摩擦係合面と、外歯ディスクの平坦な摩擦係合面とが係合することにより、動力が伝達されるようになっている。そのため溝幅は比較的小さく、この溝内に沿って排出される潤滑油量も少ないので、内歯ディスクと外歯ディスクとが非係合時に、なお、内歯ディスクと外歯ディスクとの間の隙間の潤滑油により比較的大きな引き摺りトルクが発生し、引き摺りトルクの抑制が不十分であるという問題があった。また、内歯ディスクと外歯ディスクとが非係合時に、内歯ディスクと外歯ディスクとが相対的に高速回転の場合には、幅の狭い摩擦材の溝からは、潤滑油が排出され難いので、引き摺りトルクの抑制が促進されず、また、潤滑油による冷却も促進されないという問題があった。
また、特許文献2に記載された摩擦係合装置においては、外歯ディスクまたは内歯ディスクには、周方向を波長方向として板厚方向に湾曲した波形の凹凸部が形成されており、この凹凸部の稜線が、外歯ディスクまたは内歯ディスクの中心点を通るよう放射状に形成されている。そのため、内歯ディスクと外歯ディスクとが非係合時に、内歯ディスクと外歯ディスクとが相対的に低速回転の場合には、この凹凸部によって画成される内歯ディスクと外歯ディスクとの隙間から外部に潤滑油が流動するものの、内歯ディスクと外歯ディスクとの隙間の潤滑油により、引き摺りトルクが発生し、引き摺りトルクの抑制が不十分であるという問題があった。また、内歯ディスクと外歯ディスクとが非係合時に、内歯ディスクと外歯ディスクとが相対的に高速回転の場合には、凹凸部の稜線が、外歯ディスクまたは内歯ディスクの中心点を通るよう放射状に形成されているので、潤滑油が内歯ディスクと外歯ディスクとの隙間を流動する際に、潤滑油が凹凸部の側壁面部に衝突してしまい、潤滑油の排出特性が低下して冷却が促進されないという問題があった。
本発明は、前述の従来の問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。すなわち、本発明は、摩擦部材と係合部材とが非係合時に、摩擦部材と係合部材の相対回転が低速回転から高速回転までの広範囲で、摩擦部材と係合部材との隙間の潤滑油により生ずる引き摺りトルクを低減することができる摩擦係合装置を提供することを目的とする。
本発明に係る摩擦係合装置は、上記目的達成のため、(1)軸線方向端で開口する開口端部およびスプラインが形成された内周部を有する外側筒状部材と、前記外側筒状部材の放射方向の内側で同一軸線上に配置され、前記外側筒状部材の前記内周部に対向してスプラインが形成された外周部を有する内側筒状部材と、前記外側筒状部材に対し軸線方向に移動し、前記外側筒状部材と一緒に回転できるよう前記外側筒状部材の前記内周部にスプライン係合する外周部を有する複数の外側係合部材と、前記内側筒状部材に対し軸線方向に移動し、前記内側筒状部材と一緒に回転できるよう前記内側筒状部材の前記外周部にスプライン係合する内周部を有し、前記外側係合部材と同一軸線上で交互に配置され、隣り合う前記外側係合部材と摩擦係合できる複数の内側係合部材と、を備えた摩擦係合装置において、前記外側係合部材および前記内側係合部材の少なくともいずれか一方の側面部が、板厚方向に窪んだ複数の波状の凹部と、隣り合う2つの前記凹部の間で板厚方向に突出した複数の波状の凸部とを有し、前記凹部および前記凸部の稜線が、前記外側係合部材および前記内側係合部材の中心点から離隔した位置を通り、前記外側筒状部材には、内周側と外周側とを貫通させる貫通孔が前記凸部に対応して複数形成され、前記複数の貫通孔は、それぞれ対応する前記凸部の外縁と隣接するとともに、前記凸部の外縁より前記外側筒状部材の回転方向前方側に配置されていることを特徴とする。
この構成により、外側係合部材と内側係合部材との間の隙間に流入した潤滑油が凸部の傾斜した側面部分に衝突した際、外側係合部材と内側係合部材の隙間において、油ダマリが生じ、潤滑油の流動方向と直交する外側係合部材の板厚方向に潤滑油が流動し、板厚方向の潤滑油の流動力が、外側係合部材と内側係合部材とを引き剥がす方向に作用する。この引き剥がし作用により、外側係合部材と内側係合部材との間に生ずる引き摺りトルクが低減される。特に、外側係合部材と内側係合部材との相対回転が低速回転であるとき、潤滑油が凸部の傾斜した側面部分に衝突し易いので、板厚方向の潤滑油の流動力の引き剥がし作用が比較的大きくなる。
また、潤滑油が流動する隙間が凹部と凸部とにより画成され、この凹部の稜線および凸部の稜線が、外側係合部材または内側係合部材の中心点から離隔した位置を通るよう凹部と、凸部とが形成されているので、隙間が従来技術のものと比較して大きく、その隙間を潤滑油が流動し易く、その隙間から、外側筒状部材の外部に排出され易い。その結果、外側係合部材と内側係合部材との間に生ずる引き摺りトルクが低減される。
他方、外側係合部材と内側係合部材との相対回転が高速回転であるとき、外側係合部材と内側係合部材との隙間に流入した潤滑油が、凹部および凸部に沿って流動し易く、低速回転の場合に生じた潤滑油の凸部の傾斜した側面部分への衝突がなくなり、隙間内で滑らかに流動し、引き摺りトルクが低減されるとともに、外側係合部材と内側係合部材との隙間からの排出性が向上する。その結果、潤滑油による外側係合部材と内側係合部材とが好適に冷却され、内側係合部材の耐久性が向上する。
上記(1)に記載の摩擦係合装置は、(2)前記凹部および前記凸部の稜線が、前記外側係合部材および前記内側係合部材の中心点を通り放射外方に延在する複数の放射線に対して傾斜して交差している構成としてもよい。
この構成により、凹部および凸部の稜線が、外側係合部材および内側係合部材の中心点を通り放射外方に延在する複数の放射線に対して傾斜して交差していると、前述の板厚方向の潤滑油の流動による外側係合部材と内側係合部材とを引き剥がす方向の流動力が、外側係合部材と内側係合部材との隙間に効果的に作用し、引き摺りトルクが効果的に低減される。
本発明によれば、摩擦部材と係合部材とが非係合時に、摩擦部材と係合部材の相対回転が低速回転から高速回転までの広範囲で、摩擦部材と係合部材との隙間の潤滑油により生ずる引き摺りトルクを低減することができる摩擦係合装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る摩擦係合装置により構成される車両のトランスアクスルの断面図であり、図2は、図1の部分拡大断面図である。
本実施の形態においては、本発明に係る摩擦係合装置を、車両に搭載されたトランスアクスルにおけるフォワードクラッチに適用した例について説明する。
まず、構成について説明する。
本実施の形態に係る車両1は、例えば、前輪駆動車(FF:Front engine Front drive)であり、横置きに設置されたガソリンを燃料とするエンジン2により構成されている。また、車両1は、エンジン2の側方に配置され、エンジン2のクランクシャフト3に連結されたトランスアクスル4と、エンジン2およびトランスアクスル4を制御する図示しない電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)とを含んで構成されている。
トランスアクスル4は、クランクシャフト3に連結されたトルクコンバータ5と、トルクコンバータ5に入力軸6を介して連結された前後進切替機構7と、前後進切替機構7に連結されたベルト式無段変速装置(CVT:Continuously Variable Transmission)8と、ベルト式無段変速装置8に連結されたカウンタドライブギヤ9と、カウンタドライブギヤ9と噛み合うカウンタドリブンギヤ11と、カウンタドリブンギヤ11を支持するインターメディエートシャフト12と、インターメディエートシャフト12に支持されたファイナルドライブギヤ13と、ファイナルドライブギヤ13と噛み合うリングギヤ14と、リングギヤ14に連結されたディファレンシャル15と、これらの各構成要素を収納するトランスアクスルハウジング16、トランスアクスルケース17およびトランスアクスルリヤカバー18とを含んで構成されている。
トルクコンバータ5は、ドライブプレート32と、ドライブプレート32を介してエンジン2のクランクシャフト3に固定されたフロントカバー33と、フロントカバー33に取り付けられたポンプインペラ34と、クランクシャフト3と略同軸に延びる入力軸6に固定され、ポンプインペラ34と対向する状態で回転可能なタービンランナ35と、ワンウェイクラッチ36によって一方向にのみ回転可能に設定されたステータ37と、ダンパ機構38と、ダンパ機構38に取り付けられたロックアップクラッチ39とを含んで構成されている。また、ステータ37には、ワンウェイクラッチ36を介して中空軸31が固定されており、入力軸6は、この中空軸31の内部に挿通されている。
タービンランナ35は、エンジン2が作動し、フロントカバー33およびポンプインペラ34が回転すると、トルクコンバータ5に充填されているオイルの流れにより引き摺られるようにして回転し始めるようになっている。また、ステータ37は、ポンプインペラ34とタービンランナ35との回転速度差が大きい時に、オイルの流れをポンプインペラ34の回転を助ける方向に変換するようになっている。
このトルクコンバータ5は、ポンプインペラ34の回転速度とタービンランナ35の回転速度との差が大きい時には、トルク増幅機として機能し、両者の回転速度差が小さくなると、流体継手として機能するよう構成されている。そして、車両1が発進した後、車速が所定速度に到達すると、ロックアップクラッチ39が作動し、エンジン2からフロントカバー33に伝達された動力が入力軸6に直接伝達されるようになっている。また、フロントカバー33から入力軸6に伝達されるトルクの変動は、ダンパ機構38によって吸収されるようになっている。
前後進切替機構7は、ダブルピニオン形式の遊星歯車機構41を備えており、遊星歯車機構41は、図2に示すように、入力軸6のベルト式無段変速装置8側の端部に取り付けられたサンギヤ42と、サンギヤ42の外周側に同心状に配置されたリングギヤ43と、サンギヤ42と噛み合う複数のピニオンギヤ44と、リングギヤ43およびピニオンギヤ44の双方と噛み合う複数のピニオンギヤ45と、各ピニオンギヤ44、45を自転可能に保持し、かつ、ピニオンギヤ44、45をサンギヤ42の周囲で一体的に公転可能な状態に保持するキャリヤ46とを含んで構成されている。
前後進切替機構7は、さらに、摩擦係合装置10を含むフォワードクラッチ20と、リバースブレーキ22とを含んで構成されている。前後進切替機構7のキャリヤ46は、ベルト式無段変速装置8に固定されており、このキャリヤ46と入力軸6との間の動力伝達経路は、フォワードクラッチ20により接続または遮断されるようになっている。また、リバースブレーキ22は、前後進切替機構7におけるリングギヤ43の回転および固定を制御するようになっている。
図3は、本発明の実施の形態に係る摩擦係合装置10により構成されるフォワードクラッチ20の分解斜視図である。
図2および図3に示すように、フォワードクラッチ20は、クラッチドラム51と、ピストン52と、クラッチハブ53と、セパレータプレート54、55、56、57と、摩擦プレート61、62、63と、クッションプレート64と、スプリング65と、スプリング65を支持する支持プレート66と、スナップリング67と、を含んで構成されている。
本実施の形態におけるクラッチドラム51は、本発明に係る摩擦係合装置における外側筒状部材を構成し、クラッチハブ53は、内側筒状部材を構成し、セパレータプレート54、55、56、57は、それぞれ外側係合部材を構成し、摩擦プレート61、62、63は、それぞれ内側係合部材を構成している。
クラッチドラム51は、図3に示すように、筒状に形成され、遊星歯車機構41側に開口する開口端部51kと、内周部51nに形成されたスプライン内歯51uと、入力軸6に固定された閉止端部51hとを有している。また、内周部51nから外部に貫通する貫通孔51tが、複数個形成されており、この貫通孔51tを通してクラッチドラム51の内部を流動した潤滑油が外部に排出されるようになっている。
閉止端部51h側の内側には、図2に示すように、円筒状に形成されたピストン52が収容されており、ピストン52の側面52sと、閉止端部51hの内壁面51sとによりピストン室52pが画成されている。このピストン室52pには、図示しない油圧装置から作動油が供給されるようになっており、供給された作動油の油圧によりピストン52が、閉止端部51hの内壁面51sから離隔する方向に摺動してクッションプレート64を押圧するようになっている。
クラッチハブ53は、遊星歯車機構41と連結され円盤状に形成された連結部53rと、連結部53rの外周縁部からクラッチドラム51に向かって突出して形成された円筒部53eとを備えている。このクラッチハブ53は、クラッチドラム51の径方向内側に配置され、円筒部53eの外周部53gが、クラッチドラム51の内周部51nに対向している。この外周部53gには、スプライン外歯53sが形成されており、摩擦プレート61に形成されたスプライン内歯61uとスプライン係合するようになっている。
図4は、セパレータプレートの斜視図であり、図5(a)は、セパレータプレートの平面図であり、図5(b)は、セパレータプレートの図5(a)に示すAから見た側面図である。
図4および図5(a)、(b)に示すように、セパレータプレート54は、環状に形成され、中央部には貫通孔54hが形成されており、この貫通孔54hにクラッチハブ53が挿通されるようになっている。また、セパレータプレート54の外周部にはスプライン外歯54sが形成されており、スプライン外歯54sとクラッチドラム51のスプライン内歯51uとがスプライン係合し、セパレータプレート54がクラッチドラム51内を軸線方向に摺動するとともに、クラッチドラム51と一緒に回転するようになっている。
このセパレータプレート54の側面部54mは、板厚方向に窪んだ12個の波状の凹部54uと、隣り合う2つの凹部54uの間で板厚方向に突出した12個の波状の凸部54nとを有している。この凹部54uの稜線54ruおよび凸部54nの稜線54rnが、セパレータプレート54の中心点Pから離隔した位置を通るように、凹部54uおよび凸部54nが繰り返し連続して形成されている。
なお、凹部54uの頂部が点線で示され、凸部54nの頂部が実線で示されている。
凸部54nの稜線54rnは、セパレータプレート54の中心点Pと、各スプライン外歯54sの歯幅方向の中心部54cとを通り、放射外方に延在する12個の放射線HLnに対して傾斜して交差している。各凸部54nの稜線54rnは、放射線HLnに対して、傾斜角θで交差している。
凹部54uの稜線54ruも、凸部54nの稜線54rnと同様に、セパレータプレート54の中心点Pと、隣り合うスプライン外歯54sとスプライン外歯54sとの中心部54tとを通り、放射外方に延在する12個の放射線HLuに対して傾斜して交差している。各凹部54uの稜線54ruは、放射線HLuに対して、傾斜角αで交差している。なお、凹部54uの稜線54ruは、図4においては1箇所のみ示されているが、凸部54nの稜線54rnと同様に、12箇所に画成されている。
なお、側面部54mに形成された凹部54uおよび凸部54nの個数は、12個以外の複数で形成されていてもよく、傾斜角θおよび傾斜角αの大きさも、トランスアクスル4やフォワードクラッチ20の設定条件、構造、大きさ、形状などにより、適宜選択される。また、傾斜角θおよび傾斜角αは同じ角度であってもよく、異なった角度であってもよい。
セパレータプレート55、56、57も、セパレータプレート54と同様に構成されており、クラッチドラム51内を軸線方向に摺動するとともに、クラッチドラム51と一緒に回転するようになっている。
図3に示すように、摩擦プレート61は、環状に形成され、スプライン内歯61uが形成されており、スプライン内歯61uと、クラッチハブ53のスプライン外歯53sとがスプライン係合し、摩擦プレート61が、クラッチハブ53の軸線方向に摺動するとともに、クラッチハブ53と一緒に回転するようになっている。
この摩擦プレート61の側面部には、表面が平坦な摩擦材61aが固着されており、この摩擦プレート61とセパレータプレート54とが摩擦係合した際に確実に係合し、セパレータプレート54から摩擦プレート61に動力が伝達されるようになっている。
摩擦プレート62、63も、摩擦プレート61と同様に構成されており、クラッチハブ53の軸線方向に摺動するとともに、クラッチハブ53と一緒に回転するようになっている。また、摩擦プレート61は、セパレータプレート54とセパレータプレート55の間に配置され、摩擦プレート62は、セパレータプレート55とセパレータプレート56の間に配置され、摩擦プレート63は、セパレータプレート56とセパレータプレート57との間に配置されており、互いに摩擦係合し、また解放するようになっており、各プレートにより、いわゆる多板クラッチが構成されている。
クッションプレート64は、環状に形成され、クラッチドラム51とスプライン係合し、クッションプレート64がクラッチドラム51内を軸線方向に摺動するとともに、クラッチドラム51と一緒に回転するようになっている。また、クッションプレート64は、ピストン52とセパレータプレート57との間に介装され、ピストン52により押圧されるとセパレータプレート57を押圧するようになっている。
スプリング65は、支持プレート66とピストン52との間であって、支持プレート66の周方向に均等に複数個配設されており、ピストン52をクッションプレート64から離隔する方向に付勢するよう構成されている。ピストン室52pに油圧が供給されていないとき、スプリング65により、ピストン52がクッションプレート64から離隔するようになっている。
支持プレート66は、クラッチドラム51内に収容され、クラッチドラム51に固定されており、スプリング65を介してピストン52を支持している。
スナップリング67は、セパレータプレート54、55、56、57および摩擦プレート61、62、63がクラッチドラム51から抜け出るのを阻止するよう位置決めされている。
図1に示すように、ベルト式無段変速装置8は、入力軸6と略同軸に延在するプライマリシャフト76と、プライマリシャフト76と平行に延在するセカンダリシャフト77とを備えている。プライマリシャフト76およびセカンダリシャフト77は、トランスアクスルケース17およびトランスアクスルリヤカバー18に回転自在に支持されている。
そして、プライマリシャフト76にはプライマリプーリ78が設けられており、セカンダリシャフト77にはセカンダリプーリ79が設けられている。
プライマリプーリ78は、プライマリシャフト76の外周部に設けられた固定シーブ81と可動シーブ82とによって構成されており、固定シーブ81と可動シーブ82とは互いに対向し、固定シーブ81と可動シーブ82との間には略V字形状のプーリ溝が形成されている。
また、ベルト式無段変速装置8は、可動シーブ82を可動させるシリンダ部83を備え、シリンダ部83により可動シーブ82がプライマリシャフト76の軸方向に移動されることにより、固定シーブ81に対して可動シーブ82を接近および離隔させるようになっている。また、セカンダリプーリ79は、セカンダリシャフト77の外周部に設けられた固定シーブ85と可動シーブ86とによって構成されており、固定シーブ85と可動シーブ86とは互いに対向し、固定シーブ85と可動シーブ86との間には略V字形状のプーリ溝が形成されている。
また、ベルト式無段変速装置8は、可動シーブ86を可動させるシリンダ部87を備え、シリンダ部87により可動シーブ86がセカンダリシャフト77の軸方向に移動されることにより、固定シーブ85に対して可動シーブ86を接近および離隔させるようになっている。また、プライマリプーリ78のプーリ溝およびセカンダリプーリ79のプーリ溝には、伝動ベルト89が巻き掛けられており、シリンダ部83、87の油圧が別個に制御されることにより、各プーリ溝の溝幅が変更され、伝動ベルト89の巻き掛け半径が変化するようになっている。その結果、ベルト式無段変速装置8による変速比が所望の値に設定され、プライマリプーリ78からセカンダリプーリ79に動力が伝達されるようになっている。また、ベルト式無段変速装置8のセカンダリシャフト77の外周部にはスプライン係合によってカウンタドライブギヤ9が固定されており、このカウンタドライブギヤ9を通じて、ベルト式無段変速装置8からディファレンシャル15に動力が伝達されるようになっている。
図1に示すように、ディファレンシャル15は、中空のディファレンシャルケース15aを備えており、ディファレンシャルケース15aは、トランスアクスルケース17に設けられた軸受27およびトランスアクスルハウジング16に設けられた軸受28によって回転自在に支持されており、ディファレンシャルケース15aの外周部には、リングギヤ14が固定されている。
ディファレンシャルケース15aには、ピニオンシャフト15pが支持されており、ピニオンシャフト15pには、一対のピニオンギヤ15gが回転自在に支持されている。この一対のピニオンギヤ15gと、一対のサイドギヤ15sとが噛み合っており、各サイドギヤ15sには図示しない左右のフロントドライブシャフトがそれぞれ接続され、各フロントドライブシャフトには、それぞれ図示しない左右の前輪が接続されている。
次に、本実施の形態に係るトランスアクスル4の動作について簡単に説明する。
図1に示すように、エンジン2が駆動されると、クランクシャフト3を介してトルクコンバータ5のドライブプレート32、フロントカバー33、ポンプインペラ34が回転する。このとき、トルクコンバータ5の内部に発生するオイルの循環流速により、タービンランナ35が引き摺られるようにして回転すると同時に入力軸6が回転する。
入力軸6が回転すると、図2に示すように、前後進切替機構7の遊星歯車機構41のサンギヤ42が回転し、各ピニオンギヤ44、45がそれぞれ回転し、キャリヤ46が回転する。このとき、運転者の操作または運転状態に応じて、電子制御ユニットにより、フォワードクラッチ20が接続または遮断され、リバースブレーキ22が回転または固定されるよう適宜制御され、前進または後進に適宜切り替えられる。
そして、キャリヤ46の回転がプライマリシャフト76を介してプライマリプーリ78に伝達され、プライマリプーリ78が回転すると、伝動ベルト89を介してセカンダリプーリ79が回転し、セカンダリシャフト77が回転する。同時に、カウンタドライブギヤ9が回転し、カウンタドリブンギヤ11およびファイナルドライブギヤ13が回転し、リングギヤ14が回転する。そして、ディファレンシャル15が動作し、ディファレンシャル15に連結されている左右のフロントドライブシャフトが回転し、最終的に左右の前輪に回転が伝達される。
次に、フォワードクラッチ20の接続および遮断の作用について説明する。
図6(a)は、図2の部分拡大断面図であり、図6(b)は、図6(a)の部分拡大断面図であり、図7(a)は、フォワードクラッチの断面図であり、図7(b)は、図7(a)の部分拡大断面図であり、フォワードクラッチのセパレータプレートと摩擦プレートの潤滑油の流動状態を示す。また、図8は、フォワードクラッチのセパレータプレートと摩擦プレートの潤滑油の流動状態を示す部分斜視図である。
フォワードクラッチ20においては、まず、図1に示す入力軸6が回転すると、入力軸6と一緒にクラッチドラム51が回転し、セパレータプレート54、55、56、57およびスナップリング67がクラッチドラム51と一緒に回転する。電子制御ユニットにフォワードクラッチ20の接続の制御が実行されると、図6(a)、(b)に示すように、ピストン室52pに作動油が供給され、内部の油圧によりピストン52が、スプリング65の付勢力に抗してクッションプレート64側に移動する。
このとき、ピストン52の先端部がクッションプレート64を押圧し、クッションプレート64とセパレータプレート57とが摩擦係合する。次いで、セパレータプレート57と摩擦プレート63、摩擦プレート63とセパレータプレート56、セパレータプレート56と摩擦プレート62、摩擦プレート62とセパレータプレート55、セパレータプレート55と摩擦プレート61、摩擦プレート61とセパレータプレート54、セパレータプレート54とスナップリング67とがそれぞれ順に摩擦係合する。これらの摩擦係合により、フォワードクラッチ20が接続状態となり、クラッチドラム51の動力がクラッチハブ53に伝達される。
他方、電子制御ユニットにフォワードクラッチ20の遮断の制御が実行されると、図6(a)、(b)に示すように、ピストン室52p内の作動油がピストン室52p外に排出され、内部の油圧が低下し、スプリング65の付勢力により、ピストン52がクッションプレート64と離隔する側に移動する。このとき、クッションプレート64とセパレータプレート54との摩擦係合が解除される。
次いで、セパレータプレート57と摩擦プレート63、摩擦プレート63とセパレータプレート56、セパレータプレート56と摩擦プレート62、摩擦プレート62とセパレータプレート55、セパレータプレート55と摩擦プレート61、摩擦プレート61とセパレータプレート54、セパレータプレート54とスナップリング67との摩擦係合がそれぞれ解除される。これらの摩擦係合の解除により、フォワードクラッチ20が遮断状態となり、クラッチドラム51の動力のクラッチハブ53への伝達が遮断される。
フォワードクラッチ20が遮断状態のとき、すなわちセパレータプレート54、55、56、57と摩擦プレート61、62、63がそれぞれ非係合のとき、セパレータプレート54、55、56、57と摩擦プレート61、62、63の間の隙間には、図6(a)、(b)の矢印で示すように、潤滑油が流動している。この潤滑油は、入力軸6内の潤滑油供給通路内を流動し、入力軸6に形成された油穴からトランスアクスル4内の空間に遠心力の作用により放出され、トランスアクスル4内を流動する。
入力軸6の油穴から放出された潤滑油は矢印で示すように、クラッチハブ53から、セパレータプレート54、55、56、57と摩擦プレート61、62、63の間の隙間に流入し、遠心力の作用によりクラッチドラム51の貫通孔51tを通ってクラッチドラム51の外部に排出される。
セパレータプレート54、55、56、57と摩擦プレート61、62、63がそれぞれ非係合のとき、セパレータプレート54、55、56、57は入力軸6を介してエンジン2に連結されているので、エンジン2の動力がセパレータプレート54、55、56、57に伝達され、セパレータプレート54、55、56、57は回転している。これに対し、摩擦プレート61、62、63は、セパレータプレート54、55、56、57と係合していないので、静止している。
したがって、摩擦プレート61、62、63と、セパレータプレート55、56、57との間に相対回転が生じている状態となっている。このとき、セパレータプレート55、56、57と摩擦プレート61、62、63の間の隙間に充満している潤滑油にせん断力が生じており、このせん断力の作用で、回転するセパレータプレート54、55、56、57が、静止している摩擦プレート61、62、63に引き摺られることになり、回転するセパレータプレート54、55、56、57に回転抵抗が生ずる。この回転抵抗は、入力軸6を介してエンジン2に作用し、エンジン2に対する回転抵抗となりエンジン2に損失が生ずる。その結果、エンジン2の燃料消費量が増大し、いわゆる燃費の悪化を招くことがある。
本実施の形態におけるセパレータプレート54は、凹部54uと、凸部54nとを有しており、この凹部54uの稜線54ruおよび凸部54nの稜線54rnが、セパレータプレート54の中心点Pから離隔した位置を通るように、凹部54uおよび凸部54nが繰り返し連続して形成されているので、セパレータプレート54が図7(a)、(b)に示すように、B方向に回転したとき、図7(b)に示す矢印の方向に潤滑油が流動する。すなわち、セパレータプレート54と摩擦プレート61との間に流入した潤滑油は、凸部54nの傾斜した側面部分に衝突し、クラッチドラム51の貫通孔51tから排出される。
潤滑油が凸部54nの傾斜した側面部分に衝突した際、図8に示すように、セパレータプレート54と摩擦プレート61の隙間において、Dで示す潤滑油の流動方向と直交するFの方向に潤滑油が流動する。このF方向の潤滑油の流動力が、セパレータプレート54と摩擦プレート61とを引き剥がす方向に作用するので、セパレータプレート54と摩擦プレート61の隙間が拡大する方向にセパレータプレート54と摩擦プレート61とが移動する。その結果、セパレータプレート54と摩擦プレート61との間に生ずる引き摺りトルクが低減される。特に、セパレータプレート54と摩擦プレート61との相対回転が低速回転であるとき、F方向の潤滑油の流動力の作用が比較的大きくなり、引き摺りトルクが大きく減少する。
また、本実施の形態におけるセパレータプレート54は、潤滑油が流動する隙間が凹部54uと凸部54nとにより画成され、この凹部54uの稜線54ruおよび凸部54nの稜線54rnが、セパレータプレート54の中心点Pから離隔した位置を通るよう凹部54uと、凸部54nとが形成されており、隙間が従来技術のものと比較して大きいので、その隙間を潤滑油が流動し易く、その隙間から矢印D、Eのように流動し、クラッチドラム51の外部に排出され易い。その結果、セパレータプレート54と摩擦プレート61との間に生ずる引き摺りトルクが低減される。
他方、セパレータプレート54と摩擦プレート61との相対回転が高速回転であるとき、セパレータプレート54と摩擦プレート61の隙間において、矢印Dの方向に流入した潤滑油が、矢印Eの方向に流動し易く、低速回転の場合に生じた潤滑油の凸部54nの傾斜した側面部分への衝突がなくなり、矢印Dから矢印Eの方向に滑らかに流動し、クラッチドラム51の貫通孔51tから排出される。
このことは、セパレータプレート55、56、57と摩擦プレート62、63との間の隙間においても、セパレータプレート54と摩擦プレート61との間の隙間における潤滑油の流動と同様に潤滑油が流動する。
このように、本実施の形態に係る摩擦係合装置10が構成されているので、次の効果が得られる。
すなわち、摩擦係合装置10は、筒状に形成され、開口端部51kと内周部51nに形成されたスプライン内歯51uとを有するクラッチドラム51と、クラッチドラム51の軸線方向に移動し、かつクラッチドラム51と一緒に回転するようクラッチドラム51の内周部51nに形成されたスプライン内歯51uとスプライン係合するセパレータプレート54などを備え、セパレータプレート54の側面部54mが、凹部54uと、凸部54nとを有しており、この凹部54uの稜線54ruおよび凸部54nの稜線54rnが、セパレータプレート54の中心点Pから離隔した位置を通るように、凹部54uおよび凸部54nが繰り返し連続して形成され、凸部54nの稜線54rnが、中心点Pを通り放射外方に延在する複数の放射線HLnに対して傾斜角θで傾斜して交差していることを特徴としている。
その結果、セパレータプレート54が図7(a)、(b)に示すように、B方向に回転したとき、図7(b)に示す矢印の方向に潤滑油が流動する。セパレータプレート54と摩擦プレート61との間に流入した潤滑油が凸部54nの傾斜した側面部分に衝突した際、図8に示すように、セパレータプレート54と摩擦プレート61の隙間において、油ダマリが生じ、Dで示す潤滑油の流動方向と直交するFの方向に潤滑油が流動し、このF方向の潤滑油の流動力が、セパレータプレート54と摩擦プレート61とを引き剥がす方向に作用する。この引き剥がし作用により、セパレータプレート54と摩擦プレート61との間に生ずる引き摺りトルクが低減されるという効果がある。
特に、セパレータプレート54と摩擦プレート61との相対回転が低速回転であるとき、潤滑油が凸部54nの傾斜した側面部分に衝突し易いので、F方向の潤滑油の流動力の引き剥がし作用が比較的大きくなる。
また、潤滑油が流動する隙間が凹部54uと凸部54nとにより画成され、この凹部54uの稜線54ruおよび凸部54nの稜線54rnが、セパレータプレート54の中心点Pから離隔した位置を通るよう凹部54uと、凸部54nとが形成されているので、隙間が従来技術のものと比較して大きく、その隙間を潤滑油が流動し易く、その隙間から矢印D、Eのように流動し、クラッチドラム51の外部に排出され易い。その結果、セパレータプレート54と摩擦プレート61との間に生ずる引き摺りトルクが低減されるという効果がある。
他方、セパレータプレート54と摩擦プレート61との相対回転が高速回転であるとき、セパレータプレート54と摩擦プレート61の隙間において、矢印Dの方向に流入した潤滑油が、矢印Eの方向に流動し易く、低速回転の場合に生じた潤滑油の凸部54nの傾斜した側面部分への衝突がなくなり、矢印Dから矢印Eの方向に滑らかに流動し、引き摺りトルクが低減されるとともに、セパレータプレート54と摩擦プレート61との隙間からの排出性が向上する。その結果、潤滑油によるセパレータプレート54および摩擦プレート61が好適に冷却され、摩擦プレート61の耐久性が向上するという効果がある。
このように、本実施の形態に係る摩擦係合装置においては、摩擦プレート61、62、63とセパレータプレート54、55、56、57とが非係合時に、摩擦プレート61とセパレータプレート54の相対回転が低速回転から高速回転までの広範囲で、摩擦プレート61とセパレータプレート54との隙間の潤滑油により生ずる引き摺りトルクを低減することができる。
なお、本実施の形態に係る摩擦係合装置10においては、セパレータプレート54の側面部54mが、板厚方向に窪んだ12個の波状の凹部54uと、隣り合う2つの凹部54uの間で板厚方向に突出した12個の波状の凸部54nとを有し、この凹部54uの稜線54ruおよび凸部54nの稜線54rnが、セパレータプレート54の中心点Pから離隔した位置を通るように、凹部54uおよび凸部54nが繰り返し連続して形成され、さらに、凸部54nの稜線54rnが、セパレータプレート54の中心点Pと、各スプライン外歯54sの歯幅方向の中心部54cとを通り、放射外方に延在する12個の放射線HLnに対して傾斜角θで傾斜して交差している場合について説明した。
しかしながら、本発明に係る摩擦係合装置においては、凹部の稜線および凸部の稜線が外側係合部材の中心点を通るものが含まれるよう凹部および凸部を形成してもよく、複数の凹部および複数の凸部のそれぞれの傾斜角θが、異なって形成されていてもよい。
また、凹部および凸部を、外側係合部材を構成するセパレータプレートの側面部に形成するのではなく、内側係合部材を構成する摩擦プレートの側面部に、セパレータプレートの側面部に形成した凹部および凸部と同様の凹部および凸部を形成し、摩擦プレートと摩擦係合するセパレータプレートの側面部を平坦な形状にするようにしてもよい。
また、凸部54nの稜線54rnが、セパレータプレート54の中心点Pと、各スプライン外歯54sの歯幅方向の中心部54cとを通り、放射外方に延在する放射線HLnに対して傾斜角θで傾斜して交差している構造以外の構造のものでもよい。
以下、凹部および凸部の形状が、前述の実施の形態における形状と異なった他の形状を有する摩擦係合装置10の変形例について説明する。
図9(a)は、本発明の実施の形態の変形例に係る摩擦係合装置を構成するセパレータプレートの平面図であり、図9(b)は、セパレータプレートの図9(a)に示すAから見た側面図である。図10(a)は、フォワードクラッチの断面図であり、図10(b)は、図10(a)の部分拡大断面図であり、フォワードクラッチのセパレータプレートと摩擦プレートの潤滑油の流動状態を示す。
図9(a)、(b)に示すように、本実施の形態の変形例に係る摩擦係合装置10を構成するフォワードクラッチ20におけるセパレータプレート154は、本実施の形態と同様に、環状に形成され、中央部には貫通孔154hが形成されており、この貫通孔154hにクラッチハブ53が挿通されるようになっている。また、セパレータプレート154の外周部にはスプライン外歯154sが形成されており、スプライン外歯154sとクラッチドラム51のスプライン内歯51uとがスプライン係合し、セパレータプレート154がクラッチドラム51内を軸線方向に摺動するとともに、クラッチドラム51と一緒に回転するようになっている。
このセパレータプレート154の側面部154mは、板厚方向に窪んだ9個の波状の凹部154uと、隣り合う2つの凹部154uの間で板厚方向に突出した9個の波状の凸部154nとを有している。この凹部154uの稜線154ruおよび凸部154nの稜線154rnが、セパレータプレート154の中心点Pから離隔した位置を通るように、凹部154uおよび凸部154nがピッチ間隔aで略平行して形成されている。
なお、凹部154uの頂部が点線で示され、凸部154nの頂部が実線で示されている。
なお、側面部154mに形成された凹部154uおよび凸部154nの個数は、9個以外の複数で形成されていてもよく、ピッチ間隔aの大きさも、トランスアクスル4やフォワードクラッチ20の設定条件、構造、大きさ、形状などにより、適宜選択される。また、凹部154uおよび凸部154nの間隔は同じ大きさであってもよく、異なった大きさであってもよい。
セパレータプレート154以外の他の複数のセパレータプレートも、セパレータプレート154と同様に構成されており、クラッチドラム51内を軸線方向に摺動するとともに、クラッチドラム51と一緒に回転するようになっている。
この構成により、以下のような効果が得られる。
セパレータプレート154が図10(a)、(b)に示すように、B方向に回転したとき、図10(b)に示す矢印の方向に潤滑油が流動する。実施の形態と同様、セパレータプレート154と摩擦プレート61との間に流入した潤滑油が凸部154nの傾斜した側面部分に衝突した際、セパレータプレート154と摩擦プレート61の隙間において、油ダマリが生じ、潤滑油の流動方向と直交するセパレータプレート154の板厚方向に潤滑油が流動し、この板厚方向の潤滑油の流動力が、セパレータプレート154と摩擦プレート61とを引き剥がす方向に作用する。この引き剥がし作用により、セパレータプレート154と摩擦プレート61との間に生ずる引き摺りトルクが低減されるという効果がある。
特に、セパレータプレート154と摩擦プレート61との相対回転が低速回転であるとき、潤滑油が凸部154nの傾斜した側面部分に衝突し易いので、前述の板厚方向の潤滑油の流動力の引き剥がし作用が比較的大きくなる。
また、潤滑油が流動する隙間が凹部154uと凸部154nとにより画成され、この凹部154uの稜線154ruおよび凸部154nの稜線154rnが、セパレータプレート154の中心点Pから離隔した位置を通るよう凹部154uと、凸部154nとが形成されているので、隙間が従来技術のものと比較して大きく、その隙間を潤滑油が流動し易く、その隙間内で図10(b)に示す矢印のように流動し、クラッチドラム51の外部に排出され易い。その結果、セパレータプレート154と摩擦プレート61との間に生ずる引き摺りトルクが低減されるという効果がある。
他方、セパレータプレート154と摩擦プレート61との相対回転が高速回転であるとき、セパレータプレート154と摩擦プレート61の隙間において、前述の隙間に流入した潤滑油が、隙間内で流動し易く、低速回転の場合に生じた潤滑油の凸部154nの傾斜した側面部分への衝突がなくなり、隙間内で滑らかに流動し、引き摺りトルクが低減されるとともに、セパレータプレート154と摩擦プレート61との隙間からの排出性が向上する。その結果、潤滑油によるセパレータプレート154および摩擦プレート61が好適に冷却され、摩擦プレート61の耐久性が向上するという効果がある。
このように、本実施の形態の変形例に係る摩擦係合装置においては、摩擦プレート61、62、63とセパレータプレート154および他の複数のセパレータプレートとが非係合時に、摩擦プレート61とセパレータプレート154の相対回転が低速回転から高速回転までの広範囲で、摩擦プレート61とセパレータプレート154との隙間の潤滑油により生ずる引き摺りトルクを低減することができる。
なお、本実施の形態の変形例では、セパレータプレート154の側面部154mにおいて、板厚方向に窪んだ複数の波状の凹部154uの稜線154ruおよび凸部154nの稜線154rnが、所定の間隔で略平行に延在して形成した場合について説明したが、本発明に係る摩擦係合装置においては、摩擦プレートの側面部が板厚方向に窪んだ複数の波状の凹部および凸部の稜線が、所定の間隔で略平行に延在するよう形成してもよい。
図11(a)は、本発明の実施の形態の他の変形例に係る摩擦係合装置を構成するセパレータプレートの平面図であり、図11(b)は、セパレータプレートの図11(a)に示すAから見た側面図である。図12(a)は、フォワードクラッチの断面図であり、図12(b)は、図12(a)の部分拡大断面図であり、フォワードクラッチのセパレータプレートと摩擦プレートの潤滑油の流動状態を示す。
図11(a)、(b)に示すように、他の変形例に係る摩擦係合装置10を構成するフォワードクラッチ20におけるセパレータプレート354は、本実施の形態と同様に、環状に形成され、中央部には貫通孔354hが形成されており、この貫通孔354hにクラッチハブ53が挿通されるようになっている。また、セパレータプレート354の外周部にはスプライン外歯354sが形成されており、スプライン外歯354sとクラッチドラム51のスプライン内歯51uとがスプライン係合し、セパレータプレート354がクラッチドラム51内を軸線方向に摺動するとともに、クラッチドラム51と一緒に回転するようになっている。
このセパレータプレート354の側面部354mは、板厚方向に窪み矢印A方向に略平行に配置された6個の波状の凹部354uと、隣り合う2つの凹部354uの間で板厚方向に突出し、矢印A方向に略平行に配置された6個の波状の凸部354nとを有している。これらの凹部354uおよび凸部354nの稜線は第1グループの稜線を構成している。
また、側面部354mには、板厚方向に窪み矢印A方向と直交する方向に略平行に配置された6個の波状の凹部354uと、隣り合う2つの凹部354uの間で板厚方向に突出し、矢印A方向と直交する方向に略平行に配置された6個の波状の凸部354nとを有している。これらの凹部354uおよび凸部354nの稜線は第2グループの稜線を構成している。
この凹部354uの稜線354ruおよび凸部354nの稜線354rnが、セパレータプレート354の中心点Pから離隔した位置を通るように、凹部354uおよび凸部354nが、矢印A方向に略平行にピッチ間隔aで略平行して形成され、矢印A方向に直交する方向にピッチ間隔bで略平行して形成されている。
なお、凹部354uの頂部が点線で示され、凸部354nの頂部が実線で示されている。なお、側面部354mに形成された凹部354uおよび凸部354nの個数は、12個以外の複数で形成されていてもよく、ピッチ間隔a、bの大きさも、トランスアクスル4やフォワードクラッチ20の設定条件、構造、大きさ、形状などにより、適宜選択される。また、凹部354uおよび凸部354nの間隔は同じ大きさであってもよく、異なった大きさであってもよい。
セパレータプレート354以外の他の複数のセパレータプレートも、セパレータプレート354と同様に構成されており、クラッチドラム51内を軸線方向に摺動するとともに、クラッチドラム51と一緒に回転するようになっている。
この構成により、以下のような効果が得られる。
セパレータプレート354が図12(a)、(b)に示すように、B方向に回転したとき、図12(b)に示す矢印の方向に潤滑油が流動する。実施の形態と同様、セパレータプレート354と摩擦プレート61との間に流入した潤滑油が凸部354nの傾斜した側面部分に衝突した際、セパレータプレート354と摩擦プレート61の隙間において、油ダマリが生じ、潤滑油の流動方向と直交するセパレータプレート354の板厚方向に潤滑油が流動し、この板厚方向の潤滑油の流動力が、セパレータプレート354と摩擦プレート61とを引き剥がす方向に作用する。この引き剥がし作用により、セパレータプレート354と摩擦プレート61との間に生ずる引き摺りトルクが低減されるという効果がある。
特に、セパレータプレート354と摩擦プレート61との相対回転が低速回転であるとき、潤滑油が凸部354nの傾斜した側面部分に衝突し易いので、前述の板厚方向の潤滑油の流動力の引き剥がし作用が比較的大きくなる。
また、潤滑油が流動する隙間が凹部354uと凸部354nとにより画成され、この凹部354uの稜線354ruおよび凸部354nの稜線354rnが、セパレータプレート354の中心点Pから離隔した位置を通るよう凹部354uと、凸部354nとが形成されているので、隙間が従来技術のものと比較して大きく、その隙間を潤滑油が流動し易く、その隙間内で図12(b)に示す矢印のように流動し、クラッチドラム51の外部に排出され易い。その結果、セパレータプレート354と摩擦プレート61との間に生ずる引き摺りトルクが低減されるという効果がある。
他方、セパレータプレート354と摩擦プレート61との相対回転が高速回転であるとき、セパレータプレート354と摩擦プレート61の隙間において、前述の隙間に流入した潤滑油が、隙間内で流動し易く、低速回転の場合に生じた潤滑油の凸部354nの傾斜した側面部分への衝突がなくなり、隙間内で滑らかに流動し、引き摺りトルクが低減されるとともに、セパレータプレート354と摩擦プレート61との隙間からの排出性が向上する。その結果、潤滑油によるセパレータプレート354および摩擦プレート61が好適に冷却され、摩擦プレート61の耐久性が向上するという効果がある。
本変形例のセパレータプレート354においては、第1稜線グループの稜線と第2稜線グループの稜線とが直交しており、上下左右の凹部354uおよび凸部354nが略対象形に形成されているので、例えば、セパレータプレート354と摩擦プレート61との相対回転が正方向であっても、逆方向であっても、同程度に引き摺りトルクが低減されるという効果がある。
このように、本実施の形態の変形例に係る摩擦係合装置においては、摩擦プレート61、62、63とセパレータプレート354および他の複数のセパレータプレートとが非係合時に、摩擦プレート61とセパレータプレート354の相対回転が低速回転から高速回転までの広範囲で、摩擦プレート61とセパレータプレート354との隙間の潤滑油により生ずる引き摺りトルクを低減することができる。
なお、本実施の形態の変形例では、セパレータプレート354の側面部354mにおいて、前述の第1稜線グループおよび第2稜線グループで構成される板厚方向に窪んだ複数の波状の凹部354uの稜線354ruおよび凸部354nの稜線354rnが、所定の間隔で略平行に延在して形成した場合について説明したが、本発明に係る摩擦係合装置においては、摩擦プレートの側面部が板厚方向に窪んだ複数の波状の凹部および凸部の稜線が、所定の間隔で略平行に延在するよう形成してもよい。
なお、本実施の形態および変形例においては、トランスアクスル4のフォワードクラッチ20における、外側係合部材としてのセパレータプレートとし、内側係合部材としての摩擦プレートとしたが、外側係合部材および内側係合部材は、フォワードクラッチ20以外の他の装置のものでもよい。例えば、リバースブレーキにおける、セパレータプレートおよび摩擦プレートであってもよい。
以上説明したように、本発明によれば、摩擦部材と係合部材とが非係合時に、摩擦部材と係合部材の相対回転が低速回転から高速回転までの広範囲で、摩擦部材と係合部材との隙間の潤滑油により生ずる引き摺りトルクを低減することができる摩擦係合装置を提供することができ、フォワードクラッチ、バースブレーキなどからなる摩擦係合装置のセパレータプレートなどの係合部材、摩擦プレートなどの摩擦部材に広く有用である。
本発明の実施の形態に係る摩擦係合装置により構成される車両のトランスアクスルの断面図である。 図1の部分拡大断面図である。 本発明の実施の形態に係る摩擦係合装置により構成されるフォワードクラッチの分解斜視図である。 本発明の実施の形態に係る摩擦係合装置のセパレータプレートの斜視図である。 (a)は、本発明の実施の形態に係る摩擦係合装置のセパレータプレートの平面図であり、(b)は、(a)に示すAから見たセパレータプレートの側面図である。 (a)は、図2の部分拡大断面図であり、(b)は、(a)の部分拡大断面図である。 (a)は、本発明の実施の形態に係る摩擦係合装置におけるフォワードクラッチの断面図あり、(b)は、(a)の部分拡大断面図であり、フォワードクラッチのセパレータプレートと摩擦プレートの潤滑油の流動状態を示す。 本発明の実施の形態に係る摩擦係合装置におけるフォワードクラッチのセパレータプレートと摩擦プレートの潤滑油の流動状態を示す部分斜視図である。 (a)は、本発明の実施の形態の変形例に係る摩擦係合装置を構成するセパレータプレートの平面図であり、(b)は、セパレータプレートの図5(a)に示すAから見た側面図である。 (a)は、本発明の実施の形態の変形例に係る摩擦係合装置におけるフォワードクラッチの断面図であり、(b)は、(a)の部分拡大断面図であり、フォワードクラッチのセパレータプレートと摩擦プレートの潤滑油の流動状態を示す。 (a)は、本発明の実施の形態の他の変形例に係る摩擦係合装置を構成するセパレータプレートの平面図であり、(b)は、セパレータプレートの(a)に示すAから見た側面図である。 (a)は、本発明の実施の形態の他の変形例に係る摩擦係合装置を構成するフォワードクラッチの断面図であり、(b)は、(a)の部分拡大断面図であり、フォワードクラッチのセパレータプレートと摩擦プレートの潤滑油の流動状態を示す。
符号の説明
10 摩擦係合装置
20 フォワードクラッチ
51 クラッチドラム(外側筒状部材)
51h 閉止端部
51k 開口端部
51n 内周部
52 ピストン
53 クラッチハブ(内側筒状部材)
53e 円筒部
53g 外周部
53r 連結部
54、55、56、57、154、354 セパレータプレート(外側係合部材)
54m、154m、354m 側面部
54u、154u、354u 凹部
54n、154n、354n 凸部
61、62、63 摩擦プレート(内側係合部材)
64 クッションプレート
65 スプリング
66 支持プレート
67 スナップリング
54rn、54ru、154rn、154ru、354rn、354ru 稜線
HLn、HLu 放射線
θ、α 傾斜角

Claims (2)

  1. 軸線方向端で開口する開口端部およびスプラインが形成された内周部を有する外側筒状部材と、
    前記外側筒状部材の放射方向の内側で同一軸線上に配置され、前記外側筒状部材の前記内周部に対向してスプラインが形成された外周部を有する内側筒状部材と、
    前記外側筒状部材に対し軸線方向に移動し、前記外側筒状部材と一緒に回転できるよう前記外側筒状部材の前記内周部にスプライン係合する外周部を有する複数の外側係合部材と、
    前記内側筒状部材に対し軸線方向に移動し、前記内側筒状部材と一緒に回転できるよう前記内側筒状部材の前記外周部にスプライン係合する内周部を有し、前記外側係合部材と同一軸線上で交互に配置され、隣り合う前記外側係合部材と摩擦係合できる複数の内側係合部材と、を備えた摩擦係合装置において、
    前記外側係合部材および前記内側係合部材の少なくともいずれか一方の側面部が、板厚方向に窪んだ複数の波状の凹部と、隣り合う2つの前記凹部の間で板厚方向に突出した複数の波状の凸部とを有し、前記凹部および前記凸部の稜線が、前記外側係合部材および前記内側係合部材の中心点から離隔した位置を通り、
    前記外側筒状部材には、内周側と外周側とを貫通させる貫通孔が前記凸部に対応して複数形成され、
    前記複数の貫通孔は、それぞれ対応する前記凸部の外縁と隣接するとともに、前記凸部の外縁より前記外側筒状部材の回転方向前方側に配置されていることを特徴とする摩擦係合装置。
  2. 前記凹部および前記凸部の稜線が、前記外側係合部材および前記内側係合部材の前記中心点を通り放射外方に延在する複数の放射線に対して傾斜して交差していることを特徴とする請求項1に記載の摩擦係合装置。
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