JP4136718B2 - 調理器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱手段と、この加熱手段の加熱量を変更調整する加熱量調整手段と、加熱開始及び加熱停止を指令する手動式の加熱開始指令手段と、機器の運転を制御する制御手段とが備えられた調理器に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記構成の調理器に利用される前記加熱手段としては、例えばガス燃焼式の加熱手段や誘導加熱コイルを用いた電磁誘導式の加熱手段等があるが、そのうち、例えばガス燃焼式の加熱手段である調理用のガスバーナを用いた調理器において従来では、次のように構成したものがあった。
【0003】
すなわち、従来の調理器では、前記加熱開始指令手段として、押し操作する毎に前記ガスバーナへの点火と消火とを指令する押し操作式の点消火用スイッチが設けられ、前記加熱量調整手段として、前記ガスバーナへの燃料供給量を電動モータの駆動力によって変更調整する電動駆動式の流量制御部が設けられる構成となっている。又、前記ガスバーナに対する点火作動を行う点火手段である点火プラグが備えられており、機器の運転を制御する制御手段は、前記点消火用スイッチにより加熱開始、つまりガスバーナへの点火が指令されると、先ず、前記ガスバーナへの燃料供給量が点火作動に適した供給量となるように流量制御部の作動を制御し、流量制御部により点火作動に適した燃料供給量になったことが検出センサの検出結果により確認されると、その後、点火プラグを作動させてガスバーナに点火させる処理を行うようになっている。
【0004】
又、従来の調理器においては、手動操作にて加熱量の増大又は減少を指令するための加熱調整量指令手段として、押し操作によって加熱量の増大を指令する加熱量増大指令用のスイッチと押し操作によって加熱量の減少を指令する加熱量減少指令用のスイッチとが備えられる構成となっており、前記ガスバーナに点火されて燃焼を開始した後において、前記加熱量増大指令用のスイッチを押し操作する毎に目標とする加熱量が増加し、加熱量減少指令用のスイッチを押し操作する毎に目標とする加熱量が減少するようになっており、前記制御手段はその変更された目標とする加熱量に対応する燃料供給量となるように流量制御部の作動を制御する構成となっている。そして、加熱量増大指令用のスイッチが押し操作されて加熱量の増大が指令されたときに流量制御部にて既に可変調整可能な範囲の最大供給量に調整されている場合、及び、加熱量減少指令用のスイッチが押し操作されて加熱量の減少が指令されたときに流量制御部にて既に可変調整可能な範囲の最小供給量に調整されている場合にはいずれの場合においても、制御手段はその指令は無視して処理は実行しないようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−263670号公報(第3−9頁、図1、図8−図16)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来構成においては、加熱手段に対する加熱量の増大が指令されたときに加熱量調整手段にて既に可変調整可能な範囲の最大供給量に調整されている場合や、加熱手段に対する加熱量の減少が指令されたときに加熱量調整手段にて既に可変調整可能な範囲の最小供給量に調整されている場合には、そのいずれの場合においても、機器の運転を制御する制御手段はその指令は無視して処理は実行しないようになっていることから、次のような不利な面があった。
【0007】
つまり、加熱量の増大や減少を指令する操作者は、加熱量の増大指令や減少指令をしているにもかかわらず、その指令に基づく処理は何も実行されず、しかも、そのとき調理器として外見上何も動作していないので、操作者は、調理器が正常に動作していないと不安な気持ちになったり、調理器が故障であると誤った判断をしてしまい、加熱開始指令手段を操作して加熱停止を指令して加熱手段の加熱作動を停止させてしまうといった不都合が生じるおそれがあり、使い勝手が悪いものとなる不利があった。このような調理器は高温状態で鍋等を加熱するものであり、動作異常を起こすと危険な場合があるので、このような不利が発生し易いものである。
【0008】
又、上記従来構成においては、加熱開始指令手段により加熱開始が指令されると、前記ガス燃焼式の加熱手段への燃料供給量が点火作動に適した燃料供給量となるように電動駆動式の加熱量調整手段の作動を制御し、加熱量調整手段による調整状態が点火作動に適した供給量に対応する調整状態になったことを確認した後に点火手段を作動させてガス燃焼式の加熱手段に点火させる処理を行うようになっているから、次のような不利な点があった。
【0009】
すなわち、上記したような電動駆動式の加熱量調整手段を用いるようにした場合、加熱開始が指令されたときには前記加熱量調整手段は全閉状態となっているので、加熱開始が指令されてから点火作動に適した燃料供給量に調整するまでに動作時間が長くかかることがあり、加熱開始指令手段により点火が指令されて点火手段が点火作動を開始したり、ガス燃焼式の加熱手段に着火するまでの間に時間が長くかかることがあった。しかも、上記したような作動遅れに起因して点火手段が作動したり、ガス燃焼式の加熱手段が燃焼を開始するまでの間は、調理器として外見上何も動作していないので、このとき加熱開始を指令した操作者は、加熱開始を指令したにもかかわらず装置が作動していないので、誤って調理器が故障であると判断してしまうおそれがあった。
【0010】
このような不利を解消するために前記加熱開始指令手段が設けられる操作パネル部に表示ランプを備えさせて、加熱開始指令手段により点火が指令されて点火手段が点火作動を開始したり、ガス燃焼式の加熱手段に着火するまでの間において、その表示ランプを作動させることで、操作者が行った開始指令が受け付けられたことを表示させるように構成することが考えられるが、このように構成した場合であっても、ガス燃焼式の加熱手段に対する点火作動の際には、操作者は加熱開始指令手段を操作した後に注意して見るのはガス燃焼式の加熱手段のガス燃焼部分であることから、上述したような表示ランプを作動させても操作者の注意が向きにくいので、操作者は、加熱開始を指令したにもかかわらず装置が作動していないと勘違いして、加熱開始指令手段を操作して加熱停止を指令してしまうといったおそれがあり、しかも、このような不都合が繰り返して発生することもあり、使い勝手が悪いものとなる不利があった。
【0011】
又、上記従来構成においては、前記ガス燃焼式の加熱手段における加熱量の増大や減少を指令するための構成として、押し操作によって加熱量の増大を指令する増大指令用のスイッチと押し操作によって加熱量の減少を指令する減少指令用のスイッチとを備えて構成されるものであるから、次のような不利があった。
【0012】
すなわち、加熱量を調整するためにスイッチの押し操作によって加熱量の増大や減少を指令するものであるから、例えば、加熱量を現在の調整から変更させるべき調整量が多いときには、スイッチを押し操作する回数を多くしたり、押し操作している時間を長くさせたりすることで対応することになる。しかし、このようにスイッチに対する押し操作によって加熱量を調整する構成とした場合には、操作が煩わしいものになったり、加熱量の調整量を所望の値に合わせ難いものとなる場合があった。例えば、スイッチを押し操作する回数で調整するものであれば、複数回の押し操作をしなければならず操作が煩わしいものとなる不利がある。又、押し操作している時間の長短で加熱量を調整する場合には、1回の押し操作で目的とする調整量に合致させるのは難しく、少しづつ複数回押し操作しなければならない等、所望の値に合わせ難いものとなる不利がある。従って、このような点においても使い勝手が悪いものとなる不利がある。
【0013】
本発明はかかる点に着目してなされたものであり、その目的は、使い勝手を向上させることが可能となる調理器を提供する点にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
【0020】
請求項1記載の調理器は、加熱手段と、この加熱手段の加熱量を変更調整する加熱量調整手段と、加熱開始及び加熱停止を指令する手動式の加熱開始指令手段と、機器の運転を制御する制御手段とが備えられたものであって、
前記加熱手段がガス燃焼式の加熱手段にて構成されて、前記加熱量調整手段が、前記加熱手段に供給する燃料の供給量を変更調整するように構成され、
前記加熱手段に対する点火作動を行う点火手段と、前記加熱手段に着火が行われたか否かを検出する着火状態検出手段と、報知音を発生する報知作動を行う報知手段とが備えられ、
前記制御手段が、
前記加熱開始指令手段にて加熱開始が指令されると、前記加熱手段に対して燃料を供給するように前記加熱量調整手段の作動を制御した後に、前記点火作動を開始するように前記点火手段の作動を制御し、更に、前記点火作動を開始した後に前記着火状態検出手段にて前記加熱手段に着火が行われたことが検出されると前記点火手段による点火作動を終了させるように構成され、
且つ、前記加熱開始指令手段にて加熱開始が指令されてから前記点火手段が前記点火作動を開始するまでの間、又は、前記加熱開始指令手段にて加熱開始が指令されてから前記着火状態検出手段にて前記加熱手段に着火が行われたことが検出されるまでの間、前記報知作動させるように前記報知手段の作動を制御するように構成されていることを特徴とする。
【0021】
すなわち、制御手段は、加熱開始指令手段にて加熱開始が指令されると、ガス燃焼式の加熱手段に対して燃料を供給するように加熱量調整手段の作動を制御した後に、点火作動を開始するように点火手段の作動を制御し、更に、点火作動を開始した後に着火状態検出手段にて加熱手段に着火が行われたことが検出されると点火手段による点火作動を終了させる。そして、加熱開始指令手段にて加熱開始が指令されてから点火手段が点火作動を開始するまでの間、又は、加熱開始指令手段にて加熱開始が指令されてから着火状態検出手段にて加熱手段に着火が行われたことが検出されるまでの間、報知手段にて報知作動させて報知音を発生させるのである。
【0022】
加熱開始が指令されてから加熱量調整手段がガス燃焼式の加熱手段に対して燃料を供給する状態になるまでに動作時間が長くかかるような場合であっても、加熱開始指令手段にて加熱開始が指令されるとすぐに報知手段にて報知作動させて報知音を発生させるので、操作者は自分が行った加熱開始指令手段による加熱開始の指令操作が受け付けられていることを認識することができる。又、点火手段が点火作動を開始するまでの間、又は、着火状態検出手段にて加熱手段に着火が行われたことが検出されるまでの間、報知音を発生させるので、操作者は、機器が動作していないと誤って判断したり不安な気持ちになることがない状態で、点火作動を開始するか又は加熱手段に着火するまで待機することができる。尚、点火手段が点火作動を開始すると、操作者はその点火手段の動作によって機器が動作していることが判るので、機器が動作していないと誤って判断したり不安な気持ちになることはない。
【0023】
従って、動作時間が長くかかる加熱量調整手段を用いる場合であっても、加熱開始を指令したにもかかわらず機器が作動していないと誤って判断して加熱停止を指令してしまう等の不利がなく、使い勝手を向上させることが可能となる調理器を提供できるに至った。
【0024】
請求項2記載の調理器は、請求項1において、前記制御手段が、前記加熱開始指令手段にて加熱開始が指令されてから前記着火状態検出手段にて前記加熱手段に着火が行われたことが検出されるまでの間前記報知作動を実行するように前記報知手段の作動を制御するときにおいて、前記点火手段が前記点火作動を開始するまでの間と、前記点火手段が前記点火作動を開始してから前記着火状態検出手段にて前記加熱手段に着火が行われたことが検出されるまでの間とで異なる種類の報知音を発生するように構成されていることを特徴とする。
【0025】
すなわち、前記加熱開始指令手段にて加熱開始が指令されてから点火手段が点火作動を開始するまでの間に発生する報知音と、点火作動を開始してから着火状態検出手段にて加熱手段に着火が行われたことが検出されるまでの間に発生する報知音とが異なっているので、操作者は、加熱開始が指令されてから加熱手段に着火されるまでの間においてどのような動作を行っているかを音声によって的確に認識できるので、使い勝手が更に向上するものとなる。
【0026】
請求項3記載の調理器は、請求項1又は2において、加熱手段と、この加熱手段の加熱量を変更調整する加熱量調整手段と、加熱開始及び加熱停止を指令する手動式の加熱開始指令手段と、機器の運転を制御する制御手段とが備えられたものであって、
前記加熱手段がガス燃焼式の加熱手段にて構成されて、前記加熱量調整手段が、前記加熱手段に供給する燃料の供給量を変更調整するように構成され、
回転操作に伴って前記加熱手段の調整を指令する回転操作部と、その回転操作部の回転操作に伴ってパルス信号を出力するパルス信号発生手段とが備えられ、
前記制御手段が、
前記パルス信号発生手段にて発生するパルス信号に基づいて、前記燃料供給量を調整するように前記加熱量調整手段の作動を制御するよう構成されていることを特徴とする。
【0027】
すなわち、ガス燃焼式の加熱手段における燃料供給量を調整する場合には、操作者は、回転操作部を回転操作するとその回転操作部の回転操作に伴ってパルス信号発生手段がパルス信号を出力する。そして、制御手段はそのパルス信号発生手段にて発生するパルス信号に基づいて燃料供給量を調整するように加熱量調整手段の作動を制御することになる。
【0028】
このように、回転操作部の回転操作に伴うパルス信号に基づいて加熱量調整手段の作動を制御するので、回転操作部の回転操作量に対応する状態で加熱量の調整が行われることになり、スイッチに対する押し操作に基づいて加熱量の調整を行うものに比べて、加熱量に対する手動操作による調整量が判り易く、又、その調整量を所望の値に合わせ易く調整操作も行い易いものになる。
【0029】
しかも、回転操作に伴ってパルス信号を出力するパルス信号発生手段を用いるものであるから、例えば、可変抵抗器のようにアナログ信号を出力するようなものに比べて構成が簡素になりコスト低減が可能であるとともに、摺接部分が簡単な構造になるか又は摺接部分を無くして耐久性が向上することが可能となる利点もある。
【0030】
従って、ガス燃焼式の加熱手段の加熱量を変更調整するように加熱量調整手段の作動を制御するように構成したものにおいて、加熱量の調整操作を行い易いものにできて、使い勝手を向上させることが可能となる調理器を提供できるに至った。
【0031】
請求項4記載の調理器は、請求項3において、前記制御手段が、前記加熱開始指令手段にて加熱開始が指令されると、前記加熱手段に対する燃料供給量が設定供給量になるように前記加熱量調整手段の作動を制御するよう構成されていることを特徴とする。
【0032】
すなわち、ガス燃焼式の加熱手段に対して点火させる場合には、燃料供給量が少なすぎると点火が良好に行えないおそれがあり、又、逆に燃料供給量が多すぎると点火時に炎が大きくなりすぎるおそれがあるので、例えば、燃料供給量を調整可能範囲の中間位置に調整している状態で点火すると点火作動を良好に行い易いものとなる。そこで、加熱開始指令手段にて加熱開始が指令されると、加熱手段に対する燃料供給量が例えば中間的な値である設定供給量になるように加熱量調整手段の作動を制御するようにしているのである。
【0033】
従って、加熱開始指令手段にて加熱開始が指令されたときに、燃料供給量が常に設定供給量になるように自動調整されるので、例えば、手動操作式の調節操作具を加熱開始指令手段に対する人為操作にて機械的に連動させて強制的に設定供給量に対応する位置まで移動させるような構成にのものに比べ簡素な構成で良好な点火作動を行うことが可能となる。
【0034】
請求項5記載の調理器は、請求項3又は4において、前記制御手段が、前記回転操作部の回転操作量に応じて調整すべき目標加熱量を求めて、その目標加熱量になるように前記加熱量調整手段の作動を制御するように構成され、前記目標加熱量を表示する表示手段が備えられていることを特徴とする。
【0035】
すなわち、制御手段は、回転操作部の回転操作量に応じて調整すべき目標加熱量を求めて、その目標加熱量になるように加熱量調整手段の作動を制御するのであるが、制御手段により求められた目標加熱量が表示手段によって表示されることになる。
【0036】
従って、操作者は、回転操作部の回転操作量に基づいて制御の目標となる目標加熱量を目視で確認しながら操作を行うことができるので、使い勝手が良いものとなる。
【0037】
請求項6記載の調理器は、請求項3〜5のいずれかにおいて、前記加熱開始指令手段が、前記加熱手段の加熱開始及び加熱停止を指令する押し操作式のスイッチにて構成され、
前記回転操作部が、
その回転軸芯方向の移動により、前記押し操作式のスイッチを前記加熱停止を指令する状態に操作する加熱停止用の押し込み位置と、その押し込み位置よりも突出して前記押し操作式のスイッチを前記加熱開始を指令する状態に操作する加熱用の突出位置とに切り換え自在に構成され、且つ、前記突出位置にて前記燃料供給量を調整すべく回転操作自在に構成されていることを特徴とする。
【0038】
すなわち、回転操作部が、加熱停止用の押し込み位置にあると加熱開始指令手段としての押し操作式のスイッチが前記加熱停止を指令する状態に操作される。そして、回転操作部の軸芯方向の移動により加熱停止用の押し込み位置から加熱用の突出位置に切り換えられると、押し操作式のスイッチが操作されて加熱手段の加熱開始を指令する状態となる。そして、その突出位置において回転操作部を回転することで前記燃料供給量を調整することができる。このように、回転操作に伴ってパルス信号発生手段によりパルス信号を出力させるための操作部だけでなく、加熱開始指令手段に対する操作部も兼用する構成としているので、部材の兼用化によって部品点数を削減して構成の簡素化を図ることが可能となる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を調理器の一例としてのガスコンロに適用した場合について図面に基づいて説明する。
【0040】
図1に示すように、このガスコンロは、2つのコンロバーナ1a,1b、および、グリルバーナ2を備えたグリル部3を備えてテーブル式ガスコンロにて構成されている。そして、グリル部3の燃焼排ガスを排気するためのグリル排気口4が形成され、トッププレート5にてガスコンロ上面が覆われており、このトッププレート5の上部に、各コンロバーナ1a,1bに対する被加熱物(鍋など)を受け止め支持するための五徳6が載置支持されている。また、ガスコンロ前側面には、各コンロバーナ1a,1b及びグリルバーナ2の点火及び消火や火力調節を指令する手動操作部Sが設けられ、マイクロコンピュータを備えて各種の制御を実行するように構成された制御部Hが、その手動操作部Sにて指令された運転状態に基づいて、コンロバーナ1a,1bおよびグリルバーナ2を制御するように構成されている。つまり、この実施形態ではコンロバーナ1a,1bおよびグリルバーナ2が夫々、ガス燃焼式の加熱手段Kを構成する。
【0041】
図2に示すように、2つのコンロバーナ1a,1bの夫々には、点火手段としての点火プラグ7及び着火状態を検出する熱電対8が設けられており、グリルバーナ2は上面バーナ2aと左右一対の下面バーナ2b,2cとを備えた両面バーナにて構成されて、上面バーナ2a及び左右一対の下面バーナ2b,2cの夫々にも点火手段としての点火プラグ7及び着火状態を検出するための熱電対8等が備えられている。又、右側に位置する右側コンロバーナ1aには、五徳6にて載置支持された被加熱物の底面部に接触して、被加熱物の温度を検出する温度センサ10が設けられている。
【0042】
前記2つのコンロバーナ1a,1bおよびグリルバーナ2へのガス供給構成について説明すると、元ガス供給路11には元ガス電磁弁12が設けられ、この元ガス供給路11から、右側バーナ用分岐路13a、左側バーナ用分岐路13b、グリルバーナ用分岐路13cの3系統に分岐しており、グリルバーナ2へのグリルバーナ用分岐路13cは、さらに、上面バーナ用の分岐路と下面バーナ用分岐路とに分岐してそれらの分岐路には夫々、オリフィスof付きの流路15と開閉式電磁弁16を備えたバイパス路17が設けられている。そして、右側バーナ用分岐路13a、左側バーナ用分岐路13b、および、グリルバーナ用分岐路13cの夫々には、ステッピングモータの駆動によってガス流量を調整して前記各バーナの加熱量を調整する加熱量調整手段としての流量制御弁18が備えられている。
【0043】
この流量制御弁18は、図3に示すように、駆動源としてのステッピングモータ19と、このステッピングモータ19の回転操作をスライド移動操作に変更させるネジ送り式の移動操作機構20と、ガス通過用の挿通孔21が形成されたスライド閉子22と、複数のガス通過用の調整孔23を形成した流量調整板24等を備えて構成されている。そして、前記スライド閉子22と流量調整板24とによってガス流量を変更可能な流量調整部25が構成されている。つまり、図3に示すようにガス流路を遮蔽する状態でスライド閉子22と流量調整板24とがバネ26によって圧接される状態で相対的にスライド自在に設けられ、ステッピングモータ19を駆動することでスライド閉子22をスライド移動させながら、図4に示すように、スライド閉子22に形成された挿通孔21が重なり合う流量調整板24の調整孔23の個数を変更させることで、ガス供給量を変更調整自在な構成となっている。尚、前記スライド閉子22のスライド移動量はスライド移動検出センサ27によって検出される構成となっている。
【0044】
次に、前記手動操作部Sの構成について説明する。ガスコンロ前側面には、手動操作部Sとして、2つのコンロバーナ1a,1bおよびグリルバーナ2の夫々に対して各別に点火及び消火や火力調節を指令するための3つの加熱状態調節部28が設けられている。これら3つの加熱状態調節部28は同じ構成であるから、そのうちの左側コンロバーナ1bに対する加熱状態調節部28を代表として構成を説明し、他のものについては説明は省略する。
【0045】
図5に示すように、加熱開始及び加熱停止を指令する手動式の加熱開始指令手段として押し操作式の点火スイッチ32がガスコンロの前面パネル29の内部に設けられ、前面パネル29に形成した挿通孔30を通して裏面側から挿通する状態で円筒状の回転操作部31が設けられている。そして、この回転操作部31は、その回転軸芯方向の移動により、前記点火スイッチ32を加熱停止を指令する状態に操作する加熱停止用の押し込み位置と、その押し込み位置よりも突出して点火スイッチ32を加熱開始を指令する状態に操作する加熱用の突出位置とに切り換え自在に構成され、且つ、前記突出位置にて前記燃料供給量を調整すべく回転操作自在に構成されている。
【0046】
説明を加えると、回転操作部31は、押し操作される毎に回転軸芯方向に移動して、図示しない位置保持機構によって、前面パネル29とほぼ面一になる押し込み位置と前方に突出する突出位置とに切り換え自在に構成され、回転操作部31が前記突出位置に切り換えられているときに、正転方向及び逆転方向の夫々にその軸芯周りで回動操作可能となるように構成されている。そして、この回転操作部31が押し込み位置に切り換えられるとそれに伴って点火スイッチ32がオフ状態となり、回転操作部31が突出位置に切り換えられるとそれに伴って点火スイッチ32がオン状態となるように連動して切り換わる構成となっている。この点火スイッチ32の切り換え信号は制御部Hに入力されており、制御部Hはこの点火スイッチ32がオン状態に切り換わると左側コンロバーナ1bに対する点火作動を開始し、オフ状態に切り換わると左側コンロバーナ1bの燃焼作動を停止するように構成されている。
【0047】
又、前記前面パネル29の内部には、回転操作部31の回転操作に伴ってパルス信号を出力するパルス発生手段としてのロータリーエンコーダ33が設けられている。つまり、このロータリーエンコーダ33の操作軸34に前記回転操作部31が一体回動自在に且つ軸芯方向での相対移動を許容する状態で接続されている。このロータリーエンコーダ33は、回転操作部31の一方向への回転操作に伴って2つのパルス信号のうちの一方のパルス信号が他方のパルス信号より位相が進み、回転操作部31の他方向への回転操作に伴って前記他方のパルス信号が前記一方のパルス信号より位相が進む状態で、回転操作部31の回転操作に伴って互いに異なる位相の2つのパルス信号を出力するように構成されている。つまり、このロータリーエンコーダ33は、2つの出力端子を備えており、その2つの出力端子から上述したような位相の異なるパルス信号が出力される構成である。このようなロータリーエンコーダ33は周知のものであるから詳細な構成については説明は省略する。前記回転操作部31、点火スイッチ32、ロータリーエンコーダ33によって加熱状態調節部28が構成され、回転操作部31とロータリーエンコーダ33とによって手動操作にて加熱量の増大又は減少を指令する加熱調整量指令手段TSが構成されている。又、前記点火スイッチ32によって加熱開始及び加熱停止を指令する手動式の加熱開始指令手段が構成され、この点火スイッチ32が、押し操作を行う毎にガス燃焼式の加熱手段の加熱開始及び加熱停止を交互に指令する押し操作式のスイッチにて構成されることになる。又、回転操作部の軸芯方向への押し移動操作に伴って点火スイッチ32にて加熱開始及び加熱停止が交互に指令される構成となっている。
【0048】
図7に示すように、前記前面パネル29の外面側において前記各回転操作部31の周囲には加熱量を表示する複数のLEDランプ35を並べる状態で加熱量を表示する表示手段としての火力表示部36が設けられている。この火力表示部36は複数のLEDランプ35をレベルメータとして用いて回転操作部31にて設定された火力(加熱量)の大きさをいずれかのLEDランプ35を点灯させて表示する構成となっている。この実施形態では、火力の大きさが最小火力から最大火力まで6段階に変更調整できる構成となっている。
【0049】
そして、制御部Hは、ロータリーエンコーダ33にて発生するパルス信号に基づいて、前記燃料供給量を調整するように流量制御弁18の作動を制御するよう構成されている。つまり、制御部Hは、ロータリーエンコーダ33から出力される前記パルス信号に基づいて、回転操作部31の回転操作方向並びに回転操作量を判別するとともに、その判別した回転操作方向並びに回転操作量に対応させて左側コンロバーナ1bの加熱量を調整することになるが、そのとき、ロータリーエンコーダ33から出力される2つのパルス信号のデータを予め定めた設定単位時間毎に繰り返し読み込み、その読み込まれた前記2つのパルス信号のデータにおけるデータパターンに基づいて、回転操作部31の回転操作方向並びに回転操作量を判別するように構成されている。
【0050】
又、このガスコンロには報知音を発生する報知作動を行う報知手段としてのブザー37が備えられており、制御部Hは、点火スイッチ32にて加熱開始が指令されてから点火プラグが点火作動を開始するまでの間報知作動させるようにブザー37の作動を制御するように構成され、又、流量制御弁18が調整可能範囲の最大加熱量に調整されているときに回転操作部の回転操作によって加熱量の増大が指令される過大操作条件が成立したとき、及び、流量制御弁18が調整可能範囲の最小加熱量に調整されているときに回転操作部の回転操作によって加熱量の減少が指令される過小操作条件が成立したときに、報知作動させるようにブザー37の作動を制御するよう構成されている。
【0051】
次に、手動操作部Sの指令に基づく制御部Hの制御動作について図8、図9、図10のフローチャートに基づいて説明する。尚、2つのコンロバーナ1a,1bおよびグリルバーナ2のうち左側コンロバーナ1bに対する加熱状態調節部28を代表として説明し、他のものについては説明は省略する。
【0052】
先ず、点火スイッチ32がオンであるか否かを判別し、オンであれば、左側コンロバーナ1bが燃焼中であるか否かを判別する(ステップ1、2)。燃焼中でなければ点火処理を実行する(ステップ3)。この点火処理について説明を加えると、図9に示すように、処理を開始すると、前記ブザー37により鳴動作動を開始して点火操作が受け付けられたことを報知する(ステップ31)とともに、流量制御弁18による調節流量が点火用ガス流量に対応する流量になるように流量調整を行う(ステップ32、33)。すなわち、スライド移動検出センサ27にて検出される調整位置が点火用ガス流量に対応する位置になるようにステッピングモータ19を回動操作させるのである。そして、流量制御弁18が点火用ガス流量に対応する流量に調整されると、ブザー37の鳴動作動を停止して(ステップ34)、点火プラグ7による点火作動を開始して熱電対8の出力によって着火を確認する(ステップ35、36)。このとき、点火スイッチ32がオン操作されてから点火作動を開始するまでの間、同じ報知音を続けて発生するようにしている。尚、着火が確認されていないときは、エラータイマーを作動させてエラータイマーのカウント値が設定時間を超えると着火エラーであるとしてエラー用の報知音にて設定時間だけブザー37を鳴らして報知し燃焼作動を停止する(ステップ37〜41)。着火が確認されると、エラータイマーをリセットして点火プラグ7による点火作動を停止して(ステップ42、43)、通常のガス燃焼による加熱作動状態になる。
【0053】
ステップ2において燃焼中であることが判別されていれば、予め定めた設定単位時間としての設定時間(5ms)が経過する毎に火力目標設定処理を実行する(ステップ5)。この火力目標設定処理について説明を加えると、図10に示すように、回転操作部31の回動操作に伴ってロータリーエンコーダ33の2つの出力端子(A端子及びB端子)から出力される2つのパルス信号のその時点での出力、具体的にはハイレベルであるかローレベルであるかについてのデータを読み込む(ステップ51)。そして、前回の読み込んだデータと対比して出力の状態が変化していれば、A端子及びB端子夫々についてパターン判別用設定回数として5回分の過去のデータを更新する(ステップ52、53、54)。
【0054】
具体的に説明すると、A端子のデータについては過去の5回分のデータを夫々データバッファに記憶するようにしておき、図13に示すように、現在保存中の(n―3)番目からn番目までのバッファデータを夫々、(n―4)番目から(n―1)番目までのデータに置き換えて、読み取った新たなデータをn番目のデータバッファに記憶する。B端子のデータについても同様に過去の5回分のデータを夫々データバッファに記憶するようにしておき、図14に示すように、データバッファを置き換えて新たなデータをn番目のデータバッファに記憶する。
【0055】
そして、A端子及びB端子の夫々のデータの推移が予め設定してあるデータパターンと同じであるか否を判別する(ステップ55)。つまり、(n―4)番目のデータがA端子B端子共にローレベル、(n―3)番目のデータがA端子がハイレベルでB端子がローレベル、(n―2)番目のデータがA端子B端子共にハイレベル、(n―1)番目のデータがA端子がローレベルでB端子がハイレベル、n番目のデータがA端子B端子共にローレベルであることを検出すると、正転用パターンであって、回転操作部31が正転方向、つまり、右回りで火力を増大させる指令を与える方向に回転操作されたものと判別する。そのときのデータパターンの具体例を図11のパルス信号波形と、図12(イ)のデータ変化一覧表で示している。
【0056】
又、(n―4)番目のデータがA端子B端子共にローレベル、(n―3)番目のデータがA端子がローレベルでB端子がハイレベル、(n―2)番目のデータがA端子B端子共にハイレベル、(n―1)番目のデータがA端子がハイレベルでB端子がローレベル、n番目のデータがA端子B端子共にローレベルであることを検出すると、逆転用パターンであって、回転操作部31が逆転方向、つまり、左回りで火力を減少させる指令を与える方向に回転操作されたものと判別する。そのときのデータパターンの具体例を図11のパルス信号波形と、図12(ロ)のデータ変化一覧表で示している。
【0057】
正転用パターンであると判別すると、現在の火力調整状態が最大火力でなければ火力目標を1段階大側へ変更させる(ステップ56、57、58)。正転用パターンであると判別したときに、そのときに流量制御弁18における現在調整値が調整可能範囲の最大値つまり最大火力に調整されている状態であれば、火力調整は行えないので、過大操作条件が成立したものとして過大操作条件に対応する報知作動をさせるための報知条件を設定する(ステップ59)。この報知条件については後述する。
【0058】
逆転用パターンであると判別すると、現在の火力調整状態が最小火力でなければ火力目標を1段階小側へ変更させる(ステップ60、61、62)。逆転用パターンであると判別したときに、そのときに流量制御弁18における現在調整値が調整可能範囲の最小値つまり最小火力に調整されている状態であれば、火力調整は行えないので、過小操作条件が成立したものとして過小操作条件に対応する報知作動をさせるための報知条件を設定する(ステップ63)。この報知条件については後述する。
【0059】
正転用パターンや逆転用パターンのいずれも判別されず、しかも、パターン判別を行っている途中でもないときは、そのときに記憶されているデータは無効であると判定してこれらのデータをキャンセルし、又、このような無効判定が異常判別用設定回数M(例えば、3回)連続して発生していれば、動作異常であるとして異常用の報知条件を設定する(ステップ64〜67)。
【0060】
このような火力目標設定処理が終了すると、次に報知処理を実行する(ステップ6)。つまり、火力目標設定処理におけるステップ59、ステップ63、ステップ67のいずれかの報知設定条件のうちいずれか設定されている条件に従ってブザー37にて報知作動を実行することになる。
前記各報知条件について説明すると、前記過大操作条件が成立した場合と前記過小操作条件が成立した場合とで異なる種類の報知音を発生させるような報知条件となっている。つまり、図15に示すように、過小操作条件が成立した場合には、ブザーが短めの設定周期t1で間欠的に設定時間tsだけ鳴動する状態となり、過大操作条件が成立した場合には、ブザーが長めの設定周期t2で間欠的に設定時間tsだけ鳴動する状態となるように作動を制御する構成として、操作者に報知音の違いで認識させるようにしている。そして、前記異常用の報知条件としては、予め設定した時間だけ例えば連続でブザー37を報知させる。
【0061】
次に、火力表示部36における火力表示の値、具体的には点灯するLEDランプの位置を現在の設定状態から火力目標設定処理にて設定された火力目標に合わせる処理を実行する(ステップ7)。次に、火力表示部36にて表示される火力表示の値すなわち設定された火力目標と流量制御弁18の実際に調整されているガス流量に対応する値とが一致するように流量制御弁18の作動を制御してガス量を調整する(ステップ8、9、10)。
【0062】
前記回転操作部31が非作用位置に押し込み操作されて点火スイッチ32がオフ状態に切り換わると、流量制御弁18によるガス流量を零に調整して左側コンロバーナ1bの消火処理を行う(ステップ11、12)。
【0063】
この制御処理においては、点火スイッチ32がオンしており、しかも、左側コンロバーナ1bが燃焼中であることを判別している間は、ステップ1からステップ9又はステップ10までの処理が繰り返し実行されるのであり、設定時間(5ms)が経過する毎に火力目標設定処理が繰り返し行われることになる。又、ステップ6の報知処理としては報知条件に応じてブザー37に対する起動や停止を指令する処理が行われ、ステップ9のガス流量調整としては流量調整方向の判別処理や判別した流量調整方向へのステッピングモータ19の起動指令等の処理が行われ、ステップ10の流量調整停止としてはステッピングモータ19の作動停止の処理が行われることになる。
【0064】
〔別実施形態〕
以下、別実施形態を列記する。
【0065】
(1)上記実施形態では、前記加熱開始指令手段としての点火スイッチにて加熱開始が指令されてから点火プラグが点火作動を開始するまでの間、同じ報知音を発生する状態で報知作動させるように報知手段としてのブザーの作動を制御する構成としたが、このような構成に代えて、図16のフローチャートに示すように、点火スイッチ32にて加熱開始が指令されてから着火状態検出手段としての熱電対にて加熱手段に着火が行われたことが検出されるまでの間報知作動を実行するようにブザー37の作動を制御する構成としてもよい(ステップ71、81参照)。該当する処理以外の処理は上記実施形態と同様である。
【0066】
又、この構成において、例えば図17に示すように、点火スイッチ32にて加熱開始が指令されてから点火プラグが点火作動を開始するまでの間は、ブザー37が長めの設定周期t3で間欠的に鳴動する状態となり、点火プラグ7が点火作動を開始してから熱電対8にてガス燃焼式の加熱手段に着火が行われたことが検出されるまでの間にはブザー37が短めの設定周期t4で間欠的に鳴動する状態となるように作動を制御する構成として、操作者に報知音の違いで認識させるようにしてもよい。この場合、異なる報知音として鳴動する時間に代えて音色を変えるようにしてもよい。
【0067】
(2)上記実施形態では、前記加熱量調整手段が調整可能範囲の最大加熱量に調整されているときに加熱調整量指令手段にて加熱量の増大が指令される過大操作条件が成立したとき、及び、加熱量調整手段が調整可能範囲の最小加熱量に調整されているときに加熱調整量指令手段にて加熱量の減少が指令される過小操作条件が成立したときに、報知手段に報知作動させるように制御する構成とし、前記過大操作条件が成立した場合と前記過小操作条件が成立した場合とで異なる種類の報知音を発生させるように報知手段の作動を制御する構成としたが、このような構成に代えて、前記過大操作条件が成立した場合と前記過小操作条件が成立した場合とで同じ報知音を発生させるように報知手段の作動を制御する構成としてもよい。
【0068】
(3)上記実施形態では、前記回転操作部がその回転軸芯方向に沿ってスライド移動自在に設けられて、そのスライド操作によって点火スイッチをオンオフさせるようにして、点火操作具を兼用する構成としたが、このような構成に代えて、図18に示すように、前記各コンロバーナ及びグリルバーナの夫々に対応させて夫々専用の点火スイッチ40を備える構成として、前記回転操作部31が回転操作による火力調整だけを行うように構成するものでもよい。
【0069】
(4)上記実施形態では、前記ガス燃焼式の加熱手段に対する加熱量について、手動操作にて加熱量の増大又は減少を指令する加熱調整量指令手段として、回転操作部と、その回転操作に伴ってパルス信号を出力するロータリエンコーダとを備えて回転操作によって加熱量を変更調整するものを例示したが、このような構成に限らず、図19に示すように、2つのコンロバーナおよびグリルバーナの夫々に対して、点火及び消火を指令する点火スイッチ32とは別に、押し操作によって加熱量の増大を指令する加熱量増大指令用のスイッチ50と押し操作によって加熱量の減少を指令する加熱量減少指令用のスイッチ51とにより加熱量を変更させるようにして、これらの各スイッチ50、51により加熱調整量指令手段TSを構成するものでもよい。
【0070】
(5)上記実施形態では、加熱手段としてガス燃焼式の加熱手段を用いたものにおいて、前記加熱量調整手段が調整可能範囲の最大加熱量に調整されているときに加熱調整量指令手段にて加熱量の増大が指令される過大操作条件が成立したとき、及び、加熱量調整手段が調整可能範囲の最小加熱量に調整されているときに加熱調整量指令手段にて加熱量の減少が指令される過小操作条件が成立したときに、報知手段に報知作動させるように制御する構成としたが、このような過大操作条件や過小操作条件が成立したときに報知作動を行うものとして、ガス燃焼式の加熱手段に代えて、誘導加熱コイルを用いた電磁誘導式の加熱手段を用いるようにしたり、電気ヒータを用いるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガスコンロの斜視図
【図2】概略構成図
【図3】流量制御弁の構成を示す図
【図4】流量調整状態を示す図
【図5】加熱状態調整部の構成を示す側面図
【図6】加熱状態調整部の操作状態を示す図
【図7】火力表示部を示す図
【図8】制御動作のフローチャート
【図9】制御動作のフローチャート
【図10】制御動作のフローチャート
【図11】パルス信号を示すタイムチャート
【図12】データパターンを示す図
【図13】データ更新状態を示す図
【図14】データ更新状態を示す図
【図15】ブザー作動状態を示すタイムチャート
【図16】別実施形態の制御動作のフローチャート
【図17】別実施形態のブザー作動状態を示すタイムチャート
【図18】別実施形態のガスコンロの斜視図
【図19】別実施形態の加熱調整量指令手段を示す図
【符号の説明】
7 点火手段
8 着火状態検出手段
31 回転操作部
32 加熱開始指令手段
33 パルス信号発生手段
36 表示手段
37 報知手段
H 制御手段
K 加熱手段
TS 加熱調整量指令手段
Claims (6)
- 加熱手段と、この加熱手段の加熱量を変更調整する加熱量調整手段と、加熱開始及び加熱停止を指令する手動式の加熱開始指令手段と、機器の運転を制御する制御手段とが備えられた調理器であって、
前記加熱手段がガス燃焼式の加熱手段にて構成されて、前記加熱量調整手段が、前記加熱手段に供給する燃料の供給量を変更調整するように構成され、
前記加熱手段に対する点火作動を行う点火手段と、前記加熱手段に着火が行われたか否かを検出する着火状態検出手段と、報知音を発生する報知作動を行う報知手段とが備えられ、
前記制御手段が、
前記加熱開始指令手段にて加熱開始が指令されると、前記加熱手段に対して燃料を供給するように前記加熱量調整手段の作動を制御した後に、前記点火作動を開始するように前記点火手段の作動を制御し、更に、前記点火作動を開始した後に前記着火状態検出手段にて前記加熱手段に着火が行われたことが検出されると前記点火手段による点火作動を終了させるように構成され、
且つ、前記加熱開始指令手段にて加熱開始が指令されてから前記点火手段が前記点火作動を開始するまでの間、又は、前記加熱開始指令手段にて加熱開始が指令されてから前記着火状態検出手段にて前記加熱手段に着火が行われたことが検出されるまでの間、報知作動させるように前記報知手段の作動を制御するように構成されている調理器。 - 前記制御手段が、
前記加熱開始指令手段にて加熱開始が指令されてから前記着火状態検出手段にて前記加熱手段に着火が行われたことが検出されるまでの間前記報知作動を実行するように前記報知手段の作動を制御するときにおいて、前記点火手段が前記点火作動を開始するまでの間と、前記点火手段が前記点火作動を開始してから前記着火状態検出手段にて前記加熱手段に着火が行われたことが検出されるまでの間とで異なる種類の報知音を発生させるように構成されている請求項1記載の調理器。 - 加熱手段と、この加熱手段の加熱量を変更調整する加熱量調整手段と、加熱開始及び加熱停止を指令する手動式の加熱開始指令手段と、機器の運転を制御する制御手段とが備えられた調理器であって、
前記加熱手段がガス燃焼式の加熱手段にて構成されて、前記加熱量調整手段が、前記加熱手段に供給する燃料の供給量を変更調整するように構成され、
回転操作に伴って前記加熱手段の調整を指令する回転操作部と、その回転操作部の回転操作に伴ってパルス信号を出力するパルス信号発生手段とが備えられ、
前記制御手段が、
前記パルス信号発生手段にて発生するパルス信号に基づいて、前記燃料供給量を調整するように前記加熱量調整手段の作動を制御するよう構成されている請求項1又は2記載の調理器。 - 前記制御手段が、
前記加熱開始指令手段にて加熱開始が指令されると、前記加熱手段に対する燃料供給量が設定供給量になるように前記加熱量調整手段の作動を制御するよう構成されている請求項3記載の調理器。 - 前記制御手段が、
前記回転操作部の回転操作量に応じて調整すべき目標加熱量を求めて、その目標加熱量になるように前記加熱量調整手段の作動を制御するように構成され、
前記目標加熱量を表示する表示手段が備えられている請求項3又は4記載の調理器。 - 前記加熱開始指令手段が、前記加熱手段の加熱開始及び加熱停止を指令する押し操作式のスイッチにて構成され、
前記回転操作部が、
その回転軸芯方向の移動により、前記押し操作式のスイッチを前記加熱停止を指令する状態に操作する加熱停止用の押し込み位置と、その押し込み位置よりも突出して前記押し 操作式のスイッチを前記加熱開始を指令する状態に操作する加熱用の突出位置とに切り換え自在に構成され、且つ、前記突出位置にて前記燃料供給量を調整すべく回転操作自在に構成されている請求項3〜5のいずれか1項に記載の調理器。
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