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JP4171852B2 - 排ガス中の炭化水素の浄化用触媒および排ガス中の炭化水素の浄化方法 - Google Patents

排ガス中の炭化水素の浄化用触媒および排ガス中の炭化水素の浄化方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸素を過剰に含む排ガス中の炭化水素の浄化用触媒および浄化方法に関する。
【0002】
なお、本明細書において、「酸素を過剰に含む」とは、「排ガス中の炭化水素、一酸化炭素などの還元性成分を完全酸化させるに必要な量以上の酸素、窒素酸化物などの酸化性成分を含む」ことを意味する。
【0003】
【従来の技術】
排ガス中に含まれる炭化水素は、光化学スモッグの原因物質であり、さらにはオゾン層破壊による地球大気環境の悪化要因の一つでもある。従って、排ガス中の炭化水素処理に関しては、過去数十年間にわたり種々の研究および対策がなされてきたが、未だ解決すべき課題が残されている。
【0004】
白金、パラジウムなどの白金族金属を担持した触媒が、排ガス中の炭化水素の酸化分解に優れた効果を発揮することは知られている。例えば、特開昭51-106691号公報は、アルミナ担体に白金とパラジウムとを担持させた排ガス浄化用触媒を開示している。
【0005】
しかしながら、この様な白金族系触媒は、排ガス中の炭化水素の主成分が化学的安定性の高い低級飽和炭化水素(メタン、エタン、プロパンなど)である場合(例えば、天然ガスの燃焼排ガスがそうである)には、十分な浄化率を達成し得ないという問題を生じる。また、これらの白金族系触媒には、燃焼排ガス中に通常含まれる硫黄酸化物などの活性阻害物質により、経時的に触媒活性が著しく低下するという欠点がある。すなわち、灯油、軽油などの石油系燃料とは異なり、天然ガスは、本来硫黄化合物を殆ど含んでいない。しかしながら、わが国で供給されている天然ガス由来の都市ガスには、付臭剤として硫黄を含む化合物が添加されており、これらはガスの燃焼時に硫黄酸化物を生成して、白金族系触媒の活性阻害要因となる。
【0006】
例えば、ランパート(Lampert)らは、パラジウム触媒を用いてメタン酸化を行う場合、メタン中にわずか0.1ppmの二酸化硫黄が存在するだけで、数時間内に触媒活性が殆ど失われることを報告している(Applied Catalysis B:Environmental, Vol.14, pp211-223(1997))。
【0007】
また、山本らは、アルミナに白金およびパラジウムを担持させた触媒を用いて都市ガスの燃焼排ガス中の炭化水素を酸化除去する場合には、100時間程度の短時間内に触媒活性の顕著な低下が見られることを報告している(平成8年触媒研究発表会講演予稿集;平成8年9月13日発行)。
【0008】
特開平8-332392号公報は、過剰量の酸素が存在する排ガス中の低濃度炭化水素酸化用触媒として、ハニカム基材にアルミナ担体を介してパラジウム7g/l以上と白金3〜20g/lとを担持した触媒を開示している。しかしながら、この触媒も長期的な耐久性が十分でないため、触媒活性は経時的に劣化する。
【0009】
炭化水素含有排ガスの1種として、牛、豚などの家畜の排泄物の発酵などによる生物起源の排ガスがある。この排ガスにおいても、炭化水素の主要成分は、メタンであり、酸化除去が困難である。また、この排ガスには、その起源に由来する有機系の硫黄化合物が微量ながらも存在するので、触媒を用いて酸化処理を行う場合には、燃焼排ガス処理の場合と同様に、硫黄被毒による触媒活性の急速な低下という問題を生じる。
【0010】
上記に明らかにした通り、公知の排ガス中の炭化水素分解用触媒は、メタン、エタン、プロパンなどの低級飽和炭化水素、特にメタンに対する分解除去率が低いこと、さらに硫黄化合物が存在する条件下では、触媒活性が急速に低下するという問題点を有している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は、全炭化水素中の低級飽和炭化水素の含有割合が高い排ガスに対しても高い炭化水素浄化率を示し、かつ硫黄化合物が存在する条件下においても安定した触媒活性を発揮するという、炭化水素と過剰量の酸素とを含む排ガス中の炭化水素浄化用触媒を提供することを主な目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の様な技術の現状に留意しつつ鋭意研究を重ねた結果、ジルコニア担体表面に硫酸根とパラジウムとを共存させてなる触媒が、排ガス中の炭化水素を浄化するに際し、硫黄酸化物の共存下においても、長期にわたり高い炭化水素浄化活性を維持し続けることを見出した。
【0013】
また、上記の触媒において、ジルコニア担体表面に硫酸根とパラジウムと白金とを共存させる場合には、炭化水素浄化活性がさらに改善されることをも見出した。
【0014】
本発明は、この様な新しい知見に基づいて完成されたものであり、下記の排ガス浄化用触媒および排ガス浄化方法を提供する。
1.ジルコニア担体表面に硫酸根とパラジウムとが共存してなる、炭化水素と過剰量の酸素とを含む排ガス中の炭化水素の浄化用触媒。
2.ジルコニア担体表面に硫酸根とパラジウムと白金とが共存してなる、炭化水素と過剰量の酸素とを含む排ガス中の炭化水素の浄化用触媒。
3.ジルコニア担体表面に硫酸根とパラジウムとが共存してなる触媒を使用することを特徴とする、炭化水素と過剰量の酸素とを含む排ガス中の炭化水素の浄化方法。
4.ジルコニア担体表面に硫酸根とパラジウムと白金とが共存してなる触媒を使用することを特徴とする、炭化水素と過剰量の酸素とを含む排ガス中の炭化水素の浄化方法。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明においては、触媒の担体として酸化ジルコニウム(ジルコニア)を使用する。
【0016】
担体としてのジルコニアは、市販品を使用することができる。その比表面積は、特に限定されるものではないが、通常5〜50m2/g程度であり、より好ましくは、5〜30m2/g程度である。比表面積が高すぎる場合には、高温での触媒の使用中に焼結が進行して、触媒性能を不安定とするのに対し、低すぎる場合には、担持したパラジウムあるいは白金の分散性が劣るので、触媒活性が十分に発揮されない。なお、ジルコニアは、触媒調製に先立って、600〜1000℃程度で焼成を行っても良い。焼成を行うことにより、活性低下の原因となり得る表面の汚れが除去され、特に比表面積が高いものについては、担体としての特性安定化を行うことができる。
【0017】
本発明による触媒は、種々の方法により、製造することができる。例えば、担体としてのジルコニアを硫酸アンモニウム水溶液に浸漬し、乾燥し、300〜650℃程度で焼成して硫酸根を形成させた後、パラジウムイオンを含有する溶液あるいはパラジウムイオンと白金イオンとを含有する溶液に浸漬し、乾燥し、450〜650℃程度で焼成することにより製造することができる。
【0018】
あるいは、本発明による触媒は、ジルコニア担体を硫酸水溶液に浸漬し、乾燥し、300〜650℃程度で焼成して硫酸根を形成させた後、パラジウムイオンを含有する溶液あるいはパラジウムイオンと白金イオンとを含有する溶液に浸漬し、乾燥し、450〜650℃程度で焼成することによっても、製造することができる。
【0019】
あるいは、本発明による触媒は、パラジウムイオンと硫酸イオンまたはパラジウムイオンと白金イオンと硫酸イオンとを含む溶液にジルコニア担体を浸漬し、乾燥した後、450〜650℃程度で焼成することによっても、得られる。
【0020】
あるいは、本発明による触媒は、ジルコニア担体を三酸化硫黄、二酸化硫黄などの酸化硫黄含有ガスに300〜650℃程度で接触させた後、パラジウムイオンを含有する溶液あるいはパラジウムイオンと白金イオンとを含有する溶液に浸漬し、乾燥し、450〜650℃程度で焼成することによっても、製造することができる。腐食性の三酸化硫黄を硫酸根生成源として使用する場合には、その取り扱いに注意する必要がある。
【0021】
あるいは、本発明による触媒は、ジルコニア担体をパラジウムイオンを含有する溶液あるいはパラジウムイオンと白金イオンとを含有する溶液に浸漬し、乾燥し、450〜650℃程度で焼成した後、三酸化硫黄、二酸化硫黄などの酸化硫黄含有ガスに300〜650℃程度で接触させることによっても、製造することができる。特に、この方法において、二酸化硫黄と酸素とを含有するガスを使用する場合には、担体表面に担持されたパラジウムあるいはパラジウムと白金とが触媒的に作用して、ジルコニア表面に硫酸根が形成されるので、三酸化硫黄を使用する必要がなくなるという利点が得られる。
【0022】
上記の酸化硫黄ガスを利用する手法の一実施態様として、パラジウムまたはパラジウムおよび白金を担持したジルコニア担体をガス処理装置内に充填し、酸素過剰状態で燃焼形成させた高温状態の硫黄酸化物含有排ガスと接触させることにより、担体表面に硫酸根を徐々に生成させることができる。この際、必要ならば、処理に用いるガス中に含まれるすすなどの固形分を予めフィルターなどで除去しておくことが望ましい。この場合には、ガス処理を行いつつ、ジルコニア担体表面にパラジウムと硫酸根との共存状態あるいはパラジウムと白金と硫酸根の共存状態を実現させることができる。
【0023】
ジルコニア担体にパラジウムあるいはパラジウムと白金とを担持させる際に使用する金属イオン溶液としては、これら金属の硝酸塩、アンミン錯体などの溶液を使用すればよい。溶媒は、特に限定されないが、水で良く、さらにアセトン、エタノールなどの水溶性有機溶媒を加えた混合溶媒を使用しても良い。
【0024】
触媒の調製に際して焼成を行う場合(例えば、その表面に硫酸根を生成させたジルコニア担体にパラジウムあるいはパラジウムと白金とを担持させ、乾燥し、焼成する場合など)には、空気中で450〜650℃程度、より好ましくは500〜600℃程度で焼成を行う。焼成温度が高すぎる場合には、担持金属の粒子成長による粗大粒子が形成され、また硫酸根が揮散する危険性があるのに対し、低すぎる場合には、金属が十分に活性化されないので、触媒活性が不安定となる。
【0025】
硫酸根/パラジウム共存触媒における硫酸根量は、通常担体重量に対し、Sとして0.01〜1%程度、より好ましくは0.05〜0.5%程度である。硫酸根量が少なすぎる場合には、活性安定化効果が顕著に発揮されないのに対し、多すぎる場合には、触媒活性を阻害するおそれがある。また、パラジウム量は、通常担体重量に対し、1〜25%程度、より好ましくは2〜20%程度である。パラジウム量が少なすぎる場合には、触媒活性が十分に発揮されないのに対し、多すぎる場合には、パラジウムの粒径が大きくなってその比表面積が減少し、パラジウムが有効に利用されなくなる。
【0026】
硫酸根/パラジウム/白金共存触媒における硫酸根およびパラジウムの量は、上記と同様で良い。白金量は、通常パラジウム重量に対し、5〜100%程度、より好ましくは10〜50%程度である。白金の量が少なすぎる場合には、白金の併用による効果の改善が十分に達成されないのに対し、多すぎる場合には、触媒活性成分としてのパラジウムの効果を阻害することがある。
【0027】
本発明による触媒は、使用状態などに応じ、常法に従って所望の形状に成型することが出来る。たとえば、本発明触媒に公知のバインダー(ジルコニアゾルなど)を所定の加えてペレット状に成型したり、あるいは耐火性ハニカム基体表面にウオッシュコートすることが出来る。耐火性ハニカム基体表面にウオッシュコートする場合には、上記の様にして製造した触媒をスラリー状として基体表面にウオッシュコートしても良く、あるいはジルコニアを予め耐火性ハニカム基体表面にウオッシュコートした後、上述の手法により所定の触媒活性成分を担持させても良い。
【0028】
本発明による排ガス浄化方法は、上記で得られた触媒を用いることを特徴とする。排ガス浄化に際し使用する触媒量は、少な過ぎる場合には、十分な炭化水素除去率が達成されないのに対し、多すぎる場合には、除去率は向上するものの、使用量に見合った性能向上が得られないので、経済的に不利となり、また触媒層での圧力損失が増大する。従って触媒量は、ガス時間当たり空間速度(GHSV)で、1000h-1から500000h-1の範囲内で、より好ましくは1000h-1から300000h-1の範囲内で使用することが、望ましい。
【0029】
また、本発明触媒の高い活性を有効に利用するためには、排ガス処理温度は、通常300〜700℃程度、より好ましくは400〜600℃程度とする。排ガスの処理温度が低すぎる場合には、炭化水素(特にメタンなどの低級炭化水素)の分解性能が十分に発揮されないのに対し、処理温度が高過ぎる場合には、触媒の耐久性が損なわれる。また、排ガス中の炭化水素の濃度が著しく高い場合には、触媒層で急激な反応による急速な温度上昇が生じて、触媒の耐久性を低下させる危険性があるので、処理ガスの断熱温度上昇が150℃以下となる条件下で処理を行うことが望ましい。
【0030】
本発明方法を実施するに際し、排ガス中の酸素濃度が低すぎる場合には、排ガス温度が上記の処理温度以下とならない様に留意しつつ、適当量の空気を排ガスに混合し、これを触媒に接触させることができる。
【0031】
本発明による排ガスの浄化方法は、排ガスが水蒸気を含む場合にも、炭化水素の浄化率がほとんど低下しないという大きな利点を有している。たとえば、燃焼排ガスは、炭化水素とともに水蒸気(通常5〜15%程度)を含んでいる。従来技術による排ガス浄化方法においては、水蒸気の存在が炭化水素の浄化率を著しく低下させることが問題点となっていたが、本発明は、この問題点を解消することが出来る。
【0032】
また、本発明による触媒は、殆どの排ガス中に含まれていて、触媒活性の大きな阻害/低下要因として知られる硫黄酸化物に対しても、高い抵抗性を示すので、長期にわたり高い炭化水素浄化性能を発揮する。
【0033】
【発明の効果】
本発明触媒は、化学的に安定しているため、分解困難なメタンなどの低級炭化水素を含む排ガスを高い除去率で処理することが出来る。
【0034】
また、本発明触媒は、水蒸気が大量に存在する条件下においても、さらに硫黄酸化物の存在下においても、優れた炭化水素分解性能を発揮する。
【0035】
特に、触媒活性成分として硫酸根およびPdに加えてPtを併用する場合には、より一層優れた炭化水素分解性能を発揮する。
【0036】
従って、本発明触媒を用いて、炭化水素含有排ガスの処理を行う場合には、長期にわたって安定した炭化水素除去効果が達成される。
【0037】
【実施例】
以下、実施例および実施例を示し、本発明の特徴とするところをより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
参考例1
酸化ジルコニウム(比表面積30m2/g)120gに硫酸アンモニウム12gと水100gとを加えて、室温で5時間攪拌した。次いで、生成物を120℃で5時間乾燥した後、600℃で6時間焼成して、硫酸根を担持するジルコニアを得た。得られた硫酸根担持ジルコニアは、ICP-発光分光分析の結果、硫黄(Sとして)を0.3重量%含有していた。
【0038】
次いで、上記で得られた硫酸根担持ジルコニア20gを硝酸パラジウム水溶液15ml(Pdとして1g含有)に15時間浸漬して、Pdを含浸担持させた後、乾燥し、空気中550℃で9時間焼成して、硫酸根/Pd/ジルコニア触媒を得た。
実施例2
参考例1と同様の手法で調製した硫酸根担持ジルコニウム12gをとり、硝酸パラジウムとテトラアンミン白金硝酸塩との混合水溶液15ml(Pdとして0.6gとPtとして0.12gとを含有)に15時間浸漬した後、乾燥し、さらに空気中550℃で6時間焼成して、硫酸根/Pd/Pt/ジルコニア触媒を得た。
比較例1
空気中800℃で2時間焼成したアルミナ(住友化学工業(株)製、“NK-124”)5gを硝酸パラジウム水溶液20ml(Pdとして0.25g含有)に15時間浸漬して、Pdを含浸担持させた後、乾燥し、空気中550℃で2時間焼成して、Pd/アルミナ触媒を得た。
実施例3
参考例1、実施例2および比較例1で得られた触媒を粒径1〜2mmの大きさに打錠成型し、各成型体1.5mlを充填した反応器を使用して、メタン1000ppm、酸素10%、二酸化炭素6%、水蒸気9%、二酸化硫黄3ppm、残部ヘリウムからなる模擬排気ガスをガス時間当たり空間速度(GHSV)80000h-1の条件下に流通させて、触媒層温度450℃の条件で触媒活性の評価試験を行った。反応層入口および出口でのガス組成は、水素炎イオン化検知器を有するガスクロマトグラフにより測定した。
【0039】
メタンの転化率の経時変化を図1に示す。図1において、メタンの転化率(%)は、以下の式によって計算される値を意味する。
【0040】
CH4転化率(%)=(1-CH4out/CH4in)×100
式中、CH4outは触媒層出口のCH4濃度を示し、CH4inは触媒層入口のCH4濃度を示す。
【0041】
図1に示す結果から明らかな様に、本発明による触媒は、触媒活性を低下させる大きな要因である二酸化硫黄の存在下においても、長時間にわたり安定した活性を持続している。
【0042】
特に、硫酸根とPdとPtとを併用する実施例2触媒においては、触媒活性の長期安定性がより一層高くなっていることが明らかである。
実施例4
参考例1で使用したものと同様の酸化ジルコニウム(比表面積30m2/g)12gを硝酸パラジウムとテトラアンミン白金硝酸塩との混合水溶液15ml(Pdとして0.6gとPtとして0.12gとを含有)に15時間浸漬した後、生成物を120℃で5時間乾燥した後、空気中550℃で6時間焼成することにより、Pd/Pt担持ジルコニアを得た。
【0043】
次いで、メタン1000ppm、酸素10%、二酸化炭素6%、水蒸気9%、二酸化硫黄3ppm、残部ヘリウムからなるガスを450℃に保持しつつ、上記で得られたPd/Pt担持ジルコニア1.5mlに毎分2リットル(標準状態換算)の割合で25時間流通させて、本発明による硫酸根/Pd/Pt担持触媒を得た。
【0044】
次いで、上記で得られた硫酸根/Pd/Pt担持ジルコニア触媒を粒径1〜2mmの大きさに打錠成型し、成型体1.5mlを充填した反応器を使用して、メタン1000ppm、酸素10%、二酸化炭素6%、水蒸気9%、二酸化硫黄8ppm、残部ヘリウムからなる模擬排気ガスをガス時間当たり空間速度(GHSV)80000h-1で流通させて、触媒層温度450℃の条件で触媒活性評価試験を行った。反応層入口および出口でのガス組成は、水素炎イオン化検知器を有するガスクロマトグラフにより測定した。
【0045】
メタン転化率(%)は、反応開始1時間で84%、5時間後で82%、16時間後で83%であった。
【0046】
本発明による硫酸根/Pd/Pt担持ジルコニア触媒は、長期にわたり安定したメタン分解性能を維持し続けることが明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例触媒のメタン転化活性の長期持続性を示すグラフである。

Claims (2)

  1. ジルコニア担体表面に硫酸根とパラジウムと白金とが共存してなる、メタンと硫黄酸化物と過剰量の酸素とを含む排ガス中のメタンの浄化用触媒。
  2. ジルコニア担体表面に硫酸根とパラジウムと白金とが共存してなる触媒を使用することを特徴とする、メタンと硫黄酸化物と過剰量の酸素とを含む排ガス中のメタンの浄化方法。
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