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JP4144191B2 - 発光素子の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体を用いた発光素子、特に青色光あるいは紫外線の発光に適した発光素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
青色光領域の短波長発光を行なう高輝度発光素子が永らく要望されていたが、最近になってAlGaInN系材料を用いることにより、このような発光素子が実現している。また、赤色ないし緑色の高輝度発光素子と組み合わせることにより、フルカラー発光装置や表示装置などへの応用を図ることも急速に進みつつある。しかしながら、AlGaInN系材料は比較的希少な金属であるGaとInとが主成分となるため、コストアップが避けがたい。また、成長温度が700〜1000℃と高く、製造時に相当のエネルギーが消費されるのも大きな問題の一つである。これはコスト低減の観点においてはもちろん、省エネルギーや地球温暖化抑制に関する議論が喧しい昨今では、時流に逆行するという意味においても望ましくない。そこで、特開平11−168262号公報には、Zn及びMgの酸化物あるいはその混晶から構成される発光層部を用いた二次元アレー面型発光装置が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、Zn及びMgの酸化物層は真空雰囲気中での気相成長により得られるが、酸素欠損を非常に生じやすいため、導電型が必然的にn型となり、導電性キャリアであるn型キャリア(電子)が少ない結晶を得ること自体が難しい問題がある。一方、上記公報に開示された電子デバイスを、Zn及びMgの酸化物層を用いて作成する際には導電型がp型である材料を得ることが不可欠である。しかし、上記の通り、該酸化物結晶は酸素空孔の存在により導電型がn型になる傾向があり、真性半導体に近い半絶縁性の結晶を作成することすら困難である。この場合、p型ドーパントを添加する方法が考えられるが、導電型がn型の材料にp型ドーパントを添加してp型化する場合、全てのn型キャリアを補償した上でさらに過剰なp型キャリアを発生させるために多量のドーパントを添加しなければならず、電気的特性の安定性や再現性あるいは均一性の点で課題が残る。
【0004】
本発明の課題は、Zn及びMgのp型酸化物層を含んだ発光素子において、該p型酸化物層の成長を再現性よく安定的に行なうことができる発光素子の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】
上記の課題を解決するために、本発明の発光素子の製造方法の第一は、
発光層部がp型MgZn1−xO(ただし、0≦x≦1)層を有する発光素子の製造方法において、
反応容器内に、有機金属ガス、酸素成分源ガス及びp型ドーパントガスとを供給することにより、有機金属気相成長法(MOVPE(Metal Organic Vapour Phase Epitaxy)法)によりp型MgZn1−xO層を成長させるとともに、該p型MgZn1−xO層の成長途中及び/又は成長完了後に、当該成長途中及び/又は成長完了後のMgZn1−xO層を酸素含有雰囲気中にて熱処理することを特徴とする。
【0006】
上記の方法においては、有機金属気相成長法によりp型MgZn1−xO層を成長させる際に、その成長途中及び/又は成長完了後のMgZn1−xO層を酸素含有雰囲気中にて熱処理する。これにより、酸素欠損が発生することを効果的に抑制でき、ひいてはn型キャリアが少ない結晶を容易に得ることができる。その結果、n型キャリアを補償するための過剰なp型ドーパントの添加が不要となり、ひいては電気的特性の安定性や再現性あるいは均一性に優れた、該p型MgZn1−xO層を含む発光素子を得ることができる。
【0007】
なお、高輝度の発光素子を得るには、発光層部を、以下のようなダブルへテロ構造を有するものとして形成することが有効である。すなわち、n型クラッド層、活性層、及びp型MgZn1−xO(ただし、0≦x≦1)層からなるp型クラッド層がこの順序にて積層された構造の発光層部を形成する。そして、本発明の発光素子の製造方法の第二は、
n型クラッド層を成長するn型クラッド層成長工程と、
活性層を成長する活性層成長工程と、
反応容器内に、有機金属ガス、酸素成分源ガス及びp型ドーパントガスとを供給することにより、有機金属気相成長法によりp型クラッド層を成長させるとともに、該p型クラッド層の成長途中及び/又は成長完了後に、当該成長途中及び/又は成長完了後の層を酸素含有雰囲気中にて熱処理する工程を含むp型クラッド層成長工程を、
有することを特徴とする。該方法により、ダブルへテロ構造特有の高い発光強度を示す素子を安定的に実現できる。
【0008】
なお、発光層部は、n型MgZn1−zO層(ただし、0≦z≦1)からなるn型クラッド層、MgZn1−yO層(ただし、0≦y<1、x>y)からなる活性層、及びp型MgZn1−xO(ただし、0≦x≦1)層からなるp型クラッド層がこの順序にて積層された構造を有するものとして構成できる。この場合、n型クラッド層成長工程においては、反応容器内に、有機金属ガス及び酸素成分源ガスを供給することにより、有機金属気相成長法によりn型クラッド層を基板上に成長するようにする。また、活性層成長工程は、反応容器内に、有機金属ガス及び酸素成分源ガスを供給することにより、有機金属気相成長法により活性層を基板上に成長するとともに、該活性層の成長途中及び/又は成長完了後に、当該成長途中及び/又は成長完了後の層を酸素含有雰囲気中にて熱処理する工程を含むものとする。
【0009】
上記の方法によると、有機金属気相成長法によりMgZn1−yO層からなる活性層、及びp型MgZn1−xO層からなるp型クラッド層を成長する際に、その成長途中及び/又は成長完了後の層を酸素含有雰囲気中にて熱処理することにより、層中に酸素欠損が発生することを効果的に抑制でき、ひいてはn型キャリアが少ない結晶を容易に得ることができる。その結果、p型クラッド層については、前記本発明の方法の第一と同様に、p型キャリアを補償するための過剰なp型ドーパントの添加が不要となり、活性層についてはキャリア濃度が低く発光再結合効率の高い層を実現できる。また、発光層部をなす全ての層を安価なMgZnO系の酸化物材料にて構成できるため、大幅なコスト削減も可能となる。他方、n型クラッド層の成長時には、上記の熱処理を行なわないことにより、酸素欠損をむしろ積極的に発生させるようにしている(なお、以下の説明において、ZnOのZnの一部をMgで置換した複合酸化物をMgZnOと略記することがあるが、これは、Mg:Zn:O=1:1:1であることを意味するものではない)。
【0010】
次に、p型MgZnO層あるいはMgZnO活性層中の酸素欠損濃度は、10個/cm以下に留めることが望ましい(0個/cmとなることを妨げない)。この場合、高周波スパッタリングや分子線エピタキシ(MBE(Molecular Beam Epitaxy))は、成長雰囲気の圧力が10−4torr〜10−2torrと低いため、酸素欠損の発生を抑制することが非常に困難であり、p型MgZnO層の成長が事実上不可能であるが、MOVPE法を用いた気相成長法は、成長中の酸素分圧を自由に変化させることができるため、雰囲気圧力をある程度上昇させることで酸素離脱ひいては酸素欠損の発生を効果的に抑制できる。
【0011】
そして、酸素欠損発生を抑制するための熱処理を行なう際には、有機金属ガスの供給量を、層成長を優先させるときの供給量よりもなるべく減ずること、望ましくは供給を停止した状態にて行なうことが、層中への酸素欠損発生を抑制する観点においてさらに望ましい。また、熱処理時の酸素含有雰囲気は、酸素成分源ガス(MOVPE法による層成長に使用するものである)を反応容器中に導入することにより成長すれば、層成長に用いる反応容器内にて熱処理も行なうことができるので能率的である。
【0012】
熱処理は、層成長が完了した後に行なってもよいが、層成長途中で万一酸素欠損が形成された場合、完了後の熱処理では、層の奥深くに取り残された酸素欠損の除去が困難な場合もある。従って、層成長途中において熱処理を行なうこと、望ましくは、間欠的な層成長と酸素含有雰囲気中での熱処理とを繰り返して行なうことが、酸素欠損発生の一層の抑制を図る上で効果的である。この場合、熱処理の対象となる層の成長を、酸素成分源ガスの供給は連続的に継続しつつ、有機金属ガスの供給を断続的に停止させることにより行い、当該有機金属ガスの供給停止期間を熱処理の実施期間とすれば、上記の間欠的な層成長及び熱処理の繰り返しをより能率的に行なうことができる。
【0013】
次に、p型MgZnO層あるいはMgZnO活性層に施す酸素欠損抑制のための熱処理は、MgZnOの解離酸素圧よりも酸素分圧が高い酸素含有雰囲気中にて行なう必要がある(O以外の酸素含有分子も、含有される酸素をOに換算して組み入れるものとする)。MgZnOの解離酸素圧よりも酸素分圧が低い雰囲気中では、MgZnOの分解が進行して酸素欠損発生を防止することが不可能となる。熱処理に使用する酸素含有雰囲気中の酸素分圧は、より望ましくは1torr以上の圧力とする。また、酸素分圧の上限については特に制限はないが、熱処理設備の無意味な価格高騰を招かない範囲で適宜設定することが望ましい(例えば、反応容器内にて熱処理を行なう場合は、7600torr程度)。
【0014】
次に、MOVPE法によるp型MgZnO層あるいはMgZnO活性層の成長は、10torr以上の圧力を有した雰囲気中で行なうことにより、成膜中の酸素欠損発生をより効果的に抑制でき、良好な特性のp型MgZnO層あるいはMgZnO活性層を得ることができる。この場合、より望ましくは、酸素分圧(O以外の酸素含有分子も、含有される酸素をOに換算して組み入れるものとする)が10torr以上とするのがよい。
【0015】
次に、MgZn1−xOがp型となるためには、前述の通り、適当なp型ドーパントを添加する必要がある。このようなp型ドーパントとしては、N、Ga、Al、In、Li、Si、C、Seの一種又は2種以上を用いることができる。これらのうち、特にNを使用することが、良好なp型特性を得る上で有効である。また、金属元素ドーパントとしてはGa、Al、In及びLiの1種又は2種以上、特にGaを使用することが有効である。これらは、Nと共添加することにより、良好なp型特性をより確実に得ることができる。
【0016】
なお、十分な発光特性を確保するには、p型MgZn1−xO層中のp型キャリア濃度が1×1016個/cm以上8×1018個/cm以下となっているのがよい。p型キャリア濃度が1×1016個/cm未満になると十分な発光輝度を得ることが困難となる場合がある。他方、p型キャリア濃度が8×1018個/cmを超えると、活性層に注入されるp型キャリアの量が過剰となり、p型MgZn1−xO層への逆拡散や、あるいは障壁を乗り越えてn型クラッド層へ流入したりして発光に寄与しなくなるp型キャリアが増え、発光効率の低下につながる場合がある。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、添付の図面を用いて説明する。
図1は、本発明に係る発光素子の要部の積層構造を模式的に示すものであり、n型クラッド層34、活性層33及びp型クラッド層2がこの順序にて積層された発光層部を有している。そして、p型クラッド層2がp型MgZn1−xO層(0≦x≦1:以下、p型MgZnO層2ともいう)として形成されている。該p型MgZnO層2には、p型ドーパントとして、例えばN、Ga、Al、In、Liの一種又は2種以上が微量含有されている。また、p型キャリア濃度は前述の通り1×1016個/cm以上8×1018個/cm以下、例えば1017個/cm〜1018/cm程度の範囲で調整される。
【0018】
図2は、MgZnOの結晶構造を示すもので、いわゆるウルツ鉱型構造を有する。該構造では、酸素イオン充填面と金属イオン(ZnイオンまたはMgイオン)充填面とがc軸方向に交互に積層される形となっており、図3に示すように、p型MgZnO層2はc軸が層厚方向に沿うように形成される。酸素イオンが欠落して空孔を生ずると酸素欠損となり、n型キャリアである電子を生ずる。従って、このような酸素欠損が多く形成されすぎると、n型キャリアが増加してp型導電性を示さなくなる。そこで、p型MgZnO層を成長する際には、酸素欠損の発生を如何に抑制するかが重要となる。
【0019】
既に説明した通り、p型MgZnO層2はMOVPE法により成長される。MOVPE法の成長原理自体は公知である。この気相成長の際に前述したp型ドーパントの添加を行なう。そして、該気相成長によるp型MgZnO層2の成長途中及び/又は成長完了後において、該層を酸素含有雰囲気中にて熱処理することにより、酸素イオンの離脱が抑制され、酸素欠損の少ない良好なp型MgZnO層2が得られる。また、p型MgZnO層2の成長を、10torr以上の雰囲気圧力下にて行なうことも、酸素欠損発生抑制を図る上で効果的である。
【0020】
図1に戻り、活性層33は、要求される発光波長に応じて適宜のバンドギャップを有するものが使用される。例えば、可視光発光に使用するものは、波長400nm〜570nmにて発光可能なバンドギャップエネルギーEg(3.10eV〜2.18eV程度)を有するものを選択する。これは、紫から緑色までをカバーする発光波長帯であるが、特に青色発光に使用する場合は、波長450nm〜500nmにて発光可能なバンドギャップエネルギーEg(2.76eV〜2.48eV程度)を有するものを選択する。また、紫外線発光に使用するものは、波長280nm〜400nmにて発光可能なバンドギャップエネルギーEg(4.43eV〜3.10eV程度)を有するものを選択する。
【0021】
例えば活性層33は、p型MgZnO層との間にタイプIのバンドラインナップを形成する半導体により形成することができる。このような活性層33は、例えばMgZn1−yO層(ただし、0≦y<1、x>y:以下、MgZnO活性層ともいう)として形成することができる。「活性層とp型MgZnO層との間にタイプIのバンドラインナップが形成される」とは、図4に示すように、p型クラッド層(p型MgZnO層2)の伝導帯底及び価電子帯上端の各エネルギーレベルEcp,Evpと、活性層の伝導帯底及び価電子帯上端の各エネルギーレベルEci,Eviとの間に次のような大小関係が成立している接合構造をいう:
Eci<Ecp ‥‥(1)
Evi>Evp ‥‥(2)
【0022】
該構造では、活性層33からn型クラッド層34への正孔の順拡散と、p型クラッド層2への電子(n型キャリア)の順拡散のいずれに関してもポテンシャル障壁が生ずる。そして、活性層33とn型クラッド層34との間に図4と同様のタイプI型バンドラインナップが形成されるようn型クラッド層34の材質選択を行なえば、活性層の位置には、伝導帯底及び価電子帯上端の両方に井戸状のポテンシャル障壁が形成され、電子と正孔との双方に対して閉じ込め効果が高められる。その結果、キャリア再結合促進ひいては発光効率向上が一層顕著となる。n型クラッド層34の材質は、AlGaNなどでもよいが、n型MgZn1−zO層(ただし、0≦z≦1:以下、n型MgZnO層ともいう)を使用すれば、発光層部をなす全ての層がMgZnO系の酸化物材料にて構成できるため(以下、このような発光層部を「全酸化物型発光層部」という)、前記したGaやInなどの希少金属を使用する必要がなくなり(ドーパントを除く)、大幅なコスト削減が可能となる。ここで、n型MgZnO層34とp型MgZnO層の混晶比を等しくすれば、活性層両側のポテンシャル障壁高さは等しくなる。なお、活性層33の厚さtは、活性層33内でのキャリア密度の低下を招かず、かつトンネル効果にて活性層33を通過するキャリアが増加し過ぎないように、例えば30nm〜1000nmの値とする。
【0023】
MgZnO活性層33において、混晶比yの値は、バンドギャップエネルギーEgを決める因子ともなる。例えば、波長280nm〜400nmの紫外線発光を行なわせる場合は0≦y≦0.5の範囲にて選択する。また、形成されるポテンシャル障壁の高さは、発光ダイオードでは0.1eV〜0.3eV程度、半導体レーザー光源では0.25eV〜0.5eV程度とするのがよい。この値は、p型MgZn1−xO層2、MgZn1−yO活性層33及びn型MgZn1−zO層34の各混晶比x、y、zの数値の選択により決定できる。
【0024】
以下、上記全酸化物型発光層部を有した発光素子の製造工程の一例を説明する。まず、図6(a)に示すように、サファイア基板10上にGaNバッファ層11をエピタキシャル成長し、次いで、p型MgZnO層52(層厚例えば50nm)、MgZnO活性層53(層厚例えば30nm)及びn型MgZnO層54(層厚例えば50nm)をこの順序にて成長する(成長順序を逆転させてもよい)。これら各層のエピタキシャル成長は、前述の通りMOVPE法にて成長できる。なお、本明細書においてMBEは、金属元素成分源と非金属元素成分源との両方を固体とする狭義のMBEに加え、金属元素成分源を有機金属とし非金属元素成分源を固体とするMOMBE(Metal Organic Molecular Beam Epitaxy)、金属元素成分源を固体とし非金属元素成分源を気体とするガスソースMBE、金属元素成分源を有機金属とし非金属元素成分源を気体とする化学ビームエピタキシ(CBE(ChemicalBeam Epitaxy))を概念として含む。
【0025】
図5(a)〜(c)に示すように、MOVPE法により、p型MgZnO層52、MgZnO活性層53及びn型MgZnO層54を全て同じ原料を用いて同一の反応容器内にて連続的に成長できる。この場合、GaNバッファ層(図5では図示せず)との反応性を低減し、格子整合性を高めるために、多少低めの温度、例えば300℃〜400℃にて成長を行なうことが望ましい。なお、基板の加熱は、図5(d)に示すように、基板を支持するサセプタ内に組み込まれたヒータにより行なう。
【0026】
各層の主原料としては次のようなものを用いることができる:
・酸素成分源ガス:酸素ガスを用いることもできるが、酸化性化合物ガスの形で供給することが、後述する有機金属との過度の反応を抑制する観点において望ましい。具体的には、NO、NO、NO、COなど。本実施形態では、NO(亜酸化窒素)を用いている。
・Zn源(金属成分源)ガス:ジメチル亜鉛(DMZn)、ジエチル亜鉛(DEZn)など;
・Mg源(金属成分源)ガス:ビスシクロペンタジエニルマグネシウム(CpMg)など。
【0027】
また、p型ドーパントガスとしては次のようなものを用いることができる;
・Li源ガス:ノルマルブチルリチウムなど;
・Si源ガス:モノシランなどのシリコン水素化物など;
・C源ガス:炭化水素(例えばCを1つ以上含むアルキルなど);
・Se源ガス:セレン化水素など。
【0028】
また、Al、Ga及びInの1種又は2種以上は、Nとの共添加により良好なp型ドーパントとして機能させることができる。ドーパントガスとしては以下のようなものを使用できる;
・Al源ガス;トリメチルアルミニウム(TMAl)、トリエチルアルミニウム(TEAl)など;
・Ga源ガス;トリメチルガリウム(TMGa)、トリエチルガリウム(TEGa)など;
・In源ガス;トリメチルインジウム(TMIn)、トリエチルインジウム(TEIn)など。
p型ドーパントとして金属元素(Ga)とともにNが使用される場合、p型MgZnO層の気相成長を行なう際に、N源となる気体を、Ga源となる有機金属ガスとともに供給するようにする。例えば、本実施形態では、酸素成分源として使用するNOがN源としても機能する形となる。
【0029】
上記の各原料ガスをキャリアガス(例えば窒素ガス)により適当に希釈し、反応容器内に供給する。なお、各層の混晶比の違いにより、層毎にMg源及びZn源となる有機金属ガスMOの流量比をマスフローコントローラMFC等により制御する。また、酸素成分源ガスであるNO及びp型ドーパント源ガスの流量もマスフローコントローラMFCにより制御する。
【0030】
n型MgZnO層54の成長に際しては酸素欠損を積極的に生じさせてn型とする方法を採用でき、MgZnO活性層53及びp型MgZnO層52を成長する場合よりも雰囲気圧力を下げる(例えば10torr未満とする)ことが有効である。また、n型ドーパントを別途導入する形で層成長を行なってもよい。あるいは、供給原料のII族とVI族との比(供給II/VI比)を大きくしても良い。
【0031】
また、MgZnO活性層53及びp型MgZnO層52を成長する際は、酸素欠損発生を抑制するために、以下のような本発明特有の方法が採用される。すなわち、図5(a)及び(b)に示すように、層の成長を、酸素成分源ガス(NO)の供給は連続的に継続しつつ、有機金属ガスの供給は断続的に停止させ、当該有機金属ガスの供給停止期間を、酸素欠損の発生抑制あるいは生じた酸素欠損の修復のための熱処理の実施期間に充当する。
【0032】
酸素欠損は、層成長中における酸素の脱離により生ずるが、これを抑制するには、有機金属ガス中の金属イオン(ZnとMg)を、酸素成分源ガス中の酸素と十分に反応させることが重要である。酸素とZn及びMgとの結合エネルギーは大きいので、過不足なくお互いに反応した後では酸素は再脱離しにくくなる。しかし、反応が十分に進行しない中間状態では酸素の離脱は起こりやすいと考えられ、特に、前述のような低温での層成長を実施した場合は、こうした不完全反応に起因した酸素欠損が生じやすいと考えられる。
【0033】
そこで、図7(a)に示すように、酸素欠損が層内の奥深くに取り込まれないよう、極薄く層成長を行なった後、(b)に示すように有機金属ガスの供給を停止させて、酸素成分源ガス(NO)のみを供給して熱処理を行なえば、未反応の酸素成分源ガスと有機金属ガスとの反応が促進され、酸素欠陥の形成が抑制される。また、仮に酸素欠損が形成されても、酸素成分源ガス中の酸素が分解・吸着し、酸素欠損が修復される効果も期待できる。そして、これらの効果が十分達成されるのに必要十分な時間の熱処理が完了すれば、(c)に示すように有機金属ガスの供給を再開し、さらに層成長を行なう。以下、これらの繰り返しとなる。図8(a)には、有機金属(MO)ガスと、酸素成分源ガスとの供給シーケンスの例を示している。また、MgZnO活性層53とp型MgZnO層52とでは、ドーパントガスの供給を前者において行なわず、後者において行なう点を除けば、基本的には同じ処理にて成長が行なわれる。
【0034】
この場合、酸素成分源ガスの分解や、吸着した酸素の酸素欠損補修のための再配列、さらには既に層に取り込まれている金属イオンと結合反応を促すために、熱処理時の層表面は、層成長温度より100℃以上高く、酸化物の融点以下(本実施形態では700℃)の温度に保持されている必要がある。層成長温度より100℃未満では、酸素欠損抑制効果が不十分となる。また、酸化物の融点を超えた温度の採用が無意味であることは自明である。なお、熱処理温度は層成長時の基板温度よりも高く設定されるので、基板加熱用のヒータとは別に設けられた熱処理用の専用ヒータを設けておくと便利である。図5では、そのようなヒータとして赤外線ランプを使用している。
【0035】
なお、新たな層成長部分に酸素欠損が形成されたとき、これがなるべく塞がれてしまわないうちに熱処理を行なうことが、酸素欠損の修復をより温和な条件でスムーズに行なう上で有利となる。そのためには、断続的(間欠的)に行なう層成長の単位を、1原子層(ここでは、隣接する酸素イオン充填層と金属イオン充填層とを一組として、1原子層を構成するものとみなす)前後に設定することが有効である。従って、有機金属ガスの導入時間sは、該1原子層の成長に必要なガス導入量が得られるように設定する。
【0036】
なお、有機金属ガスの導入時間sは、0.5原子層以上2原子層未満の範囲内であれば、図9(a)に示すように、1原子層丁度を成長するための導入時間sよりも長い時間s’を採用したり、あるいは(b)に示すように短い時間s”を採用したりすることもできる。有機金属ガスの導入時間sが0.5原子層相当時間以下になると製造能率の低下を招き、2原子層相当時間以上になると、酸素欠損の発生抑制のための熱処理時間が長くなりすぎ、断続的に層成長を行なうことの利点が少なくなる。なお、有機金属ガスの導入時間sは、金属原子に対して酸素原子が反応し、結晶格子のひずみが緩和する時間を見込んで設定することが望ましい。
【0037】
他方、熱処理期間の時間であるが、金属原子と酸素原子との反応自体は短時間で完了するが、均一に反応を起こさせるためには、有機金属ガスを反応容器からパージアウトするための時間が事実上必要である(このパージアウト時も含めて、熱処理期間との切換時には、有機金属ガスの流量は時間とともに変化する過渡期間が必ず生ずるが、図8((d)を除く)及び図9においては、この過渡期間を省略して描いている)。例えば、図5(d)に示すように反応容器のガス流通断面積を20cm、総ガス量を50リットル/分(標準状態換算値)、基板を含む加熱部分のガス流方向の長さが5.0cmのとき、最低必要なパージ時間は0.002秒となる。ただ、ガスシーケンサの信号入出力サイクルを精度良く0.1秒未満に保つことは技術上困難である他、反応容器の内壁付近及び基板を含む加熱部分はよどみ層になっているため流速が遅くなっており、0.002秒のパージ時間では不十分である。そこで、機械的な精度も含めて1秒以上の有機金属導入中断時間を設定することが望ましい。熱処理の具体的な条件として、例えば窒素流量10リットル/分(標準状態換算)、NO流量1リットル/分(標準状態換算)、層表面温度700℃、圧力760Torr、1サイクルの保持時間が5〜15秒間である。
【0038】
なお、図8(b)に示すように、熱処理期間において有機金属ガスの供給を完全に停止せず、酸素欠損抑制効果が大きく損なわれない範囲で少量の有機金属ガスの供給を継続するようにしてもよい。また、熱処理期間においては酸素欠損抑制及び修復に必要な酸素が供給されるだけで十分なので、図8(c)に示すように、酸素成分源ガスの供給量を層成長期間より少なく設定することも可能である。また、図8(a)のように、有機金属ガスの供給をステップ状に変化させるのではなく、図8(d)に示すように、供給量を漸減/漸増させる方式を採用することもできる。
【0039】
次に、有機金属ガスの導入により層の成長を行なう際は、反応容器内の圧力を10torr以上に保持することが有効である。これにより酸素の離脱が一層抑制され、酸素欠損の少ないMgZnO層を成長することができる。特に酸素成分源としてNOを使用する場合、上記の圧力設定によりNOの解離が急激に進行することが防止され、酸素欠損の発生をより効果的に抑制することが可能となる。雰囲気圧力は高ければ高いほど酸素離脱抑制効果は高められるが、760torr(1気圧)程度までの圧力でも効果は十分顕著である。例えば、760torr以下であれば、反応容器内が常圧又は減圧となるので容器シール構造が比較的簡略なもので済む利点がある。他方、760torrを超える圧力を採用する場合は、容器内が加圧となるので内部の気体が漏れ出さないようにやや強固なシール構造を、また、圧力が相当高い場合には耐圧構造等を考慮する必要があるが、酸素離脱抑制効果は一層顕著となる。この場合、圧力の上限は、装置コストと達成できる酸素離脱抑制効果との兼ね合いにより適当な値に定めるべきである(例えば、7600torr(10気圧)程度)。
【0040】
このようにして発光層部の成長が終了すれば、図6(b)に示すようにn型MgZnO層54上に金属反射層22を形成し、図6(c)に示すようにサファイア基板10を剥離した後、p型MgZnO層52側に透明導電材料層25(例えばITO膜)を形成する。その後、図6(d)に示すように、ダイシングすれば発光素子104が得られる。なお、サファイア基板などの成長基板を剥離せず、そのまま素子の一部として流用することも可能である。
【0041】
なお、MgZnO活性層53及びp型MgZnO層52の酸欠損抑制のための熱処理は、層成長後に一括して行なうこともできる。この場合、この熱処理を、反応容器とは別の熱処理専用炉に移送して行なうこともできる。また、熱処理は、MgZnO活性層53及びp型MgZnO層52の各層を成長する毎に、その都度行なうことが望ましい。また、層内に取り込まれた酸素欠損の修復を行なうため、断続的に層成長と熱処理とを繰り返す場合と比較して多少高温での熱処理を行なうことが望ましい。熱処理の具体的な条件として、例えば窒素流量10リットル/分(標準状態換算)、NO流量1リットル/分(標準状態換算)、層表面温度800℃、圧力760Torrで処理時間30分間である。
【0042】
また、図1において、活性層33は、p型MgZnO層2との間にタイプIIのバンドラインナップを形成する半導体により形成することもできる。このような活性層33としては、例えばInGaN層(以下、InGaN活性層という)を用いることができる。ここで、「活性層とp型MgZn1−xO層との間にタイプIIのバンドラインナップが形成される」とは、図10(a)に示すように、p型クラッド層(p型MgZn1−xO層2)の伝導帯底及び価電子帯上端の各エネルギーレベルEcp,Evpと、活性層の伝導帯底及び価電子帯上端の各エネルギーレベルEci,Eviとの間に次のような大小関係が成立している接合構造をいう:
Eci>Ecp ‥‥(3)
Evi>Evp ‥‥(4)
【0043】
該構造においては、活性層からp型クラッド層への電子(n型キャリア)の順拡散に関しては特に障壁を生じないが、活性層からp型クラッド層への正孔(p型キャリア)の逆拡散については比較的高いポテンシャル障壁が形成されるので、活性層におけるキャリア再結合が促進され、高い発光効率を実現することができる。なお、InNの混晶比をαとしてInαGa1−αNと表したとき、青色可視光発光を狙う場合は0.34≦α≦0.47とするのがよく、紫外線発光を狙う場合は0≦α≦0.19とするのがよい。
【0044】
この場合、n型クラッド層34としては、活性層との間でタイプIのバンドラインナップを形成する半導体を使用することが望ましい。このようなn型クラッド層34としては、n型AlGaN(AlβGa1−βN)層を用いることができる。「n型クラッド層と活性層との間にタイプIのバンドラインナップが形成される」とは、図10(a)に示すように、活性層の伝導帯底及び価電子帯上端の各エネルギーレベルEci,Eviと、n型クラッド層(n型AlGaN層4)の伝導帯底及び価電子帯上端の各エネルギーレベルEcn,Evnとの間に次のような大小関係が成立している接合構造をいう:
Eci<Ecn ‥‥(5)
Evi>Evn ‥‥(6)
【0045】
これにより、n型クラッド層から活性層への電子の逆拡散に対して比較的高い障壁を生じるとともに、価電子帯上端には活性層の位置に井戸状のポテンシャル障壁が形成されるので、正孔に対する閉じ込め効果が高められる。これは、いずれも活性層におけるキャリア再結合促進ひいては発光効率向上に寄与する。
【0046】
図10(a)の構造において、活性層からp型クラッド層への正孔逆拡散の抑制効果は、価電子帯上端におけるエネルギー障壁高さ(Evi−Evp)を大きくすることにより高められる。そのためには、p型クラッド層を構成するp型MgZn1−xO層2のMgO混晶比、すなわちxの値)を増加させることが有効である。混晶比xは、必要とされる電流密度に応じて、キャリアのp型クラッド層への過剰な溢れ出しが生じないように定められる。例えば活性層33をInGaN層とする場合、混晶比xは、発光ダイオードでは0.05〜0.2程度、半導体レーザー光源では0.1〜0.4程度とするのがよい。
【0047】
一方、伝導帯底は活性層からp型クラッド層に向けて階段状に下がっているため、活性層中での発光再結合に寄与しなかった電子はキャリア濃度の高いp型クラッド層に流れ込むので、オージェ再結合等により発光にはもはや寄与しなくなる。従って、発光効率を高めるためには、p型クラッド層に流入する前になるべく多くの電子が正孔と再結合することが必要である。そのためには、活性層の厚さtを一定以上(例えば30nm以上)に大きくすることが有効である。図10(b)に示すように、活性層の厚さtが小さすぎると、p型クラッド層に流れ込んで発光に寄与しなくなる電子が増大し、発光効率の低下を招くことにつながる。他方、活性層の厚さtを必要以上に大きくすることは、活性層内でのキャリア密度の低下を招くので、発光効率が却って低下することにつながるので、例えば2μm以下の値とする。
【0048】
また、図10(a)においては、InGaN活性層を用いた場合のように、Ecp>Eviとなっていること、つまりp型クラッド層と活性層との間で禁止帯がオーバーラップしていることが、接合界面での非発光再結合を抑制する上で有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】p型MgZnO層を含んだダブルへテロ構造の発光層部を概念的に示す図。
【図2】MgZnOの結晶構造を示す模式図。
【図3】MgZnO層の金属イオンと酸素イオンとの配列形態を示す模式図。
【図4】タイプI型バンドラインナップの接合構造を用いた発光素子のバンド模式図。
【図5】本発明による図4のタイプの発光素子の発光層部の成長工程を模式的に説明する図。
【図6】図4のタイプの発光素子の、製造工程の一例を示す説明図。
【図7】本発明の発光素子の製造方法の作用を説明する図。
【図8】図5の工程における有機金属ガスと酸素成分源ガスとの供給シーケンスをいくつか例示する図。
【図9】図5の工程における有機金属ガスと酸素成分源ガスとの供給シーケンスの、さらに別の例を示す図。
【図10】タイプI型とタイプII型のバンドラインナップの接合構造を用いた発光素子のバンド模式図。
【符号の説明】
104 発光素子
2 p型MgZnO層(p型クラッド層)
33 活性層
34 n型クラッド層
10 サファイア基板
11 GaNバッファ層
52 p型MgZnO層(p型クラッド層)
53 MgZnO活性層
54 n型MgZnO層(n型クラッド層)

Claims (7)

  1. 発光層部がp型MgZn1−xO(ただし、0≦x≦1)層を有する発光素子の製造方法において、
    反応容器内に、有機金属ガス、酸素成分源ガス及びp型ドーパントガスを供給することにより、有機金属気相成長法により前記p型MgZn1−xO層を成長させるとともに、該p型MgZn1−xO層の成長途中及び/又は成長完了後に、当該成長途中及び/又は成長完了後のMgZn1−xO層を酸素含有雰囲気中にて熱処理することを特徴とする発光素子の製造方法。
  2. n型クラッド層、活性層、及びp型MgZn1−xO(ただし、0≦x≦1)層からなるp型クラッド層がこの順序にて積層された構造の発光層部を有する発光素子の製造方法であって、
    前記n型クラッド層を成長するn型クラッド層成長工程と、
    前記活性層を成長する活性層成長工程と、
    反応容器内に、有機金属ガス、酸素成分源ガス及びp型ドーパントガスを供給することにより、有機金属気相成長法により前記p型クラッド層を成長させるとともに、該p型クラッド層の成長途中及び/又は成長完了後に、当該成長途中及び/又は成長完了後の層を酸素含有雰囲気中にて熱処理する工程を含むp型クラッド層成長工程と、
    を有することを特徴とする発光素子の製造方法。
  3. n型クラッド層がn型MgZn1−zO層(ただし、0≦z≦1)からなり、活性層がMgZn1−yO層(ただし、0≦y<1、x>y)からなり、
    前記n型クラッド層成長工程において前記n型クラッド層は、反応容器内に、有機金属ガス及び酸素成分源ガスを供給することにより成長されるものであり、前記活性層成長工程は、反応容器内に、有機金属ガス及び酸素成分源ガスを供給することにより、有機金属気相成長法により前記活性層を基板上に成長するものであって、該活性層の成長途中及び/又は成長完了後に、当該成長途中及び/又は成長完了後の層を酸素含有雰囲気中にて熱処理する工程を含むものであることを特徴とする請求項2記載の発光素子の製造方法。
  4. 前記熱処理を前記有機金属ガスの供給を停止した状態にて行なうことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の発光素子の製造方法。
  5. 前記熱処理時の前記酸素含有雰囲気を、前記酸素成分源ガスの前記反応容器への導入により形成することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の発光素子の製造方法。
  6. 前記熱処理の対象となる層の成長を、前記酸素成分源ガスの供給を連続的に継続しつつ、前記有機金属ガスの供給を断続的に停止させることにより行い、当該有機金属ガスの供給停止期間を前記熱処理の実施期間となすことを特徴とする請求項5記載の発光素子の製造方法。
  7. 前記酸素成分源ガスを酸化性化合物ガスの形で供給することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の発光素子の製造方法。
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