JP4488101B2 - 画像処理装置、課金管理システム、課金管理方法並びに記録媒体 - Google Patents

Description

本発明は、画像処理装置に関し、特に当該画像処理装置が外部のサービス提供装置と連携してジョブを実行する場合において、的確に課金することが可能な画像処理装置、課金管理システム、およびそのような画像処理装置で実行される課金管理方法、並びに画像処理装置で実行される課金管理プログラムを記録した記録媒体に関する。

近年、会社などに設置された画像処理装置においては、予算管理のため、グループもしくは個人ごとに画像処理装置の使用量に応じて課金するようになっている場合が多い。
一方、画像処理装置、とりわけコピー機能やプリンタ機能、スキャン機能などの複数の機能を備えた複合機（Multi Function Peripherals）（以下、「ＭＦＰ」という。）に対するユーザのサービスのニーズが多様化して、ＭＦＰ単体では処理しきれなくなってきており、ネットワークに接続された他の外部のサーバ（サービス提供装置）と連携してサービスを提供するように構成されたＭＦＰが提案されている。

例えば、特許文献１では、インターネット上のコンテンツサーバから所望の画像データをＭＦＰにダウンロードして、当該画像データに基づき、記録シート上にプリントするサービス（プル・プリント（Pull-Print）サービス）の技術が開示されている。
特開２００４−１２６８８１号公報 特開２００４−１４５５６７号公報

しかしながら、上述のようにＭＦＰが外部のサーバと連携してユーザにサービスを提供する場合においては、当該外部サーバ利用に対する課金がサービス毎に異なる場合が多く、また、外部サーバとＭＦＰの処理内容が交錯する場合における課金形態が複雑であり、当該サービスを利用したユーザもしくはＭＦＰの管理者が課金額を正確に把握するのが難しい。そのため場合によっては、同じ処理について二重に課金されるおそれや、反対に課金漏れの生じるおそれがあり、的確な課金管理ができなくなるという不都合がある。

本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、画像処理装置において、外部のサービス提供装置を利用してジョブを実行する場合でも、的確な課金管理が可能な画像処理装置、課金管理システムおよび、課金管理方法、並びに課金管理プログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。

上記目的を達成するため、本発明に係る画像処理装置は、ネットワークを介して接続されたサービス提供装置と連携してジョブの実行が可能な画像処理装置であって、ジョブを受け付けるジョブ受付手段と、受け付けたジョブを、自装置のみで実行する自装置ジョブと、前記サービス提供装置と連携して実行する連携ジョブとに判別する判別手段と、自装置の利用に対する課金条件を示す第１の課金情報と、連携ジョブに対する課金条件を示す第２の課金情報とを保持する課金情報保持手段と、受け付けたジョブを前記判別されたジョブの内容に応じて実行するジョブ実行手段と、実行するジョブが自装置ジョブの場合に、前記第１の課金情報を参照して当該自装置ジョブの実行に対して課金する第１の課金手段と、実行するジョブが連携ジョブの場合に、前記第２の課金情報を参照して当該連携ジョブの実行に対して課金する第２の課金手段と、を備え、前記第２の課金情報は、自装置利用に対する課金の要否、および外部のサービス提供装置利用に対する課金額に関する情報を含み、前記第２の課金手段は、自装置利用に対する課金が必要な場合に、第１の課金情報も参照して当該連携ジョブの実行に対して課金することを特徴とする。

上記のように、自装置の利用に対する課金条件を示す第１の課金情報と、連携ジョブに対する課金条件を示す第２の課金情報とを保持しておき、実行するジョブが自装置ジョブの場合に、前記第１の課金情報を参照して当該自装置ジョブの実行に対して課金し、実行するジョブが連携ジョブの場合に、前記第２の課金情報を参照して当該連携ジョブの実行に対して課金するように構成することにより、連携ジョブを実行する場合でも自装置のみで実行する場合と一元的に、かつ、適正に課金することができる。

また、このように第２の課金情報は、自装置利用に対する課金の要否の情報を含み、自装置利用に対する課金が必要な場合に、第１の課金情報を参照するようにしているので、第２の課金情報自体の情報量が低減され、これを保持するために必要なメモリ容量を少なくすることができ、コスト低減に資する。

また、前記第２の課金情報には、第１の課金情報に基づいて自装置利用に対してなされる課金額を基本にして、その一定の割合をサービス提供装置利用の対価として規定されており、前記第２の課金手段は、自装置利用に対する課金が必要な場合に、前記自装置利用に対してなされる課金額と前記規定されている対価とに基づいて当該連携ジョブの実行に対して課金するようにしてもよい。
第１の課金情報を参照にして第２の課金手段による課金がなされるので、この場合にも第２の課金情報自体の情報量が低減され、コスト低減に資する。

また、前記第２の課金情報は、自装置利用に対する課金が不要な場合におけるサービス提供装置利用に対して、第１の課金情報の内容に関わらず、所定の金額をサービス提供装置利用の対価として規定するようにしてもよい。
第２の課金情報は、一律に定額を課するだけであるので、やはり、第２の課金情報自体の情報量が低減し、コスト低減が図れる。

ここで、ユーザの識別情報を受付ける識別情報受付手段を備え、前記課金情報保持手段は、前記識別情報により特定される個人もしくはグループと、前記第１と第２の課金情報とを関連付けて保持しており、前記第１と第２の課金手段は、それぞれ前記識別情報により特定された個人もしくはグループに関連付けられた第１、第２の課金情報を参照して課金を行うこととしてもよい。

このようにすれば、ユーザ個人もしくは当該ユーザの属するグループ毎にきめ細かい課金処理を行うことができる。
さらに、ユーザの識別情報を受付ける識別情報受付手段を備え、前記ジョブ実行手段は、前記識別情報により特定される個人もしくはグループごとに設定された、利用制限の対象ジョブを示す利用制限情報を参照して、前記受け付けたジョブが前記利用制限の対象ジョブであるか否かを判定し、当該利用制限の対象ジョブであると判定されると当該受け付けたジョブの実行を禁止することを特徴とする。
また、本発明の他の局面は、画像処理装置と、当該画像処理装置で実行したジョブに対する課金を管理する課金管理サーバとがネットワークを介して接続してなる課金管理システムであって、前記画像処理装置は、ジョブを受け付けるジョブ受付手段と、受け付けたジョブを、自装置のみで実行する自装置ジョブと、外部のサービス提供装置と連携して実行する連携ジョブとに判別する判別手段と、自装置の利用に対する課金条件を示す第１の課金情報と、連携ジョブに対する課金条件を示す第２の課金情報とを前記管理サーバから取得する取得手段と、受け付けたジョブを前記判別されたジョブの内容に応じて実行するジョブ実行手段と、実行するジョブが自装置ジョブの場合に、前記第１の課金情報を参照して当該自装置ジョブの実行に対して課金する第１の課金手段と、実行するジョブが連携ジョブの場合に、前記第２の課金情報を参照して当該連携ジョブの実行に対して課金する第２の課金手段と、前記第１もしくは第２の課金手段による課金結果を課金管理サーバに通知する通知手段とを備え、前記課金管理サーバは、前記第１と第２の課金情報とを関連付けて記憶する記憶手段と、前記画像処理装置からのアクセスを受けて、前記第１と第２の課金情報を前記画像処理装置に送信する送信手段と、前記画像処理装置からの課金結果を受信して、当該画像処理装置で実行したジョブに対する課金を管理する管理手段とを備え、前記第２の課金情報は、自装置利用に対する課金の要否、および外部のサービス提供装置利用に対する課金額に関する情報を含み、前記第２の課金手段は、自装置利用に対する課金が必要な場合に、第１の課金情報も参照して当該連携ジョブの実行に対して課金することを特徴とする。

このようなシステム構成によっても、上記と同様な効果が得られる上、一つの課金管理サーバで複数の画像処理装置における課金状況を集中的に管理することができ、大変便利である。
また、前記画像処理装置は、ユーザの識別情報を受付ける識別情報受付手段を備え、前記ジョブ実行手段は、前記識別情報により特定される個人もしくはグループごとに設定された、利用制限の対象ジョブを示す利用制限情報を参照して、前記受け付けたジョブが前記利用制限の対象ジョブであるか否かを判定し、当該利用制限の対象ジョブであると判定されると当該受け付けたジョブの実行を禁止することを特徴とする。
さらに、本発明の別の局面は、画像処理装置と、当該画像処理装置で実行したジョブに対する課金を管理する課金管理サーバとがネットワークを介して接続してなる課金管理システムにおける画像処理装置であって、ジョブを受け付けるジョブ受付手段と、受け付けたジョブを、自装置のみで実行する自装置ジョブと、外部のサービス提供装置と連携して実行する連携ジョブとに判別する判別手段と、自装置の利用に対する課金条件を示す第１の課金情報と、連携ジョブに対する課金条件を示す第２の課金情報とを前記管理サーバから取得する取得手段と、受け付けたジョブを前記判別されたジョブの内容に応じて実行するジョブ実行手段と、実行するジョブが自装置ジョブの場合に、前記第１の課金情報を参照して当該自装置ジョブの実行に対して課金する第１の課金手段と、実行するジョブが連携ジョブの場合に、前記第２の課金情報を参照して当該連携ジョブの実行に対して課金する第２の課金手段と、前記第１もしくは第２の課金手段による課金結果を課金管理サーバに通知する通知手段とを備え、前記第２の課金情報は、自装置利用に対する課金の要否、および外部のサービス提供装置利用に対する課金額に関する情報を含み、前記第２の課金手段は、自装置利用に対する課金が必要な場合に、第１の課金情報も参照して当該連携ジョブの実行に対して課金することを特徴とする。
さらに、ユーザの識別情報を受付ける識別情報受付手段を備え、前記ジョブ実行手段は、前記識別情報により特定される個人もしくはグループごとに設定された、利用制限の対象ジョブを示す利用制限情報を参照して、前記受け付けたジョブが前記利用制限の対象ジョブであるか否かを判定し、当該利用制限の対象ジョブであると判定されると当該受け付けたジョブの実行を禁止することを特徴とする。

また、本発明のさらに別の局面は、ネットワークを介して接続されたサービス提供装置と連携してジョブの実行が可能な画像処理装置において実行される課金管理方法であって、前記画像処理装置は、自装置の利用に対する課金条件を示す第１の課金情報と連携ジョブに対する課金条件を示す第２の課金情報とを取得する課金情報取得手段を備え、前記課金管理方法は、ジョブを受け付けるジョブ受付ステップと、受け付けたジョブを、自装置のみで実行する自装置ジョブと、前記サービス提供装置と連携して実行する連携ジョブとに判別する判別ステップと、受け付けたジョブを前記判別されたジョブの内容に応じて実行するジョブ実行ステップと、実行するジョブが自装置ジョブの場合に、前記第１の課金情報を参照して当該自装置ジョブの実行に対して課金する第１の課金を実行し、実行するジョブが連携ジョブの場合に、前記第２の課金情報を参照して当該連携ジョブの実行に対して課金する第２の課金を実行する課金ステップとを含み、前記第２の課金情報は、自装置利用に対する課金の要否、および前記サービス提供装置利用に対する課金額に関する情報を含み、前記課金ステップは、実行するジョブが連携ジョブであり、自装置利用に対する課金が必要な場合に、第１の課金情報も参照して当該連携ジョブの実行に対して課金することを特徴とする。
また、ユーザの識別情報を受付ける識別情報受付ステップを含み、前記ジョブ実行ステップは、前記識別情報により特定される個人もしくはグループごとに設定された、利用制限の対象ジョブを示す利用制限情報を参照して、前記受け付けたジョブが前記利用制限の対象ジョブであるか否かを判定し、当該利用制限の対象ジョブであると判定されると当該受け付けたジョブの実行を禁止することを特徴とする。

また、さらに本発明の別の局面では、上記画像処理装置のコンピュータで実行される課金管理プログラムを記録した記録媒体としてもよい。
このような課金管理方法や記録媒体に記録された課金管理プログラムが画像処理装置で実行されるとき、上述した画像処理装置の発明における効果と同様な効果を得ることができる。

以下、本発明に係る画像処理装置の実施の形態について、当該画像処理装置が、ネットワークに接続可能なＭＦＰである場合を例にして説明する。
＜第１の実施の形態＞
（１）画像処理システムの構成
まず、本実施の形態に係るＭＦＰを含む画像処理システム全体の構成について説明する。

図１は、当該画像処理システムの構成の一例を示す図である。
同図に示すように、本画像形成システムは、ＭＦＰ１０と、サービス提供サーバ２０と、クライアント端末３０が、ＬＡＮ（Local Area Network）４０に接続されてなる。
これらのＭＦＰ１０およびサービス提供サーバ２０、クライアント端末３０は、公知のネットワーク通信プログラムにより相互にデータの送受信を行うことができるようになっており、ＭＦＰ１０は、ユーザの指示に基づいて、コピーやプリントのジョブのほか、サービス提供サーバ２０と連携して様々なジョブを実行すると共に、当該ジョブの実行に対して予め設定された課金テーブルに基づき課金するように構成されている。

（２）ＭＦＰ１０の構成
図２は、上記ＭＦＰ１０の構成を示すブロック図である。
同図に示すように、ＭＦＰ１０は、大きく分けて制御部１１０、スキャナ部１２０、プリンタ部１３０とからなる。
スキャナ部１２０は、本実施の形態においては、原稿自動搬送装置を備え、その原稿トレイに載置された原稿を一枚ずつ原稿読取り位置に搬送して、ＣＣＤセンサなどにより原稿画像を読み取って画像データを生成する公知のものである。

プリンタ部１３０は、スキャナ部１２０で生成された画像データもしくはクライアント端末３０から受信したプリントジョブに係る画像データに基づき、記録シート上に画像を形成するものであって、公知の電子写真方式のデジタル式カラープリンタが使用されるが、もちろんこれのみに限定されない。
操作パネル１４０は、ＭＦＰ１０本体前面のユーザが操作しやすい位置に設置されており、テンキーやスタートキー、リセットキーなどのハードキーのほか、液晶パネルからなる表示部を備える。

当該表示部はユーザに対し必要なメッセージを表示する一方、その画面表面にはタッチパネルが積層されており、表示された画面の所定箇所にタッチする（以下では、ハードキーと同様「押下する」と表現する。）ことにより、様々な入力が可能なように構成されている。
制御部１１０は、ＣＰＵ１１１、通信Ｉ／Ｆ（インターフェース）部１１２、ＲＡＭ１１３、ＲＯＭ１１４、ＥＥＰＲＯＭ１１５、課金テーブル記憶部１１６、管理テーブル記憶部１１７を備える。

ＣＰＵ１１１は、取得した画像データからＣ、Ｍ、Ｙ、Ｋの再現色用のデジタル画像信号を生成する処理のほか、ＲＯＭ１１４から必要なプログラムを読み出してタイミングを計りながら各部の動作を統一的に制御し、原稿読取動作や画像形成動作を円滑に実行させると共に、後述の課金制御を行う。
通信Ｉ／Ｆ部１１２は、ＣＰＵ１１１とＬＡＮとを接続するためのＬＡＮカードやＬＡＮボードであり、ＬＡＮを介して、クライアント端末から送信されてくるプリントジョブのデータを受信してＣＰＵ１１１へ送る。

ＲＡＭ１１３は、揮発性メモリであって、ＣＰＵ１１１におけるプログラム実行時のワークエリアとなる。
ＲＯＭ１１４には、ＭＦＰ１０における上記各部の動作を制御するためのプログラムや、後述する課金制御のためのプログラムなどが格納されている。
ＥＥＰＲＯＭ１１５は、不揮発性メモリであり、各給紙カセットに収納されている記録シートの種類などのデータが格納される。

課金テーブル記憶部１１６は、図３に示すような本体利用課金テーブル１０１と、図４に示すような連携ジョブ用課金テーブル１０２を記憶する。
本体利用課金テーブル１０１は、用紙サイズとフルカラー／白黒の別に課金される料金が記載されており、たとえば，Ａ４サイズでフルカラープリントを実行する場合には、１枚当たり１０円＋２０円＝３０円が課金されることになる。

連携ジョブ用課金テーブル１０２は、ＬＡＮ４０を介して接続されたサービス提供サーバ２０と連携して実行するジョブに対する課金条件を示すテーブルであり、 本実施の形態では、４つの連携ジョブが登録されている。以下簡単に各連携ジョブの内容を説明する。
（ａ）プル・プリントジョブ
サービス提供サーバ２０に格納されているファイルからユーザが選択したものをＭＦＰ１０にダウンロードして、これをプリントアウトするジョブである。この場合には、プリントする際における本体使用に対するチャージ（図３参照）のほか、サービス提供サーバ２０からファイルのダウロードに対し、本体使用チャージの５０％が追加して課金される。

（ｂ）スキャン配信ジョブ
ＭＦＰ１０のスキャナ部１２０で読み取った原稿の画像データを、サービス提供サーバ２０に転送し、サービス提供サーバ２０に指定された配信先に送信するジョブである。
この場合には、ＭＦＰ１０、サービス提供サーバ２０にも負荷がそれほど発生しないいので、双方ともチャージされないこととしている。

（ｃ）検索可能ＰＤＦ作成ジョブ
ＭＦＰ１０のスキャナ部１２０で読み取った原稿の画像データを、サービス提供サーバ２０に転送し、ここでＰＤＦデータに変換すると共に、文字認識を行って当該画像データのテキストデータを作成し、これを当該ＰＤＦデータに透明テキストデータとして貼り付けて、目的の送信先に送信するジョブである。

認識されたテキストの文字コードがＰＤＦの対応する文字の位置に一致しており、ＰＤＦデータの文字画像部分がテキストデータそのものであるかのようにしてテキスト検索をすることができる。
この場合には、ＭＦＰ１０は原稿を読み取るだけなので、本体使用チャージは発生させていないが、サービス提供サーバ２０ではジョブ毎に一律１００円を加算するようにしている。

（ｄ）バーコード印字付コピージョブ
サービス提供サーバ２０に、スキャナ部１２０でスキャンした原稿の画像データと自装置の機種名に関する情報を送り、サービス提供サーバ２０では、そのコピーの日付、コピー機の機種、何代目のコピーかなどの履歴情報をバーコード化して、そのデータを元の画像データに付してＭＦＰ１０に返送し、ＭＦＰ１０では、元の画像データとバーコードを同一の用紙上にプリントアウトするジョブである。

ＭＦＰ１０でのプリント処理については、図３の課金テーブルに従い、サービス提供サーバ２０でのバーコードデータの作成については、１枚ごとに３円のチャージが発生するものとしている。
このように本実施の形態では、連携ジョブ用課金テーブル１０２における課金条件は、必要に応じて本体利用課金テーブル１０１を参照するような態様で規定されているので、連携ジョブ用課金テーブル１０２自体の情報量を少なくして、その保存に必要なメモリ容量を少なくでき、コストの低減化に資する。特に後述の第２の実施の形態のように課金テーブルをユーザ毎に設ける場合には、その課金テーブルの個数も多くなるので、上記コスト低減の効果はより大きくなる。
もっとも、連携ジョブ用課金テーブル１０２の本体利用チャージが必要な連携ジョブについて該当に本体利用課金テーブル１０１の課金条件の内容を併せて規定し、上記本体利用課金テーブル１０１の参照を行うように構成しても構わない。
以上のような連携ジョブの内容および課金条件は、予めＭＦＰ１０の管理者により連携ジョブ用課金テーブル１０２に登録される。

図５（ａ）（ｂ）は、ＭＦＰ１０の操作パネル１４０の表示部に表示される連携ジョブの登録画面を示すものである。
図５（ａ）の登録画面１４１は、ＭＦＰ１０の管理者が、例えば管理用のパスワードを入力することにより表示させることができるようになっており、管理者は、連携ジョブ入力欄１４１１に当該ジョブ名を入力する。

この入力は、不図示のテンキーにアルファベット、もしくはかな文字を対応付けておき、これにより入力するようにしてもよいし、表示部に仮想キーボードを表示させてこれにより入力させるようにしてもよい。あるいは、ＭＦＰ１０にＩＣカードリーダなどの記録媒体読取装置を設けておき、この記録媒体読取装置に、ＩＣカードなどの記録媒体に記録された情報を読み取らせて入力するようにしてもよい。

ＩＰアドレス入力欄１４１２には、サービス提供サーバ２０のＩＰアドレスが入力される。
課金条件１４１３のボタンを押下すると、図５（ｂ）に示すような課金条件設定画面１４２に切り換わり、管理者は、本体使用チャージ設定欄１４２１、外部サーバ使用チャージ設定欄１４２２を操作して、それぞれのチャージの有無を指定し、外部サーバ使用チャージで「有」を選択した場合には、チャージ態様入力欄１４２３がアクティブとなって、この部分に所定の課金額を入力し、ＯＫボタン１４２４を押下すると図５（ａ）の登録画面１４１に復帰し、ここで登録ボタン１４１４を押下するとデフォルトの基本設定画面（不図示）に復帰する。

これにより課金テーブル記憶部１１６内の連携ジョブ用課金テーブル１０２（図４）に新たな連携ジョブが登録される。なお、登録画面１４１において連携ジョブを登録しないで基本設定画面に復帰する場合には戻るボタン１４１５を押下する。
サービス提供サーバ２０との連携ジョブを実行するために特定のアプリケーションをＭＦＰ１０にインストールする必要がある場合には、サービス提供サーバ２０もしくはインターネット上の特定のサイトにアクセスして当該ドライバをダウンロードするように構成すればよい。

本実施の形態の形態では、ＭＦＰ１０とサービス提供サーバ２０が同一のＬＡＮ４０に接続され、管理者が同一である場合を前提にして説明しているが、サービス提供サーバ２０が、例えば、インターネット上にあり、その管理者がＭＦＰ１０の管理者と異なる場合には、当該サービス提供サーバ２０の管理者との契約に基づき、上記課金条件などの登録内容が入力されることになる。

もっとも、このような連携ジョブ用課金テーブルの更新・変更は、例えば、不図示の管理側サーバから、ネットワークを介してダウンロードするようにしてもよい。
ここで、図２に戻り、管理テーブル記憶部１１７には、課金管理のために必要なユーザ管理テーブル１０３が格納されている。
図６は、このようなユーザ管理テーブル１０３の例を示す図である。

本実施の形態では、ユーザ管理テーブルは、１ヶ月毎に予算管理するようになっており、図６は、２００８年８月締めの課金が示されたユーザ管理テーブル１０３であって、ログインのため必要なユーザＩＤとそのパスワードのほか、各ユーザの属する部署名、当該課に割り当てられた予算額、８月になってからの累積課金額、および予算額から累積課金額を控除した８月の残額が格納されている。

なお、上記各テーブルは、それぞれ専用の記憶部ではなく、例えばＥＥＰＲＯＭ１１５などに適当な記憶領域を確保して格納するようにしても構わない。
図７は、サービス提供サーバ２０の構成を示すブロック図である。サービス提供サーバ２０は、ＣＰＵ２０１、通信Ｉ／Ｆ部２０２、ＲＡＭ２０３、ハードディスク装置（ＨＤＤ）２０４、モニタ２１０、キーボードやマウスなどの入出力装置２２０などからなる。

ＨＤＤ２０４には、サービス提供サーバとして機能するためのＯＳのほか、ＭＦＰ１０と連携して行うジョブのアプリケーションプログラムが格納されている。サービス提供サーバ２０は、通信Ｉ／Ｆ２０２を介してＭＦＰ１０から連携ジョブの依頼を受けると対応するアプリケーションを立ち上げて準備完了の応答をＭＦＰ１０に送り、ＭＦＰ１０は処理対象となる画像データをサービス提供サーバ２０に送信する。

サービス提供サーバ２０は、受信した画像データをＲＡＭ２０３に一旦展開して必要な画像処理を施した後、当該処理後の画像データをＭＦＰ１０に返信し、あるいは、必要に応じてファイル形式を変換してＭＦＰ１０から指定された送信先に転送する。
（３）課金制御処理の内容
図８は、ＭＦＰ１０の制御部１１０で実行される課金制御処理の内容を示すフローチャートである。

まず、ステップＳ１において、ログイン処理が実行される。ユーザがＭＦＰ１０の操作パネル１４０から自己のユーザＩＤとパスワードを入力すると、ＣＰＵ１１１は、管理テーブル記憶部１１７に格納されたユーザ管理テーブル１０３内にユーザＩＤとパスワードが一致するもの登録されているか否か検索し、一致するものがあれば、ログインを許可する（ステップＳ１）。

そして、同ユーザ管理テーブル１０３から当該ユーザの属する部署の残金を読み出して、ＲＡＭ１１３内に一時格納する（ステップＳ２）。
次に、ジョブを受け付けたか否かを判定し（ステップＳ３）、ジョブを受け付けた場合には、そのジョブが連携ジョブであるか否かを判定する（ステップＳ３：ＹＥＳ、ステップＳ４）。

ジョブを操作パネル１４０から受け付けた場合には、その入力によりジョブの種類が判別できるし、ジョブをクライアント端末３０から受け付けた場合には、その受信したジョブデータのヘッダに含まれる制御情報（コマンド）によりジョブの種類を判別することができる。この制御情報の設定は、クライアント端末３０にインストールされた連携ジョブ用ドライバの設定画面においてユーザが所定の入力を行うことにより行われる。

ここで、図９から図１３にＭＦＰ１０の操作パネル１４０における連携ジョブの受付画面の例を示す。
操作パネル１４０の表示部における初期画面（不図示）で、連携ジョブのタブを押下すると、図９に示す受付画面１４３が操作パネル１４０の表示部に表示され、
ここでプリント連携サービスボタン１４３１を押下すると、図１０のファイル選択画面１４４が表示される。

このファイル選択画面１４４には、サービス提供サーバ２０のＨＤＤ２０４に格納されている画像ファイルの一覧が表示され、スクロールボタン１４４１でスクロールしてユーザがプリントを希望する画像ファイルを選択した後、ジョブスタートボタン１４４２を押下することにより、サービス提供サーバ２０から当該選択されたファイルのデータがＭＦＰ１０にダウンロードされ、プリントアウトされる。

図９の連携ジョブ受付画面１４３において、スキャン連携サービスボタン１４３２が選択されたときに、図１１に示すような配信先設定画面１４５が表示される。
配信先入力欄１４５１を押下してアクティブにし、テンキーなどから相手先のメールアドレスを入力する。
ファイルフォーマットボタン１４５２を押下すると図１２に示すようなフォーマット選択画面１４６が、表示されユーザの希望するフォーマットを選択して、ＯＫボタン１４６１を押下する。

そして、原稿自動搬送装置の原稿トレイに送信したい原稿を載置して、操作パネル１４０のスタートボタン（不図示）を押下することにより、原稿がスキャンされ、その画像データが上記選択されたフォーマットに変換された後、指定されたメールアドレスに添付されて送信される。
なお、図１２に示すフォーマット選択画面１４６において「Searchable PDF」が選択された場合には、既述の検索可能ＰＤＦ作成ジョブが実行される。

また、操作パネル１４０に設けられたコピーのハードキー（不図示）を押下すると表示部に図１３に示すようなコピー設定画面１４７が表示され、ここでバーコード印字ボタン１４７１を押下し、ハードキーのスタートボタン（不図示）を押下すると上述のバーコード印字付コピージョブが実行される。
上記操作パネル１４０における連携ジョブの設定画面を表示するための基本的なソフトウェアは、例えば、ＥＥＰＲＯＭ１１５（図２）に格納されており、管理者が新たな連携ジョブを登録する際に、サービス提供サーバ２０もしくはＭＦＰ１０のメーカのサイトにアクセスして新たなファームウェアをダウンロードして更新される。

図８のフローチャートに戻り、ステップＳ３で受け付けたジョブが、連携ジョブでないと判断された場合（ステップＳ４：ＮＯ）、すなわち、ＭＦＰ１０本体のみで実行できる通常のジョブと判断された場合には、ステップＳ７に移り、本体利用課金テーブル１０１（図３）を参照する。
一方、ステップＳ３で受け付けたジョブが連携ジョブであると判断された場合には（ステップＳ４：ＹＥＳ）、連携ジョブ用課金テーブル１０２（図４）を読み出してＲＡＭ１１３に格納し、そのうちユーザにより選択された連携ジョブの課金条件を参照し（ステップＳ５）、該当する連携ジョブについて本体利用チャージが課金条件となっている場合には（ステップＳ６：ＹＥＳ）、本体利用課金テーブル１０１も合わせて読み出す（ステップＳ７）。

連携ジョブの実行に本体利用チャージが不要であれば（ステップＳ６：ＮＯ）、連携ジョブ用課金テーブル１０２のみの使用となる。
そして、選択されたジョブの実行が開始されると（ステップＳ８）、当該ジョブを実行しながら当該ジョブの内容に応じて読み出された課金テーブルを参照して課金額を計算して、上記ステップＳ２で取得した残金から当該課金額を控除して新たな残金を計算し（ステップＳ９）、そのままジョブを継続すれば残金不足になると判断されれば（ステップＳ１０：ＹＥＳ）、以後のジョブの実行を禁止して、その旨を操作パネル１４０の表示部に表示させると共に（ステップＳ１２，Ｓ１３）、そのときの課金額と残金の値でユーザ管理テーブル１０３における該当部署の累積課金額と残金の欄の値を更新する（ステップＳ１４）。

また、ステップＳ１０において残金不足に至らないと判断された場合には（ステップＳ１０：ＮＯ）、そのままジョブを継続し、ジョブが終了すれば（ステップＳ１１：ＹＥＳ）、当該ジョブ終了時における課金額と残金の値でユーザ管理テーブルの該当する部署の累積課金額と残金の値を更新し（ステップＳ１４）、ＭＦＰ１０全体の動作を制御するメインフローチャート（不図示）にリターンする。

このように本実施の形態に係る課金制御処理によれば、ＭＦＰ１０の方で、本体利用課金テーブル１０１と連携ジョブ用課金テーブル１０２を用意しておき、受け付けたジョブの内容を判別して、参照する課金テーブルを選択して課金するので、連携ジョブか本体利用課金ジョブかに関わらず、ＭＦＰ１０で一元的に的確な課金管理が可能となる。
また、このような構成によれば、連携ジョブ実行のたびに、サービス提供サーバ２０にその課金条件を問い合わせる必要もないので、通信負荷の増大を招来することもない。しかも、当該サービスシステムの通信シーケンスを変更する必要もないので、既存のシステムをそのまま利用でき、大変便利である。

＜第２の実施の形態＞
上記第１の実施の形態では、ＭＦＰ１０側で課金管理するように構成しているが、第２の実施の形態では、当該ＭＦＰ１０とネットワークを介して接続された課金管理サーバを別途設け、上記課金テーブルや課金結果を当該課金管理サーバで管理するようにしている。
（１）画像処理システムの構成
図１４は、本実施の形態に係る画像処理システムの構成を示す図である。

同図に示すように、本画像処理システムは、図１に示す画像処理システムにおいて、課金管理サーバ５０が追加されてＬＡＮ４０に接続されている点が異なる。
図１５は、上記課金管理サーバ５０の構成を示すブロック図であり、ＣＰＵ５０１、通信Ｉ／Ｆ部５０２、ＲＡＭ５０３、モニタ５１０、入出力装置５２０およびハードディスク記憶装置（ＨＤＤ）５３０からなる汎用のコンピュータにサーバ用ＯＳ、課金管理用ソフトウェアなどをインストールしてなる。

ＨＤＤ５３０内には、課金テーブル記憶部５３１、管理テーブル記憶部５３２、利用制限情報記憶部５３３が設けられる。
課金テーブル記憶部５３１には、第１の実施の形態におけるＭＦＰ１０の課金テーブル記憶部１１６（図２）に格納されていた本体利用課金テーブル１０１（図３）および連携ジョブ用課金テーブル１０２（図４）と同様なテーブルが、ユーザＩＤ毎に設けられて格納される。このように課金テーブルもユーザＩＤ毎に設けることにより、ユーザの立場に応じたきめ細かい課金が可能となる。例えば、当該課金システムが大学で使用される場合には研究室における教授・助教授などへの課金と学生に対する課金を異ならせることができる。

もっとも、課金テーブルは、ユーザ個人毎でなくユーザの属するグループ毎に設けられても構わない。既述の図６の例で言えば、部署毎に当該部署における必要性や使用頻度などを鑑みて異なる課金テーブルを設けるようにしてもよい。
管理テーブル記憶部５３２には、図６に示すユーザ管理テーブル１０３と同様なテーブルが記憶されている。

また、利用制限情報記憶部５３３には、図１６に示すようなユーザＩＤ毎に利用が制限される機能を登録した利用制限情報テーブル１０４が格納されており、ユーザＩＤごとに実行できるジョブを制限する場合に利用される。本例では例えば、ユーザＩＤ００１１については、制限されるジョブはないが、ユーザＩＤ００１２については課金額の大きなカラーコピーが禁止されるようになっている。なお、この利用制限情報もユーザ個人毎ではなく、当該ユーザの属するグループ毎に設定されていても構わない。

一方、本実施の形態におけるＭＦＰ１０の制御部１１０には、課金テーブル記憶部１１６および管理テーブル記憶部１１７が設けられていない。
（２）課金管理処理
本実施の形態においてもＭＦＰ１０における課金制御は、基本的に図８と同じであるが、課金テーブルとユーザ管理テーブルは課金管理サーバ５０側にあり、また、利用制限情報を取得して、それに応じてもジョブ実施を禁止するように構成しているため、図８のステップＳ１〜ステップＳ３の部分が、図１７に示すステップＳ１０１〜Ｓ１０６に置き換えられる。

図１７のフローチャートにおいて、まず、ステップＳ１０１のログイン処理が実行され、当該ログインしたユーザについての残金情報、課金テーブルおよび利用制限情報（以下、これらの３つの情報をまとめて「ユーザ情報」と総称する。）を取得する（ステップＳ１０２）。
これらの処理は、課金管理サーバ５０との通信により実行される。

図１８は、上記処理におけるＭＦＰ１０と課金管理サーバ５０間で実行される通信シーケンスである。
まず、制御部１１０が、ユーザから操作パネル１４０を介してユーザＩＤとパスワードを受付けると、これらをＬＡＮ４０を介して、課金管理サーバ５０に送信しログインを要求する。

課金管理サーバ５０のＣＰＵ５０１は、管理テーブル記憶部５３２に格納されたユーザ管理テーブルを検索して受信したユーザＩＤとパスワードに一致するものがあることを確認してユーザを認証し、ＭＦＰ１０に対してログイン許可の通知を送る。
ＭＦＰ１０では、この通知を受けて、当該ログインされたユーザに関するユーザ情報を課金管理サーバ５０に要求し、課金管理サーバ５０は、課金テーブル記憶部５３１、管理テーブル記憶部５３２、利用制限情報記憶部５３３からそれぞれ当該ユーザＩＤに関連する課金テーブル、残金情報および利用制限情報を読み出してユーザ情報としてＭＦＰ１０に通知する。

ＭＦＰ１０は、当該ユーザ情報の通知を受け、制御部１１０のＲＡＭ１１３内に格納する（ユーザ情報の取得：図１７のステップＳ１０２）。
次に、ジョブを受け付けたか否かを判定し（ステップＳ１０３）、ジョブを受け付けた場合には、上記取得したユーザ情報のうち利用制限テーブル１０４を参照して、受付けたジョブが当該ユーザに制限されたジョブであるか否かを判定する（ステップＳ１０３：ＹＥＳ、ステップＳ１０４）。

ステップＳ１０３で受け付けたジョブが、利用制限の対象ジョブでないと判断された場合に（ステップＳ１０４：ＮＯ）、図８のステップＳ４に移行して、当該受付けたジョブが連携ジョブであるか否かを判定し、それ以降のステップＳ５〜Ｓ１３と同様の課金制御が実行される。
ただ、本実施の形態では、ユーザ管理テーブルは課金管理サーバ５０で実行されるので、ＭＦＰ１０では、図８のステップＳ１４の「ユーザ管理テーブル更新」処理に置き換えて、「課金結果通知処理」が実行される。

すなわち、図１９の通信シーケンス図に示されるようにＭＦＰ１０では、当該ジョブの実行に対する課金結果をそのユーザＩＤと共に課金管理サーバ５０に通知する処理が実行され、課金管理サーバ５０は、この通知を受けてユーザ管理テーブルにおける該当する部署の累計課金額および残金を更新する。
一方、図１７のステップＳ１０４において、当該ジョブが利用制限対象ジョブであるとされた場合には（ステップＳ１０４：ＹＥＳ）、ジョブの実行を禁止して、その旨を操作パネル１４０の表示部に表示させ（ステップＳ１０５，Ｓ１０６）、課金制御処理を終了させてメインフローチャートにリターンする。

本実施の形態の形態では、ＭＦＰ１０とは別に設けられた課金管理サーバ５０にて管理できるので、管理者の身近に当該課金管理サーバ５０が設置させることができ課金管理状態の確認が容易となる。
また、本実施の形態では、画像処理システムにはＭＦＰ１０が１台だけであったが、同じネットワークに複数台接続されている場合には、それぞれのＭＦＰに課金テーブルや管理テーブルなど記憶させる必要がなく、それぞれのＭＦＰの制御部における必要なメモリの容量を低減してコストダウンを図ることができると共に、課金管理サーバ５０にて複数台のＭＦＰを集中して管理できるため、より効率的な課金管理が可能となる。

＜変形例＞
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明の内容が、上記実施の形態に限定されないことは勿論であり、例えば、以下のような変形例を実施することができる。
（１）上記各実施の形態における画像処理システムは、本願発明を実施するための一例に過ぎず、クライアント端末やＭＦＰ、サービス提供サーバなどの台数は、図１、図１４に示したものに限定されない。

また、上記では１台のサービス提供サーバにより複数のサービスを実行できるようにしたが、各サービス専用のサーバを設けるようにしてもよい。このような場合、ＭＦＰ１０の制御部１１０の、例えばＥＥＰＲＯＭ１１５（図２）には、連携ジョブとこの連携先であるサービス提供サーバのＩＰアドレスを対応付けたテーブルが作成される。ＭＦＰ１０は、連携ジョブの選択を受付けると、上記テーブルを参照して、当該ＩＰアドレスに向けて連携ジョブ実行のサービスを依頼する。

（２）なお、上記（１）のようにサービス毎に専用のサーバを設ける構成によれば、連携ジョブの内容とサービス提供サーバのＩＰアドレスが１対１で対応することになるので、図９〜図１３のような連携ジョブ設定画面によらず、例えば、連携先のサーバのＩＰアドレスの受付画面を設けるだけで、それにより受け付けたＩＰアドレスに基づき連携ジョブの種類を特定し、当該連携ジョブを実行するように制御することも可能である。

つまり、ＩＰアドレスやメールアドレスなどのネットワーク上のアドレスを連携ジョブと対応付けたテーブルと、ネットワーク上のアドレスを受付ける受付手段とを設けておき、当該受付手段で受付けたアドレスに基づき、実行すべき連携ジョブを特定して実行するように構成してもよい。
さらには、送信先のネットワーク上のアドレスを受け付ける別の受付画面を設けて、送信先のアドレスの入力があれば、当該宛先へのスキャン配信ジョブを受付けたと判断するように構成することも可能である。

（３）上記第２実施の形態では、各課金テーブルをユーザもしくは当該ユーザの属するグループ毎に設けるようにしたが、第１実施の形態でもそのような構成にしても構わない。
反対に、第２実施の形態において、ユーザ毎に課金テーブルを区別せず、共通にするようにしてもよい。

（４）上記図８のステップＳ９〜Ｓ１３では、課金制御として、ジョブを実行しながらその単位ジョブ毎（例えば１頁の処理ごとに）逐次残金を計算して、次の単位ジョブを実行すれば、残金不足になる場合にジョブを禁止する制御を実行したが、例えば、ジョブの実行前にあらかじめジョブの量に関する情報を取得して（例えば、コピージョブなどの場合には、予め全原稿の画像を読み込み、その枚数をカウントすることにより得られる。）、当該ジョブを完了したときの課金額を予測して、残金不足になる場合にジョブの開始そのものを禁止するように制御してもよい。

あるいは、強制的にジョブ実行禁止を行うのではなく、課金額と残額を操作パネル１４０の表示部に表示させるようにし、累積課金額を算出するだけの課金処理もありうる。
（５）また、上記各実施の形態では、部署毎に予算を割り当てて、課金管理を行っているが、部課というグループ単位ではなくユーザ個人毎に予算を割り当てて課金管理してもよい。反対に、極めて小規模の企業や個人事務所では、特にグループ単位で管理する必要性もなく、単に１つの予算額のみで管理するようにしてもよい。この場合ユーザを特定する必要もないので、ログイン自体も必須ではなくなる。

（６）上記各実施の形態では、ＭＦＰ１０にログインするためのユーザの識別情報であるユーザＩＤとパスワードを入力するようにしたが、外部のものが使用する可能性のない職場では、特にパスワードまで必要とされない場合もある。
（７）上記各実施の形態では、ＭＦＰ１０の操作パネル１４０からジョブを受付ける場合について説明したが、クライアント端末３０からもＬＡＮ４０を介してＭＦＰ１０にジョブを発行するようにしてもよい。この場合には、ＭＦＰ１０の表示部に表示させると同様な設定画面が、クライアント端末３０のモニタに表示される。

（８）上記実施の形態における課金制御処理に関するプログラムは、例えば磁気テープ、フレキシブルディスク等の磁気ディスク、ＤＶＤ、ＣＤ−ＲＯＭ、ＣＤ−Ｒ、ＭＯ、ＰＤなどの光記録媒体、Ｓｍａｒｔ Ｍｅｄｉａ（登録商標）、ＣＯＭＰＡＣＴＦＬＡＳＨ（登録商標）などのフラッシュメモリ系記録媒体等、コンピュータ読み取り可能な各種記録媒体に記録することが可能であり、当該記録媒体の形態で生産、譲渡等がなされる場合もあるし、プログラムの形態で、インターネットを含む有線、無線の各種ネットワーク、放送、電気通信回線、衛星通信等を介して伝送、供給される場合もある。

また、本発明を実現するためのプログラムは、上記に説明した処理をコンピュータに実行させるための全てのモジュールを含んでいる必要はなく、例えば通信プログラムや、オペレーティング・システム（ＯＳ）に含まれるプログラムなど、別途情報処理装置にインストールすることができる各種汎用的なプログラムを利用して、本発明の各処理をコンピュータに実行させるようにしてもよい。

（９）上記各実施の形態では、画像処理装置の例として複合機であるＭＦＰについて説明したが、場合によってはコピー専用機やプリンタ専用機、ＦＡＸ専用機、スキャナ専用機などの画像処理装置であっても、外部のサービス提供サーバと連携してジョブの実行が可能な装置であればよい。

本発明は、外部のサービス提供サーバと連携してジョブを実行することが可能な画像処理装置における課金管理として好適である。

本発明の第１実施の形態に係るＭＦＰを含む画像処理システムの構成を示す図である。 上記画像処理システムにおけるＭＦＰの構成を示すブロック図である。 本体利用課金テーブルを示す図である。 連携ジョブ用課金テーブルを示す図である。 （ａ）（ｂ）は、それぞれＭＦＰの操作パネルの表示部に表示される連携ジョブの登録画面を示す図である。 ユーザ管理テーブルを示す図である。 サービス提供サーバの構成を示すブロック図である。 ＭＦＰの制御部で実行される課金制御処理の内容を示すフローチャートである。 操作パネルの表示部に表示される連携ジョブの受付画面を示す図である。 図９の受付画面においてプリント連携サービスが選択されたときに表示部に表示されるファイル選択画面である。 図９の受付画面においてスキャン連携サービスが選択されたときに表示部に表示される配信先設定画面である。 図１１の配信先設定画面でファイルフォーマットボタンが押下されたときに表示部に表示されるフォーマット選択画面である。 操作パネルでコピーが選択されたときに表示部に表示されるコピー設定画面である。 本発明の第２実施の形態に係るＭＦＰを含む画像処理システムの構成を示す図である。 第２実施の形態における課金管理サーバの構成を示すブロック図である。 上記課金管理サーバの利用制限情報記憶部に格納される利用制限情報テーブルを示す図である。 第２実施の形態においてＭＦＰで実行される課金制御処理のフローチャートの一部を示す図である。 図１７のフローチャートのステップＳ１０１、Ｓ１０２において、ＭＦＰと課金管理サーバとの間で実行される通信シーケンスを示す図である。 第２実施の形態において、ＭＦＰで実行される課金制御処理で得られた課金結果を更新する際に、ＭＦＰと課金管理サーバとの間で実行される通信シーケンスを示す図である。

符号の説明

１０ ＭＦＰ
２０ サービス提供サーバ
３０ クライアント端末
４０ ＬＡＮ
５０ 課金管理サーバ
１０１ 本体利用課金テーブル
１０２ 連携ジョブ用課金テーブル
１０３ ユーザ管理テーブル
１０４ 利用制限情報テーブル
１１０ 制御部
１２０ スキャナ部
１３０ プリンタ部
１４０ 操作パネル
１１６，５３１ 課金テーブル記憶部
１１７，５３２ 管理テーブル記憶部
５３３ 利用制限情報記憶部

Claims (13)

1. ネットワークを介して接続されたサービス提供装置と連携してジョブの実行が可能な画像処理装置であって、
   ジョブを受け付けるジョブ受付手段と、
   受け付けたジョブを、自装置のみで実行する自装置ジョブと、前記サービス提供装置と連携して実行する連携ジョブとに判別する判別手段と、
   自装置の利用に対する課金条件を示す第１の課金情報と、連携ジョブに対する課金条件を示す第２の課金情報とを保持する課金情報保持手段と、
   受け付けたジョブを前記判別されたジョブの内容に応じて実行するジョブ実行手段と、
   実行するジョブが自装置ジョブの場合に、前記第１の課金情報を参照して当該自装置ジョブの実行に対して課金する第１の課金手段と、
   実行するジョブが連携ジョブの場合に、前記第２の課金情報を参照して当該連携ジョブの実行に対して課金する第２の課金手段と、
   を備え、
   前記第２の課金情報は、自装置利用に対する課金の要否、および外部のサービス提供装置利用に対する課金額に関する情報を含み、
   前記第２の課金手段は、自装置利用に対する課金が必要な場合に、第１の課金情報も参照して当該連携ジョブの実行に対して課金することを特徴とする画像処理装置。
2. 前記第２の課金情報には、第１の課金情報に基づいて自装置利用に対してなされる課金額を基本にして、その一定の割合をサービス提供装置利用の対価として規定されており、
   前記第２の課金手段は、自装置利用に対する課金が必要な場合に、前記自装置利用に対してなされる課金額と前記規定されている対価とに基づいて当該連携ジョブの実行に対して課金することを特徴とする請求項１に記載の画像処理装置。
3. 前記第２の課金情報は、自装置利用に対する課金が不要な場合におけるサービス提供装置利用に対して、第１の課金情報の内容に関わらず、所定の金額をサービス提供装置利用の対価として規定することを特徴とする請求項１または２に記載の画像処理装置。
4. ユーザの識別情報を受付ける識別情報受付手段を備え、
   前記課金情報保持手段は、前記識別情報により特定される個人もしくはグループと、前記第１と第２の課金情報とを関連付けて保持しており、
   前記第１と第２の課金手段は、それぞれ前記識別情報により特定された個人もしくはグループに関連付けられた第１、第２の課金情報を参照して課金を行う
   ことを特徴とする請求項１から３のいずれかに記載の画像処理装置。
5. ユーザの識別情報を受付ける識別情報受付手段を備え、
   前記ジョブ実行手段は、
   前記識別情報により特定される個人もしくはグループごとに設定された、利用制限の対象ジョブを示す利用制限情報を参照して、前記受け付けたジョブが前記利用制限の対象ジョブであるか否かを判定し、当該利用制限の対象ジョブであると判定されると当該受け付けたジョブの実行を禁止することを特徴とする請求項１から４のいずれかに記載の画像処理装置。
6. 画像処理装置と、当該画像処理装置で実行したジョブに対する課金を管理する課金管理サーバとがネットワークを介して接続してなる課金管理システムであって、
   前記画像処理装置は、
   ジョブを受け付けるジョブ受付手段と、
   受け付けたジョブを、自装置のみで実行する自装置ジョブと、外部のサービス提供装置と連携して実行する連携ジョブとに判別する判別手段と、
   自装置の利用に対する課金条件を示す第１の課金情報と、連携ジョブに対する課金条件を示す第２の課金情報とを前記管理サーバから取得する取得手段と、
   受け付けたジョブを前記判別されたジョブの内容に応じて実行するジョブ実行手段と、
   実行するジョブが自装置ジョブの場合に、前記第１の課金情報を参照して当該自装置ジョブの実行に対して課金する第１の課金手段と、
   実行するジョブが連携ジョブの場合に、前記第２の課金情報を参照して当該連携ジョブの実行に対して課金する第２の課金手段と、
   前記第１もしくは第２の課金手段による課金結果を課金管理サーバに通知する通知手段と
   を備え、
   前記課金管理サーバは、
   前記第１と第２の課金情報とを関連付けて記憶する記憶手段と、
   前記画像処理装置からのアクセスを受けて、前記第１と第２の課金情報を前記画像処理装置に送信する送信手段と、
   前記画像処理装置からの課金結果を受信して、当該画像処理装置で実行したジョブに対する課金を管理する管理手段と
   を備え、
   前記第２の課金情報は、自装置利用に対する課金の要否、および外部のサービス提供装置利用に対する課金額に関する情報を含み、
   前記第２の課金手段は、自装置利用に対する課金が必要な場合に、第１の課金情報も参照して当該連携ジョブの実行に対して課金することを特徴とする課金管理システム。
7. 前記画像処理装置は、
   ユーザの識別情報を受付ける識別情報受付手段を備え、
   前記ジョブ実行手段は、
   前記識別情報により特定される個人もしくはグループごとに設定された、利用制限の対象ジョブを示す利用制限情報を参照して、前記受け付けたジョブが前記利用制限の対象ジョブであるか否かを判定し、当該利用制限の対象ジョブであると判定されると当該受け付けたジョブの実行を禁止することを特徴とする請求項６に記載の課金管理システム。
8. 画像処理装置と、当該画像処理装置で実行したジョブに対する課金を管理する課金管理サーバとがネットワークを介して接続してなる課金管理システムにおける画像処理装置であって、
   ジョブを受け付けるジョブ受付手段と、
   受け付けたジョブを、自装置のみで実行する自装置ジョブと、外部のサービス提供装置と連携して実行する連携ジョブとに判別する判別手段と、
   自装置の利用に対する課金条件を示す第１の課金情報と、連携ジョブに対する課金条件を示す第２の課金情報とを前記管理サーバから取得する取得手段と、
   受け付けたジョブを前記判別されたジョブの内容に応じて実行するジョブ実行手段と、
   実行するジョブが自装置ジョブの場合に、前記第１の課金情報を参照して当該自装置ジョブの実行に対して課金する第１の課金手段と、
   実行するジョブが連携ジョブの場合に、前記第２の課金情報を参照して当該連携ジョブの実行に対して課金する第２の課金手段と、
   前記第１もしくは第２の課金手段による課金結果を課金管理サーバに通知する通知手段と
   を備え、
   前記第２の課金情報は、自装置利用に対する課金の要否、および外部のサービス提供装置利用に対する課金額に関する情報を含み、
   前記第２の課金手段は、自装置利用に対する課金が必要な場合に、第１の課金情報も参照して当該連携ジョブの実行に対して課金することを特徴とする画像処理装置。
9. ユーザの識別情報を受付ける識別情報受付手段を備え、
   前記ジョブ実行手段は、
   前記識別情報により特定される個人もしくはグループごとに設定された、利用制限の対象ジョブを示す利用制限情報を参照して、前記受け付けたジョブが前記利用制限の対象ジョブであるか否かを判定し、当該利用制限の対象ジョブであると判定されると当該受け付けたジョブの実行を禁止することを特徴とする請求項８に記載の画像処理装置。
10. ネットワークを介して接続されたサービス提供装置と連携してジョブの実行が可能な画像処理装置において実行される課金管理方法であって、
    前記画像処理装置は、自装置の利用に対する課金条件を示す第１の課金情報と連携ジョブに対する課金条件を示す第２の課金情報とを取得する課金情報取得手段を備え、
    前記課金管理方法は、
    ジョブを受け付けるジョブ受付ステップと、
    受け付けたジョブを、自装置のみで実行する自装置ジョブと、前記サービス提供装置と連携して実行する連携ジョブとに判別する判別ステップと、
    受け付けたジョブを前記判別されたジョブの内容に応じて実行するジョブ実行ステップと、
    実行するジョブが自装置ジョブの場合に、前記第１の課金情報を参照して当該自装置ジョブの実行に対して課金する第１の課金を実行し、実行するジョブが連携ジョブの場合に、前記第２の課金情報を参照して当該連携ジョブの実行に対して課金する第２の課金を実行する課金ステップと
    を含み、
    前記第２の課金情報は、自装置利用に対する課金の要否、および前記サービス提供装置利用に対する課金額に関する情報を含み、
    前記課金ステップは、実行するジョブが連携ジョブであり、自装置利用に対する課金が必要な場合に、第１の課金情報も参照して当該連携ジョブの実行に対して課金することを特徴とする課金管理方法。
11. ユーザの識別情報を受付ける識別情報受付ステップを含み、
    前記ジョブ実行ステップは、
    前記識別情報により特定される個人もしくはグループごとに設定された、利用制限の対象ジョブを示す利用制限情報を参照して、前記受け付けたジョブが前記利用制限の対象ジョブであるか否かを判定し、当該利用制限の対象ジョブであると判定されると当該受け付けたジョブの実行を禁止することを特徴とする請求項１０に記載の課金管理方法。
12. ネットワークを介して接続されたサービス提供装置と連携してジョブの実行が可能な画像処理装置において実行される課金管理プログラムを記録した、コンピュータ読取り可能な記録媒体であって、
    前記画像処理装置は、自装置の利用に対する課金条件を示す第１の課金情報と連携ジョブに対する課金条件を示す第２の課金情報とを取得する課金情報取得手段を備え、
    前記課金管理プログラムは、画像処理装置のコンピュータに、
    ジョブを受け付けるジョブ受付処理と、
    受け付けたジョブを、自装置のみで実行する自装置ジョブと、前記サービス提供装置と連携して実行する連携ジョブとに判別する判別処理と、
    受け付けたジョブを前記判別されたジョブの内容に応じて実行するジョブ実行処理と、
    実行するジョブが自装置ジョブの場合に、前記第１の課金情報を参照して当該自装置ジョブの実行に対して課金する第１の課金を実行し、実行するジョブが連携ジョブの場合に、前記第２の課金情報を参照して当該連携ジョブの実行に対して課金する第２の課金を実行する課金処理と
    を実行させ、
    前記第２の課金情報は、自装置利用に対する課金の要否、および前記サービス提供装置利用に対する課金額に関する情報を含み、
    前記課金処理は、実行するジョブが連携ジョブであり、自装置利用に対する課金が必要な場合に、第１の課金情報も参照して当該連携ジョブの実行に対して課金する処理であることを特徴とする記録媒体。
13. ユーザの識別情報を受付ける識別情報受付処理が実行され、
    前記ジョブ実行処理は、
    前記識別情報により特定される個人もしくはグループごとに設定された、利用制限の対象ジョブを示す利用制限情報を参照して、前記受け付けたジョブが前記利用制限の対象ジョブであるか否かを判定し、当該利用制限の対象ジョブであると判定されると当該受け付けたジョブの実行を禁止する処理であることを特徴とする請求項１２に記載の記録媒体。

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