JP4342213B2 - 吸水性樹脂の製造法 - Google Patents
吸水性樹脂の製造法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4342213B2 JP4342213B2 JP2003154937A JP2003154937A JP4342213B2 JP 4342213 B2 JP4342213 B2 JP 4342213B2 JP 2003154937 A JP2003154937 A JP 2003154937A JP 2003154937 A JP2003154937 A JP 2003154937A JP 4342213 B2 JP4342213 B2 JP 4342213B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- water
- stirring
- absorbent resin
- cross
- hydrophilic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、吸水性樹脂と表面架橋剤含有水性溶液との混合物を加熱して表面架橋を完成させる改質工程を有する吸水性樹脂の製造方法に関し、より詳細には、特定構造の加熱撹拌装置を使用する吸水性樹脂の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
吸水性樹脂は、大量の水を吸収させる特性を有し、紙おむつや生理用ナプキン、失禁パット等の衛生材料を構成する材料や、土壌保水剤ならびに食品等のドリップシート等に使用されている。特に、紙オムツ等の衛生用品用途では、製品の薄型化のために加圧下吸収倍率の高い吸水性樹脂が望まれている。また、一般的に吸水性樹脂は150μm以下の粒径を有する微粒子の含有量が少ない程好ましい。微粉末はおむつなどの吸水性物品中で目づまりによって通液性が低下する要因となる。このような微粉末は吸湿しやすく、おむつの製造工程で詰まりが生じたり、また安全衛生上も好ましいものではなかった。
【0003】
このような微粉末が少なく、かつ加圧下吸収倍率等に優れた吸水性樹脂の製造方法として、乾燥した吸水性樹脂粉末に架橋剤を添加して、粉砕しながらその表面近傍を架橋する際に、600〜1000μmの吸水性樹脂の粗粒を使用している(特許文献1)。該発明は、吸水性樹脂が小さな粒子径に形成される場合には、水性液体との接触により吸水性樹脂はママコを形成し吸収速度が低下するため、表面架橋前の吸水性樹脂粉末の粒子径を大きい粗粒に制御し、さらに粒子の少なくとも一部を粉砕しながら表面近傍を架橋して、微粉が少なく高い加圧下吸収倍率や加圧下通液性を示す吸水剤を得る、というものである。表面架橋および粉砕に使用される混合機としては、円筒型混合機、二重壁円錐型混合機、V字型混合機、リボン型混合機、ミートチョッパー、回転式混合機等がある。
【0004】
また、吸水性樹脂の表面架橋方法の際に、水平撹拌乾燥機、ロータリー乾燥機、ディスク乾燥機、混和乾燥機、流動層乾燥機、通気乾燥機、赤外線乾燥機などを使用して、温度90〜250℃で架橋反応を完結させる方法もある(特許文献2参照)。また、乾燥して微粉砕したヒドロゲル微粒子に共有結合的表面架橋を行なう方法として、レディゲ鋤型混合機内に表面架橋剤含有水性溶液を5〜10分かけて注入および混合し、その後加熱、冷却し製品を得る方法が記載されている(特許文献3)。しかしながら、この実施例では製品の120〜850μmを篩い分けたと記載しているため、凝集物が生成している。
【0005】
同様に、篩分けで150〜850μmに調整された内部架橋ポリマーに表面架橋剤を添加し、パドルミキサーで加熱して表面架橋を行なう方法もある(特許文献4)。しかしながら、この実施例でも製品を850μmを篩い分けしており、凝集物が生成している。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−302391号公報
【特許文献2】
特開平4−214734号公報
【特許文献3】
特開2002−527547号公報、実施例7
【特許文献4】
特表2002−515079号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の表面架橋方法では、架橋後の吸水性樹脂には吸水性樹脂が凝集した粗粒が含まれるが、吸水性樹脂はおむつ等の製品に使用されるため、このような粗粒が含まれたままでは使用感を損ねる。このため吸水性樹脂が凝集した粗粒を分離するため分級操作が必要となり、分級した粗粒を廃棄すると経済的に不利である。一方、吸水性樹脂の凝集物を砕くと微粉が発生してしまう。本発明は、吸水性樹脂と表面架橋剤含有水性溶液との混合物を加熱して、粗粒の発生を抑制しながら表面架橋を行なう方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手投】
本発明者は、上記課題を解決するため詳細に検討した結果、吸水性樹脂と表面架橋剤含有水性溶液との混合物を加熱して表面架橋を完成させる工程において、かきあげ羽根を具備した撹拌盤を有する2軸の撹拌乾燥装置や撹拌盤と撹拌盤との間に解砕手段を設けた撹拌乾燥装置を使用して加熱することにより上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の第一は、カルボキシル基を有する親水性架橋重合体と、カルボキシル基と反応し得る官能基を2つ以上有する表面架橋剤を含有する水性溶液との混合物を加熱し前記親水性架橋重合体の表面を架橋せしめる改質工程を含む吸水性樹脂の製造方法において、
前記改質工程を、かきあげ羽根を具備した複数の撹拌盤を備えた2本以上の回転軸からなる撹拌手段と加熱手段とを有する撹拌装置内で行うことを特徴とする吸水性樹脂の製造方法である。
【0010】
従来から表面架橋の加熱処理には溝型撹拌装置が使用されていたが、この装置を使用した場合には、吸水性樹脂の凝集物からなる粗粒が形成されやすかった。この粗粒の発生を詳細に検討すると、特に1t/h以上の工業的スケールで実施する場合や、水の蒸発量が20kg/h以上の条件で表面処理を行う場合に、水が蒸発する際に造粒物が生成しやすいことが判明した。そこで本発明では、加熱装置としてかきあげ羽根を具備した複数の撹拌盤を備えた2本以上の回転軸からなる撹拌手段と加熱手段とを有する撹拌装置(以下、2軸溝型撹拌乾燥装置とも称する。)を使用することで、加熱時に蒸発する水分による表面架橋後の吸水性樹脂の粗粒の発生を抑制する。該装置によって粗粒の発生が抑制される理由は明確ではないが、かきあげ羽根によって吸水性樹脂が容易に浮遊状態となり、乾燥が効率的に行なわれる結果、加熱時に発生する水分による吸水性樹脂同士の付着を防止できること、およびかきあげ撹拌力によって付着物を容易に湿潤状態で解砕でき、このため表面架橋後の吸水性樹脂の凝集を抑制できると考えられる。かきあげ羽根がないと該混合物が撹拌盤の周りを共廻りして、付着したままぐるぐる回るだけで凝集物が解砕されないことに鑑みると、かきあげ羽根の存在は必須である。2軸溝型撹拌乾燥装置では、撹拌盤やディスクなどの加熱翼が重なりあっていると、かきあげられた加湿物がぶつかり合って凝集物が解砕され、または複数の加熱翼の間に噛み込まれて凝集物が解砕されるため、特に解砕効果に優れる。
【0011】
本発明における2軸溝型撹拌乾燥装置の好ましい態様を、図1A、Bに示す。該2軸溝型撹拌乾燥装置は、駆動装置10、横型ドラム20、原料供給口30、熱媒入口40、40’、熱媒出口45、45’、吸水性樹脂排出口50およびキャリアーガス導入口80、排気口85を有し、ドラム内部は駆動装置10によって回転する回転軸70に撹拌盤73が配設される(図1A、B参照)。撹拌盤73は円盤の一部を欠損した扇形であり、回転軸70と撹拌盤73との連結は、図2A、Bに示すように、撹拌盤73の中心部に回転軸70が貫通する形態で結合し、撹拌盤73の外周には突出するかきあげ羽根75が配設される(図1A、図2A、図2B参照)。図1Aに示すように、熱媒入口40および熱媒出口45は、中空の回転軸70の両末端に設けられており、図2A、Bに示すように、該熱媒は、熱媒入口40から熱媒出口45へと回転軸の中空を移動しつつ撹拌盤73内にも流入するため撹拌盤73表面も熱媒によって加熱されている。なお、図2Aに、回転軸70から熱媒が各撹拌盤73に導入される際の流路を矢印で示す。なお、羽根付き矢印は撹拌盤73の回転方向を示す。図2Bは、熱媒の異なる流路を示す図である。本発明において加熱手段としては上記熱媒があり、該撹拌盤は、熱媒が導入されてその表面が伝熱面となる。
【0012】
図2Aでは、回転軸に扇形の2つの撹拌盤が連結する形態を示し、図2Cには、各撹拌盤が回転方向に対して楔形をなす形態を示すが、連続熱処理時のピストンフロー性を良好にするため、撹拌盤は回転方向に対して楔形であることが好ましい。図2Cでは、撹拌盤73が回転する際の粉粒体層と撹拌盤73との相互運動を矢印で示す。回転撹拌盤斜面と粉粒体層の相互運動によって撹拌盤に付着しやすい微粉末を自動的に清掃する分力を生じ、この作用が撹拌盤の伝熱面全体に渡って働くため、本機伝熱面の大部分が常に有効な伝熱作用を持続できる。一方、この清掃する分力は、セルフクリーニングを目的とするには好ましいが、付着および解砕という一連の工程中では、解砕効率を低下させる一因となる。本願では、撹拌盤73の楔形最太部に撹拌盤接線に対して略垂直に突出するかきあげ羽根75が配設されるため、上記分力に対してかきあげ力が作用し、これによって解砕効率が向上すると考えられる。なお、「2軸」とは、回転軸が2本並列に存在するものであればよく、図1Bに示すように、各回転軸に配設された複数の撹拌盤73が互いに噛み合うように構成された撹拌装置であっても、図1Cに示すように、異なる回転軸70に連結する撹拌盤73が互いに独立し、噛み合わないものであってもよい。
【0013】
原料供給口30から供給された吸水性樹脂と表面架橋剤含有水性溶液との混合物は、駆動装置10の回転に対応して回転する撹拌盤73および該撹拌盤に設けられたかきあげ羽根75の回転によって浮遊され、熱媒を内蔵する撹拌盤73と接触することで加熱、乾燥される。該混合物は当初湿潤しているが、ドラム20内を撹拌盤73の欠損部77を通過しつつ、原料供給口30から排出口50に移行する。加熱中に発生した水蒸気は、キャリアーガス導入口80から導入されたわずかな量の空気、不活性ガスなどのキャリアーガスにより加熱撹拌層の上面を流れて排気口85から排出される。撹拌および加熱によって該混合物同士が結合し凝集物が発生しても、かきあげ羽根75の回転によってこのような凝集物が解砕される。連続的に供給される該混合物は、撹拌盤73の回転によって混合、加熱されつつ排出口50に移動し、排出される。
【0014】
本発明では、撹拌盤73は、円盤状であってもよいが、円盤状の撹拌盤73の一部を欠く扇形であることが好ましい。欠損部77が存在すると、この欠損部を通って粉粒体がドラム内を移動することができるため微粉化の発生を防止できること、および該欠損部77を利用して容易にかきあげ羽根75を配設できるからである。2軸溝型撹拌装置のように低速〜中速の撹拌混合装置では、均一混合が行なえた場合で凝集物が生成しやすいが、かきあげ羽根75を設けると凝集物を解砕し、連続生産を可能とできる。
【0015】
扇の内角は、15〜75°であることが好ましく、より好ましくは30〜60°である。15°を下回ると粉化防止効果が少なくなり、一方、75°を上回るとかえって粉化が起こりやすくなる。
【0016】
本発明で使用する2軸溝型撹拌乾燥装置は、従前公知のものを使用することができるが、その中でも特にかきあげ羽根75を撹拌盤73に配設するものに限定される。本発明ではかきあげ羽根を使用することで、加熱物の凝集物を湿潤状態で解砕できるため、得られた乾燥物の表面架橋層の破壊が少なく、乾燥物の粉砕と相違して微粉末の発生も抑制され、粒度の制御された吸水性樹脂を得ることができる。
【0017】
かきあげ羽根75の形状は、図3Aに示すように撹拌盤背面からその背幅(W1)のまま外周方向に伸びた方形であっても、図3Bに示すようにその端部が背幅より広がっていても、図3Cに示すように端部が波形であってもよい。
【0018】
かきあげ羽根の撹拌盤からの突出幅(W2)は、図3Aに示すように、撹拌盤から1〜100mm突出していることが好ましく、より好ましくは1〜50mmである。1mmを下回ると記載効果が弱く、一方、100mmを超えると粉化発生の点で不利である。また、かきあげ羽根の端部が図3Cに示すように波形の場合には、突出幅は最突出部の位置で測定する。なお、かきあげ羽根75は、撹拌盤73と別個部材で取り付けられてもよいが、その機能を損なわない限り、撹拌盤と一体成形されていてもよい。また、撹拌盤が円盤状の場合には、円盤の外周に突出するように上記範囲の突出部を形成させ、かきあげ羽根とすることができる。
【0019】
吸水性樹脂は、用途も広範であり、大量生産が要求される凡用樹脂である。従って短時間に均一に加熱して表面架橋を完成させることができ、しかも連続稼動が達成できる必要がある。本発明によれば、該装置の撹拌速度を2〜40rpm、特には5〜30rpmとして均一な加熱混合ができる。2rpmを下回ると、撹拌が不充分となり、一方、40rpmよりも早いと粉化が発生しやすくなる場合がある。また、装置内の滞留時間は、例えば10〜120分、好ましくは20〜90分である。10分未満では架橋反応が不充分となり易い。一方、120分を超えると吸水性能が低下することがある。本発明では2軸溝型撹拌乾燥装置を使用することで、凝集物の発生を抑制でき、その結果、微粉末の発生が抑制された吸水特性に優れる吸水性樹脂を調製できる。
【0020】
装置内の吸水性樹脂の充填率には特に制限はないが、撹拌装置に投入時の吸水性樹脂と表面架橋剤含有水性溶液との混合物の質量を基準として150〜600kg/m3、特には200〜500kg/m3であることが好ましい。吸水性樹脂は乾燥によって収縮するため、経時的に撹拌装置内での充填率が変化する。150kg/m3未満では粉化が起きる場合がある。一方、600kg/Lを超えると表面架橋が不充分となる場合がある。
【0021】
本発明の第二は、カルボキシル基を有する親水性架橋重合体と、カルボキシル基と反応し得る官能基を2つ以上有する表面架橋剤を含有する水性溶液との混合物を加熱し前記親水性架橋重合体の表面を架橋せしめる改質工程を含む吸水性樹脂の製造方法において、
前記改質工程を、複数の撹拌盤を備えた回転軸からなる撹拌手段と、前記撹拌盤の間に設けられた解砕手段と、加熱手段とを有する撹拌装置内で行うことを特徴とする吸水性樹脂の製造方法である。
【0022】
吸水性樹脂と表面架橋剤含有水性溶液との混合物は、溝型撹拌乾燥装置を使用して加熱乾燥させ、表面架橋を完成させることができる。しかしながら、単に溝型撹拌乾燥装置を使用しただけでは凝集物が発生し、その後の分級処理などが必要となる。本発明では、表面架橋完成のための該混合物の加熱撹拌操作を複数の撹拌盤を備えた回転軸からなる撹拌手段と、前記撹拌盤の間に設けられた解砕手段と、加熱手段とを有する撹拌装置を使用することで凝集物の発生を抑制させ、粗粒の少ない吸水性樹脂を得るものである。
【0023】
本発明では、撹拌装置の内、溝型撹拌乾燥装置であることが好ましく、その中でも1軸または2以上の回転軸を有する多軸溝型撹拌乾燥装置であることが好ましい。また、2軸または多軸溝型撹拌乾燥装置の場合には、例えば図1Bに示すように撹拌盤が噛み合うものであっても、図1Cに示すように撹拌盤が噛み合わなくてもよい。また、本発明で使用する該撹拌装置においては、撹拌盤の形状にも制限はなく、図2Aに示すように扇形であっても、図4Bに示すように円盤形であってもよい。また、撹拌盤には、第一の発明で説明したかきあげ羽根を有していてもよく、またなくてもよい。第二の発明で使用する撹拌装置は、回転軸が1本でもよい点、撹拌盤がかきあげ羽根を有しなくてもよい点、および撹拌盤の間に解砕手段を有する点で、第一の発明で使用する撹拌装置と相違する。この解砕手段とは、撹拌盤と平行して固定し、撹拌盤の回転によって拡散される混合物が該解砕手段と撹拌盤との間に存在する場合に、それ自体は動かないが、撹拌盤の回転を利用してこれを解砕するものである。円盤形撹拌盤を有する1軸溝型撹拌乾燥装置において、撹拌盤間に解砕手段を取り付けた装置を、図4Aに示す。また、図4Bにはかきあげ羽根75を4個有する円盤形撹拌盤73に、該撹拌盤に平行する解砕手段78を配設した模式図を示す。
【0024】
該解砕手段78は、撹拌盤と撹拌盤の中間に配設される。解砕手段の幅は撹拌盤と撹拌盤の間隔の10〜70%、好ましくは20〜60%である。幅が70%より広いと、撹拌盤と解砕手段との間に入り込む混合物が少ないために、粗粒の解砕率が低下する一方、狭い間隙に入り込んだ混合物が撹拌盤の回転によって微粉末まで解砕されやすくなる。一方、10%よりも狭いと、撹拌盤と解砕手段との間に混合物量が入り込んでも、撹拌盤の回転によっても解砕しづらくなり、不利である。
【0025】
解砕手段は、撹拌盤と撹拌盤との間に存在することが好ましいが、撹拌盤間の中心に配設される必要はない。従って、上記撹拌盤と解砕手段との間隔は、いずれか一方の撹拌盤と解砕手段との間隔が上記範囲にあればよいが、解砕手段のサイズを調整して、両撹拌盤における撹拌盤と解砕手段との間隔を、いずれも上記範囲になるように調整することが好ましい。
【0026】
上記、撹拌盤と解砕手段との間隔を確保できれば解砕手段の形状に制限はなく、板状または棒状物が挙げられる。
【0027】
なお、該混合物は、原料供給口30から排出口50に移動しつつ乾燥によって体積を縮小する。一方、混合物の凝集は、装置の原料供給口付近で発生しやすい特性を有する。従って、撹拌盤と解砕手段との間隔や、解砕手段と撹拌盤との対面面積などは、装置内で全て均一である必要はなく、例えば、原料供給口30から排出口50に向かって序々に撹拌盤と解砕手段との間隔を狭くまたは広くしていってもよく、解砕手段の配設箇所を、原料供給部では撹拌盤に対して1以上の解砕手段を取り付ける一方、排出口50近傍では、撹拌盤間に解砕手段のない箇所を設けて、過剰の解砕を防止してもい。
【0028】
このような解砕手段は、例えば装置の撹拌盤近傍に、撹拌盤と平行するように装置天井部、側部、または底部などから撹拌盤中心部に向かって取りつければよい。
【0029】
本発明において吸水性樹脂の混合時間、すなわち装置内の滞留時間は、1軸、2軸または多軸溝形撹拌乾燥装置のいずれを使用するか、撹拌盤にかきあげ羽根75がついているか、撹拌盤は欠損部を有するか否か、装置の内容積等によって自由に選択できるが、一般に10〜120分、好ましくは20〜90分である。この滞留時間は、原料供給量を調整することで制御することができる。
【0030】
また撹拌盤の回転数は2〜40rpm、より好ましくは5〜30rpmであり、滞留時間や凝集物の発生の有無に応じて適宜選択することができる。
【0031】
なお、混合物の充填率等は、撹拌盤が扇形の場合の内角、撹拌盤にかきあげ羽根を有する場合のサイズや形状などは、第一の発明と同様の範囲で適用できる。
【0032】
上記した方法で吸水性樹脂と表面架橋剤含有水性溶液との混合物を加熱して表面架橋を完成させ、冷却すると、加圧下吸水倍率等が向上する吸水性樹脂を製造することができる。このような表面架橋後の冷却等は、従来公知の方法によって行なうことができる。
【0033】
以下に、上記した第一、第二の発明による吸水性樹脂の製造方法を詳細に説明する。
【0034】
上記発明で使用できるカルボキシル基を有する表面架橋前の吸水性樹脂としては、例えば、アクリル酸および/又はその塩を主成分とする親水性不飽和単量体を重合させることによって得られ、イオン交換水中において50倍から1000倍という多量の水を吸収し、水膨潤性かつ水不溶性の親水性架橋重合体を形成する従来公知の樹脂がある。
【0035】
親水性架橋重合体は該架橋重合体中の酸基のうち、例えば、30モル%〜100モル%、さらには50モル%〜90モル%、特には60モル%〜80モル%が、例えば、アルカリ金属塩やアンモニウム塩、アミン塩等によって中和されていることがより好ましい。従って本発明における「カルボキシル基を有する吸水性樹脂」は、「カルボキシル基および/またはその塩を有する吸水性樹脂」も含むものとする。この酸基の中和は該架橋重合体を得る前の親水性不飽和単量体を調製する段階で予め中和しておいてから重合反応を開始してもよく、また、重合中あるいは重合反応終了後に得られた該架橋重合体の酸基を中和してもよいし、それらを併用してもよい。上記の親水性不飽和単量体は、必要に応じて、アクリル酸またはその塩以外の不飽和単量体を含有していてもよい。他の単量体としては、具体的には、例えば、メタクリル酸、マレイン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルプロパンスルホン酸等の、アニオン性不飽和単量体およびその塩;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、N−アクリロイルピペリジン、N−アクリロイルピロリジン等の、ノニオン性の親水基含有不飽和単量体;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、および、これらの四級塩等の、カチオン性不飽和単量体;等が挙げられるが、特に限定されるものではない。これら他の単量体を併用する場合の使用量は、親水性不飽和単量体全体の30モル%以下が好ましく、10モル%以下がより好ましい。
【0036】
該吸水性樹脂を得る際には、内部架橋剤を用いて架橋構造を内部に導入することが望ましい。上記の内部架橋剤は、重合性不飽和基および/またはカルボキシル基と反応し得る反応性基を一分子中に複数有する化合物であればよく、特に限定されるものではない。つまり、内部架橋剤は、親水性不飽和単量体と共重合および/またはカルボキシル基と反応する置換基を一分子中に複数有する化合物であればよい。尚、親水性不飽和単量体は、内部架橋剤を用いなくとも架橋構造が形成される自己架橋型の化合物からなっていてもよい。
【0037】
内部架橋剤としては、具体的には、例えば、N,N'−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、グリセリンアクリレートメタクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルホスフェート、トリアリルアミン、ポリ(メタ)アリロキシアルカン、(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、エチレンジアミン、ポリエチレンイミン、グリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられるが、特に限定されるものではない。これらの内部架橋剤は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を併用してもよい。そして、上記例示の内部架橋剤のうち、重合性不飽和基を一分子中に複数有する内部架橋剤を用いることにより、得られる吸水性樹脂の吸収特性等をより一層向上させることができる。
【0038】
内部架橋剤の使用量は、親水性不飽和単量体に対して、0.005〜3モル%の範囲内が好ましく、親水性不飽和単量体を重合させて吸水性樹脂を得る際には、反応系に、デンプン、デンプンの誘導体、セルロース、セルロースの誘導体、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸(塩)、ポリアクリル酸(塩)架橋体等の親水性高分子;次亜リン酸(塩)等の連鎖移動剤;水溶性もしくは水分散性の界面活性剤等を添加してもよい。
【0039】
親水性不飽和単量体の重合方法は、特に限定されるものではなく、例えば、水溶液重合、逆相懸濁重合、バルク重合、沈殿重合等の公知の方法を採用することができる。また、反応温度や反応時間等の反応条件は、用いる単量体成分の組成等に応じて適宜設定すればよく、特に限定されるものではない。
【0040】
親水性不飽和単量体を重合させる際には、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、t−ブチルハイドロパーオキサイド、過酸化水素、2,2'−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩等のラジカル重合開始剤;2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン等のラジカル系光重合開始剤;紫外線や電子線等の活性エネルギー線;等を用いることができる。また、酸化性ラジカル重合開始剤を用いる場合には、例えば、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、硫酸第一鉄、L−アスコルビン酸等の還元剤を併用して、レドックス重合を行ってもよい。これら重合開始剤の使用量は、0.001モル%〜2モル%の範囲内が好ましく、0.01モル%〜0.5モル%の範囲内がより好ましい。
【0041】
上記の重合方法で得られた含水ゲル状重合体は乾燥により固形分が調整される。該含水ゲル状重合体の乾燥には、通常の乾燥機や加熱炉を用いることができる。例えば、薄型撹拌乾燥機、回転乾燥機、円盤乾燥機、流動層乾燥機、気流乾燥機、赤外線乾燥機等である。このようにして得られる乾燥物は、固形分が、通常50〜100質量%(含水率50〜0質量%)であり、好ましくは85〜100質量%(含水率15〜0質量%)、最も好ましくは90〜98質量%(含水率10〜2質量%)である(なお、固形分は通常180℃×3時間での乾燥減量より求める。)。
【0042】
上記乾燥によって得られた乾燥物は、そのまま吸水性樹脂として用いることもできるが、必要に応じて、さらに粉砕、分級して所定のサイズの粒子状吸水性樹脂として用いることもできる。その場合、粒子サイズは2mm以下であり、好ましくは10μm〜1mmである。重量平均粒径は、用いる用途によっても異なるが、通常100μm〜1000μm、好ましくは150μm〜800μm、さらに好ましくは300μm〜600μmである。また、目開き150μmのふるいを通過する粒子の割合は、15質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましく、5質量%以下であることがさらに好ましい。
【0043】
上記のようにして得られた吸水性樹脂は、球状、鱗片状、不定形破砕状、繊維状、顆粒状、棒状、略球状、偏平状等の種々の形状であってもよい。
【0044】
このような吸水性樹脂としては、例えばデンプン−アクリロニトリルグラフト重合体の加水分解物(特公昭49−43395号)、デンプン−アクリル酸グラフト重合体の中和物(特開昭51−125468号)、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体のケン化物(特開昭52−14689号)、アクリロニトリル共重合体もしくはアクリルアミド共重合体の加水分解物(特公昭53−15959号)、またはこれらの架橋体やポリアクリル酸部分中和物架橋体(特開昭55−84304号)等ポリアクリル酸架橋重合体、特開昭62−156102号、特開平5−112654号、特開平11−71424号、特開平4−214734号、特開平9−235378号、特開平11−349625号、特開2002−201290号、特表2002−527547号、特開2002−212204号等がある。
【0045】
本発明では、上記吸水性樹脂に対して水性溶液をノズルより添加する。水性溶液を添加される前の吸水性樹脂の粉温は、好ましくは80〜35℃、より好ましくは70〜35℃、さらに好ましくは50〜35℃の範囲に調整された後、水性溶液と混合される。水性溶液添加前の吸水性樹脂の温度が高いと、水性溶液の混合が不均一になり、また、35℃未満にまで調整するには強制冷却や放冷に時間がかかるのみならず、放冷した粉末の凝集が見られ、再加熱の際のエネルギーロスが大きくなり好ましくない。
【0046】
本発明で使用する表面架橋剤は、吸水性樹脂が有する2つ以上のカルボキシル基と反応可能な官能基を1分子中に複数有し、架橋反応によって共有結合が形成される化合物であれば、特に限定されるものではない。上記の表面架橋剤としては、具体的には、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン等の多価アルコール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等の多価アミン化合物、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル等の多価グリシジル化合物、2,4−トリレンジイソシアネート、エチレンカーボネート(1,3−ジオキソラン−2−オン)、プロピレンカーボネート(4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン)、4,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、(ポリ、ジ、ないしモノ)2−オキサゾリジノン、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、ジグリコールシリケート、2,2−ビスヒドロキシメチルブタノール−トリス[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]等の多価アジリジン化合物等が挙げられるが、これら化合物に限定されるものではない。またこれらの表面架橋剤は、一種類のみを用いても良く、二種類以上を併用してもよい。中でも、少なくとも一種類は多価アルコール、多価グリシジル化合物、1,3−ジオキソラン−2−オン、ポリ2−オキサゾリジノン、ビス2−オキサゾリジノン、モノ2−オキサゾリジノンの中から選ばれる表面架橋剤であることが好ましく、少なくとも一種類は多価アルコールを含む表面架橋剤であることがより好ましい。
【0047】
表面架橋剤の使用量は、用いる化合物やそれらの組み合わせ等にもよるが、吸水性樹脂の固形分100質量部に対して、表面架橋剤の使用量が0.001〜5質量部の範囲内が好ましく、表面架橋剤の使用量が0.005〜2質量部の範囲内がより好ましい。表面架橋剤の使用量が上記範囲を超える場合には、不経済となるばかりか、吸水性樹脂における最適な架橋構造を形成する上で、表面架橋剤の量が過剰となる為、好ましくない。また、表面架橋剤の使用量が上記範囲よりも少ない場合には、加圧下吸収倍率が高い表面架橋された吸水性樹脂を得ることが困難になる恐れがある。
【0048】
表面架橋剤を溶解するには、溶媒として水を用いることが好ましく、水の使用量は、吸水性樹脂の種類や粒径等にもよるが、吸水性樹脂の固形分100質量部に対して、0を超え、20質量部以下が好ましく、0.5〜10質量部の範囲内がより好ましい。
【0049】
また、吸水性樹脂と表面架橋剤とを混合する際には、必要に応じて、溶媒として親水性有機溶媒を用いてもよい。上記の親水性有機溶媒としては、具体的には、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコール等の低級アルコール類;アセトン等のケトン類;ジオキサン、テトラヒドロフラン、アルコキシポリエチレングリコール等のエーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類等が挙げられる。親水性有機溶媒の使用量は、吸水性樹脂の種類や粒径等にもよるが、吸水性樹脂の固形分100質量部に対して20質量部以下が好ましく、より好ましくは0〜10質量部、さらに好ましくは0〜5質量部、特に好ましくは0〜1質量部である。しかし、本発明では、混合性に優れるため、特に親水性溶媒を用いなくても均一な混合が達成可能である。
【0050】
水性溶液の液温は、吸水性樹脂の粉温より低いことが好ましく、吸水性樹脂の粉温より10℃以上低いこと、さらには20℃以上低いこと、特には30℃以上低いことが最も好ましい。なお、水性溶液はノズルから噴霧されるため、その液温は凝固点以上であるべきである。また、水性溶液の液温があまりに高いと、吸水性樹脂への吸液スピードが速くなり、均一混合を阻害するため好ましくない。
【0051】
水性溶液の液滴としては、その平均粒径が吸水性樹脂の平均粒径より小さいことが好ましく、300μm以下であることが好ましく、さらに好ましくは250μm以下のものである。またノズルからの噴霧角度は、最大噴霧角度が50°以上であることが好ましい。また、水性溶液は、特開2002−201290号に記載されるようにスプレーパターンが環状を示す空円錐形状で該ノズルより噴霧されること、または、スプレーパターンが両凸レンズ状を示す楕円錐形状で該ノズルより噴霧されることが好ましい。これらの方法において、好ましい最大噴霧角度は50°以上である。前記噴霧角度が50°より小さいと、混合装置内に噴霧された水性溶液の拡散状態において、過剰に水性溶液が拡散している部分と、低密度で拡散している部分が発生し、吸水性樹脂と水性溶液の混合状態に偏りが生じる場合がある。なお、ノズルの構造上、最大噴霧角度は180°以下となる。
【0052】
さらに、ノズルから水性溶液が上記の所定噴霧角度となるように噴霧された際に、混合装置の軸方向に垂直かつ該ノズルの噴射点を含む断面積に、該水性溶液の噴霧拡散状態を投影した面積が、混合装置の軸方向に垂直な断面積の70%以上100%以下であることが好ましく、80%以上100%以下であることがより好ましく、90%以上100%以下であることがさらに好ましい。該断面積が70%未満である場合には、吸水性樹脂と水性溶液の混合状態に偏りが生じるため好ましくない。
【0053】
混合装置に備え付けられているノズルは、1つのみであっても良く、また2つ以上であっても良いが、前記の該ノズルの噴射点を含む混合装置の断面積に噴霧拡散状態を投影した面積を大きくするためには、2つ以上であることが好ましい。吸水性樹脂と水性溶液を混合する際に用いられる混合装置は、両者を均一且つ確実に混合する為に、大きな混合力を備えていることが望ましく、吸水性樹脂は撹拌ないし気流で流動していることが好ましい。
【0054】
上記の混合装置としては、鋤型混合装置、円筒型混合機、二重壁円錐型混合機、V字型混合機、リボン型混合機、スクリュー型混合機、流動型炉ロータリーディスク型混合機、気流型混合機、双椀型ニーダー、内部混合機、粉砕型ニーダー、回転式混合機、スクリュー型押出機等が、複数の撹拌盤を備えた撹拌軸を有する高速撹拌型混合機が鋤型混合装置、鋸歯型混合装置等、好適である。ここでいう高速撹拌混合機とは、複数の撹拌盤を備えた撹拌軸が通常100rpm〜5000rpm、好ましくは200rpm〜4000rpm、より好ましくは500rpm〜3000rpmの回転数で回転することで、混合力を発生する混合機を指す。
【0055】
また、該混合装置の内壁は、吸水性樹脂と水性溶液の混合物が付着し、凝集物を形成するのを防止するために、水に対する接触角が60°以上で熱変形温度が70℃以上の基材で形成された内壁を有することが好ましい。このような基材は、特開平4−214734号公報に記載されるいずれかを使用することができる。
【0056】
該混合装置内壁温度は室温を超える温度を有していることが好ましく、混合装置内壁温度が40℃以上、さらには50℃〜100℃以上に保たれていることが好ましい。また、混合装置内壁温度が吸水性樹脂より高温であることが好ましく、好ましくは40℃以下の温度差、さらに好ましくは20℃以下温度差であることが好ましい。混合装置内壁温度が室温以下である場合、水性溶液と吸水性樹脂を混合する際に該吸水性樹脂混合物が内壁に付着し、凝集物を形成する場合がある。
【0057】
本発明では水性溶液に表面架橋剤に加えて更に分散剤として界面活性剤や混合効果を高めるために粒子や、変性剤として金属錯体、その他添加剤として抗菌剤や消臭剤、香料、食品添加物、酸化剤、還元剤、キレート剤、酸化防止剤、ラジカル禁止剤、色素等を、必要により溶媒に溶かして、あるいは分散して水性溶液として使用しても良く、別途のノズルで添加してもよい。
【0058】
分離剤として使用できる界面活性剤としては特表2002−527547号記載の非イオン性、アニオン性、カチオン性または両性でHLB値が3以上の界面活性剤を吸水性樹脂に対し0〜5質量%の範囲で使用できる。また前記粒子としては、特開平4−214734号公報に記載されるカーボンブラック等の無機粒子を、吸水性樹脂100質量部に対し0〜10質量部の範囲で使用できる。また、変性剤として使用する金属錯体としては、特表2002−527547号公報記載の二価または多価の金属塩溶液を使用することができる。
【0059】
上記抗菌剤は、抗菌性を有するこれまで公知の抗菌剤であり、特に限定されないが、例えば特開平11−267500号公報記載の抗菌剤が挙げられる。また、上記消臭剤は、メルカプタン、硫化水素、アンモニアといった人尿の不快臭成分を消臭するこれまで公知の消臭剤であり、特に限定されないが、例えばフラバノール類やフラボノール類を消臭成分とする椿科植物抽出物等が挙げられる。吸水性樹脂に付加機能を持たせる添加剤の添加量は、添加の目的、添加剤の種類に応じて適宜変更可能であるが、通常、吸水性樹脂100質量部に対して、好ましくは0.001〜10質量部、より好ましくは0.01〜5質量部、さらに好ましくは0.05〜1質量部の範囲で添加できる。
【0060】
上記条件で吸水性樹脂と水性溶液とを混合装置に投入し、混合する。混合時間は、1秒〜10分であることが好ましく、より好ましくは5秒〜5分である。1秒を下回ると吸水性樹脂と水性液体との混合が不充分(不均一)となり、一方、10分を上回ると表面処理(加熱工程)に多くの時間が必要となる場合がある。
【0061】
このようにして得られた混合物を、2軸溝型撹拌乾燥装置または撹拌盤間に解砕手段を設けた溝型撹拌乾燥装置に投入し、加熱して表面架橋を完成させる。上記加熱処理は用いる表面架橋剤にもよるが、吸水性樹脂と表面架橋剤含有水性溶液との混合物の温度を60℃〜250℃、より好ましくは80℃〜250℃、さらに好ましくは100℃〜230℃、特に好ましくは150℃〜200℃の範囲で処理する。処理温度が60℃未満の場合には均一な架橋構造が形成されず、従って、加圧下吸収倍率が高い表面架橋された吸水性樹脂を得ることができないため、好ましくない。また、加熱処理に時間がかかるので、生産性の低下を引き起こす。処理温度が250℃を超える場合には、吸水性樹脂の劣化を引き起こし、従って、表面架橋された吸水性樹脂の性能が低下する為、好ましくない。
【0062】
吸水性樹脂を、このような条件下に処理するための上記溝型撹拌乾燥装置に供給するキャリアーガスとしては、蒸気、空気、窒素などであり、その供給量は適宜決められる。温度や露点を調整するための気体は、適宜減圧されても加圧されてもよく、適宜加熱されても冷却されてもよいが、通常は、室温付近(例えば、0〜50℃)の空気が実質常圧(1.013×105Pa(1気圧)±10%、好ましくは±5%、より好ましくは±1%)で供給されればよい。
【0063】
本発明では、溝型撹拌乾燥装置に内蔵する撹拌盤で吸水性樹脂を加熱する場合、熱媒で加熱された撹拌盤により吸水性樹脂を加熱すると共に、伝熱面に接していない吸水性樹脂の上部空間は特定温度・特定露点に制御すればよい。
【0064】
本発明にかかる吸水性樹脂は、熱処理後のポリマーを850μmの篩で篩った場合の、篩未通過物が20%未満であることが好ましく、15%未満であることがより好ましい。
【0065】
本発明で製造される吸水性樹脂は、後記する実施例で採用した測定方法による吸収倍率(CRC)が、10〜60g/g、好ましくは20〜55g/g、、更に好ましくは25〜50g/gを示す樹脂である。更には、後記する実施例で採用した測定方法による加圧下吸収倍率(AAP)が、10g/g以上、好ましくは15g/g以上、更に好ましくは20g/g以上を示す樹脂である。
【0066】
【実施例】
以下、実施例及び比較例によって本発明を更に具体的に説明する。
【0067】
(参考例)
2本のシグマ型ブレードを備えたニーダーに、アクリル酸ナトリウム、アクリル酸及び水からなるモノマー濃度38質量%、中和率70mol%のモノマー水溶液を調整し、内部架橋剤としてポリエチレングリコールジアクリレート(平均エチレングリコールユニット数:9)0.03mol%(対モノマー)となるよう溶解させた。次いで、該モノマー水溶液に窒素ガスを吹き込みモノマー水溶液中の溶存酸素を低減するとともに反応容器内全体を窒素置換した。引き続き、2本のシグマ型ブレードを回転させながら、重合開始剤として過硫酸ナトリウム0.12g/mol(対モノマー)、L−アスコルビン酸0.005g/mol(対モノマー)となるよう添加して、該ニーダー内で撹拌下重合を行い、約40分後に平均粒径約2mmの含水ゲル状重合体を得た。
【0068】
得られた含水ゲル状重合体は、170℃で約60分間熱風乾燥機にて乾燥された。乾燥物をロールミル粉砕機にて粉砕し、目開き850μmと105μmの篩で分級し、含水量3%、平均粒度400μmの吸水性樹脂(1)を得た。
【0069】
(実施例1)
吸水性樹脂(1)100質量部に対し、1,4−ブタンジオール:プロピレングリコール:水=0.3:0.5:2.7からなる表面架橋剤含有水性溶液3.5質量部とを、連続式高速撹拌混合機(ホソカワミクロン株式会社製タービュライザー)にて噴霧混合した。得られた混合物は10mmの篩で篩われた。
【0070】
篩通過物を、かきあげ羽根と欠損部を有する撹拌盤が20枚及び19枚設けられ、互いに重なり合った2軸の溝型撹拌乾燥機(最大容量3.5m3)にて加熱処理した。撹拌乾燥機の内壁、撹拌盤、回転軸には加熱された水蒸気が注入され、その表面温度は190℃であった。平均滞留時間は75分、平均滞留量は1.7t/hであった。
【0071】
熱処理後のポリマーを850μmの篩で篩い、改質された吸水性樹脂(1)を得た。篩未通過物は0.5%であった。
【0072】
改質された吸水性樹脂(1)の生理食塩水吸収倍率は32(g/g)、加圧下吸収倍率は24(g/g)であった。
【0073】
なお、吸収倍率は、0.90質量%生理食塩水に対する無加圧下で30分の吸収倍率(CRC)で評価し、および加圧下吸収倍率は、0.90質量%生理食塩水に対する4.83kPaで60分の加圧下吸収倍率(AAP)で評価し、その測定は以下に従った。
【0074】
(1)吸収倍率:室温(20〜25℃)、湿度50RH%条件下で、吸水性樹脂粉末0.20gを不織布製の袋(60mm×60mm)に均一に入れてシールした後、室温で0.9質量%生理食塩水中に浸漬した。30分後に袋を引き上げ、遠心分離機(株式会社コクサン社製遠心機:型式H−122)を用いて250Gで3分間水切りを行った後、袋の質量W1(g)を測定した。また、同様の操作を吸水性樹脂あるいは吸水剤を用いずに行い、その時の質量W0(g)を測定した。そして、これらW1、W0から、次式に従って吸収倍率(g/g)を算出した。
【0075】
【数1】
【0076】
(2)加圧下吸収倍率:内径60mmのプラスチックの支持円筒の底に、ステンレス製400メッシュの金網(目の大きさ38μm)を融着させ、室温(20〜25℃)、湿度50RH%の条件下で、該網上に吸水性樹脂0.90gを均一に散布し、その上に、吸水剤に対して4.83kPa(0.7psi)の荷重を均一に加えることができるよう調整された、外径が60mmよりわずかに小さく支持円筒との隙間が生じず、かつ上下の動きが妨げられないピストンと荷重とをこの順に載置し、この測定装置一式の質量Wa(g)を測定した。
【0077】
直径150mmのペトリ皿の内側に直径90mmのガラスフィルター(株式会社相互理化学硝子製作所社製、細孔直径:100〜120μm)を置き、0.90質量%生理食塩水(20〜25℃)をガラスフィルターの上面と同じレベルになるように加えた。その上に、直径90mmの濾紙1枚(ADVANTEC東洋株式会社、品名:(JIS P 3801、No.2)、厚さ0.26mm、保留粒子径5μm)を載せ、表面が全て濡れるようにし、かつ過剰の液を除いた。
【0078】
上記測定装置一式を前記湿った濾紙上に載せ、液を荷重下で吸収させた。1時間後、測定装置一式を持ち上げ、その質量Wb(g)を測定した。そして、Wa、Wbから、次式に従って加圧下吸収倍率(g/g)を算出した。
【0079】
【数2】
【0080】
(実施例2)
実施例1において、篩通過物を撹拌盤が重なり合っていない2軸の溝型撹拌乾燥機を用い、200℃で表面処理した他は実施例1と同様にして改質された吸水性樹脂(2)を得た。
【0081】
尚、平均滞留時間は60分、平均滞留量は1.7t/hであった。850μmの篩未通過物は1%であった。
【0082】
改質された吸水性樹脂(2)の生理食塩水吸収倍率は32(g/g)、加圧下吸収倍率は23(g/g)であった。
【0083】
(比較例1)
実施例1において、かきあげ羽根を備えていない2軸の溝型撹拌乾燥機を用いた他は実施例1と同様にして比較吸水性樹脂(1)を得た。尚、850μmの篩未通過物は10%であった。
【0084】
改質された比較吸水性樹脂(1)の生理食塩水吸収倍率は32(g/g)、加圧下吸収倍率は22(g/g)であった。
【0085】
(実施例3)
実施例1の表面架橋剤を混合した吸水性樹脂を、かきあげ羽根を有し、撹拌盤と撹拌盤の間に解砕手段を備えた1軸の溝型撹拌乾燥機にて加熱処理した。乾燥機の内壁、撹拌盤、回転軸には加熱された蒸気が注入され、その表面温度は200℃であった。平均滞留時間は60分であった。
【0086】
加熱処理後の吸水性樹脂を850μmの篩で篩い、改質された吸水性樹脂(3)を得た。篩未通過物は3%であった。
【0087】
改質された吸水性樹脂(3)の生理食塩水吸収倍率は31(g/g)、加圧下吸収倍率は24(g/g)であった。
【0088】
(比較例2)
実施例3において、かきあげ羽根や解砕手段を備えていない1軸の溝型撹拌乾燥機を用いたほかは実施例3と同様にして比較吸水性樹脂(2)を得た。850μmの篩い未通過物は20%であった。
【0089】
改質された比較吸水性樹脂(2)の生理食塩水吸収倍率は31(g/g)、加圧下吸収倍率は22(g/g)であった。
【0090】
【発明の効果】
本発明によれば、吸水性樹脂の表面架橋処理において、かきあげ羽根を具備した複数の撹拌盤を備えた2本以上の回転軸からなる撹拌手段を使用することで、改質処理に際して吸水性樹脂同士を解砕でき、改質工程で発生しやすい凝集物の発生を効率的に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1Aは、吸水性樹脂の改質方法に好ましく使用できる2軸溝型撹拌乾燥装置の一例を示す模式図である。また図1Bは、撹拌盤が噛み合う形態を示す該装置の横断面の模式図であり、図1Cは、撹拌盤が噛み合わない形態を示す該装置の横断面の模式図である。
【図2】 図2Aは、回転軸に扇形の撹拌盤を2個等間隔で連結し、各撹拌盤にはかきあげ羽根を配設する態様を示す図であり、図中の矢印は熱媒の流路を示し、羽根付き矢印は撹拌盤の回転方向を示す。同様に図2Bは熱媒の流路が図2Aと異なる態様を示す。また、図2Cは、撹拌盤が回転方向に対して楔形を示す場合の、撹拌盤の回転によって混合物が拡散する方向を矢印で模式的に示したものである。なお、はねつき矢印は、撹拌盤の回転方向を示す。
【図3】 図3Dは、扇形撹拌盤の平面図を示し、図に示す矢印方向からこの撹拌盤を見た図を図3A〜Cに示す。Aは撹拌盤と同じ幅で方形のかきあげ羽根を取り付けたもの、Bは先端にむかって撹拌盤より広い幅でかきあげ羽根を取り付けたもの、Cは先端部が波形のかきあげ羽根が取り付けられたものを示す。
【図4】 図4Aは、撹拌盤間に解砕手段を有する溝型撹拌乾燥装置の縦断面の模式図、図4Bは、その横断面の模式図、図4C、Dは解砕手段の形状を示す図である。
【符号の説明】
10…駆動装置、20…横型ドラム、30…原料供給口、40,40'…熱媒入口、40,45’…熱媒出口、50…吸水性樹脂排出口、70…回転軸、73…撹拌盤、75…かきあげ羽根、77…欠損部、78…解砕手段、送り羽根…75、80…キャリアーガス導入口、85…排気口。
Claims (4)
- アクリル酸および/またはその塩を主成分とする親水性不飽和単量体と内部架橋剤とを重合することにより得られる、30〜100モル%のカルボキシル基が中和されている親水性架橋重合体と、
カルボキシル基と反応し得る官能基を2つ以上有する表面架橋剤を含有する水性溶液と、
の混合物を、溝型撹拌装置内で加熱し前記親水性架橋重合体の表面を架橋せしめる改質工程を含み、
前記溝型攪拌装置は、かきあげ羽根を具備した複数の攪拌盤を供えた2本以上の回転軸からなる攪拌手段と、加熱手段と、を有する攪拌装置である、吸水性樹脂の製造方法。 - アクリル酸および/またはその塩を主成分とする親水性不飽和単量体と内部架橋剤とを重合することにより得られる、30〜100モル%のカルボキシル基が中和されている親水性架橋重合体と、カルボキシル基と反応し得る官能基を2つ以上有する表面架橋剤を含有する水性溶液と、の混合物を、
複数の撹拌盤を備えた回転軸からなる撹拌手段と、前記撹拌盤の間に設けられた解砕手段と、加熱手段とを有する溝型撹拌装置内で加熱し前記親水性架橋重合体の表面を架橋せしめる改質工程を含む吸水性樹脂の製造方法。 - 前記撹拌盤が、さらに欠損部を有する請求項1または2に記載の吸水性樹脂の製造方法。
- 前記溝型攪拌装置内での吸水性樹脂の滞留時間が10〜120分、充填率が150〜600kg/m3であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸水性樹脂の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003154937A JP4342213B2 (ja) | 2003-05-30 | 2003-05-30 | 吸水性樹脂の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003154937A JP4342213B2 (ja) | 2003-05-30 | 2003-05-30 | 吸水性樹脂の製造法 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004352941A JP2004352941A (ja) | 2004-12-16 |
JP2004352941A5 JP2004352941A5 (ja) | 2007-06-21 |
JP4342213B2 true JP4342213B2 (ja) | 2009-10-14 |
Family
ID=34049451
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003154937A Expired - Lifetime JP4342213B2 (ja) | 2003-05-30 | 2003-05-30 | 吸水性樹脂の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4342213B2 (ja) |
Families Citing this family (17)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI353360B (en) | 2005-04-07 | 2011-12-01 | Nippon Catalytic Chem Ind | Production process of polyacrylic acid (salt) wate |
TWI394789B (zh) | 2005-12-22 | 2013-05-01 | Nippon Catalytic Chem Ind | 吸水性樹脂組成物及其製造方法、吸收性物品 |
TWI377222B (en) * | 2005-12-22 | 2012-11-21 | Nippon Catalytic Chem Ind | Method for surface crosslinking water-absorbing resin and method for manufacturing water-absorbing resin |
JP5132927B2 (ja) * | 2005-12-22 | 2013-01-30 | 株式会社日本触媒 | 吸水性樹脂の製造方法 |
EP1837348B9 (en) | 2006-03-24 | 2020-01-08 | Nippon Shokubai Co.,Ltd. | Water-absorbing resin and method for manufacturing the same |
SA08290542B1 (ar) | 2007-08-28 | 2012-11-14 | نيبون شوكوباي كو. ، ليمتد | طريقة لإنتاج راتنج ماص للماء |
SA08290556B1 (ar) | 2007-09-07 | 2012-05-16 | نيبون شوكوباي كو. ، ليمتد | طريقة لربط راتنجات ممتصة للماء |
WO2010100936A1 (ja) | 2009-03-04 | 2010-09-10 | 株式会社日本触媒 | 吸水性樹脂の製造方法 |
US8859685B2 (en) | 2009-08-27 | 2014-10-14 | Nippon Shokubai Co., Ltd. | Polyacrylic acid (salt)-type water absorbent resin and method for producing of same |
CN102548654A (zh) | 2009-09-29 | 2012-07-04 | 株式会社日本触媒 | 颗粒状吸水剂及其制造方法 |
EP2535369B1 (en) | 2010-02-10 | 2021-03-24 | Nippon Shokubai Co., Ltd. | Process for producing water-absorbing resin powder |
EP2546286B1 (en) | 2010-03-12 | 2019-09-25 | Nippon Shokubai Co., Ltd. | Method for manufacturing a water-absorbing resin |
EP2669319B1 (en) * | 2011-01-28 | 2020-01-15 | Nippon Shokubai Co., Ltd. | Manufacturing method for polyacrylic acid (salt)-based water-absorbent resin powder |
JP6234668B2 (ja) * | 2011-09-14 | 2017-11-22 | 株式会社日本触媒 | ポリアクリル酸(塩)系吸水性樹脂の製造方法 |
JP6722507B2 (ja) * | 2015-05-14 | 2020-07-15 | 株式会社日本触媒 | 吸水性樹脂の製造方法 |
CN112135864B (zh) | 2018-05-16 | 2023-06-30 | 株式会社日本触媒 | 吸水性树脂颗粒的制造方法 |
KR20230080067A (ko) | 2021-11-29 | 2023-06-07 | 주식회사 엘지화학 | 고흡수성 수지의 제조 방법 |
-
2003
- 2003-05-30 JP JP2003154937A patent/JP4342213B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004352941A (ja) | 2004-12-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4266710B2 (ja) | 吸水性樹脂の製造方法および鋤型混合装置 | |
JP5430620B2 (ja) | 吸水性樹脂の製造方法 | |
JP4342213B2 (ja) | 吸水性樹脂の製造法 | |
JP5132927B2 (ja) | 吸水性樹脂の製造方法 | |
US8188163B2 (en) | Process for producing water-absorbing resin | |
JP5337703B2 (ja) | 吸水性樹脂の製造方法および吸水性樹脂並びにその利用 | |
JP5320305B2 (ja) | 吸水性樹脂の結着方法 | |
US7851550B2 (en) | Method for surface crosslinking water-absorbing resin and method for manufacturing water-absorbing resin | |
JP4460851B2 (ja) | 吸水性樹脂の整粒方法 | |
JP5847260B2 (ja) | 吸水性樹脂の製造方法 | |
JP4879423B2 (ja) | 吸水性樹脂の製造方法 | |
JP4364020B2 (ja) | 吸水性樹脂粉末の表面架橋処理方法 | |
JP2008533213A (ja) | 吸水性樹脂造粒物の製造方法および吸水性樹脂造粒物 | |
JP4199330B2 (ja) | 吸水性樹脂組成物の製造方法 | |
JP3970818B2 (ja) | 吸水性樹脂の造粒粒子およびこれを含む吸収性物品ならびに吸水性樹脂の造粒粒子の製造方法 | |
US20200239661A1 (en) | Attrition-Resistant Superabsorbent Polymer, Method For Preparing The Same And Composition For Preparing The Same | |
JP2006233008A (ja) | 吸水性樹脂組成物の製造方法および吸水性樹脂組成物 | |
JP2008264672A (ja) | 粉体の造粒方法 | |
JPH11209421A (ja) | 吸水性樹脂の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20050223 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20050425 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060509 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070507 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20081027 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20081118 |
|
RD13 | Notification of appointment of power of sub attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7433 Effective date: 20081201 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090106 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090106 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090209 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090616 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090707 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120717 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4342213 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120717 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130717 Year of fee payment: 4 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |