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JP4128719B2 - 電動式パワーステアリング制御装置及びその制御方法 - Google Patents

電動式パワーステアリング制御装置及びその制御方法 Download PDF

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亮治 西山
俊一 和田
尚 井ノ山
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、モータにより、運転者による操舵トルクを補助するトルクを発生させ、ステアリング系の操舵力を補助する自動車用の電動式パワーステアリング制御装置及びその制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図14は、例えば、特開平7−186994号公報に記載された従来の電動式パワーステアリング制御装置の構成を示すブロック図である。
図14において、1は運転者が操舵した場合の操舵トルクを検出する操舵トルク検出器、2は操舵トルク検出器1の出力に基づいて補助トルク信号を演算する操舵トルク制御器、3はモータ速度を検出するモータ速度検出器、4はモータ速度検出器3によって検出されたモータ速度に基づいてダンピング補償信号を演算するダンピング補償器、5はモータ速度検出器3の出力を用いてモータ加速度を検出するモータ加速度検出器、6はモータ加速度検出器5によって検出されたモータ加速度に基づいて慣性補償信号を演算する慣性補償器である。7は操舵トルク検出器1の出力とモータ速度検出器3の出力の向きが同一であるか否かを判定する判定器で、判定結果を操舵トルク制御器2、ダンピング補償器4及び慣性補償器6にそれぞれ出力する。8は補助トルク信号、ダンピング補償信号及び慣性補償信号の和を演算する第一の加算器、9は第一の加算器8によって演算される補助トルク信号、ダンピング補償信号及び慣性補償信号の和である目標トルクから目標電流信号を演算するモータ電流決定器、10はモータで、印加された電圧に応じたモータ電流値が生じ、モータ電流値に略比例関係にある補助トルクを発生してステアリング機構を駆動する。11はモータ10の電流値を検出するモータ電流検出器、12はモータ電流決定器9の出力である目標電流信号とモータ電流検出器11によって検出されたモータ電流値との差を求める第二の加算器である。13はモータ電流決定器9で演算された目標電流信号とモータ電流検出器11によって検出されたモータ電流値との誤差に基づいてモータ10に印加する電圧を決定し、モータ10に決定した電圧を印加するモータ駆動器である。また、14は車速を検出するとともに、検出された車速信号を操舵トルク制御器2、ダンピング補償器4及び慣性補償器6に出力する車速検出器である。
【0003】
次に、このように構成された従来の電動式パワーステアリング制御装置の動作について説明する。
自動車の運転者がハンドルを操舵すると、その時の操舵トルクは操舵トルク検出器1で測定され、操舵トルク制御器2に出力される。操舵トルク制御器2では、操舵トルク検出器1の出力信号に略比例関係にある補助トルク信号を演算し、この補助トルク信号に基づいてモータ10を駆動して運転者の操舵トルクをアシストすることにより、運転者による操舵トルクを軽減する。
【0004】
このとき、判定器7では、操舵トルク検出器1の出力と、モータ速度検出器3の出力の向きが同一であるか否かを判定し、同一であればダンピング補償器4及び慣性補償器6は動作させず、操舵トルク制御器2のみを動作させる。操舵トルク制御器2は、操舵トルク検出器1の出力と車速検出器14からの車速信号とに応じて補助トルク信号を決定する。ここで決定された補助トルク信号に基づいて目標トルクが定められ、モータ電流決定器9によりモータ駆動電流が定められる。
また、同一でない場合には、操舵トルク制御器2は動作させず、ダンピング補償器4と慣性補償器6を動作させる。ダンピング補償器4と慣性補償器6との出力に基づいて目標トルクが定められるとともに、モータ電流決定器9によりモータ駆動電流が定められる。なお、このとき、車速が低速の場合には、目標トルクの方向がモータ回転方向と同一方向となるように、また車速が高速の場合は、モータ回転方向と逆方向となるようにしている。したがって、ドライバがハンドルを切り込んでいる場合には、操舵に必要なトルクを軽減するように運転者の操舵トルクをアシストする。また、ドライバがハンドルを戻している場合には、車速が低速である時はハンドルが原点に戻るのを補助し、車速が高速である時はハンドルが過度な運転速度で戻ろうとするのを防止するようにモータ10が制御される。
【0005】
ドライバは、一般に、道路の湾曲部や交差点を曲がる際に操舵し、その後直線走行に復帰する際に、タイヤの路面反力トルクによるハンドルの自発的な戻り力を利用してハンドルを戻すことを行う。しかしながら、車速が低速時や高速時の微小操舵時にはタイヤの路面反力トルクが弱いため、路面反力トルクがステアリング機構内の摩擦トルク以下となってしまい、直線復帰時にハンドルが戻らない場合が多い。したがって、この場合には、ドライバがハンドルにトルクを加えてハンドルを戻さなければならず、そのため操舵フィーリングが低下してしまうといった問題点があった。
これに対して、従来の技術では、車速が低速時に、操舵トルク検出器1の出力とモータ速度検出器3の出力の向きが同一であるか否かを判定し、異なる場合には、モータ回転方向と同一方向にモータ10を回転させるようにモータ駆動電流を定めることにより、低速におけるハンドル戻り性を向上させている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術では、低速で交差点を曲がる場合や、高速で緩い道路の湾曲部を曲がる場合のように、タイヤの路面反力トルクが小さい範囲で操舵した場合には、ドライバがハンドルを戻す方向にトルクを加えない限り、ハンドルが止まっており、モータ10も回転しない。この際、判定器7では、操舵トルク検出器1の出力とモータ速度検出器3の出力の向きが同一であるか否かを判定することができないので、モータ回転方向と同一方向にモータを回転させるようにモータ駆動電流を定めることができず、ハンドル戻り性を向上させることができないといった問題点があった。
さらに、従来の技術では、高速走行時には、モータ回転方向と逆方向にモータを回転させるようにモータ駆動電流を定めることしかできないので、ハンドル戻り性を向上させることができない等の問題点があった。
【0007】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、低速で交差点を曲がる場合や、高速で緩い道路の湾曲部を曲がる場合等のように、タイヤの路面反力トルクが小さい範囲で操舵した際に、ドライバがハンドルを戻す方向にトルクを加えることなくハンドルを戻すことができると共に、ドライバの意志に対応する操舵角を使用してハンドル戻り制御し、全ての運転状態でハンドル戻り性を向上させることができる電動式ステアリング装置を得ることを第一の目的としている。
また、センサの異常に対応することのできる電動式ステアリング装置を提供することを第二の目的とする。
また、そのような電動式パワーステアリング制御方法を得ることを第三の目的にしている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係わる電動式パワーステアリング制御装置においては、運転者の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、操舵角を検出する操舵角検出手段と、操舵トルク検出手段により検出された操舵トルクを用いてタイヤが路面から受ける第一の路面反力トルクを推定する第一の路面反力トルク推定手段と、操舵角検出手段により検出された操舵角を用いて第二の路面反力トルクを推定する第二の路面反力トルク推定手段と、この第二の路面反力トルク推定手段により推定された第二の路面反力トルクに基づきハンドルを原点復帰させる方向にモータの補助トルクを制御する戻しトルク補償手段を備え、戻しトルク補償手段は、第一の路面反力トルク及び第二の路面反力トルクの差が所定値より大きいとき、操舵角検出手段の異常を判定するものである。
【0009】
また、運転者の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、車両の横加速度を検出する横加速度検出手段と、操舵トルク検出手段により検出された操舵トルクを用いてタイヤが路面から受ける第一の路面反力トルクを推定する第一の路面反力トルク推定手段と、横加速度検出手段によって検出された車両の横加速度から第三の路面反力トルクを推定する第三の路面反力トルク推定手段と、この第三の路面反力トルク推定手段により推定された第三の路面反力トルクに基づきハンドルを原点復帰させる方向にモータの補助トルクを制御する戻しトルク補償手段を備え、戻しトルク補償手段は、第一の路面反力トルク及び第三の路面反力トルクの差が所定値より大きいとき、横加速度検出手段の異常を判定するものである。
【0010】
また、運転者の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、車両のヨーレートを検出するヨーレート検出手段と、操舵トルク検出手段により検出された操舵トルクを用いてタイヤが路面から受ける第一の路面反力トルクを推定する第一の路面反力トルク推定手段と、ヨーレート検出手段によって検出された車両のヨーレートから第四の路面反力トルクを推定する第四の路面反力トルク推定手段と、この第四の路面反力トルク推定手段により推定された第四の路面反力トルクに基づきハンドルを原点復帰させる方向にモータの補助トルクを制御する戻しトルク補償手段を備え、戻しトルク補償手段は、第一の路面反力トルク及び第四の路面反力トルクの差が所定値より大きいとき、ヨーレート検出手段の異常を判定するものである。
【0011】
さらに、戻しトルク補償手段は、二つの推定された路面反力トルクの差が、所定時間持続して所定値より大きいとき、異常を判定するものである。
また、操舵速度を検出する操舵速度検出手段を備え、戻しトルク補償手段は、操舵速度検出手段によって検出された操舵速度が所定値以下で且つ二つの推定された路面反力トルクの差が所定値より大きいとき、異常を判定するものである。
【0012】
また、戻しトルク補償手段は、第一の路面反力トルクが、推定された他の路面反力トルクより所定値より大きいとき、異常を判定するものである。
さらにまた、戻しトルク補償手段は、所定時間持続して、第一の路面反力トルクが、推定された他の路面反力トルクより所定値より大きいとき、モータロックであると判定するものである。
【0013】
また、運転者の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、操舵トルク検出手段により検出された操舵トルクを用いてタイヤが路面から受ける第一の路面反力トルクを推定する第一の路面反力トルク推定手段と、第五の路面反力トルクを検出する路面反力トルク検出手段と、この路面反力トルク検出手段により検出された第五の路面反力トルクに基づきハンドルを原点復帰させる方向にモータの補助トルクを制御する戻しトルク補償手段を備え、戻しトルク補償手段は、第一の路面反力トルク及び第五の路面反力トルクの差が所定値より大きいとき、路面反力トルク検出手段の異常を判定するものである。
【0014】
加えて、戻しトルク補償手段は、所定時間持続して、第一の路面反力トルクが、第五の路面反力トルクより所定値より大きいとき、異常を判定するものである。
また、戻しトルク補償手段は、道路状態を判定する機能を有し、非高μ路と判定したときは、検出手段の異常判定を行わないものである。
【0015】
さらに、この発明に係わる電動式パワーステアリング制御方法においては、操舵トルクを用いて第一の路面反力トルクを推定し、検出手段によって検出された操舵角、車両の横加速度及び車両のヨーレートのいずれか一つを用いて第六の路面反力トルクを推定して、推定された第六の路面反力トルクに基づき、ハンドルを原点復帰させる方向にモータの補助トルクを制御すると共に、第一の路面反力トルク及び第六の路面反力トルクの差により検出手段の異常を判定するようにしたものである。
【0016】
また、第一の路面反力トルク及び第六の路面反力トルクの差が所定時間持続して、所定値より大きいとき、異常を判定するものである。
また、路面状態を判定し、非高μ路と判定したときは、検出手段の異常判定を行わないようにしたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による電動式パワーステアリング制御装置を示すブロック図である。
図1において、1は運転者が操舵した場合の操舵トルクを検出する操舵トルク検出器(操舵トルク検出手段)、2は操舵トルク検出器1の出力に基づいて補助トルク信号を演算する操舵トルク制御器、3はモータ速度を検出するモータ速度検出器、4はモータ速度検出器3によって検出されたモータ速度に基づいてダンピング補償信号を演算するダンピング補償器、5はモータ速度検出器3の出力を用いてモータ加速度を検出するモータ加速度検出器、6はモータ加速度検出器5によって検出されたモータ加速度に基づいて慣性補償信号を演算する慣性補償器である。8は補助トルク信号と、後述するハンドル戻し補助トルク信号と、ダンピング補償信号と、慣性補償信号との和を演算する第一の加算器、9は第一の加算器8によって演算される補助トルク信号、ハンドル戻し補助トルク信号、ダンピング補償信号及び慣性補償信号の和である目標トルクから目標電流信号を演算するモータ電流決定器、10はモータで、印加された電圧に応じたモータ電流値が生じ、モータ電流値に略比例関係にある補助トルクを発生してステアリング機構を駆動する。11はモータ10の電流値を検出するモータ電流検出器、12はモータ電流決定器9の出力である目標電流信号とモータ電流検出器11によって検出されたモータ電流値との差を求める第二の加算器である。13はモータ電流決定器9で演算された目標電流信号とモータ電流検出器11によって検出されたモータ電流値との誤差に基づいてモータ10に印加する電圧を決定し、モータ10に決定した電圧を印加するモータ駆動器である。また、14は車速を検出するとともに、検出された車速信号を、操舵トルク制御器2とダンピング補償器4と慣性補償器6と後述する戻しトルク補償器に出力する車速検出器である。
【0018】
15は操舵トルク検出器1によって検出された運転者の操舵トルクと、モータ加速度検出器5によって検出されたモータ加速度と、モータ電流検出器11によって検出されたモータ電流値を用いて、前輪の舵角、即ちハンドルを原点に復帰させようとする第一の路面反力トルクを推定する第一の路面反力トルク推定器(第一の路面反力トルク推定手段)で、後述する定常路面反力推定式(1)とローパスフィルタ式(2)を用いて推定を行う。16はハンドル軸に装着された操舵角センサ(操舵角検出手段)によって検出される操舵角及び車速から第二の路面反力トルク(第六の路面反力トルク)を推定する第二の路面反力トルク推定器(第二の路面反力推定手段)である。17は第一及び第二の路面反力トルクに基づいて、ハンドルを原点に復帰させる方向にモータ10に補助トルクを発生させるためのハンドル戻し補助トルク信号を演算して出力する戻しトルク補償器(戻しトルク補償手段)である。
また、モータ速度検出器3としては、例えばタコジェネレータ等のモータ速度センサを用いることもでき、またロータリエンコーダのパルス出力を差分してモータ速度を検出するものを用いることもでき、あるいはモータに印加する電圧から、モータに通電される電流値とコイル抵抗値の積を減じるなどして得られる逆起電圧からモータ速度を検出する構成のものでもよい。
【0019】
図2は、この発明の実施の形態1による電動式パワーステアリング制御装置の動作を説明するフローチャートである。
図3は、この発明の実施の形態1による電動式パワーステアリング制御装置の第二の路面反力トルクの特性を説明する図である。
【0020】
次に、第一の路面反力トルクを推定する第一の路面反力トルク推定器15について、詳細に説明する。
まず、操舵トルク信号Tsensとステアリング軸回転加速度に相当するモータ加速度信号dωとモータ電流信号Imtr とを用いて、下記の式(1)により、定常反力信号T'rea_est を得る。
T'rea_est =Tsens+Kt ・Imtr −J・dω‥‥‥‥(1)
Kt :モータのトルク定数(ステアリング軸換算)
J :ステアリング機構の慣性モーメント
次に、定常反力信号を用いて、第一の路面反力トルク推定器15に設けられたローパスフィルタにより、下記の式(2)に示すような1次フィルタ演算を行って、第一の路面反力トルク信号Trea _est を得る。
dTrea _est /dt=−Trea _est /T1 +T'rea_est /T1 ‥‥‥‥(2)
ここで、T1 は、1次フィルタの時定数で、折点周波数fc =1/(2π・T1 )が0.05〜1.0Hzの間になるように定める。
【0021】
次に、式(1)及び式(2)により、第一の路面反力トルクの検出が可能となる理由について説明する。
ステアリング機構の運動方程式は、下記の式(3)で表される。
J・dωs /dt=Thdl +Tmtr −Tfric−Treact …‥‥(3)
dωs /dt:ステアリング軸回転加速度
Thdl :操舵トルク
Tmtr :モータ出力トルク(ステアリング軸換算)
Tfric :ステアリング機構内の摩擦トルク
Treact :路面反力トルク(ステアリング軸換算)
式(3)を路面反力トルクTreact について解くと、以下の式(4)のようになる。
Treact =Thdl +Tmtr −J・dωs /dt−Tfric…‥‥(4)
【0022】
したがって、操舵トルク、モータ出力トルク、ステアリング軸回転加速度、ステアリング機構内の摩擦トルクの各値を用いることにより、第一の路面反力トルクTreact を求めることができる。操舵トルクThdl としては、操舵トルク信号Tsensを使用することができ、モータ出力トルクTmtr としては、モータ電流信号Imtr にトルク定数Kt を乗じた値を使用することができる。また、ステアリング軸回転加速度(dωs /dt)としては、モータ加速度信号dωを使用することができる。したがって、ステアリング機構内の摩擦トルクTfricの影響を除いた路面反力トルクは、式(1)で検出可能である。
【0023】
一方、摩擦トルクTfricは、ステアリング機構の回転速度に対してリレーとして作用する。また、リレーは制御工学上、等価線形化法により、等価的にゲインと位相で表すことができることは広く知られている。したがって、式(1)で検出された定常反力信号T'rea_est のゲインと位相とを、式(2)の1次フィルタにより調整することにより、第一の路面反力トルク信号Trea _est を得ることができる。
【0024】
すなわち、ゲインと位相とを調整する最も一般的な方法としてフィルタが用いられる。フィルタでゲインと位相を調整可能なのは、折点周波数以上の周波数領域であり、調整したい周波数の0.5〜1倍の範囲に折点周波数を設定すれば、ゲインはおよそ1〜0.5倍、位相はおよそ0〜−20deg の範囲で調整可能であり、摩擦トルクの影響は大抵の場合キャンセルすることができる。自動車において一般的に行われる操舵周波数は、0.1〜1Hz程度の範囲であり、折点周波数を操舵周波数の0.5〜1倍、すなわち概ね0.05Hzから1Hzの範囲に設定しておけば、摩擦トルクの影響のキャンセルが可能となる。なお、具体的な折点周波数は、検出された路面反力トルク信号に基づく制御を最も効かせたい操舵周波数を狙って設定される。
【0025】
次に、図3に示す操舵角と路面反力の特性関係に基づき、操舵角(θhdl )及び車速(Vx)から第二の路面反力トルクを推定する第二の路面反力トルク推定器16について、詳細に説明する。
操舵角から路面反力トルク(セルフアライニングトルク)を算定出来るのは、以下のような関係に基づく。
コーナリングフォースが、タイヤの路面接地面の後ろ寄りに作用するため、走行中にタイヤは常に車両進行方向に向くようなセルフアライニングトルクを受けている。タイヤの横滑り角が小さい領域(例えば4〜6度まで)では、横滑り角とコーナリングフォースとは比例関係となり、セルフアライニングトルクもほぼ横滑り角に比例する。この横滑り角は、同じくタイヤの横滑り角が小さい領域では、車速を固定すると一対一の関係で操舵角と対応する。従って、操舵角からセルフアライニングトルクを求めることが出来る。
【0026】
そして、この横滑り角と操舵角との関係は、車速毎に決まり、さらにコーナリングフォースとセルフアライニングトルクも、路面状態を決めると車速毎に横滑り角即ち操舵角と一対一の関係が存在する。そこで、各車速毎に操舵角に対するセルフアライニングトルク即ち路面反力トルクを、対象とする車両で高μ路面に対して、実験データに基づき決めておき、この特性関係を、路面反力トルクとして、電動パワーステアリング制御装置に備えた第二の路面反力トルク推定器16で算定することが可能となる。
【0027】
また、図3の特性関係は高μ(摩擦係数)路面に対して予め決めておくが、路面状態に対して低μになるほどコーナリングパワーが小さくなり、次式の関係で与えられるセルフアライニングトルクT rea が低μになるほどが小さくなる関係が存在する。
T rea =ξ・Kf・βf
ξ:キャスタートレイルとニューマチックトレイルとの和
Kf:前輪のコーナリングパワー
βf :前輪タイヤの横滑り角
この関係より高μ路面に対して予め決められた第二の路面反力トルク推定演算値は、第一の路面反力トルク推定演算値と差異が生じる基本的な関係が存在する。
【0028】
この発明は、操舵角センサの異常に対応するようにしたものである。操舵トルク検出器1は、トルク検出部とその信号処理部が2重系となっており、この操舵トルク検出器1が電動式パワーステアリング制御装置のキーセンサである。この操舵トルク検出器1をフェール検出の基準として、操舵角センサの異常をフェールとして検出し、モータの目標電流への悪影響を排除する機能を実現している。
【0029】
次に、上記のように構成された電動式パワーステアリング制御装置のフェール検出の動作について、図2のフローチャートに基づき説明する。
まず、ステップS101で、操舵トルク検出器1により操舵トルク(Thdl)を読み込み、メモリに記憶し、ステップS102で、操舵トルク制御器2により、モータの制御に用いられる補助トルク信号Ibaseを演算する。次いで、ステップS103で、モータ速度検出器3によりモータ速度信号を読み込み、ステップS104で、モータ加速度検出器5により、モータ速度信号を微分し、モータ加速度信号を演算する。
【0030】
ステップS105で、モータ電流検出器11によりモータ電流(Imtr)を読み込み、メモリに記憶する。次いで、ステップS106で、第一の路面反力推定器15により、操舵トルクとモータ電流検出器11の出力から演算されるステアリング軸換算のモータトルクとを加算した値から、モータ加速度検出器5の出力から演算されるステアリング軸換算のモータ慣性トルクを減算して得られた値をローパスフィルタを通し、第一の路面反力トルク推定値Ttire_est1を演算する。
次いで、ステップS107で、操舵角センサの出力である操舵角(θhdl)を読み込み、メモリに記憶する。さらに、ステップS108で、車速検出器14により、車速(Vx)を読み込み、メモリに記憶する。次いで、ステップS109で、第二の路面反力推定器16により、図3の関係から第二の路面反力トルク(Ttire_est2)を推定演算する。ステップS110で、戻しトルク補償器17により、第二の路面反力トルク(Ttire_est2)に基づいて、ハンドル戻し補助トルク信号(Itire)をテーブルルックアップで求める。次いで、ステップS111で、第一の路面反力トルク推定器出力Ttire_est1と、第二の路面反力トルク推定器出力Ttire_est2との差を、△Ttire_est=Ttire_est2―Ttire_est1の演算式により演算する。
【0031】
次いで、ステップS112で、第一及び第二の路面反力トルク推定値の差△Ttire_estが所定値△Tfailより大きいかどうかを判定する。Yesと判定された場合は、操舵角センサが異常でフェイルと判断し、ステップS113で、ハンドル戻り補助トルク信号Itireをゼロにする。Noと判断された場合は、操舵角センサ又は車速センサは正常と判断する。
最後に、ステップS114で、モータ電流決定器9により、Iref=Ibase+Itireの演算式に基づき目標トルクを求め、この目標トルクにゲインを乗じて目標電流を演算する。なお、この時のゲインは、モータ10のステアリング換算でのトルク定数の逆数としておく。
以上の動作を制御装置内のCPUのメイン処理で実施することにより、操舵角センサの異常による異常なハンドル戻り補助トルク信号発生により、ドライバが危険を感じるような不安定なステアリング動作が生じることを抑制回避する制御を実現することが出来る。
【0032】
実施の形態1によれば、第一の路面反力トルク推定器15及び第二の路面反力トルク推定器16を用いて、路面反力トルクを推定することにより、全ての運転状態で、適切なモータの補助トルクを発生させることができ、ハンドル戻し性を向上させることができると共に、操舵角センサの異常による異常なハンドル戻り補助トルク信号発生により、ドライバが危険を感じるような不安定なステアリング動作が生じることを抑制回避する制御を実現することができる。
【0033】
実施の形態2.
図4は、この発明の実施の形態2による電動式パワーステアリング制御装置の構成を示すブロック図である。
図4において、1〜6、8〜15、17は図1におけるものと同一のものである。18は横加速度センサ(横加速度検出手段)によって検出される横加速度を基に第三の路面反力トルク(第六の路面反力トルク)を推定する第三の路面反力トルク推定器(第三の路面反力トルク推定手段)である。
図5は、この発明の実施の形態2による電動式パワーステアリング制御装置の動作を説明するフローチャートである。
図6は、この発明の実施の形態2による電動式パワーステアリング制御装置の路面反力トルク推定値と車両横加速度との関係を示す特性図である。
図6において、横Gは横加速度を示している。
実施の形態2は、実施の形態1の構成の操舵角センサ出力を入力とする第二の路面反力トルク推定器に替えて、車両横加速度を検出する横加速度センサ出力を第三の路面反力トルク推定器に入力する構成である。
【0034】
次に、図5により、実施の形態2による電動式パワーステアリング制御装置の動作について説明する。
ステップS201〜ステップS206は、図2のステップS101〜ステップS106と同様の処理を行い、第一の路面反力トルク推定値Ttire_est1を演算する。
次いで、ステップS207で、車両横加速度を検出する横加速度センサ出力をGyとして読み込む。横加速度Gyが約0.2〜0.1Gの動作領域では、横加速度Gyと路面反力とは、図6のように、ほぼ線形の関係で1対1対応する。この図6の関係からステップS208で、第三の路面反力トルク推定器18により、第三の路面反力トルクTtire_est3を推定する。次いで、ステップS209で、戻しトルク補償器17により、第三の路面反力トルクTtire _est3に基づいてハンドル戻り補助トルク信号Itireをテーブルルックアップで求める。ステップS210で、第一の路面反力トルク推定器出力Ttire_est1と、第三の路面反力トルク推定器出力Ttire_est3との差を、△Ttire_est=Ttire_est3―Ttire_est1の演算式により演算する。
【0035】
次いで、ステップS211で、路面反力トルク推定値の差△Ttire_estが所定値△Tfailより大きいかどうかを判定する。Yesと判定された場合は、横加速度センサが異常でフェイルと判断し、ステップS212で、ハンドル戻り補助トルク信号Itire をゼロにする。ステップS211で、Noと判断された場合は、横加速度センサ又は車速センサは正常と判断しする。
最後に、ステップS213で、モータ電流決定器9により、Iref=Ibase+Itireの演算式に基づき目標トルクを求め、この目標トルクにゲインを乗じて目標電流を演算する。なお、この時のゲインは、モータ10のステアリング換算でのトルク定数の逆数としておく。
【0036】
実施の形態2によれば、以上の動作を制御装置内のCPUのメイン処理で実施することにより、横加速度センサの異常により異常なハンドル戻り電流発生により、ドライバが危険を感じるような不安定なステアリング動作が生じることを抑制回避する制御を実現することが出来る。
【0037】
実施の形態3.
図7は、この発明の実施の形態3による電動式パワーステアリング制御装置の構成を示すブロック図である。
図7において、1〜6、8〜15、17は図1におけるものと同一のものである。19はヨーレートセンサ(ヨーレート検出手段)によって検出される車両ヨーレートを基に、第四の路面反力トルク(第六の路面反力トルク)推定値を推定する第四の路面反力トルク推定器(第四の路面反力トルク推定手段)である。
図8は、この発明の実施の形態3による電動式パワーステアリング制御装置の動作を説明するフローチャートである。
実施の形態2は、実施の形態1の構成の操舵角センサ出力を入力とする第二の路面反力トルク推定器に替えて、車両ヨーレートを検出するヨーレートセンサ出力及び車速検出器14の出力を第四の路面反力トルク推定器に入力する構成である。
【0038】
次に、図8により、実施の形態3による電動式パワーステアリング制御装置の動作について説明する。
ステップS301〜ステップS306は、図2のステップS101〜ステップS106と同様の処理を行い、第一の路面反力トルク推定値Ttire _est1を演算する。
次いで、ステップS307で、車両ヨーレートを検出するヨーレートセンサの出力(γ)を読み込み、メモリに記憶し、ステップS308で、車速検出器14の出力をVxとして読み込む。次いで、ステップS309で第四の路面反力トルク推定値を演算する。路面反力に基づくハンドル戻し補助トルク信号により、ハンドル戻り性を向上させる要求のある動作条件では、一般に横滑り角βが小さくその横滑り角速度d βがゼロとしてその影響が無視でき、d β=0である。横滑り角速度d βと横加速度Gyとヨーレートγと車速Vxとの間には、Gy/Vx =γ+d βの関係が成立するので、d β=0よりGy/Vx =γ即ち、Gy=γ・Vxにより横加速度Gyを演算し、実施の形態2で述べた図6の関係から、第四の路面反力トルクTtire_est4を推定する。ステップS310で、戻しトルク補償器17により、第四の路面反力トルクTtire_est4に基づいて、ハンドル戻り補助トルク信号Itireをテーブルルックアップで求める。
【0039】
次いで、ステップS311で、第一の路面反力トルク推定器出力Ttire_est1と、第四の路面反力トルク推定器出力Ttire_est4との差を、△Ttire_est=Ttire_est4−Ttire_est1の演算式により演算する。ステップS312で、路面反力トルク推定値の差△Ttire_estが所定値△Tfail より大きいかどうかを判定する。Yesと判定された場合は、ヨーレートセンサが異常でフェイルと判断し、ステップS313で、ハンドル戻り補助トルク信号Itireをゼロにする。ステップS312で、Noと判断された場合は、ヨーレートセンサ又は車速センサは正常と判断しする。
最後に、ステップS314で、モータ電流決定器9により、Iref=Ibase+Itireの演算式に基づき目標トルクを求め、この目標トルクにゲインを乗じて目標電流を演算する。なお、この時のゲインは、モータ10のステアリング換算でのトルク定数の逆数としておく。
【0040】
実施の形態3によれば、以上の動作を制御装置内のCPUのメイン処理で実施することにより、ヨーレートセンサの異常により異常なハンドル戻り電流発生により、ドライバが危険を感じるような不安定なステアリング動作が生じることを抑制回避する制御を実現することができる。
【0041】
なお、実施の形態1〜実施の形態3において、第一の路面反力トルク推定器出力と、第二の路面反力トルク推定器〜第四の路面反力トルク推定器のいずれかの出力とが、所定値以上異なる状態が所定時間持続した時に、フェイルと判定することを、戻しトルク補償器内の演算処理に加えても良い。
第一の路面反力トルク推定器出力は、ローパスフィルタを用いているため、ドライバが高周波操舵を行った場合には、正常な場合にも第一の路面反力トルク推定器の出力が、第二の路面反力トルク推定器〜第四の路面反力トルク推定器のいずれかの出力よりも小さくなる場合がある。この時、正常時に、高周波操舵を行った場合には、操舵角が大きくなったり小さくなったりを繰り返すので、第一の路面反力トルク推定器出力が、第二の路面反力トルク推定器〜第四の路面反力トルク推定器のいずれかの出力よりも小さくなる状態は、必ず短時間で終了する。従って所定時間以上続いた時にフェイルと判定するようにしておけば、正常時に誤ってフェイルと判定することがなくなる。
【0042】
また、操舵角センサ出力またはモータ速度から、操舵速度検出手段によって操舵速度を検出し、検出された操舵速度が、所定の操舵速度以下で、且つ第一の路面反力トルク推定器出力と、第二の路面反力トルク推定器〜第四の路面反力トルク推定器のいずれかの出力が所定値以上異なる時に、フェイルと判定する演算処理を戻しトルク補償器内に加えてもよい。
高周波操舵の場合には、操舵速度が速くなるので、ローパスフィルタの影響のでない操舵速度が一定以下の時に、第一の路面反力トルク推定器出力が、第二の路面反力トルク推定器〜第四の路面反力トルク推定器のいずれかの出力よりも小さくなる状態にのみフェイルと判定するようにしておけば、正常時に誤ってフェイルと判定することがなくなる。
【0043】
また、高周波操舵の場合には、必ずTtire_est1の方がTtire_est2、Ttire_est3、Ttire_est4よりも小さくなるので、逆にTtire_est1の方が大きくなった場合に、フェールと判定するようにしても正常時に誤ってフェイルと判定することがなくなる。
【0044】
実施の形態4.
実施の形態4は、図1を援用して説明する。
図9は、この発明の実施の形態4による電動式パワーステアリング制御装置の動作を説明するフローチャートである。
実施の形態4は、実施の形態1と同じ構成で、第一の路面反力トルク推定器出力の方が、第二の路面反力トルク推定器出力よりも、所定以上大きい状態が所定時間持続した時に、モータロックであると判定するモータロック判定を戻しトルク補償器で行うようにしている。
第一の路面反力トルク推定器において、モータが機械的にロックした場合、ドライバがロックしたモータを腕の力でむりやりに操作するため、操舵トルク検出器1に約10Nm以上の異常な出力が50〜200msec以上の期間継続する。このような場合、第一の路面反力トルク推定器15へこの過大な操舵トルクが入力され、その結果第一の路面反力トルク推定器15出力の方が、第二の路面反力トルク推定器16出力よりも、所定以上大きい状態が所定時間持続する。この場合、モータがロックしたと判定する。
【0045】
次に、図9により、実施の形態4による電動式パワーステアリング制御装置の動作について説明する。
ステップS401〜ステップS413は、図2のステップS101〜ステップS113と同様の処理を行う。ステップS412でNoの場合は、ステップS419に移り、モータ電流決定器9により、Iref=Ibase+Itireの演算式に基づき目標トルクを求め、この目標トルクにゲインを乗じて目標電流を演算する。なお、この時のゲインは、モータ10のステアリング換算でのトルク定数の逆数としておく。
ステップS412で、Yesのときは、ステップS413を実行後、ステップS414で、△Ttire_estがモータロック時に発生する所定値△TMLockより大きいかどうかを判定して、Yesと判定された場合は、ステップS415で、MLflag=MLflag+1として、モータロック状態flagカウンタを1つインクリメントする。そして、ステップS416で、モータロック状態flagカウンタMlflagが所定値Mlockを越えているかどうかを判定し、Yesと判定された場合は、ステップS417で、モータがロックしたと判定し、ステップS418で、目標電流Iref=0として、本制御ルーチンを終了する。
【0046】
実施の形態4によれば、モータロックを的確に判定することができる。
【0047】
実施の形態5.
図10は、この発明の実施の形態5による電動式パワーステアリング制御装置の構成を示すブロック図である。
図10において、1〜6、8〜15、17は図1におけるものと同一のものである。20は、路面反力トルクを検出する路面反力トルク検出器である。
図11は、この発明の実施の形態5による電動式パワーステアリング制御装置の動作を説明するフローチャートである。
実施の形態5は、実施の形態1の構成の操舵角センサ出力を入力とする第二の路面反力トルク推定器に替えて、ステアリング軸に装着した路面反力トルク検出器20を設けた構成である。
実施の形態5では、ステアリング軸に装着した路面反力トルク検出器20の出力(第五の路面反力トルク)と第一の路面反力トルク推定器15によって推定された第一の路面反力トルクとを比較した結果に基づき、路面反力トルク検出器20の異常を検出する。
【0048】
次に、図11により、実施の形態5による電動式パワーステアリング制御装置の動作について説明する。
ステップS501〜ステップS506は、図2のステップS101〜ステップS106と同様の処理を行い、第一の路面反力トルク推定値Ttire_est1を演算する。
次いで、ステップS507で、路面反力トルク検出器20の出力を読み込み、路面反力トルクTtire_measとしてメモリに記憶する。ステップS508で、戻しトルク補償器17により、路面反力トルクTtire_measに基づいて、ハンドル戻り補助トルク信号Itireをテーブルルックアップで求める。
【0049】
次いで、ステップS509で、第一の路面反力トルク推定器出力Ttire_est1と、路面反力トルク検出器20の出力Ttire_measとの差を、△Ttire_est=Ttire_meas−Ttire_est1の演算式により演算する。次いで、ステップS510で、路面反力トルクの差△Ttire_estが所定値△Tfailより大きいかどうかを判定する。Yesと判定された場合は、路面反力トルク検出器20が異常でフェイルと判断し、ステップS511で、ハンドル戻り補助トルク信号Itireをゼロにする。ステップS510で、Noと判断された場合は、路面反力トルク検出器20は正常と判断しする。
最後に、ステップS512で、モータ電流決定器9により、Iref=Ibase+Itireの演算式に基づき目標トルクを求め、この目標トルクにゲインを乗じて目標電流を演算する。なお、この時のゲインは、モータ10のステアリング換算でのトルク定数の逆数としておく。
【0050】
なお、ステップS510において、所定時間以上持続して、路面反力トルクの差△Ttire_estが所定値△Tfailより大きいかどうかを判定するようにしてもよい。
【0051】
実施の形態5によれば、路面反力トルク検出器20の異常による異常なハンドル戻り補助トルク信号発生により、ドライバが危険を感じるような不安定なステアリング動作が生じることを、抑制回避する制御を実現することができる。
【0052】
実施の形態6.
図12は、この発明の実施の形態6による電動式パワーステアリング制御装置の構成を示すブロック図である。
図12において、1〜6、8〜17は図1におけるものと同一のものである。21は車内LANを介して電動式パワーステアリング制御装置に接続されたブレーキ制御装置である。
図13は、この発明の実施の形態6による電動式パワーステアリング制御装置の動作を説明するフローチャートである。
実施の形態6は、実施の形態1の構成で、車内LANを介してブレーキ制御装置21から路面μ(μは摩擦係数)信号を、戻しトルク補償器17に入力する構成とし、走行路面が非高μ路であることを判定処理をするとともに、非高μ路であると判定された場合には、フェール判定を行わないようにしたものである。
ブレーキ制御装置においては、路面μ信号は、例えば車輪速度信号から判定を行う等の従来の技術を用いる。
【0053】
次に、図13により、実施の形態6による電動式パワーステアリング制御装置の動作について説明する。
ステップS601〜ステップS611は、図2のステップS101〜ステップS111と同様の処理を行い、第一の路面反力トルク推定器出力Ttire_est1と、第二の路面反力トルク推定器出力Ttire_est2との差を、△Ttire_est=Ttire_est2−Ttire_est1の演算式により演算する。
【0054】
次いで、ステップS612で、ブレーキ制御装置21から車内LANを介して路面μ信号を読み込み、メモリに記憶する。ステップS613で、路面反力トルク推定値の差△Ttire_estが所定値△Tfailより大きいかどうかを判定する。Yesと判定された場合は、ステップS614で、高μ路かどうかを判定し、高μ路の場合は、ステップS615で、ハンドル戻り補助トルク信号Itire をゼロにする。ステップS613、Noと判断された場合は、操舵角センサは正常と判断する。また、ステップ615で、Noと判断された場合は、フェール判定を行わない。
最後に、ステップS616で、モータ電流決定器9により、Iref=Ibase+Itireの演算式に基づき目標トルクを求め、この目標トルクにゲインを乗じて目標電流を演算する。なお、この時のゲインは、モータ10のステアリング換算でのトルク定数の逆数としておく。
【0055】
実施の形態6によれば、操舵角センサの異常による異常なハンドル戻り補助トルク信号発生により、ドライバが危険を感じるような不安定なステアリング動作が生じることを、路面状態に応じて、抑制回避する制御を実現することができる。
【0056】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に示すような効果を奏する。
運転者の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、操舵角を検出する操舵角検出手段と、操舵トルク検出手段により検出された操舵トルクを用いてタイヤが路面から受ける第一の路面反力トルクを推定する第一の路面反力トルク推定手段と、操舵角検出手段により検出された操舵角を用いて第二の路面反力トルクを推定する第二の路面反力トルク推定手段と、この第二の路面反力トルク推定手段により推定された第二の路面反力トルクに基づきハンドルを原点復帰させる方向にモータの補助トルクを制御する戻しトルク補償手段を備え、戻しトルク補償手段は、第一の路面反力トルク及び第二の路面反力トルクの差が所定値より大きいとき、操舵角検出手段の異常を判定するので、全ての運転状態でハンドル戻り性を向上させると共に、操舵角検出手段の異常に対応することができる。
【0057】
また、運転者の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、車両の横加速度を検出する横加速度検出手段と、操舵トルク検出手段により検出された操舵トルクを用いてタイヤが路面から受ける第一の路面反力トルクを推定する第一の路面反力トルク推定手段と、横加速度検出手段によって検出された車両の横加速度から第三の路面反力トルクを推定する第三の路面反力トルク推定手段と、この第三の路面反力トルク推定手段により推定された第三の路面反力トルクに基づきハンドルを原点復帰させる方向にモータの補助トルクを制御する戻しトルク補償手段を備え、戻しトルク補償手段は、第一の路面反力トルク及び第三の路面反力トルクの差が所定値より大きいとき、横加速度検出手段の異常を判定するので、全ての運転状態でハンドル戻り性を向上させると共に、横加速度検出手段の異常に対応することができる。
【0058】
また、運転者の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、車両のヨーレートを検出するヨーレート検出手段と、操舵トルク検出手段により検出された操舵トルクを用いてタイヤが路面から受ける第一の路面反力トルクを推定する第一の路面反力トルク推定手段と、ヨーレート検出手段によって検出された車両のヨーレートから第四の路面反力トルクを推定する第四の路面反力トルク推定手段と、この第四の路面反力トルク推定手段により推定された第四の路面反力トルクに基づきハンドルを原点復帰させる方向にモータの補助トルクを制御する戻しトルク補償手段を備え、戻しトルク補償手段は、第一の路面反力トルク及び第四の路面反力トルクの差が所定値より大きいとき、ヨーレート検出手段の異常を判定するので、全ての運転状態でハンドル戻り性を向上させると共に、ヨーレート検出手段の異常に対応することができる。
【0059】
さらに、戻しトルク補償手段は、二つの推定された路面反力トルクの差が、所定時間持続して所定値より大きいとき、異常を判定するので、確実に異常を判定することができる。
また、操舵速度を検出する操舵速度検出手段を備え、戻しトルク補償手段は、操舵速度検出手段によって検出された操舵速度が所定値以下で且つ二つの推定された路面反力トルクの差が所定値より大きいとき、異常を判定するので、確実な判定を行うことができる。
【0060】
また、戻しトルク補償手段は、第一の路面反力トルクが、推定された他の路面反力トルクより所定値より大きいとき、異常を判定するので、確実に異常を判定することができる。
さらにまた、戻しトルク補償手段は、所定時間持続して、第一の路面反力トルクが、推定された他の路面反力トルクより所定値より大きいとき、モータロックであると判定するので、確実にモータロックを判定することができる。
【0061】
また、運転者の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、操舵トルク検出手段により検出された操舵トルクを用いてタイヤが路面から受ける第一の路面反力トルクを推定する第一の路面反力トルク推定手段と、第五の路面反力トルクを検出する路面反力トルク検出手段と、この路面反力トルク検出手段により検出された第五の路面反力トルクに基づきハンドルを原点復帰させる方向にモータの補助トルクを制御する戻しトルク補償手段を備え、戻しトルク補償手段は、第一の路面反力トルク及び第五の路面反力トルクの差が所定値より大きいとき、路面反力トルク検出手段の異常を判定するので、全ての運転状態でハンドル戻り性を向上させると共に、路面反力トルク検出手段の異常に対応することができる。
【0062】
加えて、戻しトルク補償手段は、所定時間持続して、第一の路面反力トルクが、第五の路面反力トルクより所定値より大きいとき、異常を判定するので、確実に路面反力トルクの異常を判定することができる。
また、戻しトルク補償手段は、道路状態を判定する機能を有し、非高μ路と判定したときは、検出手段の異常判定を行わないので、道路状態に応じて検出手段の異常判定を行うことができる。
【0063】
さらに、この発明に係わる電動式パワーステアリング制御方法においては、操舵トルクを用いて第一の路面反力トルクを推定し、検出手段によって検出された操舵角、車両の横加速度及び車両のヨーレートのいずれか一つを用いて第六の路面反力トルクを推定して、推定された第六の路面反力トルクに基づき、ハンドルを原点復帰させる方向にモータの補助トルクを制御すると共に、第一の路面反力トルク及び第六の路面反力トルクの差により検出手段の異常を判定するようにしたので、全ての運転状態でハンドル戻り性を向上させると共に、検出手段の異常に対応することができる。
【0064】
また、第一の路面反力トルク及び第六の路面反力トルクの差が所定時間持続して、所定値より大きいとき、異常を判定するので、確実に検出手段の異常を判定することができる。
また、路面状態を判定し、非高μ路と判定したときは、検出手段の異常判定を行わないようにしたので、道路状態に応じて検出手段の異常判定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による電動式パワーステアリング制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による電動式パワーステアリング制御装置の動作を説明するフローチャートである。
【図3】 この発明の実施の形態1による電動式パワーステアリング制御装置の第二の路面反力トルクの特性を説明する図である。
【図4】 この発明の実施の形態2による電動式パワーステアリング制御装置の構成を示すブロック図である。
【図5】 この発明の実施の形態2による電動式パワーステアリング制御装置の動作を説明するフローチャートである。
【図6】 この発明の実施の形態2による電動式パワーステアリング制御装置の路面反力トルク推定値と車両横加速度との関係を示す特性図である。
【図7】 この発明の実施の形態3による電動式パワーステアリング制御装置の構成を示すブロック図である。
【図8】 この発明の実施の形態3による電動式パワーステアリング制御装置の動作を説明するフローチャートである。
【図9】 この発明の実施の形態4による電動式パワーステアリング制御装置の動作を説明するフローチャートである。
【図10】 この発明の実施の形態5による電動式パワーステアリング制御装置の構成を示すブロック図である。
【図11】 この発明の実施の形態5による電動式パワーステアリング制御装置の動作を説明するフローチャートである。
【図12】 この発明の実施の形態6による電動式パワーステアリング制御装置の構成を示すブロック図である。
【図13】 この発明の実施の形態6による電動式パワーステアリング制御装置の動作を説明するフローチャートである。
【図14】 従来の電動式パワーステアリング制御装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 操舵トルク検出器、2 操舵トルク制御器、3 モータ速度検出器、
4 ダンピング補償器、5 モータ加速度検出器、6 慣性補償器、
8 第一の加算器、9 モータ電流決定器、10 モータ、
11 モータ電流検出器、12 第二の加算器、13 モータ駆動器、
14 車速検出器、15 第一の路面反力トルク推定器、
16 第二の路面反力トルク推定器、17 戻しトルク補償器、
18 第三の路面反力トルク推定器、19 第四の路面反力トルク推定器、
20 路面反力トルク検出器、21 ブレーキ制御装置。

Claims (13)

  1. モータによって発生されるトルクを用いて運転者の操舵トルクを補助する自動車用の電動式パワーステアリング制御装置において、運転者の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段、操舵角を検出する操舵角検出手段、上記操舵トルク検出手段により検出された操舵トルクを用いてタイヤが路面から受ける第一の路面反力トルクを推定する第一の路面反力トルク推定手段、上記操舵角検出手段により検出された操舵角を用いて第二の路面反力トルクを推定する第二の路面反力トルク推定手段、この第二の路面反力トルク推定手段により推定された第二の路面反力トルクに基づきハンドルを原点復帰させる方向にモータの補助トルクを制御する戻しトルク補償手段を備え、上記戻しトルク補償手段は、上記第一の路面反力トルク及び第二の路面反力トルクの差が所定値より大きいとき、上記操舵角検出手段の異常を判定することを特徴とする電動式パワーステアリング制御装置。
  2. モータによって発生されるトルクを用いて運転者の操舵トルクを補助する自動車用の電動式パワーステアリング制御装置において、運転者の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段、車両の横加速度を検出する横加速度検出手段、上記操舵トルク検出手段により検出された操舵トルクを用いてタイヤが路面から受ける第一の路面反力トルクを推定する第一の路面反力トルク推定手段、上記横加速度検出手段によって検出された車両の横加速度から第三の路面反力トルクを推定する第三の路面反力トルク推定手段、この第三の路面反力トルク推定手段により推定された第三の路面反力トルクに基づきハンドルを原点復帰させる方向にモータの補助トルクを制御する戻しトルク補償手段を備え、上記戻しトルク補償手段は、上記第一の路面反力トルク及び第三の路面反力トルクの差が所定値より大きいとき、上記横加速度検出手段の異常を判定することを特徴とする電動式パワーステアリング制御装置。
  3. モータによって発生されるトルクを用いて運転者の操舵トルクを補助する自動車用の電動式パワーステアリング制御装置において、運転者の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段、車両のヨーレートを検出するヨーレート検出手段、上記操舵トルク検出手段により検出された操舵トルクを用いてタイヤが路面から受ける第一の路面反力トルクを推定する第一の路面反力トルク推定手段、上記ヨーレート検出手段によって検出された車両のヨーレートから第四の路面反力トルクを推定する第四の路面反力トルク推定手段、この第四の路面反力トルク推定手段により推定された第四の路面反力トルクに基づきハンドルを原点復帰させる方向にモータの補助トルクを制御する戻しトルク補償手段を備え、上記戻しトルク補償手段は、上記第一の路面反力トルク及び第四の路面反力トルクの差が所定値より大きいとき、上記ヨーレート検出手段の異常を判定することを特徴とする電動式パワーステアリング制御装置。
  4. 戻しトルク補償手段は、二つの推定された路面反力トルクの差が、所定時間持続して所定値より大きいとき、異常を判定することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項記載の電動式パワーステアリング制御装置。
  5. 操舵速度を検出する操舵速度検出手段を備え、戻しトルク補償手段は、上記操舵速度検出手段によって検出された操舵速度が所定値以下で且つ二つの推定された路面反力トルクの差が所定値より大きいとき、異常を判定することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項記載の電動式パワーステアリング制御装置。
  6. 戻しトルク補償手段は、第一の路面反力トルクが、推定された他の路面反力トルクより所定値より大きいとき、異常を判定することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項記載の電動式パワーステアリング制御装置。
  7. 戻しトルク補償手段は、所定時間持続して、第一の路面反力トルクが、推定された他の路面反力トルクより所定値より大きいとき、モータロックであると判定することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一項記載の電動式パワーステアリング制御装置。
  8. モータによって発生されるトルクを用いて運転者の操舵トルクを補助する自動車用の電動式パワーステアリング制御装置において、運転者の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段、上記操舵トルク検出手段により検出された操舵トルクを用いてタイヤが路面から受ける第一の路面反力トルクを推定する第一の路面反力トルク推定手段、第五の路面反力トルクを検出する路面反力トルク検出手段、この路面反力トルク検出手段により検出された第五の路面反力トルクに基づきハンドルを原点復帰させる方向にモータの補助トルクを制御する戻しトルク補償手段を備え、上記戻しトルク補償手段は、上記第一の路面反力トルク及び上記第五の路面反力トルクの差が所定値より大きいとき、上記路面反力トルク検出手段の異常を判定することを特徴とする電動式パワーステアリング制御装置。
  9. 戻しトルク補償手段は、所定時間持続して、第一の路面反力トルクが、第五の路面反力トルクより所定値より大きいとき、異常を判定することを特徴とする請求項8記載の電動式パワーステアリング制御装置。
  10. 戻しトルク補償手段は、道路状態を判定する機能を有し、非高μ路と判定したときは、検出手段の異常判定を行わないことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか一項記載の電動式パワーステアリング制御装置。
  11. モータによって発生されるトルクを用いて運転者の操舵トルクを補助する自動車用の電動式パワーステアリング制御方法において、操舵トルクを用いて第一の路面反力トルクを推定し、検出手段によって検出された操舵角、車両の横加速度及び車両のヨーレートのいずれか一つを用いて第六の路面反力トルクを推定して、上記推定された第六の路面反力トルクに基づき、ハンドルを原点復帰させる方向にモータの補助トルクを制御すると共に、上記第一の路面反力トルク及び第六の路面反力トルクの差により上記検出手段の異常を判定するようにしたことを特徴とする電動式パワーステアリング制御方法。
  12. 第一の路面反力トルク及び第六の路面反力トルクの差が所定時間持続して、所定値より大きいとき、異常を判定することを特徴とする請求項11記載の電動式パワーステアリング制御方法。
  13. 路面状態を判定し、非高μ路と判定したときは、検出手段の異常判定を行わないようにしたことを特徴とする請求項11または請求項12記載の電動式パワーステアリング制御方法。
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