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JP4557595B2 - セラミックヒータおよびその製造方法 - Google Patents

セラミックヒータおよびその製造方法 Download PDF

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JP4557595B2 JP2004130940A JP2004130940A JP4557595B2 JP 4557595 B2 JP4557595 B2 JP 4557595B2 JP 2004130940 A JP2004130940 A JP 2004130940A JP 2004130940 A JP2004130940 A JP 2004130940A JP 4557595 B2 JP4557595 B2 JP 4557595B2
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Description

本発明は、自動車用の空燃比検知センサ加熱用ヒータや気化器用ヒータ、半田ごて用ヒータなどに使用するセラミックヒータに関する。
来、アルミナを主成分とするセラミックス中に、W、Re、Mo等の高融点金属からなる発熱抵抗体を埋設してなるアルミナセラミックヒータが、一般的に用いられている。
例えば、円柱状のセラミックヒータを製造する場合は、図6に示すようにセラミックロッド32とセラミックシート33を用意し、セラミックシート33の一方面にW、Re、Mo等の高融点金属のペーストを印刷して発熱抵抗体4とリード引出部を形成した後、これらを形成した面が内側となるようにセラミックシート33をセラミックロッド32の周囲に巻付け、全体を焼成一体化することによりセラミックヒータ31を得ることができる。
この時、セラミックシート33上には、発熱抵抗体4に直接リード引出部35が接続され、このリード引出部35の末端にスルーホールが形成され裏面の電極パッド38とリード引出部35がスルーホールで接続され、このスルーホールには、必要に応じて導体ペーストが注入される。
このようにして従来のセラミックヒータ31は、発熱抵抗体33をセラミックス部分と同時焼成することにより形成されていた。
特開2001-126852号 特開2002-146465号 特開平07−37681号 特開平06−283257号
しかしながら、このようなセラミックヒータ31は、発熱抵抗体34をセラミック基体内部に形成するため、抵抗値の調整が難しく、抵抗ばらつきを小さくすることが難しかった。
これに対し、発熱抵抗体34をセラミック基体の表面に形成すれば、発熱抵抗体34の抵抗値をトリミング等の手法で調整することが可能であったが、発熱抵抗体34を表面に露出させると、耐久性が低下した。
また、発熱抵抗体34の表面に封止部を形成して耐久性を調整しようとすると、封止部にクラックが発生して、耐久性良好なセラミックヒータを得ることができないという問題があった。
上記課題に鑑みて本発明のセラミックヒータは、第1のセラミック基体と、該第1のセラミック基体の表面に高融点金属を含有するペーストを塗布した後焼き付け処理することにより形成した発熱抵抗体およびリード引出部と、前記発熱抵抗体をトリミングして該発熱抵抗体の抵抗値を調整した後に前記発熱抵抗体の上にガラスペーストを塗布することにより形成した封止部と、該封止部の上に重ねた第2のセラミック基体とを熱処理することにより、前記第1のセラミック基体、前記第2のセラミック基体および前記封止部を一体化したセラミック基材、ならびに前記リード引出部にロウ材により固定したリード部材により構成されたセラミックヒータであって、前記封止部は前記発熱抵抗体を気密封止しており、前記封止部のボイド率は40%以下、前記封止部の厚みが5μm〜1mm、かつ前記第1のセラミック基体および前記第2のセラミック基体と前記封止部のガラスとの該ガラスのガラス点移転以下の温度における熱膨張率の差が1×10 −5 /℃以下であることを特徴とするものである。
また、本発明のセラミックヒータの製造方法は上記本発明のセラミックヒータを製造する製造方法であって、前記第1のセラミック基体上に塗布したガラスを一旦溶解し、脱
気をしてから前記第2のセラミック基体を重ねて封止することを特徴とするものである。
本発明によれば、第1のセラミック基体の表面に高融点金属粉末を含有する発熱抵抗体を焼き付けした後、この発熱抵抗体の上に第2のセラミック基体を重ねて封止することにより、セラミックヒータの発熱抵抗体を焼き付けた後抵抗値調整工ができるようになると同時に、耐久性良好なセラミックヒータを提供できるようになる。
以下本発明のセラミックヒータの実施形態を、図1を用いて説明する。
(a)は、本発明のセラミックヒータ1の一実施例を示す斜視図であり、(b)は、そのX−X断面図である。
また、図2は、発熱抵抗体の一例を示す図である。
このセラミックヒータ1は、第1のセラミック基体2aおよび第2のセラミック基体2bの2つのセラミック基体2とこれらを接合する封止部10という2つの無機材料からなるセラミック基材5と、このセラミック基材5に内蔵される発熱抵抗体3により構成されている。第1のセラミック基体2と、この第1のセラミック基体2の表面に形成された発熱抵抗体3およびリード引出部4と、その後発熱抵抗体3およびリード引出部4の上に形成された封止部10とを有している。第2のセラミック基体2には切り欠き12が形成され、この切り欠き12にリード引出部4の一部が露出し、このリード引出部4にリード部材9がロウ材により固定されている。
このセラミックヒータ1は、第1セラミック基体2aの表面に、高融点金属およびガラスを含有するペーストを塗布した後焼き付け処理することにより発熱抵抗体3およびリード引出部4を形成し、さらにその上に封止部10となるガラスペーストを塗布し、その上に第2のセラミック基体2bを重ねて熱処理することにより全体を一体化される。
また、図2に示したような発熱抵抗体3に対して、抵抗値を測定し、必要に応じて発熱抵抗体をトリミングして、抵抗値を所望の範囲に抵抗調整することができる。
このようにすることにより、ひとつの無機材料からなるセラミック基材中に発熱抵抗体34を内蔵した図6に示すような従来のセラミックヒータ31に較べて、抵抗値を精密に制御することが可能となる。
止部10のガラスとしては、このガラスのガラス転移点以下の温度における熱膨張率とセラミック基材のセラミック基体2a、2bとの熱膨張率の差を1×10−5/℃の範囲内とすることが好ましい。ガラスの熱膨張率がこの範囲をえると、使用中に封止部10に発生する応力が大きくなり、封止部10にクラックが発生し易くなる。好ましくは熱膨張率の差が0.5×10−5/℃以内、さらに好ましくは0.2×10−5/℃以内、理想的には0.1×10−5/℃以内であることが良い。
また、封止部10に形成するボイド率を40%以下にすることが好ましい。このボイド率が40%をえると使用中の熱サイクルにより封止部10にクラックが発生し、セラミックヒータ1の耐久性が低下するので好ましくない。封止部10とその上に重ねる第2のセラミック基体2の平坦度のずれにより接合時に、ボイド11が生成しやすくなる。
さらに好ましくは、ボイド率を30%以下にする方が良い。
このボイド率は、図3に示すようにセラミックヒータ1の断面を研磨し、その表面に露出した封止部10の面積Sgに対するボイド11部分の面積Sbの比率を計算することにより求めることができる。面積Sg、Sbの測定については、電子顕微鏡写真(SEM)による像を画像解析することにより簡便に測定することも可能である。
また、封止部10の平均厚みは5μm〜1mmとすることが好ましい。封止部10の厚みが1mmをえると、セラミックヒータ1を急速昇温させた場合に、封止部10にクラックが発生するので好ましくない。
また、封止部10の厚みが5μm未満では、発熱抵抗体3の周囲に形成される段差をガラスが充分埋めることができず、ボイド11が多発して、セラミックヒータ1の耐久性が低下する場合がある。
また、この封止部10の形成においては、第1のセラミック基体2a上に塗布したガラスを一旦溶解し、脱気をしてから第2のセラミック基体2bを重ねて封止すれば、封止部10に発生するボイド11の生成を抑制することができる。
また、セラミック基体2の材質としては、アルミナ、ムライト等の酸化物セラミックスとすることが好ましいが、窒化硅素、窒化アルミニウム、炭化珪素等の非酸化物セラミックスを用いても構わない。非酸化物セラミックスを用いる場合は、酸化雰囲気中で熱処理し、セラミック基体2a、2bの表面に酸化層を形成すると発熱抵抗体3、リード引出部4や封止部10との濡れが良くなり、セラミックヒータ1の耐久性が向上する。
また、セラミック基体2a、2bの表面の平坦度は、200μm以下とすることが好ましい。さらに好ましくは、100μm以下、理想的には30μm以下とすることがよい。これが200μmをえると、封止部10に図3に示すようなボイド11が発生しやすくなり、セラミックヒータ1の耐久性が低下するので好ましくない。
また、酸化物セラミックスの場合、焼結した表面をそのまま使用する方が、焼成時に表面にセラミックス中のガラスが浮き出してくるので、発熱抵抗体3やリード引出部4を形成しやすくなる。
また、発熱抵抗体3に用いる材料としては、W、Mo、Reの単体もしくはこれらの合金、もしくはTiN、WC等の金属珪化物、金属炭化物などを使用することも可能である。発熱抵抗体3の材料として、これらのような高融点の素材を用いると、使用中に金属の焼結が進むようなことがないので、耐久性が向上する。
また、図4は、リード部材9のロウ付け部の一例を示す拡大図である。
図4に示すように電極パッド4の周辺部をセラミック基体2a、2bの間に挟み込むようにすれば、電極パッド4の接合強度を向上させることができる。電極パッド4の表面には、一次メッキ層7aを形成する。これによりリード部材9のロウ付けの際のロウ材8の流れ性を良好にすることが可能となる。この時、リード部材9を固定するロウ材8のロウ付け温度を1000℃以下に設定すれば、ロウ付け後の残留応力を低減できるので良い。
また、湿度が高い雰囲気中でセラミックヒータ1を使用する場合、Au系、Cu系のロウ材を用いた方が、マイグレーションが発生し難くなるので好ましい。ロウ材8としては、Au、Cu、Au−Cu、Au−Ni、Ag、Ag−Cu系の物が使用される。Au−Cuロウとしては、Au含有量が25〜95重量%としAu−Niロウとしては、Au含
有量が50〜95重量%の成分量の物が使われる。Ag−Cuロウとしては、Ag含有量を60〜90重量%、さらに好ましくは70〜75重量%とすると、共晶点の組成となりロウ付け時の昇温、降温時の異種組成の合金の生成を防止できるために、ロウ付け後の残留応力を低減できるので良い。
また、ロウ材8の表面には、高温耐久性向上および腐食からロウ材8を保護するために通常Niからなる2次メッキ層7bを形成することが好ましい。
また、耐久性向上のためには、2次メッキ層7bを構成する結晶の粒径を5μm以下にすることが効果的である。この粒径が5μmより大きいと、2次メッキ層7bの強度が弱く脆いために高温放置環境下ではクラックの発生が確認される。
また、理由は定かでないが2次メッキ層7bをなす結晶の粒径が小さい方がメッキの詰まりも良いためにミクロ的な欠陥を防止できものと考えられる。この2次メッキ層7bは、硼素系の無電解Niメッキを用いた。
また、無電解メッキの種類は硼素系の無電解メッキの他にリン系の無電解メッキ層被覆することも可能であるが、高温環境下で使用される可能性があるときは、通常硼素系無電解Niメッキを施すのが一般的である。2次メッキ後の熱処理温度を変量させることで、2次メッキ層7bの粒径をコントロールすることできる。
次にリード部材9の材質としては、耐熱性良好なNi系やFe−Ni系合金等を使用することが好ましい。発熱抵抗体4からの熱伝達により、使用中にリード部材9の温度が上昇し、劣化する可能性があるからである。
中でも、リード部材9の材質としてNiやFe−Ni合金を使用する場合、その平均結晶粒径を400μm以下とすることが好ましい。平均粒径が400μmをえると、使用時の振動および熱サイクルにより、ロウ付け部近傍のリード部材9が疲労し、クラックが発生するので好ましくない。他の材質についても、例えばリード部材9の粒径がリード部材9の厚みより大きくなると、ロウ材8とリード部材9の境界付近の粒界に応力が集中して、クラックが発生するので好ましくない。
なお、ロウ付けの際の熱処理は、試料間のバラツキを小さくするためには、ロウ材8の融点より十分余裕をとった高めの温度で熱処理する必要があるが、リード部材9の平均結晶粒径を400μm以下と小さくするためには、ロウ付けの際の温度をできるだけ下げ、処理時間を短くすればよい。
また、セラミックヒータ1の材質としてアルミナを用いる場合は、Al88〜95重量%、SiO2〜7重量%、CaO0.5〜3重量%、MgO0.5〜3重量%、ZrO1〜3重量%からなるアルミナを使用することが好ましい。ここで、セラミックスとしてアルミナの例を示したが、本発明で示したことは、アルミナ質セラミックスに限定されることではなく、窒化珪素質セラミックス、窒化アルミニウム質セラミックス、炭化珪素質セラミックス等、また、セラミックヒータ1のみならず、Au系のロウ付けを実施する全てのものに当てはまる現象である。
また、図5は、本発明のセラミックヒータ1を用いたヘアアイロンの一例を示す斜視図である。このヘアアイロンは、先端のアーム22の間に髪毛を挿入し、取手21を掴むことにより、髪毛を加熱しながら加圧して髪毛を加工する。アーム22の内部には、セラミックヒータ26が挿入されており、髪毛と直接触れる部分には、ステンレス等の金属板23が設置されている。
また、アーム22の外側には火傷防止のために耐熱プラスチック製のカバーを装着した構造となっている。
実施例1
Alを主成分とし、SiO、CaO、MgO、ZrOを合計10重量%以内になるように調整したセラミックシートを準備し、所定の寸法になるように切断およびスナップ加工した後、1600℃の酸化雰囲気中で第1のおよび第2のセラミック基体2a、2bを焼成した。次に、第1のセラミック基体2aの表面に、Wとガラスを混合したペーストからなる発熱抵抗体3とリード引出部4をプリントし、1200℃の還元雰囲気中で焼き付けた。
その後、発熱抵抗体をレーザートリミングにより抵抗が中心値10Ωに対し0.1Ω以内に入るように加工した。そして、スナップラインに沿ってセラミック基体2を各々分割した。
その後さらに、発熱抵抗体3およびリード引出部4の上に封止部10となるガラスペーストを塗布し、1200℃の還元雰囲気中で再度熱処理し、封止部10中のボイド11を除去した後、第2のセラミック基体2を重ねて1200℃で熱処理し、セラミック基体2同士を封止部10により一体化して、幅10mm、厚み1.6mm、長さ100mmのセラミックヒータ1を得た。
比較例として、Alを主成分とし、SiO、CaO、MgO、ZrOを合計10重量%以内になるように調整したセラミックグリーンシート3を準備し、この表面に、W−Reからなる発熱抵抗体4とWからなるリード引出部5をプリントした。
また、裏面には電極パッド38をプリントした。発熱抵抗体4は、抵抗値10Ωとなるように発熱長さ5mmで4往復のパターンとなるように作製した。
そして、Wからなるリード引出部35の末端には、スルーホールを形成し、ここにペーストを注入することにより電極パッド3とリード引出部35間の導通をとった。スルーホールの位置は、ロウ付けを実施した場合にロウ付け部の内側に入るように形成した。こうして準備したセラミックグリーンシート33をセラミックロッド32の周囲に密着し、1500〜1600℃で焼成することにより、セラミックヒータ31とした。
このようにして作製したセラミックヒータ1、31の抵抗値を各100個測定し、ばらつきを比較した。
また、800℃×1000時間の連続通電耐久試験を実施した。
結果を表1に示した。
Figure 0004557595
表1から判るように、本発明のセラミックヒータ1は、抵抗値ばらつきが±1%以内、σが0.077となったのに対し、比較例の従来のセラミックヒータ31は、抵抗値ばらつきが±3.5%、σが0.58となり、本発明のセラミックヒータ1は、抵抗値ばらつきを小さくすることができることが判った。
また、800℃連続通電耐久試験は、抵抗変化が1.2%以下で、両者とも良好な耐久性を示した。
実施例2
ここでは、封止部10のボイド率と耐久性の関係を調べた。
Alを主成分とし、SiO、CaO、MgO、ZrOを合計10重量%以内になるように調整したセラミックシートを準備し、所定の寸法になるように切断およびスナップ加工した後、1600℃の酸化雰囲気中で第1のおよび第2のセラミック基体2a、2bを焼成した。次に、第1のセラミック基体2aの表面に、Wとガラスを混合したペーストからなる発熱抵抗体3とリード引出部4をプリントし、1200℃の還元雰囲気中で焼き付けた
その後さらに、発熱抵抗体3およびリード引出部4の上に封止部10となるガラスペーストを塗布し、1200℃の還元雰囲気中で再度熱処理し、封止部10中のボイド11を除去した後、第2のセラミック基体2を重ねて1200℃で熱処理し、セラミック基体2a、2b同士を封止部10により一体化して、幅10mm、厚み1.6mm、長さ100mmのセラミックヒータ1を得た。
この時、封止部10とこれに重ねる第2のセラミック基体2の平坦度を調整し、また、接合前に調整する封止部10のボイド抜きのための熱処理条件を調整し、各ロット15本のサンプルを作製し、各ロット3本について、封止部10のボイド率を測定し、各ロット10本を700℃まで加熱し、700℃から40℃以下への冷却速度を60秒以下とする冷却試験を100サイクル実施し、封止部10へのクラックの発生の有無を調べた。
これらの結果を、表2に示した。
Figure 0004557595
表2から判るように、ボイド率が40%以下であるNo.1〜6は、クラックの発生数が1個以下で良好な耐久性を示した。さらに、ボイド率が30%以下のNo.1〜5は、クラックの発生はゼロであった。
実施例3
Alを主成分とし、SiO、CaO、MgO、ZrOを合計10重量%以内になるように調整したセラミックシートを準備し、所定の寸法になるように切断およびスナップ加工した後、1600℃の酸化雰囲気中で第1のおよび第2のセラミック基体2a、2bを焼成した。次に、第1のセラミック基体2aの表面に、Wとガラスを混合したペーストからなる発熱抵抗体3とリード引出部4をプリントし、1200℃の還元雰囲気中で焼き付けた
その後さらに、発熱抵抗体3およびリード引出部4の上に封止部10となるガラスペーストを塗布し、1200℃の還元雰囲気中で再度熱処理し、封止部10中のボイド11を除去した後、第2のセラミック基体2を重ねて1200℃で熱処理し、セラミック基体2同士を封止部10により一体化して、幅10mm、厚み1.6mm、長さ100mmのセラミックヒータ1を得た。
この時、封止部10に用いるガラスの熱膨張率を、40〜500℃のアルミナの熱膨張率7.3×10−7/℃に対し、これらの差が0.05〜1.2×10−5/℃となるように変更したガラスを用いて各ロット20本のサンプルを準備した。
このようにして得たセラミックヒータ1を、700℃まで45秒で昇温させ、2分間の空冷により40℃以下に冷却するサイクルを3000サイクル施し、封止部10へのクラックの発生の有無を調べた。
結果を、表3に示した。
Figure 0004557595
表3から判るように、封止部10に使用するガラスの熱膨張率とアルミナからなるセラミック基体2の熱膨張率の差が1.2×10−5/℃であったNo.1には、100サイクル程度で全数封止部10にクラックが発生した。これに対し熱膨張率の差を1.0×10−5/℃としたNo.2〜6はクラックの発生数が6個以下で、良好な耐久性を示し
。熱膨張率の差を0.1×10−5/℃以下としたNo.5,6は、クラックが全く発生しなかった。熱膨張率の差を0.2×10−5/℃としたNo.4は1個クラックが発生し、熱膨張率の差を0.5×10−5/℃としたNo.3は、クラックが3個発生した。
実施例4
ここでは、封止部10の厚みを調整して、冷却の熱衝撃に対する影響を調査した。ボイド率については、20〜22%に調整した。
封止部10のガラスの平均厚みを、ガラスのプリント回数の調整により3〜1200μmとなるように調整してサンプルを各ロット15個ずつ作製した。封止部10の厚みが300μm以上のものについては、セラミック基体2の表面に厚み調整用の突起を各3点準備し、それぞれ封止部10の厚みが所望の厚みとなるように調整した。
これら結果を、表3に示した。
Figure 0004557595
表4から判るように、封止部10の厚みを1200μmとしたNo.8には、全数クラックが発生した。
また、封止部10の厚みを3μmとしたNo.1は、ボイドが40%をえてしまったので、評価しなかった。
これに対し、封止部10の厚みを5〜1000μmとしたNo.2〜7は、クラックの発生数が1本以下で良好な特性を示した。
さらに、封止部10の厚みを5〜500μmにしたNo.2〜6は、全くクラックが発生しなかった。
(a)は本発明のセラミックヒータの一実施形態を示す斜視図、(b)はそのX−X断面図である。 本発明のセラミックヒータにおける発熱抵抗体を示す図である。 本発明のセラミックヒータの封止部の断面図である。 本発明のセラミックヒータのロウ付け部の断面図である。 本発明のセラミックヒータを用いたヘアアイロンの一例を示す斜視図である。 (a)は、従来のセラミックヒータの斜視図であり、(b)はその展開斜視図である。
1:セラミックヒータ
2:セラミック基体
2a:第1のセラミック基体
2b:第2のセラミック基体
3:発熱抵抗体
4:リード引出部
5:セラミック基材
7:メッキ
8:ロウ材
9:リード部材
10:封止部
11:ボイド
12:切り欠き

Claims (3)

  1. 第1のセラミック基体と、該第1のセラミック基体の表面に高融点金属を含有するペーストを塗布した後焼き付け処理することにより形成した発熱抵抗体およびリード引出部と、前記発熱抵抗体をトリミングして該発熱抵抗体の抵抗値を調整した後に前記発熱抵抗体の上にガラスペーストを塗布することにより形成した封止部と、該封止部の上に重ねた第2のセラミック基体とを熱処理することにより、前記第1のセラミック基体、前記第2のセラミック基体および前記封止部を一体化したセラミック基材、ならびに前記リード引出部にロウ材により固定したリード部材により構成されたセラミックヒータであって、前記封止部は前記発熱抵抗体を気密封止しており、前記封止部のボイド率は40%以下、前記封止部の厚みが5μm〜1mm、かつ前記第1のセラミック基体および前記第2のセラミック基体と前記封止部のガラスとの該ガラスのガラス転移点以下の温度における熱膨張率の差が1×10 −5 /℃以下であることを特徴とするセラミックヒータ。
  2. 請求項1に記載のセラミックヒータを用いたことを特徴とするヘアゴテ。
  3. 請求項1に記載されたセラミックヒータの製造方法であって、前記第1のセラミック基体上に塗布したガラスを一旦溶解し、脱気をしてから前記第2のセラミック基体を重ねて封止することを特徴とするセラミックヒータの製造方法。
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