JP4610818B2 - 粘着テープ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、様々な用途に用いられる粘着テープにおいて、使用目的に応じた粘着力を有する粘着剤層を二層以上の積層粘着剤層によって形成している粘着テープに関するものである。より詳細には、本発明は、粘着力の異なる粘着剤層を積層することによって、所望の粘着特性を有する積層粘着剤層を形成せしめた粘着テープに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、粘着テープは、粘着剤層の持つ接着機能に加えて、テープ基材の持つ物理的、化学的性質や外観などの機能を活用して、材料の固定、接合、結束等の手段として様々な用途に使用されている。これらの粘着テープに用いられる粘着剤には、目的とする粘着特性を得るために、エラストマーの分子量を操作したり、硬化剤の量を調整したり、粘着付与樹脂やオイルの量を加減して粘着力が調整されているものが使用されている。
【0003】
また、用途にあった粘着特性(糊質)を得るために、たとえば、アクリル系粘着剤の場合には、モノマー組成の選択や併用する粘着付与樹脂の選択等による粘着特性の調整が主として行われており、ゴム系の場合には、エラストマーの種類や粘着付与樹脂の選択等による粘着特性の調整が行われている。特に、養生工程が必要な分野で使用される粘着テープの場合は、養生工程での加熱条件下で、粘着剤層の粘着特性に変化が生じても、養生工程終了後に粘着テープを引き剥がすことができるように、粘着剤層の粘着特性を調整することが必要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記のような粘着特性の調整操作では、強粘着、低粘着、再剥離などの単一の機能を満たす調整は可能であるが、養生テープのように、貼着対象面に貼り付ける際には貼り付け位置の修正などの接着作業が容易に行えるような特性(低タック又は低粘着性)を備え、しかも、養生テープとしての役割が求められる期間中はしっかり接着した状態を保持でき(強粘着性)、養生工程の終了後に剥がす時には簡単に剥離することができる特性(再剥離性)を備えることが求められる。更に多機能の粘着テープの場合は、粘着テープに難燃性や導電性機能を粘着剤に付与するために、難燃性フィラーや導電性粒子を大量に粘着剤中に配合しなければならず、単層構造の粘着剤層では、粘着剤層の粘着力を低下させることとなり、所望の粘着特性を得ることが困難であるという問題もあった。
【0005】
このような養生用の粘着テープにおける問題を解決する手段として、粘着剤層中に硬化剤を封じ込めたマイクロカプセルを配合したり、アダクト反応させた硬化剤を使用したりすることなども行われていたが、架橋度のコントロールのみで制御できる粘着特性の程度は限られており、前記のような養生用の多機能粘着テープに求められる粘着特性を満足させることはできない。
本発明は、多様な需要に簡単に対応できる粘着特性を備えた粘着剤層を有する粘着テープに関する発明を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、粘着付与樹脂の含有量が異なる粘着剤エラストマーからなる二種以上の粘着剤層を二層以上積層して粘着剤層を形成し、各粘着剤層相互間において粘着付与樹脂が移動し、その結果外側粘着剤層の粘着力が変化する現象を利用することにより、積層粘着剤層における被着体に対面する外側粘着剤層の粘着特性(粘着力)をその内側に配置されている粘着剤層によって制御している形式の粘着テープに関する発明であり、以下の各発明を包含する。
【0007】
(1) 基材面に、共にアクリル系、天然ゴム系及び合成ゴム系から選ばれる同一種類の粘着剤エラストマーを含有する内側粘着剤層と外側粘着剤層とを隣接して積層した積層粘着剤層を有しており、該内外側粘着剤層間には、前記外側粘着剤層における粘着付与樹脂の含有割合が、前記内側粘着剤層における粘着付与樹脂の配合割合よりも低くすることによって双方の粘着力に差が設けられていることを特徴とする両面又は片面粘着テープ
【0010】
(2) 前記外側粘着剤層が、粘着剤エラストマーを含有する複数の粘着剤層を隣接して積層した積層粘着剤層であることを特徴とする(1)に記載の両面又は片面粘着テープ。
【0015】
(3) 前記両面又は片面粘着テープは、粗面や凹凸面等貼着しにくい個所に用いられる永久接着用の粘着テープであることを特徴とする(1)又は(2)に記載の両面又は片面粘着テープ。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面で説明すると、図1は本発明による粘着剤層が二層である片面粘着テープの断面図、図2は粘着剤層が三層である両面粘着テープの断面図、及び図3は粘着剤層が四層の両面粘着テープの断面図である。図4は従来の粘着剤層が単層である片面粘着テープの断面図である。
図中、1は基材であり、2は内側粘着剤層、3は外側粘着剤層、4は通常の単層粘着剤層である。
【0017】
本発明の両面又は片面粘着テープにおいて、その粘着剤層に使用される粘着剤は、粘着付与樹脂を含んだアクリル系粘着剤及びゴム系粘着剤から選ばれる少なくとも一種であり、必要に応じて各粘着剤ともオイル、充填剤、老化防止剤等を加えてもよい。また、目的に応じて、難燃性フィラー、導電性粒子等を加えることができる。
【0018】
本発明で用いられるアクリル系粘着剤は、アルキル基の炭素数が2〜15の(メタ)アクリル酸エステルを主成分とし、必要に応じてこれらと共重合可能な(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、酢酸ビニル、アクリロニトリル等のモノマーを単独又は2種類以上を併用した公知のアクリル系粘着剤であり、特に限定されるものではない。
【0019】
上記アクリル系粘着剤は、使用に際して、イソシアネート化合物、酸無水物、アミン化合物、エポキシ化合物、金属キレート類、アジリジン化合物等の架橋剤を用いて架橋して用いることもあるが、これらの架橋剤は使用する官能基含有モノマーの種類に適応するように選択される。
【0020】
ゴム系粘着剤のエラストマー成分としては、特に限定されるものではないが、例えば、天然ゴム、合成イソプレンゴム、スチレンイソプレンゴム、ブチルゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、スチレン・イソプレンブロックコポリマー等が挙げられ、これらを単独又は2種類以上を併用してもよい。
【0021】
上記エラストマー成分は、アクリル系粘着剤の場合と同様、過酸化物、反応性フェノール樹脂、硫黄、チウラム類等の硫黄化合物、マレイミド等の加硫剤で加硫して用いてもよい。架橋或いは加硫して用いた方が、再剥離用途や耐熱クリープ性が要求される用途に対しては好ましいが、多用すると粘着付与樹脂の内側粘着剤と外側粘着剤層間の移動の妨げとなる場合がある。
【0022】
本発明の両面又は片面粘着テープの粘着剤層に用いられる粘着付与樹脂は、各層を構成するアクリル系共重合体又はゴム系エラストマー100質量部に対して0〜300質量部の範囲で含まれるように用いられる。粘着付与樹脂としては、例えば、ロジン、ロジンエステル等のロジン系樹脂、テルペン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂、テルペンフェノール等のテルペン系樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、共重合系石油樹脂、脂環属系石油樹脂、クマロン・インデン樹脂、ピュア・モノマー系樹脂等の重合系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン樹脂等の縮合系樹脂など、特に限定されるものではなく、これらのうち1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0023】
また、各粘着剤層は、同じ種類の粘着剤系で粘着付与樹脂の量を変えたものに限らず、別の種類の粘着剤系を用いても構わない。例えば、内側粘着剤層がアクリル系粘着剤で外側粘着剤層がゴム系粘着剤の構成や、内側粘着剤層が天然ゴム/SBR=80/20のエラストマー比率であるのに対して、外側粘着剤層のエラストマーが天然ゴム/SBR=50/50の比率である場合等が含まれる。
【0024】
上記内側粘着剤層と外側粘着剤層の厚さ(塗布質量)は特に限定されるものではないが、外側粘着剤層が薄く内側粘着剤層が厚いと、内側粘着剤層の粘着特性を強く反映するし、逆に、外側粘着剤層が厚く内側粘着剤層が薄いと、内側粘着剤層の粘着付与樹脂の外側粘着剤層への層間移動による影響力が低下する。一般的には、外側粘着剤層の厚さは、2〜100μmが好ましく、更に好ましくは5〜50μmであり、内側粘着剤層の厚さは、10〜200μm程度であり、好ましくは30〜60μmである。
【0025】
本発明の両面又は片面粘着テープの当初の粘着特性は、外側粘着剤層の配合処方に左右され、一般にアクリル系共重合体やゴム系エラストマーに対する外側粘着剤層の粘着付与樹脂の添加比率が大きい場合には、粘着力は高いが低いタック(初期接着性)を示す。逆に外側粘着剤層の粘着付与樹脂の比率が低い場合には、粘着力は比較的低いが高いタックを示し、被着体への初期接着性が好ましい場合が多い。このため、マスキングテープなど貼り付け位置の修正等の作業が必要な際には、外側粘着剤層の粘着付与樹脂の比率を内側粘着剤層の粘着付与樹脂の比率より高くし、初期接着性を低くして、粗面、凹凸面、カーペット等貼着しにくいものを固定する両面テープ等に用いる場合には、外側粘着剤層の粘着付与樹脂の比率を低くして、タック(初期接着性)を高く設定することができる。
【0026】
また、アクリル系共重合体やゴム系エラストマーに対する内側粘着剤層の粘着付与樹脂の添加比率を、外側粘着剤層の粘着付与樹脂の添加比率より高くすると、加熱処理や経時変化による粘着付与樹脂の外側粘着剤層への移動により粘着力の上昇が大きくなり、各種両面粘着テープなどの永久接着用途に適する糊質に変化する。逆の添加比率の場合、例えばマスキング工程などの加熱処理や経時変化により粘着付与樹脂が内側粘着剤層へ移動し、実質的な粘着特性を示す外側粘着剤層の粘着力が低下して、容易に剥離できるようになる。
【0027】
また、粘着付与樹脂の他、難燃性フィラーや導電性粒子を粘着剤に混合する際には、内側粘着剤に多量に混合し、外側粘着剤に少量混合するか或いは混合せずに塗布すると、高い難燃性や導電性と高い粘着力を併せ持つ粘着テープを作ることができる。この場合、内側粘着剤の塗布量を多くして、外側粘着剤の塗布量を少なくすると、難燃性や導電性を更に高めることができ、内側粘着剤層と外側粘着剤層の粘着付与樹脂量の比率を調整することにより、粘着特性の制御をも同時に行うことができる。
【0028】
本発明の片面又は両面粘着テープに使用する基材としては、ポリエステル、ポリイミド、ポリプロピレン、ポリエチレン等のフィルム又はこれらの発泡体、スフ、綿、ガラス、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等のクロス基材、クレープ紙、和紙、クラフト紙等の紙基材、アルミニウム、銅、鉛、ステンレス等の金属箔、レーヨン、ポリエステル、ポリアミド等の不織布基材等の公知の基材であり、これらの単独又は複合体を用いることができる。この基材の厚さは特に限定されるものではないが、薄すぎるとその用途に適した強度を付与することが困難となる可能性があり、厚すぎるとテープとしての柔軟性が失われるため、各基材とも通常2〜300μm程度であるが、好ましくは10〜180μm程度が一般的である。
【0029】
本発明の片面又は両面粘着テープに用いるゴム系粘着剤の作製方法は、特に限定されるものではないが、例えば、適度の可塑度に素練りした天然ゴムや合成ゴム、又は必要に応じて無機充填剤等を混練した混合物をトルエンなどの溶剤に溶解して粘着付与樹脂を加え、必要に応じて加硫剤、無機充填剤、難燃性フィラー、導電性粒子、老化防止剤、軟化剤等を加えて攪拌し、これらを溶解、分散して作製する。
【0030】
本発明に用いるアクリル系粘着剤は、前記モノマーとAIBN等の重合開始剤を酢酸エチル等の溶剤に溶解し、窒素雰囲気下、適温で数時間反応させて得られる公知のアクリル系粘着剤に粘着付与樹脂を加え、必要に応じて架橋剤、無機充填剤、難燃性フィラー、導電性粒子、老化防止剤、軟化剤等を加え攪拌して作製する。
【0031】
本発明の片面粘着テープの作製方法としては、いかなる方法が採用されても構わないが、例えば、上記方法で作製したゴム系又はアクリル系粘着剤をロールコーターやリバースコーター等で、前記の基材に所定量塗布、乾燥して内側粘着剤塗工済みテープを作製し、この内側粘着剤塗工面の上から同様の方法で外側粘着剤を塗布、乾燥して巻き取るのみで目的の粘着テープを得ることができる。また、必要に応じて、内側粘着剤を塗工する前に背面離型処理を行ったり、内側粘着剤が塗布される面に易接着処理を行うと、巻戻し性や耐糊残性が改善される。
【0032】
本発明の両面テープの製造方法も、特に限定されるものではないが、例えば、片面テープと同様な方法で内側粘着剤と外側粘着剤を塗布、乾燥した後、外側粘着剤面に両面離型処理を施したセパレーターを貼り合せて一旦巻き取り、粘着剤が塗工されていない基材面に、同様の方法で内側粘着剤と外側粘着剤を塗布乾燥して、巻き取ることにより作製できる。また、図2の粘着剤層が三層である両面粘着テープは、例えば、ディップコーター等で不織布や布等に内側粘着剤を含浸・乾燥させた後、両面離型処理を施したセパレーターを貼り合わせて一旦巻き取り、次に、セパレーターを剥がしながら、外側粘着剤層をディッピングすることにより両側に塗工して、両面処理を行ったセパレーターを貼り合わせて巻き取ることにより得ることができる。
【0033】
【作用】
本発明は、粘着付与樹脂を異なる比率で配合した粘着剤からなる二種の粘着剤を二層以上に形成してなる粘着テープであり、各層間の粘着付与樹脂の移動特性を利用することにより、所望の粘着特性に制御できる粘着テープを提供するものである。この方法で作製した粘着テープは、被着体への貼り付け作業時と貼着後や剥離の際とで、異なる粘着特性を得ることができる。従って、貼着しにくい形状の個所に用いるマスキングテープ等、強粘着を要求されながら再剥離する用途や、粗面や凹凸面等貼り付け作業が困難な個所に用いられる両面テープ等、タック(初期接着性)と経時後の強い接着強度の両立が求められる粘着テープ等に有用である。
【0034】
【実施例】
以下、本発明を実施例で更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例になんら限定されるものではない。尚、実施例中において表現する「部」は質量部を示すものである。
【0035】
実施例1
SBR[JSR(株)製、1013N]35部とウォーレス可塑度を30に調整した素練り天然ゴム65部をトルエンに溶解し、粘着付与樹脂[日本ゼオン(株)製、クイントンU−185]50部とN−β(アミノエチル)γ-アミノプロピルトリメトキシシラン2部、水酸化マグネシウム[共和化学工業(株)製、キスマ5A]150部を加えて攪拌することによりゴム系粘着剤を得た。
【0036】
実施例2
SBR[JSR(株)製、1013N]35部とウォーレス可塑度を30に調整した素練り天然ゴム65部をトルエンに溶解し、粘着付与樹脂[日本ゼオン製、クイントンU−185]120部とN−β(アミノエチル)γ-アミノプロピルトリメトキシシラン2部、水酸化マグネシウム[共和化学工業(株)製、キスマ5A]150部を加えて攪拌することによりゴム系粘着剤を得た。
【0037】
参考例3
実施例1の粘着剤を予め片面に易接着処理が施された38μmのPETフィルムに、内側粘着剤として40μmの厚さとなるように塗布、乾燥を行い、次に、実施例2の粘着剤を内側粘着剤が既に塗布されている面に、厚さが20μmになるように塗布、乾燥して巻き取ることにより目的の粘着テープを得た。
【0038】
実施例4
実施例2の粘着剤を予め片面に易接着処理が施された38μmのPETフィルムに、内側粘着剤として40μmの厚さとなるように塗布、乾燥を行い、次に、実施例1の粘着剤を内側粘着剤が既に塗布されている面に、厚さが20μmになるように塗布、乾燥して巻き取ることにより目的の粘着テープを得た。
【0039】
実施例5
アクリル酸n−ブチル55部、アクリル酸2−エチルヘキシル40部、アクリル酸5部、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド1部を酢酸エチルに溶解し、窒素雰囲気下、65℃で6時間反応させてアクリル系粘着剤を得た。
【0040】
実施例6
実施例5で得られたアクリル系粘着剤に、粘着付与樹脂[ヤスハラケミカル(株)製、YSポリスター 2100]を100部添加し、溶解、攪拌することにより粘着付与樹脂入りのアクリル系粘着剤を得た。
【0041】
参考例7
実施例5の粘着剤を予め片面に易接着処理が施された38μmのPETフィルムに、内側粘着剤として40μmの厚さとなるように塗布、乾燥を行い、次に、実施例6の粘着剤を内側粘着剤が既に塗布されている面に、厚さが20μmになるように塗布、乾燥してセパレーターを貼合せた後、巻き取ることにより目的の粘着テープを得た。
【0042】
実施例8
実施例6の粘着剤を予め片面に易接着処理が施された38μmのPETフィルムに、内側粘着剤として40μmの厚さとなるように塗布、乾燥を行い、次に、実施例5の粘着剤を内側粘着剤が既に塗布されている面に、厚さが20μmになるように塗布、乾燥して巻き取ることにより目的の粘着テープを得た。
【0043】
実施例9
実施例5で得られたアクリル系粘着剤に、粘着付与樹脂〔ヤスハラケミカル(株)製YSポリスター2100〕を5部添加し、溶解、撹拌することにより粘着付与樹脂を少量混合したアクリル系粘着剤を得た。
【0044】
参考例10
実施例9の粘着剤を予め片面に易接着処理が施された38μmのPETフイルムに、内側粘着剤として40μmの厚さとなるように塗布、乾燥を行い、次に、実施例6の粘着剤を内側粘着剤が既に塗布されている面に、厚さが20μmになるように塗布、乾燥してセパレーターを貼合せた後、巻き取ることにより目的の粘着テープを得た。
【0045】
実施例11
実施例6の粘着剤を予め片面に易接着処理が施された38μmのPETフイルムに、内側粘着剤として40μmの厚さとなるように塗布、乾燥を行い、次に、実施例9の粘着剤を内側粘着剤が既に塗布されている面に、厚さが20μmになるように塗布、乾燥して巻き取ることにより目的の粘着テープを得た。
【0046】
比較例1
実施例1のゴム系粘着剤を、予め片面に易接着処理が施された38μmのPETフィルムに、60μmの厚さとなるように塗布、乾燥を行い、巻き取ることにより片面粘着テープを得た。
【0047】
比較例2
実施例5のアクリル系粘着剤を、予め片面に易接着処理が施された38μmのPETフィルムに、60μmの厚さとなるように塗布、乾燥を行い、セパレーターを貼合せた後、巻き取ることにより片面粘着テープを得た。
【0048】
【試験方法】
1)粘着力:JIS C-2107-1999
2)加熱後粘着力:JIS C-2107-1999(120℃×2H)
3)タック:JIS Z-0237-2000(角度20°)
表1に本実施例3、4、7、8、10、11及び比較例1〜2の粘着特性の試験結果を示す。
【0049】
【表1】
老化促進条件:温度65℃、湿度85%RH
【0050】
【発明の効果】
以上のように、本発明の粘着テープは、内側粘着剤層と外側粘着剤層の両層間で粘着付与樹脂の移動が起こる特性を有しており、被着体への貼り付け作業時と貼着状態や剥離時とで粘着層が異なる糊質に変化して粘着力に変化が生じていることが分る。このように、使用条件下で粘着剤層の粘着特性が変化することを利用できることから、貼着しにくい形状の個所に用いるマスキングテープ等のように、強粘着性を要求されながら、なおかつ、最終的に再剥離しなければならないような用途に使用されるテープや、粗面や凹凸面のような貼り付け作業が困難な個所に用いられる両面テープ等のように、タック(初期接着性)と強い接着強度の両立が求められる両面粘着テープ等として極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】粘着剤層が二層である本発明の片面粘着テープの断面図。
【図2】粘着剤層が三層である本発明の片面粘着テープの断面図。
【図3】粘着剤層が四層である本発明の両面粘着テープの断面図。
【図4】粘着剤層が単層である通常の粘着テープの断面図
【符号の説明】
1:基材、2:内側粘着剤層、3:外側粘着剤層、4:粘着剤層
Claims (3)
- 基材面に、共にアクリル系、天然ゴム系及び合成ゴム系から選ばれる同一種類の粘着剤エラストマーを含有する内側粘着剤層と外側粘着剤層とを隣接して積層した積層粘着剤層を有しており、該内外側粘着剤層間には、前記外側粘着剤層における粘着付与樹脂の含有割合が、前記内側粘着剤層における粘着付与樹脂の配合割合よりも低くすることによって双方の粘着力に差が設けられていることを特徴とする両面又は片面粘着テープ。
- 前記内側粘着剤層が、粘着剤エラストマーを含有する複数の粘着剤層を隣接して積層した積層粘着剤層であることを特徴とする請求項1記載の両面又は片面粘着テープ。
- 前記両面又は片面粘着テープは、粗面や凹凸面等貼着しにくい個所に用いられる永久接着用の粘着テープであることを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載の両面又は片面粘着テープ。
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