JP4293769B2 - ブレーキパイプ及び口金具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ブレーキホースの継手として用いられるブレーキパイプ及び口金具に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車の油圧ブレーキ装置の配管システムでは、キャリパーと連結するナット付きフレアパイプと、ゴムホースの一端部に挿入固着した口金具とを、この口金具に設けたねじ穴にフレアパイプのナットを締結して接続する。
【0003】
このような従来のブレーキパイプ及び口金具には、図6に例示するような自動車の油圧ブレーキ装置におけるブレーキパイプ10とゴムホース12とを接続するためのホース用口金具14がある。
【0004】
このホース用口金具14は、外筒16と内筒(ニップル)18との2つの部品で構成されている。外筒16は、中間部外周にフランジ20が形成された円筒体で、フランジ20の一方側にゴムホース圧着部22が形成され、他方側にねじ接続部24が形成されている。
【0005】
ゴムホース圧着部22は薄肉円筒形で、ゴムホース12の端部が内筒18へ挿入されて、抜け落ちないようにかしめられる。また、ねじ接続部24には、内壁にねじ溝が切られており、フレアナット28が螺合される。これらゴムホース圧着部22の内部とねじ接続部24の内部は、隔壁30で隔離され、この隔壁30の中央部に穿設された貫通孔32で連通している。
【0006】
この貫通孔32には、内筒18が挿入固定されている。この内筒18は、一端に円錐台形状のシート部34が形成された鋼製パイプで、このシート部34には、ブレーキパイプ10の先端を末広がりに拡径して形成されたフレア部36が圧接状態で固定されて接続され、フレア管継手を構成するようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開平7−27271号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような従来のホース用口金具14は、ブレーキパイプ10とゴムホース12とを直接接続できない構造である。よって、ブレーキパイプ10とゴムホース12とを接続するためには、外筒16と内筒18との2つの部品を一体化して構成したホース用口金具14と、フレアナット28とを組み合わせて用いる必要がある。
【0009】
このため、この接続構造には、ブレーキパイプ10、ゴムホース12、外筒16、内筒18、及びフレアナット28の、全部で5個の部品が用いられることになり、部品点数が多く、構造も複雑になり、各部品の加工や組み立てに手間が掛かり、製品も高価になる。
【0010】
さらに、この接続構造では油漏れを防止するため、ゴムホース12と内筒18との間で気密を保つためのシールの管理と、シート部34とフレア部36との間で気密を保つためのシールの管理との、2箇所の対気密性保証の管理をしなければならない。
【0011】
特に、シート部34とフレア部36とにおける相互に圧接する各表面に少しでも傷が付くと液漏れの原因となる。このため、シート部34とフレア部36とは、高品質と高精度が要求されており、ホース用口金具における加工コストの約半分がこの加工費用となっており、製造コストが高くなる原因となっている。さらに、シート部34とフレア部36との間で気密を保つための対気密性保証の管理は、厳重に行わねばならず手間が掛かる。
【0012】
本発明は上述の事実を考慮し、部品点数が少なく構造が簡素で、容易にかつ廉価に製造でき、しかも液漏れを防止するための対気密性保証の管理が容易なブレーキパイプ及び口金具を新たに提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載のブレーキパイプは、一端がブレーキキャリパへ接続され、他端が口金具を介してブレーキホースへ接続されるブレーキパイプにおいて、前記口金具のホース圧着部へ内挿され、前記ブレーキホースの穴内へ挿入された状態で前記ホース圧着部をかしめて前記ブレーキホースに固定される、金属パイプを絞り加工して成形された小径部と、前記固定される小径部と一体成形され、前記ホース圧着部に連通する貫通穴を貫通する大径部と、で構成され、前記小径部と前記大径部の間に、前記ホース圧着部と前記貫通穴との間に設けられた隔壁に突き当てられるビード部が成形され、前記口金具のホース圧着部が前記大径部へ挿入され、前記ビード部に前記隔壁が突き当てられることを特徴とする。
【0014】
上述のように構成することにより、このブレーキパイプでは、ブレーキホースを直接パイプの小径部と接続できるので、この接続構造を簡素化し、接続作業を容易にかつ迅速に行うことができる。また、従来のようにパイプとパイプを接続する部分(フレア部)がなく、一体成形された1本のブレーキパイプが使用される。従って、気密性を保証する部分が、ブレーキホースとブレーキパイプとの接続箇所だけになるので、シール性能が向上する。すなわち、気密性についてみると、シート部とフレア部との接続部分を無くした分だけ対気密性保証の管理が容易になり、かつ気密を保つ安定性を向上し高品質で安全性の高いブレーキパイプを提供できる。
【0015】
また、従来の口金具の如く、内筒とブレーキパイプとを接続するために、内筒の一端に形成するシート部と、このシート部に対して接続させるためにブレーキパイプの先端に形成するフレア部と、ねじ接続部及びフレアナットによる締結構造とが不用になるので、これらを構成するための加工を削減し、高価な加工費用を低減できる。
【0016】
また、ブレーキパイプにおける小径部は、絞り加工で成形されるため、金属パイプの素材硬度を加工硬化によって上昇させることができるため、ホース圧着部の筒穴内にホースを挿入した状態でかしめ加工されたとき、小径部がかしめ圧力に負けて潰れることを防止できる。
【0018】
さらに、このブレーキパイプでは、小径部と大径部の間に形成されたビード部が、ブレーキパイプを長手方向に移動させる力によって、ホース圧着部と貫通穴との間に設けられた隔壁に突き当てられて密着される状態に固定させることができる。
【0019】
また、この際、ビード部は多少の潰れ又は収縮を生じて隔壁に突き当てられ密着するため、隔壁とビード部との間の気密性が向上することにより、ホース圧着部と連通する貫通穴を貫通する大径部との間を閉塞し、小径部から大径部への油漏れを生じることを防止する。
【0020】
本発明の請求項2に記載の口金具は、請求項1のブレーキパイプが用いられる口金具において、隔壁に至る固定穴をホース圧着部に成形し、固定穴の孔縁部を押し潰し、ビード部を隔壁との間に挟み付けたことを特徴とする。
【0021】
上述のように構成することにより、この口金具では、請求項1記載の発明の作用及び効果に加えて、ブレーキパイプと口金具とがブレーキパイプの長手方向荷重の応力に対しても相互に移動しないように締結状態を確実に保持できるから、自動車等の振動の多い機器に対して使用するのに好適である。これと共に、ブレーキパイプと口金具とを一体に固着する加工を組み付けかしめ自動専用機の設備で加工可能とする場合には、迅速にかつ廉価に製造でき、生産性を向上できる。
【0022】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の口金具において、ビード部の大径部側の付け根部分に、湾曲形状を成形させ、湾曲形状に隔壁の角部を圧着させたことを特徴とする。
【0023】
上述のように構成することにより、請求項2記載の発明の作用及び効果に加えて、例えば長年の使用によりホースと小径部との間からオイル等の液体が滲み出しても、気密用湾曲部と角周縁部との間の気密を保持する構造によって、口金具から外にオイル等の液体が漏れるのを有効に防止できる。なお、この構成では、気体の漏れも防止できることは勿論である。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のブレーキパイプ及び口金具に係る実施の形態について図1乃至図5によって説明する。図1には、本発明の実施の形態に係るホース用口金具本体54を用いて、自動車の油圧ブレーキ装置の配管システムにおける、キャリパー(図示せず)と連結するブレーキパイプ50と、油圧ホース(ゴムホース)52とを接続する接続構造が示されている。
【0025】
図1及び図2に示すように、ブレーキパイプ50は、自動車の油圧ブレーキ装置の配管システムで一般に用いる規格品のブレーキパイプ(フレアチューブ)の材料で構成する。
【0026】
このブレーキパイプ50は金属製で、次のように加工製造する。
【0027】
まず、ビッカース硬度Hvが190〜160の素材硬度で、外径が4.76mmの二重巻鋼管を、所定長さに切断する。
【0028】
次に、所定長さに切断された二重巻鋼管の一方の端部における先端から19.6mmの部分を、小径部としてのニップル部50Aとして形成するために、二重巻鋼管における一方の端部の所定長さ部分を、外径が3.5mmとなるように絞り加工する。この絞り加工によって加工硬化させることにより、ニップル部50Aの硬度がビッカース硬度Hvで200以上となるように硬度上昇させる。
【0029】
また、この絞り加工工程において、二重巻鋼管における、ニップル部50Aを加工形成する部分と絞り加工していない部分である大径部との境目の部分(ニップル部50Aに隣接した部分)に、小フランジ状(リング状に突出する形状)のビード部50Bを形成する。
【0030】
図2及び図5に示すようにビード部50Bは、幅1.4mm位で、外径が6mm位以下の丸みを帯びた外形のリング形状に形成する。さらに、ビード部50Bには、そのキャリパー接続側(二重巻鋼管の絞り加工していない大径部側)におけるビード部50Bの付け根部分に潰ししろを構成するためにR形状(湾曲形状)に形成した気密用湾曲部50C(図5に図示)を設ける。
【0031】
このニップル部50Aとビード部50Bとを形成するための絞り加工工程は、ニップル、絞り加工の自動専用機(自動プレス機等でも良い)の設備で加工可能となるので、迅速にかつ廉価に製造でき、生産性を向上できる。
【0032】
上述のように構成した二重巻鋼管におけるニップル部50A部分は、後述するように、外筒部材56の支持部64に設けられた壁面部にビード部50Bが突き当てられて、ホース用口金具本体54に固定される。
【0033】
図1、図3及び図4に示すように、ホース用口金具本体54の外筒部材56は、全体が筒状(円筒体)に形成され、その中間部外周にフランジ60が形成され、フランジ60の一方側にゴムホース圧着部62が形成され、他方側にブレーキパイプ50用の支持部64が形成されている。
【0034】
このホース圧着部62は、薄肉円筒形で、その筒穴62A内にゴムホースで構成した油圧ホース(ブレーキホース)52の端部が挿入された後かしめられ、油圧ホース52の抜け止めが可能なように構成されている。なお必要に応じて、フランジ60には、ナットの外形である六角形状が形成され、スパナの回り止めとして機能する。
【0035】
また、外筒部材56の支持部64には、ホース圧着部62の筒穴と同芯となるように連通し、かつブレーキパイプ50の外径より若干大きく形成した貫通穴64Aが形成されている。
【0036】
さらに図3に示すように、外筒部材56には、そのホース圧着部62の筒穴62Aと支持部64の貫通穴64Aとの間にブレーキパイプ50のビード部50Bを固定するために、ホース圧着部62の筒穴62Aと同芯となるように連通し、かつビード部50Bの最大外径より若干大きい内径6mmで長さ3mmに形成した固定用穴66が形成されている。
【0037】
このように構成された外筒部材56は、ブレーキパイプ50の素材である二重巻鋼管のキャリパー接続側(二重巻鋼管の絞り加工していない側)からホース圧着部62を前に向けて挿通することにより、図3に示す組み付けかしめ加工用の状態にセットする。
【0038】
この図3に示す組み付けかしめ加工用の状態では、ブレーキパイプ50のビード部50Bが外筒部材56の固定用穴66内に挿入されて、外筒部材56における固定用穴66と支持部64との隔壁における貫通穴64Aにできる段差部(壁面部)の直角な角周縁部68に、ブレーキパイプ50の気密用湾曲部50C(図5に図示)が当接する状態となる。
【0039】
このとき、薄肉円筒形のホース圧着部62は、その筒穴62A内にブレーキパイプ50のニップル部50Aが同芯の状態で収まるように構成されている。
【0040】
このブレーキパイプ50と外筒部材56とは、組み付けかしめ加工用の状態に保持されたまま図3に要部を例示する組み付けかしめ自動専用機にセットされる。
【0041】
この組み付けかしめ自動専用機では、コーキング治具74の貫通穴にブレーキパイプ50を通して、外筒部材56の支持部64側端面を押さえ、ホース圧着部62の筒穴開放口側から筒穴内部にコーキングピン70を挿入する。
【0042】
このコーキングピン70は、厚肉円筒状で、その先端部に外径7.5mmで高さ2mmの塑性加工用頭部72が形成されている。さらに、このコーキングピン70には、その中心軸に沿ってニップル部50Aを挿通する貫通穴76が穿設されている。
【0043】
この組み付けかしめ自動専用機では、図3に示すようにブレーキパイプ50と外筒部材56とをセットした状態でコーキングピン70を押し込む動作により、塑性加工用頭部72で固定用穴66周囲の端面部分を押し潰すようにプレスし塑性変形させ図4に示すように押さえ構造部78を形成し、ブレーキパイプ50のビード部50B部分を、この押さえ構造部78と外筒部材56における角周縁部68とで挟み付けるように固定して、ブレーキパイプ50と外筒部材56とを一体化する。
【0044】
すなわち、外筒部材56におけるホース圧着部62の筒穴の底面部に当たる隔壁に、ビード部50Bが挿通されるよう拡径した固定用穴66を形成し、固定用穴66内にビード部50Bを挿通してから、ホース圧着部62穴の底面に当たる固定用穴66周囲の端面部分を、コーキングピン70で押し潰すように塑性変形させ、ビード部50Bを固定用穴底の周縁部と、押さえ構造部78とで挟み付けるように固定して、ブレーキパイプ50と外筒部材56とを一体化する。
【0045】
この際、図5に示すように、ビード部50Bの付け根部分に潰ししろを構成するためにR形状(湾曲形状)に形成した気密用湾曲部50Cには、図5に想像線で例示する如く外筒部材56の角周縁部68が食い込むように圧着される。このとき、気密用湾曲部50Cと角周縁部68とは、相互に変形して隙間を作らないように圧着し、気密を保持する構造(ブレーキオイルの漏れを防止する構造)が形成される。
【0046】
このようにしてブレーキパイプ50と外筒部材56とを一体に固着する加工を組み付けかしめ自動専用機(自動プレス機等でも良い)の設備で加工可能となるので、迅速にかつ廉価に製造でき、生産性を向上できる。また、このようなブレーキパイプ及び口金具の締結構造は、ブレーキパイプ50と外筒部材56とがブレーキパイプ50の長手方向荷重の応力に対しても相互に移動しないように締結状態を確実に保持できるから、自動車等の振動の多い機器に対して使用するのに好適である。
【0047】
次に図1に示すように、ブレーキパイプ50の素材である二重巻鋼管には、キャリパー接続側(二重巻鋼管の絞り加工していない側)から一般の接続構造として用いられている、フレアナット58を挿通し、キャリパー接続側端部にフレア50Dを加工形成し、ブレーキパイプ及び口金具を完成させる。
【0048】
このように構成されたブレーキパイプ及び口金具は、図1に示すように、ホース用口金具本体54におけるホース圧着部62の開口から油圧ホース52を挿入し、油圧ホース52の穴内にニップル部50Aを挿入した状態で、ホース圧着部62の長さ方向中間部をかしめることにより、油圧ホース52が抜け落ちないように固定する。
【0049】
このとき、ブレーキパイプ50のニップル部50Aは、その製造工程の絞り加工で加工硬化され十分に硬度が上昇しているので、ホース圧着部62の筒穴内に油圧ホース52を挿入した状態でかしめる加工の際に、ニップル部50Aが潰れることを防止できる。
【0050】
なお、このホース圧着部62をかしめる加工の際に、ニップル部50Aの潰れ又は収縮を生じるとニップル部50Aと油圧ホース52との間から液漏れを生じる虞があるためニップル部のビッカース硬度Hvを200以上にすることを要求されているブレーキパイプ及び口金具もあるが、本実施の形態のブレーキパイプ及び口金具は、このような要求を受けるブレーキパイプ及び口金具としても対応可能である。
【0051】
さらに、このように油圧ホース52を接続したブレーキパイプ及び口金具では、例えば長年の使用により油圧ホース52とニップル部50Aとの間からブレーキオイルが滲み出しても、気密用湾曲部50Cと角周縁部68との間の気密を保持する構造によって、支持部64の貫通穴64Aから外にブレーキオイルが漏れるのを有効に防止できる。
【0052】
すなわち、この口金具では、ホース圧着部62の筒穴62A内が、ブレーキパイプ50との間で気密を保つ閉塞された構造となっているので、ブレーキパイプ50とてきたとブレーキパイプ50との隙間を伝わって外部に漏れることを防止し、経年変化で油圧ホース52が劣化した場合でもホース用口金具としての信頼性を向上でき、油圧ホース52の使用寿命を長くできる。
【0053】
これと共に、このブレーキパイプ及び口金具では、油圧ホース52が直接ブレーキパイプ50のニップル部50Aと接続される構造なので、従来の口金具の如く、内筒18とブレーキパイプ10とを接続するために、内筒18の一端に形成する円錐台形状のシート部34と、このシート部34に対して接続させるためにブレーキパイプ10の先端を末広がりに拡径して形成するフレア部36と、ねじ接続部24及びフレアナット28による締結構造とが不用になるので、これらを構成するための加工を削減し、高価な加工費用を低減できる。
【0054】
また、従来の口金具の如く、内筒18のシート部34と、ブレーキパイプ10のフレア部36とを、ねじ接続部24及びフレアナット28を利用して締結する接続箇所を削減できるから、この取付工数を削減しブレーキパイプ及び口金具と油圧ホース52との接続作業を容易にかつ迅速に行うことができる。
【0055】
加えて、気密性についてみると、シート部34とフレア部36との接続部分を無くした分だけ対気密性保証の管理が容易になり、かつ気密を保つ安定性を向上し高品質で安全性の高いブレーキパイプ及び口金具を提供できる。
【0056】
また、図1に示す油圧ホース52が接続されたブレーキパイプ及び口金具は、そのフレア50Dを形成した端部側が自動車の油圧ブレーキ装置の配管システムにおけるキャリパー(図示せず)と、従来の接続構造によって接続されて使用される。
【0057】
なお、本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、ブレーキパイプに形成したニップル部50A部分に外筒部材56を一体的に取り付けてホース用口金具本体54を構成するものであれば、その他種々の構成を取り得るものであることは勿論である。
【0058】
【発明の効果】
本発明のブレーキパイプ及び口金具は、前述のように構成することにより、部品点数が少なく構造が簡素で、容易にかつ廉価に製造でき、しかも液漏れを防止するための対気密性保証の管理を容易にできるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係るブレーキパイプ及び口金具の全体を示す部分断面正面図である。
【図2】 本発明の実施の形態に係るブレーキパイプ及び口金具における、ブレーキパイプ部分を取り出して示す斜視図である。
【図3】 本発明の実施の形態に係るブレーキパイプ及び口金具における、ブレーキパイプと外筒部材とを接続する前の状態を取り出して示す断面図である。
【図4】 本発明の実施の形態に係るブレーキパイプ及び口金具における、ブレーキパイプと外筒部材とが接続された状態を取り出して示す断面図である。
【図5】 本発明の実施の形態に係るブレーキパイプ及び口金具における、ブレーキパイプのビード部を取り出して示す拡大断面図である。
【図6】 従来の自動車の油圧ブレーキ装置におけるブレーキパイプ(フレアチューブ)とゴムホースとを接続する部分のブレーキパイプ及び口金具を例示する要部拡大断面図である。
【符号の説明】
50 ブレーキパイプ
50A ニップル部
50B ビード部
50C 気密用構造部
52 油圧ホース
54 ホース用口金具本体
56 外筒部材
60 フランジ
62 ホース圧着部
64A 貫通穴
64 支持部
66 固定用穴
68 角周縁部
70 コーキングピン
72 塑性加工用頭部
74 コーキング治具
Claims (3)
- 一端がブレーキキャリパへ接続され、他端が口金具を介してブレーキホースへ接続されるブレーキパイプにおいて、
前記口金具のホース圧着部へ内挿され、前記ブレーキホースの穴内へ挿入された状態で前記ホース圧着部をかしめて前記ブレーキホースに固定される、金属パイプを絞り加工して成形された小径部と、
前記固定される小径部と一体成形され、前記ホース圧着部に連通する貫通穴を貫通する大径部と、
で構成され、
前記小径部と前記大径部の間に、前記ホース圧着部と前記貫通穴との間に設けられた隔壁に突き当てられるビード部が成形され、
前記口金具のホース圧着部が前記大径部へ挿入され、前記ビード部に前記隔壁が突き当てられることを特徴とするブレーキパイプ。 - 請求項1のブレーキパイプが用いられる口金具において、
前記隔壁に至る固定穴を前記ホース圧着部に成形し、前記固定穴の孔縁部を押し潰し、前記ビード部を前記隔壁との間に挟み付けたことを特徴とする口金具。 - 前記ビード部の前記大径部側の付け根部分に、湾曲形状を成形させ、前記湾曲形状に前記隔壁の角部を圧着させたことを特徴とする請求項2に記載の口金具。
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