JP4544374B1 - 接着剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】反応性基としてトリメトキシシリル基および/またはトリエトキシシリル基を有し主鎖を構成する繰り返し単位としてオキシアルキレン基を繰り返し単位の総モル数の50%以上の量で含むトリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体100質量部と、数平均分子量が800〜5,000であり末端ヒドロキシ基が封鎖されているポリエーテル5〜50質量部と、硬化触媒とを含有した接着剤組成物。
【選択図】なし
Description
一方、近年接着剤に対してタクトタイムを短縮するという目的から硬化時間を短くするニーズが高まっている。加水分解性シリル基としてメチルジメトキシシリル基を有する変性ポリオキシアルキレン重合体を含有する組成物を使用した場合には末端の反応性が低い為に組成検討しても硬化時間を短縮するには限界があった。
例えば、加水分解性シリル基としてメチルジメトキシシリル基を有する変性ポリオキシアルキレン重合体を含有する組成物を使用してタックフリータイム(T.F.T.)を30分以内とする場合、組成物にアミン触媒と多量の錫触媒とを混入する必要があり、その結果耐熱接着性に懸念がある上、物性の調整幅が少なくなる(具体的には、触媒の量が増えることによって組成物が硬くなり接着性が悪くなる。)という問題があり、しかもT.F.T.は10分程が限界であった。
上記、硬化時間短縮を目的にポリオキシアルキレンの末端反応基がトリメトキシシリル基あるいはトリエトキシシリル基のポリオキシアルキレンを使用する試み(特許文献1、特許文献2)や、イソシアネート変性したポリオキシアルキレンポリオールと2級のアミノシラン化合物とを反応させて得るトリメトキシシリル基あるいはトリエトキシシリル基を末端にもつシリル化ウレタンを用いる手法が提案されている(特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7)。これらのうち、シリル化ウレタンは分子内に通常2つ以上のウレタン結合を持つ為にヒドロシリル化で得る加水分解性シリル基変性ポリオキシアルキレンに比べて高粘度になることが課題であった。
また、加水分解性シリル基変性ポリオキシアルキレン重合体を含有する接着剤・シーリング材等の組成物には粘度・チクソ性を制御する為にジオクチルフタレート(DOP)やジイソノニルフタレート(DINP)などのフタル酸エステル系の可塑剤、アジピン酸ジオクチル(DOA)等のアジペート類、リン酸エステル等、いずれもエステル系の可塑剤が広く使用されている(特許文献1)。組成物の粘度を下げる為にこれらエステル系可塑剤をトリメトキシシリル基あるいはトリエトキシシリル基のポリオキシアルキレンに添加すると、添加直後はT.F.T.が5分をきる程の速硬化が実現できる組成物が、製造から時間が経つにつれてT.F.T.が10分を超える程に硬化遅延してしまう現象を本発明者は見出した。
さらにこれらエステル系可塑剤は接着剤組成物が硬化した後に、硬化物表面にブリードアウトする為、硬化後の残留タック・塗装性に課題がある上に、特にフタル酸エステル類はいわゆる環境ホルモンとしてリストアップされるなど環境上問題視されている為、環境面からもこれに代わる可塑剤が望まれている。
硬化触媒としての金属触媒[例えば、Sn4+(Ligand)]は配位子によって、触媒活性が大きく変わる。これは硬化反応時の触媒サイクル中に触媒自体が加水分解して配位子を放出する過程がある為である。したがって、配位子としての金属(例えば、Sn)が安定な結合を作ってしまうと、加水分解しにくく触媒活性は下がる傾向にある。例えば、チオールや長鎖カルボン酸などは配位子としての金属(例えば、Sn)と安定な結合を作るため、系内に混入すると硬化速度が著しく低下する。
また、加水分解性シリル基(メトキシシリル基、エトキシシリル基等)の硬化触媒は性質上、エステル交換触媒や逆エステル化反応としても作用する。従ってDOPやDINPなどのエステル系の可塑剤は配位子としての金属(例えば、Sn)に対して安定ではなく、熱をかけると逆エステル化反応、エステル交換反応により長鎖アルコール、フタル酸などを生じる。生じたフタル酸は配位子としての金属(例えば、Sn)と結合して活性を落とす。
一方で、ポリエーテルは配位子としての金属(例えば、Sn)に対して化学的に安定なので触媒を不活性化しない。ただし、ポリエーテルが末端にヒドロキシ基を有する場合にはトリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体(例えば、メトキシシリル基末端ポリマー)と触媒存在下においてアルコール交換反応するので増粘・若干の硬化遅延の原因になる。
本願発明者は上記を硬化遅延のメカニズムと推察する。
つまり、ポリエーテルが有する末端ヒドロキシ基を封鎖すれば硬化触媒に対してもトリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体に対しても安定であると本願発明者らは考える。
なお、仮に硬化遅延に関するメカニズムが上記と異なるものであっても本願発明の範囲内である。
1.
反応性基としてトリメトキシシリル基および/またはトリエトキシシリル基を有し主鎖を構成する繰り返し単位としてオキシアルキレン基を繰り返し単位の総モル数の50%以上の量で含むトリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体100質量部と、数平均分子量が800〜5,000であり末端ヒドロキシ基が封鎖されているポリエーテル5〜50質量部と、硬化触媒とを含有した接着剤組成物。
2.
前記ポリエーテルの主鎖がポリオキシプロピレン重合体である上記1に記載の接着剤組成物。
3.
前記トリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体がウレタン結合およびウレア結合を含まない上記1または2に記載の接着剤組成物。
4.
前記トリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体100質量部に対して、アミノ基置換アルコキシシラン化合物または/およびその誘導体0.2〜20質量部を含有する上記1〜3のいずれかに記載の接着剤組成物。
5.
前記トリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体100質量部に対して、下記式(1)で示されるN−シリルアミド化合物を0.2〜30質量部含有する上記1〜4のいずれかに記載の接着剤組成物。
(R1−CONH)4-n−Si−R2 n ・・・(1)
(式中、R1はヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数5〜21の炭化水素基であり、nが0、1または2のとき、複数のR1はそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。R2は炭素数1〜3のアルキル基またはアルコキシ基であり、nが2または3のとき、複数のR2はそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。nは0、1、2または3である。)
6.
さらに、ヒュームドシリカを含有し、前記ヒュームドシリカの量が前記トリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体100質量部に対して1〜10質量部である上記1〜5のいずれかに記載の接着剤組成物。
7.
さらに、表面処理炭酸カルシウムを含有し、前記表面処理炭酸カルシウムの量が前記トリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体100質量部に対して10〜100質量部である上記1〜6のいずれかに記載の接着剤組成物。
8.
さらに、水を含有し、前記水の量が、前記トリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体が有するアルコキシ基に対して0.5〜5当量である上記1〜7のいずれかに記載の接着剤組成物。
本発明の接着剤組成物は、
反応性基としてトリメトキシシリル基および/またはトリエトキシシリル基を有し主鎖を構成する繰り返し単位としてオキシアルキレン基を繰り返し単位の総モル数の50%以上の量で含むトリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体100質量部と、数平均分子量が800〜5,000であり末端ヒドロキシ基が封鎖されているポリエーテル5〜50質量部と、硬化触媒とを含有した接着剤組成物である。
トリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体について以下に説明する。
本発明の接着剤組成物に含有されるトリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体は、反応性基としてトリメトキシシリル基および/またはトリエトキシシリル基を有し主鎖が実質的にポリオキシアルキレンである重合体である。
トリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体を含有することによって、発泡させずに室温における硬化時間を短縮する(速硬化性。タックフリータイム:30分以下が可能。)ことができる。
また、主鎖は直鎖状、分岐状のいずれであってもよい。主鎖が直鎖状の場合硬化物の伸びに優れる。主鎖が分岐状の場合はより強靭な硬化物を得ることができる。
反応性基は主鎖の末端におよび/または側鎖として結合することができる。硬化物の破断強度、破断伸度に優れるという観点から、反応性基は主鎖の少なくとも2個以上の末端に結合するのが好ましい。
トリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体を製造する際、原料としてポリオキシアルキレンモノオールまたはポリオキシアルキレンポリオールを使用することができるが、そのポリオキシアルキレンモノオールまたはポリオキシアルキレンポリオールを製造する際に用いられる開始剤は特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
トリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体は、貯蔵安定性、速硬化性により優れ、増粘を抑制することができ組成物の粘度を適正なものとすることができるという観点から、式(I)で表されるものが好ましい。
片末端にトリメトキシシリル基を1個有するポリオキシプロピレン重合体および/または片末端にトリエトキシシリル基を1個有するポリオキシプロピレン重合体の量は、2つ以上の末端にトリメトキシシリル基をそれぞれ1個有するポリオキシプロピレン重合体および/または2つ以上の末端にトリエトキシシリル基をそれぞれ1個有するポリオキシプロピレン重合体に対して、10質量%以下であるのが硬化物の物性(強度と伸び)が極端に低下させないという点から好ましい。
白金触媒は、ヒドロシラン化合物と不飽和炭化水素基との反応に使用できるものであれば特に制限されない。
トリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
ポリエーテルについて以下に説明する。
本発明の接着剤組成物に含有されるポリエーテルは、数平均分子量が800〜5,000であり末端ヒドロキシ基が封鎖されている化合物である。
本発明の接着剤組成物に含有されるポリエーテルは、本発明の接着剤組成物に含有される、トリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体および硬化触媒に対して不活性であり、硬化触媒を失活させることがない。
本願発明者らは、数平均分子量が800〜5,000であり末端ヒドロキシ基が封鎖されているポリエーテルがトリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体および硬化触媒に対して安定性を有することを見出した。
本発明の接着剤組成物は、可塑剤として数平均分子量が800〜5,000であり末端ヒドロキシ基が封鎖されているポリエーテルを含有することによって、エステル系可塑剤を含有する場合に比べて、トリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体および硬化触媒に対して安定であり、速硬化性、トリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体に対する貯蔵安定性に優れる。
ここで、数平均分子量は、ゲルパーミエションクロマトグラフィー(Gel permeation chromatography(GPC))により測定した数平均分子量(ポリスチレン換算)であり、測定にはテトラヒドロフラン(THF)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、クロロホルムを溶媒として用いるのが好ましい。
ポリエーテルの主鎖は、耐湿熱性に優れるという観点から、ポリオキシプロピレン重合体であるのが好ましい。
なかでも、アルキル基、アルキルシリル基で封鎖した場合には、添加量によって硬化速度、硬化後の物性が変化しない観点から扱いやすい。
アルキル基は、炭素原子数1〜3のものが挙げられる。例えば、メチル基、エチル基、プロピル基が挙げられる。なお、アルキル基でヒドロキシ基を封鎖することにより、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等)が生成する。
アルキルシリル基としてはアルキル基部分の炭素原子数1〜3のものが挙げられる。アルキルシリル基のケイ素原子に酸素原子が結合することができる。例えば以下のトリアルキルシリル基が挙げられる。なお、下記式中、水素原子は、トリアルキルシリル基により封鎖したヒドロキシ基由来の酸素原子である。
B−R4−(OR4)n−B (II)
式(II)中、R4は炭素原子数1〜5のアルキレン基であり、nは1〜120の整数であり、複数のR4はそれぞれ同一であっても異なっていてもよく、Bは末端ヒドロキシ基を封鎖する基である。末端ヒドロキシ基を封鎖する基は上記と同義である。なお式(II)中、原料としてのポリオキシアルキレンジオールを製造する際に使用される重合開始剤は省略する。
D−(OR4)n−B (III)
式(III)中、R4は炭素原子数1〜5のアルキレン基であり、nは1〜120の整数であり、nが2〜120の場合の複数のR4はそれぞれ同一であっても異なっていてもよく、Bは末端ヒドロキシ基を封鎖する基であり、Dは重合開始剤として使用したモノオール残基である。末端ヒドロキシ基を封鎖する基は上記と同義である。
組成物から揮発成分がなく低粘度化でき、硬化触媒に対して安定であるという観点から、ポリエーテルの数平均分子量は、800〜4,500であるのがより好ましく、1,000より大きく3,000以下であるのが更に好ましい。
ポリエーテルはそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
ポリエーテルはその製造について特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。ポリエーテルを製造する際に使用される原料としての、ヒドロキシ基を有するポリエーテルは、ヒドロキシ基を1個以上有するポリエーテル(例えば、ポリオキシアルキレンモノオール、ポリオキシアルキレンポリオールが挙げられる。)であれば特に制限されない。
ポリエーテルの量は、せん断強度を維持したまま低粘度化できるという観点から、トリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体100質量部に対して、5〜20質量部であるのが好ましい。
硬化触媒について以下に説明する。
本発明の接着剤組成物に含有される硬化触媒は、シラノール縮合触媒として使用されるものであれば特に制限されない。例えば、チタン系エステル類、錫化合物、有機アルミニウム化合物、有機ジルコニウム化合物、ビスマス化合物、アミン化合物が挙げられる。
なかでも、速硬化性、硬化物の変色が比較的おきにくいという観点から、錫化合物が好ましく、4価の錫化合物がより好ましい。
4価の錫化合物としては、例えば、ジブチルスズジラウリレート、ジブチルスズマレエート、ジブチルスズジアセテート、オクチル酸スズ、ナフテン酸スズ、ラウリン酸スズのようなカルボン酸塩;ジブチルスズオキサイドとフタル酸エステルとの反応物;ジアルキルスタノキサンジカルボキシレート;ジブチルスズジメトキシドのようなジアルキルスズアルコラート;(ジアルキルスタノキサン)ジシリケート化合物;ジブチルスズジアセチルアセトナートのようなキレートが挙げられる。
炭素原子数1〜10の炭化水素基(R5)としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基が挙げられる。
炭素原子数1〜10の炭化水素基(R6)としては、例えば、ブチル基が挙げられる。
(ジアルキルスタノキサン)ジシリケート化合物としては、例えば、ジブチル錫塩(例えば、ジブチル錫アセテートが挙げられる。)と正珪酸エチルとの反応生成物が挙げられる。
硬化触媒はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
硬化触媒の製造は特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
本発明の接着剤組成物は、さらにヒュームドシリカを含有することができる。
本発明の接着剤組成物がさらにヒュームドシリカを含有する場合、樹脂が補強されより高いせん断強度を得ることができる。
ヒュームドシリカは特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
ヒュームドシリカは、親水性ヒュームドシリカより貯蔵安定性に優れるという観点から、疎水性ヒュームドシリカであるのが好ましい。
ヒュームドシリカの平均粒径は、0.005〜0.5μmであると補強の効果が大きくが好ましい。
貯蔵安定性を向上させる為に、ヒュームドシリカとして表面のシラノール基をオルガノアルコキシシラン、オルガノハロシラン、オルガノシラザン等の有機ケイ素化合物等で処理されたものを使用することができる。
ヒュームドシリカはそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
ヒュームドシリカはその製造について特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
本発明の接着剤組成物は速硬化性、接着性を高める為にさらにアミノ基置換アルコキシシラン化合物または/およびその誘導体を含有することができる。
本発明に用いるアミノ基置換アルコキシシラン化合物またはその誘導体は、
例えば、H2NCH2CH2CH2Si(OCH3)3,
H2NCH2CH2CH2Si(OC2H5)3,
H2NCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH3)3,
H2NCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(OC2H5)3,
本発明の接着剤組成物は貯蔵安定性をより高める為にさらにN−シリルアミド化合物を含有することができる。
本発明の接着剤組成物に用いることができるN―シリルアミド化合物としては、例えば、下記式(1)で表されるものが挙げられる。
(R1−CONH)4-n−Si−R2 n (1)
(式中、R1はヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数5〜21の炭化水素基であり、nが0、1または2のとき、複数のR1はそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。R2は炭素数1〜3のアルキル基またはアルコキシ基であり、nが2または3のとき、複数のR2はそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。nは0、1、2または3である。)
本発明に用いることができるN−シリルアミド化合物は、より具体的には上記式(1)で示される化合物およびその部分加水分解縮合物を含む。これらのN−シリルアミド化合物は、容易に加水分解し、アミド化合物(R1−CONH2基含有化合物)とシラノール化合物(HO−Si≡基含有化合物)を生成するため、湿気硬化性樹脂組成物の水分を容易に除去することができる。そのため貯蔵安定性の向上に寄与する。また、生成したアミド化合物は揺変性を向上させる役割をする。
R2としては、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基であり、なかでもメチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基が好ましい。
カルボン酸アミドとしては、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸などの直鎖飽和脂肪酸;カプロレイン酸、オレイン酸、セトレイン酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン酸などの不飽和脂肪酸;安息香酸、フェニル酢酸などの芳香族カルボン酸などから選ばれるカルボン酸のアミド誘導体など、またはこれらの2種以上の組合わせが挙げられる。貯蔵安定性に優れるという観点から、特にパルミチン酸、ステアリン酸およびオレイン酸のアミド化合物が好ましい。
またN−シリルアミド化合物は、前記のカルボン酸アミドと、クロロシラン化合物とを、脱塩化水素剤を使用せずに120〜180℃に加熱し、生成する塩化水素ガスを除去しながら合成することもできる。触媒として、トリエチルアミン、ピリジンなどを用いることができる。
本発明の接着剤組成物は、さらに、表面処理炭酸カルシウムを含有することができる。本発明の接着剤組成物がさらに表面処理炭酸カルシウム、特にコロイダル炭酸カルシウムを含有する場合、補強性に効果があり、結果せん断強度に優れる。
表面処理炭酸カルシウムは特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
表面処理剤は特に制限されない。例えば、脂肪酸、各種シランカップリング剤、ウレタン樹脂・パラフィン等のワックスが挙げられる。なかでも、樹脂への分散がよく、補強効果の大きい脂肪酸あるいはウレタン樹脂で処理することが好ましい。
表面処理炭酸カルシウムの平均粒径は、樹脂への分散性、貯蔵安定性、せん断強度に優れるという観点から、0.01〜0.5μmであるのが好ましい。
表面処理炭酸カルシウムはそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
表面処理炭酸カルシウムはその製造について特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
本発明の接着剤組成物は、さらに、水を含有することができる。
本発明の接着剤組成物が水を含有する場合、本発明の接着剤組成物を初期強度に優れるものとすることができる。特に、被着体が金属同士である場合のように湿気が入りにくい条件下において使用することができる。
水の量は、初期強度が発現し、かつ不要な残留水分が無視できる領域という点でトリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体が有するアルコキシ基に対して0.5〜5当量であるのが好ましい。さらに、接着剤組成物との混合を容易にする為に水は適当なフィラー、あるいは樹脂と混合してペースト状にしておくことが好ましい。
本発明の接着剤組成物は、上記成分のほかに必要に応じて本発明の目的を損なわない範囲で、さらに添加剤を含有することができる。添加剤としては、例えば、カーボンブラック、溶融シリカ、珪砂、珪酸カルシウム等、マイカ、タルク、アルミナ、モンモリロナイトの充填剤、チッ化アルミニウム、チッ化ホウ素などの熱伝導性フィラー、ガラスバルーン、各種樹脂バルーン等の中空フィラー、ポリメタクリル酸等を微細化した各種樹脂フィラー、ハロゲン系化合物、酸化アンチモン、赤リン、リン酸エステル、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、硫酸カルシウム水和物、硫酸マグネシウム水和物等の難燃剤、本発明の接着剤組成物に含有されるポリエーテル以外の可塑剤、ビニルシラン、シリケート化合物のような脱水剤、エポキシシラン、アミノシラン、メタクリルシランのようなシランカップリング剤、脂肪酸ポリアマイド系ワックスのようなチクソトロピー付与剤、酸化チタン等の顔料、染料、老化防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、接着付与剤、分散剤、溶剤、硬化剤が挙げられる。
本発明の接着剤組成物は、1液型または2液型として製造することができる。
本発明の接着剤組成物がさらに水を含有する場合は貯蔵安定性により優れるという観点から、トリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体、末端封鎖ポリエーテルおよび硬化触媒を含有する主剤と、水を少なくとも含有する硬化剤とを有する2液型とするのが好ましい態様の1つとして挙げられる。ヒュームドシリカ、表面処理炭酸カルシウム、添加剤は、それぞれ主剤および/または硬化剤に加えることができる。
本発明において、タックフリータイムは、接着剤組成物を20℃、55%RHの条件下に置き、接着剤組成物の表面にポリエチレンフィルムを押しあてて接着剤組成物がフィルムに付着しなくなるまでの時間とする。
本発明の接着剤組成物は、各種電気・電子分野用、建築物用、自動車用、土木用等に使用可能である。
本発明の接着剤組成物は、エアコン、ファンヒーター、送風機、除湿機、加湿器に使用することができる。
また、本発明の接着剤組成物は難燃性製品の部品接着に使用することができる。難燃性製品としては、例えばスピーカー、ビデオカセットプレイヤー、テレビ、ラジオ、自動販売機、冷蔵庫、パーソナルコンピューター、カード型電池、ビデオカメラ、カメラ、自動車部品、精密機器等が挙げられる。
また、本発明の接着剤組成物を高圧部品、高圧となりうる回路やその周辺で使用される部品の接着、長時間連続運転される電器製品内の接着に適用することができる。これらの部品の具体例としては、例えば、コネクター、スイッチ、リレー、電線ケーブル、フライバックトランス、偏向ヨークが挙げられる。
<トリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体の製造>
(1)トリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体1
脱水したポリオキシプロピレンジオール(直鎖状、数平均分子量約3,000、1分子あたりのヒドロキシ基数:2)を開始剤とし、プロピレンオキシドの重合を行い、数平均分子量約20,000の水酸基末端ポリプロピレンオキシドを得た。続いて、この水酸基末端ポリプロピレンオキシドの水酸基に対して、更に塩化アリルを添加して末端の水酸基をアリル基に変換し、末端がアリル基である数平均分子量約20,000の2官能のアリルポリプロピレンオキシドを得た。
得られた2官能のアリルポリプロピレンオキシド100質量部に対し、白金ビニルシロキサン錯体の白金含量3wt%のイソプロパノール溶液150ppmを触媒として、下記化学式:HSi(OCH3)3
と90℃で2時間反応させ、トリメトキシシリル基を有する重合体(末端シリル直鎖ポリエーテル樹脂)を得た。
得られた重合体について、1H−NMRによる分析を行い、分子末端にトリメトキシシリル基を1分子あたり平均2個有するトリアルコキシシリル基変性ポリオキシプロピレン重合体であることを確認した。
得られたトリアルコキシシリル基変性ポリオキシプロピレン重合体をトリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルコキレン重合体1とする。
脱水したポリオキシプロピレントリオール(分岐状、数平均分子量約3,000、1分子あたりのヒドロキシ基数:3)を開始剤とし、プロピレンオキシドの重合を行い、数平均分子量約20,000の水酸基末端ポリプロピレンオキシドを得た。続いて、この水酸基末端ポリプロピレンオキシドの水酸基に対して、更に塩化アリルを添加して末端の水酸基をアリル基に変換し、末端がアリル基である数平均分子量約20,000の2官能のアリルポリプロピレンオキシドを得た。
得られた2官能のアリルポリプロピレンオキシド100質量部に対し、白金ビニルシロキサン錯体の白金含量3wt%のイソプロパノール溶液150ppmを触媒として、下記化学式:HSi(OCH3)3
と90℃で2時間反応させ、トリメトキシシリル基を有する重合体(末端シリル分岐ポリエーテル樹脂)を得た。
得られた重合体について、1H−NMRによる分析を行い、分子末端にトリメトキシシリル基を1分子あたり平均3個有するトリアルコキシシリル基変性ポリオキシプロピレン重合体であることを確認した。
得られたトリアルコキシシリル基変性ポリオキシプロピレン重合体をトリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルコキレン重合体2とする。
(1)末端封鎖ポリエーテル1
乾燥したポリオキシプロピレンモノオール(旭硝子:XS−1003P)の水酸基末端を水酸化ナトリウムによりアルコラート化し、次いで塩化メチルを反応させることにより、末端ヒドロキシ基をメチル基で封鎖し、メチルエーテル(メトキシ基)を形成させた。水酸基が完全に消滅していることはIRスペクトルにより確認した。得られたポリエーテルを末端封鎖ポリエーテル1(数平均分子量:800)とする。
乾燥したポリオキシプロピレンジオール(商品名:エクセノール510、旭硝子社製)の水酸基末端を水酸化ナトリウムによりアルコラート化し、次いで塩化メチルを反応させることにより、末端ヒドロキシ基をメチル基で封鎖し、メチルエーテル(メトキシ基)を形成させた。水酸基が完全に消滅していることはIRスペクトルにより確認した。得られたポリエーテルを末端封鎖ポリエーテル2(数平均分子量:4000)とする。
乾燥したポリオキシプロピレンモノオール(商品名:ニューポールLB−285、三洋化成工業社製)に、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン(商品名:A−166、日本ユニカー社製)および、触媒としてサッカリンを加えた組成物を100℃で6時間反応させ、水酸基がトリメチルシリル基で封鎖された化合物(末端封鎖ポリエーテル3)を得た。IRスペクトルにより、水酸基が完全に消滅していることを確認した。得られたポリエーテルを末端封鎖ポリエーテル3(数平均分子量:1300)とする。
乾燥したポリプロピレングリコールジオール(商品名:エクセノール510、旭硝子社製)に、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン(商品名:A−166、日本ユニカー社製)および、触媒としてサッカリンを加えた組成物を100℃で6時間反応させ、水酸基がトリメチルシリル基で封鎖された化合物(末端封鎖ポリエーテル4)を得た。IRスペクトルにより、水酸基が完全に消滅していることを確認した。得られたポリエーテルを末端封鎖ポリエーテル4(数平均分子量:4100)とする。
オレイン酸アミド800gに、トルエン400gおよびサッカリン0.5gを加え、100℃に加熱溶解した。これにヘキサメチルジシラザン260gを滴下し、滴下終了後、130℃で4時間加熱した。その後未反応のヘキサメチルジシラザンおよびトルエンを減圧留去し、N−トリメチルシリルオレイン酸アミド1003gを得た。N−トリメチルシリルオレイン酸アミドが合成されていることは、IRスペクトル、1H−NMRスペクトルおよびMSスペクトルにより確認した。得られた化合物をシリルアミド1とする。
オレイン酸アミド800gの代わりに、ステアリン酸アミド800gを用いた以外は、上記と同様の方法でN−トリメチルシリルステアリン酸アミド1002gを合成した。N−トリメチルシリルステアリン酸アミドが合成されていることは、IRスペクトル、1H−NMRスペクトルおよびMSスペクトルにより確認した。得られた化合物をシリルアミド2とする。
下記のようにして得た接着剤組成物について、以下に示す方法で、粘度、増粘率、タックフリータイム、せん断強度を評価した。結果を第1表、第2表に示す。
(1)増粘率(貯蔵安定性)
・初期粘度:TV20型粘度計(ローター#7、10rpm)を使用し、20℃の条件下で下記のようにして得られた接着剤組成物の初期粘度(単位:Pa・s)を測定した。
・貯蔵促進後の粘度:下記のようにして得られた接着剤組成物を70℃の条件下に24時間置き、接着剤組成物の貯蔵促進後の粘度(単位:Pa・s)を初期粘度と同様にして測定した。
増粘率は上記のようにして得られた初期粘度および貯蔵促進後の粘度の値を以下の式に当てはめて求めた。
増粘率(%)=貯蔵促進後の粘度/初期粘度×100
・初期:下記のようにして得られた接着剤組成物を20℃、55%RHの条件下に置き、接着剤組成物の表面にポリエチレンフィルムを押しあてて接着剤組成物がフィルムに付着しなくなるまでの時間を測定した。
・貯蔵促進後:下記のようにして得られた接着剤組成物を70℃の条件下に24時間置き、接着剤組成物の貯蔵促進後のタックフリータイムを初期のタックフリータイムと同様の20℃、55%RHの条件下で測定した。
・変化率:[変化率](%)=([貯蔵促進後]−[初期])/[初期]×100
長さ150mm、幅15mm、厚さ1mmの鋼板2枚を用い、接着面積が10mm×25mmで、接着層厚さ0.3mmとなるように接着剤組成物を1枚の鋼板の片面に塗布し、直ちに2枚を重ね合わせて密着させ、20℃、55%RHの条件下で7日間養生させ、試験体を得た。
養生後、引張試験機(AGS−10kNG、島津製作所社製)を用いて引っ張り速度10mm/分の条件で試験体の初期のせん断強度(常態、20℃)を測定した。
第1表に示す成分を同表に示す量(質量部)で使用しそれらをプラネタリーミキサーを用いて混合して接着剤組成物を得た。
・トリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体1、2:上述のとおり製造したもの
・MSポリマー S−303:ジアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体、商品名MSポリマー S−303、(株)カネカ社製
・表面処理炭酸カルシウム:ネオライトSP(脂肪酸で表面処理された炭酸カルシウム)、竹原化学社製
・フュームドシリカ:疎水性フュームドシリカ、R−972、日本アエロジル社製、粒径0.016μm
・末端封鎖ポリエーテル1:上述のように製造したもの
・末端封鎖ポリエーテル2:上述のように製造したもの
・末端封鎖ポリエーテル3:上述のように製造したもの
・末端封鎖ポリエーテル4:上述のように製造したもの
・ポリエーテルポリオール:ポリオキシプロピレンジオール、商品名エクセノール510、旭硝子株式会社
・DINP:ジイソノニルフタレート、株式会社ジェイ・プラス
・DOP:ジオクチルフタレート、株式会社ジェイ・プラス
・ビニルシラン:KBM 1003、信越化学工業株式会社
・アミノシラン:KBM 603、信越化学工業株式会社
・シリルアミド1:上述のように製造したもの
・シリルアミド2:上述のように製造したもの
・錫触媒1:4価スズ化合物(ジブチル錫塩と正珪酸エチルとの反応生成物、構造式:(C4H9)2Sn[OSi(OC2H5)3]2)
・錫触媒2:4価錫化合物、(C4H9)2Sn(OCH3)2
・錫触媒3:4価錫化合物、ジブチル錫ジアセチルアセトナート
これに対して、実施例I−1〜14は、増粘率が低く貯蔵安定性に優れ、速硬化性、貯蔵後の速硬化性に優れ、せん断強度が高かった。ヒュームドシリカを含有する実施例I−1〜6、8、9および11〜14は、実施例I−5よりもせん断強度が高かった。アミノ基置換アルコキシシラン化合物(アミノシラン)を含有する実施例I−1〜7および9〜14は、実施例I−8よりも速硬化性に優れていた。N−シリルアミド化合物(シリルアミド)を含有する実施例I−1〜8および10〜14は、実施例I−9より増粘率が低く貯蔵安定性により優れる。
第2表に示す成分を同表に示す量(質量部)で使用しそれらをプラネタリーミキサーを用いて混合して主剤成分を得た。実施例II−1においては硬化剤である蒸留水を主剤に添加した後にヘラで2分間十分に混合して2液型の接着剤組成物を得た。
・トリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体:第1表のトリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体1と同様
・コロイダル炭酸カルシウム(0.07μ):カルファイン200、丸尾カルシウム株式会社、粒径0.07μm
・フュームドシリカ:疎水性ヒュームドシリカ、R−972、日本アエロジル社製、粒径0.016μm
・末端封鎖ポリエーテル:第1表の末端封鎖ポリエーテル1と同様。
・ビニルシラン:KBM 1003、信越化学工業株式会社
・アミノシシラン:KBM 603、信越化学工業株式会社
・シリルアミド:第1表のシリルアミドと同様。
・錫触媒:4価スズ化合物(ジブチル錫塩と正珪酸エチルとの反応生成物、構造式:(C4H9)2Sn[OSi(OC2H5)3]2)
なお、第2表において、水の量は、トリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体が有するアルコキシ基に対して1.1当量である。
Claims (8)
- 反応性基としてトリメトキシシリル基および/またはトリエトキシシリル基を有し主鎖を構成する繰り返し単位としてオキシアルキレン基を繰り返し単位の総モル数の50%以上の量で含むトリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体100質量部と、数平均分子量が800〜5,000であり末端ヒドロキシ基が封鎖されているポリエーテル5〜50質量部と、硬化触媒とを含有した接着剤組成物。
- 前記ポリエーテルの主鎖がポリオキシプロピレン重合体である請求項1に記載の接着剤組成物。
- 前記トリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体がウレタン結合およびウレア結合を含まない請求項1または2に記載の接着剤組成物。
- 前記トリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体100質量部に対して、アミノ基置換アルコキシシラン化合物または/およびその誘導体0.2〜20質量部を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の接着剤組成物。
- 前記トリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体100質量部に対して、下記式(1)で示されるN−シリルアミド化合物を0.2〜30質量部含有する請求項1〜4のいずれかに記載の接着剤組成物。
(R1−CONH)4-n−Si−R2 n ・・・(1)
(式中、R1はヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数5〜21の炭化水素基であり、nが0、1または2のとき、複数のR1はそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。R2は炭素数1〜3のアルキル基またはアルコキシ基であり、nが2または3のとき、複数のR2はそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。nは0、1、2または3である。) - さらに、ヒュームドシリカを含有し、前記ヒュームドシリカの量が前記トリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体100質量部に対して1〜10質量部である請求項1〜5のいずれかに記載の接着剤組成物。
- さらに、表面処理炭酸カルシウムを含有し、前記表面処理炭酸カルシウムの量が前記トリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体100質量部に対して10〜100質量部である請求項1〜6のいずれかに記載の接着剤組成物。
- さらに、水を含有し、前記水の量が、前記トリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体が有するアルコキシ基に対して0.5〜5当量である請求項1〜7のいずれかに記載の接着剤組成物。
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