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JP3757027B2 - 溶接性に優れた高強度熱延鋼材及びこれを用いた高強度鋼線並びに高強度棒鋼 - Google Patents

溶接性に優れた高強度熱延鋼材及びこれを用いた高強度鋼線並びに高強度棒鋼 Download PDF

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JP3757027B2 JP14820797A JP14820797A JP3757027B2 JP 3757027 B2 JP3757027 B2 JP 3757027B2 JP 14820797 A JP14820797 A JP 14820797A JP 14820797 A JP14820797 A JP 14820797A JP 3757027 B2 JP3757027 B2 JP 3757027B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶接性および靭延性に優れた高強度熱延鋼材および該熱延鋼材を伸線加工してなる高強度鋼線、並びに該熱延鋼材からなる高強度棒鋼に関するものであり、この熱延鋼材は、コンクリート補強用等として使用される鉄筋やH鋼、L鋼の如く異形断面形状のものを含む各種の棒鋼等として使用され、またこれを伸線加工することによって得られる鋼線は、溶接金網、自動車用シートの枠線、インサートワイヤ、各種ばね材等の素材として有用である。
【0002】
【従来の技術】
熱間圧延後そのまま使用されるコンクリート補強用の鉄筋は、JIS G 3112に規定されている。また、溶接金網、自動車用シート枠線、インサートワイヤ用鋼線の様に、優れた溶接性と曲げ加工性が要求される鋼線は、たとえば低炭素鋼の熱延鋼材に伸線加工を施すことによって製造されている。また高強度鋼線を製造する際には、パテンティング処理を施した高炭素鋼材に伸線加工を施す方法が一般的に採用されている。前者の溶接性と曲げ加工性を必要とする鋼線の製造に用いられる代表的なものは、JIS G 3505に規定される軟鋼線材であり、また後者の高強度鋼線としてはJIS G 3506に規定される高炭素鋼線材が代表的に使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
熱延のままで使用される鉄筋には、たとえば上記JIS G 3112に規定される鉄筋コンクリート棒鋼等があり、化学成分や機械的特性が定められている。このうち最も高強度を有しているのはSD490であり、その0.2%耐力は490〜625N/mm2 であるが、’95年に発生した阪神大震災以降、建造物を構成する鉄筋や基礎等の高強度化が望まれている。こうした要望に応えるため素材の炭素量を多くすることが考えられるが、そうすると、溶接時に過冷却組織が生成し易くなって溶接強度が劣悪になるといった問題が生じてくる。
【0004】
また、PC鋼材をコンクリートパイルに縦筋として埋め込み、パイルの剪断破壊耐力を増大させるプレストレスコンクリート杭があり、最近の研究によると、震災時のプレストレスコンクリートパイル中に降伏強度が80kgf/mm2 程度の高強度の横拘束筋を配置してパイルに組成変形能を持たせ、地震により地盤に大きな曲げモーメントが生じた場合でも、これに順応して曲がり破壊しない高曲げ靭性のプレストコンクリートパイルが注目を集めている。
【0005】
ところが、PC鋼材としてはC量が0.6%以上の高炭素鋼材が用いられており、これを溶接で固定すると溶接後の冷却時に過冷却組織が生じて材料の脆化が起こるため、PC鋼材を直接溶接することはできない。すなわち鋼材の強度と溶接性には相反する傾向があり、C量が0.2%を超えると溶接性が急激に悪くなると考えられている。
【0006】
他方、熱延後に伸線加工を行うことによって製造される溶接金網などの場合、低炭素鋼を使用すると優れた溶接性は得られるが、低炭素鋼であるため高強度が得られ難い。即ち低炭素鋼では、素材そのものの強度が低いばかりでなく、伸線加工による加工硬化もあまり期待できないので、高強度化の目的を果たすことができない。これに対し高炭素鋼では、伸線加工前の素線自体の強度が高くしかも伸線時の加工硬化率も高いため、高強度の鋼線が得られ易い。反面高炭素鋼は、上記の様に炭素含有量が多いため、これを溶接用途に適用した場合には溶接後の急冷時に過冷却組織が生じ易く、脆化による靭延性の低下が大きな問題になってくる。
【0007】
即ち従来の鋼材では、高強度を得ようとすると溶接性や溶接後の靭延性が悪くなり、一方優れた溶接性と曲げ加工性を確保しようとすると強度不足になり、優れた溶接性、曲げ加工性、靭延性および高強度を同時に満足させることはできない。
【0008】
本発明は上記の様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、高強度で加工性に優れると共に溶接性も良好で高い溶接強度を示し、コンクリート補強用鉄筋等として熱延のままで優れた性能を示し、或は熱延の後に伸線加工を施して溶接金網、自動車用シート枠線、インサートワイヤ、その他の各種機械用ばね等として有用な鋼線材を与える様な熱延鋼材を提供し、併せて該熱延鋼材を用いた溶接性に優れた高強度棒鋼および、該熱延鋼材を伸線加工してなる溶接性に優れた高強度鋼線を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決することのできた本発明にかかる高強度熱延鋼材は、
C :0.05〜0.22%
Si:0.5〜2.0%
Mn:0.5〜2.0%
の要件を満たし、あるいは他の成分として、
Cr:1.5%以下(0%を含まない)
Mo:1.0%以下(0%を含まない)
Ti:0.5%以下(0%を含まない)
V :0.5%以下(0%を含まない)
B :0.01%以下(0%を含まない)
Nb:0.1%以下(0%を含まない)
よりなる群から選択される少なくとも1種の元素を含み、好ましくはAl,P,S,Nの各含有率が
Al:0.08%以下(0%を含む)
P :0.04%以下(0%を含む)
S :0.04%以下(0%を含む)
N :100ppm以下(0ppmを含む)
である鋼を熱間圧延後調整冷却してなり、横断面組織中に占める(ベイナイト+パーライト)面積率が10〜95%、残部がフェライト、マルテンサイトおよび残留オーステナイトの1種以上であり、好ましくは0.2%耐力が800N/mm2 以上の強度を示すものであるところにその特徴を有している。
【0010】
上記高強度熱延鋼材のうち、横断面組織中に占める(ベイナイト+パーライト)面積率が40〜95%であるものは、特に高強度で伸線加工性がやや不足気味であるので、これは実質的に伸線加工することなくコンクリート補強用鉄筋などの棒鋼として有効に活用することができる。
【0011】
また、(ベイナイト+パーライト)面積率が40〜95%で伸線加工性の不足する熱延鋼材は、調整冷却の後450〜650℃で熱処理し加工性を高めてから伸線加工を施すことにより、また(ベイナイト+パーライト)面積率が10〜60%で伸線加工性の良好な熱延鋼材はそのまま伸線加工を施し、伸線加工による加工硬化によって高強度化を図ることにより、溶接金網、自動車用シートの枠線、インサートワイヤ、各種ばね材等の素材となる鋼線として有効に活用することができる。
【0012】
従って本発明では、上記熱延鋼材の特性に鑑み、(ベイナイト+パーライト)面積率が40〜95%であるものは、その優れた強度特性を生かし実質的に伸線加工されていない状態の高強度棒鋼、あるいは該(ベイナイト+パーライト)面積率が40〜95%である熱延鋼材を一旦軟化焼鈍し加工性を高めてから伸線加工した鋼線、若しくは(ベイナイト+パーライト)面積率が10〜60%である加工性に優れた熱延鋼材については、これをそのまま伸線加工し加工硬化させることによって強度を高めた高強度鋼線についても権利範囲に包含している。
【0013】
尚、上記伸線加工時に金属組織は若干引き伸ばされるが、上記(ベイナイト+パーライト)面積率は本質的に変わらず、また、場合により調整冷却後に熱処理を行なうことがあっても、上記450〜650℃の熱処理温度条件ではその前後で(ベイナイト+パーライト)面積率が本質的に変わることはなく、伸線加工によって得られる鋼線材の横断面組織は、伸線加工前の金属組織、即ち(ベイナイト+パーライト)面積率が10〜95%で、残部がフェライト、マルテンサイトおよび残留オーステナイトの1種以上である組織がほぼそのまま維持されたものとなる。
【0014】
また、(ベイナイト+パーライト)面積率が40〜95%であり、実質的に伸線加工を行なうことなく棒鋼等として用いられる熱延鋼材の場合は、その表面に付着しているスケールによって溶接性が著しく損なわれるので、該熱延鋼材や棒鋼をコンクリート補強用鉄筋などとして実用化する際には、その表面に付着しているスケール量を0.4%以下に抑えることが望ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
まず、本発明において鋼の化学成分を定めた理由について詳述する。
C:0.05〜0.22%
Cは強化元素および焼入れ性向上元素として作用する元素で、熱延後の調整冷却のままで棒鋼としたとき、あるいはその後必要により熱処理を施してから伸線加工を施して線材とした状態で、高強度を得るのに欠くことのできない元素であり、0.05%未満では強化元素としての量が不足すると共に、焼入れ性も不十分となって満足のいく強度が得られなくなる。一方、C量が0.22%を超えると、棒鋼あるいは鋼線としての靭延性が低下して加工時に断線等を起こし易くなるばかりでなく、溶接性も著しく劣化し、溶接後の急冷時に過冷却組織が生じて脆化による靭延性の低下が大きな問題となってくる。強度、加工性、溶接性を全て満足させるうえではC量を0.10%以上、0.17%以下にすることがより好ましい。
【0016】
Si:0.5〜2.0%
Siは溶製時の脱酸性元素として作用し、また溶接強度を高める上で重要な元素である。即ち、本発明は溶接性の改善に1つの重要な目的を有するものであり、溶接工程では鋼材が部分的に溶融するため、溶接金属中に大気中の酸素が取り込まれて気泡や酸化物の等介在物となり、溶接金属の物性を悪化させる。従って、こうした溶接時に混入する酸素に起因する問題を回避するには、鋼材中に脱酸元素としてSiを含有させる必要がある。またSiは、伸線加工を施して鋼線やばねとした時の耐へたり特性やレラクセーション特性を向上させる作用を有しており、更には固溶強化元素として作用しフェライトを強化すると共に焼入れ性を高めて高強度化を増進する作用も発揮する。こうしたSiの作用を有効に発揮させるには、Siを0.5%以上含有させることが必要であるが、Si量が多過ぎると、延性が低下して加工性や伸線性等に悪影響が表われるばかりでなく、曲げ性能等にも悪影響が表われてくるので、2.0%以下に抑えるべきである。Siのより好ましい含有率の下限は0.7%、より好ましい上限は1.7%である。
【0017】
Mn:0.5〜2.0%
Mnは、上記Siと同様溶製時の脱酸に有効に作用する他、鋼の焼入れ性を高めて高強度化を図るうえで欠くことのできない元素である。殊に本発明では、後で詳述する如く金属組織中の(ベイナイト+パーライト)分率を特定範囲に収めることによって高強度化を達成するものであり、そのためにはMnが必須の元素となる。Mnの好適含有量は、Cその他の強化元素の含有率によっても変わってくるが、十分な焼入れ性を確保するには少なくとも0.5%以上含有させなければならない。しかし、Mnによる強度向上効果は2.0%でほぼ飽和し、過度にMn量を多くしてもそれ以上の改善効果は得られず、むしろMnが正偏析を起こして粒界強度の劣化を招くので、2.0%を上限として定めた。Mnのより好ましい含有率の下限は0.7%、より好ましい上限は1.7%である。
【0018】
本発明で用いられる鋼の必須構成元素は上記の3元素であり、残部は実質的にFeからなるものであるが、該鋼中には、焼入れ性向上による高強度化等を狙って下記の元素を含有させることも有効である。
【0019】
Cr:1.5%以下、Mo:1.0%以下、Ti:0.5%以下、
V:0.5%以下、B:0.01%以下、Nb:0.1%以下
これらの元素は、いずれも焼入れ性を高めて高強度化に寄与する成分である点で同効元素である。これらの元素のうち特にCr、Moは、焼入れ性を高めて高強度化に寄与する。また本発明の鋼材は、前述の如く使用時に溶接熱の影響を受けるが、CrやMoは、前述したSiと共に熱による軟化を抑える作用を有しており、溶接熱による強度低下を抑えて溶接強度を一層高める意味からも有効な元素である。またV、Ti、Nbは、焼入れ性の向上に寄与する他、オーステナイト結晶粒の粗大化を防止して靭性を高める効果も発揮する。またBは、粒界に集散することにより鋼の焼入れ性を向上させると共に、粒界へのMnやPの偏析・析出を抑制する効果がある。そうした効果は、これらの元素の1種以上を含有させることによって発揮されるが、各元素の添加効果をより確実に発揮させる意味から好ましい下限値は、Cr:0.05%程度以上、Mo:0.05%程度以上、Ti:0.01%程度以上、V:0.05%程度以上、B:0.0005%程度以上、Nb:0.01%程度以上である。しかし、上限値を超えて過度に含有させてもそれ以上の改質効果は発揮されないので経済的に無駄である。
【0020】
また、鋼中に不可避不純物として混入することの多いAl,P,S,Nについては、以下に示す様な理由から、夫々上限値を下記の様に制限することが好ましい。
【0021】
Al:0.08%以下(0%を含む)
Alは、精錬時に脱酸剤として作用し鋼中の酸素と結合しAl23 となって酸素を捕捉する他、窒素と結合してAlNを生成して金属組織を微細化する作用を有しているが、多過ぎると却って結晶粒を粗大化し、また鋼中の非金属系介在物量の増大により靭性を劣化させるので、0.08%以下に抑えるのが良い。なお、該Alによってもたらされる上記作用効果を有効に発揮させる上では、0.005%程度以上のAlを含有させることが望ましい。
【0022】
P,S:夫々0.04%以下(0%を含む)
PおよびSは、鋼材の靭延性に悪影響を及ぼすばかりでなく、偏析を起こして焼入れ性にばらつきを生じさせる有害な元素であり、これらの欠点を生じさせないためには、PおよびSをいずれも0.04%以下、より好ましくは0.02%以下に抑えるべきである。
【0023】
N:100ppm以下(0ppmを含む)
Nは、熱延後の伸線加工を行なう際に時効によって鋼線の延性を悪化させる要因となり、その障害は100ppmを超えると顕著に現われてくる。尚N量は少ない方が好ましく、勿論全く含まなくても構わないが、通常は不可避的に混入してくる元素であり、20〜100ppmの含有は許容される。
【0024】
本発明の高強度熱延鋼材は、上記成分組成の要件を満たすという条件の下で、その断面組織が極めて重要であり、横断面組織中に占める(ベイナイト+パーライト)分率(以下、B・P分率ということがある)が10〜95%で、残部がフェライト、マルテンサイトおよび残留オーステナイトの1種以上からなるものでなければならない。しかして断面組織中に占めるB・P分率は、熱延鋼材の強度と靭延性や加工性等に顕著な影響を及ぼし、上記の様にC量などを低めに抑えた成分系で本発明で意図する様な高強度を確保すると共に適度の加工性を保証するには、B・P分率を10〜95%の範囲とすることが極めて重要となる。
【0025】
即ちB・P分率が10%未満では、金属組織面からの強度向上効果が有効に発揮されなくなり、本発明で意図するレベルの高強度が得られなくなる。しかしB・P分率が95%を超えて過度に高くなり過ぎると、曲げ加工性が著しく悪くなる他、組織中のマルテンサイト分率が高くなり、伸線加工におけるダイス寿命の低下や曲げ加工時に切断し易くなるといった問題が生じてくるので、B・P分率の上限は95%と定めた。また本発明の熱延鋼材は、その目的の一つである高強度特性を有効に発揮させる意味から、0.2%耐力が800N/mm2 以上であることが望ましく、こうした強度特性と優れた溶接性を兼備せしめることによって、従来材に対し卓越した優位性を誇ることができる。
【0026】
尚上記のB・P分率は、前述の如く鋼材の強度と加工性に大きな影響を及ぼし、B・P分率の低いものは相対的に強度が低めで優れた加工性を有しており、一方B・P分率の高いものは相対的に高強度で加工性が不足気味となる。従って、本発明で規定する範囲のB・P分率を有するものであっても、該B・P分率が低めである熱延鋼材、例えばB・P分率が10〜60%程度である熱延鋼材は、そのままで曲げ加工性等が重視される用途に適用し、あるいは更に曲げ加工や伸線加工を施すことにより加工硬化を生じせしめ、所要の線径と強度にしてから使用される。
【0027】
またB・P分率が高めである熱延鋼材、例えばB・P分率が40〜95%程度である熱延鋼材は、そのままで高強度が求められる鉄筋等の棒鋼などとして実用化され、あるいは、必要によっては一旦軟化焼鈍に付すことにより加工性を高めてから曲げ加工や伸線加工して実用化することも可能である。
【0028】
なお、本発明の熱延鋼材を伸線加工してから鋼線として活用する場合、熱延工程で鋼材表面に生じたスケールは伸線加工工程で殆んど除去されるため、該表面スケールによって溶接性が阻害されることは殆んどないが、実質的に伸線加工を行なわず調整冷却の後実質的にそのままで棒鋼等として使用する場合、熱延工程で表面に生じたスケールは溶接性に顕著な悪影響を及ぼしてくる。従って、上記の様にB・P分率が40〜95%で熱延後実質的に伸線加工しないで棒鋼などとして用いられる熱延鋼材の場合は、こうしたスケールによる溶接性の劣化を抑えるため、スケール付着量を0.4%以下に抑えることが重要となる。
【0029】
熱延ままの鋼材あるいは棒鋼としてのスケール付着量を少なく抑える為の具体的手段としては、たとえば熱延終了後の冷却開始温度を925℃程度以下の低めに抑え、酸化を抑える方法等を採用すればよい。
【0030】
熱延鋼材に伸線加工を施して使用する場合、熱延鋼材の金属組織は伸線加工によって形状は若干変わるが、B・P分率自体は殆んど変わらず、また伸線加工に先立って加工性向上の為の熱処理を行なった場合でも、本発明で採用される450〜650℃の範囲の熱処理温度域では、僅かに組織の球状化傾向が認められるだけであってB・P分率自体は殆んど変わらない。従って、伸線加工によって得られる鋼線材の金属組織も、伸線加工前の組織であるB・P分率(面積率)で10〜95%の範囲内のものとなる。
【0031】
尚上記において、B・P分率が同じであっても、(ベイナイト+パーライト)組織の中のベイナイトとパーライトの面積比率[ベイナイト/パーライト×100(%):以下、B/P比率という]によっても強度や加工性は変わり、ベイナイトが多くなると強度は高くなる一方で加工性は低下傾向を示し、ベイナイトが少なくなると強度は低くなる一方で加工性は向上してくるが、本発明で定める上記B・P分率の範囲で高強度と優れた加工性を安定して確保するには、B/P比率で60%程度以上、より好ましくは80%程度以上が好ましい。
【0032】
本発明で規定する上記B・P分率範囲を満たし、あるいは更に上記の好ましいB/P比率を有する熱延鋼材は、前記成分組成の要件を満足する鋼を鋳造した後、750〜1250℃、より好ましくは800〜1150℃の範囲で熱間圧延を施し、その後の冷却過程で、2相域温度以上からの冷却を0.1〜30℃/sec、より好ましくは0.5〜15℃/secの速度で調整冷却することによって得ることができる。
【0033】
かくして得られる本発明の熱延鋼材は、上記の様に適度の伸びを有すると共に優れた溶接性と高強度を有しており、そのままでコンクリート補強用鉄筋等の棒鋼として有効に実用化することができ、或はB・P分率が低めで加工性の優れたものについては、その後伸線加工等を施し、また伸線工程で断線を起こす恐れがある高B・P分率の熱延鋼材の場合は450〜650℃の温度で焼鈍を行い、上記B・P分率を実質的に変えることなく塑性変形能を高めてから伸線加工等を行ない、適度の断面寸法・形状に整えて実用化される。
【0034】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
【0035】
実施例
図1は、用いる鋼中のC含有量が溶接強度に及ぼす影響を確認するために行なった実験結果を示したものであり、Si:0.75〜0.90%、Mn:1.40〜1.55%のベース組成を有し、C量のみを0.07〜0.42の範囲で変えた熱延鋼線材(5.5mmφ)を使用し、オーステナイト化した後水焼入れした鋼線について、絞りおよび引張強さを調べた結果を示したものである。水焼入れしてマルテンサイト組織とした理由は、溶接時の熱影響で溶接部の金属組織がマルテンサイト組織となり、この組織の強度や延性が溶接強度に大きな影響を及ぼすからである。即ち、溶接部が硬い鋼組織であっても延性がなければ溶接強度は低下し、又たとえ延性に優れたものであっても柔らかい鋼組織であれば十分な溶接強度が得られなくなるからである。
【0036】
この図からも明らかである様に、鋼中のC量が0.25%までは高レベルの引張強さを保っているが、C量が0.22%を超えると延性の指標となる絞り値が急激に低下しており、溶接後の急冷で延性が確保できなくなることを確認できる。即ちこの結果より、本発明で意図するレベルの優れた溶接強度を確保するには、鋼中のC量を0.22%以下に抑えなければならないことが分かる。
【0037】
次に、表1に示す如く化学組成を種々変化させた鋼材を溶製・鋳造し、800〜1150℃で熱間圧延を行なった後の冷却速度を種々変えることによって金属組織の異なる鋼材(直径11.5mmまたは7.5mmの熱延鋼材)を作製し、夫々について0.2%耐力、伸び、スケール付着量を求めると共に十字溶接引張試験を行ない、表2に示す結果を得た。尚十字溶接引張試験は、2本の同一径の線材を十字状に電気抵抗溶接した後、交点を母材から引張り破壊し、このときの破断荷重を測定することによって溶接性を評価した。溶接時の据え込み量は1.5mm一定とした。
【0038】
【表1】
Figure 0003757027
【0039】
【表2】
Figure 0003757027
【0040】
表1,2より次の様に考察することができる。
供試鋼Aは、従来の低炭素鋼(軟鋼)を使用し、熱間圧延の後通常の調整冷却を行なったものであり、スケール付着量が多いため溶接性が悪く、しかもSi量およびMn量が不足する他、B・P分率も規定範囲に満たないため耐力が乏しく高強度化の目的が果たせない。また供試材Cは、C量のみが不足する比較例であり、硬さ不足の為0.2%耐力が低く、またスケ−ル付着量がやや多くて溶接強度も不足気味である。供試材Dは従来の高炭素鋼(硬鋼)を用いた例であり、0.2%耐力は良好であるが、スケール付着量が多く溶接時の破断荷重が低くて溶接性が乏しい。
【0041】
供試材EはSi量が多過ぎる比較例であり、伸びが低くて加工性が乏しく且つ0.2%耐力も不足気味であり、しかも溶接熱により焼入れ硬化を起こして溶接破断荷重が十分上がらなくなる。
【0042】
これらに対し供試材B,F〜Lは本発明に規定要件を全て満足する実施例であり、熱延材としての0.2%耐力、伸びおよび溶接性のいずれにおいてもバランスのとれた優れた値が得られている。
【0043】
尚図2(A),(B)は、本発明に係る熱延鋼材の代表例として、表2に示した(I−1)および(I−2)の横断面組織を示す図面代用顕微鏡写真を示している。
【0044】
次に上記表1,2に示した熱延鋼材の一部について、B・P分率の低いものについてはそのまま伸線加工を行ない、またB・P分率が高く且つ伸線加工率の高い場合は550℃で5時間の熱処理を施してから伸線加工を施し、得られた各伸線材について0.2%耐力、伸び、捻回値および溶接性を調べた。結果を表3に示す。
【0045】
【表3】
Figure 0003757027
【0046】
表3からも明らかである様に、供試材Aは、従来の低炭素鋼でB・P分率が低過ぎる比較例であり、捻回値が高く加工性は良好であるが、引張強さおよび溶接強度が低く、本発明の目的に合致しない。また供試材Dは、従来の高炭素鋼であり、伸線材としての引張強さは良好であるが捻回値が低く、またC量が多過ぎるため溶接後に過冷却組織が出現して強度劣化を起こし、溶接破断荷重が極端に低くなっている。
【0047】
これらに対し、供試材B−1,2,3,F−1,2はいずれも本発明の規定要件を全て満足する実施例であり、B・P分率が低めであるものはそのまま伸線加工を施し、B・P分率が高めであるものは適度の熱処理を施すことによって、引張強さ、捻回値および溶接性のいずれにおいても優れた性能を示す伸線材が得られている。尚表3の熱延材と伸線材のB・P分率を見れば分かる様に、熱処理の有無に拘らず伸線加工の前後でB・P分率は殆んど変わっていない。尚図3(A),(B)は、他の実験で得た伸線材の横断面組織を例示する図面代用顕微鏡写真[図3(A)は、伸線加工歪みを0.31とした伸線材でB・P分率60%であるもの、図3(B)は、伸線加工歪みを1.88とした伸線材でB・P分率54%であるもの]であり、加工歪みが大きくなるにつれて横断面組織の形状はかなり変わってくるが、B・P分率の絶対値そのものは殆んど変化しない。
【0048】
また図4は、上記表3に示した供試材A(比較材)、B−1(本発明材)および供試材D(比較材)の十字溶接引張試験において、据え込み量と破断荷重の関係を調べた結果を示したグラフであり、従来の低炭素鋼および高炭素鋼よりなる伸線材(供試材A,D)に比べて、本発明材(供試材B−1)は格段に優れた据え込み強度特性を有していることが分かる。
【0049】
【発明の効果】
本発明は以上の様に構成されており、C量を低めに抑えた低炭素鋼をベース組成とすることによって優れた溶接性を確保し、且つSi量やMn量等を規定すると共に、横断面組織中に占めるB・P分率が10〜95%、残部がフェライト、マルテンサイトおよび残留オーステナイトのうち少なくとも1種および2種以上からなる混合組織とすることにより、優れた靭延性、加工性、溶接性を兼ね備えた高強度熱延鋼材を提供することができる。従ってこの熱延鋼材は、熱延ままで加工性の優れたものについては更に伸線加工等を施し、また伸線工程で断線を起こす恐れがある高B・P分率の熱延鋼材の場合は適当な温度で焼鈍を行い、マルテンサイトやベイナイト組織の塑性変形能を高めてから伸線加工等を行ない、適度の断面寸法・形状に整えることにより、溶接金網、自動車用シートの枠線、インサートワイヤ、各種ばね材の如き各種鋼線として有効に活用できる。また、B・P分率が40〜95%である高強度の熱延鋼材については、スケール付着量を抑えることによって溶接性の劣化を抑え、例えばコンクリート補強用鉄筋等に用いる棒鋼等として、熱延間まで有効に活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】鋼材中のC量と引張強さおよび絞りの関係を示すグラフである。
【図2】実施例で得た高強度熱延鋼材の代表的な横断面金属組織を示す図面代用顕微鏡写真である。
【図3】実施例で得た高強度伸線材の代表的な横断面金属組織を示す図面代用顕微鏡写真である。
【図4】実施例および比較例で用いた熱延鋼材の破断荷重と据込み量の関係を示すグラフである。

Claims (9)

  1. C:0.100.17%(以下、特記しない限り質量%を意味する)
    Si:0.5〜2.0%
    Mn:0.5〜2.0%、および
    残部がFeおよび不可避不純物からなる鋼を熱間圧延後調整冷却してなるベイナイトおよびパーライト組織を有する鋼材であり
    0.2%耐力が800N/mm 2 以上であり、
    横断面組織中に占める(ベイナイト+パーライト)面積率が10〜60%、残部がフェライト、マルテンサイトおよび残留オーステナイトの1種以上であり、そのまま伸線加工を施して使用されるものであることを特徴とする溶接性に優れた高強度熱延鋼材。
  2. C:0.100.17
    Si:0.5〜2.0%
    Mn:0.5〜2.0%、および
    残部がFeおよび不可避不純物からなる鋼を熱間圧延後調整冷却してなるベイナイトおよびパーライト組織を有する鋼材であり
    0.2%耐力が800N/mm 2 以上であり、
    横断面組織中に占める(ベイナイト+パーライト)面積率が40〜95%、残部がフェライト、マルテンサイトおよび残留オーステナイトの1種以上であり、調整冷却の後450〜650℃で熱処理し、伸線加工を施して使用されるものであることを特徴とする溶接性に優れた高強度熱延鋼材。
  3. 鋼が、他の成分として、
    Cr:1.5%以下(0%を含まない)
    Mo:1.0%以下(0%を含まない)
    Ti:0.5%以下(0%を含まない)
    V :0.5%以下(0%を含まない)
    B :0.01%以下(0%を含まない)
    Nb:0.1%以下(0%を含まない)
    よりなる群から選択される少なくとも1種の元素を含むものである請求項1または2に記載の熱延鋼材。
  4. 鋼中のAl,P,S,Nの各含有率が
    Al:0.08%以下(0%を含む)
    P :0.04%以下(0%を含む)
    S :0.04%以下(0%を含む)
    N :100ppm以下(0ppmを含む)
    である請求項1〜3のいずれかに記載の熱延鋼材。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の熱延鋼材を伸線加工してなることを特徴とする溶接性に優れた高強度鋼線。
  6. C:0.100.17
    Si:0.5〜2.0%
    Mn:0.5〜2.0%、および
    残部がFeおよび不可避不純物からなる鋼を熱間圧延後調整冷却してなるベイナイトおよびパーライト組織を有する鋼材であり
    0.2%耐力が800N/mm 2 以上であり、
    横断面組織中に占める(ベイナイト+パーライト)面積率が40〜95%、残部がフェライト、マルテンサイトおよび残留オーステナイトの1種以上で、且つ表面のスケール付着量が0.4%以下であり、実質的に伸線加工を行なわないで使用されるものであることを特徴とする溶接性に優れた高強度熱延鋼材。
  7. 鋼が、他の成分として、
    Cr:1.5%以下(0%を含まない)
    Mo:1.0%以下(0%を含まない)
    Ti:0.5%以下(0%を含まない)
    V :0.5%以下(0%を含まない)
    B :0.01%以下(0%を含まない)
    Nb:0.1%以下(0%を含まない)
    よりなる群から選択される少なくとも1種の元素を含むものである請求項に記載の熱延鋼材。
  8. 鋼中のAl,P,S,Nの各含有率が
    Al:0.08%以下(0%を含む)
    P :0.04%以下(0%を含む)
    S :0.04%以下(0%を含む)
    N :100ppm以下(0ppmを含む)
    である請求項または7に記載の熱延鋼材。
  9. 請求項6〜8のいずれかに記載の熱延鋼材からなる溶接性に優れた高強度棒鋼。
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