JP4644978B2 - Ofdm通信システム、ofdm通信方法およびofdm通信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、OFDM(直交周波数分割多重デジタル変復調処理、Ortho−gonal Frequency Division Multiplex−ing)によりデータ伝送を行うOFDM通信システム、OFDM通信方法およびOFDM通信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
まず、従来からのOFDMによる伝送通信(OFDM通信)について、図4を用いて説明する。図4はOFDM通信における送信信号波形を示すタイミング図である。OFDM通信では、マルチキャリア変調方式の中の一種が用いられ、送信信号は多数(数十〜数千)のデジタル変調波(搬送波1〜k)を加え合わせたものである。各キャリアの変調方式としては、BPSK、QPSK、16QAM、64QAM等が用いられる。
【0003】
図5はOFDM通信における伝送シンボルを示すタイミング図であり、OFDM通信におけるデータ伝送は、図5に示す伝送シンボルを単位として行われる。各伝送シンボルは、有効シンボル期間とガードインターバルと呼ばれる期間とから構成される。有効シンボル期間は、データ伝送のために実質的に必要とされる信号期間であり、図4に示すような複数の搬送波の合成波である。またガードインターバルは、マルチパスの影響を軽減するための冗長な信号期間であり、有効シンボル期間のある信号波形を巡回的に繰り返したものである。すなわち、ガードインターバルは情報伝達の観点からは無意味な区間であり、短いほど伝送効率が向上する。図5に示すように、有効シンボル期間の或る期間の波形をコピーしたものをガードインターバルの波形とする。
【0004】
図6(a)、(b)はOFDM通信における周波数スペクトラムを示すスペクトラム図である。各搬送波間の周波数間隔を有効シンボル期間の長さの逆数と等しくすると、図6(a)に示すように、各ディジタル変調波の周波数スペクトルの零点は、隣接する変調波の搬送波周波数と一致し、搬送波間で相互干渉は生じない。このとき各搬送波同士は直交しているという。OFDM信号のスペクトルは、図6(b)に示すように、全体として矩形に近い形となる。有効シンボル期間の長さをT、搬送波数をKとすると、各搬送波間の周波数間隔は1/T、伝送帯域幅はK/Tとなる。
【0005】
OFDM通信では、図5の伝送シンボルを数十個〜数百個程度集めて1つの伝送フレームを構成する。図7はOFDM伝送フレームの構成例を示すフレーム図である。図7に示すOFDM伝送フレームには、データ伝送用シンボルの他にフレーム同期用シンボルが含まれる。
【0006】
図8は、上記OFDM通信方法が適応される通信装置を示すブロック図である。
【0007】
図8において、Aは送信部、A1は直並列変換器、A2は逆離散フーリエ変換部、A3はガードインターバル付加部、A4は周波数変換器、Bは受信部、B1は周波数変換器、B2は離散フーリエ変換部、B3は並直列変換器である。
【0008】
このように構成された通信装置について、その機能、動作等を説明する。
【0009】
まず、送信部Aにおいては、2値の送信データをある一定のビット数ごとのデータブロックに区切り、各データブロックをそれぞれ1個の複素数値に変換した状態で入力する。そして、直列並列変換器A1で各搬送波周波数ごとに1個ずつの複素数値di(i=1〜N)を与え、逆離散フーリエ変換部A2で時間軸上へ逆離散フーリエ変換する。これにより、時間軸波形のサンプル値を発生させ、さらにガードインターバル付加器A3で波形の一部をコピーし、伝送シンボルを表すサンプル値系列を生成する。このサンプル値系列から、時間的に連続するベースバンド・アナログ信号を求める。ベースバンド・アナログ信号は周波数変換器A4で送信周波数の信号に変換されて送信される。
【0010】
ここで、逆離散フーリエ変換により発生される時間軸上のサンプル値の個数は通常、有効シンボル期間当たり2n(nは正整数)個である。したがって、サンプリング周期をTs、ガードインターバル期間をTgで表すと、伝送シンボル1個当たり2n+Tg/Ts個のサンプル値が発生する。なお、各伝送シンボルにおけるガードインターバルの時間は一定の値が設定されており、さらにその値はサンプリング周期の整数倍である。
【0011】
受信部Bにおいては、受信信号を周波数変換器B1で周波数変換してベースバンド信号を得た後、送信部Aと同じサンプルレートでサンプルする。そして、このサンプル値系列を離散フーリエ変換部B2により周波数軸上へ離散フーリエ変換し、各搬送波周波数成分の位相と振幅を計算することにより受信データの値を求め、並列直列変換器B3により直列に変換して出力する。
【0012】
ところで、OFDM通信においては、各シンボルにおいてガードインターバルを設けることによってマルチパスの影響を無くし、各搬送波間の直交性を保つことが重要である。これに対して、従来のOFDM通信方法では、予想される伝送路の最大遅延時間(最悪値)をもってデータ伝送用シンボルのガードインターバル長が固定されており、伝送路の状態が良好な場合にもその最悪値によって伝送効率が抑制されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来のOFDM通信方法では、データ伝送用シンボルのガードインターバル長を伝送路の状態に適するように設定することができず、予め想定される最悪の伝送路におけるマルチパスの最大遅延時間にガードインターバル長を固定せざるを得なかった。
【0014】
これらOFDM通信システム、OFDM通信方法およびOFDM通信装置では、伝送路の状態に応じて最適なガードインターバル長を設定し最大伝送効率を実現することが要求されている。
【0015】
本発明は、この要求を満たすため、伝送路の状態に応じて最適なガードインターバル長を設定し最大伝送効率を実現することができるOFDM通信システム、伝送路の状態に応じて最適なガードインターバル長を設定し最大伝送効率を実現するためのOFDM通信方法、および伝送路の状態に応じて最適なガードインターバル長を設定し最大伝送効率を実現することができるOFDM通信装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明のOFDM通信システムは、第1の送信部と受信部とを有する第1の通信装置と、第2の送信部と受信部とを有する第2の通信装置との間でOFDMによりデータ伝送を行うOFDM通信システムであって、第1の受信部は、第2の送信部からの送信信号を受信して得られた受信信号からマルチパスの最大遅延時間を推定し、推定された最大遅延時間に基づくガードインターバル長を生成する最大遅延時間推定器と、生成したガードインターバル長を第1の送信部にフィードバックするフィードバック部とを有し、第1の送信部は、フィードバックされたガードインターバル長を第2の通信装置へ送信し、第2の受信部は、第1の送信部から送信されたフィードバックされたガードインターバル長を検出し、第2の送信部は、検出したガードインターバル長を用いて第1の通信装置への送信を行い、最大遅延時間推定器は、相関関数値を求め、相関関数値が所定の相関関数閾値よりも大きいポイントを遅延時間と推定し、最大遅延時間推定器は、受信信号の各搬送波における信号対雑音電力比を推定し、信号対雑音電力比が所定の比よりも小さい搬送波を相関関数計算の対象から除外する構成を備えている。
【0017】
これにより、伝送路の状態に応じて最適なガードインターバル長を設定し最大伝送効率を実現することができるOFDM通信システムが得られる。また、電力線通信のような高レベルの狭帯域雑音が頻繁に発生するような伝送路下においても、その影響を低減することが可能になるという作用を有する。
【0018】
上記課題を解決するために本発明のOFDM通信方法は、第1の送信部と受信部とを有する第1の通信装置と、第2の送信部と受信部とを有する第2の通信装置との間でOFDMによりデータ伝送を行うOFDM通信方法であって、第1の受信部は、第2の送信部からの送信信号を受信して得られた受信信号からマルチパスの最大遅延時間を推定し、推定された最大遅延時間に基づくガードインターバル長を生成し、生成したガードインターバル長を第1の送信部にフィードバックし、第1の送信部は、フィードバックされたガードインターバル長を第2の通信装置へ送信し、第2の受信部は、第1の送信部から送信されたフィードバックされたガードインターバル長を検出し、第2の送信部は、検出したガードインターバル長を用いて第1の通信装置への送信を行い、相関関数値を求め、相関関数値が所定の相関関数閾値よりも大きいポイントを遅延時間と推定し、受信信号の各搬送波における信号対雑音電力比を推定し、信号対雑音電力比が所定の比よりも小さい搬送波を相関関数計算の対象から除外する構成を備えている。
【0019】
これにより、伝送路の状態に応じて最適なガードインターバル長を設定し最大伝送効率を実現するためのOFDM通信方法が得られる。また、電力線通信のような高レベルの狭帯域雑音が頻繁に発生するような伝送路下においても、その影響を低減することが可能になるという作用を有する。
【0020】
【発明の実施の形態】
第1の発明に係るOFDM通信システムは、第1の送信部と受信部とを有する第1の通信装置と、第2の送信部と受信部とを有する第2の通信装置との間でOFDMによりデータ伝送を行うOFDM通信システムであって、第1の受信部は、第2の送信部からの送信信号を受信して得られた受信信号からマルチパスの最大遅延時間を推定し、推定された最大遅延時間に基づくガードインターバル長を生成する最大遅延時間推定器と、生成したガードインターバル長を第1の送信部にフィードバックするフィードバック部とを有し、第1の送信部は、フィードバックされたガードインターバル長を第2の通信装置へ送信し、第2の受信部は、第1の送信部から送信されたフィードバックされたガードインターバル長を検出し、第2の送信部は、検出したガードインターバル長を用いて第1の通信装置への送信を行い、最大遅延時間推定器は、相関関数値を求め、相関関数値が所定の相関関数閾値よりも大きいポイントを遅延時間と推定し、最大遅延時間推定器は、受信信号の各搬送波における信号対雑音電力比を推定し、信号対雑音電力比が所定の比よりも小さい搬送波を相関関数計算の対象から除外するものである。
【0021】
この構成により、通信における各OFDMシンボルのガードインターバル長を伝送路の状態に応じた最も伝送効率の良い長さに変更できるので、いかなる伝送路においても、その伝送路状態における最大の伝送効率を得ることができ、特に複数ポイント対複数ポイントの通信における各通信装置間の伝送路状態の変化に対しても、各々が形成する伝送路に適合した最大伝送効率を得ることができるという作用を有する。また、電力線通信のような高レベルの狭帯域雑音が頻繁に発生するような伝送路下においても、その影響を低減することが可能になるという作用を有する。
【0022】
第2の発明に係るOFDM通信システムは、第1の発明に係るOFDM通信システムにおいて、最大遅延時間推定器は、同期用シンボル波形を離散フーリエ変換したデータの複素共役と受信信号を離散フーリエ変換したデータとを乗算した乗算データに対して逆離散フーリエ変換を行うことにより相関関数値を求めるものである。
【0023】
この構成により、通信における各OFDMシンボルのガードインターバル長を伝送路の状態に応じた最も伝送効率の良い長さに確実に変更できるという作用を有する。
【0026】
第3の発明に係るOFDM通信システムは、第1の発明に係るOFDM通信システムにおいて、最大遅延時間推定器は、受信信号のうち数本の搬送波のみの相関を利用して遅延時間を推定することとしたものである。
【0027】
この構成により、FFTによる相互相関値計算に比べハードウェア規模を大幅に削減することができるという作用を有する。
【0028】
第4の発明に係るOFDM通信システムは、第1乃至3の発明のいずれかの発明に係るOFDM通信システムにおいて、フィードバック部は、最大遅延時間を所定範囲毎に区分し、所定範囲に対応した情報系列を第1の通信装置と第2の通信装置とで予め設定することとしたものである。
【0029】
この構成により、最大遅延時間に関する情報を少ないビット数で伝達することができ、ガードインターバル長の記憶に必要な記憶容量を削減することができるという作用を有する。
【0030】
第5の発明に係るOFDM通信システムは、第1乃至4の発明のいずれかの発明に係るOFDM通信システムにおいて、フィードバック部は、第1の受信部における受信性能が劣化した場合のみに第1の送信部に更新ガードインターバル長を伝達することとしたものである。
【0031】
この構成により、OFDM伝送フレームで伝達する情報量を増やすことができるという作用を有し、また、受信側で伝送路が変化したことを検知できるので、次回その相手先と通信する際に、自分が受けたマルチパスの影響を考慮したガードインターバルを付加することができ、相手側での受信に際してのマルチパスの影響がガードインターバル長を超えることを未然に防ぐこともできるという作用を有する。
【0032】
第6の発明に係るOFDM通信方法は、第1の送信部と受信部とを有する第1の通信装置と、第2の送信部と受信部とを有する第2の通信装置との間でOFDMによりデータ伝送を行うOFDM通信方法であって、第1の受信部は、第2の送信部からの送信信号を受信して得られた受信信号からマルチパスの最大遅延時間を推定し、推定された最大遅延時間に基づくガードインターバル長を生成し、生成したガードインターバル長を第1の送信部にフィードバックし、第1の送信部は、フィードバックされたガードインターバル長を第2の通信装置へ送信し、第2の受信部は、第1の送信部から送信されたフィードバックされたガードインターバル長を検出し、第2の送信部は、検出したガードインターバル長を用いて第1の通信装置への送信を行い、相関関数値を求め、相関関数値が所定の相関関数閾値よりも大きいポイントを遅延時間と推定し、受信信号の各搬送波における信号対雑音電力比を推定し、信号対雑音電力比が所定の比よりも小さい搬送波を相関関数計算の対象から除外するものである。
【0033】
この構成により、通信における各OFDMシンボルのガードインターバル長を伝送路の状態に応じた最も伝送効率の良い長さに変更できるので、いかなる伝送路においても、その伝送路状態における最大の伝送効率を得ることができ、特に複数ポイント対複数ポイントの通信における各通信装置間の伝送路状態の変化に対しても、各々が形成する伝送路に適合した最大伝送効率を得ることができるという作用を有する。
【0034】
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図3を用いて説明する。
【0035】
(実施の形態1)
まず、本発明の実施の形態1によるOFDM通信システムの着想点について説明する。通常、OFDM伝送フレームには、フレームの開始部分にデータ伝送用シンボルの他にフレーム同期用シンボルが含まれている。このフレーム同期用シンボルの区間は、受信側において既知のデータで構成されており、同一のシンボルが数シンボル連続して送られる。すなわち、この区間においては伝送路において発生するマルチパスによって直交性が崩れることはなく、比較的安定した信号を受信できる。
【0036】
そこで、本実施の形態では、このフレーム同期用シンボルの区間を利用して、マルチパスの最大遅延時間を推定できるようにする。
【0037】
図1は、本発明の実施の形態1によるOFDM通信システムを構成するOFDM通信装置を示すブロック図である。
【0038】
図1において、100は送信部、200は受信部である。送信部100は、変調・直並列変換器101と、逆離散フーリエ変換器102と、並直列変換器103と、同期用/データ伝送用シンボル切替器104と、同期用シンボル波形記憶装置105と、ガードインターバル付加器106と、ガードインターバル長記憶装置107と、D/A変換器108と、帯域通過フィルタ109と、周波数変換器110とを備える。また、受信部200は、帯域通過フィルタ201と、周波数変換器202と、A/D変換器203と、同期用シンボル波形記憶装置204と、同期用シンボル位置検出器205と、最大遅延時間推定器としてのマルチパス遅延時間推定器206と、ガードインターバル長記憶装置207と、ガードインターバル削除器208と、直並列変換器209と、離散フーリエ変換器210と、復調・並直列変換器211と、フィードバック部212とを備える。
【0039】
このように構成されたOFDM通信装置について、その動作を説明する。
【0040】
変調・直並列変換器101は、直列の送信データを並列の送信データに変換し、OFDMの各搬送波に割り当てる。逆離散フーリエ変換器102は、各搬送波に割り当てられた送信データから、その送信データのシンボル期間における各搬送波の位相と振幅を決定し、その位相と振幅を周波数軸上の複素数データと見なして逆離散フーリエ変換を行い、時間軸上の送信波形のサンプル値を出力する。並直列変換器103は、各シンボルごとに並列に出力される時間サンプル値系列を直列のサンプル値系列に変換する。
【0041】
一方、同期用シンボル波形記憶装置105は、フレーム同期用シンボル波形のサンプル値を出力する。同期用/データ伝送用シンボル切替器104は、並直列変換器103から出力されるデータ伝送用シンボルの時間サンプル値系列と同期用シンボル波形記憶装置105から出力されるフレーム同期用シンボルの波形サンプル値系列を切り替えることで、ベースバンドOFDM信号の時間サンプル値系列に変換して出力する。
【0042】
ガードインターバル長記憶装置107は、送信先のアドレスと共にガードインターバル長を記憶しており、送信先のアドレスに従って、対応するガードインターバル長を出力する。この際、記憶されているガードインターバル長は、前回通信を行った際に通信相手先からフィードバックされた値である。なお、ガードインターバル長の初期値(以前に通信を行った経歴のない通信相手先アドレスに対応するガードインターバル長)としては、想定される最悪の値が与えられる。ガードインターバル付加器106は、ガードインターバル長記憶装置107から出力されるガードインターバル長に従って、同期用/データ伝送用シンボル切替器104から出力される時間サンプル値系列にガードインターバルを付加する。
【0043】
D/A変換器108は、ガードインターバル付加器106から出力された時間サンプル値系列をアナログ信号に変換し、帯域通過フィルタ109は、アナログ信号の不要周波数成分を取り除いてアナログ・ベースバンドOFDM信号を出力する。周波数変換器110は、アナログ・ベースバンドOFDM信号を中間周波数または無線周波数へアップコンバートし、送信信号として出力する。
【0044】
受信部200においては、帯域通過フィルタ201は、受信信号の帯域外成分を除去し、周波数変換器202は、中間周波数または無線周波数のOFDM信号をベースバンドへダウンコンバートする。A/D変換器203は、ベースバンドOFDM信号をサンプリングしてデジタルのサンプル値系列に変換する。その出力はガードインターバル削除器208に供給されると共に同期用シンボル位置検出器205およびマルチパス遅延時間推定器206に供給される。
【0045】
同期用シンボル位置検出器205は、ベースバンドOFDM信号のサンプル値系列と同期用シンボル波形記憶装置204に記憶されている同期用シンボル波形のサンプル値系列との相互相関値を計算してフレーム先頭位置を検出すると共に、伝送シンボルの切替位置、FFTウィンドウ位置を決定する。
【0046】
同様に、最大遅延時間推定器としてのマルチパス遅延時間推定器206は、ベースバンドOFDM信号のサンプル値系列と同期用シンボル波形記憶装置204に記憶されている同期用シンボル波形のサンプル値系列との相互相関値を計算してピーク値を検出することにより、受信信号に含まれるマルチパスの遅延時間の推定を行う。この際、最も大きいピークの間隔がマルチパスの最大遅延時間となる。この最大遅延時間をサンプリング周期の整数倍の値にまるめ、ガードインターバル長記憶装置207に送信元アドレスと共に記憶する。
【0047】
ガードインターバル削除器208は、ガードインターバル長記憶装置207から送信元アドレスを元にガードインターバル長を検索して、その値をもってサンプル値系列からガードインターバル部分のデータを除去する。この際、ガードインターバル長記憶装置207に記憶されているガードインターバル長は、前回通信を行った際に、送信元に対して伝達したガードインターバル情報が格納されている。直並列変換器209は、ベースバンド・サンプル値系列を並列データに変換して離散フーリエ変換器210へ供給する。離散フーリエ変換器210は、時間軸上のベースバンド・サンプル値を各搬送波周波数ごとのスペクトルに変換する。復調・並直列変換器211は、周波数スペクトルの値から各搬送波の位相と振幅を推定し、その位相と振幅の値から受信データの値を求め、さらに直列の受信データ系列に変換して出力する。
【0048】
上記のOFDM通信装置において、受信部200によって決定され、ガードインターバル長記憶装置207に記憶されたガードインターバル長は、その後の通信において、フィードバック部212により適切な送信データ系列に変換された後、送信データ系列の一部として同様にOFDM処理され、OFDM伝送フレーム中の1情報として対応する送信元(相手側OFDM通信装置)に対してフィードバックされる。
【0049】
すなわち、初回の通信においては、伝送路の状態に関わらず予め設定されたガードインターバルが付加されて通信が行われるが、2回目以降の通信においては、その伝送路状態に応じた最大の伝送速度を得ることができる。
【0050】
したがって、本実施の形態によるOFDM通信装置を用いたOFDM通信システムを構築すれば、伝送路状態に応じた最適な伝送速度で通信できる。さらに、本実施の形態によるOFDM通信装置を用いて、1チャンネルのパケット通信を行った場合、お互いが通信しあっている状態でなくとも、送信元のアドレスが分かる手段を設けていれば、その送信元からのマルチパスの状態を推定できるため、次回その相手にデータ転送する際に、初回の通信であったとしても相手側にガードインターバル長を伝達することができる。
【0051】
ところで、図1のマルチパス遅延時間推定器206では、ベースバンドOFDM信号のサンプル値系列と同期用シンボル波形記憶装置204に記憶されている同期用シンボル波形のサンプル値系列との相互相関値を用いているが、離散フーリエ変換後の各搬送波周波数ごとの復調複素シンボルと同期用シンボル波形を離散フーリエ変換した複素シンボルとを用いてFFTによる相互相関計算を行うことも可能である。
【0052】
図2は、上記相互相関計算が適用されるマルチパス遅延時間推定器206を示すブロック図である。このマルチパス遅延時間推定器206は、離散フーリエ変換器301と、復調・並直列変換器302と、既知シンボル記憶装置303と、乗算器304と、逆離散フーリエ変換器305と、最大遅延時間検出器306とを備える。図2の離散フーリエ変換器301、復調・並直列変換器302は、図1の離散フーリエ変換器210、復調・並直列変換器211と同一のものである。離散フーリエ変換器301は、受信信号のサンプル値に対してフーリエ変換を行い複素データを得る。その出力は復調・並直列変換器302に供給されると共に乗算器304にも供給される。
【0053】
一方、既知シンボル記憶装置303には、同期用シンボル波形を離散フーリエ変換したデータの複素共役が記憶されている。乗算器304は、離散フーリエ変換器301からの出力と既知シンボル記憶装置303の出力とを乗算し、逆離散フーリエ変換器305は、乗算器304の出力に対して逆離散フーリエ変換を行う。その結果、サンプリング周期間隔の各時刻における相関値を得ることができる。最大遅延時間検出器306は、この相関値のうちピークが現れるポイントの最大間隔を計算することにより、最大遅延時間を推定し、ガードインターバル長を決定する。
【0054】
なお、図2の構成では、離散フーリエ変換器301と逆離散フーリエ変換器305を別個に用いているが、順逆両方向に対してフーリエ変換が行えるフーリエ変換器を用いることにより、1個でも実現可能である。
【0055】
通常OFDM処理にはフーリエ変換器は必要不可欠であるため、OFDM伝送を用いる通信装置にはフーリエ変換器が搭載されている。したがって、この手法を用いれば、従来のOFDM通信器に搭載されているハードウェアを有効利用することができ、コスト削減が図れる。
【0056】
さらに、FFTによる相互相関計算を用いれば、高レベルの狭帯域雑音に対する耐性を向上させることができる。このことについて説明すると、図2において、離散フーリエ変換後の各搬送波周波数ごとの復調複素シンボルと同期用シンボル波形を離散フーリエ変換した複素シンボルの共役複素とを乗算する前に、受信されると予想される希望信号のレベルと実際に受信した信号のレベルとを各搬送波毎に比較するレベル比較器を用意する。このレベル比較器において希望の信号レベルと受信した信号のレベルとの差がある閾値よりも大きい場合に、その搬送波におけるシンボル間での乗算は行わず零とおく。その後は、上記と同様に乗算後の複素値に対して逆離散フーリエ変換を行えばよい。この手法によれば、電力線通信のような高レベルの狭帯域雑音が頻繁に発生するような伝送路下においても、その影響を低減することが可能となる。
【0057】
また、図2においては、相互相関計算の際に全搬送波を利用したが、ある程度遅延波が少ないことが分かっている伝送路においては、高々数本の搬送波の複素シンボルを用いて相関値を求めてもよい。マルチパスの影響は隣接した搬送波間において、減衰率および遅延時間は同一と考えられるため、復調データはこれらのパラメータと各搬送波の周波数とに比例した振幅・位相歪を受ける。このことより、例えば、影響を与える遅延波がn波と想定すると、n波の遅延波それぞれに係る減衰率と遅延時間を変数とし、n波の各搬送波の復調複素シンボルを定数部分とした2n元連立2次方程式が成立する。nの値が小さい時、すなわち到来する遅延波の数が少ない場合は、この連立方程式を解くことは比較的簡単であり、FFTによる相互相関値計算に比べハードウェア規模を大きく削減できる。
【0058】
図3は、上記相互相関計算が適用されるマルチパス遅延時間推定器206を示すブロック図である。このマルチパス遅延時間推定器206は、離散フーリエ変換器401と、復調・並直列変換器402と、既知シンボル記憶装置403と、搬送波選択器404と、連立方程式演算器405と、最大遅延時間検出器406とを備える。図3の離散フーリエ変換器401、復調・並直列変換器402は、図2の離散フーリエ変換器301、復調・並直列変換器302と同一のものである。離散フーリエ変換器401は、受信信号のサンプル値に対してフーリエ変換を行い複素データを得る。その出力は復調・並直列変換器402に供給されると共に搬送波選択器404にも供給される。
【0059】
一方、既知シンボル記憶装置403には、同期用シンボル波形を離散フーリエ変換したデータの複素共役が記憶されている。搬送波選択器404は、離散フーリエ変換器401の出力の中から、相互相関計算の対象とする搬送波を数本選択し、既知シンボル記憶装置403の出力と合わせて連立方程式を立てる。連立方程式演算器405は、搬送波選択器404から供給される連立方程式を解く。その結果、各遅延波毎の遅延時間を算出することができる。最大遅延時間検出器406は、得られた遅延時間の中から最も大きい値を抽出することにより、最大遅延時間が推定され、ガードインターバル長を決定することが可能となる。
【0060】
また、図3において、最大遅延時間をある範囲毎に区分し、当該範囲に対応した情報系列を送信側と受信側で予め設定する。この場合、最大遅延時間に関する情報を少ないビット数で伝達することができ、しかもガードインターバル長の記憶に必要な記憶容量を削減することができる。
【0061】
また、図3においては、受信部200における受信性能が劣化した場合、例えば誤り率が以前よりも大きくなった場合のみに、通信先に対して最大遅延時間を更新するようにガードインターバルに関する情報を伝達するという方法もある。この手法によれば、OFDM伝送フレームで伝達する情報量を増やすことができ、また、受信側で伝送路が変化したことを検知できるため、次回その相手先と通信する際に、自分が受けたマルチパスの影響を考慮したガードインターバルを付加でき、相手側での受信に際してのマルチパスの影響がガードインターバル長を超えることを未然に防ぐことも可能となる。
【0062】
以上のように本実施の形態によれば、第1の送信部と受信部と同一構成の第2の送信部と受信部とから成る第2の通信装置との間でOFDMによりデータ伝送を行うOFDM通信システムであって、第1の受信部は、第2の送信部からの送信信号を受信して得られた受信信号からマルチパスの最大遅延時間を推定し、推定最大遅延時間に基づくガードインターバル長を生成する最大遅延時間推定器206と、生成したガードインターバル長を第1の送信部にフィードバックするフィードバック部212とを有し、第1の送信部は、フィードバックされたガードインターバル長を第2の通信装置へ送信し、第2の受信部は、第1の送信部から送信されたフィードバックされたガードインターバル長を検出し、第2の送信部は、検出したガードインターバル長を用いて第1の通信装置への送信を行うようにしたことにより、通信における各OFDMシンボルのガードインターバル長を伝送路の状態に応じた最も伝送効率の良い長さに変更できるので、いかなる伝送路においても、その伝送路状態における最大の伝送効率を得ることができ、特に複数ポイント対複数ポイントの通信における各通信装置間の伝送路状態の変化に対しても、各々が形成する伝送路に適合した最大伝送効率を得ることができる。
【0063】
また、最大遅延時間推定器206は、同期用シンボル波形を離散フーリエ変換したデータの複素共役と受信信号を離散フーリエ変換したデータとを乗算した乗算データに対して逆離散フーリエ変換を行うことにより相関関数値を求め、相関関数値が所定の相関関数閾値よりも大きいポイントを遅延時間と推定するようにしたことにより、通信における各OFDMシンボルのガードインターバル長を伝送路の状態に応じた最も伝送効率の良い長さに確実に変更できる。
【0064】
さらに、最大遅延時間推定器206は、受信信号の各搬送波における信号対雑音電力比を推定し、信号対雑音電力比が所定の比よりも小さい搬送波を相関関数計算の対象から除外するようにしたことにより、電力線通信のような高レベルの狭帯域雑音が頻繁に発生するような伝送路下においても、その影響を低減することが可能になる。
【0065】
さらに、最大遅延時間推定器206は、受信信号のうち数本の搬送波のみの相関を利用して遅延時間を推定するようにしたことにより、FFTによる相互相関値計算に比べハードウェア規模を大幅に削減することができる。
【0066】
さらに、フィードバック部212は、最大遅延時間を所定範囲毎に区分し、所定範囲に対応した情報系列を第1の通信装置と第2の通信装置とで予め設定するようにしたことにより、最大遅延時間に関する情報を少ないビット数で伝達することができ、ガードインターバル長の記憶に必要な記憶容量を削減することができる。
【0067】
さらに、フィードバック部212は、第1の受信部における受信性能が劣化した場合のみに第1の送信部に更新ガードインターバル長を伝達するようにしたことにより、OFDM伝送フレームで伝達する情報量を増やすことができるという作用を有し、また、受信側で伝送路が変化したことを検知できるので、次回その相手先と通信する際に、自分が受けたマルチパスの影響を考慮したガードインターバルを付加することができ、相手側での受信に際してのマルチパスの影響がガードインターバル長を超えることを未然に防ぐこともできる。
【0068】
以上説明したように第1の発明に係るOFDM通信システムによれば、第1の送信部と受信部とを有する第1の通信装置と、第2の送信部と受信部とを有する第2の通信装置との間でOFDMによりデータ伝送を行うOFDM通信システムであって、第1の受信部は、第2の送信部からの送信信号を受信して得られた受信信号からマルチパスの最大遅延時間を推定し、推定された最大遅延時間に基づくガードインターバル長を生成する最大遅延時間推定器と、生成したガードインターバル長を第1の送信部にフィードバックするフィードバック部とを有し、第1の送信部は、フィードバックされたガードインターバル長を第2の通信装置へ送信し、第2の受信部は、第1の送信部から送信されたフィードバックされたガードインターバル長を検出し、第2の送信部は、検出したガードインターバル長を用いて第1の通信装置への送信を行い、最大遅延時間推定器は、相関関数値を求め、相関関数値が所定の相関関数閾値よりも大きいポイントを遅延時間と推定し、最大遅延時間推定器は、受信信号の各搬送波における信号対雑音電力比を推定し、信号対雑音電力比が所定の比よりも小さい搬送波を相関関数計算の対象から除外することにより、通信における各OFDMシンボルのガードインターバル長を伝送路の状態に応じた最も伝送効率の良い長さに変更できるので、いかなる伝送路においても、その伝送路状態における最大の伝送効率を得ることができ、特に複数ポイント対複数ポイントの通信における各通信装置間の伝送路状態の変化に対しても、各々が形成する伝送路に適合した最大伝送効率を得ることができるという有利な効果が得られる。また、電力線通信のような高レベルの狭帯域雑音が頻繁に発生するような伝送路下においても、その影響を低減することが可能になるという有利な効果が得られる。
【0069】
第2の発明に係るOFDM通信システムによれば、第1の発明に係るOFDM通信システムにおいて、最大遅延時間推定器は、同期用シンボル波形を離散フーリエ変換したデータの複素共役と受信信号を離散フーリエ変換したデータとを乗算した乗算データに対して逆離散フーリエ変換を行うことにより相関関数値を求め、相関関数値が所定の相関関数閾値よりも大きいポイントを遅延時間と推定することにより、通信における各OFDMシンボルのガードインターバル長を伝送路の状態に応じた最も伝送効率の良い長さに確実に変更できるという有利な効果が得られる。
【0071】
第3の発明に係るOFDM通信システムによれば、第1の発明に係るOFDM通信システムにおいて、最大遅延時間推定器は、受信信号のうち数本の搬送波のみの相関を利用して遅延時間を推定することにより、FFTによる相互相関値計算に比べハードウェア規模を大幅に削減することができるという有利な効果が得られる。
【0072】
第4の発明に係るOFDM通信システムによれば、第1乃至3いずれかの発明に係るOFDM通信システムにおいて、フィードバック部は、最大遅延時間を所定範囲毎に区分し、所定範囲に対応した情報系列を第1の通信装置と第2の通信装置とで予め設定することにより、最大遅延時間に関する情報を少ないビット数で伝達することができ、ガードインターバル長の記憶に必要な記憶容量を削減することができるという有利な効果が得られる。
【0073】
第5の発明に係るOFDM通信システムによれば、第1乃至4のいずれかの発明に係るOFDM通信システムにおいて、フィードバック部は、第1の受信部における受信性能が劣化した場合のみに第1の送信部に更新ガードインターバル長を伝達することにより、OFDM伝送フレームで伝達する情報量を増やすことができるという作用を有し、また、受信側で伝送路が変化したことを検知できるので、次回その相手先と通信する際に、自分が受けたマルチパスの影響を考慮したガードインターバルを付加することができ、相手側での受信に際してのマルチパスの影響がガードインターバル長を超えることを未然に防ぐこともできるという有利な効果が得られる。
【0074】
第6の発明に係るOFDM通信方法によれば、第1の送信部と受信部とを有する第1の通信装置と、第2の送信部と受信部とを有する第2の通信装置との間でOFDMによりデータ伝送を行うOFDM通信方法であって、第1の受信部は、第2の送信部からの送信信号を受信して得られた受信信号からマルチパスの最大遅延時間を推定し、推定された最大遅延時間に基づくガードインターバル長を生成し、生成したガードインターバル長を第1の送信部にフィードバックし、第1の送信部は、フィードバックされたガードインターバル長を第2の通信装置へ送信し、第2の受信部は、第1の送信部から送信されたフィードバックされたガードインターバル長を検出し、第2の送信部は、検出したガードインターバル長を用いて第1の通信装置への送信を行い、相関関数値を求め、相関関数値が所定の相関関数閾値よりも大きいポイントを遅延時間と推定し、受信信号の各搬送波における信号対雑音電力比を推定し、信号対雑音電力比が所定の比よりも小さい搬送波を相関関数計算の対象から除外することにより、通信における各OFDMシンボルのガードインターバル長を伝送路の状態に応じた最も伝送効率の良い長さに変更できるので、いかなる伝送路においても、その伝送路状態における最大の伝送効率を得ることができ、特に複数ポイント対複数ポイントの通信における各通信装置間の伝送路状態の変化に対しても、各々が形成する伝送路に適合した最大伝送効率を得ることができるという有利な効果が得られる。また、電力線通信のような高レベルの狭帯域雑音が頻繁に発生するような伝送路下においても、その影響を低減することが可能になるという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1によるOFDM通信システムを構成するOFDM通信装置を示すブロック図
【図2】相互相関計算が適用されるマルチパス遅延時間推定器を示すブロック図
【図3】相互相関計算が適用されるマルチパス遅延時間推定器を示すブロック図
【図4】OFDM通信における送信信号波形を示すタイミング図
【図5】OFDM通信における伝送シンボルを示すタイミング図
【図6】(a)OFDM通信における周波数スペクトラムを示すスペクトラム図(b)OFDM通信における周波数スペクトラムを示すスペクトラム図
【図7】OFDM伝送フレームの構成例を示すフレーム図
【図8】OFDM通信方法が適用される通信装置を示すブロック図
【符号の説明】
100 送信部
101 変調・直並列変換器
102、305 逆離散フーリエ変換器
103 並直列変換器
104 同期用/データ伝送用シンボル切換器
105、204 同期用シンボル波形記憶装置
106 ガードインターバル付加器
107、207 ガードインターバル長記憶装置
108 D/A変換器
109、201 帯域通過フィルタ
110、202 周波数変換器
200 受信部
203 A/D変換器
205 同期用シンボル位置検出器
206 マルチパス遅延時間推定器(最大遅延時間推定器)
208 ガードインターバル削除器
209 直並列変換器
210、301、401 離散フーリエ変換器
211、302、402 復調・並直列変換器
303、403 既知シンボル記憶装置
304 乗算器
306、406 最大遅延時間検出器
404 搬送波選択器
405 連立方程式演算器
Claims (9)
- 第1の送信部と受信部とを有する第1の通信装置と、第2の送信部と受信部とを有する第2の通信装置との間でOFDMによりデータ伝送を行うOFDM通信システムであって、
前記第1の受信部は、前記第2の送信部からの送信信号を受信して得られた受信信号からマルチパスの最大遅延時間を推定し、推定された最大遅延時間に基づくガードインターバル長を生成する最大遅延時間推定器と、前記生成したガードインターバル長を前記第1の送信部にフィードバックするフィードバック部とを有し、前記第1の送信部は、前記フィードバックされたガードインターバル長を前記第2の通信装置へ送信し、
前記第2の受信部は、前記第1の送信部から送信された前記フィードバックされたガードインターバル長を検出し、前記第2の送信部は、前記検出したガードインターバル長を用いて前記第1の通信装置への送信を行い、
前記最大遅延時間推定器は、相関関数値を求め、前記相関関数値が所定の相関関数閾値よりも大きいポイントを遅延時間と推定し、
前記最大遅延時間推定器は、受信信号の各搬送波における信号対雑音電力比を推定し、前記信号対雑音電力比が所定の比よりも小さい搬送波を前記相関関数計算の対象から除外することを特徴とするOFDM通信システム。 - 前記最大遅延時間推定器は、同期用シンボル波形を離散フーリエ変換したデータの複素共役と受信信号を離散フーリエ変換したデータとを乗算した乗算データに対して逆離散フーリエ変換を行うことにより前記相関関数値を求めることを特徴とする請求項1に記載のOFDM通信システム。
- 前記最大遅延時間推定器は、受信信号のうち数本の搬送波のみの相関を利用して遅延時間を推定することを特徴とする請求項1に記載のOFDM通信システム。
- 前記フィードバック部は、最大遅延時間を所定範囲毎に区分し、前記所定範囲に対応した情報系列を前記第1の通信装置と前記第2の通信装置とで予め設定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1に記載のOFDM通信システム。
- 前記フィードバック部は、前記第1の受信部における受信性能が劣化した場合のみに前記第1の送信部に更新ガードインターバル長を伝達することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に記載のOFDM通信システム。
- 第1の送信部と受信部とを有する第1の通信装置と、第2の送信部と受信部とを有する第2の通信装置との間でOFDMによりデータ伝送を行うOFDM通信方法であって、
前記第1の受信部は、前記第2の送信部からの送信信号を受信して得られた受信信号からマルチパスの最大遅延時間を推定し、推定された最大遅延時間に基づくガードインターバル長を生成し、前記生成したガードインターバル長を前記第1の送信部にフィードバックし、前記第1の送信部は、前記フィードバックされたガードインターバル長を前記第2の通信装置へ送信し、
前記第2の受信部は、前記第1の送信部から送信された前記フィードバックされたガードインターバル長を検出し、前記第2の送信部は、前記検出したガードインターバル長を用いて前記第1の通信装置への送信を行い、
相関関数値を求め、前記相関関数値が所定の相関関数閾値よりも大きいポイントを遅延時間と推定し、
受信信号の各搬送波における信号対雑音電力比を推定し、前記信号対雑音電力比が所定の比よりも小さい搬送波を前記相関関数計算の対象から除外することを特徴とするOFDM通信方法。 - 同期用シンボル波形を離散フーリエ変換したデータの複素共役と受信信号を離散フーリエ変換したデータとを乗算した乗算データに対して逆離散フーリエ変換を行うことにより前記相関関数値を求めることを特徴とする請求項6に記載のOFDM通信方法。
- 他のOFDM通信装置とOFDMによりデータ伝送を行うOFDM通信装置であって、
第1の送信部と、
第1の受信部とを備え、
前記第1の受信部は、
前記他のOFDM通信装置からの送信信号を受信して得られた受信信号からマルチパスの最大遅延時間を推定し、推定された最大遅延時間に基づくガードインターバル長を生成する最大遅延時間推定器と、
前記生成したガードインターバル長を前記第1の送信部にフィードバックするフィードバック部とを有し、
前記第1の送信部は、前記フィードバックされたガードインターバル長を前記他のOFDM通信装置へ送信し、
前記最大遅延時間推定器は、相関関数値を求め、前記相関関数値が所定の相関関数閾値よりも大きいポイントを遅延時間と推定し、
前記最大遅延時間推定器は、受信信号の各搬送波における信号対雑音電力比を推定し、前記信号対雑音電力比が所定の比よりも小さい搬送波を前記相関関数計算の対象から除外することを特徴とするOFDM通信装置。 - 前記最大遅延時間推定器は、同期用シンボル波形を離散フーリエ変換したデータの複素共役と受信信号を離散フーリエ変換したデータとを乗算した乗算データに対して逆離散フーリエ変換を行うことにより前記相関関数値を求めることを特徴とする請求項8に記載のOFDM通信装置。
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