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JP2005054174A - 硬化性樹脂組成物及びそれを含有する湿気硬化型接着剤組成物 - Google Patents

硬化性樹脂組成物及びそれを含有する湿気硬化型接着剤組成物 Download PDF

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JP2005054174A
JP2005054174A JP2004208672A JP2004208672A JP2005054174A JP 2005054174 A JP2005054174 A JP 2005054174A JP 2004208672 A JP2004208672 A JP 2004208672A JP 2004208672 A JP2004208672 A JP 2004208672A JP 2005054174 A JP2005054174 A JP 2005054174A
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幸弘 野村
Kazuhiro Iyo
和裕 伊豫
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Abstract

【課題】 硬化速度の極めて速い硬化性樹脂組成物並びにそれを含有する湿気硬化型接着剤組成物を提供する。
【解決手段】 加水分解性シリル基及びシラノール基よりなる群から選ばれた一種以上の基からなる含珪素特性基、又は該含珪素特性基と、且つ分子内にウレタン結合、チオウレタン結合、尿素結合、チオ尿素結合、置換尿素結合、置換チオ尿素結合、アミド結合、スルフィド結合、ヒドロキシル基、第2級アミノ基及び第3級アミノ基よりなる群から選ばれた一種以上の結合及び/又は基を含む硬化性樹脂(A)と、ルイス酸及び/又はその錯体(B)とを含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、硬化性樹脂組成物及びそれを含有する湿気硬化型接着剤組成物に係わり、詳しくは、特定の硬化性樹脂に硬化触媒としてルイス酸及び/又はその錯体を配合してなる、硬化速度の極めて速い硬化性樹脂組成物並びにそれを含有する湿気硬化型接着剤組成物に関する。
従来、分子内に加水分解性シリル基等を有する硬化性樹脂の硬化触媒として、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジラウレート等の有機錫化合物が汎用されており、特に、分子内に加水分解性シリル基を有する硬化性樹脂として下記特許文献1などに記載のシリル化ウレタン系樹脂を用いた場合には、有機錫化合物を配合することにより硬化速度の比較的速い硬化性樹脂組成物を得ることができる。
分子内に加水分解性シリル基を有する硬化性樹脂の硬化触媒としては、上記の有機錫化合物の外にも、有機酸及びアミン化合物がよく知られている。
塩化アルミニウム等の金属ハロゲン化物、あるいは、三塩化ホウ素等のハロゲン化ホウ素化合物などのルイス酸化合物は、加熱硬化性のエポキシ樹脂の硬化触媒として著名であるが(例えば下記特許文献2及び3)、これを変成シリコーンあるいはシリル化ウレタン樹脂等の分子内に加水分解性シリル基を有する硬化性樹脂の硬化触媒として使用した例は未だ報告されていない。
特許第3030020号公報 特開平02−251274号公報 特開平02−228376号公報
分子内に加水分解性シリル基を有する硬化性樹脂の硬化触媒として有機錫化合物を多量に配合し、より硬化速度が速い硬化性樹脂組成物を得ようとする場合には、貯蔵安定性が低下したり、重金属である錫化合物の含有量が増えるために、危険性・有害性が高くなったりするという別の問題が起こる。また、有機錫化合物等を多量に配合した硬化性樹脂組成物を、例えばポリウレタン系あるいはポリエステル系等の分子内に加水分解性基を含有するプラスチックに対する接着剤あるいはシーリング剤等に用いる場合、硬化性組成物中の有機錫化合物がそれらプラスチックを劣化させてしまうことがある。しかも、このような有機錫化合物を多量に配合しても、高まる硬化速度には限界があり、多量に配合しすぎると希釈効果あるいは可塑効果などにより硬化速度がむしろ遅くなる現象が起こってしまう。
さらに、分子内に含珪素特性基を有する硬化性樹脂の硬化触媒として、有機酸やアミン化合物を用いても、速い硬化速度は得られない。このため、これらは助触媒として使用されているのが実情である。
本発明は、上記の課題を解決するべくなされたものであって、その目的とするところは、硬化速度が極めて速い硬化性樹脂組成物及びそれを含有する湿気硬化型接着剤組成物を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は次の第1〜10の発明から構成される。
即ち、第1の発明は、分子内に、下記式(1)で表される加水分解性シリル基及びシラノール基よりなる群から選ばれた一種以上の基からなる含珪素特性基(但し、下記式(1)においてn=0である含珪素特性基を少なくとも有する)を含む硬化性樹脂(A)と、ルイス酸及び/又はその錯体(B)とを含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物である。
Figure 2005054174
第2の発明は、分子内に、下記式(1)で表される加水分解性シリル基及びシラノール基よりなる群から選ばれた一種以上の基からなる含珪素特性基と、かつ、分子内に、ウレタン結合、チオウレタン結合、尿素結合、チオ尿素結合、置換尿素結合、置換チオ尿素結合、アミド結合、スルフィド結合、ヒドロキシル基、第2級アミノ基及び第3級アミノ基から選ばれた一種以上の結合及び/又は基を含む硬化性樹脂(A)とルイス酸及び/又はその錯体(B)とを含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物である。
Figure 2005054174
第3の発明は、上記式(1)で表される加水分解性シリル基及びシラノール基よりなる群から選ばれた一種以上の基(但し、上記式(1)においてn=0である)の割合が、硬化性樹脂中の上記式(1)で表される加水分解性シリル基及びシラノール基よりなる群から選ばれた一種以上の基からなる含珪素特性基あたり10〜100%であることを特徴とする第1又は2の発明の硬化性樹脂組成物である。
第4の発明は、第1〜3のいずれかの発明の硬化性樹脂組成物と、分子内に上記式(1)で表される加水分解性シリル基及びシラノール基よりなる群から選ばれた一種以上の基からなる含珪素特性基と、且つ分子内にアミノ基を含むアミノシラン化合物(C)、及び/又は、分子内に上記式(1)で表される加水分解性シリル基及びシラノール基よりなる群から選ばれた一種以上の基からなる含珪素特性基と、且つ分子内にメルカプト基を含むメルカプトシラン化合物(D)を含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物である。
第5の発明は、前記ルイス酸及び/又はその錯体(B)のルイス酸が、金属塩化物から選ばれるルイス酸であることを特徴とする第1〜4のいずれかの発明の硬化性樹脂組成物である。
第6の発明は、前記ルイス酸及び/又はその錯体(B)が、三フッ化ホウ素及び/又はそのアミン錯体であることを特徴とする第1〜4のいずれかの発明の硬化性樹脂組成物である。
第7の発明は、前記硬化性樹脂(A)100重量部あたり、前記ルイス酸及び/又はその錯体(B)を0.001重量部〜10重量部含有することを特徴とする第1〜6のいずれかの発明の硬化性樹脂組成物である。
第8の発明は、第前記硬化性樹脂100重量部あたり、前記ルイス酸及び/又はその錯体(B)を0.001重量部〜10重量部含有しかつ、前記ルイス酸及び/又はその錯体(B)以外の硬化触媒(E)を0.01重量部〜10重量部含有することを特徴とする第1〜7のいずれかの発明の硬化性樹脂組成物である。
第9の発明は、前記硬化触媒(E)が、ジオクチル錫系触媒であることを特徴とする第8の発明の硬化性樹脂組成物である。
第10の発明は、第1〜9のいずれかの発明の硬化性樹脂組成物を含有することを特徴とする湿気硬化型接着剤組成物である。
第1の発明に係る硬化性樹脂組成物は、分子内に、上記式(1)において、n=0である含珪素特性基を含む硬化性樹脂(A)が用いられているので、硬化速度が極めて速い。上記の3官能性の含珪素特性基が、式:−SiR1(X)2 (式中、Xは上記Xと同意義であり、R1は炭素数1〜20個の置換若しくは非置換の有機基である)で表される2官能性の含珪素特性基に比べて、より速い硬化性を硬化性樹脂に与えることは公知であるが、ルイス酸及び/又はその錯体(B)との協働作用により硬化性を相乗効果的に高めることは、本発明者が見いだした知見であり、非公知である。硬化性が相乗効果的に高められる理由としては、例えば、ルイス酸として三フッ化ホウ素を例に挙げると、三フッ化ホウ素が上記含珪素特性基中の加水分解性シリル基あるいはシラノール基と相互作用することによって、加水分解性シリル基あるいはシラノール基中の加水分解性基あるいはOH基の脱離能が高まり、その結果として、シリル基同士のカップリング反応が促進されるということが推察される。
第2の発明に係る硬化性樹脂組成物は、硬化性樹脂として、上記式(1)で表される加水分解性シリル基及びシラノール基よりなる群から選ばれた一種以上の基からなる含珪素特性基と、かつ、分子内にウレタン結合、チオウレタン結合、尿素結合、チオ尿素結合、置換尿素結合、置換チオ尿素結合、アミド結合、スルフィド結合、ヒドロキシル基、第2級アミノ基及び第3級アミノ基から選ばれた一種以上の結合及び/又は基(以下、この特定の結合及び/又は基を「極性要素部分」と記すことがある)を有する硬化性樹脂(A)を含有するとともに、硬化触媒として、ルイス酸及び/又はその錯体(B)を含有するので、硬化速度が極めて速い。特に、上記極性要素部分としてウレタン結合、置換尿素結合及び第3級アミノ基よりなる群から選ばれた一種以上の結合及び/又は基を含む硬化性樹脂(A)を用いた場合には、硬化速度の極めて速い硬化性樹脂組成物を得ることができる。この理由は、ルイス酸及び/又はその錯体(B)が、これら特定の結合及び/又は基との電子的な配位などにより、分子的観点において硬化性樹脂成分近傍に局在することになり、その結果、上記含珪素特性基の反応がより活性化されるためと推測される。
第3の発明に係る硬化性樹脂組成物は、硬化性樹脂として、上記式(1)において、n=0である含珪素特性基の割合が、硬化性樹脂中の上記含珪素特性基あたり10〜100%である硬化性樹脂を用いるので、硬化速度が極めて速い。
第4の発明に係る硬化性樹脂組成物は、第1〜3のいずれかの発明における硬化性樹脂(A)を含有するとともに、分子内に上記式(1)で表される加水分解性シリル基及びシラノール基よりなる群から選ばれた一種以上の基からなる含珪素特性基と、且つ分子内にアミノ基を含むアミノシラン化合物(C)、及び/又は、分子内に上記式(1)で表される加水分解性シリル基及びシラノール基よりなる群から選ばれた一種以上の基からなる含珪素特性基と且つ分子内にメルカプト基を含むメルカプトシラン化合物(D)を含有するので、硬化速度が極めて速く、かつ、接着性に優れる。
第5の発明に係る硬化性樹脂組成物は、第1〜4のいずれかの発明におけるルイス酸及び/又はその錯体(B)のルイス酸として、金属塩化物から選ばれるルイス酸が用いられるので、硬化速度が極めて好ましい。
第6の発明に係る硬化性樹脂組成物は、第1〜4のいずれかの発明におけるルイス酸及び/又はその錯体(B)として、三フッ化ホウ素及び/又はそのアミン錯体が用いられるので、硬化速度が極めて好ましい。
第7の発明に係る硬化性樹脂組成物は、第1〜6のいずれかの発明におけるルイス酸及び/又はその錯体(B)を、硬化性樹脂(A)100重量部あたり、0.001重量部〜10重量部含有するので、硬化速度が極めて好ましい。
第8の発明に係る硬化性樹脂組成物は、第1〜7のいずれかの発明におけるルイス酸及び/又はその錯体(B)を、硬化性樹脂(A)100重量部あたり、0.001重量部〜10重量部含有しかつ、前記ルイス酸及び/又はその錯体(B)以外の硬化触媒(E)を0.01重量部〜10重量部含有するので、硬化速度が極めて好ましい。
第9の発明に係る硬化性樹脂組成物は、前記硬化触媒(E)としてジオクチル錫系化合物を用いる硬化性樹脂組成物であるので、硬化速度が極めて好ましい。さらに、ジオクチル錫系化合物は一般的に使用されているジブチル錫系化合物より安全性が高いことが知られており、危険性・有害性の問題が少ない。
第10の発明に係る湿気硬化型接着剤組成物は、第1〜9のいずれかの発明に係る硬化性樹脂組成物を含有するので、硬化速度が極めて速い。第1〜9のいずれかの発明に係る硬化性樹脂組成物はいずれも速硬化性を発現し、多種多様な用途に用いることが可能であるが、これを、特に湿気硬化型接着剤組成物に含有せしめた場合には、従来に無い速硬化性の無溶剤型接着剤を得ることができるのである。
I.上記硬化性樹脂(A)について
本発明に好適に用いられる硬化性樹脂(A)には、分子内に、上記式(1)で表される加水分解性シリル基及びシラノール基よりなる群から選ばれた一種以上からなる含珪素特性基を含む硬化性樹脂(A)が含まれる。
また、上記硬化性樹脂(A)中の上記含珪素特性基において、上記式(1)においてn=0である含珪素特性基の割合は、好ましくは10〜100%、さらに好ましくは20〜100%、特に好ましくは50〜100%である。10%以下であると、上記ルイス酸及び/又はその錯体(B)との協働作用により硬化性を相乗効果的に高める効果が十分でない場合がある。
上記式(1)において、Xはヒドロキシル基又は加水分解性基を示すが、加水分解性基の具体例としては、ハロゲン基、ハイドライド基、アルコキシル基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基などが挙げられる。これらの中でも、高反応性及び低臭性などの点から、アルコキシル基が最も好ましい。
そして、本発明に好適に用いられる硬化性樹脂(A)には、上記式(1)で表される加水分解性シリル基及びシラノール基よりなる群から選ばれた一種以上からなる含珪素特性基と、且つ、分子内に、ウレタン結合、チオウレタン結合、尿素結合、チオ尿素結合、置換尿素結合、置換チオ尿素結合、アミド結合、スルフィド結合、ヒドロキシル基、第2級アミノ基及び第3級アミノ基よりなる群から選ばれた一種以上の結合及び/又は基(極性要素部分)を有する硬化性樹脂(A)が含まれる。このような分子内に上記極性要素部分を有する硬化性樹脂(A)の場合、上記硬化性樹脂(A)中の上記含珪素特性基において、上記式(1)におけるnの値は特に限定されない。
上記硬化性樹脂(A)に含有される上記極性要素部分は、下記式(2)に表されるウレタン結合、下記式(3)〜下記式(5)に表されるチオウレタン結合、下記式(6)に表される尿素結合、下記式(7)に表されるチオ尿素結合、下記式(8)に表される置換尿素結合、下記式(9)に表される置換チオ尿素結合、下記式(10)に表されるアミド結合、下記式(11)に表されるヒドロキシル基、下記式(12)に表されるスルフィド結合、下記式(13)に表される第2級アミノ基及び下記式(14)に表される第3級アミノ基で表されるものが含まれる。
Figure 2005054174
Figure 2005054174
Figure 2005054174
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但し、Yは分子量500以下の有機基を示す。
Figure 2005054174
Figure 2005054174
Figure 2005054174
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さらに本発明におけるウレタン結合、チオウレタン結合、尿素結合、チオ尿素結合、置換尿素結合、置換チオ尿素結合、アミド結合、スルフィド結合、ヒドロキシル基、第2級アミノ基及び第3級アミノ基は、以下の反応によって生成するものが含まれる。
本発明におけるウレタン結合は、ヒドロキシル基とイソシアネート基との反応によって生成する結合が含まれる。ウレタン結合が生成する反応スキームの一例を下記式(15)に示す。
Figure 2005054174
本発明におけるチオウレタン結合は、ヒドロキシル基とイソチオシアネート基との反応(反応1)、メルカプト基とイソシアネート基との反応(反応2)、あるいはメルカプト基とイソチオシアネート基との反応(反応3)によって生成する結合が含まれる。一般的には、反応1によって生成するチオウレタン基をチオカルボニルタイプのチオウレタン、反応2によって生成するチオウレタン基をチオエステルタイプのチオウレタンと呼ばれることがあるが、本発明の中では反応1〜3によって生成する基を総じてチオウレタン結合と称する。チオウレタン結合が生成する反応スキームの一例を下記式(16)〜下記式(18)に示す。
Figure 2005054174
Figure 2005054174
Figure 2005054174
本発明における尿素結合は、第1級アミノ基とイソシアネート基との反応によって生成する結合が含まれる。尿素結合が生成する反応スキームの一例を下記式(19)に示す。
Figure 2005054174
本発明におけるチオ尿素結合は、第1級アミノ基とイソチオシアネート基との反応によって生成する結合が含まれる。チオ尿素結合が生成する反応スキームの一例を下記式(20)に示す。
Figure 2005054174
本発明における置換尿素結合は、第2級アミノ基とイソシアネート基との反応によって生成する結合が含まれる。置換尿素結合が生成する反応スキームの一例を下記式(21)に示す。
Figure 2005054174
本発明における置換チオ尿素結合は、第2級アミノ基とイソチオシアネート基との反応によって生成する結合が含まれる。置換チオ尿素結合が生成する反応スキームの一例を下記式(22)に示す。
Figure 2005054174
本発明におけるスルフィド結合は、メルカプト基とα,β−不飽和カルボニル化合物及び/又はアクリロニトリル系化合物又はアルケニル基との反応によって生成する結合が含まれる。スルフィド結合が生成する反応スキームの一例を下記式(23)及び下記式(24)に示す。
Figure 2005054174
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本発明におけるヒドロキシル基は、エポキシ基と第1級アミノ基、第2級アミノ基、メルカプト基、ヒドロキシル基及び/又はカルボキシル基との反応によって生成する基が含まれる。ヒドロキシル基が生成する反応スキームの一例を下記式(25)から下記式(29)に示す。
Figure 2005054174
Figure 2005054174
Figure 2005054174
Figure 2005054174
Figure 2005054174
本発明における第2級アミノ基は、第1級アミノ基とそのアミノ基に対して等量のα,β−不飽和カルボニル化合物及び/又はアクリロニトリル系化合物との反応によって生成する基が含まれる。第2級アミノ基が生成する反応スキームの一例を下記式(30)に示す。
Figure 2005054174
本発明における第3級アミノ基は、第1級アミノ基とそのアミノ基に対して2倍等量のα,β−不飽和カルボニル化合物及び/又はアクリロニトリル系化合物との反応によって生成する基が含まれる。第3級アミノ基が生成する反応スキームの一例を下記式(31)に示す。
Figure 2005054174
上記硬化性樹脂(A)中への、上記含珪素特性基の導入方法は特に限定されない。具体的には、例えば、末端がアルケニル化された重合体にヒドロシラン化合物を付加させる方法(特公昭45−36319号、同46−12154号、同49−32673号、特開昭50−156599号、同51−73561号、同54−6096号、同55−82123号、同55−123620号、同55−125121号、同55−131022号、同55−135135号、同55−137129号、特公昭46−12154号、特公平4−69659号、特公平7−108928号、特許公報第2512468号、特開昭64−22904号、特許公報第2539445号の各公報等)、末端がアルケニル化された重合体にメルカプトシラン化合物をラジカル付加させる方法(特開昭55−137129)、上記含珪素特性基を持つ開始剤による重合を開始する方法、上記含珪素特性基を持つ連鎖移動剤を用いる方法、上記含珪素特性基を持つ共重合性モノマーを用いる方法による重合と同時に上記含珪素特性基を導入する方法(例えば、特開昭54−123192号公報、特開昭57−179210号公報、特開昭59−78220号公報、特開昭60−23405号公報)や、アルケニル基を持ったビニル重合体を合成し、その後、ヒドロシリル化によって上記含珪素特性基を導入する方法(例えば、特開昭54−40893号公報、特開平11−80571号公報)、ウレタンプレポリマーにアミノシラン化合物等を反応させて上記含珪素特性基を導入する方法(例えば、特開平11−100427号公報、特開2000−143757号公報、特開2000−169544号公報、特開2002−212415号公報、特開2004−123900号公報、特開2004−123901号公報、特許第3030020号公報、特許第3295663号公報、特許第3313360号公報、特許第3317353号公報、特許第3350011号公報)等の公知の方法の他、本発明中に記載の上記硬化性樹脂(A)の合成方法等が含まれる。
また、極性要素部分(ウレタン結合、チオウレタン結合、尿素結合、チオ尿素結合、置換尿素結合、置換チオ尿素結合、アミド結合、スルフィド結合、ヒドロキシル基、第2級アミノ基及び第3級アミノ基)の導入方法も特に限定されない。複数の原料を化学反応により連結する際に生成する連結基が上記極性要素部分であってもよいし、はじめから上記極性要素部分を含有した化合物を化学反応により連結してもよい。さらに、上記極性要素部分は上記硬化性樹脂(A)中にいくつ含まれていてもよい。
上記含珪素特性基と上記極性要素部分を含有する上記硬化性樹脂(A)の具体的な製造方法は限定されないが、代表的な例としては、例えば、以下の硬化性樹脂(A)の製造方法(1)〜(6)が含まれる。以下、それぞれの製造方法について説明する。
「上記硬化性樹脂(A)の製造方法(1)〜(6)の説明」
硬化性樹脂(A)(分子内に上記極性要素部分を含有せず、分子内に少なくとも1個の上記式(1)で表される加水分解性シリル基及びシラノール基よりなる群から選ばれた一種以上の基からなる含珪素特性基を有する硬化性樹脂)の製造方法(1)
例えば下記樹脂(ホ)等の末端がアルケニル化された重合体のアルケニル基にヒドロシラン化合物のヒドロシラン部位をVII族遷移金属化合物(S−5)を触媒として用いてヒドロシリル化反応させる方法、及び、重合性ビニルモノマーとKBM−503あるいはKBM−5103(信越化学工業社製商品名)等の加水分解性シリル基を有する(メタ)アクリルシラン化合物をラジカル重合させる方法。ヒドロシリル化反応は公知の下記反応方法(3)により、ラジカル重合は公知の下記反応方法(4)により行えばよい。
硬化性樹脂(A)(分子内に少なくとも1個の上記式(1)で表される加水分解性シリル基及びシラノール基よりなる群から選ばれた一種以上の基からなる含珪素特性基と、少なくとも1個のウレタン結合及び/又はチオウレタン結合を有する硬化性樹脂)の製造方法(2−1):
下記樹脂(イ)中のヒドロキシル基と下記化合物群(C)中のイソシアネート基及び/又はイソチオシアネート基とを反応させる方法、又は、下記樹脂(イ)中のヒドロキシル基と下記化合物(z)中のイソシアネート基とを反応させたイソシアネート基含有化合物(合成物(イ−z))中のイソシアネート基と、下記化合物群(A)中のイソシアネート基及びイソチオシアネート基と反応しうる官能基(例えば、第1級アミノ基、第2級アミノ基、ヒドロキシル基及びメルカプト基)を反応させる方法、又は、下記樹脂(イ)中のヒドロキシル基と下記化合物群(B)中のイソシアネート基及び/又はイソチオシアネート基とを反応させたアルケニル基含有化合物(合成物(イ−B))中のアルケニル基と、下記化合物(f)中のメルカプト基とを反応させる方法、又は、下記樹脂(イ)中のヒドロキシル基と下記化合物群(B)中のイソシアネート基及び/又はイソチオシアネート基とを反応させたアルケニル基含有化合物(合成物(イ−B))中のアルケニル基と、ヒドロシラン化合物(下記化合物(g))をヒドロシリル化反応によって付加させる方法、又は、下記樹脂(ヘ)中のカルボキシル基と下記化合物群(C)中のイソシアネート基及び/又はイソチオシアネート基とを反応させる方法。下記樹脂(イ)と下記化合物群(C)との反応は公知の下記反応方法(1)により行えばよい。下記樹脂(イ)と下記化合物(z)との反応及び合成物(イ−z)と下記化合物群(A)との反応は公知の下記反応方法(1)により行えばよい。下記樹脂(イ)と下記化合物群(B)との反応及び合成物(イ−B)と下記化合物(f)との反応は公知の下記反応方法(2)により行えばよい。下記樹脂(イ)と下記化合物群(B)との反応は公知の下記反応方法(1)により、合成物(イ−B)と下記化合物(g)とのヒドロシリル化反応は公知の下記反応方法(3)により行えばよい。下記樹脂(ヘ)と下記化合物群(C)との反応は公知の下記反応方法(1)により行えばよい。また、使用する原料によっては、分子内に、上記極性要素部分(具体的には、ウレタン結合、チオウレタン結合、尿素結合、チオ尿素結合、置換尿素結合、置換チオ尿素結合、アミド結合、スルフィド結合、ヒドロキシル基、第2級アミノ基及び第3級アミノ基)が含有されることがあり、そのような化合物を用いると、上記硬化性樹脂(A)にそれらの極性要素部分が重複して導入されることがある。
硬化性樹脂(A)(分子内に少なくとも1個の上記式(1)で表される加水分解性シリル基及びシラノール基よりなる群から選ばれた一種以上の基からなる含珪素特性基と、少なくとも1個のチオウレタン結合を有する硬化性樹脂)の製造方法(2−2):
下記樹脂(ロ)中のメルカプト基と下記化合物群(C)中のイソシアネート基及び/又はイソチオシアネート基とを反応させる方法、又は、下記樹脂(ロ)中のメルカプト基と下記化合物(z)中のイソシアネート基とを反応させたイソシアネート基含有化合物(合成物(ロ−z))中のイソシアネート基と、下記化合物群(A)中のイソシアネート基及びイソチオシアネート基と反応しうる官能基(例えば、第1級アミノ基、第2級アミノ基、ヒドロキシル基及びメルカプト基)とを反応させる方法、又は、下記樹脂(ロ)中のメルカプト基と下記化合物群(B)中のイソシアネート基及び/又はイソチオシアネート基とを反応させたアルケニル基含有化合物(合成物(ロ−B))中のアルケニル基と、下記化合物(f)中のメルカプト基とを反応させる方法、下記樹脂(ロ)中のメルカプト基と下記化合物群(B)中のイソシアネート基及び/又はイソチオシアネート基とを反応させたアルケニル基含有化合物(合成物(ロ−B))中のアルケニル基と、ヒドロシラン化合物(下記化合物(g))をヒドロシリル化反応によって付加させる方法、又は、下記樹脂(ホ)中のアルケニル基と、下記化合物(v)中の第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基と下記化合物群(C)中のイソシアネート基及び/又はイソチオシアネート基とを反応させたメルカプト基含有化合物(合成物(v−C))中のメルカプト基とを反応させる方法。下記樹脂(ロ)と下記化合物群(C)との反応は公知の下記反応方法(1)により行えばよい。下記樹脂(ロ)と下記化合物(z)との反応及び合成物(ロ−z)と下記化合物群(A)との反応は公知の下記反応方法(1)により行えばよい。下記樹脂(ロ)と下記化合物群(B)との反応は公知の下記反応方法(1)により、合成物(ロ−B)と下記化合物(f)との反応は公知の下記反応方法(2)により行えばよい。下記樹脂(ロ)と下記化合物群(B)との反応は公知の下記反応方法(1)により、合成物(ロ−B)と下記化合物(g)とのヒドロシリル化反応は公知の下記反応方法(3)により行えばよい。下記化合物(v)と下記化合物群(C)との反応は公知の下記反応方法(1)により、下記樹脂(ホ)と合成物(v−C)との反応は公知の下記反応方法(2)により行えばよい。また、使用する原料によっては、分子内に、上記極性要素部分(具体的には、ウレタン結合、チオウレタン結合、尿素結合、チオ尿素結合、置換尿素結合、置換チオ尿素結合、アミド結合、スルフィド結合、ヒドロキシル基、第2級アミノ基及び第3級アミノ基)が含有されることがあり、そのような化合物を用いると、上記硬化性樹脂(A)にそれらの極性要素部分が重複して導入されることがある。
硬化性樹脂(A)(分子内に少なくとも1個の上記式(1)で表される加水分解性シリル基及びシラノール基よりなる群から選ばれた一種以上の基からなる含珪素特性基と、少なくとも1個の尿素結合、チオ尿素結合、置換尿素結合又は置換チオ尿素結合を有する硬化性樹脂)の製造方法(3):
下記樹脂(ハ)中の第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基と、下記化合物群(C)中のイソシアネート基及び/又はイソチオシアネート基とを反応させる方法、又は、下記樹脂(ハ)中の第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基と下記化合物(z)中のイソシアネート基とを反応させたイソシアネート基含有化合物(合成物(ハ−z))中のイソシアネート基と、下記化合物群(A)中のイソシアネート基及びイソチオシアネート基と反応しうる官能基(例えば、第1級アミノ基、第2級アミノ基、ヒドロキシル基及びメルカプト基)とを反応させる方法、又は、下記樹脂(ハ)中の第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基と下記化合物群(B)中のイソシアネート基及び/又はイソチオシアネート基とを反応させたアルケニル基含有化合物(合成物(ハ−B))中のアルケニル基と、下記化合物(f)中のメルカプト基とを反応させる方法、又は、下記樹脂(ハ)中の第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基と下記化合物群(B)中のイソシアネート基及び/又はイソチオシアネート基とを反応させたアルケニル基含有化合物(合成物(ハ−B))中のアルケニル基と、ヒドロシラン化合物(下記化合物(g))をヒドロシリル化反応によって付加させる方法、又は、下記樹脂(ホ)中のアルケニル基と、下記化合物(w)中の第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基と下記化合物群(C)中のイソシアネート基及び/又はイソチオシアネート基とを反応させたメルカプト基含有化合物(合成物(w−C))のメルカプト基とを反応させる方法。 下記樹脂(ハ)と下記化合物群(C)との反応は公知の下記反応方法(1)により行えばよい。下記樹脂(ハ)と下記化合物(z)との反応及び合成物(ハ−z)と下記化合物群(A)との反応は公知の下記反応方法(1)により行えばよい。下記樹脂(ハ)と下記化合物群(B)との反応は公知の下記反応方法(1)により、合成物(ハ−B)と下記化合物(f)との反応は公知の下記反応方法(2)により行えばよい。下記樹脂(ハ)と下記化合物群(B)との反応は公知の下記反応方法(1)により、合成物(ハ−B)と下記化合物(g)とのヒドロシリル化反応は公知の下記反応方法(3)により行えばよい。下記化合物(w)と下記化合物群(C)との反応は公知の下記反応方法(1)により、下記樹脂(ホ)と合成物(w−C)との反応は公知の下記反応方法(2)により行えばよい。また、使用する原料によっては、分子内に、上記極性要素部分(具体的には、ウレタン結合、チオウレタン結合、尿素結合、チオ尿素結合、置換尿素結合、置換チオ尿素結合、アミド結合、スルフィド結合、ヒドロキシル基、第2級アミノ基及び第3級アミノ基)が含有されることがあり、そのような化合物を用いると、上記硬化性樹脂(A)にそれらの極性要素部分が重複して導入されることがある。
硬化性樹脂(A)(分子内に少なくとも1個の上記式(1)で表される加水分解性シリル基及びシラノール基よりなる群から選ばれた一種以上の基からなる含珪素特性基と、少なくとも1個のヒドロキシル基を有する硬化性樹脂)の製造方法(4):
下記樹脂(ロ)中のメルカプト基と下記化合物(h)中のエポキシ基とを反応させる方法、又は、下記樹脂(ホ)中のアルケニル基と、下記化合物(v)中のメルカプト基と下記化合物(h)中のエポキシ基とを反応させたメルカプト基含有化合物(合成物(v−h))中のメルカプト基とを反応させる方法、又は、樹脂(ハ)中の第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基と下記化合物(h)中のエポキシ基とを反応させる方法、又は、下記樹脂(ニ)中のエポキシ基と下記化合物群(E)中の第1級アミノ基、第2級アミノ基及び/又はメルカプト基とを反応させる方法、又は、下記樹脂(イ)中のヒドロキシル基、下記樹脂(ロ)中のメルカプト基及び下記樹脂(ハ)中の第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基と下記化合物(z)中のイソシアネート基とを反応させたイソシアネート基含有化合物(合成物(イ−z)、合成物(ロ−z)及び合成物(ハ−z))のイソシアネート基と、下記化合物(u)中のエポキシ基と下記化合物群(E)中の第1級アミノ基、第2級アミノ基及び/又はメルカプト基とを反応させたヒドロキシル基含有化合物(合成物(u−E))中のヒドロキシル基とを反応させる方法、又は、下記樹脂(ロ)中のメルカプト基と、下記化合物(s)中のエポキシ基と下記化合物群(E)中の第1級アミノ基、第2級アミノ基及び/又はメルカプト基とを反応させたアルケニル基含有化合物(合成物(s−E))中のアルケニル基とを反応させる方法、又は、下記樹脂(ヘ)中のカルボキシル基と下記化合物(h)中のエポキシ基とを反応させる方法。下記樹脂(ロ)と下記化合物(h)との反応は公知の下記反応方法(1)により行えばよい。下記化合物(v)と下記化合物(h)との反応は公知の下記反応方法(1)により、下記樹脂(ホ)と合成物(v−h)との反応は公知の下記反応方法(2)により行えばよい。樹脂(ハ)と化合物(h)との反応は公知の下記反応方法(1)により行えばよい。下記樹脂(ニ)と下記化合物群(E)との反応は公知の下記反応方法(1)により行えばよい。下記樹脂(イ)、下記樹脂(ロ)及び下記樹脂(ハ)と下記化合物(z)との反応、及び、下記化合物(u)と下記化合物群(E)との反応、及び、合成物(イ−z)、合成物(ロ−z)及び合成物(ハ−z)と合成物(u−E)との反応は公知の下記反応方法(1)により行えばよい。下記化合物(s)と下記化合物群(E)との反応は公知の下記反応方法(1)により、下記樹脂(ロ)と合成物(s−E)との反応は公知の下記反応方法(2)により行えばよい。下記樹脂(ヘ)と下記化合物(h)との反応は公知の下記反応方法(1)により行えばよい。また、使用する原料によっては、分子内に、上記極性要素部分(具体的には、ウレタン結合、チオウレタン結合、尿素結合、チオ尿素結合、置換尿素結合、置換チオ尿素結合、アミド結合、スルフィド結合、ヒドロキシル基、第2級アミノ基及び第3級アミノ基)が含有されることがあり、そのような化合物を用いると、上記硬化性樹脂(A)にそれらの極性要素部分が重複して導入されることがある。
硬化性樹脂(A)(分子内に少なくとも1個の上記式(1)で表される加水分解性シリル基及びシラノール基よりなる群から選ばれた一種以上の基からなる含珪素特性基と、ウレタン結合、チオウレタン結合、尿素結合、チオ尿素結合、置換尿素結合、置換チオ尿素結合、アミド結合、スルフィド結合、ヒドロキシル基、第2級アミノ基又は第3級アミノ基の群より選ばれる一種以上の結合又は基を有する硬化性樹脂)の製造方法(5):
下記樹脂(ロ)中のメルカプト基と下記化合物(i)及び/又はγ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のアクリロキシ基含有のシラン化合物のα,β−不飽和カルボニル基とを反応させる方法、又は、下記樹脂(ロ)中のメルカプト基と下記化合物(j)中のアルケニル基とを反応させる方法、又は、下記樹脂(ホ)中のアルケニル基と、下記化合物(v)中のメルカプト基と下記化合物(i)中のα,β−不飽和カルボニル基とを反応させたメルカプト基含有化合物(合成物(v−i))中のメルカプト基とを反応させる方法、又は、下記樹脂(ホ)中のアルケニル基と、下記化合物(v)のメルカプト基と下記化合物(j)中のアルケニル基とを反応させたメルカプト基含有化合物(合成物(v−j))中のメルカプト基とを反応させる方法、又は、下記樹脂(ハ)中の第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基と化合物(i)中のα,β−不飽和カルボニル基とを反応させる方法、又は、下記樹脂(ト)中のα,β−不飽和カルボニル基と下記化合物群(E)中の第1級アミノ基、第2級アミノ基及び/又はメルカプト基とを反応させる方法、又は、下記樹脂(ヘ)中のカルボキシル基と下記化合物(c)中の第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基とを反応させる方法。下記樹脂(ロ)と下記化合物(i)との反応は公知の下記反応方法(1)により行えばよい。下記樹脂(ロ)と下記化合物(j)との反応は公知の下記反応方法(2)により行えばよい。下記化合物(v)と下記化合物(i)との反応は公知の下記反応方法(1)により、下記樹脂(ホ)と合成物(v−i)との反応は公知の下記反応方法(2)により行えばよい。下記化合物(v)と下記化合物(j)との反応、及び、下記樹脂(ホ)と合成物(v−j)との反応は、公知の下記反応方法(2)により行えばよい。下記樹脂(ハ)と化合物(i)との反応は公知の下記反応方法(1)により行えばよい。下記樹脂(ト)と下記化合物群(E)との反応は公知の下記反応方法(1)により行えばよい。記樹脂(ヘ)と下記化合物(c)との反応は公知の下記反応方法(1)により行えばよい。
硬化性樹脂(A)(分子鎖がビニル重合体であり且つ分子内に上記式(1)で表される加水分解性シリル基及びシラノール基よりなる群から選ばれた一種以上の基からなる含珪素特性基と、少なくとも1個のウレタン結合、チオウレタン結合、尿素結合、チオ尿素結合、置換尿素結合、置換チオ尿素結合、アミド結合、スルフィド結合、ヒドロキシル基、第2級アミノ基又は第3級アミノ基の群より選ばれる一種以上の結合又は基を有する硬化性樹脂)の製造方法(6):
重合性モノマーとして、分子内に少なくとも1個のウレタン結合、チオウレタン結合、尿素結合、チオ尿素結合、置換尿素結合、置換チオ尿素結合、アミド結合、スルフィド結合、ヒドロキシル基、第2級アミノ基又は第3級アミノ基を有する重合性アルケニル化合物(P−1)(下記化合物(i)と下記化合物(j)を含む)、及び/又は、分子内に少なくとも1個の上記含珪素特性基及び少なくとも1個のウレタン結合、チオウレタン結合、尿素結合、チオ尿素結合、置換尿素結合、置換チオ尿素結合、アミド結合、スルフィド結合、ヒドロキシル基、第2級アミノ基又は第3級アミノ基を有する重合性アルケニル化合物(P−2)を用い、連鎖移動剤として、分子内に少なくとも1個の上記含珪素特性基及び少なくとも1個のウレタン結合、チオウレタン結合、尿素結合、チオ尿素結合、置換尿素結合、置換チオ尿素結合、アミド結合、スルフィド結合、ヒドロキシル基、第2級アミノ基又は第3級アミノ基及び少なくとも1個のメルカプト基を有する化合物(T−1)(化合物(f)を含む)及び/又は、分子内に少なくとも1個のウレタン結合、チオウレタン結合、尿素結合、チオ尿素結合、置換尿素結合、置換チオ尿素結合、アミド結合、スルフィド結合、ヒドロキシル基、第2級アミノ基又は第3級アミノ基及び少なくとも1個のメルカプト基を有する化合物(T−2)を共重合する方法。さらに、その他の重合性アルケニル化合物(例えば、下記化合物(t)、下記化合物(i)及び下記化合物(j)等)とともに共重合してもよい。但し、上記重合成分が、化合物(P−1)及び/又は化合物(T−2)のみの場合は、その他の重合性アルケニル化合物として上記含珪素特性基を有する重合性化合物を用いる、あるいは、連鎖移動剤として上記含珪素特性基を有する連鎖移動剤を用いる必要がある。また、重合反応は公知の下記反応方法(4)により行えばよい。
尚、上記「硬化性樹脂(A)の製造方法(1)〜(6)の説明」において用いられた「樹脂(イ)〜(ト)」「化合物(a)〜(z)」「化合物群(A)〜(E)」「反応方法(1)〜(4)」については、夫々以下の段落番号〔0054〕〜〔0074〕〔0075〕〜〔0198〕〔0199〕〜〔0201〕〔0202〕〜〔0204〕に詳しく説明されている。
「上記樹脂(イ)〜(ト)の説明」
上記樹脂(イ)は、分子内にヒドロキシル基を少なくとも1個以上有する樹脂を示す。
上記樹脂(ロ)は、分子内にメルカプト基を少なくとも1個以上有する樹脂を示す。
上記樹脂(ハ)は、分子内に第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基を少なくとも1個以上有する樹脂を示す。
上記樹脂(ニ)は、分子内にエポキシ基を少なくとも1個以上有する樹脂を示す。
上記樹脂(ホ)は、分子内にアルケニル基を少なくとも1個以上有する樹脂を示す。
上記樹脂(ヘ)は、分子内にカルボキシル基を少なくとも1個以上有する樹脂を示す。
上記樹脂(ト)は、分子内にα,β−不飽和カルボニル基を少なくとも1個以上有する樹脂を示す。
上記樹脂(イ)、上記樹脂(ロ)、上記樹脂(ハ)、上記樹脂(ニ)、上記樹脂(ホ)、上記樹脂(ヘ)及び上記樹脂(ト)の主鎖骨格は特に限定されないが、好ましくは、ポリオキシアルキレン、飽和炭化水素系重合体、ビニル重合体(例えば、アクリルモノマー共重合体)、ポリエステル及びポリカーボネートであり、より好ましくは、ポリオキシアルキレン、飽和炭化水素系重合体及びビニル重合体であり、さらに好ましくは、ポリオキシアルキレン及びビニル重合体である。
上記樹脂(イ)、上記樹脂(ロ)、上記樹脂(ハ)、上記樹脂(ニ)、上記樹脂(ホ)、上記樹脂(ヘ)及び上記樹脂(ト)の主鎖骨格となるポリオキシアルキレン重合体としては、触媒の存在下、開始剤にモノエポキシド等を反応させて製造されるものが好ましい。開始剤としては、1つ以上のヒドロキシル基を有するヒドロキシ化合物等が使用できる。
モノエポキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、ヘキシレンオキシド等やテトラヒドロフラン等が併用できる。
触媒としては、カリウム系化合物やセシウム系化合物等のアルカリ金属触媒、複合金属シアン化合物錯体触媒、金属ポリフィリン触媒が挙げられるが、これらに限定されるものではない。複合金属シアン化合物錯体触媒としては、亜鉛ヘキサシアノコバルテートを主成分とする錯体、エーテル及び/又はアルコール錯体が好ましい。エーテル及び/又はアルコール錯体の組成は本質的に特公昭46−27250号公報に記載されているものが使用できる。エーテルとしてはエチレングリコールジメチルエーテル(グライム)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグライム)等が好ましく、錯体の製造時の取り扱いの点からグライムが特に好ましい。アルコールとしては、例えば特開平4−145123号公報に記載されているものが使用できるが、特にtert−ブタノールが好ましい。
上記原料ポリオキシアルキレン重合体は官能基数が2以上のものが好ましく、具体的にはポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレン、ポリオキシヘキシレン、ポリオキシテトラメチレン等の共重合物が挙げられる。好ましい原料ポリオキシアルキレン重合体は、2〜6価のポリオキシプロピレンポリオール、特にポリオキシプロピレンジオールとポリオキシプロピレントリオールである。さらに分子中にアミノ基を含有したポリオキシアルキレン重合体も使用することができる。
上記樹脂(イ)、上記樹脂(ロ)、上記樹脂(ハ)、上記樹脂(ニ)、上記樹脂(ホ)、上記樹脂(ヘ)及び上記樹脂(ト)の主鎖骨格となる炭化水素系重合体としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、1−ヘキセン等の炭素数1〜6個のモノオレフィンを主モノマーとした重合体、ブタジエン、イソプレン等のジオレフィンの単独重合体、これらジオレフィンと上記モノオレフィンとの共重合体の水素添加物等が挙げられる。これらの炭化水素系重合体の中でも、イソブテンを主モノマーとした重合体、ブタジエン重合体の水素添加物は、末端への官能基の導入や分子量の調節がし易く、又、末端官能基の数を多くすることができるので好ましい。
イソブテンを主モノマーとした重合体は、イソブテンの単独重合体の他、イソブテンと共重合し得るモノマーを50重量%以下、好ましくは30重量%以下、更に好ましくは10重量%以下含有した共重合体も使用できる。
イソブテンと共重合し得るモノマーとしては、例えば、炭素数が4〜12個のオレフィン類、ビニルエーテル、芳香族ビニル化合物、ビニルシラン類、アリルシラン類等が挙げられる。このようなモノマーとしては、例えば、1−ブテン、2−ブテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、ビニルシクロヘキセン、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルスチレン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルアミノトリメチルシラン、アリルジメトキシシラン等が挙げられる。
上記樹脂(イ)、上記樹脂(ロ)、上記樹脂(ハ)、上記樹脂(ニ)、上記樹脂(ホ)、上記樹脂(ヘ)及び上記樹脂(ト)の主鎖骨格となるビニル重合体としては、分子内に少なくとも1個の重合性アルケニル基を有する化合物の重合体が挙げられる。分子内に少なくとも1個の重合性アルケニル基を有する化合物を重合してビニル重合体の主鎖骨格とする反応は、下記反応方法(4)により行えばよい。
上記樹脂(イ)、上記樹脂(ロ)、上記樹脂(ハ)、上記樹脂(ニ)、上記樹脂(ホ)、上記樹脂(ヘ)及び上記樹脂(ト)の主鎖骨格となるポリエステルとしては、特開2003−193019記載の方法で合成されたものを用いることができるが、これらに限定されるものではない。
上記樹脂(イ)、上記樹脂(ロ)、上記樹脂(ハ)、上記樹脂(ニ)、上記樹脂(ホ)、上記樹脂(ヘ)及び上記樹脂(ト)の主鎖骨格となるポリカーボネートとしては、特開2002−356550、特開2002−179787等に記載方法で合成されたものを用いることができるが、これらに限定されるものではない。
上記樹脂(イ)、上記樹脂(ロ)、上記樹脂(ハ)、上記樹脂(ニ)、上記樹脂(ホ)、上記樹脂(ヘ)及び上記樹脂(ト)の主鎖骨格の分子量は特に限定されないが、数平均分子量が500〜30,000が好ましく、特に2,000〜20,000が好ましい。
上記樹脂(イ)は市販されており、本発明ではそれらを用いることができる。市販品としては、例えば、ポリエーテルポリオールとしては、旭電化工業社製商品名;P−2000,P−3000,PR3007,PR5007、旭硝子社製商品名;PML−3005,PML−3010,PML−3012,PML−4002,PML−4010,PML−S−4011、PML−S−4012、PML−5005等のプレミノールシリーズ、住化バイエルウレタン社製商品名;Sumiphen3600、Sumiphen3700、SBU−Polyol0319等、三井武田ケミカル社製商品名;P−28、P−21等、ダイセル化学工業社製商品名;PTMG−1000、PTMG−2000、PTMG−3000等、ポリオレフィンポリオールとしては、日本曹達社製商品名;GI−1000、GI−2000等、三菱化学社製商品名;ポリテールH、ポリテールHA等、アクリルポリオールとしては、大竹明新化学社製商品名;APOシリーズ等、東亞合成社製商品名;UH−2000等のUHシリーズ、UC−3000シリーズ、ポリエステルポリオールとしては、デグサジャパン社製商品名;DYNACOLL7000番シリーズ等、旭電化工業社製商品名;F18−62、F7−67、Y9−10、Y4−5、Y13−35、F9−30、Y6−10、Y6−22、Y52−13、NS2400、NS2700等、伊藤製油社製商品名;URICH−30等のURICシリーズ、ダイセル化学工業社製商品名;プラクセルL220AL等のポリカプロラクトンジオール等、ポリカーボネートポリオールとしては、ダイセル化学工業社製商品名;プラクセルCD220等、旭化成ファインケム社製商品名;CXシリーズ等が挙げられる他、荒川化学工業社製商品名;ロジンポリオール、協和発酵工業社製商品名;TOE−2000H、キョーワポールPA等も挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、上記樹脂(イ)は、分子内に少なくとも1個のヒドロキシル基と少なくとも1個の重合性アルケニル基を有する化合物及び/又はその他の重合性アルケニルモノマーと共重合する方法、分子内に少なくとも1個のヒドロキシル基と少なくとも1個のメルカプト基を有する化合物及び重合性アルケニルモノマーを共重合する方法により合成することもできる。重合反応は、下記反応方法(4)により行えばよい。
上記樹脂(ロ)は市販されており、本発明ではそれらを用いることができる。市販品としては、例えば、東レチオコール社製商品名;チオコールLP−32、チオコールLP−3、チオコールLP−33、チオコールLP−2等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、上記樹脂(ロ)は、分子内に少なくとも1個のアルケニル基を有する上記樹脂(ホ)から合成することもできる。上記樹脂(ホ)から上記樹脂(ハ)へ変換する合成方法としては、上記樹脂(ホ)に、分子内に少なくとも2個以上のメルカプト基を有する上記ポリメルカプト化合物(下記化合物(v))をラジカル付加させる方法が挙げられる。ラジカル付加反応は、下記反応方法(2)により行えばよい。
上記樹脂(ハ)は市販されており、本発明ではそれらを用いることができる。市販品としては、例えば、末端に第1級アミノ基をもつポリオキシプロピレンとして、サンテクノジャパン社製商品名;ジェファーミンD−230,D−400,D−200等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、上記樹脂(ハ)は、分子内に少なくとも1個の第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基と少なくとも1個の重合性アルケニル基を有する化合物、及び/又は、その他の重合性アルケニルモノマーと共重合する方法、分子内に少なくとも1個の第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基と少なくとも1個のメルカプト基を有する化合物、及び、重合性アルケニルモノマーを共重合する方法により合成することもできる。重合反応は、下記反応方法(4)により行えばよい。
上記樹脂(ハ)の中で第2級アミノ基を有する樹脂は、上記樹脂(ハ)の中で第1級アミノ基を有する樹脂から合成することができる。上記樹脂(ハ)の中で第2級アミノ基を有する樹脂の合成方法は、上記樹脂(ハ)の中で第1級アミノ基を有する樹脂と、α,β−不飽和カルボニル化合物(下記化合物(l))及びアクリロニトリル系化合物(下記化合物(l−1))から選ばれる1種又は2種以上とを反応させる方法が挙げられる。反応は、下記反応方法(1)により行えばよい。
また、上記樹脂(ハ)は、分子内に少なくとも1個のアルケニル基を有する上記樹脂(ホ)から合成することができる。上記樹脂(ホ)から上記樹脂(ロ)へ変換する合成方法としては、上記樹脂(ホ)に、分子内に少なくとも1個のメルカプト基及び少なくとも1個の第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基を有する化合物(下記化合物(w))をラジカル付加させる方法が挙げられる。ラジカル付加反応は、下記反応方法(2)により行えばよい。
上記樹脂(ニ)は市販されており、本発明ではそれらを用いることができる。市販品としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、その他のエポキシ樹脂、ダイセル化学工業社製商品名;セロキサイド2021、セロキサイド2080、セロキサイド3000、エポリードGT300、エポリードGT400、EHPE等、旭電化工業社製商品名;アデカレジンEP4005、アデカレジンEP4006、アデカレジンEP4000、アデカレジンEP4100、アデカレジンEP4080等、共栄社化学社製商品名;エポライト40E、エポライト100E、エポライト200E、エポライト400E、エポライト70P、エポライト200P、エポライト400P、エポライト1500NP、エポライト1600、エポライト80MF、エポライト100MF、エポライト4000、エポライト3002、エポライトFR−1500等、ジャパンエポキシレジン社製商品名;エピコート828、エピコート807等のエピコートシリーズ等、東亞合成社製商品名;UG−4000シリーズが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、上記樹脂(ニ)は、上記樹脂(イ)、上記樹脂(ロ)及び上記樹脂(ハ)から合成することもできる。上記樹脂(イ)、上記樹脂(ロ)及び上記樹脂(ハ)から上記樹脂(ニ)へ変換する合成方法としては、下記合成方法(1)及び(2)、あるいは特開平9−132637等に記載されている下記合成方法(3)〜(5)が含まれる。
上記樹脂(ニ)の合成方法(1):
上記樹脂(イ)、上記樹脂(ロ)及び上記樹脂(ハ)に、分子内に少なくとも2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物(下記化合物(z))を反応させイソシアネート基含有化合物(合成物(イ−u)、合成物(ロ−u)及び合成物(ハ−u))を合成し、その合成物(イ−u)、合成物(ロ−u)及び合成物(ハ−u)に分子内に少なくとも1個のヒドロキシル基と少なくとも1個のエポキシ基を有する下記化合物(u)を反応させる方法。上記樹脂(イ)、上記樹脂(ロ)及び上記樹脂(ハ)と下記化合物(z)との反応は、下記反応方法(1)により行えばよい。また、合成物(イ−u)、合成物(ロ−u)及び合成物(ハ−u)と下記化合物(u)との反応は、下記反応方法(1)により行えばよい。
上記樹脂(ニ)の合成方法(2):
上記樹脂(ロ)に、分子内に少なくとも1個の重合性アルケニル基とエポキシ基を有する重合性アルケニル化合物(下記化合物(s))をラジカル付加させる方法。ラジカル付加反応は、下記反応方法(2)により行えばよい。
上記樹脂(ニ)の合成方法(3):
上記樹脂(イ)とエピハロヒドリンとを水酸化ナトリウム等の塩基性化合物の存在下で反応させる常法。
上記樹脂(ニ)の合成方法(4):
上記樹脂(イ)とエピハロヒドリンとを三弗化硼素等の酸性化合物の存在下で反応させることでポリハロヒドリンエーテル化合物を合成した後、水酸化ナトリウム等の塩基性化合物を作用させる常法。
上記樹脂(ニ)の合成方法(5):
上記樹脂(イ)とエピハロヒドリンとをトリエチルアミン等の塩基性化合物の存在下で反応させることでポリハロヒドリンエーテル化合物を合成した後、水酸化ナトリウム等の塩基性化合物を作用させる常法。
さらに、上記樹脂(ニ)は、分子内に少なくとも1個のエポキシ基と少なくとも1個の重合性アルケニル基を有する化合物及び/又はその他の重合性アルケニルモノマーと共重合する方法により合成することもできる。重合反応は、下記反応方法(4)により行えばよい。
上記樹脂(ホ)は市販されており、本発明ではそれらを用いることができる。市販品としては、例えば、旭電化工業社製商品名;LX−1164、ARA−200、ARA−4000等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。 また、上記樹脂(ホ)は、分子内に少なくとも1個のヒドロキシル基を有する上記樹脂(イ)から合成することもできる。上記樹脂(イ)から上記樹脂(ホ)へ変換する合成方法は、公知であり、例えば、上記樹脂(イ)のヒドロキシル基を金属ナトリウム等でナトリウムアルコキシド化したのち、アリルクロライド等のアルケニル基を有するハロゲン化物等を反応させる方法などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
また、上記樹脂(ホ)は、分子内にメルカプト基を少なくとも1個以上有する上記樹脂(ロ)及び分子内に第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基を少なくとも1個以上有する上記樹脂(ハ)から合成することもできる。上記樹脂(ロ)及び上記樹脂(ハ)から上記樹脂(ホ)へ変換する合成方法としては、例えば、上記樹脂(ロ)中のメルカプト基及び上記樹脂(ハ)中の第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基と、下記化合物(s)中のエポキシ基とを反応させる方法が含まれる。上記樹脂(ロ)及び上記樹脂(ハ)と下記化合物(s)との反応は、下記反応方法(1)により行えばよい。
上記樹脂(ヘ)は市販されており、本発明ではそれらを用いることができる。市販品としては、例えば、ダイセル化学工業社製商品名;プラクセル200BA等が挙げられる。
また、上記樹脂(ヘ)は、分子内に少なくとも1個のカルボキシル基と少なくとも1個の重合性アルケニル基を有する化合物及び/又はその他の重合性アルケニルモノマーと共重合する方法により合成することもできる。重合反応は、下記反応方法(4)により行えばよい。
上記樹脂(ト)は市販されており、本発明ではそれらを用いることができる。市販品としては、例えば、東亞合成社製商品名;UVA−2000シリーズ、共栄社化学社製商品名;ライトエステルEG、ライトエステル2EG、ライトエステル3EG、ライトエステル4EG、ライトエステル9EG、ライトエステル14EG、ライトエステルNP、ライトエステル1・3BG、ライトエステル1・4BG、ライトエステル1・6HX、ライトエステル1・9ND、ライトエステル1・10DC、ライトエステルTMP、ライトエステルG−101P、ライトエステルG−201P、ライトエステルBP−2EM、ライトアクリレート3EG−A、ライトアクリレート4EG−A、ライトアクリレート9EG−A、ライトアクリレート14EG−A、ライトアクリレートNP−A、ライトアクリレート1・6HX−A、ライトアクリレート1・9ND−A、ライトアクリレートDCP−A、ライトアクリレートBP−4EA、ライトアクリレートBP−4PA、ライトアクリレートTMP−A、ライトアクリレートTMP−6EO−3A、ライトアクリレートPE−3A、ライトアクリレートPE−4A、ライトアクリレートDPE−6A、ライトアクリレートBA−104、ライトアクリレートBA−134、ライトエステルG−201P、ライトアクリレートHPP−A、ライトアクリレートPTMGA−250、ライトアクリレートTMP−3EO−A、エポキシエステル40EM、エポキシエステル70PA、エポキシエステル200PA、エポキシエステル80MFA、エポキシエステル3002M、エポキシエステル3002A、エポキシエステル1600A、エポキシエステル3000M、エポキシエステル3000A、エポキシエステル200EA、エポキシエステル400EA、AH−600、AT−6000、UA−306H、AI−600、UA−101T、UA−101I、UA−306T、UA−306I等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、上記樹脂(ト)は、分子内に少なくとも1個のヒドロキシル基を有する上記樹脂(イ)、分子内にメルカプト基を少なくとも1個以上有する上記樹脂(ロ)及び分子内に第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基を少なくとも1個以上有する上記樹脂(ハ)から合成することもできる。その合成方法としては、分子内に少なくとも1個のヒドロキシル基を有する上記樹脂(イ)中のヒドロキシル基、分子内にメルカプト基を少なくとも1個以上有する上記樹脂(ロ)中のメルカプト基及び分子内に第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基を少なくとも1個以上有する上記樹脂(ハ)の第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基に、アクリル酸クロライドあるいはメタクリル酸クロライド等の分子内にα,β−不飽和カルボニル基を少なくとも1個以上有する酸塩化物を作用させる方法が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
「上記化合物(a)〜(z)の説明」
上記化合物(a)は、分子内に少なくとも1個の上記含珪素特性基と少なくとも1個のイソシアネート基を有するイソシアネートシラン化合物を示す。
上記化合物(b)は、分子内に少なくとも1個の上記含珪素特性基と少なくとも1個のイソチオシアネート基を有するイソチオシアネートシラン化合物を示す。
上記化合物(c)は、分子内に少なくとも1個の上記含珪素特性基と少なくとも1個の第1級アミノ基及び/又は少なくとも1個の第2級アミノ基を有するアミノシラン化合物を示す。
上記化合物(d)は、分子内に少なくとも1個の上記含珪素特性基と少なくとも1個のヒドロキシル基を有するヒドロキシシラン化合物を示す。
上記化合物(e)は、分子内に少なくとも1個の上記含珪素特性基と少なくとも1個のメルカプト基を有する化合物でありかつ分子内に上記含珪素特性基及びメルカプト基以外のプロトン性極性基を有さないメルカプトシラン化合物を示す。
上記化合物(f)は、分子内に少なくとも1個の上記含珪素特性基と少なくとも1個のメルカプト基を有するメルカプトシラン化合物を示す。
上記化合物(g)は、珪素原子に直接水素原子が結合したヒドロシラン化合物を示す。
上記化合物(h)は、分子内に少なくとも1個の上記含珪素特性基と少なくとも1個のエポキシ基を有するエポキシシラン化合物を示す。
上記化合物(i)は、分子内に少なくとも1個の上記含珪素特性基と少なくとも1個のα,β−不飽和カルボニル基を有するα,β−不飽和カルボニルシラン化合物を示す。
上記化合物(j)は、分子内に少なくとも1個の上記含珪素特性基と少なくとも1個のアルケニル基を有するアルケニルシラン化合物を示す。
上記化合物(k−1)は、分子内に少なくとも1個の上記含珪素特性基と少なくとも1個の第1級アミノ基を有するアミノシラン化合物を示す。
上記化合物(k−2)は、分子内に少なくとも1個の上記含珪素特性基と少なくとも1個の第1級アミノ基及び少なくとも1個の第2級アミノ基を有するアミノシラン化合物を示す。
上記化合物(l)は、分子内に少なくとも1個のα,β−不飽和カルボニル基を有するα,β−不飽和カルボニル化合物を示す。
上記化合物(l−1)は、アクリロニトリル系化合物を示す。
上記化合物(m)は、分子内に少なくとも1個のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物を示す。
上記化合物(n−1)は、分子内に少なくとも1個の第1級アミノ基を有するアミン化合物を示す。
上記化合物(n−2)は、分子内に少なくとも1個の第2級アミノ基を有するアミン化合物を示す。
上記化合物(o)は、分子内に少なくとも1個のメルカプト基を有するチオール化合物を示す。
上記化合物(p)は、分子内に少なくとも1個のエポキシ基を有するエポキシ化合物を示す。
上記化合物(q)は、分子内に少なくとも1個のヒドロキシル基と少なくとも1個のα,β−不飽和カルボニル基を有するヒドロキシル基含有α,β−不飽和カルボニル化合物を示す。
上記化合物(s)は、分子内に少なくとも1個の重合性アルケニル基とエポキシ基を有する重合性アルケニル化合物を示す。
上記化合物(t)は、分子内に少なくとも1個の重合性アルケニル基を有する重合性アルケニル化合物を示す。
上記化合物(u)は、分子内に少なくとも1個のヒドロキシル基と少なくとも1個のエポキシ基を有するグリシドール系化合物を示す。
上記化合物(v)は、分子内に少なくとも2個以上のメルカプト基を有するポリメルカプト化合物を示す。
上記化合物(w)は、分子内に少なくとも1個のアミノ基と少なくとも1個のメルカプト基を有するアミノチオール化合物を示す。
上記化合物(x)は、分子内に少なくとも1個のアルケニル基と少なくとも1個のイソチオシアネート基を有するアルケニルイソチオシアネート化合物を示す。
上記化合物(y)は、分子内に少なくとも1個のアルケニル基と少なくとも1個のイソシアネート基を有するアルケニルイソシアネート化合物を示す。
上記化合物(z)は、分子内に少なくとも2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物を示す。
以下、化合物(a)〜化合物(z)について詳細に説明する。
上記化合物(a)は、分子内に少なくとも1個の上記含珪素特性基と少なくとも1個のイソシアネート基を有する化合物であり、下記式(32)で表される化合物が含まれる。
Figure 2005054174
但し、R1、X、nは上記と同意義であり、R3は分子量1,000以下の二価の有機基を示す。
上記化合物(a)の具体例としては、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、化合物(a)は市販されており、本発明ではそれらを用いることができる。市販品としては、信越化学工業社製商品名;KBE−9007、KBE−9207、日本ユニカー社製商品名;Y−5187、A−1310等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記化合物(b)は、分子内に少なくとも1個の上記含珪素特性基と少なくとも1個のイソチオシアネート基を有する化合物であり、下記式(33)で表される化合物が含まれる。
Figure 2005054174
但し、R1、R3、X、nは上記と同意義である。
上記化合物(b)は公知の方法により合成することができる。例えば、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシランの合成は、Org. Prep. Proced. Int., 24, 346 (1995)等に記載の方法を用いることができる。
上記化合物(c)は、分子内に少なくとも1個の上記含珪素特性基と少なくとも1個のアミノ基を有する化合物であり、下記式(34)〜下記式(40)及び下記式(45)で表される化合物が含まれる。
Figure 2005054174
但し、R1、R3、X、nは上記と同意義であり、R2は水素原子又は分子量1,000以下の有機基を、R4は水素原子又は式−COOR15で示される基(R15は水素原子又は分子量1,000以下の有機基を示す。)又は分子量1,000以下の有機基を、R5は水素原子又は分子量1,000以下の有機基を、R6は水素原子、OR16、R16又はNH2 であり、R16は水素原子または上記含珪素特性基を含んでいてもよい分子量1,000以下の有機基をそれぞれ示す。
上記式(34)で表される化合物は、以下の方法で合成することができる。その合成方法としては、下記式121で表されるアミノシラン化合物(k−1)のアミノ基と下記式(123)で表されるα,β−不飽和カルボニル化合物(化合物(l))のα,β−不飽和カルボニル基とを反応させる方法が挙げられる。反応は、下記反応方法(1)により行えばよい。
Figure 2005054174
但し、R1、R2、R3、R4、R5、X、nは上記と同意義である。
上記式(35)で表される化合物は、以下の方法で合成することができる。その合成方法としては、下記式121で表されるアミノシラン化合物(k−1)中のアミノ基と下記式(125)で表されるアクリロニトリル系化合物(化合物(l−1))中のα,β−不飽和カルボニル基とを反応させる方法が挙げられる。反応は、下記反応方法(1)により行えばよい。
Figure 2005054174
但し、R1、R3、X、nは上記と同意義であり、R7はフェニル基、シクロヘキシル基又は炭素数1〜20の有機基を示す。
上記式(36)で表される化合物は、以下の方法で合成することができる。その合成方法としては、下記式(121)で表されるアミノシラン化合物(k−1)のアミノ基とα,β−不飽和カルボニル化合物(化合物(l))の中に含まれる下記式(124)で表されるマレイミド化合物のα,β−不飽和カルボニル基とを反応させる方法が挙げられる。反応は、下記反応方法(1)により行えばよい。
Figure 2005054174
但し、R1、R3、X、nは上記と同意義であり、R8は上記含珪素特性基を含んでいてもよい分子量1,000以下の有機基を示す。
上記式(37)で表される化合物は、以下の方法で合成することができる。その合成方法としては、下記式(121)で表されるアミノシラン化合物(k−1)のアミノ基と下記式(126)で表されるモノイソシアネート化合物(化合物(m))のイソシアネート基とを反応させる方法が挙げられる。反応は、下記反応方法(1)により行えばよい。
Figure 2005054174
但し、R1、R3、X、nは上記と同意義であり、R9は水素原子、フェニル基、炭素数1〜20個の有機基又は上記含珪素特性基を含んでいてもよい分子量1,000以下の有機基を示す。
Figure 2005054174
Figure 2005054174
但し、R1、R3、X、nは上記と同意義であり、R10は分子量1,000以下の有機基を、R11、R12、R13及びR14は、水素原子または下記式(41)、式(42)、式(43)又は式(44)で表される基をそれぞれ示す。さらに、R14は、R13が下記式(41)のとき下記式(41)、下記式(42)、下記式(43)又は下記式(44)、R13が下記式(42)のとき下記式(42)、下記式(43)又は下記式(44)、R13が下記式(43)のとき下記式(43)又は下記式(44)、R13が下記式(44)のとき水素原子をそれぞれ示す。
Figure 2005054174
但し、R2、R4、R5及びR6は、上記と同意義である。
Figure 2005054174
但し、R2、R4及びR5は、上記と同意義である。
Figure 2005054174
但し、R7は上記と同意義である。
Figure 2005054174
但し、R8は上記と同意義である。
上記式(38)〜上記式(40)で表される化合物は、以下の方法で合成することができる。その合成方法としては、下記式(122)で表されるアミノシラン化合物(k−2)と下記式(123)及び下記式(124)で表されるα,β−不飽和カルボニル化合物(化合物(l))、下記式(125)で表されるアクリロニトリル系化合物(化合物(l−1))及び下記式(126)で表されるモノイソシアネート化合物(化合物(m))から選ばれる1種又は2種以上とを反応させる方法が挙げられる。反応は、下記反応方法(1)により行えばよい。
Figure 2005054174
但し、R1、R2、R3、R4、R5、R8、X、nは上記と同意義である。
上記式(45)で表される化合物は、以下の方法で合成することができる。その合成方法としては、分子内に少なくとも1個の上記含珪素特性基と少なくとも1個のα,β−不飽和カルボニル基を有する化合物(i)のα,β−不飽和カルボニル基と下記式(127)で表されるアミン化合物(化合物(n−1))の第1級アミノ基とを反応させる方法が挙げられる。反応は、下記反応方法(1)により行えばよい。
さらに、化合物(c)としては、(1)下記式(121)で表されるアミノシラン化合物(k−1)中の第1級アミノ基又は下記式(122)で表されるアミノシラン化合物(k−2)中の第1級アミノ基と(2)その第1級アミノ基に対して等量の環状カーボネート化合物との反応により合成した分子内に少なくとも1個の上記含珪素特性基と少なくとも1個のアミノ基を有する化合物も含まれる。環状カーボネート化合物の具体例としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの反応は、下記反応方法(1)により行えばよい。
さらに、化合物(c)としては、(1)分子内に少なくとも1個のアミノ基と少なくとも1個のメルカプト基を有するアミノチオール化合物(下記化合物(w))中のメルカプト基と(2)分子内に少なくとも1個の上記含珪素特性基と少なくとも1個のアルケニル基を有するアルケニルシラン化合物(下記化合物(j))中のアルケニル基とのラジカル付加反応により合成した分子内に少なくとも1個の上記含珪素特性基と少なくとも1個のアミノ基を有する化合物も含まれる。ラジカル付加反応は、下記反応方法(2)により行えばよい。
上記化合物(c)の具体例としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、アミノフェニルトリメトキシシラン、4−アミノ−3−ジメチルブチルトリメトキシシラン、4−アミノ−3−ジメチルブチルメチルジメトキシシラン、4−アミノ−3−ジメチルブチルトリエトキシシラン、4−アミノ−3−ジメチルブチルメチルジエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ナフチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−ナフチル−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(n−ブチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(n−ブチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−エチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−エチル−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−エチル−アミノイソブチルトリメトキシシラン、N−メチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−メチル−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−3−[アミノ(ジプロピレンオキシ)]アミノプロピルトリメトキシシラン、(アミノエチルアミノメチル)フェネチルトリメトキシシラン、N−(6−アミノヘキシル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−11−アミノウンデシルトリメトキシシラン、ビス(トリメトキシシリルプロピル)アミン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、上記化合物(c)は市販されており、本発明ではそれらを用いることができる。市販品としては、信越化学工業社製商品名;KBM−602、KBM−603、KBE−603、KBM−903、KBE−903、KBM−902、KBE−902、KBM−573等、日本ユニカー社製商品名;A−1100、A−1102、A−1110、A−1120、A−1122、A−1170、A−9669、A−link15、Y−11637等、Degussa−HulsAG社製商品名;DYNASYLAN1189等、チッソ社製商品名;S360、S320、S310等、GE東芝シリコーン社製商品名;TSL8331、TSL8340、TSL8345等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記化合物(d)は、分子内に少なくとも1個の上記含珪素特性基と少なくとも1個のヒドロキシル基を有する化合物であり、下記式(46)〜下記式(57)で表される化合物が含まれる。
Figure 2005054174
Figure 2005054174
但し、上記式(46)及び上記式(47)における、R1、R3、X、nは上記と同意義であり、R17及びR18は水素原子または上記含珪素特性基を含んでいてもよい分子量1,000以下の有機基をそれぞれ示す。
上記式(46)及び上記式(47)で表される化合物は、以下の方法で合成することができる。その合成方法としては、下記式(62)で表されるエポキシシラン化合物(h)のエポキシ基と下記式(127)、下記式(128)及び下記式(129)で表されるアミン化合物(化合物(n−1)及び化合物(n−2))のアミノ基とを反応させる方法が挙げられる。反応は、下記反応方法(1)により行えばよい。
Figure 2005054174
Figure 2005054174
但し、上記式(48)及び上記式(49)における、R1、R3、X、nは上記と同意義であり、R19は水素原子または上記含珪素特性基を含んでいてもよい分子量1,000以下の有機基を示す。
上記式(48)及び上記式(49)で表される化合物は、以下の方法で合成することができる。その合成方法としては、下記式(62)で表されるエポキシシラン化合物(h)のエポキシ基と下記式(130)で表されるチオール化合物(化合物(o))のメルカプト基とを反応させる方法が挙げられる。反応は、下記反応方法(1)により行えばよい。
Figure 2005054174
Figure 2005054174
但し、上記式(50)及び上記式(51)における、R1、R3、X、nは上記と同意義であり、R20及びR21は水素原子または上記含珪素特性基を含んでいてもよい分子量1,000以下の有機基をそれぞれ示す。
上記式(50)及び上記式(51)で表される化合物は、以下の方法で合成することができる。その合成方法としては、上記化合物(c)の中で第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基を有する化合物のアミノ基と下記式(131)で表されるモノエポキシ化合物(化合物(p))のエポキシ基とを反応させる方法が挙げられる。反応は、下記反応方法(1)により行えばよい。
Figure 2005054174
Figure 2005054174
但し、上記式(52)及び上記式(53)における、R1、R3、R21、X、nは上記と同意義である。
上記式(52)及び上記式(53)で表される化合物は、以下の方法で合成することができる。その合成方法としては、下記式(58)で表されるメルカプトシラン化合物(化合物(e))のメルカプト基と下記式(131)で表されるモノエポキシ化合物(化合物(p))のエポキシ基とを反応させる方法が挙げられる。反応は、下記反応方法(1)により行えばよい。
Figure 2005054174
Figure 2005054174
但し、上記式(54)及び上記式(55)における、R1、R3、R20、X、nは上記と同意義であり、R22は分子量1,000以下の有機基を示す。
上記式(54)又は上記式(55)で表される化合物は、以下の方法で合成することができる。その合成方法としては、下記式(121)で表されるアミノシラン化合物(化合物(k−1))のアミノ基と下記式(132)又は下記式(133)で表される分子内に少なくとも1個のヒドロキシル基と少なくとも1個のα,β−不飽和カルボニル基を有する化合物(化合物(q))のα,β−不飽和カルボニル基とを反応させる方法が挙げられる。反応は、下記反応方法(1)により行えばよい。
Figure 2005054174
Figure 2005054174
但し、上記式(56)及び上記式(57)における、R1、R3、R22、X、nは上記と同意義である。
上記式(56)又は上記式(57)で表される化合物は、以下の方法で合成することができる。その合成方法としては、下記式(58)で表されるメルカプトシラン化合物(化合物(e))のメルカプト基と下記式(132)又は下記式(133)で表される分子内に少なくとも1個のヒドロキシル基と少なくとも1個のα,β−不飽和カルボニル基を有する化合物(化合物(q))のα,β−不飽和カルボニル基とを反応させる方法が挙げられる。反応は、下記反応方法(1)により行えばよい。
また、上記化合物(d)には、分子内に少なくとも1個のヒドロキシル基と少なくとも1個のアルケニル基を有する化合物中のアルケニル基に、下記化合物(e)及び/又は下記化合物(f)中のメルカプト基をラジカル付加反応させた分子内に少なくとも1個のヒドロキシル基を有する合成物も含まれる。ラジカル付加反応は、下記反応方法(2)により行えばよい。
上記化合物(e)は、分子内に少なくとも1個の上記含珪素特性基と少なくとも1個のメルカプト基を有する化合物でありかつ分子内に上記含珪素特性基及びメルカプト基以外のプロトン性極性基を有さない化合物であり、下記式(58)で表される化合物が含まれる。
Figure 2005054174
但し、R1、R3、X、nは上記と同意義である。
上記化合物(e)の具体例としては、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、上記化合物(e)は市販されており、本発明ではそれらを用いることができる。市販品としては、信越化学工業社製商品名;KBM−803、KBM−802等、日本ユニカー社製商品名;A−189、AZ−6129等、チッソ社製商品名;S810等、GE東芝シリコーン社製商品名;TSL8380等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記化合物(f)は、分子内に少なくとも1個の上記含珪素特性基と少なくとも1個のメルカプト基を有する化合物であり、下記式(59)及び下記式(60)で表される化合物が含まれる。
Figure 2005054174
Figure 2005054174
但し、上記式(59)及び上記式(60)における、R1、R3、X、nは上記と同意義であり、R23は分子量10000以下の二価の有機基を示す。
また、上記式(59)及び上記式(60)は合成することができる。上記式(59)及び上記式(60)の製造方法としては、下記式(62)で表される上記エポキシシラン化合物(h)中のエポキシ基と下記式(137)で表される上記ポリメルカプト化合物(v)中のメルカプト基とを反応させる方法が挙げられる。反応は、下記反応方法(1)により行えばよい。
上記化合物(g)は、珪素原子に直接水素原子が結合したヒドロシラン化合物であり、下記式(61)で表される化合物が含まれる。
Figure 2005054174
但し、R1、X、nは上記と同意義であり、mは0又は1、aは0又は1〜19の整数を示す。さらに、a個の繰り返しの中のmは同じであってもよく異なっていてもよい。
上記化合物(g)の具体例としては、トリクロロシラン、メチルジクロルシラン、ジメチルクロルシラン、トリメチルシロキシジクロルシランなどのハロゲン化シラン類;トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、フェニルジメトキシシラン、1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチル−1,1−ジメトキシテトラシロキサンなどのアルコキシシラン類;メチルジアセトキシシラン、トリメチルシロキシメチルアセトキシシランなどのアシロキシシラン類;ビス(ジメチルケトキシメート)メチルシラン、ビス(シクロヘキシルケトキシメート)メチルシラン、ビス(ジエチルケトキシメート)トリメチルシロキシシランなどのケトキシメートシラン類;ジメチルシラン、トリメチルシロキシメチルシラン、1,1 −ジメチル−3,3 −ジメチルジシロキサンなどのハイドロシラン類;トリ(イソプロペニルオキシ)シランなどのアルケニルオキシシラン類などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記化合物(h)は、分子内に少なくとも1個の上記含珪素特性基と少なくとも1個のエポキシ基を有する化合物であり、下記式(62)で表される化合物が含まれる。
Figure 2005054174
但し、R1、R3、X、nは上記と同意義である。
上記化合物(h)の具体例としては、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、上記化合物(h)は市販されており、本発明ではそれらを用いることができる。市販品としては、信越化学工業社製商品名;KBM−403、KBM−402、KBM−303、GE東芝シリコーン社製商品名;TSL8350、TSL8355、日本ユニカー社製商品名;A−186、A−187等、チッソ社製商品名;S510、S520等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
さらに、上記化合物(h)は合成することができる。上記化合物(h)の合成方法としては、化合物群(C)中のイソシアネート基及び/又はイソチオシアネート基と化合物(u)中のヒドロキシル基とを反応させる方法、あるいは、下記式(85)で表される分子内に少なくとも1個のアルケニル基と少なくと1個のエポキシ基を有する化合物中のアルケニル基に化合物(e)及び/又は化合物(f)中のメルカプト基をラジカル付加反応させる方法が挙げられる。化合物群(C)と化合物(u)との反応は下記反応方法(1)により、下記式(85)で表される分子内に少なくとも1個のアルケニル基と少なくと1個のエポキシ基を有する化合物と上記化合物(e)及び/又は上記化合物(f)との反応は下記反応方法(2)により行えばよい。
上記化合物(i)は、分子内に少なくとも1個の上記含珪素特性基と少なくとも1個のα,β−不飽和カルボニル基を有する化合物であり、(1)下記式(63)で表される多価(メタ)アクリレート化合物中のα,β−不飽和カルボニル基と(2)上記化合物(c)、上記化合物(e)及び上記化合物(f)から選ばれる1種の化合物中のアミノ基又はメルカプト基とをマイケル付加反応させた反応生成物(i−1)、及び、(1)下記式(65)で表されるエポキシ系化合物中のエポキシ基と(2)上記化合物(c)、上記化合物(e)及び上記化合物(f)から選ばれる1種の化合物中のアミノ基又はメルカプト基とを反応させた反応生成物(i−2)、及び、(1)下記式(66)で表されるイソシアネート系化合物のイソシアネート基と(2)上記化合物群(A)及び上記化合物(f)から選ばれる1種の化合物中のアミノ基、ヒドロキシル基又はメルカプト基とを反応させた反応生成物(i−3)、及び、(1)下記式(67)で表されるヒドロキシ系化合物中のヒドロキシル基と(2)上記化合物群(C)から選ばれる1種の化合物のイソシアネート基とを反応させた反応生成物(i−4)、及び、(1)下記式(67)で表されるヒドロキシ系化合物中のヒドロキシル基と下記化合物(z)のイソシアネート基とを反応させることで生成する下記式(68)で表されるような分子内に少なくとも1個のイソシアネート基と少なくとも1個のα,β−不飽和カルボニル基を有する反応生成物(io−z)と(2)上記化合物群(A)及び上記化合物(f)から選ばれる1種の化合物中のアミノ基、ヒドロキシル基又はメルカプト基とを反応させた反応生成物(i−5)が含まれる。また、上記化合物(i)は、アクリル酸クロライドあるいはメタクリル酸クロライド等の分子内に少なくとも1個のα,β−不飽和カルボニル基を有する酸塩化物を上記化合物(c)、上記化合物(d)、上記化合物(e)及び上記化合物(f)と反応させることにより合成することもできる。さらに、上記化合物(i)の具体例としては、上記の合成例の他に、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン等のアクリルシラン化合物、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2005054174
但し、R5は上記と同意義であり、Aは分子内に下記式(64)(a)で示される基と他の分子内に下記式(64)(b)で示される基を有する(メタ)アクリル系化合物の残基を、m及びnは1〜3の整数をそれぞれ示す。また、一分子中に含まれる複数のR5は、同じであってもよいし異なっていてもよい。
Figure 2005054174
但し、上記式(64)におけるR5、m及びnは上記と同意義である。
Figure 2005054174
但し、R2、R4、R5、R51は分子量1,000以下の有機基を示す。
Figure 2005054174
但し、R2、R4、R5、R51は上記と同意義である。
Figure 2005054174
但し、R2、R4、R5、R51は上記と同意義である。
Figure 2005054174
但し、R2、R4、R5、R51は上記と同意義であり、R52は上記ポリイソシアネート化合物(z)のイソシアネート基以外の残基を示す。
次に、上記化合物(i)に含まれる反応生成物(i−1)〜(i−5)について、それぞれ具体例を用いて詳しく説明する。
上記式(63)(メタクリルアクリル)で表される多価(メタ)アクリレート化合物の具体例としては、ブタンジオール、ヘキサンジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、グリセリン、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリオール化合物のポリアクリレート若しくはポリメタクリレートであり、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられ、上記ポリオール化合物のポリグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加物として市販されている共栄化学社製商品名:エポキシエステル40EM、70PA、200PA、80MF、3002M、30002A等も使用可能であるが、これらに限定されるものではない。
反応生成物(i−1)の合成方法:
(1)上記式(63)で表される多価(メタ)アクリレート化合物と(2)上記化合物(c)、上記化合物(e)及び上記化合物(f)から選ばれる1種の化合物中のアミノ基又はメルカプト基とのマイケル付加反応により、反応生成物(i−1)を合成する方法は、下記反応方法(1)により行えばよい。具体的には、下記式(69)(上記式(63)で表される多価(メタ)アクリレート化合物と上記化合物(c)との反応)、下記式(70)(上記式(63)で表される多価(メタ)アクリレート化合物と上記化合物(e)との反応)及び下記式(71)(上記式(63)で表される多価(メタ)アクリレート化合物と上記化合物(f)との反応)のような反応が示される。
Figure 2005054174
Figure 2005054174
Figure 2005054174
上記式(65)で表されるエポキシ系化合物の具体例としては、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、共栄社化学社製商品名;ライトエステルG、ダイセル化学工業社製商品名;CYCLOMERM100、CYCLOMERA200、M−GMA等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
反応生成物(i−2)の合成方法:
(1)上記式(65)で表されるエポキシ系化合物中のエポキシ基と(2)上記化合物(c)、上記化合物(e)及び上記化合物(f)から選ばれる1種の化合物中のアミノ基又はメルカプト基との反応により、反応生成物(i−2)を合成する方法は、下記反応方法(1)により行えばよい。具体的には、下記式(72)(上記式(65)で表されるエポキシ系化合物と上記化合物(c)との反応)、下記式(73)(上記式(65)で表されるエポキシ系化合物と上記化合物(e)との反応)及び下記式(74)(上記式(65)で表されるエポキシ系化合物と上記化合物(f)との反応)のような反応が示される。
以下、反応式中のRは各化合物の残基を示す。
Figure 2005054174
Figure 2005054174
Figure 2005054174
上記式(66)で表されるイソシアネート系化合物の具体例としては、2−メタクリロイロキシエチルイソシアネート、昭和電工社製商品名;カレンズMOI等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
反応生成物(i−3)の合成方法:
(1)上記式(66)で表されるイソシアネート系化合物中のイソシアネート基と(2)上記化合物群(A)及び上記化合物(f)から選ばれる1種の化合物中のアミノ基、ヒドロキシル基又はメルカプト基との反応により、反応生成物(i−3)を合成する方法は、下記反応方法(1)により行えばよい。具体的には、下記式(75)(上記式(66)で表されるイソシアネート系化合物と上記化合物(c)との反応)、下記式(76)(上記式(66)で表されるイソシアネート系化合物と上記化合物(d)との反応)及び下記式(77)(上記式(66)で表されるイソシアネート系化合物と上記化合物(e)との反応)のような反応が示される。また、化合物群(A)及び上記化合物(f)から選ばれる1種の化合物の中に、イソシアネート基に対して反応性官能基が複数ある場合、それぞれの反応性官能基が上記式(66)で表されるイソシアネート系化合物中のイソシアネート基と反応した化合物の混合物になる。例えば上記化合物(f)の場合のようにヒドロキシル基とメルカプト基が共存する化合物を用いた場合、下記式(76)と下記式(77)の反応混合物になる。
Figure 2005054174
Figure 2005054174
Figure 2005054174
上記式(67)で表されるヒドロキシ系化合物の具体例としては、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、N−メチロールアクリルアミド等のヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
反応生成物(i−4)の合成方法:
(1)上記式(67)で表されるヒドロキシ系化合物中のヒドロキシル基と(2)上記化合物群(C)から選ばれる1種の化合物中のイソシアネート基あるいはイソチオシアネート基との反応により反応生成物(i−4)を合成する方法は、下記反応方法(1)により行えばよい。具体的には、下記式(78)(上記式(67)で表されるヒドロキシ系化合物と上記化合物群(C)との反応)のような反応が示される。
Figure 2005054174
上記式(67)で表されるヒドロキシ系化合物中のヒドロキシル基と下記化合物(z)中のイソシアネート基とを反応させることで上記式(68)に表されるような分子内に少なくとも1個のイソシアネート基と少なくとも1個のα,β−不飽和カルボニル基を有する反応生成物(io−z)を合成する方法は、下記反応方法(1)により行えばよい。具体的には、下記式(79)のような反応が示される。
Figure 2005054174
反応生成物(i−5)の合成方法:
(1)上記式(67)で表されるヒドロキシ系化合物中のヒドロキシル基と下記化合物(z)中のイソシアネート基とを反応させることで生成する上記式(68)で表されるような分子内に少なくとも1個のイソシアネート基と少なくとも1個のα,β−不飽和カルボニル基を有する反応生成物(io−z)と(2)下記化合物群(A)及び上記化合物(f)から選ばれる1種の化合物中のアミノ基、ヒドロキシル基又はメルカプト基との反応により、反応生成物(i−5)を合成する方法は、下記反応方法(1)により行えばよい。具体的には、下記式(80)(上記反応生成物(io−z)と上記化合物(c)との反応)、下記式(81)(上記反応生成物(io−z)と上記化合物(d)との反応)及び下記式(82)(上記反応生成物(io−z)と上記化合物(e)との反応)のような反応が示される。また、化合物群(A)から選ばれる1種の化合物の中に、イソシアネート基に対して反応性官能基が複数ある場合、それぞれの反応性官能基が上記反応生成物(io−z)中のイソシアネート基と反応した化合物の混合物になる。例えば、上記化合物(f)の場合のようにヒドロキシル基とメルカプト基が共存する化合物を用いた場合、下記式(81)と下記式(82)の反応混合物になる。
Figure 2005054174
Figure 2005054174
Figure 2005054174
上記化合物(j)は、分子内に少なくとも1個の上記含珪素特性基と少なくとも1個のアルケニル基を有する化合物であり、(1)下記式(83)で表される多価アリル系化合物中のα,β−不飽和カルボニル基と(2)化合物(c)、化合物(e)及び化合物(f)から選ばれる1種の化合物中のアミノ基又はメルカプト基とを反応させた反応生成物(j−1)、及び、(1)下記式(85)で表されるエポキシ系化合物中のエポキシ基と(2)化合物(c)、化合物(e)及び化合物(f)から選ばれる1種の化合物中のアミノ基、ヒドロキシル基又はメルカプト基とを反応させた反応生成物(j−2)、及び、(1)下記式(86)で表されるイソシアネート系化合物中のイソシアネート基と(2)化合物群(A)及び化合物(f)から選ばれる1種の化合物中のアミノ基、ヒドロキシル基又はメルカプト基とを反応させた反応生成物(j−3)、及び、(1)下記式(87)で表されるヒドロキシ系化合物中のヒドロキシル基と(2)化合物群(C)から選ばれる1種の化合物中のイソシアネート基及び/又はイソチオシアネート基とを反応させた反応生成物(j−4)、及び、(1)下記式(87)で表されるヒドロキシ系化合物中のヒドロキシル基と上記化合物(z)中のイソシアネート基との反応により合成した下記式(90)で表されるような分子内に少なくとも1個のイソシアネート基と少なくとも1個のアルケニル基を有する反応生成物(jo−z)中のイソシアネート基と(2)化合物群(A)及び上記化合物(f)から選ばれる1種の化合物中のアミノ基、ヒドロキシル基又はメルカプト基とを反応させた反応生成物(j−5)、(1)下記式(88)で表されるチオール系化合物中のメルカプト基と(2)化合物群(C)から選ばれる1種の化合物中のイソシアネート基及び/又はイソチオシアネート基とを反応させた反応生成物(j−6)、及び、(1)下記式(88)で表されるチオール系化合物中のメルカプト基と上記化合物(z)中のイソシアネート基との反応により合成した下記式(91)で表されるような分子内に少なくとも1個のイソシアネート基と少なくとも1個のアルケニル基を有する反応生成物(js−z)中のイソシアネート基と(2)化合物群(A)及び上記化合物(f)から選ばれる1種の化合物中のアミノ基、ヒドロキシル基又はメルカプト基とを反応させた反応生成物(j−7)、及び、(1)下記式(88)で表されるチオール系化合物中のメルカプト基と(2)上記化合物(i)から選ばれる1種の化合物中のα,β−不飽和カルボニル基とを反応させた反応生成物(j−8)、及び、(1)下記式(88)で表されるチオール系化合物中のメルカプト基と(2)上記化合物(h)中のエポキシ基とを反応させた反応生成物(j−9)、及び、(1)下記式(89)で表されるアミン系化合物中のアミノ基と(2)化合物群(C)から選ばれる1種の化合物中のイソシアネート基及び/又はイソチオシアネート基とを反応させた反応生成物(j−10)、及び、(1)下記式(89)で表されるアミン系化合物中のアミノ基と上記化合物(z)中のイソシアネート基との反応により合成した下記式(92)で表されるような分子内に少なくとも1個のイソシアネート基と少なくとも1個のアルケニル基を有する反応生成物(jn−z)中のイソシアネート基と(2)化合物群(A)及び上記化合物(f)から選ばれる1種の化合物中のアミノ基、ヒドロキシル基又はメルカプト基とを反応させた反応生成物(j−11)、及び、(1)下記式(89)で表されるアミン系化合物中のアミノ基と(2)上記化合物(i)から選ばれる1種の化合物中のα,β−不飽和カルボニル基とを反応させた反応生成物(j−12)、及び、(1)下記式(89)で表されるアミン系化合物中のアミノ基と(2)記化合物(h)中のエポキシ基とを反応させた反応生成物(j−13)が含まれる。
Figure 2005054174
但し、R5は上記と同意義であり、Aは分子内に下記式(84)(a)で示される基と他の分子内に下記式(84)(b)で示される基を有する(メタ)アクリル系化合物の残基を、m及びnは1〜3の整数をそれぞれ示す。また、一分子中に含まれる複数のR5は、同じであってもよいし異なっていてもよい。
Figure 2005054174
但し、上記式(84)におけるR5、m及びnは上記と同意義である。
Figure 2005054174
但し、R51は上記と同意義である。
Figure 2005054174
但し、R51は上記と同意義である。
Figure 2005054174
但し、R51は上記と同意義である。
Figure 2005054174
但し、R51は上記と同意義である。
Figure 2005054174
但し、R51は上記と同意義であり、R53は水素原子または上記含珪素特性基を含んでいてもよい分子量1,000以下の有機基を示す。
Figure 2005054174
但し、R51、R52は上記と同意義である。
Figure 2005054174
但し、R51、R52は上記と同意義である。
Figure 2005054174
但し、R51、R52、R53は上記と同意義である。
上記式(83)で表され多価アリル系化合物は、上記多価(メタ)アクリレート系化合物がその両末端等の少なくとも二つの末端が(メタ)アクリロイル基になっているのに対して、一末端が(メタ)アクリロイル基であり、少なくともその他末端がアリル基になっている化合物である。それらの化合物の具体例としては、多価(メタ)アクリレート系化合物の上記具体例の一末端の(メタ)アクリロイル基がアリル基になっている化合物が挙げられる。
反応生成物(j−1)の合成方法:
(1)上記式(83)で表される多価アリル系化合物と(2)上記化合物(c)、上記化合物(e)及び上記化合物(f)から選ばれる1種の化合物中のアミノ基又はメルカプト基とのマイケル付加反応により、反応生成物(j−1)を合成する方法は、下記反応方法(1)により行えばよい。具体的には、下記式(93)(上記式(83)で表される多価アリル系化合物と上記化合物(c)との反応)、下記式(94)(上記式(83)で表される多価アリル系化合物と上記化合物(e)との反応)及び下記式(95)(上記式(83)で表される多価アリル系化合物と上記化合物(f)との反応)のような反応が示される。
Figure 2005054174
Figure 2005054174
Figure 2005054174
上記式(85)で表されるエポキシ系化合物の具体例としては、アリルグリシジルエーテル、3−ビニルシクロヘキセンオキシド、ダイソー社製商品名;ネオアリルG、ダイセル化学工業社製商品名;セロキサイド2000等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
反応生成物(j−2)の合成方法:
(1)上記式(85)で表されるエポキシ系化合物中のエポキシ基と(2)上記化合物(c)、上記化合物(e)及び上記化合物(f)から選ばれる1種の化合物中のアミノ基又はメルカプト基との反応により、反応生成物(j−2)を合成する方法は、下記反応方法(1)により行えばよい。具体的には、下記式(96)(上記式(85)で表されるエポキシ系化合物と上記化合物(c)との反応)、下記式(97)(上記式(85)で表されるエポキシ系化合物と上記化合物(e)との反応)及び下記式(98)(上記式(85)で表されるエポキシ系化合物と上記化合物(f)との反応)のような反応が示される。
Figure 2005054174
Figure 2005054174
Figure 2005054174
上記式(86)で表されるイソシアネート系化合物の具体例としては、アリルイソシアネート、m−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート、日本サイテックインダストリー社製商品名;m−TMI等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
反応生成物(j−3)の合成方法:
(1)上記式(86)で表されるイソシアネート系化合物中のイソシアネート基と(2)上記化合物群(A)及び上記化合物(f)から選ばれる1種の化合物中のアミノ基、ヒドロキシル基又はメルカプト基との反応により、反応生成物(j−3)を合成する方法は、下記反応方法(1)により行えばよい。具体的には、下記式(99)(上記式(86)で表されるイソシアネート系化合物と上記化合物(c)との反応)、下記式(100)(上記式(86)で表されるイソシアネート系化合物と上記化合物(d)との反応)及び下記式(101)(上記式(86)で表されるイソシアネート系化合物と上記化合物(e)との反応)のような反応が示される。また、化合物群(A)及び上記化合物(f)から選ばれる1種の化合物の中に、イソシアネート基に対して反応性官能基が複数ある場合、それぞれの反応性官能基が上記式(86)で表されるイソシアネート系化合物中のイソシアネート基と反応した化合物の混合物になる。例えば上記化合物(f)の場合のようにヒドロキシル基とメルカプト基が共存する化合物を用いた場合、下記式(100)と下記式(101)の反応混合物になる。
Figure 2005054174
Figure 2005054174
Figure 2005054174
上記式(87)で表されるヒドロキシ系化合物の具体例としては、アリルアルコール、ダイセル化学工業社製商品名;プラクセルCF−200等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
反応生成物(j−4)の合成方法:
(1)上記式(87)で表されるヒドロキシ系化合物中のヒドロキシル基と(2)化合物群(C)から選ばれる1種の化合物中のイソシアネート基あるいはイソチオシアネート基との反応により、反応生成物(j−4)を合成する方法は、下記反応方法(1)により行えばよい。具体的には、下記式(102)のような反応が示される。
Figure 2005054174
反応生成物(jo−z)の合成方法:
上記式(87)で表されるヒドロキシ系化合物中のヒドロキシル基と上記化合物(z)中のイソシアネート基とを反応させることで上記式(90)に表されるような分子内に少なくとも1個のイソシアネート基と少なくとも1個のアルケニル基を有する反応生成物(jo−z)を合成する方法は、下記反応方法(1)により行えばよい。具体的には、下記式(103)のような反応が示される。
Figure 2005054174
反応生成物(j−5)の合成方法:
(1)上記式(87)で表されるヒドロキシ系化合物中のヒドロキシル基と上記化合物(z)中のイソシアネート基との反応により合成した上記式(90)で表されるような分子内に少なくとも1個のイソシアネート基と少なくとも1個のアルケニル基を有する反応生成物(jo−z)中のイソシアネート基と(2)化合物群(A)から選ばれる1種の化合物中のアミノ基、ヒドロキシル基又はメルカプト基との反応により反応生成物(j−5)を合成する方法は、下記反応方法(1)により行えばよい。具体的には、下記式(104)(上記式(90)で表される反応生成物(jo−z)と上記化合物(c)との反応)、下記式(105)(上記式(90)で表される反応生成物(jo−z)と上記化合物(d)との反応)及び下記式(106)(上記式(90)で表される反応生成物(jo−z)と上記化合物(e)との反応)のような反応が示される。また、化合物群(A)から選ばれる1種の化合物の中に、イソシアネート基に対して反応性官能基が複数ある場合、それぞれの反応性官能基が反応生成物(jo−z)中のイソシアネート基と反応した化合物の混合物になる。例えば、上記化合物(f)の場合のようにヒドロキシル基とメルカプト基が共存する化合物を用いた場合、下記式(105)と下記式(106)の反応混合物になる。
Figure 2005054174
Figure 2005054174
Figure 2005054174
上記式(88)で表されるチオール系化合物の具体例としては、アリルメルカプタン、フルフリルメルカプタン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
反応生成物(j−6)の合成方法:
(1)上記式(88)で表されるチオール系化合物中のメルカプト基と(2)化合物群(C)から選ばれる1種の化合物中のイソシアネート基又はイソチオシアネート基との反応により反応生成物(j−6)を合成する方法は、下記反応方法(1)により行えばよい。具体的には、下記式(107)のような反応が示される。
Figure 2005054174
反応生成物(js−z)の合成方法:
上記式(88)で表されるチオール系化合物中のメルカプト基と上記化合物(z)中のイソチオシアネート基との反応により合成した上記式(91)で表されるような分子内に少なくとも1個のイソシアネート基と少なくとも1個のアルケニル基を有する反応生成物(js−z)を合成する方法は、下記反応方法(1)により行えばよい。具体的には、下記式(108)のような反応が示される。
Figure 2005054174
反応生成物(j−7)の合成方法:
(1)上記式(88)で表されるチオール系化合物中のメルカプト基と上記化合物(z)中のイソシアネート基との反応により合成した上記式(91)で表されるような分子内に少なくとも1個のイソシアネート基と少なくとも1個のアルケニル基を有する反応生成物(js−z)中のイソシアネート基と(2)化合物群(A)及び上記化合物(f)から選ばれる1種の化合物中のアミノ基、ヒドロキシル基又はメルカプト基との反応により反応生成物(j−7)を合成する方法は、下記反応方法(1)により行えばよい。具体的には、下記式(109)(上記式(91)で表される反応生成物(js−z)と上記化合物(c)との反応)、下記式(110)(上記式(91)で表される反応生成物(js−z)と下記化合物(d)との反応)及び上記式(111)(上記式(91)で表される反応生成物(js−z)と上記化合物(e)との反応)のような反応が示される。また、化合物群(A)から選ばれる1種の化合物の中に、イソシアネート基に対して反応性官能基が複数ある場合、それぞれの反応性官能基が反応生成物(js−z)中のイソシアネート基と反応した化合物の混合物になる。例えば、上記化合物(f)の場合のようにヒドロキシル基とメルカプト基が共存する化合物を用いた場合、下記式(110)と下記式(111)の反応混合物になる。
Figure 2005054174
Figure 2005054174
Figure 2005054174
反応生成物(j−8)の合成方法:
(1)上記式(88)で表されるチオール系化合物中のメルカプト基と(2)上記化合物(i)から選ばれる1種の化合物中のα,β−不飽和カルボニル基との反応により反応生成物(j−8)を合成する方法は、下記反応方法(1)により行えばよい。具体的には、下記式(112)のような反応が示される。
Figure 2005054174
反応生成物(j−9)の合成方法:
(1)上記式(88)で表されるチオール系化合物中のメルカプト基と(2)上記化合物(h)中のエポキシ基との反応により反応生成物(j−9)を合成する方法は、下記反応方法(1)により行えばよい。また、一般的に、エポキシ基の開環を伴う反応は開環の方向によって生成物が2種できる。具体的には、下記式(113)のような反応が示される。
Figure 2005054174
反応生成物(j−10)の合成方法:
(1)上記式(89)で表されるアミン系化合物中のアミノ基と(2)化合物群(C)から選ばれる1種の化合物中のイソシアネート基又はイソチオシアネート基との反応により反応生成物(j−10)を合成する方法は、下記反応方法(1)により行えばよい。具体的には、下記式(114)のような反応が示される。
Figure 2005054174
反応生成物(jn−z)の合成方法:
上記式(89)で表されるアミン系化合物中のアミノ基と上記化合物(z)中のイソシアネート基とを反応させることで上記式(92)で表されるような分子内に少なくとも1個のイソシアネート基と少なくとも1個のアルケニル基を有する反応生成物(jn−z)を合成する方法は、下記反応方法(1)により行えばよい。具体的には、下記式(115)のような反応が示される。
Figure 2005054174
反応生成物(j−11)の合成方法:
(1)上記式(89)で表されるアミン系化合物中のアミノ基と上記化合物(z)中のイソシアネート基との反応により合成した上記式(92)で表されるような分子内に少なくとも1個のイソシアネート基と少なくとも1個のアルケニル基を有する反応生成物(jn−z)中のイソシアネート基と(2)化合物群(A)及び上記化合物(f)から選ばれる1種の化合物中のアミノ基、ヒドロキシル基又はメルカプト基との反応により反応生成物(j−11)を合成する方法は、下記反応方法(1)により行えばよい。具体的には、下記式(116)(上記式(92)で表される反応生成物(jn−z)と上記化合物(c)との反応)、下記式(117)(上記式(92)で表される反応生成物(jn−z)と上記化合物(d)との反応)及び下記式(118)(上記式(92)で表される反応生成物(jn−z)と上記化合物(e)との反応)のような反応が示される。また、化合物群(A)から選ばれる1種の化合物の中に、イソシアネート基に対して反応性官能基が複数ある場合、それぞれの反応性官能基が反応生成物(jn−z)中のイソシアネート基と反応した化合物の混合物になる。例えば、上記化合物(f)の場合のようにヒドロキシル基とメルカプト基が共存する化合物を用いた場合、下記式(117)と下記式(118)の反応混合物になる。
Figure 2005054174
Figure 2005054174
Figure 2005054174
反応生成物(j−12)の合成方法:
(1)上記式(89)で表されるアミン系化合物中のアミノ基と(2)上記化合物(i)から選ばれる1種の化合物中のα,β−不飽和カルボニル基との反応により反応生成物(j−12)を合成する方法は、下記反応方法(1)により行えばよい。具体的には、下記式(119)のような反応が示される。
Figure 2005054174
反応生成物(j−13)の合成方法:
(1)上記式(89)で表されるアミン系化合物中のアミノ基と(2)上記化合物(h)中のエポキシ基との反応により反応生成物(j−13)を合成する方法は、下記反応方法(1)により行えばよい。また、一般的に、エポキシ基の開環を伴う反応は開環の方向によって生成物が少なくとも2種できる。具体的には、下記式(120)のような反応が示される。
Figure 2005054174
また、上記化合物(j)には、分子内に少なくとも1個の上記含珪素特性基と少なくとも1個の極性要素部分と少なくとも1個のアルケニル基を有する化合物も含まれる。そのような化合物は市販されており、本発明ではそれらを用いることができる。市販品としては、信越化学工業社製商品名;KBM−576、X−12−575、X−12−577、X−12−563B、X−12−565等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記化合物(k−1)は、分子内に少なくとも1個の上記含珪素特性基と1個の第1級アミノ基又は第2級アミノ基を有する化合物であり、下記式(121)で表される化合物が含まれる。
Figure 2005054174
但し、R1、R3、X、nは上記と同意義である。
上記化合物(k−1)の具体例としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、アミノフェニルトリメトキシシラン、4−アミノ−3−ジメチルブチルトリメトキシシラン、4−アミノ−3−ジメチルブチルメチルジメトキシシラン、4−アミノ−3−ジメチルブチルトリエトキシシラン、4−アミノ−3−ジメチルブチルメチルジエトキシシラン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、上記化合物(k−1)は市販されており、本発明ではそれらを用いることができる。市販品としては、信越化学工業社製商品名;KBM−903、KBM−902、KBE−903等、日本ユニカー社製商品名;A−1100、A−1102、A−1110、Y−11637等、チッソ社製商品名;S360等、GE東芝シリコーン社製商品名;TSL8331等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記の化合物(k−1)の中でも、反応のし易さ、広く市販され入手の容易さの点から、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、4−アミノ−3−ジメチルブチルトリメトキシシランが好ましい。
上記化合物(k−2)は、分子内に少なくとも1個の上記含珪素特性基と少なくとも1個の第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基を有する化合物であり、下記式(122)で表される化合物が含まれる。
Figure 2005054174
但し、R1、R3、R10、X、nは上記と同意義である。
上記化合物(k−2)の具体例としては、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−3−[アミノ(ジプロピレンオキシ)]アミノプロピルトリメトキシシラン、(アミノエチルアミノメチル)フェネチルトリメトキシシラン、N−(6−アミノヘキシル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−11−アミノウンデシルトリメトキシシラン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、上記化合物(k−2)は市販されており、本発明ではそれらを用いることができる。市販品としては、信越化学工業社製商品名;KBM−603、KBM−602、KBE−603、KBM−6063、X−12−896等、日本ユニカー社製商品名;A−1120、A−1122等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記の化合物(k−2)の中でも、反応のし易さ、広く市販され入手の容易さの点から、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシランが好ましい。
上記化合物(l)は、分子内に少なくとも1個のα,β−不飽和カルボニル基を有するα,β−不飽和カルボニル化合物であり、下記式(123)又は下記式(124)で表される化合物が含まれる。
Figure 2005054174
但し、R2、R4、R5、R6は上記と同意義である。
Figure 2005054174
但し、R7は上記と同意義である。
上記化合物(l)としては、(メタ)アクリル酸系化合物、ビニルカルボニル系化合物、マレイン酸系化合物、マレイミド系化合物が含まれる。
上記化合物(l)の具体例としては、それぞれ以下のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(メタ)アクリル酸系化合物:
(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジアセトン(メタ)アクリレート、イソブトキシメチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−t−オクチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、コハク酸2−(メタ)アクリロイルオキシエチル、マレイン酸、マレイン酸2−(メタ)アクリロイルオキシエチル、フタル酸2−(メタ)アクリロイルオキシエチル、ヘキサヒドロフタル酸2−(メタ)アクリロイルオキシエチル、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシメチルジエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシメチルジメトキシシラン、共栄社化学社製商品名:ライトエステルM、ライトエステルE、ライトエステルNB、ライトエステルIB、ライトエステルEH、ライトエステルID、ライトエステルL、ライトエステルL−5、ライトエステルL−7、ライトエステルTD、ライトエステルL−8、ライトエステルS、ライトエステルMC、ライトエステル130MA、ライトエステル041MA、ライトエステルCH、ライトエステルTHF、ライトエステルBZ、ライトエステルPO、ライトエステルIB−X、ライトエステルHO、ライトエステルHOP、ライトエステルHOA、ライトエステルHOP−A、ライトエステルHOB、ライトエステルDM、ライトエステルDE、ライトエステルA、ライトエステルHO−MS、ライトエステルHO−HH、ライトエステルHO−MPP、ライトエステルG、ライトエステルTB、ライトエステルIS、ライトエステルMTG、ライトエステルBO、ライトエステルCL、ライトエステルM−3F、ライトエステルM−4F、ライトエステルM−6F、ライトエステルFM−108、ライトアクリレートIAA、ライトアクリレートL−A、ライトアクリレートS−A、ライトアクリレートBO−A、ライトアクリレートEC−A、ライトアクリレートMTG−A、ライトアクリレート130A、ライトアクリレートDPM−A、ライトアクリレートPO−A、ライトアクリレートP−200A、ライトアクリレートNP−4EA、ライトアクリレートNP−8EA、ライトアクリレートTHF−A、ライトアクリレートIB−XA、ライトアクリレートHO−A、ライトアクリレートHOP−A、エポキシエステルM−600A、HOA−MPL、HOA−MPE、ライトアクリレートIO−A、ライトアクリレートIM−A、ライトアクリレートIS−A、ライトアクリレートEHDG−A、ライトアクリレートHOB−A、HOA−HH、ライトアクリレートFA−108、ライトアクリレートP2H−A、協和発酵工業社製商品名:ダイアセトンアクリルアマイド、昭和電工社製商品名:カレンズMOI−BM、三菱化学社製商品名:4−ヒドロキシブチルアクリレート、新中村化学社製商品名:NKエステルM−20G、NKエステルM−40G、NKエステルM−90G、NKエステルM−230G、NKエステルCB−1、NKエステルSA、トポレンM、NKエステルS、NKエステルAMP−10G、NKエステルAMP−20G、NKエステルAMP−20GY、NKエステルAMP−60G、NKエステルAM−30G、NKエステルAM−90G、NKエステルA−SA、NKエステルLA、NKエステルCMP−1E、NKエステルNPA−10G、NKエステルNPA−5E、NKエステルNPA−5P、NKエステルLMA、NKエステルACB−21、NKエステルCB−23、NKエステルCB−26、NKエステルCBX−1、NKエステルA−IB、NKエステルIB、NKエステルA−MO、NKエステル702A、NKエステルA−OC−18E、NKエステルS−1800A、NKエステルS−1800M、NKエステルA−L4、NKエステル#401P、NKエステルA−NP−1E、NKオリゴEA−5120、NKオリゴEA−5122、NKオリゴEA−5123、東亞合成社製商品名:アロニックスM−101、アロニックスM−102、アロニックスM−110、アロニックスM−111、アロニックスM−113、アロニックスM−114、アロニックスM−117、アロニックスM−120、アロニックスM−150、アロニックスM−156、アロニックスM−5300、アロニックスM−5400、アロニックスM−5600、アロニックスM−5700、ナガセ化成工業社製商品名:デナコールアクリレートDA−141、日本油脂社製商品名:ブレンマーBMA、ブレンマーIBMA、ブレンマーCHMA、ブレンマーEHMA−25、ブレンマーTBCHMA、ブレンマーDSMA、ブレンマーLMA、ブレンマーSLMA、ブレンマーPMA、ブレンマーCMA、ブレンマーSMA、ブレンマーVMA、ブレンマーB−12、ブレンマーCHA、ブレンマーLA、ブレンマーSLA、ブレンマーCA、ブレンマーSA、ブレンマーB−18A、ブレンマーG、ブレンマーGH、ブレンマーGH−LC、ブレンマーGS、ブレンマーGLM、ブレンマーGLM−R、ブレンマーG−FA、ブレンマーG−O、ブレンマーG−SB、ブレンマーE、ブレンマーPE−90、ブレンマーPE−200、ブレンマーPE−350、ブレンマーAE−90、ブレンマーAE−200、ブレンマーAE−400、ブレンマーP、ブレンマーPP−1000、ブレンマーPP−500、ブレンマーPP−800、ブレンマーAP−150、ブレンマーAP−400、ブレンマーAP−550、ブレンマーAP−800、ブレンマー50PEP−300、ブレンマー70PEP−350B、ブレンマーAEPシリーズ、ブレンマー55PET−400、ブレンマー30PET−800、ブレンマー55PET−800、ブレンマーAETシリーズ、ブレンマー30PPT−800、ブレンマー50PPT−800、ブレンマー70PPT−800、ブレンマーAPTシリーズ、ブレンマー10PPB−500B、ブレンマー10APB−500B、ブレンマーPME−100、ブレンマーPME−200、ブレンマーPME−400、ブレンマーPME−1000、ブレンマーPME−4000、ブレンマーAME−400、ブレンマー50POEP−800B、ブレンマー50AOEP−800B、ブレンマーPLE−200、ブレンマーALE−200、ブレンマーALE−800、ブレンマーPSE−200、ブレンマーPSE−400、ブレンマーPSE−1300、ブレンマーASEPシリーズ、ブレンマーPKEPシリーズ、ブレンマーANE−300、ブレンマーANE−1300、ブレンマーPNEPシリーズ、ブレンマーPNPEシリーズ、ブレンマー43ANEP−500、ブレンマー70ANEP−550、三菱ガス化学社製商品番号:GE−110、MMA、EMA、GE−310、GE−320、EHMA、GE−410、GE−420、DPMA、SMA、GE−510、GE−610、GE−650、GE−710、GE−720、AMA、CHMA、DAA、三菱レーヨン社製商品名:アクリエステルM、アクリエステルE、アクリエステルIB、アクリエステルTB、アクリエステルEH、アクリエステルL、アクリエステルSL、アクリエステルTD、アクリエステルS、アクリエステルCH、アクリエステルBZ、アクリエステルIBX、アクリエステルG、アクリエステルGU、アクリエステルTHF、アクリエステルA、アクリエステルHO、アクリエステルHISS、アクリエステルHP、アクリエステルMT、アクリエステルET、アクリエステルPA、アクリエステルHH、アクリエステルDM、アクリエステルDE、アクリエステル3FE、アクリエステル17FE、信越化学工業社製商品名:KBM−503、KBM−5103等。
ビニルカルボニル系化合物:
ビニルアセトン、ビニルエチルケトン、ビニルブチルケトン、メシチルオキサイド、アクロレイン、メタクロレイン、シンナミル系化合物、クロトンアルデヒド等。
マレイン酸系化合物:
マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジ2−エチルヘキシル、マレイン酸ジオクチル等。
マレイミド系化合物:
N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、ヒドロキシフェニルモノマレイミド、N−ラウレルマレイミド、ジエチルフェニルモノマレイミド、p−ヒドロキシフェニルマレイミド、N−(2−クロロフェニル)マレイミド等。
さらに、上記(メタ)アクリル酸系化合物、上記ビニルカルボニル系化合物、上記マレイン酸系化合物、上記マレイミド系化合物の以外の上記化合物(l)の具体例としては、その内部に弗素原子、硫黄原子又はリン原子を含む化合物、上記極性要素部分を含有する重合性アルケニル化合物も含まれる。弗素原子を含む化合物としては、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート等が、リン原子を含む化合物としては、(メタ)アクリロキシエチルフェニルアシッドホスフェート等も含まれる。
上記化合物(l)の中でも、反応のし易さ、広く市販され入手の容易さの点から、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジ2−エチルヘキシル、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等が好ましい。この内、速硬化性を付与するにはメチルアクリレート、エチルアクリレートが特に好ましく、柔軟性を付与するには2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレートが特に好ましい。また、上記化合物(l)は、1種又は2種以上使用できる。
上記化合物(l−1)は、アクリロニトリル系化合物であり、下記式(125)で表される化合物が含まれる。
Figure 2005054174
但し、R2、R4、R5は上記と同意義である。
上記化合物(l−1)の具体例としては、アクリロニトリル、α−メチルアクリロニトリル、2,4−ジシアノブテン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記化合物(m)は、分子内に少なくとも1個のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物であり、下記式(126)で表される化合物が含まれる。
Figure 2005054174
但し、R24は上記含珪素特性基を含んでいてもよい分子量1,000以下の有機基を示す。
上記化合物(m)の具体例としては、エチルイソシアネート、n−ヘキシルイソシアネート、n−ドデシルイソシアネート、p−トルエンスルホニルイソシアネート、n−オクタデシルイソシアネート、フェニルイソシアネート、ベンジルイソシアネート、2−メトキシフェニルイソシアネート等の他、信越化学工業社製商品名;KBM−9007(γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン)等のイソシアネートシラン、住化バイエルウレタン社製商品名;アディティブTI等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記化合物(n−1)は、分子内に少なくとも1個の第1級アミノ基を有するアミン化合物であり、下記式(127)で表される化合物が含まれる。
Figure 2005054174
但し、R24は上記と同意義である。
上記化合物(n−1)の具体例としては、アニリン、o−トルイジン、m−トルイジン、p−トルイジン、2,3−キシリジン、2,4−キシリジン、メシチルアミン、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、s−ブチルアミン、t−ブチルアミン、ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、2−エチルヘキシルアミン、オクチルアミン、フェネチルアミン、ドデシルアミン、ステアリルアミン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、アミノフェニルトリメトキシシラン、4−アミノ−3−ジメチルブチルトリメトキシシラン、4−アミノ−3−ジメチルブチルメチルジメトキシシラン、4−アミノ−3−ジメチルブチルトリエトキシシラン、4−アミノ−3−ジメチルブチルメチルジエトキシシラン、信越化学工業社製商品名;KBM−903、KBM−902、KBE−903、KBE−902等、日本ユニカー社製商品名;A−1100、A−1110、Y−11637等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記化合物(n−2)は、分子内に少なくとも1個の第2級アミノ基を有するアミン化合物であり、下記式(128)及び下記式(129)で表される化合物が含まれる。
Figure 2005054174
但し、R24は上記と同意義であり、R25は上記含珪素特性基を含んでいてもよい分子量1,000以下の有機基又は上記式(41)〜式(44)を示す。R24とR25は同じ基であってもよい。
Figure 2005054174
但し、R3は上記と同意義である。
上記化合物(n−2)の具体例としては、ピペリジン、ピロリジン、ピロール、3−ピロリン、N−メチルアニリン、N−エチルアニリン、N−プロピルアニリン、N−ブチルアニリン、N−ペンチルアニリン、ベンジルメチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジn−ブチルアミン、ジs−ブチルアミン、ジt−ブチルアミン、ジペンチルアミン、ジn−ヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジベンジルアミン、ジ2−エチルヘキシルアミン、ジオクチルアミン、ジフェネチルアミン、ジドデシルアミン、ジステアリルアミン、N−フェニル−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−エチル−アミノイソブチルトリメトキシシラン、N−(n−ブチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、信越化学工業社製商品名;KBM−573等、日本ユニカー社製商品名;Y−9669、A−link15等、Degussa−HulsAG社製商品名;DYNASYLAN1189等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記化合物(o)は、分子内に1個のメルカプト基を有するチオール化合物であり、下記式(130)で表される化合物が含まれる。
Figure 2005054174
但し、R24は上記と同意義である。
上記化合物(o)の具体例としては、メタンチオール、エタンチオール、プロパンチオール、イソプロパンチオール、n−ブタンチオール、s−ブタンチオール、t−ブタンチオール、ペンタンチオール、ヘキサンチオール、2−エチルヘキサンチオール、オクタンチオール、デカンチオール、ドデカンチオール、チオフェノール、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記化合物(p)は、分子内に少なくとも1個のエポキシ基を有するエポキシ化合物であり、下記式(131)で表される化合物が含まれる。
Figure 2005054174
但し、R26は水素原子または上記含珪素特性基を含んでいてもよい分子量1,000以下の有機基を示す。
上記化合物(p)の具体例としては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、ヘキシレンオキシド、シクロヘキセンオキシド、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、アリルグリシジルエーテル、p−t−ブチルフェノールモノグリシジルエーテル、ネオペンチルアルコールモノグリシジルエーテル、炭素数1〜12の任意の炭素数のアルキル部位をもつアルキルアルコールのモノグリシジルエーテル体、3−ビニルシクロヘキセンオキシド、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、エピクロロヒドリン、β−メチルエピクロロヒドリン、グリシドール、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、ダイセル化学工業社製商品名;GD、AOE、MECH、CHXO、PNO、STO、アリルグリシジルエーテル、ダイソー社製商品名;ネオアリルG等、ダイセル化学工業社製商品名;セロキサイド2000等、上記化合物(h)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記化合物(q)は、分子内に少なくとも1個のヒドロキシル基と少なくとも1個のα,β−不飽和カルボニル基を有するヒドロキシル基含有α,β−不飽和カルボニル化合物であり、下記式(132)及び下記式(133)で表される化合物が含まれる。
Figure 2005054174
Figure 2005054174
但し、上記式(132)及び下記式(133)における、R2、R4、R5及びR22は上記と同意義である。
上記化合物(q)の具体例としては、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、N−メチルロールアクリルアミド等のヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記化合物(s)は、分子内に少なくとも1個の重合性アルケニル基とエポキシ基を有する重合性アルケニル化合物であり、上記式(85)で表される化合物が含まれる。
上記化合物(t)は、分子内に少なくとも1個の重合性アルケニル基を有する重合性アルケニル化合物であり、下記式(134)で表される化合物が含まれる。
Figure 2005054174
但し、R2、R4、R5は上記と同意義であり、R27は分子量1,000以下の有機基を示す。
さらに、上記式(134)におけるR27が下記式(135)で表される場合、一般的に重合反応に用いられるアクリル酸系化合物となり、本発明には好適である。
Figure 2005054174
但し、R2、R3、R4は上記と同意義であり、R28は分子量1,000以下の有機基を示す。
上記化合物(t)の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、(以下アクリル酸化合物とメタクリル酸化合物を合わせて(メタ)アクリル酸と記述する)、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジアセトン(メタ)アクリレート、イソブトキシメチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−t−オクチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、アクリロニトリル、α−メチルアクリロニトリル、2,4−ジシアノブテン、コハク酸2−(メタ)アクリロイルオキシエチル、マレイン酸、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジ2−エチルヘキシル、マレイン酸ジオクチル、マレイン酸2−(メタ)アクリロイルオキシエチル、フタル酸2−(メタ)アクリロイルオキシエチル、ヘキサヒドロフタル酸2−(メタ)アクリロイルオキシエチル、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシメチルジエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシメチルジメトキシシラン、ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、ビニルピロリドン、ビニルカルバゾール、スチレン、α−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、p−メトキシスチレン、ジビニルベンゼン、メチルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル類、メチルシンナメート、エチルシンナメート、シンナミックアシッド、シンナミックアルデヒド、シンナミルアルコール、ケイ皮酸アミド等のシンナミル系化合物、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、N−メチルロールアクリルアミド等のヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート、アリルアルコール、アリルフェノール、オイゲノール、ヒドロキシスチレン、3−メチル−1−ブチン−3−オール、3−メチル−1−ペンチン−3−オール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、プロパルギルアルコール、2−メチル−3−ブチン−2−オール、ウンデシレン酸、2−ブテン酸、フルフリルアルコール、9−デセノ−ル−1、5−ヘキセン−1−オール、2−ヒドロキシエチルビニルエ−テル、4−ヒドロキシブチルビニルエ−テル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、メシチルオキサイド、塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、エチレン、これら以外のオレフィン、不飽和エステル類、ハロゲン化オレフィンの他、共栄社化学社製商品名:ライトエステルM、ライトエステルE、ライトエステルNB、ライトエステルIB、ライトエステルEH、ライトエステルID、ライトエステルL、ライトエステルL−5、ライトエステルL−7、ライトエステルTD、ライトエステルL−8、ライトエステルS、ライトエステルMC、ライトエステル130MA、ライトエステル041MA、ライトエステルCH、ライトエステルTHF、ライトエステルBZ、ライトエステルPO、ライトエステルIB−X、ライトエステルHO、ライトエステルHOP、ライトエステルHOA、ライトエステルHOP−A、ライトエステルHOB、ライトエステルDM、ライトエステルDE、ライトエステルA、ライトエステルHO−MS、ライトエステルHO−HH、ライトエステルHO−MPP、ライトエステルG、ライトエステルTB、ライトエステルIS、ライトエステルMTG、ライトエステルBO、ライトエステルCL、ライトエステルM−3F、ライトエステルM−4F、ライトエステルM−6F、ライトエステルFM−108、ライトアクリレートIAA、ライトアクリレートL−A、ライトアクリレートS−A、ライトアクリレートBO−A、ライトアクリレートEC−A、ライトアクリレートMTG−A、ライトアクリレート130A、ライトアクリレートDPM−A、ライトアクリレートPO−A、ライトアクリレートP−200A、ライトアクリレートNP−4EA、ライトアクリレートNP−8EA、ライトアクリレートTHF−A、ライトアクリレートIB−XA、ライトアクリレートHO−A、ライトアクリレートHOP−A、エポキシエステルM−600A、HOA−MPL、HOA−MPE、ライトアクリレートIO−A、ライトアクリレートIM−A、ライトアクリレートIS−A、ライトアクリレートEHDG−A、ライトアクリレートHOB−A、HOA−HH、ライトアクリレートFA−108、ライトアクリレートP2H−A、協和発酵工業社製商品名:ダイアセトンアクリルアマイド等、昭和電工社製商品名:カレンズMOI−BM等、三菱化学社製商品名:4−ヒドロキシブチルアクリレート、シェル化学社製商品名:ベオバ9、ベオバ10等、新中村化学社製商品名:NKエステルM−20G、NKエステルM−40G、NKエステルM−90G、NKエステルM−230G、NKエステルCB−1、NKエステルSA、トポレンM、NKエステルS、NKエステルAMP−10G、NKエステルAMP−20G、NKエステルAMP−20GY、NKエステルAMP−60G、NKエステルAM−30G、NKエステルAM−90G、NKエステルA−SA、NKエステルLA、NKエステルCMP−1E、NKエステルNPA−10G、NKエステルNPA−5E、NKエステルNPA−5P、NKエステルLMA、NKエステルACB−21、NKエステルCB−23、NKエステルCB−26、NKエステルCBX−1、NKエステルA−IB、NKエステルIB、NKエステルA−MO、NKエステル702A、NKエステルA−OC−18E、NKエステルS−1800A、NKエステルS−1800M、NKエステルA−L4、NKエステル#401P、NKエステルA−NP−1E、NKオリゴEA−5120、NKオリゴEA−5122、NKオリゴEA−5123等、第一工業製薬社製商品名:ニューフロンティアPHE、ニューフロンティアPHE−2、ニューフロンティアNP−2、ニューフロンティアNP−4、ニューフロンティアME−3、ニューフロンティアEH−2、ニューフロンティアIBA、ニューフロンティアDPGA、ニューフロンティアMPEM−400、ニューフロンティアNPEM−1000、ニューフロンティアBR−30、ニューフロンティアBR30M、ニューフロンティアBR−31等、ダイセル化学工業社製商品名:セロキサイド2000、MVE、プラクセルFM1、プラクセルFM1D、プラクセルFM2D、プラクセルFM3、プラクセルFM3X、プラクセルFM4、プラクセルFM4X、プラクセルFM4DX、プラクセルFM5、プラクセルFM5L、プラクセルFM6X、プラクセルFA1DT、プラクセルFA2D、プラクセルFA3、プラクセルFA4DT、プラクセルFA5、プラクセルFA10L、プラクセルFD101、プラクセルFD102、プラクセルFD201、プラクセルFD202、プラクセルFM1A、プラクセルFM4A、プラクセルFM10A、CYCLOMERM100、CYCLOMERA200、HEMAC、M−GMA、ダイソー社製商品名:ネオアリルG、東亞合成社製商品名:アロニックスM−101、アロニックスM−102、アロニックスM−110、アロニックスM−111、アロニックスM−113、アロニックスM−114、アロニックスM−117、アロニックスM−120、アロニックスM−150、アロニックスM−156、アロニックスM−5300、アロニックスM−5400、アロニックスM−5600、アロニックスM−5700、ナガセ化成工業社製商品名:デナコールアクリレートDA−141、日本油脂社製商品名:ブレンマーBMA、ブレンマーIBMA、ブレンマーCHMA、ブレンマーEHMA−25、ブレンマーTBCHMA、ブレンマーDSMA、ブレンマーLMA、ブレンマーSLMA、ブレンマーPMA、ブレンマーCMA、ブレンマーSMA、ブレンマーVMA、ブレンマーB−12、ブレンマーCHA、ブレンマーLA、ブレンマーSLA、ブレンマーCA、ブレンマーSA、ブレンマーB−18A、ブレンマーG、ブレンマーGH、ブレンマーGH−LC、ブレンマーGS、ブレンマーGLM、ブレンマーGLM−R、ブレンマーG−FA、ブレンマーG−O、ブレンマーG−SB、ブレンマーE、ブレンマーPE−90、ブレンマーPE−200、ブレンマーPE−350、ブレンマーAE−90、ブレンマーAE−200、ブレンマーAE−400、ブレンマーP、ブレンマーPP−1000、ブレンマーPP−500、ブレンマーPP−800、ブレンマーAP−150、ブレンマーAP−400、ブレンマーAP−550、ブレンマーAP−800、ブレンマー50PEP−300、ブレンマー70PEP−350B、ブレンマーAEPシリーズ、ブレンマー55PET−400、ブレンマー30PET−800、ブレンマー55PET−800、ブレンマーAETシリーズ、ブレンマー30PPT−800、ブレンマー50PPT−800、ブレンマー70PPT−800、ブレンマーAPTシリーズ、ブレンマー10PPB−500B、ブレンマー10APB−500B、ブレンマーPME−100、ブレンマーPME−200、ブレンマーPME−400、ブレンマーPME−1000、ブレンマーPME−4000、ブレンマーAME−400、ブレンマー50POEP−800B、ブレンマー50AOEP−800B、ブレンマーPLE−200、ブレンマーALE−200、ブレンマーALE−800、ブレンマーPSE−200、ブレンマーPSE−400、ブレンマーPSE−1300、ブレンマーASEPシリーズ、ブレンマーPKEPシリーズ、ブレンマーANE−300、ブレンマーANE−1300、ブレンマーPNEPシリーズ、ブレンマーPNPEシリーズ、ブレンマー
43ANEP−500、ブレンマー70ANEP−550、三菱ガス化学社製商品番号:GE−110、MMA、EMA、GE−310、GE−320、EHMA、GE−410、GE−420、DPMA、SMA、GE−510、GE−610、GE−650,GE−710、GE−720、AMA、CHMA、DAA、三菱レーヨン社製商品名:アクリエステルM、アクリエステルE、アクリエステルIB、アクリエステルTB、アクリエステルEH、アクリエステルL、アクリエステルSL、アクリエステルTD、アクリエステルS、アクリエステルCH、アクリエステルBZ、アクリエステルIBX、アクリエステルG、アクリエステルGU、アクリエステルTHF、アクリエステルA、アクリエステルHO、アクリエステルHISS、アクリエステルHP、アクリエステルMT、アクリエステルET、アクリエステルPA、アクリエステルHH、アクリエステルDM、アクリエステルDE、アクリエステル3FE、アクリエステル17FE等、日本化薬社製商品名:カヤハードTC110S、カヤハードR629、カヤハードR644、大阪有機化学社製商品名:ビスコート3700等、信越化学工業社製商品名:KBM−503、KBM−5103、KBM−1403、KBM−1003等、アリルアミン化合物、アリルメルカプタン化合物、フルフリルメルカプタン化合物、上記化合物(i)、上記化合物(j)、上記化合物(l)、上記化合物(l−1)、上記化合物(q)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記化合物(u)は、分子内に少なくとも1個のヒドロキシル基と少なくとも1個のエポキシ基を有するグリシドール系化合物であり、下記式(136)で表される化合物が含まれる。
Figure 2005054174
但し、R23は上記と同意義である。
上記化合物(u)の具体例としては、グリシドール、ジグリセロールジグリシジルエーテル、4−ヒドロキシ−3−メトキシシクロヘキシルエチレンオキサイド等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記化合物(v)は、分子内に少なくとも2個以上のメルカプト基を有するポリメルカプト化合物であり、下記式(137)で表される化合物が含まれる。
Figure 2005054174
但し、R23は上記と同意義である。
上記化合物(v)の具体例としては、1,2−エタンジチオール、1,2−プロパンジチオール、1,3−プロパンジチオール、1,2−ブタンジチオール、1,3−ブタンジチオール、2,3−ブタンジチオール、1,4−ブタンジチオール、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、ジメルカプトベンゼン、ジメルカプトトルエン、ジメルカプトキシレン、1,5−ジメルカプト−3−チアペンタン、1,8−ジメルカプト−3,6−ジオキサオクタン、ジメルカプトナフタレン、(±)−ジチオトレイトール、ジチオエリトリトール、ビス(3-メルカプトプロピオン酸)1,4-ブタンジオール、ビス(3-メルカプトプロピオン酸)エチレングリコール、ビス(3-メルカプトプロピオン酸)テトラエチレングリコール、トリス(3-メルカプトプロピオン酸)トリメチロールプロパン、テトラキス(3-メルカプトプロピオン酸)ペンタエリトリトール、ヘキサキス(3-メルカプトプロピオン酸)ジペンタエリトリトール等が挙げられ、これらの他、スピラン環骨格を有する両末端チオールの化合物等からも選択することができるが、これらに限定されるものではない。
また、上記化合物(v)は市販されており、本発明ではそれらを用いることができる。市販品としては、東レチオコール社製商品名;チオコールLP−32、チオコールLP−3、チオコールLP−33、チオコールLP−2等、PTI社製商品名;カプキュア3−800、カプキュア40sec等、東レファインケミカル社製商品名;QE340、QE340M等、ジャパンエポキシレジン社製商品名;QX−11、QX−40等、旭電化工業社製商品名;EH−310、EH−317等、丸善ケミカル社製商品名;DMDS、DMDO等、三洋化成工業社製商品名;ネオクイックLP2840等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記化合物(w)は、分子内に少なくとも1個のアミノ基と少なくとも1個のメルカプト基を有するアミノチオール化合物であり、下記式(138)で表される化合物が含まれる。
Figure 2005054174
但し、R23及びR25は上記と同意義である。
上記化合物(w)の具体例としては、アミノメチルチオール、2−アミノエチルチオール、3−アミノプロピルチオール、4−アミノブチルチオール、o−アミノチオフェノール、p−アミノチオフェノール等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記化合物(x)は、分子内に少なくとも1個のアルケニル基と少なくとも1個のイソチオシアネート基を有するアルケニルイソチオシアネート化合物であり、下記式(139)で表される化合物が含まれる。
Figure 2005054174
但し、R1、R3上記と同意義である。
上記化合物(x)の具体例としては、アリルイソチオシアネート等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記化合物(y)は、分子内に少なくとも1個のアルケニル基と少なくとも1個のイソシアネート基を有するアルケニルイソシアネート化合物であり、下記式(140)で表される化合物が含まれる。
Figure 2005054174
但し、R1、R3、Yは上記と同意義である。
上記化合物(y)の具体例としては、アリルイソシアネート、m−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート、2−メタクリロイロキシエチルイソシアネート、三井武田ケミカル社製商品名;m−TMI、昭和電工社製商品名;カレンズMOI等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記化合物(z)は、分子内に少なくとも2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物であり、ジイソシアネート化合物、ジイソシアネート化合物を除くポリイソシアネート化合物、その他等が挙げられる。ジイソシアネート化合物としては、例えば脂肪族、脂環式、芳香脂肪族、芳香族ジイソシアネート化合物等が挙げられる。以下、それらの具体例を挙げる。
脂肪族ジイソシアネート化合物:トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、2,4,4−又は2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアネートメチルカプロエート等。
脂環式ジイソシアネート化合物:1,3−シクロペンテンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、イソホロンジイソシアネート等。
芳香脂肪族ジイソシアネート化合物:1,3−若しくは1,4−キシリレンジイソシアネート又はそれらの混合物、ω,ω′−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン、1,3−若しくは1,4−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン又はそれらの混合物等。芳香族ジイソシアネート化合物:m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネート、4,4′−トルイジンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルエーテルジイソシアネート等。
ジイソシアネート化合物を除くポリイソシアネート化合物としては、例えば脂肪族、脂環式、芳香脂肪族、芳香族ポリイソシアネート化合物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
以下、それらの具体例を挙げる。
脂肪族ポリイソシアネート化合物:リジンエステルトリイソシアネート、1,4,8−トリイソシアネートオクタン、1,6,11−トリイソシアネートウンデカン、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−トリイソシアネートヘキサン、2,5,7−トリメチル−1,8−ジイソシアネート−5−イソシアネートメチルオクタン等。
脂環式ポリイソシアネート化合物:1,3,5−トリイソシアネートシクロヘキサン、1,3,5−トリメチルイソシアネートシクロヘキサン、3−イソシアネート−3,3,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、2−(3−イソシアネートプロピル)−2,5−ジ(イソシアネートメチル)−ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2−(3−イソシアネートプロピル)−2,6−ジ(イソシアネートメチル)−ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、5−(2−イソシアネートエチル)−2−イソシアネートメチル−3−(3−イソシアネートプロピル)−ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、6−(2−イソシアネートエチル)−2−イソシアネートメチル−3−(3−イソシアネートプロピル)−ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、5−(2−イソシアネートエチル)−2−イソシアネートメチル−2−(3−イソシアネートプロピル)−ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、6−(2−イソシアネートエチル)−2−(3−イソシアネートプロピル)−ビシクロ[2,2,1]ヘプタン等。
芳香脂肪族ポリイソシアネート化合物:1,3,5−トリイソシアネートメチルベンゼン等。
芳香族ポリイソシアネート化合物:トリフェニルメタン−4,4′,4″−トリイソシアネート、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、2,4,6−トリイソシアネートトルエン、4,4′−ジフェニルメタン−2,2′,5,5′−テトライソシアネート等。
その他のポリイソシアネート化合物:フェニルジイソチオシアネート等硫黄原子を含むジイソシアネート類等。
「上記化合物群(A)〜(E)の説明」
上記化合物群(A)は、分子内に少なくとも1個の上記含珪素特性基と、分子内に少なくとも1個のイソシアネート基及び/又はイソチオシアネート基と反応しうる官能基を有する化合物群を示す。上記化合物群(A)には、上記化合物(c)、上記化合物(d)及び上記化合物(e)が含まれる。
上記化合物群(B)は、分子内に少なくとも1個のアルケニル基と、少なくとも1個のイソシアネート基及び/又はイソチオシアネート基を有する化合物群を示す。上記化合物群(B)には、上記化合物(y)及び上記化合物(x)が含まれる。
上記化合物群(C)は、分子内に少なくとも1個の上記含珪素特性基と少なくとも1個のイソシアネート基及び/又はイソチオシアネート基を有する化合物群を示す。上記化合物群(C)には、上記化合物(a)、上記化合物(b)、上記化合物(z)と上記化合物群(A)とを反応させたイソシアネート基含有合成物、上記化合物群(B)と上記化合物(f)とを反応させたイソシアネート基含有又はイソチオシアネート基含有合成物、上記化合物群(B)と上記化合物(g)とを反応させたイソシアネート基含有又はイソチオシアネート基含有合成物が含まれる。上記化合物(z)と上記化合物群(A)との反応、及び、上記化合物群(B)と上記化合物(f)との反応は、公知の下記反応方法(2)により行えばよい。また、上記化合物群(B)と上記化合物(g)との反応は、公知の下記反応方法(3)により行えばよい。
上記化合物群(D)は、分子内に少なくとも1個の上記含珪素特性基と、少なくとも1個のエポキシ基及び/又はα,β−不飽和カルボニル基を有する化合物群を示す。上記化合物群(D)には、上記化合物(h)及び上記化合物(i)が含まれる。
上記化合物群(E)は、分子内に少なくとも1個の上記含珪素特性基と、少なくとも1個の第1級アミノ基、第2級アミノ基及び/又はメルカプト基を有する化合物群を示す。上記化合物群(E)には、上記化合物(c)及び上記化合物(f)が含まれる。
「上記反応方法(1)〜(4)の説明」
上記反応方法(1)は、求核付加反応を行う公知の常法であり、その求核付加反応には、イソシアネート基及び/又はイソチオシアネート基とイソシアネート基及び/又はイソチオシアネート基と反応性を有する官能基(具体的には、第1級アミノ基、第2級アミノ基、ヒドロキシル基及びメルカプト基)との反応、エポキシ基と第1級アミノ基、第2級アミノ基又はメルカプト基との反応、α,β−不飽和カルボニル化合物又はアクリロニトリル系化合物と第1級アミノ基、第2級アミノ基又はメルカプト基との反応(一般的にマイケル付加型反応あるいはマイケル付加反応と呼ばれる)等が含まれる。具体的には、−20℃〜+150℃で1時間〜1000時間程度反応を行えばよい。また、この反応方法(1)においては、錫化合物のような金属化合物(S−1)及び/又はアミン化合物(S−2)などの公知の反応触媒を用いることができる。さらに、この反応方法(1)においては、公知の反応溶媒(S−3)を用いることができる。触媒として用いられる上記金属化合物及び上記アミン化合物、及び反応溶媒はそれぞれの原料あるいは反応に見合ったものであれば特に限定されないが、具体的には、以下に挙げるものを用いることができる。
上記反応方法(2)は、アルケニル基とメルカプト基とのラジカル付加反応を行う公知の常法である。具体的には、40〜150℃の温度範囲で、1〜500時間程度反応を行えばよい。また、このラジカル付加反応は、ラジカル開始剤(S−4)の存在下行われる。さらに、このラジカル付加反応は、紫外線照射によっても可能である。さらに、このラジカル付加反応は、反応触媒(S−3)の存在下でも行うことができる。
上記反応方法(3)は、VII族遷移金属化合物等の金属化合物(S−5)を触媒として用いて、上記式(61)で表されるヒドロシラン化合物のヒドロシラン部位とアルケニル基とを付加反応させる公知の常法である。例えば、アルケニル末端のポリエーテル化合物に上記ヒドロシラン化合物を付加させる方法は、特公昭45−36319号、同46−12154号、同49−32673号、特開昭50−156599号、同51−73561号、同54−6096号、同55−82123号、同55−123620号、同55−125121号、同55−131022号、同55−135135号、同55−137129号、特公昭46−12154号、特公平4−69659号、特公平7−108928号、特許公報第2512468号、特開昭64−22904号、特許公報第2539445号の各公報等に開示されている。
上記反応方法(4)は、重合性アルケニル基を有する化合物を用いて重合反応を行う公知の常法である。具体的には、重合性アルケニル基を有する化合物に必要に応じてラジカル開始剤(S−4)及び/又は連鎖移動剤(S−6)を加えて、50〜150℃で1時間から12時間程度反応させる。また、反応溶媒(S−3)を用いることができる。さらに、本発明に記載の硬化性樹脂(A)及び/又は他の硬化性化合物(M)の存在下で行ってもよい。重合方法は特に限定されず、公知のラジカル重合反応、カチオン重合反応、アニオン重合反応を用いることができるが、ラジカル重合反応が反応の容易さから好ましい。また、重合反応はリビング重合反応であってもよくリビング重合反応でなくてもよい。
上記金属化合物(S−1)としては、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジマレート、ジオクチル錫ジマレート、ジブチル錫フタレート、ジオクチル錫フタレート、オクチル酸第一錫、ジブチル錫メトキシド、ジブチル錫ジメトキシド、ジオクチル錫ジメトキシド、ジブチル錫ジアセチルアセテート、ジオクチル錫ジアセチルアセテート、ジブチル錫ジバーサテート、ジオクチル錫ジバーサテート、ジブチル錫オキサイドとフタル酸ジエステルとの反応生成物、ステアリン酸錫等の錫系化合物、ビスマス系化合物、日東化成社製商品名;T−100、U−100、U−130、U−15、U−20、U−200、U−220、U−230、U−28、U−300、U−303、U−317、U−340U−400、U−50、U−500、U−550、U−600、U−660、U−700、U−700ES、U−8、U−800、U−810、U−830、U−ES、U−280、U−350、U−360、U−840、U−850、U−860、U−870、三共有機合成社製商品名;SCAT−1、SCAT−1W、SCAT−4A、SCAT−7、SCAT−8、SCAT−8B、SCAT−24、SCAT−25、SCAT−27、SCAT−31A、SCAT−32A、SCAT−46A、SCAT−51、SCAT−52A、No.918、STANNBL、STANNSNT−1F、住化バイエルウレタン社製商品名;デスモラピッドPA、デスモラピッドSOの他、アルミニウムあるいはクロムに代表されるようなアセチルアセトン金属塩等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記アミン化合物(S−2)としては、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ヘキサメチレンジアミン、メチルペンタメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、グアニジン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、オレイルアミン等の脂肪族アミン類;メンセンジアミン、イソホロンジアミン、ノルボルナンジアミン、ピペリジン、N,N′−ジメチルピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノ−メチルシクロヘキシル)メタン、ポリシクロヘキシルポリアミン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7(DBU)等の脂環式アミン類;メタフェニレンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン等の芳香族アミン類;m−キシリレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の脂肪芳香族アミン類;3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン(ATU)、モルホリン、N−メチルモルホリン、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオキシプロピレントリアミン、ポリオキシエチレンジアミン等のエーテル結合を有するアミン類;ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のヒドロキシル基含有アミン類;ダイマー酸にジエチレントリアミンやジエチレンテトラミン等のポリアミンを反応させて得られるポリアミド、ダイマー酸以外のポリカルボン酸を使ったポリアミドのポリアミドアミン類;2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類;ジシアンジアミド、ポリオキシプロピレン系ジアミン、ポリオキシプロピレン系トリアミン等のポリオキシプロピレン系アミン類;上記アミン類にエポキシ化合物を反応させて得られるエポキシ変性アミン、上記アミン類にホルマリン、フェノール類を反応させて得られるマンニッヒ変性アミン、マイケル付加変性アミン、ケチミンといった変性アミン類;2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールの2−エチルヘキサン酸塩等のアミン塩等の化合物、テトラメチルアンモニウムクロライド、ベンザルコニウムクロライド等の第四級アンモニウム塩、三共エアロプロダクツ社製のDABCO(登録商標)シリーズ、DABCO BLシリーズ、1,8−ジアザビシクロ [5.4.0] −7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ [4.3.0] −5−ノネン、1,4−ジアザビシクロ [2.2.2] オクタン等の複数個の窒素原子を含む直鎖又は環状の第三級アミン塩、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノシラン類、住化バイエルウレタン社製商品名;デスモラピッドDB、デスモラピッドPP、デスモラピッドPV、デスモラピッド10/9、デスモラピッドLA等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記反応溶媒(S−3)としては、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、シクロヘキサン、シクロヘプタン等の脂環式炭化水素、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル化合物、アセトン、メチルエチルケトン等のカルボニル化合物、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル化合物、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール化合物、ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド等のアミド化合物、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等のスルホキシド化合物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記ラジカル開始剤(S−4)としては、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(2−メチル−4−トリメトキシシリルペントニトリル)、2,2′−アゾビス(2−メチル−4−メチルジメトキシシリルペントニトリル)、和光純薬工業社製商品名:VA−046B、VA−057、VA−061、VA−085、VA−086、VA−096、V−601、V−65及びVAm−110等のアゾ化合物、ベンゾイルパーオキシド、t−アルキルパーオキシエステル、アセチルパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート等の過酸化物が使用される。
上記金属化合物(S−5)としては、白金ブラック、塩化白金酸、白金アルコール化合物、白金オレフィンコンプレックス、白金アルデヒドコンプレックス、白金ケトンコンプレックスなどの白金系化合物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記連鎖移動剤(S−6)としては、n−ブチルメルカプタン、エチルチオグリコレート、イソプロピルメルカプタン、t−ブチルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、チオフェノール、チオ−β−ナフトール、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−トリメトキシシリルプロピルジスルフィド、化合物(e)、化合物(f)、化合物(o)等のメルカプト化合物、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素化合物、ジスルフィド化合物、ジスルフィド結合含有のシランカップリング剤等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記硬化性化合物(M)としては、本発明における硬化性樹脂(A)以外の硬化性化合物であれば特に限定されない。具体的には、オルガノポリシロキサン、変成シリコーン(例えば、鐘淵化学工業社製商品名;S203、S303、S810、SAT010、SAT030、SAT070、SAT200、SAT350、SAT400、S203、S810、MA903、MA904、MAX923、S911、S943、EST200、EST250、ESX280、SAT070、SAX720、SAX725、SAX770、MA430、MA440、MA440A、MA447、MAX610等、旭硝子社製商品名;ES−S2410、ES−S2420、ES−S3430、ES−S3630等)、特公平4−69659号、特公平7−108928号、特許公報第2512468号、特開昭64−22904号、特許公報第2539445号等記載の反応性シリル基含有飽和炭化水素系重合体、鐘淵化学工業社製商品名;エピオンシリーズ、反応性シリル基含有ビニル重合体(例えば、鐘淵化学工業社製商品名;SA100S、OR100S、SA300S、SA110S等)、シリコーンアルコキシオリゴマー(例えば、信越化学工業社製商品名;KC−89S、KR−500、X−40−9225、X−40−9246、X−40−9250、KR−217、KR−9218、KR−213、KR−510、X−40−9227、X−40−9247、X−41−1053、X−41−1056、X−40−1805、X−40−1810、X−40−2651、X−40−2308、X−40−9238等)、シラン化合物(例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルトリクロロシラン等のビニルシラン化合物、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルファン、ビス(3−メチルジメトキシシリルプロピル)テトラスルファン、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファン、ビス(3−メチルジエトキシシリルプロピル)テトラスルファン、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−メチルジメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−メチルジエトキシシリルプロピル)ジスルフィド等のスルフィド結合を有するシラン化合物、1,3,5−N−トリス(3−トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレートシラン、1,3,5−N−トリス(3−メチルジメトキシシリルプロピル)イソシアヌレートシラン、1,3,5−N−トリス(3−トリエトキシシリルプロピル)イソシアヌレートシラン、1,3,5−N−トリス(3−メチルジエトキシシリルプロピル)イソシアヌレートシラン等のイソシアヌレートシラン化合物、上記化合物(a)、上記化合物(b)、上記化合物(c)、上記化合物(d)、上記化合物(e)、上記化合物(f)、上記化合物(h)、上記化合物(i)、上記化合物(j)等)、分子内に少なくとも1個のエポキシ基を有するエポキシ樹脂、分子内に少なくとも1個のイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー、チタンカップリング剤、シリケート化合物(例えば、メチルシリケート、エチルシリケート、三菱化学社製商品名;MS51)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、本発明に用いられる上記硬化性樹脂(A)には、特開平11−100427号公報、特開2000−143757号公報、特開2000−169544号公報、特開2002−212415号公報、特開2004−123900号公報、特開2004−123901号公報、特許第3030020号公報、特許第3295663号公報、特許第3313360号公報、特許第3317353号公報、特許第3350011号公報等に提案されているシリル化ウレタン系樹脂、及び、エポキシ樹脂に二酸化炭素を作用させることでカーボネート化した後アミノシラン化合物でシリル化した硬化性樹脂、特開昭63−83131号、特開昭63−83160号、特開平2−238045号等で提案されているような末端エポキシ基ポリマーに芳香族系ジチオール化合物及び/又は芳香族系ジイミノ化合物を作用させることで末端チオール化した後エポキシシラン化合物を付加させた硬化性樹脂等も含まれる。
そして、本発明に好適に用いられる硬化性樹脂の内、主鎖骨格がオキシアルキレン重合体は、特公昭45−36319号、同46−12154号、同49−32673号、特開昭50−156599号、同51−73561号、同54−6096号、同55−82123号、同55−123620号、同55−125121号、同55−131022号、同55−135135号、同55−137129号の各公報等に提案されている一般に変成シリコーンと呼ばれる樹脂が含まれる。
上記オキシアルキレン重合体を製造する方法としては、アルケニル基を有するポリオキシアルキレンのアルケニル基に、分子内に上記含珪素特性基を有する水素化シリコン化合物を付加反応させる方法、あるいは、アルケニル基を有するポリオキシアルキレンのアルケニル基に、分子内にメルカプト基と上記含珪素特性基を有するメルカプトシラン化合物のメルカプト基をラジカル付加反応させる方法がよく知られている。
さらに、本発明に好適に用いられる硬化性樹脂としては、反応性シリル基含有ビニル重合体(例えば、特開平9−272715号、特開平9−272714号、特開平11−080249等、特開平11−080250等、特開平11−005815等、特開平11−116617等、特開平11−116606等、特開平11−080571等、特開平11−080570等、特開平11−130931等、特開平11−100433等、特開平11−116763等、特開2003−82192等、特開2003−119339号、特開2003−171416号、特開2003−246861号、特開2003−327852号、特開2003−327620号、特開2004−002835号等記載の反応性シリル基含有ビニル重合体、東亞合成社製商品名;XPR−15、XPR−22等の反応性可塑剤XPRシリーズ、綜研化学社製商品名;アクトフローAS−300、アクトフローAS−301、アクトフローASM−4001等)、鐘淵化学工業社製商品名;SA100S、OR100S、SA300S、SA110S等が挙げられる。
上記硬化性樹脂(A)は市販されており、本発明ではそれらを用いることができる。市販品としては、加水分解性シリル基を含有するポリオキシアルキレン(例えば、旭硝子社製商品名;ES−GX3440ST等)、加水分解性シリル基を含有するポリオレフィン(例えば、デグサジャパン社製商品名;VESTOPLAST206等)、加水分解性シリル基を含有するビニル重合体(例えば、東亞合成社製商品名;XPR−15、XPR−22等の反応性可塑剤XPRシリーズ、綜研化学社製商品名;アクトフローAS−300、アクトフローAS−301、アクトフローASM−4001、鐘淵化学工業社製商品名;SA100S、OR100S、SA300S、SA110S等)、加水分解性シリル基を含有するポリオキシアルキレンと加水分解性シリル基を含有するビニル重合体との混合樹脂(例えば、鐘淵化学工業社製商品名;MA430、MA440、MA440A、MA447、MAX610等)などが挙げられる。
II.上記ルイス酸及び/又はその錯体(B)について
上記ルイス酸及び/又はその錯体(B)は、分子内に加水分解性シリル基及びシラノール基を有し、且つ分子内にウレタン結合等の特定の結合及び/又は基を含む硬化性樹脂(A)の硬化触媒として有用であり、極めて短時間裡に硬化性樹脂(A)を硬化させる。
本発明に好適に用いられる上記ルイス酸としては、塩化チタン、塩化すず、塩化ジルコニウム、塩化アルミニウム、塩化鉄、塩化亜鉛、臭化亜鉛、塩化銅、塩化アンチモン等の金属ハロゲン化物、及び、三フッ化ホウ素、三塩化ホウ素等のハロゲン化ホウ素化合物等が挙げられる。上記硬化性樹脂(A)の硬化性に及ぼす効果は、その上記ルイス酸の酸性の強さによって影響されると考えられる。また、上記ルイス酸の錯体としては、アミン錯体、アルコール錯体、エーテル錯体が挙げられるが、これらに限定されるものではない。アミン錯体に用いるアミン化合物としては、アンモニア、モノエチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピペリジン、アニリン、モルホリン、シクロヘキシルアミン、n−ブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、上記化合物(c)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。アルコール錯体に用いるアルコール類としては、メタノール、エタノール、プロパノール、n−ブタノール等の1級アルコール、イソプロパノール、2−ブタノール等の2級アルコールが挙げられるが、これらに限定されるものではない。エーテル錯体に用いるエーテル類としては、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、n−ジブチルエーテルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記ルイス酸の中では、塩化チタン(IV)、塩化すず(IV)、塩化ジルコニウム(IV)、塩化アルミニウム(III)、三フッ化ホウ素が好ましく、安定性の点から塩化ジルコニウム(IV)、三フッ化ホウ素がさらに好ましく、触媒活性の点から三フッ化ホウ素が特に好ましい。
上記ルイス酸の錯体としては、特に三フッ化ホウ素の錯体が、取り扱いが容易であるなどの点で、好ましい。また、上記三フッ化ホウ素の錯体の中では、安定性と触媒活性を兼ね備えたアミン錯体が特に好ましい。そのような三フッ化ホウ素のアミン錯体は市販されており、本発明ではそれらを用いることができる。三フッ化ホウ素のアミン錯体の市販品としては、エアープロダクツジャパン社製商品名:アンカー1040、アンカー1115、アンカー1170、アンカー1222、BAK1171等が挙げられる。
上記ルイス酸及び/又はその錯体(B)は、単独で用いてもよいし、二種以上併用してもよい。また、上記ルイス酸及び/又はその錯体(B)の配合割合は、好ましくは上記硬化性樹脂(A)100重量部あたり0.001〜10重量部であり、特に好ましくは0.01〜5重量部である。
III.上記アミノシラン化合物(C)について
上記アミノシラン化合物(C)は、分子内に上記式(1)で表される加水分解性シリル基及びシラノール基よりなる群から選ばれた一種以上の基からなる含珪素特性基と、且つ分子内にアミノ基を含むアミノシラン化合物である。上記アミノシラン化合物(C)の具体例としては、上記化合物(c)に含まれる化合物等が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
上記アミノシラン化合物(C)の配合量は特に限定されないが、硬化性樹脂(A)100重量部あたり、好ましくは0.1〜20重量部であり、特に好ましくは1〜10重量部である。
IV.上記メルカプトシラン化合物(D)について
上記メルカプトシラン化合物(D)は、分子内に上記式(1)で表される加水分解性シリル基及びシラノール基よりなる群から選ばれた一種以上の基からなる含珪素特性基と、且つ分子内にメルカプト基を含むメルカプトシラン化合物である。上記メルカプトシラン化合物(D)の具体例としては、上記化合物(e)及び上記化合物(f)に含まれる化合物等が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
上記メルカプトシラン化合物(D)の配合量は特に限定されないが、硬化性樹脂(A)100重量部あたり、好ましくは0.1〜20重量部であり、特に好ましくは1〜10重量部である。
V.上記硬化触媒(E)について
上記硬化触媒(E)は、上記ルイス酸及び/又はその錯体(B)と併用することができる硬化触媒である。具体的には、硬化触媒(E)には、有機錫化合物、有機錫化合物以外の有機金属化合物、アミン類等の塩基、カルボン酸及び有機燐酸化合物等の酸が含まれる。
硬化触媒(E)に含まれる上記有機錫化合物としては、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジマレート、ジオクチル錫ジマレート、ジブチル錫フタレート、ジオクチル錫フタレート、オクチル酸第一錫、ジブチル錫メトキシド、ジブチル錫ジメトキシド、ジオクチル錫ジメトキシド、ジブチル錫ジアセチルアセテート、ジオクチル錫ジアセチルアセテート、ジブチル錫ジバーサテート、ジオクチル錫ジバーサテート、ジブチル錫オキサイドとフタル酸ジエステルとの反応生成物、ステアリン酸錫等の錫系化合物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、硬化触媒(E)に含まれる上記有機錫化合物は、上記の化合物以外に、下記式(141)で表されるポリ(ジアルキルスタノキサン)ジカルボキシレートも使用可能である。
Figure 2005054174
上記式(141)において、R29及びR30は、炭素数1〜12個の置換若しくは非置換の炭化水素基を、uは1以上の整数をそれぞれ示し、R29及びR30は同じでも異なっても良い。
29及びR30で表される炭素数1〜12個の置換若しくは非置換の炭化水素基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、デシル、ラウリル等の直鎖状若しくは分枝直鎖状アルキル基、置換若しくは非置換のフェニル基等が挙げられる。uは1以上の整数であれば良いが、好ましくは1〜3の整数である。
上記式(141)で表されるポリ(ジアルキルスタノキサン)ジカルボキシレートの具体例としては、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス(アセトキシ)ジスタノキサン、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス(ブチリルオキシ)ジスタノキサン、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス(オクタノイルオキシ)ジスタノキサン、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス(2−エチルヘキサノイルオキシ)ジスタノキサン、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス(ラウロイルオキシ)ジスタノキサン、1,1,3,3−テトラブチル−1,3−ビス(アセトキシ)ジスタノキサン、1,1,3,3−テトラブチル−1,3−ビス(ブチリルオキシ)ジスタノキサン、1,1,3,3−テトラブチル−1,3−ビス(オクタノイルオキシ)ジスタノキサン、1,1,3,3−テトラブチル−1,3−ビス(2−エチルヘキサノイルオキシ)ジスタノキサン、1,1,3,3−テトラブチル−1,3−ビス(ラウロイルオキシ)ジスタノキサン、1,1,3,3−テトラオクチル−1,3−ビス(アセトキシ)ジスタノキサン、1,1,3,3−テトラオクチル−1,3−ビス(ブチリルオキシ)ジスタノキサン、1,1,3,3−テトラオクチル−1,3−ビス(オクタノイルオキシ)ジスタノキサン、1,1,3,3−テトラオクチル−1,3−ビス(2−エチルヘキサノイルオキシ)ジスタノキサン、1,1,3,3−テトラオクチル−1,3−ビス(ラウロイルオキシ)ジスタノキサン、1,1,3,3−テトララウリル−1,3−ビス(アセトキシ)ジスタノキサン、1,1,3,3−テトララウリル−1,3−ビス(ブチリルオキシ)ジスタノキサン、1,1,3,3−テトララウリル−1,3−ビス(オクタノイルオキシ)ジスタノキサン、1,1,3,3−テトララウリル−1,3−ビス(2−エチルヘキサノイルオキシ)ジスタノキサン、1,1,3,3−テトララウリル−1,3−ビス(ラウロイルオキシ)ジスタノキサン等のテトラアルキルジスタノキサンジカルボキシレート、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチル−1,5−ビス(アセトキシ)トリスタノキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチル−1,5−ビス(ブチリルオキシ)トリスタノキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチル−1,5−ビス(オクタノイルオキシ)トリスタノキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチル−1,5−ビス(2−エチルヘキサノイルオキシ)トリスタノキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチル−1,5−ビス(ラウロイルオキシ)トリスタノキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサブチル−1,5−ビス(アセトキシ)トリスタノキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサブチル−1,5−ビス(ブチリルオキシ)トリスタノキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサブチル−1,5−ビス(オクタノイルオキシ)トリスタノキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサブチル−1,5−ビス(2−エチルヘキサノイルオキシ)トリスタノキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサブチル−1,5−ビス(ラウロイルオキシ)トリスタノキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサラウリル−1,5−ビス(アセトキシ)トリスタノキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサラウリル−1,5−ビス(ブチリルオキシ)トリスタノキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサラウリル−1,5−ビス(オクタノイルオキシ)トリスタノキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサラウリル−1,5−ビス(2−エチルヘキサノイルオキシ)トリスタノキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサラウリル−1,5−ビス(ラウロイルオキシ)トリスタノキサン等のヘキサアルキルトリスタノキサンジカルボキシレート等が挙げられる。
更に、上記式(141)で表されるポリ(ジアルキルスタノキサン)ジカルボキシレートは、下記式(142)で表されるシリケート化合物との反応生成物も使用可能である。
Figure 2005054174
上記式(142)において、R31及びR32は炭素数1〜4個のアルキル基を、vは0〜3個の整数をそれぞれ示し、R31及びR32は同じでも異なっても良く、R31及びR32は複数の場合はそれらは同じでも異なっても良い。R31及びR32で表される炭素数1〜4個のアルキル基は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチルである。
上記式(142)で表されるシリケート化合物の具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等のテトラアルコキシシラン、トリエトキシメチルシラン、トリエトキシエチルシラン、トリエトキシプロピルシラン、トリエトキシイソプロピルシラン、トリエトキシブチルシラン等のトリアルコキシモノアルキルシラン、ジエトキシジメチルシラン、ジエトキシジエチルシラン、ジエトキシジプロピルシラン、ジエトキシジイソプロピルシラン、ジエトキシジブチルシラン等のジアルコキシジアルキルシラン、エトキシトリメチルシラン、エトキシトリエチルシラン、エトキシトリプロピルシラン、エトキシトリイソプロピルシラン、エトキシトリブチルシラン等のモノアルコキシトリアルキルシラン等が挙げられる。これらのアルコキシシランの加水分解物も、これらのアルコキシシラン同様に使用することができる。
上記式(141)で表されるポリ(ジアルキルスタノキサン)ジカルボキシレートと上記式(142)で表されるシリケート化合物及び/又はその加水分解物との反応物であるポリ(ジアルキルスタノキサン)ジシリケート化合物は、両者を100〜130℃で1〜3時間程度反応させ、生成するカルボン酸エステルを減圧下除去することにより得られる。両者の反応比は、カルボキシル基1当量に対して、アルコキシ基を1当量以上反応させ、カルボキシル基を完全に消失させるのが好ましい。カルボキシル基が残っていると、触媒活性が低下する。この反応は溶媒の存在下又は不存在下で行うことができるが、通常溶媒の不存在下で行うのが好ましい。上記式(141)で表されるポリ(ジアルキルスタノキサン)ジカルボキシレートと上記式(142)で表されるシリケート化合物及び/又はその加水分解物との反応生成物であるポリ(ジアルキルスタノキサン)ジシリケート化合物との反応生成物の一具体例として、下記式(143)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2005054174
上記式(143)において、R30及びR32及びuは前記と同意義である。また、上記式(141)及び上記式(143)におけるR30がオクチル基であるとき、本発明に好適に用いられるジオクチル錫系触媒となる。
硬化触媒(E)に含まれる上記有機錫化合物は市販されており、本発明ではそれらを用いることができる。市販品としては、日東化成社製商品名;T−100、U−100、U−130、U−15、U−20、U−200、U−220、U−230、U−28、U−300、U−303、U−317、U−340U−400、U−50、U−500、U−550、U−700、U−700ES、U−8、U−800、U−810、U−830、U−ES、U−280、U−350、U−360、U−840、U−850、U−860、U−870等、三共有機合成社製商品名;SCAT−1、SCAT−1W、SCAT−4A、SCAT−7、SCAT−8、SCAT−8B、SCAT−24、SCAT−25、SCAT−27、SCAT−31A、SCAT−32A、SCAT−46A、SCAT−51、SCAT−52A、No.918、STANNBL、STANNSNT−1F等、住化バイエルウレタン社製商品名;デスモラピッドPA、デスモラピッドSO等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
硬化触媒(E)に含まれる上記有機錫化合物以外の有機金属化合物としては、上記有機錫化合物の錫がビスマスに置き換わったビスマス化合物、テトラブチルチタネート、テトライソプロピルチタネート、トリエタノールアミンチタネート等のチタネート化合物類、オクチル酸鉛、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ニッケル、ナフテン酸リチウム、ナフテン酸コバルト等のカルボン酸金属塩、アルミニウムアセチルアセトナート錯体、バナジウムアセチルアセトナート錯体等の金属アセチルアセトナート錯体、日東化成社製商品名;U−600、U−660等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
硬化触媒(E)に含まれる上記アミン類としては、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ヘキサメチレンジアミン、メチルペンタメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、グアニジン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、オレイルアミン等の脂肪族アミン類;メンセンジアミン、イソホロンジアミン、ノルボルナンジアミン、ピペリジン、N,N′−ジメチルピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノ−メチルシクロヘキシル)メタン、ポリシクロヘキシルポリアミン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7(DBU)等の脂環式アミン類;メタフェニレンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン等の芳香族アミン類;m−キシリレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の脂肪芳香族アミン類;3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン(ATU)、モルホリン、N−メチルモルホリン、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオキシプロピレントリアミン、ポリオキシエチレンジアミン等のエーテル結合を有するアミン類;ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のヒドロキシル基含有アミン類;ダイマー酸にジエチレントリアミンやジエチレンテトラミン等のポリアミンを反応させて得られるポリアミド、ダイマー酸以外のポリカルボン酸を使ったポリアミドのポリアミドアミン類;2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類;ジシアンジアミド、ポリオキシプロピレン系ジアミン、ポリオキシプロピレン系トリアミン等のポリオキシプロピレン系アミン類;上記アミン類にエポキシ化合物を反応させて得られるエポキシ変性アミン、上記アミン類にホルマリン、フェノール類を反応させて得られるマンニッヒ変性アミン、マイケル付加変性アミン、ケチミンといった変性アミン類;2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールの2−エチルヘキサン酸塩等のアミン塩等の化合物、テトラメチルアンモニウムクロライド、ベンザルコニウムクロライド等の第四級アンモニウム塩、三共エアロプロダクツ社製のDABCO(登録商標)シリーズ、DABCO BLシリーズ、1,8−ジアザビシクロ [5.4.0] −7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ [4.3.0] −5−ノネン、1,4−ジアザビシクロ [2.2.2] オクタン等の複数個の窒素原子を含む直鎖又は環状の第三級アミン塩、上記化合物(c)、住化バイエルウレタン社製商品名;デスモラピッドDB、デスモラピッドPP、デスモラピッドPV、デスモラピッド10/9、デスモラピッドLA等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
硬化触媒(E)に含まれる上記有機燐酸化合物としては、燐酸モノメチル、燐酸ジメチル、燐酸トリメチル、燐酸モノエチル、燐酸ジエチル、燐酸トリエチル、燐酸ジ−n−ブチル、燐酸モノ−n−ブチル、燐酸トリ−n−ブチル、燐酸トリフェニル等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記硬化触媒(E)は、単独で用いてもよいし、二種以上併用してもよい。また、上記硬化触媒(E)の配合割合は、好ましくは硬化性樹脂(A)100重量部あたり0.01〜10重量部であり、特に好ましくは0.02〜5重量部である。
本発明に係る硬化性樹脂組成物は、例えば、接着剤、シーラント、塗料、コーティング剤、目止め剤(例えば、コンクリートひび割れ補修において注入剤が漏れないようにひび割れを覆うための目止め剤)、注型材、被覆材などの用途に好適に用いられるが、これらの用途に用いる場合は、さらにシランカップリング剤、充填材、各種添加剤などを要求される性能に応じて配合することが好ましい。特に、シランカップリング剤及び充填材を配合することが好ましい。
本発明に係る硬化性樹脂組成物に配合できる上記シランカップリング剤としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルトリクロロシラン等のビニルシラン化合物、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルファン、ビス(3−メチルジメトキシシリルプロピル)テトラスルファン、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファン、ビス(3−メチルジエトキシシリルプロピル)テトラスルファン、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−メチルジメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−メチルジエトキシシリルプロピル)ジスルフィド等のスルフィド結合を有するシラン化合物、1,3,5−N−トリス(3−トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレートシラン、1,3,5−N−トリス(3−メチルジメトキシシリルプロピル)イソシアヌレートシラン、1,3,5−N−トリス(3−トリエトキシシリルプロピル)イソシアヌレートシラン、1,3,5−N−トリス(3−メチルジエトキシシリルプロピル)イソシアヌレートシラン等のイソシアヌレートシラン化合物、上記化合物(a)、上記化合物(b)、上記化合物(c)、上記化合物(d)、上記化合物(e)、上記化合物(f)、上記化合物(h)、上記化合物(i)、上記化合物(j)等、日本ユニカー社製商品名;Y−5187、A−1310、A−1100、A−1102、A−1110、A−1120、A−1122、A−1170、A−9669、A−link15、Y−11637、A−189、AZ−6129、A−186、A−187、A−1160、A−151、A−171、A−172、A−2171、A−174、Y−9936、Z−6134、AZ−6167、A−162、A−163、AZ−6171、AZ−6177、A−137、A−153、A−1230、MAC−2101、FZ−3704、A−1289、Y−11597等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記シランカップリング剤は、単独で用いてもよいし、二種以上併用してもよいが、少なくともアミノ基を有するシランカップリング剤を用いることが好ましい。上記シランカップリング剤の配合割合は、好ましくは上記硬化性樹脂(A)100重量部あたり0.1〜20重量部であり、特に好ましくは1〜10重量部である。
本発明に係る硬化性樹脂組成物に配合できる上記充填剤としては、炭酸カルシウム系、各種処理炭酸カルシウム系、炭酸マグネシウム系、有機高分子系、クレー系、タルク系、シリカ系、フュームドシリカ系、ガラスバルーン、プラスチックバルーン等の各種バルーン系、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物系、針状結晶状フィラー、フィブリル化繊維系等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記シリカ系充填材としては、親水性シリカ系粉体、疎水性シリカ系粉体、溶融石英ガラス系粉体等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの中では、特に、疎水性シリカ系粉体が好ましい。
上記疎水性シリカ系粉体としては、例えば、接着剤その他で揺変剤として多く用いられているヒュームドシリカ(煙霧質シリカ)やシリカエアロゲル等のシリカ系粉体を有機珪素化合物、例えばジメチルジクロルシラン、ヘキサメチルジシラザン、ジメチルシロキサン、トリメトキシオクチルシラン等で処理し、疎水性としたものが使用できるが、特に煙霧質シリカをヘキサメチルジシラザンで処理したもの並びにシリカエアロゲルをジメチルシロキサン及び/又はヘキサメチルジシラザンで処理したものが好ましい。
疎水化処理は、シリカ系粉体と上記有機珪素化合物とを、100〜400℃程度の温度で高速攪拌することによりなされる。両者の接触を均一に行うために、有機溶媒等の媒体中で行うのが望ましい。シリカ系粉体と上記有機珪素化合物の配合割合は、通常シリカ系粉体100重量部あたり、上記有機珪素化合物3〜40重量部である。
上記溶融石英ガラス系粉体としては、SiO2含有量が99.8%以上で、アルカリ金属他の不純物の極めて少ないものが好ましい。溶融石英ガラス粉体は、そのまま使用してもよく、表面処理剤で表面処理したものを使用してもよい。表面処理剤としては、有機チタネート化合物、有機アルミニウム化合物、有機ジルコニウム化合物、アルコキシシラン等が挙げられる。有機チタネート化合物としては、テトラプロポキシチタン、テトラブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキシルオキシ)チタン、テトラステアリルオキシチタン、ジプロポキシ・ビス(アセチルアセトナト)チタン、チタニウムプロポキシオクチレングリコレート、チタニウムステアレート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリドデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリドデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、トリス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート等が挙げられる。有機アルミニウム化合物としては、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート等が、有機ジルコニウム化合物としては、ジルコニウムブチレート、ジルコニウムアセチルアセトネート、アセチルアセトンジルコニウムブチレート、ジルコニウムラクテート、ステアリン酸ジルコニウムブチレート等が挙げられる。又、アルコキシシランとしては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビストリス(β−メトキシエトキシ)シラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−(γ,δ−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサメチルジシロキサン等が挙げられる。
上記有機高分子系充填材としては、ポリエステル系粉体、ポリカーボネート系粉体、ウレタン樹脂系粉体、ポリメチルシルセスキオキサン系粉体、アクリル樹脂系粉体、スチレン樹脂系粉体、塩化ビニル樹脂系粉体等のビニル樹脂系粉体、SBR系粉体、クロロプレン系粉体、NBR系粉体、アクリルゴム系粉体等のゴム系粉体、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系粉体、シリコーン系粉体等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記フィブリル化繊維系充填材としては、フィブリル化した芳香族ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、ポリオレフィン繊維、ポリアクリロニトリル繊維等が挙げられ、平均繊維長さが0.1〜5mm程度のものが好ましい。又、上記フィブリル化繊維よりもフィブリル化が低い低フィブリル化繊維も上記フィブリル化繊維と組み合わせて用いることができる。フィブリル化が低いとは、幹繊維の単位長さあたりにおいて、ヒゲ状の分岐が少ないことを意味する。低フィブリル化繊維としては、フィブリル化又は非フィブリル化したポリエステル繊維、ポリオレフィン繊維、ポリアクリロニトリル繊維等の他、セピオライト、ガラス繊維、炭素繊維等が挙げられる。
上記充填材は、単独で用いてもよいし、二種以上併用してもよい。また、上記充填材は、粒径が10nm〜200μmのものが好適であるが、好ましくは100nm〜100μm、特に好ましくは1.0〜30μmのものである。さらに、上記充填材の配合割合は、上記硬化性樹脂(A)100重量部あたり、1〜500重量部を含有するのが好適であるが、好ましくは1〜300重量部、特に好ましくは1〜200重量部である。
本発明に係る硬化性樹脂組成物に配合できる上記各種添加剤としては、粘着性付与剤(タッキファイアー)、揺変剤、脱水剤、希釈剤、可塑剤、難燃剤、オリゴマー、老化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、チタネートカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、桐油等の乾性油、上記硬化性樹脂(A)以外の硬化性化合物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記粘着性付与剤としては、特に限定はなく、常温で固体、液体を問わず通常使用されるものを使用することができる。具体例としては、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂(例えば、カシューオイル変性フェノール樹脂、トール油変性フェノール樹脂等)、テルペンフェノール樹脂、キシレン−フェノール樹脂、シクロペンタジエン−フェノール樹脂、クマロンインデン樹脂、ロジン系樹脂、ロジンエステル樹脂、水添ロジンエステル樹脂、キシレン樹脂、低分子量ポリスチレン系樹脂、スチレン共重合体樹脂、石油樹脂(例えば、C5炭化水素樹脂、C9炭化水素樹脂、C5・C9炭化水素共重合樹脂等)、水添石油樹脂、テルペン系樹脂、DCPD樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。上記の粘着性付与樹脂の中でも、テルペンフェノール樹脂、ロジンエステル樹脂、水添ロジンエステル樹脂、キシレン樹脂、スチレン共重合体樹脂、C9炭化水素樹脂、水添石油樹脂、テルペン系樹脂が、特に相溶性が良く、粘着特性が良好であるので好ましい。上記粘着性付与樹脂の配合割合は、好ましくは上記硬化性樹脂(A)100重量部あたり2〜70重量部であり、特に好ましくは上記硬化性樹脂(A)100重量部あたり5〜20重量部である。
上記揺変剤としては、無水シリカ、アマイドワックス、脂肪酸ビスアマイド、水素添加ヒマシ油等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記脱水剤としては、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、塩化カルシウム、オルト珪酸エステル、ビニルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤、メチルシリケート、エチルシリケート等のシリケート化合物、活性炭、ゼオライト等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記希釈剤としては、希釈効果のある溶剤であれば限定なく好適に使用することができるが、好ましくは上記硬化性樹脂(A)と相溶性がよいものであり、特に好ましくは水分含有量が500ppm以下のものである。上記希釈剤の配合割合は特に限定されない。
また、上記希釈剤としては、分子内に加水分解性シリル基、エポキシ基、イソシアネート基等の架橋性官能基を含む反応性希釈剤を用いることができる。それらの主鎖骨格は特に限定されない。
さらに、分子内に加水分解性シリル基を有する上記希釈剤は市販されており、本発明ではそれらを用いることができる。そのような市販品としては、信越化学工業社製商品名:KC−89S、KR−500、X−40−9225、X−40−9246、X−40−9250、KR−217、KR−9218、KR−213、KR−510、X−40−9227、X−40−9247、X−41−1053、X−41−1056、X−40−1805、X−40−1810、X−40−2651、X−40−2308、X−40−9238等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
さらに、上記希釈剤としては、主鎖がアクリル重合体である化合物を用いることができる。そのような化合物は市販されており、本発明ではそれらを用いることができる。主鎖がアクリル重合体である市販化合物としては、東亜合成社製商品名:XPR−15,22,39,40、UP1000,1010,1020,1021,1061,1070,1080,1110、UG−4010、綜研化学社製商品名:UMB−1001,2005,2005B,2005P、UME−1001、UMM−1001,4005、UT−1001,2001,2001P,3001、AS−300,301、ASM−4001、CB−3060、BGV−11,12等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記可塑剤としては、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート等の芳香族カルボン酸エステル類、アジピン酸ジオクチル、セバシン酸ジブチル等の脂肪族カルボン酸エステル類、あるいは、ポリアルキレングリコール、ポリアルキレングリコール変性物、(メタ)アクリル系モノマー重合体、低重合度のテルペンあるいはテルペンフェノール共重合体等の液状タッキファイヤー、ナフテン系、アロマティック系、パラフィン系、シリコーン系等オイル等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記難燃剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物、ハロゲン系難燃剤、リン系難燃剤等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記オリゴマーとしては、ポリエチレンオリゴマー、液状ポリプロピレン、オリゴスチレン、液状ポリクロロプレン、液状ポリイソプレン、液状SBR、液状NBR、液状ブチルゴム、液状ポリイソブチレン、液状ポリブタジエン、ポリヒドロキシポリオレフィン系オリゴマー、α−メチルスチレンオリゴマー、リン含有スチレン−α−メチルスチレンオリゴマー、オリゴエステルアクリレート等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記老化防止剤及び上記紫外線吸収剤としては、その分子内に第1級アミノ基、第2級アミノ基、第3級アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基及び/又はメルカプト基を有する化合物が挙げられ、各種樹脂の劣化防止剤として広く用いられているものが含まれる。
上記老化防止剤及び上記紫外線吸収剤の具体例としては、トリアセトンジアミン、ポリ[(6−モルホリノ−s−トリアジン−2,4−ジイル){2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジハイドロキノリン)、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジハイドロキノリン、N,N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−1,3−ジメチルブチル−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン、混合N,N′−ジアリル−p−フェニレンジアミン、アルキル化ジフェニルアミン、8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、N,N′−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物、ジフェニルグアニジン、ジ−o−トリルグアニジン、N−シクロヘキシルベンゾチアジル−スルフェナミド、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン三水和物、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−硫酸三水和物、4−ドデシルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−(2′−ヒドロキシ−5′−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−アミルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、5−クロロ−2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ペンチル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−t−オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2′−ヒドロキシ−3′−(3″,4″,5″,6″−テトラヒドロフタルイミド−メチル)−5′−メチルフェニル]ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−ドデシル−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、n−ヘキサデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、n−ヘキサデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2′,4′−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌル酸、エチレングリコールビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート]、テトラキス[メチレン−3(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、n−オクタデシル−3(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、トリエチレングリコール・ビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート]、イソオクチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,6−ヘキサンジオール・ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、4,4′−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−ブチリデン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−ブチリデン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−チオ−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレン−ビス[4−メチル−6−t−ブチルフェノール]、2,2′−メチレン−ビス(4−メチル−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレン−ビス(4−エチル−t−ブチルフェノール)、6−(2−ベンゾトリアゾリル)−4−t−オクチル−6′−t−ブチル−4′−メチル−2,2′−メチレンビスフェノール、スチレン化フェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,4−ジメチル−6−(1−メチルシクロヘキシル)フェノール、2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−(オクチルオキシ)フェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メンチル−6−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミジルメチル)フェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]フェノール、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジハイドロキノン)、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジハイドロキノン、2,5−ジ−t−アミルハイドロキノン、4,4′−ブチリデン−ビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、2,2′−メチレン−ビス[6−(1−メチルシクロヘキシル)−p−クレゾール]、1−[2−{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ}エチル]−4−{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ}−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、S−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−エチル−n−ヘキシル−チオグリコレート、4,4′−チオビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、p−ベンゾキノンジオキシム、1,6−ビス(4−ベンゾイル−3−ヒドロキシフェノキシ)−ヘキサン、1,4−ビス(4−ベンゾイル−3−ヒドロキシフェノキシ)−ブタン、サリチリ酸フェニル、4−t−ブチルフェニルサリシレート、1,1,3−トリス(2−メチル−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、3,9−ビス[2−{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、2−t−ブチル−6−(3′−t−ブチル−5′−メチル−2′−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、コハク酸ジメチル・1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、メチル−3−[3−t−ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル]プロピオネートとポリエチレングリコールとの縮合物、3,4−ジヒドロ−2,5,7,8−テトラメチル−2−(4,8,12−トリメチルトリデシル)−2H−ベンゾピラン−6−オール(イルガノックス E201)、イルガノックス E201とグリセリンと低密度ポリエチレンとの混合物、イルガノックス E201とステアリン酸との混合物、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルスルホン酸エチル)カルシウムとポリエチレンワックスとの混合物、2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]−o−クレゾール、N,N′−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナミド)、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート−ジエチルエステル、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)、2,3−ビス[{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル}]プロピオノヒドラジド、2,4−ビス(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2′−カルボキシベンゾフェノン、メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンズイミダゾール、三共ライフテック社製商品名:サノールLS−765,サノールLS−292,サノールLS−944,サノールLS−440,サノールLS−770,サノールLS−744、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製商品名:チヌビン123,チヌビン292,チヌビン144等がそれぞれ挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、本発明に用いることができる老化防止剤及び紫外線吸収剤には、上記老化防止剤及び上記紫外線吸収剤の中でその分子内に少なくとも1個のイソシアネート基と反応性を有する官能基(例えば、第1級アミノ基、第2級アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基及びメルカプト基)を有する化合物と、上記化合物群(C)との反応により合成された化合物も使用可能である。このような化合物を用いると、老化防止及び紫外線吸収の効果をより上げることができる。
上記老化防止剤及び上記紫外線吸収剤は、1種又は2種以上選択して用いることができる。上記老化防止剤及び上記紫外線吸収剤の配合割合は、上記硬化性樹脂(A)100重量部あたり0.001〜10重量部が好適であるが、好ましくは0.01〜5重量部であり、特に好ましくは0.1〜2重量部である。
上記硬化性樹脂(A)以外の硬化性化合物としては、上記硬化性化合物(M)、分子内に少なくとも1個のイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー、エポキシ樹脂、無水マレイン酸グラフトポリブタジエンオイル(例えば、デグサジャパン社製商品名;POLYVESTOC800S等)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、上記硬化性樹脂(A)以外の硬化性化合物は、1種又は2種以上選択して用いることができる。
上記ウレタンプレポリマーとしては、分子内に少なくとも1個のイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーであれば特に限定されない。このようなウレタンプレポリマーは、分子内に少なくとも1個のヒドロキシル基、アミノ基、メルカプト基及びカルボキシル基を有する化合物と分子内に少なくとも2個のイソシアネート基を有する化合物との反応により合成することができる。また、このウレタンプレポリマー中には、その原料となった分子内に少なくとも2個のイソシアネート基を有する化合物が残存していてもよい。
上記エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、アミンをグリシジル化したエポキシ樹脂、複素環を有するエポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ樹脂、末端エポキシ化されたポリオキシアルキレン等が挙げられ、それらは1種又は2種以上選択して用いることができる。
また、上記エポキシ樹脂を用いる場合には、ケチミン及びアルジミン等のケチミン化合物あるいはオキサゾリジン化合物を用いることが好適である。ケチミン化合物は一般式 −N=C(X)(Y)で示される基を有する化合物(但し、Xは水素原子又は有機基、Yは有機基である。)であり、本発明においては、例えば、下記の(1)及び(2)の化合物が有効に用いられる。
(1)下記式(144)で表される化合物及び該化合物の誘導体。例えば、該化合物の第2級アミノ基にエポキシ基を有する化合物を反応させることにより得られる化合物。
Figure 2005054174
但し、R33、R34、R35及びR36は、各々水素、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基及び炭素数1〜6のアルキル基を有するフェニル基から選択される同一又は異なる基であり、D1、D2及びDD3は、各々炭素数2〜6の同一又は異なるアルキレン基であり、xは0又は1である。
上記式(144)で表される化合物としては、2,5,8−トリアザ−1,8−ノナジエン、2,10−ジメチル−3,6,9−トリアザ−2,9−ウンデカジエン、2,10−ジフェニル−3,5,9−トリアザ−2,9−ウンデカジエン、3,11−ジメチル−4,7,10−トリアザ−3,10−トリデカジエン、3,11−ジエチル−4,7,10−トリアザ−3,10−トリデカジエン、2,4,12,14−テトラメチル−5,8,11−トリアザ−4,11−ペンタデカジエン、2,4,20,22−テトラメチル−5,12,19−トリアザ−4,19−トリエイコサジエン、2,4,15,17−テトラメチル−5,8,11,14−テトラアザ−4,14−オクタデカジエン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記式(144)で表される化合物のイミノ基に反応させるエポキシ基を有する化合物としては、スチレンオキサイド、ブチルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、p−ter−ブチルフェニルグリシジルエーテル、p−sec−ブチルフェニルグリシジルエーテル、m,p−クレジルグリシジルエーテル、p−クレジルグリシジルエーテル、ビニルシクロヘキサンジオキサイド、バ−サチック酸グリシジルエステル、カルダノール変成グリシジルエーテル、ダイマー酸グリシジルエステル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、レゾルシノグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル等が挙げられる。特に、スチレンオキサイドを用いた誘導体が好ましい。ケチミン誘導体は、上記構造式で表される化合物の2個のイミノ基の一方のみがエポキシ基を有する化合物と反応したものでも良い。
下記式(144)で表される化合物及び該化合物の誘導体としては、下記式(145)及び下記式(146)で表される化合物も使用可能である。なお、下記式(145)において、nは1〜6の数を示す。又、下記式(146)において、xとyとzは同じでもよく、異なってもよい。x+y+zは約5.3である。
Figure 2005054174
Figure 2005054174
(2)分子内に第一級アミノ基を少なくとも1個有するアミン化合物とカルボニル化合物とを反応させることにより得られる化合物。
分子内に第一級アミノ基を少なくとも1個有するアミン化合物としては、一般に約2,000以下、好ましくは約30〜1,000の範囲内の第一級アミノ基当量を有することが有利であり、又一般に約5,000以下、好ましくは約60〜3,000の範囲内の数平均分子量を有することが好適である。
上記アミン化合物の具体例としては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサメレンジアミン、トリメチルヘキサメレンジアミン、N−アミノエチルピペラジン、1,2−ジアミノプロパン、イミノビスプロピルアミン、メチルイミノビスプロピルアミン、ポリ(オキシプロピレン)ジアミン等のポリオキシレン骨格を有するポリアミン、サンテクノケミカル社製の商品名:ジェファーミンEDR148に代表されるポリエーテル骨格のジアミン、イソホロンジアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、1−シクロヘキシルアミノ−3−アミノプロパン、3−アミノメチル−3,3,5−トリメチル−シクロヘキシルアミン、三井化学社製の商品名:NBDAに代表されるノルボルナン骨格のジアミン、メタキシリレンジアミンに代表されるキシリレン骨格のジアミンである三菱ガス化学社製の商品名:MXDA、ジアミノジフェニルメタン、フェニレンジアミン、ポリアミドの分子末端に第一級アミノ基を有するポリアミドアミン等の脂肪族ポリアミン、芳香族ポリアミン、脂環式ポリアミンを挙げることができる。
これら以外に、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等の珪素原子含有アミン化合物を挙げることができるが、上記のアミン化合物の中でも特に分子内に第一級アミノ基を2個以上有するポリアミン化合物が好ましい。
上記カルボニル化合物としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルt−ブチルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソブチルケトン、エチルプロピルケトン、エチルブチルケトン、シクロヘキサノン、プロピオフェノン、ベンゾフェノン等のケトン類、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド等のアルデヒド類を挙げることができる。
上記アミン化合物を上記ケトン類でブロックすることによりケチミン化でき、上記アルデヒド類でブロックすることによりアルジミン化できる。上記(2)の化合物は、ケチミン化したもの、アルジミン化したもののいずれをも包含する。上記アミン化合物と上記カルボニル化合物との反応は、それ自体既知の方法によって行うことができ、その際アミン化合物中に存在する実質的に全ての第一級アミノ基が、カルボニル化合物と反応するような量比及び条件で反応される。両者の反応は、無溶媒下、又はヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、ベンゼン等の非極性溶媒の存在下、加熱還流し生成する水を共沸により除去することにより達成される。又、該反応(脱水反応)を容易に進行させるためにメチルイソブチルケトン、メチルエチルケトンのような水溶性に乏しく且つ立体障害の小さいケトン類を上記カルボニル化合物として使用することもできる。上記エポキシ樹脂及び上記ケチミン化合物は、上記硬化性樹脂(A)100重量部あたり、上記エポキシ樹脂1〜200重量部及びケチミン化合物1〜200重量部用いることが好適であるが、上記エポキシ樹脂1〜100重量部及びケチミン化合物1〜100重量部用いることがより好ましい。
また、本発明ては、上記硬化性樹脂(A)及び上記エポキシ樹脂の硬化剤からなる混合物(I)並びに上記エポキシ樹脂及び該硬化性樹脂の硬化触媒からなる混合物(II)を含有する組成物にすることもできる。特に、該組成物における各成分の配合割合を、上記硬化性樹脂(A)100重量部及び上記エポキシ樹脂の硬化剤0.01〜80重量部からなる混合物(I)15〜80重量%並びに上記エポキシ樹脂100重量部及び該硬化性樹脂の硬化触媒0.1〜20重量部からなる混合物(II)85〜15重量%とするのが好ましい。
上記エポキシ樹脂の硬化剤としては、エチレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン、m−キシリレンジアミン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、イソホロンジアミン、テトラエチレンペンタミン、ジプロピレントリアミン、ビスヘキサメチレントリアミン、1,3,6−トリスアミノメチルヘキサン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、ポリエーテルジアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、メンセンジアミン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、N−アミノエチルピペラジン、m−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルスルホン、ジアミノジフェニルメタン等の単体及びこれらの変性物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。変性の方法としては、例えばエポキシ化合物付加、エチレンオキシド付加、プロピレンオキシド付加、アクリロニトリル付加、フェノール及びその誘導体とホルマリンによるマンニッヒ付加、チオ尿素付加、ケトン封鎖等が挙げられる。
その他、フェノールノボラック、ポリメルカプタン化合物、ポリサルファイド、ケチミン類、第三級アミン類、有機酸ヒドラジド、ジシアンジアミド及びその誘導体、アミンイミド、カルボン酸エステル、三弗化ホウ素−アミンコンプレックス、イミダゾール類、ルイス酸類、酸無水物類、ハロゲン化酸無水物類、芳香族ジアゾニウム塩、ジアリルヨードニウム塩、トリアリルスルホニウム塩、トリアリルセレニウム塩、ポリアミドアミン、ポリフェノール類、アルコール類、アセチルアセトナト金属塩、ホスフィン類等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは1種又は2種以上選択して用いることができる。
実施例により本発明を更に詳細に説明する。本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
<硬化性樹脂(A)の製造方法(2)に関する合成例>
(合成例1)
分子内にトリメトキシシリル基を有し、かつ、スルフィド結合を有する硬化性樹脂の合成
反応容器に、SDX−1690(旭電化工業社製商品名、両末端がアリル基のポリエーテル、数平均分子量3,000)を100g及びDMDS(丸善ケミカル社製商品名、1,5−ジメルカプト−3−チアペンタン)を10.3g入れ、窒素雰囲気下、90℃まで昇温した。次いで、AIBN(2,2′−アゾビスイソブチロニトリル)0.5gとトルエン5gの混合溶液を1時間かけて滴下し、更に、同温度で2時間反応させて分子内にメルカプト基を有する化合物(反応物PB−1)を合成した。反応物PB−1を含む反応物を85℃に冷却した後、KBM5103(商品名;信越化学工業社製、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン)を15.6g添加し、同温度で3時間反応させて、分子内にトリメトキシシリル基を有する室温で液状の硬化性樹脂B−1を合成した。
(合成例2)
分子内にメチルジメトキシシリル基を有し、かつ、スルフィド結合を有する硬化性樹脂の合成
反応容器に、反応物PB−1を85℃に冷却した後、KBM5102(商品名;信越化学工業社製、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン)を14.6g添加し、同温度で3時間反応させて、分子内にトリメトキシシリル基を有する室温で液状の硬化性樹脂B−2を合成した。
(合成例3)
分子内にトリメトキシシリル基を有し且つ、ウレタン結合及び置換尿素結合を有する硬化性樹脂の合成
反応容器に、KBM903(商品名;信越化学工業社製、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン)を179g及びアクリル酸2−エチルヘキシルを184g入れ、窒素雰囲気下にて攪拌混合しながら、80℃で10時間反応させることで、反応物SE−3を得た。
別の反応容器に、PML4010(商品名;旭硝子ウレタン社製、ポリオキシプロピレンポリオール、数平均分子量10,000)を700g、PR5007(商品名;旭電化工業社製、ポリオキシエチレン含有ポリオキシプロピレンポリオール)を300g及びデスモジュールI(商品名;住化バイエルウレタン社製、イソホロンジイソシアネート)を58.8g入れ、窒素雰囲気下にて攪拌混合しながら、90℃で8時間反応させることで、分子内にイソシアネート基を有するポリオキシアルキレン樹脂PB−3を得た。その後、反応物SE−3を119g添加し、窒素雰囲気下にて攪拌混合しながら、90℃で2時間反応させることで、分子内にウレタン結合、置換尿素結合及び含珪素特性基を有する硬化性ポリオキシアルキレン樹脂である室温で液状の硬化性樹脂B−3を得た。
(合成例4)
分子内にトリメトキシシリル基及びメチルジメトキシシリル基を有し且つ、ウレタン結合及び置換尿素結合を有する硬化性樹脂の合成
反応容器に、KBM903(商品名;信越化学工業社製、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン)を35.9g、KBM902(商品名;信越化学工業社製、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン)130.6g及びアクリル酸n−ブチルを114g入れ、窒素雰囲気下にて攪拌混合しながら、80℃で10時間反応させることで、反応物SE−4を得た。
別の反応容器に、PML4010(商品名;旭硝子ウレタン社製、ポリオキシプロピレンポリオール、数平均分子量10,000)を700g、PR5007(商品名;旭電化工業社製、ポリオキシエチレン含有ポリオキシプロピレンポリオール)を300g及びデスモジュールI(商品名;住化バイエルウレタン社製、イソホロンジイソシアネート)を52.3g入れ、窒素雰囲気下にて攪拌混合しながら、90℃で8時間反応させることで、分子内にイソシアネート基を有するポリオキシアルキレン樹脂PB−4を得た。その後、反応物SE−4を82g添加し、窒素雰囲気下にて攪拌混合しながら、90℃で2時間反応させることで、分子内にウレタン結合、置換尿素結合及び含珪素特性基を有する硬化性ポリオキシアルキレン樹脂である室温で液状の硬化性樹脂B−4を得た。
(実施例1〜4、比較例1)
硬化速度を比較するため、得られた硬化性樹脂B−1〜B−4、S303(商品名:鐘淵化学工業社製商品名、メチルジメトキシシリル基含有ポリオキシアルキレン)、及び、三フッ化ホウ素モノエチルアミン錯体を表1に示す配合割合で30秒間ミキサーを用いて速やかに混合し、皮張り時間を測定した。皮張り時間は、硬化性樹脂組成物を、23℃及び相対湿度50〜60%の雰囲気下に放置し、指触により表面に張った硬化皮膜が指に転着しなくなるまでの時間として求めた。以下の皮張り時間も、同様の方法により求めたものである。表中、例えば、2’30’’とあるのは、皮張り時間が2分30秒であったことを示す。
Figure 2005054174
表1の結果より、三フッ化ホウ素モノエチルアミン錯体を用いた場合、分子内にトリメトキシシリル基を含有する硬化性樹脂を用いた実施例1〜4が、分子内にトリメトキシシリル基を含有しない硬化性樹脂を用いた比較例1より、硬化が極めて速いことが分かる。つまり、三フッ化ホウ素モノエチルアミン錯体が、トリメトキシシリル基に対して特に効果を示すことが考えられる。
(実施例5〜25、比較例2〜3)
合成例1で得られた硬化性樹脂B−1又は合成例3で得られた硬化性樹脂B−3、及び、表2に示すKBM603(商品名;信越化学工業社製、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン)及び硬化触媒を表1に示す配合割合(重量部)で混合した。混合は30秒間ミキサーを用いて速やかに行い、その後皮張り時間を測定した。その結果を、表2及び表3に示す。
Figure 2005054174
*1 商品名;信越化学工業社製、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン
*2 商品名;三共有機化学工業社製、ジブチル錫系化合物
*3 商品名;三共有機化学工業社製、ジオクチル錫系化合物
*4 商品名;日東化成社製、ポリ(ジブチルスタノキサン)ジシリケート化合物
*5 商品名;日東化成社製、ジオクチル錫系化合物
Figure 2005054174
表2及び表3の結果から、硬化触媒としてルイス酸化合物を用いた場合、分子内にトリメトキシシリル基を有する硬化性樹脂、さらには、分子内にトリメトキシシリル基を有しかつウレタン結合及び置換尿素結合を有する硬化性樹脂の硬化性が、ジアルキル錫系触媒を用いるより、極めて硬化が速くなることが分かる。また、硬化触媒としてルイス酸化合物を用いた場合、分子内にウレタン基、置換尿素結合及び第3級アミノ基を有する硬化性樹脂の方が、分子内に上記含珪素特性基を有し且つ上記極性要素部分を有さない硬化性樹脂より、硬化が速いことが分かる。さらに、ルイス酸として塩化チタンあるいは三フッ化ホウ素系化合物を用いると、極めて速い硬化速度が得られることが分かる。
(実施例27〜31、比較例4、5)
合成例3で得られた硬化性樹脂B−3を100重量部及びサイロホービック200(商品名;富士シリシア化学社製、ジメチルシロキサンで疎水処理したシリアエアロゲル)を10重量部、プラネタリーミキサーに投入し、減圧下にて100℃で1時間加熱脱水しながら混練し、室温まで冷却した後、ハイソルブMPM(商品名;東邦化学工業社製商品名、末端封鎖ポリエチレングリコール)を5重量部、KBM903(商品名;信越化学工業社製、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン)を5重量部及び表4に示す硬化触媒を表4に示す配合割合(重量部)で添加し、減圧下にて30分間混練して、ぞれぞれ硬化性樹脂組成物を得た。各硬化性樹脂組成物は、速やかに密栓容器に充填し、23℃で2週間以上放置した。各硬化性樹脂組成物の皮張り時間を表4に示す。
Figure 2005054174
*6 商品名;富士シリシア化学社製、ジメチルシロキサンで疎水化処理したシリカエアロゲル
*7 商品名;東邦化学工業社製、末端封鎖ポリエチレングリコール
*8 商品名;信越化学工業社製、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン
*9 商品名;三共有機化学工業社製、ジオクチル錫系化合物
表4の結果から、分子内に上記含珪素特性基と、且つ、分子内にウレタン基及び置換尿素結合を含む硬化性樹脂に三フッ化ホウ素系化合物(具体的には三フッ化ホウ素とアミン化合物との錯体)を用いると、ジアルキル錫系化合物を用いるより、硬化が格段に速いことが分かる。また、三フッ化ホウ素系化合物と錫化合物を併用しても、三フッ化ホウ素系化合物による効果で、硬化が非常に速くなることが分かる。
(合成例5)<硬化性樹脂(A)の製造方法(2)に関する製造方法>
分子内に上記含珪素特性基を有し且つ、分子内にウレタン結合を有する硬化性樹脂の合成
反応容器に、PML4010(旭硝子ウレタン社製商品名、ポリエーテルポリオール、数平均分子量10,000)を100g及びY−5187(日本ユニカー社製商品名、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン)を4.1g入れ、窒素雰囲気下にて攪拌混合しながら、90℃で8時間反応させることで、分子内に含珪素特性基及びウレタン結合を有する硬化性ポリオキシアルキレン樹脂である室温で液状の硬化性樹脂B−5を得た。
(合成例6)<硬化性樹脂(A)の製造方法(2)に関する製造方法>
分子内に上記含珪素特性基を有し且つ、分子内にチオウレタン結合を有する硬化性樹脂の合成
反応容器に、SDX−1690(旭電化工業社製商品名、両末端がアリル基のポリエーテル、数平均分子量3,000)を100g及びDMDS(丸善ケミカル社製商品名、1,5−ジメルカプト−3−チアペンタン)を11.3g入れ、窒素雰囲気下、90℃まで昇温した。次いで、AIBN0.5gとトルエン5gの混合溶液を2時間掛けて滴下し、更に、同温度で1時間反応させて反応物PB−6を合成した。反応物PB−6を含む反応物を70℃に冷却した後、Y−5187を13.7g及びトリエチルアミンを0.15g添加し、窒素雰囲気下、70℃で8時間反応させることで、分子内に含珪素特性基及びチオウレタン結合を有する硬化性ポリオキシアルキレン樹脂である室温で液状の硬化性樹脂B−6を製造した。
(合成例7)<硬化性樹脂(A)の製造方法(3)に関する製造方法>
分子内に上記含珪素特性基を有し且つ、分子内に尿素結合を有する硬化性樹脂の合成
反応容器に、ジェファーミンD−4000(サンテクノジャパン社製商品名、両末端が第1級アミノ基のポリエーテルポリオール、数平均分子量4,000)を100g及びY−5187(日本ユニカー社製商品名、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン)を8.7g入れ、窒素雰囲気下にて攪拌混合しながら、70℃で8時間反応させることで、分子内に含珪素特性基及び尿素結合を有する硬化性ポリオキシアルキレン樹脂である室温で液状の硬化性樹脂B−7を得た。
(合成例8)<硬化性樹脂(A)の製造方法(3)に関する製造方法>
分子内に上記含珪素特性基を有し且つ、分子内に置換尿素結合を有する硬化性樹脂の合成
反応容器に、ジェファーミンD−4000(サンテクノジャパン社製商品名、両末端が第1級アミノ基のポリエーテルポリオール、数平均分子量4,000)を100g及びアクリル酸ブチルを4.9g入れ、窒素雰囲気下にて攪拌混合しながら、50℃で10時間反応させることで、反応物PB−8を得た。さらに、Y−5187(日本ユニカー社製商品名、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン)を4.4g入れ、窒素雰囲気下にて攪拌混合しながら、90℃で10時間反応させることで、分子内に含珪素特性基及び置換尿素結合を有する硬化性ポリオキシアルキレン樹脂である室温で液状の硬化性樹脂B−8を得た。
(合成例9)<硬化性樹脂(A)の製造方法(3)に関する製造方法>
分子内に上記含珪素特性基を有し且つ、分子内にチオ尿素結合を有する硬化性樹脂の合成
反応容器に、3−(トリメトキシシリル)プロピルアミンを53.8gと乾燥THF(テトラヒドロフラン)600mlを混合し、0℃まで冷却した。この溶液に、二硫化炭素34.2gを滴下し、窒素雰囲気下、0℃で5時間撹拌した。その後、乾燥THF180mlにジシクロヘキシルカルボジイミド61.9gを溶解させたものとトリエチルアミン3gとを加え、40℃で5時間反応を行った。得られた反応混合液からTHFを減圧留去し、その残留物をn−ヘキサンで抽出を行った。その抽出液からn−ヘキサンを減圧留去し、その残留物を減圧蒸留し、γ−イソチオシアネートプロピルトリメトキシシランを得た。
別の反応容器に、ジェファーミンD−4000(サンテクノジャパン社製商品名、両末端が第1級アミノ基のポリエーテルポリオール、数平均分子量4,000)を1,000g及び得られたγ−イソチオシアネートプロピルトリメトキシシランを110.7g入れ、窒素雰囲気下にて攪拌混合しながら、90℃で8時間反応させることで、分子内に含珪素特性基及びチオ尿素結合を有する硬化性ポリオキシアルキレン樹脂である室温で液状の硬化性樹脂B−9を得た。
(合成例10)<硬化性樹脂(A)の製造方法(3)に関する製造方法>
分子内に上記含珪素特性基を有し且つ、分子内に置換チオ尿素結合を有する硬化性樹脂の合成
反応容器に、ジェファーミンD−4000(サンテクノジャパン社製商品名、両末端が第1級アミノ基のポリエーテルポリオール、数平均分子量4,000)を100g及びアクリル酸メチルを3.7g入れ、窒素雰囲気下にて攪拌混合しながら、50℃で10時間反応させることで、反応物PB−10を得た。さらに、合成例5で得られたγ−イソチオシアネートプロピルトリメトキシシランを5.5g入れ、窒素雰囲気下にて攪拌混合しながら、90℃で8時間反応させることで、分子内に含珪素特性基及びチオ尿素結合を有する硬化性ポリオキシアルキレン樹脂である室温で液状の硬化性樹脂B−10を得た。
(合成例11)<硬化性樹脂(A)の製造方法(6)に関する製造方法>
分子内に上記含珪素特性基を有し且つ、分子内にアミド結合を有する硬化性樹脂の合成
反応容器に、トルエン500gを入れた。その後、メタクリル酸メチル100g、アクリル酸ブチル100g、メタクリル酸ラウリルを30g、アクリルアミドを20g、ダイアセトンアクリルアマイド(協和発酵工業社製商品名)を40g、KBM503(信越化学工業社製商品名、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン)を20g、KBM803(信越化学工業社製商品名、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン)を10g、重合開始剤としてV−65(和光純薬工業社製商品名、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル))を3g混合しモノマー溶液を調製した。そのモノマー溶液を、窒素雰囲気下にて100℃に加熱しながら、2時間かけて滴下し、さらに1時間反応させた。その後、V−651gをトルエン20gに溶解させた重合開始剤溶液を10分かけて滴下し、さらに4時間反応させた。その後、トルエンを減圧留去し、分子内に含珪素特性基及びアミド結合を有する硬化性ビニル系重合体である室温で液状の硬化性樹脂B−11を得た。
(合成例12)<硬化性樹脂(A)の製造方法(4)に関する製造方法>
分子内に上記含珪素特性基を有し且つ、分子内にヒドロキシル基を有する硬化性樹脂の合成
反応容器に、SDX−1690(旭電化工業社製商品名、両末端がアリル基のポリエーテル、数平均分子量3,000)を100g及びDMDS(丸善ケミカル社製商品名、1,5−ジメルカプト−3−チアペンタン)を11.3g入れ、窒素雰囲気下、90℃まで昇温した。次いで、AIBN0.5gとトルエン2.5gの混合溶液を1時間かけて滴下し、更に、同温度で2時間反応させて反応物PB−12を合成した。反応物PB−12を含む反応物を70℃に冷却した後、TSL8350を18.9g及びトリエチルアミンを0.15g添加し、窒素雰囲気下、70℃で8時間反応させることで、分子内に含珪素特性基及びヒドロキシル基を有する硬化性ポリオキシアルキレン樹脂である室温で液状の硬化性樹脂B−12を製造した。
(合成例13)<硬化性樹脂(A)の製造方法(5)に関する製造方法>
分子内に上記含珪素特性基を有し且つ、分子内に第2級アミノ基を有する硬化性樹脂の合成
反応容器に、ジェファーミンD−4000(サンテクノジャパン社製商品名、両末端が第1級アミノ基のポリエーテルポリオール、数平均分子量4,000)を100g及びKBM5103(商品名;信越化学工業社製、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン)を11.7g入れ、窒素雰囲気下にて攪拌混合しながら、50℃で10時間反応させることで、分子内に含珪素特性基及び第2級アミノ基を有する硬化性ポリオキシアルキレン樹脂である室温で液状の硬化性樹脂B−13を得た。
(合成例14)<硬化性樹脂(A)の製造方法(6)に関する製造方法>
分子内に上記含珪素特性基を有し且つ、分子内に第3級アミノ基を有する硬化性樹脂の合成
反応容器に、トルエン500gを入れた。その後、メタクリル酸メチル100g、アクリル酸ブチル100g、メタクリル酸ラウリルを30g、ライトエステルDM(共栄社化学社製商品名、第3級アミノ基含有アクリル酸エステル化合物)を20g、ライトエステルDE(共栄社化学社製商品名、第3級アミノ基含有アクリル酸エステル化合物)を20g、KBM503(信越化学工業社製商品名、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン)を20g、KBM803(信越化学工業社製商品名、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン)を10g、重合開始剤としてV−65(和光純薬工業社製商品名、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル))を3g混合しモノマー溶液を調製した。そのモノマー溶液を、窒素雰囲気下にて100℃に加熱しながら、2時間かけて滴下し、さらに1時間反応させた。その後、V−651gをトルエン20gに溶解させた重合開始剤溶液を10分かけて滴下し、さらに4時間反応させた。その後、トルエンを減圧留去し、分子内に含珪素特性基及び第3級アミノ基を有する硬化性ビニル系重合体である室温で液状の硬化性樹脂B−14を得た。
(実施例32〜44、比較例6、7)
合成例5〜14で得られた硬化性樹脂B−5〜B−14、サイリルS303(商品名;鐘淵化学工業社製、加水分解性シリル基を有するポリオキシアルキレン)及びMA440(商品名;鐘淵化学工業社製、加水分解性シリル基を有するポリオキシアルキレンと加水分解性シリル基を有するアクリル重合体との混合物)を表5に示す割合でプラネタリーミキサーに投入し、減圧下にて100℃で1時間加熱脱水しながら混練し、室温まで冷却した後、シェルゾールTK(商品名;シェルケミカルズジャパン社製、イソパラフィン)を5重量部、KBM903(信越化学工業社製商品名、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン)を1重量部及び表3に示す硬化触媒を表3に示す配合割合(重量部)で添加し、減圧下にて30分間混練して、それぞれ硬化性樹脂組成物を得た。各硬化性樹脂組成物は、速やかに密栓容器に充填し、23℃で少なくとも2週間以上放置した。各硬化性樹脂組成物の皮張り時間を表5に示す。
Figure 2005054174
*10 商品名;鐘淵化学工業社製、分子内に上記含珪素特性基を有するポリオキシアルキレン
*11 商品名;鐘淵化学工業社製、加水分解性シリル基を有するポリオキシアルキレンと加水分解性シリル基を有するアクリル重合体との混合物
*12 商品名;シェルケミカルズジャパン、イソパラフィン
*13 商品名;信越化学工業社製、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン
*14 商品名;日東化成社製、ポリ(ジブチルスタノキサン)ジシリケート化合物
表5に示すように、分子内に上記含珪素特性基を有し且つ分子内に上記極性要素部分を有する硬化性樹脂を用いた場合、三フッ化ホウ素モノエチルアミン錯体を用いる方が、ジアルキル錫系化合物を用いるより、硬化が極めて速いことが分かる。
表1〜5の結果から、分子内に加水分解性シリル基及びシラノール基よりなる群から選ばれた少なくとも一種の含珪素特性基を有し、且つ分子内にウレタン結合、チオウレタン結合、尿素結合、チオ尿素結合、置換尿素結合、置換チオ尿素結合、アミド結合、スルフィド結合、ヒドロキシル基、第2級アミノ基及び第3級アミノ基から選ばれた少なくとも一種の結合及び/又は基を含む硬化性樹脂(A)に、硬化触媒として、ルイス酸及び/又はその錯体(B)を配合すると、硬化速度が極めて速い硬化性樹脂組成物を調製できることが分かる。
以下、さらに実施例を用いて本発明を詳細に説明する。
分子内に含珪素特性基を有し、且つ、分子内に少なくとも1個のウレタン結合、置換尿素結合及び/又は第3級アミノ基を有する硬化性樹脂に関する実施例とその比較例>
(第2級アミノ基含有加水分解性アルコキシシラン化合物の合成)
表6に示す各化合物を、表6に示す各割合(重量部)で窒素雰囲気下にて混合し、40℃で7日間反応させて、第2級アミノ基(−NH−)を有する3種の加水分解性アルコキシシラン化合物(シリル化剤)(反応物1−A、反応物1−B、反応物1−C)を合成した。
Figure 2005054174
*15 商品名;信越化学工業社製、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン
*16 商品名;信越化学工業社製、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン
(イソシアネート基とチオウレタン結合とを有する重合性ビニルモノマーの合成)
アリルメルカプタン157.2gと、トリレンジイソシアネート(住化バイエルウレタン社製、商品名「スミジュールT−80」)174.2gとを、窒素雰囲気下にて混合し、40℃で24時間反応させて、イソシアネート基とチオウレタン結合とを有する重合性ビニル化合物(反応物2−A)を合成した。
(分子内に含珪素特性基と、置換尿素結合、チオウレタン結合、ウレタン結合又はマイケル付加反応由来の窒素原子団とを有する重合性ビニルモノマーの合成)
表7に示す各化合物を、表7に示す各割合(重量部)で窒素雰囲気下にて混合し、50℃で7日間反応させて、3種の加水分解性シリル基含有重合性ビニルモノマー(反応物3−A、反応物3−B、反応物3−C)を合成した。反応物3−A、反応物3−B、反応物3−Cは、いずれも分子内にマイケル付加反応由来の含窒素原子団を有する加水分解性シリル基含有重合性ビニルモノマーである。また、表7に示す各化合物を、表7に示す各割合(重量部)で窒素雰囲気下にて混合し、40℃で24時間反応させて、2種の加水分解性シリル基含有重合性ビニルモノマー(反応物3−D、反応物3−E)を合成した。反応物3−Dは分子内にウレタン結合を有する加水分解性シリル基含有重合性ビニルモノマーであり、反応物3−Eは分子内にチオウレタン結合を有する加水分解性シリル基含有重合性ビニルモノマーである。
Figure 2005054174
*17 商品名:共栄化学社製、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピルメタクリレート
*18 商品名:共栄化学社製、トリメチロールプロパントリアクリレート
*19 商品名:日本サイテックインダストリー社製、m−イソプロペニルα,αジメチルベンジル イソシアネート
*20 商品名;信越化学工業社製、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン
分子内に含珪素特性基を有し、且つ、分子内に少なくとも1個のウレタン結合、置換尿素結合及び/又は第3級アミノ基を有する硬化性樹脂の合成
(合成例15〜18)
表8に示すポリオール化合物とイソシアネート化合物とを、表8に示す各割合(重量部)で窒素雰囲気下にて攪拌混合しながら、90℃で10時間反応させた。次いで、得られた反応物と表8に示すシリル化剤とを、表8に示す各割合(重量部)で窒素雰囲気下にて攪拌混合しながら、90℃で1時間反応させて、4種の液状の硬化性樹脂(硬化性樹脂B−15、硬化性樹脂B−16、硬化性樹脂B−17、硬化性樹脂B−18)を合成した。
Figure 2005054174
*21 商品名:旭硝子ウレタン社製、ポリプロピレングリコール
*22 商品名:武田薬品工業社製、ポリプロピレングリコール
*23 商品名:旭電化工業社製、ポリエステルポリオール
*24 商品名:三菱化学社製、ポリテトラメチレングリコール
*25 商品名:住化バイエルウレタン社製、イソホロンジイソシアネート
*26 商品名:住化バイエルウレタン社製、トリレンジイソシアネート
*27 商品名:信越化学工業社製、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシラン
(5)含珪素特性基含有ビニル系重合体の合成
(合成例19〜23)
反応溶媒としての表9に示すシリル化ウレタン系樹脂(反応物4−A、反応物4−B、反応物4−C又は反応物4−D)に、n−ブチルアクリレートと、加水分解性シリル基含有重合性ビニルモノマー(反応物3−A、反応物3−B、反応物3−C、反応物3−D又は反応物3−E)と、連鎖移動剤としてのラウリルメルカプタンと、重合開始剤としての2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)とからなる表9に配合割合(重量部)を示すモノマー混合溶液を、窒素雰囲気下にて100℃に加熱しながら、5時間かけて滴下し、2時間反応させて、含珪素特性基含有ビニル系重合体と液状の硬化性樹脂B−15〜B−18との5種の混合樹脂液(硬化性樹脂B−19、硬化性樹脂B−20、硬化性樹脂B−21、硬化性樹脂B−22、硬化性樹脂B−23)を合成した。
Figure 2005054174
(実施例45〜53及び比較例8、9)
硬化性樹脂B−15〜B−23を、表10に示す割合(重量部)でプラネタリーミキサーに投入し、減圧下にて100℃で1時間加熱脱水しながら混練し、室温まで冷却した後、ハイソルブMTM(東邦化学工業社製、商品名)2重量部に溶解した表10に示す硬化触媒を表10に示す割合(重量部)で添加し、減圧下にて30分間混練して、11種の硬化性樹脂組成物を得た。
〈硬化性試験〉
上記の各硬化性樹脂組成物を、速やかに密栓容器に充填し、23℃に2週間以上放置した後、皮張り時間を測定した。結果を表10及び表11に示す。
Figure 2005054174
*28 商品名;東邦化学工業社製、末端封鎖ポリエチレングリコール
Figure 2005054174
*29 商品名:日東化成社製、ジブチル錫塩と正珪酸エチルとの反応生成物
*30 商品名:日東化成社製、ジブチル錫ジアセチルアセトナート
表10及び表11の結果から分かるように、実施例45〜53で示される本発明にかかる硬化性樹脂組成物は、比較例8及び9で示される硬化性樹脂組成物に比べて、皮張り時間が格段に短い。
(実施例54及び比較例10)
硬化性樹脂B−19と充填剤(ジメチルシロキサンで疎水化処理した富士シリシア化学社製のシリカエアロゲル、商品名「サイロフォービック200」)とを、表12に示す割合(重量部)でプラネタリーミキサーに投入し、減圧下にて100℃で1時間加熱脱水しながら混練し、室温まで冷却した後、シランカップリング剤(信越化学工業社製、商品名「KBM−903」及び「シェルゾールTK」)2重量部に溶解した表12に示す硬化触媒を表12に示す割合(重量部)で添加し、減圧下にて30分間混練して、2種の湿気硬化型接着剤組成物を得た。 上記の湿気硬化型接着剤組成物を、密閉型の充填装置を用いて、容量250mlのアルミラミネートチューブに充填し、23℃にて2週間以上放置した後、皮張り時間及び接着強さを測定した。皮張り時間は、アルミラミネートチューブを50℃の雰囲気下に一ヵ月保存した後の皮張り時間も測定した。接着強さは下記の方法により測定した。結果を表12に示す。
〈接着強さ〉
アサダ材(25mm×100mm)の塗布面(25mm×25mm)に、湿気硬化型接着剤組成物0.2gを均一に塗布し、ただちにアサダ材、ステンレス板又はアクリル板(いずれも25mm×25mm)を貼り合わせ、23℃、相対湿度50〜60%にて7日間養生した後、JIS K 6850に準拠して、引張りせん断接着強さ(N/mm2 )を測定した。
Figure 2005054174
表12から分かるように、実施例54で示される本発明に係る湿気硬化型接着剤組成物は、比較例10で示される湿気硬化型接着剤組成物に比べて、皮張り時間が格段に短い。また、三フッ化ホウ素モノエチルアミン錯体を用いている実施例54で示される本発明に係る湿気硬化型接着剤組成物は、有機錫化合物を用いたときと同様に湿気硬化型接着剤組成物として十分な接着強さを発現することが分かる。
(合成例24)
反応容器に、KBM603(商品名、信越化学工業社製、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン)を222.4g及びアクリル酸メチルを172.2g入れ、窒素雰囲気下にて攪拌混合しながら、80℃で10時間反応させることで、反応物SE−24を得た。
別の反応容器に、PML4010(商品名;旭硝子ウレタン社製、ポリオキシプロピレンポリオール、数平均分子量10,000)を900g、PR5007(商品名;旭電化工業社製、ポリオキシエチレン含有ポリオキシプロピレンポリオール)を100g及びデスモジュールI(商品名;住化バイエルウレタン社製、イソホロンジイソシアネート)を50g入れ、窒素雰囲気下にて攪拌混合しながら、90℃で8時間反応させることで、分子内にイソシアネート基を有する硬化性ポリオキシアルキレン樹脂である硬化性樹脂PB−24を得た。その後、反応物SE−24を110g添加し、窒素雰囲気下にて攪拌混合しながら、90℃で2時間反応させることで、分子内にウレタン結合、置換尿素結合及び含珪素特性基を有する硬化性ポリオキシアルキレン樹脂である室温で液状の硬化性樹脂B−24を得た。
(合成例25)
反応容器に、KBM602(商品名、信越化学工業社製、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン)を206.4g及びアクリル酸メチルを172.2g入れ、窒素雰囲気下にて攪拌混合しながら、80℃で10時間反応させることで、反応物SE−25を得た。
別の反応容器に、PML4010(商品名;旭硝子ウレタン社製、ポリオキシプロピレンポリオール、数平均分子量10,000)を900g、PR5007(商品名;旭電化工業社製、ポリオキシエチレン含有ポリオキシプロピレンポリオール)を100g及びデスモジュールI(商品名;住化バイエルウレタン社製、イソホロンジイソシアネート)を50g入れ、窒素雰囲気下にて攪拌混合しながら、90℃で8時間反応させることで、分子内にイソシアネート基を有する硬化性ポリオキシアルキレン樹脂である硬化性樹脂PB−25を得た。その後、反応物SE−25を104g添加し、窒素雰囲気下にて攪拌混合しながら、90℃で2時間反応させることで、分子内にウレタン結合、置換尿素結合及び含珪素特性基を有する硬化性ポリオキシアルキレン樹脂である室温で液状の硬化性樹脂B−25を得た。
(第2級アミノ基を有する加水分解性アルコキシシラン化合物の合成)
反応容器にエチルアクリレートを100.1g及びKBM902(商品名、信越化学工業社製、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン)を163.3g入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら23℃で7日間反応させて反応物4−Aを得た。同様に、反応容器にエチルアクリレートを200.2g及びKBM603を222.4g入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら23℃で7日間反応させて反応物4−Bを得た。
(第2級アミノ基を有する加水分解性シリル基含有重合性ビニルモノマーの合成)
反応容器にエチルアクリレートを100.1g及びアリルアミンを57.1g入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら50℃で7日間反応させて反応物5−Aを得た。
(イソシアネート基と置換尿素結合、チオウレタン結合若しくはウレタン結合を有する化合物の合成)
表13に示す化合物又は合成例2で得られた反応物5−A及びスミジュールT−80(商品名:住化バイエルウレタン社製、トリレンジイソシアネート)を表13に示す割合(重量部)で用いて窒素雰囲気下、攪拌しながら40℃で7日間反応させて反応物6−A、反応物6−B、反応物6−C及び反応物6−Dを得た。
Figure 2005054174
(イソシアネート基と置換尿素結合、チオウレタン結合若しくはウレタン結合を有する化合物の合成)
表14に示す化合物及び反応物4−A又は4−Bを表14に示す割合(重量部)で用いて窒素雰囲気下、攪拌しながら50℃で7日間反応させて反応物7−A、反応物7−B、反応物7−C、反応物7−D及び反応物7−Eを得た。同様にして、表14に示す化合物及び反応物4−A又は4−B、反応物6−A、6−B、6−C又は6−Dを表14に示す割合(重量部)で用いて窒素雰囲気下、攪拌しながら40℃で1日間反応させて反応物7−E、反応物7−F、反応物7−G、反応物7−H、反応物7−I及び反応物7−Jを得た。
Figure 2005054174
*31 商品名:共栄社化学社製、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピルメタクリレート*32 商品名:共栄社化学社製、トリメチロールプロパンアクリレート
*33 商品名:日本サイテックインダストリー社製、m−イソプロペニル−α、α′−ジメチルベンジルイソシアネート
*34 商品名:昭和電工社製、2−イソシアネートエチルメタクリレート
*35 商品名:信越化学工業社製、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン
(分子内に含珪素特性基とヒドロキシル基を有する重合性ビニルモノマーの合成)
反応容器にアリルグリシジルエーテルを114g、KBM803を196g及びトリエチルアミンを1g入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら50℃で7日間反応させて反応物5を得た。
(合成例26〜39)
合成例24又は25で得られた硬化性樹脂B−24又はB−25を反応溶媒とし、表15及び表16に示される配合割合(重量部)で、n−ブチルアクリレート、反応物5−A、反応物7−A〜7−J、ラウリルメルカプタン及びAIBN、場合によっては更にKBM503(商品名、信越化学工業社製、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン)、からなる混合溶液を5時間掛けて滴下し、100℃で2時間反応させて室温で液状の硬化性樹脂B−26〜B−39を合成した。
Figure 2005054174
Figure 2005054174
(実施例55〜70)
合成例24〜39で得られた硬化性樹脂B−24〜B−39のそれぞれ100gを、MR−10G(商品名:綜研化学社製、メタクリル酸樹脂粉体)40gと共にプラネタリーミキサーに入れて減圧下100℃で加熱脱水混練した後、KBM903を0.5g、BF3のピペリジン錯体を0.2g添加、混練して硬化性樹脂組成物を得た。これらの硬化性樹脂組成物を、速やかに密栓容器に充填し、23℃に2週間以上放置した後、温度23℃相対湿度50〜60%で硬化させ、皮張りに至る時間を測定しそれらの結果を表17に示した。又、これらの硬化性樹脂組成物を用い 被着材としてステンレス(SUS304 2B)(25mm×100mm)に、湿気硬化型接着剤組成物0.2gを均一に塗布して貼り合わせ、23℃、相対湿度50〜60%にて7日間養生した後、JIS K 6850に準拠して、引張りせん断接着強さ(N/mm2 )を測定した。
(比較例11及び12)
硬化性樹脂B−24及びB−25のそれぞれ100gを、MR−10G(商品名:綜研化学社製、メタクリル酸樹脂粉体)40gと共にプラネタリーミキサーに入れて減圧下100℃で加熱脱水混練した後、KBM903を0.5g、ネオスタンU−303(商品名、日東化成社製、ジアルキル錫ビス(トリエトキシシリケート))を0.2g添加、混練して硬化性樹脂組成物を得た。これらの硬化性樹脂組成物を、速やかに密栓容器に充填し、23℃に2週間以上放置した後、温度23℃相対湿度50〜60%で硬化させ、皮張りに至る時間を測定しそれらの結果を表17に示した。又、これらの硬化性樹脂組成物を用い 被着材としてステンレス(SUS304 2B)(25mm×100mm)に、湿気硬化型接着剤組成物0.2gを均一に塗布して貼り合わせ、23℃相対湿度50〜60%にて7日間養生した後、JIS K 6850に準拠して、引張りせん断接着強さ(N/mm2 )を測定した。
Figure 2005054174
表17における実施例55と比較例11、及び、実施例56と比較例12の結果から、本発明にかかる硬化性樹脂に対して三フッ化ホウ素ピペリジン錯体を硬化触媒に用いると、ジアルキル錫系化合物と比較して、硬化が非常に速いことが分かる。その理由は、各実施例で得られた硬化性樹脂組成物の硬化性樹脂には上記極性要素部分があるために、BF3のピペリジン錯体がこれらの極性基等の近傍に呼び込まれ、硬化速度が速くなったものと考えられる。
(実施例71)(比較例13)
硬化性樹脂B−24を100重量部及び白艶華CCR(商品名:白石工業社製、炭酸カルシウム)を50重量部減圧下100℃で加熱脱水した後、室温まで冷却し、アンカミンK−54(商品名、エアプロダクト社製、エポキシ樹脂の硬化剤)を5重量部、KBM903を3重量部、三フッ化ホウ素ピペリジン錯体(実施例71)を0.1重量部又はスタンNo.918(比較例13)を1.5重量部加えて、減圧下にて30分間混練し、A剤を調製した。一方、エピコート828(商品名、ジャパンエポキシレジン社製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂)を50重量部、白艶華CCRを40重量部混練してB剤を調製した。上記A剤及びB剤を、密閉型の充填装置を用いて、容量250mlのアルミラミネートチューブに充填し、23℃にて2週間以上放置した後、上記A剤とB剤を2:1の割合(重量比)で混合して2種の硬化性樹脂組成物を得た。これら硬化性樹脂組成物の皮張り時間を測定した。それらの結果を表18に示した。
(実施例72)(比較例14)
硬化性樹脂B−24を100重量部、エピコート828を50重量部及び白艶華CCRを40重量部減圧下100℃で加熱脱水した後、室温まで冷却し、バーサミン15N(商品名、コグニスジャパン社製、ケチミン化合物)を15重量部、KBM403(商品名、信越化学工業社製、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)を3重量部、三フッ化ホウ素ピペリジン錯体(実施例72)を0.1重量部又はスタンNo.918(比較例14)を1.5重量部加えて、減圧下にて30分間混練して、2種の硬化性樹脂組成物を得た。これら硬化性樹脂組成物を、密閉型の充填装置を用いて、容量250mlのアルミラミネートチューブに充填し、23℃にて2週間以上放置した後、皮張り時間を測定した。それらの結果を表18に示した。
(実施例73)(比較例15)
硬化性樹脂B−31を100重量部、減圧下100℃で加熱脱水した後、室温まで冷却し、アンカミンK−54を5重量部、三フッ化ホウ素ピペリジン錯体(実施例73)を0.1重量部又はスタンNo.918(比較例15)を1.5重量部加えて、減圧下にて30分間混練し、A剤を調製した。上記A剤及びエピコート828を、密閉型の充填装置を用いて、容量250mlのアルミラミネートチューブに充填し、23℃にて2週間以上放置した後、上記A剤とエピコート828を2:1の割合(重量比)で混合して2種の硬化性樹脂組成物を得た。これら硬化性樹脂組成物の皮張り時間を測定した。それらの結果を表18に示した。
(実施例74)(比較例16)
硬化性樹脂B−31を100重量部、エピコート828を50重量部及び白艶華CCRを40重量部減圧下100℃で加熱脱水した後、室温まで冷却し、バーサミン15N(商品名、コグニスジャパン社製、ケチミン化合物)を15重量部、KBM403(商品名、信越化学工業社製、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)、三フッ化ホウ素ピペリジン錯体(実施例74)を0.1重量部又はスタンNo.918(比較例16)を1.5重量部加えて、減圧下にて30分間混練して、2種の硬化性樹脂組成物を得た。これら硬化性樹脂組成物を、密閉型の充填装置を用いて、容量250mlのアルミラミネートチューブに充填し、23℃にて2週間以上放置した後、皮張り時間を測定した。それらの結果を表18に示した。
Figure 2005054174
表18の結果から明らかなように、より少量の三フッ化ホウ素ピペリジン錯体を硬化触媒として用いた実施例71〜実施例74の硬化性樹脂組成物の皮張り時間は、通常量の有機錫化合物(スタンNo.918)を硬化触媒として用いた比較例13〜比較例16の硬化性樹脂組成物の皮張り時間に比べて大きな違いがない。つまり、三フッ化ホウ素ピペリジン錯体を用いた場合、硬化が速いことが分かる。その理由は、これら硬化性樹脂は、樹脂の分子主鎖に上記極性要素部分を有するため、BF3のピペリジン錯体がこれらの極性基等の近傍に呼び込まれ、硬化速度が速くなったものと考えられる。
分子内に含珪素特性基を有し、且つ、分子内に少なくともヒドロキシル基を有する硬化性樹脂に関する実施例とその比較例>
(合成例40)
反応容器にDMDS(商品名、丸善化学社製、1,5−ジメルカプト−3−チアペンタン)を100g、TSL8350(商品名、GE東芝シリコーン社製、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)を80g及び2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールを1.0g入れ、窒素雰囲気下、50℃で7日間反応させた後、減圧下未反応の諸成分を留去し、反応物PB−40を合成した。
反応容器にSDX−1690(商品名、旭電化工業社製、両末端がアリル基のポリオキシアルキレン、数平均分子量3,000)を100g及び反応物PB−40を25g入れ、窒素雰囲気下、90℃まで昇温した。次いで、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)1gとトルエン5gの混合溶液を2時間掛けて滴下した。更に、同温度で1時間反応させて室温で液状の硬化性樹脂B−40を製造した。
(合成例41)
反応容器にDMDO(商品名、丸善化学社製、1,8−ジメルカプト−3,6−ジオキサオクタン)を100g、TSL8350(商品名、GE東芝シリコーン社製、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)を80g及び2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールを1.0g入れ、窒素雰囲気下、40℃で10日間反応させた後、減圧下未反応の諸成分を留去し、反応物PB−41を合成した。
反応容器にSDX−1690を100g及び反応物PB−41を26g入れ、窒素雰囲気下、90℃まで昇温した。次いで、AIBN5gとトルエン20gの混合溶液を2時間掛けて滴下した。更に、同温度で1時間反応させて室温で液状の硬化性樹脂B−41を製造した。
(合成例42)
反応容器にSDX−1690を100g及びDMDOを11g入れ、窒素雰囲気下、90℃まで昇温した。次いで、AIBN1gとトルエン5gの混合溶液を2時間掛けて滴下した。更に、同温度で1時間反応させて反応物PB−42を合成した。
上記反応物PB−42を含む反応物を70℃に冷却した後、TSL8350を18.9g及び2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールを0.2g添加し、窒素雰囲気下、70℃で10時間反応させて室温で液状の硬化性樹脂B−42を製造した。
(合成例43)
反応容器にポリテールHA(商品名、三菱化学社製、ポリオレフィンポリオール)を500g入れ、更にナトリウムメトキシドの28重量%メタノール溶液を上記ポリテール1モル中のヒドロキシル基の数に対してナトリウム原子が1.05倍モルになるように添加し、120℃で30分間攪拌した。次いで、減圧下脱メタノール反応を行った後、アリルクロリド36gを添加して1時間反応させた。減圧下未反応の諸成分を留去し、副生した無機物等を除去、精製して末端アリル化炭化水素系重合体PB−43を得た。
反応容器に末端アリル化炭化水素系重合体PB−43を100gおよびKBM803(商品名;信越化学工業、メルカプトシラン化合物)を16g入れ、窒素雰囲気下、90℃まで昇温した。次いで、AIBN1gとトルエン5gの混合溶液を2時間掛けて滴下した。更に、同温度で1時間反応させて室温で液状の硬化性樹脂B−43を製造した。
(合成例44)
反応容器に1,2−エタンジチオールを100g、TSL8350(商品名、GE東芝シリコーン社製、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)を248g及びトリエチルアミンを1.0g入れ、窒素雰囲気下、50℃で7日間反応させた後、100℃で未反応の1,2−エタンジチオールを減圧留去し、反応物PB−44を得た。
反応容器にSDX−1690を100g及び反応物PB−44を14g入れ、窒素雰囲気下、90℃まで昇温した。次いで、AIBN1gとトルエン5gの混合溶液を2時間掛けて滴下した。更に、同温度で1時間反応させて室温で液状の硬化性樹脂B−44を製造した。
(実施例75〜89)
合成例40〜44で得られた硬化性樹脂B−40〜B−44のそれぞれ100gを、MR−10G(商品名:綜研化学社製、メタクリル酸樹脂粉体)40gと共にプラネタリーミキサーに入れて減圧下100℃で加熱脱水混練した後、KBM903を0.5g、BF3のピペリジン錯体を0.2g添加、混練して硬化性樹脂組成物を得た。これらの硬化性樹脂組成物を23℃で2週間以上放置した後、温度23℃、相対湿度50〜60%で硬化させ、皮張りに至る時間を測定しそれらの結果を表19に示した。
(比較例16)
硬化性樹脂B−40を100g、MR−10G(商品名:綜研化学社製、メタクリル酸樹脂粉体)40gを共にプラネタリーミキサーに入れて減圧下100℃で加熱脱水混練した後、KBM903を0.5g、ネオスタンU−303(商品名、日東化成社製、ジアルキル錫ビス(トリエトキシシリケート))を0.2g添加、混練して硬化性樹脂組成物を得た。これらの硬化性樹脂組成物を、速やかに密栓容器に充填し、23℃に2週間以上放置した後、温度23℃相対湿度50〜60%で硬化させ、皮張りに至る時間を測定しそれらの結果を表19に示した。
Figure 2005054174
表19の記載から明らかなように、各実施例で得られた硬化性樹脂組成物の硬化性樹脂にはヒドロキシル基があるために、BF3のピペリジン錯体がこれらの極性基等の近傍に呼び込まれ、通常用いられる錫系触媒と比較して大幅に硬化速度が速くなったものと考えられる。
分子内に含珪素特性基を有し、且つ、分子内に少なくともスルフィド結合あるいはチオウレタン結合を有する硬化性樹脂に関する実施例とその比較例>
(合成例45)
反応容器に窒素雰囲気下、イソホロンジイソシアネート(IPDI)を222g投入し、攪拌している中に、A−link15(商品名、日本ユニカー社製、N−エチル−アミノイソブチルトリメトキシシラン)を222g滴下した。滴下終了後、80℃で2時間反応させて反応物PB−45−Aを得た。別に、反応容器にDMDS(商品名、丸善化学社製、1,5−ジメルカプト−3−チアペンタン)を77g投入し、窒素雰囲気下、90℃まで昇温した。その後、攪拌している中に反応物PB−45−Aを222g滴下して、90℃で10時間反応させ、反応物PB−45−Bを得た。
反応容器にSDX−1690(商品名、旭電化工業社製、両末端がアリル基のポリオキシアルキレン、数平均分子量3,000)を200g及びPB−45−Bを68g入れ、窒素雰囲気下、90℃まで昇温した。次いで、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)2gとトルエン10gの混合溶液を3時間掛けて滴下した。更に、同温度で1時間反応させて室温で液状の硬化性樹脂B−45を製造した。
(合成例46)
反応容器にエチルアクリレートを98g、KBM903(商品名、信越化学工業社製、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン)を179gの割合で、窒素雰囲気下混合しながら、23℃で7日間反応させて反応物PB−46−Aを合成した。
反応容器に窒素雰囲気下、2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)を80g投入し、攪拌している中に、反応物PB−46−Aを138g滴下した。滴下終了後、80℃で2時間反応させて反応物PB−46−Bを得た。別に、反応容器にDMDSを77g投入し、窒素雰囲気下、90℃まで昇温した。その後、攪拌している中に、反応物PB−46−Bを110g滴下して、90℃で10時間反応させ、反応物PB−46−Cを得た。
反応容器にSDX−1690を200g及び反応物PB−46−Cを55g入れ、窒素雰囲気下、90℃まで昇温した。次いで、AIBN2gとトルエン10gの混合溶液を3時間掛けて滴下した。更に、同温度で1時間反応させて室温で液状の硬化性樹脂B−46を製造した。
(合成例47)
反応容器にエチルアクリレートを200.0g、KBM603(商品名、信越化学工業社製、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン)を220.0gの割合で、窒素雰囲気下混合しながら、23℃で7日間反応させて反応物PB−47−Aを合成した。
反応容器に窒素雰囲気下、TDIを80.0g投入し、攪拌している中に、反応物PB−47−Aを210.0g滴下した。滴下終了後、80℃で2時間反応させて反応物PB−47−Bを得た。別に、反応容器にDMDSを77g投入し、窒素雰囲気下、90℃まで昇温した。その後、攪拌している中に、反応物PB−47−Bを290.0g滴下して、90℃で10時間反応させ、反応物PB−47−Cを得た。
反応容器にSDX−1690を200g及び反応物PB−47−Cを77.0g入れ、窒素雰囲気下、90℃まで昇温した。次いで、AIBN2gとトルエン10gの混合溶液を3時間掛けて滴下した。更に、同温度で1時間反応させて室温で液状の硬化性樹脂B−47を製造した。
(合成例48)
反応容器にマレイン酸ジメチルを72.0g、フェニルマレイミドを86.5g、KBM903(商品名、信越化学工業社製、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン)を179gの割合で、窒素雰囲気下混合しながら、23℃で7日間反応させて反応物PB−48−Aを合成した。
反応容器に窒素雰囲気下、TDIを87g投入し、攪拌している中に、反応物PB−48−Aを169g滴下した。滴下終了後、80℃で2時間反応させて反応物PB−48−Bを得た。別に、反応容器にDMDSを36g投入し、窒素雰囲気下、90℃まで昇温した。その後、攪拌している中に、反応物PB−48−Bを128g滴下して、90℃で10時間反応させ、反応物PB−48−Cを得た。
反応容器にSDX−1690を200g及び反応物PB−48−Cを68g入れ、窒素雰囲気下、90℃まで昇温した。次いで、AIBN2gとトルエン10gの混合溶液を3時間掛けて滴下した。更に、同温度で1時間反応させて室温で液状の硬化性樹脂B−48を製造した。
(合成例49)
反応容器にKBM5103(商品名、信越化学工業社製、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン)を117g、KBM903を89.5gのの割合で、窒素雰囲気下混合しながら、23℃で7日間反応させて反応物PB−49−Aを合成した。
反応容器に窒素雰囲気下、TDIを87g投入し、攪拌している中に、反応物PB−49−Aを207g滴下した。滴下終了後、80℃で2時間反応させて反応物PB−49−Bを得た。別に、反応容器にDMDSを36g投入し、窒素雰囲気下、90℃まで昇温した。その後、攪拌している中に、反応物PB−49−Bを137g滴下して、90℃で10時間反応させ、反応物PB−49−Cを得た。
反応容器にSDX−1690を200g及び反応物PB−49−Cを85g入れ、窒素雰囲気下、90℃まで昇温した。次いで、AIBN2gとトルエン10gの混合溶液を3時間掛けて滴下した。更に、同温度で1時間反応させて室温で液状の硬化性樹脂B−49を製造した。
(合成例50)
反応容器に窒素雰囲気下、2−アミノエタンチオールを77g投入し、攪拌している中に、メチルアクリレートを86g滴下した。滴下終了後、40℃で48時間反応させた。更に、その中にY−5187(商品名、日本ユニカー製、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン)を203gの割合で、窒素雰囲気下混合しながら、23℃で7日間反応させて反応物PB−50を合成した。
反応容器に窒素雰囲気下、両末端がアリル基のポリオキシアルキレン(数平均分子量8,000)を300g及び反応物PB−50を25g入れ、窒素雰囲気下、90℃まで昇温した。次いで、AIBN2gとトルエン10gの混合溶液を3時間掛けて滴下した。更に、同温度で1時間反応させて室温で液状の硬化性樹脂B−50を製造した。
(合成例51)
反応容器に窒素雰囲気下、DMDSを154g投入し、攪拌している中にY−5187を100g窒素雰囲気下、滴下混合した。更に、50℃で10日間反応させた後、120℃で未反応のDMDSを減圧留去して反応物PB−51を得た。
反応容器に窒素雰囲気下、両末端がアリル基のポリオキシアルキレン(数平均分子量8,000)を300g及び反応物PB−51を25g入れ、窒素雰囲気下、90℃まで昇温した。次いで、AIBN2gとトルエン10gの混合溶液を3時間掛けて滴下した。更に、同温度で1時間反応させて室温で液状の硬化性樹脂B−51を製造した。
(合成例52)
反応容器に窒素雰囲気下、アリルアミンを57g投入し、攪拌している中にメチルアクリレートを86g滴下した。滴下終了後、40℃で48時間反応させて反応物PB−52−Aを得た。
別に反応容器に窒素雰囲気下、IPDIを111g投入し、攪拌している中に、KBM573(商品名、信越化学工業社製、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン)を128g滴下した。滴下終了後、50℃で10日間反応させて反応物PB−52−Bを得た。反応容器に窒素雰囲気下、反応物PB−52−Aを238g入れ、反応物PB−52−Bを72g滴下混合した。更に、50℃で7日間反応させて反応物PB−52−Cを得た。
反応容器に窒素雰囲気下、反応物PB−52−C62g及びDMDS15gを混合し、90℃まで昇温した。次いで、AIBN2gとトルエン10gの混合溶液を3時間掛けて滴下し反応物PB−52−Dを得た。
両末端がアリル基のポリオキシアルキレン(数平均分子量8,000)を300g及び反応物PB−52−Dを55g入れ、窒素雰囲気下、90℃まで昇温した。次いで、AIBN2gとトルエン10gの混合溶液を3時間掛けて滴下した。更に、同温度で1時間反応させて室温で液状の硬化性樹脂B−52を製造した。
(合成例53)
窒素雰囲気下、反応容器に両末端がアリル基のポリオキシアルキレン(数平均分子量8,000)を400g及びKBM803を21g入れ、90℃まで昇温した後、AIBN2gとトルエン10gの混合溶液を2時間掛けて滴下した。更に、同温度で1時間反応させて室温で液状の硬化性樹脂B−53を製造した。
(合成例54)
反応容器に窒素雰囲気下、アリルグリシジルエーテルを114g及びA−Link15を221g投入し、50℃で14日間反応して反応物PB−54−Aを得た。
DMDSを154g及び反応物PB−54−Aを160g混合攪拌し、90℃まで昇温した。次いで、AIBN2gとトルエン10gの混合溶液を3時間掛けて滴下した後、未反応のDMDSを減圧留去して反応物PB−54−Bを得た。
反応容器に両末端がアリル基のポリオキシアルキレン(数平均分子量8,000)を300g及び反応物PB−54−Bを32g入れ、窒素雰囲気下、90℃まで昇温した。次いで、AIBN2gとトルエン10gの混合溶液を3時間掛けて滴下した。更に、同温度で1時間反応させて室温で液状の硬化性樹脂B−54を製造した。
(合成例55)
反応容器に窒素雰囲気下、アリルグリシジルエーテルを114g、KBM803を196g及びアンカミンK54(商品名、エアプロダクト社製、エポキシ樹脂の硬化剤)を1g投入し、50℃で7日間反応させて反応物PB−55−Aを得た。
反応容器に両末端がアリル基のポリオキシアルキレン(数平均分子量8,000)を300g及びDMDSを24g入れ、窒素雰囲気下、90℃まで昇温した。次いで、AIBN2gとトルエン10gの混合溶液を3時間掛けて滴下した。更に、同温度で1時間反応させて反応物PB−55−Bを得た。
続いて、反応物PB−55−Aを22g及び反応物PB−55−Bを300g混合攪拌し、90℃まで昇温した。次いで、AIBN2gとトルエン10gの混合溶液を3時間掛けて滴下した後、90℃まで昇温した。更に、同温度で1時間反応させて室温で液状の硬化性樹脂B−55を製造した。
(合成例56)
反応容器に窒素雰囲気下、アリルアミンを57g投入し、攪拌している中に、メチルアクリレートを86gを滴下した。滴下終了後40℃で48時間反応させて反応物PB−56−Aを得た。
反応容器に窒素雰囲気下、反応物PB−56−Aを72g投入し、攪拌している中に、KBM403を118gを滴下した。滴下終了後50℃で10日間反応させて反応物PB−56−Bを得た。
反応容器に窒素雰囲気下、DMDSを154g及び反応物PB−56−Bを180g混合攪拌し、90℃まで昇温した。次いで、AIBN2gとトルエン10gの混合溶液を3時間掛けて滴下した後、未反応のDMDSを減圧留去して反応物PB−56−Cを得た。
両末端がアリル基のポリオキシアルキレン(数平均分子量8,000)を300g及び反応物PB−56−Cを35g入れ、窒素雰囲気下、90℃まで昇温した。次いで、AIBN2gとトルエン10gの混合溶液を3時間掛けて滴下した。更に、同温度で1時間反応させて室温で液状の硬化性樹脂B−56を製造した。
(合成例57)
反応容器にトルエン100gを入れた。別に、アクリル酸ブチル100g、メタクリル酸ラウリルを10g、KBM503(信越化学工業社製商品名、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン)を30g、重合開始剤としてV−65(和光純薬工業社製商品名、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル))を1.5g混合しモノマー溶液を調製した。そのモノマー溶液を、窒素雰囲気下にて100℃に加熱しながら、1時間かけて滴下し、さらに1時間反応させた。その後、V−650.5gをトルエン20gに溶解させた重合開始剤溶液を10分かけて滴下し、さらに4時間反応させた。その後、トルエンを減圧留去し、室温で液状の硬化性樹脂B−57を得た。
(実施例80〜92)
合成例45〜57で得られた硬化性樹脂B−45〜B−57のそれぞれ100gを、MR−10G(商品名:綜研化学社製、メタクリル酸樹脂粉体)40g、ジメチルシロキサンで疎水処理したシリカエアロゲルR−812(商品名:日本アエロジル社製)0.03gと共にプラネタリーミキサーに入れて減圧下100℃で加熱脱水混練りした後、KBM803を0.5g及び三フッ化ホウ素ピペリジン錯体を0.2g添加、混練りして硬化性樹脂組成物を得た。これらの硬化性樹脂組成物を、速やかに密栓容器に充填し、23℃に2週間以上放置した後、温度23℃相対湿度50〜60%で硬化させ、皮張りに至る時間を測定し、それらの結果を表20に示した。
(比較例17)
合成例47で得られた硬化性樹脂B−47のそれぞれ100gを、MR−10G(商品名:綜研化学社製、メタクリル酸樹脂粉体)40g、ジメチルシロキサンで疎水処理したシリカエアロゲルR−812(商品名:日本アエロジル社製)0.03gと共にプラネタリーミキサーに入れて減圧下100℃で加熱脱水混練りした後、KBM803を0.5g及びネオスタンU−303を0.2g添加、混練りして硬化性樹脂組成物を得た。これらの硬化性樹脂組成物を、速やかに密栓容器に充填し、23℃に2週間以上放置した後、温度23℃相対湿度50〜60%で硬化させ、皮張りに至る時間を測定し、それらの結果を表20に示した。
Figure 2005054174
表20に記載した結果から明らかなように、本発明にかかる実施例80〜92で示された樹脂組成物は、皮張り時間が短いことが分かる。また、比較例17において硬化が極端に遅いのは、ジアルキル錫系化合物であるネオスタンU−303がKBM803(メルカプトシラン)のチオール基により失活してしまったためであると考察される。つまり、三フッ化ホウ素系化合物を使うことにより、硬化遅延を伴うことなくメルカプトシラン化合物を接着性付与剤として用いることができる。これは産業上非常に有用なことである。これまでメルカプトシラン化合物は接着性付与効果が大きいことが知られている(特に金属に対して)が、一般的な有機錫系化合物を用いると硬化遅延を伴うため現実には使用することができなかった。本発明の技術によって、メルカプトシラン化合物を接着性付与剤として用いることができ、種々の金属に対して密着性の非常に良好な硬化性樹脂組成物を調製することが可能となった。
(合成例58)
反応容器に、S203(鐘淵化学工業社製商品名、メチルジメトキシシリル基を有するポリオキシアルキレン)100g、及びトルエン400gを入れた。その後、アクリル酸ブチル30g、メタクリル酸ラウリルを30g、KBM503(信越化学工業社製商品名、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン)を10g、重合開始剤としてV−65(和光純薬工業社製商品名、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル))を1g混合しモノマー溶液を調製した。そのモノマー溶液を、窒素雰囲気下にて100℃に加熱しながら、1時間かけて滴下し、さらに1時間反応させた。その後、V−650.5gをトルエン20gに溶解させた重合開始剤溶液を10分かけて滴下し、さらに4時間反応させた。その後、トルエンを減圧留去し、硬化性ポリオキシアルキレン重合体と硬化性ビニル系重合体の混合物である室温で液状の硬化性樹脂B−58を得た。
(実施例93〜97及び比較例18)
硬化性樹脂B−24又は硬化性樹脂B−58をプラネタリーミキサーに投入し、減圧下にて100℃で1時間加熱脱水しながら混練し、室温まで冷却した後、表21に示される原料を、表21に示す割合(重量部)で添加し、減圧下にて30分間混練して、6種の湿気硬化型接着剤組成物を得た。各湿気硬化性樹脂組成物の粘度を、23℃においてB型粘度計を用いて測定した。それらの結果を、表21に示す。
上記の湿気硬化型接着剤組成物を、密閉型の充填装置を用いて、容量250mlのアルミラミネートチューブに充填し、23℃にて2週間以上放置した後、皮張り時間及び接着強さを測定した。接着強さは下記の方法により測定した。それらの結果を表21に示す。
〈接着強さ〉
軟鋼板(25mm×100mm)の塗布面(25mm×25mm)に、湿気硬化型接着剤組成物0.2gを均一に塗布し、ただちにアクリル板(25mm×25mm)を貼り合わせ、23℃、相対湿度50〜60%にて7日間養生した後、JIS K 6850に準拠して、引張りせん断接着強さ(N/mm2 )を測定した。
Figure 2005054174
*36 商品名:旭硝子社製商品名、トリアルコキシシリル基を有するポリオキシアルキレン
*37 商品名:綜研化学社製、アルコキシシリル基を含有するアクリルオリゴマー
*38 商品名:信越化学工業社製、アルコキシシリル基を含有するシリコーンオリゴマー
*39 商品名:信越化学工業社製、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン
*40 商品名:信越化学工業社製、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン
*41 商品名:日東化成社製、ジオクチル錫ジネオデカノエート
表21に記載した結果から明らかなように、硬化触媒として三フッ化ホウ素モノエチルアミン錯体を用いることで、皮張り時間が格段に速いことが分かる。また、比較例18ではKBM803(メルカプトシラン化合物)により有機錫触媒ネオスタンU−830が失活してしまい硬化速度が落ちて、23℃相対湿度50〜60%7日間の条件では十分な硬化状態まで達しなかったと推察される。
本発明の硬化性樹脂組成物は、塗料、接着剤、シーラント、注型材、被覆材等に用いることができる。上記組成物を、例えば、接着剤として用いる場合、一般家庭用、建築内装現場用、自動車、音響機器、電子機器等の工業ライン用、トンネルシールド工事での止水材の接着等の土木現場作業用等、様々な用途に用いることができる。

Claims (10)

  1. 分子内に、下記式(1)で表される加水分解性シリル基及びシラノール基よりなる群から選ばれた一種以上の基からなる含珪素特性基(但し、下記式(1)において、n=0である含珪素特性基を少なくとも有する)を含む硬化性樹脂(A)と、ルイス酸及び/又はその錯体(B)とを含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物。
    Figure 2005054174
    但し、Xはヒドロキシル基又は加水分解性基を、R1は炭素数1〜20個の置換若しくは非置換の有機基を、nは0,1又は2を、それぞれ示す。
  2. 分子内に下記式(1)で表される加水分解性シリル基及びシラノール基よりなる群から選ばれた一種以上の基からなる含珪素特性基と、且つ分子内にウレタン結合、チオウレタン結合、尿素結合、チオ尿素結合、置換尿素結合、置換チオ尿素結合、アミド結合、スルフィド結合、ヒドロキシル基、第2級アミノ基及び第3級アミノ基よりなる群から選ばれた一種以上の結合及び/又は基を含む硬化性樹脂(A)と、ルイス酸及び/又はその錯体(B)とを含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物。
    Figure 2005054174
  3. 上記式(1)で表される加水分解性シリル基及びシラノール基よりなる群から選ばれた一種以上の基(但し、上記式(1)においてn=0である)の割合が、硬化性樹脂中の上記式(1)で表される加水分解性シリル基及びシラノール基よりなる群から選ばれた一種以上の基からなる含珪素特性基あたり10〜100%であることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の硬化性樹脂(A)と、ルイス酸及び/又はその錯体(B)と、分子内に上記式(1)で表される加水分解性シリル基及びシラノール基よりなる群から選ばれた一種以上の基からなる含珪素特性基と、且つ分子内にアミノ基を含むアミノシラン化合物(C)、及び/又は、分子内に上記式(1)で表される加水分解性シリル基及びシラノール基よりなる群から選ばれた一種以上の基からなる含珪素特性基と、且つ分子内にメルカプト基を含むメルカプトシラン化合物(D)とを含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  5. 前記ルイス酸及び/又はその錯体(B)のルイス酸が、金属塩化物から選ばれるルイス酸であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
  6. 前記ルイス酸及び/又はその錯体(B)が、三フッ化ホウ素及び/又はそのアミン錯体であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
  7. 前記硬化性樹脂(A)100重量部あたり、前記ルイス酸及び/又はその錯体(B)を0.001重量部〜10重量部含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
  8. 前記硬化性樹脂(A)100重量部あたり、前記ルイス酸及び/又はその錯体(B)を0.001重量部〜10重量部含有しかつ、前記ルイス酸及び/又はその錯体(B)以外の硬化触媒(E)を0.01重量部〜10重量部含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
  9. 前記硬化触媒(E)が、ジオクチル錫系触媒であることを特徴とする請求項8記載の硬化性樹脂組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物を含有することを特徴とする湿気硬化型接着剤組成物。
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