JP4364020B2 - 吸水性樹脂粉末の表面架橋処理方法 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1及び2において、単量体の重合、加熱乾燥、冷却、粉砕などの工程を経て得られた吸水性樹脂粉末に対し、更に表面架橋剤などを含む水性液を添加、加熱、乾燥により表面架橋されることが記載されている。
また、特許文献11〜13において、水性液の添加による微粉を造粒することが記載されている。なお、これら吸水性樹脂への水性液の添加は、吸水性樹脂と水との水和熱のために、吸熱ではなく、一般には発熱(自己加熱)を伴うものであった。
また、表面架橋工程後に得られた吸水性樹脂粉末を最終的に使用可能な形態とするため、造粒工程が必要とされる場合があり、この工程についても検討を行った。
吸水性樹脂粉末の表面架橋処理方法を提供するものである。
より具体的には、工業スケールにても適用可能な、吸水性樹脂粉末の製造における吸水性樹脂粉末の表面架橋処理を行う方法において、表面架橋剤の反応を制御し、本発明者が見出した問題、すなわち、表面架橋反応などにより発生する水分の結露、それによる樹脂粒子の凝集を防ぎ、製造の安定化、また、樹脂の物性面での劣化を防ぐ吸水性樹脂粉末の
表面架橋処理方法を提供する。
更には、工業スケールにても適用可能な、吸水性樹脂粉末の製造における吸水性樹脂粉末の表面架橋処理を行う方法において、樹脂微粉の低減、発塵を防止した吸水性樹脂粉末の表面架橋処理方法を提供する。
加熱処理後の吸水性樹脂粉末を減圧により発生させた気流下で冷却処理すると同時に、気流により当該吸水性樹脂粉末の微粒子及び残存表面架橋剤の少なくとも一部を除去することを特徴とする第二の吸水性樹脂粉末の表面架橋処理方法、及び、
吸水性樹脂粉末に表面架橋剤を加え加熱処理して表面架橋処理を行う方法において、加熱架橋処理後の吸水性樹脂粉末を減圧により発生させた気流下で冷却処理を行うと同時に造粒する、好ましくは、更に加熱架橋処理後の吸水性樹脂粉末に対し、吸水性樹脂粉末の温度が40〜100℃の吸水性樹脂粉末に、水性液を添加することを特徴とする第三の吸水性樹脂粉末の表面架橋処理方法により達成された。
従来技術に示された実験室レベルの表面架橋やバッチ方式の表面架橋、また、せいぜい数10kg/時間程度の小スケールでの製造では表面架橋で高物性の吸水性樹脂が得られるが、それを工業スケールで製造する場合、表面架橋による物性改良が十分に発揮されないことについて、本発明者等はかかる原因を鋭意追求した結果、その原因は表面架橋剤の添加の均一性やその反応(加熱処理)と言った表面架橋自身でなく、従来任意であった冷却工程に着目し、むしろ表面架橋後の冷却工程の有無およびその手法が物性低下に大きく寄与していることを見出し、従来、なんら注目されていないかった従来任意の冷却工程を必須にしさらに改善した、上記構成により本発明を完成させた。
本発明における表面架橋処理の対象である吸水性樹脂粉末は、特に限定されることなく、公知の吸水性樹脂粉末であり、例えば、イオン交換水中において、無加圧下で、自重の5倍以上、好ましくは、50倍から1000倍という多量の水を吸収し、アニオン性、ノニオン性、またはカチオン性の水不溶性ヒドロゲルを形成する架橋重合体を挙げることができる。
吸水性樹脂粉末は、一般に、水溶性不飽和単量体成分(好ましくは酸基、特に、カルボキシル基含有不飽和単量体)を重合して得られる架橋構造を有する吸水性樹脂を主成分とする樹脂粉末であって、単量体溶液の状態で重合され、必要に応じて該重合体を乾燥し、乾燥の前および/または後で通常粉砕して得られるものである。
尚、吸水性樹脂は、水膨潤性かつ水不溶性であることが要求され、このため、吸水性樹脂中の水可溶性成分(例えば、未架橋の水溶性高分子)の含有量は、好ましくは50質量%以下、より好ましくは25質量%以下、更に好ましくは20質量%以下、更により好ましくは15質量%以下、特に好ましくは10質量%以下である。なお、吸収倍率や水可溶成分の測定法は実施例で説明する。
これらの吸水性樹脂は、1種または混合物でも用いられるが、中でも酸基含有の吸水性樹脂、さらには、カルボン酸またはその塩であるカルボキシル基含有の吸水性樹脂の1種またはその混合物が好ましく、典型的にはアクリル酸及び/又はその塩(中和物)を主成分とする単量体を重合・架橋することにより得られる重合体、すなわち、必要によりグラフト成分を含むポリアクリル酸塩架橋重合体を主成分とするものである。
上記のように単量体としてアクリル酸および/またはその塩を上記のように主成分とするが、その他の単量体を併用してもよい。併用される単量体としては、メタクリル酸、(無水)マレイン酸、フマール酸、クロトン酸、イタコン酸、ビニルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリロキシアルカンスルホン酸およびそのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルアセトアミド、(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、イソブチレン、ラウリル(メタ)アクリレート等の水溶性または疎水性不飽和単量体等を共重合成分とするものも含まれる。
リ(β−アクリロイルオキシプロピオネート)、ポリ(メタ)アリロキシアルカン、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン等の内部架橋剤の1種または2種以上が用いられる。なお、1種以上の内部架橋剤を使用する場合には、得られる吸水性樹脂の吸収特性等を考慮して、2個以上の重合性不飽和基を有する化合物を重合時に必須に用いることが好ましい。内部架橋剤の使用量としては、前記単量体成分に対して、0.005〜2モル%とするのが好ましく、より好ましくは0.01〜1モル%、さらに好ましくは0.05〜0.2モル%の範囲である。
に限定されるものではなく、公知の方法により行うことができる。例えば、前記水溶液重合や逆相懸濁重合に加え、特開2002−121291号(米国特許6576713号)に記載の方法を挙げることができる。なお、下記表面架橋処理は1度に限らず、2度以上行ってもよい。
本発明の吸水性樹脂粉末の表面架橋処理方法においては、まず、上記吸水性樹脂粉末に対して、表面架橋剤を加えて加熱処理を行う。なお、下記の表面架橋処理は一度に限らず、二度以上行ってもよい。
混合は吸水性樹脂粉末を不活性溶媒に分散させて行ってもよいが、好ましくは、吸水性樹脂粉末に直接、表面架橋剤やその溶液ないし分散液を滴下ないし噴霧混合、好ましくは噴霧混合する。噴霧には後述の水噴霧装置が使用でき、噴霧する場合の液滴の大きさも後述する。
表面架橋剤は、好ましくは溶媒に添加され、溶液、特に水溶液とされた後、吸水性樹脂粉末と混合される。
その際の溶媒量は、吸水性樹脂粉末100質量部に対して、通常0.001〜10質量部、好ましくは0.01〜5質量部、さらに好ましくは0.05〜3質量部の範囲となるようで適宜決定される。
混合機としては、高速パドルミキサー、気流形混合機、回転円盤型混合機、ロールミキサー、円筒型混合機、スクリュー型混合機、タービュライザー、レディゲミキサー、ナウタ型混合機、V型混合機、リボン型混合機、双腕型ニーダー、万能混合機、流動式混合機などが連続またはバッチ方式、好ましくは連続で使用されるが、好ましくは、攪拌翼が50rpm以上、更には100〜10000rpmの高速攪拌混合機が適用される。
具体的には、吸水性樹脂がカルボキシル基を含有する場合、多価アルコールなどのヒドロキシル基含有の架橋剤、多価アミンなどのアミノ基含有の架橋剤、さらには、アルキレンカーボネートやモノ、ジまたはポリのオキサゾリジノン化合物;3−メチル−3−オキセタンメタノール等のオキセタン化合物などの環状架橋剤であって、その環状架橋剤の開環反応に伴ってヒドロキシル基やアミノ基を生成した該ヒドロキシル基やアミノ基が架橋反応を行う環状架橋剤、などが脱水反応性を示す架橋剤として例示される。脱水反応性架橋剤の1種または2種以上が用いられるが、さらに、非脱水反応性の架橋剤、例えば、多
価金属なども併用してもよい。
表面架橋剤としては、これら脱水反応性架橋剤に加えて、さらに、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ポリエチレンジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、グリシドール、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のエポキシ化合物;2,4−トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の多価イソシアネート化合物;1,2−エチレンビスオキサゾリン等の多価オキサゾリン化合物;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤;2,2−ビスヒドロキシメチルブタノール−トリス[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]等の多価アジリジン化合物、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、亜鉛、アルミニウム、鉄、クロム、マンガン、チタン、ジルコニウム等の多価金属塩ないしは水酸化物が例示される。
(加熱装置)から取出した吸水性樹脂粉末は高温を保持して脱水エステル化反応の進行中であるため、工業的な大スケール(例えば、300kg/hr以上)では、物性低下の原因として、その後の工程(搬送工程、貯蔵工程、必要により造粒工程や添加剤の工程)で中途半端に脱水エステル化が進行して、吸水性樹脂の物性が低下したり、フレたりすることが判明した。かかる現象は実験室レベルの生産やパイロットや小規模なプラントでの生産では本発明の冷却の効果は見られないが、スケールアップの過程で物性低下を解決すべく鋭意検討した結果、大規模な生産で発見することが見出された。
脱水エステル化反応を100%完結させる場合、反応時間が長く生産性が低下したり、高温での加熱処理に伴って吸水性樹脂が劣化したり着色したりするので好ましくない。本発明では脱水エステル化反応を100%完結させず、意図的に反応を急速冷却で停止させるため、反応時間が短くまた吸水性樹脂の劣化も見られない。また、連続加熱の場合、従来のフローのばらつきで物性も低下していたものが、本発明ではかかる問題もなく、高物性である。表面架橋剤やその分解物の残存量は添加した架橋剤の5〜95モル%、さらには10〜90モル%、さらには20〜70モル%の範囲に制御される。残存量が多すぎる場合、不経済であるのみならず物性を低下させる恐れがあり、また、残存量が少なすぎる場合、長時間の反応で劣化や着色の恐れがある。なお、残存量は最終の吸水性樹脂より抽出して(必要により抽出液を濃縮さらに溶解させて)液体クロマトグラフィー分析するなどの手段で容易に定量できる。
本発明の第一の吸水性樹脂粉末の表面架橋処理方法は、加熱処理工程後の表面架橋された吸水性樹脂粉末を、冷却処理工程として、気流下で攪拌冷却処理を行うことにより、表面架橋剤の反応を制御し、表面架橋反応などにより発生する水分(加熱で発生する水蒸気)の結露、それによる樹脂粒子の凝集を防ぎ、製造の安定化、また、樹脂の物性面での劣化を防ぐことができることを見出したものである。
冷却機内において、吸水性樹脂は温度勾配を有する。冷却機入口付近では表面処理温度あるいはそれに近い温度を示し、出口付近では冷却予定温度に近い温度を有する。出口温度を支配する因子は、冷媒温度、冷却機伝熱面積、冷却機内滞在時間であるが、所望する出口温度となるように適宜設定すればよい。
理機と冷却機は実質的に連結される。また、物性面および生産性から、冷却開始時の吸水性樹脂の温度が150〜250℃であり、冷却後の温度が40〜100℃、好ましくは50〜90℃、より好ましくは50〜80℃である。
本発明の第一の吸水性樹脂粉末の表面架橋処理方法における攪拌冷却処理とは、機械的攪拌(気流による攪拌を組み合わせてもよい)による処理、または、振動による攪拌と気流による攪拌の組み合わせによる処理であり、吸水性樹脂粉末を攪拌させ、その際に、強制冷却機能を有する混合機(冷却機)中で連続またはバッチ方式に吸水性樹脂を冷却することを指し、必須条件として気流下で攪拌冷却処理がなされる。
〔機械的攪拌〕
攪拌冷却に用いられる回転軸を有する攪拌装置としては、気流を通気させ且つ冷却機能を有する混合機が広く冷却機として使用され、その気流の方向は上下、左右など目的を達する限り特に問わない。具体的には、冷却機として、回転軸が水平で且つ容機自体も回転するタイプ(水平円筒型、傾斜円筒型、V型、2重円錐型、正立方体形、S字形、連続V型の各種混合機)、回転軸が水平で容器自体の固定のタイプ(リボン型、スクリュー型、円錐スクリュー型、溝型撹拌型、高速流動形、回転円盤型、マラー型、パドル型、ロータリー型、ディスク型の各種混合機)等に気流を通気された冷却機が挙げられ、好ましくは、吸水性樹脂粉末を攪拌させる回転攪拌翼を備え、かつ気流を通気させた容器固定型冷却機が用いられ、これらは連続またはバッチ方式、好ましくは連続で使用される。これらの装置は撹拌を行う固定容器部以外に気流が通気できるだけの充分な上部空間を有していることが必須であり、好ましくは、吸水性樹脂の充填率は固定容器内容積の10〜100%の範囲で運転される。
振動による攪拌とは、吸水性樹脂粒子に機械的な振動を与え、振動により粒子を3次元運動させることによりなされる攪拌操作である。
この振動による攪拌は、偏心モーター(振動モーター)、電磁石等を使用することにより可能である。尚、加振角度、振動数、ストロークの制御が容易であることから、偏心モーターが好ましい。
与える振動の方向(加振角度)により、粒子を上下運動させたり、横方向への並進運動変化させることが可能である。振動方向に関してはその装置にふさわしい条件を適宜設定すればよい。
また、振動による攪拌において、装置内からの排出を促進するために、加振角を0より大きく90°未満に設定することが好ましい。この範囲外の場合、吸水性樹脂の振動による攪拌は起こるが排出されない、或いは、排出が強すぎて必要な滞在時間が稼げないなどの問題が発生する場合がある。より好ましい加振角は、30°を超え70°未満である。
例えば、振動流動冷却機の場合、加振角は60°程度、振動数は1000cps程度、ストロークは3mm程度である。
気流による攪拌とは、吸水性樹脂粒子に気流をあて、その気流により粒子を3次元運動させることによりなされる攪拌操作である。気流を当てる方向については特に限定されないが、粒子に対して下方向から当てることが好ましい。
下方向から気流を当てる場合、その風速は攪拌を行いたい粒子のその気流中での終末速度(ここでの気流とは一般的には空気、窒素などである)以上の風速が必要である。終末速度は粒子径の大きいものほど大きく、一定の風速で攪拌を行った場合、粒子径の小さい粒子は激しく運動し、大きな粒子は穏やかに運動する。粒子の終末速度以上の風速を必要に応じて選択すればよい。
ここでいう風速とは、通常空塔風速といわれる風速であり、気流が流れる方向に対して
垂直断面での風速を言う。また、終末速度とは、流体中での自由落下に関する運動方程式(流体抵抗を加味)において、加速度項がゼロになる落下速度、すなわち一定速度となった速度のことを言う。
本発明における気流による攪拌において、風速は、通常、吸水性樹脂中の最大粒子径を有する吸水性樹脂粒子の終末速度を上限とし、好ましくは、質量平均粒子径を有する粒子の終末速度以下程度、より好ましくは質量平均粒子径を有する粒子の終末速度の50%以下程度である。
より具体的には、通常、最大風速は5m/s程度であり、質量平均粒子径が400μm程度の場合は、好ましくは2.5m/s以下、より好ましくは1.3m/s以下である。風速が大きすぎると吸水性樹脂が装置から飛び出したり、風速が極端に小さいと、攪拌が行われないなどの問題が生じる。
終末速度の決定は、流体抵抗を加味した粒子の運動方程式に基づいて、粒子の粒径、密度、気流温度、粘度を用いて、数値解析により決定してもよいし、実際に実験を行って適宜決定してもよい。
振動流動冷却機は、機械的振動及び気流により吸水性樹脂粉末層を流動させ、その際に冷却機内に導入された気流により吸水性樹脂は冷却される。振動数は通常1000cps(count per sec)、ストロークは3mm程度である。
また、機械的攪拌と気流を併用した冷却機は、機械的攪拌及び気流により吸水性樹脂粉末を攪拌し、その際に冷却機内面および/または回転攪拌軸との伝導伝熱および導入された気流により吸水性樹脂は冷却される。回転攪拌の速度は通常1〜1000rpm、より好ましくは3〜500rpm、さらに好ましくは5〜100rpmの範囲で攪拌混合される。この場合の気流流速は、線速(容器断面面積あたりの通気量)で通常0.01m/sec以上、好ましくは0.1〜10m/sec、さらに好ましくは0.2〜5m/secのである。
例えば、1軸あるいは複数のパドルを備えた低速撹拌式冷却機にて行われ、この冷却機内において吸水性樹脂粉末はピストンフローにて流動する。このような低速撹拌式冷却機として、例えば、(株)栗本鐵工所製CDドライヤー及び月島機械(株)製インクラインドディスク型ドライヤ等を用いることができる。
これら低速撹拌型冷却機の特徴として、通常回転速度は100rpm(Revolutions per minute)以下であり、好ましくは50rpm以下であり、より好ましくは5〜30rpmである。まだ、パドル径にもよるが、上記回転速度を満たし、さらにパドル最外部の周速は5m/s以下であることが好ましい。
回転速度が遅い場合、十分な冷却効果が達成されず本発明の効果が得られないし、また、回転速度が高すぎると摩擦や機械的な破壊により吸水性樹脂損傷を受け、物性が低下する。
図1は、回転攪拌翼1を有する冷却機の上部のふたを除き、上から見た図である。軸2は、モーターなどの動力により駆動し、回転攪拌翼1を回転させる。
図2は、図1の冷却機の側面図であり、樹脂粉末を投入口3より投入し、回収口6より回収する。投入口3、回収口6、排気口4及び5を利用し、ジャケット内を減圧、気流を導入することができる。
図3は、図2の線A−Aに沿う断面図である。底部ジャケット7及び上部ジャケット8内において回転攪拌翼1が軸2の駆動により回転する。
気流下とは、冷却機の空間に気流(気体の流れ)があることが必須であり、強制的な外部からの又は外部への通気がない場合、冷却後の吸水性樹脂に吸湿流動性(吸湿後の粉体流動性・Anti−Blocking性)が劣るのみならず、さらに加圧下吸収倍率など物性的にも安定しない。
気流として、空気や不活性気体(窒素ガスなど)ないしそれらの混合物が用いられ、減圧、加圧、常圧のいずれの気流であってもよい。
通常−50℃〜100℃、好ましくは0〜50℃、より好ましくは10〜40℃の気流が冷却機に通気されるように、冷却機の外側に送風ないし減圧機構を有すればよい。尚、冷却機によっては、回転攪拌軸(攪拌翼)を有するタイプのものもあるが、これらの回転は気流を生じせしめるものではない。本発明では必須に気流が減圧ないしは送風で通気される。
冷却機の構造は壁面に冷媒を流したジャケットを有する伝導電熱による冷却が好ましく、さらに、その他の方法を併用してもよい。冷媒温度としては、通常−50℃〜90℃、好ましくは0〜70℃、より好ましくは10〜60℃である。冷媒の温度が低すぎる場合
、吸水性樹脂が凝集する恐れがあり、また、冷媒の温度が高すぎる場合、十分な冷却効果が得られない。
本発明の第二の吸水性樹脂粉末の表面架橋処理方法は、冷却処理工程において
、気流により、吸水性樹脂粉末の微粒子ないし残存表面架橋剤の少なくとも一部を除去することにより、得られる吸水性樹脂粉末の物性が良好となることが見出されたものである。尚、この場合、冷却処理工程は、気流下での冷却処理であればよいが、上述した気流下の攪拌冷却処理が好ましい。
捕捉した吸水性樹脂の微粉末は、そのまま、または必要により造粒して再利用することができる。
また、気流を用いて残存表面架橋剤、好ましくは前記エステル反応性架橋剤、が除去されることが好ましい。除去量は、好ましくは使用した表面架橋剤の0.01〜50質量%、より好ましくは0.05〜40質量%、特に好ましくは0.1〜30質量%である。残存架橋剤が除去されることで、吸湿流動性など吸水性樹脂の諸物性が向上する。
上記の気流下での攪拌冷却工程及び気流による吸水性微粒子ないし残存表面処理剤の一部の除去による効果は、1ライン当り一定量以上の大規模な生産、そして、特に連続生産に適するものである。大規模な生産、例えば、1ライン当りの生産量が300Kg/時間
以上、さらには500Kg/時間以上、特に700Kg/時間以上である冷却工程を有するような生産において、吸水性樹脂粉末の物性向上の効果が顕著となる。これは、大規模な生産においては、樹脂粉末の形態等による流動性低下、閉塞など物性劣化の原因が多様にあるが、本発明の冷却処理においてはそれらを回避することができるためと考えられる。
処理量の上限は特にないが、あまりスケールが大きくなりすぎると、制御が困難となったり物性が低下したりする場合もあり、通常、装置当り10000kg/時間程度までならかかる問題も発生しないので好ましい。
さらに、本発明は、吸水性樹脂粉末に表面架橋剤を加えて加熱処理して表面架橋する方法において、下向きの傾斜を有する反応装置を用いることが好ましい。
すなわち、上述の傾斜を有する冷却機のみならず、冷却前の加熱処理にも同様の傾斜が好ましく適用され、本発明の吸水性樹脂の物性工程を図ることが可能となる。下向き傾斜で粉体の連続運転のピストンフロー性を向上し、また、製品変更時にその切り替えが容易になる。
吸水性樹脂粉末のピストンフロー性が向上することによって、吸水性樹脂粉末の熱処理機あるいは冷却機内での吸水性樹脂粉末の滞留時間が安定し、安定した熱架橋処理/冷却処理がなされるようになり、高物性の吸水性樹脂粉末が安定製造できるとともに、部分的な長時間滞留がなくなることで、吸水性樹脂の粉化が起こりにくくなり、微粉の発生を抑制することが可能となる。
また、後述する水性液添加において、ピストンフロー性が向上することで、冷却機内粉層における必須の特定温度域の場(ゾーン)の形成がより明確になり、水性液の添加をより容易にするものである。
ピストンフロー性が低い場合、熱処理機/冷却機内における吸水性樹脂粉末の滞留時間のばらつきが大きくなり、物性が不安定になったり、低物性で、微粉量の多い製品となったりする。また、後述する水性液添加に必須の特定温度領域の場の形成が不明瞭になり、水性液の添加が困難になったりする。
更に、本発明の第三の吸水性樹脂粉末の表面架橋処理方法の好ましい態様としては、表面架橋処理後の冷却時に、水ないし水を主成分とする水性液(以降、合わせて水性液という)を吸水性樹脂粉末の温度が40〜100℃の場で添加することにより、微粉末及び発塵の低減が可能となり、通常の造粒工程を必要とせずに、吸水性樹脂粉末の造粒相当の形態を得ることができること、即ち、上記水性液の添加により造粒することができることを
見出したものである。即ち、高コストの造粒専用の設備を使用することなく、造粒が容易に行われるのである。
尚、この場合、冷却処理の条件は、冷却処理開始時において、通常、吸水性樹脂粉末の温度が100℃を超えており、冷却処理後により、好ましくは70℃以下に冷却されるものである。尚、冷却処理は、上述した気流下での冷却処理が好ましく、気流下での攪拌冷却処理が更に好ましい。
また、水性液の添加によって吸湿流動性がさらに改善され、また、吸水性樹脂の微粉末が低減され、且つその後のプロセスでの吸水性樹脂の表面破壊も防ぐことができる。
この水性液の特定の添加方法により、質量平均粒子径200〜600μm、好ましくは300〜500μmで、150μm以下の微粉末が5質量%、好ましくは3質量%、さらには1質量%以下に制御された吸水性樹脂粉末を得ることができる。
本発明では、上記に記載した温度場で水性液の添加を行うことが必須である。
これら好ましい温度領域を冷却機内で見いだす手法は、例えば設定運転条件下で実際に測定を行うか、あるいは、冷却機入口、出口の吸水性樹脂温度、吸水性樹脂比熱、供給速度、冷媒の入口、出口温度等から、向流あるいは並流接触式の熱交換機を仮定し、総括伝熱係数を算出し、伝熱面積を流れ方向の距離の関数とし、数値解析により温度を見いだせばよい。
水性液の添加量は、吸水性樹脂粉末100質量部に対して、通常0.01〜50質量部、好ましくは0.01〜30質量部、より好ましくは0.1〜10質量部である。
した粒子がだまとなって装置の閉塞を起こすことがある。また、10μm未満の場合、噴霧した水が吸水性樹脂に有効に付着せず、飛沫として装置内から外部に排気されたり、結露水となって問題を起こす。最適な液滴サイズは50〜500μmである。
一般的傾向としては、装置内での気流が緩やかであれば、液滴サイズは小さくてもよく、気流が早い場合は飛沫として逃げることを抑止するため、大きい液滴で実施することが肝要である。
水性液における各種添加剤の濃度は、総量として、通常0.01〜50質量%、好ましくは0.1〜40質量%、より好ましくは1〜30質量%である。
(1)質量平均粒子径200〜600μm、好ましくは300〜500μmで、且つ850μm以上及び150μm以下の粒子を各々それぞれ1質量%以下のポリアクリル酸塩架橋重合体である。
(2)加圧下吸収倍率(4.9kPa)が20g/g以上、好ましくは28g/g以上、さらに好ましくは32g/g以上である。
(3)無荷重下の吸収倍率が25g/g以上、好ましくは28g/g以上、さらに好ましくは32g/g以上である。
(4)加圧下通液量(SFC)が10×10-7以上、好ましくは20×10-7以上、さらに好ましくは50×10-7以上である。
(5)水可溶成分量が25質量%以下、好ましくは20質量%以下、さらに好ましくは15質量%以下、特に好ましくは10質量%以下である。
(6)エステル反応性架橋剤の残存量が5〜95モル%、好ましくは10〜90さらに好ましくは20〜70モル%である。
本発明の新規な吸水性樹脂は微粉も少なく、且つ高物性であり、さらにはエステル反応
性架橋剤が特定量で残存される。
また、本発明で使用される吸水性樹脂用冷却機ないし加熱熱処理機は、気流の通気機構及び複数のパドルを備えた攪拌式であって、下向きの傾斜を有することを特徴とする新規な冷却機ないし加熱処理機である。
室温(20〜25℃)、湿度50RH%条件下で、吸水性樹脂粉末0.20gを不織布製の袋(60mm×85mm、南国パルプ工業株式会社製ヒートロンペーパー(heatron paper)GSP22)に均一に入れてシールした後、室温で大過剰(例えば100g以上)の0.9質量%生理食塩水中に浸漬した。30分後に袋を引き上げ、遠心分離機(株式会社コクサン社製遠心機:型式H−122)を用いて250Gで3分間水切りを行った後、袋の質量W1(g)を測定した。また、同様の操作を吸水性樹脂あるいは吸水剤を用いずに行い、その時の質量W0(g)を測定した。そして、これらW1、W0から、次式に従って無加圧下吸収倍率(g/g)を算出した。
無加圧下吸収倍率(g/g)
=(W1(g)−W0(g)−吸水性樹脂ないし吸水剤の質量)/吸水性樹脂ないし吸水剤の質量(g)
内径60mmのプラスチックの支持円筒の底に、ステンレス製400メッシュの金網(目の大きさ38μm)を融着させ、室温(20〜25℃)、湿度50RH%の条件下で、該網上に吸水性樹脂0.90gを均一に散布し、その上に、吸水剤に対して4.83kPa(0.7psi)の荷重を均一に加えることができるよう調整された、外径が60mmよりわずかに小さく支持円筒との隙間が生じず、かつ上下の動きが妨げられないピストンと荷重とをこの順に載置し、この測定装置一式の質量Wa(g)を測定した。
直径150mmのペトリ皿の内側に直径90mmのガラスフィルター(株式会社相互理化学硝子製作所社製、細孔直径:100〜120μm)を置き、0.90質量%生理食塩水(20〜25℃)をガラスフィルターの上面と同じレベルになるように加えた。その上に、直径90mmの濾紙1枚(ADVANTEC東洋株式会社、品名:(JIS P 3801、No. 2)、厚
さ0.26mm、保留粒子径5μm)を載せ、表面が全て濡れるようにし、かつ過剰の液を除いた。
上記測定装置一式を前記湿った濾紙上に載せ、液を荷重下で吸収させた。1時間後、測定装置一式を持ち上げ、その質量Wb(g)を測定した。そして、Wa、Wbから、次式に従って加圧下吸収倍率(g/g)を算出した。
加圧下吸収倍率(g/g)=(Wa(g)−Wb(g))/吸水剤の質量(0.9g)
吸水性樹脂粉末を目開き850μm、710μm、600μm、500μm、425μm、300μm、212μm、150μm、106μm、75μmなどのJIS標準ふるいで篩い分けし、残留百分率Rを対数確率紙にプロットした。これにより、質量平均粒子径(D50)を読み取った。
分級方法は、吸水性樹脂粉末10.0gを、室温(20〜25℃)、湿度50RH%の条件下で、目開き850μm、600μm、500μm、300μm、150μmのJIS標準ふるい(THE IIDA TESTING SIEVE:径8cm)に仕込み、振動分級機(IIDA SIEVE SHAKER TYPE:ES-65型、SER. No. 0501)により、10分間、分級を行った。
吸湿性樹脂粉末1.0gを直径約50mmのアルミ皿上に薄く散布し、37℃、60%RHの条件下に30分間放置し、吸湿後の流動性をアルミ皿を傾斜して、目視で評価した。
○: 粉末の流動性良好
△: 一部凝集
×: 完全に凝集
吸水性樹脂500mgを1,000mlの室温の脱イオン水に分散し、40mmのマグネテックスターラーで16時間攪拌後、ろ紙(TOYO、No.6)で膨潤ゲルを分離し、ろ過した。次いで、吸水性樹脂から溶出した濾液中の水溶性ポリアクリル酸塩を、メチルグリコールキトサンとポリビニル硫酸カリウムを用いてコロイド滴定することで、吸水性樹脂中の水可溶分の質量%(対吸水性樹脂)を求めた。
(6)残存モノマー
上記(5)において、別途、調整した2時間攪拌後の濾液を液体クロマトクラフィーでUV分析することで、吸水性樹脂の残存モノマー量(質量ppm/対吸水性樹脂)も分析した。
加圧下通液性の測定方法としては、WO95/22356に従って、吸水性樹脂0.9gを20g/cm2(約1.9kPa)の荷重下で1時間膨潤させたのち、0.0018M−NaCl溶液(20−25℃)による20g/cm2(約1.9kPa)での膨潤ゲルの生理食塩水流れ誘導性(Saline Flow Conductivity/SFCと略する)を求めた。なお、単位は〔cm3・s・g-1〕であり、数値が大きいほど、通液性が大きい。
ポリエチレングリコールジアクリレート(n=9)0.05モル%(対単量体)を架橋剤として含む、71モル%が中和された濃度38質量%アクリル酸部分中和ナトリウム塩水溶液を、水平スチールベルト重合機に連続的に供給し、連続的に静置水溶液重合(ベルト滞留時間:約30分、厚み:約25mm)し、得られた吸水性樹脂の含水ゲル状架橋重合体をミートチョッパーで粒子状に粗砕し、これをバンド乾燥機の多孔板上に薄く広げて載せ、160〜180℃で30分間連続熱風乾燥した。乾燥機出口でブロック状の乾燥重
合体が得られた。この乾燥重合体を取り出したと同時に解砕し、得られた粒子状乾燥物を1100Kg/hで3段ロールグラニュレーター連続供給することで粉砕した。得られた約60℃の粒子状吸水性樹脂の粉末を、網目開き850μmのふるい網を有する篩い分け装置で分級し、90質量%以上が850μm未満で150μm以上のサイズの吸水性樹脂粉末(質量平均粒子径:400μm)を得た。得られた不定形吸水性樹脂粉末(1)の無加圧下の平均吸収倍率(CRC)は40g/g、水可溶分量は11質量%であった。
さらに、吸水性樹脂粉末(1)を、高速連続混合機(ホソカワミクロン社製タービュライザー/1000rpm)に1000Kg/hで連続供給して、さらに、吸水性樹脂粉末(H)に1,4−ブタンジオール/プロピレングリコール/水=0.38/0.63/3.5(質量%/対粉末)からなる表面架橋剤水溶液を、平均粒径約200μmの液滴になるスプレーで噴霧し混合した。次いで、得られた混合物を195℃で50分間、パドル型低速攪拌型間接加熱乾燥機(パドルドライヤー)により連続的に加熱処理することで残存多価アルコールを数千ppm含む吸水剤粉末(表面架橋された吸水性樹脂粉末)を得た。
製造例1Aのパドルドライヤー(奈良機械(株)製)による加熱処理に引き続き、更に直列に接続された同様のパドルドライヤーに40℃の冷媒(冷水)を流した冷却機の上部空間にわずかに吸引気流を通して内部を100mmH2Oの減圧とした冷却装置(ジャケットは40℃)により、吸水性樹脂粉末の冷却を行い、冷却後に850μmのふるいで分級した結果、得られた吸水性樹脂粉末の吸湿時の流動性は優れ、物性も時間ごとに安定し、さらに微粉(100μm以下)も実質なく、また、製造時の凝集も見られなかった。結果を表1に示す。なお、冷却時に気流によって吸水性樹脂微粉末の一部を除去した。
実施例1Aにおいて、実施例1Aのパドルドライヤーの加熱処理に引き続いて、流動床を用いて収率100%の気流条件下で冷却した。なお、冷却時のサイクロンで微粉の一部を除去した。
実施例1Aにおいて冷却装置を設置せず、850μmのふるいで分級して直接、製品ホッパーに貯蔵した。その結果、物性のフレや低下が見られ、さらに吸湿時の流動性も悪く微粉(100μm以下)も若干0.2%含まれ、また、長時間製造では製造時の凝集も見られた。
実施例1Aにおいて、冷却装置内に減圧による気流を導入しなかったところ、24時間連続運転において吸水性樹脂の付着や凝集が徐々に見られた。さらに吸湿時の流動性も悪く微粉(100μm以下)も若干0.1%含まれた。
実施例1Aにおいて、実施例1Aのパドルドライヤーの加熱処理に引き続いて、流動床((株)大川原製作所コンダクションフロー)を用いて収率100%の気流条件下で冷却した。なお、収率100%とは吸水性樹脂が流動するに必要十分な気流で、最終的にすべて吸水性樹脂が出口から排出される条件を指す。
また、実施例1Aは、冷却機からの気流を捕集したところ、吸水性樹脂微粉末と残存表面架橋剤が除去されていた。
気流下冷却処理、微粉の一部除去を行った参考例1Aは、微粉の一部除去を行わない比較例3Aと比べ、吸水性能に優れていることがわかる。
アクリル酸634.9g、37質量%アクリル酸ナトリウム水溶液5564.2g、内部架橋剤として、エチレングリコールの繰り返し単位が8であるポリエチレングリコールジアクリレート9.0g及び水322gからなる単量体水溶液を2本のシグマ型羽根を有する内容積10Lのジャケット付きステンレス製ニーダーに蓋をつけた反応機に供給し、反応系の温度を25℃に保ちながら、窒素ガスを30分間供給して脱気を行った。
次いで、上記反応液を攪拌しながら過硫酸ナトリウムの15質量%水溶液24.6gとL−アスコルビン酸の0.2質量%水溶液15.4gを添加したところ、20秒後に重合が開始し、10分後に反応系はピーク温度に達した。重合が開始して30分後に含水ゲル状重合体を取り出した。得られた含水ゲル状重合体は、その径が5mm以下に細分化されていた。この得られた含水ゲル状重合体を目開き300μmの金網上に広げ、170℃で60分間熱風乾燥した。この乾燥物をロールミルで粉砕し、さらにJIS850μmと150μmの2連からなるふるいで分級し、150μmのふるい上留分を得た。得られた不定形破砕状吸水性樹脂粉末の生理食塩水に対する吸水倍率(CRC)は36g/gであった。
アクリル酸507.9g、37質量%アクリル酸ナトリウム水溶液5374.9g、内部架橋剤として、エチレングリコールの繰り返し単位が8であるポリエチレングリコールジアクリレート4.1g及び水647gからなる水溶液に、過硫酸ナトリウムの15%水溶液22.6gとL−アスコルビン酸の0.2質量%水溶液14.1gを添加して、製造例1と同様にして重合、乾燥、粉砕を行った。さらにJIS850μmと197μmの2連からなるふるいで分級し、197μmのふるい上留分を得た。得られた不定形破砕状吸水性樹脂粉末の生理食塩水に対する吸水倍率(CRC)は48g/gであった。
製造例1で得られた不定形破砕状の吸水性樹脂1を60g/分で連続的に高速混合機に
供給し、吸水性樹脂100質量部に対して、1,4−ブタンジオール/プロピレングリコール/水=0.32/0.5/2.73質量部からなる水性液(表面処理剤と称す)を高速混合機中で噴霧添加した。さらに表面処理剤が噴霧添加された吸水性樹脂を、平均滞在時間が約40分になるように出口堰高さを調整した、総内容積4.6Lのパドル型低速攪拌型間接加熱乾燥機((株)栗本鐵工所製CDドライヤーCD−80型、以下熱処理機と称す)に連続的に供給した。熱媒温度は210℃であった。
加熱して表面架橋された吸水性樹脂をさらに平均滞在時間が約30分になるように出口堰高さが調整され、直列に設置された同装置に連続的に供給して、攪拌冷却した。供給時の吸水性樹脂の温度は205℃、排出時の吸水性樹脂の温度は60℃であった。用いた冷媒の温度は40℃であった。(以上、熱媒に代えて冷媒を流した場合、冷却機と称する)
尚、冷却機の上部空間にわずかに吸引気流を通して内部を100mmH2Oの減圧とした。
得られた表面架橋された吸水性樹脂の無荷重下での吸水倍率(CRC)は28g/g、加圧下吸水倍率(AAP)は24g/gであった。
吸水性樹脂1の試験開始時の150μm以下の微粉量は1.9質量%であったのに対し、試験後は2.4質量%に増加していた。粒子の破壊が起こるとともに、微粉が増加し、粉塵の発生しやすい、ハンドリング性の悪い吸水性樹脂であった。
参考例1と同様に、吸水性樹脂1を60g/分で、連続的に表面処理水溶液を噴霧添加しながら直列に接続された、総内容積4.6Lのパドル型低速攪拌型間接加熱乾燥機((株)栗本鐵工所製CDドライヤーCD−80型)に供給した。熱処理機の熱媒温度は同212℃、冷却機の冷媒温度は40℃であった。冷却機の全長に対して、出口側からみて1/3長の位置(場)の温度を測定したところ、65℃であったので、その位置の頭上から、スプレーイング システムス ジャパン社製2流体ノズル(エアーアトマイジングノズル SUF1 フラットパターン)を用い、水供給量0.6g/分、空気圧力0.02Mpaの条件で、水を噴霧添加した。水を噴霧添加された吸水性樹脂は装置内で塊状物(ダマ)等を発生せず、さらさらな状態で出口から放出された。排出された吸水性樹脂の温度は60℃であった。装置内への吸水性樹脂の付着は観察されなかった。得られた吸水性樹脂中の150μm以下の微粉は1.6質量%であり、参考例1と比較して、破壊が抑制されたとともに、参考例1の結果(2.4質量%)を基準として、150μm以下の微粉が33%低減されていた。また、粉塵の発生も少なかった。得られた吸水性樹脂の性能はほぼ同じであったが、加圧下吸水倍率(AAP)は25g/gに向上していた。
実施例1と同様に行い、水供給量を1.8g/分にして同様に行った。水を噴霧添加された吸水性樹脂は装置内で塊状物(ダマ)等を発生せず、さらさらな状態で出口から放出された。排出された吸水性樹脂の温度は58℃であった。装置内への吸水性樹脂の付着は観察されなかった。得られた吸水性樹脂中の150μm以下の微粉は1.2質量%であり、参考例1と比較して、破壊が抑制されたとともに、参考例1の結果(2.4質量%)を基準として、150μm以下の微粉が50%低減されていた。また、粉塵の発生も少なかった。
実施例1と同様に行い、水供給量を3g/分にして同様に行った。水を噴霧添加された吸水性樹脂は装置内で塊状物(ダマ)等を発生せず、さらさらな状態で出口から放出された。排出された吸水性樹脂の温度は55℃であった。装置内への吸水性樹脂の付着が観察された。得られた吸水性樹脂中の150μm以下の微粉は1.0質量%であり、参考例1(2.4質量%)と比較して、破壊が抑制されたとともに、参考例1の結果を基準として、150μm以下の微粉が58%低減されていた。また、粉塵の発生も少なかった。
実施例3において、装置内への吸水性樹脂の付着が観察されたので、噴霧添加する水を平均分子量が約400のポリエチレングリコールを1質量%含有する水溶液に変更した。ポリエチレングリコールを添加することで装置内への吸水性樹脂付着が減少すると共に、付着した吸水性樹脂も容易に装置内表面から脱離した。
得られた吸水性樹脂は装置内で塊状物(ダマ)等を発生せず、さらさらな状態で出口から放出された。
得られた吸水性樹脂中の150μm以下の微粉は1.2質量%であり、参考例1(2.4質量%)を基準として、150μm以下の微粉が50%低減されていた。
実施例4において、ポリエチレングリコールを3%含有する水溶液に変更した。同様に装置内への吸水性樹脂の付着は減少した。得られた吸水性樹脂中の150μm以下の微粉量は1質量%であり、参考例1(2.4質量%)を基準として150μm以下の微粉が58%低減されていた。
参考例1において、吸水性樹脂2を使用し、表面処理剤を吸水性樹脂100質量部に対して、エチレングリコールジグリシジルエーテル/1,4−ブタンジオール/プロピレングリコール/水=0.024/0.32/0.5/2.73質量部からなる水性液、及び熱媒温度は210℃で、冷媒温度を38℃に変更し、他は同様に行った。排出された吸水性樹脂の温度は60℃であった。得られた表面架橋された吸水性樹脂の無荷重下での吸水倍率は35g/g、加圧下吸水倍率は24g/g(4.9kPa)であった。
吸水性樹脂2の試験開始時の150μm以下の微粉量は2.0質量%であったのに対し、試験後は4.2質量%に増加していた。粒子の破壊が起こるとともに、微粉が増加し、粉塵の発生しやすい、ハンドリング性の悪い吸水性樹脂であった。
参考例2において、水供給量1.8g/分として実施例1におけるのと同様に水を供給した。
装置内で塊状物(ダマ)等を発生せず、さらさらな状態で出口から排出された。装置内への吸水性樹脂の付着もほとんど無かった。得られた吸水性樹脂中の150μm以下の微粉は3.2質量%であり、参考例2(4.2質量%)を基準として150μm以下の微粉量が24%低減されていた。得られた吸水性樹脂の性能はほぼ同じであったが、加圧下吸水倍率(AAP)は24.5g/gに向上していた。
実施例6において、水供給量を3g/分に変更して同様に行った。装置内での塊状物(ダマ)等の発生は無く、さらさらな状態で出口から排出された。装置内への吸水性樹脂の付着が観察された。得られた吸水性樹脂中の150μm以下の微粉は3.1質量%であり、参考例2(4.2質量%)を基準として、150μm以下の微粉が26%低減されていた。また、粉塵の発生も少なかった。
実施例7において、装置内への吸水性樹脂の付着が観察されたので、噴霧添加する水を平均分子量が約400のポリエチレングリコールを1質量%含有する水溶液に変更した。ポリエチレングリコールを添加することで装置内への吸水性樹脂付着が減少すると共に、付着した吸水性樹脂も容易に装置内表面から脱離した。得られた吸水性樹脂は装置内で塊状物(ダマ)等を発生せず、さらさらな状態で出口から排出された。
得られた吸水性樹脂中の150μm以下の微粉は2.7質量%であり、参考例2(4.2質量%)を基準として、150μm以下の微粉が36%低減されていた。
実施例6において、ジエチレントリアミン5酢酸ナトリウムの45質量%水溶液0.53質量%含有する水溶液に変更し、水溶液供給量を1.5g/分にして同様に行った。装置内で塊状物(ダマ)等を発生せず、さらさらな状態で出口から排出された。装置内への吸水性樹脂の付着もほとんど無かった。得られた吸水性樹脂の耐尿性を以下の方法により判定した。
Lアスコルビン酸を0.05質量%含有する生理食塩水50gに、吸水性樹脂1.0gを添加し、均一に膨潤させた後、40℃の恒温糟に3時間放置し、放置後の膨潤ゲルの状態を肉眼により観察したところ、ジエチレントリアミン5酢酸ナトリウムを添加した吸水性樹脂は膨潤ゲルの状態を保持していたのに対し、ジエチレントリアミン5酢酸ナトリウムを添加していない吸水性樹脂(実施例には記載せず)は膨潤ゲルの形状が崩れ、ドロドロの状態になっていた。噴霧する水溶液中にジエチレントリアミン5酢酸ナトリウムを添加した効果が明確に現れていた。
実施例6において、椿科植物の葉抽出物15%水溶液(NI−フレスカ800MO、白井松新薬(株)社製)を0.5質量%含有する水溶液に変更し、水溶液供給量を1.5g/分にして同様に行った。冷却機に供給時の吸水性樹脂の温度温度は、205℃であった。装置内で塊状物(ダマ)等を発生せず、さらさらな状態で出口から排出された。装置内への吸水性樹脂の付着もほとんど無かった。得られた吸水性樹脂の消臭性能を以下の方法により判定した。
人尿50gに吸水性樹脂2gを添加し、均一に膨潤させた後、40℃の恒温糟に8時間放置し、放置後の臭気をかいだところ、椿科植物の葉抽出物を添加した吸水性樹脂の人尿による膨潤物の臭気は、添加していない吸水性樹脂の人尿による膨潤物に比べて、大幅に低減していた。
実施例7において、冷媒温度10℃に変更し、機内温度が30℃の位置にて、同様に水添加を行った。
排出された吸水性樹脂の温度は25℃であった。
水添加を続けると、水添加された吸水性樹脂は塊状物(ダマ)状となって、かさが大きくなり、やがて冷却機出口を閉塞した。出口が閉塞されたことにより、水添加された吸水性樹脂は排出されなくなり、運転の継続が不可能になった。
実施例7において、機内温度が110℃の位置にて、同様に水添加を行った。水を噴霧添加された吸水性樹脂は装置内で塊状物(ダマ)を発生せず、さらさらな状態で出口から排出されたが、添加した水が有効に吸水性樹脂に吸収されず、揮散し、機内が著しく結露した。その結露した水に、機内で舞っている吸水性樹脂のダストが付着し、時間と共に成長し、時折脱落して大きな固まりとなって排出され、出口を閉塞した。
得られた吸水性樹脂中の150μm以下の微粉量は2.0質量%であり、微粉の低減はなされていなかった。
Claims (9)
- 吸水性樹脂粉末に表面架橋剤を加え加熱処理して表面架橋処理を行う方法において、加熱処理後の吸水性樹脂粉末を減圧により発生させた気流下で攪拌冷却処理することを特徴とする吸水性樹脂粉末の表面架橋処理方法。
- 吸水性樹脂粉末に表面架橋剤を加え加熱処理して表面架橋処理を行う方法において、加熱処理後の吸水性樹脂粉末を減圧により発生させた気流下で冷却処理すると同時に、気流により当該吸水性樹脂粉末の微粒子及び/又は残存表面架橋剤の少なくとも一部を除去することを特徴とする吸水性樹脂粉末の表面架橋処理方法。
- 吸水性樹脂粉末に表面架橋剤を加え加熱処理して表面架橋処理を行う方法において、加熱架橋処理後の吸水性樹脂粉末を減圧により発生させた気流下で冷却処理を行う工程を含み、該工程中に加熱処理後の吸水性樹脂粉末を造粒することを特徴とする吸水性樹脂粉末の表面架橋処理方法。
- 加熱処理を行う熱処理機及び冷却処理を行う冷却機の少なくともいずれかが下向きの傾斜を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の吸水性樹脂粉末の表面架橋処理方法。
- 冷却処理において、吸水性樹脂粉末に水性液を添加することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の吸水性樹脂粉末の表面架橋処理方法。
- 冷却処理中に、温度が40〜100℃のピストンフローする吸水性樹脂粉末に、水性液を添加することを特徴とする請求項5に記載の吸水性樹脂粉末の表面架橋処理方法。
- 水性液の添加が、1流体あるいは2流体のフラットスプレー、ホローコーン、フルコーンのスプレーパターンを有するノズルから選ばれる一種又は二種以上のノズルを用いて行われることを特徴とする請求項5又は6に記載の吸水性樹脂粉末の表面架橋処理方法。
- 水性液が、消臭剤、抗菌剤、着色剤、キレート剤、無機塩、酸、アルカリ、界面活性剤から選ばれる一種又は二種以上を含む請求項5〜7のいずれかに記載の吸水性樹脂粉末の表面架橋処理方法。
- 冷却処理が複数のパドルを備えた低速撹拌式冷却機にて行われ、該冷却機内において吸水性樹脂粉末はピストンフローで流動することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の吸水性樹脂粉末の表面架橋処理方法。
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