JP4566051B2 - 吸収性物品の表面シート - Google Patents
吸収性物品の表面シート Download PDFInfo
- Publication number
- JP4566051B2 JP4566051B2 JP2005110374A JP2005110374A JP4566051B2 JP 4566051 B2 JP4566051 B2 JP 4566051B2 JP 2005110374 A JP2005110374 A JP 2005110374A JP 2005110374 A JP2005110374 A JP 2005110374A JP 4566051 B2 JP4566051 B2 JP 4566051B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid
- upper layer
- lower layer
- fiber
- contact angle
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)
- Orthopedics, Nursing, And Contraception (AREA)
Description
本発明の吸収性物品によれば、表面シートの液の透過性が使用中安定に維持され、液の表面流れやウエットバックを使用中長時間防止することができる。
図1及び図2に示す生理用ナプキン1は、本発明の吸収性物品の一実施形態であり、本発明の吸収性物品の表面シートの一実施形態としての表面シート2、液不透過性の裏面シート3、及びこれら両シート間に介在された液保持性の吸収体4を具備し、実質的に縦長に形成されている。
上層21及び下層22は、互いに積層されて部分的に接合されており、また、接合部以外の部位においては互いに密着しているか、上層21及び下層22を積層後の不織布化処理(エアスルー法、スパンレース法など)によって不織布化と同時に一体化されている。
これにより、表面シート2を用いた生理用ナプキン(吸収性物品)の使用開始後の早い段階においては、図4(a)に示すように、表面シート2における、ある特定の部位上に液Aが排出(供給)されると、その液は、矢印A’で示すように、その部位からあまり拡散することなく、親水度が比較的高く維持されている上層21中にスムーズに引き込まれ、更に上層21から下層22にスムーズに移行し、最後には吸収体4に吸収される。下層22が上層21よりも親水度が高い場合には、上層21から親水度の高い下層22に親水性の勾配により一層スムーズに移行し好ましい。
即ち、表面シート2における上層21と下層22とでは、液体に対する親水性の耐久性に差があり、上層21については、液体と接触しても親水性が比較的緩やかにしか低下しないのに対して、下層22については、液体との接触により親水性が比較的早く低下する。そのため、表面シート2に充分な量の液を透過させると、上層21と下層22の親水度の高低関係が逆転する。
そのため、上層21中への液の引き込み性が良好に維持されており、表面シート上に更に排出された液が、上層21中に良好に引き込まれる。これにより、表面シート2の表面を液が流れることが防止され、ナプキンの横や前後からの液漏れ等が防止される。
尚、上層21中に引き込まれた液は、既にある程度の量の液が透過した部位(図中P)からは引き込まれにくくなるが、図4(b)に矢印A”で示されるように、その部位の周囲に存在する親水度が低下していない部位に親水度の勾配により引き込まれ、更には吸収体へと良好に移行する。
また、同様の観点から、下層22を構成する繊維は、液透過前におけるイオン交換水の接触角が60°以下、特に40°以下であり、且つ直径10mmの円内に合計50gのイオン交換水を透過させ、30℃で2時間乾燥した後のイオン交換水の接触角が40°〜100°、特に60°〜95°であることが好ましい。下層22を構成する繊維の液透過前における前記接触角の下限値は、特に制限されないが、初期における液透過性、すなわち吸収体へのスムーズな液移動の点から、20°以上、特に25°以上であることが好ましい。
前述のように上記の液透過後の接触角は、直径10mmの円内に10gのイオン交換水を5回透過させた後に評価するが、直径10mmの円内に10gのイオン交換水を10回透過させた後においても、上層21および下層22は上記接触角であることが好ましい。
キーエンス製マイクロスコープVH−8000に中倍率ズームレンズ(照明リング付)を90°に倒した状態で使用し、500倍の条件に設定して計測を行った。測定用サンプルは、表面シートを、上下層が一体となった状態のまま、MD150mm×CD70mmの大きさにカットしたものを用いた。測定環境は、20℃/50%RHであり、測定用サンプルは、測定面を上向きにした状態として、ウエブ(不織布)のCD方向から観察できるように測定ステージにセットした。
上層の構成繊維の接触角を求める場合は、上層表面の繊維を測定ターゲットとし、下層の構成繊維の接触角を求める場合は、下層表面(吸収体に当接する側の面)の繊維を測定ターゲットとする。通常、多層構造の繊維シートでは、その界面でシートを分けることは可能であるが、界面の状況によっては、別層の繊維が紛れ込む場合がある。このため、何らかの理由で上下層別々に測定しなければならない場合は、重りあっていない面で接触角を測定する。
(イ)繊維上面での接触角を測定する。繊維の上に載った水滴を対象とし、繊維の下まで垂れ下がった水滴や、2本以上の繊維にまたがった水滴では測定しない。
(ロ)繊維が螺旋状等の細かい捲縮を発生している場合は、捲縮が少ないところか、繊維を伸張させて捲縮状態を無くして測定する。
(ハ)接触角の計測結果は、場所を変えた10個の計測値の算術平均とするが、親水度が高いと、計測時繊維上に水滴が留まりにくく、流れてしまう場合がある。その場合、その流れる割合に応じて「接触角」を判断する。
・計測値が10個になるまでに、総測定数(繊維と水との接触が観察された測定箇所の総数,接触後に水滴が流れた場合と流れなかった場合との合計,以下同じ)の40%未満が流れてしまった場合、10個の計測値の平均結果を「接触角」とする。
・計測値が10個になるまでに、総測定数の40%以上が流れてしまった場合、又は、10ヶ所の測定を行った時点で40%以上が流れてしまった場合、「接触角」は20°以下とする。
以下のようにして測定用サンプルを調製する以外は、上述した液透過前の接触角の測定方法と同様にして測定する。
表面シートを150mm×70mmの寸法に切り取り、これを表面シートと同様の寸法に調整した紙(坪量30g/m2のパルプよりなる紙であり、クレープ率が5〜10%のもの)10枚上に重ねて水平面上に載置し、その上に、図5に示す円筒付きのアクリル板を載置した。そして、アクリル板上に重りを置き、表面シートに10g/cm2の荷重が加わるようにした。アクリル板の寸法は長さ200mm×幅100mm×厚み8mm、アクリル板上面からの円筒の高さは50mm、円筒の内径は円筒の上端から40mmまでの大径部は22mm、大径部から下方に5mmまでの範囲においては内径が漸減し、更にその下方の円筒下端までの小径部(高さ5mm)は10mmであった。上記アクリル板にも内径10mmの同軸の孔が設けられていた。大径部と小径部との間における円筒内面は、円筒軸を含む平面による断面形状が円筒軸の左右両側それぞれにおいて直線状であった。アクリル板は、それに設けられている孔が表面シートの中心部に位置するように載置した。場合によっては、注入部分の周囲を予めマーキングしておくことも可能である。尚、予めマーキング等を施す場合は、液の拡散に影響のないマーキング手段を使用するか、測定用サンプル及びアクリル板端部に、MD/CDの中央を示す印をつけ、その中央交差点で測定をおこなう。
このような操作を繰り返して、合計50g(5回)のイオン交換水を注入した後、重り及びアクリル板を取り除き、紙を除去した後の表面シートを、DSR−114S(ISUZU製)電気乾燥機を用いて30℃で2時間乾燥させ、液透過後の表面シートの測定用サンプルとした。尚、接触角の測定は、この測定用サンプルのイオン交換水を透過させた部分(円内)の構成繊維について行う。
上層部分及び下層部分のクレム吸水の測定には、上層及び下層をなるべくダメージがないよう分離した後、各々の部分を単独で測定する。測定には、0.3%の赤色2号(外添)で着色したイオン交換水を用い、セットしてから3分後の水面からの高さをクレム吸水度とした。なお、クレム吸水度は、JIS P8141(1996)「紙及び板紙のクレム法による吸水度試験方法」に準じて実施しているが、測定方向は、MD方向のみを計測している。
また、上層と下層との液通過時間の差は、上層から下層への液の移行性およびウェットバック防止の観点から、2回目の注入については30秒以上が好ましく、50秒以上が更に好ましい。また、同様の観点から、5回目の注入については90秒以上が好ましく、120秒以上が更に好ましい。
(4)液通過時間の測定
液通過速度試験は、上述した「(2)液透過後の構成繊維に対するイオン交換水の接触角(液透過後接触角)の測定方法」と、サンプルと一部手順を除いて、同様に進める。異なる点のみ、以下に示す。
・測定サンプル:表面シートの上層及び下層は別々に測定を行う。表面シートの上層及び下層をその界面で剥離して測定を行うが、新たに上層及び下層を別に作成して測定することも出来る。
・評価手順:10gのイオン交換水を上述の(2)と同様に注入し、注入開始とともに時間の測定サンプル(表面シートの上層又は下層サンプル)の表面からイオン交換水がなくなるまでの時間(液通過時間)を測定する。イオン交換水を1回注入および透過させた後、測定サンプルは30℃で2時間乾燥させて、同じ箇所について2回目の注入および液通過時間の測定を行う。同様にして、液透過後の乾燥を繰り返して、5回の液透過を行う。尚、1回透過後に乾燥させた測定サンプルは、透過箇所において接触角を測定するが、測定は同じサンプルでも、同様に液透過および乾燥をおこなった別の測定サンプルでもよい。イオン交換水の注入開始から180秒を経過しても、測定サンプルの表面からイオン交換水がなくならない(液透過しない)場合、液通過時間は180秒以上として、接触角の測定および次の液通過時間の測定は行わない。
疎水性繊維を親水油剤で親水化する方法としては、繊維集合体形成前の繊維を親水油剤で処理(浸漬(ディッピング法)、スプレー、グラビアコート、印刷等)する方法、繊維形成用の樹脂に親水油剤を練り込みブリードアウトさせる方法、繊維集合体を形成した後の該繊維集集合体合体を親水油剤で処理する方法等が挙げられるが、繊維集合体形成前の繊維を親水油剤で処理するディッピング法が親水性を安定的に発現し、繊維を不織布化する際に必要となる工程性油剤(カード法によるウエブ形成時の摩擦低減用)の観点から好ましい。
親水油剤で親水化された疎水性繊維の上層中21の含有量は、上層21の全質量中50〜100%、特に80〜100%であることが好ましい。また、親水油剤の付着量は、疎水性繊維の0.2から1.0質量%であることが、繊維表面に親水性を安定して発現させ、べたつき感などの風合いの低下を防ぐ観点から好ましい。
親水油剤で親水化された疎水性繊維の下層中22の含有量は、下層22の全質量中50〜100%、特に80〜100%であることが好ましい。また、疎水性繊維に対する親水油剤の付着量は0.2から1.0質量%であることが繊維表面に親水性を安定して発現させ、加工性低下(吸収体の表面を親水性油剤で汚染させることによる熱的・接着剤による接合の低下など)を防ぐ観点から好ましい。
下層22の見掛け密度を上層21よりも高くする方法としては、下層22を構成する繊維の繊度を上層21を構成する繊維の繊度よりも大きくする方法、及び/又は下層22を構成する繊維の繊維間距離を上層21を構成する繊維の繊維間距離よりも小さくする方法を用いることができる。
上層及び下層を剥離した後、0.5g/cm2荷重となるように調整したプレート(あるいは重りをのせたプレート)を乗せて、厚みを観察する(厚みの観察はそのMD/CD端部のいずれかでおこなうため、MD/CD端部において前記荷重となるようプレートを調整する)。観察には、キーエンス製マイクロスコープVH−8000に低倍率から中倍率ズームレンズ(照明リング付)を90°に倒した状態で使用する。得られた厚みの値を以下の式に代入することにより見掛け密度を算出する。
見掛け密度(g/cm3)=〔不織布の坪量(g/m2)/厚み(mm)〕×103
例えば、上層21及び下層22は、それぞれ平面状であっても良いが、図6又は図7に示すように、少なくとも上層21側に凹凸を有していることが、表面の液残り防止、ドライ感の向上等の観点から好ましい。図6に示す例においては、上層21と下層22とが熱エンボス処理により部分的に熱融着されており、上層21の熱融着部23以外の部分が、着用者の肌側に向かって隆起する凸部24を形成し、前記熱融着部23が凹部を形成している。図7に示す例においては、上層21及び下層22を貫通し、開口周縁部25が下層22側に突出する立体開孔26が形成されている。図7の表面シートは、多数の穿孔ピンを周面に有する押し型ロールと、穿孔ピンが挿入される多数の受け孔を有する受け型ロールとの間に挿通して立体開孔26を形成する際の加熱及び加圧により上層21と下層22とが一体化されている。
実施例で用いた表面シートは、下記の繊維及び製法により、不織布化されているものである。
(使用繊維)
繊維は、親水性油剤成分を溶解した水溶液に浸された後、乾燥工程を経て、所定量の親水性油剤成分が繊維表面上に付着される(いわゆるディッピング法)。ここで、親水性油剤には、不織布製造時必要とされる各種工程性成分(例えばカーディング工程時の摩擦低減目的成分)も含んでいる。また、前記水溶液中に溶解される親水性油剤成分の量(濃度)は、各繊維が保持する水溶液の量より、繊維表面に付着させるべき親水性油剤成分量を計算される。
繊維B;大和紡績(株)製NBF(SH)3.3dtex×51mm(芯成分PET/鞘成分PE、容積比1:1)に、親水性繊維油剤aが、繊維Bに対して0.45質量%付着している。
繊維C;大和紡績(株)製NBF(SH)2.2dtex×51mm(芯成分PET/鞘成分PE、容積比1:1)に、親水性繊維油剤bが、繊維Cに対して0.3質量%付着している。
繊維D;大和紡績(株)製NBF(SH)2.2dtex×51mm(芯成分PET/鞘成分PE、容積比1:1)に、親水性繊維油剤cが、繊維Dに対して0.35質量%付着している。
繊維E;大和紡績(株)製NBF(SH)2.2dtex×51mm(芯成分PET/鞘成分PE、容積比1:1)に、親水性繊維油剤dが、繊維Eに対して0.3質量%付着している。
繊維F;大和紡績(株)製NBF(SH)2.2dtex×51mm(芯成分PET/鞘成分PE、容積比1:1)に、親水性繊維油剤eが、繊維Fに対して0.35質量%付着している。
繊維G;大和紡績(株)製NBF(SH)2.2dtex×51mm(芯成分PET/鞘成分PE、容積比1:1)に、親水性繊維油剤fが、繊維Gに対して0.42質量%付着している。
親水性繊維油剤a(有効成分率25%):POE脂肪酸アミド 20%/アルキルリン酸エステルK塩 20%/アルキルベタイン 30%/アルキルスルホサクシネートNa塩 30%
親水性繊維油剤b(有効成分率40%):アルキルリン酸エステルK塩 70%/アルキルグリコール 30%
親水性繊維油剤c(有効成分率55%):アルキルアルコールホスフェートK塩 60%/アルキルホスフェートK塩 40%
親水性繊維油剤d(有効成分率50%):ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルNa塩 50%/脂肪酸Na塩 50%
親水性繊維油剤e(有効成分率35%):アルキルリン酸エステルK塩 60%/アルキルグリコール 30%/変性シリコン 10%
親水性繊維油剤f(有効成分率30%):POE脂肪酸アミド 20%/アルキルリン酸エステルK塩 20%/アルキルベタイン 30%/アルキルスルホサクシーネートNa塩 30%
実施例1:繊維Aをカード機によって解繊して坪量12g/m2のウエブを作成し、更に繊Dをカード機によって解繊して坪量13g/m2のウエブを作成し、両ウエブを重ね合わせた後、136℃の熱風(エアスルー法)によって坪量25g/m2の不織布とした。
実施例2:繊維Bをカード機によって解繊して坪量12g/m2のウエブを作成し、更に繊維Cをカード機によって解繊して坪量13g/m2のウエブを作成し、両ウエブを重ね合わせた後、136℃の熱風(エアスルー法)によって坪量25g/m2の不織布とした。
実施例4:繊維Aをカード機によって解繊して坪量25g/m2のウエブを作成し、136℃の熱風(エアスルー法)によって不織布となし、また、繊維Cをカード機によって解繊して坪量25g/m2のウエブを作成し、136℃の熱風(エアスルー法)によって不織布となし、これら2枚の不織布を重ね合わせた後、130℃に加熱したピンロールと、ピンとピンの間に薄板が挿入されるようになされ、130℃に加熱した受けロールとの間に重ね合わせた不織布を通し、開孔を形成すると共に開孔端部で一体化して坪量50g/m2の不織布とした(特開平10−80445号公報記載の方法)
実施例5:繊維Gをカード機によって解繊して坪量25g/m2のウエブを作成し、136℃の熱風(エアスルー法)によって不織布となし、繊維Eをカード機によって解繊して坪量25g/m2のウエブとした後、繊維Gの不織布と重ね合わせ、130℃のピンエンボスロール(エンボス法)によって一体化して坪量50g/m2の不織布とした。
比較例2:繊維Aに代えて繊維E、繊維Cに代えて繊維Fを使用したほかは、実施例3と同様の方法で不織布を作成した。
比較例3:繊維Aに代えて繊維F、繊維Cに代えて繊維Eを使用したほかは、実施例3と同様の方法で不織布を作成した。
比較例4:繊維Aに代えて繊維D、繊維Dに代えて繊維Aを使用したほかは、実施例1と同様の方法で不織布を作成した。
(a)初期接触角の測定
得られた各不織布について、上層及び下層の構成繊維の接触角を、各不織布の表面側及び裏面側を各々測定することによって測定した。測定の方法は上述した(1)初期接触角の測定方法の通りである。測定結果を、表1の接触角「初期」の欄に示した。
上述した(2)液透過後接触角の測定方法に従って、各不織布における直径10mmの円内に、イオン交換水50gを透過させ、次いで乾燥させた。各不織布におけるイオン交換水透過部分(前記円内)について、上層及び下層の構成繊維の接触角を測定した。その測定結果を表1の接触角「50g通液後」の欄に示した。次いで、測定可能(液透過時間が180s以下)であった一部の不織布については、新たに調整した不織布に、イオン交換水100gを透過させ、次いで乾燥させた。同様にして接触角を測定し、その測定結果を、表1の接触角「100g通液後」の欄に示した。また、液透過後の接触角評価において、液透過1回についての測定(イオン交換水10gの液通過時間)が180秒を超えた場合、測定不可とし、計測を終了した。
表2記載の液通過速度試験及び繰り返し接触角の測定は、前記(4)液通過時間の測定に示す通り。測定サンプルは、実施例3の上層・実施例2の上層・実施例2の下層・比較例1・比較例2の上層・比較例2の下層を用いた。
一体化された不織布の上層もしくは下層のみを測定に用いる際には、上層・下層の剥離面とは異なる面を測定面としなければならない。尚、液通過時間が180秒を超えた場合の接触角は、測定せず、測定不可とした。
45°に傾斜させたプレート上に、下層をプレート側に向けて各不織布を固定し、その不織布上に、内径φ5mmのシリコンチューブより1g/10秒の速度で0.3%の赤色2号(外添)で着色したイオン交換水を30秒滴下させ、上層を流れた液の距離を計測した。この評価では、上層と下層の間(液滴の2分の1以下が表面にでている状態まで)をながれている状態は表層を流れているとはみなさない。
2 表面シート
20 積層不織布
21 上層
22 下層
3 裏面シート
4 吸収体
5 側部形成用シート
Claims (6)
- 肌側に配される上層と吸収体側に配される下層とを有する積層不織布からなり、液透過前においては、該積層不織布の全領域において前記上層よりも前記下層の親水度が高いかほぼ等しく、液透過後においては、液透過時に湿潤させた領域のみ前記下層よりも前記上層の親水度が高くなる、吸収性物品の表面シート。
- 前記上層を構成する繊維は、液透過前におけるイオン交換水の接触角が30°〜80°であり、直径10mmの円内に10gのイオン交換水を5回透過させ、30℃で2時間乾燥した後の該円内におけるイオン交換水の接触角が35〜80°である、請求項1記載の吸収性物品の表面シート。
- 前記下層を構成する繊維は、前記液透過前におけるイオン交換水の接触角が60°以下であり、直径10mmの円内に10gのイオン交換水を5回透過させ、30℃で2時間乾燥した後の該円内におけるイオン交換水の接触角が40°〜100°である、請求項2記載の吸収性物品の表面シート。
- 前記下層の見掛け密度が前記上層の見掛け密度よりも高い請求項1〜3の何れかに記載の吸収性物品の表面シート。
- 請求項1〜4の何れかに記載の表面シート、液不透過性の裏面シート、及びこれら両シート間に介在された液保持性の吸収体を具備する吸収性物品。
- 実質的に縦長の形状を有しており、前記表面シートが、前記吸収性物品の幅方向の中央領域において前記吸収体を被覆しており、該中央領域の両側においては撥水性又は液不透過性の側部形成用シートが該吸収体を被覆している請求項5記載の吸収性物品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005110374A JP4566051B2 (ja) | 2004-04-15 | 2005-04-06 | 吸収性物品の表面シート |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004120834 | 2004-04-15 | ||
JP2005110374A JP4566051B2 (ja) | 2004-04-15 | 2005-04-06 | 吸収性物品の表面シート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005324010A JP2005324010A (ja) | 2005-11-24 |
JP4566051B2 true JP4566051B2 (ja) | 2010-10-20 |
Family
ID=35470807
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005110374A Active JP4566051B2 (ja) | 2004-04-15 | 2005-04-06 | 吸収性物品の表面シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4566051B2 (ja) |
Families Citing this family (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4976953B2 (ja) * | 2007-08-03 | 2012-07-18 | ユニ・チャーム株式会社 | 複合シートの製造方法 |
JP5507193B2 (ja) * | 2008-10-15 | 2014-05-28 | 花王株式会社 | 吸収性物品の表面シート |
JP5232337B1 (ja) * | 2011-06-06 | 2013-07-10 | 松本油脂製薬株式会社 | 透水性付与剤 |
CN103422256B (zh) | 2013-07-17 | 2016-08-24 | 厦门延江新材料股份有限公司 | 一种热风无纺布 |
JP5683742B1 (ja) * | 2014-06-30 | 2015-03-11 | ユニ・チャーム株式会社 | 吸収性物品及び該吸収性物品を備える着用物品 |
CN106604710A (zh) * | 2014-09-10 | 2017-04-26 | 宝洁公司 | 非织造纤维网 |
JP6577360B2 (ja) * | 2015-12-24 | 2019-09-18 | 花王株式会社 | 繊維シート |
KR20180131582A (ko) * | 2016-03-31 | 2018-12-10 | 다이와보 홀딩스 가부시키가이샤 | 흡수성 물품용 부직포, 흡수성 물품용 탑 시트, 및 그것을 포함하는 흡수성 물품 |
WO2019075689A1 (en) | 2017-10-19 | 2019-04-25 | The Procter & Gamble Company | UPPER SHEET COMPRISING NATURAL FIBERS HAVING GOOD MECHANICAL RESISTANCE |
WO2019075688A1 (en) | 2017-10-19 | 2019-04-25 | The Procter & Gamble Company | UPPER SHEET COMPRISING NATURAL FIBERS |
CN110384521A (zh) * | 2019-06-26 | 2019-10-29 | 佛山睿源科技有限公司 | 一种液体存储芯体及其制备方法 |
WO2021237507A1 (en) * | 2020-05-27 | 2021-12-02 | The Procter & Gamble Company | Absorbent article with topsheet comprising cellulose-based fibers |
JP7623801B2 (ja) | 2020-08-07 | 2025-01-29 | 花王株式会社 | 吸収性物品用シート及びこれを用いた吸収性物品 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62261363A (ja) * | 1986-05-07 | 1987-11-13 | 花王株式会社 | 吸収性物品 |
JPS6335253A (ja) * | 1986-07-29 | 1988-02-15 | 三井化学株式会社 | 吸収性物品のフエ−シング材 |
JP2000500352A (ja) * | 1995-10-31 | 2000-01-18 | キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド | 改善された湿潤合図応答を有する吸収性物品 |
JP2002065738A (ja) * | 2000-09-01 | 2002-03-05 | Uni Charm Corp | 連続フィラメントの表面材を用いた吸収性物品 |
-
2005
- 2005-04-06 JP JP2005110374A patent/JP4566051B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62261363A (ja) * | 1986-05-07 | 1987-11-13 | 花王株式会社 | 吸収性物品 |
JPS6335253A (ja) * | 1986-07-29 | 1988-02-15 | 三井化学株式会社 | 吸収性物品のフエ−シング材 |
JP2000500352A (ja) * | 1995-10-31 | 2000-01-18 | キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド | 改善された湿潤合図応答を有する吸収性物品 |
JP2002065738A (ja) * | 2000-09-01 | 2002-03-05 | Uni Charm Corp | 連続フィラメントの表面材を用いた吸収性物品 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2005324010A (ja) | 2005-11-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10376429B2 (en) | Three-dimensional sheet material and absorbent articles including such material | |
KR100259316B1 (ko) | 표면 에너지 구배를 나타내는 유체 전달 웹 | |
EP1323400A2 (en) | Topsheet for absorbent article | |
CN111182870A (zh) | 包括天然纤维的顶片 | |
JP4566051B2 (ja) | 吸収性物品の表面シート | |
JP3065883B2 (ja) | 不織布及びその製造方法並びに吸収性物品 | |
AU777296B2 (en) | Embossed liner for absorbent article | |
JP4229868B2 (ja) | 立体不織布 | |
JP2006183168A (ja) | 繊維シート | |
EP3793499B1 (en) | Absorbent cores for disposable absorbent articles | |
KR101148537B1 (ko) | 흡수성 물품의 표면 시트 | |
JP2005520576A (ja) | 個人ケアー製品のためのパルプ及び合成繊維の吸収性複合体 | |
JP4566059B2 (ja) | 吸収性物品の表面シート | |
JP7433583B2 (ja) | 吸収性物品用不織布、吸収性物品用トップシート、およびそれを含む吸収性物品 | |
JP3032304B2 (ja) | 吸収性物品の表面材 | |
JP5688265B2 (ja) | 吸収性物品 | |
JP2012090689A (ja) | 吸収性物品 | |
JP7623801B2 (ja) | 吸収性物品用シート及びこれを用いた吸収性物品 | |
JP6709068B2 (ja) | 吸収性物品 | |
WO2017158487A1 (en) | Absorbent material | |
JP2009136488A (ja) | 吸収性物品の表面シート | |
JP2008132240A (ja) | 吸収性物品 | |
JP4519030B2 (ja) | 吸収性物品 | |
JP7339068B2 (ja) | 軟便取りパッド | |
JP4716858B2 (ja) | 吸収性物品 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080313 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20091028 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20091104 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20091229 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100803 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100803 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 4566051 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130813 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |