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JP4377458B2 - パラジウム−金−銅触媒を用いる酢酸ビニルの製法 - Google Patents

パラジウム−金−銅触媒を用いる酢酸ビニルの製法 Download PDF

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Description

発明の背景
発明の分野
この発明は、エチレン、酸素及び酢酸の反応による酢酸ビニル(VA)の新規かつ改善された製造方法に関する。特定的には、この発明は、VAの製造中にハロゲン不含銅化合物を使用することに関する。
関連技術の説明を含む背景情報
担体上に担持されたパラジウム、金及び銅からなる触媒を用いて、エチレン、酸素及び酢酸の反応により酢酸ビニルを製造することは公知である。そのような触媒を利用する方法は、比較的高いレベルの生産力で酢酸ビニルを製造することができるが、触媒の寿命がある間は大きな生産力をもたらす何らかの手段があれば非常に望ましい。
以下の参考文献は、本発明に関連が深いと考えられる。
Nicolauらに1994年7月26日に発行された米国特許第5,332,710号は、エチレン、酸素及び酢酸の反応により酢酸ビニルを製造するための有用な触媒を調製する方法であって、多孔質支持体をパラジウム及び金の水溶性塩で含浸させ、該含浸させた支持体を反応性溶液中に浸漬及び混転させてそのような化合物を析出させることによって該支持体上にパラジウム及び金を不溶性化合物として固定させ、そしてその後に該化合物をフリーの金属形態に還元することを含んでなる方法を開示している。
Whiteらに1994年9月13日に発行された米国特許第5,347,046号は、エチレン、酸素及び酢酸の反応により酢酸ビニルを製造するための触媒であって、好ましくは支持体材料上に堆積された、パラジウム属金属及び/又はその化合物、金及び/又はその化合物、及び、銅、ニッケル、コバルト、鉄、マンガン、鉛又は銀、又はそれらの組合せを含んでなる触媒を開示している。
発明の要旨
この発明によれば、触媒的に有効量の金属のパラジウム、金及び銅がその多孔質表面上に堆積された多孔質支持体を含んでなる触媒を使用して、低い二酸化炭素選択率で、エチレン、酸素及び酢酸の反応により酢酸ビニルを製造する方法であって、ハロゲン不含銅化合物がその方法の反応体の供給原料中に含まれる方法が提供される。
発明の詳細な説明
本願で特許請求される発明は、担持されたパラジウム−金−銅触媒を使用する酢酸ビニルの製造中、その触媒の寿命がある間に、即ち、その触媒を交換又は再生する必要が生じる前に、その触媒の銅含量が実質的に減少する傾向があるという、これまでに認識されていない発見に関連するものである。なお、その寿命は2年近くか又はそれを越える。そのような銅の損失は、明らかに、その反応条件下で、触媒粒子の表面又は表面近くの銅が、1又はそれを越える反応体と反応して、昇華する傾向のある化合物を形成するという事実に起因している。しかしながら、本発明の方法では、触媒の寿命中に通常は失われるであろう、その触媒の支持体表面上に当初に堆積された銅のかなりの量又は全ての量が、供給原料中の銅によって置き換えられる。このことが、銅化合物が供給原料中に含まれない場合よりも、昇華による触媒中の銅の量の減少をより少なくするのである。これに関連して、担持されたパラジウム−金触媒を使用する酢酸ビニル法の二酸化炭素選択率は、その触媒の寿命中に、即ち、新鮮な触媒が反応器に充填された時からその触媒を交換又は再生するためにその反応器を停止させるまで、上昇する傾向があるが、その触媒がパラジウムと金に加えて一定量の銅を含有するときは、銅が全然存在しないか又はあまり存在しないときよりも、その触媒の寿命中のあらゆる時点で概して低くなることが観察される。かくして、この発明下で触媒の寿命中に銅の量の損失がより小さいことは、供給原料中に銅化合物を含めないでパラジウム−金−銅触媒を用いる場合よりも高い全体的な酢酸ビニル生産力をもたらす。
触媒支持体材料は、球形、錠剤形、円筒形、環形、星形、又は他の形のようなあらゆる種々の規則的な又は不規則な形状を有する粒子から構成され、そして約1〜約10mm、好ましくは約3〜9mmの直径又は幅のような寸法を有することができる。約4〜約8mmの直径を有する球形が好ましい。支持体材料は、どのような適する多孔質物質、例えば、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、チタニア、ジルコニア、シリケート、アルミノシリケート、チタネート、スピネル、炭化ケイ素、又は炭素等から構成されてもよい。
支持体材料は、例えば、約10〜約350m2/g、好ましくは約100〜約200m2/gの表面積、例えば、約50〜約2000オングストロームの平均気孔サイズ、及び、例えば、約0.1〜2、好ましくは約0.4〜約1.2ml/gの気孔容量を有することができる。
この発明の方法で使用される触媒の調製では、支持体材料は、触媒量のパラジウム、金及び銅をその支持体粒子の多孔質表面上に堆積させるために処理される。この目的を達成するために、その全てが、支持体を、銅、パラジウム及び/又は金の水溶性化合物の1又はそれを越える水溶液で同時に又は別々に含浸させることを包含するあらゆる種類の方法を使用することができる。塩化パラジウム(II)、塩化ナトリウムパラジウム(II)、塩化カリウムパラジウム(II)、硝酸パラジウム(II)又は硫酸パラジウム(II)が、適する水溶性パラジウム化合物の例であり、塩化金(III)又はテトラクロロ金(III)酸のアルカリ金属塩、例えば、ナトリウム又はカリウム塩を水溶性金化合物として使用することができ、そして、硝酸第二銅3水和物又は6水和物、塩化第二銅(無水物又は2水和物)、酢酸第二銅1水和物、硫酸第二銅(無水物又は5水和物)、臭化第二銅又はギ酸第二銅(無水物又は4水和物)を水溶性銅化合物として使用することができる。テトラクロロ金(III)酸、塩化ナトリウムパラジウム(II)、及び硝酸第二銅3水和物又は塩化第二銅のアルカリ金属塩が、それらの良好な水溶性の故に含浸にとって好ましい塩である。
上記のように、当業者に公知のあらゆる方法を、パラジウム、金又は銅を支持体上に含浸させるのに使用することができる。好ましくは、この含浸は、含浸に使用される水溶性金属化合物溶液の量が支持体材料の吸収能力の約95〜約100%である“初期湿潤(incipient wetness)”法によって達成される。溶液の濃度は、支持体上に吸収される溶液中の原子のパラジウム、金及び銅の量が、望まれる所定量に等しくなるような濃度である。そのような含浸を1回を越えて行う場合には、吸収される含浸溶液の全量中のそのような金属の量が最終的に望まれる量に等しい限り、各々の含浸液は、最終触媒中に望まれるこれら3種の触媒活性金属の1又はあらゆる組合せの量の全部又は一部だけに等しい水溶性化合物を含有することができる。特に、後でより十分に説明するが、水溶性金化合物の1を越える溶液で支持体を含浸するのが望ましいと言える。含浸は、1リッターの仕上がり触媒当たり、例えば、約1〜約10gの原子のパラジウム;例えば、約0.5〜約10gの原子の金;及び、例えば、約0.3〜約5.0g、好ましくは約0.5〜約3.0gの原子の銅を提供するような含浸であって、これは、金の量がパラジウムの重量を基準として約10〜約125重量%となる。
触媒活性金属の水溶性塩の水溶液で支持体を含浸させた後、その金属を水溶液中の適切なアルカリ化合物、例えば、アルカリ金属の水酸化物、ケイ酸塩、ホウ酸塩、炭酸塩又は重炭酸塩との反応により固定する、即ち、水酸化物のような非水溶性化合物として析出させる。水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムが好ましい固定用アルカリ化合物である。このアルカリ化合物中のアルカリ金属は、その水溶性塩中に存在する1モルのアニオン当たり、例えば、約1〜約2、好ましくは約1.1〜約1.6モルの量であるべきである。金属の固定は、含浸された支持体を、例えば、150℃で1時間乾燥し、その支持体の気孔容積の約95〜100%に等しい量のアルカリ物質の溶液と接触させ、そして約1/2〜約16時間放置するといった初期湿潤法、又は、含浸された支持体を乾燥させることなくアルカリ物質の溶液中に浸漬して少なくとも析出の初期間は回転及び/又は混転させ、支持体粒子の表面で又は表面近辺で析出した非水溶性化合物の薄いバンドを形成させる回転浸漬(roto-immersion)法によって行うことができる。この回転又は混転は、例えば、約1〜約10rpmで約0.5〜約4時間で行うことができる。意図される回転浸漬法は、米国特許第5,332,710号に開示されており、その全内容は、参照により本明細書中に組み入れられる。
次いで、固定された、即ち、析出したパラジウム、金、及び銅化合物は、まず固定された金属化合物を含有するその触媒をハロゲンのようなアニオンが無くなるまで洗浄して、例えば、150℃で約1時間乾燥した後、窒素中の、例えば、5%エチレンの気相中で150℃で約5時間還元しても、そのように洗浄して乾燥する前に、液相中室温でヒドラジン水和物の水溶液で還元してから洗浄及び乾燥をしてもよい。その場合、支持体上に存在する全ての金属化合物を還元するのに必要な量を越える過剰ヒドラジンは、例えば、約8:1〜約15:1である。支持体上に存在する固定された金属化合物を還元する当該技術分野で公知の他の還元剤及び手段を使用することもできる。固定された金属化合物の還元は、主に、フリーの金属の形成をもたらすが、僅かな量の金属酸化物が存在してもよい。1回を越える含浸及び固定工程を用いる調製では、各々の固定工程後に又は全部の金属原子が支持体上に固定された後に還元を行うことができる。
前述の一般的操作の例として、触媒活性金属原子を支持体上に固定してその非水溶性金属化合物を望まれるフリーの金属形態に還元するために“分離固定”法を使用することができる。この方法では、これまでに記載した具体的な操作を用いて、まず、初期湿潤法によりパラジウム及び銅の水溶性化合物の水溶液で支持体を含浸し、次いで、そのパラジウム及び銅を、初期湿潤法又は回転浸漬法、好ましくは回転浸漬法のような慣用的技術による固定用アルカリ溶液での処理によって固定する。次いで、その触媒を乾燥して、その触媒中に望まれる量の原子の金を有する可溶性金化合物の溶液で含浸し、そして、その金を、初期湿潤法又は回転浸漬法、好ましくは初期湿潤法による固定用アルカリ溶液での処理によって固定する。金を初期湿潤法によって固定する場合、そのような固定は、可溶性金化合物と固定用アルカリ化合物の単一水溶液であって、固定用アルカリ化合物の量が、その溶液中の全ての金を固定された不溶性金化合物、例えば、水酸化金に転化するのに必要な量の過剰である単一水溶液を使用することによる含浸工程と合体させることができる。エチレンのような炭化水素又は水素が還元剤として気相中で使用される場合、固定された金属化合物を含有する触媒は、アニオンが無くなるまで洗浄され、乾燥され、そしてこれまでに説明した通りにエチレン又は他の炭化水素で還元される。ヒドラジンが還元剤として液相中で使用される場合、固定された金属化合物を含有する触媒を洗浄して乾燥する前に、過剰のヒドラジン水和物の水溶液で処理して、その金属化合物をフリーの金属に還元し、次いで、先に説明したようにその触媒を洗浄して乾燥する。
触媒を調製する別の方法は、最初の含浸で一部の金だけをパラジウム及び銅と一緒に含浸し、それら金属を回転浸漬法による固定用アルカリ化合物との反応によって固定し、その固定された金属化合物を、例えば、エチレン又はヒドラジン水和物でフリーの金属に還元し、そのエチレン還元の前又はヒドラジン還元の後に洗浄及び乾燥を行う、“修飾回転浸漬法”である。次いで、その触媒を水溶性金化合物の溶液の形態にある残りの金で含浸させ、そして、先に説明したように、洗浄及び乾燥の後又は前に、その触媒を再度、例えば、エチレン又はヒドラジンで還元する。
この発明の方法に使用することができる触媒の有利な類似体には、触媒的に有効量の金属パラジウム及び金の堆積物によって囲まれた多孔質支持体の多孔質表面上のある帯域中に金属銅が堆積された触媒であって、該金属パラジウム及び金のいずれもが前記銅と実質的に混ざり合っていない触媒が含まれる。この触媒は、これまでに説明した種々の含浸法、固定法及び還元法を用いて調製され得る。銅の帯域がパラジウム及び金によって囲まれ、従って、銅が周囲反応器条件にあまり曝されないこの触媒を使用すると、銅の損失が軽減され、かくしてその触媒の寿命中の酢酸ビニル生産力の低下が少なくなる。
支持体材料上に堆積されたパラジウム、金及び銅をフリーの金属形態で含有する触媒を前述のいずれかの方法によって調製した後、アルカリ金属酢酸塩、好ましくは酢酸カリウム又は酢酸ナトリウム、最も好ましくは酢酸カリウムの溶液で更に含浸することが有利である。次いで、その触媒を乾燥させて、仕上がり触媒が、その1リッター当たり、例えば、約10〜約70g、好ましくは約20〜約60gのアルカリ金属酢酸塩を含有するようにする。
本発明の方法により酢酸ビニルを製造する場合、エチレン、酸素又は空気、酢酸、ハロゲン不含銅化合物、及び望ましければアルカリ金属酢酸塩を含有するガス流が、触媒上を通過する。ハロゲン不含銅化合物は、好ましくは、幾分水溶性か酢酸可溶性で、例えば、20℃で少なくとも約0.3g/lであり、そして、例えば、好ましい化合物である酢酸第二銅2水和物か、硝酸第二銅3水和物若しくは6水和物、硫酸第二銅(無水物若しくは5水和物)、又はギ酸第二銅(無水物若しくは5水和物)等であることができる。このガス流の組成は、爆発限界を考慮して広い範囲内で変動させることができる。例えば、エチレンの酸素に対するモル比が、例えば、約80:20〜約98:2で、酢酸のエチレンに対するモル比が、例えば、約100:1〜約1:100で、銅化合物の含量が、供給原料流中の酢酸に対して、例えば、約10ppb(部/109)〜約50ppm(部/106)、好ましくは約20ppb〜約10ppmの原子の銅を与えるようなものであり、そして、アルカリ金属酢酸塩が使用されるなら、その含量が、用いられる酢酸に対して、例えば、約2〜200ppmであることができる。銅化合物及びアルカリ金属酢酸塩は、両方の化合物の水溶液若しくは酢酸溶液を又は各々の化合物の別々の水溶液であって、プロセス中に失われるそのような成分の全部又は一部を補うために望まれるレベルの銅及びアルカリ金属酢酸塩を提供するのに十分な溶液の量及び化合物濃度のレベルを有するその溶液の噴霧を注入することによって、供給原料流中に加えるのが便利である。供給原料流の前述の活性成分に加えて、そのような原料流は、窒素、二酸化炭素及び/又は飽和炭化水素のような不活性ガスも含有することができる。使用できる反応温度は高温であり、好ましくは約150〜220℃である。用いられる圧力は、幾分減圧であっても、常圧であっても、高圧であってもよく、好ましくは約20気圧(ゲージ圧)である。
触媒中の銅の存在は、一般に、触媒活性金属として同量のパラジウム及び金に限定される触媒よりも低いCO2選択性のために、VA法においてより高い初期酢酸ビニル選択性と生産性を与える。しかしながら、VA反応中の揮発によって銅が失われるために、触媒の寿命中のCO2選択性の上昇に起因する酢酸ビニル選択性と生産性の低下が、銅の損失率が有意に抑えられた場合よりも大きくなる傾向がある。
酢酸の重量を基準にして0.5ppmの酢酸第二銅2水和物を供給原料流に加えることを除いて本明細書に記載した操作に従うときは、初期酢酸ビニル生産性は、初期触媒組成が同じなので、供給原料流中に銅化合物が含められないときに得られるものに匹敵する。しかしながら、その始動時点をかなり越えてプロセスを継続するにつれて、供給原料流が酢酸第二銅を含有する場合は、その供給原料流からの酢酸第二銅の触媒粒子中への堆積が、揮発による銅の損失を補う傾向があるので、銅の損失が小さくなる。
本発明は、Pd/Au/Cu触媒と組み合わせて、銅金属供給原料流を添加することを記載してきたが、他の供給原料流も、その対応する金属触媒との組合せで有効であることが理解されるべきである。例えば、酢酸銅供給原料流が銅の揮発によって失われた銅を補うのと同じように、酢酸カリウム流又は酢酸カドミウム流は、それぞれ、Pd/Au/K又はPd/Au/Cd触媒において失われるカリウム又はカドミウムを補うであろう。

Claims (19)

  1. 反応体としてのエチレン、酸素及び酢酸の反応により酢酸ビニルを製造する方法であって、前記反応体及びハロゲン不含銅化合物を、触媒的に有効量の金属のパラジウム、金及び銅がその多孔質表面上に堆積された多孔質支持体を含んでなる触媒と接触させることを含んでなる方法。
  2. 前記銅化合物が可溶性塩であり、そして前記反応体を含んでなる供給原料流中に水溶性溶質として噴霧される、請求項1記載の方法。
  3. 前記銅化合物が酢酸第二銅2水和物である、請求項1記載の方法。
  4. 前記銅化合物が、酢酸の重量を基準として、10ppb〜50ppmの原子の銅を与える量で加えられる、請求項1記載の方法。
  5. 前記銅化合物の量が、20ppb〜10ppmの原子の銅を与える、請求項4記載の方法。
  6. 前記多孔質支持体がシリカである、請求項1記載の方法。
  7. 前記触媒が、1リッターの触媒当たり0.3〜5.0gの銅を含有する、請求項1記載の方法。
  8. 前記銅の量が、1リッターの触媒当たり0.5〜3.0gである、請求項7記載の方法。
  9. 前記触媒が、1リッターの触媒当たり、1〜10gのパラジウム、及び0.5〜10gの金を含有し、金の量がパラジウムの重量を基準として10〜125重量%である、請求項7記載の方法。
  10. 前記触媒がアルカリ金属酢酸塩の堆積物も含有する、請求項1記載の方法。
  11. 前記アルカリ金属酢酸塩が、1リッターの触媒当たり10〜70gの量で触媒中に存在する酢酸カリウムである、請求項10記載の方法。
  12. 水溶性パラジウム塩及び銅塩の水溶液で多孔質支持体を含浸し;前記パラジウム及び銅を適切なアルカリ化合物との反応によって非水溶性化合物として固定し;次いで、該触媒を水溶性金塩の溶液で含浸し;この後者の含浸において該溶液中に存在する金を、そのような溶液中に溶解している該水溶性塩を適切なアルカリ化合物と反応させて非水溶性金化合物を析出させることにより、該触媒上に固定し;そして、該触媒中に存在するパラジウム、銅及び金の該非水溶性化合物をフリーの金属形態に還元する、ことによって触媒が調製される請求項1記載の方法であって、該含浸溶液中の原子のパラジウム、銅及び金の量が、触媒中に望まれる金属パラジウム、銅及び金の予め決められた量に等しい方法。
  13. 触媒上の全パラジウム、銅及び金の還元後に、該触媒をアルカリ金属酢酸塩の溶液で含浸する、請求項12記載の方法。
  14. 前記水溶性銅塩が、硝酸第二銅3水和物又は塩化第二銅2水和物であり、前記水溶性パラジウム塩が、塩化パラジウム(II)、塩化ナトリウムパラジウム(II)、塩化カリウムパラジウム(II)、硝酸パラジウム(II)又は硫酸パラジウム(II)であり、前記水溶性金塩が、塩化金(III)又はテトラクロロ金(III)酸のアルカリ金属塩であり、そして、前記パラジウム、銅及び金を固定するための前記アルカリ化合物が水酸化ナトリウムである、請求項12記載の方法。
  15. 前記アルカリ金属酢酸塩が酢酸カリウムである、請求項10記載の方法。
  16. 仕上がり触媒に関して望まれる原子のパラジウム及び銅の全量を含有するある量の水溶性パラジウム塩及び銅塩と該仕上がり触媒に関して望まれる原子の金の一部だけを含有するある量の水溶性金塩との溶液で支持体を含浸し;該含浸した支持体を適切なアルカリ化合物の溶液中に浸漬しながら回転及び/又は混転することによって該含浸溶液中の該パラジウム、銅及び金を非水溶性化合物として固定し;該固定したパラジウム、銅及び金をそれらのフリーの金属状態に還元し;該触媒中の原子の金の全量が該仕上がり触媒に望まれる量に等しくなる量の水溶性金塩の溶液であって、該追加された金を非水溶性化合物として固定するのに十分な量の適切なアルカリ化合物をも含有する溶液で、該触媒を含浸し;そして、該固定された追加の金をそのフリーの金属状態に還元する、ことによって触媒が調製される、請求項1記載の方法。
  17. 触媒上の全パラジウム、銅及び金の還元後に、該触媒をアルカリ金属酢酸塩の溶液で含浸する、請求項16記載の方法。
  18. 前記水溶性銅塩が、硝酸第二銅3水和物又は塩化第二銅2水和物であり、前記水溶性パラジウム塩が、塩化パラジウム(II)、塩化ナトリウムパラジウム(II)、塩化カリウムパラジウム(II)、硝酸パラジウム(II)又は硫酸パラジウム(II)であり、前記水溶性金塩が、塩化金(III)又はテトラクロロ金(III)酸のアルカリ金属塩であり、そして、前記パラジウム、銅及び金を固定するためのアルカリ化合物が水酸化ナトリウムである、請求項16記載の方法。
  19. 前記アルカリ金属酢酸塩が酢酸カリウムである、請求項17記載の方法。
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