[go: up one dir, main page]

JP2002040711A - トナーとそれを用いた画像形成方法 - Google Patents

トナーとそれを用いた画像形成方法

Info

Publication number
JP2002040711A
JP2002040711A JP2000218981A JP2000218981A JP2002040711A JP 2002040711 A JP2002040711 A JP 2002040711A JP 2000218981 A JP2000218981 A JP 2000218981A JP 2000218981 A JP2000218981 A JP 2000218981A JP 2002040711 A JP2002040711 A JP 2002040711A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
particles
resin particles
resin
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000218981A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Hayashi
健司 林
Mikio Kamiyama
幹夫 神山
Hiroshi Yamazaki
弘 山崎
Hideaki Morita
英明 森田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2000218981A priority Critical patent/JP2002040711A/ja
Publication of JP2002040711A publication Critical patent/JP2002040711A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、定着性に優れ、熱定着時の
臭気の発生を押さえた小粒径の重合法トナーを提供する
ことである。 【解決手段】 少なくとも樹脂粒子と着色剤とを塩析/
融着させてなるトナーにおいて、該トナーが体積平均粒
径3〜8μmで、かつ下記式1で表される形状係数の平
均値が0.930〜0.980であり、該樹脂粒子が連
鎖移動剤として四臭化炭素を用いた乳化重合法あるいは
ミニエマルジョン重合法で得られたものであることを特
徴とするトナー。 式1 形状係数=円相当径から求めた円の周囲長/粒子投影の周囲長

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真用のトナ
ーとそれを用いた画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、複写機、プリンタ、ファクシミリ
等の画像形成技術の発達は著しく、その中で最も多く用
いられているのは、電子写真方式に代表される静電画像
形成方法に属するものである。
【0003】その理由は、電子写真方式等の静電画像形
成方法は、高画質画像を高速で得られること、モノクロ
だけでなくカラー画像形成も可能なこと、長期間の使用
にも耐える耐久性、安定性を有していることによるもの
である。しかし、パーソナルコンピュータ等関連技術の
性能向上に伴い、要求される性能レベルは年々高くな
り、その要求を満たすためにはさらなる改良、性能アッ
プが必要になってきている。
【0004】この電子写真方式では、形成されたトナー
画像を紙等の記録材(画像支持体)表面に定着すること
が必要である。この定着方法として、圧力による定着や
熱による定着が知られている。圧力による定着方式で
は、紙等に対する接着性を向上することが困難であるた
め、省エネルギー定着方式としては有用であるものの、
実用性に乏しく、現在では熱によりトナーを溶融させる
ことで定着させる、いわゆる熱溶融定着方式が広く用い
られている。熱溶融定着方式には、大きく分けて非接触
定着であるフラッシュ定着方式と、接触定着である熱ロ
ールおよび熱ベルト定着方式とがある。熱ロールおよび
熱ベルト定着方式は、トナー像に伝熱部材を接触させる
ことでトナーを溶融させるので高い熱効率が期待できる
ことから、高速に画像を出力する電子写真複写機プリン
タ等に有効であるが、伝熱部材が溶融したトナー像に直
接接触するため、トナー像の一部が伝熱部材に付着、転
移し、次の定着シートに再転移して画像を汚染するとい
う、いわゆるオフセット現象を生じやすいという欠点を
有している。
【0005】一方、定着性の観点からは、トナーで用い
る樹脂の分子量分布を制御することが必要とされてい
る。例えば、高温オフセットを抑制するためには、高温
時の弾性率を向上することが必要であり、そのためには
高分子量成分を増加することが好ましい。あるいは、紙
等の画像形成支持体への接着性を向上するためには、低
分子量成分を増加することが好ましい。このように相反
する機能を単一の樹脂で満足するためには、分子量分布
を拡大することが必要とされている。
【0006】また、トナーには、高画質の観点から小粒
径化が望まれている。小粒径トナーを製造する方法とし
て、近年、重合法を用いたトナーの考案がなされてい
る。この重合法トナーには、樹脂粒子と必要に応じて着
色剤粒子とを会合あるいは塩析/融着させて不定形のト
ナーを調製する方法や、ラジカル重合性モノマーと着色
剤とを分散し、ついで、水系媒体などに所望のトナー粒
径になるように液滴分散し、懸濁重合する方法がある。
【0007】いずれの方法で調製した樹脂においても、
前述のように定着性を向上するためには分子量分布を制
御することが必要となる。分子量分布を制御するための
方法の一つとして、連鎖移動剤を使用して低分子量化を
図る方法が知られており、好適な連鎖移動剤としてメル
カプタン系、特にドデシルメルカプタンが広く使用され
ている。しかしながら、このメルカプタン系化合物は特
有の臭気を有しており、特に熱定着時に残存する上記連
鎖移動剤が揮発し、臭気が発生する問題を引き起こす。
この臭気の問題は、樹脂と着色剤とを溶融混練、粉砕し
てなるいわゆる粉砕法トナーでは特に問題視されていな
かったが、重合法を用いたトナーにおいては、極めて大
きな問題であり、早急な改良が要望されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題を
鑑みなされたものであり、その第1の目的は、重合法ト
ナーにおいて、熱定着時の臭気の発生を押さえた小粒径
トナーを提供することであり、第2の目的は小粒径で定
着性に優れたトナーを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の構成により達成された。
【0010】1.少なくとも樹脂粒子と着色剤とを塩析
/融着させてなるトナーにおいて、体積平均粒径3〜8
μmで、かつ前記式1で表される形状係数の平均値が
0.930〜0.980であり、該樹脂粒子が連鎖移動
剤として四臭化炭素を用いた乳化重合法あるいはミニエ
マルジョン重合法で得られたものであることを特徴とす
るトナー。
【0011】2.少なくとも樹脂粒子と着色剤とを塩析
/融着させてなるトナーにより形成された画像支持体上
のトナー像を熱定着する画像形成方法において、該トナ
ーが体積平均粒径3〜8μmで、かつ前記式1で表され
る形状係数の平均値が0.930〜0.980であり、
該樹脂粒子が連鎖移動剤として四臭化炭素を用いた乳化
重合法あるいはミニエマルジョン重合法で得られたもの
であることを特徴とする画像形成方法。
【0012】本発明者らは、上記課題に対し鋭意検討し
た結果、トナーの混練法と重合法での本質的な製造法の
違いを解明することにより、本発明の完成に至った次第
である。すなわち、いわゆる粉砕法トナーでは、樹脂と
着色剤とを溶融混練した後、粉砕、分級することでトナ
ー化される。この工程では、樹脂を溶融温度以上に加熱
すると同時に、二軸押し出し機等の混練装置により大き
なシェアをかけている。この結果、樹脂の分子鎖の切断
が発生し、所望の定着特性以上の効果が得られている。
また、樹脂中に存在している連鎖移動剤は混練時の熱で
気化し、最終的なトナー中には殆ど単体では存在するこ
とができなくなっている。一方、いわゆる重合法トナー
では、この溶融混練工程を経ることがなく、ラジカル重
合法で調製される場合には、最大でも水の沸点である1
00℃程度までの加熱にとどまっている。その結果、微
量の連鎖移動剤が残存し、定着時の温度で気化し、臭気
の問題を引き起こしているものと推定された。本発明に
おいては、連鎖移動剤自体として臭気の少ないものを使
用することが、重合法トナーにおいては必須であること
を見出した。
【0013】〔樹脂粒子、トナー〕本発明においては、
樹脂粒子と着色剤とを塩析/融着させてなるトナーにお
いて、該トナーが体積平均粒径3〜8μmで、かつ前記
式1で表される形状係数の平均値が0.930〜0.9
80であり、該樹脂粒子が連鎖移動剤として四臭化炭素
を用いた乳化重合法あるいはミニエマルジョン重合法で
得られたものであることが特徴である。
【0014】はじめに、本発明の樹脂粒子及びトナーに
ついて説明する。水系媒体中で樹脂粒子を融着させる方
法として、例えば特開昭63−186253号公報、同
63−282749号公報、特開平7−146583号
公報等に記載されている方法や、樹脂粒子を塩析/融着
させて形成する方法等をあげることができる。本発明の
トナーの製造に用いる離型剤を内包した樹脂粒子は、質
量平均粒径50〜2000nmが好ましく、これらの樹
脂粒子の製造法としては、一般に乳化重合法、懸濁重合
法、分散重合法、沈殿重合法、界面重合法、合成後の樹
脂粒子粉砕微粉等を用いることが可能であるが、本発明
においては、乳化重合法またはミニエマルジョン重合法
により得られる樹脂粒子であることが特徴であり、特に
好ましくはミニエマルジョン重合法である。
【0015】本発明でいう乳化重合法とは、モノマーを
臨界ミセル形成濃度(以降、CMCと略す)以上の濃度
の乳化剤(界面活性剤とも言う)の存在下で、ホモジナ
イザー等の機械的分散手段により乳化し、ついで主に水
溶性の重合開始剤を添加し、重合して樹脂微粒子を形成
し、次いで会合により所望のサイズの樹脂粒子を製造す
る方法である。また、ミニエマルジョン重合法とは、乳
化重合法の1形態であり、CMC以下の乳化剤濃度で乳
化する方法である。この時に用いる重合開始剤は、水溶
性、油溶性の何れでも良く、例えば、油溶性の重合開始
剤や機能性化合物を重合性モノマーと共存させ、CMC
以下の濃度の乳化剤の存在下で分散及び重合を行う方法
である。この場合、次工程の会合工程は、用いても省略
しても何れでも良い。この方法を用いることにより、モ
ノマー粒子内での機能性添加剤等の分子拡散が抑制さ
れ、モノマー油滴内でのみ重合が進行するため、微粒子
でかつ、所望の添加物がモノマー粒子内に確実に含有さ
れた樹脂粒子を得ることができ、特に好ましい。
【0016】具体的には、上記各重合法において、連鎖
移動剤及び必要に応じて離型剤を溶解したモノマー溶液
を水系媒体中に分散し、ついで各重合法により連鎖移動
剤により分子量調整が行われ、必要に応じて離型剤が内
包された樹脂粒子を調製する工程、前記樹脂粒子分散液
を用いて水系媒体中で樹脂粒子を融着させる工程、得ら
れた粒子を水系媒体中より濾過し、界面活性剤などを除
去する洗浄工程、得られた粒子を乾燥させる工程、さら
に乾燥させて得られた粒子に外添剤などを添加する外添
剤添加工程などから構成される。ここで、樹脂粒子とし
ては、着色された粒子であってもよい。また、非着色粒
子を樹脂粒子として使用することもできる、この場合に
は、樹脂粒子の分散液に着色剤粒子分散液などを添加し
た後に水系媒体中で融着させることで着色粒子とするこ
とができる。
【0017】特に、融着の方法としては、重合工程によ
って生成された樹脂粒子を用いて塩析/融着する方法を
用いることが、本発明の一つの特徴である。また、非着
色の樹脂粒子を使用した場合には、樹脂粒子と着色剤粒
子を水系媒体中で塩析/融着させることができる。
【0018】なお、ここで水系媒体とは主成分として水
からなるもので、水の含有量が50質量%以上であるも
のを示す。水以外のものとしては、水に溶解する有機溶
媒を挙げることができ、例えば、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、メチル
エチルケトン、テトラヒドロフランなどをあげることが
できる。好ましくは樹脂を溶解しない有機溶媒である、
メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノー
ルのようなアルコール系有機溶媒が特に好ましい。
【0019】上記乳化分散を行うための分散機として
は、特に限定されるものでは無いが、例えば、クレアミ
ックス、超音波分散機、機械式ホモジナイザー、マント
ンゴーリンや圧力式ホモジナイザー等をあげることがで
きる。
【0020】着色剤自体は、表面改質して使用してもよ
い。着色剤の表面改質方法は、溶媒中に着色剤を分散
し、その中に表面改質剤を添加した後昇温し反応を行
う。反応終了後、ろ過し、同一の溶媒で洗浄、ろ過を繰
り返し乾燥させ、表面改質剤で処理された顔料を得る。
着色剤粒子は、着色剤を水系媒体中に分散して調製され
る方法がある。この分散は、水中で界面活性剤濃度を臨
界ミセル濃度(CMC)以上にした状態で行われる。
【0021】顔料分散に用いる分散機は、特に限定され
ないが、好ましくはクレアミックス、超音波分散機、機
械的ホモジナイザー、マントンゴーリンや圧力式ホモジ
ナイザー等の加圧分散機、サンドグラインダー、ゲッツ
マンミルやダイヤモンドファインミル等の媒体型分散機
が挙げられる。
【0022】ここで使用される界面活性剤は、前述の界
面活性剤を使用することができる。塩析/融着を行う工
程は、樹脂粒子及び着色剤粒子とが存在している水中に
アルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩等からなる塩析剤
を臨界凝集濃度以上の凝集剤として添加し、ついで樹脂
粒子のガラス転移点以上に加熱することで塩析を進行さ
せると同時に融着を行う工程である。
【0023】ここで、塩析剤であるアルカリ金属塩及び
アルカリ土類金属塩は、アルカリ金属として、リチウ
ム、カリウム、ナトリウム等が挙げられ、アルカリ土類
金属として、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウ
ム、バリウムなどが挙げられ、好ましくはカリウム、ナ
トリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウムが挙げ
られる。また塩を構成するものとしては、塩素塩、臭素
塩、沃素塩、炭酸塩、硫酸塩等が挙げられる。
【0024】本発明の融着を塩析/融着で行う場合、塩
析剤を添加した後に放置する時間をできるだけ短くする
ことが好ましい。この理由として明確では無いが、塩析
した後の放置時間によって、粒子の凝集状態が変動し、
粒径分布が不安定になったり、融着させたトナーの表面
性が変動したりする問題が発生する。この塩析剤を添加
する温度は、特に限定されない。
【0025】また本発明では、樹脂粒子の分散液をでき
るだけ速やかに昇温し、樹脂粒子のガラス転移温度以上
に加熱する方法を使用することが好ましい。この昇温ま
での時間としては、30分未満、好ましくは10分未満
である。さらに、昇温を速やかに行う必要があるが、昇
温速度としては、1℃/分以上が好ましい。上限として
は特に明確では無いが、急速な塩析/融着の進行により
粗大粒子の発生を抑制する観点で、15℃/分以下が好
ましい。特に好ましい形態としては、塩析/融着をガラ
ス転移温度以上になった時点でも継続して進行させる方
法をあげることができる。この方法を用いることによ
り、粒子の成長とともに融着を効果的に進行させること
ができ、最終的なトナーとしての耐久性を向上すること
ができる。
【0026】ここで、本発明の融着されて得られたトナ
ーの粒径は、体積平均粒径で3〜8μmであることが本
発明の特徴の一つである。これらのトナーの体積平均粒
径は、コールターカウンターTA−II、コールターマル
チサイザー(以上、コールター社製)、SLAD110
0(島津製作所社製レーザー回折式粒径測定装置)等を
用いて測定することができる。コールターカウンターT
A−II及びコールターマルチサイザーでは、アパーチャ
ー径として100μmのアパーチャーを用いて、2.0
〜40μmの範囲における粒径分布を測定し、求めるこ
とができる。
【0027】さらに、トナーとしては、3.0μm以下
の微粉トナー量が個数分布で全体の20個数%以下、さ
らに好ましくは2.0μm以下の微粉トナー量が10個
数%以下であることが好ましい。この微粉トナー量は、
大塚電子社製の電気泳動光散乱光度計ELS−800を
用いて測定することができる。この範囲に粒径分布を調
整するためには、塩析/融着段階での温度制御を狭くす
ることが好ましい。具体的には、できるだけすばやく昇
温する、すなわち、昇温温度を早くすることである。
【0028】また、融着によって得られたトナーの形状
は、前記式1で示される形状係数の平均値(平均円形
度)が0.930〜0.980であることが本発明の特
徴の一つであり、好ましくは0.940〜0.975で
ある。
【0029】また、トナーの形状係数の分布がシャープ
であることが好ましく、円形度の標準偏差は、0.10
以下がよく、また下記式で算出されるCV値が20%未
満が好ましく、さらに10%未満が好ましい。
【0030】CV値(%)=(円形度の標準偏差/平均
円形度)×100 この平均円形度を0.930〜0.980とすること
で、トナーが有する形状をある程度不定形化することが
でき、熱の伝達を効率化することができ、この結果とし
て定着性をより向上することができる。すなわち、平均
円形度を0.980以下とすることで、定着性を向上す
ることができる。また、0.930以上の平均円形度と
することで、粒子の不定形度合いを抑制し、長期に渡る
使用時のストレスによる粒子の破砕性を抑制することが
できる。
【0031】さらに、形状係数の分布がシャープである
ことが好ましく、円形度の標準偏差は0.10以下とす
ることで形状が揃ったトナーとすることができ、トナー
間での定着性能差を少なくすることができるため、定着
率の向上及びオフセット性の低減による定着装置の汚染
防止の効果がより発揮される。また、CV値も20%未
満とすることで、同様にシャープな形状分布とすること
ができ、定着性向上効果をより顕著に発揮することがで
きる。
【0032】なお、上述の形状係数の測定方法は、限定
されるものではないが、例えば、トナー粒子を電子顕微
鏡で500倍に拡大した写真を撮影し、画像解析装置を
使用し、500個のトナーについて形状係数(円形度)
を測定し、その算術平均値を求めることで、形状係数の
平均値(平均円形度)を算出することができる。また、
簡便な測定方法としては、FPIA−1000(東亜医
用電子株式会社製)により測定することができる。
【0033】〔荷電制御剤〕トナーは、着色剤、離型剤
以外にトナー用材料として種々の機能を付与することの
できる材料を添加することができる。具体的には、荷電
制御剤等が挙げられる。これらの成分は前述の塩析/融
着段階で樹脂粒子と着色剤粒子と同時に添加し、トナー
中に包含する方法、樹脂粒子自体に添加する方法等種々
の方法で添加することができる。
【0034】荷電制御剤は、種々の公知のもので、且つ
水中に分散することができるものを使用することができ
る。具体的には、ニグロシン系染料、ナフテン酸または
高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級ア
ンモニウム塩化合物、アゾ系金属錯体、サリチル酸金属
塩あるいはその金属錯体等が挙げられる。
【0035】〔連鎖移動剤〕本発明の樹脂粒子では、連
鎖移動剤として四臭化炭素を用いて乳化重合あるいはミ
ニエマルジョン重合により調製することが特徴である。
【0036】連鎖移動剤は、樹脂粒子の分子量を調整す
ることを目的として、一般的に用いられており、連鎖移
動剤としては、従来は、例えば、オクチルメルカプタ
ン、ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカ
プタン等のメルカプタンが使用されるいるが、本発明に
おいては、四臭化炭素を用いることが特徴である。
【0037】連鎖移動剤として四臭化炭素を用いること
により、連鎖移動剤がトナー中に均一に存在し、四臭化
炭素自身が、沸点が190℃であり、融点が80℃と高
く、固体可塑剤としての機能を発揮することから、定着
性の向上を図ることができる。該トナーは、トナー製造
時から表面に凹凸がある形状を有しており、さらに、水
系媒体中で融着するため、粒子間の形状や表面性に差が
でることも少なく、結果として表面性が均一となりやす
いためにトナー間での定着性に差異を生じにくく、定着
性も良好に保つことができる。また、トナーが上記のよ
うな構造を有することにより、表面からの揮発成分の飛
散がしやすくなり、この結果より臭気に対する制限が厳
しくなり、この様な状況において、本発明の四臭化炭素
を用いることは、極めて有効である。本発明における四
臭化炭素の使用量は、樹脂粒子当たり0.01〜5質量
%が好ましい。
【0038】〔離型剤〕本発明に使用されるトナーは、
離型剤を内包した樹脂粒子を水系媒体中に於いて融着さ
せたトナーであることが好ましい。この様に樹脂粒子中
に離型剤を内包させた樹脂粒子を着色剤粒子と水系媒体
中で塩析/融着させることで、微細に離型剤が分散され
たトナーを得ることができる。
【0039】離型剤としては、下記式で表される化合物
を用いることが好ましい。 R1−(OCO−R2n 式中、nは1〜4の整数、好ましくは2〜4、さらに好
ましくは3〜4、特に好ましくは4である。R1、R
2は、各々置換基を有しても良い炭化水素基を示す。R1
は、炭素数1〜40、好ましくは1〜20、さらに好ま
しくは2〜5がよい。R2は、炭素数1〜40、好まし
くは16〜30、さらに好ましくは18〜26がよい。
【0040】次に代表的な化合物の例を以下に示す。
【0041】
【化1】
【0042】
【化2】
【0043】上記化合物の添加量は、トナー全体に対し
1〜30質量%、好ましくは2〜20質量%、さらに好
ましくは3〜15質量%である。
【0044】本発明のトナーでは、ミニエマルジョン重
合法により樹脂粒子中に上記離型剤を内包させ、着色粒
子とともに塩析、融着させて調製することが好ましい。
【0045】次いで、上記説明した以外の樹脂粒子及び
トナーの材料について説明する。 〔単量体〕重合性単量体としては、ラジカル重合性単量
体を必須の構成成分とし、必要に応じて架橋剤を使用す
ることができる。また、以下の酸性基を有するラジカル
重合性単量体または塩基性基を有するラジカル重合性単
量体を少なくとも1種類含有させることが好ましい。
【0046】(1)ラジカル重合性単量体 ラジカル重合性単量体成分としては、特に限定されるも
のではなく従来公知のラジカル重合性単量体を用いるこ
とができる。また、要求される特性を満たすように、1
種または2種以上のものを組み合わせて用いることがで
きる。
【0047】具体的には、芳香族系ビニル単量体、(メ
タ)アクリル酸エステル系単量体、ビニルエステル系単
量体、ビニルエーテル系単量体、モノオレフィン系単量
体、ジオレフィン系単量体、ハロゲン化オレフィン系単
量体等を用いることができる。
【0048】芳香族系ビニル単量体としては、例えば、
スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、
p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェ
ニルスチレン、p−クロロスチレン、p−エチルスチレ
ン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルス
チレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチル
スチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルス
チレン、p−n−ドデシルスチレン、2,4−ジメチル
スチレン、3,4−ジクロロスチレン等のスチレン系単
量体およびその誘導体が挙げられる。
【0049】(メタ)アクリル酸エステル系単量体とし
ては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル
酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸
メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メ
タクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシ
ル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ−アミノアク
リル酸プロピル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル
酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノ
エチル等が挙げられる。
【0050】ビニルエステル系単量体としては、酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等が挙げ
られる。
【0051】ビニルエーテル系単量体としては、ビニル
メチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブ
チルエーテル、ビニルフェニルエーテル等が挙げられ
る。
【0052】モノオレフィン系単量体としては、エチレ
ン、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン、1−ペン
テン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げられる。
【0053】ジオレフィン系単量体としては、ブタジエ
ン、イソプレン、クロロプレン等が挙げられる。
【0054】ハロゲン化オレフィン系単量体としては、
塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル等が挙げられ
る。
【0055】(2)架橋剤 架橋剤としては、トナーの特性を改良するためにラジカ
ル重合性架橋剤を添加しても良い。ラジカル重合性架橋
剤としては、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、
ジビニルエーテル、ジエチレングリコールメタクリレー
ト、エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレ
ングリコールジメタクリレート、フタル酸ジアリル等の
不飽和結合を2個以上有するものが挙げられる。
【0056】(3)酸性基を有するラジカル重合性単量
体または塩基性基を有するラジカル重合性単量体 酸性基を有するラジカル重合性単量体または塩基性基を
有するラジカル重合性単量体としては、例えば、カルボ
キシル基含有単量体、スルホン酸基含有単量体、第1級
アミン、第2級アミン、第3級アミン、第4級アンモニ
ウム塩等のアミン系の化合物を用いることができる。カ
ルボン酸基含有単量体としては、例えば、アクリル酸、
メタクリル酸、フマール酸、マレイン酸、イタコン酸、
ケイ皮酸、マレイン酸モノブチルエステル、マレイン酸
モノオクチルエステル等が挙げられる。スルホン酸基含
有単量体としては、例えば、スチレンスルホン酸、アリ
ルスルホコハク酸、アリルスルホコハク酸オクチル等が
挙げられる。これらは、ナトリウムやカリウム等のアル
カリ金属塩あるいはカルシウムなどのアルカリ土類金属
塩の構造であってもよい。
【0057】塩基性基を有するラジカル重合性単量体と
しては、アミン系の化合物があげられ、例えば、ジメチ
ルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメ
タクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジ
エチルアミノエチルメタクリレート、および上記4化合
物の4級アンモニウム塩、3−ジメチルアミノフェニル
アクリレート、2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシ
プロピルトリメチルアンモニウム塩、アクリルアミド、
N−ブチルアクリルアミド、N,N−ジブチルアクリル
アミド、ピペリジルアクリルアミド、メタクリルアミ
ド、N−ブチルメタクリルアミド、N−オクタデシルア
クリルアミド;ビニルピリジン、ビニルピロリドン;ビ
ニルN−メチルピリジニウムクロリド、ビニルN−エチ
ルピリジニウムクロリド、N,N−ジアリルメチルアン
モニウムクロリド、N,N−ジアリルエチルアンモニウ
ムクロリド等を挙げることができる。
【0058】本発明に用いられるラジカル重合性単量体
としては、酸性基を有するラジカル重合性単量体または
塩基性基を有するラジカル重合性単量体が単量体全体の
0.1〜15質量%使用することが好ましく、ラジカル
重合性架橋剤はその特性にもよるが、全ラジカル重合性
単量体に対して0.1〜10質量%の範囲で使用するこ
とが好ましい。
【0059】〔重合開始剤〕本発明に用いられるラジカ
ル重合開始剤は、水溶性であれば適宜使用が可能であ
る。例えば、過硫酸塩(例えば、過硫酸カリウム、過硫
酸アンモニウム等)、アゾ系化合物(例えば、4,4′
−アゾビス4−シアノ吉草酸及びその塩、2,2′−ア
ゾビス(2−アミジノプロパン)塩等)、パーオキシド
化合物等が挙げられる。更に、上記ラジカル性重合開始
剤は、必要に応じて還元剤と組み合わせレドックス系開
始剤とする事が可能である。レドックス系開始剤を用い
ることにより、重合活性が上昇し、重合温度の低下が図
れ、更に重合時間の短縮が達成でき好ましい。
【0060】重合温度は、重合開始剤の最低ラジカル生
成温度以上であればどの温度を選択しても良いが例えば
50℃から90℃の範囲が用いられる。但し、常温開始
の重合開始剤、例えば過酸化水素−還元剤(アスコルビ
ン酸等)の組み合わせを用いる事で、室温またはそれ以
上の温度で重合する事も可能である。
【0061】〔界面活性剤〕前述のラジカル重合性単量
体を使用してミニエマルジョン重合を行うためには、界
面活性剤を使用して水系媒体中に油滴分散を行う必要が
ある。この際に使用することのできる界面活性剤として
は特に限定されるものでは無いが、下記のイオン性界面
活性剤を好適なものの例として挙げることができる。
【0062】イオン性界面活性剤としては、例えば、ス
ルホン酸塩(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、
アリールアルキルポリエーテルスルホン酸ナトリウム、
3,3−ジスルホンジフェニル尿素−4,4−ジアゾ−
ビス−アミノ−8−ナフトール−6−スルホン酸ナトリ
ウム、オルト−カルボキシベンゼン−アゾ−ジメチルア
ニリン、2,2,5,5−テトラメチル−トリフェニル
メタン−4,4−ジアゾ−ビス−β−ナフトール−6−
スルホン酸ナトリウム等)、硫酸エステル塩(ドデシル
硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタ
デシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム等)、
脂肪酸塩(オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウ
ム、カプリン酸ナトリウム、カプリル酸ナトリウム、カ
プロン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン
酸カルシウム等)が挙げられる。
【0063】また、ノニオン性界面活性剤も使用するこ
とができる。具体的には、例えば、ポリエチレンオキサ
イド、ポリプロピレンオキサイド、ポリプロピレンオキ
サイドとポリエチレンオキサイドの組み合わせ、ポリエ
チレングリコールと高級脂肪酸とのエステル、アルキル
フェノールポリエチレンオキサイド、高級脂肪酸とポリ
エチレングリコールのエステル、高級脂肪酸とポリプロ
ピレンオキサイドのエステル、ソルビタンエステル等を
あげることができる。
【0064】本発明において、これらは、主に乳化重合
時の乳化剤として使用されるが、他の工程または使用目
的で使用してもよい。
【0065】〔結着樹脂の分子量〕用いられる結着樹脂
は、分子量100,000〜1,000,000の領域
にピークもしくは肩を有する高分子量成分と、1,00
0〜20,000の領域にピークもしくは肩を有する低
分子量成分の両成分を含有する樹脂が特に好ましい。
【0066】樹脂の分子量測定方法は、THF(テトラ
ヒドロフラン)を溶媒としたGPC(ゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィー)による測定がよい。すなわ
ち、測定試料0.5〜5mg、より具体的には1mgに
対してTHFを1.0ml加え、室温にてマグネチック
スターラーなどを用いて撹拌を行い、充分に溶解させ
る。ついで、ポアサイズ0.45〜0.50μmのメン
ブランフィルターで処理した後に、GPCへ注入する。
GPCの測定条件は、40℃にてカラムを安定化させ、
THFを毎分1.0mlの流速で流し、1mg/mlの
濃度の試料を約100μl注入して測定する。カラム
は、市販のポリスチレンジェルカラムを組み合わせて使
用することが好ましい。例えば、昭和電工社製のSho
dex GPCKF−801、802、803、80
4、805、806、807の組合せや、東ソー社製の
TSKgelG1000H、G2000H、G3000
H、G4000H、G5000H、G6000H、G7
000H、TSK guardcolumnの組合せな
どを挙げることができる。又、検出器としては、屈折率
検出器(IR検出器)、あるいはUV検出器を用いると
よい。試料の分子量測定では、試料の有する分子量分布
を単分散のポリスチレン標準粒子を用いて作成した検量
線を用いて算出する。検量線作成用のポリスチレンとし
ては10点程度用いるとよい。
【0067】〔着色剤〕着色剤としては無機顔料、有機
顔料、染料を挙げることができる。
【0068】無機顔料としては、従来公知のものを用い
ることができる。具体的な無機顔料を以下に例示する。
【0069】黒色の顔料としては、例えば、ファーネス
ブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、
サーマルブラック、ランプブラック等のカーボンブラッ
ク、更にマグネタイト、フェライト等の磁性粉も用いら
れる。これらの無機顔料は所望に応じて単独または複数
を選択併用する事が可能である。また顔料の添加量は重
合体に対して2〜20質量%であり、好ましくは3〜1
5質量%が選択される。磁性トナーとして使用する際に
は、前述のマグネタイトを添加することができる。この
場合には所定の磁気特性を付与する観点から、トナー中
に20〜60質量%添加することが好ましい。
【0070】有機顔料及び染料としては、従来公知のも
のを用いることができる。具体的な有機顔料及び染料を
以下に例示する。
【0071】マゼンタまたはレッド用の顔料としては、
例えば、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメ
ントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.
ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、
C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレ
ッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.
I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレ
ッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.
I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッ
ド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.
ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド1
66、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグ
メントレッド178、C.I.ピグメントレッド222
等が挙げられる。
【0072】オレンジまたはイエロー用の顔料として
は、例えば、C.I.ピグメントオレンジ31、C.
I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエ
ロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.
ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー
15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグ
メントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー9
4、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグ
メントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー1
85、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピ
グメントイエロー156等が挙げられる。
【0073】グリーンまたはシアン用の顔料としては、
例えば、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグ
メントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー1
5:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグ
メントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が
挙げられる。
【0074】また、染料としては、例えば、C.I.ソ
ルベントレッド1、同49、同52、同58、同63、
同111、同122、C.I.ソルベントイエロー1
9、同44、同77、同79、同81、同82、同9
3、同98、同103、同104、同112、同16
2、C.I.ソルベントブルー25、同36、同60、
同70、同93、同95等を用いることができ、またこ
れらの混合物も用いることができる。
【0075】これらの有機顔料及び染料は所望に応じて
単独または複数を選択併用することが可能である。また
顔料の添加量は重合体に対して2〜20質量%であり、
好ましくは3〜15質量%が選択される。
【0076】着色剤は表面改質して使用することもでき
る。その表面改質剤としては、従来公知のものを使用す
ることができ、具体的にはシランカップリング剤、チタ
ンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤等が好
ましく用いることができる。
【0077】〔外添剤〕本発明のトナーには、流動性、
帯電性の改良およびクリーニング性の向上などの目的
で、いわゆる外添剤を添加して使用することができる。
これら外添剤としては特に限定されるものでは無く、種
々の無機微粒子、有機微粒子及び滑剤を使用することが
できる。
【0078】無機微粒子としては、従来公知のものを使
用することができる。具体的には、シリカ、チタン、ア
ルミナ微粒子等が好ましく用いることができる。これら
無機微粒子としては疎水性のものが好ましい。具体的に
は、シリカ微粒子として、例えば日本アエロジル社製の
市販品R−805、R−976、R−974、R−97
2、R−812、R−809、ヘキスト社製のHVK−
2150、H−200、キャボット社製の市販品TS−
720、TS−530、TS−610、H−5、MS−
5等が挙げられる。
【0079】チタン微粒子としては、例えば、日本アエ
ロジル社製の市販品T−805、T−604、テイカ社
製の市販品MT−100S、MT−100B、MT−5
00BS、MT−600、MT−600SS、JA−
1、富士チタン社製の市販品TA−300SI、TA−
500、TAF−130、TAF−510、TAF−5
10T、出光興産社製の市販品IT−S、IT−OA、
IT−OB、IT−OC等が挙げられる。
【0080】アルミナ微粒子としては、例えば、日本ア
エロジル社製の市販品RFY−C、C−604等が挙げ
られる。
【0081】また、有機微粒子としては数平均一次粒子
径が10〜2000nm程度の球形の有機微粒子を使用
することができる。このものとしては、スチレンやメチ
ルメタクリレートなどの単独重合体やこれらの共重合体
を使用することができる。
【0082】滑剤には、例えばステアリン酸の亜鉛、ア
ルミニウム、銅、マグネシウム、カルシウム等の塩、オ
レイン酸の亜鉛、マンガン、鉄、銅、マグネシウム等の
塩、パルミチン酸の亜鉛、銅、マグネシウム、カルシウ
ム等の塩、リノール酸の亜鉛、カルシウム等の塩、リシ
ノール酸の亜鉛、カルシウムなどの塩等の高級脂肪酸の
金属塩が挙げられる。
【0083】これら外添剤の添加量は、トナーに対して
0.1〜5質量%が好ましい。外添剤の添加方法として
は、タービュラーミキサー、ヘンシエルミキサー、ナウ
ターミキサー、V型混合機などの種々の公知の混合装置
を使用することができる。
【0084】〔現像剤〕本発明のトナーは、一成分現像
剤でも二成分現像剤として用いてもよい。
【0085】一成分現像剤として用いる場合は、非磁性
一成分現像剤あるいはトナー中に0.1〜0.5μm程
度の磁性粒子を含有させ磁性一成分現像剤としたものが
あげられ、いずれも使用することができる。
【0086】又、キャリアと混合して二成分現像剤とし
て用いることができる。この場合は、キャリアの磁性粒
子として、鉄、フェライト、マグネタイト等の金属、そ
れらの金属とアルミニウム、鉛等の金属との合金等の従
来から公知の材料を用いることが出来る。特にフェライ
ト粒子が好ましい。上記磁性粒子は、その体積平均粒径
としては15〜100μm、より好ましくは25〜80
μmのものがよい。
【0087】キャリアの体積平均粒径の測定は、代表的
には湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置
「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMP
ATEC)社製)により測定することができる。
【0088】キャリアは、磁性粒子が更に樹脂により被
覆されているもの、あるいは樹脂中に磁性粒子を分散さ
せたいわゆる樹脂分散型キャリアが好ましい。コーティ
ング用の樹脂組成としては、特に限定は無いが、例え
ば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−ア
クリル系樹脂、シリコーン系樹脂、エステル系樹脂或い
はフッ素含有重合体系樹脂等が用いられる。また、樹脂
分散型キャリアを構成するための樹脂としては、特に限
定されず公知のものを使用することができ、例えば、ス
チレン−アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系
樹脂、フェノール樹脂等を使用することができる。
【0089】〔画像形成方法〕次に、本発明の画像形成
方法及びそれに用いる装置について説明する。
【0090】本発明の画像形成方法及び画像形成装置の
一例をまず説明する。図1は本発明の画像形成方法及び
画像形成装置の一例を示す概略構成図である。4は感光
体であり、本発明における静電潜像形成体の代表例であ
る。アルミニウム製のドラム基体の外周面に感光体層で
ある有機光導電体(OPC)を形成してなるもので、矢
印方向に所定の速度で回転する。本実施態様例におい
て、感光体4は外径60mmである。
【0091】図1において、図示しない原稿読み取り装
置にて読み取った情報に基づき、半導体レーザ光源1か
ら露光光が発せられる。これをポリゴンミラー2によ
り、図1の紙面と垂直方向に振り分け、画像の歪みを補
正するfθレンズ3を介して、感光体面上に照射され静
電潜像を作る。感光体は、あらかじめ帯電器5により一
様帯電され、像露光のタイミングにあわせて時計方向に
回転を開始している。
【0092】感光体面上の静電潜像は、現像器6により
現像され、形成された現像像はタイミングを合わせて搬
送されてきた記録材8に転写器7の作用により転写され
る。さらに感光体4と記録材8は分離器(分離極)9に
より分離されるが、トナー現像像は記録材8に転写担持
されて、定着器100へと導かれ定着される。
【0093】感光体面に残留した未転写のトナー等は、
クリーニングブレード方式のクリーニング器25にて清
掃され、帯電前露光(PCL)26にて残留電荷を除
き、次の画像形成のため再び帯電器5により、一様帯電
される。
【0094】尚、記録材は代表的には普通紙であるが、
現像後の未定着像を転写可能なものなら、特に限定され
ず、OHP用のPETベース等も無論含まれる。
【0095】又、クリーニングブレード27は、厚さ1
〜30mm程度のゴム状弾性体を用い、材質としてはウ
レタンゴムが最もよく用いられる。これは感光体に圧接
して用いられるため熱を伝え易く、画像形成動作を行っ
ていない時には感光体から離しておくのが望ましい。
【0096】次に、本発明で用いることのできる定着装
置について説明する。図2は、本発明において使用する
定着装置の一例を示す断面図であり、図2に示す定着装
置は、加熱ローラ10とこれに当接する加圧ローラ20
とを備えている。図2において、Tは記録材(画像支持
体ともいい転写紙が代表的なもの)上に形成されたトナ
ー画像である。
【0097】加熱ローラ10は、芯金11の表面にフッ
素樹脂からなる被覆層12が形成されてなり、線状ヒー
ターよりなる加熱部材13を内包している。
【0098】芯金11の内径は、10〜70mmとされ
る。芯金を構成する材料としては、限定されるものでは
ないが、例えば、鉄、アルミニウム、銅等の金属及びこ
れらの合金をあげることができる。
【0099】芯金11の肉厚は0.1〜2mmとされ、
省エネルギーの要請(薄肉化)と、強度(構成材料に依
存)とのバランスを考慮して決定される。例えば、0.
57mmの鉄よりなる芯金と同等の強度を、アルミニウ
ムよりなる芯金で保持するためには、その肉厚を0.8
mmとする必要がある。
【0100】被覆層12を構成するフッ素系樹脂として
はPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)およびPF
A(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビ
ニルエーテル共重合体)などを例示することができる。
【0101】被覆層12の厚みは10〜500μmであ
る。好ましくは20〜400μmである。厚みが10μ
m未満であるとフッ素樹脂の耐久性がなく、定着装置の
耐久性を確保することができない。また、樹脂層が厚い
場合には紙粉によるキズがつきやすく、キズ部にトナー
などの付着が発生し画像汚れを発生する問題がある。
【0102】加熱部材13としては、ハロゲンヒーター
を好適に使用することができる。なお、加熱部材は1本
のみでなく、図3に示すように、複数の加熱部材を内包
させて、通過する紙のサイズ(幅)に応じて配熱領域を
変更できるような構成としてもよい。図3に示す加熱ロ
ーラ15には、ローラ表面の中央領域を加熱するための
ハロゲンヒーター16Aと、ローラ表面の端部領域を加
熱するためのハロゲンヒーター16B,ハロゲンヒータ
ー16Cとが配設されている。
【0103】図3に示すような加熱ローラ15によれ
ば、幅狭の紙を通過させる場合には、ハロゲンヒーター
16Aにのみ通電し、幅広の紙を通過させる場合には、
更にハロゲンヒーター16Bおよびハロゲンヒーター1
6Cにも通電させればよい。
【0104】図2に戻って、加圧ローラ20は、芯金2
1の表面にゴムからなる被覆層22が形成されてなる。
なお、被覆層のゴムは特に限定されるものでは無く、ウ
レタンゴム、シリコーンゴムなどを使用することができ
るが、より好ましくは耐熱性のシリコーンゴムである。
シリコーンゴムとしては、例えばHTV(highte
mperature volcanizing)、RT
V(room temperature volcan
izing)、LTV(low temperatur
e volcanizing)の各シリコーンゴムある
いはスポンジをあげることができる。
【0105】芯金21は、特に限定されるものではない
が、その材料としてアルミニウム、鉄、銅などの金属ま
たはそれらの合金をあげることができる。
【0106】被覆層22の厚みは1〜30mm、好まし
くは0.1〜20mmである。厚みが0.1mm未満で
あると定着のニップを大きくすることができず、ソフト
定着の効果を発揮することができない。被覆層22を構
成するシリコーンゴムあるいはゴムのアスカーC硬度は
80°未満、好ましくは60°未満とされ、シリコーン
スポンジゴムを好ましく使用することができる。加熱ロ
ーラ10と加圧ローラ20との当接荷重(総荷重)とし
ては、通常40〜350Nとされ、好ましくは50〜3
00N、さらに好ましくは50〜250Nとされる。こ
の当接荷重は、加熱ローラ10の強度(芯金11の肉
厚)を考慮して規定され、例えば0.3mmの鉄よりな
る芯金を有する加熱ローラにあっては、250N以下と
することが好ましい。
【0107】又、耐オフセット性および定着性の観点か
ら、ニップ幅としては4〜10mmであることが好まし
く、当該ニップの面圧は0.6〜1.5×105Paで
あることが好ましい。
【0108】図2に示した定着装置による定着条件の一
例を示せば、定着温度(加熱ローラ10の表面温度)が
150〜210℃とされ、定着線速が80〜640mm
/secとされる。
【0109】本発明において使用する定着装置には、必
要に応じて定着部のクリーニング機構を付与してもよ
い。この場合には、シリコーンオイルを定着部の上ロー
ラに供給する方式として、シリコーンオイルを含浸した
パッド、ローラ、ウェッブ等で供給し、クリーニングす
る方法が使用できる。シリコーンオイルとしては耐熱性
の高いものが使用され、ポリジメチルシリコーン、ポリ
フェニルメチルシリコーン、ポリジフェニルシリコーン
等が使用される。粘度の低いものは使用時に流出量が大
きくなることから、20℃における粘度が1〜100P
a・sのものが好適に使用される。特に、本発明はシリ
コーンオイルを使用しないかあるいは殆ど必要としない
方式で顕著に効果が発揮される。この場合、シリコーン
オイルの供給量は特に限定されるものでは無いが、2m
g/A4程度以下とすることが好ましい。この結果、定
着した後の紙などに対するシリコンオイルの付着量が少
なくてすみ、紙へ付着したシリコーンオイルによるボー
ルペン等の油性ペンの記入しずらさが無く、一方で定着
オフセットの問題が発生しない領域として好ましい。シ
リコーンオイル供給量の測定方法としては、所定の温度
に加熱した定着器にA4の白紙を連続で100枚通紙
し、白紙通紙前後の質量変化(Xmg)によりシリコー
ンオイルの供給量を求めることができる。
【0110】
【実施例】以下、実施例により本発明の効果を更に詳細
に説明するが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0111】実施例1 《ラテックスの調製》 (ラテックス1の調製)撹拌装置、温度センサー、冷却
管、窒素導入装置を付けた5000mlのセパラブルフ
ラスコに、予めアニオン系活性剤(ドデシルベンゼンス
ルフォン酸ナトリウム:SDS)7.08gをイオン交
換水2760gに溶解させた溶液を添加する。窒素気流
下で230rpmの撹拌速度で撹拌しつつ、内温を80
℃に昇温させた。一方で、離型剤として例示化合物(1
9)72.0gを、スチレン115.1g、n−ブチル
アクリレート42.0g、メタクリル酸10.9gから
なるモノマーに加え、80℃に加温、溶解させ、モノマ
ー溶液を作製した。ここで、循環経路を有する機械式分
散機により、上記の加熱した各溶液を混合分散させ、均
一な分散粒子径を有する乳化粒子を作製した。ついで、
重合開始剤(過硫酸カリウム:KPS)0.84gをイ
オン交換水200gに溶解させた溶液を添加し、80℃
にて3時間加熱、撹拌することでラテックス粒子を作製
した。引き続いて、重合開始剤(KPS)7.73gを
イオン交換水240mlに溶解させた溶液を添加し、1
5分後、80℃でスチレン383.6g、n−ブチルア
クリレート140.0g、メタクリル酸36.4g、連
鎖移動剤として四臭化炭素24.7gの混合液を126
分かけて滴下した。滴下終了後60分加熱撹拌させた
後、40℃まで冷却し、ラテックス粒子を得た。このラ
テックス粒子をラテックス1とする。
【0112】(ラテックス2の調製)上記ラテックス1
の調製において、離型剤として例示化合物(19)の代
わりに例示化合物(18)を120.0g使用した以外
は同様にしてラテックス粒子を得た。これをラテックス
2とする。
【0113】(ラテックス3の調製)上記ラテックス1
の調製において、連鎖移動剤である四臭化炭素の量を2
4.7gから34.5gに変更した以外は同様にしてラ
テックス粒子を得た。これをラテックス3とする。
【0114】(ラテックス4の調製)上記ラテックス1
の調製において、連鎖移動剤として四臭化炭素の代わり
にt−ドデシルメルカプタンを15.0g使用した以外
は同様にしてラテックス粒子を得た。これをラテックス
4とする。
【0115】《トナーの調製》 (着色粒子1Bk〜4Bkの調製)n−ドデシル硫酸ナ
トリウム9.2gをイオン交換水160mlに撹拌、溶
解する。この液に、撹拌下でリーガル330R(キャボ
ット社製 カーボンブラック)20gを徐々に加え、つ
いで、クレアミックスを用いて分散した。大塚電子社製
の電気泳動光散乱光度計ELS−800を用いて、上記
分散液の粒径を測定した結果、質量平均径で112nm
であった。この分散液を着色剤分散液1Bkとする。
【0116】次いで、前記作製したラテックス1を12
50gとイオン交換水2000ml及び着色剤分散液1
Bkを、温度センサー、冷却管、窒素導入装置、攪拌装
置を付けた5リットルの四つ口フラスコに入れ撹拌す
る。30℃に調整した後、この溶液に5モル/Lの水酸
化ナトリウム水溶液を加え、pHを10.0に調整し
た。ついで、塩化マグネシウム6水和物52.6gをイ
オン交換水72mlに溶解した水溶液を、攪拌下で30
℃にて10分間で添加した。その後、3分間放置した後
に、昇温を開始し、液温度90℃まで6分かけて昇温す
る(昇温速度:10℃/分)。その状態で、粒径をコー
ルターカウンターTAIIで測定し、体積平均粒径が6.
5μmになった時点で塩化ナトリウム115gをイオン
交換水700mlに溶解した水溶液を添加し、粒子成長
を停止させた。さらに、継続して液温度90℃±2℃に
て、6時間加熱撹拌し、塩析/融着させる。その後、6
℃/minの条件で30℃まで冷却し、塩酸を添加し、
pHを2.0に調整し、撹拌を停止した。生成した着色
粒子を濾過し、イオン交換水で繰り返し洗浄し、その
後、40℃の温風で乾燥し、着色粒子を得た。以上のよ
うにして得られた着色粒子を着色粒子1Bkとした。
【0117】次に、上記着色粒子1Bkの調製におい
て、ラテックス1に代えてラテックス2〜4を用いた以
外は同様にして、着色粒子2Bk〜4Bkを調製した。
【0118】(着色粒子1Y〜4Yの調製)上記着色粒
子1Bk〜4Bkの調製において、リーガル330R
(カーボンブラック)に代えてC.I.ソルベントイエ
ロー93を用いた以外は同様にして着色粒子1Y〜4Y
を調製した。
【0119】(着色粒子1M〜4Mの調製)上記着色粒
子1Bk〜4Bkの調製において、リーガル330R
(カーボンブラック)に代えてC.I.ピグメントレッ
ド122を用いた以外は同様にして着色粒子1M〜4M
を調製した。
【0120】(着色粒子1C〜4Cの調製)上記着色粒
子1Bk〜4Bkの調製において、リーガル330R
(カーボンブラック)に代えてC.I.ピグメントブル
ー15:3を用いた以外は同様にして着色粒子1C〜4
Cを調製した。
【0121】以上調製した各着色粒子の構成を、まとめ
て表1に整理して示す。
【0122】
【表1】
【0123】(着色粒子5Bkの調製:懸濁重合法)高
速攪拌装置TKホモミキサー(特殊機化工業社製)を備
えた4つ口フラスコに、イオン交換水710質量部と
0.1モル/Lの燐酸三ナトリウム水溶液450質量部
を加え、65℃に加温し、回転数12000rpmの攪
拌条件下に1.0モル/Lの塩化カルシウム水溶液68
質量部を徐々に加え、コロイド状燐酸三カルシウムを含
む分散液の水系分散媒体を調製した。ついで、スチレン
モノマー165質量部、n−ブチルアクリレート35質
量部にリーガル330R(カーボンブラック)14質量
部を加え、サンドグラインダーで分散した分散液に、離
型剤として例示化合物(19)を30質量部加え、80
℃にて溶解させた。ついで四臭化炭素2質量部及び重合
開始剤として、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル
バレロニトリル)10質量部を加えたものを前記水系分
散媒体中に回転数12000rpmの攪拌条件下で徐々
に加え、水中にモノマーを含む溶液を分散させた。つい
で、図4で示すような攪拌翼を有する反応装置を使用
し、窒素気流下、65℃、200rpm攪拌条件下で1
0時間重合反応を行った。重合反応終了時に塩酸を加
え、分散安定剤である燐酸三カルシウムを除去し、濾
過、洗浄乾燥し、着色粒子5Bkを調製した。なお、重
合時にモニタリングを行い、液温度、攪拌回転数、およ
び加熱時間を制御することにより、形状および形状係数
の変動係数を制御し、さらに液中分級により、粒径およ
び粒度分布の変動係数を任意に調整した。
【0124】(着色粒子6Bkの調製:懸濁重合法)上
記着色粒子5Bkの調製において、四臭化炭素に代えて
t−ドデシルメルカプタンを用いた以外は同様にして着
色粒子6Bkを調製した。
【0125】以上様にして調製した各着色粒子につい
て、形状係数の平均値(平均円形度)、円形度の標準偏
差、円形度CV値及び体積平均粒径を、下記に示す方法
を用いて測定し、得られた結果を表2に示す。
【0126】平均円形度はFPIA−1000を使用し
て、試料分析量0.3μリットル、検出粒子数を150
0〜5000個の条件で測定し、その平均値を求めたも
のである。
【0127】
【表2】
【0128】また、調製した各着色粒子群の高分子量成
分ピークの分子量、低分子量成分ピークの分子量、用い
た樹脂の分子量を前述のGPC(ゲルパーミエーション
クロマトグラフィー)による方法で測定し、得られた各
結果を、表3に示す。
【0129】
【表3】
【0130】《トナーの調製》ついで、上記調製した着
色粒子1Bk/1Y/1M/1C〜着色粒子4Bk/4
Y/4M/4C、着色粒子5Bk及び着色粒子6Bk
に、各々疎水性シリカ(数平均一次粒子径=12nm、
疎水化度=68)を1質量%及び疎水性酸化チタン(数
平均一次粒子径=20nm、疎水化度=63)を1質量
%添加し、ヘンシェルミキサーにより混合して、トナー
1Bk/1Y/1M/1C〜トナー4Bk/4Y/4M
/10C、トナー5Bk及びトナー6Bkを調製した。
【0131】なお、形状及び粒径等の物性に関しては、
各着色粒子及び得られた各トナーのいずれも差異のない
ことを確認した。
【0132】《現像剤の調製》上記調製したトナーの各
々に対して、シリコーン樹脂を被覆した体積平均粒径6
0μmのフェライトキャリアを混合し、トナー濃度が6
%の現像剤を調製した。これらの現像剤は、用いたトナ
ーに対応して、現像剤1Bk/1Y/1M/1C〜現像
剤4Bk/4Y/4M/4C、現像剤5Bk及び現像剤
6Bkとした。
【0133】《評価》 (評価装置)以上のようにして調製した各現像剤を使用
し、定着器を下記に示す構成に変更したデジタルカラー
複写機Konica3015を用いて、実写評価を行っ
た。
【0134】定着方式としては、図2に示すごとき圧接
方式の加熱定着装置を用いた。具体的構成は、下記の通
りである。
【0135】表面をPFA(テトラフロオロエチレン−
パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)のチュ
ーブで被覆した(厚み:120μm)内径40mmで全
幅が310mmの、ヒーターを中央部に内蔵した円柱状
の厚み1.0mmのアルミ合金を加熱ローラ10(上ロ
ーラ)として有し、表面が同様にスポンジ状シリコーン
ゴム(アスカーC硬度=48:厚み2mm)で構成され
た内径40mmの肉厚2.0mmの鉄芯金を有する加圧
ローラ20(下ローラ)を有している。ニップ幅は5.
8mmとした。この定着装置を使用して、印字の線速を
250mm/secに設定した。なお、定着装置のクリ
ーニング機構としてポリジフェニルシリコーン(20℃
の粘度が10Pa・sのもの)を含浸したウェッブ方式
の供給方式を使用した。定着の温度は上ロールの表面温
度で制御し、175℃の設定温度とした。なお、シリコ
ーンオイルの塗布量は、0.6mg/A4とした。
【0136】(定着性の評価)定着性の評価は、Y/M
/C/Bkがそれぞれ単色で印字されているA4のハー
フトーン画像(画像濃度が、紙の濃度を「0」としたと
きの相対反射濃度で1.0のもの)を印字し、定着率を
測定した。定着率とは、定着画像表面をサラシ布を巻い
た10Nのおもりで擦り、その前後の画像濃度変化を百
分率で算出したものである。
【0137】定着率(%)=(擦り後の画像濃度/擦り
前の画像濃度)×100 尚、加熱ローラの表面温度は、センター値で175℃と
した。
【0138】(臭気の評価)床が5m×5m、高さが2
mの密閉された部屋中で、加熱ローラの設定温度として
180℃にて、現像剤1〜4群については、画素率が5
0%のフルカラー画像を、また現像剤5、6については
画素率が50%のモノクロ画像を各々連続で1000枚
印字し、臭気の有無を官能評価にて行った。臭気のラン
クは、10名のパネラーにより、臭気を感じた人数で表
示した。
【0139】以上により得られた結果を、表4に示す。
【0140】
【表4】
【0141】表4より明らかなように、本発明の構成に
係るトナーからなる現像剤を用いることにより、定着性
に優れ、かつ画像形成時の臭気が抑制されていることが
判る。
【0142】
【発明の効果】本発明により、定着性に優れ、熱定着時
の臭気の発生を押さえた小粒径の重合法トナーを提供す
ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成方法及び画像形成装置の一例
を示す概略構成図。
【図2】本発明において使用する定着装置の一例を示す
断面図。
【図3】本発明において使用する定着装置を構成する加
熱ローラの配熱パターンの一例を示す説明図。
【図4】本発明で使用する攪拌翼を備えた反応装置の一
例を示す斜視図。
【符号の説明】
1 半導体レーザ光源 2 ポリゴンミラー 3 fθレンズ 4 静電潜像形成体(感光体) 5 帯電器 6 現像器 7 転写器 8 記録材 9 分離極 10 加熱ローラ 11 芯金 12 被覆層 13 加熱部材 15 加熱ローラ 16A ハロゲンヒーター 16B ハロゲンヒーター 16C ハロゲンヒーター 20 加圧ロール 21 芯金 22 被覆層 51 熱交換用ジャケット 52 攪拌槽 53 回転軸 54 下段に位置する攪拌翼 55 上段に位置する攪拌翼 100 定着器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 英明 東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式 会社内 Fターム(参考) 2H005 AA15 AB03 AB06 CA30 EA05 FB01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも樹脂粒子と着色剤とを塩析/
    融着させてなるトナーにおいて、体積平均粒径3〜8μ
    mで、かつ下記式1で表される形状係数の平均値が0.
    930〜0.980であり、該樹脂粒子が連鎖移動剤と
    して四臭化炭素を用いた乳化重合法あるいはミニエマル
    ジョン重合法で得られたものであることを特徴とするト
    ナー。 式1 形状係数=円相当径から求めた円の周囲長/粒子投影の
    周囲長
  2. 【請求項2】 少なくとも樹脂粒子と着色剤とを塩析/
    融着させてなるトナーにより形成された画像支持体上の
    トナー像を熱定着する画像形成方法において、該トナー
    が体積平均粒径3〜8μmで、かつ下記式1で表される
    形状係数の平均値が0.930〜0.980であり、該
    樹脂粒子が連鎖移動剤として四臭化炭素を用いた乳化重
    合法あるいはミニエマルジョン重合法で得られたもので
    あることを特徴とする画像形成方法。 式1 形状係数=円相当径から求めた円の周囲長/粒子投影の
    周囲長
JP2000218981A 2000-07-19 2000-07-19 トナーとそれを用いた画像形成方法 Pending JP2002040711A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000218981A JP2002040711A (ja) 2000-07-19 2000-07-19 トナーとそれを用いた画像形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000218981A JP2002040711A (ja) 2000-07-19 2000-07-19 トナーとそれを用いた画像形成方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002040711A true JP2002040711A (ja) 2002-02-06

Family

ID=18713843

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000218981A Pending JP2002040711A (ja) 2000-07-19 2000-07-19 トナーとそれを用いた画像形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002040711A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1505448A1 (en) * 2003-08-01 2005-02-09 Canon Kabushiki Kaisha Toner
US7998592B2 (en) 2006-01-19 2011-08-16 Fuji Xerox Co., Ltd. Recording paper used for an electrophotographic system and image recording method
US8076051B2 (en) 2004-06-15 2011-12-13 Ricoh Company Limited Method for preparing resin and particulate material, toner prepared by the method, developer including the toner, toner container, and process cartridge, image forming method and apparatus using the developer
US8372574B2 (en) 2006-11-30 2013-02-12 Fuji Xerox Co., Ltd. Method of producing electrostatic latent image developing toner

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1505448A1 (en) * 2003-08-01 2005-02-09 Canon Kabushiki Kaisha Toner
US8076051B2 (en) 2004-06-15 2011-12-13 Ricoh Company Limited Method for preparing resin and particulate material, toner prepared by the method, developer including the toner, toner container, and process cartridge, image forming method and apparatus using the developer
US7998592B2 (en) 2006-01-19 2011-08-16 Fuji Xerox Co., Ltd. Recording paper used for an electrophotographic system and image recording method
US8372574B2 (en) 2006-11-30 2013-02-12 Fuji Xerox Co., Ltd. Method of producing electrostatic latent image developing toner

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4513690B2 (ja) 静電荷像現像用トナー及び画像形成方法
JP4334165B2 (ja) 静電潜像現像用トナーと画像形成方法及び画像形成装置
JP3855585B2 (ja) 画像形成方法
JP4082001B2 (ja) 静電荷像現像用トナーおよび画像形成方法
JP4085600B2 (ja) 静電潜像現像用トナーとそれを用いた画像形成方法
JP2002221826A (ja) トナーとトナーの製造方法及び画像形成方法
JP4020295B2 (ja) トナー、画像形成方法及び画像形成装置
JP4333694B2 (ja) 静電荷像現像用トナーおよび画像形成方法
JP2002040711A (ja) トナーとそれを用いた画像形成方法
JP4283416B2 (ja) 画像形成方法
JP4075328B2 (ja) 静電潜像現像用トナー及び画像形成方法
JP3925069B2 (ja) トナーの製造方法及びそれを用いた画像形成方法
JP4134497B2 (ja) 画像形成方法及びそれらに用いられる静電潜像現像用トナー
JP4006943B2 (ja) トナーおよびその製造方法
JP2002182430A (ja) カラー画像形成用の静電潜像現像用トナーと画像形成方法
JP3855584B2 (ja) 画像形成方法
JP4379436B2 (ja) 静電荷像現像用トナーおよび画像形成方法
JP4379437B2 (ja) 静電荷像現像用トナーおよび画像形成方法
JP4318378B2 (ja) 静電潜像現像用トナー及び画像形成方法と画像形成装置
JP4026316B2 (ja) 静電潜像現像用黒色トナー、並びに、画像形成方法および画像形成装置
JP2002244336A (ja) 静電潜像現像用トナーと画像形成方法
JP3491224B2 (ja) 静電潜像現像用トナーと、それを用いた画像形成方法及び画像形成装置
JP4326119B2 (ja) 画像形成方法と画像形成装置
JP4063064B2 (ja) 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用トナーの製造方法、それを用いた画像形成方法及び画像形成装置
JP4048744B2 (ja) 画像形成装置及び画像形成方法