JP4326119B2 - 画像形成方法と画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ或いはファクシミリ等として用いられる画像形成方法と画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、高画質で高速な画像形成には、電子写真等の静電画像形成方法が最も多く使用されている。
【0003】
しかし、それだけに静電画像形成方法に対する性能改善要求も多く高い。特にさらなる高画質の画像形成を求める声に応えるには、出来るだけ小粒径化されたトナーを用いることが好ましい。また、画像を定着する方法には種々あるが、簡便な接触加熱方式を用いるのが一般的である。
【0004】
この方式として、予め予熱されたベルトに近接させた後に定着する画像形成方式が特開平9−138599号等に提案されている。この方式では予め暖められたベルト部分を使用することで事前にトナーを加熱することができ、省エネが可能である。しかし、この方式ではベルトの曲率を大きくすることができず、いわゆるベルトからの剥離時にオフセットが起こりやすい欠点がある。
【0005】
又、トナー自体も小粒径化が近年の高画質の流れをうけ進んでいる。しかし、小粒径化されたトナーでは、粒子が小さいために熱容量は小さく、必要とされる熱量自体は少なくてすむが、過度な溶融が進むために、オフセット防止が予想以上に困難である。すなわち、高温側でのオフセット問題が発生し易いという問題がある。
【0006】
上記の如く、小粒径化されたトナーを接触型加熱定着方式に使用する場合、種々の問題があり、実用上、解決すべき課題が山積しているのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものである。すなわち、本発明の目的は、小粒径トナーを使用した場合に、高い定着性を有し、オフセット問題を起こさず、画像欠陥を発生することのない、高画質な画像を形成することのできる画像形成方法と画像形成装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、小粒径トナーの定着性に関して鋭意検討した結果、小粒径トナー特有の定着現象を見出し、その課題を解決する手段を検討する中で、本発明を完成するに至ったものである。
【0009】
即ち、本発明の目的は、下記構成を採ることにより達成される。
静電潜像形成体上に形成された潜像を、少なくとも結着樹脂と着色剤と離型剤とを含有してなる体積平均粒径が3〜9μmのトナーを含む現像剤で現像し、可視化された像を記録材上に転写し、該像を記録材上に加熱定着する工程を経る画像形成方法において、該定着する工程が、複数の支持部材と、これらの支持部材に支持された無端状のベルトと、該ベルトの外周部に圧接される加圧部材と、上記ベルトを所定の方向に回転移動させる駆動手段と、上記ベルトを加熱する手段とを用い、加圧部材とベルトとのニップ部に未定着の像を担持する記録材を搬送する前に、該記録材に保持された未定着トナーは、加熱されたベルトにより予備的に加熱される構成とし、さらに前記トナーが、モノマー中に下記化学構造を有する離型剤を溶解させたものを水中に分散し、重合させた分散液に、さらにラジカル重合性単量体を加えて重合させて得られた、離型剤を内包させた樹脂粒子と着色剤とを塩析/融着させて得られ、且つ、その平均円形度が0.930〜0.980であり、円形度の標準偏差が0.10以下であることを特徴とする画像形成方法及び画像形成装置。
R 1 −(OCO−R 2 ) n
(nは、2〜4の整数であり、R 1 、R 2 は置換基を有しても良い炭化水素基を示し、R 1 は炭素数は1〜40の炭化水素基、R 2 は炭素数16〜30の炭化水素基である。)
【0010】
小粒径トナーでは、粒子径が小さいためにいわゆるベタ黒画像などでは必要な画像濃度を得るためのトナーの絶対数が多く必要となる。このため、トナー同士の接着でベタ黒画像を形成する場合には、粒子界面が多く存在した画像となる。粒子界面が多数存在した場合、界面はトナー粒子内部に比較して破砕強度が低いため、粒子間の接着性が低下し定着率が下がると推定された。
【0011】
この問題を解決するためにはトナーの界面を有効に接着させることが必要である。本発明者等は、鋭意検討した結果、本発明の定着装置では記録材表面に存在している未定着のトナーを予めある程度加熱して定着する方式とした。これにより、通常の方式よりトナー間の接着性を向上させることができ、オフセット等を起こさず、いわゆる定着性を向上させることができることを見出したのである。
【0012】
さらに、本発明者等はトナー自体の改良を施し、定着性の向上を図ることができたのである。すなわち、粉砕法で調製されたトナーは、破断面で形成された表面を有することから、トナー間で表面性が異なる性質をもつ部位が生じ易い。表面の性質が異なるものが存在している場合には、定着の熱エネルギーの伝搬が不均一となり、粒子界面での接着性にバラツキを生じることとなり、結果として定着性を向上させることができない。
【0013】
一方、表面を均一化する手法として、粉砕法を使用せずにトナーを製造する、いわゆる重合法トナーがある。この重合法トナーでは、水系媒体などの溶液中で表面が形成されるため、表面が均一になる利点を有している。重合法トナーには、懸濁重合法や樹脂粒子を融着する会合型トナーなどがある。懸濁重合法で調製されたトナーは、液滴を水系媒体中で調製することから、表面が均一な粒子を製造する好適な方法と言える。しかし、懸濁重合法では球形トナーとなるため、ベタ黒などの画像を形成した場合、粒子の界面が1点で接することとなるため、粒子間の接着性を向上することができない。
【0014】
さらに、定着オフセットを防止するために離型剤を多く添加することが好ましい方法である。ところが、離型剤を多量に添加してもその存在状態によっては効果を発揮することができない場合がある。すなわち、オフセット防止剤はトナーの表面近傍に存在することが重要であり、その存在により定着時にトナー表面に溶出し、トナー界面と定着装置との界面に存在することができ、オフセットを有効に抑制することができるものである。
【0015】
この観点より種々の検討を行った結果、水系媒体中で樹脂粒子を融着させてなるトナーが本発明の課題を解決することができることを見出したのである。
【0016】
水系媒体中で樹脂粒子を融着されてなるトナーは、その表面が均一であるにもかかわらず、微細な凹凸が形成された表面を有しているため、トナー間の界面が多点接触となり、粒子間界面の接着性が向上する。この結果、ベタ黒画像での高濃度を維持するために多量のトナーを定着する際にも定着性の低下を引き起こすことが無いものと推定される。
【0017】
本発明の如く、離型剤を含有する樹脂粒子を使用した会合型トナーを使用することにより、トナー粒子中に均一に離型剤を包含させることができ、さらに、表面近傍まで離型剤を包含させたトナーを形成することができる。
【0018】
本発明の効果は、上記の如き条件を満たすものを組み合わせた結果、良い特性のみを併せ持つことがわり、そこから相乗的に生み出されるものである。
【0019】
この結果、小粒径のトナー及びベルト方式の定着器を使用した場合でも、オフセットを発生することがなく、定着性を向上させることができる。
【0020】
本発明に使用されるトナーは離型剤を内包した樹脂粒子を水系媒体中に於いて融着させたトナーである。この様に樹脂粒子中に離型剤を内包させた樹脂粒子を着色剤粒子と水系媒体中で塩析/融着させることで、微細に離型剤が分散されたトナーを得ることができる。
【0021】
離型剤としては、下記の如きものが好ましい。
R1−(OCO−R2)n
nは2〜4の整数であり、好ましくは3〜4、特に好ましくは4である。
【0022】
R1、R2は置換基を有しても良い炭化水素基を示す。
R1は炭素数1〜40、好ましくは1〜20、さらに好ましくは2〜5がよい。
【0023】
R2は炭素数1〜40、好ましくは16〜30、さらに好ましくは18〜26がよい。
【0024】
次に代表的な例示化合物を記載する。
【0025】
【化1】
【0026】
【化2】
【0027】
添加量は、トナー全体に対し1〜30質量%、好ましくは2〜20質量%、さらに好ましくは3〜15質量%である。
【0028】
本発明のトナーは、モノマー中に離型剤を溶解させたものを水中に分散し、重合させ、樹脂粒子中に離型剤を内包させた粒子を形成させ、着色剤粒子とともに塩析/融着することでトナーとする。
【0029】
用いられる結着樹脂は、分子量100,000〜1,000,000の領域にピークもしくは肩を有する高分子量成分と、1,000〜20,000の領域にピークもしくは肩を有する低分子量成分の両成分を含有する樹脂が特に好ましい。
【0030】
樹脂の分子量測定方法は、THFを溶媒としたGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)による測定がよい。すなわち、測定試料0.5〜5mg、より具体的には1mgに対してTHF(テトラヒドロフラン)を1.0ml加え、室温にてマグネチックスターラーなどを用いて撹拌を行い、充分に溶解させる。
【0031】
ついで、ポアサイズ0.45〜0.50μmのメンブランフィルターで処理した後に、GPCへ注入する。GPCの測定条件は、40℃にてカラムを安定化させ、THFを毎分1.0mlの流速で流し、1mg/mlの濃度の試料を約100μl注入して測定する。
【0032】
カラムは、市販のポリスチレンジェルカラムを組み合わせて使用することが好ましい。例えば、昭和電工社製のShodex GPC KF−801、802、803、804、805、806、807の組合せや、東ソー社製のTSKgelG1000H、G2000H、G3000H、G4000H、G5000H、G6000H、G7000H、TSK guard columnの組合せなどを挙げることができる。
【0033】
又、検出器としては、屈折率検出器(IR検出器)、あるいはUV検出器を用いるとよい。試料の分子量測定では、試料の有する分子量分布を単分散のポリスチレン標準粒子を用いて作成した検量線を用いて算出する。検量線作成用のポリスチレンとしては10点程度用いるとよい。
【0034】
本発明のトナーは、トナー製造時から表面に凹凸がある形状を有しており、さらに、水系媒体中で融着させるため、粒子間の形状や表面性に差がでることも少なく、結果として表面性が均一となりやすいためにトナー間での定着性に差異を生じにくく、定着性も良好に保つことができるものである。
【0035】
水系媒体中で融着させる方法として、例えば特開昭63−186253号、同63−282749号、特開平7−146583号等に記載されている方法や、樹脂粒子を塩析/融着させて形成する方法等をあげることができる。
【0036】
本発明のトナーの製造に用いる離型剤を内包した樹脂粒子は重量平均粒径50〜2000nmが好ましく、これらの樹脂粒子は乳化重合、懸濁重合、シード重合等のいずれの造粒重合法によっても良い。
【0037】
以下、樹脂粒子の材料及び製造方法の例について記述する。
《材料》
〔単量体〕
重合性単量体としては、ラジカル重合性単量体を必須の構成成分とし、必要に応じて架橋剤を使用することができる。また、以下の酸性基を有するラジカル重合性単量体または塩基性基を有するラジカル重合性単量体を少なくとも1種類含有させることが好ましい。
【0038】
(1)ラジカル重合性単量体
ラジカル重合性単量体成分としては、特に限定されるものではなく従来公知のラジカル重合性単量体を用いることができる。また、要求される特性を満たすように、1種または2種以上のものを組み合わせて用いることができる。
【0039】
具体的には、芳香族系ビニル単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、ビニルエステル系単量体、ビニルエーテル系単量体、モノオレフィン系単量体、ジオレフィン系単量体、ハロゲン化オレフィン系単量体等を用いることができる。
【0040】
芳香族系ビニル単量体としては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロロスチレン、p−エチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、3,4−ジクロロスチレン等のスチレン系単量体およびその誘導体が挙げられる。
【0041】
(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ−アミノアクリル酸プロピル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等が挙げられる。
【0042】
ビニルエステル系単量体としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等が挙げられる。
【0043】
ビニルエーテル系単量体としては、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル、ビニルフェニルエーテル等が挙げられる。
【0044】
モノオレフィン系単量体としては、エチレン、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げられる。
【0045】
ジオレフィン系単量体としては、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等が挙げられる。
【0046】
ハロゲン化オレフィン系単量体としては、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル等が挙げられる。
【0047】
(2)架橋剤
架橋剤としては、トナーの特性を改良するためにラジカル重合性架橋剤を添加しても良い。ラジカル重合性架橋剤としては、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、ジビニルエーテル、ジエチレングリコールメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、フタル酸ジアリル等の不飽和結合を2個以上有するものが挙げられる。
【0048】
(3)酸性基を有するラジカル重合性単量体または塩基性基を有するラジカル重合性単量体
酸性基を有するラジカル重合性単量体または塩基性基を有するラジカル重合性単量体としては、例えば、カルボキシル基含有単量体、スルホン酸基含有単量体、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミン、第4級アンモニウム塩等のアミン系の化合物を用いることができる。
【0049】
酸性基を有するラジカル重合性単量体としては、カルボン酸基含有単量体として、アクリル酸、メタクリル酸、フマール酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、マレイン酸モノブチルエステル、マレイン酸モノオクチルエステル等が挙げられる。
【0050】
スルホン酸基含有単量体としては、スチレンスルホン酸、アリルスルホコハク酸、アリルスルホコハク酸オクチル等が挙げられる。
【0051】
これらは、ナトリウムやカリウム等のアルカリ金属塩あるいはカルシウムなどのアルカリ土類金属塩の構造であってもよい。
【0052】
塩基性基を有するラジカル重合性単量体としては、アミン系の化合物があげられ、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、および上記4化合物の4級アンモニウム塩、3−ジメチルアミノフェニルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウム塩、アクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、N,N−ジブチルアクリルアミド、ピペリジルアクリルアミド、メタクリルアミド、N−ブチルメタクリルアミド、N−オクタデシルアクリルアミド、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルN−メチルピリジニウムクロリド、ビニルN−エチルピリジニウムクロリド、N,N−ジアリルメチルアンモニウムクロリド、N,N−ジアリルエチルアンモニウムクロリド等を挙げることができる。
【0053】
本発明に用いられるラジカル重合性単量体としては、酸性基を有するラジカル重合性単量体または塩基性基を有するラジカル重合性単量体が単量体全体の0.1〜15質量%使用することが好ましく、ラジカル重合性架橋剤はその特性にもよるが、全ラジカル重合性単量体に対して0.1〜10質量%の範囲で使用することが好ましい。
【0054】
〔連鎖移動剤〕
分子量を調整することを目的として、一般的に用いられる連鎖移動剤を用いることが可能である。
【0055】
連鎖移動剤としては、特に限定されるものではなく例えばオクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン、四臭化炭素およびスチレンダイマー等が使用される。
【0056】
〔重合開始剤〕
本発明に用いられるラジカル重合開始剤は水溶性であれば適宜使用が可能である。例えば過硫酸塩(過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等)、アゾ系化合物(4,4′−アゾビス4−シアノ吉草酸及びその塩、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩等)、パーオキシド化合物等が挙げられる。
【0057】
更に上記ラジカル性重合開始剤は、必要に応じて還元剤と組み合わせレドックス系開始剤とする事が可能である。レドックス系開始剤を用いる事で、重合活性が上昇し重合温度の低下が図れ、更に重合時間の短縮が期待できる。
【0058】
重合温度は、重合開始剤の最低ラジカル生成温度以上であればどの温度を選択しても良いが、例えば50℃から90℃の範囲が用いられる。但し、常温開始の重合開始剤、例えば過酸化水素−還元剤(アスコルビン酸等)の組み合わせを用いることで、室温またはそれ以上の温度で重合することも可能である。
【0059】
〔界面活性剤〕
前述のラジカル重合性単量体を使用して重合を行うためには、界面活性剤を使用して水系媒体中に油滴分散を行う必要がある。この際に使用することのできる界面活性剤としては特に限定されるものでは無いが、下記のイオン性界面活性剤を好適なものの例として挙げることができる。
【0060】
イオン性界面活性剤としては、スルホン酸塩(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アリールアルキルポリエーテルスルホン酸ナトリウム、3,3−ジスルホンジフェニル尿素−4,4−ジアゾ−ビス−アミノ−8−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウム、オルト−カルボキシベンゼン−アゾ−ジメチルアニリン、2,2,5,5−テトラメチル−トリフェニルメタン−4,4−ジアゾ−ビス−β−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウム等)、硫酸エステル塩(ドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム等)、脂肪酸塩(オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、カプリン酸ナトリウム、カプリル酸ナトリウム、カプロン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウム等)が挙げられる。
【0061】
また、ノニオン性界面活性剤も使用することができる。具体的には、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドとポリエチレンオキサイドの組み合わせ、ポリエチレングリコールと高級脂肪酸とのエステル、アルキルフェノールポリエチレンオキサイド、高級脂肪酸とポリエチレングリコールのエステル、高級脂肪酸とポリプロピレンオキサイドのエステル、ソルビタンエステル等をあげることができる。
【0062】
本発明において、これらは、主に乳化重合時の乳化剤として使用されるが、他の工程または使用目的で使用してもよい。
【0063】
〔着色剤〕
着色剤としては無機顔料、有機顔料、染料を挙げることができる。
【0064】
無機顔料としては、従来公知のものを用いることができる。具体的な無機顔料を以下に例示する。
【0065】
黒色の顔料としては、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラック等のカーボンブラック、更にマグネタイト、フェライト等の磁性粉も用いられる。
【0066】
これらの無機顔料は所望に応じて単独または複数を選択併用することが可能である。また顔料の添加量は重合体に対して2〜20質量%であり、好ましくは3〜15質量%が選択される。
【0067】
磁性トナーとして使用する際には、前述のマグネタイトを添加することができる。この場合には所定の磁気特性を付与する観点から、トナー中に20〜60質量%添加することが好ましい。
【0068】
有機顔料及び染料としても従来公知のものを用いることができる。具体的な有機顔料及び染料を以下に例示する。
【0069】
マゼンタまたはレッド用の顔料としては、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
【0070】
オレンジまたはイエロー用の顔料としては、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー156等が挙げられる。
【0071】
グリーンまたはシアン用の顔料としては、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
【0072】
また、染料としてはC.I.ソルベントレッド1、同49、同52、同58、同63、同111、同122、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82、同93、同98、同103、同104、同112、同162、C.I.ソルベントブルー25、同36、同60、同70、同93、同95等を用いることができ、またこれらの混合物も用いることができる。
【0073】
これらの有機顔料及び染料は所望に応じて単独または複数を選択併用することが可能である。また顔料の添加量は重合体に対して2〜20質量%であり、好ましくは3〜15質量%が選択される。
【0074】
着色剤は表面改質して使用することもできる。その表面改質剤としては、従来公知のものを使用することができ、具体的にはシランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤等が好ましく用いることができる。
【0075】
《製造工程》
本発明の重合トナーの製造工程は、離型剤を溶解したモノマー溶液を水系媒体中に分散し、ついで重合法により離型剤を内包した樹脂粒子を調整する工程、前記樹脂粒子分散液を用いて水系媒体中で樹脂粒子を融着させる工程、得られた粒子を水系媒体中より濾過し界面活性剤などを除去する洗浄工程、得られた粒子を乾燥させる工程、さらに乾燥させて得られた粒子に外添剤などを添加する外添剤添加工程などから構成される。ここで樹脂粒子としては着色された粒子であってもよい。また、非着色粒子を樹脂粒子として使用することもできる、この場合には、樹脂粒子の分散液に着色剤粒子分散液などを添加した後に水系媒体中で融着させることで着色粒子とすることができる。
【0076】
特に、融着の方法としては、重合工程によって生成された樹脂粒子を用いて塩析/融着する方法が好ましい。また、非着色の樹脂粒子を使用した場合には、樹脂粒子と着色剤粒子を水系媒体中で塩析/融着させることができる。
【0077】
また、着色剤や離型剤に限らず、トナーの構成要素である荷電制御剤等も本工程で粒子として添加することができる。
【0078】
なお、ここで水系媒体とは主成分として水からなるもので、水の含有量が50質量%以上であるものを示す。水以外のものとしては、水に溶解する有機溶媒を挙げることができ、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフランなどをあげることができる。好ましくは樹脂を溶解しない有機溶媒である、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールのようなアルコール系有機溶媒が特に好ましい。
【0079】
本発明での好ましい重合法としては、モノマー中に離型剤を溶解したモノマー溶液を臨界ミセル濃度以下の界面活性剤を溶解させた水系媒体中に機械的エネルギーによって油滴分散させた分散液に、水溶性重合開始剤を加え、ラジカル重合させる方法をあげることができる。この場合、モノマー中に油溶性の重合開始剤を加えて使用してもよい。
【0080】
この油滴分散を行うための分散機としては特に限定されるものでは無いが、例えばクレアミックス、超音波分散機、機械式ホモジナイザー、マントンゴーリンや圧力式ホモジナイザー等をあげることができる。
【0081】
着色剤自体は表面改質して使用してもよい。着色剤の表面改質法は、溶媒中に着色剤を分散し、その中に表面改質剤を添加した後昇温し反応を行う。反応終了後、ろ過し同一の溶媒で洗浄ろ過を繰り返し乾燥させ表面改質剤で処理された顔料を得る。
【0082】
着色剤粒子は着色剤を水系媒体中に分散して調製される方法がある。この分散は、水中で界面活性剤濃度を臨界ミセル濃度(CMC)以上にした状態で行われる。
【0083】
顔料分散時の分散機は特に限定されないが、好ましくはクレアミックス、超音波分散機、機械的ホモジナイザー、マントンゴーリンや圧力式ホモジナイザー等の加圧分散機、サンドグラインダー、ゲッツマンミルやダイヤモンドファインミル等の媒体型分散機が挙げられる。
【0084】
ここで使用される界面活性剤は、前述の界面活性剤を使用することができる。塩析/融着を行う工程は、樹脂粒子及び着色剤粒子とが存在している水中にアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩等からなる塩析剤を臨界凝集濃度以上の凝集剤として添加し、ついで樹脂粒子のガラス転移点以上に加熱することで塩析を進行させると同時に融着を行う。
【0085】
ここで、塩析剤であるアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩は、アルカリ金属として、リチウム、カリウム、ナトリウム等が挙げられ、アルカリ土類金属として、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムなどが挙げられ、好ましくはカリウム、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウムが挙げられる。また塩を構成するものとしては、塩素塩、臭素塩、沃素塩、炭酸塩、硫酸塩等が挙げられる。
【0086】
本発明の融着を塩析/融着で行う場合、塩析剤を添加した後に放置する時間をできるだけ短くすることが好ましい。この理由として明確では無いが、塩析した後の放置時間によって、粒子の凝集状態が変動し、粒径分布が不安定になったり、融着させたトナーの表面性が変動したりする問題が発生する。この塩析剤を添加する温度は特に限定されない。
【0087】
また、本発明では、樹脂粒子の分散液をできるだけ速やかに昇温し、樹脂粒子のガラス転移温度以上に加熱する方法を使用することが好ましい。この昇温までの時間としては30分未満、好ましくは10分未満である。さらに、昇温を速やかに行う必要があるが、昇温速度としては、1℃/分以上が好ましい。上限としては特に明確では無いが、急速な塩析/融着の進行により粗大粒子の発生を抑制する観点で、15℃/分以下が好ましい。特に好ましい形態としては、塩析/融着をガラス転移温度以上になった時点でも継続して進行させる方法をあげることができる。この方法とすることで、粒子の成長とともに融着が効果的に進行させることができ、最終的なトナーとしての耐久性を向上することができる。
【0088】
ここで、本発明の融着されて得られたトナーの粒径は、好ましくは体積平均粒径で3〜9μmである。これらのトナーの体積平均粒径は、コールターカウンターTA−II、コールターマルチサイザー、SLAD1100(島津製作所社製レーザー回折式粒径測定装置)等を用いて測定することができる。コールターカウンターTA−II及びコールターマルチサイザーではアパーチャー径100μmのアパーチャーを用いて2.0〜40μmの範囲における粒径分布を用いて測定されたものを示す。
【0089】
さらに、トナーとしては、3.0μm以下の微粉トナー量が個数分布で全体の20個数%以下、さらに好ましくは2.0μm以下の微粉トナー量が10個数%以下であるのがよい。この微粉トナー量は大塚電子社製の電気泳動光散乱光度計ELS−800を用いて測定することができる。この範囲に粒径分布を調整するためには、塩析/融着段階での温度制御を狭くすることがよい。具体的にはできるだけすばやく昇温する、すなわち、昇温温度を早くすることである。この条件としては、前述の条件に示したものであり、昇温までの時間としては30分未満、好ましくは10分未満、さらに、昇温速度としては、1〜15℃/分が好ましい。
【0090】
又、融着によって得られたトナーの形状は、下記式で示される形状係数の平均値(平均円形度)が、好ましくは0.930〜0.980、より好ましくは0.940〜0.975である。
【0091】
形状係数=(円相当径から求めた円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)
又、形状係数の分布がシャープであることが好ましく、円形度の標準偏差は0.10以下がよく、下記式で算出されるCV値は20%未満が好ましく、さらに10%未満が好ましい。
【0092】
CV値=(円形度の標準偏差)/(平均円形度)×100
この平均円形度を0.930〜0.980とすることで、トナーが有する形状をある程度不定形化することができ、熱の伝達を効率化することができ、定着性をより向上することができる。すなわち、平均円形度を0.980以下とすることで定着性を向上することができる。また、0.930以上の平均円形度とすることで、粒子の不定形度合いを抑制し、長期に亘る使用時のストレスによる粒子の破砕性を抑制することができる。
【0093】
さらに、形状係数の分布がシャープであることが好ましく、円形度の標準偏差は0.10以下とすることで形状が揃ったトナーとすることができ、トナー間での定着性能差を少なくすることができるため、定着率の向上及びオフセット性の低減による定着装置の汚染防止効果がより発揮される。また、CV値も20%未満とすることで、同様にシャープな形状分布とすることができ、定着性向上効果をより顕著に発揮することができる。
【0094】
なお、上記形状係数の測定方法は限定されるものではないが、例えばトナー粒子を電子顕微鏡で500倍に拡大した写真を撮影し、画像解析装置を使用し、500個のトナーについて円形度を測定し、その算術平均値を求めることで、平均円形度を算出することができる。また、簡便な測定方法としては、FPIA−1000(東亜医用電子株式会社製)により測定することができる。
【0095】
トナーは、着色剤、離型剤以外にトナー用材料として種々の機能を付与することのできる材料を加えてもよい。具体的には荷電制御剤等が挙げられる。これらの成分は前述の塩析/融着段階で樹脂粒子と着色剤粒子と同時に添加し、トナー中に包含する方法、樹脂粒子自体に添加する方法等種々の方法で添加することができる。
【0096】
荷電制御剤も同様に種々の公知のもので、且つ水中に分散することができるものを使用することができる。具体的には、ニグロシン系染料、ナフテン酸または高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級アンモニウム塩化合物、アゾ系金属錯体、サリチル酸金属塩あるいはその金属錯体等が挙げられる。
【0097】
《外添剤》
本発明のトナーには、流動性、帯電性の改良およびクリーニング性の向上などの目的で、いわゆる外添剤を添加して使用することができる。これら外添剤としては特に限定されるものでは無く、種々の無機微粒子、有機微粒子及び滑剤を使用することができる。
【0098】
無機微粒子としては、従来公知のものを使用することができる。具体的には、シリカ、チタン、アルミナ微粒子等が好ましく用いることができる。これら無機微粒子としては疎水性のものが好ましい。具体的には、シリカ微粒子として、例えば日本アエロジル社製の市販品R−805、R−976、R−974、R−972、R−812、R−809、ヘキスト社製のHVK−2150、H−200、キャボット社製の市販品TS−720、TS−530、TS−610、H−5、MS−5等が挙げられる。
【0099】
チタン微粒子としては、例えば、日本アエロジル社製の市販品T−805、T−604、テイカ社製の市販品MT−100S、MT−100B、MT−500BS、MT−600、MT−600SS、JA−1、富士チタン社製の市販品TA−300SI、TA−500、TAF−130、TAF−510、TAF−510T、出光興産社製の市販品IT−S、IT−OA、IT−OB、IT−OC等が挙げられる。
【0100】
アルミナ微粒子としては、例えば、日本アエロジル社製の市販品RFY−C、C−604、石原産業社製の市販品TTO−55等が挙げられる。
【0101】
又、有機微粒子としては数平均一次粒子径が10〜2000nm程度の球形の有機微粒子を使用することができる。このものとしては、スチレンやメチルメタクリレートなどの単独重合体やこれらの共重合体を使用することができる。
【0102】
滑剤には、例えばステアリン酸の亜鉛、アルミニウム、銅、マグネシウム、カルシウム等の塩、オレイン酸の亜鉛、マンガン、鉄、銅、マグネシウム等の塩、パルミチン酸の亜鉛、銅、マグネシウム、カルシウム等の塩、リノール酸の亜鉛、カルシウム等の塩、リシノール酸の亜鉛、カルシウムなどの塩等の高級脂肪酸の金属塩が挙げられる。
【0103】
これら外添剤の添加量は、トナーに対して0.1〜5質量%が好ましい。
外添剤の添加方法としては、タービュラーミキサー、ヘンシエルミキサー、ナウターミキサー、V型混合機などの種々の公知の混合装置を使用することができる。
【0104】
《現像剤》
本発明のトナーは、一成分現像剤でも二成分現像剤として用いてもよい。
【0105】
一成分現像剤として用いる場合は、非磁性或いは磁性の一成分現像剤があげらる。
【0106】
又、キャリアと混合して二成分現像剤として用いることができる。この場合は、キャリアの磁性粒子として、鉄、フェライト、マグネタイト等の金属、それらの金属とアルミニウム、鉛等の金属との合金等の従来から公知の材料を用いることが出来る。特にフェライト粒子が好ましい。上記磁性粒子は、その体積平均粒径としては好ましくは15〜100μm、より好ましくは25〜80μmのものがよい。
【0107】
キャリアの体積平均粒径の測定は、代表的には湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMPATEC)社製)により測定することができる。
【0108】
キャリアは、磁性粒子が更に樹脂により被覆されているもの、あるいは樹脂中に磁性粒子を分散させたいわゆる樹脂分散型キャリアが好ましい。コーティング用の樹脂組成としては、特に限定は無いが、例えば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、エステル系樹脂或いはフッ素含有重合体系樹脂等が用いられる。また、樹脂分散型キャリアを構成するための樹脂としては、特に限定されず公知のものを使用することができ、例えば、スチレン−アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂、フェノール樹脂等を使用することができる。
【0109】
本発明のトナーは、特定の定着器による定着工程を含む画像形成方法及び画像形成装置によって定着される。
【0110】
本発明の画像形成方法及び画像形成装置の一例をまず説明する。
図1は本発明の一実施態様例を示した画像形成装置の概略構成図である。4は感光体であり、本発明における静電潜像形成体の代表例である。アルミニウム製のドラム基体の外周面に感光体層である有機光導電体(OPC)を形成してなるもので、矢印方向に所定の速度で回転する。本実施態様例において、感光体4は外径60mmである。
【0111】
図1において、図示しない原稿読み取り装置にて読み取った情報に基づき、半導体レーザ光源1から露光光が発せられる。これをポリゴンミラー2により、図1の紙面と垂直方向に振り分け、画像の歪みを補正するfθレンズ3を介して、感光体面上に照射され静電潜像を作る。感光体は、あらかじめ帯電器5により一様帯電され、像露光のタイミングにあわせて時計方向に回転を開始している。
【0112】
感光体面上の静電潜像は、現像器6により現像され、形成された現像像はタイミングを合わせて搬送されてきた記録材8に転写器7の作用により転写される。さらに感光体4と記録材8は分離器(分離極)9により分離されるが、トナー現像像は記録材8に転写担持されて、定着器10へと導かれ定着される。
【0113】
感光体面に残留した未転写のトナー等は、クリーニングブレード方式のクリーニング器11にて清掃され、帯電前露光(PCL)12にて残留電荷を除き、次の画像形成のため再び帯電器5により、一様帯電される。
【0114】
尚、記録材は代表的には普通紙であるが、現像後の未定着像を転写可能なものなら、特に限定されず、OHP用のPETベース等も無論含まれる。
【0115】
又、クリーニングブレード13は、厚さ1〜30mm程度のゴム状弾性体を用い、材質としてはウレタンゴムが最もよく用いられる。これは感光体に圧接して用いられるため熱を伝え易く、画像形成動作を行っていない時には感光体から離しておくのが望ましい。
【0116】
近年、感光体上に静電潜像を形成し、この潜像を現像して可視画像を得る電子写真等の分野において、画質の改善、変換、編集等が容易で高品質の画像形成が可能なデジタル方式を採用した画像形成方法の研究開発が盛んになされている。
【0117】
この画像形成方法及び装置に採用されるコンピュータまたは複写原稿からのデジタル画像信号により光変調する走査光学系として、▲1▼レーザ光学系に音響光学変調器を介在させ、当該音響光学変調器により光変調する装置、▲2▼半導体レーザを用い、レーザ強度を直接変調する装置がある。これらの走査光学系から一様に帯電した感光体上にスポット露光してドット状の画像を形成する。
【0118】
前述の走査光学系から照射されるビームは、裾が左右に広がった正規分布状に近似した丸状や楕円状の輝度分布となり、例えばレーザビームの場合、通常、感光体上で主走査方向あるいは副走査方向の一方あるいは両者が20〜100μmという極めて小さい円状あるいは楕円状である。
【0119】
又、上記画像形成装置は、感光体4と、帯電器5、現像器6、クリーニング器11あるいは転写器7等の少なくとも一つを含むプロセスカートリッジを搭載する形態にすることもできる。
【0120】
図2は、本発明において使用する定着器の一例を示す構成断面図である。
本発明の定着器10は、図2に示すように、無端状のベルト20を備えている。このベルト20は、炭素鋼、ステンレス鋼、ニッケル、あるいは耐熱性樹脂等により形成された薄肉の好ましくはシームレスベルトである。表面には耐熱離型層(例えばフッ素系樹脂層)又は耐熱ゴム層(例えばシリコンゴム)を有するのが好ましい。このベルト20の内側には本発明における駆動手段たる駆動ローラ21と加熱手段たる加熱ローラ22が配置されている。
【0121】
駆動ローラ21はモータ23に連結されており、矢印24方向に回転駆動するようにしてある。この駆動ローラ21は、ベルト20を矢印25方向に移動させるために、外周面はスリップの発生しない摩擦係数の大きな材料(例えばシリコーンゴム等)で被覆するのが好ましい。また、所定量のニップ幅を確保する観点から硬度が低い材料(例えばスポンジ)がさらに好ましい。
【0122】
加熱ローラ22は、ベルト20に熱を供給する観点から熱伝導性の高い部材で構成するのが好ましく、例えばアルミニウムや銅で作られたものが好適に用いられる。また、加熱ローラ22はその中央部に熱源であるハロゲンヒータランプ26を備えている。なお、熱源としては抵抗発熱体、電磁誘導加熱装置などを使用してもよい。
【0123】
熱源としてハロゲンヒータランプを用いる場合、ローラ端部からの熱放失を考慮してローラ長をシート通過幅に対して十分長くとることが好ましい。
【0124】
本態様例では温度検出装置27は加熱ローラ22に接触させるともに、加熱ローラ22の外周は摩擦係数の低い材料(例えばフッ素系樹脂)で被覆している。また、温度検出装置27をベルト20の内側に設けたものでは、ベルト20の周囲を流れる空気の移動の影響を受けないという利点がある。なお、サポート28には、ヒータランプ26が暴走したときのプロテクトであるサーモスタットを設けて、加熱ローラ22が異常に高温となったときにはサーモスタットでヒータランプ26の電力供給を遮断するようにしてもよい。
【0125】
定着ベルト20の外側には本発明における加圧部材たる加圧ローラ29が設けてある。この加圧ローラ29は、金属管、金属棒、又はこれらの外周面にシリコーンゴム被覆又はテフロン被覆を有するもので、スプリングにより付勢されて駆動ローラ21にベルト20を介して押圧されている。したがって、駆動ローラ21の回転に基づいてベルト20が矢印25方向に移動すると、加圧ローラ29はベルト20との摩擦によって矢印31方向に回転する。また、加圧ローラ29の側部には温度検出装置32が設けてあり、これにより加圧ローラ29の表面温度が検出されるようになっている。なお、加圧ローラ29の外周面はトナーの離型性に優れた材料で被覆するのが望ましいが、このような離型性に優れた材料は摩擦係数も低いので、加圧ローラ29とベルト20との間にシートが突入したときに加圧ローラ29がベルト20に対して滑ってシートの搬送不良を招来する危険がある。したがって、加圧ローラ29、駆動ローラ21、及びベルト20はそれぞれの非通紙領域(シートが搬送されることのない領域)の長さを長くしたり、加圧ローラ29の端部はトナー離型性の低い材料で被覆して十分な駆動力が加圧ローラ29に伝わるようにするのが好ましい。
【0126】
尚、本発明における支持部材は、上記態様においては駆動ローラ21及び加熱ローラ22等である。
【0127】
ベルト20の上部には、シリコーンゴムとトナーとの離型性をよくするためにオイル塗布ローラ33が設けてあり、駆動ローラ21から加熱ローラ22に向かって移動するベルト部分に圧接し、これによりベルト20に適度のテンションを加えて安定性を図っている。また、オイル塗布ローラ33の表面にはクリーニングパッド34又はクリーニングローラ若しくはオイル供給ローラが接触している。なお、オイル供給ローラを直接ベルトに圧接してもよい。
【0128】
定着器10の基本的な動作を簡単に説明する。この定着器10では、モータ23が駆動すると駆動ローラ21が矢印24方向に回転する。これにより、定着ベルト20は矢印25方向に移動し、加熱ローラ22が矢印35方向に回転すると共に、加圧ローラ29が矢印31方向に従動回転する。ベルト20はまた加熱ローラ22との接触領域(加熱領域36)でヒータランプ26からの熱によって加熱される。そして、矢印37方向からガイド38に沿って搬送される記録材及びこの記録材に保持された未定着トナーは、加熱ローラ22から駆動ローラ21に向かって移動するベルト20で加熱される。そして、ベルト20と加圧ローラ29とのニップ部39でベルト20と接触したトナーがその熱で溶融し、加圧ローラ29と駆動ローラ21との圧接力により記録材に定着される。また、記録材との接触により熱が奪われたベルト20には、温度制御に従って熱が補充される。
【0129】
耐オフセット性および定着性の観点から、ニップ幅としては4〜8mmであることが好ましく、当該ニップの面圧は0.6〜1.5×105Paであることが好ましい。
【0130】
図2に示す如き本発明の定着器による定着条件の一例を示せば、定着温度(加熱ローラの表面温度)が150〜210℃とされ、定着線速が80〜640mm/secとされる。
【0131】
本発明において使用する定着器には、必要に応じて定着部のクリーニング機構を付与してもよいが、シリコーンオイルを供給する方式として、シリコーンオイルを含浸したパッド、ローラ、ウェッブ等で供給し、クリーニングする方法が使用できる。
【0132】
シリコーンオイルとしては耐熱性の高いものが使用され、ポリジメチルシリコーン、ポリフェニルメチルシリコーン、ポリジフェニルシリコーン等が使用される。粘度の低いものは使用時に流出量が大きくなることから、20℃における粘度が1〜100Pa・sのものが好適に使用される。シリコーンオイルの塗布量は、0.1〜10μg/cm2が好ましい。
【0133】
【実施例】
次に、本発明を実施例にて更に説明するが、本発明の構成がこれらの例により限定されるわけではない。
【0134】
(ラテックス調製例1)
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を付けた5000mlのセパラブルフラスコに予めアニオン系活性剤(ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム:SDS)7.08gをイオン交換水(2760g)に溶解させた溶液を添加する。窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しつつ、内温を80℃に昇温させた。一方で例示化合物(19)72.0gをスチレン115.1g、n−ブチルアクリレート42.0g、メタクリル酸10.9gからなるモノマーに加え、80℃に加温し溶解させ、モノマー溶液を作製した。ここで循環経路を有する機械式分散機により上記の加熱溶液を混合分散させ、均一な分散粒子径を有する乳化粒子を作製した。ついで、重合開始剤(過硫酸カリウム:KPS)0.84gをイオン交換水200gに溶解させた溶液を添加し80℃にて3時間加熱、撹拌することでラテックス粒子を作製した。引き続いて更に重合開始剤(KPS)7.73gをイオン交換水240mlに溶解させた溶液を添加し、15分後、80℃でスチレン383.6g、n−ブチルアクリレート140.0g、メタクリル酸36.4g、t−ドデシルメルカプタン13.7gの混合液を126分かけて滴下した。滴下終了後60分加熱撹拌させた後40℃まで冷却しラテックス粒子を得た。
【0135】
このラテックス粒子をラテックス1とする。
(ラテックス調製例2)
ラテックス調製例1において、例示化合物(19)の添加量を60.0gとした他は同様にしてラテックスを得た。これをラテックス2とする。
【0136】
(ラテックス調製例3)
ラテックス調製例1において、例示化合物(19)の添加量を96.0gとした他は同様にしてラテックスを得た。これをラテックス3とする。
【0137】
(ラテックス調製例4)
ラテックス調製例1において、例示化合物(19)の添加量を120.0gとした他は同様にしてラテックスを得た。これをラテックス4とする。
【0138】
(ラテックス調製例5)
ラテックス調製例1において、例示化合物(19)の代わりに例示化合物(18)を使用した他は同様にしてラテックスを得た。これをラテックス5とする。
【0139】
(ラテックス調製例6)
ラテックス調製例1において、例示化合物(19)の代わりに例示化合物(17)を使用した他は同様にしてラテックスを得た。これをラテックス6とする。
【0140】
(ラテックス調製例7)
ラテックス調製例1において、例示化合物(19)の代わりに例示化合物(8)を使用し、添加量を120.0gとした他は同様にしてラテックスを得た。これをラテックス7とする。
【0141】
(ラテックス調製例8)
ラテックス調製例1において、高分子量体製造時(初期の重合時)に添加する過硫酸カリウムの添加量を0.42gとした他は同様にしてラテックスを得た。これをラテックス8とする。
【0142】
(ラテックス調製例9)
ラテックス調製例1において、低分子量体製造時(二段目の重合時)に添加する過硫酸カリウムの添加量を9.276gとした他は同様にしてラテックスを得た。これをラテックス9とする。
【0143】
(ラテックス調製例10)
ラテックス調製例1において、低分子量体製造時(二段目の重合時)に添加するt−ドデsジルメルカプタンの添加量を16.44gとした他は同様にしてラテックスを得た。これをラテックス10とする。
【0144】
(ラテックス調製例11)
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を付けた5000mlのセパラブルフラスコに予めアニオン系活性剤(ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム:SDS)8.4gをイオン交換水(2760g)に溶解させた溶液を添加する。窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しつつ、内温を80℃に昇温させた。一方で例示化合物(19)86.4gをスチレン138.1g、n−ブチルアクリレート50.4g、メタクリル酸13.1gからなるモノマーに加え、80℃に加温し溶解させ、モノマー溶液を作製した。ここで循環経路を有する機械式分散機により上記の加熱溶液を混合分散させ、均一な分散粒子径を有する乳化粒子を作製した。ついで、重合開始剤(過硫酸カリウム:KPS)0.84gをイオン交換水200gに溶解させた溶液を添加し80℃にて3時間加熱、撹拌することでラテックス粒子を作製した。引き続いて更に重合開始剤(KPS)6.0gをイオン交換水240mlに溶解させた溶液を添加し、15分後、80℃でスチレン306.9g、n−ブチルアクリレート112.0g、メタクリル酸29.12g、t−ドデシルメルカプタン10.96gの混合液を120分かけて滴下した。滴下終了後60分加熱撹拌させた後40℃まで冷却しラテックス粒子を得た。
【0145】
このラテックス粒子をラテックス11とする。
(ラテックス調製例12)
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を付けた5000mlのセパラブルフラスコに予めアニオン系活性剤(ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム:SDS)5.6gをイオン交換水(2760g)に溶解させた溶液を添加する。窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しつつ、内温を80℃に昇温させた。一方で例示化合物(19)57.6gをスチレン92.1g、n−ブチルアクリレート33.6g、メタクリル酸8.7gからなるモノマーに加え、80℃に加温し溶解させ、モノマー溶液を作製した。ここで循環経路を有する機械式分散機により上記の加熱溶液を混合分散させ、均一な分散粒子径を有する乳化粒子を作製した。ついで、重合開始剤(過硫酸カリウム:KPS)0.6gをイオン交換水200gに溶解させた溶液を添加し80℃にて3時間加熱、撹拌することで目的とするラテックス粒子を作製した。引き続いて更に重合開始剤(KPS)9.1gをイオン交換水240mlに溶解させた溶液を添加し、15分後、80℃でスチレン498.7g、n−ブチルアクリレート182.0g、メタクリル酸47.3g、t−ドデシルメルカプタン17.8gの混合液を120分かけて滴下した。滴下終了後60分加熱撹拌させた後40℃まで冷却しラテックス粒子を得た。
【0146】
このラテックス粒子をラテックス12とする。
(トナー調製例)
着色粒子1Bkの製造
n−ドデシル硫酸ナトリウム=9.2gをイオン交換水160mlに撹拌溶解する。この液に、撹拌下、リーガル330R(キャボット社製カーボンブラック)20gを徐々に加え、ついで、クレアミックスを用いて分散した。大塚電子社製の電気泳動光散乱光度計ELS−800を用いて、上記分散液の粒径を測定した結果、質量平均径で112nmであった。この分散液を「着色剤分散液1」とする。
【0147】
前述の「ラテックス1」1250gとイオン交換水2000ml及び「着色剤分散液1」を、温度センサー、冷却管、窒素導入装置、攪拌装置を付けた5リットルの四つ口フラスコに入れ撹拌する。30℃に調製した後、この溶液に5mol/lの水酸化ナトリウム水溶液を加え、pHを10.0に調整した。ついで、塩化マグネシウム6水和物52.6gをイオン交換水72mlに溶解した水溶液を攪拌下、30℃にて10分間で添加した。その後、3分間放置した後に、昇温を開始し、液温度90℃まで6分で昇温する(昇温速度=10℃/分)。その状態で粒径をコールターカウンターTA−IIにて測定し、体積平均粒径が6.5μmになった時点で塩化ナトリウム115gをイオン交換水700mlに溶解した水溶液を添加し粒子成長を停止させ、さらに継続して液温度90℃±2℃にて、6時間加熱撹拌し、塩析/融着させる。その後、6℃/minの条件で30℃まで冷却し、塩酸を添加し、pHを2.0に調整し、撹拌を停止した。生成した着色粒子を濾過し、イオン交換水で繰り返し洗浄し、その後、40℃の温風で乾燥し、着色粒子を得た。以上のようにして得られた着色粒子を「着色粒子1Bk」とする。
【0148】
なお、「ラテックス1」を使用し、以下に示すごとくカーボンブラックをその他の着色剤に変更した他は同様にして「着色粒子1Y」〜「着色粒子1C」を得た。これらを着色粒子1群「1Bk/1Y/1M/1C」とする。
【0149】
着色粒子1Y
カーボンブラックの代わりにC.I.ピグメントイエロー185を使用した他は同様にして着色粒子を得た。これを「着色粒子1Y」とする。
【0150】
着色粒子1M
カーボンブラックの代わりにC.I.ピグメントレッド122を使用した他は同様にして着色粒子を得た。これを「着色粒子1M」とする。
【0151】
着色粒子1C
カーボンブラックの代わりにC.I.ピグメントブルー15:3を使用した他は同様にして着色粒子を得た。これを「着色粒子1C」とする。
【0152】
着色粒子2群はラテックス2を使用し、以下ラテックス12まで使用して全体として表1に示すごとく着色粒子1群「1Bk/1Y/1M/1C」〜着色粒子12群「12Bk/12Y/12M/12C」を調製した。
【0153】
【表1】
【0154】
尚、以下に比較用着色粒子製造例を示す。
比較用着色粒子製造例1:懸濁重合法の例
比較用着色粒子1Bk
高速攪拌装置(TKホモミキサー)を備えた4つ口フラスコにイオン交換水710質量部と0.1モル/リットルの燐酸三ナトリウム水溶液450質量部を加え、65℃に加温し、回転数12000rpmの攪拌条件下に1.0モル/リットルの塩化カルシウム水溶液68質量部を徐々に加え、コロイド状燐酸三カルシウムを含む分散液を含む水系分散媒体を調製した。ついで、スチレンモノマー165質量部、n−ブチルアクリレート35質量部にカーボンブラック(リーガル330R)14質量部を加えサンドグラインダーで分散した分散液に例示化合物(19)を60質量部加え、80℃にて溶解させた。この溶液に重合開始剤として、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10質量部を加えたものを前記水系分散媒体中に回転数12000rpmの攪拌条件下で徐々に加え、水中にモノマーを含む溶液を分散させた。ついで、通常の攪拌羽根にTKホモミキサーを交換し、窒素気流下、65℃、200rpm攪拌条件下で10時間重合反応を行った。重合反応終了時に塩酸を加え、分散安定剤である燐酸三カルシウムを除去し、濾過、洗浄乾燥し、着色粒子を調製した。このものを「比較用着色粒子1Bk」とする。
【0155】
比較用着色粒子1Y
カーボンブラックの代わりにC.I.ピグメントイエロー185を使用した他は同様にして着色粒子を得た。これを「比較用着色粒子1Y」とする。
【0156】
比較用着色粒子1M
カーボンブラックの代わりにC.I.ピグメントレッド122を使用した他は同様にして着色粒子を得た。これを「比較用着色粒子1M」とする。
【0157】
比較用着色粒子1C
カーボンブラックの代わりにC.I.ピグメントブルー15:3を使用した他は同様にして着色粒子を得た。これを「比較用着色粒子1C」とする。
【0158】
比較用着色粒子製造例2:粉砕法の例
比較用着色粒子2Bk
スチレンアクリル樹脂 :100質量部
カーボンブラック(リーガル330R): 10質量部
例示化合物(19) : 10質量部
上記組成をヘンシェルミキサーにて乾式混合した後に、二軸押し出し機にて溶融混練し、ついで機械式粉砕機で粉砕し、気流分級機で分級し、着色粒子を得た。このものを「比較用着色粒子2Bk」とする。
【0159】
比較用着色粒子2Y
カーボンブラックの代わりにC.I.ピグメントイエロー185を使用した他は同様にして着色粒子を得た。これを「比較用着色粒子2Y」とする。
【0160】
比較用着色粒子2M
カーボンブラックの代わりにC.I.ピグメントレッド122を使用した他は同様にして着色粒子を得た。これを「比較用着色粒子2M」とする。
【0161】
比較用着色粒子2C
カーボンブラックの代わりにC.I.ピグメントブルー15:3を使用した他は同様にして着色粒子を得た。これを「比較用着色粒子2C」とする。
【0162】
これら着色粒子の円形度、その標準偏差およびCV値と体積平均粒径等を下記一覧表に示す。
【0163】
【表2】
【0164】
【表3】
【0165】
上記円形度はFPIA−1000を使用し、試料分析量=0.3μl、検出粒子数1500〜5000個の条件で測定したものである。
【0166】
ついで上記着色粒子1群「着色粒子1Bk/1Y/1M/1C」〜着色粒子12群「着色粒子12Bk/12Y/12M/12C」にそれぞれ疎水性シリカ(数平均一次粒子径=12nm、疎水化度=68)を1質量%及び疎水性酸化チタン(数平均一次粒子径=20nm、疎水化度=63)添加し、ヘンシェルミキサーにより混合してトナーを得た。
【0167】
これらをトナー1群「トナー1Bk/1Y/1M/1C」〜トナー12群「トナー12Bk/12Y/12M/12C」とする。又、同様にして比較トナー1群「比較トナー1Bk/1Y/1M/1C」と比較トナー2群「比較トナー2Bk/2Y/2M/2C」を作製した。
【0168】
なお、形状及び粒径等の物性に関しては着色粒子或いはトナーのいずれを測定しても、その測定値に実質的な差異は無い。
【0169】
又、下記に各着色粒子群の結着樹脂の分子量及び分子量分布を示す。
【0170】
【表4】
【0171】
上記トナーの各々に対してシリコーン樹脂を被覆した体積平均粒径60μmのフェライトキャリアを混合し、トナー濃度が6%の現像剤を調製した。これらをトナーに対応して、現像剤1群「現像剤1Bk/1Y/1M/1C」〜現像剤12群「現像剤12Bk/12Y/12M/12C」及び比較現像剤1群「比較現像剤1Bk/1Y/1M/1C」と比較現像剤2群「比較現像剤2Bk/2Y/2M/2C」を作製した。
【0172】
実施例1〜12と比較例1及び2
上記現像剤1群〜現像剤12群と比較現像剤1及び2群を装填した下記のデジタルカラー複写機を用い、定着器の構成を後記する構成に変更して実写評価を実施した。尚、これらを実施例1〜12、比較例1、2とする。
【0173】
図3は、カラー電子写真画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
カラー電子写真画像形成装置の本体内には第1、第2、第3及び第4画像形成部Pa、Pb、Pc及びPdが並列設置される。各画像形成部は同様の構成とされ、各々異なった色の可視像(トナー像)を形成する。
【0174】
画像形成部Pa、Pb、Pc及びPdは、それぞれ専用の静電潜像担持体(電子写真感光体ドラム)la、lb、lc及びldを具備する。各画像形成部Pa、Pb、Pc及びPdにて形成された電子写真感光体ドラム(感光体ドラムと略すことがある)la、lb、lc及びld上の画像は、各画像形成部に隣接して移動する記録材担持体18上に担持し搬送される記録材上に転写される。更に、記録材上の画像は、定着部(定着器)10にて加熱及び加圧して定着され、記録材はトレイ61へと排出される。
【0175】
次に、各画像形成部における潜像形成部について説明する。感光体ドラムla、lb、lc、ldの外周には、各々除電露光ランプ2la、2lb、2lc、2ld、ドラム帯電器2a、2b、2c、2d、像露光手段としてのレーザビーム露光装置17、電位センサー22a、22b、22c、22dが設けられている。除電露光ランプ2la、2lb、2lc、2ldにより除電された感光体ドラムla、lb、lc、ldは、ドラム帯電器2a、2b、2c、2dにより一様に帯電され、次いで、レーザビーム露光装置17により露光されることにより、感光体ドラムla、lb、lc、ldの上には、画像信号に応じた色分解された静電潜像が形成される。本発明の画像形成装置は、像露光手段としては、上述のレーザビーム露光装置17の他に、LEDアレー露光装置などのように、基本画像単位(画素)においてオフ以外の光量レベルが複数の光を照射可能な、周知の多値露光手段を好適に採用し得る。
【0176】
前記感光体ドラム上の静電潜像は、現像手段にて現像され可視像とされる。つまり、現像手段は、それぞれシアン色、マゼンタ色、イエロー色、ブラック色の現像剤、例えばトナーとキャリアを有した二成分現像剤が所定量充填された現像器3a、3b、3c、3dを備えており、上記感光体ドラムla、lb、lc、ldに形成された静電潜像を現像し、可視画像(トナー像)とする。
【0177】
次に、転写部について説明する。記録材カセット60中に保持された記録材は、レジストローラを経て記録材担持体18へと送給される。
【0178】
この記録材担持体18が回転し始めると、記録材がレジストローラから記録材担持体18上へと搬送される。このとき画像書き出し信号がONとなり、適正なタイミングにより第1の電子写真感光体ドラムla上に画像形成を行う。
【0179】
第1の電子写真感光体ドラムlaの下方には、転写帯電器4a及び転写押圧部材41aが設けていて、転写押圧部材4laにて感光体ドラムの方へと均一な押力を付与し、且つ、転写帯電器4aが電界を付与することにより感光体ドラムla上のトナー像を記録材上へと転写させる。このとき、記録材は、記録材担持体18上に静電吸着力で保持され、第2の画像形成部Pbへと記録材は搬送され、次の転写が行なわれる。以下、上記と同様な方法により第3、第4の画像形成部Pc、Pdによって形成されたトナー像が転写された記録材は、分離帯電器(分離極)9によって除電され、静電吸着力の減衰によって記録材担持体18から離脱し、定着部(定着器)10へと搬送される。
【0180】
図3においては、定着部10は、加熱ローラ71、加圧ローラ72、ローラ71、72をそれぞれクリーニングする耐熱性クリーニング部材73、74、各ローラ71、72を加熱するヒータ75、76、ジメチルシリコーンなどの離型剤オイルを定着ローラ71に塗布するオイル塗布ローラ77、そのオイルを供給するためのオイル溜め78、定着温度制御用のサーミスタ79から構成されている。
【0181】
これを図2に示すごとき接触加熱方式の定着器と交換した。
すなわち、定着用無端状ベルトとして直径55mmの基材にNiを使用し、表面にシリコーンゴムを1mmの厚みで被覆したエンドレスベルト用いた。ベルト内部には駆動ローラ(21)と加熱ローラ(22)が配置されており、(21)は直径20mmの低硬度シリコーンゴムスポンジローラであり、(22)は直径20mmのPFAコーティングされたアルミ芯金の内部に固定配置された加熱用ヒーターを内蔵したローラである。加圧ローラ(29)は直径20mmでありPFAチューブをかぶせたシリコーンゴム被覆された鉄芯金のローラである。定着のニップ幅は5mmとした。無端状ベルトは、記録材に非接触状態でニップ部に近づく構成となっており、その開口部での高さを5mmとしてある。この構成とすることで、搬送されてきた記録材上に存在するトナーが徐徐に予熱され、定着ニップへ搬送される。定着温度はベルトの表面温度で制御し、175℃の設定温度とした。なお、無端状ベルトにはシリコーンオイル塗布機構を設置してあり、シリコンーオイルの塗布量は、0.8μg/cm2とした。
【0182】
比較例3
現像剤として現像剤1群を用い、下記する通常のローラタイプの加熱定着装置と組み合わせた以外は、実施例1と同様にして行った。
【0183】
比較例4
現像剤として現像剤2群を用い、下記する通常のローラタイプの加熱定着装置と組み合わせた以外は、実施例1と同様にして行った。
【0184】
比較例5
現像剤として比較現像剤1群を用い、下記する通常のローラタイプの加熱定着装置と組み合わせた以外は、実施例1と同様にして行った。
【0185】
比較例3、4及び5において、図3に示す複写機を用い、ローラタイプの加熱定着装置に戻して用いた。
【0186】
具体的構成は下記の如くである。
表面をスポンジ状シリコーンゴム(アスカーC硬度=30:厚み8mm)で被覆した内径30mmで全幅が310mmの、ヒーターを中央部に内蔵した円柱状の厚み1.0mmのアルミ合金を加熱ローラ(上ローラ)として有し、表面が同様にスポンジ状シリコーンゴム(アスカーC硬度=30:厚み2mm)で構成された内径40mmの肉厚2.0mmの鉄芯金を有する加圧ローラ(下ローラ)を有している。ニップ幅は5.8mmとした。この定着器を使用して、印字の線速を180mm/secに設定した。ニップ幅は6.6mmである。なお、加熱ローラは表面をPFAのチューブ(50μm)で被覆してある。
【0187】
また、定着器のクリーニング機構としてポリジフェニルシリコーン(20℃の粘度が10Pa・sのもの)を含浸したウェッブ方式の供給方式を使用した。
【0188】
定着の温度は上ロールの表面温度で制御し、175℃の設定温度とした。なお、シリコーンオイルの塗布量は、0.6mg/A4とした。
〔特性評価〕
上記評価において、フルカラー画像(画素率=50%)の画像を形成し、グリーンの二次色のクロマを評価した。測定器は「マクベスカラーアイ」を使用し、光源視野ASTM−D65 2°、SCEモードで評価した。この値は高い方がよく、60以上あることが実用上望ましい。また、画像上の標準光沢度を測定した。画像は初期で比較した。
【0189】
【表5】
【0190】
定着性の評価は、定着後の反射濃度が紙の反射濃度を「0」とした相対反射濃度で1.3となるベタ黒画像を使用し、定着率を測定して比較した。
【0191】
定着率は、定着画像を「サラシ布」を巻いた1kgのおもりで擦り、その前後の画像濃度変化を百分率で算出したものである。
【0192】
定着率(%)=(擦り後の画像濃度)/(擦り前の画像濃度)×100
【0193】
【表6】
【0194】
表5及び6に記載された結果から明らかな如く、本発明内のものは何れの特性も実用範囲内にあるのに対し、本発明外のものは少なくとも何れかの特性に問題があり実用上不十分な特性しか得られないことがわかる。
【0195】
【発明の効果】
本発明により、小粒径トナーを使用した場合に、高い定着性を有し、オフセット問題を起こさず、画像欠陥を発生することのない、高画質な画像を形成することのできる画像形成方法と画像形成装置を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成方法及び画像形成装置の一例を示す概略構成図。
【図2】本発明の定着器の一例を示す構成断面図。
【図3】カラー電子写真画像形成装置の一例を示す概略構成図。
【符号の説明】
1 半導体レーザ光源
2 ポリゴンミラー
3 fθレンズ
4 静電潜像形成体(感光体)
5 帯電器
6 現像器
7 転写器
8 記録材
9 分離極
10 定着器
20 無端状のベルト
21 駆動手段(駆動ローラ)
22 加熱手段(加熱ローラ)
29 加圧部材(加圧ローラ)
Claims (2)
- 静電潜像形成体上に形成された潜像を、少なくとも結着樹脂と着色剤と離型剤とを含有してなる体積平均粒径が3〜9μmのトナーを含む現像剤で現像し、可視化された像を記録材上に転写し、該像を記録材上に加熱定着する工程を経る画像形成方法において、該定着する工程が、複数の支持部材と、これらの支持部材に支持された無端状のベルトと、該ベルトの外周部に圧接される加圧部材と、上記ベルトを所定の方向に回転移動させる駆動手段と、上記ベルトを加熱する手段とを用い、加圧部材とベルトとのニップ部に未定着の像を担持する記録材を搬送する前に、該記録材に保持された未定着トナーは、加熱されたベルトにより予備的に加熱される構成とし、さらに前記トナーが、モノマー中に下記化学構造を有する離型剤を溶解させたものを水中に分散し、重合させた分散液に、さらにラジカル重合性単量体を加えて重合させて得られた、離型剤を内包させた樹脂粒子と着色剤とを塩析/融着させて得られ、且つ、その平均円形度が0.930〜0.980であり、円形度の標準偏差が0.10以下であることを特徴とする画像形成方法。
R 1 −(OCO−R 2 ) n
(nは、2〜4の整数であり、R 1 、R 2 は置換基を有しても良い炭化水素基を示し、R 1 は炭素数は1〜40の炭化水素基、R 2 は炭素数16〜30の炭化水素基である。) - 静電潜像形成体上に形成された潜像を、少なくとも結着樹脂と着色剤と離型剤とを含有してなる体積平均粒径が3〜9μmのトナーを含む現像剤で現像し、可視化された像を記録材上に転写し、該像を記録材上に加熱定着する工程を有する画像形成装置において、定着器が、複数の支持部材と、これらの支持部材に支持された無端状のベルトと、該ベルトの外周部に圧接される加圧部材と、上記ベルトを所定の方向に回転移動させる駆動手段と、上記ベルトを加熱する手段とを備え、加圧部材とベルトとのニップ部に未定着の像を担持する記録材を搬送する前に、該記録材に保持された未定着トナーは、加熱されたベルトにより予備的に加熱される構成とし、さらに前記トナーが、モノマー中に下記化学構造を有する離型剤を溶解させたものを水中に分散し、重合させた分散液に、さらにラジカル重合性単量体を加えて重合させて得られた、結着樹脂中に下記化学構造を有する離型剤を内包させた樹脂粒子と着色剤とを塩析/融着させて得られ、且つ、その平均円形度が0.930〜0.980であり、円形度の標準偏差が0.10以下であることを特徴とする画像形成装置。
R 1 −(OCO−R 2 ) n
(nは、2〜4の整数であり、R 1 、R 2 は置換基を有しても良い炭化水素基を示し、R 1 は炭素数は1〜40の炭化水素基、R 2 は炭素数16〜30の炭化水素基である。)
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