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JP4400382B2 - 内燃機関の排気浄化システム - Google Patents

内燃機関の排気浄化システム Download PDF

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JP4400382B2 JP2004264410A JP2004264410A JP4400382B2 JP 4400382 B2 JP4400382 B2 JP 4400382B2 JP 2004264410 A JP2004264410 A JP 2004264410A JP 2004264410 A JP2004264410 A JP 2004264410A JP 4400382 B2 JP4400382 B2 JP 4400382B2
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Description

本発明は、内燃機関の排気に含まれるNOxを浄化する排気浄化システムに関する。
内燃機関における燃料の燃焼によって生成されるNOxを浄化するために、いわゆるNOx吸蔵還元型触媒(以下、「NOx触媒」という。)が用いられる。NOx触媒は、排気の空燃比がリーン状態であるときは排気中のNOxを触媒内へ吸蔵し、排気の空燃比がストイキ又はリッチ状態となると吸蔵されていたNOxを放出する性質を有している。そこで、排気の酸素濃度がリーン状態のときは排気中のNOxを吸蔵し、その後排気中に、還元剤である燃料を供給し排気中の酸素濃度を低下させて吸蔵されていたNOxを放出させて、且つ該燃料によってNOxを還元、浄化する。
ここで、内燃機関の排気通路にNOx触媒を並列に設けて、一方ずつNOx触媒に流入する排気を遮断した状態で、該NOx触媒に還元剤を供給してNOx触媒に吸蔵されたNOxの還元、浄化を行う技術が公開されている(例えば、特許文献1を参照。)。この技術によると、一方のNOx触媒に吸蔵されたNOxの還元、浄化時には、他方のNOx触媒に排気を導くことで、内燃機関の運転条件にかかわらず任意の時期にNOxの還元、浄化が可能となる。
特許第2727906号公報 米国特許第5956949号明細書 特開平8−121153号公報
排気通路に並列に二個のNOx触媒を設けた内燃機関においては、一方のNOx触媒に流入する排気流量を低減させて還元剤を供給することで吸蔵されたNOxの還元、浄化を行いながら、他方のNOx触媒に排気を導くことで排気中のNOxを吸蔵することが可能である。この結果、内燃機関の運転条件にかかわらず任意の時期にNOxの還元、浄化が可能となる。
しかし、一方のNOx触媒に吸蔵されたNOxの還元、浄化を行うために、該NOx触媒に流れ込む排気流量を絞ると、他方に流れ込む排気流量が増加し、排気通路における背圧が上昇し内燃機関の負荷が上昇する虞がある。また、内燃機関の気筒の配置の都合等で排気通路が二つある場合、各排気通路にNOx触媒を二つ設けると、車輌への搭載性が悪化する虞がある。
本発明では、上記した問題に鑑み、排気通路に並列で複数のNOx触媒を備える内燃機関において、NOx触媒に吸蔵されたNOxの吸蔵、還元時に排気通路の背圧の上昇を可及的に抑制するとともに、車輌への搭載性が向上される排気浄化システムを提供することを目的とする。
本発明は、上記した課題を解決するために、内燃機関の有する気筒が排気を共通する二つの気筒群に分けられる場合、排気通路に設けられるNOx触媒の数を三個とするとともに、該三個のNOx触媒と二つの気筒群との排気通路による繋ぎ方に着目した。これにより、二つの気筒群に繋げられる排気通路に各二個のNOx触媒を設ける場合よりNOx触媒の総数を減ずることが可能となると共に、一のNOx触媒において吸蔵NOxの還元、
浄化を行う際の排気通路における背圧の変動を可及的に抑制することが可能となるからである。
そこで、第一に、本発明は、内燃機関の有する気筒が排気を共通する二つの気筒群に分けられ、各気筒群と繋がる二つの排気通路に吸蔵還元型NOx触媒が設けられた内燃機関の排気浄化システムにおいて、前記吸蔵還元型NOx触媒は三個、前記排気通路に並列に設けられ、且つ前記三個の吸蔵還元型NOx触媒に排気が分かれて流入可能となるべく前記二つの排気通路のそれぞれが分岐して該三個の吸蔵還元型NOx触媒に繋がれ、前記二つの排気通路のそれぞれに設けられ、且つ一の排気通路が繋がれる前記吸蔵還元型NOx触媒のそれぞれに流れ込む排気流量を調整する排気流量調整手段と、前記三個の吸蔵還元型NOx触媒の上流側の排気通路に設けられ、且つそれぞれの該吸蔵還元型NOx触媒に燃料を供給する燃料供給手段と、前記三個の吸蔵還元型NOx触媒において、一の吸蔵還元型NOx触媒のNOx吸蔵量が所定吸蔵量以下であるときは、前記二つの排気通路から前記三個の吸蔵還元型NOxに排気が流入され、該一の吸蔵還元型NOx触媒のNOx吸蔵量が該所定吸蔵量を超えるときは、前記排気流量調整手段によって該一の吸蔵還元型NOx触媒に流入する排気流量を低減し、前記燃料供給手段によって該一の吸蔵還元型NOx触媒に燃料を供給するNOx浄化手段と、を備える。
上記の内燃機関の排気浄化システムにおいては、主に吸蔵還元型NOx触媒(NOx触媒)によって、排気に含まれるNOxが浄化される。NOx触媒によるNOxの浄化は、排気の空燃比がリーン状態であるときは排気中のNOxを触媒内へ吸蔵し、排気の空燃比がストイキ又はリッチ状態となると吸蔵されていたNOxを放出させて排気中の還元剤(燃料成分)によってNOxを還元することで行われる。
ここで、上記の内燃機関の有する気筒は、排気を共通とする二つの気筒群に分けられる。これは、内燃機関の構造等の理由で、全ての気筒からの排気を一つの排気通路に集約するのではなく、二つの排気通路に分けることで、配管スペースの確保や排気干渉の回避等を達成できる。その一例として、前記内燃機関は、二つのバンクを備えたV型エンジンもしくは水平対向エンジンであって、該二つのバンクのそれぞれにおける気筒群が前記二つの排気通路のそれぞれに繋がれるようにしてもよい。また、前記内燃機関は直列多気筒エンジンであって、該直列多気筒エンジンを構成する複数の気筒は排気干渉を生じない二つの気筒群に分けられ、該二つの気筒群のそれぞれが前記二つの排気通路のそれぞれに繋がれるようにしてもよい。
そして、二つの排気通路が分岐して三個のNOx触媒に繋がれることで、内燃機関からの排気は、この三個のNOx触媒によって浄化される。しかし、それぞれのNOx触媒のNOx吸蔵量が増加すると、NOx吸蔵能力が低下するため、吸蔵されたNOxを還元、浄化する必要がある。このNOxの還元、浄化は、NOx触媒に流入する排気流量を低減させて、いわゆる低SV状態として、NOx触媒に還元剤としての燃料を供給することで、少ない燃料でより効率的な吸蔵NOxの還元、浄化が可能となる。
より具体的には、NOx浄化手段によって、排気中のNOxの浄化が行われる。先ず、三個のNOx触媒のいずれも吸蔵NOxを還元、浄化する必要がない場合は、二つの排気通路からの排気を三個のNOx触媒に流し込むことで、排気の浄化を行う。好ましくは、排気流量調整手段によって三個のNOx触媒に流れ込む排気流量を均等にして、NOx触媒における吸蔵NOx量の増加に偏りがないようにする。
尚、この吸蔵NOxの還元、浄化の必要性の判定は、それぞれのNOx吸蔵量が、基準値である所定吸蔵量を超えるか否かで判定される。所定吸蔵量は、実験等で測定されるNOx触媒におけるNOxの吸蔵効率の推移等から決定すればよい。また、NOx触媒にお
けるNOx吸蔵量は、内燃機関の運転状態等の排気中のNOx量に関連するパラメータや、各NOx触媒への排気流量等に基づいて推定すればよい。
次に、一のNOx触媒のNOx吸蔵量が所定吸蔵量を超えるときは、排気流量調整手段によって該一のNOx触媒に流入する排気流量を低減させて、低SV状態とする。そして、その状態のもと、NOx触媒に燃料を供給して吸蔵NOxの還元、浄化を行う。このとき、内燃機関からの排気は、二つの排気通路を経て、前記一のNOx触媒を除く残り二つのNOx触媒に主に流れ込む。
ここで、従来の排気浄化システムでは、内燃機関の排気通路が二つある場合は、それぞれの排気通路に二つのNOx触媒を並列に設けることで、内燃機関の運転状態にかかわらず吸蔵NOxを還元、浄化するのに好適な低SV状態を作り出す。そのため、全体では四つのNOx触媒が必要となり、車輌への搭載性が悪化する。しかし、本発明に係る排気浄化システムにおいては、NOx触媒の数は三個であり、且つNOx浄化手段によって、内燃機関の運転状態にかかわらず、吸蔵NOxを還元、浄化するのに好適な低SV状態を作り出すことが可能である。従って、本発明に係る排気浄化システムの方が、車輌への搭載性が優れている。
また、本発明に係る排気浄化システムにおいては、吸蔵NOxの還元、浄化時には、排気通路全体において排気が流れる触媒の数が三個から二個へと変動する。一方で、上記の従来の排気浄化システムでは排気通路それぞれが二個のNOx触媒を備えているため、吸蔵NOxの還元、浄化時には、排気が流れる触媒の数が二個から一個へと変動する。この結果、本発明に係る排気浄化システムは、吸蔵NOxの還元、浄化時において、排気通路の背圧の上昇を可及的に抑制することが可能となる。
ここで、上記の内燃機関の排気浄化システムにおいて、前記排気流量調整手段は、前記二つの排気通路のそれぞれの分岐点に設けられた二個の上流側流路調整弁、もしくは、前記二つの排気通路のそれぞれが分岐して繋がれた吸蔵還元型NOx触媒が、それぞれ排気の流出口側で再び一の排気通路に結合される場合は、それぞれの結合部に設けられた二個の下流側流路調整弁の少なくともいずれかであって、前記燃料供給手段は、前記三個の吸蔵還元型NOx触媒のそれぞれの上流側の排気通路に位置する三個の燃料添加弁であってもよい。
即ち、二個の上流側流路調整弁によって分岐した排気通路のそれぞれが繋がれるNOx触媒への排気の流入を制御する。また、二個の下流側流路調整弁によっても、NOx触媒を通過する排気の流れを制御することが可能となるので、以てNOx触媒に流れ込む排気流量の制御が可能となる。好ましくは、これら上流側流路調整弁と下流側流路調整弁を、一の排気通路にそれぞれ設ける。また、燃料添加弁については、三個のNOx触媒に対応して、それぞれのNOx触媒に燃料を供給するのが可能な位置に設けられる。
ここで、上記の内燃機関の排気浄化システムにおいて、前記排気流量調整手段は、前記二つの排気通路のそれぞれの分岐点に設けられた二個の上流側流路調整弁であって、前記燃料供給手段は、前記二個の上流側流路調整弁のそれぞれの上流側の排気通路に位置する二個の燃料添加弁であってもよい。
即ち、二個の上流側流路調整弁によって分岐した排気通路のそれぞれが繋がれるNOx触媒への排気の流入を制御する。また、燃料添加弁については、上流側流路調整弁の開閉動作を伴って三個のNOx触媒への燃料供給を可能とする。
ここで、吸蔵NOxの還元、浄化時の前記燃料添加弁によるNOx触媒への燃料供給に
ついては、前記NOx浄化手段は、前記一の排気通路が繋がれる吸蔵還元型NOx触媒のうち一の吸蔵還元型NOx触媒に燃料供給をするとき、該一の排気通路に設けられた前記上流側流路調整弁によって残りの吸蔵還元型NOx触媒への排気の流れを遮断した状態で該一の排気通路に設けられた前記燃料添加弁によって排気中に燃料を添加し、その所定時間経過後該上流側流路調整弁によって該一の吸蔵還元型NOx触媒への排気の流れを遮断するようにしてもよい。
前記所定時間とは、添加された燃料が、排気に添加されてから吸蔵NOxの還元、浄化が行われるNOx触媒に到達するのに要する時間であり、例えば、燃料添加弁によって排気中に添加された燃料が、添加されてから流路調整弁が設けられた地点を経過するまでに要する時間である。そこで、所定時間が経過した後は、吸蔵NOxの還元、浄化が行われるNOx触媒を低SV状態とすべく、上流側流路調整弁によって該一の吸蔵還元型NOx触媒への排気の流れが遮断される。
ここで、上述までの内燃機関の排気浄化システムにおいて、前記NOx浄化手段によって前記一の吸蔵還元型NOx触媒に燃料が供給されるときに、他の吸蔵還元型NOx触媒に吸蔵されるNOx吸蔵量を推定する浄化時NOx吸蔵量推定手段と、前記浄化時NOx吸蔵量推定手段によって推定されるNOx吸蔵量に基づいて、前記NOx浄化手段によって前記一の吸蔵還元型NOx触媒に燃料が供給されるときに、前記他の吸蔵還元型NOx触媒のNOx吸蔵量が前記所定吸蔵量を超えるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によって前記他の吸蔵還元型NOx触媒のNOx吸蔵量が前記所定吸蔵量を超えると判定されるとき、前記一の吸蔵還元型NOx触媒のための前記所定吸蔵量の値を当初の値から所定補正量以上の値を減じた値に補正し、または該一の吸蔵還元型NOx触媒のNOx吸蔵量を当初の量に該所定補正量以上の量を加えたNOx吸蔵量に補正する補正手段と、を更に備えるようにしてもよい。
上記の内燃機関の排気浄化システムにおいては、一のNOx触媒においてNOx浄化手段によって吸蔵NOxの還元、浄化が行われるとき、残りの二個のNOx触媒に内燃機関からの排気が流れ込む。しかし、この間に更に二個のNOx触媒のうち一個のNOx触媒のNOx吸蔵量が所定吸蔵量を超えると、二個のNOx触媒が同時に還元、浄化のための低SV状態となるため、内燃機関からの排気が一個のNOx触媒に集中し、排気通路の背圧が上昇し好ましくない。
そこで、浄化時NOx吸蔵量推定手段による推定値に基づいて判定手段が、前記他のNOx触媒のNOx吸蔵量が所定吸蔵量を超えると判定するとき、即ち、二個のNOx触媒が同時に低SV状態となると予想されるときは、補正手段によって、前記一のNOx触媒のための所定吸蔵量の補正、もしくは該一のNOx触媒について把握されているそのNOx吸蔵量の補正が行われる。
補正手段によって所定吸蔵量が上記のように補正されることで、もしくは、補正手段によって該一のNOx触媒について把握されているそのNOx吸蔵量が上記のように補正されることで、該一のNOx触媒のNOx吸蔵量と所定吸蔵量との相対関係が補正されて、該一のNOx触媒における吸蔵NOxの還元、浄化が本来のタイミングより早いタイミングで行われる。
その結果、該一のNOx触媒が低SV状態に置かれている間は、前記他のNOx触媒のNOx吸蔵量は補正前の当初の所定吸蔵量を超えることはない。そして、該他のNOx触媒においては、該一のNOx触媒における還元、浄化が終了次第、吸蔵NOxの還元、浄化を開始すればよい。このようにすることで、三個のNOx触媒の少なくとも二個が同時に吸蔵NOxの還元、浄化のために低SV状態に置かれるのを回避することが可能となる
ここで、前記所定補正量は、前記浄化時NOx吸蔵量推定手段によって推定されるNOx吸蔵量から、前記一の吸蔵還元型NOx触媒のNOx吸蔵量と前記他の吸蔵還元型NOx触媒のNOx吸蔵量との差分を差し引いた量であってもよい。所定NOx吸蔵量もしくは一のNOx触媒のNOx吸蔵量の補正量をこのように設定することで、三個のNOx触媒の少なくとも二個が同時に吸蔵NOxの還元、浄化のために低SV状態に置かれるのをより確実に回避することが可能となる。
第二に、上記した課題を解決するために、本発明は、内燃機関の有する気筒が排気を共通する二つの気筒群に分けられ、各気筒群と繋がる二つの排気通路に吸蔵還元型NOx触媒が設けられた内燃機関の排気浄化システムにおいて、 前記吸蔵還元型NOx触媒は三個、前記排気通路に並列に設けられ、且つ前記三個の吸蔵還元型NOx触媒に排気が分かれて流入可能となるべく前記二つの排気通路のそれぞれが分岐して該三個の吸蔵還元型NOx触媒に繋がれ、前記二つの排気通路のそれぞれに設けられ、且つ一の排気通路が繋がれる前記吸蔵還元型NOx触媒のそれぞれに流れ込む排気流量を調整する排気流量調整手段と、前記三個の吸蔵還元型NOx触媒の上流側の排気通路に設けられ、且つそれぞれの該吸蔵還元型NOx触媒に燃料を供給する燃料供給手段と、前記排気流量調整手段による前記一の吸蔵還元型NOx触媒への排気流量の低減と前記燃料供給手段による該一の吸蔵還元型NOx触媒への燃料供給とを、順次、一の吸蔵還元型NOx触媒において実行し、且つ残りの二個の吸蔵還元型NOx触媒に前記二つの排気通路からの排気を流入するNOx浄化手段と、を備える。
上記の排気浄化システムにおけるNOx触媒と二つの排気通路との関係は、先に述べたとおりである。上記の排気浄化システムの特徴点の一つは、NOx浄化手段によって、三個のNOx触媒のうち常に一個は低SV状態に置かれ残りの二個のNOx触媒に内燃機関からの排気が流れ込み、低SV状態に置かれるNOx触媒は順次変更される。この結果、NOx触媒に吸蔵されたNOxが還元、浄化されるにかかわらず、内燃機関からの排気は常に二個のNOx触媒に流れ込むため、排気通路における背圧は恒常的に安定する。また、NOx触媒の数を三個とすることで、従来の排気浄化システムに比べて車輌への搭載性も向上する。
排気通路に並列で複数のNOx触媒を備える内燃機関において、NOx触媒に吸蔵されたNOxの吸蔵、還元時に排気通路の背圧の上昇を可及的に抑制するとともに、排気浄化システムの車輌への搭載性を向上することが可能となる。
ここで、本発明に係る内燃機関の排気浄化システムの実施の形態について図面に基づいて説明する。
図1は、本発明が適用される内燃機関1の排気浄化システムの概略構成を表す図である。内燃機関1は、V型エンジンであり、排気を共通する二つの気筒群2L、2Rを有している。そして、二つの気筒群2L、2Rはそれぞれ、第一排気通路3Lと第二排気通路3Rのそれぞれに繋がれている。
第一排気通路3Lは途中で分岐して第一上流側通路4Lと第二上流側通路5Lを形成する。また、第二排気通路3Rは途中で分岐して第三上流側通路4Rと第四上流側通路5Rを形成する。更に、第一上流側通路4Lは第一NOx触媒16と繋がれ、第二上流側通路
5Lと第四上流側通路5Rとは結合して第二NOx触媒15と繋がれ、第三上流側通路4Rは第三NOx触媒14と繋がれている。尚、第一NOx触媒16、第二NOx触媒15、第三NOx触媒14は、いわゆる吸蔵還元型NOx触媒である。
次に、各NOx触媒の下流側における排気通路の配管について説明する。第一NOx触媒16からは第一下流側通路6Lが延出し、第二NOx触媒15からは第二下流側通路7Lおよび第四下流側通路7Rが二股に延出し、第三NOx触媒14からは第三下流側通路6Rが延出している。そして、第一下流側通路6Lと第二下流側通路7Lは結合して第三排気通路8Lを形成し、第三下流側通路6Rと第四下流側通路7Rは結合して第四排気通路8Rを形成する。
ここで、第一排気通路3Lの分岐点には、第一排気通路3Lを流れる排気において、第一上流側通路4Lと第二上流側通路5Lとに流れる排気量の比率を調整する上流側流路調整弁9Lが設けられ、第二排気通路3Rの分岐点には、第二排気通路3Rを流れる排気において、第三上流側通路4Rと第四上流側通路5Rとに流れる排気量の比率を調整する上流側流路調整弁9Rが設けられている。更に、第一下流側通路6Lと第二下流側通路7Lとの結合部には、各通路を流れ第三排気通路8Lに合流する排気量の比率を調整する下流側流路調整弁17Lが設けられ、第三下流側通路6Rと第四下流側通路7Rとの結合部には、各通路を流れ第四排気通路8Rに合流する排気量の比率を調整する下流側流路調整弁17Rが設けられている。
また、第一上流側通路4Lの途中に通路を流れる排気に燃料を添加する第一燃料添加弁13が設けられ、第二上流側通路5Lと第四上流側通路との結合部近傍に通路を流れる排気に燃料を添加する第二燃料添加弁12が設けられ、第三上流側通路4Rの途中に通路を流れる排気に燃料を添加する第三燃料添加弁11が設けられている。
また、内燃機関1には、該内燃機関1やその排気浄化システムを制御するための電子制御ユニット(以下、「ECU」という)20が併設されている。このECU20は、CPUの他、後述する各種のプログラム及びマップを記憶するROM、RAM等を備えており、内燃機関1の運転状態や排気浄化システム等を制御するユニットである。
ここで、上流側流路調整弁9L、9Rおよび下流側流路調整弁17L、17RはECU20と電気的に接続されており、これらの流路調整弁は、ECU20からの制御信号によってその開度が調整される。その結果、内燃機関1の排気浄化システムにおける排気の流れが制御される。また、第一燃料添加弁13、第二燃料添加弁12および第三燃料添加弁11はECU20と電気的に接続されており、これらの燃料添加弁は、ECU20からの制御信号によって制御され、通路を流れる排気への燃料添加が行われる。
図1のように構成される内燃機関1の排気浄化システムにおいて、第一NOx触媒16、第二NOx触媒15および第三NOx触媒14に流入する排気の空燃比がリーン状態であるときは、各NOx触媒によって排気中のNOxが触媒内へ吸蔵される。また、排気の空燃比がストイキ又はリッチ状態となると各NOx触媒に吸蔵されていたNOxが放出され、排気中の燃料が還元剤として作用し、NOxが還元、浄化される。
ここで、該排気浄化システムにおいては、各NOx触媒のNOx吸蔵量が比較的少ない場合、即ち各NOx触媒に排気中のNOxを十分に吸蔵する能力が残されている場合には、二つの気筒群2L、2Rから排出される排気が各NOx触媒に均等に流れ込むように、ECU20からの指令によって、上流側流路調整弁9L、9Rおよび下流側流路調整弁17L、17Rの開度が調整される。これにより各NOx触媒におけるNOx吸蔵量の増加程度が概ね一定となる。
しかし、各NOx触媒において、NOx吸蔵量が所定吸蔵量D0を超えると、排気中のNOxを十分に吸蔵することが困難となり、多くのNOxが大気中へ放出され得る。そこで、そのような場合には、各NOx触媒の吸蔵NOxを還元、浄化する必要がある。本実施例に係る内燃機関1の排気浄化システムでは、還元、浄化の対象となるNOx触媒に流れ込む排気流量を低減させて低SV状態とした上で、還元剤である燃料が該NOx触媒に供給される。
具体的には、吸蔵NOx量が所定吸蔵量D0を超えるNOx触媒が第一NOx触媒16である場合には、上流側流路調整弁9Lによって第一排気通路3Lからの排気が第一上流側通路4Lに流れ込まないようにした状態で、第一燃料添加弁13から排気中に燃料を添加する。また、吸蔵NOx量が所定吸蔵量D0を超えるNOx触媒が第二NOx触媒15である場合には、上流側流路調整弁9Lによって第一排気通路3Lからの排気が第二上流側通路5Lに流れ込まないように、且つ上流側流路調整弁9Rによって第二排気通路3Rからの排気が第四上流側通路5Rに流れ込まないようにした状態で、第二燃料添加弁12から排気中に燃料を添加する。また、吸蔵NOx量が所定吸蔵量D0を超えるNOx触媒が第三NOx触媒14である場合には、上流側流路調整弁9Rによって第二排気通路3Rからの排気が第三上流側通路4Rに流れ込まないようにした状態で、第三燃料添加弁11から排気中に燃料を添加する。
このように構成される内燃機関1の排気浄化システムは、二つの気筒群2L、2Rから排出される排気を合計三個のNOx触媒で浄化することが可能となる。従って、従来のケースのように各気筒群からの排気をそれぞれ二個のNOx触媒によって浄化する場合と比べて、NOx触媒の数を減らすことができるため、内燃機関1の車輌への搭載性が向上する。
また、このように低SV状態に置かれたNOx触媒に対して吸蔵NOxの還元、浄化を行うことで、より少ない燃料で効率的な還元、浄化が可能となる。更に、NOx触媒を低SV状態に置くことで生じる第一排気通路3Lおよび第二排気通路3Rの背圧の上昇に関しても、本実施例では排気が流れ込むNOx触媒の数の変動幅が三個から二個となり、一方で上記の従来のケースでは変動幅は二個から一個となるため、本実施例にかかる排気浄化システムの方が従来と比べて排気通路における背圧の上昇を抑制することが可能となる。
ここで、各NOx触媒のNOx吸蔵量が近接する場合、二個のNOx触媒において、同時に吸蔵NOxの還元、浄化が行われ、低SV状態に置かれる可能性がある。そのような場合、内燃機関1からの排気が一個のNOx触媒に集まるため、排気通路における背圧が大きく上昇する虞がある。そこで、二個のNOx触媒が同時に低SV状態に置かれるのを回避することを可能とするNOx浄化制御について、図2に基づいて説明する。本実施例におけるNOx浄化制御は、ECU20によって一定のサイクルで繰り返し実行されるルーチンである。尚、該NOx浄化制御は、いずれのNOx触媒も低SV状態に置かれていないときに開始される。
S101では、第一NOx触媒16、第二NOx触媒15、第三NOx触媒14のそれぞれのNOx吸蔵量を推定する。具体的には、例えば、NOx触媒14のNOx吸蔵量は、内燃機関1の機関負荷や機関回転速度等の運転履歴、上流側流路調整弁9L、9Rの開度等によって決定される各NOx触媒への排気流量に基づいて推定される。S101の処理が終了すると、S102へ進む。
S102では、S101の処理結果に基づいて、NOx吸蔵量が最大のNOx触媒であ
る吸蔵量最多触媒と、その次にNOx吸蔵量が多いNOx触媒である吸蔵量二位触媒との間におけるNOx吸蔵量の差分であるNOx吸蔵量差ΔDを算出する。S102の処理が終了すると、S103へ進む。
三個のNOx触媒のうち、吸蔵量最多触媒が最も早くそのNOx吸蔵量が上記の所定吸蔵量D0に到達し、その次にNOx吸蔵量が所定吸蔵量に到達するのは吸蔵量二位触媒である。そこで、S103では、吸蔵量最多触媒においてその吸蔵NOxが還元、浄化されるとき、吸蔵量二位触媒におけるNOx吸蔵量の増加量DPを推定する。該推定に際しては、吸蔵量最多触媒が低SV状態に置かれることで、吸蔵量二位触媒に流入する排気流量が増加することを考慮する。S103の処理が終了すると、S104へ進む。
S104では、S102で算出されたNOx吸蔵量差ΔDが、S103で推定されたNOx吸蔵量の増加量DP以下であるか否かが判定される。NOx吸蔵量差ΔDがNOx吸蔵量の増加量DPを超える場合、吸蔵量最多触媒において吸蔵NOxの還元、浄化が行われている最中に、吸蔵量二位触媒においてもNOx吸蔵量が所定吸蔵量D0を超えて吸蔵NOxの還元、浄化が行われる。その結果、二個のNOx触媒が同時に低SV状態となり、排気通路における背圧が上昇する虞がある。即ち、S104の処理は、NOx吸蔵量差ΔDとNOx吸蔵量の増加量DPとの関係から、二個のNOx触媒が同時に低SV状態となるのを予測するものである。S104では、S102で算出されたNOx吸蔵量差ΔDが、S103で推定されたNOx吸蔵量の増加量DP以下である場合は、S105へ進む。一方で、S104では、S102で算出されたNOx吸蔵量差ΔDが、S103で推定されたNOx吸蔵量の増加量DP以下でない場合は、S106へ進む。
S105では、吸蔵量最多触媒において、吸蔵NOxの還元、浄化を行うか否かの基準となる上記の所定吸蔵量D0の値を補正する。本実施例においては、吸蔵量最多触媒の当初の所定吸蔵量D0から、S103で推定された吸蔵量二位触媒におけるNOx吸蔵量の増加量DPを差し引いた値とする。これにより、吸蔵量最多触媒において、そのNOx吸蔵量と所定吸蔵量D0との相対関係が変化し、吸蔵NOxの還元、浄化が当初の時期より早期に実行されることになる。S105の処理が終了すると、S107へ進む。
S106では、吸蔵量最多触媒において、所定吸蔵量D0の値を当初の値に設定する。従って、この場合、吸蔵量最多触媒において、吸蔵NOxの還元、浄化の時期は当初の時期である。S106の処理が終了すると、S107へ進む。
S107では、吸蔵量最多触媒において、NOx吸蔵量がS105で補正された所定吸蔵量D0もしくはS106で設定された当初の所定吸蔵量D0を超えているか否かが判定される。NOx吸蔵量が所定吸蔵量D0を超えているときはS108へ進み、NOx吸蔵量が所定吸蔵量D0を超えていないときはS107の処理が再び行われる。
S108では、吸蔵量最多触媒における吸蔵NOxの還元、浄化を行うべく、流路調整弁の開度の制御、燃料添加弁からの排気燃料添加が行われる。流路調整弁および燃料添加弁の具体的な制御については、上述の通りである。S108の処理後、本NOx浄化制御を終了する。
ここで、図3に、図2に示すNOx浄化制御が行われるときの吸蔵量最多触媒と吸蔵量二位触媒のNOx吸蔵量の様子が示されている。図3(a)は、図2に示すS103の処理が行われた段階での、吸蔵量最多触媒と吸蔵量二位触媒におけるNOx吸蔵量の様子を示す。図中のパーセンテージは、NOx吸蔵量が所定吸蔵量D0であるときを100%としたときのNOx吸蔵量を表している。
そこで、図3(a)においては、吸蔵量最多触媒のNOx吸蔵量D1は85%であり、吸蔵量二位触媒のNOx吸蔵量D2は80%である。従って、図2に示すNOx浄化制御でのNOx吸蔵量差ΔDは5%となる。また、本実施例においては、S103で推定される吸蔵量二位触媒におけるNOx吸蔵量の増加量DPは10%である。
ここで、吸蔵量最多触媒のNOx吸蔵量が100%となったとき、吸蔵NOxの還元、浄化が行われるが、その開始時点で吸蔵量二位触媒のNOx吸蔵量は95%に達している。従って、吸蔵量最多触媒における還元、浄化が行われている間に、吸蔵量二位触媒における還元、浄化が行われることになる可能性がある。そこで、図3(a)に表す状態である吸蔵量最多触媒と吸蔵量二位触媒とにおいては、S104での判定に従うとS105の処理が行われる。
次に、図3(b)には、NOx浄化制御におけるS105、S107、S108の処理が行われるときの吸蔵量最多触媒と吸蔵量二位触媒のNOx吸蔵量の様子が示される。S105の処理によって、吸蔵量最多触媒においては、所定吸蔵量D0の値が当初の100%から90%に補正されている。そして、吸蔵量最多触媒のNOx吸蔵量D1が90%になると、S107の判断を経て、S108の処理が実行される。このとき、吸蔵量二位触媒のNOx吸蔵量D2は85%であり、吸蔵量最多触媒での還元、浄化が終了した段階でもNOx吸蔵量D2は95%までしか到達しない。従って、吸蔵量最多触媒と吸蔵量二位触媒とで、吸蔵NOxの還元、浄化が同時に実行されることは回避される。
また、図3(c)に示すように、吸蔵量最多触媒と吸蔵量二位触媒とにおいて、吸蔵NOxの還元、浄化が同時に実行されるのを回避するために、所定吸蔵量D0を補正せずに、吸蔵量最多触媒のNOx吸蔵量を、NOx吸蔵量の増加量DPに相当する分だけかさ上げしてもよい。このようにすることでも、吸蔵量最多触媒においては、吸蔵NOxの還元、浄化が当初の開始時期より早い段階で行われ、以て吸蔵NOxの還元、浄化の同時実行が回避され得る。
尚、上述の実施例においては、所定吸蔵量の補正量もしくは吸蔵量最多触媒のNOx吸蔵量の補正量は、NOx吸蔵量の増加量DPであるが、この補正量は、該NOx吸蔵量の増加量DPからNOx吸蔵量差ΔDを減じた量以上であれば、吸蔵量最多触媒における吸蔵NOxの還元、浄化の開始時期を当初の開始時期より早くし、二個のNOx触媒における吸蔵NOxの還元、浄化の同時実行を回避することが可能となる。
また、図1に示す内燃機関1の排気浄化システムを車輌に搭載するに際して、搭載スペースが限られている場合は、図4に示すように排気浄化システムを縦一列に構成してもよい。図4は、内燃機関1の排気浄化システムを概略的に示した図であり、図1に示す排気浄化システムの構成要素と同一のものについては同じ番号を付する。
図4に示す内燃機関1の排気浄化システムにおいては、内燃機関から排出された排気が、上流側排気通路24を経て、順次第一NOx触媒16、第二NOx触媒15、第三NOx触媒14に分配される。そして、排気の分配は、各NOx触媒の上流側に設けられた第一排気流量調整弁21、第二排気流量調整弁22、第三排気流量調整弁23によって行われる。尚、燃料添加弁については図4において図示省略されているが、各NOx触媒の上流側の排気通路に設けられている。また、各NOx触媒からの排気は、下流側排気通路25に集められる。
尚、図4に示す内燃機関1の排気浄化システムでは、下流側のNOx触媒になるほど上流側排気通路24における背圧が低下していく。従って、各NOx触媒に流入する排気の入りやすさが異なるため、第一排気流量調整弁21、第二排気流量調整弁22、第三排気
流量調整弁23の開度の調整は、上流側排気通路24における背圧を考慮するのが好ましい。
本発明に係る内燃機関の排気浄化システムの第二の実施例について、図5に基づいて説明する。図5は本発明に係る内燃機関1の排気浄化システムを概略的に示した図であり、図1に示す排気浄化システムの構成要素と同一のものについては同じ番号を付する。
図5に示す排気浄化システムが図1に示す排気浄化システムと異なる点は、下流側流路調整弁17L、17Rが無い点と、燃料添加弁が第一燃料添加弁13と第三燃料添加弁11の二つであって、それぞれが上流側流路調整弁9L、9Rの上流側の排気通路に設けられている点である。
このように構成される排気浄化システムにおいては、各NOx触媒のNOx吸蔵量が比較的少ない場合には、二つの気筒群2L、2Rから排出される排気が各NOx触媒に均等に流れ込むように、ECU20からの指令によって、上流側流路調整弁9L、9Rおよび下流側流路調整弁17L、17Rの開度が調整される。これにより各NOx触媒におけるNOx吸蔵量の増加程度が概ね一定となる。
一方で、各NOx触媒の吸蔵NOxを還元、浄化する場合には、各NOx触媒を低SV状態とした上で、還元剤である燃料が該NOx触媒に供給される。具体的には、吸蔵NOx量が所定吸蔵量D0を超えるNOx触媒が第一NOx触媒16である場合には、先ず上流側流路調整弁9Lによって第一排気通路3Lからの排気を第一上流側通路4Lに導入し、その状態で第一燃料添加弁13から排気に燃料を添加する。その後、燃料添加から一定時間経過後に、即ち、添加燃料が第一上流側通路4Lに流れ込んだと推定されるときに、上流側流路調整弁9Lによって、第一排気通路3Lからの排気を第二上流側通路5Lに導入し、第一NOx触媒16を低SV状態に置く。他のNOx触媒において、その吸蔵NOx量が所定吸蔵量D0を超えるときも同様に、上流側流路調整弁9L、9Rの開度を制御するとともに各燃料添加弁から排気への燃料添加を行う。
このように構成される内燃機関1の排気浄化システムでは、図1に示す内燃機関の排気浄化システムに比べて、更に燃料添加弁の数を減らすことが可能となり、排気浄化システムの構成に要するコストを低減することが可能である。
上述までの内燃機関の排気浄化システムが適用される内燃機関として、図1または図5ではV型エンジンが挙げられているが、図6に示すように直列多気筒エンジンにも本発明に係る排気浄化システムの適用は可能である。図6に示す内燃機関は、4つの気筒30を有する直列エンジンである。尚、図中の#1、#2、#3、#4は気筒30の番号を示す。該直列エンジンでの気筒の着火順番は、#1→#3→#4→#2である。
該直列エンジンの排気浄化システムは、各気筒30と三個のNOx触媒31、32、33とを繋ぐ上流側排気通路34と各NOx触媒から流出する排気が流れる下流側排気通路35とから主に構成される。該直列エンジンにおいては、二番気筒30#2と三番気筒30#3を一つの気筒群とし、一番気筒30#1と四番気筒30#4とを一つの気筒群とする。これは、該直列エンジンでの気筒の着火順番を考慮して、各気筒からの排気が干渉しないように四つの気筒を二つの気筒群に分けたものである。
そして、上流側排気通路34は、二番気筒30#2と三番気筒30#3をNOx触媒31に繋ぎ、一番気筒30#1と四番気筒30#4をNOx触媒33に繋ぐ。更に、三番気
筒30#3とNOx触媒31との間の排気通路を分岐させてNOx触媒32に繋ぐとともに、一番気筒30#1とNOx触媒33との間の排気通路を分岐させてNOx触媒32に繋ぐ。尚、図6においては、図示省略されているが、各気筒と各NOx触媒をつなぐ排気通路には排気流量を調整する排気流量調整弁や、排気に燃料を添加する燃料添加弁が設けられている。
このように直列エンジンの排気浄化システムを構成することで、排気通路における背圧上昇の抑制、排気浄化システムの車輌への搭載性の向上を図ることが可能となる。
本発明の第一の実施例に係る内燃機関の排気浄化システムの概略構成を表す図である。 本発明の実施例に係る内燃機関の排気浄化システムにおいて、NOxを還元、浄化するNOx浄化制御に関するフローチャートである。 本発明の実施例に係る内燃機関の排気浄化システムにおいて、NOx触媒におけるNOx吸蔵量の様子を示す図である。 本発明の実施例に係る内燃機関の排気浄化システムの車輌への搭載例を示した図である。 本発明の第二の実施例に係る内燃機関の排気浄化システムの概略構成を表す図である。 本発明の第三の実施例に係る内燃機関の排気浄化システムの概略構成を表す図である。
符号の説明
1・・・・内燃機関
2L、2R・・・・気筒群
3L・・・・第一排気通路
3R・・・・第二排気通路
4L・・・・第一上流側通路
4R・・・・第三上流側通路
5L・・・・第二上流側通路
5R・・・・第四上流側通路
9L・・・・上流側流路調整弁
9R・・・・下流側流路調整弁
11・・・・第三燃料添加弁
12・・・・第二燃料添加弁
13・・・・第一燃料添加弁
14・・・・第三NOx触媒
15・・・・第二NOx触媒
16・・・・第一NOx触媒
20・・・・ECU

Claims (9)

  1. 内燃機関の有する気筒が排気を共通する二つの気筒群に分けられ、各気筒群と繋がる二つの排気通路に吸蔵還元型NOx触媒が設けられた内燃機関の排気浄化システムにおいて、
    前記吸蔵還元型NOx触媒は三個、前記排気通路に並列に設けられ、且つ前記三個の吸蔵還元型NOx触媒に排気が分かれて流入可能となるべく前記二つの排気通路のそれぞれが分岐して該三個の吸蔵還元型NOx触媒に繋がれ、
    前記二つの排気通路のそれぞれに設けられ、且つ一の排気通路が繋がれる前記吸蔵還元型NOx触媒のそれぞれに流れ込む排気流量を調整する排気流量調整手段と、
    前記三個の吸蔵還元型NOx触媒の上流側の排気通路に設けられ、且つそれぞれの該吸蔵還元型NOx触媒に燃料を供給する燃料供給手段と、
    前記三個の吸蔵還元型NOx触媒において、一の吸蔵還元型NOx触媒のNOx吸蔵量が所定吸蔵量以下であるときは、前記二つの排気通路から前記三個の吸蔵還元型NOxに排気が流入され、該一の吸蔵還元型NOx触媒のNOx吸蔵量が該所定吸蔵量を超えるときは、前記排気流量調整手段によって該一の吸蔵還元型NOx触媒に流入する排気流量を低減し、前記燃料供給手段によって該一の吸蔵還元型NOx触媒に燃料を供給するNOx浄化手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化システム。
  2. 前記排気流量調整手段は、前記二つの排気通路のそれぞれの分岐点に設けられた二個の上流側流路調整弁、もしくは、前記二つの排気通路のそれぞれが分岐して繋がれた吸蔵還元型NOx触媒が、それぞれ排気の流出口側で再び一の排気通路に結合される場合は、それぞれの結合部に設けられた二個の下流側流路調整弁の少なくともいずれかであって、
    前記燃料供給手段は、前記三個の吸蔵還元型NOx触媒のそれぞれの上流側の排気通路に位置する三個の燃料添加弁であることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  3. 前記排気流量調整手段は、前記二つの排気通路のそれぞれの分岐点に設けられた二個の上流側流路調整弁であって、
    前記燃料供給手段は、前記二個の上流側流路調整弁のそれぞれの上流側の排気通路に位置する二個の燃料添加弁であることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  4. 前記NOx浄化手段は、前記一の排気通路が繋がれる吸蔵還元型NOx触媒のうち一の吸蔵還元型NOx触媒に燃料供給をするとき、該一の排気通路に設けられた前記上流側流路調整弁によって残りの吸蔵還元型NOx触媒への排気の流れを遮断した状態で該一の排気通路に設けられた前記燃料添加弁によって排気中に燃料を添加し、その所定時間経過後該上流側流路調整弁によって該一の吸蔵還元型NOx触媒への排気の流れを遮断することを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  5. 前記内燃機関は、二つのバンクを備えたV型エンジンもしくは水平対向エンジンであって、該二つのバンクのそれぞれにおける気筒群が前記二つの排気通路のそれぞれに繋がれることを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の内燃機関の排気浄化システム。
  6. 前記内燃機関は直列多気筒エンジンであって、該直列多気筒エンジンを構成する複数の気筒は排気干渉を生じない二つの気筒群に分けられ、該二つの気筒群のそれぞれが前記二つの排気通路のそれぞれに繋がれることを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の内燃機関の排気浄化システム。
  7. 前記NOx浄化手段によって前記一の吸蔵還元型NOx触媒に燃料が供給されるときに、他の吸蔵還元型NOx触媒に吸蔵されるNOx吸蔵量を推定する浄化時NOx吸蔵量推定手段と、
    前記浄化時NOx吸蔵量推定手段によって推定されるNOx吸蔵量に基づいて、前記NOx浄化手段によって前記一の吸蔵還元型NOx触媒に燃料が供給されるときに、前記他の吸蔵還元型NOx触媒のNOx吸蔵量が前記所定吸蔵量を超えるか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段によって前記他の吸蔵還元型NOx触媒のNOx吸蔵量が前記所定吸蔵量を超えると判定されるとき、前記一の吸蔵還元型NOx触媒のための前記所定吸蔵量の値を当初の値から所定補正量以上の値を減じた値に補正し、または該一の吸蔵還元型NOx触媒のNOx吸蔵量を当初の量に該所定補正量以上の量を加えたNOx吸蔵量に補正する補正手段と、
    を更に備えることを特徴とする請求項1から請求項6の何れかに記載の内燃機関の排気浄化システム。
  8. 前記所定補正量は、前記浄化時NOx吸蔵量推定手段によって推定されるNOx吸蔵量から、前記一の吸蔵還元型NOx触媒のNOx吸蔵量と前記他の吸蔵還元型NOx触媒のNOx吸蔵量との差分を差し引いた量であることを特徴とする請求項7に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  9. 内燃機関の有する気筒が排気を共通する二つの気筒群に分けられ、各気筒群と繋がる二つの排気通路に吸蔵還元型NOx触媒が設けられた内燃機関の排気浄化システムにおいて、
    前記吸蔵還元型NOx触媒は三個、前記排気通路に並列に設けられ、且つ前記三個の吸蔵還元型NOx触媒に排気が分かれて流入可能となるべく前記二つの排気通路のそれぞれが分岐して該三個の吸蔵還元型NOx触媒に繋がれ、
    前記二つの排気通路のそれぞれに設けられ、且つ一の排気通路が繋がれる前記吸蔵還元型NOx触媒のそれぞれに流れ込む排気流量を調整する排気流量調整手段と、
    前記三個の吸蔵還元型NOx触媒の上流側の排気通路に設けられ、且つそれぞれの該吸蔵還元型NOx触媒に燃料を供給する燃料供給手段と、
    前記排気流量調整手段による前記一の吸蔵還元型NOx触媒への排気流量の低減と前記燃料供給手段による該一の吸蔵還元型NOx触媒への燃料供給とを、順次、一の吸蔵還元型NOx触媒において実行し、且つ残りの二個の吸蔵還元型NOx触媒に前記二つの排気通路からの排気を流入するNOx浄化手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化システム。
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