JP4610782B2 - 盛土の施工方法及び土木用ポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、盛土の施工方法及び土木用ポリウレタンフォームの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、道路建設、敷地造成或いは築堤等の目的で盛土を形成する場合、砂、土砂等を用いた締固め工法が採用されてきた。しかし、この工法の場合、盛土を構成する砂、土砂等の荷重(単位体積当たりの質量が、約1.4〜2.1tf/m3程度)が大きく、そのため盛土の下部地盤において沈下が生じたり、下部地盤に近い盛土自体の部分がいわゆる滑り現象により外部に広がってしまうという問題があった。特に、盛土構築場所が、粘性土から構成された難弱地盤上の場合、山岳部の急峻な地形等の地滑りが起き易い地盤上の場合等の施工条件の厳しい場所においては、上記地盤上に形成する盛土の安定性の問題が生じていた。
【0003】
上記の問題に対する対策を講じた工法として、盛土や壁体の材料として超軽量の発泡スチロール等の発泡体を使うEPS工法がある。EPS工法は、土砂やコンクリートの約1/100程度の密度の発泡体ブロックにより盛土を構成するので、その軽量性のために基礎地盤の強化が不要となりこの点において施工性に優れており、施工後の自立性、耐水性、断熱性にも優れている。
【0004】
このようなEPS工法は、例えば、特開昭55−129594号公報、特開昭62−45801号公報及び特開平7−34471号公報に開示されている。また、特開平5−148839号公報には、地盤とEPSブロックから構成された層との隙間に発泡ポリウレタン樹脂を注入するしたEPS工法が開示されている。
【0005】
更に、特開平1−43620号公報には型枠内に発泡体を注入し、軽量盛土の施工方法が開示されている。また、特開昭64−66316号公報には、ポリウレタン発泡体ブロックを製造する際に発泡剤として水を使用する軽量盛土構造法が開示されている。また、特開平8−60665号公報には、透水性を改良した連続気泡性水発泡ウレタン樹脂からなる軽量のポリウレタン発泡体ブロックが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開昭55−129594号公報、特開昭62−45801号公報及び特開平7−34471号公報に記載される工法では、単一の規格形状のEPSブロック(一般的に1m×2m×0.5m程度の大きさの直方体の発泡体ブロック)を工場で生産して運搬、施工するために、現場により異なる種々の形状に適合させるには、現場でブロックを加工したり、切断しなければならない等の手間がかかるという問題があった。
【0007】
その上、このEPS工法では、積み重ねられたブロック同士が一体化されて固定されたものでなく、ブロック間に隙間が形成されているので荷重がかかった場合や地震の発生等によってブロックがずれることがあり、これにより、上層の路盤にヒビ割れ等が発生する問題点があった。又、現在のEPS工法では、盛土構築場所に必要量のブロックを運ぶのに要する運搬回数が多くなって運送コストが高くなってしまうという問題があった。更に、ブロックを施工する前に仮置きをしなければならず、地形によりそのスペース確保も困難な場合があった。
【0008】
また、特開平5−148839号公報に記載のEPS工法は発泡体を十分に注入することができないという問題があった。更に、特開平1−43620号公報に記載のEPS工法は一定の型枠内に発泡体を注入するため型枠の敷設や取り外し等の作業に手間を要する上、型枠が複雑な形状の場合には、発泡体を十分に注入することができないという問題があった。
【0009】
また、特開昭64−66316号公報及び特開平8−60665号公報に記載の方法は、ポリウレタン発泡体ブロックを積層し軽量盛土を構築する方法であり、各ブロック間の一体性が不十分であり、上積荷重が大きい場合には構築物の安定性に問題が生じていた。
【0010】
更に、特開昭64−66316号公報及び特開平8−60665号公報に記載の方法の場合、ポリウレタン発泡体ブロックを得るために発泡剤の水を多量に使用しなければならないので、ブロックを連続的に数段積み重ねて形成する必要がある場合、水とイソシアネートとの反応により発生する反応熱が大きくなり、ブロック内部にヒビ割れ(クラック)が生じたり、蓄熱によりヤケなどのブロックの品質低下の原因となる欠点が発生する問題があった。また、ブロックを形成するための原料液の粘度が高いため混合不良が発生し、ブロックを構成するポリウレタンフォームのセル形状が不均一になり、ブロックの機械的強度が低下してしまう欠点があった。更に、軽量化のため多量の水を使用すると、ブロックを構成するポリウレタンフォームに過剰の尿素結合が形成され、フォームが脆くなってしまうという問題があった。
【0011】
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、盛土構築場所において、優れた強度と耐久性を有する軽量の盛土を迅速かつ容易に構築することができ、しかも環境に与える負荷が小さい盛土の施工方法、及び、使用場所において、優れた強度と耐久性を有するポリウレタンフォームを任意の大きさ及び形状で迅速かつ容易に形成することができ、しかも環境に与える負荷が小さい土木用ポリウレタンフォームの製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明は、盛土の構築場所において、ポリウレタンフォームを製造する際に、発泡剤として超臨界状態、亜臨界状態又は液体状態の二酸化炭素を使用することにより、環境に与える負荷を従来よりも低減しつつ、優れた強度と耐久性を有する軽量のポリウレタンフォームを任意の形状と大きさで迅速かつ容易に製造することができることを見出し、本発明に到達した。
【0013】
すなわち、本発明は、ポリイソシアネートと活性水素化合物と発泡剤とを含む原料液を使用し、ポリウレタンフォームからなる発泡体層を含む盛土を盛土構築場所において形成する盛土の施工方法であって、発泡剤として超臨界状態、亜臨界状態又は液体状態の二酸化炭素を用いること、を特徴とする盛土の施工方法を提供する。
【0014】
本発明の盛土の施工方法では、発泡剤として超臨界状態、亜臨界状態又は液体状態の二酸化炭素を用いるので、盛土の施工中において環境に与える負荷を従来よりも低減することができる。また、本発明の盛土の施工方法は、盛土構築場所においてポリウレタンフォームの製造を行う方法なので、ポリウレタンフォームの発泡体ブロックを製造するための工場設備及び運搬設備が不要であり、従来のEPS工法の場合に比べて施工性に優れている。
【0015】
また、本発明の盛土の施工方法は、盛土を構成するポリウレタンフォームを連続的にしかも一体化した状態で形成することが可能であるため、剛性の高い軽量盛土を極めて容易にかつ簡便に構築することができる。また、本発明の盛土の施工方法は、大幅な工期短縮を図ることができる。更に、本発明の盛土の施工方法は、安全性の点においても優れ、構造物保護などの大規模な構築物施工にも、小規模な施工(例えば、裏込め用途)にも対応することができる。
【0016】
また、本発明は、ポリイソシアネートと活性水素化合物と発泡剤とを含む原料液を調製する原料液調製工程と、原料液を使用して、ポリイソシアネートと活性水素化合物とを反応させるとともに得られるポリウレタンの発泡硬化を進行させ、ポリウレタンフォームを形成する発泡体形成工程と、を有しており、発泡剤として超臨界状態、亜臨界状態又は液体状態の二酸化炭素を用いること、を特徴とする土木用ポリウレタンフォームの製造方法を提供する。
【0017】
本発明の土木用ポリウレタンフォームの製造方法では、発泡剤として超臨界状態、亜臨界状態又は液体状態の二酸化炭素を用いるので、ポリウレタンフォームの製造中において環境に与える負荷を従来よりも低減することができる。
【0018】
本発明の土木用ポリウレタンフォームの製造方法は、発泡剤として少なくとも超臨界状態、亜臨界状態又は液体状態の何れかの状態とした二酸化炭素を使用するため、ポリウレタンフォーム中のセルサイズを均一にすることが容易にでき、しかも、セルのサイズは球形近似した場合、平均の直径を例えば、5〜300μmと非常に小さくすることが容易にできる。そのため、ポリウレタンフォーム中のセル密度を高くすることが容易にでき、優れた強度と耐久性を有する品質の高いポリウレタンフォーム製造することが容易にできる。
【0019】
これに対して、発泡剤としてハイドロクロロフルオロカーボンや水、或いは、水とハイドロフルオロカーボンとの混合物等を使用した従来のポリウレタンフォームの製造方法により製造されるポリウレタンフォームはポリウレタンフォーム中のセルサイズが不均一であり、セルのサイズは、上記のように球形近似した場合、通常、平均の直径が10〜1000μmと大きくなってしまう。
【0020】
ここで、本発明において、「亜臨界状態の二酸化炭素」とは、圧力が二酸化炭素の臨界圧以上でありかつ温度が臨界温度未満である液体状態の二酸化炭素、或いは圧力が二酸化炭素の臨界圧未満でありかつ温度が臨界温度以上である液体状態の二酸化炭素、又は、温度及び圧力が共に臨界点未満ではあるがこれに近い状態、具体的には、温度が20℃以上でありかつ圧力が5MPa以上の二酸化炭素を示す。また、「液体状態の二酸化炭素」とは上記亜臨界状態以外の液体状態の二酸化炭素を示す。
【0021】
また、本発明において、ファインセルとは、セルサイズが小さくかつそのサイズがそろっているセルを示す。
【0022】
更に、本発明において「活性水素化合物」とは、ポリイソシアネートに対して活性な活性水素を有する化合物を示し、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール等を示す。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の盛土の施工方法及び土木用ポリウレタンフォームの製造方法のついて更に詳細に説明する。
【0024】
本発明のポリウレタンフォームの製造方法は、主として、先に述べたポリイソシアネートと活性水素化合物と発泡剤とを含む原料液を調製する原料液調製工程と、原料液調製工程において調製した原料液を使用して、ポリイソシアネートと活性水素化合物とを反応させるとともに得られるポリウレタンの発泡硬化を進行させ、ポリウレタンフォームを形成する発泡体形成工程とから構成されている。
【0025】
図1は、本発明の土木用ポリウレタンフォームの製造方法に基づきポリウレタンフォームを製造するための装置の基本構成の一例を示す系統図である。図1に示すポリウレタンフォーム製造装置1は、主として、液化二酸化炭素ボンベ10と、熱交換器20と、圧縮計量ポンプ30と、活性水素化合物貯蔵容器50と、チラー60と、圧縮計量ポンプ70と、スタテイックミキサー80と、ヒータ90と、加熱ホース100と、ポリイソシアネート貯蔵容器110と、圧縮計量ポンプ120と、ヒータ130と、加熱ホース140と及びスプレーノズルを備えたガン150とから構成されている。
【0026】
図1に示すポリウレタンフォーム製造装置1の構成を更に詳しく説明すると、液化二酸化炭素ボンベ10と熱交換器20とは、流体ラインL10を介して接続されており、流体ラインL10は、熱交換器20内部に設けられた伝熱管L20に接続されている。
【0027】
また、熱交換器20にはチラー60が流体ラインL60と流体ラインL61とを介して接続され、チラー60中のブラインが熱交換器20とチラー60との間で循環可能な構成とされている。すなわち、チラー60中のブラインが流体ラインL60を介して熱交換器20に供給され、熱交換器20内において、伝熱管L20内を通過する液化二酸化炭素と伝熱管L20外を通過するブラインとが熱交換する構成となっている。そして、熱交換後のブラインは流体ラインL61を介してチラー60に戻され所定の温度に調製される。
【0028】
更に、熱交換器20と圧縮計量ポンプ30は流体ラインL21を介して接続されており、熱交換器20内において熱交換された後の液化二酸化炭素が圧縮計量ポンプ30内に供給される構成となっている。この圧縮計量ポンプ30はピストン31を有しており、ピストン31のストロークの長さの調整によって液化二酸化炭素の吐出量及び圧力を任意に調整できる構成になっている。
【0029】
また、圧縮計量ポンプ30のシリンダーの外周部(図示せず)にはチラー60が流体ラインL60から分岐された流体ラインL62と、流体ラインL61に接続された流体ラインL63とを介して接続されており、チラー60中のブラインが圧縮計量ポンプ30とチラー60との間で循環可能な構成とされている。
【0030】
すなわち、チラー60中のブラインが流体ラインL62を介して圧縮計量ポンプ30のシリンダーの外周に供給され、圧縮計量ポンプ30内における液化二酸化炭素とシリンダーの外周を通過するブラインとが熱交換する構成となっている。そして、熱交換後のブラインは流体ラインL63及び流体ラインL61を介してチラー60に戻され所定の温度に調製される。これにより、圧縮計量ポンプ30において、ピストン31の吸引ストローク時に液化二酸化炭素が気化してしまうことを防止することができる。
【0031】
一方、ポリウレタンフォームの原料であるポリオール等の活性水素化合物が含有された活性水素化合物貯蔵容器50は流体ラインL50を介して圧縮計量ポンプ70に接続されている。この圧縮計量ポンプ70も圧縮計量ポンプ30と同様にピストン(図示せず)のストロークの長さの調整によって活性水素化合物の吐出量及び圧力を任意に調整できる構成になっている。そして、圧縮計量ポンプ70は流体ラインL70を介してスタテイックミキサー80に接続されている。これにより、活性水素化合物を所定の量及び圧力に調節してスタテイックミキサー80に供給することができる。
【0032】
また、圧縮計量ポンプ30は流体ラインL30を介して流体ラインL70に接続されている。そして、圧縮計量ポンプ30から所定の量に調節されて吐出された液化二酸化炭素は流体ラインL70において活性水素化合物と合流し、スタテイックミキサー80に供給される。そして、スタテイックミキサー80において液化二酸化炭素と活性水素化合物は十分に混合されることになる。
【0033】
スタテイックミキサー80は流体ラインL80を介してヒータ90に接続されている。このヒータ90は、スタテイックミキサー80で混合された後の活性水素化合物と液化二酸化炭素との混合物を所定の温度に加熱するためのものである。このヒータ90で加熱することにより、活性水素化合物と二酸化炭素との混合物中の二酸化炭素の状態を、超臨界状態、亜臨界状態又は液体状態の何れかに制御することができる。
【0034】
また、ヒータ90は流体ラインL90を介して加熱ホース100に接続されており、加熱ホース100はさらにガン150に接続されている。これにより、ヒータ90において超臨界状態、亜臨界状態又は液体状態の何れかの状態なった二酸化炭素と活性水素化合物との混合物はガン150に供給される。ここで、加熱ホース100はガン150中に超臨界状態、亜臨界状態、又は液体状態の二酸化炭素及び活性水素化合物の混合物が導入される前にこれを加熱することにより、ガン150中において調製される原料液の保温と保圧を図るために設けられるものである。
【0035】
また、ポリウレタンフォームのもう一方の原料であるポリイソシアネートが含有されたポリイソシアネート貯蔵容器110は流体ラインL110を介して圧縮計量ポンプ120に接続されている。この圧縮計量ポンプ120も圧縮計量ポンプ30と同様にピストン(図示せず)のストロークの長さの調整によってポリイソシアネートの吐出量及び圧力を任意に調整できる構成になっている。そして、圧縮計量ポンプ120は流体ラインL120を介してヒータ130に接続されている。更に、ヒータ130は流体ライン140を介して加熱ホース140に接続されており、加熱ホース140はさらにガン150に接続されている。
【0036】
これにより、ポリイソシアネートを所定の量、温度及び圧力に調節してガン150に供給することができる。ここで、加熱ホース140は加熱ホース100と同様にガン150中にポリイソシアネートが導入される前にこれを加熱することにより、ガン150中において調製される原料液の保温と保圧を図るために設けられるものである。
【0037】
ここで、ガン150内には加熱ホース140から流入するポリイソシアネートと、加熱ホース100から流入する超臨界状態、亜臨界状態、又は液体状態の二酸化炭素及び活性水素化合物の混合物とを混合するためのミキシングチャンバー等のスペース(図示せず)が設けられている。
【0038】
上述のポリウレタンフォーム製造装置1の各構成要素は、本実施形態のポリウレタンフォームの製造方法の原料液調製工程と発泡体形成工程に基づいて以下のように作動させる。
【0039】
原料液調製工程においては、先ず、チラー60の流体ラインL60の開閉弁62及び開閉弁64を開き、熱交換器20と圧縮計量ポンプ30にブラインを循環させる。また、圧縮計量ポンプ30、圧縮計量ポンプ70、圧縮計量ポンプ120、スタティックミキサー80、ヒーター90及びヒータ130の作動を開始させる。次に、熱交換器20、圧縮計量ポンプ30、ヒーター90及びヒータ130が所定の温度に安定化した後、活性水素化合物貯蔵容器50の開閉弁(図示せず)とポリイソシアネート貯蔵容器110の開閉弁(図示せず)と、常温に保った液化二酸化炭素ボンベ10の開閉弁12を開ける。
【0040】
ここで、液化二酸化炭素ボンベ10の内圧により、液化二酸化炭素ボンベ10中の液化二酸化炭素は流体ラインL10を介して熱交換器20に供給される。ここで、熱交換器20内においてチラー60からのブラインによって液化二酸化炭素の温度は−10〜10℃、好ましくは0℃に冷却するように調節される。
【0041】
そして、熱交換器20から出た液化二酸化炭素は、圧縮計量ポンプ30に送られ、所定の量と圧力に調節されて流体ラインL30内に吐出される。なお、ここでもチラー60からのブラインによって液化二酸化炭素の温度は−10〜10℃、好ましくは0℃に維持されている。
【0042】
一方、圧縮計量ポンプ70に吸引されることにより、活性水素化合物貯蔵容器50中の活性水素化合物は流体ラインL50を介して圧縮計量ポンプ70に供給され、所定の量と圧力に調節されて流体ラインL70内に吐出される。また、流体ラインL30内に吐出された液化二酸化炭素は、流体ラインL70内に供給され、活性水素化合物とともにスタティックミキサー80に供給され十分に混合される。
【0043】
更に、スタティックミキサー80から流体ラインL80内に送出された活性水素化合物と液化二酸化炭素との混合物はヒータ90内に導入され、該混合物中の液化二酸化炭素は、超臨界状態、亜臨界状態又は液体状態の何れかの状態とされる。そして、超臨界状態、亜臨界状態又は液体状態の何れかの状態とされた二酸化炭素と活性水素化合物との混合物は流体ラインL90及び加熱ホース100を介してガン150中に供給される。
【0044】
一方、圧縮計量ポンプ120に吸引されることにより、ポリイソシアネート貯蔵容器110中のポリイソシアネートは流体ラインL110を介して圧縮計量ポンプ120に供給され、所定の量と圧力に調節されて流体ラインL120内に吐出される。また、流体ラインL120内に吐出されたポリイソシアネートは、ヒータ140において所定の温度と圧力とされ、流体ラインL130及び加熱ホース140を介してガン150に供給される。そして、ガン150のミキシングチャンバー内において加熱ホース140から流入するポリイソシアネートと、加熱ホース100から流入する超臨界状態、亜臨界状態、又は液体状態の二酸化炭素及び活性水素化合物の混合物とが混合することにより原料液が調製される。
【0045】
ここで、本発明に用いられる原料液の圧力は特に限定されるものではなく、原料液の成分組成、超臨界状態の二酸化炭素などの発泡剤の特性及び原料液の粘度により決定してよいが、超臨界状態の二酸化炭素の臨界圧力以上であることが好ましい。例えば、超臨界状態の二酸化炭素を発泡剤として使用する場合には、圧力は5.0MPa〜20MPaであることが好ましく、7.2MPa〜15MPaであることがより好ましい。
【0046】
本発明において使用される原料液温度は、原料液中の成分が熱的に分解する温度以下であればよく、発泡剤等の原料液中の成分の種類や濃度により決定される。原料液の温度の下限値は10℃であり、原料液の温度の上限値は、原料液中の成分の熱的安定性により選択される。この場合の好ましい原料液の温度は20〜90℃であり、より好ましい原料液の温度は31℃〜50℃である。
【0047】
また、本発明において、発泡剤は超臨界状態、亜臨界状態又は液体状態の二酸化炭素であるが、これら状態の二酸化炭素の他に別の発泡剤を併用してもよい。本発明において、これら状態の二酸化炭素と併用可能な発泡剤は、発泡剤としての効果に加えてポリオール等に対して希釈剤としての効果を発揮し、作業性、施工性の向上に優れたものであれば特に限定されない。例えば、アルキルアルカノエート類、ジアルキルエーテル類、ハイドロフルオロカーボン、フルオロカーボン、イソシアネート基と反応して二酸化炭素を発生する水等が挙げられる。また、二酸化炭素以外の超臨界状態、亜臨界状態又は液体状態にある流体を他の発泡剤として超臨界状態、亜臨界状態又は液体状態の二酸化炭素と併用してもよい。
【0048】
特に、本発明においては、ポリウレタンフォームの外観、密度及び圧縮強度の観点から、発泡剤として超臨界状態、亜臨界状態又は液体状態の二酸化炭素と水とを使用することが好ましい。ここで、二酸化炭素とともに併用する水の量が少ない場合はそれを補うべく超臨界状態、亜臨界状態又は液体状態の二酸化炭素を増量する必要があり、そのためガン150からの吐出の勢いが増して平滑な平面のポリウレタンフォームを得ることが困難になる傾向がある。また、二酸化炭素とともに併用する水の量が多くなるとポリウレタンフォームの密度が低下し圧縮強度が低下する傾向にある。
【0049】
なお、道路の盛土用としてのポリウレタンフォームの圧縮強度としては、4N/cm2であることが好ましく、6N/cm2であることが好ましい。この場合、水の配合量は原料液の総質量に対して3〜5質量%であることが好ましい。水の配合量が原料液の総質量に対して3質量%未満であると、ポリウレタンフォームの密度が高くなって材料コストが高騰してしまう。一方、水の配合量が原料液の総質量に対して5質量%を超えるとポリウレタンフォームの密度が低くなって圧縮強度が不十分となるおそれがある。
【0050】
なお、図1に示したポリウレタンフォームの製造装置において、水は活性水素化合物貯蔵容器50に予め混入しておくことが好ましい。
【0051】
また、超臨界流体は液体に近い挙動を示し、液体に近い高い密度を有するとともに液体よりも小さな粘性を有する。そのため、超臨界流体は液体と比較して高い拡散係数を有しており、溶媒としての溶解能力が高く高性能の反応媒体となる。そのため、本発明において使用する超臨界状態の二酸化炭素は高分子量の物質も急速に溶解させることができる。
【0052】
上記の観点から、本発明において、発泡剤は超臨界状態、亜臨界状態又は液体状態の二酸化炭素であるが、超臨界状態の二酸化炭素を用いることがより好ましい。この場合、超臨界状態の二酸化炭素は原料液の粘度を低下させるため、良好な施工性を与え、内部に均一なファインセルを有するポリウレタンフォームが得られる。超臨界状態の二酸化炭素は、臨界温度が低い、毒性がない、非燃焼性、キセノン、クリプトン等の発泡剤となり得る流体と比較しても低コストであるという特徴がある。また、超臨界状態の二酸化炭素の溶解性は、従来発泡剤として使用されてきた脂肪族炭化水素(例えば、ブタン、ペンタン、ヘキサン)とほぼ同等の溶解性を有している。脂肪族炭化水素は発泡時に空気中に放散し、燃焼性、爆発性を高めることが懸念されてきた。しかし、二酸化炭素は非燃焼性であり、非毒性、そして環境的にもやさしい発泡剤であるため、超臨界状態の二酸化炭素を使用することは安全性の観点からも有用なことである。
【0053】
また、発泡剤として超臨界状態の二酸化炭素を使用する場合、その使用量はポリウレタンフォームの密度の最終目標値及び原料液の粘度により選択されるが、原料液の総質量に対して0.5〜30質量%であることが好ましく、1〜10質量%であることがより好ましい。このようにすることにより、発泡温度における原料液の粘度がポリウレタンフォームの形成に適した粘度にすることが容易となる。超臨界状態の二酸化炭素の使用量をこのようにすれば、ガン150より吐出された原料液中の超臨界状態の二酸化炭素が瞬間的に断熱膨張を引き起こすと同時に、急激な冷却化により、フォームセル核の安定化を促し、安定なフォームセル形状及びフォームの品質安定性への寄与となる
【0054】
ここで、超臨界状態の二酸化炭素の使用量が原料液の総質量に対して30質量%を超えると、原料液がポリオール(活性水素化合物)と超臨界状態の二酸化炭素との二相に分離するおそれがある。一方、超臨界状態の二酸化炭素の使用量が原料液の総質量に対して0.5質量%未満となると他の発泡剤の量を増加させる必要があり、本発明の効果を発揮できなくなるおそれがある。
【0055】
なお、上記のように原料液が二相に分離することを防止する観点から、使用する前にポリイソシアネートと活性水素化合物等の原料液成分の超臨界状態の二酸化炭素に対する溶解度の測定を行い、適切な原料液成分を予め選択して使用してもよく、或いは、改質剤を用いて原料液成分の超臨界状態の二酸化炭素に対する相溶性及び溶解性を増大させてもよい。このような改質剤は、超臨界状態の二酸化炭素の他に液体状態或いは亜臨界状態の二酸化炭素を発泡剤とする場合にも用いてもよい。亜臨界状態又は超臨界状態の二酸化炭素の溶解力は相溶性を変えうる改質剤、例えば任意の界面活性剤や相溶化剤を使用することにより調節することができる。
【0056】
上記の界面活性剤や相溶化剤を超臨界状態、亜臨界状態又は液体状態の二酸化炭素と共に原料液に添加して使用する場合、界面活性剤や相溶化剤の使用量は原料液の総質量に対して0.1〜30質量%であることが好ましい。また、整泡剤も有効な改質剤になりうる。よって、ガン150のミキシングチャンバーを通過して容易に吐出しうる均一な原料液にするべく適切な粘度(例えば、25℃において、50〜3000mPa・s)に調節される。所望の原料液の粘度を逸脱した過剰の二酸化炭素の使用は原料液から多量の二酸化炭素が揮散或いは放散され十分な強度と耐久性を有するポリウレタンフォームが得られない場合がある。原料液の粘度を適切な値に調節することにより、躯体に塗布された時点において残存する未反応の原料液内の反応により内部のセルの分布が均一で平滑性のあるポリウレタンフォームが得られる。
【0057】
また、本発明において、ポリウレタンフォームを形成するための原料液には、少なくともポリイソシアネート、活性水素化合物及び発泡剤が含有されていればよく、他の添加物としては、触媒の他に、例えば、整泡剤、難燃剤、減粘剤等が含有されていてもよい。なお、図1に示したポリウレタンフォームの製造装置において、触媒は活性水素化合物貯蔵容器50に予め混入しておくことが好ましい。
【0058】
上記のポリイソシアネートとしては、例えば、芳香族ポリイソシアネートとしては、2、4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4、4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、2、4−トルエンジイソシアネート、2、6−トルエンジイソシアネート、4、6−ジメチルー1、3−フェニレンジイソシアネート、4、4’−ジベンジルジイソシアネート、9、10−アントラセンジイソシアネート、3、3’−ジメチル−4、4’−ジフェニルジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、2、6’−ジメチル4、4’−ジフェニルジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、2、4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4、4’−ジフェニルメタンジイソシアネート等が挙げられる。
【0059】
また、脂肪族ジイソシアネートとしては、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。更に、脂環族ジイソシアネートとしては、イソフホロンジイソシアネート、水素添加TDI(トルエンジイソシアネート)、水素添加MDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)等が挙げられる。また、上記の芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート又は脂環族ジイソシアネートのイソシアネート基の一部をウレタン及び/又はウレアに変性したものものを用いてもよく、イソシアネート基の一部をビュウレット、アロファネート、カルボジイミド、オキサジリドン、アシド、イミド等に変性したものを用いてもよい。
【0060】
更に、上記の中でもポリイソシアネートはMDI系ポリイソシアネートであることが好ましく、下記式(1)で表されるポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートであることがより好ましい。なお、下記式(1)中、nは0〜8の整数を示す。また、下記式(1)で表されるポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートを用いる場合でも、上記のポリイソシアネートの少なくとも1種を併用してもよい。
【化1】
【0061】
ポリイソシアネートに対して活性な活性水素化合物としては、例えば、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、3−メチル−1、5−ペンタンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、シュークローズ、グルコース、フラクトースソルビトール、メチルグリコキシド等の活性水素を有する化合物のうち少なくとも1種が挙げられる。また、例えば、上記の他の活性水素を有する化合物としては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ジエチレントリアミン、トルエンジアミン、メタフェニレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、キシリレンジアミン等のようなアミンのうちの少なくとも1種が挙げられる。
【0062】
更に、活性水素化合物としてポリエーテルポリオールを使用してもよく、ポリエーテルポリオールとしては、例えば、上記例示した活性水素化合物のうちの少なくとも一種を開始剤として、アルキレンオキサイド等のモノマーを公知の方法により付加重合することによって得られるものが挙げられる。なお、付加重合反応に使用するモノマーとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、グリシジルエーテル、メチルグリシジルエーテル、t−ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル等が挙げられる。
【0063】
また、活性水素化合物としてポリエステルポリオールを使用してもよく、ポリエステルポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、3−メチルー1、5−ペンタンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ビスフェノールAのような少なくとも2つ以上のヒドロキシル基を有する化合物のうちの少なくとも1種と、例えば、アジピン酸、マロン酸、コハク酸、酒石酸、ピメリン酸、セバシン酸、シュウ酸、フタル酸、テレフタル酸、アゼライン酸、トリメリット酸、グルタコン酸、α−ヒドロムコン酸、β−ジエチルサクシン酸、ヘミメリチン酸、1、4−シクロヘキサンジカルボン酸等のような少なくとも2つ以上のカルボキシル基を有する化合物のうちの少なくとも1種とを使用し、公知の方法によって製造したものが挙げられる。
【0064】
更に、上記のポリエステルポリオールの他に、ポリアルキレンテレフタレートポリマーと低分子ジオールとのエステル交換により生成されるポリエステルポリオールも使用することができる。なお、低分子ジオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ブタンジオール、グリセロール、トリメチロールプロパン、シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。
【0065】
また、本発明においては、原料液におけるイソシアネートインデックスが0.95〜2.0であることが好ましい。ここで、イソシアネートインデックスとは、ポリイソシアネートと活性水素基含有化合物との配合当量比(イソシアネート基/活性水素基当量比)を示す。イソシアネートインデックスが0.95未満であると、得られるポリウレタンフォームの圧縮強度が小さくなるおそれがある。一方、イソシアネートインデックスが2.0を超えると、通常のウレタン化触媒では未反応のポリイソシアネートが残りやすい。また、上記と同様の観点から、原料液におけるイソシアネートインデックスは1.0〜1.5であることがより好ましい。
【0066】
ポリイソシアネートと活性水素基含有化合物とのウレタン化反応を進行させるための触媒は特に限定されず、例えば公知の触媒を使用することができる。例えば、ジブチル錫アセテート、ジブチル錫ジラウレート等の錫化合物、塩化物、塩化亜鉛、臭化亜鉛、塩化錫等の金属ハロゲン化物、トリエチレンジアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、トリメチルアミノエチルピペラジン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、ジメチルシクロヘキシルアミン等のアミン系化合物があげられる。また、公知の第4級アンモニウム塩化合物、トリマー化触媒などが挙げられこれらの単独もしくは混合物が使用される。
【0067】
原料液に含有させる整泡剤は特に限定されるものではなく、例えば、硬質ポリウレタンフォームの製造において効果のあるものは全て利用できる。例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル等のポリオキシアルキレン系の整泡剤、オルガノシロキサン等のシリコーン系の整泡剤を使用してもよい。
【0068】
次に、発泡体形成工程について説明する。発泡体形成工程は、ガン150のミキシングチャンバー内で発泡剤を含んだポリオール成分(活性水素化合物)とポリイソシアネート成分とが混合されて躯体上に吐出されるので、ポリイソシアネートと活性水素化合物との反応が進行しポリウレタンが形成されると同時に、発泡剤により気泡(セル)構造が形成され、かつ、硬化が進行しポリウレタンフォームが躯体上に形成される。ここで、躯体とは、コンクリートの擁壁、地盤、地盤上に敷設(施工)された不織布や樹脂層のことである。
【0069】
ここで、ガン150より放出された原料液160は、発泡剤として使用する超臨界状態、亜臨界状態又は液体状態の二酸化炭素の冷却効果により、躯体に達する前に外部雰囲気の温度近く、或いはそれ以下の温度にまで急速に冷却される。そのため、従来の原料液を加熱する形式の発泡体の製造方法では使用する発泡剤の揮発性のために発泡剤の損失が多く発生したが、これに対して、本発明のポリウレタンフォームの製造方法では上記の冷却効果により、ポリウレタンフォーム中のセル核が安定に形成されると同時に、揮発性発泡剤の多くがフォームセル中に残存し、躯体に発泡されたフォームセルサイズの微細化、フォームの平滑性、気泡の安定性に役立つ。またセルサイズが微細であることにより、より強靭で軽量のポリウレタンフォームが得られる。なお、ガン150から躯体までの距離は特に限定されるものではないが、一般的にはミストの拡散性等の作業性の観点から100mm〜2000mmであることが好ましい。
【0070】
また、本発明のポリウレタンフォームの製造方法は、後述する盛土の施工の他に、裏込め用途、自立壁等に適用することができる。
【0071】
次に、本発明の盛土の施工方法について説明する。本発明の盛土の施工方法は、ポリイソシアネートと活性水素化合物と発泡剤とを含む原料液を使用し、ポリウレタンフォームからなる発泡体層を含む盛土を盛土構築場所において形成する盛土の施工方法であって、発泡剤として超臨界状態、亜臨界状態又は液体状態の二酸化炭素を用いる方法であればよく、その他の施工手順や施工場所等の条件は特に限定されないが、本発明の盛土の施工方法おいては、前述の本発明のポリウレタンフォームの製造方法に基づいて製造したポリウレタンフォームを発泡体層に用いることが好ましい。
【0072】
図1に示したような本発明のポリウレタンフォームの製造方法に基づくポリウレタンフォームの製造装置はコンパクトに構成することができるので、盛土構築場所において、優れた強度と耐久性を有する軽量の盛土を迅速かつ容易に構築することができる。また、施工中における環境に与える負荷を従来よりも低減することができる。更に、工期を大幅に短縮することができる。
【0073】
図2は、本発明の盛土の施工方法に基づき形成された盛土の一例の構成を示す該略断面図である。以下、図2に示す盛土2の施工方法について説明する。
【0074】
先ず、急峻な地盤300の傾斜面F300に、金属板、コンクリート板等からなる擁壁220を設工する。次に、傾斜面F300と擁壁220との間にできる空隙部分に、例えば、図1に示したポリウレタンフォームの製造装置1を用いてポリウレタンフォームの原料液を注入し、該空隙部分にポリウレタンフォームからなる発泡体層200を形成する。発泡体層200の形成方法としては、亀裂が発生しないようするため層の厚さが30〜100mm程度である層を地盤にちかい下部の側から順次積層して形成する方法が好ましい。次に、発泡体層200の上部の面に、擁壁220から傾斜面F300にかけてコンクリート床板(図示せず)をかけ渡し、その上にアスファルトを敷設して舗装道路230を完成させる。このとき、舗装道路230にアンカー250を連結し、該アンカー250を地盤300中に埋め込むことにより擁壁220の補強を図る。
【0075】
なお、ポリウレタンフォームからなる発泡体層200と傾斜面F300との間には、必要に応じてポリウレタン塗膜層を形成してもよい。また、ポリウレタンフォームからなる発泡体層200は通水性がないので、傾斜面F300に沿って流れる雨水を排水するため、排水通路(図示せず)を付設してもよく、不織布などからなる透水層(図示せず)を発泡体層200と傾斜面F300との間に設けてもよい。更に、擁壁220にもアンカー(図示せず)を連結し、該アンカーを地盤300中に埋め込むことにより擁壁220の補強を図ってもよい。
【0076】
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
【0077】
例えば、上記の実施形態においては、原料液調製工程において、発泡剤となる超臨界状態、亜臨界状態又は液体状態二酸化炭素をポリイソシアネートよりも先に活性水素化合物に混入させる場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、超臨界状態、亜臨界状態又は液体状態二酸化炭素は、活性水素化合物よりも先にポリイソシアネートに混入させてもよく、ポリイソシアネートと活性水素化合物との両方に混入させてもよい。例えば、図1における活性水素化合物貯蔵容器50とポリイソシアネート貯蔵容器110の設置位置を変える等して液化二酸化炭素をポリイソシアネートに混合する構成としてもよい。更に、図1において、流体ラインL30を分岐して例えば流体ラインL120に接続し、流体ラインL30内の液化二酸化炭素をポリイソシアネートとポリオールの両方に混合してもよい。
【0078】
また、上記のポリウレタンフォームの製造装置1においては、スプレーされる液の温度を一定に保持する観点からガン自身150の保温を行うためのヒータなどの保温手段(図示せず)を設けてもよい。更に、装置を構成する各流体ライン内を流通する流体の温度を保持する観点から、各流体の保温を行うためのヒータなどの保温手段(図示せず)を設けてもよい。
【0079】
更に、上記のポリウレタンフォームの製造装置1においては、スプレーノズルを備えたガン150を用いて原料液を外部に吐出する場合について説明したが、原料液を外部に吐出する手段は特にこれに限定されるものではなく、例えばミキシングヘッドを用いてもよい。
【0080】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明の盛土の施工方法及び土木用ポリウレタンフォームの製造方法の内容をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0081】
(実施例1〜実施例14)
表1に示す配合比でポリオールA(シュークロースアミン系ポリエーテルポリオール、水酸基価;300KOHmg/g、粘度(25℃);1500mPa・s)、ポリオールB(エチレンジアミン系ポリエーテルポリオール、水酸基価;760KOHmg/g、粘度(25℃);50000mPa・s)、整泡剤(シリコーン系整泡剤)、触媒(ペンタメチルジエチレントリアミン)、粘度調製剤(トリスクロロプロピルフォスフェート)及び水を配合したポリオールを含む液を調製した。一方、ポリイソシアネート(ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、NCO基含有量;31質量%、粘度(25℃);350mPa・s)を準備した。
【0082】
その後、ガスマーアドミラル社製のH−2000発泡機とガスマーアドミラル社製のモデルGX−7ガンを使用して、ポリオールとポリイソシアネートを混合し、更に発泡剤となる二酸化炭素を混入させて原料液とするとともにこれを開口部を有する木箱(内部の空間が1800×1800×1000mmの大きさの直方体)に向けて吐出してポリウレタンフォームを木箱の内部に形成した。なお、このときの原料液の噴射条件を表2及び表3に示す。
【0083】
なお、表2に示す二酸化炭素の含有量は、100×(導入した二酸化炭素の質量)/(二酸化炭素を含む原料液の総質量)で表される値である。また、木箱の内部に形成するポリウレタンフォームの層は一度の吐出により高さが50mmとなるように形成し、その後10分の間隔をおいて繰り返し積層して、最終的に高さ1000mmとなるように形成した。また、実施例1〜実施例14の原料液の調製において、実施例1〜実施例12及び実施例14は二酸化炭素をポリオールに予め混入し、実施例13においてはポリイソシアネートに二酸化炭素を予め混入した。
【0084】
なお、表2〜表5中の「NCO/OH」の値は前述のイソシアネートインデックスを示す。
【0085】
(実施例15〜実施例18)
二酸化炭素と水の配合比を表4に示す値にしたこと以外は表1に示す配合比で、実施例1〜実施例14と同様の手順でウレタンフォームを製造した。
【0086】
(比較例1及び比較例2)
二酸化炭素を使用しなかったこと以外は表1に示す配合比で、実施例1〜実施例14と同様の手順でウレタンフォームを製造した。
【0087】
[評価試験]
以上のようにして得られた実施例及び比較例のポリウレタンフォームの層に関して、ポリウレタンフォームの亀裂の発生の程度、ポリウレタンフォームの内部に形成されたセルの状態、ポリウレタンフォームの内部温度、ポリウレタンフォームの密度、ポリウレタンフォームの圧縮強度を以下の方法で評価し、この結果を表2〜表5に示す。
【0088】
(1)ポリウレタンフォームの亀裂の発生の程度の評価
ポリウレタンフォームの層の形成直後から24時間経過後にポリウレタンフォームの層を2等分して目視観察し、内部に亀裂の発生が確認されるか否かを調べた。
【0089】
(2)ポリウレタンフォームの内部に形成されたセルの状態、
ポリオールとポリイソシアネートの混合が良好で、セルが細かく均一に分布しており、むらのないものを3、やや粗いがむらのないものを2、混合が不良で粗く、むらのあるものを1とした。
【0090】
(3)ポリウレタンフォームの内部温度
形成したポリウレタンフォームの層の中心部の温度の最高値を熱電対で測定しポリウレタンフォームの内部温度とした。この温度はポリウレタンフォーム自体の熱的劣化を防止する観点から100℃〜170℃であることが好ましく。170℃〜200℃を超えるとポリウレタンフォーム自体の熱的劣化が進行してしまう。
【0091】
(4)ポリウレタンフォームの密度
ポリウレタンフォームの層の亀裂がない部分から100×100×30mmの試験片を採取し、JIS A9511規定の密度の測定方法に準拠してポリウレタンフォームの密度を測定した。
【0092】
(5)ポリウレタンフォームの圧縮強度
ポリウレタンフォームの層の亀裂がない部分から100×100×30mmの試験片を採取し、JIS K7220規定の圧縮強度の測定方法に準拠してポリウレタンフォームの1%歪時の圧縮強度を測定した。
【0093】
【表1】
【0094】
【表2】
【0095】
【表3】
【0096】
【表4】
【0097】
【表5】
【0098】
(実施例19)
図2に示した地盤と同様の急峻な地盤300上に、本発明の盛土の施工方法及び土木用ポリウレタンフォームの製造方法に基づき、図2に示したものと同様の構成を有する盛土2を実験的に作製した。なお、傾斜面F300とコンクリート板からなる擁壁220との間にできる空隙部分{最大深さ(高さ);3000mm、最大巾;3000mm、長さ;4000mm}に、ポリウレタンフォームを形成する際の条件は先に述べた実施例7と同様の条件とした。
【0099】
また、ポリウレタンフォームからなる発泡体層200を形成する際に、地盤300に向けて一度に吐出させる原料液の量は発泡体層200の高さが50mmとなる量に調節し、1日の積層高さは1500mmとし、2日間かけて発泡体層200の形成を完了した。実際に形成されたポリウレタンフォームからなる発泡体層200は、形成中の内部発熱量が少ないため内部に亀裂の発生が認められなかった。また、発泡体層200は、構築場所の地盤300の傾斜面F300の形状にうまくなじみこれに一体化した強靭で耐久性の高い構造体として形成されていた。
【0100】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の盛土の施工方法によれば、盛土構築場所において、優れた強度と耐久性を有する軽量の盛土を迅速かつ容易に構築できるとともに、施工中の環境に与える負荷を十分に小さくすることができる。また、本発明の土木用ポリウレタンフォームの製造方法によれば、使用場所において、優れた強度と耐久性を有するポリウレタンフォームを任意の大きさ及び形状で迅速かつ容易に形成することができるとともに、製造中の環境に与える負荷を十分に小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の盛土の施工方法及び本発明の土木用ポリウレタンフォームの製造方法に基づきポリウレタンフォームを製造するための装置の基本構成の一例を示す系統図である。
【図2】 本発明の盛土の施工方法に基づき形成された盛土の一例の構成を示す該略断面図である。
【符号の説明】
1…ウレタンフォーム製造装置、2…盛土、10…液化二酸化炭素ボンベ、12,62,64…開閉弁、20…熱交換器、30…圧縮計量ポンプ、31…ピストン、50…活性水素化合物貯蔵容器、60…チラー、70…圧縮計量ポンプ、80…スタテイックミキサー、90…ヒータ、100…加熱ホース、110…ポリイソシアネート貯蔵容器、120…圧縮計量ポンプ、130…ヒータ、140…加熱ホース、150…スプレーノズルを備えたガン、160…ポリウレタンフォーム形成用の原料液、200…ポリウレタンフォームからなる発泡体層、220…擁壁、230…舗装道路、250…アンカー、300…地盤、F300…地盤の傾斜面、L10…流体ライン、L20…伝熱管、L21,L30,L50,L60,L61,L63,L70,L80,L90,L110,L120,L130…流体ライン。
Claims (4)
- ポリイソシアネートと活性水素化合物と発泡剤とを含む原料液を使用し、ポリウレタンフォームからなる発泡体層を含む盛土を盛土構築場所において形成する盛土の施工方法であって、
前記発泡剤として超臨界状態、亜臨界状態又は液体状態の二酸化炭素と水とを用い、
前記二酸化炭素の使用量が、前記原料液の総質量に対して1〜5質量%であること、を特徴とする盛土の施工方法。 - 前記原料液におけるイソシアネートインデックスが0.95〜2.0であることを特徴とする請求項1に記載の盛土の施工方法。
- ポリイソシアネートと活性水素化合物と発泡剤とを含む原料液を調製する原料液調製工程と、
前記原料液を使用して、前記ポリイソシアネートと前記活性水素化合物とを反応させるとともに得られるポリウレタンの発泡硬化を進行させ、ポリウレタンフォームを形成する発泡体形成工程と、を有しており、
前記発泡剤として超臨界状態、亜臨界状態又は液体状態の二酸化炭素と水とを用い、
前記二酸化炭素の使用量が、前記原料液の総質量に対して1〜5質量%であること、を特徴とする土木用ポリウレタンフォームの製造方法。 - 前記原料液におけるイソシアネートインデックスが0.95〜2.0であることを特徴とする請求項3に記載の土木用ポリウレタンフォームの製造方法。
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