JP4614294B2 - 袋 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、底部にガセット部を設けた形式の袋に関し、更に詳しくは、袋の底部のガセット部をヒートシールするシールパターンと、ガセット部の内側に折り込んで挿入される底面フィルムの両側下端近傍に設けられる底面フィルム切り欠き部の形状の関係を調整することにより、自立性と共に通気性を付与した袋に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、底部にガセット部を設けた形式の袋としては、スタンディングパウチと呼ばれる自立性袋が知られている。この自立性袋は、通常、その底部が、前後両側の壁面の積層フィルムの下部の間に、底面フィルムを内側に折り込んで挿入してなるガセット部を有する形式で形成され、折り込まれた底面フィルムの両側下部には半円形などの底面フィルム切り欠き部が設けられ、且つ、そのガセット部が船底形などのシールパターンでヒートシールされ、また、胴部は、前後両側の壁面の積層フィルムの両側端縁部を所定幅の側部シール部でヒートシールして形成されている。
【0003】
このような自立性袋は、上部の開口部から内容物を充填することにより、胴部と共に底部のガセット部が筒状に広がり、且つ、底部では、前記船底形の底部シール部により、ガセット部の下側端縁部がヒートシールされると同時に、その両側の側部においては、前記底面フィルム切り欠き部の部分で両側の壁面の積層フィルム同士がヒートシールされるので、底部の外周には、ヒートシール部によるリング状の脚部が形成され、それにより袋に自立性が付与されていた。
【0004】
このような自立性袋は、取扱い易く、容量に割にコンパクトに包装でき、店頭での陳列効果などにも優れていることから、固形物のほか、粉体、液体など広範囲の内容物の包装用に使用されている。
また、上記のような内容物を直に包装する用途のほかに、予め個々に包装された内容物を、10個、20個、30個などの単位でまとめて包装する外袋用としても使用されるようになっている。
【0005】
このような例として、例えば、スティック包装された砂糖などの甘味料やコーヒー用の粉ミルクなどをまとめて包装する外袋が挙げられるが、このような内容物のまとめ包装、即ち、外袋として使用される場合、包装後の保管や輸送の段階では、できるだけ嵩張らないよう、袋内の空気が少なくタイトに包装されることが望まれ、店頭などに陳列する際には、外観をよくするため、内部に空気が導入され、ふっくらとした形態であることが望まれる。
このような要望に応えるために、例えば、自立性袋の底面などに通気孔を設ける手段が採られており、通気孔の加工方法として、▲1▼小孔を打ち抜いて設ける方法、または、▲2▼種々の形状の切り目線を設ける方法などが採られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような方法で通気孔を設けることは、▲1▼の方法の場合、打ち抜かれた小孔の抜きカスが小さいため、確実な除去が難しく袋に混入するおそれがあり、また、袋の底面(接地面)に小孔があると、ほこりなどの異物が袋に入りやすくなる問題がある。また、▲2▼の方法の場合は、切り目線の長さをある程度長くしないと充分な通気効果を得難く、長くすると切り目線の端部からフィルムが裂けやすくなるという問題がある。更に、根本的な問題として、どちらの方法の場合も、通気孔を設けるために、通常の製袋の工程に通気孔加工工程を追加する必要があり、製造コストを上昇させる問題があった。
【0007】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、加工工程を増やすことなく、通常の自立性袋と同じ工程で生産性よく製造でき、且つ、抜きカスやほこりなどの異物混入のおそれも少なく、良好な自立性と通気性を備え、取扱いやすく、内容物充填後の保管や輸送を効率的に行え、店頭での陳列効果にも優れた袋を経済性よく提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は、以下の本発明により解決することができる。即ち、請求項1に記載した発明は、底部が、前後両側の壁面フィルムの下部の間に、底面フィルムを内側に折り込んで挿入してなるガセット部を有する形式で形成され、周囲の端縁部がヒートシールされてなる自立性を備えた袋において、該底部のガセット部に折り込まれた底面フィルムの両側の下部を含む領域に、底部の周囲端縁部のヒートシール部幅よりも広い切り欠き部が設けられており、かつ、前記底部のガセット部が、船底形のシールパターンでヒートシールされており、かつ、前記切り欠き部が、前記船底形の底部シール部の内側に突出する形状で設けられ、かつ、前記切り欠き部の底部シール部の内側に突出する部分が、袋の下端よりも高い位置に形成されていることを特徴とする袋からなる。尚、本発明において、ヒートシールは、熱接着により封止することを意味するものであり、その手段は、熱板によるシールのほか、インパルスシール、超音波シールなど、いずれであってもよい。
【0009】
このような構成を採ることにより、袋の下部に折り込まれた底面フィルムの両側の下部を含む領域に設けられた底面フィルム切り欠き部のうち、袋の底部の周囲の端縁部のヒートシール部よりも広く、内側に突出した部分を通気孔とすることができるので、突出部の大きさ、即ち、通気孔の大きさは、内容物が抜け落ちない範囲で自由に調整することができる。
【0010】
従って、底面フィルム切り欠き部の形状を変更するだけで任意の大きさの通気孔を設けることができるので、加工工程を増やす必要がなく、通常の自立性袋と同じ製造工程で生産性よく、自立性と共に通気性に優れた袋を製造することができる。そして、通気孔の形成される位置が、袋の底部の周囲のヒートシール部の内側に接する位置であるため、袋の下端よりも高い位置となり、ほこりなどの異物が混入するおそれも少なくすることができる。また、底面フィルム切り欠き部の抜きカスの除去に関しても、除去装置自体は元々付設されており、切り欠き部の大きさも従来よりは大きくなるため一層確実に除去することができる。
従って、優れた自立性と通気性を備え、取扱いやすく、内容物充填後の保管や輸送を効率的に行え、且つ、店頭での陳列効果にも優れた袋を経済性よく提供することができる。
【0012】
上記船底形のシールパターンは、底部の中心部から両側が曲線状に立ち上がる形状の船底形でもよく、また、一定の幅と長さの底部から両側が傾斜直線状に立ち上がる形状の船底形でもよい。
【0013】
このような構成を採ることにより、前記請求項1に記載した発明の作用効果に加えて、袋の底部のヒートシール部が両側に向かって徐々に高くなり、ヒートシール部の面積が増加すると同時に、ヒートシール部ではフィルムの剛性が高くなるので、袋の底部の外周に形成される脚部の剛性が増し、袋の自立性を一層向上させることができる。
【0014】
請求項2に記載した発明は、前記袋の開封位置に易開封性手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載の袋からなる。
【0015】
上記易開封性手段は、(イ)通常の袋でも多用されるノッチを設ける方法のほか、(ロ)レーザー光照射などによるハーフカット線を設ける方法、(ハ)袋の積層フィルム中に易引き裂き性フィルム、例えば一軸延伸フィルムを積層する方法(この場合、一軸延伸フィルムは、その延伸方向が袋の開封方向と一致するように用いることにより、容易に一定方向に引き裂いて開封することができる)、(ニ)機械的方法によって細長くて小さな傷痕群を袋端部に形成する方法(その傷痕群を起点として容易に引き裂きが可能となる)、(ホ)カットテープを貼着する方法など種々の方法があり、これらの中から一種を選択し、または適宜組み合わせて用いることができる。
【0016】
尚、上記ノッチは、一字形やV字形のノッチが多く採用されているが、その形状に制限はなく、引き裂き方向に向かって尖った部分を有する形状であれば何でもよい。ハーフカット線についても、連続する線状のハーフカット線に限らず、ミシン目状など断続的なハーフカット線であってもよい。このようなハーフカット線は、一本でもよいが、引き裂き方向がずれた場合を想定して、中心のハーフカット線の両側に各1本、または各2本など複数のハーフカット線を平行、または中心のハーフカット線に収斂する形状などに設けることができる。
【0017】
このような構成を採ることにより、前記請求項1記載した発明の作用効果に加えて、袋を開封する際、鋏などの道具を必要とせず、手だけで容易に引き裂いて開封することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の袋に用いるフィルム、および袋の製造方法などについて説明する。
先ず、本発明の袋の製造に用いるフィルムは、特に限定はされず、ヒートシール性を有するフィルムであれば、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどポリオレフィン系樹脂の単独のフィルムでも使用することができる。
只、袋の自立性をよくするためには、剛性の高いフィルムを用いることが好ましく、この点では、少なくとも基材層と熱接着性樹脂層(シーラント層)とが積層された積層フィルムを用いることが好ましい。このような積層フィルムを使用する場合、外側の基材層に剛性が高く、且つ耐熱性に優れたフィルムを使用することにより、ヒートシールを高温で実施できるようになるので生産性を向上できる利点も得られる。また、フィルムの剛性を更に高めたい場合には、基材層と熱接着性樹脂層との間に更に中間層を積層することもできる。
【0019】
好ましく使用できる積層フィルムの構成の代表的な例として、以下のような構成が挙げられる。
(壁面フィルムの構成)
(1) PETフィルム/押し出しコートCPP層(シーラント層)
(2) PETフィルム/押し出しラミネート用PE層/CPPフィルム(シーラント層)
(3) PETフィルム/ドライラミネート用接着剤(以下、接着剤と略記する)/CPPフィルム(シーラント層)
(4) PETフィルム/接着剤/OPPフィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
(5) PETフィルム/接着剤/一軸延伸PPフィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
(6) OPPフィルム/押し出しコートCPP層(シーラント層)
(7) OPPフィルム/押し出しラミネート用PE層/CPPフィルム(シーラント層)
(8) OPPフィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
(9) PETフィルム/押し出しコートL・LDPE層(シーラント層)
(10)PETフィルム/押し出しラミネート用PE層/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(11)PETフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(12)PETフィルム/接着剤/OPPフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(13)PETフィルム/接着剤/一軸延伸PPフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(14)OPPフィルム/押し出しコートL・LDPE層(シーラント層)
(15)OPPフィルム/押し出しラミネート用PE層/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(16)OPPフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく様々な組み合わせの積層フィルムを使用することができる。
【0020】
上記の構成において、PETフィルムは二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、OPPフィルムは二軸延伸ポリプロピレンフィルム、PPはポリプロピレン、CPPは無延伸ポリプロピレン、PEはポリエチレン、L・LDPEは直鎖状低密度ポリエチレンを指すものである。
【0021】
また、最外層のPETフィルム、OPPフィルムは、基材層として袋に機械的強度や剛性、耐熱性、印刷適性を付与し、中間層に用いたOPPフィルムは、この場合、主に厚さを増し、剛性、機械的強度を高めるために用いたものである。また、一軸延伸PPフィルムは、その延伸方向が、袋を開封する際の引き裂き方向と一致するように積層することにより、引き裂きを容易にし、且つ、その方向性を安定化させることができる。
【0022】
また、シーラント層としては、CPPとL・LDPEの押し出しコート層または無延伸フィルムの例を挙げたが、CPPは、透明性、耐擦傷性、耐熱性、低臭性などに優れており、L・LDPEは、ヒートシールの安定性や各種の耐内容物性などに優れている。従って、袋の使用条件や包装される内容物の種類などにより適宜使い分けることが好ましい。
【0023】
シーラント層には上記のほか、使用条件に応じて、エチレン・αオレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー、ポリエステル系樹脂、低密度乃至高密度ポリエチレンなども適宜選択して使用することができる。
【0024】
特に、エチレン・αオレフィン共重合体でメタロセン系触媒などシングルサイト触媒を用いて重合したものは、分子量分布の幅が狭く、共重合比も安定しているため、低温ヒートシール性や、熱間シール性に優れており、本発明の袋のように、ガセット部とその上部など、ヒートシール部にフィルムの重なりの差のある袋のシーラント層には、段差の部分でのシール抜けによるピンホールの発生を防止できる点で適している。
更に、前記共重合体にオレフィン系エラストマーをブレンドしたものを用いることにより、シーラント層の熱流動性が改善され、前記段差によるピンホールの発生も一層効果的に防止することができる。
【0025】
(底面フィルムの構成)
底面フィルムとしては、前記壁面フィルムの構成のうち、(5) と(13)の中間層に一軸延伸PPフィルムを積層した構成の積層フィルムを除けば、同様に好ましく使用することができる。只、底面フィルムは、厚さが厚くなると、上述したように、袋の底部のガセット部とその上の部分とでフィルムの重なりに差があるため厚さの差が大きくなり、袋の側部をヒートシールする際、その境界の部分でシール抜けを生じやすくなる。従って、壁面フィルムよりは厚さを薄くすることが好ましく、それによりヒートシールの安定化が図られると同時に、包材コスト低減のメリットも得られる。
【0026】
また、本発明の袋では、底面フィルムの切り欠き部を通常のスタンディングパウチの場合よりも大きく形成する方法で通気孔を形成しており、形成された通気孔が振動や衝撃により引き裂かれて大きくならないよう、底面フィルムは、特に引き裂き強度を強くすることが好ましい。
このためには、底面フィルムに二軸延伸ナイロンフィルム(以下、ONフィルム)を積層することが好ましく、前記の構成に加えて、例えば、
(1) ONフィルム/押し出しコートCPP層(シーラント層)
(2) ONフィルム/押し出しラミネート用PE層/CPPフィルム(シーラント層)
(3) ONフィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
(4) ONフィルム/押し出しコートL・LDPE層(シーラント層)
(5) ONフィルム/押し出しラミネート用PE層/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(6) ONフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
などの構成の底面フィルムを好適に使用することができる。
【0027】
また、上記(1) 〜(6) の構成において、ONフィルムの外側に更にPEなどの熱接着性樹脂を積層して、両側にシーラント層を設けた構成の底面フィルムを使用することもできる。
但し、その場合、袋の底部(ガセット部)をヒートシールする際、ガセット部の両側部以外の部分には、ガセット部の前後のひだ状部の間に当て板などを挿入して、この部分の底面フィルムの外面同士は熱接着されないようにヒートシールすることが必要である。それによりガセット部の前後のひだ状部の両側部は、底面フィルムの外側のシーラント層同士によりヒートシールされるため、底面フィルムの両側の下部に設けられる底面フィルム切り欠き部は不要となる。従って、底面フィルム切り欠き部を設ける加工装置を利用して、底面フィルムの所望の位置に通気孔のみを設ければよい。
【0028】
次に、以上のような積層フィルムを用いて製造する本発明の袋の製造方法について説明する。
本発明の袋は、先に説明したように、底部が、前後両側の壁面フィルムの下部の間に、底面フィルムを内側に折り込んで挿入してなるガセット部を有する形式で形成され、周囲の端縁部がヒートシールされてなる袋において、その底部のガセット部に折り込まれた底面フィルムの両側の下部を含む領域に、底部の周囲端縁部のヒートシール部幅よりも広い切り欠き部を設けることにより、通気孔を形成させ、袋に自立性と共に通気性を付与したことを特徴としている。
また、前記袋の底部のガセット部を船底形のシールパターンでヒートシールしたもの、袋の開封位置に易開封性手段を設けた袋を含んでいる。
【0029】
このような袋は、従来公知のスタンディングパウチ用製袋機(1列用製袋機でも、2列突き合わせ製袋機でもいずれでもよい)を利用して、その底部(ガセット部)のシールパターンを所望の形状に設定してシールヘッドを用意し、また、これに合わせて底面フィルム切り欠き部の形状を変更することにより、容易に製袋することができる。
また、ノッチ、ハーフカット線などの易開封性手段を設ける場合は、それぞれに対応する打ち抜き装置、レーザー光照射装置などを製袋機に組み込むか、或いは別に用意することにより、製袋とインラインまたはオフラインのいずれでも加工することができる。
【0030】
【実施例】
以下に、図面を用いて本発明を更に具体的に説明する。但し、本発明はこれらの図面に限定されるものではない。
【0031】
図1は、本発明の袋の参考例の構成を示す正面図であり、図2は、本発明の袋の一実施例の構成を示す正面図である。図1に示した袋100は、底部2が、前後両側の壁面フィルム1の下部の間に、底面フィルムを内側に折り込んで挿入してなるガセット部7を有する形式に形成されており、内側に折り込まれた底面フィルムの両側下端近傍には、この場合、半円形の底面フィルム切り欠き部6、6が設けられ、該ガセット部7の両側部と下部の端縁部が、所定幅の底部シール部3でヒートシールされて形成されている。尚、上記底面フィルム切り欠き部6、6は、底部の周囲端縁部のヒートシール部、即ち、底部シール部3よりも内側に突出する形状に設けられ、その突出した部分により通気孔10が形成されている。
【0032】
また、胴部は、両側の壁面フィルム1の両側端縁部を側部シール部4、4でヒートシールして形成され、上部が開口する袋状に形成されている。
上部シール部5は、内容物の充填前は未シールの開口部とし、この部分から内容物を充填した後、ヒートシールして封止するものである。この点は、次の図2に示す袋200においても同様である。
尚、上部シール部5のヒートシールの際には、内容物をタイトに包装するため、軽い脱気シールを行ってもよく、また、シール後に軽く圧縮して通気孔10から空気を排出させてもよい。
【0033】
そして、袋を開封する際の易開封性手段として、上部シール部5の下側近傍で、両側の側部シール部4、4の外側端部に、ノッチ8、8が設けられて構成されている。
上記ノッチは、片側のみに設けてもよい。また、易開封性手段としては、ノッチのほかに、レーザー光照射などによりハーフカット線を設ける方法、一軸延伸フィルムを壁面の積層フィルムの中間層などに積層する方法、カットテープを貼着する方法など前述した各種の方法があり、これらのいずれかを単独で設けてもよく、また、適宜組み合わせて設けてもよい。
尚、本発明の袋では、図には示していないが、開封位置の内側に、更に、繰り返し再封鎖を可能とするジッパー形式のファスナーを設けることもできる。
【0034】
このような構成を採ることにより、袋100は、通常のスタンディングパウチと同様な工程で生産性よく製造でき、内容物の充填も上部の開口部から容易に行うことができる。
そして、内容物が充填された袋100は、保管や輸送の段階では袋内の空気を通気孔10から抜いてタイトな形態にすることができるので、保管および輸送の効率をよくすることができ、また、店頭などに陳列する際には、通気孔10から空気を袋内に導入することにより、袋100をふっくらとした形態にすることができ、且つ、袋の底部の外周には底部シール部3によるリング状の脚部が形成されるので、自立性が付与され、外観、陳列効果などをよくすることができる。
【0035】
図2に示した袋200は、前記図1に示した袋100の構成において、底部のガセット部7をヒートシールする底部シール部3のシールパターンを、内側ラインが湾曲線で形成される船底形、言い換えれば、底部の中心部から両側が曲線状に立ち上がる形状の船底形のシールパターンに変更すると共に、これに対応して、両側の底面フィルム切り欠き部6、6の形状を、図示したように、それぞれが底面フィルムの両側の下部の領域を含み、そこから船底形の底部シール部3の内側に突出する形状に変更し、その突出部がそれぞれ通気孔10、10を形成するようにして構成したものである。
【0036】
このような構成を採ることにより、袋200は、底部のガセット部7が船底形のシールパターンでヒートシールされると共に、ガセット部7に折り込まれている底面フィルムの両側に、その下部を含み、そこから船底形の底部シール部3の内側に突出する形状の底面フィルム切り欠き部6、6が設けられているので、ガセット部7の両側が、底面フィルム切り欠き部6、6と、船底形の底部シール部3とが重なる部分で前後の壁面フィルム1の内面同士でヒートシールされる。
従って、袋200の底面の外周には、船底形の底部シール部3による剛性を備えたリング状の脚部が形成され、自立性が一層向上されると共に、両側の底面フィルム切り欠き部6、6のうち、底部シール部3から内側に突出している部分が通気孔10、10を形成するので、袋200に通気性が付与される。
前記変更点以外は、図1に示した袋100と同じ構成であるため、袋200は、その自立性が一層向上するほかは、図1に示した袋100で説明した作用効果と同様な作用効果を奏する。
【0037】
尚、図2に示した袋200では、下部のガセット部7をヒートシールする船底形のシールパターンを、その内側ラインが、湾曲線で形成される船底形のシールパターンで例示したが、例えば、一定の幅と長さの底部から両側が外側に傾斜を持って直線状に立ち上がる形状の船底形のシールパターンであってもよい。
【0038】
【発明の効果】
以上、詳しく説明したように、請求項1に記載した発明によれば、袋の下部のガセット部の内側に折り込んで挿入される底面フィルムの両側の下部に設ける底面フィルム切り欠き部の形状を変更するだけで任意の大きさの通気孔を設けることができるので、加工工程を増やす必要がなく、通常の自立性袋と同じ製造工程で生産性よく、自立性と共に通気性に優れた袋を製造することができる。そして、通気孔の形成される位置が、袋の底部の周囲のヒートシール部の内側に接する位置であるため、袋の下端よりも高い位置にあり、ほこりなどの異物が混入するおそれも少なく、また、通気孔を両側の底面フィルム切り欠き部と一体化した形状で打ち抜けるため、通気孔単独の小さな抜きカスが発生することもなく、既に付設されている底面フィルム切り欠き部用の抜きカス除去装置により、切り欠き部の抜きカスを確実に除去することができる。従って、優れた自立性と通気性を備え、取扱いやすく、内容物充填後の保管や輸送を効率的に行え、且つ、店頭での陳列効果にも優れた袋を経済性よく提供できる効果を奏する。請求項1に記載した発明によれば、上記の発明の作用効果に加えて、袋の底部のヒートシール部が両側に向かって徐々に高くなり、ヒートシール部の面積が増加すると同時に、ヒートシール部ではフィルムの剛性が高くなっているので、袋の底部の外周に形成される脚部の剛性が増し、袋の自立性を一層向上させることができる。また、請求項2に記載した発明によれば、前記請求項1に記載した発明の作用効果に加えて、袋の開封位置に前述したような易開封性手段が設けられているので、袋を開封する際、鋏などの道具を必要とせず、手だけで容易に袋を引き裂いて開封することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の袋の参考例の構成を示す正面図である。
【図2】本発明の袋の一実施例の構成を示す正面図である。
Claims (2)
- 底部が、前後両側の壁面フィルムの下部の間に、底面フィルムを内側に折り込んで挿入してなるガセット部を有する形式で形成され、周囲の端縁部がヒートシールされてなる自立性を備えた袋において、該底部のガセット部に折り込まれた底面フィルムの両側の下部を含む領域に、底部の周囲端縁部のヒートシール部幅よりも広い切り欠き部が設けられており、かつ、前記底部のガセット部が、船底形のシールパターンでヒートシールされており、かつ、前記切り欠き部が、前記船底形の底部シール部の内側に突出する形状で設けられ、かつ、前記切り欠き部の底部シール部の内側に突出する部分が、袋の下端よりも高い位置に形成されていることを特徴とする袋。
- 前記袋の開封位置に易開封性手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載の袋。
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