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JP4586658B2 - ステアリング装置 - Google Patents

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JP4586658B2
JP4586658B2 JP2005202871A JP2005202871A JP4586658B2 JP 4586658 B2 JP4586658 B2 JP 4586658B2 JP 2005202871 A JP2005202871 A JP 2005202871A JP 2005202871 A JP2005202871 A JP 2005202871A JP 4586658 B2 JP4586658 B2 JP 4586658B2
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Description

本発明はステアリング装置、特にチルト位置調整機構を備えた車両のためのステアリング装置に関する。
チルト位置調整機構は、運転者の体型及び好みにあわせて、最も運転しやすい位置にステアリングホィールの傾斜角度を調整するための機構である。ステアリングホィールの傾斜角度の調整時には、一旦、コラムクランプ装置がアンクランプ状態にされ、その状態でステアリングホィールの傾斜角度を調整したのち、再度クランプ状態にされる。
また、二次衝突時に運転者に加わる衝撃力を緩和するために、コラムが二次衝突時の衝撃力で車体から離脱して車体前方側にコラプス移動する時に、衝撃荷重を緩和するための衝撃エネルギー吸収機構がある。
このようなチルト位置調整機構と衝撃エネルギー吸収機構を有するステアリング装置として、特許文献1のステアリング装置がある。図7から図10は、チルト位置調整機構と衝撃エネルギー吸収機構を有する従来のステアリング装置である。図7は従来のステアリング装置の通常の状態を示す正面図である。図8は図7の平面図である。図9は図7の右側面図である。図10は図7の二次衝突時の状態を示す正面図である。
インナーコラム10の外周には、軸方向に摺動可能にアウターコラム11が嵌合している。アウターコラム11には、ステアリングシャフト12が回転可能に軸支され、ステアリングシャフト12の右端(車体後方側)には、ステアリングホイール(図示せず)が固定されている。
アウターコラム11の左側(車体前方側)には、アウターコラム11を左右両側から挟み込むようにして、上部ブラケット(車体取付けブラケット)3が取付けられている。上部ブラケット3は、車体前方側に離脱可能に車体16に取付けられている。
アウターコラム11は、二次衝突時にステアリングホイールに運転者が衝突して大きな衝撃力が作用すると、車体16から上部ブラケット3が車体前方側に離脱し、インナーコラム10に案内されて車体前方側にコラプス移動し、衝撃エネルギーを吸収する。上部ブラケット3には、ワイヤー状のエネルギー吸収部材31が取付けられていて、この衝突の衝撃エネルギーを塑性変形して吸収する。
インナーコラム10の車体前方側(左側)には、操舵補助部(電動アシスト機構)20のハウジング21の右端がボルトによって固定される。操舵補助部20は、電動モータ23、減速ギヤボックス部24、出力軸25等から構成されている。操舵補助部20は、枢動ピン22が、図示しない下部ブラケットによって車体に枢動可能に軸支されている。
ステアリングシャフト12が回転すると、その回転力が図示しないトーションバーを介して出力軸25に伝達され、操舵輪側の抵抗によって、トーションバーに捩れが生じる。この捩れによって磁束が増減し、この磁束の増減をインダクタンスの変化として検出することによって、トーションバーに作用するトルクを検出し、電動モータ23を所要の操舵補助力で駆動して、減速ギヤボックス部24の減速機構を介して出力軸25に伝達する。
出力軸25の回転は、出力軸25の左端にボルト26で固定されるカルダンジョイント27、カルダンジョイント27の車体前方側に接続される図示しない中間シャフトから、図示しないピニオンシャフトを経由して、ステアリングギヤに伝達され、車輪の操舵角を変えることができる。
上部ブラケット(車体取付けブラケット)3には、上部ブラケット3の上部にアウターコラム11の軸心の左右両側に延びるフランジ部36が形成され、フランジ部36に形成された切欠き溝37、37の左右両側縁部にカプセル38、38が嵌め込まれている。上部ブラケット3はアウターコラム11の軸心に対して、左右対称構造を有している。
上部ブラケット3及びアウターコラム11は金属等の導電性材料で構成されており、切欠き溝37、37は、フランジ部36の車体後方側に開口している。切欠き溝37、37には、金属(アルミニウム等の軽合金)等の導電性材料で構成されたカプセル38、38が嵌め込まれ、カプセル38、38は、各々4本の剪断ピン382によって、フランジ部36に結合されている。また、カプセル38、38は、カプセル38に形成された長溝状のボルト孔381に挿通したボルト383、及び、ナット384によって、車体16に固定されている。
よって、ステアリングホイールの周囲に配置されたホーン等の電気機器の接地線は、アウターコラム11、フランジ部36から、カプセル38と接触する車体16に接続される。二次衝突時の衝撃で運転者がステアリングホイールに衝突し、車体前方側に強い衝撃力が加わると、フランジ部36は車体前方側にコラプス移動して、剪断ピン382が剪断する。
衝撃エネルギー吸収部材31は、断面が円形の一本のワイヤーで構成されている。この衝撃エネルギー吸収部材31は、その長さの中間位置で、カプセル38、38の車体後方端に沿って、コの字形に折り曲げられて車体前方側に向って直進する直線部311、311を有している。
この直線部311、311は、フランジ部36の車体前方端を通過した後、U字形に車体下方側に折り曲げられたU字部312、312を形成した後、車体後方側に向って直進し、フランジ部36の下面まで延びている。フランジ部36の車体前方端には、U字形に車体下方側に折り曲げられたU字部361が形成されている。
また、上部ブラケット3は、上板32と、この上板32から下方に延びる側板33、34を有している。上記アウターコラム11には、アウターコラム11の上方に突出して、ディスタンスブラケット13が一体的に形成されている。ディスタンスブラケット13の側板14、15は、上部ブラケット3の側板33、34の内側面331、341に摺動可能に接している。
上部ブラケット3の側板33、34には、チルト調整用長溝35、35が形成されている。チルト調整用長溝35、35は、上記した車体前方側に設けられた枢動ピン22を中心とする円弧状に形成されている。
丸棒状の締付けロッド5が、上記チルト調整用長溝35、35を通して、図9の右側から挿入されている。締付けロッド5の右端には円筒状の頭部51が形成されている。締付けロッド5の左端外周には、固定カム53、可動カム54、操作レバー55、スラスト軸受56、ナット57が、この順で外嵌され、ナット57の内径部に形成された雌ねじ(図示せず)が、締付けロッド5の左端に形成された雄ねじ58にねじ込まれている。締付けロッド5の左端外周には、矩形断面の回り止め部(図示せず)が形成されており、この回り止め部によって、固定カム53が、締付けロッド5に対して回り止めされる。
固定カム53と可動カム54の対向する端面には、相補的な傾斜カム面が形成され、互いに噛み合っている。可動カム54の左側面に連結された操作レバー55を手で操作すると、可動カム54が固定カム53に対して回動する。この締付けロッド5、固定カム53、可動カム54、操作レバー55等が、所望のチルト位置で上部ブラケット3にアウターコラム11をクランプするクランプ装置を構成している。
操作レバー55をクランプ方向に回動すると、固定カム53の傾斜カム面の山に可動カム54の傾斜カム面の山が乗り上げ、締付けロッド5を図9の左側に引っ張ると同時に、固定カム53を図9の右側に押す。
右側の側板34は、締付けロッド5の頭部51の左端面によって左側に押され、側板34を内側に変形させ、側板34の内側面341をディスタンスブラケット13の側板15に強く押しつける。
同時に、左側の側板33は、固定カム53の右端面によって右側に押され、側板33を内側に変形させ、側板33の内側面331をディスタンスブラケット13の側板14に強く押しつける。このようにして、アウターコラム11のディスタンスブラケット13を、上部ブラケット3に強固に締付けることができる。従って、上部ブラケット3に対してアウターコラム11が固定され、アウターコラム11を所望のチルト位置で上部ブラケット3にクランプすることができる。
次に、運転者が操作レバー55を締付解除方向に回動すると、フリーな状態における間隔がディスタンスブラケット13の側板14、15の外側の幅より広く設定された上部ブラケット3の側板33、34が、挟持方向と反対の方向へそれぞれ弾性復帰する。
そこで、前記アウターコラム11は、上部ブラケット3の側板33、34に対してフリーな状態となるため、前記締付けロッド5をチルト調整用長溝35に案内させつつチルト方向に変位させることで、ステアリングホイールのチルト方向の調整を任意に行うことができる。
上記上部ブラケット3のフランジ部36とディスタンスブラケット13との間には、ディスタンスブラケット13を常時車体上方側に向って付勢するねじりコイルばね39が設けられている。ねじりコイルばね39のコイル部391、391の下方から車体後方側に水平に延びるU字部392が形成され、このU字部392が、ディスタンスブラケット13の側板14、15の上方を連結する上板131の下面に当接している。
また、コイル部391、391の上方から各々車体後方側に水平に延びた後、鉤状に折り曲げられた鉤部393、393が、フランジ部36の係合溝362、362に係合している。従って、ねじりコイルばね39は、ディスタンスブラケット13を介して、アウターコラム11を車体上方側に常時付勢している。
従って、図7から図10に示す従来のステアリング装置では、ステアリングホイールのチルト方向の調整を行うために、操作レバー55を締付解除方向に回動すると、ねじりコイルばね39の付勢力によって、アウターコラム11には、常時車体上方側に付勢力が作用している。従って、アウターコラム11はチルト方向に重量がバランスし、ステアリングホイールのチルト方向の調整を軽い力で行うことができる。
また、二次衝突時の衝撃で、アウターコラム11及び上部ブラケット3が車体前方側に移動すると、衝撃エネルギー吸収部材31は、U字部312、312がフランジ部36の車体前方端のU字部361によってしごかれて塑性変形し、二次衝突時の衝撃エネルギーを吸収して、運転者の安全を確保している。
しかしながら、上記した従来のステアリング装置では、二次衝突時の衝撃で上部ブラケット3が車体前方側に移動してカプセル38から離脱すると、アウターコラム11が車体下方側に回転して落下するため、二次衝突時の車体前方側へのコラプス移動が円滑に行われず、二次衝突時の衝撃力の吸収が不十分になる恐れがあった。
また、このステアリング装置を車体に組み付ける際、ステアリング装置を手で支えながら、ステアリング装置の車体への締結作業を行う必要があるため、組み付け作業性が良くないという問題があった。
特開2004−9796号公報
本発明は、車体への組み付け作業性が良好で、二次衝突時の車体前方側へのコラプス移動を円滑に行われるようにしたステアリング装置を提供することを課題とする。
上記課題は以下の手段によって解決される。すなわち、第1番目の発明は、車体に取付け可能で、二次衝突時に車体前方側に離脱可能な車体取付けブラケット、上記車体取付けブラケットにチルト位置が調整可能に支持されると共に、ステアリングホイールを装着したステアリングシャフトを回動可能に軸支したコラム、所望のチルト位置で上記車体取付けブラケットに上記コラムをクランプするクランプ装置、上記車体とコラムとの間に連結可能で、上記コラムを車体上方側にかつ車体後方側に付勢する付勢部材を備えたことを特徴とするステアリング装置である。
番目の発明は、第1番目の発明のステアリング装置において、上記付勢部材は、その下端が上記コラムの軸心と同心に連結された単一の付勢部材であることを特徴とするステアリング装置である。
番目の発明は、第1番目の発明のステアリング装置において、上記付勢部材は、その下端が上記コラムの軸心を挟んで対称な位置に連結された一対の付勢部材であることを特徴とするステアリング装置である。
番目の発明は、第1番目の発明のステアリング装置において、上記付勢部材は引張りコイルばねであることを特徴とするステアリング装置である。
本発明のステアリング装置では、車体とコラムとの間にコラムを車体上方側にかつ車体後方側に付勢する付勢部材を備えている。従って、ステアリング装置を車体に組み付ける際、この付勢部材の付勢力によって、コラムには、車体上方側に付勢力が作用するため、組み付け中にステアリング装置を手で支える必要がなくなるため、組み付け作業が容易になると共に、コラムがチルト方向に重量がバランスしているため、ステアリングホイールのチルト方向の調整を軽い力で行うことができる。
また、二次衝突時の衝撃でコラム及び車体取付けブラケットが車体から離脱した際に、この付勢部材の付勢力によって、コラムには、車体上方側に付勢力が作用する。従って、コラムは車体下方側に回転して落下せず、車体前方側へのコラムのコラプス移動が円滑に行われると共に、この付勢部材の付勢力によって、二次衝突時の衝撃エネルギーを吸収するため、運転者の安全が確保される。
* 第1の実施形態
以下、図面に基づいて本発明の第1の実施形態を説明する。図1は本発明の第1の実施形態のステアリング装置の通常の状態を示す正面図である。図2は図1の平面図である。図3は図1の右側面図である。図4は図1の二次衝突時の状態を示す正面図である。
インナーコラム10の外周には、軸方向に摺動可能にアウターコラム11が嵌合している。アウターコラム11には、ステアリングシャフト12が回転可能に軸支され、ステアリングシャフト12の右端(車体後方側)には、ステアリングホイール(図示せず)が固定されている。
アウターコラム11の左側(車体前方側)には、アウターコラム11を左右両側から挟み込むようにして、上部ブラケット(車体取付けブラケット)3が取付けられている。上部ブラケット3は、車体前方側に離脱可能に車体16に取付けられている。
アウターコラム11は、二次衝突時にステアリングホイールに運転者が衝突して大きな衝撃力が作用すると、車体16から上部ブラケット3が車体前方側に離脱し、インナーコラム10に案内されて車体前方側にコラプス移動する。
インナーコラム10の車体前方側(左側)には、操舵補助部(電動アシスト機構)20のハウジング21の右端がボルトによって固定される。操舵補助部20は、電動モータ23、減速ギヤボックス部24、出力軸25等から構成されている。操舵補助部20は、枢動ピン22が、図示しない下部ブラケットによって車体に枢動可能に軸支されている。
ステアリングシャフト12が回転すると、その回転力が図示しないトーションバーを介して出力軸25に伝達され、操舵輪側の抵抗によって、トーションバーに捩れが生じる。この捩れによって磁束が増減し、この磁束の増減をインダクタンスの変化として検出することによって、トーションバーに作用するトルクを検出し、電動モータ23を所要の操舵補助力で駆動して、減速ギヤボックス部24の減速機構を介して出力軸25に伝達する。
出力軸25の回転は、出力軸25の左端にボルト26で固定されるカルダンジョイント27、カルダンジョイント27の車体前方側に接続される図示しない中間シャフトから、図示しないピニオンシャフトを経由して、ステアリングギヤに伝達され、車輪の操舵角を変えることができる。
上部ブラケット(車体取付けブラケット)3には、上部ブラケット3の上部にアウターコラム11の軸心の左右両側に延びるフランジ部36が形成され、フランジ部36に形成された切欠き溝37、37の左右両側縁部にカプセル38、38が嵌め込まれている。上部ブラケット3はアウターコラム11の軸心に対して、左右対称構造を有している。
上部ブラケット3及びアウターコラム11は金属等の導電性材料で構成されており、切欠き溝37、37は、フランジ部36の車体後方側に開口している。切欠き溝37、37には、金属(アルミニウム等の軽合金)等の導電性材料で構成されたカプセル38、38が嵌め込まれ、カプセル38、38は、各々4本の剪断ピン382によって、フランジ部36に結合されている。また、カプセル38、38は、カプセル38に形成された長溝状のボルト孔381に挿通したボルト383、及び、ナット384によって、車体16に固定されている。
よって、ステアリングホイールの周囲に配置されたホーン等の電気機器の接地線は、アウターコラム11、フランジ部36から、カプセル38と接触する車体16に接続される。二次衝突時の衝撃で運転者がステアリングホイールに衝突し、車体前方側に強い衝撃力が加わると、フランジ部36は車体前方側にコラプス移動して、剪断ピン382が剪断する。
また、上部ブラケット3は、上板32と、この上板32から下方に延びる側板33、34を有している。上記アウターコラム11には、アウターコラム11の上方に突出して、ディスタンスブラケット13が一体的に形成されている。ディスタンスブラケット13の側板14、15は、上部ブラケット3の側板33、34の内側面331、341に摺動可能に接している。
上部ブラケット3の側板33、34には、チルト調整用長溝35、35が形成されている。チルト調整用長溝35、35は、上記した車体前方側に設けられた枢動ピン22を中心とする円弧状に形成されている。
丸棒状の締付けロッド5が、上記チルト調整用長溝35、35を通して、図3の右側から挿入されている。締付けロッド5の右端には円筒状の頭部51が形成されている。締付けロッド5の左端外周には、固定カム53、可動カム54、操作レバー55、スラスト軸受56、ナット57が、この順で外嵌され、ナット57の内径部に形成された雌ねじ(図示せず)が、締付けロッド5の左端に形成された雄ねじ58にねじ込まれている。締付けロッド5の左端外周には、矩形断面の回り止め部(図示せず)が形成されており、この回り止め部によって、固定カム53が、締付けロッド5に対して回り止めされる。
固定カム53と可動カム54の対向する端面には、相補的な傾斜カム面が形成され、互いに噛み合っている。可動カム54の左側面に連結された操作レバー55を手で操作すると、可動カム54が固定カム53に対して回動する。この締付けロッド5、固定カム53、可動カム54、操作レバー55等が、所望のチルト位置で上部ブラケット3にアウターコラム11をクランプするクランプ装置を構成している。
操作レバー55をクランプ方向に回動すると、固定カム53の傾斜カム面の山に可動カム54の傾斜カム面の山が乗り上げ、締付けロッド5を図3の左側に引っ張ると同時に、固定カム53を図3の右側に押す。
右側の側板34は、締付けロッド5の頭部51の左端面によって左側に押され、側板34を内側に変形させ、側板34の内側面341をディスタンスブラケット13の側板15に強く押しつける。
同時に、左側の側板33は、固定カム53の右端面によって右側に押され、側板33を内側に変形させ、側板33の内側面331をディスタンスブラケット13の側板14に強く押しつける。このようにして、アウターコラム11のディスタンスブラケット13を、上部ブラケット3に強固に締付けることができる。従って、上部ブラケット3に対してアウターコラム11が固定され、アウターコラム11を所望のチルト位置で上部ブラケット3にクランプすることができる。
次に、運転者が操作レバー55を締付解除方向に回動すると、フリーな状態における間隔がディスタンスブラケット13の側板14、15の外側の幅より広く設定された上部ブラケット3の側板33、34が、挟持方向と反対の方向へそれぞれ弾性復帰する。
そこで、前記アウターコラム11は、上部ブラケット3の側板33、34に対してフリーな状態となるため、前記締付けロッド5をチルト調整用長溝35に案内させつつチルト方向に変位させることで、ステアリングホイールのチルト方向の調整を任意に行うことができる。
ディスタンスブラケット13の側板14、15の上方を連結する上板131には、車体後方側に延びる後方延長部132が形成され、この後方延長部132に円形の係合孔133が形成されている。係合孔133の中心は、図2でアウターコラム11を上方から見たとき、アウターコラム11の軸心と同心上に形成されている。この係合孔133に、付勢部材としての引張りコイルばね4の下端に形成された鉤部41が係合している。
また、引張りコイルばね4の上端に形成された鉤部42は、車体16に形成された丸棒状の係合棒161に係合している。係合棒161は、円形の係合孔133よりも車体後方側に配置されている。従って、引張りコイルばね4は、ディスタンスブラケット13を介して、アウターコラム11を車体上方側に、かつ、車体後方側に常時付勢している。
本発明の第1の実施形態では、係合棒161は円形の係合孔133よりも車体後方側に配置されているが、係合棒161と円形の係合孔133の車体前後方向の位置を同一にすることで、引張りコイルばね4の上端の鉤部42と下端の鉤部41とを連結した軸線が、アウターコラム11の軸心に対して直交するように配置してもよい。
また、本発明の第1の実施形態では、図2でアウターコラム11を上方から見たとき、引張りコイルばね4の上端の鉤部42と下端の鉤部41とを連結した軸線が、アウターコラム11の軸心と一致している。他の例として、引張りコイルばね4の上端の鉤部42と下端の鉤部41とを連結した軸線が、アウターコラム11の軸心に平行で、かつ、図2で見て、アウターコラム11の軸心に対して上側または下側にオフセットしていてもよい。さらに他の例として、引張りコイルばね4の上端の鉤部42と下端の鉤部41とを連結した軸線が、アウターコラム11の軸心に対して傾斜していてもよい。
本発明の第1の実施形態では、このステアリング装置を車体に組み付ける際、引張りコイルばね4の上端の鉤部42を、車体16側の係合棒161に係合させた状態で組み付けを行うことができる。従って、引張りコイルばね4の付勢力によって、アウターコラム11には、常時車体上方側に付勢力が作用しているため、組み付け中にステアリング装置を手で支える必要がなくなるため、組み付け作業が容易になる。
また、ステアリングホイールのチルト方向の調整を行うために、操作レバー55を締付解除方向に回動すると、引張りコイルばね4の付勢力によって、アウターコラム11には、常時車体上方側に付勢力が作用しているため、アウターコラム11はチルト方向に重量がバランスし、ステアリングホイールのチルト方向の調整を軽い力で行うことができる。
さらに、二次衝突時の衝撃で運転者がステアリングホイールに衝突すると、図4に示すように、アウターコラム11及び上部ブラケット3が車体前方側に移動して、上部ブラケット3のフランジ部36が剪断ピン382を剪断してカプセル38から離脱する。この時、引張りコイルばね4の付勢力によって、アウターコラム11には、車体上方側に付勢力が作用しているため、アウターコラム11が車体下方側に回転して落下せず、アウターコラム11の車体前方側へのコラプス移動が円滑に行われる。
また、二次衝突時の衝撃で、アウターコラム11及び上部ブラケット3が車体前方側に移動すると、引張りコイルばね4が引張られるため、この引張りコイルばね4の付勢力によって、二次衝突時の衝撃エネルギーを吸収し、運転者の安全が確保される。さらに、アウターコラム11の車体前方側への移動量が大きくなると、それに伴って引張りコイルばね4の付勢力も大きくなるので、アウターコラム11の車体前方側移動端でのピーク荷重の発生を防止することができる。
上記実施形態では、1個の引張りコイルばね4の下端がアウターコラム11の軸心に連結されているが、アウターコラム11の軸心を挟んで対称な位置に一対の引張りコイルばねを配置してもよい。
* 第2の実施形態
以下、図面に基づいて本発明の第2の実施形態を説明する。図5は本発明の第2の実施形態のステアリング装置の通常の状態を示す正面図である。図6は図5の右側面図である。以下の説明では、上記実施形態と異なる構造部分についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、同一部品には同一番号を付して説明する。
第2の実施形態は、第1の実施形態の操舵補助部(電動アシスト機構)20が無く、引張りコイルばね4の下端をディスタンスブラケット13の後方延長部132ではなく、アウターコラム11に直接係合させている。
すなわち、インナーコラム10の車体前方側(左側)には、インナーコラム10を左右両側から挟み込むようにして、ブラケット28が溶接により固定され、ブラケット28に取付けられた枢動ピン22が、下部ブラケット29によって車体16に枢動可能に軸支されている。
アウターコラム11の外周上面には、ディスタンスブラケット13よりも車体後方側の位置に、矩形平板状の係合板17が溶接により固定され、係合板17には円形の係合孔171が形成されている。この係合孔171の中心は、アウターコラム11の軸心と同心上に形成されている。この係合孔171に、付勢部材としての引張りコイルばね4の下端に形成された鉤部41が係合している。
また、引張りコイルばね4の上端に形成された鉤部42は、第1の実施形態と同様に、車体16に形成された丸棒状の係合棒161に係合している。係合棒161は、円形の係合孔171よりも車体後方側に配置されている。従って、引張りコイルばね4は、アウターコラム11を車体上方側に、かつ、車体後方側に常時付勢している。
第2の実施形態においても第1の実施形態と同様に、引張りコイルばね4の付勢力によって、アウターコラム11には、常時車体上方側に付勢力が作用しているため、組み付け中にステアリング装置を手で支える必要がなくなるため、組み付け作業が容易になると共に、アウターコラム11はチルト方向に重量がバランスし、ステアリングホイールのチルト方向の調整を軽い力で行うことができる。
さらに、二次衝突時の衝撃でアウターコラム11及び上部ブラケット3が車体前方側にカプセル38から離脱した際、引張りコイルばね4の付勢力によって、アウターコラム11には、車体上方側に付勢力が作用しているため、アウターコラム11が車体下方側に回転して落下せず、アウターコラム11の車体前方側へのコラプス移動が円滑に行われる。
また、二次衝突時の衝撃で、アウターコラム11及び上部ブラケット3が車体前方側に移動すると、引張りコイルばね4が引張られるため、この引張りコイルばね4の付勢力によって、二次衝突時の衝撃エネルギーを吸収し、運転者の安全が確保される。さらに、アウターコラム11の車体前方側への移動量が大きくなると、それに伴って引張りコイルばね4の付勢力も大きくなるので、アウターコラム11の車体前方側移動端でのピーク荷重の発生を防止することができる。
上記した実施形態では、チルト位置調整機構のみを有するステアリング装置に適用した例を示すが、チルト位置調整機構とテレスコピック位置調整機構の両方を有するステアリング装置に適用することもできる。
本発明の第1の実施形態のステアリング装置の通常の状態を示す正面図である。 図1の平面図である。 図1の右側面図である。 図1の二次衝突時の状態を示す正面図である。 本発明の第2の実施形態のステアリング装置の通常の状態を示す正面図である。 図5の右側面図である。 従来のステアリング装置の通常の状態を示す正面図である。 図7の平面図である。 図7の右側面図である。 図7の二次衝突時の状態を示す正面図である。
符号の説明
10 インナーコラム
11 アウターコラム
12 ステアリングシャフト
13 ディスタンスブラケット
131 上板
132 後方延長部
133 係合孔
14、15 側板
16 車体
161 係合棒
17 係合板
171 係合孔
20 操舵補助部
21 ハウジング
22 枢動ピン
23 電動モータ
24 減速ギヤボックス部
25 出力軸
26 ボルト
27 カルダンジョイント
28 ブラケット
29 下部ブラケット
3 上部ブラケット
31 エネルギー吸収部材
311 直線部
312 U字部
32 上板
33、34 側板
331、341 内側面
35 チルト調整用長溝
36 フランジ部
361 U字部
362 係合溝
37 切欠き溝
38 カプセル
381 ボルト孔
382 剪断ピン
383 ボルト
384 ナット
39 ねじりコイルばね
391 コイル部
392 U字部
393 鉤部
4 引張りコイルばね
41、42 鉤部
5 締付けロッド
51 頭部
53 固定カム
54 可動カム
55 操作レバー
56 スラスト軸受
57 ナット
58 雄ねじ

Claims (4)

  1. 車体に取付け可能で、二次衝突時に車体前方側に離脱可能な車体取付けブラケット、
    上記車体取付けブラケットにチルト位置が調整可能に支持されると共に、ステアリングホイールを装着したステアリングシャフトを回動可能に軸支したコラム、
    所望のチルト位置で上記車体取付けブラケットに上記コラムをクランプするクランプ装置、
    上記車体とコラムとの間に連結可能で、上記コラムを車体上方側にかつ車体後方側に付勢する付勢部材を備えたこと
    を特徴とするステアリング装置。
  2. 請求項1に記載されたステアリング装置において、
    上記付勢部材は、その下端が上記コラムの軸心と同心に連結された単一の付勢部材であること
    を特徴とするステアリング装置。
  3. 請求項1に記載されたステアリング装置において、
    上記付勢部材は、その下端が上記コラムの軸心を挟んで対称な位置に連結された一対の付勢部材であること
    を特徴とするステアリング装置。
  4. 請求項1に記載されたステアリング装置において、
    上記付勢部材は引張りコイルばねであること
    を特徴とするステアリング装置。
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