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JP4391411B2 - 金属用洗浄剤組成物 - Google Patents

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JP4391411B2
JP4391411B2 JP2004379414A JP2004379414A JP4391411B2 JP 4391411 B2 JP4391411 B2 JP 4391411B2 JP 2004379414 A JP2004379414 A JP 2004379414A JP 2004379414 A JP2004379414 A JP 2004379414A JP 4391411 B2 JP4391411 B2 JP 4391411B2
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Description

本発明は、金属用洗浄剤組成物、特に主に鉄、アルミニウム、銅などの金属帯連続生産ラインにおいて使用される鋼板用洗浄剤組成物に関する。
金属、特に鋼板製造においてはアルカリ洗浄後に、ブラシ洗浄工程で、アルカリ洗浄液を除去しながら、鋼板表面を洗浄することが行われる。ブラシ洗浄工程では、工業用水に含まれるカルシウム等によるスカムが発生するため、これまでは、ブラシ洗浄前に温水スプレーしてアルカリ洗浄液をすすいだり、操業を停止してブラシのロール交換するなど設備にて対応してきた(特許文献1、2)。
しかし、近年、生産性を高めるためラインスピードを早くするなど徐々に対応しきれなくなってきた。
特開2000−96087号公報 特開2001−64675号公報
本発明の課題は、スカムや鉄粉などの分散性を高めて、生産性を向上させる、金属用洗浄剤組成物を提供することにある。
本発明は、(a)アルカリ剤、(b)β−ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物又はその塩、及び(c)非イオン界面活性剤を含有し、(a)成分と(b)成分の重量比(a)/(b)が、4/1〜1000/1である、金属用洗浄剤組成物を提供する。
本発明の金属用洗浄剤組成物を用いれば、優れた洗浄性とともに、カルシウム塩等の分散性に優れる洗浄剤が得られる。
[(a)成分]
本発明に用いられる(a)成分のアルカリ剤としては、水溶性のアルカリ剤であればいずれのものも使用できる。具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、オルソ珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、セスキ珪酸ナトリウム、一号珪酸ナトリウム、二号珪酸ナトリウム、三号珪酸ナトリウム等の珪酸塩、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム等のリン酸塩、炭酸二ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸二カリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸塩、ホウ酸ナトリウム等のホウ酸塩等が挙げられる。2種以上の水溶性アルカリ剤を組み合わせても良い。好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、オルソ珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウムであり、より好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウムである。
[(b)成分]
本発明に用いられる(b)成分はβ−ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物又はその塩であり、塩としては、アルカリ金属塩、もしくはアルキル又はアルカノールアミン塩が挙げられ、好ましくはアルカリ金属塩であり、さらに好ましくはナトリウム塩である。
また、(b)成分は、良好なカルシウム石鹸の分散性及びカルシウムの溶解性を得る観点から、10重量%水溶液の粘度が1.0〜2.0mm2/s(at20℃)であることが好ましい。
尚、(b)成分の粘度の測定方法は、キャノンフェスケ粘度計を用い、JIS K2283による。
本発明の(b)成分としては市販品を用いることができ、具体的には、花王(株)製デモールN,デモールRN,デモールNL,デモールRNL、デモールT等が挙げられる。
本発明の(b)成分は、固体の分散安定性に優れるため、通常のキレート剤と比較して、アルカリ土類金属塩だけでなく、鉄粉などの固体の不溶物も分散させることができる。
[(c)成分]
本発明に用いられる(c)成分の非イオン界面活性剤としては、炭素数4〜24の直鎖又は分岐鎖アルコールのアルキレンオキサイド付加物、アルキル(アルキル基の炭素数5〜12)フェノールのアルキレンオキサイド付加物等が挙げられ、炭素数4〜24の直鎖又は分岐鎖アルコールのアルキレンオキサイド付加物が好ましく、一般式(I)〜(V)で表される化合物が更に好ましい。
1O-EOn-POm-H (I)
2O-(EO)x1-(PO)y1-(EO)x2-H (II)
3O-[EOx3/POy2]-(EO)x4-H (III)
4O-(EO)x5-[EOx6/POy3]-(PO)y4-[EOx7/POy5]-(EO)x8-H (IV)
5O-(EO)z-H (V)
〔式中、EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基を示す。R1は炭素数4〜14の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、nはオキシエチレン基の平均付加モル数、mはオキシプロピレン基の平均付加モル数を表し、0≦n≦20、0<m≦20であり、式α=0.33×n−0.15×m−0.475×(R1の炭素数)+2.6によって計算されるαが−2.0<α<1.9を満たす。R2, R3及びR4はそれぞれ独立に炭素数6〜24の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、x1, x2, x3, x4, x5, x6, x7及びx8はエチレンオキサイドの平均付加モル数を示す数で、x1, x2, x3, x4, x5及びx8はそれぞれ1以上の数、x1+x2≧4、x3+x4≧4、x5+x6+x7+x8≧4、x6+x7≧1である。y1, y2, y3, y4及びy5はプロピレンオキサイドの平均付加モル数を示す数で、0<y1<x1+x2、0<y2<x3+x4、y3+y5≧0.1、y3≧0、y4≧0、y5≧0、y3+y4+y5<x5+x6+x7+x8である。また、[ ]で囲まれた部分はランダム付加、( )で囲まれた部分はブロック付加であることを示す。R5は炭素数5〜12の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、zはオキシエチレン基の平均付加モル数を示す数で、R5が炭素数5〜10である場合にはzは1〜20、R5が炭素数11〜12の場合にはzは6〜20である。〕
一般式(I)において、R1は炭素数4〜14の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基であり、直鎖の場合より好ましくはR1は炭素数6〜10、分岐鎖の場合より好ましくはR1は炭素数8〜14である。nはオキシエチレン基の平均付加モル数、mはオキシプロピレン基の平均付加モル数を表し、0≦n≦20、0<m≦20であり、上記の式で表されるαが−2.0<α<1.9を満たすものである。αは一般式(I)において極めて優れた脱脂効果に寄与する化合物をR1、n及びmで規定した指標である。なおオキシエチレン、オキシプロピレンの付加形態はブロックでもランダムでもよく、ブロックの場合はオキシエチレンとオキシプロピレンの位置が逆でも良い。しかしオキシプロピレン−オキシエチレンの順番でブロック付加したものがより好ましい。
一般式(I)で表される化合物は平均分子量が130〜1000が好ましく、130〜700がより好ましい。オキシエチレン基及びオキシプロピレン基の好ましい平均付加モル数は、0≦n<8、且つ0<m<5であり、3<n<8であることがより好ましい。またαの値として直鎖の場合、より好ましいのは−1.3<α<1.6であり、さらに好ましくは−1.3<α<0.7であり、特に好ましくは−0.8<α<0.7であり、最も好ましくは−0.3<α<0.3である。分岐鎖の場合、より好ましいのは−2.0<α<1.6であり、さらに好ましくは−2.0<α<1.0であり、最も好ましくは−2.0<α<0.3である。
一般式(II)〜(IV)において、R2,R3及びR4は、洗浄性の観点から、炭素数6〜24の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基であり、好ましくは炭素数8〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基であり、更に好ましくは炭素数10〜18の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基であり、特に好ましくは炭素数10〜16の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基である。
一般式(II)で表される化合物において、エチレンオキサイドの平均付加モル数を示すx1及びx2はそれぞれ1以上の数であり、水との相溶性の観点から、x1とx2の和は4以上の数である。またx1とx2の和が20を越えても洗浄性能は変わらないが、排水処理や発泡抑制等の観点から、x1とx2の和は、好ましくは20以下の数であり、さらに好ましくは6〜15の数である。また、一般式(II)で表される化合物のプロピレンオキサイドの平均付加モル数y1は、洗浄性や生分解性等の観点から、0より大きく、エチレンオキサイドの平均付加モル数であるx1とx2の和より小さい数であり、好ましくは 0.5〜6、より好ましくは1〜5の数である。
一般式(III)で表される化合物において、エチレンオキサイドの平均付加モル数を示すx3及びx4はそれぞれ1以上の数であり、水との相溶性の観点から、x3とx4の和は4以上の数である。またx3とx4の和が20を越えても洗浄性能は変わらないが、排水処理や発泡抑制等の観点から、x3とx4の和は、好ましくは20以下の数であり、さらに好ましくは6〜15の数である。また、一般式(III)で表される化合物のプロピレンオキサイドの平均付加モル数y2は、洗浄性や生分解性等の観点から、0より大きく、エチレンオキサイドの平均付加モル数であるx3とx4の和より小さい数であり、好ましくは 0.5〜6、より好ましくは1〜5の数である。
一般式(IV) で表される化合物において、エチレンオキサイドの平均付加モル数を示すx5及びx8はそれぞれ1以上の数であり、x6とx7の和は1以上の数で、水との相溶性の観点から、x5とx6とx7とx8の和は4以上の数である。またx5とx6とx7とx8の和が20を越えても洗浄性能は変わらないが、排水処理や発泡抑制等の観点から、x5とx6とx7とx8の和は、好ましくは20以下の数であり、さらに好ましくは6〜15の数である。また、一般式(IV) で表される化合物のプロピレンオキサイドの平均付加モル数y3, y4, y5はそれぞれ0以上であり、y3+y5≧0.1、好ましくはy3+y5≧1である。y3とy4とy5の和は、洗浄性や生分解性等の観点から、エチレンオキサイドの平均付加モル数であるx5とx6とx7とx8の和より小さい数であり、好ましくは 0.5〜6、より好ましくは1〜5の数である。
一般式(V)において、R5は、好ましくは炭素数が6〜10の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基であり、R5が炭素数6〜8の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基の場合にはオキシエチレン基の平均付加モル数zは1〜10、R5が炭素数9〜10の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基の場合にはオキシエチレン基の平均付加モル数zは4〜10である。さらにより好ましくは、R5が炭素数6〜7の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基の場合にはzは2〜8、R5が炭素数が8〜10の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基の場合にはzは4〜8である。
これらの非イオン界面活性剤の中では、一般式(II)〜(IV)で表される化合物が好ましく、下記一般式(II−1)、(III−1)又は(IV−1)で表される化合物が更に好ましい。
Figure 0004391411
〔式中、R11〜R16はそれぞれ炭素数1〜22の直鎖のアルキル基を示し、R11とR12の炭素数の和、R13とR14の炭素数の和、及びR15とR16の炭素数の和はそれぞれ5〜23である。EO,PO,x1, x2, x3, x4,x5, x6, x7,x8,y1, y2, y3, y4及びy5は前記の意味を示す。また、[ ]で囲まれた部分はランダム付加、( )で囲まれた部分はブロック付加であることを示す。〕
一般式(II−1)及び(IV−1)で表される化合物を得る際に用いられるエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加する前の原料の具体例として、日本触媒化学工業(株)製、商品名ソフタノール30、ソフタノール50、ソフタノール70、ソフタノール90、ソフタノールEP5035、ソフタノールEP7025、ソフタノールEP7045、ソフタノールEP9050等が挙げられる。また、一般式(III−1)で表される化合物は、2級アルコールにエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加して得ることができる。
一般式(II−1)で表される化合物において、エチレンオキサイドの平均付加モル数を示すx1及びx2はそれぞれ1以上の数であり、x1とx2の和は4以上である。x1とx2の和が4以上であると、一般式(II−1)で表される化合物と水との相溶性が良くなる。またx1とx2の和が20を越えても洗浄性能は変わらないが、排水処理や発泡抑制等の観点から、x1とx2の和は、好ましくは20以下、さらに好ましくは6〜15である。また、一般式(II−1)で表される化合物のプロピレンオキサイドの平均付加モル数y1は0より大きく、エチレンオキサイドの平均付加モル数であるx1とx2の和より小さい数であり、好ましくは0.5〜6、さらに好ましくは1〜5である。y1がx1とx2の和より小さい数であると洗浄性、生分解性等が良くなるため好ましい。
一般式(III−1)で表される化合物において、エチレンオキサイドの平均付加モル数を示すx3及びx4はそれぞれ1以上の数であり、x3とx4の和は4以上である。x3とx4の和が4以上であると、一般式(III−1)で表される化合物と水との相溶性が良くなる。またx3とx4の和が20を越えても洗浄性能は変わらないが、排水処理や発泡抑制等の観点から、x3とx4の和は、好ましくは20以下、さらに好ましくは6〜15である。また、一般式(III−1)で表される化合物のプロピレンオキサイドの平均付加モル数y2は0より大きく、エチレンオキサイドの平均付加モル数であるx3とx4の和より小さい数であり、好ましくは0.5〜6、さらに好ましくは1〜5である。y2がx3とx4の和より小さい数であると洗浄性、生分解性等が良くなるため好ましい。
一般式(IV−1) で表される化合物において、エチレンオキサイドの平均付加モル数を示すx5及びx8はそれぞれ1以上の数であり、x6とx7の和は1以上、x5とx6とx7とx8の和は4以上である。x5とx6とx7とx8の和が4以上であると、一般式(IV−1) で表される化合物と水との相溶性が良くなる。またx5とx6とx7とx8の和が20を越えても洗浄性能は変わらないが、排水処理や発泡抑制等の観点から、x5とx6とx7とx8の和は、好ましくは20以下、さらに好ましくは6〜15である。また、一般式(IV−1) で表される化合物のプロピレンオキサイドの平均付加モル数y3, y4, y5はそれぞれ0以上であり、y3+y5≧0.1である。y3とy4とy5の和はエチレンオキサイドの平均付加モル数であるx5とx6とx7とx8の和より小さい数であり、好ましくは0.5〜6、さらに好ましくは1〜5である。y3とy4とy5の和がx5とx6とx7とx8の和より小さい数であると洗浄性、生分解性等が良くなるため好ましい。
[洗浄剤組成物]
本発明の洗浄剤組成物は供給方法に応じて様々な形態をとることができる。具体的には、液体、粉体、固体などであり、(a)成分、(b)成分、(c)成分それぞれを個別に供給して水で希釈して洗浄液とする事も可能である。本発明の洗浄剤組成物の製造方法には特に限定がなく、(a)成分、(b)成分、(c)成分は任意の順序で混合することができる。
本発明の水を除く組成物中の(a)成分の含有量は、リンス工程への洗浄液持ちだしによるリンス水のpH上昇をカルシウムなどの析出を促進しない範囲にする観点から、15〜80重量%が好ましく、20〜70重量%が更に好ましい。(b)成分の含有量は、より十分な洗浄性を得、またリンス工程でのカルシウム等の硬度成分析出を抑制する観点から、0.08〜20重量%が好ましく、0.5〜10重量%が更に好ましい。(c)成分の含有量は、十分な洗浄性を得る観点から、15〜80重量%が好ましく、20〜70重量%が更に好ましい。
本発明の組成物は、水で希釈した洗浄液の状態では、(a)成分の含有量は、好ましくは0.1〜10重量%、より好ましくは0.5〜5重量%である。(a)成分を0.1重量%以上含有することにより十分な洗浄性が得られ、10重量%以下の含有量でリンス工程への洗浄液持ちだしによるリンス水のpH上昇をカルシウムなどの析出を促進しない範囲にすることができるので好ましい。(b)成分の含有量は、好ましくは0.001〜10重量%、より好ましくは0.005〜1重量%である。(b)成分を0.001重量%以上含有することにより十分な洗浄性が得られ、リンス工程でのカルシウム等の硬度成分析出を抑制でき、10重量%以下の含有量で、洗浄性能は十分であり、経済的に好ましい。(c)成分の含有量は、好ましくは0.01〜5重量%、より好ましくは0.05〜3重量%である。(c)成分を0.01重量%以上含有することにより十分な洗浄性が得られ、5重量%以下の含有量で、洗浄性能は十分であり、経済的に好ましい。また、水の含有量は、70〜99重量%が好ましく、80〜98重量%が更に好ましい。
本発明の洗浄剤組成物中の(a)成分と(b)成分の重量比は、(a)/(b)=4/1〜1000/1であり、10/1〜100/1が好ましく、10/1〜50/1が更に好ましい。この範囲内であれば、渇水時などの硬度が非常に高い状況下でも十分にアルカリ土類金属等の析出を抑制でき、洗浄性を高く維持できるので好ましい。
本発明の洗浄剤組成物中の(b)成分と(c)成分の重量比は、(b)/(c)=1/1000〜1/1が好ましく、1/200〜1/2がより好ましく、1/50〜1/10が更に好ましい。この範囲内であれば、(b)成分の安定性とともに、洗浄性を高く維持できるので好ましい。
本発明の洗浄剤組成物には、上記(a)〜(c)成分以外に、キレート剤を配合することが好ましい。キレート剤としては、グリセリン酸、テトロン酸、ペントン酸、ヘキソン酸、ヘプトン酸等のアルドン酸類のアルカリ金属塩もしくは低級アルキルアミン塩、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン二酢酸、テトラエチレンテトラミン六酢酸等のアミノカルボン酸類のアルカリ金属塩もしくは低級アルキルアミン塩、クエン酸、リンゴ酸等のオキシカルボン酸類のアルカリ金属塩もしくは低級アルキルアミン塩、アミノトリメチレンホスホン酸、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸等のホスホン酸類のアルカリ金属塩もしくは低級アルキルアミン塩やエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン塩が挙げられ、好ましくは、グルコン酸、グルコヘプトン酸、エチレンジアミン四酢酸、クエン酸、リンゴ酸、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸のアルカリ金属塩もしくは低級アルキルアミン塩であり、特に好ましくは、グルコン酸ナトリウム、グルコヘプトン酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸ナトリウムである。
本発明の水で希釈した洗浄液の状態では、キレート剤の含有量は、洗浄性及び経済性の観点から0.01〜5重量%が好ましく、0.05〜2重量%が更に好ましい。
本発明の洗浄剤組成物には、洗浄性を向上させる目的で、洗浄剤組成物に一般的に使用されている、前記非イオン界面活性剤以外の非イオン界面活性剤や、陰イオン界面活性剤、両性界面活性剤等を、COD及びコストの上昇を考慮した上で配合することも可能である。また、スラリー化剤、洗浄の工程で発生する泡を抑制する消泡剤、可溶化剤などを、必要に応じて配合することも可能である。
[洗浄方法]
本発明の洗浄剤組成物は、洗浄温度を10〜50℃に低下させても鋼板等の金属を十分に清浄化できるが、50℃よりも高い温度において洗浄すれば、より清浄度は高くなる。
本発明の洗浄剤組成物は、金属の洗浄、特に鉄、アルミニウム、銅などの金属帯連続生産ラインにおいて使用される鋼板の洗浄に適しており、製鉄所等における鋼板(鋼帯)の連続洗浄、即ち浸漬洗浄、スプレー洗浄、ブラシ洗浄、電解洗浄等において特にその効果を発揮することができ、更には低温において冷延鋼板を電解洗浄する際に使用すると効果がより大きくなる。
合成例1
エチレンオキサイド用とプロピレンオキサイド用の2つの計量槽の付いた5リットルの回転攪拌式オートクレーブ中に平均炭素数が12の2級アルコールにエチレンオキサイドを3モル付加させたエトキシレート化合物(商品名「ソフタノール30」、日本触媒化学工業(株)製)を1012g、水酸化カリウムを3.0 g仕込み、窒素置換を行った後、110 ℃に昇温し、5.33kPa で1時間脱水を行った。次に150 ℃に昇温し、エチレンオキサイドを343kPaの圧力で267 gオートクレーブ中に導入し、圧力が低下して一定になるまで反応させた後、120 ℃に冷却してプロピレンオキサイド352 gをオートクレーブ中に343kPaの圧力で導入し、エチレンオキサイドの場合と同様に圧力が低下し、一定になるまで反応させた。その後、再び150 ℃に昇温し、エチレンオキサイドを668 g導入し、圧力が低下して一定になるまで反応させた。反応終了後、温度を低下させて合成したサンプルを抜き出し、触媒を酢酸で中和して約2.3kg の非イオン界面活性剤(平均分子量:760)を得た。得られた非イオン界面活性剤は、一般式(II−1)において、R11及びR12が炭素数6の直鎖アルキル基、x1が5、x2が5、y1が2である化合物であった。
実施例1〜5及び比較例1〜8
下記成分を用い、表1に示す組成の洗浄剤組成物を調製した。得られた洗浄剤組成物を用い、下記方法で鋼板の洗浄を行い、残存付着油分量を測定した。また、下記方法で洗浄剤組成物のカルシウム溶解性試験を行い、カルシウム溶解限界濃度を測定した。これらの結果を表1に示す。
<配合成分>
(a−1):水酸化ナトリウム
(b−1):β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩(デモールN、花王(株)製)
(b’−1):2,7−ナフタレンジスルホン酸
(b’−2):2,6−ナフタレンジカルボン酸
(c−1):ノニルフェノールのエチレンオキサイド平均10モル付加物
(c−2):2−エチルヘキサノールのエチレンオキサイド平均4モル付加物
(c−3):デカノールにエチレンオキサイド平均8モル及びプロピレンオキサイド平均4モルをブロック付加した化合物
(c−4):合成例1で合成した非イオン界面活性剤
(d−1):グルコン酸ソーダ
(d−2):エチレンジアミン四酢酸ナトリウム
<鋼板の洗浄試験及び残存付着油分量の測定>
1)被洗浄鋼板の調製
被洗浄鋼板はすべて以下の手順で調製した。即ち精製パーム油で冷間圧延した鋼板を25mm×50mmの大きさに切断し、n−ヘキサンで表面に付着している油分を除去する。そして、予めISOT試験機で熱劣化させた精製パーム油を付着量200mg/m2になるように付着させて調製した。
2)洗浄試験
洗浄剤組成物に、1)で調製した被洗浄鋼板を1秒浸漬し、その後続けて電流密度10A/dm2で鋼板極性を負から正にそれぞれ0.5秒ずつ一度切り替えて電解洗浄し、水でリンスした後、乾燥した。尚、洗浄温度は60℃で行った。
3)残存付着油分量の測定
洗浄試験後の鋼板表面の付着油分量は、すべて鋼板付着油分量測定装置EMIA−111(株式会社堀場製作所製)を用いて測定した。測定値は5回測定の平均値である。洗浄性の判断基準としては、残存付着油分量が40mg/m2以上は不良、20mg/m2以上40mg/m2未満は良、10mg/m2以上20mg/m2未満は優、10mg/m2未満は特優とした。
<カルシウム溶解性試験>
洗浄剤組成物を脱イオン水にて100倍希釈して、ラウリン酸カルシウムを最大100ppm添加し、25℃にて攪拌しても溶解しない析出限界を目視判定して、カルシウム溶解限界濃度を測定する。
Figure 0004391411

Claims (3)

  1. (a)アルカリ剤、(b)β−ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物又はその塩、及び(c)下記一般式(I)〜(IV)で表される化合物から選ばれる非イオン界面活性剤を含有し、水を除く組成物中の(a)成分の含有量が15〜80重量%、(b)成分の含有量が0.08〜20重量%、(c)成分の含有量が15〜80重量%であり、(a)成分と(b)成分の重量比(a)/(b)が、4/1〜1000/1であり、(b)成分と(c)成分の重量比(b)/(c)が、1/200〜1/2である、金属用洗浄剤組成物。
    1 O-EO n -PO m -H (I)
    2 O-(EO) x1 -(PO) y1 -(EO) x2 -H (II)
    3 O-[EO x3 /PO y2 ]-(EO) x4 -H (III)
    4 O-(EO) x5 -[EO x6 /PO y3 ]-(PO) y4 -[EO x7 /PO y5 ]-(EO) x8 -H (IV)
    〔式中、EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基を示す。R 1 は炭素数4〜14の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、nはオキシエチレン基の平均付加モル数、mはオキシプロピレン基の平均付加モル数を表し、0≦n≦20、0<m≦20であり、式α=0.33×n−0.15×m−0.475×(R 1 の炭素数)+2.6によって計算されるαが−2.0<α<1.9を満たす。R 2 , R 3 及びR 4 はそれぞれ独立に炭素数6〜24の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、x1, x2, x3, x4, x5, x6, x7及びx8はエチレンオキサイドの平均付加モル数を示す数で、x1, x2, x3, x4, x5及びx8はそれぞれ1以上の数、x1+x2≧4、x3+x4≧4、x5+x6+x7+x8≧4、x6+x7≧1である。y1, y2, y3, y4及びy5はプロピレンオキサイドの平均付加モル数を示す数で、0<y1<x1+x2、0<y2<x3+x4、y3+y5≧0.1、y3≧0、y4≧0、y5≧0、y3+y4+y5<x5+x6+x7+x8である。また、[ ]で囲まれた部分はランダム付加、( )で囲まれた部分はブロック付加であることを示す。〕
  2. 非イオン界面活性剤が、下記一般式(II−1)、(III−1)又は(IV−1)で表される化合物である、請求項1記載の金属用洗浄剤組成物。
    Figure 0004391411
    〔式中、R 11 〜R 16 はそれぞれ炭素数1〜22の直鎖のアルキル基を示し、R 11 とR 12 の炭素数の和、R 13 とR 14 の炭素数の和、及びR 15 とR 16 の炭素数の和はそれぞれ5〜23である。EO,PO,x1, x2, x3, x4,x5, x6, x7,x8,y1, y2, y3, y4及びy5は前記の意味を示す。また、[ ]で囲まれた部分はランダム付加、( )で囲まれた部分はブロック付加であることを示す。〕
  3. さらに、キレート剤を含有する、請求項1又は2記載の金属用洗浄剤組成物。
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