JP4386531B2 - 色料の異なるインクを用いた印刷 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、インク滴を吐出することによって印刷媒体上にドットを形成して印刷を行う印刷技術に関し、特に、染料インクと顔料インクとを用いて印刷する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータの出力装置として、複数色のインクを印刷ヘッドから吐出するカラープリンタが広く普及している。また、従来のインクジェットプリンタは、各画素をオン・オフの2値で表現できるだけであったが、近年では、各画素を3以上の多値で表現できるプリンタも提案されている。多値の画素は、例えば、印刷媒体上の各画素位置に形成されるドットのサイズを変更することによって表現することができる。
【0003】
ドットを形成するための複数色のインクとしては、染料インクと顔料インクとが併用されることがある。ここで、「染料インク」とは、インクの色料として染料を用いたインクであり、「顔料インク」とは、インクの色料として顔料を用いたインクである。染料インクを用いる場合には、印刷媒体上で透明感のある色を表現することができ、顔料インクを用いる場合には、印刷媒体上ではっきりした色(ベタな色)を表現することができる。また、顔料インクを使用すれば、にじみの少ない文字や画像を印刷することができるという利点もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、染料インクと顔料インクとは、印刷媒体上での広がり方が異なっている。すなわち、染料インクは印刷媒体上で広がりやすい(にじみやすい)が、顔料インクは印刷媒体上で広がりにくい(にじみにくい)。したがって、印刷媒体上にほぼ同量のインク滴を吐出した場合には、印刷媒体上に形成されるドットの大きさが異なる。
【0005】
しかしながら、従来のプリンタでは、染料インクと顔料インクとのインクの広がり方の相違を考慮せずに、同じようにインク滴を吐出させてドットを形成している。すなわち、従来のプリンタでは、染料インクと顔料インクとで、ドットの形成方法が同じであった。このため、印刷媒体上に画像をうまく表現できない場合がある。例えば、印刷媒体上にベタ画像を印刷する場合に、染料インクを用いるときにはドット間に隙間が発生せずにうまく印刷できるが、顔料インクを用いるときにはドット間に隙間が発生してしまいうまく印刷できないことがある。
【0006】
この発明は、従来技術における上述の課題を解決するためになされたものであり、染料インクと顔料インクとで、ドットの形成方法を変更することのできる技術を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の印刷装置は、色料として染料を用いた第1種のインクと顔料を用いた第2種のインクとを用いて、主走査を行いつつ印刷媒体上に印刷を行う印刷装置であって、
複数のノズルと、前記複数のノズルからインク滴をそれぞれ吐出させるための複数の吐出駆動素子と、を有し、各ノズルの1回の主走査で前記印刷媒体上の選択された各画素位置にサイズの異なるN(Nは2以上の整数)種類のドットを選択的に形成可能な印刷ヘッドと、
与えられた印刷信号に基づいて、前記印刷ヘッドの各ノズルが形成すべきドットの種類を示す駆動信号を生成して、各吐出駆動素子に前記駆動信号を供給する駆動信号供給部と、
を備え、
前記駆動信号供給部は、
前記第1種のインクを用いて前記N種類のドットを形成するためのN種類の第1の駆動信号と、前記第2種のインクを用いて前記N種類のドットを形成するためのN種類の第2の駆動信号と、を生成可能であり、
前記N種類の第1の駆動信号のうちの少なくとも1つは、前記N種類の第2の駆動信号のうちの対応する駆動信号とは異なる波形を有することを特徴とする。
【0008】
本発明の印刷装置は、染料インクを用いる場合と、顔料インクを用いる場合とで、異なる波形を有する駆動信号を生成する駆動信号供給部を備えている。これにより、染料インクと顔料インクとで、ドットの形成方法を変更することが可能となる。
【0009】
上記の装置において、
前記N種類の第1の駆動信号のうちの少なくとも最も大きなドットを形成するための駆動信号は、前記N種類の第2の駆動信号のうちの対応する駆動信号とは異なる波形を有することが好ましい。
【0010】
こうすれば、染料インクと顔料インクのいずれのインクを用いる場合にも、うまく画像を表現することが可能となる。例えば、ベタ画像を印刷する場合には、最も大きなドットを形成するための第1および第2の駆動信号を異なる波形を有する信号として、染料インクと顔料インクのいずれを用いた場合にもドット間の隙間が生じないようにすることが可能である。
【0011】
上記の装置において、
前記印刷信号は、前記印刷媒体上の各画素位置に形成されるドットが前記N種類のドットのうちのいずれのサイズであるかを示すサイズ情報と、ドットを形成するためのインクを指定するインク情報と、を含み、
前記駆動信号供給部は、
前記サイズ情報と前記インク情報との双方に基づいて、前記N種類の第1および第2の駆動信号を生成することが好ましい。
【0012】
このように、印刷信号に含まれるサイズ情報とインク情報との双方に基づいて駆動信号を生成するようにすれば、染料インクを用いてドットを形成する場合の第1の駆動信号と、顔料インクを用いてドットを形成する場合の第2の駆動信号とを容易に生成することができる。
【0013】
上記の装置において、
前記駆動信号供給部は、
前記複数の吐出駆動素子のために共通に使用される1種類の共通駆動信号を生成する共通駆動信号生成部と、
前記印刷信号に応じて、前記共通駆動信号を整形して前記N種類の第1および第2の駆動信号を出力する駆動信号整形部と、
を備えるようにしてもよい。
【0014】
こうすれば、1種類の共通駆動信号を用いて、N種類の第1の駆動信号とN種類の第2の駆動信号とを容易に生成することが可能となる。
【0015】
上記の装置において、
前記共通駆動信号は、各画素位置において形成すべきドットの種類を決定するための同一波形の複数個のパルスを各画素区間内に含んでおり、
前記駆動信号整形部は、
各画素区間内に含まれるパルスの個数を選択して前記N種類の第1および第2の駆動信号を出力するようにしてもよい。
【0016】
あるいは、上記の装置において、
前記共通駆動信号は、各画素位置において形成すべきドットの種類を決定するための波形の異なる複数種類のパルスを各画素区間内に含んでおり、
前記駆動信号整形部は、
各画素区間内に含まれるパルスの種類を選択して前記N種類の第1および第2の駆動信号を出力するようにしてもよい。
【0017】
このように1種類の共通駆動信号としては、同一波形の複数個のパルスを各画素区間内に含むものや、波形の異なる複数種類のパルスを各画素区間内に含むものなどが利用可能である。
【0018】
本発明の方法は、複数のノズルと、前記複数のノズルからインク滴をそれぞれ吐出させるための複数の吐出駆動素子と、を有し、各ノズルの1回の主走査で印刷媒体上の選択された各画素位置にサイズの異なるN(Nは2以上の整数)種類のドットを選択的に形成可能な印刷ヘッドを備える印刷装置において、主走査を行いつつ前記印刷媒体上に印刷を行う印刷方法であって、
(a)色料として染料を用いた第1種のインクと顔料を用いた第2種のインクとを準備する工程と、
(b)与えられた印刷信号に基づいて、前記印刷ヘッドの各ノズルが形成すべきドットの種類を示す駆動信号を生成して、各吐出駆動素子に前記駆動信号を供給する工程と、
を備え、
前記工程(b)は、
前記第1種のインクを用いて前記N種類のドットを形成するためのN種類の第1の駆動信号と、前記第2種のインクを用いて前記N種類のドットを形成するためのN種類の第2の駆動信号と、のうちのいずれかを前記印刷信号に基づいて生成する工程を含み、
前記N種類の第1の駆動信号のうちの少なくとも1つは、前記N種類の第2の駆動信号のうちの対応する駆動信号とは異なる波形を有することを特徴とする。
【0019】
本発明の方法を用いる場合も、本発明の装置を用いる場合と同様の作用・効果を奏し、染料インクと顔料インクとで、ドットの形成方法を変更することが可能となる。
【0020】
本発明の記録媒体は、複数のノズルと、前記複数のノズルからインク滴をそれぞれ吐出させるための複数の吐出駆動素子と、を有し、各ノズルの1回の主走査で印刷媒体上の選択された各画素位置にサイズの異なるN(Nは2以上の整数)種類のドットを選択的に形成可能な印刷ヘッドを備え、色料として染料を用いた第1種のインクと顔料を用いた第2種のインクとを用いて、主走査を行いつつ前記印刷媒体上に印刷を行う印刷装置を備えたコンピュータに印刷を実行させるためのコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
印刷信号に基づいて、前記印刷ヘッドの各ノズルが形成すべきドットの種類を示す駆動信号を生成して、各吐出駆動素子に前記駆動信号を供給する機能と、
前記駆動信号として、前記第1種のインクを用いて前記N種類のドットを形成するためのN種類の第1の駆動信号と、前記第2種のインクを用いて前記N種類のドットを形成するためのN種類の第2の駆動信号と、を生成し、この際、前記N種類の第1の駆動信号のうちの少なくとも1つは、前記N種類の第2の駆動信号のうちの対応する駆動信号とは異なる波形とする機能と、
を記録する。
【0021】
本発明の記録媒体に記録されたコンピュータプログラムをコンピュータで実行する場合にも、本発明の装置,方法を用いる場合と同様の作用・効果を奏し、染料インクと顔料インクとで、ドットの形成方法を変更することが可能となる。
【0022】
なお、本発明は、印刷ヘッドの駆動回路および駆動方法、印刷装置および印刷方法、これらの装置または方法の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、そのコンピュータプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号、等の種々の態様で実現することができる。
例えば、本発明の他の装置は、色料として染料を用いた第1種のインクと顔料を用いた第2種のインクとを用いて、主走査を行いつつ印刷媒体上に印刷を行う印刷装置であって、複数のノズルと、前記複数のノズルからインク滴をそれぞれ吐出させるための複数の吐出駆動素子と、を有し、各ノズルの1回の主走査で前記印刷媒体上の選択された各画素位置にドットを形成可能な印刷ヘッドと、与えられた印刷信号に基づいて、前記印刷ヘッドの各ノズルが形成すべきドットを示す駆動信号を生成して、各吐出駆動素子に前記駆動信号を供給する駆動信号供給部と、を備え、前記駆動信号供給部は、前記第1種のインクを用いてドットを形成するための第1の駆動信号と、前記第2種のインクを用いてドットを形成するための第2の駆動信号と、を生成可能であり、前記第1の駆動信号は、前記第2の駆動信号と異なる波形を有することを特徴とする。
この装置を用いる場合にも、染料インクと顔料インクとで、ドットの形成方法を変更することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
A.第1実施例:
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づき説明する。図1は、本発明を適用した第1実施例としての印刷システムの概略構成図である。この印刷システムは、インクジェットプリンタ20と印刷制御装置90とを備えており、プリンタ20と印刷制御装置90とはコネクタ56で接続されている。なお、本実施例のプリンタ20が本発明における印刷装置に相当する。
【0024】
プリンタ20は、副走査送り機構と、主走査送り機構と、ヘッド駆動機構とを備えている。副走査送り機構は、紙送りモータ23とプラテン26とを備えており、紙送りモータ23の回転をプラテン26に伝達することによって印刷用紙Pを副走査方向に搬送する。主走査送り機構は、キャリッジモータ32と、プーリ38と、キャリッジモータ32とプーリ38との間に張設された駆動ベルト36と、プラテン26の軸と並行に設けられた摺動軸34とを備えている。摺動軸34は、駆動ベルト36に固定されたキャリッジ31を摺動可能に保持している。キャリッジモータ32の回転は、駆動ベルト36を介してキャリッジ31に伝達され、キャリッジ31は、摺動軸34に沿ってプラテン26の軸方向(主走査方向)に往復動する。ヘッド駆動機構は、キャリッジ31に搭載された印刷ヘッドユニット60を駆動して、用紙P上にインクを吐出させる。紙送りモータ23とキャリッジモータ32と印刷ヘッドユニット60とは、制御回路40に接続されており、各機構の動作は制御回路40によって制御される。
【0025】
また、プリンタ20は操作パネル80を備えている。操作パネル80は、制御回路40に接続されており、ユーザは、操作パネル80に設けられたボタンによりプリンタ20の各種の設定を行うことができるとともに、操作パネル80に設けられた表示用ランプによりプリンタ20の処理状況を確認することができる。
【0026】
図2は、制御回路40の内部構成を示すブロック図である。制御回路40は、CPU41と、プログラマブルROM(PROM)43と、RAM44と、文字などのドットマトリクスを記憶したキャラクタジェネレータ(CG)45と、I/F専用回路50と、ヘッド駆動回路52と、モータ駆動回路54とを備えている。I/F専用回路50は、シリアルインタフェース回路とパラレルインタフェース回路とを内蔵しており、コネクタ56を介して印刷制御装置90から供給される印刷信号PSを受け取る。ヘッド駆動回路52は、印刷ヘッドユニット60を駆動させるための回路であり、モータ駆動回路54は、紙送りモータ23およびキャリッジモータ32を駆動させるための回路である。なお、ヘッド駆動回路52の内部構成については、さらに後述する。
【0027】
図1のキャリッジ31は、ブラック(K)インク用の第1のカートリッジ71と、シアン(C),ライトシアン(LC),マゼンタ(M),ライトマゼンタ(LM),イエロ(Y)の5色のインクを収納したカラーインク用の第2のカートリッジ72とを搭載している。キャリッジ31の下部に設けられた印字ヘッド28には、上記の6色のインクに対応して6つのインク吐出用ヘッド61,62〜66が形成されている。キャリッジ31にカートリッジ71,72を装着すると、カートリッジ71,72内のインクがインク通路(図示せず)を通って吐出用ヘッド61〜66に供給される。
【0028】
図3は、図1の吐出用ヘッド61〜66の底面におけるノズルNzの配列の一例を示す説明図である。各吐出用ヘッド61〜66は、それぞれ48個のノズルNzを含んでおり、48個のノズルNzは一定のピッチkで一列に配列されている。
【0029】
また、各吐出用ヘッド61〜66には、48個のノズルNzに対応して48個の図示しないピエゾ素子(圧電素子)が設けられている。ピエゾ素子は、周知のように、結晶の両端に電圧を印加したときに生じる力学的な歪みを利用した素子である。ピエゾ素子は、ノズルNz近傍において上記のインク通路に接するように設けられており、ピエゾ素子に所定の電圧を印加することによってインク通路の幅を増減させることができる。この結果、インク滴がノズルNzから吐出される。なお、各吐出用ヘッド61〜66は、同一形状の複数のノズルNzを備えているが、ピエゾ素子に印加する電圧の大きさや挿引方法などを変更することにより、各ノズルNzから吐出されるインク滴の吐出量を変更可能である。
【0030】
第1の吐出用ヘッド61は、第1のカートリッジ71(図1)から供給されたブラック(K)インクを吐出する。第2〜第6の吐出用ヘッド62〜66は、それぞれ第2のカートリッジ72から供給されたシアン(C),ライトシアン(LC),マゼンタ(M),ライトマゼンタ(LM),イエロ(Y)の各色のインクを吐出する。なお、本実施例において、ブラック(K)とシアン(C)とマゼンタ(M)との3種類のインクは、色料として顔料を用いた顔料インクであり、他のライトシアン(LC)とライトマゼンタ(LM)とイエロ(Y)との3種類のインクは、色料として染料を用いた染料インクである。
【0031】
なお、本実施例では、3種類のインクとして染料インクが用いられており、他の3種類のインクとして顔料インクが用いられているが、例えば、ブラック(K)インクのみを顔料インクとして、他の5種類のインクを染料インクとしてもよい。
【0032】
上記のように、プリンタ20は、紙送りモータ23により用紙Pを搬送しつつ(副走査)、キャリッジ31をキャリッジモータ32により往復動させ(主走査)、同時に印字ヘッド28の各吐出用ヘッド61〜66を駆動してインク滴を吐出させる。吐出されたインク滴は用紙Pに染み込み、この結果、ドットが形成される。なお、吐出用ヘッド61〜66に設けられた各ノズルNzは、1回の主走査で用紙P上の各画素位置にサイズの異なる複数種類のドットを選択的に形成可能である。これにより用紙P上に多値画像が印刷されることとなる。
【0033】
なお、本実施例のプリンタ20では、ノズルNzからインク滴を吐出させる吐出駆動素子としてピエゾ素子が用いられているが、ピエゾ素子に代えて、ヒータなどの他の素子を用いてもよい。ヒータを用いる場合には、ヒータをインク通路に配置し、インク通路内に泡(バブル)を発生させることによりインク滴を吐出する。
【0034】
図4は、ヘッド駆動回路52(図2)の内部構成を示すブロック図である。ヘッド駆動回路52は、信号変換回路101と、6つのマスク信号生成回路111〜116と、6組のマスク回路群121〜126と、共通駆動信号発生回路131とを備えている。なお、図4では、6つの吐出用ヘッド61〜66も図示されている。各吐出用ヘッド61〜66は、図3において説明したように、それぞれ48個のノズルNzと、各ノズルNzに対応するピエゾ素子PEとを備えている。また、各組のマスク回路群121〜126は、各ノズルNzおよび各ピエゾ素子PEに対応して、それぞれ48個のマスク回路MCを備えている。
【0035】
ヘッド駆動回路52は、吐出用ヘッド61〜66に設けられた各ノズルNzからインク滴を吐出させるための駆動信号DRV(i)を各ピエゾ素子PEに供給する。駆動信号DRV(i)は、各ノズルNzが用紙P上の各画素位置に形成すべきドットの種類(小ドット、中ドット、大ドット)を示している。なお、駆動信号DRV(i)は、マスク信号生成回路111〜116から出力されるマスク信号MSK(i)と共通駆動信号発生回路131から出力される共通駆動信号COMDRVとから生成される。図4中、信号名「DRV」,「MSK」に付された括弧内の数字は、各信号に対応するノズルNzの番号を示している。上記の説明からも分かるように、ヘッド駆動回路52が、本発明における駆動信号供給部に相当する。
【0036】
信号変換回路101(図4)は、図2のコネクタ56およびI/F専用回路50を介して供給された印刷信号PSを、吐出用ヘッド61〜66の各ノズルNzに適した信号に並べ替えて出力する。すなわち、信号変換回路101は、入力されたシリアル印刷信号PSをパラレル信号に変換して出力する。
【0037】
図5は、印刷信号PSの内容を示す説明図である。図示するように、印刷信号PSは、ヘッダ部HDとデータ部DDとを含んでいる。ヘッダ部HDは、印刷画像全体に関する情報を含んでおり、例えば、印刷画像の解像度や、信号変換回路101において必要となるバッファ量等の情報を含んでいる。データ部DDは、1回の主走査で必要となる主走査データMSDを、印刷画像を構成するのに必要な数だけ含んでいる。なお、各主走査データMSDは、1回の主走査が終了した後に実行される副走査の送り量SSDも含んでいる。
【0038】
各主走査データMSDは、6組のラスタヘッダRHDおよびラスタデータRDDを含んでいる。各組のラスタヘッダRHDは、図5に示すように、ドットを形成するためのインクを指定するインク情報(K,C,LC,M,LM,Y)を含んでいる。なお、インク情報は、その指定したインクを吐出する吐出用ヘッドを特定する。各組のラスタデータRDDは、複数のサイズ情報を含んでいる。具体的には、各吐出用ヘッドの全ノズルNzが1回の主走査で形成する複数のドットに対応する複数のサイズ情報を含んでいる。各サイズ情報は2ビットで構成されており、各ノズルNzはサイズ情報に従って3種類のドット(小ドット、中ドット、大ドット)のうちのいずれかを選択的に形成することができる。
【0039】
信号変換回路101(図4)は、各組のラスタヘッダRHDに含まれるインク情報に基づいて各組のラスタデータRDDに含まれる複数のサイズ情報を並べ替えて、6組の変換済み印刷信号PRT1〜PRT6を出力する。変換済み印刷信号PRT1〜PRT6は、吐出用ヘッド61〜66に対応しており、それぞれ48個のノズルNzに対応する48個のサイズ情報を含んでいる。6組の変換済み印刷信号PRT1〜PRT6は、インク情報に従って、それぞれマスク信号生成回路111〜116に供給される。例えば、印刷信号PSに含まれるサイズ情報が、ブラック(K)インクを示すインク情報に対応する場合には、そのサイズ情報はブラック(K)インクを吐出する第1の吐出用ヘッド61に対応する第1のマスク信号生成回路111に供給される。
【0040】
第1のマスク信号生成回路111は、変換済み印刷信号PRT1に含まれる48個のサイズ情報に従って48個のマスク信号MSK(i)を生成する。例えば、サイズ情報が小ドットを示す場合には、小ドット用のマスク信号MSK(i)を生成する。生成された48個のマスク信号MSK(i)は、それぞれ第1のマスク回路群121に含まれる48個のマスク回路MCに供給される。なお、他のマスク信号生成回路112〜116についても同様である。
【0041】
ところで、図3において説明したように、3つの吐出用ヘッド61,62,64は顔料インクを吐出し、他の3つの吐出用ヘッド63,65,66は染料インクを吐出する。3つのマスク信号生成回路111,112,114は、顔料インクを吐出する吐出用ヘッド61,62,64に対応しており、3つのマスク信号生成回路113,115,116は、染料インクを吐出する吐出用ヘッド63,65,66に対応している。本実施例のマスク信号生成回路111〜116は、後述するように、染料インクの場合と顔料インクの場合とで、異なるマスク信号MSK(i)を生成する。
【0042】
共通駆動信号発生回路131は、各マスク回路MCが各ピエゾ素子PEに供給する駆動信号DRV(i)を生成するために共通に使用される共通駆動信号COMDRVを生成する。共通駆動信号COMDRVは、マスク信号MSK(i)とともに各マスク回路MCに供給される。なお、本実施例の共通駆動信号発生回路131は、電圧値が繰り返し変化するような共通駆動信号COMDRVを生成する。
【0043】
6組のマスク回路群121〜126に含まれる各マスク回路MCは、マスク信号MSK(i)に従って共通駆動信号COMDRVを整形することにより、駆動信号DRV(i)を出力する。本実施例のマスク回路MCは、マスク信号MSK(i)によって指定された期間のみ共通駆動信号COMDRVを通過させ、他の期間では共通駆動信号COMDRVを遮断することによって駆動信号DRV(i)を生成する。具体的には、マスク回路MCは、共通駆動信号COMDRVの通過をマスク信号MSK(i)によってオン・オフするスイッチング回路である。なお、本実施例の6組のマスク回路群121〜126が本発明における駆動信号整形部に相当する。
【0044】
図6,図7は、ヘッド駆動回路52内部の動作を示すタイミングチャートである。図6は、染料インクの場合のタイミングチャートであり、図7は、顔料インクの場合のタイミングチャートである。
【0045】
図6(a)および図7(a)は、共通駆動信号発生回路131から出力される共通駆動信号COMDRVを示している。図示するように、本実施例の共通駆動信号COMDRVは、1画素区間内の4つの小区間に4つの同一波形のパルスW0を含んでいる。なお、本明細書において「1画素区間」とは、用紙P上の各画素位置に形成すべきドットのサイズを定める期間、換言すれば、各画素位置へのインクの吐出量を定める期間をいう。
【0046】
図6(b)〜(d)は、染料インクの場合に生成される小ドット用、中ドット用、大ドット用のマスク信号MSK(i)を示している。なお、この信号は、染料インクを吐出する吐出用ヘッド63,65,66に対応するマスク信号生成回路113,115,116から出力される。一方、図7(b)〜(d)は、顔料インクの場合に生成される小ドット用、中ドット用、大ドット用のマスク信号MSK(i)を示している。なお、この信号は、顔料インクを吐出する吐出用ヘッド61,62,64に対応するマスク信号生成回路111,112,114から出力される。
【0047】
図示するように、各マスク信号MSK(i)は、1画素区間内の各小区間で「H」あるいは「L」となる信号である。染料インクと顔料インクとの双方の場合で、小ドット用のマスク信号(図6(b),図7(b))は、2番目の小区間で「H」となる信号であり、中ドット用のマスク信号(図6(c),図7(c))は、2番目と3番目の小区間で「H」となる信号である。一方、染料インクの場合の大ドット用のマスク信号(図6(d))は、1〜3番目の小区間で「H」となる信号であるが、顔料インクの場合の大ドット用のマスク信号(図7(d))は、4つの小区間(1画素区間)で「H」となる信号である。なお、図示を省略しているが、ドットを形成しない場合のマスク信号は、1画素区間で「L」となる信号である。
【0048】
図6(e)〜(g)および図7(e)〜(g)は、マスク回路MCから出力される駆動信号DRV(i)を示している。前述のように、駆動信号DRV(i)は、マスク信号MSK(i)が「H」となる期間のみ共通駆動信号COMDRVを通過させた信号である。したがって、染料インクの場合に生成される小ドット用の駆動信号(図6(e))には1つのパルスW0が含まれており、中ドット用の駆動信号(図6(f))には2つのパルスW0が含まれており、大ドット用の駆動信号(図6(g))には3つのパルスW0が含まれている。一方、顔料インクの場合に生成される小ドット用および中ドット用の駆動信号(図7(e),(f))は、染料インクの場合(図6(e),(f))と同じ数のパルスW0を含んでいるが、大ドット用の駆動信号(図7(g))には4つのパルスW0が含まれている。
【0049】
なお、図6(e)〜(g)に示す3種類の駆動信号が本発明の第1の駆動信号に相当し、図7(e)〜(g)に示す3種類の駆動信号が本発明の第2の駆動信号に相当する。
【0050】
このように、第1実施例においては、各画素区間内に含まれるパルスW0の個数を選択することにより、3種類の第1および第2の駆動信号を出力している。
【0051】
以上のように、本実施例では、図4に示す信号変換回路101が、印刷信号PSに含まれるインク情報に基づいて、6組の変換済み印刷信号PRT1〜PRT6を生成する。また、マスク信号生成回路111〜116は、サイズ情報に基づいて、顔料インクと染料インクとで異なるマスク信号MSK(i)を生成し、マスク回路群121〜126に供給する。そして、マスク回路群121〜126は、マスク信号MSK(i)に従って共通駆動信号COMDRVを整形して駆動信号DRV(i)を生成する。すなわち、本実施例のヘッド駆動回路52は、印刷信号PSに含まれるサイズ情報とインク情報との双方に基づいて、駆動信号DRV(i)を生成するので、染料インクと顔料インクとで異なる波形を有する駆動信号DRV(i)を容易に生成することができる。
【0052】
図6(e)〜(g)および図7(e)〜(g)に示すような駆動信号DRV(i)がピエゾ素子PE(図4)に供給されると、ピエゾ素子PEは、駆動信号DRV(i)に従ってノズルNzからインク滴を吐出させる。具体的には、駆動信号DRV(i)に含まれるパルスの個数や波形に応じたインク滴が吐出される。
【0053】
図8は、染料インクと顔料インクとによって形成されたドットを示す説明図である。図8(a),(b)は、それぞれ、染料インク,顔料インクによって用紙P上の各画素位置に形成された3種類のドット(小ドット、中ドット、大ドット)を示している。
【0054】
図8(a),(b)を比較して分かるように、染料インクによって形成された小ドットは、顔料インクによって形成された小ドットより大きくなっている。これは、図6(e),図7(e)に示すように、染料インクと顔料インクとの双方の場合で小ドット用の駆動信号は同じであるが、染料インクの方が顔料インクよりも用紙P上で広がりやすい(にじみやすい)ためである。中ドットについても同様である。一方、顔料インクによって形成された大ドットは、染料インクによって形成された大ドットとほぼ同じ大きさを有している。これは、大ドットを形成する場合には、図6(g),図7(g)に示すように、顔料インクの場合の大ドット用の駆動信号の方が、染料インクの場合の大ドット用の駆動信号よりも多数のパルスW0を含んでいるので、顔料インクの方が染料インクよりも多量にインク滴が吐出されるからである。このようにすれば、染料インクおよび顔料インクのいずれを用いた場合にも、ベタ画像を印刷する際に、各画素位置に形成される大ドット間に隙間を発生させずにうまく印刷することが可能となる。
【0055】
なお、図8では、染料インクおよび顔料インクのいずれの場合も、同じ駆動信号DRV(i)によってほぼ同量のインク滴が吐出されると仮定して説明したが、実際には、染料インクおよび顔料インクの粘度やノズルNzの大きさなどによってインク滴の吐出量は変化する。
【0056】
以上説明したように、本実施例のヘッド駆動回路52は、染料インクを用いる場合と顔料インクを用いる場合とで、異なる波形を有する駆動信号を生成する(図6(e)〜(g),図7(e)〜(g))。これにより、染料インクと顔料インクとで、ドットの形成方法を変更することが可能となる。
【0057】
B.第2実施例:
第1実施例においては、ヘッド駆動回路52(図4)は、図6,図7に示すように、1画素区間内に同一波形の4つのパルスを含む共通駆動信号COMDRVを整形して、染料インクの場合と顔料インクの場合とで異なる波形を有する駆動信号DRV(i)を生成しているが、他の共通駆動信号を利用することも可能である。第2実施例においては、ヘッド駆動回路は、1画素区間内に波形の異なる3種類のパルスを含む共通駆動信号を整形して、染料インクの場合と顔料インクの場合とで異なる波形を有する駆動信号を生成する。なお、第2実施例の印刷システムの構成は、第1実施例(図1〜図4)と同じであるため、図示は省略する。
【0058】
図9,図10は、第2実施例のヘッド駆動回路内部の動作を示すタイミングチャートである。図9は、染料インクの場合のタイミングチャートであり、図10は、顔料インクの場合のタイミングチャートである。
【0059】
図9(a),図10(a)は、共通駆動信号COMDRVを示している。図示するように、本実施例の共通駆動信号COMDRVは、1画素区間内の3つの小区間に波形の異なる3種類のパルスW1〜W3を含んでいる。なお、3種類のパルスW1〜W3は、第2のパルスW2、第1のパルスW1、第3のパルスW3の順に大きくなっている。
【0060】
図9(b)〜(d)は、染料インクの場合に生成される小ドット用、中ドット用、大ドット用のマスク信号MSK(i)を示している。また、図10(b)〜(d)は、顔料インクの場合に生成される小ドット用、中ドット用、大ドット用のマスク信号MSK(i)を示している。
【0061】
染料インクおよび顔料インクの双方の場合で、小ドット用のマスク信号(図9(b),図10(b))は、2番目の小区間で「H」となる信号であり、中ドット用のマスク信号(図9(c),図10(c))は、1番目の小区間で「H」となる信号である。一方、染料インクの場合の大ドット用のマスク信号(図9(d))は、3番目の小区間で「H」となる信号であるが、顔料インクの場合の大ドット用のマスク信号(図10(d))は、2番目と3番目の2つの小区間で「H」となる信号である。なお、図示を省略しているが、ドットを形成しない場合のマスク信号は、1画素区間で「L」となる信号である。
【0062】
図9(e)〜(g)および図10(e)〜(g)は、駆動信号DRV(i)を示している。第1実施例において説明したように、駆動信号DRV(i)は、マスク信号MSK(i)が「H」となる期間のみ共通駆動信号COMDRVを通過させた信号である。したがって、染料インクの場合に生成される小ドット用の駆動信号(図9(e))には2番目の小パルスW2が含まれており、中ドット用の駆動信号(図9(f))には1番目の中パルスW1が含まれており、大ドット用の駆動信号(図9(g))には3番目の大パルスW3が含まれている。一方、顔料インクの場合に生成される小ドット用および中ドット用の駆動信号(図10(e),(f))には染料インクの場合(図9(e),(f))と同じ種類のパルスが含まれているが、大ドット用の駆動信号(図10(g))には2番目の小パルスW2と3番目の大パルスW3との2種類のパルスが含まれている。
【0063】
なお、本実施例においては、1画素区間内に3種類のパルスW1〜W3を含む共通駆動信号COMDRVを用いているが、1画素区間内に、さらに大きな第4のパルスを加えた4種類のパルスを含む共通駆動信号を用いるようにしてもよい。こうすれば、顔料インクの場合の大ドット用の駆動信号を第4のパルスのみを用いて生成することが可能となる。このように、各画素区間内に含まれるパルスの種類を選択することによっても、3種類の第1および第2の駆動信号を出力することが可能である。
【0064】
図9(e)〜(g)および図10(e)〜(g)に示すような駆動信号DRV(i)をピエゾ素子PEに供給する場合にも、第1実施例と同様にインク滴がノズルNzから吐出させる。すなわち、駆動信号DRV(i)に含まれるパルスの個数や波形に応じたインク滴が吐出される。
【0065】
以上説明したように、本実施例においても、染料インクを用いる場合と顔料インクを用いる場合とで、異なる波形を有する駆動信号が生成される(図9(e)〜(g),図10(e)〜(g))。したがって、染料インクと顔料インクとで、ドットの形成方法を変更することが可能である。
【0066】
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0067】
(1)上記実施例では、6色のインクが用いられているが、ブラック(K)とシアン(C)とマゼンタ(M)とイエロ(Y)との4色のインクを用いるようにしてもよい。この場合には、例えば、ブラック(K)インクのみを顔料インクとして、他のインクを染料インクとすればよい。本発明は、一般に、色料として染料を用いた第1種のインクと顔料を用いた第2種のインクとを用いた印刷に適用可能である。ただし、上記のように、ブラック(K)インクについては、にじみの少ない文字等を表現するために顔料インクとすることが好ましい。
【0068】
(2)第1実施例では、図6(e)〜(g),図7(e)〜(g)に示すように、3種類の第1の駆動信号のうち大ドット用の駆動信号(図6(g))のみが3種類の第2の駆動信号のうちの対応する大ドット用の駆動信号(図7(g))とは異なる波形を有しているが、対応する3種類の駆動信号の波形がすべて異なるようにしてもよい。例えば、顔料インクの場合に、図7(e)〜(g)の3種類の第2の駆動信号に代えて、小ドット用の駆動信号に2つのパルスW0を含み、中ドット用の駆動信号に3つのパルスW0を含み、大ドット用の駆動信号に4つのパルスW0を含むような3種類の第2の駆動信号を用いてもよい。
【0069】
また、第2実施例では、図9(e)〜(g),図10(e)〜(g)に示すように、3種類の第1の駆動信号のうち大ドット用の駆動信号(図9(g))のみが3種類の第2の駆動信号のうちの対応する大ドット用の駆動信号(図10(g))とは異なる波形を有しているが、対応する3種類の駆動信号の波形がすべて異なるようにしてもよい。例えば、顔料インクの場合に、図10(e)〜(g)の3種類の第2の駆動信号に代えて、小ドット用の駆動信号に1つの中パルスW1を含み、中ドット用の駆動信号に1つの大パルスW3を含み、大ドット用の駆動信号に小パルスW2と大パルスW3との2つのパルスを含むような3種類の第2の駆動信号を用いてもよい。
【0070】
一般には、N種類の第1の駆動信号のうちの少なくとも1つは、N種類の第2の駆動信号のうちの対応する駆動信号とは異なる波形を有していればよい。ここで、Nはドットの種類に対応しており、2以上の整数である。
【0071】
また、上記の第1および第2実施例のように、3種類の第1および第2の駆動信号のうちの少なくとも大ドットを形成するための駆動信号(図6(g)と図7(g),図9(g)と図10(g))は異なる波形を有する信号であることが好ましい。こうすれば、染料インクと顔料インクとのどちらのインクを用いる場合にも、うまく画像を表現することが可能となる。例えば、ベタ画像を印刷する場合には、大ドット間に隙間が生じる可能性を低減させることができる。また、文字を印刷する場合にも、はっきりした文字を表現することができる。一般に、N種類の第1の駆動信号のうちの少なくとも最も大きなドットを形成するための駆動信号は、N種類の第2の駆動信号のうちの対応する駆動信号とは異なる波形を有することが好ましい。
【0072】
(3)上記実施例の共通駆動信号発生回路131(図4)は、1種類の共通駆動信号を生成しているが、染料インク用の共通駆動信号と顔料インク用の共通駆動信号を生成するようにしてもよい。この場合には、染料インクを吐出する吐出用ヘッド61,62,64に対応する3組のマスク回路群121,122,124には、染料インク用の共通駆動信号を供給し、顔料インクを吐出する吐出用ヘッド63,65,66に対応する3組のマスク回路群123,125,126には、顔料インク用の共通駆動信号を供給すればよい。なお、2種類の共通駆動信号を生成する場合には、染料インクおよび顔料インクの双方の場合で、同じマスク信号を用いることができる。このようにしても、染料インクの場合と顔料インクの場合とで異なる駆動信号を生成することが可能である。ただし、上記実施例のように、1種類の共通駆動信号のみを用いる場合の方が、共通駆動信号を2種類生成しなくて済むので、容易に3種類の第1および第2の駆動信号を生成することができるという利点がある。
【0073】
(4)上記実施例では、インクジェットプリンタについて説明したが、本発明はインクジェットプリンタに限らず、一般に、印刷ヘッドを用いて印刷を行う種々の印刷装置に適用可能である。
【0074】
(5)上記実施例では説明を省略しているが、1回の主走査では各ラスタライン上のすべての画素を記録してもよく、また、各ラスタライン上の一部の画素を記録してもよい。後者の場合には、1ラスタライン上の一部の画素を往路で記録し、他の画素を復路で記録するようにしてもよい。
【0075】
(6)上記実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。例えば、図2の制御回路40の一部の機能を印刷制御装置90が実行するようにしてもよい。この場合には、プリンタ20と印刷制御装置90とが、本発明における印刷装置を備えたコンピュータに相当する。
【0076】
上記のコンピュータの機能を実現するコンピュータプログラムは、フレキシブルディスクやCD−ROM等の、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された形態で提供される。コンピュータは、その記録媒体からコンピュータプログラムを読み取って内部記憶装置または外部記憶装置に転送する。あるいは、通信経路を介してコンピュータにコンピュータプログラムを供給するようにしてもよい。コンピュータプログラムの機能を実現する時には、内部記憶装置に格納されたコンピュータプログラムがコンピュータのマイクロプロセッサによって実行される。また、記録媒体に記録されたコンピュータプログラムをコンピュータが読み取って直接実行するようにしてもよい。
【0077】
この明細書において、コンピュータとは、ハードウェア装置とオペレーションシステムとを含む概念であり、オペレーションシステムの制御の下で動作するハードウェア装置を意味している。コンピュータプログラムは、このようなコンピュータに、上述の各回路の機能を実現させる。なお、上述の機能の一部は、アプリケーションプログラムでなく、オペレーションシステムによって実現されていても良い。
【0078】
なお、この発明における「記録媒体」としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等の、コンピュータが読取り可能な種々の媒体を利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第1実施例としての印刷システムの概略構成図である。
【図2】制御回路40の内部構成を示すブロック図である。
【図3】図1の吐出用ヘッド61〜66の底面におけるノズルNzの配列の一例を示す説明図である。
【図4】ヘッド駆動回路52(図2)の内部構成を示すブロック図である。
【図5】印刷信号PSの内容を示す説明図である。
【図6】ヘッド駆動回路52内部の動作を示すタイミングチャートである。
【図7】ヘッド駆動回路52内部の動作を示すタイミングチャートである。
【図8】染料インクと顔料インクとによって形成されたドットを示す説明図である。
【図9】第2実施例のヘッド駆動回路内部の動作を示すタイミングチャートである。
【図10】第2実施例のヘッド駆動回路内部の動作を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
20…インクジェットプリンタ
23…モータ
26…プラテン
28…印字ヘッド
31…キャリッジ
32…キャリッジモータ
34…摺動軸
36…駆動ベルト
38…プーリ
40…制御回路
41…CPU
43…プログラマブルROM
44…RAM
50…I/F専用回路
52…ヘッド駆動回路
54…モータ駆動回路
56…コネクタ
60…印刷ヘッドユニット
61〜66…インク吐出用ヘッド
71,72…カートリッジ
80…操作パネル
90…印刷制御装置
101…信号変換回路
111〜116…マスク信号生成回路
121〜126…マスク回路群
131…共通駆動信号発生回路
MC…マスク回路
PE…ピエゾ素子
PS…印刷信号
PRT1〜PRT6…印刷信号
COMDRV…共通駆動信号
DRV(i)…駆動信号
MSK(i)…マスク信号
Nz…ノズル
P…印刷用紙
W0,W1〜W3…パルス
Claims (12)
- 色料として染料を用いた第1種のインクと顔料を用いた第2種のインクとを用いて、主走査を行いつつ印刷媒体上に印刷を行う印刷装置であって、
複数のノズルと、前記複数のノズルからインク滴をそれぞれ吐出させるための複数の吐出駆動素子と、を有し、各ノズルの1回の主走査で前記印刷媒体上の選択された各画素位置にサイズの異なるN(Nは2以上の整数)種類のドットを選択的に形成可能な印刷ヘッドと、
与えられた印刷信号に基づいて、前記印刷ヘッドの各ノズルが形成すべきドットの種類を示す駆動信号を生成して、各吐出駆動素子に前記駆動信号を供給する駆動信号供給部と、
を備え、
前記駆動信号供給部は、
前記複数の吐出駆動素子のために共通に使用される1種類の共通駆動信号であって、各画素位置において形成すべきドットの種類を決定するための同一波形の複数個のパルスを各画素区間内に含む前記共通駆動信号を生成する共通駆動信号生成部と、
前記印刷信号に応じて前記共通駆動信号を、前記各画素区間内に含まれるパルスの個数を選択することによって、整形して、前記第1種のインクを用いて前記N種類のドットを形成するためのN種類の第1の駆動信号と、前記第2種のインクを用いて前記N種類のドットを形成するためのN種類の第2の駆動信号と、を生成可能な駆動信号整形部と、
を備え、
前記N種類の第2の駆動信号のうちの最も大きなドットを形成するための駆動信号は、前記N種類の第1の駆動信号のうちの対応する駆動信号の生成のために選択される前記パルスの個数より多くの前記パルスの個数を選択することによって生成され、前記N種類の第2の駆動信号のうちの他の駆動信号は、前記N種類の第1の駆動信号のうちの対応する駆動信号の生成のために選択される前記パルスの個数と同じ前記パルスの個数を選択することによって生成されることを特徴とする印刷装置。 - 色料として染料を用いた第1種のインクと顔料を用いた第2種のインクとを用いて、主走査を行いつつ印刷媒体上に印刷を行う印刷装置であって、
複数のノズルと、前記複数のノズルからインク滴をそれぞれ吐出させるための複数の吐出駆動素子と、を有し、各ノズルの1回の主走査で前記印刷媒体上の選択された各画素位置にサイズの異なるN(Nは2以上の整数)種類のドットを選択的に形成可能な印刷ヘッドと、
与えられた印刷信号に基づいて、前記印刷ヘッドの各ノズルが形成すべきドットの種類を示す駆動信号を生成して、各吐出駆動素子に前記駆動信号を供給する駆動信号供給部と、
を備え、
前記駆動信号供給部は、
前記複数の吐出駆動素子のために共通に使用される1種類の共通駆動信号であって、各画素位置において形成すべきドットの種類を決定するための波形の異なる複数種類のパルスを各画素区間内に含む前記共通駆動信号を生成する共通駆動信号生成部と、
前記印刷信号に応じて前記共通駆動信号を、前記各画素区間内に含まれるパルスの種類を選択することによって、整形して、前記第1種のインクを用いて前記N種類のドットを形成するためのN種類の第1の駆動信号と、前記第2種のインクを用いて前記N種類のドットを形成するためのN種類の第2の駆動信号と、を生成可能な駆動信号整形部と、
を備え、
前記N種類の第2の駆動信号のうちの最も大きなドットを形成するための駆動信号は、前記N種類の第1の駆動信号のうちの対応する駆動信号の生成のために選択される前記パルスの種類に加えて他の前記パルスの種類を選択することにより生成され、前記N種類の第2の駆動信号のうちの他の駆動信号は、前記N種類の第1の駆動信号のうちの対応する駆動信号の生成のために選択される前記パルスの種類と同じ前記パルスの種類を選択することにより生成されることを特徴とする印刷装置。 - 請求項1または2記載の印刷装置であって、
前記印刷信号は、前記印刷媒体上の各画素位置に形成されるドットが前記N種類のドットのうちのいずれのサイズであるかを示すサイズ情報と、ドットを形成するためのインクを指定するインク情報と、を含み、
前記駆動信号供給部は、
前記サイズ情報と前記インク情報との双方に基づいて、前記N種類の第1および第2の駆動信号を生成する、印刷装置。 - 複数のノズルと、前記複数のノズルからインク滴をそれぞれ吐出させるための複数の吐出駆動素子と、を有し、各ノズルの1回の主走査で印刷媒体上の選択された各画素位置にサイズの異なるN(Nは2以上の整数)種類のドットを選択的に形成可能な印刷ヘッドを備える印刷装置において、主走査を行いつつ前記印刷媒体上に印刷を行う印刷方法であって、
(a)色料として染料を用いた第1種のインクと顔料を用いた第2種のインクとを準備する工程と、
(b)与えられた印刷信号に基づいて、前記印刷ヘッドの各ノズルが形成すべきドットの種類を示す駆動信号を生成して、各吐出駆動素子に前記駆動信号を供給する工程と、
を備え、
前記工程(b)は、
前記複数の吐出駆動素子のために共通に使用される1種類の共通駆動信号であって、各画素位置において形成すべきドットの種類を決定するための同一波形の複数個のパルスを各画素区間内に含む前記共通駆動信号を生成する工程と、
前記印刷信号に応じて前記共通駆動信号を、前記各画素区間内に含まれるパルスの個数を選択することによって、整形して、前記第1種のインクを用いて前記N種類のドットを形成するためのN種類の第1の駆動信号と、前記第2種のインクを用いて前記N種類のドットを形成するためのN種類の第2の駆動信号と、のうちのいずれかを生成する工程と、
を含み、
前記N種類の第2の駆動信号のうちの最も大きなドットを形成するための駆動信号は、前記N種類の第1の駆動信号のうちの対応する駆動信号の生成のために選択される前記パルスの個数より多くの前記パルスの個数を選択することによって生成され、前記N種類の第2の駆動信号のうちの他の駆動信号は、前記N種類の第1の駆動信号のうちの対応する駆動信号の生成のために選択される前記パルスの個数と同じ前記パルスの個数を選択することによって生成されることを特徴とする印刷方法。 - 複数のノズルと、前記複数のノズルからインク滴をそれぞれ吐出させるための複数の吐出駆動素子と、を有し、各ノズルの1回の主走査で印刷媒体上の選択された各画素位置にサイズの異なるN(Nは2以上の整数)種類のドットを選択的に形成可能な印刷ヘッドを備える印刷装置において、主走査を行いつつ前記印刷媒体上に印刷を行う印刷方法であって、
(a)色料として染料を用いた第1種のインクと顔料を用いた第2種のインクとを準備する工程と、
(b)与えられた印刷信号に基づいて、前記印刷ヘッドの各ノズルが形成すべきドットの種類を示す駆動信号を生成して、各吐出駆動素子に前記駆動信号を供給する工程と、
を備え、
前記工程(b)は、
前記複数の吐出駆動素子のために共通に使用される1種類の共通駆動信号であって、各画素位置において形成すべきドットの種類を決定するための波形の異なる複数種類のパルスを各画素区間内に含む前記共通駆動信号を生成する工程と、
前記印刷信号に応じて前記共通駆動信号を、前記各画素区間内に含まれるパルスの種類を選択することによって、整形して、前記第1種のインクを用いて前記N種類のドットを形成するためのN種類の第1の駆動信号と、前記第2種のインクを用いて前記N種類のドットを形成するためのN種類の第2の駆動信号と、のうちのいずれかを生成する工程と、
を含み、
前記N種類の第2の駆動信号のうちの最も大きなドットを形成するための駆動信号は、前記N種類の第1の駆動信号のうちの対応する駆動信号の生成のために選択される前記パルスの種類に加えて他の前記パルスの種類を選択することにより生成され、前記N種類の第2の駆動信号のうちの他の駆動信号は、前記N種類の第1の駆動信号のうちの対応する駆動信号の生成のために選択される前記パルスの種類と同じ前記パルスの種類を選択することにより生成されることを特徴とする印刷方法。 - サイズの異なるN(Nは2以上の整数)種類のドットを選択的に形成可能な印刷ヘッドを備える印刷装置に用いられ、与えられた印刷信号に応じて前記印刷ヘッドに駆動信号を供給する駆動回路であって、
前記印刷ヘッドに設けられた複数の吐出駆動素子のために共通に使用される1種類の共通駆動信号であって、各画素位置において形成すべきドットの種類を決定するための同一波形の複数個のパルスを各画素区間内に含む前記共通駆動信号を生成する共通駆動信号生成部と、
前記印刷信号に応じて前記共通駆動信号を、前記各画素区間内に含まれるパルスの個数を選択することによって、整形して、色料として染料を用いた第1種のインクを用いて前記N種類のドットを形成するためのN種類の第1の駆動信号と、色料として顔料を用いた第2種のインクを用いて前記N種類のドットを形成するためのN種類の第2の駆動信号と、を生成可能な駆動信号整形部と、
を備え、
前記N種類の第2の駆動信号のうちの最も大きなドットを形成するための駆動信号は、前記N種類の第1の駆動信号のうちの対応する駆動信号の生成のために選択される前記パルスの個数より多くの前記パルスの個数を選択することによって生成され、前記N種類の第2の駆動信号のうちの他の駆動信号は、前記N種類の第1の駆動信号のうちの対応する駆動信号の生成のために選択される前記パルスの個数と同じ前記パルスの個数を選択することによって生成されることを特徴とする駆動回路。 - サイズの異なるN(Nは2以上の整数)種類のドットを選択的に形成可能な印刷ヘッドを備える印刷装置に用いられ、与えられた印刷信号に応じて前記印刷ヘッドに駆動信号を供給する駆動回路であって、
前記印刷ヘッドに設けられた複数の吐出駆動素子のために共通に使用される1種類の共通駆動信号であって、各画素位置において形成すべきドットの種類を決定するための波形の異なる複数種類のパルスを各画素区間内に含む前記共通駆動信号を生成する共通駆動信号生成部と、
前記印刷信号に応じて前記共通駆動信号を、前記各画素区間内に含まれるパルスの種類を選択することによって、整形して、色料として染料を用いた第1種のインクを用いて前記N種類のドットを形成するためのN種類の第1の駆動信号と、色料として顔料を用いた第2種のインクを用いて前記N種類のドットを形成するためのN種類の第2の駆動信号と、を生成可能な駆動信号整形部と、
を備え、
前記N種類の第2の駆動信号のうちの最も大きなドットを形成するための駆動信号は、前記N種類の第1の駆動信号のうちの対応する駆動信号の生成のために選択される前記パルスの種類に加えて他の前記パルスの種類を選択することにより生成され、前記N種類の第2の駆動信号のうちの他の駆動信号は、前記N種類の第1の駆動信号のうちの対応する駆動信号の生成のために選択される前記パルスの種類と同じ前記パルスの種類を選択することにより生成されることを特徴とする駆動回路。 - 請求項6または7記載の駆動回路であって、
前記印刷信号は、前記印刷媒体上の各画素位置に形成されるドットが前記N種類のドットのうちのいずれのサイズであるかを示すサイズ情報と、ドットを形成するためのインクを指定するインク情報と、を含み、
前記駆動回路は、
前記サイズ情報と前記インク情報との双方に基づいて、前記N種類の第1および第2の駆動信号を生成する、駆動回路。 - サイズの異なるN(Nは2以上の整数)種類のドットを選択的に形成可能な印刷ヘッドを備える印刷装置において、与えられた印刷信号に応じて前記印刷ヘッドに駆動信号を供給する印刷ヘッドの駆動方法であって、
前記印刷ヘッドに設けられた複数の吐出駆動素子のために共通に使用される1種類の共通駆動信号であって、各画素位置において形成すべきドットの種類を決定するための同一波形の複数個のパルスを各画素区間内に含む前記共通駆動信号を生成する工程と、
前記印刷信号に応じて前記共通駆動信号を、前記各画素区間内に含まれるパルスの個数を選択することによって、整形して、色料として染料を用いた第1種のインクを用いて前記N種類のドットを形成するためのN種類の第1の駆動信号と、色料として顔料を用いた第2種のインクを用いて前記N種類のドットを形成するためのN種類の第2の駆動信号と、のうちのいずれかを生成する工程と、
を備え、
前記N種類の第2の駆動信号のうちの最も大きなドットを形成するための駆動信号は、前記N種類の第1の駆動信号のうちの対応する駆動信号の生成のために選択される前記パルスの個数より多くの前記パルスの個数を選択することによって生成され、前記N種類の第2の駆動信号のうちの他の駆動信号は、前記N種類の第1の駆動信号のうちの対応する駆動信号の生成のために選択される前記パルスの個数と同じ前記パルスの個数を選択することによって生成されることを特徴とする印刷ヘッドの駆動方法。 - サイズの異なるN(Nは2以上の整数)種類のドットを選択的に形成可能な印刷ヘッドを備える印刷装置において、与えられた印刷信号に応じて前記印刷ヘッドに駆動信号を供給する印刷ヘッドの駆動方法であって、
前記印刷ヘッドに設けられた複数の吐出駆動素子のために共通に使用される1種類の共通駆動信号であって、各画素位置において形成すべきドットの種類を決定するための波形の異なる複数種類のパルスを各画素区間内に含む前記共通駆動信号を生成する工程と、
前記印刷信号に応じて前記共通駆動信号を、前記各画素区間内に含まれるパルスの種類を選択することによって、整形して、色料として染料を用いた第1種のインクを用いて前記N種類のドットを形成するためのN種類の第1の駆動信号と、色料として顔料を用いた第2種のインクを用いて前記N種類のドットを形成するためのN種類の第2の駆動信号と、のうちのいずれかを生成する工程と、
を備え、
前記N種類の第2の駆動信号のうちの最も大きなドットを形成するための駆動信号は、前記N種類の第1の駆動信号のうちの対応する駆動信号の生成のために選択される前記パルスの種類に加えて他の前記パルスの種類を選択することにより生成され、前記N種類の第2の駆動信号のうちの他の駆動信号は、前記N種類の第1の駆動信号のうちの対応する駆動信号の生成のために選択される前記パルスの種類と同じ前記パルスの種類を選択することにより生成されることを特徴とする印刷ヘッドの駆動方法。 - 複数のノズルと、前記複数のノズルからインク滴をそれぞれ吐出させるための複数の吐出駆動素子と、を有し、各ノズルの1回の主走査で印刷媒体上の選択された各画素位置にサイズの異なるN(Nは2以上の整数)種類のドットを選択的に形成可能な印刷ヘッドを備え、色料として染料を用いた第1種のインクと顔料を用いた第2種のインクとを用いて、主走査を行いつつ前記印刷媒体上に印刷を行う印刷装置を備えたコンピュータに印刷を実行させるためのコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
印刷信号に基づいて、前記印刷ヘッドの各ノズルが形成すべきドットの種類を示す駆動信号を生成して、各吐出駆動素子に前記駆動信号を供給する供給機能を前記コンピュータに実現させるためのコンピュータプログラムを記録し、
前記供給機能は、
前記複数の吐出駆動素子のために共通に使用される1種類の共通駆動信号であって、各画素位置において形成すべきドットの種類を決定するための同一波形の複数個のパルスを各画素区間内に含む前記共通駆動信号を生成する第1の機能と、
前記印刷信号に応じて前記共通駆動信号を、前記各画素区間内に含まれるパルスの個数を選択することによって、整形して、前記第1種のインクを用いて前記N種類のドットを形成するためのN種類の第1の駆動信号と、前記第2種のインクを用いて前記N種類のドットを形成するためのN種類の第2の駆動信号と、のうちのいずれかを生成する第2の機能であって、前記N種類の第2の駆動信号のうちの最も大きなドットを形成するための駆動信号は、前記N種類の第1の駆動信号のうちの対応する駆動信号の生成のために選択される前記パルスの個数より多くの前記パルスの個数を選択することによって生成され、前記N種類の第2の駆動信号のうちの他の駆動信号は、前記N種類の第1の駆動信号のうちの対応する駆動信号の生成のために選択される前記パルスの個数と同じ前記パルスの個数を選択することによって生成される、前記第2の機能と、
を備えることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。 - 複数のノズルと、前記複数のノズルからインク滴をそれぞれ吐出させるための複数の吐出駆動素子と、を有し、各ノズルの1回の主走査で印刷媒体上の選択された各画素位置にサイズの異なるN(Nは2以上の整数)種類のドットを選択的に形成可能な印刷ヘッドを備え、色料として染料を用いた第1種のインクと顔料を用いた第2種のインクとを用いて、主走査を行いつつ前記印刷媒体上に印刷を行う印刷装置を備えたコンピュータに印刷を実行させるためのコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
印刷信号に基づいて、前記印刷ヘッドの各ノズルが形成すべきドットの種類を示す駆動信号を生成して、各吐出駆動素子に前記駆動信号を供給する供給機能を前記コンピュータに実現させるためのコンピュータプログラムを記録し、
前記供給機能は、
前記複数の吐出駆動素子のために共通に使用される1種類の共通駆動信号であって、各画素位置において形成すべきドットの種類を決定するための波形の異なる複数種類のパルスを各画素区間内に含む前記共通駆動信号を生成する第1の機能と、
前記印刷信号に応じて前記共通駆動信号を、前記各画素区間内に含まれるパルスの種類を選択することによって、整形して、前記第1種のインクを用いて前記N種類のドットを形成するためのN種類の第1の駆動信号と、前記第2種のインクを用いて前記N種類のドットを形成するためのN種類の第2の駆動信号と、のうちのいずれかを生成する第2の機能であって、前記N種類の第2の駆動信号のうちの最も大きなドットを形成するための駆動信号は、前記N種類の第1の駆動信号のうちの対応する駆動信号の生成のために選択される前記パルスの種類に加えて他の前記パルスの種類を選択することにより生成され、前記N種類の第2の駆動信号のうちの他の駆動信号は、前記N種類の第1の駆動信号のうちの対応する駆動信号の生成のために選択される前記パルスの種類と同じ前記パルスの種類を選択することにより生成される、前記第2の機能と、
を備えることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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