JP4132178B2 - 耐遅れ破壊特性の良いpc鋼線または鋼棒とその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐遅れ破壊特性の優れたPC鋼線または鋼棒およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プレストレストコンクリートはコンクリートと鋼材の長所を組み合わせた複合材料であり、ポールやパイルなど多くの用途に利用されている。プレストレストコンクリート用鋼材(以下PC鋼材と記す)の高強度化に伴い、耐遅れ破壊特性の向上が強く求められている。これまで、高強度で、かつ耐遅れ破壊特性の良いPC鋼材としては、特開昭48−88018号公報、特開昭58−157921号公報、特開平3−260012号公報などに報告されている。これらは主に、Si、Ni、Ti、Bなどの合金元素を添加して強度と耐遅れ破壊特性のバランスを向上させたものであるが、合金添加の分、製造コストの高騰を招くものである。さらに過度の合金添加はスポット溶接部の靱性を低下させるという危惧もある。
【0003】
一方、特に合金添加をせずに耐遅れ破壊特性を向上させる目的で高温で歪みを与える方法が特公平5−59967号公報に報告されているが、製造法に難点がある。また、金属組織を制御して耐遅れ破壊特性を向上させる技術として、特開平5−287450号公報、特開平7−300652号公報等の報告があるが、前者はスポット溶接部の表層硬度の上昇を抑える技術に限られており、後者はマルテンサイト1相組織のため効果に限界がる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、過度の合金添加に頼ることなく、これまでにない金属組織を造り込むことにより、高強度で、かつ耐遅れ破壊特性が良好なPC鋼線または鋼棒とその製造方法を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記のような従来のPC鋼材の欠点を有利に排除し得る、高強度で、かつ耐遅れ破壊特性が良好なPC鋼線または鋼棒とその製造方法であり、その要旨とするところは下記のとおりである。
(1)重量%で、
C:0.20〜0.40%、
Si:0.05〜1.5%、
Mn:0.2〜1.5%、
Al:0.002〜0.10%、
Nb:0.01〜0.07%
を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる直径4mm以上12mm以下の鋼線または鋼棒で、金属組織の80%以上がマルテンサイトまたは下部ベイナイトからなる母相中に、焼き入れままのマルテンサイトまたは残留オーステナイトまたはそれらの混合組織が50%以上を占める帯状の組織が平均で厚み1μm以上30μm以下でかつ間隔が平均で10μm以上200μm以内で鋼線または鋼棒の長さ方向と平行に層状に配列されていることを特徴とする耐遅れ破壊特性の良いPC鋼線または鋼棒。
【0006】
(2)重量%で、
Ti:0.002〜0.10%
を含有することを特徴とする前記(1)記載の耐遅れ破壊特性の良いPC鋼線または鋼棒。
(3)重量%で、
V:0.005〜0.1%
を含有することを特徴とする前記(1)または(2)記載の耐遅れ破壊特性の良いPC鋼線または鋼棒。
【0007】
(4)重量%で、
Cu:0.05〜0.5%、
Ni:0.05〜1.0%、
Cr:0.05〜0.5%、
Mo:0.05〜0.5%、
Co:0.05〜0.5%、
W:0.05〜0.5%
の1種または2種以上を含有することを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の耐遅れ破壊特性の良いPC鋼線または鋼棒。
【0008】
(5)重量%で、
B:0.0002〜0.0025%
を含有することを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の耐遅れ破壊特性の良いPC鋼線または鋼棒。
(6)重量%で、
Rem:0.002〜0.10%、
Ca:0.0003〜0.0030%
の1種または2種を含有することを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の耐遅れ破壊特性の良いPC鋼線または鋼棒。
【0009】
(7)重量%で、
Mg:0.0003〜0.01%
を含有することを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれかに記載の耐遅れ破壊特性の良いPC鋼線または鋼棒。
(8)前記(1)〜(7)のいずれかに記載の化学成分からなる鋼を直径4mm以上12mm以下の鋼線または鋼棒へ熱間圧延する際に、最終線径に至るまでの真歪みが0.8以上となる線径から以後の圧延を850℃以下で行い、圧延終了後に10℃/s以上の冷却速度でMs点以下まで冷却し、その後に加熱速度10℃/s以上でAc1 点以上Ac1 点+80℃以下に加熱し、焼き入れることを特徴とする前記(1)〜(7)のいずれかに記載の耐遅れ破壊特性の良いPC鋼線または鋼棒の製造方法。
【0010】
ここで、真歪みεは、ε=ln(d0 /d1 )で定義される。ただし、lnは自然対数、d0 、d1 はそれぞれ圧延途中の所定の線径と圧延最終線径。
(9)熱間圧延後の直接冷却後、付加的な加工工程、形状調整工程等を経た後に、加熱速度10℃/s以上でAc1 点以上Ac1 点+80℃以下に加熱し、焼き入れることを特徴とする前記(8)記載の耐遅れ破壊特性の良いPC鋼線または鋼棒の製造方法。
【0011】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の根幹をなす技術思想は以下のとおりである。
遅れ破壊は水素に起因して生ずるため、その防止には水素の侵入を抑制することと、水素のトラッブサイトとなる欠陥を低減することなどが有効である。前者のためには、3.5%以上のNiを添加して鋼材表面に安定な被膜を生成させ、水素の侵入を抑制する方法が知られている。一方、後者のためには、Siのような固溶強化元素を多量に添加して焼き入れ時点での強度を上昇させ、その強度上昇量に見合う分を焼戻温度の上昇により低下させることにより、同一強度でかつ種々の格子欠陥が少ない鋼材を得る方法が知られている。
【0012】
本発明は、このような合金元素の添加に頼るものではなく、金属組織を制御することにより遅れ破壊の亀裂の伝播を遅らせることを意図したものである。一般に遅れ破壊は鋼材の断面方向に亀裂が進み、最終的に破断する破壊現象であり、焼き入れ前の旧オーステナイト結晶粒界が破壊経路となるいわゆる粒界破壊の様相を呈する場合が多い。そのため、鋼材の断面に垂直な方向に組織が配列するいわゆる異方性を有する組織であれば、遅れ破壊の亀裂の鋼材断面方向への進展は阻止され、遅れ破壊自体を抑制することが可能である。特に、通常の母相の組織より高い硬度を有する組織が断面に垂直な方向に配列する場合に、この効果は著しいことを見出した。
【0013】
以下に、本発明の限定理由について述べる。
Cは鋼を強化するのに有効な元素であり、0.20%未満ではPC鋼線または鋼棒としての十分な強度が得られない。一方、その含有量が0.40%を超えるとスポット溶接部が硬化し過ぎて割れやすくなる。
Siは脱酸元素として、また鋼の強化元素として有効であるが、0.05%未満の含有量ではその効果がない。一方、1.5%を超えるとスポット溶接部の靱性を損なう。
【0014】
Mnは鋼の強化に有効な元素であり、0.2%未満では十分な効果が得られない。一方、その含有量が1.5%を超えると鋼の加工性を劣化させる。
Alは脱酸元素として添加される。0.002%未満の含有量ではその効果がなく、0.10%を超えると鋼の表面性状を損なう。
Nbは熱間圧延においてオーステナイトの再結晶の抑制に有効であることは良く知られているため、0.01%以上添加する。Nbの効果は0.07%を超えると飽和するため、添加量は0.07%以下とする。
【0015】
Tiは微量の添加で結晶粒の微細化と析出硬化の面で有効に機能するが、過度に添加すると析出脆化を起こす。このため、その添加量の上限を0.10%とする。一方、添加量が少な過ぎると効果がないため、添加量の下限を0.002%とする。
Vは微量の添加で析出強化をもたらすが、過度に添加すると析出脆化を起こす。このため、その添加量の上限を0.10%とする。一方、添加量が少な過ぎると効果がないため、添加量の下限を0.005%とする。
【0016】
Cu、Ni、Cr、Mo、Co、Wはいずれも固溶強化により鋼を強化させる元素である。本発明における場合、その添加により鋼の強度を高めることができるが、過度の量の添加は鋼を硬化させ割れやすくするため、Cu≦0.5%、Ni≦1.0%、Cr≦0.5%、Mo≦0.5%、Co≦0.5%、W≦0.5%に限定する。また、添加量が少な過ぎると効果がないため、添加量の下限をいずれの元素とも0.05%とする。
【0017】
Bは鋼の焼入れ性を向上させる元素である。本発明における場合、その添加により鋼の強度を高めることができるが、過度の添加はBの析出物を増加させて鋼の靱性を損なうため、その添加量の上限を0.0025%とする。また、添加量が少な過ぎると効果がないため、添加量の下限を0.0002%とする。
RemとCaはSの無害化に有効であるが、添加量が少ないとSが有害のまま残り、過度の添加は酸化物を多く生成せしめて靱性を損なうため、Rem:0.002〜0.10%、Ca:0.0003〜0.0030%の範囲で添加する。
【0018】
Mgは微細な酸化物となり鋼の組織を微細化して靱性を向上させる。0.0003%未満ではその効果がなく、また0.01%を超えると酸化物を起点とした割れが生じやすくなるため、含有量を0.0003〜0.01%の範囲とする。
次に、本発明における鋼線または鋼棒の金属組織の特徴について述べる。
PC鋼線または鋼棒の強度はJISにより類別されており、最も高強度のものは1420MPa以上のTSが規定されている。このような高強度を得るためには、金属組織の80%以上をマルテンサイトあるいは下部ベイナイトとする必要がある。
【0019】
一般に遅れ破壊は亀裂がいわゆる旧オーステナイト結晶粒界を伝播し、破壊に至る場合が多い。そのため、棒・線の軸方向に直角な断面を考えた場合に、断面の直径方向と平行にオーステナイト結晶粒界が向いていれば、亀裂は容易に断面を貫通して最終破断を起こす。逆に、断面の直径方向と直角に、すなわち棒・線の軸方向に平行に亀裂の進展を抑制し得る高硬度の組織が配列していれば、棒・線の表面から発生した亀裂は棒・線の軸方向へ分岐しやすくなり、断面を貫通して最終破断を起こす確率は低くなる。
【0020】
PC鋼線または鋼棒の場合は、上述のように母相自体が高強度の焼戻しマルテンサイトであるため、これより高硬度を有する組織は変態ままのマルテンサイトである必要がある。また、残留オーステナイトは、PC鋼線または鋼棒の使用環境下で応力を負荷された場合に歪み誘起変態によりマルテンサイトヘ変態するため、結果的にはマルテンサイトと同様の効果をもたらす。耐遅れ破壊特性の向上のためには、このように焼き入れままのマルテンサイトまたは残留オーステナイトまたはそれらの混合組織が主体である帯状の組織が母相中に配列する必要があるが、帯状の組織内部で焼き入れままのマルテンサイトまたは残留オーステナイトまたはそれらの混合組織が面積率で50%未満であると、亀裂の進展抑制効果が小さい。また、その帯状の組織が平均で厚み1μm未満であると、やはり亀裂の進展抑制効果が小さい。しかし、この厚みが30μmを超えるとPC鋼線または鋼棒自体の脆化を招く。また、帯状の組織の間隔が平均で10μm未満であると、やはり硬質相が多過ぎてPC鋼線または鋼棒自体の脆化を招く。一方、間隔が平均で200μmを超えると、亀裂の進展抑制効果が小さい。
【0021】
図1に本発明鋼の金属組織の例を示す。また、図2には帯状組織内部での焼き入れままのマルテンサイトまたは残留オーステナイトまたはそれらの混合組織の面積率、帯状組織の厚み(板厚方向の幅)と間隔(板厚方向)の測定法の例を示す。
次に、本発明におけるPC鋼線または鋼棒の製造方法の特徴について述べる。
【0022】
直径を4mm以上12mm以下としたのは、通常使用されるPC鋼線または鋼棒のサイズがほぼこの範囲に収まるためである。
また、最終線径に至るまでの真歪みが0.8以上となる線径から以後の熱間圧延温度を850℃以下としたのは、Nb添加と低温域での圧延の相乗効果によりオーステナイトの動的再結晶および静的再結晶を共に抑制し、かつ0.8以上の歪みを与えることにより十分に変態前の旧オーステナイト粒を延伸せしめ、引き続いて行われる直接冷却過程での変態により圧延方向(鋼線の長さ方向)と平行に延伸した組織を得るためである。
【0023】
熱間圧延後に直接冷却するが、その際の冷却速度が10℃/s未満ではマルテンサイトまたは下部ベイナイトを面積率にして80%以上得ることは困難である。冷却は、十分な量のマルテンサイトまたは下部ベイナイトを得るためにMs点以下までとする。
冷却後に次の工程である熱処理までの間に、必要に応じて伸線、表面加工、形状調整等の付加的な加工工程を経ることは本発明の目的である耐遅れ破壊特性の向上にとって何ら障害となるものではない。
【0024】
熱処理過程においては、加熱速度10℃/s以上でAc1 点以上Ac1 点+80℃以下に加熱し、焼き入れるが、加熱速度が10℃/s未満では加熱中に組織の粗大化が起こり、耐遅れ破壊特性が劣化する。また、最高加熱温度がAc1 点未満では逆変態オーステナイトが得られず、加熱後の焼き入れによっても焼き入れままのマルテンサイトまたは残留オーステナイトまたはそれらの混合組織が得られない。また、加熱温度がAc1 点+80℃を超えると逆変態オーステナイトが多過ぎて焼入れ性が低下し、焼き入れままのマルテンサイトまたは残留オーステナイトまたはそれらの混合組織が十分に得られない。そこで、加熱温度の範囲をAc1 点以上Ac1 点+80℃以下と限定する。
【0025】
加熱後の焼き入れは可及的速やかに行うことが好ましく、かくして十分な量の焼き入れままのマルテンサイトまたは残留オーステナイトまたはそれらの混合組織を確保できる。
以上の工程を経ることにより、本発明のPC鋼線または鋼棒の金属組織を得ることが可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】
次に、本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。
先ず、表1に示す化学成分の鋼を表2に示す製造条件で同じく表2中に示す線径の鋼線とした。この鋼線の金属組織、硬質相の厚み、間隔、帯状組織内部の焼き入れままのマルテンサイトまたは残留オーステナイトまたはそれらの混合組織の面積率および引張試験結果および遅れ破壊試験結果(FIP遅れ破壊試験におけるf50時間)を併せて表3、表4(表3のつづき)に示す。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】
【0031】
【発明の効果】
表3および表4から明らかなように、本発明の鋼線は、いずれもマルテンサイトまたは下部ベイナイトが80%以上の組織を有し、母相中に、焼き入れままのマルテンサイトまたは残留オーステナイトまたはそれらの混合組織が50%以上を占める帯状の組織が平均で厚み1μm以上30μm以下でかつ間隔が平均で10μm以上200μm以内で鋼線の長さ方向と平行に層状に配列している。このような組織を有する鋼線は十分な強度と伸びを有し、さらに遅れ破壊試験の破断時間も顕著に長い。表2から、このような組織を得るための製造方法は、850℃以下の低温域で0.8以上の真歪みで圧延され、さらに圧延終了後に10℃/s以上の冷却速度でMs点以下まで冷却され、その後に加熱速度10℃/s以上でAc1 点以上Ac1 点+80℃以下に加熱し、焼き入れされたものであることがわかる。また、熱間圧延後の直接冷却と熱処理の間に付加的な伸線工程、表面加工、形状調整工程等を入れても、本発明鋼の特性に何ら悪影響がないこともわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明鋼の金属組織写真の例を示す図である。
【図2】帯状組織内部での焼き入れままのマルテンサイトまたは残留オーステナイトまたはそれらの混合組織の面積率、帯状組織の厚みと間隔の測定法を示す模式図である。
Claims (9)
- 重量%で、
C:0.20〜0.40%、
Si:0.05〜1.5%、
Mn:0.2〜1.5%、
Al:0.002〜0.10%、
Nb:0.01〜0.07%
を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる直径4mm以上12mm以下の鋼線または鋼棒で、金属組織の80%以上がマルテンサイトまたは下部ベイナイトからなる母相中に、焼き入れままのマルテンサイトまたは残留オーステナイトまたはそれらの混合組織が50%以上を占める帯状の組織が平均で厚み1μm以上30μm以下でかつ間隔が平均で10μm以上200μm以内で鋼線または鋼棒の長さ方向と平行に層状に配列されていることを特徴とする耐遅れ破壊特性の良いPC鋼線または鋼棒。 - 重量%で、
Ti:0.002〜0.10%
を含有することを特徴とする請求項1記載の耐遅れ破壊特性の良いPC鋼線または鋼棒。 - 重量%で、
V:0.005〜0.1%
を含有することを特徴とする請求項1または2記載の耐遅れ破壊特性の良いPC鋼線または鋼棒。 - 重量%で、
Cu:0.05〜0.5%、
Ni:0.05〜1.0%、
Cr:0.05〜0.5%、
Mo:0.05〜0.5%、
Co:0.05〜0.5%、
W:0.05〜0.5%
の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の耐遅れ破壊特性の良いPC鋼線または鋼棒。 - 重量%で、
B:0.0002〜0.0025%
を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の耐遅れ破壊特性の良いPC鋼線または鋼棒。 - 重量%で、
Rem:0.002〜0.10%、
Ca:0.0003〜0.0030%
の1種または2種を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の耐遅れ破壊特性の良いPC鋼線または鋼棒。 - 重量%で、
Mg:0.0003〜0.01%
を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の耐遅れ破壊特性の良いPC鋼線または鋼棒。 - 請求項1〜7のいずれか1項に記載の化学成分からなる鋼を直径4mm以上12mm以下の鋼線または鋼棒へ熱間圧延する際に、最終線径に至るまでの真歪みが0.8以上となる線径から以後の圧延を850℃以下で行い、圧延終了後に10℃/s以上の冷却速度でMs点以下まで冷却し、その後に加熱速度10℃/s以上でAc1 点以上Ac1 点+80℃以下に加熱し、焼き入れることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の耐遅れ破壊特性の良いPC鋼線または鋼棒の製造方法。
ここで、真歪みεは、ε=ln(d0 /d1 )で定義される。ただし、lnは自然対数、d0 、d1 はそれぞれ圧延途中の所定の線径と圧延最終線径。 - 熱間圧延後の直接冷却後、付加的な加工工程、形状調整工程等を経た後に、加熱速度10℃/s以上でAc1 点以上Ac1 点+80℃以下に加熱し、焼き入れることを特徴とする請求項8記載の耐遅れ破壊特性の良いPC鋼線または鋼棒の製造方法。
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