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JP4210710B2 - リチウム電池用正極活物質の製造方法 - Google Patents

リチウム電池用正極活物質の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、電池の放電特性に優れる正極活物質を得るための電池用正極活物質の製造方法、並びに当該電池用正極活物質を用いた電池用組成物の製造方法に関し、特に、リチウム電池の正極活物質として好適に使用することができるマンガン酸リチウム等の製造方法として有用である。
非水電解質二次電池は、従来のニッケルカドミウム二次電池などに比べて作動電圧が高く、かつエネルギー密度が高いという特徴を有し、電子機器の電源として広く利用されている。この非水電解質二次電池の正極活物質としてはコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム等に代表されるリチウム遷移金属複合酸化物が用いられている。
なかでもマンガン酸リチウムは、構成元素であるマンガンが資源として多量に存在するため、原料が安価に入手しやすく、環境に対する負荷も少ないという利点を有する。このため、マンガン酸リチウムを用いた非水電解質二次電池は、従来、携帯電話、ノート型パソコン、デジタルカメラ等に代表されるモバイル電子機器の用途に用いられてきている。
近年、モバイル電子機器は、さまざまな機能が付与される等の高機能化や、高温や低温での使用等のため、これに使用される非水電解質二次電池の要求特性がより一層厳しいものとなっている。また、非水電解質二次電池は、電気自動車用バッテリー等の電源への応用が期待されており、自動車の急発進急加速に追随できる高出力高速放電が可能な電池が望まれている。
そのため、マンガン酸リチウム等の正極活物質の平均粒径を微細化し、Liイオンのスムーズな挿入・脱離能を向上させるなどの試みがなされている。例えば、下記の特許文献1には、平均一次粒子径が0.01〜0.2μmの酸化マンガンを用いて、リチウム化合物などと混合・焼成した後に粉砕して、平均一次粒子径が0.01〜0.2μm、平均二次粒子径が0.2〜100μmのマンガン酸リチウムを製造する方法が開示されている。
しかし、上記の製造方法のように、正極活物質の平均粒径を微細化したり、凝集粒子の平均粒径を制御するだけでは、Liイオンがスムーズに挿入・脱離するのに十分な拡散空間が得られにくい。また、正極活物質を用いて正極を製造する際に、バインダ等の混合やペースト化によって、Liイオンの拡散空間が安定して確保し難いという問題もある。
そこで、Liイオンの拡散空間を拡大させる目的で、正極活物質の粒子間の隙間に生じる空間の他に、積極的に空間を形成することで、正極活物質を多孔質化する試みが存在する。
例えば、下記の特許文献2には、リチウム含有複合酸化物の一次粒子と細孔形成用粒子とを含む混合物を作製した後、その混合物に含まれる細孔形成用粒子構成材料を除去して多孔質粒子を形成する正極活物質の製造方法が開示されている。また、特許文献2には、細孔形成用粒子としてポリスチレン等の樹脂を用い、これを300〜600℃に加熱し熱分解してその一部を除去する方法が開示されている。
さらに、下記の特許文献3には、マンガン酸化合物微粉末、リチウム原料及び開気孔形成剤を分散したスラリーを噴霧乾燥により顆粒化した後、700〜900℃の温度で焼成して得られるリチウムマンガン複合酸化物顆粒二次粒子が開示されている。
特開2002−104827号公報 特開2005−158401号公報 特開2004−083388号公報
しかしながら、特許文献2の製造方法では、細孔形成用粒子である樹脂を熱分解後に一部残存させることによって正極活物質同士を結着させており、正極活物質の表面にも樹脂等が残存し易く、残存した成分が正極活物質の表面でLiイオンの挿入・脱離の妨げとなり易いことが判明した。また、特許文献3の顆粒では、正極組成物を構成する際に、バインダが顆粒内の微細孔に浸透し、Liイオンの挿入・離脱の妨げとなることが予想された。
そこで、本発明の目的は、正極活物質を多孔質化する際に空隙サイズの制御が容易に行え、しかも残留物によりイオン伝導が妨げられにくいため、高速放電特性に優れる電池用正極活物質の製造方法、並びに当該電池用正極活物質を用いた電池用組成物の製造方法を提供することである。
まず、非水電解質二次電池の一般的な構造と作用機構を、リチウム二次電池を例に説明する。リチウム二次電池では、リチウム塩を非水溶媒中に含有する電解液が用いられ、セパレータを介して正極活物質を備える正極と負極活物質を備える負極とが隔てられた構造となっている。また、正極では、正極活物質自体の導電性が低いことから、導電性を向上させるために、カーボンブラック等の導電性物質が添加されている。
一般に、上記のような正極は、LiMn24等の活物質、カーボンブラック等の導電性物質、バインダ、及び溶剤を混合したスラリーを集電体となる金属箔に塗布・乾燥することにより製造される。その結果、正極の微細構造は、導電性の低い正極活物質の粒子と、これより粒径の小さい導電性物質の粒子とが分散・結合した構造となる。
リチウムイオン二次電池の正極では、放電時にリチウムイオンが正極活物質内に吸蔵されるが、その際、正極側へ拡散するリチウムイオンと正極集電体から導電した電子との作用によって放電が進行する。また、充電時には、正極活物質から、電子とリチウムイオンとが放出される。このため、電池の特性、特に高速放電性能(高出力化)に影響を与える因子として、導電性の高い導電材料を選択することや、正極活物質の微細構造が非常に重要となる。
本発明の電池用正極活物質とは、前記説明のように、非水電解質二次電池の正極構成物質であり、充放電時に電解液中の金属イオンを吸蔵・放出する作用を行う物質をいう。
本発明者らは、焼成により正極活物質原料中に混合した炭素粒子を除去することにより、空隙サイズの制御が容易に行え、高速放電特性に優れる電池用正極活物質が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の電池用正極活物質の製造方法は、正極活物質原料と炭素粒子の混合物を焼成して前記炭素粒子を除去する工程1、及び前記工程1で得られた焼成体を粉砕・分級する工程2を含むことを特徴とする。
また、本発明の電池用組成物の製造方法は、上記の電池用正極活物質の製造方法で得られた電池用正極活物質、導電性物質、バインダ、及び溶剤を混合したスラリーを調製する工程を有するものである。
本発明の電池用正極活物質の製造方法によれば、正極活物質原料中に混合した炭素粒子を焼成して除去することにより、除去した部分に空隙が形成され易くなるため、正極活物質が多孔質化されると考えられる。さらに、得られた焼成体を粉砕・分級する工程において、多孔質構造が部分的に破壊されても、粉砕後の粒子の嵩が大きいことで、空隙サイズの制御が容易になると考えられる。しかも、炭素粒子を除去するため、仮に炭素粒子が残留してもイオン伝導が妨げられにくくなると考えられ、これらによって、高速放電特性に優れる電池用正極活物質が得られると考えられる。
電池用正極活物質(以下、単に正極活物質ともいう)としては、高電位を有し出力特性を確保する観点から、好ましくは、酸化マンガン(MnO2等)、硫化チタン(TiS2等)、硫化モリブデン(MoS2等)、酸化バナジウム(α−V25等)の他、リチウムイオンを放出できるマンガン酸リチウム(LiMn24等)などのLi・Mn系複合酸化物、コバルト酸リチウム(LiCoO2等)などのLi・Co系複合酸化物、ニッケル酸リチウム(LiNiO2等)などのLi・Ni系複合酸化物、鉄酸リチウム(LiFeO2等)などのLi・Fe系複合酸化物などが挙げられる。なかでも、熱的安定性、及び容量、出力特性に優れるという観点から、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウムが好ましく、マンガン酸リチウムがより好ましい。
リチウム電池用の正極活物質としては、得られるマンガン酸リチウムの結晶相が、スピネル型であることが好ましく、具体的には、X線回折測定により得られる主たるピークがJCPDS(Joint committee on powder diffraction standards):No.35−782に示されるLiMnと一致し又は同等であればよい。
本発明の電池用正極活物質の製造方法は、正極活物質原料と炭素粒子の混合物を焼成して前記炭素粒子を除去する工程1、及び前記工程1で得られた焼成体を粉砕・分級する工程2を含むことを特徴とする。正極活物質が良好な充放電特性を確保するには、得られた焼成体が多孔性であることが好ましく、そのような観点から、混合物中の炭素粒子は、混合物内部に多く存在することが好ましい。また、炭素粒子を使用することにより、炭素粒子の除去が完全でない場合でも、残留する炭素粒子が導電性物質として、導電経路の形成に寄与することができると考えられる。
正極活物質原料としては、上述した正極活物質の粒子の他、焼成等によって上述した正極活物質が生成する、前駆体粒子や前駆体粒子の混合物でもよい。上記正極活物質の前駆体粒子の混合物としては、例えば、酸化マンガン粒子とリチウム化合物粒子との組合せなどが挙げられる。
前駆体粒子である酸化マンガンとしては、MnO、Mn、Mn、MnOの1種または2種以上が好ましく用いられ、このうち特に、MnOやMnが好適に用いられる。リチウム化合物としては、炭酸リチウム、水酸化リチウム、酸化リチウム、硝酸リチウム、酢酸リチウム、硫酸リチウムなどが好ましく、このうち最終的に得られるマンガン酸リチウムの一次粒子の制御のしやすさの観点から炭酸リチウムが好ましく用いられる。
また、単独で上述した正極活物質を生成する前駆体粒子としては、マンガン酸リチウム、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、鉄酸リチウムなどが挙げられる。
正極活物質原料粒子や前駆体粒子などの正極活物質原料の平均粒径は、高出力特性を確保する観点から、0.1〜2μmであることが好ましく、0.3〜1.5μmがより好ましく、0.5〜1.2μmが更に好ましい。
正極活物質原料の平均粒径の調整は、乾式粉砕により行うことも可能であるが、溶媒の存在化で湿式粉砕することが好ましい。湿式粉砕は、湿式ビーズミル、ボールミル、アトライター、振動ミルなど、ボール媒体式ミルが好ましく用いられる。
湿式粉砕に用いる溶媒は、乾燥の容易さの観点から、その沸点が好ましくは100℃以下、より好ましくは90℃以下、さらに好ましくは80℃以下のものである。このような溶媒の具体的なものとして、水、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、トルエン、テトラヒドロフランなどが例示される。
湿式粉砕時の正極活物質原料の濃度としては、生産性の観点から固形分は、1重量%以上が好ましく、2重量%以上がより好ましく、5重量%以上が更に好ましい。また、スラリーの粉砕効率の観点から好ましくは、70重量%以下、より好ましくは60重量%以下、50重量%以下が更に好ましい。
また、湿式粉砕時の粉砕効率を高める目的で分散剤を添加してもよい。分散剤を使用する場合、分散剤としてはアニオン性、ノニオン性もしくはカチオン性界面活性剤、または高分子分散剤を用いることが出来るが、分散性能の点から高分子分散剤の使用が好ましい。
本発明において、炭素粒子を除去する工程では、正極活物質原料と炭素粒子の混合物を焼成して炭素粒子を除去する。特に、例えば後述するような焼成条件により、混合物の焼成を行うことによって、正極活物質原料の焼結と炭素粒子の除去による多孔質化とを並行して行うことが好ましい。このような焼成処理は、得られる正極活物質の結晶性を向上させ、例えばマンガン酸リチウムのLiイオンの挿入・脱離機能が発現し易くなり、高速放電特性を向上させることができると考えられる。
炭素粒子としては、細孔径と細孔容積を確保する観点から、ストラクチャー構造をとり易いものが好ましく、たとえば、ポリアクリロニトリル(PAN)に代表される高分子を原料としたカーボンファイバー、ピッチを原料としたピッチ系カーボンファイバー、炭化水素ガスを原料とする気相成長系のカーボンファイバー(VGCF)、及びアーク放電法、レーザー蒸発法、化学気相成長法などで得られる、いわゆるカーボンナノチューブ、並びに活性炭、カーボンブラック等が好ましく、カーボンブラックがより好ましい。
カーボンブラックとしては、サーマルブラック法、アセチレンブラック法等の分解法、チャンネルブラック法、ガスファーネスブラック法、オイルファーネスブラック法、松煙法、ランプブラック法等の不完全燃焼法のいずれの製法で製造されたものも使用でき、ファーネスブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラックが好ましく用いられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を混合しても良い。なお、炭素粒子は粒子が融着した状態で存在し(アグリゲートと呼ばれ、概念的にはぶどうの房に例えられる)、このアグリゲートの発達度合いをストラクチャーという。
炭素粒子の平均粒径は、焼成による除去後の細孔径を好適に確保する観点から、0.1〜10μmであることが好ましく、0.5〜8μmであることがより好ましく、1〜5μmであることが更に好ましい。
炭素粒子の平均粒径は、例えば、凝集体であるカーボンブラックを解砕又は粉砕したり、カーボンファイバー、カーボンナノチューブ等を粉砕することで、調整することができる。解砕又は粉砕は、湿式又は乾式の何れで行うことも可能である。
混合物中の炭素粒子の含有量は、細孔径を好適に確保する観点と、正極活物質原料粒子同士の十分な焼結を確保する観点から、混合物中0.1〜30重量%であることが好ましく、より好ましくは1〜16重量%であり、更に好ましくは2〜10重量%である。
焼成による炭素粒子の除去は、気体と化学反応させて反応生成物を気化させる方法であり、酸素存在下で加熱して酸化気化させる方法が好ましい。
正極活物質原料中に炭素粒子を混合する際、正極活物質原料と炭素粒子とを湿式混合又は乾式混合などによって混合することができるが、炭素粒子を効率良く均一に混合させる観点から、湿式混合を行うことが好ましい。
具体的には、正極活物質原料粒子と炭素粒子とを溶媒中で分散混合し、溶媒を除去して混合物を得るのが好ましい。分散混合は、一度分散して混合しても、分散させつつ混合してもよく、具体的には、湿式粉砕で得られた正極活物質原料粒子の分散液に炭素粒子を分散混合させる方法、湿式粉砕で得られた正極活物質原料粒子の分散液に炭素粒子の分散液を混合させる方法、乾式粉砕した正極活物質原料粒子を炭素粒子の分散液に混合する方法、などによって行うことができる。
溶媒の除去は、減圧乾燥、加熱乾燥、真空乾燥、スプレードライ、静置乾燥、流動乾燥、熱風乾燥、これらの組合せなど何れでもよいが、得られる複合粒子(混合物)がより均一な組成を維持するため回転操作等が行える観点から、減圧乾燥、真空乾燥、又はこれらの組合せが好ましい。
なお、乾燥温度は特に限定されないが、得られる複合粒子(混合物)から溶媒を完全に除去する観点から、30〜120℃が好ましく、50〜80℃がより好ましい。
次いで、上記混合物の焼成を行うが、焼成後の平均粒径の調整を容易にする観点から、上記の混合物を予め解砕又は軽粉砕しておくのが好ましい。その際、混合物の複合構造を維持する観点から、乾式処理により解砕又は軽粉砕を行うことが好ましい。このような処理は、乳鉢を用いた解砕、市販のコーヒーミルやミキサー等を用いて行うことができる。
本発明では、混合物を焼成することで炭素粒子を除去するが、「焼成」とは、正極活物質が焼結するレベルまで加熱処理する(焼きなます)ことをいい、これにより、正極活物質の結晶性が向上して、高速放電特性が向上する。このような焼成によって、多孔質状態で硬化した正極活物質を得ることができる。ここに、焼結とは、混合鉱物粉体の集合体が加熱されることにより、固体間の純固相あるいは一部液相を交えた結合反応によって粉体粒子間が結合するとき、前記結合反応のことをいう(化学大辞典4(昭和56年10月15日発行)より)。本発明では、正極活物質原料と炭素粒子の混合物を、正極活物質が焼結するまで焼成することで、以下の何れか1つの状態になっていることが好ましい。
(1)多孔質状態の正極活物質又はその粉砕物が、正極活物質原料の構成元素からなる。
(2)多孔質状態の正極活物質又はその粉砕物のマンガン酸リチウムに帰属される(111)面の回折ピークの半値幅が2.5以下である。
(3)多孔質状態の正極活物質又はその粉砕物を600℃1時間で加熱(空気中)したときの重量減少(変化)が1%未満である。
なお、本明細書における半値幅とは、粉末X線回折測定により測定された回折データにおいて、最も強い回折ピークにおける半値幅をいい、後述する測定方法、およびフィッティングにより数値化された値をいう。例えば、マンガン酸リチウム(LiMn)においては(111)面、コバルト酸リチウム(LiCoO)においては(104)面、ニッケル酸リチウム(LiNiO)においては(003)面に帰属される回折ピークについて、後述する方法により数値化された値をいう。
混合物を入れた炉内を、平均昇温速度t℃/時間でT℃に到達させた後、T℃でH時間焼成する場合、好適な焼成条件としては、炭素粒子を適正に除去する観点と、正極活物質を十分に焼結させる観点から、t、T、及びHが以下を満たすことである。
即ち、好ましくは、
t=200〜800、T=650〜1200、H=[4000/10(1+T/273)]〜[204000/10(1+T/273)]であり、より好ましくは、
t=300〜700、T=650〜1000、H=[4000/10(1+T/273)]〜[180000/10(1+T/273)]であり、更に好ましくは、
t=300〜600、T=700〜900、H=[8500/10(1+T/273)]〜[128000/10(1+T/273)]であり、より更に好ましくは、
t=300〜500、T=700〜850、H=[17000/10(1+T/273)]〜[85000/10(1+T/273)]である。
また、生産性を確保する観点から、Hは、20を超えないことが好ましく、10を超えないことがより好ましく、6を超えないことが更に好ましい。
なお、活物質の焼成性は、Tが低い場合は、Hを大きくすることが好ましく、Tが高い場合は、Hが小さくても十分確保できることが経験上知られている。本発明者等は、そのようなTとHの関係が、積[10(1+T/273)]×Hによって好適に与えられ、当該積の好適な範囲を満たすことで、一定のTに対する好適なHを得ることができることを見出している。
例えば、t=200〜800、T=650〜1200では、当該積=4000〜204000を満たすHを選択することで、良好な焼結状態を得ることができる。
焼成により炭素粒子を除去する工程では、空気、酸素など、高温で炭素粒子と反応して生成物を気化させるガスを焼成雰囲気内に供給しながら焼成を行うことが好ましい。
焼成して得た焼成体は、そのまま電池用正極活物質として使用できるが、本発明では、所定の平均粒径となるように粉砕・分級する工程を含む。前記焼成体は、その細孔径が好ましくは0.3〜5μm、より好ましくは0.5〜2μm、全細孔容積が、好ましくは0.1〜1cc/g、より好ましくは0.35〜0.7cc/gとなるように、正極活物質原料の平均粒径及び炭素粒子の平均粒径などを調整することが望ましい。焼成体の細孔径を大きくするには炭素粒子の平均粒径を大きくすればよく、細孔容積を大きくするには、炭素粒子の含有量を多くする、又は前記の好適な焼成条件で焼成すればよい。
つまり、本発明の製造方法によって得られる焼成体は、下記のような物性を有していることが好ましい。Liイオンのスムーズな移動を達成する観点から、原料となる正極活物質原料粒子の平均粒径d1と得られる焼成体の細孔径d2との比d2/d1が1〜50であることが好ましく、1.2〜20であることがより好ましく、1.2〜10であることが更に好ましく、1.2〜5であることがより更に好ましく、1.2〜3であることがより更に好ましい。
また、同様の観点から、電池用正極活物質の細孔径については、水銀ポロシメーターで測定した細孔分布において、細孔径0.01〜10μmの範囲で、最大の微分細孔容積値(以下、最大微分細孔容積値ともいう)を与えるピーク細孔径(以下、最大ピーク細孔径ともいう)が0.3〜5μmであり、前記最大ピーク細孔径よりも小さい細孔径側に、前記最大微分細孔容積値の10%以上の微分細孔容積値を与えるピークが存在しないことが好ましい。ここで、「微分細孔容積」とは、細孔径をRとし、当該細孔径以上の細孔の合計体積をVとしたときの、合計体積Vを細孔径Rの対数logRで微分した値(dV/dlogRの値)をさす。なお、上記「ピーク」には、ショルダーピークも含まれる。以下においても同様である。
最大ピーク細孔径を上記好ましい範囲内に制御するには、例えば、上述の製法において、正極活物質中に混合する炭素粒子の平均粒径、配合比率、焼成温度又は焼成時間を調整することによって実現することができる。即ち、炭素粒子の平均粒径、配合比率が大きい程、最大ピーク細孔径は大きくなる傾向にあり、焼成温度が高く、焼成時間が長いほど、最大ピーク細孔径は小さくなる傾向にある。
上記「最大微分細孔容積値」とは、細孔径0.01〜10μmの範囲における最大の微分細孔容積値をいい、上記「最大ピーク細孔径」とは、最大微分細孔容積値を与える細孔径をいう。リチウム電池の高速放電特性を確保する観点から、最大ピーク細孔径よりも小さい細孔径側に、微分細孔容積値が最大微分細孔容積値に対して10%以上となるピーク細孔径が存在しないことが好ましく、8%以上となるピーク細孔径が存在しないことがより好ましく、5%以上となるピーク細孔径が存在しないことが更に好ましい。また、同様の観点から、最大ピーク細孔径は、0.3〜5μmであることが好ましく、0.4〜5μmであることがより好ましく、0.5〜5μmであることが更に好ましく、0.5〜2μmであることがより更に好ましく、0.5〜1.5μmであることがより更に好ましい。さらに、同様の観点から、最大微分細孔容積値は、0.3〜10ml/gが好ましく、0.5〜10ml/gがより好ましく、0.6〜10ml/gが更に好ましく、0.8〜10ml/gがより更に好ましく、0.8〜5ml/gがより更に好ましい。以上の最大ピーク細孔径と最大微分細孔容積値の好適な態様は、Liイオンがスムーズに移動するのに適した細孔径(均一な細孔径)であることが反映されており、好適にリチウム電池の高速放電特性を確保できると考えられる。また、上記条件を満たすことにより、本発明で得られた電池用正極活物質を用いて塗工用ペーストを調製した際に、Liイオンの挿入・離脱を妨げる因子(例えば、バインダが焼結体の微細孔に浸透すること等)を低減しうると考えられる。さらに、塗工用ペーストを集電体上に塗工する際に、当該電池用正極活物質に溶媒やバインダが吸収又は吸着されることに起因するペーストの粘度増加や塗工性不良を防止できる。
前記の最大ピーク細孔径と最大微分細孔容積値の好適な態様を確保するには、正極活物質原料粒子の粒径分布が狭く、かつその平均粒径が、0.1〜2μmであることが好ましく、0.3〜1.5μmがより好ましく、0.5〜1.2μmが更に好ましい。同様に、前記の最大ピーク細孔径と最大微分細孔容積値の好適な態様を確保するには、上述の製法において、正極活物質中に混合する炭素粒子の粒径分布が狭く、かつその平均粒径が、0.1〜10μmであることが好ましく、0.5〜8μmであることがより好ましく、1〜5μmであることが更に好ましい。
最大ピーク細孔径よりも大きい細孔径側に、ピーク細孔径が存在することは差し支えないが、このピークは、焼結活物質粒子の大きさに分布があることに由来すると考えられる。よって、粒子の大きさが揃った焼結活物質粒子の集合体を得るには、最大ピーク細孔径よりも大きい細孔径側では、ピーク細孔径の微分細孔容積値が最大微分細孔容積値に対して30%以下が好ましく、20%以下がより好ましく、10%以下が更に好ましい。
本発明では、焼成体を粉砕・分級することによって粒径調整することにより、それ自身が空孔を有しない焼結活物質粒子が得られ易いと考えられる。上記空孔を有しない焼結活物質粒子の集合体(即ち細孔分布の測定対象となる集合体)を水銀ポロシメーターで測定すると、粒子間の空隙に相当するピークしか得られない。一方、噴霧乾燥によって製造される焼結活物質粒子は、通常の場合、それをさらに粉砕することはないので、それ自身が空孔を有する。この場合、空孔を有する焼結活物質粒子の集合体を水銀ポロシメーターで測定すると、粒子間空隙に相当するピークと、当該ピークの細孔径よりも小さい細孔径側に、粒子自身の有する微小な空孔に相当するピークの2つのピークが得られる。このような2つのピークを有する焼結活物質粒子を用いて塗工用ペーストを調製すると、バインダが粒子自身の有する微小な空孔に浸透することによって、Liイオンの挿入・離脱を妨げるおそれがある。
また、正極活物質のBET比表面積は、電解液の浸透性の観点から、1m/g以上が好ましく、正極を作製する際のバインダ量低減の観点から10m/g以下が好ましい。
更に、正極活物質は、Liイオンの移動に必要なポロシティーとエネルギー密度のバランスの観点から、水銀ポロシメーターで測定した全細孔容積が、0.1〜1cc/gが好ましく、0.35〜0.7cc/gがより好ましい。
本発明では、得られた前記焼成体を粉砕・分級する。この際、電池用正極の製造に使用するために、Liイオンの挿入・脱離能を向上させ、かつ塗膜の平滑性を維持する観点から、平均粒径が細孔径の好ましくは1〜10倍、より好ましくは1.5〜8倍、更に好ましくは2〜5倍となるように粉砕・分級することによって、平均粒径を調整するのが望ましい。ここで、「粉砕」とは、軽粉砕、解砕を含む概念である。
正極活物質の平均粒径をこのような範囲に調整する方法としては、焼成後の正極活物質に対して湿式又は乾式処理により解砕又は粉砕を行い、更に、得られた粒子の分級を行う方法が例示できる。
湿式処理を行う場合、前述と同様の溶媒に対して、正極活物質を濃度5〜30重量%となるように添加し、超音波ホモジナイザーで超音波(定格出力50〜3000W、発振周波数10〜30kHz)を好ましくは30秒〜10分、より好ましくは30秒〜3分照射し、その後、溶媒をエバポレーション等で除去すればよい。
また、乾式処理を行う場合、正極活物質をロータースピードミル(フリッチュ社製P−14)で、回転数を好ましくは6000〜20000rpm、より好ましくは6000〜15000rpmの範囲とし、ふるいリングメッシュ条件0.08〜6.0mmで粉砕すればよい。
本発明によって得られる正極活物質は、そのX線回折におけるピークの半値幅が、結晶性を向上させて高速放電特性を高める観点から、実施例記載の方法によって得られた値として、0.12〜0.3が好ましく、0.12〜0.2がより好ましく、0.13〜0.2が更に好ましく、0.13〜0.19がより更に好ましく、0.13〜0.18がより更に好ましい。前記好適な半値幅は、焼成条件として前述した好適な範囲を選択して、正極活物質原料が焼結するように焼成することで得られる。
本発明によって得られるマンガン酸リチウム等の正極活物質は、リチウム電池の正極活物質として好適に使用することができる。従って、本発明の電池用組成物の製造方法は、上記の電池用正極活物質の製造方法で得られた電池用正極活物質、導電性物質、バインダ、及び溶剤を混合したスラリーを調製する工程を有するものである。リチウム電池用正極は、このようなスラリー(以下、塗工用ペーストともいう)を集電体となる金属箔に塗布・乾燥することにより作製することができる。さらにこれを負極、セパレータと共に積層して、電解質液を注入することによって、リチウム電池が製造される。塗工用ペーストは、塗工面の平滑性実現と塗工厚みを一定にする観点から、2000〜9000cpsが好ましく、3000〜8000cpsがより好ましく、3500〜7500cpsが更に好ましい。
バインダとしては、正極の形成用に使用される従来のバインダが何れも使用できるが、ポリフッ化ビニリデン、ポリアミドイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメタクリル酸メチルなどが好適に使用できる。
溶媒としては、正極の形成用に使用される従来の溶媒が何れも使用でき、例えばN−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、アセトン、エタノール、酢酸エチルなどが好適に用いられる。また、正極の形成に使用される従来公知の添加剤を何れもスラリーに添加することができる。
本発明によって得られる正極活物質を用いて作製したリチウム電池は、高速放電特性に優れたものとなる。高速放電特性は、後述する電池特性評価において、1Cに対して、60Cの放電量の割合が、好ましくは75%以上、より好ましくは80%以上、更に好ましくは85%以上、より更に好ましくは90%以上である。
リチウム電池の用途は、特に限定されないが、例えばノートパソコン、電子ブックプレーヤー、DVDプレーヤー、携帯オーディオプレーヤー、ビデオムービー、携帯テレビ、携帯電話などの電子機器に使用できるほか、コードレス掃除機やコードレス電動工具、電気自動車、ハイブリッドカーなどのバッテリー、燃料電池車の補助電源などの民生用機器に使用できる。このうち特に高出力が求められる自動車用バッテリーとして好適に用いられる。
以下、本発明を具体的に示す実施例等について説明する。なお、実施例等における評価項目は下記のようにして測定を行った。
(1)平均粒径
炭素粒子の平均粒径については、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA750(堀場製作所製)を用い、エタノールを分散媒とし、乳鉢で軽く解砕した炭素粒子3g/エタノール280gのスラリーについて、超音波1分照射後の粒度分布を相対屈折率1.5で測定したときの体積中位粒径(D50)の値を炭素粒子の平均粒径とした。
正極活物質原料を構成する正極活物質原料粒子の平均粒径(d1)については、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA750(堀場製作所製)を用い、エタノールを分散媒とし、正極活物質原料15g/エタノール85gのスラリーについて、超音波1分照射後の粒度分布を相対屈折率1.7で測定したときの体積中位粒径(D50)の値を正極活物質原料粒子の平均粒径とした。
(2)細孔径および細孔容積の測定
水銀圧入式細孔分布測定装置(ポアサイザー9320、島津製作所)を用いて、細孔径が0.008μm〜200μmの範囲の細孔容積を測定し、積算した値をその試料の細孔容積とした。また、測定により得られた細孔分布のピークのうち最大ピークのピークトップの細孔径をその試料の細孔径(d2)とした。
(3)BET比表面積
比表面積測定装置(島津フローソーブIII2305)を用いて、窒素ガス吸着法により、BET比表面積を測定した。
(4)X線回折ピークの半値幅の測定
複合粒子に含まれる正極活物質、および複合粒子の焼成後の焼成体をサンプルとして、X線回折装置(RINT2500、理学電機株式会社製)を用いて、X線出力を40kV、120mAとし、照射スリットを、発散スリット1°、受光スリット0.3mm、散乱スリット1°とし、走査速度を毎分2°(2θ)として測定した。そして、マンガン酸リチウムに帰属される(111)面の回折ピークを、偽ボイド関数(ローレンス成分比0.5)でフィッティングして、半値幅を数値化した。フィッティングは、MDI社製ソフトウエアJADE(バージョン5.0)を使用して行った。
(5)正極活物質焼成体の構成元素
得られた正極活物質焼成体の構成元素は、リチウム、及びマンガンについては正極活物質焼成体1gを硫硝酸分解後、ICP分析機により測定した。酸素については、酸素分析計を用いて測定した。炭素についてはCHN計を用いて測定した。
(6)600℃1時間で加熱したときの重量変化
得られた正極活物質焼成体1gを空気中で600℃にて1時間加熱したときの重量変化を測定し、その重量変化率(=(加熱前重量−加熱後重量)/加熱前重量×100)を求めた。測定にあたっては、正極活物質焼成体約1gを使って行った。加熱は電気炉(MS電気炉SLA−2025D(製造番号MS−0435)、株式会社モトヤマ製)を使用し、平均昇温速度300℃/時間、降温は100℃/時間で行った。尚、空気を炉内に毎分5リットル流しながら加熱した。
(7)高速充放電試験
サンプル8重量部に対して、PVDF粉末(呉羽化学社製#1300)1重量部、導電剤として用いるカーボンブラック(電気化学工業社製、HS−100)1重量部、溶媒としてNメチル−2−ピロリドンを加えた。この際、サンプル8重量部に対して、サンプル、PVDF粉末、カーボンブラック及びNメチル−2−ピロリドンの総量が25重量部となるようにした。そして、これらを均一に混合し、塗工用ペーストを調製した。塗工用ペーストの溶媒以外の固形分濃度(以下、塗工用ペーストの濃度ともいう)は、40重量%であった。当該ペーストをYBA型ベーカアプリケーター(ヨシミツ精機株式会社)により集電体として用いたアルミニウム箔(厚さ20μm)上に巾15cm長さ15cmの範囲に均一に塗工し、140℃にて10分以上かけて乾燥した。なお、前記アプリケーターは、ペースト濃度・粘度に応じて、ギャップを200〜250μmの範囲で適宜設定した。乾燥後、プレス機で均一膜厚に成型した後、所定の大きさ(20mm×15mm)に切断し、試験用正極とした。このときの電極活物質層の厚さは25μmであった。上記の試験用正極を用いて試験セルを作製した。負極電極には金属リチウム箔を所定の大きさに切断して使用し、セパレータはセルガード#2400を使用した。電解液は、LiPFをエチレンカーボネート/ジエチルカーボネート(1:1vol%)溶媒に1mol/Lの濃度で溶解したものを用いた。試験セルの組み立てはアルゴン雰囲気下のグローブボックス内で行った。試験セルの組み立て後、25℃にて24時間放置後、以下に示す高速充放電特性評価を行った。なお、塗工用ペーストの粘度は、B型粘度計(ブルックフィールド社製、型式:LVT、ローター:No.4、回転数:60rpm)を用いて、温度25℃で測定した。
試験セルに0.2Cにて定電流充放電を行った後、(1)0.5Cで定電流充電した後、1Cで定電流放電された容量(A)と、さらに(2)0.5Cで定電流充電した後、60Cで定電流放電された容量(B)の比を高速放電特性とした。
高速放電特性(%)=B/A×100
実施例1
(正極活物質原料の平均粒径の調整)
X線回折によりJCPDS:No.35−782と一致したことから、単一相であることを確認したマンガン酸リチウムの塊状粒子(平均粒径3μm)を湿式粉砕機で微粒化処理した。その際、湿式粉砕機として、ダイノーミルKDL−PILOT A型(内容積1.4L、シンマルエンタープライゼス社製)を使用し、ジルコニアビーズ直径0.2mm(4.28kg)、回転数1900rpmの条件で、前記マンガン酸リチウムの塊状粒子300gとエタノール1700gとの混合物を400g/分の流速で循環させながら30分かけて粉砕した。粉砕後の平均粒径は0.5μmであった。
(炭素粒子との混合)
炭素粒子としてケッチェンブラックEC(ライオン社製)3gと、エタノール280gとを混合し、超音波ホモジナイザーUS−300T(日本精機製作所、定格出力300W、発振周波数20kHz)で分散した(照射時間1分)。分散後の炭素粒子の平均粒径は1.5μmであった。この分散液を上記のマンガン酸リチウム分散液500gと混合し、ディスパーにて撹拌混合した。その際、撹拌速度6000rpm、撹拌時間1分で行った。その後、エバポレータで溶媒のエタノールを除去し、マンガン酸リチウムと炭素粒子との混合物を得た。当該混合物(複合粒子)は、さらに真空乾燥機を用いて60℃で一晩乾燥した。
(混合物の焼成)
上記の混合物を市販のコーヒーミルで軽粉砕した後、アルミナ製坩堝に入れて、電気炉(MS電気炉SLA−2025D(製造番号MS−0435)、株式会社モトヤマ製)で焼成した。焼成は、炉内に常時5L/分の流速で空気を流しながら、平均昇温速度400℃/時間で800℃に達した後、800℃で5時間かけて行った。この過程で炭素粒子のほとんどは酸化気化され、正極活物質焼成体には焼結したマンガン酸リチウム粒子のみが残存した。
(正極活物質の平均粒径の調整)
上記焼成後のマンガン酸リチウム粒子30gとエタノール300gとを混合後、超音波ホジナイザーUS−300T(日本精機製作所、定格出力300W、発振周波数20kHz)で解砕した(超音波の照射時間5分)。解砕後の分散液を400メッシュのSUS製フィルターを通過させて粗粒子を除去することにより、分級を行った。その後、エバポレータでエタノールを除去し、平均粒径1.5μmの多孔性の正極活物質焼成体であるマンガン酸リチウム粒子を得た。得られた多孔性の正極活物質焼成体を正極活物質として、前記の各評価を行った結果を表1に示す。なお、上記エタノールを除去した後の正極活物質の平均粒径は、上述した正極活物質原料を構成する正極活物質原料粒子の平均粒径(d1)と同様の測定方法により測定した。なお、塗工用ペーストの濃度は40重量%で、粘度は5050cpsであった。
実施例2
実施例1において、炭素粒子としてカーボンブラック(東海カーボン社製、♯5500)3gを用いること以外は、実施例1と全く同じ条件で、炭素粒子との混合、混合物の焼成、正極活物質焼成体の平均粒径の調整を行い、多孔性の正極活物質焼成体を得た。得られた正極活物質焼成体を正極活物質として、前記の各評価を行った結果を表1に示す。なお、塗工用ペーストの濃度は40重量%で、粘度は5100cpsであった。
実施例3
実施例1において、焼成後のマンガン酸リチウム粒子を解砕する際に、超音波の照射時間を1分に変えることで、正極活物質焼成体の平均粒径を3μmとしたこと以外は、実施例1と全く同じ条件で、炭素粒子との混合、混合物の焼成、平均粒径の調整を行い、多孔性の正極活物質焼成体を得た。得られた正極活物質焼成体を正極活物質として、前記の各評価を行った結果を表1に示す。また、図1に実施例3の正極活物質焼成体の細孔分布グラフを示す。図1に示すように、実施例3の正極活物質焼成体は、細孔径0.01〜10μmの範囲に微分細孔容積が極大となるピーク細孔径を1つ有し、その細孔径は0.80μmであった。なお、塗工用ペーストの濃度は40重量%で、粘度は4800cpsであった。
実施例4
実施例1において、炭素粒子であるケッチェンブラックの含有量を7.4重量%に変えたこと以外は、実施例1と全く同じ条件で、炭素粒子との混合、混合物の焼成、正極活物質焼成体の平均粒径の調整を行い、多孔性の正極活物質焼成体を得た。得られた正極活物質焼成体を正極活物質として、前記の各評価を行った結果を表1に示す。なお、塗工用ペーストの濃度は40重量%で、粘度は5500cpsであった。また、図示はしないが、実施例4の正極活物質焼成体についても、細孔径0.01〜10μmの範囲に微分細孔容積が極大となるピーク細孔径を1つ有していた。また、上述した実施例1及び2についても、同様に細孔径0.01〜10μmの範囲に微分細孔容積が極大となるピーク細孔径を1つ有していた(グラフは不図示)。
比較例1
実施例1において、炭素粒子を混合せずに、原料粒子の粉砕後にエタノールを除去して、真空乾燥させた後に焼成すること以外は、実施例1と全く同じ条件で、多孔性の正極活物質焼成体を得た。得られた正極活物質焼成体を正極活物質として、前記の各評価を行った結果を表1に示す。なお、塗工用ペーストの濃度は40重量%で、粘度は6000cpsであった。
比較例2
実施例1の「正極活物質原料の平均粒径の調整」で得られた平均粒径0.5μmのマンガン酸リチウム粒子を焼成せずに、溶媒除去した後、乾燥したままの状態で、正極活物質として前記の各評価を行った。その結果を表1に示す。なお、塗工用ペーストの濃度は40重量%で、粘度は1000cpsを超える値を示した。
比較例3
実施例1において、炭素粒子の代わりにポリスチレン(アルドリッチ製、型番459356、ポリスチレン濃度10重量%、平均粒径0.1μm)150gを用い、焼成を行う代わりにポリスチレンの一部熱分解を行った(温度400℃×0.5時間)こと以外は、実施例1と全く同じ条件で多孔性正極活物質を得た。得られた多孔性正極活物質を正極活物質として、前記の各評価を行った結果を表1に示す。なお、塗工用ペーストの濃度は40重量%で、粘度は10000cpsを超える値を示した。
Figure 0004210710
表1の結果が示すように、炭素粒子の混合、及び混合物の焼成を行った実施例1〜4では、細孔径と細孔容積が適度に確保され、また半値幅も狭くなっており(結晶性が向上しており)、優れた高速放電特性を有していた。
これに対して、炭素粒子を混合していない比較例1では、焼成の効果により半値幅も狭くなっていたが、細孔径と細孔容積が不十分となり、高速放電特性も低下する結果となった。また、炭素粒子の混合と焼成の両者を行っていない比較例2では、半値幅が大きい上、細孔径と細孔容積が不十分となり、高速放電特性の低下が顕著であった。更に、炭素粒子の代わりにポリスチレンを用いて原料粒子を結着させた比較例3では、半値幅が大きい上、細孔径と細孔容積が不十分となり、高速放電特性の低下が顕著であった。
比較例4
平均一次粒子径0.03μm、平均凝集粒子径34μmのMnO(420g)を水(2580g)に混合し、これに分散剤(花王製ポイズ532A)7gを添加し、ダイノーミル(シンマルエンタープライゼス製MULTI LAB型:容量0.6L、0.2mmジルコニアビーズを1836g充填)を用いて湿式粉砕し、平均一次粒子径0.03μm、平均凝集粒子径0.3μmのMnOのスラリーを得た。次に、平均一次粒子径25μm、平均凝集粒子径84μmの炭酸リチウム420gを水2580gに混合し、分散剤(花王製ポイズ532A)20gを添加し、ダイノーミル(シンマルエンタープライゼス製MULTI LAB型:容量0.6L、0.2mmジルコニアビーズを1836g充填)で湿式粉砕し、平均一次粒子径0.06μm、平均凝集粒子径0.4μmの炭酸リチウムのスラリーを得た。次に、カーボンブラック(東海カーボン社製#5500)3g、水100g、および分散剤(花王製ポイズ532A)0.375gの混合液を超音波にて5分間かけて分散したカーボンブラック分散液を準備した。そして、得られたMnOスラリー100重量部と炭酸リチウムスラリー21.2重量部に、上記カーボンブラック分散液を23重量部添加して、ディスパーで混合したのち、噴霧乾燥機(東京理化器械製SD−1000)を用いて、熱風供給温度約135℃、乾燥機の出口温度約80℃の条件で噴霧乾燥した。次いで、得られた粉末を、昇温速度400℃/hrで昇温し800℃で5時間焼成した。図2に、焼成後の比較例4の正極活物質の細孔分布グラフを示す。図2に示すように、比較例4の正極活物質は、細孔径0.01〜10μmの範囲に微分細孔容積が極大となるピーク細孔径を2つ有していた。焼成後の比較例4の正極活物質を用いて、上述した方法で塗工用ペーストを調製した。このときの塗工用ペーストの濃度は40重量%で、粘度は10000cpsを超える値を示した。また、この塗工用ペーストを集電体上に塗工し乾燥させたが、乾燥後に集電体からペースト乾燥体が剥れた。塗工用ペースト中のバインダ及び溶媒が正極活物資の微細孔や粒子表面に吸着された結果、ペースト粘度の増加とペースト乾燥体の剥離が生じたと考えられる。
比較例5
炭酸リチウム粉末(平均凝集粒子径11μm)と電解二酸化マンガン粉末(平均凝集粒子径2.7μm)とホウ酸とを、元素組成比がLi:Mn:B=1.1:1.9:0.01となるように秤量して混合し、これに水を添加して固形分15重量%のスラリーとした。当該スラリーをダイノーミル(シンマルエンタープライゼス製MULTI LAB型:容量0.6L、0.2mmジルコニアビーズを1836g充填)を用いて、10分間湿式粉砕した。粉砕後の平均凝集粒子径は、0.5μであった。そして、当該スラリー固形分100重量部に対しカーボンブラック(東海カーボン社製#5500)4重量部を添加後、噴霧乾燥により水を蒸発させ、更に850℃で5時間焼成した。そして、焼成後の比較例5の正極活物質について、水銀ポロシメーターで細孔分布を測定したところ、比較例4と同様に細孔径0.01〜10μmの範囲に微分細孔容積が極大となるピーク細孔径を2つ有していた(グラフは不図示)。また、焼成後の比較例5の正極活物質を用いて、上述した方法で塗工用ペーストを調製し、上記実施例3の場合と同様に粘度を測定したところ、10000cpsを超える値を示した。また、この塗工用ペーストを集電体上に塗工し乾燥させたが、乾燥後に集電体からペースト乾燥体が剥れた。
なお、比較例4及び5において、平均凝集粒子径と平均一次粒子径は以下のようにして測定した。
(平均凝集粒子径)
平均凝集粒子径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(LA920堀場製作所製)を用い、水を分散媒として超音波1分照射後の粒度分布を相対屈折率1.5で測定して得た。
(平均一次粒子径)
電界放出形走査電子顕微鏡S−4000(日立製作所製)を用いて、一次粒子が凝集した凝集粒子のうち、平均凝集粒子径±(平均凝集粒子径×0.2)の凝集粒子を選び、当該凝集粒子を上記顕微鏡で観察し、顕微鏡視野に、一次粒子の二次元SEM画像(以下、一次粒子画像という)が50〜100個入る倍率でのSEM像を撮影した。そして、撮影された一次粒子画像から50個の一次粒子画像を抽出し、そのフェレー(Feret)径を測定し、当該50個についてのフェレー径の平均値を平均一次粒子径とした。なお、抽出された上記50個のうちの1つの一次粒子画像のフェレー径とは、上記1つの一次粒子画像を通過(接することを含む)する任意の直線Lに平行な直線群の中で、最も距離の離れた2本の平行線の間の距離を指す。ただし、2本の平行線の間の距離とは、当該2本の平行線に垂直な直線が、当該2本の平行線に切り取られる線分の長さをいう。なお、サンプルがスラリーの場合、溶媒を除去したものを観察した。
実施例3で最終的に得られた活物質焼結体の細孔分布グラフである。 比較例4で最終的に得られた活物質焼結体の細孔分布グラフである。

Claims (6)

  1. 正極活物質原料と炭素粒子の混合物を焼成して前記炭素粒子を除去する工程1、及び前記工程1で得られた焼成体を粉砕・分級する工程2を含み、
    前記炭素粒子の含有量が、前記混合物中0.1〜30重量%であり、
    前記正極活物質原料が、平均粒径0.1〜2μmである正極活物質原料粒子で構成され、
    前記混合物は、前記正極活物質原料粒子と前記炭素粒子とを溶媒中で分散混合し、前記溶媒を除去して得られる、リチウム電池用正極活物質の製造方法。
  2. 前記炭素粒子の平均粒径が、0.1〜10μmである請求項1に記載のリチウム電池用正極活物質の製造方法。
  3. 前記リチウム電池用正極活物質が、水銀ポロシメーターで測定した細孔分布において、細孔径0.01〜10μmの範囲で、最大の微分細孔容積値を与えるピーク細孔径が0.3〜5μmであり、前記ピーク細孔径よりも小さい細孔径側に、前記最大の微分細孔容積値の10%以上の微分細孔容積値を与えるピークが存在しない、請求項1又は2に記載のリチウム電池用正極活物質の製造方法。
  4. 前記正極活物質原料粒子の平均粒径d1と前記焼成により得られる焼成体の細孔径d2との比d2/d1が1〜50である請求項1〜3いずれか記載のリチウム電池用正極活物質の製造方法。
  5. 前記焼成により得られた焼成体を、平均粒径が前記焼成体の細孔径の1〜10倍となるように粉砕する工程を含む請求項1〜いずれか記載のリチウム電池用正極活物質の製造方法。
  6. 請求項1〜いずれか記載のリチウム電池用正極活物質の製造方法で得られたリチウム電池用正極活物質、導電性物質、バインダ、及び溶剤を混合したスラリーを調製する工程を有するリチウム電池用組成物の製造方法。
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