JP4558152B2 - 高度清浄施設における室圧制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高度清浄施設における室圧制御方法に関し、特に、給気量が排気量に対して所定の量差を維持することで施設の室圧を安定させると共に、施設間の空気の流れが一方向になるように室圧を維持する高度清浄施設における室圧制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
高度な清浄度が必要とされる生産施設や、汚染物質を取り扱う産業施設では、当該室と他室もしくは外部との間に発生する空気の相互汚染が問題となる。この問題を避けるためには、室間の空気の流れを一方向とするように室圧制御が行われている。
【0003】
このような生産施設の一つである、医薬品製造工場、食品工場、半導体製造工場のような建物では、外部からの粉じんや雑菌の侵入を防がなければならないことから、室圧を外気または周囲室に対して陽圧になるように制御している。
【0004】
一方、特殊薬品工場やバイオハザード対策施設(以下、BH施設と呼称する)では、室内の空気が外部に漏洩するのを防がなければならないために、室圧を外気に対して陰圧に保つように室圧制御を行っている。
【0005】
従来の室圧制御は、図4に示す制御回路によって実施されており、上記の過程におけるファンの起動・停止時においては、当該室と他室との間に要求室圧を保つために、以下の運転制御を採用していた。
【0006】
BH施設20は、飼育室21と前室22から構成されており、その間はドア23によって接続されている。又、飼育室21には、安全キャビネット24等が配置されており、所定の作業を実施できるように構成されている。
【0007】
BH施設20には、空調機内の給気ファン25と排気ファン26とによって空調空気の供給と室内からの排気が行われている。給気ファン25と各室との間には、それぞれに、定風量装置27と高性能フィルタ28とが配置されており、各室と排気ファン26との間には、高性能フィルタ28と変風量装置29とがそれぞれに配置されている。尚、安全キャビネット24と排気ファン26との間にも、汚染空気が外部に排出されないように、高性能フィルタ28が配置されている。
【0008】
飼育室21と前室22とは、それぞれの定風量装置27によって給気風量を一定に保つと共に、飼育室21と前室22との間に配置された差圧計30からの差圧信号によって、飼育室21が前室22に対して陰圧を常に保つように、変風量装置29の流量を互いに調整している。これによって、飼育室21と前室22との間は、例えば30(Pa)の差圧が常に保持されるように制御されており、前室22から飼育室21への空気の流れを形成している。
【0009】
しかし、BH施設では、作業内容の変更等に際して空調の停止を行なう必要があり、変更後には早急にファンを再起動させて、当該室の空気が外部に漏洩しないように、室圧を外気に対して陰圧に戻すための室圧制御を行う必要があった。
【0010】
このために、上記制御回路においても、給排気ファン25、26にインバータ31を採用することで、給排気ファンの定格回転数が変えられると共に、スタートさせてから定格回転に至るまでの立上り時間も制御できるようにしており、起動時における給排気ファンの起動特性をそれぞれに異なる設定にすることによって、BH施設20の再起同時における正常な稼働状態を指向している。
【0011】
これらの制御は、インバータ31の設定を制御盤32において調整することで行われているものであり、図5は、従来行われていた制御形態例、図6は、これによって制御された前室における絶対圧の推移状態である。
【0012】
制御盤32における調整と制御は、図5のフローチャートに従って行われるものであり、調整のスタートから定常運転の持続までは、以下の順序で展開される。
【0013】
(1)給排気ファンの定格回転数の設定。給気ファン25の定格回転数(Rs)と排気ファン26の定格回転数(Re)をRe>Rsに設定する。
【0014】
(2)給排気ファンの定格回転数に達するまでの起動時間の設定。給気ファン25の起動時間(Ts)と排気ファン26の起動時間(Te)をTs>Teに設定する。
【0015】
(3)給排気ファンの電源入りと同時起動。給排気ファンの回転数の上昇速度が異なるために、室内は次第に陰圧が強くなる。
【0016】
(4)排気ファン26のTe時間後の定格運転。Te時間後の陰圧は最も大きくなる。
【0017】
(5)給気ファン25のTs時間後の定格運転。給排気ファンの回転数の差による所望の陰圧に収斂する。(6)定常運転の持続。
【0018】
以上のフローチャートに従って起動した給排気ファンによって、形成される前室における絶対圧の推移状態は、図6に示されている。
【0019】
図示のように、排気ファン26はTe時間(110秒)後には定格運転に到達するのに対して、給気ファン25はそれより長いTs時間(230秒)後に定格運転に到達することから、その間の給気ファン25と排気ファン26の回転数の差が時間と共に大きくなる。
【0020】
このために、上述のような経過を辿ることで、前室22では、給気ファン25が正常運転に至るまでに室圧が最大350(Pa)も過剰に下がるという問題が生じている。
【0021】
このような室圧の過剰な低下は、内装材料の剥がれという事故を招く恐れがあることから、BH施設における稼働形態としては極めて重大な問題である。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題に鑑みて検討されたものであり、給気量が排気量に対して所定の量差を維持することで、施設の室圧を安定させると共に、施設間の空気の流れが常に一方向になるように室圧を維持している高度清浄施設における室圧制御方法を提供している。
【0023】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載されている発明である高度清浄施設における室圧制御方法は、施設に給気する給気ファンと施設から排気する排気ファンとを相互に制御することで所定の室圧を維持している高度清浄施設における室圧制御方法であって、給気量が排気量に対して所定の量差を維持するように、起動特性が同一の給気ファンと排気ファンとを用いて、始動に排気ファンを先に起動しその後で給気ファンを起動する時間差をタイマーにより設けると共に、これら排気ファンと給気ファンの回転数に差を持たせることを特徴としており、BH施設を起動させる際にも室圧の過剰な低下を発生させることなく安定させた差圧を保持している。給排気ファンの起動の時間設定を変えること、並びに給排気ファンの回転数の設定を変えることで容易に調整することが出来る。
【0024】
請求項2に記載されている発明である高度清浄施設における室圧制御方法は、施設に給気する給気ファンと施設から排気する排気ファンとを相互に制御することで、扉を介して連絡する前室と作業室とを所定の室圧に維持している高度清浄施設における室圧制御方法であって、各室における給気量が排気量に対して所定の量差を維持するように、起動特性が同一の給気ファンと排気ファンとを用いて、始動に排気ファンを先に起動しその後で給気ファンを起動する時間差をタイマーにより設けると共に、これら排気ファンと給気ファンの回転数に差を持たせ、かつ、前室の量差が作業室の量差に対して所定の室圧差を維持するように、前室と作業室それぞれの排気流量を変風量装置で調整することを特徴としており、BH施設を起動させる際にも室圧の過剰な低下を発生させることなく安定させた差圧を保持すると共に、前室と作業室との空気の流れを常に一方向にしている。給排気ファンの起動の時間設定を変えること、並びに給排気ファンの回転数の設定を変えることで容易に調整することが出来る。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明による高度清浄施設における室圧制御方法は、施設に給気する給気ファンと施設から排気する排気ファンとを相互に制御することで、扉を介して連絡する前室と作業室とを所定の室圧に維持している高度清浄施設における室圧制御方法において、各室における給気量が排気量に対して所定の量差を維持するように、起動特性が同一の給気ファンと排気ファンとを用いて、始動に排気ファンを先に起動しその後で給気ファンを起動する時間差をタイマーにより設けると共に、これら排気ファンと給気ファンの回転数に差を持たせ、かつ、前室の量差が作業室の量差に対して所定の室圧差を維持するように、前室と作業室それぞれの排気流量を変風量装置で調整している。
【0026】
これによって、BH施設を起動させる際にも室圧の過剰な低下を発生させることなく安定させた差圧を保持すると共に、前室と作業室との空気の流れを常に一方向に維持できる。
【0027】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明するが、理解を容易にするために、従来と同様の装置等については同符号を付している。
【0028】
図1は、BH施設20の制御回路図を示している。BH施設20は、従来例と同様に飼育室21と前室22及びその間のドア23から構成されている。そして、飼育室21に安全キャビネット24等を配置することも同様である。
【0029】
そして、BH施設20は、給気ファン25と排気ファン26とが配置されて外気の供給と室内からの排気を行っており、給気ファン25と各室間に配置されている定風量装置27、高性能フィルタ28及び各室と排気ファン26との間に配置されている高性能フィルタ28と変風量装置29も、安全キャビネット24と排気ファン26間に配置されている高性能フィルタ28と共々に従来例と同様に稼働して、汚染空気が外部に排出されないように運転制御されている。
【0030】
又、飼育室21と前室22とは、それぞれの定風量装置27によって給気風量を一定に保つと共に、飼育室21が前室22に対して陰圧を保つように変風量装置29の流量は差圧計30の差圧信号で互いに調整されており、常に所定の差圧が保持されるように制御されることで、前室22から飼育室21への空気の流れを形成している。
【0031】
本発明における制御回路は、従来と同様にインバータ31による給排気ファン25、26の定格回転数の変更とスタートから定格回転に至るまでの立上り時間の制御が可能であるばかりでなく、これに加えて、給排気ファン25、26の起動回路にタイマー33を接続している。
【0032】
従って、本発明では、タイマー33の設定を互いに異ならせることで、給排気ファン25、26を同時に電源入れしても、給排気ファン25、26をそれぞれ別々にスタートさせるように構成することが出来る。
【0033】
以上の給排気ファンに対する制御は、制御盤32においてインバータ31とタイマー33の設定を調整することで行われ、これによってBH施設20の起動時における理想的な稼働を以下のように達成している。
【0034】
図2は、本発明による室圧制御方法の実施の形態を示すフローチャート図であり、調整のスタートから定常運転の持続までは、以下の順序で展開される図示のフローチャートにおいては、スタートとして給排気ファンを起動させる以前の設定が行われる。
【0035】
(101)給排気ファンの定格回転数の設定。給気ファン25の定格回転数(Rs)と排気ファン26の定格回転数(Re)をRe>Rsに設定する。
【0036】
(102)給排気ファンの定格回転数に達するまでの起動時間の設定。給気ファン25の起動時間(Ts)と排気ファン26の起動時間(Te)をTs=Teに設定する。
【0037】
(103)給排気ファンのタイマーの設定。給気ファン25の作動時間=Tと排気ファン26の作動時間=0を設定する。(104)給排気ファンのスイッチオン。
【0038】
(105)排気ファンの電源入り。排気ファン26が作動時間=0で直ちに起動し、室内に陰圧が発生する。
【0039】
(106)給気ファンの電源入り。給気ファン25が作動時間=Tを経た後に起動し、陰圧は極端に低下しないで最大になる。
【0040】
(107)Te時間後に排気ファン26の定格運転。給気ファンの回転数の増加で陰圧が低減される。
【0041】
(108)Ts+T時間後に給気ファン25の定格運転。給排気ファンの回転数の差による所望の陰圧に収斂する。(109)定常運転の持続。
【0042】
以上のフローチャートに従って運転される給排気ファンは、前室において図3に示されるような絶対圧の推移状態を形成する。
【0043】
排気ファン26は、図示のようにスイッチオンと同時に起動するので室内には外気に対して陰圧が発生する。陰圧は、T時間後に給気ファン25が起動するまで増加を続けるが、給気ファン25が起動すると陰圧の増加は停止し、給気ファン25の回転数の増加に連れて陰圧は低減される。
【0044】
本実施の形態では、給気ファン25がT時間後に起動するまで、排気ファン26の運転によって排気が続けられ、陰圧の増加が継続される。そして、この間に排気ファンと給気ファン25との間に形成される圧力差は、零から給気ファン25が起動する約120(Pa)近くまで増加し、その後は、給排気ファンの起動特性を同一(Ts=Te)にしていることで、排気ファン26が定格運転に至るまで、その圧力差が保持されることになる。
【0045】
この運転制御によって前室の絶対圧は低下するが、給気ファン25の運転で圧力差の増加が停止された後に一定値に保持されることから、低下する絶対圧の最大値は従来のように極端な値にまで低下されることなく停止して、図示のように穏やかな曲線を描いて陰圧を低減して行き、給気ファン25の定格運転に至って所定の陰圧に収斂している。
【0046】
以上のように、本実施の形態では、起動特性の同一な排気ファンと給気ファンとをスタート時間に差を持たせて起動することで、給気量と排気量との間に所定の量差を保持するようにして、BH施設を起動させる際にも室圧の過剰な低下を発生させることなく安定させた差圧を保持している。
【0047】
又、上記の運転状態は、飼育室においても同様に実施されている。このために、飼育室21と前室22とは、それぞれに変風量装置29による排気流量を調整しながら、流量差による陰圧を保つように構成されているが、各室は起動時においても極めて安定した状態に維持されている。
【0048】
従って、飼育室21と前室22との間に設置されている、差圧計30の差圧信号で互いに調整される各室間の差圧も、各室の室圧が安定されていることから安定された状態で保持されることになり、制御系に相互干渉を発生させることもなく、前室22から飼育室21への空気の流れも、殆ど乱されることなく形成することができる。
【0049】
上記実施の形態では、給気量と排気量との間に所定の量差を保持するための手段として、起動特性の同一な排気ファンと給気ファンとをスタート時間に差を持たせて起動させているが、本発明による高度清浄施設における室圧制御方法では、他の手段においても同様の機能を確立することができる。
【0050】
他の実施形態の第1は、排気ファンと給気ファンの回転数に差を持たせることで、BH施設に所定の量差を形成する手段である。
【0051】
本実施の形態では、図3で表示しているファン回転数で明らかにしているように、インバータの設定によって、排気ファンの回転数を給気ファンの回転数よりも所定値だけ大きくなるように制御しており、回転数の差による供給風量の差を所定値に保持することによって、BH施設に外気に対して所定の陰圧を形成している。
【0052】
この際に給排気ファンに形成される起動特性(起動から定格回転数に達するまでの時間の設定)は同一であるが、排気ファンを先にスタートさせることは、BH施設に外気に対して陰圧を前以て形成して置くことになるから、BH施設に当初段階で外気に対して如何なる陰圧を形成するかによって定められる。
【0053】
以上のように、本発明による高度清浄施設における室圧制御方法は、高度清浄施設において、給気量が排気量に対して所定の量差を維持するように、起動特性が同一の給気ファンと排気ファンとを用いて、始動に排気ファンを先に起動しその後で給気ファンを起動する時間差をタイマーにより設けると共に、これら排気ファンと給気ファンの回転数に差を持たせ、かつ、前室の量差が作業室の量差に対して所定の室圧差を維持するように、前室と作業室それぞれの排気流量を変風量装置で調整しているので、BH施設を起動させる際にも室圧の過剰な低下を発生させることなく施設の室圧を安定させると共に、施設間の空気の流れが常に一方向になるように室圧を維持している。
【0054】
以上、本発明を実施の形態に基づいて詳細に説明してきたが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものでなく、発明の趣旨に反しない範囲において、各種の変更が可能であることは当然である。
【0055】
【発明の効果】
請求項1に記載されている発明である高度清浄施設における室圧制御方法は、施設に給気する給気ファンと施設から排気する排気ファンとを相互に制御することで所定の室圧を維持している高度清浄施設における室圧制御方法であって、給気量が排気量に対して所定の量差を維持するように、起動特性が同一の給気ファンと排気ファンとを用いて、始動に排気ファンを先に起動しその後で給気ファンを起動する時間差をタイマーにより設けると共に、これら排気ファンと給気ファンの回転数に差を持たせることを特徴としているので、BH施設を起動させる際にも室圧の過剰な低下を発生させることなく安定させた差圧を保持する効果を奏している。給排気ファンの起動の時間設定を変えること、並びに給排気ファンの回転数の設定を変えることで容易に調整出来る効果を奏している。詳細には、先に排気ファンが起動するので施設内には外気に対して陰圧が発生し、この陰圧は、その後に給気ファンが起動するまで増加を続けるが、給気ファンが起動すると陰圧の増加は停止し、給気ファンの回転数の増加に連れて陰圧は低減され、この運転制御によって施設の絶対圧は低下するが、給気ファンの運転で圧力差の増加が停止された後に一定値に保持されることから、低下する絶対圧の最大値は従来のように極端な値にまで低下されることなく停止して、穏やかに陰圧を低減して行き、給気ファンの定格運転に至って所定の陰圧に収斂させることができて、施設を起動させる際にも室圧の過剰な低下を発生させることなく安定させた差圧を保持することができる。
【0056】
請求項2に記載されている発明である高度清浄施設における室圧制御方法は、施設に給気する給気ファンと施設から排気する排気ファンとを相互に制御することで、扉を介して連絡する前室と作業室とを所定の室圧に維持している高度清浄施設における室圧制御方法であって、各室における給気量が排気量に対して所定の量差を維持するように、起動特性が同一の給気ファンと排気ファンとを用いて、始動に排気ファンを先に起動しその後で給気ファンを起動する時間差をタイマーにより設けると共に、これら排気ファンと給気ファンの回転数に差を持たせ、かつ、前室の量差が作業室の量差に対して所定の室圧差を維持するように、前室と作業室それぞれの排気流量を変風量装置で調整することを特徴としているので、BH施設を起動させる際にも室圧の過剰な低下を発生させることなく安定させた差圧を保持すると共に、前室と作業室との空気の流れを常に一方向にする効果を奏している。給排気ファンの起動の時間設定を変えること、並びに給排気ファンの回転数の設定を変えることで容易に調整出来る効果を奏している。詳細には、先に排気ファンが起動するので施設内には外気に対して陰圧が発生し、この陰圧は、その後に給気ファンが起動するまで増加を続けるが、給気ファンが起動すると陰圧の増加は停止し、給気ファンの回転数の増加に連れて陰圧は低減され、この運転制御によって施設の絶対圧は低下するが、給気ファンの運転で圧力差の増加が停止された後に一定値に保持されることから、低下する絶対圧の最大値は従来のように極端な値にまで低下されることなく停止して、穏やかに陰圧を低減して行き、給気ファンの定格運転に至って所定の陰圧に収斂させることができて、施設を起動させる際にも室圧の過剰な低下を発生させることなく安定させた差圧を保持することができ、そしてこの運転状態は、作業室においても同様であって、作業室と前室とは、それぞれに変風量装置による排気流量を調整しながら、流量差による陰圧を保つように構成されていて、各室を起動時においても極めて安定した状態に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による高度清浄施設の室圧制御方法における制御回路図
【図2】本発明による高度清浄施設にの室圧制御方法におけるフローチャート図
【図3】本発明による高度清浄施設の室圧制御方法による室圧状態
【図4】従来の高度清浄施設の室圧制御方法における制御回路図
【図5】従来の高度清浄施設にの室圧制御方法におけるフローチャート図
【図6】従来の高度清浄施設の室圧制御方法による室圧状態
【符号の説明】
20BH施設、21飼育室、22前室、23ドア、24安全キャビネット、25給気ファン、26排気ファン、27定風量装置、28高性能フィルタ、29変風量装置、30差圧計、31インバータ、32制御盤、33タイマー、
Claims (2)
- 施設に給気する給気ファンと施設から排気する排気ファンとを相互に制御することで所定の室圧を維持している高度清浄施設における室圧制御方法であって、給気量が排気量に対して所定の量差を維持するように、起動特性が同一の給気ファンと排気ファンとを用いて、始動に排気ファンを先に起動しその後で給気ファンを起動する時間差をタイマーにより設けると共に、これら排気ファンと給気ファンの回転数に差を持たせることを特徴とする高度清浄施設における室圧制御方法。
- 施設に給気する給気ファンと施設から排気する排気ファンとを相互に制御することで、扉を介して連絡する前室と作業室とを所定の室圧に維持している高度清浄施設における室圧制御方法であって、各室における給気量が排気量に対して所定の量差を維持するように、起動特性が同一の給気ファンと排気ファンとを用いて、始動に排気ファンを先に起動しその後で給気ファンを起動する時間差をタイマーにより設けると共に、これら排気ファンと給気ファンの回転数に差を持たせ、かつ、前室の量差が作業室の量差に対して所定の室圧差を維持するように、前室と作業室それぞれの排気流量を変風量装置で調整することを特徴とする高度清浄施設における室圧制御方法。
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