JP4479381B2 - 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電子機器 - Google Patents
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Description
このような課題を解決するために、表示装置の基板にガラスや金属の蓋を取り付けて水分等を封止する方法が採られてきた。そして、近年では、表示装置の大型化及び軽薄化に対応するために、発光素子上に透明でガスバリア性に優れた珪素窒化物、珪素酸化物、セラミックス等の無機化合物薄膜を高密度プラズマ成膜法(例えば、イオンプレーティング、ECRプラズマスパッタ、ECRプラズマCVD、表面波プラズマCVD、ICP−CVD等)により成膜させる薄膜封止と呼ばれる技術が用いられている(特許文献1参照)。
また、大画面化の要請に対応するために半導体素子が形成された第2基板を、第1基板にタイル状に複数枚配列させた場合には、第2基板どうしの間に隙間が空くことや、貼り合わせに用いる樹脂(接着剤)から水分が浸透してしまうため、導電性材料や発光層の劣化が発生しやすい。このため、貼り合せた第2基板の側面を封止膜で囲む技術等が提案されている(特許文献2参照)。
このため、ガスバリア層の形成前に流動性の高い有機材料を塗布し、その表面が平坦で、かつ外部応力を緩和する緩衝層を形成することで、その後に形成されるガスバリア層のクラックや剥離を防ぐことができる。
しかしながら、流動性の高い有機材料をバンクが形成された領域に塗布すると、被覆する必要の無い外周領域に緩衝層材料が漏出して、意図しない領域まで緩衝層で被覆してしまうという問題がある。
また、第2基板を第1基板にタイル状に複数枚配列させる表示装置の場合には、ガスバリア性を確保することが容易でない。すなわち、表示装置は、第1基板上第2基板が接着剤等を介して配置されるので、高さが不均等になり、更に、各第2基板の間には隙間が空いてしまう。このため、このような表示装置にガスバリア層を成膜すると、ガスバリア層に凸凹や急峻な段差が形成される。ところが、薄層(ガスバリア層)は緻密で非常に硬い膜であるため、薄層が被膜する表面上に凸凹や急峻な段差が存在すると、成膜された薄層に外部応力が集中してクラックや剥離が生じて、かえってガスバリア性が低下してしまうという問題がある。
上記電気光学装置において、前記第2基板は基体を有し、前記電気光学素子及び前記半導体素子は、前記基体の前記第1基板とは反対側に形成され、前記電気光学素子からの光が前記平坦層を透過して外部に射出される態様であってもよい。
また本発明の電気光学装置は、電気光学素子が形成された第1基板と、前記第1基板上に配置された複数の第2基板と、前記複数の第2基板の各々に形成され、前記電気光学素子を駆動する半導体素子と、前記第1基板の外周部に、前記複数の第2基板の周囲を囲うとともに前記複数の第2基板よりも高く形成された隔壁と、前記隔壁の内側に配置されて前記複数の第2基板を覆う平坦層と、前記平坦層と前記隔壁とを覆うガスバリア層と、を備えることを特徴とする。
上記電気光学装置において、前記電気光学素子は、前記第1基板と前記第2基板との間に配置され、前記第2基板は基体を有し、前記半導体素子は、前記基体の前記第1基板側に形成され、前記電気光学素子と前記半導体素子とは、導電性部材により接続され、前記電気光学素子からの光が前記第1基板を透過して外部に射出される態様であってもよい。
上記電気光学装置において、前記電気光学素子は、陽極と、陰極と、前記陽極と前記陰極との間に配置された発光層とを備えることが好ましい。
上記電気光学装置において、前記ガスバリア層を覆う保護層を備えることが好ましい。
上記電気光学装置において、前記第1基板と前記隔壁との間に配線が配置されていてもよい。
上記電気光学装置において、前記平坦層の上面は、滑らかに連続した面に形成されることが好ましい。
また、本発明の他の態様として以下の態様が挙げられる。
第1の発明は、基体上に、複数の第1電極と、第1電極の形成位置に対応した複数の開口部を有するバンク構造体と、開口部のそれぞれに配置される電気光学層と、バンク構造体及び電気光学層を覆う第2電極と、を有する電気光学装置において、第2電極を覆うとともに略平坦な上面が形成される緩衝層と、緩衝層と非親和性の材料からなり、緩衝層の周囲を包囲する枠部と、緩衝層及び枠部とを覆うガスバリア層と、を備えるようにした。
この発明によれば、緩衝層により、基体側から発生する反りや体積変化により発生する応力を緩和することができるので、バンク構造体からの第2電極の剥離を防止することができる。また、緩衝層の上面が略平坦化されるので、緩衝層上に形成される硬い被膜からなるガスバリア層が平坦化され、ガスバリア層に応力が集中する部位がなくなる。これにより、ガスバリア層へのクラックの発生を防止できる。
更に、緩衝層と非親和性の材料から形成される枠部を緩衝層の周囲を包囲するように配置したので、流動性の高い緩衝層材料を配置(塗布)した際に、枠部が膨潤することなく、しかも緩衝層の所定領域外への食み出し(流れ出し)を防止することができる。
また、緩衝層が、親油性を有する有機溶媒で希釈された有機樹脂材料を塗布形成後、減圧下で有機溶媒成分と残留水分を除去して形成する硬化被膜であるものでは、流動性の高い緩衝層材料を配置(塗布)した際に、撥液層が緩衝層材料をはじき、緩衝層の所定領域外への食み出しを防止することができ、緩衝層材料と接触する第2電極が、吸湿による腐食等を起こさない。
また、緩衝層が、微粒子を含有するものでは、緩衝層がその形成時や温度変化に対して体積変化を起こしにくくなり、ガスバリア層への負担を軽減することができる。
また、枠部が、有機樹脂材料からなるものでは、基体側から発生する反りや体積変化により発生する応力を緩衝層とともに緩和するので、バンク構造体と第2電極間などの剥離を防止することができる。
また、枠部が、親水性を有する有機樹脂材料により形成されるものでは、流動性の高い緩衝層材料を配置(塗布)した際に、枠部が緩衝層材料をはじき、緩衝層の所定領域外への食み出しを防止することができる。
また、枠部が、微粒子を含有するものでは、枠部がその形成時や温度変化に対して体積変化を起こしづらくなり、ガスバリア層への負担を軽減することができる。
また、バンク構造体における開口部を形成する壁面及び枠部の表面は、撥液性を有するように形成されるものでは、電気光学層が開口部に配置されやすくなるとともに、緩衝層の枠部からの食み出し(流れ出し)を防止することができる。
また、枠部が、撥液膜であるものでは、撥液性(撥水性及び撥油性)を有する撥液層を緩衝層の周囲を包囲するように配置したので、流動性の高い緩衝層材料を配置(塗布)した際に、緩衝層の所定領域外への食み出し(流れ出し)を防止することができる。
また、撥液膜がフッ素原子を含有する単分子層からなるものでは、撥液性(撥水性及び撥油性)を有する薄膜を容易に得ることができる。
また、緩衝層が、バンク構造体が露出しないように、バンク構造体よりも広い範囲を被覆するものでは、バンク構造体の影響により第2電極の表面に形成される凸凹形の形状を漏れなく平坦化させることができる。
また、枠部が、バンク構造体の外周に設けられるものでは、緩衝層をバンク構造体が形成された領域に配置できるので、バンク構造体の影響により第2電極の表面に形成される凸凹形の形状を漏れなく平坦化させることができる。
また、ガスバリア層が、緩衝層及び枠部が露出しないように、緩衝層及び枠部よりも広い範囲を被覆するものでは、ガスバリア層を略全面にわたり略平坦化させることができる。
また、ガスバリア層及び/又は電極保護層は、基体の外周部の絶縁層に接触するように形成されるものでは、側面から侵入する水分等を防ぐことができる。
また、電極保護層とガスバリア層とが、基体の外周部において接触するように形成されるものでは、水分等を透過しやすい緩衝層への側面からの侵入を防ぐことができる。
また、ガスバリア層が、露出しないように保護層により覆われているものでは、外部からの衝撃や応力によるガスバリア層の損傷や剥離を防ぐことができる。
この発明によれば、第2基板の高さが不均一になり、また、各第2基板の間に隙間が生じても、第2基板よりも高く形成した隔壁内に平坦層を設けることにより、これらの段差を埋めることができる。
また、平坦層の上面が、滑らかに連続した面に形成されるものでは、平坦層上に形成されるガスバリア層が平坦化されるので、応力集中によるクラックの発生を防止することができる。
また、電気光学素子が、第1基板に形成されるものでは、広い発光領域を確保することができるとともに、この発光領域を駆動する半導体素子が形成された基板を既存の設備で製造することができる。
また、電気光学素子が、第2基板に形成されるものでは、既存の設備で製造した発光層を並べることにより、広い発光領域を有する電気光学装置を形成することができる。
また、電気光学素子からの光が第1基板を透過して外部に射出されるものでは、いわゆるボトムエミッション型の電気光学装置を形成することができる。
また、電気光学素子からの光が平坦層を透過して外部に射出されるものでは、いわゆるトップエミッション型の電気光学装置を形成することができる。
この発明によれば、緩衝層により、基体側から発生する反りや体積変化により発生する応力を緩和することができるので、バンク構造体からの第2電極等の剥離を防止することができる。また、緩衝層の上面が略平坦化されるので、緩衝層上に形成される硬い被膜からなるガスバリア層が平坦化され、ガスバリア層に応力が集中する部位がなくなる。これにより、ガスバリア層へのクラックの発生を防止できる。
更に、緩衝層と非親和性の材料から形成される枠部を緩衝層の周囲を包囲するように配置したので、流動性の高い緩衝層材料を配置(塗布)した際に、枠部が膨潤することなく、しかも緩衝層の所定領域外への食み出しを防止することができる。
また、枠部材料に緩衝層材料を硬化させる硬化開始剤を含有させる工程を有するものでは、枠部に囲まれた領域に緩衝層材料を配置すると、枠部に触れた緩衝層材料が硬化し始めるので、緩衝層の所定領域外への食み出しを防止することができる。
また、枠部材料が、粘度が100〜500000mPa・sに調整されて配置されるものでは、流動性が制限されるので、枠部を所定の位置に良好にパターンニングすることができる。
また、枠部が、撥液膜からなるものでは、撥液性(撥水性及び撥油性)を有する撥液層を緩衝層の周囲を包囲するように配置したので、流動性の高い緩衝層材料を配置(塗布)した際に、緩衝層の所定領域外への食み出し(流れ出し)を防止することができる。
この発明によれば、緩衝層により、基体側から発生する反りや体積変化により発生する応力を緩和することができるので、バンク構造体からの第2電極等の剥離を防止することができる。また、緩衝層の上面が略平坦化されるので、緩衝層上に形成される硬い被膜からなるガスバリア層が平坦化され、ガスバリア層に応力が集中する部位がなくなる。これにより、ガスバリア層へのクラックの発生を防止できる。更に、枠部をバンク構造体の外周に配置して緩衝層の周囲を包囲したので、流動性の高い緩衝層材料を配置(塗布)した際に、緩衝層の所定領域外への食み出し(流出)を防止することができる。特に、枠部とバンク構造体とを同一の材料で形成したので、製造工程を同一にすることができる。
また、緩衝層材料が、粘度が100mPa・s以下に調整されて配置されるものでは、高い流動性により略平坦な上面を形成することができる。
枠部の形成に先立って、第2電極の腐食を防止する酸化物からなる電極保護層を形成する工程を有するものでは、緩衝層形成などの製造プロセス時に第2電極の腐食を防止することができ、第2電極が良好な導電性を維持することができる。また、電極保護層を酸化物に代表される親液性を有する材料にて形成することにより、枠体との親液性の差を生じることになり、緩衝層材料を枠体に囲まれた電極保護層を形成した領域に選択的に塗布することが可能になる。
この発明によれば、第2基板の高さが不均一になり、また、各第2基板の間に隙間が生じても、第2基板よりも高く形成した隔壁内に平坦層を設けることにより、これらの段差を埋めることができる。更に、この平坦層上にガスバリア層が形成されるので、ガスバリア層が平坦化され、応力集中によるクラックの発生を防止することができる。
〔電気光学装置、電気光学装置の製造方法〕
電気光学装置として、電気光学物質の一例である電界発光型物質、中でも有機エレクトロルミネッセンス(EL)材料を用いたEL表示装置について説明する。
図1は、EL表示装置1の配線構造を示す図である。EL表示装置1は、スイッチング素子として薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、以下TFTと略記する)を用いたアクティブマトリクス型のEL表示装置である。
EL表示装置(電気光学装置)1は、図1に示すように、複数の走査線101と、各走査線101に対して直角に交差する方向に延びる複数の信号線102と、各信号線102に並列に延びる複数の電源線103とがそれぞれ配線された構成を有するとともに、走査線101と信号線102の各交点付近に画素領域Xが設けられる。
信号線102には、シフトレジスタ、レベルシフタ、ビデオライン及びアナログスイッチを備えるデータ線駆動回路100が接続される。また、走査線101には、シフトレジスタ及びレベルシフタを備える走査線駆動回路80が接続される。
EL表示装置1は、図2に示すように電気絶縁性を備えた基板20と、スイッチング用TFT(図示せず)に接続された画素電極が基板20上にマトリックス状に配置されてなる画素電極域(図示せず)と、画素電極域の周囲に配置されるとともに各画素電極に接続される電源線(図示せず)と、少なくとも画素電極域上に位置する平面視ほぼ矩形の画素部3(図2中一点鎖線枠内)とを具備して構成されたアクティブマトリクス型のものである。
なお、本発明においては、基板20と後述するようにこれの上に形成されるスイッチング用TFTや各種回路、及び層間絶縁膜などを含めて、基体と称している。(図3、4中では符号200で示している。)
実表示領域4には、それぞれ画素電極を有する表示領域R、G、BがA−B方向およびC−D方向にそれぞれ離間してマトリックス状に配置される。
また、実表示領域4の図2中両側には、走査線駆動回路80、80が配置される。これら走査線駆動回路80、80は、ダミー領域5の下側に配置されたものである。
なお、緩衝層210の外周を包囲するように、枠部215が形成され、緩衝層210の形成時に緩衝層材料が枠部215の外側に流れ出さないようにされている。そして、ガスバリア層30は、緩衝層210及び枠部215を覆うように形成される。
電気光学層110の主要な層としては有機発光層60(エレクトロルミネッセンス層)であるが、挟まれる2つの電極との間に正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層、正孔阻止層(ホールブロック層)、電子阻止層(エレクトロンブロック層)を備えるものであってもよい。
このような構成のもとに、発光素子はその有機発光層60において、正孔輸送層70から注入された正孔と陰極50からの電子とが結合することにより発光する。
正孔輸送層70の形成材料としては、例えばポリチオフェン誘導体、ポリピロール誘導体など、またはそれらのドーピング体などが用いられる。具体的には、3,4−ポリエチレンジオシチオフェン/ポリスチレンスルフォン酸(PEDOT/PSS)の分散液などが用いられる。
また、これらの高分子材料に、ペリレン系色素、クマリン系色素、ローダミン系色素などの高分子系材料や、ルブレン、ペリレン、9,10−ジフェニルアントラセン、テトラフェニルブタジエン、ナイルレッド、クマリン6、キナクリドン等の低分子材料をドープして用いることもできる。
なお、上述した高分子材料に代えて、従来公知の低分子材料を用いることもできる。
また、必要に応じて、このような有機発光層60の上にカルシウムやマグネシウム、リチウム、ナトリウム、ストロンチウム、バリウム、セシウムを主成分とした金属又は金属化合物からなる電子注入層を形成してもよい。
なお、有機バンク層221の開口部221aの各壁面の基体200表面に対する角度θが、110度以上から170度以下となっている(図5参照)。このような角度としたのは、正孔輸送層70及び有機発光層60をウエットプロセスにより形成する際に、開口部221a内に配置されやすくするためである。
また、これらの材料だけでは電気抵抗が大きく電極として機能しないため、アルミニウム、金、銀、銅などの金属層、ITO(Indium Tin Oxide:インジウム錫酸化物)、酸化錫などの金属酸化導電層との積層体として組み合わせて用いてもよい。なお、本実施形態では、弗化リチウム、マグネシウム金属、ITOの積層体を、透明性が得られる膜厚に調整して用いるものとする。
陰極保護層55は、緩衝層の形成などの製造プロセス時に陰極50が腐食されてしまうことを防止するために設けられる層であり、例えば、珪素化合物や金属化合物などの無機化合物により形成される。陰極50を無機化合物からなる陰極保護層55で覆うことにより、陰極50へ酸素や水分、有機材料等の接触による腐食を防止することができる。なお、陰極保護層55は、基体200の外周部の絶縁層284上まで、10nmから300nm程度の厚みに形成される。
緩衝層210は、基体200側から発生する反りや体積膨張により発生する応力を緩和し、不安定な有機バンク層221からの陰極50の剥離を防止する機能を有する。また、緩衝層210の上面が略平坦化されるので、緩衝層210上に形成される硬い被膜からなるガスバリア層30も平坦化されるので、応力が集中する部位がなくなり、これにより、ガスバリア層30へのクラックの発生を防止する。
緩衝層210を形成する緩衝層材料としては、親油性を有する高分子材料(有機樹脂材料)、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエーテル系樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン、ポリエーテル、ポリエステルなどが好ましい。具体的には、アクリルポリオールやポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリウレタンポリオールと、トリレンジイソシアネートやキシリレンジイソシアネートなどのイソシアネート化合物を混合して重合させた誘導体、又はビスフェノール型エポキシオリゴマーとアミン化合物を混合して重合した誘導体等が挙げられる。
そして、これらの有機化合物は、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、メチルエチルケトン、酢酸エチルなどの親油性有機溶剤で希釈されて、所定の粘度に調整され、エポキシオリゴマー、アクリルオリゴマー、ポリウレタン等として陰極50上に配置される。
なお、イソシアネート化合物は、水分と反応することで、尿素結合反応を起こし、ポリマー化する。この反応により、緩衝層210に残存する水分を固定化することで、陰極50や発光層60への水分の侵入を防止できる。
緩衝層210に含有される微粒子211は、有機高分子材料または無機酸化物材料、例えばポリエステルやポリスチレン、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、シリカやアルミナが好ましい。また、微粒子211は、緩衝層210の材料と相溶しやすいようにカップリング処理等の表面処理が施される。
また、微粒子211は、10nmから1000nm程度の粒径を有し、緩衝層210に10%から70%の含有率で添加される。これにより、微粒子211が有機バンク層221の開口部221a等の段差に入り込み、隙間のない良好な層を形成することができる。
なお、緩衝層210を形成する緩衝層材料として、メタクリレート樹脂やエポキシ樹脂などを主成分とする紫外線硬化型樹脂を用いることもできる。紫外線硬化型樹脂を用いることにより、加熱処理を行うことなく緩衝層210が成膜されるので、加熱による有機発光層60への悪影響を抑えることができる。この場合には、陰極保護層55が紫外線吸収材料により形成されるようにすることが望ましく、例えば酸化チタンや酸化亜鉛、インジウム錫酸化物(ITO)などのエネルギーバンドギャップが3eV以上の可視光を透過する酸化物半導体材料が陰極保護層55の少なくとも一部に使われることで、緩衝層210を透過した紫外線を陰極保護層55で吸収させることにより、緩衝層210に照射した紫外線が有機発光層60に悪影響を与えることを防止する。
枠部215は、有機バンク層221が形成された領域の外周に設けられ、緩衝層210の形成に際して、緩衝層210を形成するために陰極50上に配置される緩衝層材料が所定の領域外、すなわち枠部215の外側に流れ出さないように堰き止めるものである。
枠部215を形成する枠部材料としては、親水性を有する高分子材料(有機樹脂材料)、例えば、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリメタクリレートポリオール、ポリエステルポリオール等の水酸基やカルボキシル基を有する樹脂、或いはポリエチレンイミン等のアミノ基及びイミノ基を有する樹脂が好ましい。上記の極性基は、緩衝層210を形成する材料の架橋成分であるイソシアネート化合物やエポキシ化合物と反応しやすく、枠部215と接触した緩衝層材料が反応して増粘しながら硬化が始まるため、枠部215の外側への流出が堰き止められる。
更に、ガスバリア層30や陰極保護層55との密着性を向上させるために、添加剤として、メチルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン等のシラン化合物が添加されてもよい。また、アミノケトンやヒドリキシケトン、ビスアシルフォスフィンオキサイト等の光反応性のある光重合開始剤を添加剤として混合することにより、硬化時間の短縮ができる。
枠部材料として有機バンク層と同一の材料を用いても良い。これにより有機バンク形成工程と枠部形成工程を同時におこなうことができる。
また、緩衝層210と同様に、微粒子211が添加(含有)される。微粒子211の他、シラン化合物を添加してもよい。微粒子211を含有させることにより、枠部215を形成する枠部材料の流動性(粘度)を調整することができる。また、枠部215が微粒子211を含有することにより、被膜形成時や温度変化に対して体積変化を起こしづらくなり、ガスバリア層30への負担を軽減させることができる。
また、枠部215は、有機樹脂材料から形成されるので、緩衝層210と同様に、基体200側から発生する反りや体積膨張により発生する応力を緩和し、有機バンク層221からの陰極50の剥離を防止する機能も有する。
ガスバリア層30は、その内側に酸素や水分が浸入するのを防止するためのもので、これにより陰極50や有機発光層60への酸素や水分の浸入を防止し、酸素や水分による陰極50や有機発光層60の劣化等を抑えるようにしたものである。
また、ガスバリア層30は、例えば無機化合物からなるもので、好ましくは珪素化合物、すなわち珪素窒化物や珪素酸窒化物、珪素酸化物などを高密度プラズマ成膜法によって形成される。ただし、珪素化合物以外でも、例えばアルミナや酸化タンタル、酸化チタン、さらには他のセラミックスなどからなっていてもよい。
また、本実施形態ではトップエミッション型としていることから、ガスバリア層30は透光性を有する必要があり、したがってその材質や膜厚を適宜に調整することにより、本実施形態では可視光領域における光線透過率を例えば80%以上にしている。
接着層205は、ガスバリア層30上に表面保護層206を固定させ、かつ外部からの機械的衝撃に対して緩衝機能を有するもので、例えばウレタン系、アクリル系、エポキシ系、ポリオレフィン系などの樹脂からなり、後述する表面保護層206より柔軟でガラス転移点の低い材料からなる接着剤によって形成されたものである。なお、このような接着剤には、シランカップリング剤またはアルコキシシランを添加しておくのが好ましく、このようにすれば、形成される接着層205とガスバリア層30との密着性がより良好になり、したがって機械的衝撃に対する緩衝機能が高くなる。
また、特にガスバリア層30が珪素化合物で形成されている場合などでは、シランカップリング剤やアルコキシシランによってこのガスバリア層30との密着性を向上させることができ、したがってガスバリア層30のガスバリア性を高めることができる。
なお、この例のEL表示装置においては、トップエミッション型にする場合に表面保護層206、接着層205を共に透光性のものにする必要があるが、ボトムエミッション型とする場合にはその必要はない。
以上に説明した基板20上の第2層間絶縁層284までの層が、回路部11を構成する。
なお、本実施形態においては、電気光学装置としてのEL表示装置1がトップエミッション型である場合であり、また、基板20の表面に回路部11を形成させる工程については、従来技術と変わらないので説明を省略する。
なお、図3、4では、これら画素電極23、ダミーパターン26を総称して画素電極23としている。ダミーパターン26は、第2層間絶縁層284を介して下層のメタル配線へ接続しない構成とされる。すなわち、ダミーパターン26は、島状に配置され、実表示領域に形成されている画素電極23の形状とほぼ同一の形状を有する。もちろん、表示領域に形成されている画素電極23の形状と異なる構造であってもよい。なお、この場合、ダミーパターン26は少なくとも駆動電圧導通部310(340)の上方に位置するものも含むものとする。
なお、この場合、有機バンク層221は、少なくとも駆動制御信号導通部320の上方に位置するものを含むものとする。
本実施形態においては、プラズマ処理によって各領域を形成する。具体的には、プラズマ処理を、予備加熱工程と、有機バンク層221の上面および開口部221aの壁面ならびに画素電極23の電極面23c、親液性制御層25の上面をそれぞれ親液性にする親インク化工程と、有機バンク層221の上面および開口部221aの壁面を撥液性にする撥インク化工程と、冷却工程とで構成する。
なお、この正孔輸送層形成工程以降は、正孔輸送層70および有機発光層60の酸化を防止すべく、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気などの不活性ガス雰囲気で行うのが好ましい。
なお、この発光層形成工程では、インクジェット法によって例えば青色(B)の発光層形成材料を青色の表示領域に選択的に塗布し、乾燥処理した後、同様にして緑色(G)、赤色(R)についてもそれぞれその表示領域に選択的に塗布し、乾燥処理する。
また、必要に応じて、上述したようにこのような有機発光層60の上にカルシウムやマグネシウム、リチウム、ナトリウム、ストロンチウム、バリウム、セシウムを主成分とした金属又は金属化合物からなる電子注入層を蒸着法等で形成してもよい。
なお、陰極50上に陰極保護層55を形成させる場合には、高密度プラズマ成膜法などの気相成長法により酸化チタンや珪素酸窒化物等を陰極50上に成膜させる。
枠部215を形成するに先立って、枠部材料に緩衝層材料を硬化させる硬化開始剤を添加する。そして、枠部材料は、その粘度が有機溶剤により、100〜500000mPa・s、より好ましくは、1000〜50000mPa・s程度に調整される。なお、枠部材料に、微粒子211を添加して粘度を調整してもよい。このように、緩衝層材料の粘度が比較的高粘度に調整されることにより、ディスペンサ或いはスクリーン印刷により、枠部215を所定の位置に良好に配置(パターンニング)することができる。
枠部215は、有機バンク層221が形成された領域を取り囲むように、切れ目なく環状に塗布される。また、枠部215は、その断面形状が、基体200と接触角αが70度以下となるように形成される。
基体200と接触角が小さくなることにより、枠部215上に形成されるガスバリア層30に急峻な段差を発生させることなく、滑らかに形成することができ、ガスバリア層30のクラック発生等を防止できる。
なお、枠部材料を塗布した後に、枠部材料の粘度を更に抑えるために、プレベーク(予備硬化)工程を設けてもよい。
陰極50上に塗布される緩衝層材料は、その粘度が有機溶剤により、100mPa・s以下、より好ましくは、1〜30mPa・s程度に調整される。緩衝層材料の粘度が低粘度に調整されることにより、陰極50の表面の凹部にも良好に入り込み、更に、緩衝層材料が良好に流動するので、容易に緩衝層210の上面を滑らかに連続した面に形成することができる。なお、微粒子211は、予め所定の含有量となるように緩衝層材料の添加される。
緩衝層材料は、枠部材料に囲まれた領域に、スリットコート(或いはカーテンコート)、ダイコート法により、塗布される。また、インクジェット装置により塗布してもよい。例えばインクジェット法で形成する場合には、まず、インクジェットヘッド(図示略)に緩衝層材料を充填し、インクジェットヘッドの吐出ノズルを陰極50に対向させ、インクジェットヘッドと基材(基板20)とを相対移動させながら、吐出ノズルから1滴当たりの液量が制御された液滴を陰極50に吐出する。
このように、枠部材料に囲まれた領域に緩衝層材料を塗布すると、枠部材料の存在により、緩衝層材料が枠部材料により規定された領域外に漏れ出すことが抑制される。緩衝層材料は流動性が高いので、塗布した領域外に広がりやすい。特に、緩衝層材料が塗布される領域は、有機バンク層221の影響により凸凹状に形成されているので、有機バンク層221の側壁部分から流れ出しやすい。しかしながら、有機バンク層221の外側に、親油性の緩衝層材料と相溶(親和)しない親水性の枠部材料が配置されるので、緩衝層材料は、枠部材料を乗り越えることができず、枠部材料により規定された領域内に留まる。更に、枠部材料に接触した緩衝層材料は、枠部材料に反応して、増粘しながら硬化を始める。このため、更に、枠部材料を乗り越えづらくなり、枠部材料により規定された領域内に留まる。
このように、120℃以下の加熱、或いは光照射を行うことにより緩衝層210及び枠部215を硬化させるので、有機発光層60をその耐熱上限温度以上に加熱させてしまうことがない。したがって、良好な有機発光層60が得られる。
また、緩衝層材料及び枠部材料を同時に加熱するので、それぞれ別々に硬化させる場合に比べて製造工程や製造設備を簡略化、効率化することができ、製品コストを抑えることができる。
ここで、このガスバリア層30の形成方法としては、高密度プラズマ成膜法により珪素酸窒化物などの珪素化合物を形成する。
このようにガスバリア層30上に保護層204を設ければ、表面保護層206が耐圧性や耐摩耗性、光反射防止性、ガスバリア性、紫外線遮断性などの機能を有していることにより、有機発光層60や陰極50、さらにはガスバリア層30もこの表面保護層206によって保護することができ、したがって発光素子の長寿命化を図ることができる。
また、接着層205が機械的衝撃に対して緩衝機能を発揮するので、外部から機械的衝撃が加わった場合に、ガスバリア層30やこの内側の発光素子への機械的衝撃を緩和し、この機械的衝撃による発光素子の機能劣化を防止することができる。
なお、接着層205にも微粒子207を含有させてもよい。微粒子207を含有することにより、微粒子207がスペーサとなって、接着層205の膜厚を略均一化することができる。更に、微粒子207が光学導波路となり、有機発光層60からの光の取り出し効率を向上させることができる。また、微粒子207が柔軟性を有する場合には、外部からの荷重を緩和するように機能させることもできる。また、微粒子207は、上述した微粒子211と同一のものであることが好ましいが、粒径が均一である必要はない。例えば、スペーサとして機能させる微粒子207の粒径は1000nmとし、光学導波路として機能させる微粒子207の粒径は10nmとしてもよい。
このようなEL表示装置1にあっては、陰極50とガスバリア層30との間に、陰極50を覆うとともに略平坦な上面が形成された緩衝層210が配置されるので、緩衝層210が基体200側から発生する反りや体積膨張により発生する応力を緩和し、不安定な有機バンク層221からの陰極50の剥離を防止することができる。
更に、緩衝層210の上面が略平坦化されているので、緩衝層210上に形成される硬い被膜からなるガスバリア層30が平坦化されるので、ガスバリア層30に応力が集中する部位がなくなり、これにより、ガスバリア層30へのクラックの発生を防止できる。
また、緩衝層210を形成する際に、枠部215を設けたので、所定の領域に緩衝層210を形成できる。すなわち、緩衝層材料は、粘度が低く抑えられているため、流動性が高いが、枠部215により堰き止められて、所定の範囲外への漏出が防止される。
また、枠部215も緩衝層210と同様に有機樹脂で形成されるので、ガスバリア層30の応力集中を緩和することができる。
更に、緩衝層210及び枠部215を形成する際に、加熱硬化処理を同時に行えるので、作業効率が向上する。
EL表示装置1を60℃90%RHの環境下に放置した場合に、ダークスポット(非発光領域)が発生するまでの時間を計測した。なお、EL表示装置1の陰極保護層55(シリコン酸化物)、緩衝層210、ガスバリア層30の膜厚は、それぞれ、50nm、3μm、100nmである。
まず、緩衝層210として、アクリル樹脂のみを用いた場合には、約50〜100時間でダークスポットの発生が認められた。一方、主鎖に窒素原子を含む有機高分子からなる材料、例えばイソシアネート化合物をアクリル樹脂に重合させたポリマーを用いた場合には、ダークスポットの発生まで約400〜500時間を要した。
次に、緩衝層210としてイソシアネート化合物とアクリル樹脂を用いた場合に、陰極保護層55の有無による封止効果を比較すると、陰極保護層55を設けない場合には、約50〜100時間でダークスポットの発生が認められた。一方、陰極保護層55を設けた場合には、ダークスポットの発生まで約400〜500時間を要した。
更に、緩衝層210の形成工程における乾燥(固化)処理を大気圧下、水蒸気分圧約1200Paで行った場合には、約200〜300時間でダークスポットの発生が認められた。一方、基体に付着もしくは緩衝層材料に含まれる水分あるいは溶媒を除去するため約1000Pa程度に減圧し、その後乾燥窒素ガスを雰囲気に導入することにより、水蒸気分圧を約0.2Paとした。
このようにして大気圧下、水蒸気分圧約0.2Paとした状態で乾燥(固化)を行った場合には、ダークスポットの発生まで約400〜500時間を要した。
以上のように、本実施形態のEL表示装置1によれば、高い封止効果を得ることができるので、寿命を延ばすことができる。
また、EL表示装置1では本発明における第1の電極を陽極として機能させ、第2の電極を陰極として機能させたが、これらを逆にして第1の電極を陰極、第2の電極を陽極としてそれぞれ機能させるよう構成してもよい。ただし、その場合には、有機発光層60と正孔輸送層70との形成位置を入れ替えるようにする必要がある。
次に、EL表示装置の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一の部材、部位、要素には、同一の符号を付して、説明を省略する。
EL表示装置6は、EL表示装置1の枠部215に替えて、枠部216を用いた場合である。枠部216は、有機バンク層221と同一の材料により形成される。枠部216と有機バンク層221とを同一の材料により形成することにより、同一の工程で両者を形成することができ、製造工程等を簡略化することができる。
電気光学層110の、主要な層としては有機発光層60(エレクトロルミネッセンス層)であるが、挟まれる2つの電極との間に正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層、正孔阻止層(ホールブロック層)、電子阻止層(エレクトロンブロック層)を備えるものであってもよい。
なお、陰極50と基体200に形成した陰極接続部とを接触させる必要があるため、枠部216は陰極接続部よりも外周部に形成する。或いは、図9及び図10に示すように、枠部216を陰極接続部と略同一の位置に形成すると共に、陰極50と陰極接続部とを接触させるためのコンタクトホール216aを設けてもよい。
上述したように、枠部216は、有機バンク層221と同一の材料により形成される。枠部216と有機バンク層221とを同一の材料により形成することにより、同一の工程で両者を形成することができ、製造工程等を簡略化することができる。
なお、本実施形態においては、電気光学装置としてのEL表示装置6がトップエミッション型である場合である。また、第1実施形態と同一の工程については、説明を簡略又は省略する。
次いで、図11(c)に示すように、親液性制御層25の所定位置、詳しくは上述したBMを覆うように有機バンク層221を形成する。また、同時に、有機バンク層221を囲むように枠部216を形成する。
有機バンク層221及び枠部216の具体的な形成方法としては、例えばアクリル樹脂、ポリイミドなどのレジストを溶媒に溶解したものを、スピンコート法、スリットコート法などの各種塗布法により、基体200上の略全面に塗布して有機層を形成する。なお、有機層の構成材料は、後述するインクの溶媒に溶解せず、しかもエッチングなどによってパターニングし易いものであればどのようなものでもよい。
また、有機バンク層221と同時に、エッチング技術を用いて、有機バンク層221の外周を取り囲む枠部216を形成すると共に、枠部216の所定位置にコンタクトホール216aを形成する。
本実施形態においては、プラズマ処理によって各領域を形成する。具体的には、プラズマ処理を、予備加熱工程と、有機バンク層221の上面,開口部221aの壁面,枠部216の表面,画素電極23の電極面23c,親液性制御層25の上面をそれぞれ親液性にする親インク化工程と、有機バンク層221の上面および開口部221aの壁面及び枠部216の表面を撥液性にする撥インク化工程と、冷却工程とで構成する。
なお、陰極50上に陰極保護層55を形成させる場合には、高密度プラズマ成膜法などにより、ITOや酸化チタン、珪素化合物等を陰極50上に成膜させる。
緩衝層材料は、枠部216に囲まれた領域に、スリットコート(或いはカーテンコート)法により、塗布される。また、インクジェット装置により塗布してもよい。例えばインクジェット法で形成する場合には、まず、インクジェットヘッド(図示略)に緩衝層材料を充填し、インクジェットヘッドの吐出ノズルを陰極50に対向させ、インクジェットヘッドと基材(基板20)とを相対移動させながら、吐出ノズルから1滴当たりの液量が制御された液滴を陰極50に吐出する。
このように、枠部216に囲まれた領域の内側に緩衝層材料を塗布すると、枠部216の存在により、緩衝層材料が枠部216により規定された領域外に漏れ出すことが抑制される。緩衝層材料は流動性が高いので、塗布した領域外に広がりやすい。特に、緩衝層材料が塗布される領域は、有機バンク層221の影響により凸凹状に形成されているので、有機バンク層221の側壁部分から流れ出しやすい。しかしながら、有機バンク層221の外側に、水や油と相溶(親和)しないように撥液性処理された枠部216が配置されるので、緩衝層材料は、枠部216を乗り越えることができず、枠部216により規定された領域内に留まる。陰極保護層55を酸化物に代表される親液性を有する材料にて形成することにより、枠体との親液性の差を生じることになり、緩衝層材料を枠体に囲まれた陰極保護層55を形成した領域に選択的に塗布することが可能になる。酸化物としては、ITO、酸化チタン、酸化スズなどの導電性酸化物膜又は珪素酸化物を例示できる。
このように、120℃以下の低温下の加熱、或いは光照射を行うことにより緩衝層210を硬化させるので、有機発光層60をその耐熱上限温度以上に加熱させてしまうことがない。したがって、良好な有機発光層60が得られる。
ここで、このガスバリア層30の形成方法としては、高密度プラズマ成膜法により珪素酸窒化物などの珪素化合物を形成する。
このようなEL表示装置6にあっては、陰極50とガスバリア層30との間に、陰極50を覆うとともに略平坦な上面が形成された緩衝層210が配置されるので、緩衝層210が基体200側から発生する反りや体積膨張により発生する応力を緩和し、不安定な有機バンク層221からの陰極50の剥離を防止することができる。
更に、緩衝層210の上面が略平坦化されているので、緩衝層210上に形成される硬い被膜からなるガスバリア層30が平坦化されるので、ガスバリア層30に応力が集中する部位がなくなり、これにより、ガスバリア層30へのクラックの発生を防止できる。
また、緩衝層210を形成する際に、枠部216を設けたので、所定の領域に緩衝層210を形成できる。すなわち、緩衝層材料は、粘度が低く抑えられているため、流動性が高いが、枠部216により堰き止められて、所定の範囲外への漏出が防止される。
次に、EL表示装置の第3実施形態について説明する。なお、第1実施形態及び第2実施形態と同一の部材、部位、要素には、同一の符号を付して、説明を省略する。
EL表示装置7は、枠部215,216に替えて、撥液層217を用いた場合である。枠部215,216は、いずれも、緩衝層材料が所定の領域外に流れ出さないように堰き止める物理的な部材であった。一方、撥液層217は、化学的に緩衝層材料が所定の領域外に流れ出さないように堰き止めるものである。
なお、緩衝層210の外周を包囲するように、撥液層217が形成され、緩衝層210の形成時に緩衝層材料が撥液層217の外側に流れ出さないようにされている。そして、ガスバリア層30は、緩衝層210及び撥液層217を覆うように形成される。
電気光学層110の、主要な層としては有機発光層60(エレクトロルミネッセンス層)であるが、挟まれる2つの電極との間に正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層、正孔阻止層(ホールブロック層)、電子阻止層(エレクトロンブロック層)を備えるものであってもよい。
撥液層217としては、フッ素原子を含有する単分子層が好ましい。撥液性(撥水性及び撥油性)を有するフッ素原子を含有する単分子層を形成することにより、緩衝層材料と相溶せず、緩衝層材料を堰き止めることができる。また、耐熱性、耐薬品性、耐磨耗性等の性能を有するので、撥液性を超期間にわたり維持することができる。また、電気的にも絶縁性を有するので、陰極50或いは陰極保護層55上に塗布するのに適する。
なお、撥液層217の膜厚は、単分子層であればよいため、0.1〜10nm程度が好ましい。
なお、本実施形態においては、電気光学装置としてのEL表示装置7がトップエミッション型である場合である。また、第1実施形態と同一の工程については、説明を簡略又は省略する。
図17(d)において陰極50、及び陰極50上に陰極保護層55の形成を行った後に、図17(e)に示すように、撥液層217を陰極50上に形成する。
撥液層217の形成方法としては、トリフルオロプロピルトリメトキシシランやヘプタデカトリフルオロデシルトリメトキシシラン等のフッ素原子を持つアルコキシシランなどの珪素化合物を陰極50上に塗布又は気相成長法等により形成する。或いは、ヘキサメチルジシラザンやメチルトリメトキシシランなどのアルコキシシランを用いて陰極50上に有機単分子層を形成し、フルオロカーボンを原料にしたプラズマ処理により陰極50上にフッ素原子を並べる。このようにして、有機バンク層221を囲むように陰極50上に撥液性を有するフッ素原子が整然かつ緻密に配列される。
なお、撥液層217は、有機バンク層221が形成された領域を取り囲むように、数mm程度の幅で切れ目なく環状に塗布される。
陰極50上に塗布される緩衝層材料は、その粘度が有機溶剤により、100mPa・s以下、より好ましくは、1〜30mPa・s程度に調整される。緩衝層材料の粘度が低粘度に調整されることにより、陰極50の表面の凹部にも良好に入り込み、更に、緩衝層材料が良好に流動するので、容易に緩衝層210の上面を滑らかに連続した面に形成することができる。なお、微粒子211は、予め所定の含有量となるように緩衝層材料の中に添加される。
緩衝層材料は、撥液層217に囲まれた領域に、スリットコート(或いはカーテンコート)、ダイコート法により、塗布される。また、インクジェット装置により塗布してもよい。例えばインクジェット法で形成する場合には、まず、インクジェットヘッド(図示略)に緩衝層材料を充填し、インクジェットヘッドの吐出ノズルを陰極50に対向させ、インクジェットヘッドと基材(基板20)とを相対移動させながら、吐出ノズルから1滴当たりの液量が制御された液滴を陰極50に吐出する。
このように、撥液層217に囲まれた領域の内側に緩衝層材料を塗布すると、撥液層217の存在により、緩衝層材料が撥液層217により規定された領域外に漏れ出すことが抑制される。緩衝層材料は流動性が高いので、塗布した領域外に広がりやすい。特に、緩衝層材料が塗布される領域は、有機バンク層221の影響により凸凹状に形成されているので、有機バンク層221の側壁部分から流れ出しやすい。しかしながら、有機バンク層221の外側に、水や油と相溶(親和)しない撥液性の薄膜(撥液層217)が配置されるので、緩衝層材料は、撥液層217を乗り越えることができず、撥液層217により規定された領域内に留まる。
このように、120℃程度以下の加熱、或いは光照射を行うことにより緩衝層210を硬化させるので、有機発光層60をその耐熱上限温度以上に加熱させてしまうことがない。したがって、良好な有機発光層60が得られる。
ここで、このガスバリア層30の形成方法としては、高密度プラズマ成膜法により珪素酸窒化物などの珪素化合物を形成する。
このようなEL表示装置7にあっては、陰極50とガスバリア層30との間に、陰極50を覆うとともに略平坦な上面が形成された緩衝層210が配置されるので、緩衝層210が基体200側から発生する反りや体積膨張により発生する応力を緩和し、不安定な有機バンク層221からの陰極50の剥離を防止することができる。
更に、緩衝層210の上面が略平坦化されているので、緩衝層210上に形成される硬い被膜からなるガスバリア層30が平坦化されるので、ガスバリア層30に応力が集中する部位がなくなり、これにより、ガスバリア層30へのクラックの発生を防止できる。
また、緩衝層210を形成する際に、撥液層217を設けたので、所定の領域に緩衝層210を形成できる。すなわち、緩衝層材料は、粘度が低く抑えられているため、流動性が高いが、撥液層217により堰き止められて、所定の範囲外への漏出が防止される。
次に、EL表示装置の第4実施形態について説明する。なお、第1実施形態から第3実施形態と同一の部材、部位、要素には、同一の符号を付して、説明を省略する。
EL表示装置1〜3は、1枚の基板上にEL表示素子を形成する場合であったが、EL表示素子が形成された複数の基板を配列することにより、大型のEL表示装置8を形成する場合である。
図19は、EL表示装置8の断面図である。EL表示装置8は、基板20上に画素電極23と発光層60と陰極50とを備えた発光素子(有機EL素子)が多数形成された複数の第2基板130と、これら第2基板130を戴置する第1基板120とから構成される。第1基板120上の外周部には配線(導電層)121、絶縁層122が形成され、中央部には接着層135を介して複数の第2基板130が規則的に配置される。また、複数の第2基板130を取り囲むように、第2基板130よりも高く形成された隔壁140が形成される。そして、隔壁140内には、複数の第2基板130を覆って平坦層210が形成され、更に、これらを覆ってガスバリア層30、接着層205、表面保護層206が形成される。
なお、各第2基板130と第1基板120の配線121とは、ボンディングワイヤなどを介して連結され、第1基板面からドライバーチップや電源と接続される。
なお、発光層60としては、代表的には発光層(エレクトロルミネッセンス層)であり、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層などのキャリア注入層またはキャリア輸送層を備えるものや、正孔阻止層(ホールブロック層)、電子阻止層(エレクトロンブロック層)を備えるものであってもよい。
また、基板20と後述するようにこれの上に形成されるスイッチング用TFTや各種回路、及び層間絶縁膜などを含めて、基体200と称している。
このような構成のもとに、発光素子はその発光層60において、正孔輸送層70から注入された正孔と陰極50からの電子とが結合することにより発光する。
第1基板120としては、透明基板及び不透明基板のいずれも用いることができる。不透明基板としては、第2基板130と同様に、例えばアルミナ等のセラミックス、ステンレススチール等の金属シートに表面酸化などの絶縁処理を施したもの、また熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂、さらにはそのフィルム(プラスチックフィルム)などが挙げられる。
そして、接着層135及び複数の第2基板130を取り囲むように形成される隔壁140は、有機バンク層221と同様に、有機質層から形成される。
また、接着層135は、例えばウレタン系、アクリル系、エポキシ系、オレフィン系などの樹脂からなる。複数の第2基板130が樹脂からなる層を介して固定されるので、第1基板120上の第2基板130の高さは不均一になる。また、各第2基板130の間には、隙間が形成される。
平坦層210は、基体200側から発生する反りや体積膨張により発生する応力を緩和し、不安定な有機バンク層221からの陰極50の剥離を防止する機能を有する。また、平坦層210の上面が略平坦化されるので、平坦層210上に形成される硬い被膜からなるガスバリア層30も平坦化されるので、応力が集中する部位がなくなり、これにより、ガスバリア層30へのクラックの発生を防止する。
平坦層210としては、主成分として、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン、ポリエーテル、ポリエステルなどの有機化合物が好ましい。これらの有機化合物は、有機溶剤で希釈されて粘度が調整されるとともに、反応材料が混合されたエポキシオリゴマー、アクリルオリゴマー、ポリウレタン、ポリエステル、ポリメタクリレート等として陰極50上に配置される。
反応材料としては、湿気によって反応が進行するトリレンジイソシアネートやキシリレンジイソシアネートなどのイソシアネート化合物やメチルトリメトキシシランなどのアルコキシシラン化合物、アミン化合物、或いは、アミノケトンやヒドリキシケトン、ビスアシルフォスフィンオキサイドなどの光重合反応剤が用いられる。
そして、これらの反応材料が混合されることにより、比較的低温の加熱処理或いは光照射により反応が進行して平坦層210を硬化させることができる。このように、発光層60の耐熱上限温度(約120℃〜140℃)以下の温度で平坦層210を硬化させることにより、加熱による発光層60への悪影響が抑えられる。
なお、平坦層材料に乾燥重合時の収縮防止などを目的とした微粒子を添加してもよい。
また、ガスバリア層30は、例えば無機化合物からなるもので、好ましくは高密度プラズマ成膜法によって珪素化合物、すなわち珪素窒化物や珪素酸窒化物、珪素酸化物などが形成される。ただし、珪素化合物以外でも、例えばアルミナや酸化タンタル、酸化チタン、さらには他のセラミックスなどからなっていてもよい。このようにガスバリア層30が無機化合物で形成されていれば、特に陰極50がITOでから形成されることにより、ガスバリア層30と陰極50の一部との密着性がよくなり、したがってガスバリア層30が欠陥のない緻密な層となって酸素や水分に対するバリア性がより良好になる。
このようにすれば、陰極50側がその反対側より酸素濃度が低くなることから、ガスバリア層30中の酸素が陰極50を通ってその内側の発光層60に到り、発光層60を劣化させてしまうといったことを防止することができ、これにより発光層60を長寿命化させることができる。
また、このようなガスバリア層30の厚さとしては、10nm以上、500nm以下であるのが好ましい。10nm未満であると、膜の欠陥や膜厚のバラツキなどによって部分的に貫通孔が形成されてしまい、ガスバリア性が損なわれてしまうおそれがあるからであり、500nmを越えると、応力による割れが生じてしまうおそれがあるからである。
また、本実施形態ではトップエミッション型としていることから、ガスバリア層30は透光性を有する必要があり、したがってその材質や膜厚を適宜に調整することにより、本実施形態では可視光領域における光線透過率を例えば80%以上にしている。
接着層205は、ガスバリア層30上に表面保護層206を固定させ、かつ外部からの機械的衝撃に対して緩衝機能を有するもので、例えばウレタン系、アクリル系、エポキシ系、オレフィン系などの樹脂で、後述する表面保護層206より柔軟でガラス転移点の低い材料からなる接着剤によって形成されたものである。なお、このような接着剤には、シランカップリング剤またはアルコキシシラン、シラザン等を添加しておくのが好ましく、このようにすれば、形成される接着層205とガスバリア層30との密着性がより良好になり、したがって機械的衝撃に対する緩衝機能が高くなる。
また、特にガスバリア層30が珪素化合物で形成されている場合などでは、シランカップリング剤やアルコキシシランによってこのガスバリア層30との密着性を向上させることができ、したがってガスバリア層30のガスバリア性を高めることができる。
なお、この例のEL表示装置においては、トップエミッション型にする場合に表面保護層206、接着層205を共に透光性のものにする必要があるが、ボトムエミッション型とする場合にはその必要はない。
なお、本実施形態においては、電気光学装置としてのEL表示装置8がトップエミッション型である場合である。
また、各第2基板130を形成する工程、すなわち、基板20の表面に回路部11や発光層60等を形成する工程については、従来技術と変わらないので説明を省略する。
隔壁140は、この後に第1基板120上の中央部分に配置される複数の第2基板130を取り囲むように、かつ、それらの第2基板130の高さよりも高く形成される。隔壁140内に形成される平坦層210により第2基板130を覆うためである。
そして、接着層135が硬化した後に、各第2基板130の陰極50と第1基板120の導電層121等がボンディングワイヤ等により連結される。
第2基板130上に塗布される平坦層材料は、有機溶剤により、その粘度が100mPa・s以下、より好ましくは、1〜30mPa・s程度に調整される。平坦層材料の粘度が低粘度に調整されることにより、第2基板130の表面の凹部や第2基板130間の隙間に良好に入り込み、更に、平坦層材料が良好に流動するので、容易に平坦層210の上面を滑らかに連続した面に形成することができる。なお、隔壁140が第2基板130よりも高く形成されているので、平坦層材料は第2基板130上に良好に塗布される。
このように、平坦層材料を湿度が管理された環境下に置くことにより、平坦層材料の吸湿を防ぎ、平坦層内部に残留する水分を減らすことができる。更に、平坦層材料に混合した反応材料の反応の進行を抑えることができるので、長時間安定した状態が維持される。すなわち、湿気によって急速に反応が進行する反応材料が混合されている平坦層材料を低湿度の環境に置くことにより、硬化反応が進行せず、長時間安定した状態が得られる。また、光によって活性化する光重合開始剤も水分に反応して失活する性質を持つため、光重合開始剤が混合された平坦層材料を低湿度の環境に置くことにより、同様に、硬化反応が進行せず、長時間安定した状態が得られる。
このように、平坦層材料の粘度が調整されるとともに、湿度が管理された環境下で塗布工程が行われることにより、平坦層210は、第2基板130上に良好に被覆し、更に、滑らかに連続した上面が形成される。また、第1基板120の表面に吸着した水分も除去されるので、平坦層210内に水分が残存してしまうことがなくなる。
続いて、第2基板130上に塗布した平坦層材料を硬化させる乾燥(硬化)工程を行う。硬化条件としては、減圧下において50℃から120℃程度に加熱(湿気導入)、或いは光を照射する。これにより、平坦層材料の粘度を調整するために加えられた有機溶媒が揮発するとともに、反応材料による硬化反応が進行して、平坦層210が硬化する。
このように、50℃から120℃程度の加熱、或いは光照射を行うことにより平坦層210を硬化させるので、発光層60をその耐熱上限温度以上に加熱させてしまうことがない。したがって、良好な発光層60が得られる。
なお、平坦層材料の塗布を窒素等の不活性ガス雰囲気中で行ってもよい。窒素等のガスをパージすることにより、湿度を低下させた環境で平坦層材料を塗布することができる。
ここで、このガスバリア層30の形成方法としては、高密度プラズマ成膜法にて成膜をおこなう。また、先にスパッタリング法やイオンプレーティング法等の物理気相成長法で成膜を行い、次いで、プラズマCVD法等の化学気相成長法で成膜を行ってもよい。スパッタリング法やイオンプレーティング法等の物理気相成長法は、密着性の良い膜が得られ、化学気相成長法では、密着性に欠点があるものの、応力が少なくステップカバーレッジ性に優れた緻密で良好な膜が得られる。そのため、全体としてガスバリア性(酸素や水分に対するバリア性)に優れたガスバリア層30を形成することができる。
このようにガスバリア層30上に保護層204を設ければ、表面保護層206が耐圧性や耐摩耗性、光反射防止性、ガスバリア性、紫外線遮断性などの機能を有していることにより、発光層60や陰極50、さらにはガスバリア層もこの表面保護層206によって保護することができ、したがって発光素子の長寿命化を図ることができる。
また、接着層205が機械的衝撃に対して緩衝機能を発揮するので、外部から機械的衝撃が加わった場合に、ガスバリア層30やこの内側の発光素子への機械的衝撃を緩和し、この機械的衝撃による発光素子の機能劣化を防止することができる。
以上のようにして、EL表示装置8が形成される。
EL表示装置9は、陽極530と発光層540と陰極550とを備えた発光素子(有機EL素子)が多数形成された第1基板520と、第1基板520上の発光素子を駆動する半導体素子が形成された複数の第2基板510とから構成される。
第1基板520上の外周部には配線(導電層)521、絶縁層522が形成され、中央部には絶縁層525、陽極530上に陰極セパレートの役割も果たす逆テーパー形の有機バンク層535が形成され、各有機バンク535層の間に発光層540が形成される。そして、発光層540上には、導電性ペースト560を介して複数の第2基板510が規則的に配置される。
また、複数の第2基板510を取り囲むように、第2基板510よりも高く形成された隔壁570が形成される。
そして、隔壁570内には、複数の第2基板510を覆って平坦層580が形成され、更に、これらを覆ってガスバリア層30、接着層205、表面保護層206が形成される。
なお、各第2基板510と第1基板520の配線521とは、導電性ペースト560やボンディングワイヤなどを介して連結される。
このため、EL表示装置9においても、第2基板510よりも高い隔壁570を形成し、その内部に平坦層580を塗布する。特に、各第2基板510と発光層540との間に空間に平坦層材料が入り込むように、平坦層材料の粘度を低くすることが望ましい。
更に、隔壁570内に塗布した平坦層580内に気泡が混入しないように、平坦層580の硬化処理に先立って、減圧等による脱泡処理を行うことが望ましい。
なお、上述したように、発光層60は第1基板、第2基板のいずれに形成してもよい。更に、トップエミッション型、ボトムエミッション型のいずれにも適用できる。
また、上述した実施形態では、電気光学装置にEL表示装置8,5を適用した例を示したが、本発明はこれに限定されることなく、基本的に第2電極が基体の外側に設けられるものであれば、どのような形態の電気光学装置にも適用可能である。
また、電気的特性のばらつきの少ないスイッチング素子を形成できるため、電気光学素子に流れる電流ばらつきが少なく、より均一に表示できる電気光学表示装置を実現できる。本発明を用いると、平坦層により、ICまたはLSIが形成された第2の基板を平坦化するだけでなく、ICまたはLSIと第1基板との電気的接続部による凹凸も平坦化することができ、この上にガスバリア層を形成することにより、封止性能の優れた電気光学装置が得ることができる。
次に、本発明の電子機器について説明する。電子機器は、上述したEL表示装置(電気光学装置)1を表示部として有したものであり、具体的には図24に示すものが挙げられる。
図24(a)は、携帯電話の一例を示した斜視図である。図24(a)において、携帯電話(電子機器)1000は、上述したEL表示装置1〜5を用いた表示部1001を備える。
図24(b)は、腕時計型電子機器の一例を示した斜視図である。図24(b)において、時計(電子機器)1100は、上述したEL表示装置1〜5を用いた表示部1101を備える。
図24(c)は、ワープロ、パソコンなどの携帯型情報処理装置の一例を示した斜視図である。図24(c)において、情報処理装置(電子機器)1200は、キーボードなどの入力部1202、上述したEL表示装置1〜5を用いた表示部1206、情報処理装置本体(筐体)1204を備える。
図24(d)は、薄型大画面テレビの一例を示した斜視図である。図24(d)において、薄型大画面テレビ(電子機器)1300は、薄型大画面テレビ本体(筐体)1302、スピーカーなどの音声出力部1304、上述したEL表示装置1〜5を用いた表示部1306を備える。
図24(a)〜(c)に示すそれぞれの電子機器は、上述したEL表示装置(電気光学装置)1を有した表示部1001,1101,1206を備えているので、表示部を構成するEL表示装置の発光素子の長寿命化が図られたものとなる。
また、図24(d)に示す電子機器は、表示部1306の面積に関係なくEL表示装置1〜5を封止することができる本発明を適用したので、従来と比較して大面積(例えば対角20インチ以上)の表示部(電気光学装置)1306を備えるものとなる。
Claims (10)
- 第1基板と、
前記第1基板上に配置された複数の第2基板と、
前記複数の第2基板の各々に形成された電気光学素子と、
前記複数の第2基板の各々に形成され、前記電気光学素子を駆動する半導体素子と、
前記第1基板の外周部に、前記複数の第2基板の周囲を囲うとともに前記複数の第2基板よりも高く形成された隔壁と、
前記隔壁の内側に配置されて前記複数の第2基板を覆う平坦層と、
前記平坦層と前記隔壁とを覆うガスバリア層と、
を備えることを特徴とする電気光学装置。 - 前記第2基板は基体を有し、
前記電気光学素子及び前記半導体素子は、前記基体の前記第1基板とは反対側に形成され、
前記電気光学素子からの光が前記平坦層を透過して外部に射出されることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。 - 電気光学素子が形成された第1基板と、
前記第1基板上に配置された複数の第2基板と、
前記複数の第2基板の各々に形成され、前記電気光学素子を駆動する半導体素子と、
前記第1基板の外周部に、前記複数の第2基板の周囲を囲うとともに前記複数の第2基板よりも高く形成された隔壁と、
前記隔壁の内側に配置されて前記複数の第2基板を覆う平坦層と、
前記平坦層と前記隔壁とを覆うガスバリア層と、
を備えることを特徴とする電気光学装置。 - 前記電気光学素子は、前記第1基板と前記第2基板との間に配置され、
前記第2基板は基体を有し、
前記半導体素子は、前記基体の前記第1基板側に形成され、
前記電気光学素子と前記半導体素子とは、導電性部材により接続され、
前記電気光学素子からの光が前記第1基板を透過して外部に射出されることを特徴とする請求項3に記載の電気光学装置。 - 前記電気光学素子は、陽極と、陰極と、前記陽極と前記陰極との間に配置された発光層とを備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電気光学装置。
- 前記ガスバリア層を覆う保護層を備えることを備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の電気光学装置。
- 前記第1基板と前記隔壁との間に配線が配置されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の電気光学装置。
- 前記平坦層の上面は、滑らかに連続した面に形成されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の電気光学装置。
- 第1基板に、半導体素子が形成された複数の第2基板を配置して、前記第1基板或いは前記第2基板のいずれか一方に形成された電気光学素子を前記半導体素子を用いて駆動する電気光学装置の製造方法において、
前記第1基板の外周部に前記複数の第2基板の周囲を囲うとともに前記複数の第2基板よりも高い隔壁を形成する工程と、
ウエットプロセスにより前記隔壁内に前記第2基板上を覆う平坦層を配置する工程と、
前記平坦層上及び前記隔壁を覆うガスバリア層を形成する工程と、
を有することを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 請求項1から請求項8のうちいずれか一項に記載の電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。
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