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JP4510927B2 - 磁性トナー - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法又はトナージェット方式記録法を利用した記録方法に用いられるトナーに関する。
電子写真法としては多数の方法が知られているが、一般には光導電性物質を利用し、種々の手段により静電荷像担持体(以下、「感光体」ともいう)上に静電潜像を形成し、次いで該潜像をトナーにより現像を行って可視像とする。さらに必要に応じて紙などの記録媒体にトナー像を転写した後、熱あるいは圧力等により記録媒体上にトナー画像を定着して複写物を得るものである。このような画像形成装置としては、複写機、プリンター等がある。
これらプリンターや複写機は近年アナログからデジタルへの移行が進み、コンパクト化、省エネ化が進んでいる。また近年プリンターのコンパクト化が進むことで、設置場所に関する制限も少なくなり、使用環境も多岐に渡る。そのため様々な環境においても経時において画像欠陥が少なく、高画質を維持することが求められている。
トナーを現像する方法においては、キャリアを必要とせず、装置の小型化に有利な点で磁性トナーを用いた磁性一成分現像方式が好ましく用いられる。磁性一成分現像方式に用いる磁性トナー中には微粉末状の磁性粉体や、ワックス等が相当量混合分散されているため、該磁性体及びワックス、結着樹脂の存在状態がトナーの定着性、流動性、環境安定性及び摩擦帯電性等の特性に大きく影響する。
一成分現像方式においては、現像スリーブと規制部材との間隙にトナーを通過させることで帯電を付与せしめている。この際トナーには大きなストレスがかかるため、トナー母体へ後から外添した処理剤がトナーに埋没や脱離をしたり、トナー母体が欠けたり、表面に存在する磁性体微粉末が遊離する等の、いわゆるトナー劣化という問題が発生する。
このような劣化が進むと、繰り返しで使用された場合に、帯電量が低下したり、発生した微粉や磁性体微粉末が現像スリーブや規制部材に固着することで帯電不良に伴う画像欠陥が起こりやすくなる。
特許文献1では、このような現象を防ぐためにトナーを球形化し、表面平滑性を高めることにより、磁性トナーの耐久性を向上させる試みもなされている。しかしながらこの方法においても、環境変動などによる帯電特性の安定化には未だ課題を残している。
またこのようなトナー表面に存在する磁性体の存在に伴う画像特性の劣化に関しては、トナー構造の面からもいくつかの提案がなされている。
例えば、特許文献2や特許文献3では、粒子内部の特定の部分のみに磁性体粒子が含有されている特殊なトナーについての報告がある。具体的には、コア粒子製造後磁性体を乾式付着させ、その後シェル層を形成すると言う数段階の工程により製造される圧力定着用トナーであり、トナー中間層のみに磁性体が存在するものである。また、特許文献4ではナー粒子表面付近に磁性体粒子の存在しない樹脂層が一定量以上の厚みで形成されている構造のトナーについての報告もある。
しかしながら、このような形態のトナーでは、例えば平均粒径が9μm以下と小さい場合、高画質化を達成する上でいくつか課題があることが分かってきた。このようなトナー表面への磁性体の露出量がほとんどないトナーは、高い帯電量を有するものの高速機による多数枚の画出し、特に低湿環境下での多数枚の画出しによってチャージアップが生じ、その結果画像濃度が低下することがある。さらに、この様なトナーでは、高い帯電量を有するトナーが得られるものの、画像上のトナー層がより密になりドット再現性が低下する。即ち、トナーが飛び散ったり、尾引きが発生したり、線幅が太くなりすぎたりといったような画質の低下を招くことになる。
更にはトナー中に存在する磁性体の層により、離型剤などの染み出しが阻害されるようになり、低温定着性を悪化したり、離形性の低下に伴う定着部材の汚染が生じたりといった問題も招きやすくなる。
また、特許文献5や特許文献6では、磁性体の分散性を制御することで静電正接や誘電率などのトナー物性を一定の範囲に制御することで、帯電特性を制御し、画像濃度やトナー消費量、画像劣化を抑制しようと試みている。しかし、トナー中の磁性体の存在状態をトナー全体へ分散させる傾向にあり、トナー表面への露出抑制には不利な方向であり、特に厳しい環境における画像不良抑制には未だ改良の余地が残る。
また、特許文献7ではトナーに使用する磁性体の表面性と形状を制御し、高速システムにおける現像性、耐久性向上を図っている。しかし、トナー中の磁性体存在状態をトナー全体へ分散させる傾向にあり、トナー表面への露出抑制には不利な方向であり、特に厳しい環境における画像不良の抑制には未だ改良の余地が残る。
更に、特許文献8では、トナー粒子の表面における磁性体の露出を抑制しつつ、多くの磁性体が表面近傍に偏在しているトナー粒子を所定量以上含有するトナーが提案されている。しかしながら、個々の磁性体粒子の分散状態について検討したところ、偏在する磁性体によって形成される磁性体高濃度域における磁性体の分散状態に関しては十分とは言えないものであった。
特開平11−295925号公報 特開昭60−003647号公報 特開昭63−089867号公報 特開平7−209904号公報 特開2005−157318号公報 特開2005−265958号公報 特開2003−195560号公報 特開2005−107520号公報
本発明の目的は、上述のごとき問題点を解決したトナーを提供することにある。
具体的には、環境変動の影響を受けにくく、安定した画像濃度が得られ、画像欠陥の発生を抑制できる磁性トナーを提供することにある。
また本発明の更なる目的は、低温環境のような帯電性の制御に非常に不利な環境下においても画像不良の発生を抑制できる磁性トナーを提供することにある。
本発明は、結着樹脂、磁性体を少なくとも含有する磁性トナー粒子を含有する磁性トナーであって、
5mol/l塩酸に磁性トナーを分散させて磁性体を溶解させる試験において、塩酸に磁性トナーを分散後3分時点での磁性体総含有量に対する磁性体の溶解率をS(質量%)、塩酸に磁性トナーを分散後15分時点での磁性体総含有量に対する磁性体の溶解率をS15(質量%)とした時、S及びS15が下記式を満足し、
0.5≦S≦10
40≦S15≦80
塩酸に磁性トナーを分散後30分時点での磁性体総含有量に対する磁性体の溶解率をS30(質量%)とした時、(S15−S)/(S30−S15)で表される塩酸に磁性トナーを分散後15分から30分までの磁性体の溶解量に対する塩酸に磁性トナーを分散後3分から15分までの磁性体の溶解量の割合Sが下記式を満足し、
1.2≦S[=(S15−S)/(S30−S15)]≦10
該磁性トナーの25℃、周波数1.0×10Hzにおける誘電正接(tanδ)が、2.0×10−3以上1.5×10−2以下の範囲であることを特徴とする磁性トナーに関する。
本発明によれば、使用環境によらず低温定着性に優れ、安定した画像濃度が得られ、画像欠陥の発生を抑制できる磁性トナーを得ることができる。特に低温環境のような過酷な環境下においても画像欠陥の発生を抑制することができる。
図1は、本発明の実施例に用いた画像形成装置の一例を示す。
図2は、現像部の拡大図である。
本発明におけるトナーの塩酸溶出について詳述する。
5mol/l塩酸に磁性トナーを分散した場合、トナー中の塩酸に溶解される成分が塩酸中に抽出される。磁性体として磁性酸化鉄を含有するような磁性トナーにおいては、抽出される主成分は磁性酸化鉄である。その他使用されている荷電制御剤及び着色剤が塩酸に可溶である場合はこれらも抽出されるが、通常磁性酸化鉄の含有量が他の成分と比較して極めて多いため、抽出成分はほとんどが磁性酸化鉄に由来するものとなる。
本発明においては塩酸で抽出する時間を変更することで、トナーの最表面から内部への磁性体の存在状態を推定することが出来る。即ち、5mol/l塩酸に磁性トナーを分散後3分時点までに抽出されるのはトナーの最表面部分に存在する磁性体である。そして、15分時点までに抽出される磁性体量は表面近傍からトナー中心に向けて存在する磁性体であり、30分時点までに抽出される磁性体量はさらにトナー中心に向けて存在する磁性体である。
本発明において、5mol/l塩酸に磁性トナーを分散後3分時点での磁性体総含有量に対する磁性体の溶解率(S)は0.5質量%以上10質量%以下である。そして、好ましくは5質量%以下である。このように最表面部分に存在する磁性体量が少ないことで、磁性体による吸湿の影響をほとんど受けなくなるため、トナーとして環境安定性に優れた帯電特性を得ることが出来る。更に、磁性一成分現像方式において現像スリーブと規制部材間のストレスを受けた場合でも、遊離磁性体の発生を低減することができ、遊離磁性体によるトナー担持体への汚染を抑制することが可能となる。Sが0.5質量%未満であると、リークサイトとして働く低抵抗成分である磁性体がトナー粒子の最表面にほとんど存在しないため、低湿環境下でのチャージアップが起こりやすくなり、安定した帯電特性が得られなくなる。またSが10質量%より大きくなると、高湿環境下で帯電量が低下しやすく、環境安定性が低下してしまう。また、遊離磁性体量の増加を抑制するのが難しくなるため、ドット再現性など、画質の低下を招き易くなる。
本発明において、5mol/l塩酸に磁性トナーを分散後15分時点での磁性体総含有量に対する磁性体の溶解率(S15)は40質量%以上80質量%以下である。そして、好ましくは45質量%以上75質量%以下である。S15はトナー表面近傍に存在する磁性体量に対応している。本発明においては、S15が上記範囲内となる程度にトナー表面近傍に磁性体を偏在させることで、耐ストレス性を飛躍的に向上させることが可能となる。
また、塩酸に磁性トナーを分散後15分から30分までの磁性体の溶解量に対する塩酸に磁性トナーを分散後3分から15分までの磁性体の溶解量の割合S[=(S15−S)/(S30−S15)]は1.2以上10以下であり、好ましくは1.5以上8以下である。溶解量の割合Sは表面近傍に存在する磁性体の量と、表層近傍からより内側に存在する磁性体の量との比率を表している。Sが小さい場合、特に1に近くなる場合は、磁性体が表面近傍から内部にかけて均一に分布していることを意味する。一方、Sが大きい場合は、より表面部分に磁性体が局在化している状態に対応している。本発明においては、この表面近傍での磁性体の存在状態を表すSを制御することが重要であり、この値を適正化することで、トナーの耐ストレス性と高画質安定化、更には定着性の両立を達成するものである。
15が40質量%未満、及びSが1.2未満となると、表面近傍に存在する磁性体量が少ない、又は表面近傍での存在状態が均一化することで、トナーの対ストレス性が低下し、長期使用によりトナー劣化を起こしやすくなる。またS15が80質量%超、及びSが10超になると、表面近傍に磁性体が集中するため、離型剤などのトナー表面への染み出しが阻害されるようになり、低温定着性の悪化や離型性の悪化に伴う定着部材の汚染を発生しやすくなる。
また、5mol/l塩酸に磁性トナーを分散後30分時点での磁性体総含有量に対する磁性体の溶解率S30は80質量%以上であることが好ましい。この場合には、磁性体の表面側への偏りが適度であり、高温環境下での耐ストレス性がより良好になる。
本発明では、上述の塩酸溶出で示されるように磁性体をトナー表面からある一定の距離に偏在させることで帯電均一性を高度に制御している。更に磁性体のトナー表面への露出抑制とワックスなどを磁性体の形成するシェルの内側に内包化し、環境安定性も高めることを可能にしている。
また、本発明においては、塩酸で磁性体を溶解した時の溶出割合を制御した上で、25℃、周波数1.0×10Hzで測定したトナーの誘電正接(tanδ)を2.0×10−3以上1.5×10−2以下の範囲に制御している。誘電正接を上記範囲とすることによって、環境に依存しない帯電の安定性及び均一性を得ることができる。誘電正接の値は、3.0×10−3以上1.0×10−2以下であることがより好ましい。
磁性体のような導電物質と結着樹脂のような非導電物質では、印加された交流電場に対する追従性が異なる。そのため、本発明のように磁性体がトナー中の一定の領域に偏在している場合、磁性体が全体に分散している場合に比べてトナーとして誘電分極をしづらくなり、誘電正接の値は大きくなると考えられる。
しかし、本発明の磁性トナーは、磁性体が偏在しているにもかかわらず、比較的に小さな誘電正接を有するものである。この理由は、磁性体の各粒子が可能な限り一次粒子まで微分散した上で、磁性体がトナー中に偏在しており、更にトナー粒子間においても磁性体の分散状態のばらつきが小さいという特殊な分散状態を有しているためと、発明者らは考えている。
このように磁性体がシェル構造を有するように偏在し、また個々の磁性体粒子に着目すると、それぞれの磁性体が一次粒子として分散しており、そして、各トナー粒子間の磁性体の分布状態に差がなく分散させることによって、トナーの磁気的拘束力、及び帯電性の均一安定化を図れる。また、低温低湿環境のような帯電性の制御に不利な条件においてもカブリのような画像弊害の発生を抑制し、さらに高温高湿下においても、良好なドット再現性を維持することができる。
トナーの誘電正接が2.0×10−3未満の場合、磁性体がトナー中の全体に均一分散している状態にあるものと考えられ、磁性体の偏在化により得られる耐ストレス性が低下する。このため、環境変動に依らない帯電の均一安定性や耐ストレス性に劣り、カブリなどの画像弊害が起こり易く、ドット再現性も低下する。
また、トナー中で磁性体が偏在していないため、環境変動の影響を受けやすくなり、保存性などの経時安定性に劣る。
トナーの誘電正接が1.5×10−2を超える場合、磁性体が過度に偏在している、或いは、トナー中での磁性体が一次粒子で分散していない、或いは、トナー粒子間における分散状態が不均一であると考えられる。この場合、過度に帯電を帯びやすくなり、カブリなどに弊害を及ぼし易い。更に、定着時のワックスの染み出しを阻害するため、低温定着性に劣る。また、トナー間での磁気的拘束力や帯電性ばらつきが多くなり、帯電の均一性に劣る。その結果、過酷な環境下における画像に弊害を起こしやすい。
上述した様に、本発明では、磁性体を微分散した状態で含有させることが重要であり、このためには、トナーの製造過程において、可能な限り磁性体の分散性を高めておくことが重要である。
また本発明においては、トナーの形状を制御することで更に安定した帯電特性を有するトナーとなり得る。トナーが真球状に近くなる、つまりは円形度を上げることによりいくつかの効果が得られる。1つ目の効果は、均一な帯電量分布を得られやすくなることで、環境変動及び繰り返しの使用に伴い特定の帯電量を有する粒子のみが消費される、いわゆる選択現像を低減できることであり、帯電量変化を抑制することが可能となる。2つ目の効果は、磁性一成分現像方式において現像スリーブと規制部材間のストレスを受けた場合でも、粉砕されて発生する微粉及び遊離磁性体の量を軽減することで、この微粉によるトナー担持体への汚染を抑制することが可能となる。このような形状制御を行うことで、上記の磁性体の存在状態を適正化することとあわせて、更に安定した帯電特性を有するトナーを得ることが可能となる。
本発明では、トナーの平均円形度が0.960以上であることが好ましい。平均円形度が0.960以上である場合には、上記した効果を十分に得ることができる。
また、本発明のトナーは、重量平均粒径が4〜10μmであることが好ましく、6〜9μmであることが好ましい。この程度の粒径を有するトナーにおいて、トナー粒子内に磁性体が偏在することで形成される磁性体層の存在状態が、特に安定するようになり、磁性体の存在量が密な部分と疎な部分とのバランスが特に良好となる。
本発明のトナーで使用される磁性体としては、従来公知の磁性材料が用いられる。磁性トナーに含まれる磁性材料としては、マグネタイト、マグヘマイト、フェライト等の酸化鉄、及び他の金属酸化物を含む酸化鉄;Fe、Co、Niのような金属あるいはこれらの金属とAl、Co、Cu、Pb、Mg、Ni、Sn、Zn、Sb、Be、Bi、Cd、Ca、Mn、Se、Ti、W、Vのような金属との合金;及びこれらの混合物等が挙げられる。
具体的には、四三酸化鉄(Fe)、三二酸化鉄(γ−Fe)、酸化鉄亜鉛(ZnFe)、酸化鉄イットリウム(YFe12)、酸化鉄カドミニウム(CdFe)、酸化鉄ガドリニウム(GdFe12)、酸化鉄銅(CuFe)、酸化鉄鉛(PbFe1219)、酸化鉄ニッケル(NiFe)、酸化鉄ネオジム(NdFe)、酸化鉄バリウム(BaFe1219)、酸化鉄マグネシウム(MgFe)、酸化鉄マンガン(MnFe)、酸化鉄ランタン(LaFeO)、鉄粉(Fe)、コバルト粉(Co)、ニッケル粉(Ni)等が挙げられる。本発明では磁性材料として、少なくとも磁性酸化鉄を含有し、必要に応じて一種又は二種以上の他の金属を任意に選択して使用することが可能である。
このような磁性酸化鉄は、窒素吸着法によるBET比表面積が、2m/g以上30m/g以下であるものが好ましく、特に3m/g以上28m/g以下であるものが好ましい。また、モース硬度が5以上7以下のものが好ましい。
また、磁性酸化鉄の形状としては、8面体、6面体、球状、針状、鱗片状などがあるが、8面体、6面体、球状、不定形の如き異方性の少ないものが画像濃度を高める上で好ましい。こういった形状は、SEMなどによって確認することができる。
磁性酸化鉄の粒度としては、0.03μm以上の粒径を有する粒子を対象とした粒度の測定において、個数平均粒径が0.10μm以上0.30μm以下であり、かつ0.10μm以下の粒子が40個数%以下であることが好ましく、より好ましくは30個数%以下である。
個数平均粒径が上記範囲内にある磁性酸化鉄では、画像の色味が赤味にシフトするのを抑制でき、画像として十分な黒色度を得ることができる。また、磁性酸化鉄の表面積が適度であるために良好な分散性が得られやすい。
またトナー中において、該磁性酸化鉄の0.10μm以下の粒子が40個数%以下であると、磁性酸化鉄微粒子の表面積が適度となり、良好な分散性が得られ、トナー中において凝集することが抑制される。その結果、より良好なトナーの帯電性が得られ、また、より高い着色力を得ることができるようになる。さらに30個数%以下とすると、その傾向はより高くなるため好ましい。
なお、0.03μm未満の磁性酸化鉄は、粒子径が小さいことに起因してトナー製造時に受ける応力が小さいため、トナー粒子の表面へ出る確率が低くなる。さらに、仮に粒子表面に露出してもリークサイトとして作用することはほとんど無く実質上問題とならない。そのため、本発明では、0.03μm以上の粒子に注目し、その個数%を規定するものである。
また、本発明においては、磁性酸化鉄微粒子中の0.30μm以上の粒子が40個数%以下であることが好ましく、10個数%以下であることがより好ましい。該磁性酸化鉄の0.30μm以上の粒子が10個数%以下であると、良好な着色力が得られ、より高い画像濃度が得られやすくなる。また、トナー粒子の表面近傍まで磁性体を存在させることや、各トナー粒子に均一に磁性体を分散させることがより容易になる。より好ましくは5個数%以下である。
本発明においては、前述の粒度分布の条件を満たすよう、磁性酸化鉄の製造条件を設定したり、予め粉砕及び分級の如き粒度分布の調整を行ったものを使用したりすることが好ましい。分級方法としては、例えば、遠心分離やシックナーといった沈降分離を利用したものや、例えばサイクロンを利用した湿式分級装置などの手段が好適である。
これらの磁性酸化鉄の79.6kA/m(1000エルステッド)印加での磁気特性は、抗磁力が1.5kA/m以上12kA/m以下、磁化の強さが30Am/kg以上120Am/kg以下(好ましくは40Am/kg以上80Am/kg以下)、残留磁化が1Am/kg以上10Am/kg以下のものが好ましい。
本発明においては残留磁化を5Am/kg以下とすることで、磁性酸化鉄の磁気凝集性が低減され、トナー製造時に磁性体の分散状態を制御しやすくなるためさらに好ましい。
また、トナーの79.6kA/m(1000エルステッド)印加での磁化の強さは、23.0Am/kg以上33.0Am/kg以下であることが帯電の均一性を得る上で好ましい。トナーの磁化の強さが上記の範囲内であれば、現像工程において像担持体への規制力が適度であり、均一な帯電を得やすい。また、トナーの磁気凝集を抑制でき、像担持体上で良好な流動性を確保でき、トナーの劣化抑制できる。
また、トナーの磁場79.6kA/m(1000エルステッド)で着磁した時の残留磁化が2.5Am/kg以下であることが良好な画像を得る上で好ましい。
なお、磁性体及びトナーの磁気特性は、25℃、外部磁場79.6kA/mの条件下において振動型磁力計、例えばVSM P−1−10(東英工業社製)を用いて測定することができる。
次に本発明におけるトナーの製造方法を説明する。
本発明のトナーは、粉砕法によって製造することも可能であるが、粉砕法では本発明の磁性体の存在状態を満足させるためには多段階の工程を経る必要があるため、収率やコストの面から不利である。
これに対して、水系媒体中で重合性単量体組成物を直接重合して得られるトナーの製造方法(以下、重合法と表記)においては、水系媒体との親和性の観点から極性−非極性成分との間に局在/分離が生じやすい。よって、本発明の磁性体構造を1段階で得ることが可能となり、好ましい。
水系媒体中での直接重合法によって製造する場合、磁性体として、均一且つ高度な疎水化処理を施した物を用いることが重要であり、トナー中における磁性体の所望の存在状態に容易に制御することが可能である。
更に製造過程における磁性体と重合性単量体の混合分散工程において、前工程として磁性体を解砕処理することで凝集物を減らし、更に磁性体の投入速度を制御することで重合性単量体中での磁性体の凝集を抑制し、1次粒子での分散を促進できる。
解砕処理する方法としては、ジェットミル、衝撃式粉砕機、ピンミル、ハンマーミル、メディアを用いたサンドミル、グレンミル、バスケットミル、ボールミル、サンドグラインダー、ビスコミルなどの解砕機がある。
具体的には重合性単量体量に対し、単位時間当たりの磁性体投入量を細かく制御することが重要となる。単位時間当たりの磁性体投入量を過度に少なくすると磁性体の分散性は向上するものの、生産性は低下する。逆に過度に多量に投入すると、生産面では有利になるものの、磁性体同士の凝集を抑制することが難しく、分散性で不利になる。
また、投入量は、重合性単量体の質量をE(kg)とし、磁性体の投入速度をC(kg/s)とした時のC/Eを指標として制御することが好適である。
本発明で規定される磁性体の分散状態を得るためには、C/Eが、2.0×10−4以上、3.0×10−3以下の範囲とすることが好ましく、2.0×10−4以上、2.0×10−3以下がより好ましく、2.0×10−4以上、1.0×10−3以下が更に好ましい。
このように磁性体の投入速度を制御することで、生産性を保ちつつも、本発明で求められるトナー中に偏在させた磁性体中での微分散状態を保つことが可能となる。
本発明において、磁性体は、疎水化処理されたものであることが好ましい。疎水化処理を調整することで、トナー中における磁性体の存在状態を厳密にコントロールできるようになり、本発明で規定されるような特異な分散状態を得るために効果がある。
磁性体表面をカップリング剤等で処理する方法としては、乾式処理と湿式処理の二つがある。本発明ではどちらの方法で行っても良いが、水系媒体中での湿式処理方法は、気相中での乾式処理に比べ、磁性体粒子同士の合一が生じにくい。また疎水化処理による磁性体間の帯電反発作用が働き、磁性体はほぼ一次粒子の状態でカップリング剤による表面処理されるようになるため好ましい。
本発明において磁性体の表面処理に使用できるカップリング剤としては、例えば、シランカップリング剤、チタンカップリング剤が挙げられる。より好ましく用いられるのはシランカップリング剤であり、一般式(A)
SiY (A)
[式中、Rはアルコキシ基を示し、mは1以上3以下の整数を示し、Yはアルキル基、ビニル基、メタクリル基、フェニル基、アミノ基、エポキシ基、メルカプト基又はこれらの誘導体を示し、nは1以上3以下の整数を示し、m+nは4である。]
で示されるものである。例えばビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシランを挙げることができる。
特に、式(B)
2p+1−Si−(OC2q+1 (B)
[式中、pは2以上20以下の整数を示し、qは1以上3以下の整数を示す]
で示されるアルキルトリアルコキシシランカップリング剤を使用して磁性体表面を疎水化処理するのが良い。
上記式におけるpが2より小さいと、疎水化処理は容易となるが、疎水性を十分に付与することが困難となることがある。またpが20より大きいと、疎水性は十分になるが、磁性体同士の合一が生じやすくなる。また、qが3より大きいと、シランカップリング剤の反応性が低下して疎水化が十分に行われにくくなることがある。
よって、式中のpが2以上20以下の整数(より好ましくは、3以上15以下の整数)を示し、qが1以上3以下の整数(より好ましくは、1又は2)を示すアルキルトリアルコキシシランカップリング剤を使用するのが好ましい。その処理量は処理前の磁性体100質量部に対して、0.05質量部以上20質量部以下が好ましく、更には0.1質量部以上10質量部以下とするのが良い。
本発明において、磁性体の疎水性を制御する方法として、上記のカップリング剤のpが異なる2種類以上のシランカップリング剤で処理する方法が挙げられる。このカップリング剤の種類及び処理量の割合を適宜調整することで、疎水化処理の程度に分布を有する磁性体を得ることが可能となる。
水系媒体中でカップリング剤を用いて疎水化処理方法としては、水系媒体中で適量の磁性体及びカップリング剤を撹拌する方法が挙げられる。
水系媒体とは、水を主要成分としている媒体である。具体的には、水系媒体として水そのもの、水に少量の界面活性剤を添加したもの、水にpH調整剤を添加したもの、水に有機溶剤を添加したものが挙げられる。界面活性剤としては、ポリビニルアルコールの如きノンイオン系界面活性剤が好ましい。界面活性剤は、水に対して0.1質量%以上5質量%以下添加するのが良い。pH調整剤としては、塩酸の如き無機酸が挙げられる。
撹拌は、例えば撹拌羽根を有する混合機(具体的には、アトライター、TKホモミキサーの如き高剪断力混合装置)を用い、水系媒体中で磁性体粒子が一次粒子になるように充分に行うのが良い。
こうして得られる磁性体は表面が均一に疎水化処理されているため、重合性単量体組成物中における分散性が非常に良好であり、磁性体の含有率が揃ったトナー粒子を得ることができるようになる。
磁性体として用いられる磁性酸化鉄は、例えば下記方法で製造される。
硫酸第一鉄水溶液などの第一鉄塩水溶液に、鉄成分に対して当量又は当量以上の水酸化ナトリウムの如きアルカリを加え、水酸化第一鉄を含む水溶液を調製する。調製した水溶液のpHを7以上(好ましくはpH8以上10以下)に維持しながら空気を吹き込み、水溶液を70℃以上に加温しながら水酸化第一鉄の酸化反応を行い、磁性酸化鉄粒子の芯となる種晶をまず生成する。
次に、種晶を含むスラリー状の液に、前に加えたアルカリの添加量を基準として約1当量の硫酸第一鉄を含む水溶液を加える。液のpHを6以上10以下に維持しつつ空気を吹込みながら水酸化第一鉄の反応を進め、種晶を芯にして磁性酸化鉄粒子を成長させる。酸化反応が進むにつれて液のpHは酸性側に移行していくが、液のpHは6未満にしない方が好ましい。酸化反応の終期に液のpHを調整し、磁性酸化鉄が一次粒子になるよう十分に撹拌する。カップリング剤を添加して十分に混合撹拌し、撹拌後に濾過し、乾燥し、軽く解砕することで疎水化処理磁性酸化鉄が得られる。好ましくは、酸化反応終了後、洗浄、濾過して得られた酸化鉄を、乾操せずに別の水系媒体中に再分散させた後、再分散液のpHを調整し、十分撹拌しながらシランカップリング剤を添加し、疎水化処理を行う。
いずれにせよ、水溶液中で生成した未処理の磁性酸化鉄を、乾燥工程を経る前の含水スラリーの状態で疎水化することが好ましい。これは、未処理の磁性酸化鉄をそのまま乾燥してしまうと粒子同士の凝集による合一が避けられず、こういった凝集状態の磁性酸化鉄に湿式疎水化処理を行っても均一な疎水化処理が難しいためである。
磁性酸化鉄の製造の際に第一鉄塩水溶液として用いることのできる第一鉄塩としては、一般的に、硫酸法チタン製造に副生する硫酸鉄、鋼板の表面洗浄に伴って副生する硫酸鉄の利用が可能であり、硫酸第一鉄以外には更に塩化鉄等が可能である。
水溶液法による磁性酸化鉄の製造方法では一般に反応時の粘度の上昇を防ぐこと、及び、硫酸鉄の溶解度を考慮して、鉄濃度0.5mol/リットル以上2mol/リットル以下の硫酸第一鉄水溶液が用いられる。硫酸鉄の濃度は一般に薄いほど製品の粒度が細かくなる傾向を有する。また、反応に際しては、空気量が多い程、そして反応温度が低いほど微粒化しやすい。
本発明においては、このようにして製造された疎水性磁性酸化鉄を使用することが好ましい。
本発明のトナーに用いる磁性酸化鉄は、結着樹脂100質量部に対して、10質量部以上200質量部以下用いることが好ましく、より好ましくは20質量部以上180質量部以下、更に好ましくは40質量部以上160質量部以下の範囲で用いる。磁性酸化鉄の配合量が上記の範囲内であれば、良好な着色力や現像性、定着性が得られる。また、トナー粒子中における磁性体の分散状態を制御しやすくなる。
トナー粒子中の磁性体の平均粒径及び粒度分布を決定する場合には、以下の測定方法により行う。
エポキシ樹脂中へ観察すべきトナー粒子を十分に分散させた後、温度40℃の雰囲気中で2日間硬化させ硬化物を得る。さらに、ミクロトームにより薄片状のサンプルを作成し、透過型電子顕微鏡(TEM)において倍率1万以上4万倍以下に拡大して観察を行い、視野中の100個の磁性体粒子の投影面積を測定した。測定された各粒子の投影面積に等しい円の相当径を磁性酸化鉄の粒子径として求めた。さらに、その結果を基に、0.03μm以上0.10μm以下の粒子と、0.30μm以上の粒子の個数%を計算した。
また、本発明に使用される重合性単量体系を構成する重合性単量体としては以下のものが挙げられる。
重合性単量体としては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−エチルスチレンの如きスチレン系単量体;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニルの如きアクリル酸エステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きメタクリル酸エステル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドが挙げられる。これらの重合性単量体は単独または混合して使用し得る。
本発明では上述の重合性単量体の中でも、スチレンまたはスチレン誘導体を単独、或いは、他の重合性単量体と混合して使用することが、トナーの現像特性及び耐久性の点から好ましい。
また、本発明の磁性トナーは定着性向上のために、離型剤を含有することが好ましい。離型剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対し1質量部以上30質量部以下であることが好ましい。より好ましくは、3質量部以上25質量部以下である。離型剤の含有量が1質量部未満では離型剤の添加効果が低下し、さらに、オフセット抑制効果も低下する。一方、30質量部を超えてしまうと長期間の保存性が低下し、磁性トナーの流動性の悪化や画像特性の低下につながる。また、離型剤成分の染み出しも起きやすくなり、特に高温高湿下での耐久性が低下する。さらに、多量の離型剤としてのワックスを内包するために、トナー形状がいびつになりやすくなる。
本発明のトナーに使用可能な離型剤としては、例えば低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス等の脂肪族炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックス等の脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物又はそれらのブロック共重合物;カルナバワックス、サゾールワックス、モンタン酸エステルワックス等の、脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックス等の、脂肪酸エステル類を一部又は全部を脱酸化したもの;パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸等の飽和直鎖脂肪酸類;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸等の不飽和脂肪酸類;ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコール等の飽和アルコール類;ソルビトール等の多価アルコール類;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミド等の脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド等の飽和脂肪酸ビスアミド類;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミド等の不飽和脂肪酸アミド類;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’−ジステアリルイソフタル酸アミド等の芳香族系ビスアミド類;ステアリン酸カルシウム、フウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等の脂肪族金属塩(一般に金属石けんといわれているもの);脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸等のビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;ベヘニン酸モノグリセリド等の、脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂の水素添加等によって得られる、ヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物;炭素数12以上の長鎖アルキルアルコール又は長鎖アルキルカルボン酸;等が挙げられる。
本発明において特に好ましく用いられる離型剤としては、脂肪族炭化水素系ワックスが挙げられる。このような脂肪族炭化水素系ワックスとしては、例えば、アルキレンを高圧化でラジカル重合し、又は低圧化でチーグラー触媒を用いて重合した低分子量のアルキレンポリマー;高分子量のアルキレンポリマーを熱分解して得られるアルキレンポリマー;一酸化炭素及び水素を含む合成ガスからアーゲ法により得られる炭化水素の蒸留残分から得られる合成炭化水素ワックス及びそれを水素添加して得られる合成炭化水素ワックス;これらの脂肪族炭化水素系ワックスをプレス発汗法、溶剤法、真空蒸留の利用や分別結晶方式により分別したもの;が挙げられる。
上記脂肪族炭化水素系ワックスの母体としての炭化水素としては、例えば、金属酸化物系触媒(多くは二種以上の多元系)を使用した一酸化炭素と水素の反応によって合成されるもの(例えばジントール法、ヒドロコール法(流動触媒床を使用)によって合成された炭化水素化合物);ワックス状炭化水素が多く得られるアーゲ法(同定触媒床を使用)により得られる炭素数が数百ぐらいまでの炭化水素;エチレン等のアルキレンをチーグラー触媒により重合した炭化水素;が挙げられる。このような炭化水素の中でも、本発明では、分岐が少なくて小さく、飽和の長い直鎖状炭化水素であることが好ましく、特にアルキレンの重合によらない方法により合成された炭化水素が好ましい。
本発明において離型剤として使用できるワックスの具体的な例としては、ビスコール(登録商標)330−P、550−P、660−P、TS−200(三洋化成工業社)、ハイワックス400P、200P、100P、410P、420P、320P、220P、210P、110P(三井化学社)、サゾールH1、H2、C80、C105、C77(シューマン・サゾール社)、HNP−1、HNP−3、HNP−9、HNP−10、HNP−11、HNP−12(日本精鑞株式会社)、ユニリン(登録商標)350、425、550、700、ユニシッド(登録商標)、ユニシッド(登録商標)350、425、550、700(東洋ペトロライト社)、木ろう、蜜ろう、ライスワックス、キャンデリラワックス、カルナバワックス(株式会社セラリカNODAにて入手可能)等が挙げられる。
本発明では、重合性単量体系に樹脂を添加して重合しても良い。例えば、単量体では水溶性のため水性懸濁液中では溶解して乳化重合を起こすため使用できないアミノ基、カルボン酸基、水酸基、スルホン酸基、グリシジル基、ニトリル基の如き親水性官能基含有の単量体成分をトナー中に導入したい時には、これらとスチレンあるいはエチレン等ビニル化合物とのランダム共重合体、ブロック共重合体、あるいはグラフト共重合体の如き共重合体の形にして、あるいはポリエステル、ポリアミドの如き重縮合体、ポリエーテル、ポリイミンの如き重付加重合体の形で使用が可能となる。こうした極性官能基を含む高分子重合体をトナー中に共存させると、前述のワックス成分を相分離させ、より内包化が強力となり、耐オフセット性、耐ブロッキング性、低温定着性の良好なトナーを得ることができる。その使用量としては、結着樹脂(或いは重合性単量体)100質量部に対して1質量部以上20質量部以下が好ましい。またこれら極性官能基を含む高分子重合体としては、メインピーク分子量が3000以上のものが好ましく用いられる。分子量3000未満、特に2000以下では、重合体が表面付近に集中し易いことから、現像性、耐ブロッキング性等に悪い影響が起こり易くなり好ましくない。また、単量体を重合して得られるトナーの分子量範囲とは異なる分子量の重合体を単量体中に溶解して重合すれば、分子量分布の広い、耐オフセット性の高いトナーを得ることができる。
本発明のトナーには、帯電特性を安定化するために荷電制御剤を配合しても良い。荷電制御剤としては、公知のものが利用できるが、特に帯電スピードが速く、且つ、一定の帯電量を安定して維持できる荷電制御剤が好ましい。
さらに、直接重合法を用いてトナーを製造する場合には重合阻害性が低く、水系分散媒体への可溶化物が実質的にない荷電制御剤が特に好ましい。具体的な化合物としては、ネガ系荷電制御剤としてサリチル酸、アルキルサリチル酸、ジアルキルサリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸の如き芳香族カルボン酸の金属化合物、アゾ染料もしくはアゾ顔料の金属塩または金属錯体、スルホン酸又はカルボン酸基を側鎖に持つ高分子型化合物、ホウ素化合物、尿素化合物、ケイ素化合物、カリックスアレーンが挙げられる。ポジ系荷電制御剤として四級アンモニウム塩、その四級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物、グアニジン化合物、ニグロシン系化合物、イミダゾール化合物が挙げられる。これらの荷電制御剤は、結着樹脂(或いは重合性単量体)100質量部に対して0.5質量部以上10質量部以下使用することが好ましい。しかしながら、本発明のトナーにおいては、荷電制御剤の添加は必須ではなく、現像剤の層圧規制部材や現像剤担持体との摩擦帯電を積極的に利用してトナーの帯電を行うこともできる。
より具体的には、負帯電用として、例えばSpilon Black TRH、T−77、T−95(保土谷化学社)、BONTRON(登録商標)S−34、S−44、S−54、E−84、E−88、E−89(オリエント化学社)がより好ましいものとして挙げられ、正帯電用として、例えばTP−302、TP−415(保土谷化学社)、BONTRON(登録商標)N−01、N−04、N−07、P−51(オリエント化学社)、コピーブルーPR(クラリアント社)が好ましいものとして挙げられる。
本発明においては、磁性体粒子に着色剤としての機能を兼ねさせても良いが、磁性酸化鉄微粒子以外の他の着色剤を併用しても良い。併用し得る着色材料としては、磁性あるいは非磁性無機化合物、公知の染料及び顔料が挙げられる。具体的には、例えば、コバルト、ニッケルの如き強磁性金属粒子、またはこれらにクロム、マンガン、銅、亜鉛、アルミニウム、希土類元素を加えた合金、ヘマタイト、チタンブラック、ニグロシン染料/顔料、カーボンブラック、フタロシアニンが挙げられる。これらもまた、表面を処理して用いても良い。
本発明のトナーを重合法で製造する際には、重合反応時に半減期0.5時間以上30時間以下である重合開始剤を、重合性単量体100質量部に対して0.5質量部以上20質量部以下の添加量で用いて重合反応を行うと、分子量1万以上10万以下の間に極大値を有する重合体を得、トナーに望ましい強度と適当な溶融特性を与えることができる。重合開始剤の例としては、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリルの如きアゾ系またはジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、クメンヒドロパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイドの如き過酸化物系重合開始剤が挙げられる。
本発明では、架橋剤を添加しても良く、好ましい添加量としては、重合性単量体100質量部に対しての0.001質量部以上15質量部以下である。
次に、直接重合法の1つである懸濁重合法によるトナーの製造について説明する。懸濁重合法では重合性単量体中に、磁性体、必要に応じて着色剤、離型剤、重合体、可塑剤、荷電制御剤、架橋剤等のトナーとして必要な成分及びその他の添加剤、例えば重合反応で生成する重合体の粘度を低下させるために入れる有機溶媒、分散剤等を適宜加える。その後、ホモジナイザー、ボールミル、コロイドミル、超音波分散機等の分散機に依って均一に溶解または分散させる。こうして得られた重合性単量体組成物を、分散安定剤を含有する水系媒体中に懸濁する。この時、高速撹拌機もしくは超音波分散機のような高速分散機を使用して一気に所望のトナー粒子のサイズとするほうが、得られるトナー粒子の粒径がシャープになる。重合開始剤の添加時期としては、重合性単量体に他の添加剤を添加する時に同時に加えても良いし、水系媒体中に懸濁する直前に混合しても良い。また、造粒直後、重合反応を開始する前に重合性単量体あるいは溶媒に溶解した重合開始剤を加えることもできる。
造粒後は通常の撹拌機を用いて、粒子状態が維持され且つ粒子の浮遊、沈降が防止される程度の撹拌を行えば良い。
懸濁重合法においては、分散安定剤として公知の界面活性剤や有機分散剤、無機分散剤を使用できる。中でも無機分散剤が、超微粉を生じ難く、また、その立体障害性により分散安定性を得ているので反応温度を変化させても安定性が崩れ難く、洗浄も容易であるので、好ましく使用できる。こうした無機分散剤の例としては、燐酸カルシウム、燐酸マグネシウム、燐酸アルミニウム、燐酸亜鉛の如き燐酸多価金属塩;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムの如き炭酸塩;メタ硅酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウムの如き無機塩;水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、シリカ、ベントナイト、アルミナの如き無機酸化物が挙げられる。
これら無機分散剤を用いる場合には、そのまま使用しても良いが、より細かい粒子を得るため、水系媒体中にて該無機分散剤粒子を生成させることができる。例えば燐酸カルシウムの場合、高速撹拌下、燐酸ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液とを混合して、水不溶性の燐酸カルシウムを生成させることができ、より均一で細かな分散が可能となる。この時、同時に水溶性の塩化ナトリウム塩が副生するが、水系媒体中に水溶性塩が存在すると、重合性単量体の水への溶解が抑制されて、乳化重合に依る超微粒トナーが発生し難くなるので、より好都合である。但し、この塩化ナトリウム塩は重合反応終期に残存重合性単量体を除去する時には障害となることから、水系媒体を交換するか、イオン交換樹脂で脱塩したほうが良い。無機分散剤は、重合終了後、酸あるいはアルカリで溶解して、ほぼ完全に取り除くことができる。
これらの分散安定剤は、重合性単量体100質量部に対して、0.2質量部以上20質量部以下を単独でまたは2種類以上組み合わせて使用することが好ましい。平均粒径が5μm以下である様な、より微粒化されたトナーを目的とする場合には、0.001質量部以上0.1質量部以下の界面活性剤を併用しても良い。
界面活性剤としては、例えばドデシルベンゼン硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウムが挙げられる。
前記重合工程においては、重合温度は40℃以上、一般には50℃以上90℃以下の温度に設定して重合を行うことが好ましい。この温度範囲で重合を行うと、離型剤の内包化がより良好となる。重合反応終期に、残存する重合性単量体を消費するために、反応温度を90℃以上150℃以下にまで上げることも好適な手法である。
また、本発明のトナーを粉砕法により製造する場合は、公知の方法が用いることができる。例えば結着樹脂、磁性体、及び必要に応じて他の添加剤をヘンシェルミキサー、ボールミルの如き混合機により十分混合し、ニーダー、エクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融、捏和及び練肉して樹脂類を互いに相溶せしめ、溶融混練物を冷却固化する。その後、固化物を粉砕し、粉砕物を分級することによりトナー粒子を得る方法が好ましい。このトナー粒子と後述する流動性向上剤等の外添剤とをヘンシェルミキサーの如き混合機により必要に応じて混合することにより、トナーを得ることができる。
以下に、粉砕法にてトナーを製造する際に一般的に使用できる装置の例を挙げる。但し、これらに限定されるものではない。表1にはトナー製造用粉砕装置の例を、表2にはトナー製造用分級装置の例を、表3にはトナー製造用篩装置の例を、表4にはトナー製造用混合装置の例を、表5にはトナー製造用混練装置の例を、それぞれ挙げる。
Figure 0004510927
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本発明において、トナーの円形度を制御するためには、機械的衝撃力を加える方法で粉砕することが好ましい。機械的衝撃力を与える処理としては、例えば川崎重工業(株)製粉砕機KTM、ターボ工業(株)製ターボミルのごとき機械式粉砕機を用いる方法、及びホソカワミクロン社製のメカノフュージョンシステムや、奈良機械製作所製のハイブリダイゼーションシステム等の装置により処理する方法が挙げられる。これらの装置をそのまま、あるいは適宜改良して使用することが可能である。このような機械的衝撃を与える際の条件を制御することにより、トナーの円形度を制御することが可能となる。
尚、本発明のトナーを製造するに当たって、分級はトナー粒子生成後の任意の時期に行うことができ、例えば外添剤との混合後に分級を行っても良い。
本発明のトナーは、トナー粒子に、トナーの種類に応じた種々の材料を外添して用いられる。外添される材料(外添剤)としては、例えば無機微粉体等のようにトナーの流動性を向上させる流動性向上剤や、金属酸化物微粒子等のようにトナーの帯電性を調整するための導電性微粉体等が挙げられる。
上記流動性向上剤としては、トナー粒子に外添することによりトナーの流動性を向上し得るものが挙げられる。このような流動性向上剤としては、例えば湿式製法シリカ、乾式製法シリカの如き微粉末シリカ、微粉末酸化チタン、微粉末アルミナ;これらをシランカップリング剤、チタンカップリング剤、シリコーンオイル等により表面処理を施した処理シリカ、処理酸化チタン、処理アルミナ;等が挙げられる。
流動性向上剤は、BET法で測定した窒素吸着による比表面積が30m/g以上であることが好ましく、50m/g以上であることがより好ましい。流動性向上剤は、流動性向上剤の種類によって異なるが、例えばトナー粒子100質量部に対して0.01質量部以上8質量部以下用いることが好ましく、0.1質量部以上4質量部以下用いることがより好ましい。
好ましい流動性向上剤としては、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成された微粉体であり、乾式法シリカ又はヒュームドシリカと称されるものである。このようなシリカは、例えば、四塩化ケイ素ガスの酸素、水素中における熱分解酸化反応を利用するもので、基礎となる反応式は次のような式(3)で示されるものである。
SiCl+2H+O→SiO+4HCl (3)
この製造工程において、例えば塩化アルミニウム又は塩化チタンの如き他の金属ハロゲン化合物をケイ素ハロゲン化合物と共に用いることによってシリカと他の金属酸化物の複合微粉体を得ることも可能であり、本発明で流動性向上剤として利用されるシリカ微粉体はそれらも包含する。その粒径は、平均一次粒径として0.001μm以上2μm以下の範囲内であることが好ましく、特に0.002μm以上0.2μm以下の範囲内であることがより好ましい。
ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成された市販のシリカ微粉体としては、例えば以下のような商品名で市販されているもの、すなわちAEROSIL(日本アエロジル社)130、200、300、380、TT600、MOX170、MOX80、COK84;Ca−O−SiL(CABOT Co.社)M−5、MS−7、MS−75、HS−5、EH−5;Wacker HDK N 20(WACKER−CHEMIE GMBH社)V15、N20E、T30、T40;D−C Fine Silica(ダウコーニングCO.社);Fransol(Fransil社)等が挙げられる。
本発明では、上記シリカ微粉体は、疎水化処理されていることが好ましい。また上記シリカ微粉体は、メタノール滴定試験によって測定される疎水化度が30度以上80度以下の範囲の値を示すようにシリカ微粉体を処理したものが、環境変動に対しても安定したトナー物性を発現させる上で特に好ましい。なお上記疎水化度は、水中で撹拌されている所定量のシリカ微粉体にメタノールを滴下し、シリカ微粉体の沈降終了時におけるメタノール及び水の液状混合物中におけるメタノールの百分率として表される。シリカ微粉体の疎水化方法としては、例えばシリカ微粉体と反応し、又はシリカ微粒子に物理吸着する有機ケイ素化合物やシリコーンオイルでシリカ微粒子を化学的に処理する方法が挙げられる。より好ましくは、有機ケイ素化合物による疎水化処理である。ここで、上記有機ケイ素化合物としては、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサン、及び1分子当り2個から12個のシロキサン単位を有し末端に位置する単位においてSiに結合する水酸基を有するジメチルポリシロキサン等が挙げられる。これらは一種あるいは二種以上の混合物で用いられる。
シリカ微粉体の疎水化処理においては、上記有機ケイ素化合物の中でもさらに窒素原子を有するシランカップリング剤の一種又は二種以上を用いることが可能である。このような含窒素シランカップリング剤としては、例えばアミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジプロピルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、モノブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジオクチルアミノプロピルジメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルジメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルモノメトキシシラン、ジメチルアミノフェニルトリエトキシシラン、トリメトキシシリル−γ−プロピルフェニルアミン、トリメトキシシリル−γ−プロピルベンジルアミン等が挙げられる。
本発明において、好ましいシランカップリング剤としてはヘキサメチルジシラザン(HMDS)が挙げられる。
また、シリカ微粉体の疎水化処理で好ましく使用されるシリコーンオイルとしては、25℃における粘度が0.5mm/s以上10000mm/s以下であることが好ましく、1mm/s以上1000mm/s以下であることがより好ましく、10mm/s以上200mm/s以下であることがより一層好ましい。また、特に好ましいシリコーンオイルとしては、例えばジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、α−メチルスチレン変性シリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイルが挙げられる。
シリコーンオイルを用いるシリカ微粉体の表面疎水化処理の方法としては、例えばシランカップリング剤で処理されたシリカ微粉体とシリコーンオイルとをヘンシェルミキサーの如き混合機を用いて直接混合する方法;ベースとなるシリカ微粉体にシリコーンオイルを噴霧する方法;適当な溶剤にシリコーンオイルを溶解又は分散せしめた後、シリカ微粉体を加え混合し溶剤を除去する方法;が挙げられる。
シリコーンオイルによってシリカ微粉体の表面疎水化処理を行う場合では、シリコーンオイルの処理後にシリカ微粉体を不活性ガス中で200℃以上(より好ましくは250℃以上)に加熱し、表面のコートを安定化させることがより好ましい。
本発明においては、シリカ微粉体の表面疎水化処理に、前述したシランカップリング剤及びシリコーンオイルの両方を用いることが可能である。このような表面疎水化処理方法としては、シリカ微粉体を予めシランカップリング剤で処理した後にシリコーンオイルで処理する方法、又はシリカ微粉体をシランカップリング剤とシリコーンオイルで同時に処理する方法等が挙げられる。
さらに、本発明中のトナーには、必要に応じて流動性向上剤以外の外添剤を添加してもよい。
例えば、クリーニング性を向上させる等の目的で、一次粒径が30nmを超える微粒子、より好ましくは一次粒径が50nm以上で球状に近い無機微粒子が好ましい。これらの無機微粒子は、BET比表面積が、50m/g未満であることが好ましく、30m/g未満であることがより好ましい。または有機微粒子をさらにトナー母粒子に添加することも好ましい形態の一つである。例えば球状のシリカ粒子、球状のポリメチルシルセスキオキサン粒子、球状の樹脂粒子を用いるのが好ましい。
更に、他の添加剤、例えばポリフッ化エチレン粉末、ステアリン酸亜鉛粉末、ポリフッ化ビニリデン粉末の如き滑剤粉末;または酸化セリウム粉末、炭化硅素粉末、チタン酸ストロンチウム粉末の如き研磨剤;ケーキング防止剤;または例えばカーボンブラック粉末、酸化亜鉛粉末、酸化スズ粉末の如き導電性付与剤;また、逆極性の有機微粒子、及び無機微粒子を現像性向上剤として少量加えることもできる。これらの添加剤も、その表面を疎水化処理して用いることも可能である。
上述の如き流動性向上剤以外の外添剤は、トナー粒子100質量部に対して0.1質量部以上5質量部以下使用するのが好ましく、より好ましくは0.1質量部以上3質量部以下である。
次に、本発明のトナーを用いることのできる画像形成装置について説明する。図1は画像形成装置の構成を示す模式的断面図であり、図2は図1の現像装置部分の構成を示す模式的断面図である。図の画像形成装置は一成分磁性トナーを用いた現像方式を採用した電子写真装置であり、100は静電荷像担持体(感光ドラム)で、その周囲に一次帯電ローラー117、現像器140、転写帯電ローラー114、クリーナー116、レジスタローラー124等が設けられている。感光ドラム100は一次帯電ローラー117によって、例えば−700Vに帯電される(印加電圧は交流電圧(Vpp)2.0kV、直流電圧(Vdc)−700V)。そして、レーザー発生装置121によりレーザー光123を感光ドラム100に照射することによって露光され、形成されるべき画像に応じた静電潜像が感光ドラム100上に形成される。感光ドラム100上に形成された静電潜像は現像器140によって一成分磁性現像剤で現像され、転写材を介して感光体に当接された転写ローラー114により転写材上へ転写される。トナー画像をのせた転写材は搬送ベルト125により定着器126へ運ばれ転写材上に定着される。また、一部感光体上に残されたトナーはクリーニング手段116によりクリーニングされる。現像器140は、図2で示されるように感光ドラム100に近接してアルミニウム、ステンレスの如き非磁性金属で作られた円筒状のトナー担持体102(以下現像スリーブと称す)を有する。感光ドラム100と現像スリーブ102との間隙は図示されないスリーブ/感光ドラム間隙保持部材等により所定距離(例えば約300μm)に維持されている。現像スリーブ内にはマグネットローラー104が現像スリーブ102と同心的に固定、配設されている。但し現像スリーブ102は回転可能である。マグネットローラー104には図示のように複数の磁極が具備されており、S1は現像、N1はトナーコート量規制、S2はトナーの取り込み/搬送、N2はトナーの吹き出し防止に影響している。トナーは、トナー塗布ローラー141によって、現像スリーブ102に塗布され、付着して搬送される。搬送されるトナー量を規制する部材として、弾性ブレード103が配設されている。現像領域に搬送されるトナー量は、弾性ブレード103の現像スリーブ102に対する当接圧により制御される。現像領域では、感光ドラム100と現像スリーブ102との間に直流及び交流の現像バイアスが印加され、現像スリーブ上現像剤は静電潜像に応じて感光ドラム100上に飛翔し可視像となる。
本発明における各物性の測定法を以下に詳述する。
(1)トナーの重量平均粒径(D4)の測定方法
粒度分布については、種々の方法によって測定できるが、本発明においてはコールターカウンターのマルチサイザーを用いて行う。
測定装置としてはコールターカウンターのマルチサイザーII型(コールター社製)を用い、個数分布,体積分布を出力するインターフェイス(日科機製)及び解析用コンピューターを接続し、電解液は特級または1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。測定法としては上記電解水溶液150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を5ml加え、さらに測定試料を20mg加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で3分間分散処理を行い、上記コールターカウンターのマルチサイザーII型により、アパーチャーとしてトナー粒径を測定するときは、100μmアパーチャーを用いて測定する。得られた測定結果に基づき、重量平均粒径(D4)を計算する。
(2)トナー平均円形度の測定
トナーの平均円形度は、フロー式粒子像測定装置「FPIA−2100」(シスメックス社製)を用いて測定する。詳細は以下の通りである。
先ず、円形度を次式より算出する。
円形度=(粒子投影面積と同じ面積の円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)
ここで、「粒子投影面積」とは二値化された粒子像の面積であり、「粒子投影像の周囲長」とは該粒子像のエッジ点を結んで得られる輪郭線の長さである。測定は、512×512の画像処理解像度(0.3μm×0.3μmの画素)で画像処理した時の粒子像の周囲長を用いる。
本発明における円形度は粒子の凹凸の度合いを示す指標であり、粒子が完全な球形の場合に1.00を示し、表面形状が複雑になる程、円形度は小さな値となる。
また、円形度頻度分布の平均値を意味する平均円形度Cは、粒度分布の分割点iでの円形度をci、測定粒子数をmとすると、下記式(1)から算出される。
Figure 0004510927
具体的な測定方法としては、容器中に予め不純固形物などを除去したイオン交換水10mlを用意し、その中に分散剤として界面活性剤、好ましくはドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩を加えた後、更に測定試料を0.02g加え、分散させる。分散させる手段としては、発振周波数50kHzの発振器2個を位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150型」(日科機バイオス社製)を用い、2分間分散処理を行い、測定用の分散液とする。その際、該分散液の温度が40℃以上とならない様に適宜冷却する。また、円形度のバラツキを抑えるため、フロー式粒子像分析装置FPIA−2100の機内温度が26℃以上27℃以下になるよう装置の設置環境を23℃±0.5℃にコントロールする。更に、一定時間おきに、好ましくは2時間おきに2μmラテックス粒子を用いて自動焦点調整を行う。
トナー粒子の円形度測定には、前記フロー式粒子像測定装置を用い、測定時のトナー粒子濃度が約5000個/μlとなる様に該分散液濃度を再調整して計測する。計測後、このデータを用いて、円相当径2μm未満のデータをカットして、トナーの平均円形度を求める。尚、円相当径は、以下のようにして算出される値である。
円相当径=(粒子投影面積/π)1/2×2
本発明で用いている測定装置である「FPIA−2100」は、従来トナーの形状を観察するために用いられていた「FPIA−1000」と比較して、シースフローの薄層化(7μm→4μm)及び処理粒子画像の倍率の向上を実現している。さらに取り込んだ画像の処理解像度を向上(256×256→512×512)させた装置であり、トナーの形状測定の精度が向上した装置である。
(3)磁性体溶解量の測定方法
本発明において、5mol/l塩酸にトナーを分散させた際の磁性体溶解量は下記のようにして測定する。
1)トナー25mgを4サンプル分精秤する。
2)サンプルビンに試料を入れ、5mol/l塩酸100mlを加えたものを4サンプル準備する。それぞれをスターラーで撹拌しながら、それぞれ3分間、15分間、30分間、及び、一晩(24時間)試料を分散させ、磁性体を溶解し、抽出を行う。
3)所定時間経過後、速やかに溶解後の溶液をサンプル処理フィルター(ポアサイズ0.2μm以上0.5μm以下、例えばマイショリディスクH−25−2(東ソー社製)が使用できる。)でろ過する。その後、ろ液に対して、分光光度計(例えば、島津製作所 UV−3100PC)により波長338nmにおける吸光度を測定する。又、このとき対照セルにはトナーを溶解していない10mol/l塩酸を入れておく。なお吸光度は、試料セルに光を入射させたときの入射光の強さIと、透過光の強さIの比である透過率I/Iの逆数の常用対数、すなわちlog(I/I)で表される。
・測定条件
スキャン速度:中速
スリット幅:0.5nm
サンプリングピッチ:2nm
測定範囲:600nm乃至250nm
磁性体総含有量はに対する3分時点、15分時点、30分時点での磁性体の溶解率は、一晩放置後(磁性体が完全に溶解している)のサンプルのろ液の波長338nmにおける吸光度に対する、3分間、15分間、30分間抽出を行ったサンプルのろ液の波長338nmにおける吸光度の割合によって算出される。
(4)磁性体の粒径測定
磁性体の個数平均粒径は、レーザー回折式粒度分布計(堀場製作所株式会社製)を用いて測定する。
(5)トナーの誘電正接の測定方法
磁性トナーを1g秤量し、20kPaの荷重を1分間かけて、直径25mm,厚さ1.5±0.5mmの円盤状の測定試料に成型する。
この測定試料を直径25mmの誘電率測定治具(電極)を装着したARES(TA Instruments社製)に装着し、25℃にて250g/cmの荷重をかけた状態で、4284AプレシジョンLCRメーター(ヒューレット・パッカード社製)を用いて、周波数1.0×10Hzにおける複素誘電率を測定する。その測定値より誘電正接(tanδ=ε”/ε’)を算出する。
以下、本発明を製造例及び実施例により具体的に説明するが、これは本発明をなんら限定するものではない。尚、以下の配合における部数は全て質量部である。
<磁性酸化鉄の製造例1>
硫酸第一鉄水溶液中に、鉄イオンに対して1.0当量以上1.1当量以下の苛性ソーダ溶液(Feに対しP換算で1質量%のヘキサメタリン酸ナトリウムを含有)を混合し、水酸化第一鉄を含む水溶液を調製した。水溶液をpH9に維持しながら、空気を吹き込み、80℃以上90℃以下で酸化反応を行い、種晶を生成させるスラリー液を調製した。
次いで、このスラリー液に当初のアルカリ量(苛性ソーダのナトリウム成分)に対し0.9当量以上1.2当量以下となるよう硫酸第一鉄水溶液を加えた後、スラリー液をpH8に維持して、空気を吹込みながら酸化反応を進める。酸化反応の終期にpHを約6に調整し、シランカップリング剤として、n−CSi(OCH及びn−C17Si(OCを磁性酸化鉄100部に対しそれぞれ0.6部、0.9部添加し、十分に撹拌した。生成した疎水性酸化鉄粒子を常法により洗浄、濾過、乾燥し、次いで凝集している粒子を解砕処理し、磁性酸化鉄1を得た。磁性酸化鉄1の個数平均粒径は0.25μm、磁場79.6kA/m(1000エルステッド)で着磁した時の磁化の強さ及び残留磁化が68.6Am/kg、3.7Am/kgであった。
<磁性酸化鉄の製造例2乃至9>
表6に示すように処理剤の種類及び添加量を変更した以外は同様にして、磁性酸化鉄2乃至9を得た。得られた磁性酸化鉄の物性を表6に示す。
<磁性酸化鉄の製造例10>
磁性酸化鉄の製造例1において、シランカップリング剤を添加しない以外は同様に行い、表6に示す磁性酸化鉄10を得た。
<磁性トナー1の製造>
イオン交換水709部に0.1mol/リットル−NaPO水溶液451部を投入し60℃に加温した後、1.0mol/リットル−CaCl水溶液67.7部を徐々に添加してCa(POを含む水系媒体を得た。
一方、下記の処方をアトライター(三井三池化工機(株))を用いて均一に分散混合した。
・スチレン 74部
・n−ブチルアクリレート 26部
・飽和ポリエステル樹脂 3部
(モノマー構成:ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物/テレフタル酸/イソフタル酸、酸価:12mgKOH/g、Tg:69℃、Mn:4200、Mw:11000)
・負荷電性制御剤 2部
(T−77:モノアゾ染料系のFe化合物(保土ヶ谷化学工業社製))
・磁性酸化鉄1 90部
尚、磁性酸化鉄に関しては、他の材料と混合する前に前処理としてボールミルによる解砕を行った。また、分散混合時には、重合単量体質量E(kg)に対する磁性酸化鉄1の平均投入速度C(kg/s)の割合C/Eの値を平均2.7×10−4に制御した。
これらの混合物を60℃に加温し、そこに炭化水素ワックス(C105(サゾール社製)、DSC吸熱メインピーク温度:105℃)10部を混合溶解し、これに重合開始剤としてブチルパーオキサイド2質量部を溶解して重合性単量体組成物を得た。
前記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、60℃、N雰囲気下においてクレアミックス(エム・テクニック社製)にて12,000rpmで15分間撹拌し、造粒した。その後パドル撹拌翼で撹拌しつつ、80℃で1時間反応させた。その後液温を80℃とし更に10時間撹拌を続けた。反応終了後、懸濁液を冷却し、塩酸を加えてCa(POを溶解し、濾過、水洗、乾燥してトナー粒子を得た。
このトナー粒子100部と、ヘキサメチルジシラザンで処理した後、更にシリコーンオイルで処理した処理後のBET比表面積が140m/gの疎水性シリカ微粉体1.2部とをヘンシェルミキサー(三井三池化工機(株))で混合して、磁性トナー1(重量平均粒径6.5μm)を得た。磁性トナー1の物性を表8に示す。
<磁性トナー2乃至9の製造>
磁性トナー1の製造例において、磁性酸化鉄の種類、及び磁性体の投入速度を表すC/Eを変更したこと以外は上記磁性トナー1製造と同様にして、磁性トナー2乃至9を得た。磁性トナー2乃至9の製造条件を表7に示す。また、磁性トナー2乃至9の物性を表8に示す。
<比較用磁性トナー1乃至3、6乃至9の製造例>
磁性トナー1の製造例において、磁性酸化鉄の種類、及び磁性体の解砕工程の有無、更に磁性体の投入速度を表すC/Eを変更した以外は上記磁性トナー1の製造と同様にして、比較用磁性トナー1乃至3、及び6乃至9を得た。比較用磁性トナー1乃至3、及び6乃至9の製造条件を表7に示す。また、比較用磁性トナー1乃至3、及び6乃至9の物性を表8に示す。
<比較用磁性トナー4の製造例>
磁性トナー1の製造例において、下記極性化合物を0.1部添加した以外は上記磁性トナー1の製造と同様にして、比較用磁性トナー4を得た。比較用磁性トナー4の物性を表8に示す。
Figure 0004510927
(n=9、x:y:z=50:40:10、A=−CHCH−、R=メチル基、ピーク分子量(Mp)=3000の化合物)
<比較用磁性トナー5の製造例>
・結着樹脂 100部
(スチレンと2−エチルヘキシルアクリレートとからなる重合体、Mw:26万、Mn:1.5万)
・磁性酸化鉄10 90部
・負荷電性制御剤 2部
(T−77:モノアゾ染料系のFe化合物(保土ヶ谷化学工業社製))
・炭化水素ワックス 3部
(C105(サゾール社製)、DSC吸熱メインピーク温度:105℃)
上記の原材料をヘンシェルミキサーで3分間混合した後、160℃に加熱された二軸エクストルーダーPCM−30で溶融混練し、冷却ベルト(冷却水15℃)により冷却後、混合物をハンマーミルで粗粉砕した。この粗粉砕物をターボミル(ターボ工業社製)で微粉砕し、得られた微粉砕物を風力分級機で分級して重量平均粒径6.3μmの比較用磁性トナー5を得た。
<実施例1>
磁性トナー1を用いて以下の評価を行った。評価結果を表9に示す。
画像形成装置として、プロセススピードを240mm/sに改造したLBP3000(14枚/分、Canon社製)を用いた。高温高湿環境下(32.5℃、80%RH)において、印字率を3%とした横線画像を間欠モードにて2000枚画出しすることにより耐久試験を行った。なお、記録媒体としてゼロックス社製レター紙(75g/m)を使用した。
[画像濃度]
2000枚画出し後にベタ画像を形成し、このベタ画像の濃度をマクベス反射濃度計(マクベス社製)にて測定した。
A:1.40以上。
B:1.35以上1.40未満。
C:1.30以上1.35未満。
D:1.30未満。
[ドット再現性]
2000枚画出し後に、孤立した1ドットのハーフトーンパターンをプリントし、ドットの再現性を光学顕微鏡を用いて、目視による官能評価をもって下記判断基準により判定した。
A:ドットのエッジ部がシャープで、ドット周辺にトナーの飛び散りがほとんどない。
B:ドットのエッジ部はシャープだが、ドット周辺のトナーの飛び散りが若干見られる。
C:飛び散りがやや多く、エッジがシャープでない。
D:Cのレベルに満たない。
[低温厚紙カブリ]
低温厚紙カブリとは、低温環境(10℃、10%RH)において、且つ厚紙(ゼロックス社製レター紙:105g/m)を用いて試験を行うというカブリが生じやすい条件でのカブリの評価である。
上記画像形成装置を用い、低温低湿環境下(10℃、10%RH)において、印字率を3%とした横線画像にて間欠モードで50枚出力した。次に、白画像を2枚出力し、2枚目のみ両面モードで出力し、その2枚目の裏面の白画像に対し、その反射率を東京電色社製のREFLECTMETER MODEL TC−6DSを使用して5点測定し平均した。
一方、白画像形成前の転写紙についても同様に反射率を測定した。フィルターは、グリーンフィルターを用いた。白画像出力前後の反射率から、下記式を用いてカブリを算出した。
カブリ(%)=転写紙の反射率(%)−白画像サンプルの反射率(%)
[カブリ]
耐久試験終了後、白画像を出力して、その反射率を東京電色社製のREFLECTMETER MODEL TC−6DSを使用して測定した。一方、白画像形成前の転写紙についても同様に反射率を測定した。フィルターは、グリーンフィルターを用いた。白画像出力前後の反射率から、下記式を用いてカブリを算出した。
カブリ(%)=転写紙の反射率(%)−白画像サンプルの反射率(%)
[定着試験]
また、上記設定のLBP−3000改造機を用い、常温常湿(23℃、60RH)環境下において定着試験を行った。
まず、FOX RIVER BOND紙に画像濃度が0.75以上0.80以下となるようにハーフトーン画像を形成し、定着器の温度を150℃から5℃ずつ上昇させて定着を行った。その後、55g/cmの加重をかけたシルボン紙で定着画像を10回摺擦し、摺擦後の定着画像の濃度低下率が10%以下となる温度を定着開始温度とした。
その結果、磁性トナー1の定着開始温度は160℃であった。
[保存性]
トナー10gを50mlのポリカップに入れ、50℃の恒温槽に3日間静置し、静置後のトナーのブロッキング程度を評価した。
A:トナーの流動性は変わらない。
B:流動性は悪化しているがすぐ回復する。
C:凝集塊があり、ややほぐれにくい。
D:流動性がない、又はケーキングを生じ、実用上好ましくないレベル。
<実施例2乃至9、比較例1乃至9>
磁性トナー2乃至9、比較用磁性トナー1乃至9についても実施例1と同様の評価を行った。結果を表9に示す。
Figure 0004510927
Figure 0004510927
Figure 0004510927
Figure 0004510927
この出願は2007年10月31日に出願された日本国特許出願番号第2007−283188からの優先権を主張するものであり、その内容を引用してこの出願の一部とするものである。

Claims (8)

  1. 結着樹脂、磁性体を少なくとも含有する磁性トナー粒子を含有する磁性トナーであって、5mol/l塩酸に磁性トナーを分散させて磁性体を溶解させる試験において、塩酸に磁性トナーを分散後3分時点での磁性体総含有量に対する磁性体の溶解率をS(質量%)、塩酸に磁性トナーを分散後15分時点での磁性体総含有量に対する磁性体の溶解率をS15(質量%)とした時、S及びS15が下記式を満足し、
    0.5≦S≦10
    40≦S15≦80
    塩酸に磁性トナーを分散後30分時点での磁性体総含有量に対する磁性体の溶解率をS30(質量%)とした時、(S15−S)/(S30−S15)で表される塩酸に磁性トナーを分散後15分から30分までの磁性体の溶解量に対する塩酸に磁性トナーを分散後3分から15分までの磁性体の溶解量の割合Sが下記式を満足し、
    1.2≦S[=(S15−S)/(S30−S15)]≦10
    該磁性トナーの25℃、周波数1.0×10Hzにおける誘電正接(tanδ)が、2.0×10−3以上1.5×10−2以下の範囲であることを特徴とする磁性トナー。
  2. 5mol/l塩酸に該磁性トナーを分散後30分時点での磁性体総含有量に対する磁性体の溶解率S30が、80質量%以上であることを特徴とする請求項1に記載の磁性トナー。
  3. 該磁性トナーの平均円形度が0.960以上であることを特徴とする請求項1に記載の磁性トナー。
  4. 該磁性トナーに含有される磁性体が疎水化処理されている磁性酸化鉄であることを特徴とする請求項1に記載の磁性トナー。
  5. 該磁性トナーの磁場79.6kA/m(1000エルステッド)で着磁した時の残留磁化が2.5Am/kg以下であることを特徴とする請求項1に記載の磁性トナー。
  6. 該磁性トナーの磁場79.6kA/m(1000エルステッド)で着磁した時の磁化の強さが23.0Am/kg以上33.0Am/kg以下であることを特徴とする請求項1に記載の磁性トナー。
  7. 該磁性トナー粒子が水系媒体中で製造されたものであることを特徴とする請求項1に記載の磁性トナー。
  8. 該トナー粒子が懸濁重合法で製造されたものであることを特徴とする請求項7に記載の磁性トナー。
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