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JP2000225717A - 印刷装置、印刷方法および記録媒体 - Google Patents

印刷装置、印刷方法および記録媒体

Info

Publication number
JP2000225717A
JP2000225717A JP11028502A JP2850299A JP2000225717A JP 2000225717 A JP2000225717 A JP 2000225717A JP 11028502 A JP11028502 A JP 11028502A JP 2850299 A JP2850299 A JP 2850299A JP 2000225717 A JP2000225717 A JP 2000225717A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
printing
mode
output
dots
print
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11028502A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukimitsu Fujimori
幸光 藤森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP11028502A priority Critical patent/JP2000225717A/ja
Publication of JP2000225717A publication Critical patent/JP2000225717A/ja
Priority to US09/679,866 priority patent/US6338542B1/en
Pending legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/015Ink jet characterised by the jet generation process
    • B41J2/04Ink jet characterised by the jet generation process generating single droplets or particles on demand
    • B41J2/045Ink jet characterised by the jet generation process generating single droplets or particles on demand by pressure, e.g. electromechanical transducers
    • B41J2/04501Control methods or devices therefor, e.g. driver circuits, control circuits
    • B41J2/04551Control methods or devices therefor, e.g. driver circuits, control circuits using several operating modes
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/015Ink jet characterised by the jet generation process
    • B41J2/04Ink jet characterised by the jet generation process generating single droplets or particles on demand
    • B41J2/045Ink jet characterised by the jet generation process generating single droplets or particles on demand by pressure, e.g. electromechanical transducers
    • B41J2/04501Control methods or devices therefor, e.g. driver circuits, control circuits
    • B41J2/04581Control methods or devices therefor, e.g. driver circuits, control circuits controlling heads based on piezoelectric elements
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/015Ink jet characterised by the jet generation process
    • B41J2/04Ink jet characterised by the jet generation process generating single droplets or particles on demand
    • B41J2/045Ink jet characterised by the jet generation process generating single droplets or particles on demand by pressure, e.g. electromechanical transducers
    • B41J2/04501Control methods or devices therefor, e.g. driver circuits, control circuits
    • B41J2/04588Control methods or devices therefor, e.g. driver circuits, control circuits using a specific waveform

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリンタにおいて、印刷速度および画質の異
なる印刷モードを柔軟に設定可能とする。 【解決手段】 インクジェットプリンタにおいて、高解
像度で高画質に印刷可能な高画質モードと低解像度で高
速に印刷可能なモードとを備える。それぞれのモードに
適したドットを形成するために、高画質モードを指向し
た小さいサイズのドット用の駆動波形を出力する第1の
発信器と、高速モードを指向した大きいサイズのドット
用の駆動波形を出力する第2の発信器を備える。上記2
つの印刷モードに加えて、両発信器を利用して低解像度
で印刷を行う中間モードを設定する。1回目の主走査で
は、各画素に第1の波形、第2の波形の順に駆動波形を
出力し、2回目の主走査では逆の順序で駆動波形を出力
してドットを形成する。こうすることにより低解像度な
がら画質を向上した印刷モードを実現することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷媒体上にドッ
トを形成して画像を印刷する印刷装置に関し、詳しくは
各画素に異なる種類のドットを形成可能な印刷装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンピュータの出力装置として、
種々のプリンタが多色多階調の画像を印刷するのに広く
用いられている。かかるプリンタの一つとして、例え
ば、ヘッドに備えられた複数のノズルから吐出される数
色のインクによりドットを形成して画像を記録するイン
クジェットプリンタがある。インクジェットプリンタ
は、通常、各画素ごとにはドットのオン・オフの2階調
しか表現し得ない。従って、原印刷データの有する多階
調をドットの分布により表現するハーフトーン処理を施
した上で画像を印刷する。
【0003】近年では、豊かな階調表現の実現を図る技
術として、各ドットごとにオン・オフの2値以上の階調
表現を可能としたプリンタ、いわゆる多値プリンタが提
案されている。多値プリンタとしては、異なるインク量
でドットを形成するプリンタや、各画素ごとに複数のド
ットを重ねて形成することにより多階調を表現可能とし
たプリンタなどがある。かかる多値プリンタでは、滑ら
かな階調表現を実現して高画質な印刷を行うことができ
る。
【0004】一方、プリンタでは、使用者の要求に応じ
た印刷速度および画質を実現することが望まれる。かか
る要請に応えるため、プリンタは、高速で印刷を行うモ
ードや、高画質で印刷を行うモードなど種々の印刷モー
ドを備えているのが通常である。また、多値プリンタに
は、適切な印刷を実現するために、各印刷モードで異な
る種類のドットを適用するものもある。かかるプリンタ
では、高速で印刷を行うモードにおいては、印刷解像度
を低くするとともに、かかる解像度に対応した画素でベ
タ領域を十分形成可能な大きなドットを主として用い
る。また、高画質で印刷を行うモードにおいては、解像
度を高くするとともに、解像度に見合う小さなドットを
主として用いる。これらのドットは、ヘッドに出力され
る駆動波形を印刷モードに応じて切り替えることによっ
て、使い分けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年では、プ
リンタの高画質化が図られる傾向にある。即ち、ますま
す高解像度で印刷が行われ、また各画素当たりに表現す
べき階調値もますます増大する傾向にある。従って、高
速モードにおける印刷速度および画質と、高画質モード
における印刷速度および画質とに大きな差が生じてい
る。この結果、使用者からは、高画質モードと高速モー
ドの中間の画質および印刷速度での印刷を行うモードな
ど、更に多くの印刷モードが求められている。
【0006】一般にそれぞれの印刷モードに対応した多
種多様の駆動波形で安定してドットを形成することがで
きるヘッドを構成するのは、非常に困難である。また、
印刷モードに応じて駆動波形を用意するものとすれば、
印刷モードの増加に応じて、駆動波形を生成する回路を
増す必要があり、プリンタの製造コストが増大する。従
来のプリンタは、これらの要因により、印刷モードの増
加に十分対応することができなかった。従って、印刷速
度および画質に関する使用者の要請に十分応えた印刷を
実現することができなかった。かかる課題は、インクジ
ェット式のみならず、種々の形式のプリンタに共通の課
題であり、また多値プリンタのみならずいわゆる2値プ
リンタにも共通の課題であった。
【0007】本発明は、上述の課題を解決するためにな
されたものであり、印刷モードに応じて各画素ごとに異
なる種類の濃度を形成可能な印刷装置において、印刷モ
ードを柔軟に設定可能な技術を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題を解決するため、本発明は、次の構成を採用し
た。本発明の印刷装置は、駆動信号に応じてドットを形
成可能なヘッドを印刷媒体の一方向に相対的に往復動し
ながら、各画素ごとにドットを形成することで該印刷媒
体上に画像を印刷する印刷装置であって、各画素に形成
し得るドットの種類が異なるn種類(nは2以上の整
数)の印刷モードにそれぞれ対応して備えられ、それぞ
れの印刷モードで使用される駆動信号を周期的に出力す
るn個の出力手段と、前記n個の出力手段のうちm個
(mは2以上の整数)の出力手段を周期的に使用するこ
とによって、前記n種類とは異なる種類の印刷モードに
使用される駆動信号を出力する混合出力手段とを備える
ことを要旨とする。
【0009】かかる印刷装置では、n個の出力手段から
出力される駆動信号を2個以上組み合わせてn+1以上
の印刷モードを実現することができる。例えば、サイズ
L1,M1(L1>M1とする)の2種類のドットを用
いて印刷を行う印刷モードで使用する第1の駆動信号、
サイズL2,M2(L2>M2とする)の2種類のドッ
トを用いて印刷を行う印刷モードで使用する第2の駆動
信号がある場合を考える。本発明の印刷装置によれば、
混合出力手段によって、第1の駆動信号、第2の駆動信
号を周期的に使用することにより、サイズL1,L2,
M1,M2の4種類のドットを適用した印刷モードを実
現することができる。
【0010】例えば、上述の第1の駆動信号を用いて行
う印刷モードを高速で印刷を行うモードであるものとす
る。この場合、比較的低い解像度で印刷を行うため、解
像度に応じた大きな画素でもベタ領域を形成可能となる
よう、サイズL1,M1のドットは比較的大きなサイズ
のドットとなる。高速で印刷を行うためには、ヘッドの
駆動周波数を上げることが望ましいから、この印刷モー
ドでは、印刷に使用されないサイズL2,M2のドット
に対応した駆動信号はヘッドに出力されない。
【0011】第2の駆動信号を用いて行う印刷モードを
高画質な印刷を行うモードであるものとする。この場合
は、比較的高い解像度で印刷を行うため、サイズL2,
M2のドットは解像度に応じた比較的小さなサイズのド
ットとなる。高画質な印刷を行う場合には、画素数が非
常に多いため、実用的な速度で印刷を行うためには、ヘ
ッドの駆動周波数を十分確保しておくことが望ましい。
従って、この印刷モードでは、印刷に使用されないサイ
ズL1,M1のドットに対応した駆動信号は出力されな
い。
【0012】これらの2つの印刷モードが用意されてい
る状況下で、印刷速度と画質をそれぞれ適度に兼ね備え
た印刷モードを用意する場合を考える。本発明の印刷装
置は、かかる印刷モードに対応して上述の第1の駆動信
号および第2の駆動信号を組み合わせて使用する。かか
る印刷モードでは、比較的大きなサイズL1,M1のド
ットを用いることができるため、高速の印刷モードと同
じく低い解像度で印刷を行うことができる。また、高画
質モードと同様、サイズの小さいドットL2,M2を使
用して滑らかな階調表現を実現することができる。この
ため、高速モードと高画質モードとの中間の画質および
印刷速度を備えた印刷モードを実現することができる。
【0013】このように本発明の印刷装置によれば、所
定の印刷モードに対応して用意された駆動信号の出力手
段を組み合わせることにより、印刷装置のコストの増大
を招くことなく、印刷速度および画質の異なる印刷モー
ドに対応した駆動信号を出力することができる。上述の
例では、2種類の駆動信号を組み合わせて第3の印刷モ
ードを設定した場合を説明した。駆動信号の組み合わせ
は種々可能であり、3種類以上の駆動信号に対して、2
種類以上の組み合わせを種々用意することにより、幅広
く印刷モードを設定することが可能となる。ここでは、
各モードにつき2種類のドットを形成する場合を例にと
って説明したが、印刷モードごとに異なるドットを用い
るものであれば、一つの印刷モードで使用されるドット
の種類は1種類であっても構わない。
【0014】本発明の印刷装置において、例えば、前記
混合出力手段がm個の駆動信号を用いて印刷を行う場合
を考える。この場合、ヘッドの一運動中(以下、主走査
と呼ぶ)には1種類の駆動信号を出力するものとし、m
回の主走査で各ラスタを形成することも可能ではある
が、前記混合出力手段は、前記ヘッドの一運動中に前記
m個の出力手段を周期的に使用する手段であるものとす
ることが望ましい。
【0015】かかる態様で構成された印刷装置のうち、
各画素ごとにm個の駆動信号を連続して出力するものと
すれば、印刷モードに使用する駆動信号をヘッドの一運
動中に出力することができるため、各ラスタを構成する
ためのヘッドの往復動を必要以上に増やすことを回避で
きる。従って、印刷速度の極端な低下を回避することが
できる。
【0016】また、上述の態様で構成された印刷装置に
おいて、前記混合出力手段は、m画素に亘って前記m個
の出力手段から駆動信号を出力する手段であり、前記ヘ
ッドのm回の運動時に前記混合出力手段を制御し、各画
素と前記出力手段とがそれぞれ異なる対応関係となる態
様で駆動信号を出力する制御手段とを備えるものとする
こともできる。
【0017】こうすれば、以下に示す通り、いわゆるオ
ーバラップの効果を確実に得ることができ、画質を向上
することができる利点がある。また、各出力手段を単独
で使用した印刷モードと同等の駆動周波数でヘッドを駆
動することができるため、ヘッドの駆動周波数に応じた
制限を考慮することなく出力手段の組み合わせを幅広く
設定することが可能となる利点もある。
【0018】オーバラップの効果を確実に得られる点に
ついて2つの駆動信号を組み合わせて用いる場合を例に
とって説明する。オーバラップとは、ドットを形成する
ための形成要素を複数備えたマルチヘッドを備える印刷
装置において、2以上の形成要素を用いて各ラスタを形
成する印刷方法をいう。一例として、第1の形成要素で
奇数番目の画素にドットを形成し、第2の形成要素で偶
数番目の画素にドットを形成する方法が挙げられる。ド
ットの形成位置にバラツキがある形成要素を用いる場
合、上述のように2つ以上の形成要素を用いてラスタを
印刷することにより、ラスタ全体の位置がずれることを
回避することができ、画質を向上することができる。
【0019】1回目の主走査では第1の駆動信号を用い
てラスタを形成し、2回目の主走査では第2の駆動信号
を用いてラスタを形成する場合を考える。かかる形成方
法では、例えば、第1の駆動信号に対応したドットのみ
が形成されるラスタは、1回目の主走査のみでラスタが
形成される。2回目の主走査ではドットが形成されな
い。従って、かかる領域では1回の主走査で印刷したの
と同程度の画像となり、オーバラップの効果を得ること
ができない。
【0020】一方、一主走査中に第1の駆動信号と第2
の駆動信号とを交互に出力する場合を考える。1回目の
主走査では、奇数番目の画素に第1の駆動信号に対応し
たドットが形成され、偶数番目の画素に第2の駆動信号
に対応したドットが形成される。2回目の主走査では、
奇遇の対応関係を入れ替え、奇数番目の画素に第2の駆
動信号に対応したドットが形成され、偶数番目の画素に
第1の駆動信号に対応したドットが形成される。第1の
駆動信号に対応したドットのみが形成されるラスタであ
っても、奇数番目の画素は1回目の主走査で形成され、
偶数番目の画素は2回目の主走査で形成されることにな
る。従って、かかる記録方法によれば、オーバラップの
効果を確実に得ることができ、画質を向上することがで
きる。ここでは、2つの駆動信号を組み合わせる場合を
例にとって説明したが、3つ以上の駆動信号を組み合わ
せる場合でも同様の効果を得ることができる。
【0021】次に、ヘッドの駆動周波数に応じた制限を
考慮することなく出力手段の組み合わせを幅広く設定す
ることが可能となる利点について説明する。一般にヘッ
ドの駆動周波数はヘッドの機構に応じた上限値がある。
例えば2種類の駆動信号を連続的に出力し、一の主走査
において、各画素ごとに双方の駆動信号に対応したドッ
トを形成する場合には、駆動信号の数に応じて主走査の
速度を低下させる必要が生じる。または、双方の駆動信
号を連続的に出力した場合に、上述の上限値に収まるよ
うに、それぞれの駆動信号の駆動周波数を予め低くして
おく必要がある。前者の方法を適用すれば、印刷速度が
低下する。後者の方法を適用すれば、各駆動信号を単独
で使用する印刷モードにおけるドットの種類が必要以上
に少なくなり、画質が低下する。いずれの方法において
も、組み合わせる駆動信号の数が増える程、弊害が大き
くなる。
【0022】これに対し、本発明の印刷装置では、2つ
の駆動信号を組み合わせる場合に、それぞれの駆動信号
に対応したドットを2つの画素に形成する。従って、駆
動信号を組み合わせた印刷モードと、駆動信号を単独で
使用する印刷モードとでヘッドの駆動周波数は同一であ
る。このため、上述の弊害を回避することができる。ま
た、原理的には、組み合わせる駆動信号の数を上限なく
増やすことができ、幅広く印刷モードの設定をすること
ができる。
【0023】本発明の印刷装置において、前記出力手段
は、前記ヘッドの一運動中に該ヘッドの駆動周波数に応
じて各画素に形成可能な最大数のドットに対応した駆動
信号を出力する手段であるものとすることができる。
【0024】単一のヘッドにより形成可能なドットのサ
イズは範囲が限られている。各画素ごとに複数のドット
を形成するものとすれば、その組み合わせにより各画素
ごとに表現可能な濃度範囲を拡大することができる。こ
の場合、各画素に形成可能な最大数のドットに対応した
駆動信号を用いるものとすれば、複数のドットを用いた
階調表現を非常に広範囲で行うことが可能となり、いず
れの印刷モードにおいても画質を大きく向上することが
できる。
【0025】また、本発明の印刷装置において、少なく
とも一つの出力手段は、前記ヘッドにより形成可能な最
大のサイズのドットを含む複数のドットを各画素に形成
可能な駆動信号を出力する手段であるものとすることが
できる。
【0026】こうすることにより、各画素当たりに表現
可能な濃度の上限値を増すことができる。逆に以下に示
す通り、ヘッドで形成可能な最小サイズのドットを小さ
くすることができる。従って、画質を向上することが可
能となる。
【0027】画質を向上するためには可能な限りサイズ
の小さいドットを用いることが望ましい。このように小
さいサイズのドットを形成可能なヘッドでは、低解像度
の印刷モードで使用する十分サイズの大きいドットを形
成することができない場合もある。上記発明の印刷装置
によれば、かかるヘッドにより形成可能な最大サイズの
ドットを、駆動周波数に応じた数だけ一画素中に形成す
ることができるため、全体として低解像度の印刷モード
に適した大きいサイズのドットを形成することが可能と
なる。このように、各画素に駆動周波数に応じた数のド
ットを形成可能とすることによって、全体として幅広い
サイズの多種多様なドットを形成可能となり、階調表現
を豊かにすることができる。
【0028】本発明は、種々の態様で構成することが可
能である。例えば、次に示す印刷方法の発明として構成
することができる。即ち、本発明の印刷方法は、所定の
出力手段から出力される駆動信号に応じてドットを形成
可能なヘッドを印刷媒体の一方向に相対的に往復動しな
がら、各画素ごとにドットを形成することで該印刷媒体
上に画像を印刷する印刷装置であって、(a) 各画素
に形成し得るドットの種類が異なるN種類の印刷モード
のうち、いずれの印刷モードを使用するかを入力する工
程と、(b) 所定のn種類(nは2≦n<Nなる整
数)の印刷モードが指定された場合には、各印刷モード
に対応する出力手段から駆動信号を周期的に出力して印
刷を実行する工程と、(c) 前記n種類以外の印刷モ
ードが指定された場合には、該印刷モードに応じて予め
設定された2以上の出力手段を周期的に用いて印刷を実
行する工程とを備える印刷方法である。
【0029】かかる印刷方法によれば、先に印刷装置と
して説明したのと同様の作用により、印刷モードに応じ
て適切なドットを形成して、印刷を行うことができる。
【0030】また、本発明はコンピュータプログラムを
記録した記録媒体として構成することも可能である。即
ち、本発明の記録媒体は、所定の出力手段から出力され
る駆動信号に応じてドットを形成可能なヘッドを印刷媒
体の一方向に相対的に往復動しながら、各画素ごとにド
ットを形成することで該印刷媒体上に画像を印刷する印
刷装置を駆動するためのプログラムをコンピュータ読み
取り可能に記録した記録媒体であって、前記プログラム
に用いられるデータとして、印刷モードと、複数用意さ
れた出力手段のうち該印刷モードで使用される出力手段
との対応関係であって、少なくとも一つの印刷モードに
ついては、2以上の出力手段が対応する対応関係を記録
した記録媒体である。
【0031】かかる記録媒体に記録されたプログラムが
コンピュータによって実現されることにより、本発明の
印刷装置および印刷方法を実現することができる。な
お、印刷装置を駆動するためのプログラムの本体を別の
記録媒体に記憶し、上記所定の形成パターンのみを記憶
した記録媒体としての構成も可能である。
【0032】この場合の記憶媒体としては、フレキシブ
ルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカー
ド、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードな
どの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶
装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装
置等、コンピュータが読取り可能な種々の媒体を利用で
きる。また、通信経路を介してこれらのプログラムおよ
び形成パターンをコンピュータに供給するプログラム供
給装置としての態様も含む。
【0033】
【発明の実施の形態】(1)装置の構成:以下、本発明
の実施の形態について、実施例に基づき説明する。図1
は、本発明の実施例としてのプリンタPRTを用いた印
刷システムの構成を示す説明図である。プリンタPRT
は、コンピュータPCに接続され、コンピュータPCか
ら印刷データを受け取って印刷を実行する。コンピュー
タPCは、外部のネットワークTNに接続されており、
特定のサーバSVに接続することにより、プリンタPR
Tを駆動するプログラムおよびデータをダウンロードす
ることも可能である。また、フレキシブルディスクドラ
イブFDDやCD−ROMドライブCDDを用いて、必
要なプログラムおよびデータをフレキシブルディスクや
CD−ROMなどの記録媒体からロードすることも可能
である。さらに、こうしてロードされたプログラムの一
部をプリンタPRTに転送することも可能である。
【0034】図1にプリンタPRTの機能ブロックの構
成を併せて示した。プリンタPRTには、入力部91、
バッファ92、主走査部93、副走査部94、ヘッド駆
動部95、駆動波形ユニット96が備えられている。入
力部91は、コンピュータPCから印刷データおよび印
刷モードデータを受け取り、一旦バッファ92に蓄え
る。コンピュータPCから与えられる印刷データは、2
次元的に配列された各画素ごとにドットを形成すること
によって表現されるべき濃度を与えるデータである。主
走査部93は、印刷データに基づいてプリンタPRTの
ヘッドを印刷用紙に対して相対的に往復動する主走査を
行う。副走査部94は、主走査が終了する度に印刷用紙
を主走査方向に直交する方向に搬送する副走査を行う。
ヘッド駆動部95は、主走査中にバッファ92に記憶さ
れた印刷データに基づいてプリンタのヘッドを駆動し、
印刷用紙上にドットを形成する。後述する通り、本実施
例のプリンタPRTは、印刷モードに応じて各画素ごと
に異なるインク量のドットまたは複数のドットを形成す
ることにより、多段階の濃度を表現可能である。印刷モ
ードごとに形成されるドットの種類は、駆動波形ユニッ
ト96により決定される。プリンタPRTは2種類の駆
動波形ユニット96を備えている。ヘッド駆動部95
は、コンピュータPCから指示された印刷モードに応じ
てこの駆動波形ユニット96の一方または双方に基づい
てヘッドを駆動して各画素に印刷データに応じたドット
を形成する。
【0035】次に、図2によりプリンタPRTの概略構
成を説明する。図示するように、このプリンタPRT
は、紙送りモータ23によって用紙Pを搬送する機構
と、キャリッジモータ24によってキャリッジ31をプ
ラテン26の軸方向に往復動させる機構と、キャリッジ
31に搭載された印字ヘッド28を駆動してインクを吐
出する機構と、これらの紙送りモータ23,キャリッジ
モータ24,印字ヘッド28および操作パネル32との
信号のやり取りを司る制御回路40とから構成されてい
る。
【0036】キャリッジ31をプラテン26の軸方向に
往復動させる機構は、プラテン26の軸と並行に架設さ
れキャリッジ31を摺動可能に保持する摺動軸34と、
キャリッジモータ24との間に無端の駆動ベルト36を
張設するプーリ38と、キャリッジ31の原点位置を検
出する位置検出センサ39等から構成されている。
【0037】このキャリッジ31には、黒インク(K)
用のカートリッジ71とシアン(C)、ライトシアン
(LC)、マゼンタ(M)、ライトマゼンタ(LM)、
イエロ(Y)の5色のインクを収納したカラーインク用
カートリッジ72が搭載可能である。キャリッジ31の
下部の印字ヘッド28には計6個のインク吐出用ヘッド
61〜66が形成されている。キャリッジ31にカート
リッジ71、72を装着すると、各インクカートリッジ
からヘッド61〜66にインクが供給される。
【0038】図3は、ヘッド61〜66におけるノズル
Nzの配列を示す説明図である。これらのノズルは、各
色ごとにインクを吐出する6組のノズルアレイから成っ
ており、各ノズルアレイには48個のノズルNzが一定
のノズルピッチkで千鳥状に配列されている。各ノズル
アレイの副走査方向の位置は互いに一致している。
【0039】インクを吐出する機構について説明する。
図4はインク吐出用ヘッド28の内部の概略構成を示す
説明図である。図示の都合上K、C、LCの3色につい
て示した。ヘッド61〜66には、各ノズルごとにピエ
ゾ素子PEが配置されている。図4に示すように、ピエ
ゾ素子PEは、ノズルNzまでインクを導くインク通路
68に接する位置に設置されている。ピエゾ素子PE
は、周知のように、電圧の印加により結晶構造が歪み、
極めて高速に電気−機械エネルギの変換を行う素子であ
る。本実施例では、ピエゾ素子PEの両端に設けられた
電極間に所定時間幅の電圧を印加することにより、ピエ
ゾ素子PEが電圧の印加時間だけ伸張し、図中の矢印で
示すようにインク通路68の一側壁を変形させる。この
結果、インク通路68の体積はピエゾ素子PEの伸張に
応じて収縮し、この収縮分に相当するインクが、粒子I
pとなって、ノズルNzの先端から高速に吐出される。
このインク粒子Ipがプラテン26に装着された用紙P
に染み込むことにより印刷が行われる。
【0040】本実施例のプリンタPRTは、ピエゾ素子
PEに異なる波形で電圧を印加することにより、インク
量の異なるドットを形成可能としている。この原理につ
いて説明する。図5は、インクが吐出される際のノズル
Nzの駆動波形と吐出されるインクIpとの関係を示し
た説明図である。図5において破線で示した駆動波形が
通常のドットを吐出する際の波形である。区間d2にお
いて一旦、基準電圧よりも低い電圧をピエゾ素子PEに
印加すると、インク通路68の断面積を増大する方向に
ピエゾ素子PEが変形する。ノズルへのインクの供給速
度には限界があるため、インク通路68の拡大に対して
インクの供給量が不足する。この結果、図5の状態Aに
示した通り、インク界面MeはノズルNzの内側にへこ
んだ状態となる。図5の実線で示す駆動波形を用い、区
間d2に示すように電圧を急激に低くすると、インクの
供給量はさらに不足した状態となる。従って、状態aで
示す通りインク界面は状態Aに比べて大きく内側にへこ
んだ状態となる。
【0041】次に、ピエゾ素子PEに高い電圧を印加す
ると(区間d3)、先に説明した原理に基づいてインク
が吐出される。このとき、インク界面があまり内側にへ
こんでいない状態(状態A)からは状態Bおよび状態C
に示すごとく大きなインク滴が吐出され、インク界面が
大きく内側にへこんだ状態(状態a)からは状態bおよ
び状態cに示すごとく小さなインク滴が吐出される。こ
のように、駆動電圧を低くする際(区間d1,d2)の
変化率に応じて、ドットのサイズを変化させることがで
きる。
【0042】プリンタPRTは、駆動波形を出力するた
めの発信器を2つ備える。第1の発信器による駆動波形
を図6に示す。図示する通り第1の発信器は、3種類の
駆動波形A1,A2,A3が連続的に出力する。駆動波
形A1は5ngのインク滴を吐出して小ドットを形成す
る波形であり、駆動波形A2は10ngのインク滴を吐
出して中ドットを形成する波形であり、駆動波形A3は
20ngのインク滴を吐出して大ドットを形成する波形
である。第1の発信器はいずれの波形によっても同一の
画素内にドットを形成可能な周波数で駆動波形A1〜A
3を出力している。
【0043】かかる駆動波形により形成されるドットと
印刷データとの対応関係を図6に併せて示した。図中の
マスは一つの画素を示している。第1の駆動波形が主と
して使用されるのは、高画質での印刷モードであり、画
素は720DPI(ドット・パー・インチ)のサイズに
相当する。印刷データの階調値TNが値0である場合に
は、駆動波形A1〜A3のいずれもオフとなりドットは
形成されない。階調値TNが値1である場合には、駆動
波形A1のみがオンとなり、小ドットが形成される。階
調値TNが値2である場合には、駆動波形A2のみがオ
ンとなり、中ドットが形成される。階調値TNが値3で
ある場合には、駆動波形A3のみがオンとなり、大ドッ
トが形成される。本実施例では、このように階調値に応
じて駆動波形A1〜A3のいずれか一つのみをオンとし
ているが、複数の駆動波形をオンにする階調値を設けて
も構わない。
【0044】第2の発信器による駆動波形を図7に示
す。図示する通り第2の発信器は、4つの駆動波形を出
力する。但し、本実施例では、最後の2つの駆動波形は
一体としてオン・オフが設定されるため、一つの駆動波
形とみなして取り扱っている。つまり、第2の発信器か
らは、図示する3つの駆動波形B1〜B3が出力され
る。本実施例では、第2の発信器から出力される各駆動
波形は、いずれも20ngのインク滴を吐出するための
波形である。
【0045】かかる駆動波形により形成されるドットと
印刷データとの対応関係を図7に併せて示した。図中の
マスは一つの画素を示している。第2の駆動波形が主と
して使用されるのは、高速での印刷モードであり、画素
は低解像度、即ち360DPI(ドット・パー・イン
チ)のサイズに相当する。印刷データの階調値TNが値
0である場合には、駆動波形B1〜B3のいずれもオフ
となりドットは形成されない。階調値TNが値1である
場合には、駆動波形B1のみがオンとなり、20ngの
ドットが形成される。階調値TNが値2である場合に
は、駆動波形B1,B2がオンとなり、40ngのドッ
トが形成される。階調値TNが値3である場合には、駆
動波形B1〜B3がオンとなり、80ngのドットが形
成される。第2の駆動波形では、画素内に形成されるド
ットの数を変えることによって、階調値に応じた濃度を
表現する。
【0046】ここで、第1の駆動波形と第2の駆動波形
の設定について説明する。先に説明した通り、第1の駆
動波形は高画質モードで使用される波形である。高画質
モードでは、高解像度の画素に視認性の低い小さいドッ
トを形成することが望ましい。また、先に図5で示した
原理によりインクの吐出量を変えることで、比較的形状
の整ったドットを用いつつ各画素ごとに多階調を表現可
能となる。第1の駆動波形は、かかる観点から、図5の
原理により形成可能な最小のドットに対応する波形A1
と、最大のドットに対応する波形A3およびその中間の
波形A2を用いるものとした。図5の原理によりインク
量を変えられる範囲には、限界があり、最小のドットの
約4倍程度が最大のドットとなる。
【0047】一方、第2の駆動波形は、高速モードで使
用される波形である。高速モードでは低解像度の画素に
ドットを形成する。この場合、いわゆるベタ領域を適切
に印刷するためには、比較的サイズの大きい画素に対し
て隙間無くドットを形成する必要がある。先に説明した
駆動波形A3は図5の原理により形成可能な最大のサイ
ズのドットに対応しており、更に大きなドットは安定し
て形成することができない。かかる観点から、第2の駆
動波形では、最大のドットの形成数を変えることにより
多階調の濃度を表現するように設定されている。
【0048】もちろん、第1の駆動波形、第2の駆動波
形ともにノズルの設定、解像度の設定も踏まえて種々の
波形を用いることが可能である。第1の駆動波形におい
て、駆動波形A3に相当する波形を複数含めるものとし
てもよいし、第2の駆動波形において、駆動波形B1〜
B3よりも少量のインクを吐出する波形を含めるものと
してもよい。解像度および印刷速度の異なるそれぞれの
印刷モードに適した波形を設定すればよい。
【0049】プリンタPRTは、第1の駆動波形および
第2の駆動波形を用いて合計3種類の印刷モードで印刷
を行うことができる。第1の駆動波形のみを用いて行う
高画質モード、第2の駆動波形のみを用いて行う高速モ
ード、そして双方の駆動波形を交互に用いて行う中間モ
ードの3種類である。それぞれの印刷モードにおける駆
動波形の出力の様子を図8〜図10に示した。
【0050】図8は、高画質モードにおける駆動波形の
出力の様子を示している。図中のp1〜p12のマスは
それぞれ画素を示している。先に説明した通り、高画質
モードでは、720DPIの解像度で印刷が実行され
る。第1の駆動波形からは、2画素に1回の割合の周波
数で駆動波形が出力される。図中のアルファベット
「A」を付した部分が駆動波形が出力されている部分を
意味している。図8では模式的に示したが、Aを付した
部分に図6に示した3つの駆動波形が含まれている。図
8中の上方に示したチャートは、画素p1〜p12を印
刷する際、1回目の主走査で駆動波形が出力されるタイ
ミングを示している。この波形により奇数番目の画素に
ドットが形成される。図8中の下方に示したチャート
は、2回目の主走査で駆動波形が出力されるタイミング
を示している。この波形により偶数番目の画素にドット
が形成される。このように高画質モードでは、2回の主
走査で各ラスタが形成される。
【0051】図9は、高速モードにおける駆動波形の出
力の様子を示している。図中のP1〜P6のマスはそれ
ぞれ画素を示している。先に説明した通り、高速モード
では、360DPIの解像度で印刷が実行される。第2
の駆動波形からは、各画素ごとに駆動波形が出力され
る。図中のアルファベット「B」を付した部分が駆動波
形が出力されている部分を意味している。図示する通
り、各画素ごとに駆動波形を出力することにより、高速
モードでは1回の主走査で各ラスタが形成される。
【0052】図10は、中間モードにおける駆動波形の
出力の様子を示している。図中のP1〜P6のマスはそ
れぞれ画素を示している。先に説明した通り、中間モー
ドでは、360DPIの解像度で印刷が実行される。中
間モードでは、図示する通り、各画素ごとに第1の駆動
波形と第2の駆動波形とを交互に切り替えて使用する。
図10中の上方に示したチャートは、1回目の主走査に
おける駆動波形の出力タイミングを示している。図示す
る通り、奇数番目の画素には第1の駆動波形、偶数番目
の画素には第2の駆動波形によりドットが形成される。
図10中の下方に示したチャートは、2回目の主走査に
おける駆動波形の出力タイミングを示している。図示す
る通り、奇数番目の画素には第2の駆動波形、偶数番目
の画素には第1の駆動波形によりドットが形成される。
このように中間モードでは、画素と駆動波形との対応関
係を変えた2回の主走査により各ラスタが形成される。
なお、本実施例では、中間モードにおいてそれぞれのド
ットが360DPIの画素の中央に形成されるよう、第
1の駆動波形の出力タイミングを調整している。
【0053】中間モードでは、第1の駆動波形、第2の
駆動波形の両者を用いることにより、5ng(駆動波形
A1に対応)、10ng(駆動波形A2に対応)、20
ng(駆動波形A3に対応)、40ng(駆動波形B
1,B2に対応)、80ng(駆動波形B1〜B3に対
応)の5種類のドットを形成することが可能となる。中
間モードでは、これらのドットの全てを使用するものと
してもよいし、一部を選択して使用するものとしてもよ
い。
【0054】このような態様での駆動波形の出力を実現
するための制御回路40の内部構成を説明する。図11
は制御回路40の内部構成を示す説明図である。図示す
る通り、この制御回路40の内部には、CPU41,P
ROM42,RAM43の他、コンピュータPCとのデ
ータのやりとりを行うPCインタフェース44と、紙送
りモータ23、キャリッジモータ24および操作パネル
32などとの信号をやりとりする周辺入出力部(PI
O)45と、計時を行うタイマ46と、ヘッド61〜6
6にドットのオン・オフの信号を出力する駆動用バッフ
ァ47などが設けられており、これらの素子および回路
はバス48で相互に接続されている。
【0055】図6、図7で示した印刷データの階調値T
Nと駆動波形との対応関係は、印刷モードごとにテーブ
ルとしてPROM42またはRAM43に記憶されてい
る。例えば、高画質モードでは、階調値に応じて駆動波
形A1〜A3のオン・オフを示す3ビットのデータが記
憶されている。第1のビットが駆動波形A1、第2のビ
ットが駆動波形A2、第3のビットが駆動波形A3のオ
ン・オフに対応するのである。高速モードでは、同様に
階調値に応じて駆動波形B1〜B3のオン・オフを示す
3ビットのデータが記憶されている。中間モードでは、
同様に階調値に応じて駆動波形A1〜A3およびB1〜
B3のオン・オフを示す6ビットのデータが記憶されて
いる。CPU41は、PCインターフェース44から印
刷データを入力すると、印刷モードに応じて各テーブル
を参照し、それぞれの駆動波形のオン・オフを示す3ビ
ット又は6ビットのデータ(以下、駆動波形対応データ
と呼ぶ)に変換して、駆動用バッファ47に転送する。
【0056】制御回路40には、第1の駆動波形を出力
する発信器51Aと、第2の駆動波形を出力する発信器
51Bが備えられている。また、これらの発信器51
A,51Bからの出力をヘッド61〜66に所定のタイ
ミングで分配して出力する分配出力器55も設けられて
いる。発信器51A,51Bから出力された駆動波形
は、切替器52を通して分配出力器55に出力される。
切替器52は、PIO45を通じてCPU41により制
御され、印刷モードに応じて発信器51A、51Bの出
力を画素ごとに切り替えながら出力する。
【0057】図8に示した通り、高画質モードでは、切
替器52は発信器51Aから出力される駆動波形のみを
分配出力器55に出力する。図9に示した通り、高速モ
ードでは、切替器52は発信器51Bから出力される駆
動波形のみを分配出力器55に出力する。図10に示し
た通り、中間モードでは、360DPIの画素ごとに発
信器51A、51Bからの駆動波形を切り替えて交互に
分配出力器55に出力する。なお、1回目の主走査で
は、発信器51Aからの出力を先に通過させる。2回目
の主走査では、発信器51Bからの出力を先に通過させ
る。こうすることにより、画素と駆動波形との対応関係
を変えて2つの駆動波形を出力することができる。ま
た、中間モードでは、第1の駆動波形によるドットが3
60DPIの画素の中央に形成されるようにタイミング
をずらして発信器51Aから駆動波形を出力する。中間
モードで機能するディレイ回路を介在させるものとして
もよい。
【0058】先に説明した通り、CPU41は、コンピ
ュータPCで処理された印刷データを受け取り、これを
一時的にRAM43に蓄え、駆動波形対応データに翻訳
した上で駆動用バッファ47に出力する。駆動用バッフ
ァ47は、印刷モードに応じた所定のタイミングでこの
データを分配器55に出力する。この結果に応じて、駆
動波形が各ノズルに出力され、印刷モードに応じた種々
のドットが形成される。
【0059】以上説明したハードウェア構成を有するプ
リンタPRTは、紙送りモータ23により用紙Pを搬送
しつつ(以下、副走査という)、キャリッジ31をキャ
リッジモータ24により往復動させ(以下、主走査とい
う)、同時に印字ヘッド28の各色ヘッド61〜66の
ピエゾ素子PEを駆動して、各色インクの吐出を行い、
ドットを形成して用紙P上に多色の画像を形成する。
【0060】なお、本実施例では、上述の通りピエゾ素
子PEを用いてインクを吐出するヘッドを備えたプリン
タPRTを用いているが、他の方法によりインクを吐出
するプリンタを用いるものとしてもよい。例えば、イン
ク通路に配置したヒータに通電し、インク通路内に発生
する泡(バブル)によりインクを吐出するタイプのプリ
ンタに適用するものとしてもよい。その他、いわゆる熱
転写型、昇華型やドットインパクト型など種々のプリン
タを適用することも可能である。
【0061】(2)ドット形成制御:次に本実施例にお
けるドット形成処理について説明する。ドット形成ルー
チンのフローチャートを図12に示す。これは、プリン
タPRTのCPU41が実行する処理である。本実施例
では、プリンタPRTは主走査において、ヘッドの往動
時、復動時の双方でドットを形成する。以下、この記録
方法を双方向記録という。もちろん、往動時または復動
時のいずれか一方向でのみドットを形成するものとして
も構わない。
【0062】この処理が開始されると、CPU41は、
印刷データおよび印刷モードを入力する(ステップS1
0)。この印刷データは、コンピュータPCで処理され
たデータであり、画像を構成する各画素ごとにプリンタ
PRTが備える各インクで表現されるべき濃度TNを値
0〜3までの4段階で表したデータである。
【0063】CPU41は、このデータを入力すると、
一旦、RAM43に記憶する。そして、往動時に各ノズ
ルに順次出力する往動時用の駆動波形対応データを駆動
用バッファ47に設定した後(ステップS20)、主走
査としてヘッドを往運動しながらドットを形成する(ス
テップS30)。次に、CPU41は、所定の送り量で
用紙の搬送、即ち副走査を行う(ステップS40)。そ
の後、復動時用の駆動波形対応データを設定し(ステッ
プS50)、ヘッドを復運動しながらドットを形成する
(ステップS60)。ドットの形成が終了すると副走査
を行う(ステップS70)。以上の処理を印刷が終了す
るまで繰り返し(ステップS80)、画像を完成させ
る。往動用データおよび復動用データの設定方法、並び
に副走査の送り量は、印刷モードに応じて相違する。各
印刷モードごとにこれらの設定について説明する。
【0064】高画質モードでは、図8に示した通り、各
ラスタを2回の主走査で形成する。従って、CPU41
は、各ラスタの奇数番目の画素の印刷データを抽出し、
往動用データを設定する。復動用データは、各ラスタの
偶数番目の画素の印刷データに基づいて設定される。
【0065】高画質モードにおけるドットの形成の様子
を図13に示す。図中の左側には、各主走査pf1〜p
f4およびpb1〜pb4におけるヘッドの副走査方向
の位置を示した。図示の都合上、4ドットのノズルピッ
チで4つのノズルを備えるヘッドについて示した。図中
の数字を丸又は四角で囲んだシンボルがノズルである。
数字はノズル番号を意味している。高画質モードでは、
1回目の主走査pf1でヘッドを往運動、即ち図中の右
側への移動を行いながら4番ノズルを用いてドットを形
成する。次に、2ラスタ相当の送りで副走査を行い、2
回目の主走査では、ヘッドを復運動、即ち図中の左側へ
の移動を行いながらドットを形成する。このように2ラ
スタの送り量で副走査を行いつつドットを形成すること
により、図中の印刷可能領域にそれぞれ往動、復動1回
ずつ合計2回の主走査でラスタを形成することができ
る。こうして形成されたドットの様子を図中の右側に示
した。丸印のシンボルが往動時に形成されたドットを意
味し、四角のシンボルが復動時に形成されたドットを意
味している。ここでは、4つのノズルを備えた例を示し
たが、その他のノズル数においても各ラスタを2回の主
走査で形成する送り量を設定することができる。
【0066】高速モードでは、図9に示す通り、各ラス
タを1回の主走査で形成する。従って、CPU41は、
往動時および復動時のノズル位置に該当するラスタ上の
全画素の駆動波形対応データを順次往動用データおよび
復動用データとして設定する。高速モードでのドットの
形成の様子を図13を用いて説明する。このモードで
は、各ラスタを1回の主走査で形成するため、高画質モ
ードの倍の送り量で副走査を行う。図13の例では、4
ラスタ相当の送り量で副走査を行う。この結果、ノズル
は、図13中の主走査pf1〜pf4で示される位置と
なる。高速モードでは、主走査pb1〜pb4にヘッド
が位置することはない。高速モードでは、かかる送りに
より、1回目の主走査において4番ノズルでラスタr1
のドットを全て形成する。ラスタr1上の全画素のデー
タが往動用データとなる。その後、4ラスタ相当の副走
査を行って、2回目の主走査においてラスタr3のドッ
トを全て形成する。ラスタr3上の全画素のデータが復
動用データとなる。以下、同様に各ラスタを1回の主走
査で形成しつつ、画像を印刷する。
【0067】中間モードでは、図10に示す通り、各ラ
スタを2回の主走査で形成する。従って、副走査の送り
量は、高画質モードと同じである。但し、高画質モード
の場合と異なり、各主走査においてラスタ上の全画素に
印刷用のデータが設定される。図14は、印刷用のデー
タの設定例を示す説明図である。ここでは、主走査方向
に並ぶ6つの画素P1〜P6に値0〜値5までの印刷デ
ータTNが与えられている場合を例にとって説明する。
【0068】先に説明した通り、中間モードでは、第1
の駆動波形A1〜A3(図6参照)と、第2の駆動波形
B1〜B3(図7参照)の双方を用いて各画素にドット
を形成する。各画素には、ドットの非形成も含めて6段
階の濃度を表現することができる。
【0069】CPU41は、各画素の印刷データTN
を、駆動波形A1〜A3およびB1〜B3のそれぞれの
オン・オフに対応した6ビットの駆動波形対応データに
一旦置換してRAM43に記憶する。図14に駆動波形
対応データを示した。図中の四角A1〜A3およびB1
〜B3が各駆動波形のオン・オフを示すビットを意味し
ている。塗りつぶした四角は駆動波形のオンを意味し、
白抜きの四角がオフを意味する。
【0070】図示する通り、TNが値0の画素P1では
全ての駆動波形がオフである。TNが値1の画素P2で
は駆動波形A1のみがオンとなる。以下、同様にTNが
値2〜値5の場合まで、それぞれ駆動波形のオン・オフ
が6ビットのデータで表されている。なお、図14で
は、駆動波形A1〜A3に対応する上位3ビットと、駆
動波形B1〜B3に対応する下位3ビットとを識別しや
すいように、上下にずれして示した。
【0071】1回目の主走査では、図10に示した通
り、奇数番目の画素P1,P3,P5に第1の駆動波形
A1〜A3が出力され、偶数番目の画素P2,P4,P
6に第2の駆動波形B1〜B3が出力される。従って、
CPU41は、図14に示す通り、1回目の主走査用の
データとして、奇数番目の画素P1,P3,P5では、
駆動波形対応データのうち、駆動波形A1〜A3に対応
する上位3ビットを駆動用バッファ47に転送するデー
タとして設定する。偶数番目の画素P2,P4,P6で
は、駆動波形B1〜B3に対応する下位3ビットを駆動
用バッファ47に転送するデータとして設定する。
【0072】2回目の主走査では、逆に奇数番目の画素
P1,P3,P5では、駆動波形対応データのうち、駆
動波形B1〜B3に対応する下位3ビットを駆動用バッ
ファ47に転送するデータとして設定する。偶数番目の
画素P2,P4,P6では、駆動波形A1〜A3に対応
する上位3ビットを駆動用バッファ47に転送するデー
タとして設定する。
【0073】もちろん、中間モードにおける印刷用のデ
ータの設定方法としては、各画素ごとに印刷データTN
が第1の駆動波形で形成されるべきデータか否かを判定
して、設定するものとしても構わない。本実施例では、
上述のように駆動波形対応データのビット操作により駆
動用バッファ47に転送するデータを設定することによ
り、迅速な処理を実現している。ここでは、中間モード
として印刷データTNが値0〜値5までの6段階をとる
場合を例にとって説明したが、これとは異なる階調値を
とる場合においても、駆動波形対応データを介在させる
ことにより、図14と同様の処理を適用することが可能
である。
【0074】以上で説明した本実施例のプリンタPRT
によれば、高画質での印刷を指向した第1の駆動波形
と、高速での印刷を指向した第2の駆動波形とを用い
て、第3の印刷モードである中間モードでの印刷を行う
ことができる。中間モードは、高速モードと同じく低解
像度で印刷をするため、高画質モードより高い印刷速度
を実現できる。但し、各ラスタの形成に2回の主走査が
必要になるため、第2の駆動波形のみを用いて1回の主
走査で各ラスタを形成する高速モードよりは印刷速度が
低い。つまり、中間モードは、高速モードと高画質モー
ドとの中間の印刷速度を有する印刷モードとなる。
【0075】一方、高画質モードと同じく5ngという
インク量の少ないドットを用いて印刷を行うため、滑ら
かな階調表現を実現することができ、20ng以上のド
ットのみを用いて印刷を行う高速モードよりも高画質な
印刷を実現することができる。但し、低解像度で印刷を
行うため、高画質モードよりも画質は低下する。つま
り、中間モードは、高速モードと高画質モードとの中間
の画質での印刷を実現する印刷モードとなる。
【0076】本実施例のプリンタPRTによれば、既存
の印刷モードの組み合わせによって印刷速度および画質
の特性が異なる新たな印刷モードを実現することができ
る。しかも、新たな印刷モードの実現に際し、駆動波形
を出力するための発信器を増やす必要がないため、製造
コストの増加を回避できる。この結果、使用者の目的に
応じた印刷を実現することができ、プリンタPRTの利
便性を大きく向上することができる。
【0077】本実施例のプリンタPRTは、以下に示す
通り、製造工程上の利点もある。プリンタPRTの製造
時は、ほぼ一定のインク吐出量でドットが形成されるよ
うに、駆動波形ごとに駆動電圧の調整が行われる。本実
施例のプリンタPRTでは、第1の駆動波形と第2の駆
動波形の双方についてそれぞれ駆動電圧の調整が行われ
る。しかし、中間モードについては、調整された2種類
の駆動波形を用いることが前提となっているため、駆動
電圧を調整する必要がない。従って、本実施例のプリン
タPRTによれば、駆動電圧を調整する工程の増大を招
くことなく新たな印刷モードを設定することができる利
点がある。
【0078】本実施例のプリンタPRTは、一旦切替器
52を備えたハードウェアを構成すれば、印刷モードの
改良および追加をソフトウェアの変更により容易に実現
することができる利点もある。新たな印刷モードにおけ
る印刷データTNと第1の駆動波形および第2の駆動波
形との対応関係を組み込んだプリンタドライバを種々の
記録媒体を通じて使用者に提供すれば、容易に印刷モー
ドの改良および追加を行うことが可能である。当然、コ
ンピュータ90を通じて使用者が新たな印刷モードを定
義できるようにすることも可能である。
【0079】本実施例のプリンタPRTでは、中間モー
ドにおいて、切替器52を制御して、各画素に第1の駆
動波形と第2の駆動波形とが交互に出力している。この
際、先に図10に示した通り、1回目の主走査では第1
の駆動波形、第2に駆動波形の順序で出力し、2回目の
主走査では第2の駆動波形、第1の駆動波形の順序で出
力するものとして説明した。
【0080】各主走査で画素と駆動波形との対応関係を
異ならせる方法は、その他種々の方法が可能である。図
15は、画素と駆動波形との対応関係を異ならせるため
の変形例を示す説明図である。図中の上段に1回目の主
走査における駆動波形を示し、下段に2回目の主走査に
おける駆動波形を示した。図示する通り、駆動波形は、
常に第1の駆動波形(図中のA)、第2の駆動波形(図
中のB)の順序で出力される。但し、変形例では、印刷
の開始時期を1回目の主走査と2回目の主走査とでずら
している。2回目の主走査では、本来印刷が実行される
画素P1等の左側に、実際には印刷されないダミーの画
素PDを設ける。この画素PDから印刷を実行するよう
に駆動波形を出力することにより、画素P1以降では1
回目の主走査と異なる対応関係で駆動波形が出力され
る。なお、この場合も図10に示したのと同様、それぞ
れのドットが360DPIの画素の中央に形成されるよ
うに第1の駆動波形の出力タイミングを調整することが
望ましい。
【0081】本実施例のプリンタPRTでは、2種類の
駆動波形を組み合わせて中間モードを設定した。これに
対し、更に多くの駆動波形を組み合わせるものとしても
構わない。3つの駆動波形を組み合わせた場合の例を図
16に示す。この変形例では、駆動波形がA,B,Cの
3種類用意されている。新たな印刷モードでは、3種類
の駆動波形を全て用いる。図示する通り、1回目の主走
査では、画素P1、P2,P3に対し、駆動波形A,
B,Cが順に対応するように駆動波形を出力して印刷を
行う。2回目の主走査では、画素P1、P2,P3に対
し、駆動波形B,C,Aが順に対応するように駆動波形
を出力して印刷を行う。3回目の主走査では、画素P
1、P2,P3に対し、駆動波形C,A,Bが順に対応
するように駆動波形を出力して印刷を行う。一般にn個
(nは2以上の整数)の駆動波形を組み合わせる場合、
各画素と駆動波形との対応関係が異なるn回の主走査で
各ラスタを形成することにより、新たな印刷モードでの
印刷を実現することができる。
【0082】変形例では、3種類の駆動波形を用いた場
合を説明したが、用意された3種類の駆動波形A,B,
Cのうち、2種類の波形を組み合わせて印刷モードを設
定することも可能である。かかる場合には、駆動波形
A,Bの組み合わせ、駆動波形B,Cの組み合わせ、駆
動波形A,Cの組み合わせなど種々の印刷モードを設定
することができ、使用者の印刷目的により適した印刷モ
ードを提供することが可能となる。
【0083】本実施例では、中間モードにおいて各主走
査中に第1の駆動波形、第2の駆動波形の双方を2画素
に亘って順次出力するものとして説明した。これに対
し、1回目の主走査では第1の駆動波形のみを用いてラ
スタ上の全画素を記録し、2回目の主走査では第2の駆
動波形のみを用いてラスタ上の全画素を記録するものと
してもよい。こうすれば、駆動用バッファ47に出力す
るデータが比較的容易に設定できる利点がある。但し、
例えば印刷データTNが値1の画素が主走査方向に連続
している場合、該領域は1回目の主走査において単一の
ノズルで印刷されることになるため、いわゆるオーバラ
ップによる効果を十分に得ることができない場合があ
る。本実施例の方法によれば、かかる場合でも2つの異
なるノズルによってラスタを形成することができるた
め、オーバラップによる画質の向上効果を確実に得るこ
とができる利点がある。
【0084】また、駆動周波数が許容範囲であれば、中
間モードにおいて各画素に第1の駆動波形、第2の駆動
波形を連続して出力するものとしても構わないことはい
うまでもない。こうすれば、中間モードにおける主走査
の回数を減らすことができ、印刷速度を向上することが
できる。但し、本実施例の方法によれば、駆動周波数の
制限なく駆動波形を組み合わせることが可能であるた
め、より柔軟に種々の印刷モードを設定することができ
る利点がある。
【0085】本実施例では、ピエゾ素子を用いてインク
を吐出するプリンタについて説明した。本発明は、これ
に限らず、種々のタイプのプリンタに適用可能であるこ
とはいうまでもない。例えば、インク通路に配置したヒ
ータに通電し、インク通路内に発生する泡(バブル)に
よりインクを吐出するタイプのプリンタに適用するもの
としてもよい。その他、いわゆる熱転写型、昇華型やド
ットインパクト型など種々のプリンタを適用することも
可能である。
【0086】本実施例では、各印刷モードにおいて各画
素ごとに3値以上の濃度を表現可能な、いわゆる多値プ
リンタを例にとって説明した。これに対し、本発明を一
つの印刷モードでは単一種類のドットを使用するプリン
タに適用するものとしても構わない。かかるプリンタと
しては、例えば、高画質モードでは図6の駆動波形A1
のみを用い、高速モードでは、図7の駆動波形B1のみ
を用いるプリンタが挙げられる。
【0087】以上、本発明の種々の実施例について説明
してきたが、本発明はこれらに限定されるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲で、種々の形態による実
施が可能である。例えば、上記実施例で説明した種々の
制御処理は、その一部または全部をハードウェアにより
実現してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のプリンタPRTを適用した印刷システ
ムの概略構成図である。
【図2】プリンタPRTの概略構成図である。
【図3】プリンタPRTにおけるノズル配置例を示す説
明図である。
【図4】プリンタPRTにおけるドット形成原理を示す
説明図である。
【図5】インク量の異なるドットを形成する原理を示す
説明図である。
【図6】第1の駆動波形によるドットの形成パターンを
示す説明図である。
【図7】第2の駆動波形によるドットの形成パターンを
示す説明図である。
【図8】高画質モードにおける駆動波形の出力の様子を
示す説明図である。
【図9】高速モードにおける駆動波形の出力の様子を示
す説明図である。
【図10】中間モードにおける駆動波形の出力の様子を
示す説明図である。
【図11】プリンタPRTの制御装置の内部構成を示す
説明図である。
【図12】ドット形成ルーチンのフローチャートであ
る。
【図13】実施例におけるドットの形成の様子を示す説
明図である。
【図14】中間モードにおける駆動用バッファへの転送
データの設定を示す説明図である。
【図15】中間モードにおける駆動波形の出力の変形例
を示す説明図である。
【図16】組み合わせによる印刷モードの変形例を示す
説明図である。
【符号の説明】
23…モータ 24…キャリッジモータ 26…プラテン 28…印字ヘッド 31…キャリッジ 32…操作パネル 34…摺動軸 36…駆動ベルト 38…プーリ 39…位置検出センサ 40…制御回路 41…CPU 42…PROM 43…RAM 44…PCインターフェース 45…PIO 46…タイマ 47…駆動用バッファ 48…バス 51A,51B…発信器 52…切替器 55…分配出力器 61〜66…ヘッド 68…インク通路 71…カートリッジ 72…カラーインク用カートリッジ 91…入力部 92…バッファ 93…主走査部 94…副走査部 95…ヘッド駆動部 96…駆動波形ユニット

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動信号に応じてドットを形成可能なヘ
    ッドを印刷媒体の一方向に相対的に往復動しながら、各
    画素ごとにドットを形成することで該印刷媒体上に画像
    を印刷する印刷装置であって、 各画素に形成し得るドットの種類が異なるn種類(nは
    2以上の整数)の印刷モードにそれぞれ対応して備えら
    れ、それぞれの印刷モードで使用される駆動信号を周期
    的に出力するn個の出力手段と、 前記n個の出力手段のうちm個(mは2以上の整数)の
    出力手段を周期的に使用することによって、前記n種類
    とは異なる種類の印刷モードに使用される駆動信号を出
    力する混合出力手段とを備える印刷装置。
  2. 【請求項2】 前記混合出力手段は、前記ヘッドの一運
    動中に前記m個の出力手段を周期的に使用する手段であ
    る請求項1記載の印刷装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の印刷装置であって、 前記混合出力手段は、m画素に亘って前記m個の出力手
    段から駆動信号を出力する手段であり、 前記ヘッドのm回の運動時に前記混合出力手段を制御
    し、各画素と前記出力手段とがそれぞれ異なる対応関係
    となる態様で駆動信号を出力する制御手段とを備える印
    刷装置。
  4. 【請求項4】 前記出力手段は、該ヘッドの駆動周波数
    に応じて前記ヘッドの一運動中に各画素に形成可能な最
    大数のドットに対応した駆動信号を出力する手段である
    請求項1記載の印刷装置。
  5. 【請求項5】 少なくとも一つの出力手段は、前記ヘッ
    ドにより形成可能な最大のサイズのドットを含む複数の
    ドットを各画素に形成可能な駆動信号を出力する手段で
    ある請求項1記載の印刷装置。
  6. 【請求項6】 所定の出力手段から出力される駆動信号
    に応じてドットを形成可能なヘッドを印刷媒体の一方向
    に相対的に往復動しながら、各画素ごとにドットを形成
    することで該印刷媒体上に画像を印刷する印刷装置であ
    って、(a) 各画素に形成し得るドットの種類が異な
    るN種類の印刷モードのうち、いずれの印刷モードを使
    用するかを入力する工程と、(b) 所定のn種類(n
    は2≦n<Nなる整数)の印刷モードが指定された場合
    には、各印刷モードに対応する出力手段から駆動信号を
    周期的に出力して印刷を実行する工程と、(c) 前記
    n種類以外の印刷モードが指定された場合には、該印刷
    モードに応じて予め設定された2以上の出力手段を周期
    的に用いて印刷を実行する工程とを備える印刷方法。
  7. 【請求項7】 所定の出力手段から出力される駆動信号
    に応じてドットを形成可能なヘッドを印刷媒体の一方向
    に相対的に往復動しながら、各画素ごとにドットを形成
    することで該印刷媒体上に画像を印刷する印刷装置を駆
    動するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能に
    記録した記録媒体であって、 前記プログラムに用いられるデータとして、印刷モード
    と、複数用意された出力手段のうち該印刷モードで使用
    される出力手段との対応関係であって、少なくとも一つ
    の印刷モードについては、2以上の出力手段が対応する
    対応関係を記録した記録媒体。
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