JP4527693B2 - 高Al鋼スラブの連続鋳造方法 - Google Patents
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4Al+3SiO2 → 2Al2O3+3Si … (6)
で表される化学反応により、SiO2が消費されるからである。そのため溶融スラグ中において塩基度[CaO]/[SiO2]が上昇し、その結果、凝固温度が著しく上昇する。そして鋳型壁面にスラグベアが形成され、溶融スラグの流入が阻害される。そのため潤滑性が損なわれて、凝固シェルと鋳型とが焼き付き、ブレークアウトが発生してしまう。なおスラグベアは、一般に、溶融スラグが冷却され凝固して形成された部分と、溶融スラグないしモールドパウダーが焼結した層が団子状に固まって形成された部分とから構成される。
f1−0.10≦[C]≦f2+0.05 … (1)
f1=0.0828[Si]−0.01951[Mn]+0.07398[Al]
−0.04614[Ni]+0.02447[Cr]+0.01851[Mo]
+0.090 … (2)
f2=0.2187[Si]−0.03291[Mn]+0.2017[Al]
−0.06715[Ni]+0.04776[Cr]+0.04601[Mo]
+0.173 … (3)
〔式中、[Si]、[Mn]、[Al]、[Ni]、[Cr]および[Mo]は、それぞれ、鋼中のSi、Mn、Ni、CrおよびMoの含有量(質量%)を表す。〕
Al含有量が0.1〜3.0%(質量%の意味、以下同じ)であると共に、Si、Mn、Ni、CrおよびMoを、それぞれ4.0%以下(0%を含まない)含み、且つC含有量[C]が下記式(1)〜(3):
f1−0.10≦[C]≦f2+0.05 … (1)
f1=0.0828[Si]−0.01951[Mn]+0.07398[Al]
−0.04614[Ni]+0.02447[Cr]+0.01851[Mo]
+0.090 … (2)
f2=0.2187[Si]−0.03291[Mn]+0.2017[Al]
−0.06715[Ni]+0.04776[Cr]+0.04601[Mo]
+0.173 … (3)
〔式中、[Si]、[Mn]、[Al]、[Ni]、[Cr]および[Mo]は、それぞれ、鋼中のSi、Mn、Ni、CrおよびMoの含有量(質量%)を表す。〕
の関係を満たす溶鋼を連続鋳造するに際して、
T−CaO:35〜60%、SiO2:5〜20%、Al2O3:15〜30%、MgO:0.2〜1.0%、Li2O:7〜13%、F:7.0〜13%、C:10.5〜14%および不可避不純物からなり、下記式(4):
2.5≦[T−CaO]/[SiO2]≦12.0 … (4)
〔式中、[T−CaO]および[SiO2]は、それぞれ、モールドパウダー中のT−CaOおよびSiO2の含有量(質量%)を表す。〕
の関係を満たすモールドパウダーを用いると共に、
鋳型内の湯面レベル変動速度を14mm/秒以下とし、鋳型幅方向に溶鋼を吐出させると共に、その吐出角度が水平に対して下向き0°以上、55°以下の浸漬ノズルを用い、
更に振幅のストロークを2mm超、8mm以下とし、下記式(5):
tN=(1/π×f)cos-1(Vc/π×f×s) … (5)
〔式中、fは鋳型振動数(Hz)であり、sは鋳型振動時の鋳型の上止点および下止点間の距離(mm)であり、Vcは鋳片引き抜き速度(mm/秒)である。〕
で定められるネガティブストリップ時間tNが0.25秒以下となるような鋳型振動を付与し、且つ1200ガウス以下の磁束密度で鋳型内電磁攪拌を行いつつ操業することを特徴とするものである。
本発明において「T−CaO」とは、モールドパウダー中に含まれる全てのCaを、CaOに換算した際のCaO量(質量%)を表す。モールドパウダー中のT−CaO量は、35%以上、好ましくは38%以上、より好ましくは40%以上であり、60%以下、好ましくは55%以下、より好ましくは50%以下である。T−CaO量が35%未満であると、相対的にSiO2量が増加し、LiAlO2よりもゲーレナイト(2CaO・SiO2・Al2O3)が生成しやすくなる。逆にT−CaO量が60%を超えると、相対的にLi2O量が低下してLiAlO2が生成しにくくなり、またメイエナイト(12CaO・7Al2O3)の粗大な結晶が優先的に晶出する。さらに溶融スラグの凝固温度が高くなりすぎるおそれがある。
SiO2量は、5%以上、好ましくは6%以上、より好ましくは7%以上であり、20%以下、好ましくは17%以下、より好ましくは14%以下である。ガラス形成化合物であるSiO2量が少ないと、液相の溶融スラグから粗大な結晶が晶出しやすくなる。そしてLiAlO2は、一般に介在物の融点を低下させるLiO2から構成されることから、メイエナイト(12CaO・7Al2O3)などと比べて、その融点はかなり低いと推定される。そのためSiO2量が5質量%未満であると、LiAlO2よりも融点が高く、且つSiO2を含まないメイエナイトの粗大な結晶が優先的に生成し、その結果、スラグフィルムの鋳型側表面に不均一な凹凸が形成されると考えられる。また凝固温度も上昇し、潤滑性が損なわれて、スラグベアが生成しやすくなる。逆にSiO2量が20%を超えても、SiO2から構成されるゲーレナイト(2CaO・SiO2・Al2O3)やダイカルシウムシリケート(2CaO・SiO2)が多く生成する。
Al2O3量は、15%以上、好ましくは16%以上、より好ましくは17%以上であり、30%以下、好ましくは28%以下、より好ましくは26%以下である。Al2O3を15%以上という高濃度で含有させておくことにより、LiAlO2が形成されやすくなる。またモールドパウダー中のAl2O3量が15%以上であると、溶融スラグ中のAl2O3濃度は飽和状態に近くなり、上記式(6)の反応を抑制して、溶融スラグの組成、殊にSiO2量を適正範囲に維持することができる。なおAl2O3量が15%未満であると、Al2O3成分を含まないダイカルシウムシリケート(2CaO・SiO2)の粗大な結晶が形成されやすくなり、抜熱速度にバラツキが生じて、鋳片表面の品質に悪影響を及ぼすことがある。しかし逆にAl2O3量が30%を超えると、メイエナイト(12CaO・7Al2O3)が生成しやすくなり、また溶融スラグの凝固温度が上昇しすぎて、適正な潤滑性を確保することが困難になる。
MgO量は、0.2%以上、好ましくは0.3%以上、より好ましくは0.4%以上であり、1.0%以下、好ましくは0.9%以下、より好ましくは0.8%以下である。MgOは、スラグフィルム中で結晶が晶出するための核として作用する。そのためMgO量が1.0%を超えると、核が多くなりすぎて結晶の晶出を適切に制御できなくなり、殊にモールドパウダー組成によっては、ダイカルシウムシリケート(2CaO・SiO2)などが優先的に晶出する場合がある。一方、MgO量が0.2%未満であると、結晶の核が少なすぎるため、低温の平衡温度に達するまでは結晶が充分に晶出せず、殊に溶鋼が高温である鋳型メニスカス直下では、緩冷却が達成されにくくなる。また平衡温度に達すると、粗大な結晶が一度に晶出するため、抜熱速度にバラツキが生じる。
Li2O量は、7%以上、好ましくは7.5%以上、より好ましくは8.0%以上であり、13%以下、好ましくは12%以下、より好ましくは11%以下である。Li2O量が7%未満であると、充分な量のLiAlO2を晶出させることが難しく、また溶融スラグの凝固温度および粘度が上昇して、充分な潤滑性を確保できない場合がある。逆にLi2O量が13%を超えても、LiAlO2が晶出する最適範囲から外れて、その晶出量が低下し、緩冷却が達成されない場合がある。さらに溶融スラグの粘度が大きく低下して、溶融スラグが局所的に過剰流入したり、脈動が生じて、連続鋳造の安定操業に悪影響を及ぼすことがある。
F量は、7.0%以上、好ましくは7.5%以上、より好ましくは8.0%以上であり、13%以下、好ましくは12%以下、より好ましくは11%以下である。F量が7%未満であると、溶融スラグの凝固温度および粘度が上昇し、潤滑性を確保できなくなる場合がある。一方、Fは結晶晶出を抑制する作用を有するため、F量が過剰であると、溶融スラグの鋳型側表面に充分な結晶を晶出させることができず、緩冷却を達成することが困難になる。殊にF量が13%を超えると、LiAlO2の晶出量が急激に低減する。
本発明で規定するC量は、モールドパウダー中に含まれる全てのC量を表す。即ち本発明のC量は、モールドパウダーの原料として添加されるような、単体の炭素量(遊離C量)と、例えばLi2O原料として添加されるLi2CO3などの化合物中の炭素量との合計を表す。モールドパウダー中のC量は、10.5%以上、好ましくは11.0%以上、より好ましくは11.5%以上であり、14%以下、好ましくは13.5%以下、より好ましくは13%以下である。C量が10.5%未満であると、モールドパウダーの溶融速度が大きくなりすぎて、流入過多となり、不均一流入が生ずる。その結果、鋳片の縦割れが発生しやすくなる。逆にC量が14%を超えると、溶融速度が小さくなりすぎて、充分なスラグフィルムの厚みが確保できなくなる。その結果、工業生産上で不可避的に発生する鋳型内の湯面変動の際に、スラグフィルムの膜切れを起こし、焼付きや、溶鋼が直接鋳型に接することによる急冷のために、鋳片の表面品質が劣化する。
2Al+3Na2O → Al2O3+6Na … (7)
2Al+3K2O → 2Al2O3+6K … (8)
で示される化学反応が起こるため、Na2OやK2Oが消費されて、これらの作用が充分に発揮されず、逆に本発明が想定する以上のAl2O3が生成して、溶融スラグの凝固温度などに悪影響を及ぼすからである。またNa2OやK2Oを添加すると、モールドパウダーの軟化開始温度から溶融温度までの差が広がるため、溶融スラグないしモールドパウダーの焼結層が形成され易くなり、その結果、スラグベアの生成が助長される。さらにNa2Oが存在すると、Na−Al−O結晶が不均一に晶出して、スラグフィルムの凹凸(空気層)にバラツキが生ずることがある。
塩基度[T−CaO]/[SiO2]は、2.5以上、好ましくは3.0以上、より好ましくは3.5以上であり、12.0以下、好ましくは11.0以下、より好ましくは10.0以下である。塩基度が2.5未満であると、相対的にSiO2量が増加し、LiAlO2よりもダイカルシウムシリケート(2CaO・SiO2)やゲーレナイト(2CaO・SiO2・Al2O3)が生成しやすくなる。逆に塩基度が12.0を超えても、相対的に、ガラス形成化合物であるSiO2量が減少し、LiAlO2よりも融点が高いと考えられるダイカルシウムシリケート(2CaO・SiO2)、メイエナイト(12CaO・7Al2O3)やゲーレナイト(2CaO・SiO2・Al2O3)の粗大な結晶が優先的に生成する。また塩基度が高すぎると、凝固温度が高くなって潤滑性に悪影響を及ぼし得る。
鋳型内の湯面レベル変動速度は、モールドパウダー溶融プールの安定を維持するために適切な範囲に制御する必要がある。この変動速度が14mm/秒を超えると、モールドパウダー溶融プールが切れて溶鋼が鋳型銅板に直接接触し、鋳型抜熱速度が不均一となる。その結果、鋳型熱電対温度変動が大きくなって凹みや割れが発生しやすくなる。なお、この変動速度は、好ましくは10mm/秒以下とするのが良い。また、鋳型内の湯面レベル変動速度を上記の範囲に制御するには、鋳造条件に応じて、ノズル詰まり防止用Arガス流量を最適化し、浸漬ノズルの吐出孔形状を最適化すれば良い。
鋳型内で使用する浸漬ノズルは、その溶鋼吐出方向が鋳型の幅方向である必要がある。溶鋼吐出方向が厚み方向であると、鋳型広面側凝固シェルの特定部位に溶鋼吐出流が当り、該当部位の抜熱状況が他の部位と異なり、変態収縮の大きい該鋼種では凹みや割れの起点となり易い。このときの浸漬ノズルの吐出角度(吐出方向角度)は水平方向に対して下向き0°以上、55°以下とするのが良い。浸漬ノズルの吐出角度が0°未満(即ち、上向き)となると、吐出溶鋼が溶融モールドパウダーと溶鋼浴面の界面に直接向かうため、界面が高温かつ攪拌される状態となり、溶鋼中の溶存Alとモールドパウダー中のSiO2との間で起こる上記式(6)の反応が激しく進行し、適切なモールドパウダー組成に維持できない。また、浸漬ノズルの吐出角度が水平方向下向き55°を超えると、高温の溶鋼吐出流が鋳型下方に向かう流れが中心となり、鋳型内溶鋼浴面温度が低下し過ぎることなる。こうした場合には、スラグベアが発生し、モールドパウダーの流入不均一を起こし、縦割れを発生させることがある。
連続鋳造を行う場合には、鋳型を振動しながら鋳片を下方に引き抜くのが一般的であるが、この鋳型振動条件としては、鋳型の上止点と下止点間の距離で定められる振幅のストロークを2mm超、8mm以下の範囲に制御した上で、下記式(5)で定められるネガティブストリップ時間tNが0.25秒以下となるような鋳型振動を付与しつつする必要がある。
tN=(1/π×f)cos-1(Vc/π×f×s) … (5)
〔式中、fは鋳型振動数(Hz)であり、sは鋳型振動時の鋳型の上止点および下止点間の距離(mm)であり、Vcは鋳片引き抜き速度(mm/秒)である。〕
垂直曲げ型連続鋳造機を用いて、1ヒート240トンの溶鋼を鋳造した。この実施例では、下記表1に示す化学成分組成の溶鋼(鋼種)を用いると共に、下記表2に示す化学成分組成のモールドパウダーを用いた。連続鋳造におけるモールドサイズは240×1230mmであり、鋳造速度は1.4m/分である。
試験No.12のものでは、SiO2量が多いため、ゲーレナイトが多く晶出し、均一な緩冷却が達成できず、鋳片表面に凹みや割れが発生した。
試験No.13のものでは、CaO量が少ないため、ゲーレナイトが多く晶出し、均一な緩冷却が達成できず、鋳片表面に凹みや割れが発生した。
試験No.14のものでは、CaO量が多いため、メイエナイトが多く晶出し、鋳片の割れが発生した。また凝固温度の上昇から、溶融スラグの潤滑性が損なわれて、温度変動も大きくなった。
試験No.16のものでは、Al2O3量が少なくて、ダイカルシウムシリケートの粗大な結晶が多く形成されたため、鋳片表面に凹みや割れが発生した。
試験No.17のものでは、Li2Oが多いため、LiAlO2晶出の最適範囲から外れて充分な量のLiAlO2が晶出されなかったこと、および溶融スラグの粘度低下により、鋳片表面に凹みや割れが発生した。
試験No.18のものでは、Li2O量が少ないため、LiAlO2が晶出せず、抜熱速度にバラツキが生じ、鋳片表面に凹みや割れが発生した。
試験No.20のものでは、F量が低いため、溶融スラグの凝固温度が上昇し、スラグベアが発生した。その結果、不均一流入により鋳片の縦割れが発生した。
試験No.21のものでは、MgO量が少なくて粗大な結晶が晶出して、抜熱速度にバラツキが生じ、鋳片表面に凹みや割れが発生した。
試験No.22のものでは、MgO量が多くて、ダイカルシウムシリケートの粗大な結晶が多く形成されたため、抜熱速度にバラツキが生じ、鋳片表面に凹みや割れが発生した。
試験No.24のものでは、C量が多くて、溶融速度が不充分であるため、スラグフィルムが充分に形成されない部分が生じ、その部分が急冷されて、鋳片表面に割れが発生した。
試験No.25のものでは、C量が少なくて、溶融速度が増大したため、流入過多および不均一流入が生じ、鋳片表面に凹みや割れが発生した。
垂直曲げ型連続鋳造機を用いて、1ヒート240トンの溶鋼を鋳造した。この実施例では、上記表1に示す化学成分組成の溶鋼(鋼種No.CおよびD)を用いると共に、上記表2に示す化学成分組成のモールドパウダー(モールドパウダーNo.5〜8)を用いた。連続鋳造におけるモールドサイズは240×1230mmであり、鋳造速度は1.4m/分である。
試験No.40のものでは、浸漬ノズル吐出角度が−5°であるため、抜熱速度が不均一となり、その結果、鋳型銅板の温度変動が大きくなって凹みおよび割れが発生した。
試験No.41のものでは、電磁攪拌における磁束密度が大きくなっており、抜熱速度が不均一となり、その結果、鋳型熱電対温度変動が大きくなって凹みおよび割れが発生した。
試験No.43は、振幅ストロークが大きく、オッシレーションマーク間隔が大きいため、オッシレーションマークに沿った凹みおよび割れが発生した。
試験44のものでは、ネガティブストリップ時間tNが大きく、オッシレーションマーク深さが大きいため、オッシレーションマークに沿った凹みおよび割れが発生した。
Claims (1)
- モールドパウダーを用いる高Al鋼スラブの連続鋳造方法であって、
Al含有量が0.1〜3.0%(質量%の意味、以下同じ)であると共に、Si、Mn、Ni、CrおよびMoを、それぞれ4.0%以下(0%を含まない)含み、且つC含有量[C]が下記式(1)〜(3):
f1−0.10≦[C]≦f2+0.05… (1)
f1=0.0828[Si]−0.01951[Mn]+0.07398[Al]−0.04614[Ni]+0.02447[Cr]+0.01851[Mo]+0.090… (2)
f2=0.2187[Si]−0.03291[Mn]+0.2017[Al]−0.06715[Ni]+0.04776[Cr]+0.04601[Mo]+0.173… (3)
〔式中、[Si]、[Mn]、[Al]、[Ni]、[Cr]および[Mo]は、それぞれ、鋼中のSi、Mn、Al、Ni、CrおよびMoの含有量(質量%)を表す。〕
の関係を満たす溶鋼を連続鋳造するに際して、
T−CaO:35〜60%、SiO2:5〜20%、Al2O3:15〜30%、MgO:0.2〜1.0%、Li2O:7〜13%、F:7.0〜13%、C:10.5〜14%および不可避不純物からなり、下記式(4):
2.5≦[T−CaO]/[SiO2]≦12.0 … (4)
〔式中、[T−CaO]および[SiO2]は、それぞれ、モールドパウダー中のT−CaOおよびSiO2の含有量(質量%)を表す。〕
の関係を満たすモールドパウダーを用いると共に、
鋳型内の湯面レベル変動速度を14mm/秒以下としてモールドパウダー溶融プールの安定を維持しつつ、鋳型幅方向に溶鋼を吐出させると共に、
その吐出角度が水平に対して下向き0°以上、55°以下の浸漬ノズルを用い、
更に振幅のストロークを2mm超、8mm以下とし、下記式(5):
tN=(1/π×f)cos-1(Vc/π×f×s) … (5)
〔式中、fは鋳型振動数(Hz)であり、sは鋳型振動時の鋳型の上止点および下止点間の距離(mm)であり、Vcは鋳片引き抜き速度(mm/秒)である。〕
で定められるネガティブストリップ時間tNが0.25秒以下となるような鋳型振動を付与し、且つ
1200ガウス以下の磁束密度で鋳型内電磁攪拌を行いつつ熱流速値が1.5MW/m 2 未満の緩冷却を行うことを特徴とする高Al鋼スラブの連続鋳造方法。
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