JP4400396B2 - 多色感熱記録体 - Google Patents
多色感熱記録体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4400396B2 JP4400396B2 JP2004278895A JP2004278895A JP4400396B2 JP 4400396 B2 JP4400396 B2 JP 4400396B2 JP 2004278895 A JP2004278895 A JP 2004278895A JP 2004278895 A JP2004278895 A JP 2004278895A JP 4400396 B2 JP4400396 B2 JP 4400396B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- color
- dye precursor
- thermosensitive coloring
- coloring layer
- thermosensitive
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)
Description
する多色感熱記録体に関するものである。更に詳しく述べるならば、本発明は、低温発色
色調に、高温発色色調の混色がほとんどない鮮明な発色色調が得られ即ち、色分離性に優
れ高感度で、更に感熱記録体に求められる記録部の耐薬品性にも優れ、且つ耐光性が良好
で地肌かぶりの少ない多色感熱記録体に関するものである。
、加熱により両発色物質を溶融接触させ、発色画像を得るようにした感熱記録体が広く知
られている。このような感熱記録体は、比較的安価であり、記録機器がコンパクトであり
、且つその保守も容易であるため、ファクシミリ、ワードプロセッサー、各種計算機等、
およびその他の用途の記録媒体として幅広い分野において使用されている。特に最近、高
速印字での2色分離性が求められてきている。
ば高感度化、画像安定化、多色記録化等の要望を挙げることができる。特に多色記録手段
には、強調したい文字や図形を他の部分と異なる色調によって顕著に明確に表示できるな
どの利点があり、その実用化要望が高まっている。
がなされ、種々の多色感熱記録体が提案されている。一般に、多色感熱記録材料は、支持
体上に異なる色調に発色する高温発色層と低温発色層を順次積層して構成されたものであ
って、これらを大別すると消色型(特許文献1、2、3を参照)と加色型(特許文献4、
5、6、7を参照)の2種類及びマイクロカプセルを用いた方法(特許文献8、9、10
、11、12を参照)が開示されている。更に有機高分子と、染料前駆体とからなる複合
粒子を使用する方法(特許文献13、14、15、16を参照)も開示されている。更に
ポリウレア、及びポリウレタンより選ばれた少なくとも1種の高分子物質と、染料前駆体
とからなる複合粒子と顕色剤としてN−p−トルエンスルホニル−N’−3−(p−トル
エンスルホニルオキシ)フェニルウレアを使用される方法も開示されている(特許文献1
6を参照)。
を添加する必要がある。多量に添加された消色剤の作用により記録発色画像が長期保存中
に退色したり、消色剤を溶融させるための熱量が余分に必要となるため、サーマルヘッド
に過度の負担がかかるなどの問題があり、画像記録の信頼性や記録感度などの点に関し、
必ずしも満足の得られるものではなかった。
ることにより識別可能な2色を得る方法である。低温では上層の発色層が発色し、高温では上下両発色層が発色し、両者の色の混合色調の画像が得られるため、下層発色層を黒色発色系とする場合に適している。加色型記録体においては消色剤を用いないため、記録像の長期保存性に優れ、かつ比較的安価に製造できるという利点があり、また消色剤を溶融するための余分な熱を必要としないので消色型に比べて、低エネルギーで高温発色層を発色させることができるという長所がある。しかしながら加色型2色感熱記録体は、低温発色時に熱量を与え過ぎると高温発色層の発色も一部混合するために混色が起こり、低温発色画像が鮮明になりにくいといった問題があった。また、同一層内に発色色調が異なり、かつ平均粒径の異なる2種類以上の染料前駆体を混在させる方法が記載されているが、やはり低温発色時に、混色が避けられないという問題があった。
体状態の溶剤をカプセル化することや発色成分を芯物質としてマイクロカプセル化し、そ
れぞれ互いに異なる色調に発色する発色成分を溶媒に溶解し、それぞれをガラス転移温度
の異なる2種以上のマイクロカプセルに含有させたり、発色成分の少なくとも1種類をマ
イクロカプセルに含有させて多色化することが開示されている。しかしながら異なる色調
に発色する2種以上の染料前駆体を別々にマイクロカプセル化すると、両染料前駆体のそ
れぞれの発色感度が低下し、感度区分けが困難となり、このため発色色調の混合が起こり
やすいという問題があった。またマイクロカプセルに染料前駆体の油性液体溶液が内包さ
れていると、圧力又は摩擦こすれにより、カプセルの破壊により地発色が起こりやすいと
いう問題があった。
あるが一方で感度が出難く、また染料前駆体がアモルファスの状態で存在するため、通常の固体分散染料前駆体より耐光性試験での記録部の褪色や地肌カブリが大きいこと等の課題があった。
前駆体を発色させる顕色性化合物とを含有する感熱発色層を設けた多色感熱記録体におい
て、低温発色色調に高温発色色調の混色がほとんどない鮮明な発色色調が得られ、記録部
の耐薬品性に優れ、高感度且つ耐光性が良好で地肌カブリの少ない多色感熱記録体を提供
することにある。
−ビス(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−4−アザフタリドを含有するこ
とが好ましく、添加量としては複合粒子全固形分に対して、1〜50質量部程度である。
得られ、記録部の耐薬品性に優れ、高感度且つ耐光性の良好な地肌かぶりの少ない多色感
熱記録体を提供することが可能となった。
含有する第1感熱発色層と、更に第1感熱発色層上に設けられた、有機高分子と黒発色す
る染料前駆体とからなる複合粒子、複合粒子とは異なる色調に発色する染料前駆体からな
る固体分散微粒子及び顕色剤を含有する第2感熱発色層から構成されている。なお、本発明では低温発色色調は、第2感熱発色層中の固体分散微粒子状態で存在する染料前駆体の発色色調である。
より可能である。前述したように、有機高分子の中では特に記録部の保存性が良好との理由で、ポリウレア及びポリウレア−ポリウレタンの少なくとも一種が好ましく用いられる。
多価イソシアネート化合物とポリオールとの付加物、ビウレット体、イソシアヌレート体
などの多量体であってもよい。
価シソシアネート化合物とが反応してポリウレアが形成される。かかる反応と、更に水酸
基を有する有機化合物と多価イソシアネート化合物が反応してポリウレア−ポリウレタン
が形成される。
コール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,7−ヘプタンジオー
ル、1,8−オクタンジオール、プロピレングリコール、1,3−ジヒドロキシブタン、
2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2,5−ヘキサンジオール、3−メチル
−1,5−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジヒドロキシシク
ロヘキサン、ジエチレングリコール、フェニルエチレングリコール、ペンタエリスリトー
ル、1,4−ジ(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,3−ジ(2−ヒドロキシエト
キシ)ベンゼン、p−キシリレングリコール、m−キシリレングリコール、4,4’−イ
ソプロピリデンジフェノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2−ヒドロ
キシアクリレートなどが挙げられる。
ポリオール化合物などは、上記化合物に限定されるものではなく、また、必要に応じて2
種以上を併用してもよい。なお、本発明で使用される多価イソシアネート化合物、または
多価イソシアネート化合物とポリオール化合物との付加物のうちでも、分子中にイソシア
ネート基を3個以上有するものを用いることが特に好ましい。
ンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン
、ヘキサメチレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,5−ジメチルピペラジン、ト
リエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジエチルアミノプロピルアミン、テト
ラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミンなどが挙げられる。
活性剤、消泡剤などを使用してもよい。複合粒子調製の際の親水性保護コロイド剤の使用
量については特に限定はないが、一般に、複合粒子全固形分に対して1〜50質量%であ
ることが好ましく、3〜30質量%程度であることがより好ましい。
15μmであることが好ましく、1.0〜6.0μmの範囲となるように調節することが
より好ましい。
上の染料前駆体が好ましく、例えば3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−(p−トルイジノ)フルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン)、3−(4−ジメチルアミノ)アリニノ−5,7−ジメチルフルオラン等が挙げられるが、高感度、耐光性に優れるという理由で3−(N-エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランがより好ましい。
チル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチルアミノ)−7
−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−
アニリノフルオランが地肌カブリを生じにくいという点でより好ましい。
ダーでの読み取り性を向上させるために更に3,3’−ビス(4−ジエチルアミノ−2−
エトキシフェニル)−4−アザフタリド等の染料、必要に応じて記録感度を高めるために
融点が40〜150℃程度の芳香族有機化合物(増感剤)、耐光性を高めるための紫外線吸収剤、酸化防止剤、油溶性蛍光染料、離型剤等が添加されていてもよい。このような添加物質は、常温で固体であることが好ましいが、液体であってもよい。黒発色する染料前駆体が2種類以上の染料前駆体の混合物であってもよい。低温発色により形成される色調と混色することにより黒色色調となる発色色調、すなわち補色の関係にある発色色調を有する染料前駆体を複合粒子中に含有させることにより、高温発色色調を黒色とする場合、より黒味の強い高温発色色調を得ることができる。この場合、黒色発色性染料前駆体と、低温発色色調に対して補色の関係にある色調を発色する染料前駆体とを併用して複合粒子中の染料前駆体として構成することもできるし、低温発色色調に対して補色の関係にある色調を発色する染料前駆体のみを単独染料前駆体として複合粒子中に含有させてもよい。
した時の地肌かぶり発生を抑制することができ、併せて記録部の可塑剤や油による消色も
抑制することができる。
覆われているため、染料前駆体単独で存在する固体微粒子状態に比べると、発色感度が低
下したり、耐光性試験での記録部の安定性が劣る欠点がある。
有する第1感熱発色層を設けることにより、黒発色感度を向上させたり、耐光性試験での
記録部の安定性を図るものである。
かかるプラスチック樹脂粒子は、ポリスチレンを主体構造とする樹脂粒子であり、単量体としてはスチレンを主成分とし、αーメチルスチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニル化合物、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸エステル類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類、アクリロニトリル等のビニルシアン化合物、塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル化合物を使用してなる樹脂粒子である。また、その粒径は感度と画質の点で0.2〜3.0μm程度が好ましい。
本発明で使用されるプラスチック粒子の含有量は第1感熱発色層全固形量の5〜30質量%、好ましくは10〜20質量%であり、5質量%未満では耐薬品性改良効果が乏しく、30質量%を越えると発色能が低下するため好ましくない。
−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−アニリノラクタム、3,6−ビス(ジエチル
アミノ)フルオラン−γ−(p−ニトロ)アニリノラクタム、3,6−ビス(ジエチルア
ミノ)フルオラン−γ−(o−クロロ)アニリノラクタム、3−ジメチルアミノ−7−ブ
ロモフルオラン、3−ジエチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチルフル
オラン、3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロ
フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ブロモフルオラン、3−ジエチルアミノ−7,8
−ベンゾフルオラン、3−ジエチルアミノ−6,8−ジメチルフルオラン、3−ジエチル
アミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−tert−ブチ
ルフルオラン、3−(N−エチル−N−トリルアミノ)−7−メチルフルオラン、3−(
N−エチル−N−トリルアミノ)−7−エチルフルオラン、3−(N−メチル−N−イソ
アミルアミノ)−7−フェノキシフルオラン、3−(N−エチル−N−イソブチルアミノ
)−6−メチル−7−クロロフルオラン、及び3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ
)−7,8−ベンゾフルオランをあげることができる。
ロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7
−ブロモフルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−7,8−ベンゾフルオラン、3−トリ
ルアミノ−7−メチルフルオラン、3−トリルアミノ−7−エチルフルオラン、2−(N
−アセチルアニリノ)−3−メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−(N−
プロピオニルアニリノ)−3−メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−(N
−ベンゾイルアニリノ)−3−メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−(N
−カルボブトキシアニリノ)−3−メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−
(N−ホルミルアニリノ)−3−メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−(
N−ベンジルアニリノ)−3−メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−(N
−アリルアニリノ)−3−メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、及び2−(N
−メチルアニリノ)−3−メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオランをあげることが
できる。
与える染料前駆体としては、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、及び3−ジエ
チルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−(N−メチル−N−イソアミルア
ミノ)−7−フェノキシフルオランが好ましく、オレンジ色発色を与える染料前駆体とし
ては、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6,8
−ジメチルフルオラン、および7−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−3−メチル
−1−フェニルスピロ〔(1,4−ジヒドロクロメノ〔2,3−c〕ピラゾール)−4,3’−フタリド〕が好ましく、赤紫色発色を与える染料前駆体としては、3,3’−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリドが好ましい。なお、3,3’−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリドは、記録部の耐油性にも優れる。特に赤色発色性染料前駆体としては、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、または3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオランを使用する場合、色調補正のために、色調の異なる染料を混合使用することはむしろ望ましく、例えば3,3−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、もしくは3,3’−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリドなどの赤紫系統の色調に発色する染料前駆体を少量配合することにより、一層赤味を強く感じる色調を発色することができる。
−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−3
−(4−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(1−エチル−
2−メチルインドール−3−イル)−3−(4−ジエチルアミノフェニル)フタリド、3
−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−メチル−4−ジエチル
アミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−
イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−
(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−n−ヘキシルオキシ−4
−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、及び3−ジフェニルアミノ−6−ジフ
ェニルアミノフルオランなどをあげることができる。特に、これらの青発色性染料前駆体
の中では、3−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(4−ジメチルアミ
ノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリドが、地肌カブリが少ないという点から好まし
い。
−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3
,3−ビス(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−4−アザフタリド、3−(
N−エチル−N−p−トリルアミノ)−7−(N−フェニル−N−メチルアミノ)フルオ
ラン、3−〔p−(p−アニリノアニリノ)アニリノ〕−6−メチル−7−クロロフルオ
ラン、及び3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3’−(6’−ジ
メチルアミノ)フタリドなどをあげることができる。これらのなかでも3,6−ビス(ジ
メチルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3’−(6’−ジメチルアミノ)フタリドが、
地肌カブリが少ないという点から好ましい。
(4−n−ドデシルオキシ−3−メトキシフェニル)−2−(2−キノリル)エチレンな
どがある。上記の染料前駆体は単独で使用してもかまわないが、色調補正のためにほかの
色の発色性染料と併用することも効果的である。
当該染料前駆体を、水を分散媒体として、サンドグラインダー、アトライター、ボールミ
ル、コボーミル等の各種湿式粉砕機によって粉砕し、これをポリアクリルアミド、ポリビ
ニルピロリドン、ポリビニルアルコール、スルホン基変性ポリビニルアルコールなどの変
性ポリビニルアルコール、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、スチレン−
無水マレイン酸共重合体塩及びそれらの誘導体などの水溶性合成高分子化合物のほか、必
要に応じて界面活性剤、消泡剤などと共に分散媒体中に分散させ分散液とし、この分散液
を感熱発色層形成用塗料の調製に用いることができる。また染料前駆体を溶剤に溶解した
後、この溶液を水中で上記水溶性高分子を安定化剤として乳化分散後、この乳化液から溶
剤を蒸発させ染料前駆体を固体微粒子化して使用することもできる。いずれの場合も固体
微粒子状態で使用する染料前駆体の分散粒子の平均粒子径は、適切な発色感度を得るため
に0.2〜3.0μmであることが好ましく、より好ましくは0.3〜1.0μmである。
る色調に発色する染料前駆体は50〜300質量部程度含まれる。
チルフェノール、4−tert−オクチルフェノール、4,4’−sec−ブチリデンジ
フェノール、4−フェニルフェノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,
4’−イソプロピリデンジフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、1
,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、4,4’−ジヒドロキシ
ジフェニルサルファイド、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェ
ノール)、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェ
ニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、及びビス(
3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸
ブチル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸メチルなどのフェノール性化合物、4−ヒ
ドロキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、4−ヒドロキシ安息香酸メ
チル、4−ヒドロキシ安息香酸プロピル、4−ヒドロキシ安息香酸−sec−ブチル、4
−ヒドロキシ安息香酸フェニル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4−ヒドロキシ安息
香酸トリル、4−ヒドロキシ安息香酸クロロフェニル、4,4’−ジヒドロキシジフェニ
ルエーテルなどのフェノール性化合物、または安息香酸、p−tert−ブチル安息香酸
、トリクロル安息香酸、テレフタル酸、サリチル酸、3−tert−ブチルサリチル酸、
3−イソプロピルサリチル酸、3−ベンジルサリチル酸、3−(α−メチルベンジル)サ
リチル酸、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸などの芳香族カルボン酸、及びこれ
らフェノール性化合物、芳香族カルボン酸と例えば亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、
カルシウムなどの多価金属との塩などの有機酸性物質、N−p−トルエンスルホニル−N’−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレア、N−(p−トルエンスルホニル)-N’-(p−ブトキシカルボイル)ウレア、N−p−トリルスルホニル−N’−フェニルウレア等のウレア化合物が挙げられる。
いられることが好ましく、より好ましくは150〜400質量部の割合で使用される。も
ちろん必要に応じて、2種類以上の呈色剤を併用することもできる。
よい。このような画像安定化剤としては、例えば1,1,3−トリス(2−メチル−4−
ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−
4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(2−メチル−
4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、4,4’−〔1,4−フェニ
レンビス(1−メチルエチリデン)〕ビスフェノール、及び4,4’−〔1,3−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)〕ビスフェノールなどのフェノール系の化合物、4−ベンジルオキシフェニル−4’−(2−メチル−2,3−エポキシプロピルオキシ)フェニルスルホン、4−(2−メチル−1,2−エポキシエチル)ジフェニルスルホン、及び4−(2−エチル−1,2−エポキシエチル)ジフェニルスルホン等のエポキシ化合物、並びに1,3,5−トリス(2,6−ジメチルベンジル−3−ヒドロキシ−4−tert−ブチル)イソシアヌル酸などのイソシアヌル酸化合物から選ばれた1種以上を含むものを用いることができる。もちろん、画像安定化剤はこれらに限定されるものではなく、また必要に応じて2種類以上の化合物を併用することもできる。
感剤として含有させることができる。増感剤としては、従来から感熱記録体の増感剤とし
て知られている化合物を使用することができ、例えばパラベンジルビフェニル、ジベンジ
ルテレフタレート、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニル、シュウ酸ジベンジル、ア
ジピン酸ジ−o−クロルベンジル、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、シュウ
酸ジ−p−メチルベンジル、シュウ酸ジ−p−クロルベンジル、1,2−ビス(3,4−
ジメチルフェニル)エタン、1,3−ビス(2−ナフトキシ)プロパンなどをあげること
ができる。特にシュウ酸ジ−p−メチルベンジルとシュウ酸ジ−p−クロルベンジルを増
感剤として使用すると、カブリが少ない増感効果が得られる。
体を固体微粒子状態で使用する時と同じ方法で水中に分散させ、感熱発色層形成塗料の調
製の際にこれに混合すればよい。また、これらの添加剤を溶剤に溶解し、水溶性高分子化
合物を乳化剤として用いて水中に乳化して使用することもできる。更には前述の複合微粒
子調製方法と同様の方法で、これら化合物を含有する複合微粒子を作成し、これを感熱発
色層に含有させてもよい。また画像安定化剤及び増感剤は、染料前駆体を含有する複合微
粒子中に含有させてもよい。特に増感剤を染料前駆体と一緒に複合微粒子に含有させるこ
とにより発色感度を所望値に調整することもできる。
高く、平均粒径が10μm以下の微粒子顔料を感熱発色層に含有させることができる。例
えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、タルク、焼成クレー、シ
リカ、ケイソウ土、合成ケイ酸アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アルミニウ
ム、硫酸バリウム、表面処理された炭酸カルシウムやシリカなどの無機顔料、並びに、尿
素−ホルマリン樹脂、スチレン−メタクリル酸共重合樹脂、ポリスチレン樹脂等の有機顔
料が使用できる。サーマルヘッドに対するカス付着、及びスティッキングの防止のために
は、吸油量が50ml/100g以上の顔料を使用することが好ましい。顔料の配合量は、発色濃度を低下させない程の量、すなわち、感熱発色層の全固形分重量に対して50質量%以下であることが好ましい。
必要により、架橋剤、ワックス類、金属石鹸、有色染料、有色顔料、及び蛍光染料などを
用いることができる。接着剤としては、例えばポリビニルアルコール及びその誘導体、澱
粉及びその誘導体、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロ
キシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、
ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド−アクリル酸エステル共
重合体、アクリルアミド−アクリル酸エステル−メタアクリル酸エステル共重合体、スチ
レン−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、カゼイン、ゼ
ラチン及びそれらの誘導体等の水溶性高分子材料、並びに、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタ
ン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ
ブチルメタクリレート、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のエマルジョンやスチレン−ブ
タジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリル系共重合体などの水不溶性重合体の
ラテックスなどをあげることができる。
剤を感熱発色層中に含有させることができる。例えば、グリオキザール等のアルデヒド系
化合物、ポリエチレンイミン等のポリアミン系化合物、エポキシ系化合物、ポリアミド樹
脂、メラミン樹脂、ジメチロールウレア化合物、アジリジン化合物、ブロックイソシアネ
ート化合物、並びに過硫酸アンモニウムや塩化第二鉄、及び塩化マグネシウム、四ホウ酸
ソーダ、四ホウ酸カリウム等の無機化合物又はホウ酸、ホウ酸トリエステル、ホウ素系ポ
リマー等から選ばれた少なくとも1種の架橋性化合物を感熱発色層の全固形分重量に対し
1〜10重量%の範囲で用いることが好ましい。
ス、マイクロクリスタリンワックス、ポリオレフィンワックス、及びポリエチレンワック
スなどのワックス類、並びに例えばステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミ
ドなどの高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル、及びその誘導体などをあげることがで
きる。特にメチロール化脂肪酸アミドを感熱発色層に添加すると、耐地肌カブリ性を悪化
させずに増感効果を得ることができる。
酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、及びオレイン酸亜鉛等を
あげることができる。また低温発色色調に対して補色の関係にある色調を有する有色染料、及び/又は有色顔料を感熱発色層中に含有させることは、印字前の記録材料の色調を調節するために好ましく用いられる。必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、感熱発色層中に、更に撥油剤、消泡剤、粘度調節剤など各種添加剤を添加することができる。
ば上質紙(酸性紙、中性紙)、中質紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙、グラシ
ン紙、樹脂ラミネート紙、ポリオレフィン系合成紙、合成繊維紙、不織布、合成樹脂フィ
ルム等の他、各種透明支持体等も適宜選択して使用することができる。
ことができる。これらの追加層として、従来から公知の感熱記録材料に使用されている保
護層、及び下塗層を利用することができる。保護層、及び下塗層は、ともに顔料、及び接
着剤を主体とし構成される。特に保護層には、サーマルヘッドに対するスティッキングを
防止する目的で、ポリオレフィンワックス、ステアリン酸亜鉛のような滑剤を添加するこ
とが好ましく、紫外線吸収剤を含むこともでき、またこれを2層以上に構成することもで
きる。また光沢のある保護層を設けることにより、製品の付加価値を高めることもできる。
より、その上の感熱発色層の発色感度をあげることができる。また下塗層中にプラスチッ
クピグメント、中空粒子、発泡体などを含有させることもその上に形成される感熱発色層
の発色感度向上に効果がある。
るし、その上に、UVインキ、フレキソインキなどで印刷することもできる。保護層にシ
リコンなどの離型剤を用いることにより本発明の感熱記録材料をライナーレスの粘着ラベ
ルとして利用することもできる。この場合、印刷後に離型剤を塗工してもよい。
法、ロールコーター法、スプレー法、ディップ法、バー法、及びエクストルージョン法な
どの既知の塗布方法のいずれを利用してもよい。また印刷機などを使用して本発明の感熱
発色層塗料を部分印刷して使用することもできる。感熱発色層用塗料は、第1感熱発色層、第2感熱発色層とも支持体の一表面に乾燥後の重量が1〜10g/m2となるように塗布され、それによって感熱発色層が形成される。また記録材料裏面からの油や可塑剤の浸透を抑制させることや、又はカールコントロールのためにバック層を設けることもできる。
また感熱発色層をスーパーカレンダーやソフトカレンダーなどの既知の平滑化方法を用い
て平滑化処理することは、その発色感度を高める事に効果がある。感熱発色層表面を、カ
レンダーの金属ロール及び弾性ロールのいずれに当てて処理してもよい。
のではない。なお、特に断わらない限り、「部」及び「%」はそれぞれ「質量部」及び「質量%」を示す。
・下塗層用塗料の調製
吸油量110mlの焼成カオリン88部、スチレン−ブタジエン系ラテックス(固形分
濃度:50%)20部、カルボキシメチルセルロース(商品名:セロゲン7A、第一工業
製薬社製)の5%水溶液20部、ポリアクリル酸ナトリウムの20%水溶液5部及び水1
90部を均一に混合して下塗層用塗液を得た。
3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン6部と、紫外線
吸収剤として2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシベンゾフェノン3部とを100℃に加
熱したジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート9部に溶解し、この溶液を
35℃に冷却後、同温度の8%ポリビニルアルコール(日本合成化学工業製、商標:ゴー
セノールGM−14L)水溶液100部に徐々に添加し、ホモジナイザーを用い、回転数
8000rpm の攪拌によって乳化分散した後、この乳化分散液に水60部を加えて均一化
した。この乳化分散液を90℃に昇温し、10時間の硬化反応を行わせた後、固形分濃度
が20%となるように水を添加し、平均粒子径0.8μmの複合粒子分散液を得た。
3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン 20部
、スルホン変性ポリビニール(ゴーセランL−3266:日本合成化学工業製)の20%
液 10部、水20部を縦型サンドミル(アイメックス(株)製、サンドグラインダー)
を用いて、平均粒径が0.8μmとなるように粉砕、分散した。
3,3’−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド 20部、スルホン変性ポリビニール(商品名:ゴーセランL−3266、日本合成化学工業製)の20%液 10部、水20部を縦型サンドミル(アイメックス(株)製、サンドグラインダー)を用いて、平均粒径が0.7μmとなるように粉砕、分散した。
N−p−トルエンスルホニル−N’−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニル
ウレア 20部、スルホン変性ポリビニール(商品名:ゴーセランL−3266、日本合
成化学工業製)の20%液 10部、水30部を縦型サンドミル(アイメックス(株)製
、サンドグラインダー)を用いて、平均粒径が1.2μmとなるように粉砕、分散した。
シュウ酸ジ−p−メチルベンジルとシュウ酸ジ−p−クロルベンジルの1:1の混合物
(商品名:HS7150、大日本インキ化学社製)20部、スルホン変性ポリビニール(商
品名:ゴーセランL−3266、日本合成化学工業社製)の20%液 10部、水30部
を縦型サンドミル(アイメックス(株)製、サンドグラインダー)を用いて、平均粒径が
1.0μmとなるように粉砕、分散した。
B液30部、D液60部、E液60部、水酸化アルミニウム10部、ポリビニルアルコ
ール(商品名:PVA110、クラレ社製)の10%水溶液100部および水70部を均
一に混合攪拌して第1感熱発色層用塗液を得た。
A液265部、C液30部、D液30部、E液30部、水酸化アルミニウム10部、ポ
リビニルアルコール(商品名:PVA110、クラレ社製)の10%水溶液100部及び
水70部を均一に混合攪拌して第2感熱発色層用塗液を得た。
アセトアセチル変性ポリビニルアルコール(商品名:ゴーセファイマーZ−200、日
本合成化学工業社製)10%液100部、カオリン200部、ステリン酸亜鉛30%分散
体(商品名:ハイドリンZ−7、中京油脂社製)10部及び水100部を均一に混合して
保護層用塗液を得た。
坪量81.4g/m2の上質紙(紙面pH5.9)の片面に、下塗層用塗液、第1感熱
発色層用塗液、第2感熱発色層用塗液及び保護層用塗液をそれぞれ乾燥後の塗布量が8g
/m2、4g/m2、3g/m2、及び2g/m2となるように塗布乾燥して下塗層、第1感熱発色層、第2感熱発色層及び保護層を順次有する多色感熱記録体を得た後、スーパーカレンダーにて、感熱記録面のベック平滑度(JIS−P8119)が3500秒となるように平滑化処理し、多色感熱記録体を作製した。
実施例1のC液の調製において、赤紫色発色性染料前駆体の3、3’−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリドの代わりに3−(N−メチル−N-イソアミルアミノ)−7−フェノキシフルオランを使用した以外は、実施例1と同様にして多色感熱記録体を作製した。
実施例1のC液の調製において、赤紫色発色性染料前駆体の3、3’−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリドの代わりに3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオランを使用した以外は、実施例1と同様にして多色感熱記録体を作製した。
実施例1の第2感熱発色層用塗液に使用するC液の調製において、赤紫色発色性染料前駆体の3,3’−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリドの代わりに3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオランを使用し、同じく第2感熱発色層用塗液に使用するD液の調製において、顕色剤のN−p−トルエンスルホニル−N’−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレアの代わりに4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンを使用した以外は、実施例1と同様にして多色感熱記録体を作製した。
実施例1の第1感熱発色層用塗液に使用するD液の調製において、顕色剤のN−p−トルエンスルホニル−N’−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレアの代わりに4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンを使用した以外は、実施例1と同様にして多色感熱記録体を作製した。
実施例1の第1感熱発色層用塗液に使用するD液の調製において、顕色剤のN−p−トルエンスルホニル−N’−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレアの代わりにビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチルを使用した以外は、実施例1と同様にして多色感熱記録体を作製した。
実施例1の第1感熱発色層用塗液の調製において、増感剤分散液(E液)を使用しなかった以外は、実施例1と同様にして多色感熱記録体を作製した。
実施例1の第1感熱発色層用塗液に使用するB液の調製において、染料前駆体の3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランの代わりに3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランを使用した以外は、実施例1と同様にして多色感熱記録体を作製した。
実施例1のA液調製において、黒色発色性染料前駆体として3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン6部の代わりに3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランを4部、3,3’−ビス(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−4−アザフタリドを2部使用した以外は、実施例1と同様にして多色感熱記録体を作製した。
実施例1の第1感熱発色層塗液調製において、水酸化アルミニウム10部の代わりに球状プラスチック粒子(商品名:グロスデール130S、三井化学社製)を12部使用した以外は、実施例1と同様にして多色感熱記録体を作製した。
実施例1の第1感熱発色層塗液調製において、水酸化アルミニウム10部の代わりに中空プラスチック樹脂粒子(商品名:AE851、JSR社製)を10部使用した以外は、実施例1と同様にして多色感熱記録体を作製した。
実施例1で第1感熱発色層を設けなかった以外は、実施例1と同様にして多色感熱記録
体を作製した。
実施例1でA液を使用しなかった以外は、実施例1と同様にして多色感熱記録体を作製
した。
実施例1の第2感熱発色層用塗液の調製においてA液を使用せず、B液の3−(N−エ
チル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランの代わりに3−ジ(n−
ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランを用いた分散液60部を使用し
た以外は、実施例1と同様にして多色感熱記録体を作製した。
プリンター(機種名:バーラベ300、(株)サトー社製)を用いて、印加エネルギー:
0.10mJ/dotで低温発色、更に0.27mJ/dotで高温発色をおこなった。
なお、印字パターンはバーコードで行った。
した。
○:濃度の高い黒発色が得られる。
△:黒発色濃度がやや低いが、実用上は問題ないレベルである。
×:黒発色濃度が低く、実用上問題ある。
○:鮮明な低温発色(赤)が鮮明であり、2色分離性に優れていた。
△:低温発色部が高温発色色調の若干混ざった濁った発色であるが、2色の分離性は実
用上は問題ないレベルである。
×:低温発色部が高温発色色相の混ざった濁った発色であり、2色の分離はできていな
かった。
食用油を綿棒で漬け、高温記録部上で10往復して1時間後ふき取り1週間後記録部を
観察する。
◎:全く消えていない。
○:殆ど消えていない。
△:一部消色傾向が見られるが、実用上は問題ないレベルである。
×:殆ど記録部が消えている。
バーコードの高温発色部を10000Luxの環境下で100時間暴露した後に、バー
コード検証器(マクベス社製、PCM−II)を用いて660nmでのPCS値を測定し
た。
70℃の高温槽に24時間放置し、試験後に地肌部濃度をマクベス濃度計(RD−91
4型、マクベス社製)でマゼンタフィルターを使用して測定し、耐熱性を評価した。
第1感熱発色層上に有機高分子と黒発色する染料前駆体とからなる複合粒子、複合粒子と
は異なる色調に発色する染料前駆体からなる固体分散微粒子及び顕色剤を含有する第2感熱発色層を有することにより、低温発色色調に、高温発色色調の混色がほとんどない鮮明な発色色調が得られ即ち、色分離性に優れ高感度で、更に感熱記録体に求められる記録部の耐薬品性にも優れ、且つ耐光性が良好で地肌かぶりの少ない多色感熱記録体に適用できる。
Claims (5)
- 支持体上に、黒発色する染料前駆体と顕色剤とを含有する第1感熱発色層を設け、更に第1感熱発色層上に有機高分子と黒発色する染料前駆体とからなる複合粒子、複合粒子とは異なる色調に発色する染料前駆体からなる固体分散微粒子及び顕色剤を含有する第2感熱発色層を有することを特徴とする多色感熱記録体であって、第1感熱発色層中の前記黒発色する染料前駆体が3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランであり、第2感熱発色層中の複合粒子とは異なる色調に発色する染料前駆体が3,3’−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリドであり、第1感熱発色層および第2感熱発色層中の顕色剤が、N−p−トルエンスルホニル−N’−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレアである多色感熱記録体。
- 第1感熱発色層中に球状プラスチック樹脂粒子又は中空プラスチック樹脂粒子を含有させた請求項1に記載の多色感熱記録体。
- 前記有機高分子が、ポリウレア及びポリウレア−ポリウレタンより選ばれた少なくとも
1種である請求項1に記載の多色感熱記録体。 - 第2感熱発色層に含有する複合粒子に用いられる染料前駆体が、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチルアミノ)−7−(2−クロロアニリノ)フルオランから選ばれた少なくとも1種である請求項1に記載の多色感熱記録体。
- 第2感熱発色層に含有する複合粒子中に更に3,3’−ビス(4−ジエチルアミノ−2
−エトキシフェニル)−4−アザフタリドを含有する請求項1または4に記載の多色感熱記録体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004278895A JP4400396B2 (ja) | 2004-01-15 | 2004-09-27 | 多色感熱記録体 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004007929 | 2004-01-15 | ||
JP2004278895A JP4400396B2 (ja) | 2004-01-15 | 2004-09-27 | 多色感熱記録体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005225222A JP2005225222A (ja) | 2005-08-25 |
JP4400396B2 true JP4400396B2 (ja) | 2010-01-20 |
Family
ID=35000294
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004278895A Expired - Fee Related JP4400396B2 (ja) | 2004-01-15 | 2004-09-27 | 多色感熱記録体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4400396B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4683299B2 (ja) * | 2006-08-22 | 2011-05-18 | 王子製紙株式会社 | 2色感熱記録体 |
JP4882785B2 (ja) * | 2007-02-16 | 2012-02-22 | 王子製紙株式会社 | 多色感熱記録体およびその製造方法 |
JP2008265114A (ja) * | 2007-04-19 | 2008-11-06 | Oji Paper Co Ltd | 多色感熱記録体 |
JP5942924B2 (ja) * | 2013-05-14 | 2016-06-29 | 王子ホールディングス株式会社 | 2色感熱記録体 |
JP6011466B2 (ja) * | 2013-06-07 | 2016-10-19 | 王子ホールディングス株式会社 | 2色感熱記録体 |
BR112015027959B1 (pt) * | 2013-05-10 | 2022-08-30 | Oji Holdings Corporation | Meio de gravação sensível ao calor exibindo tom de metal dourado |
-
2004
- 2004-09-27 JP JP2004278895A patent/JP4400396B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2005225222A (ja) | 2005-08-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4882785B2 (ja) | 多色感熱記録体およびその製造方法 | |
JP4400396B2 (ja) | 多色感熱記録体 | |
JP4492453B2 (ja) | 多色感熱記録体 | |
JPH09263057A (ja) | 染料前駆体含有樹脂複合微粒子およびこの複合微粒子を含む感熱記録材料 | |
JP2000052659A (ja) | 感熱記録材料 | |
JP2008265114A (ja) | 多色感熱記録体 | |
JP4497016B2 (ja) | 多色感熱記録体 | |
JP3402144B2 (ja) | 多色感熱記録材料 | |
JPH10157289A (ja) | 多色感熱記録材料 | |
JP3085172B2 (ja) | 多色感熱記録材料 | |
JPH09290565A (ja) | 多色感熱記録材料 | |
JP4127181B2 (ja) | 多色感熱記録体 | |
JP3673879B2 (ja) | 感熱記録型磁気記録材料 | |
JP2005238725A (ja) | 感熱記録体 | |
JP4683299B2 (ja) | 2色感熱記録体 | |
JP3744055B2 (ja) | 多色感熱記録材料 | |
JP3277822B2 (ja) | 多色感熱記録材料 | |
JP3539084B2 (ja) | 感熱記録材料 | |
JP3402116B2 (ja) | 多色感熱記録材料 | |
JPH1178246A (ja) | 染料前駆体を含有する複合微粒子およびその複合微粒子を用いた感熱記録材料 | |
JPH10100535A (ja) | 感熱記録材料 | |
JPH10217617A (ja) | 多色感熱記録材料 | |
JPH10236005A (ja) | 感熱記録材料 | |
JPH11198544A (ja) | 多色感熱記録材料 | |
JPH1134503A (ja) | 感熱記録材料 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070405 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090702 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090804 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090908 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20091006 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20091019 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121106 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131106 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131106 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141106 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |