従来の移動通信システムでは、無線回線制御局RNCが、移動局UEから無線基地局NodeBに対する上りリンクにおいて、無線基地局NodeBの無線リソースや、上りリンクにおける干渉量や、移動局UEの送信電力や、移動局UEの送信処理性能や、上位のアプリケーションが必要とする伝送速度等を鑑みて、個別チャネルの伝送速度を決定し、レイヤ3(Radio Resource Control Layer)のメッセージによって、移動局UE及び無線基地局NodeBのそれぞれに対して、決定した個別チャネルの伝送速度を通知するように構成されている。
ここで、無線回線制御局RNCは、無線基地局NodeBの上位に存在し、無線基地局NodeBや移動局UEを制御する装置である。
一般的に、データ通信は、音声通話やTV通話と比べて、トラヒックがバースト的に発生することが多く、本来は、データ通信に用いられるチャネルの伝送速度を高速に変更することが望ましい。
しかしながら、無線回線制御局RNCは、図11に示すように、通常、多くの無線基地局NodeBを統括して制御しているため、従来の移動通信システムでは、処理負荷や処理遅延等の理由により、高速な(例えば、1〜100ms程度の)チャネルの伝送速度の変更制御を行うことは困難であるという問題点があった。
また、従来の移動通信システムでは、高速なチャネルの伝送速度の変更制御を行うことができたとしても、装置の実装コストやネットワークの運用コストが大幅に高くなるという問題点があった。
そのため、従来の移動通信システムでは、数100ms〜数sオーダーでのチャネルの伝送速度の変更制御を行うのが通例である。
したがって、従来の移動通信システムでは、図12(a)に示すように、バースト的なデータ送信を行う場合、図12(b)に示すように、低速、高遅延及び低伝送効率を許容してデータを送信するか、又は、図12(c)に示すように、高速通信用の無線リソースを確保して、空き時間の無線帯域リソースや無線基地局NodeBにおけるハードウエアリソースが無駄になるのを許容してデータを送信することとなる。
ただし、図12において、縦軸の無線リソースには、上述の無線帯域リソース及びハードウエアリソースの両方が当てはめられるものとする。
そこで、第3世代移動通信システムの国際標準化団体である「3GPP」及び「3GPP2」において、無線リソースを有効利用するために、無線基地局NodeBと移動局UEとの間のレイヤ1及びMACサブレイヤ(レイヤ2)における高速な無線リソース制御方法が検討されてきた。以下、かかる検討又は検討された機能を総称して「上り回線エンハンスメント(EUL:Enhanced Uplink)」と呼ぶこととする。
従来から「上り回線エンハンスメント」の中で検討されてきた無線リソース制御方法は、以下のように大きく3つに分類され得る。以下、かかる無線リソース制御方法について概説する。
第1に、「Time & Rate Control」と呼ばれる無線リソース制御方法が検討されている。
かかる無線リソース制御方法では、無線基地局NodeBが、所定のタイミング毎に、ユーザデータの送信を許可する移動局UE及びユーザデータの伝送速度を決定し、移動局IDと共に、ユーザデータの伝送速度(又は、ユーザデータの最大許容伝送速度)に係る情報を報知する。
そして、無線基地局NodeBによって指定された移動局UEは、指定されたタイミング及び伝送速度(又は、最大許容伝送速度の範囲内)で、ユーザデータの送信を行う。
第2に、「Rate Control per UE」と呼ばれる無線リソース制御方法が検討されている。
かかる無線リソース制御方法では、各移動局UEが、無線基地局NodeBに対して送信すべきユーザデータがあれば当該ユーザデータを送信できるが、当該ユーザデータの最大許容伝送速度に関しては、送信フレーム毎又は複数の送信フレーム毎に、無線基地局NodeBによって決定されて各移動局UEに通知されたものを用いる。
ここで、無線基地局NodeBは、当該最大許容伝送速度を通知する際は、そのタイミングにおける最大許容伝送速度そのもの、若しくは、当該最大許容伝送速度の相対値(例えば、Up/Down/Holdコマンド)の3値を通知する。
第3に、「Rate Control per Cell」と呼ばれる無線リソース制御方法が検討されている。
かかる無線リソース制御方法では、無線基地局NodeBが、通信中の移動局UEに共通なユーザデータの伝送速度、又は、当該伝送速度を計算するために必要な情報を報知し、各移動局が、受信した情報に基づいて、ユーザデータの伝送速度を決定する。
「Time & Rate Control」及び「Rate Control per UE」は、理想的には、上りリンクにおける無線容量を改善させるために最も良い制御方法となり得るが、移動局UEのバッファに滞留しているデータ量や移動局UEにおける送信電力等を把握した上で、ユーザデータの伝送速度を割り当てする必要があるため、無線基地局NodeBによる制御負荷が増大するという問題点という問題点があった。
また、これらの無線リソース制御方法では、制御信号のやりとりによるオーバーヘッドが大きくなるという問題点があった。
一方、「Rate Control per Cell」は、無線基地局NodeBが、セルに共通した情報を報知し、各移動局UEが、受信した情報に基づいて、ユーザデータの伝送速度を自律的に求めるため、無線基地局NodeBによる制御負荷が少ないという利点がある。
しかしながら、無線基地局NodeBは、どの移動局UEが、上りリンクにおけるユーザデータを送信してきても受信できるように構成される必要があるため、上りリンクにおける無線容量を有効に利用するためには、無線基地局NodeBの装置規模が増大するという問題点があった。
そこで、例えば、非特許文献1に示すように、移動局UEが、予め通知された初期伝送速度から、所定のルールに従ってユーザデータの伝送速度を増加させていくことで、無線基地局NodeBによる過度な無線容量の割当を防ぎ、結果的に、無線基地局NodeBの装置規模の増大を防ぐ方式(Autonomous ramping法)が提案されている。
かかる方式では、無線基地局NodeBが、各セルにおけるハードウエアリソースや無線リソース(例えば、上りリンクにおける干渉量)に基づいて、最大許容伝送速度(又は、最大許容伝送速度に関するパラメータ。以下、同様。)を決定し、通信中の移動局におけるユーザデータの伝送速度を制御する。以下、ハードウエアリソースに基づく制御方式及び上りリンクにおける干渉量に基づく制御方式について具体的に説明する。
ハードウエアリソースに基づく制御方式では、無線基地局NodeBが、配下のセルに接続している移動局UEに対して、最大許容伝送速度を報知するように構成されている。
無線基地局NodeBは、配下のセルに接続している移動局UEにおけるユーザデータの伝送速度が高くなり、ハードウエアリソースが足りなくなってきた場合には、最大許容伝送速度を低く設定し、ハードウエアリソース不足が生じないようにしている。
一方、無線基地局NodeBは、配下のセルに接続している移動局UEにおけるユーザデータ伝送が終了した場合等、ハードウエアリソースに余裕が出てきた場合には、再び最大許容伝送速度を高く設定する。
また、上りリンクにおける干渉量に基づく制御方式では、無線基地局NodeBが、配下のセルに接続している移動局UEに対して、最大許容伝送速度を報知するように構成されている。
無線基地局NodeBは、配下のセルに接続している移動局UEにおけるユーザデータの伝送速度が高くなり、上りリンクにおける測定干渉量(例えば、ノイズライズ)が許容値(例えば、最大許容ノイズライズ)を超えた場合には、最大許容伝送速度を低く設定し、上りリンクにおける干渉量が許容値内に収まるようにしている(図13参照)。
一方、無線基地局NodeBは、配下のセルに接続している移動局UEにおけるユーザデータ伝送が終了した場合等、上りリンクにおける干渉量(例えば、ノイズライズ)が許容値(例えば、最大許容ノイズライズ)内に収まっており余裕が出ている場合には、再び最大許容伝送速度を高く設定する(図13参照)。
また、図14に示すように、Autonomous ramping法が適用されている移動通信システムでは、移動局UEが、ソフトハンドオーバー(SHO)を行っている場合、サービングセル(例えば、セル#4)におけるMAC-e機能が、移動局UEに対して、絶対速度制御チャネル(E-AGCH:E-DCH Absolute rate Grant Channel)を用いて、上りユーザデータの最大許容伝送速度を通知すると共に、非サービングセル(例えば、セル#3)におけるMAC-e機能が、移動局UEに対して、相対速度制御チャネル(E-RGCH:E-DCH Relative rate Grant Channel)を用いて、「Downコマンド」又は「Don’t careコマンド」の2種類のコマンドによる最大許容伝送速度の抑圧を指示することが提案されている(例えば、非特許文献2参照)。
このように、ソフトハンドオーバーを行っている移動局UEにおける上りユーザデータの最大許容伝送速度を低減することにより干渉の低減を行うことで、セル全体の伝送効率(スループット)を向上させることが可能となる。
3GPP TSG-RAN R1-040773
3GPP TSG-RAN R2-050512
(本発明の第1の実施形態に係る移動通信システム)
図1乃至図8を参照して、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの構成について説明する。なお、本実施形態に係る移動通信システムは、図11に示すように、複数の無線基地局NodeB#1乃至#5と、無線回線制御局RNCとを具備している。
本実施形態に係る移動通信システムは、移動局UEによって上りリンクを介して送信されるユーザデータの伝送速度を最大許容伝送速度まで自動的に上げていくように構成されている。
また、本実施形態に係る移動通信システムでは、下りリンクにおいて「HSDPA」が用いられており、上りリンクにおいて「EUL(上り回線エンハンスメント)」が用いられている。なお、「HSDPA」及び「EUL」において、HARQによる再送制御(Nプロセスストップアンドウエイト)が行われるものとする。
したがって、上りリンクにおいて、エンハンスト個別物理データチャネル及びエンハンスト個別物理制御チャネルから構成されるエンハンスト個別物理チャネルと、個別物理データチャネル(DPDCH:Dedicated Physical Data Channel)及び個別物理制御チャネル(DPCCH:Dedicated Physical Control Channel)から構成される個別物理チャネルとが用いられている。
ここで、エンハンスト個別物理制御チャネル(E-DPCCH)は、E-DPDCHの送信フォーマット(送信ブロックサイズ等)を規定するための送信フォーマット番号や、HARQに関する情報(再送回数等)や、スケジューリングに関する情報(移動局UEにおける送信電力やバッファ滞留量等)等のEUL用制御データを送信する。
また、エンハンスト個別物理データチャネル(E-DPDCH)は、エンハンスト個別物理制御チャネル(E-DPCCH)にマッピングされており、当該エンハンスト個別物理制御チャネル(E-DPCCH)で送信されるEUL用制御データに基づいて、移動局UE用の上りユーザデータを送信する。
個別物理制御チャネル(DPCCH)は、RAKE合成やSIR測定等に用いられるパイロットシンボルや、上り個別物理データチャネル(DPDCH)の送信フォーマットを識別するためのTFCI(Transport Format Combination Indicator)や、下りリンクにおける送信電力制御ビット等の制御データを送信する。
また、個別物理データチャネル(DPDCH)は、個別物理制御チャネル(DPCCH)にマッピングされており、当該個別物理制御チャネル(DPCCH)で送信される制御データに基づいて、移動局UE用の上りユーザデータを送信する。ただし、移動局UEにおいて送信すべき上りユーザデータが存在しない場合には、個別物理データチャネル(DPDCH)は送信されないように構成されていてもよい。
また、上りリンクでは、HSPDAが適用されている場合に必要な高速個別物理制御チャネル(HS-DPCCH:High Speed Dedicated Physical Control Channel)も用いられている。
高速個別物理制御チャネル(HS-DPCCH)は、下りリンクにおいて測定されたチャネル品質識別子(CQI:Channel Quality Indicator)や、HSDPA用送達確認信号(Ack又はNack)を送信する。
図1に示すように、本実施形態に係る移動局UEは、バスインターフェース31と、呼処理部32と、ベースバンド処理部33と、RF部34と、送受信アンテナ35とを具備している。
ただし、かかる機能は、ハードウエアとして独立して存在していてもよいし、一部又は全部が一体化していてもよいし、ソフトウエアのプロセスによって構成されていてもよい。
バスインターフェース31は、呼処理部32から出力されたユーザデータを他の機能部(例えば、アプリケーションに関する機能部)に転送するように構成されている。また、バスインターフェース31は、他の機能部(例えば、アプリケーションに関する機能部)から送信されたユーザデータを呼処理部32に転送するように構成されている。
呼処理部32は、ユーザデータを送受信するための呼制御処理を行うように構成されている。
ベースバンド信号処理部33は、RF部34から送信されたベースバンド信号に対して、逆拡散処理やRAKE合成処理やFEC復号処理を含むレイヤ1処理と、MAC-e処理やMAC-d処理を含むMAC処理と、RLC処理とを施して取得したユーザデータを呼処理部32に送信するように構成されている。
また、ベースバンド信号処理部33は、呼処理部32から送信されたユーザデータに対してRLC処理やMAC処理やレイヤ1処理を施してベースバンド信号を生成してRF部34に送信するように構成されている。
なお、ベースバンド信号処理部33の具体的な機能については後述する。RF部34は、送受信アンテナ35を介して受信した無線周波数帯の信号に対して、検波処理やフィルタリング処理や量子化処理等を施してベースバンド信号を生成して、ベースバンド信号処理部33に送信するように構成されている。また、RF部34は、ベースバンド信号処理部33から送信されたベースバンド信号を無線周波数帯の信号に変換するように構成されている。
図2に示すように、ベースバンド信号処理部33は、RLC処理部33aと、MAC-d処理部33bと、MAC-e処理部33cと、レイヤ1処理部33dとを具備している。
RLC処理部33aは、呼処理部32から送信されたユーザデータに対して、レイヤ2の上位レイヤにおける処理(RLC処理)を施して、MAC-d処理部33bに送信するように構成されている。
MAC-d処理部33bは、上りユーザデータが送信された論理チャネルに基づいてチャネル識別子ヘッダを付与することによって、上りリンクにおける送信フォーマットを作成するように構成されている。
図3に示すように、MAC-e処理部33cは、E-TFC選択部33c1と、HARQ処理部33c2とを具備している。
E-TFC選択部33c1は、無線基地局NodeBから送信されたスケジューリング信号に基づいて、エンハンスト個別物理データチャネル(E-DPDCH)の送信フォーマット(E-TFC)を決定するように構成されている。
また、E-TFC選択部33c1は、決定した送信フォーマットについての送信フォーマット情報(送信データブロックサイズや、エンハンスト個別物理データチャネル(E-DPDCH)と個別物理制御チャネル(DPCCH)との送信電力比等)をレイヤ1処理部33dに送信すると共に、決定した送信フォーマット情報を、HARQ処理部33c2に送信する。
ここで、スケジューリング信号は、絶対速度制御チャネル(E-AGCH)によって送信された当該移動局UEにおける上りユーザデータの最大許容伝送速度(例えば、最大許容送信データブロックサイズや、エンハンスト個別物理データチャネル(E-DPDCH)と個別物理制御チャネル(DPCCH)との送 信電力比の最大値(最大許容送信電力比)等)の絶対値等を含むものである。
ここで、E-TFC選択部33c1は、無線基地局NodeBからスケジュール信号によって通知された最大許容伝送速度に基づいて、上りユーザデータの伝送速度を制御するように構成されている。
例えば、E-TFC選択部33c1は、無線基地局NodeBからスケジュール信号によって通知された最大許容伝送速度に到達するまで、上りユーザデータの伝送速度を増加させていくように構成されていてもよい。
また、E-TFC選択部33c1は、無線基地局NodeBからスケジュール信号によって通知された最大許容伝送速度で、上りユーザデータを送信するように構成されていてもよい。
本明細書において、特段の断りがない場合、最大許容伝送速度には、最大許容伝送速度に関するパラメータが含まれるものとする。
かかるスケジューリング信号は、当該移動局UEが在圏しているセルにおいて報知されている情報であり、当該セルに在圏している全ての移動局、又は、当該セルに在圏している特定グループの移動局に対する制御情報を含む。
HARQ処理部33c2は、「Nプロセスのストップアンドウエイト」のプロセス管理を行い、無線基地局NodeBから受信される送達確認信号(上りデータ用のAck/Nack)に基づいて、上りユーザデータの伝送を行うように構成されている。
具体的には、HARQ処理部33c2は、無線基地局NodeBによって送信される送達確認信号(上りユーザデータ用のAck又はNack)に基づいて、当該無線基地局NodeBによる上りユーザデータの受信処理が成功したか否かについて判定する。
そして、HARQ処理部33c2は、無線基地局NodeBからHARQプロセスに対して送信された送達確認信号がAckである場合(すなわち、上りユーザデータの受信に成功した場合)、HARQプロセスにおける新しい上りユーザデータを送信する。
または、HARQ処理部33c2は、無線基地局NodeBからHARQプロセスに対して送信された送達確認信号がNackである場合(すなわち、上りユーザデータの受信に失敗した場合)、HARQプロセスにおける上りユーザデータを再送する。
図4に示すように、本実施形態に係る無線基地局NodeBは、HWYインターフェース11と、ベースバンド信号処理部12と、呼制御部13と、1つ又は複数の送受信部14と、1つ又は複数のアンプ部15と、1つ又は複数の送受信アンテナ16とを備える。
HWYインターフェース11は、無線回線制御局RNCとのインターフェースである。具体的には、HWYインターフェース11は、無線回線制御局RNCから、下りリンクを介して移動局UEに送信するユーザデータを受信して、ベースバンド信号処理部12に入力するように構成されている。また、HWYインターフェース11は、無線回線制御局RNCから、無線基地局NodeBに対する制御データを受信して、呼制御部13に入力するように構成されている。
また、HWYインターフェース11は、ベースバンド信号処理部12から、上りリンクを介して移動局UEから受信した上りリンク信号に含まれるユーザデータを取得して、無線回線制御局RNCに送信するように構成されている。さらに、HWYインターフェース11は、無線回線制御局RNCに対する制御データを呼制御部13から取得して、無線回線制御局RNCに送信するように構成されている。
ベースバンド信号処理部12は、HWYインターフェース11から取得した下りユーザデータに対して、MAC-e処理やレイヤ1処理を施してベースバンド信号を生成して、送受信部14に転送するように構成されている。
ここで、下りリンクにおけるMAC-e処理には、HARQ処理やスケジューリング処理や伝送速度制御処理等が含まれる。また、下りリンクにおけるレイヤ1処理には、ユーザデータのチャネル符号化処理や拡散処理等が含まれる。
また、ベースバンド信号処理部12は、送受信部14から取得したベースバンド信号に対して、レイヤ1処理やMAC-e処理を施して上りユーザデータを抽出して、HWYインターフェース11に転送するように構成されている。
ここで、上りリンクにおけるMAC-e処理には、HARQ処理やスケジューリング処理や伝送速度制御処理やヘッダ廃棄処理等が含まれる。また、上りリンクにおけるレイヤ1処理には、逆拡散処理やRAKE合成処理や誤り訂正復号処理等が含まれる。
なお、ベースバンド信号処理部12の具体的な機能については後述する。また、呼制御部13は、HWYインターフェース11から取得した制御データに基づいて呼制御処理を行うものである。
送受信部14は、ベースバンド信号処理部12から取得したベースバンド信号を無線周波数帯の信号(下りリンク信号)に変換する処理を施してアンプ部15に送信するように構成されている。また、送受信部14は、アンプ部15から取得した無線周波数帯の信号(上りリンク信号)をベースバンド信号に変換する処理を施してベースバンド信号処理部12に送信するように構成されている。
アンプ部15は、送受信部14から取得した下りリンク信号を増幅して、送受信アンテナ16を介して移動局UEに送信するように構成されている。また、アンプ部15は、送受信アンテナ16によって受信された上りリンク信号を増幅して、送受信部14に送信するように構成されている。
図5に示すように、ベースバンド信号処理部12は、MAC-e及びレイヤ1処理部123を具備している。
MAC-e及びレイヤ1処理部123は、送受信部14から取得したベースバンド信号に対して、逆拡散処理やRAKE合成処理や誤り訂正復号処理やHARQ処理等を行うように構成されている。
ただし、これらの機能は、ハードウエアで明確に分けられておらず、ソフトウエアによって実現されていてもよい。
図6に示すように、MAC-e及びレイヤ1処理部(上りリンク用構成)123は、DPCCH RAKE部123aと、DPDCH RAKE部123bと、E-DPCCH RAKE部123cと、E-DPDCH RAKE部123dと、HS-DPCCH RAKE部123eと、TFCIデコーダ部123gと、バッファ123h、123mと、再逆拡散部123i、123nと、FECデコーダ部123j、123pと、E-DPCCHデコーダ部123kと、MAC-e機能部123lと、HARQバッファ123oと、MAC-hs機能部123qとを具備している。
E-DPCCH RAKE部123cは、送受信部14から送信されたベースバンド信号内のエンハンスト個別物理制御チャネル(E-DPCCH)に対して、逆拡散処理と、個別物理制御チャネル(DPCCH)に含まれているパイロットシンボルを用いたRAKE合成処理を施すように構成されている。
E-DPCCHデコーダ部123kは、E-DPCCH RAKE部123cのRAKE合成出力に対して復号処理を施して、送信フォーマット番号やHARQに関する情報やスケジューリングに関する情報等を取得してMAC-e機能部123lに入力するように構成されている。
E-DPDCH RAKE部123dは、送受信部14から送信されたベースバンド信号内のエンハンスト個別物理データチャネル(E-DPDCH)に対して、MAC-e機能部123lから送信された送信フォーマット情報(コード数)を用いた逆拡散処理と、個別物理制御チャネル(DPCCH)に含まれているパイロットシンボルを用いたRAKE合成処理を施すように構成されている。
バッファ123mは、MAC-e機能部123lから送信された送信フォーマット情報(シンボル数)に基づいて、E-DPDCH RAKE部123dのRAKE合成出力を蓄積するように構成されている。
再逆拡散部123nは、MAC-e機能部123lから送信された送信フォーマット情報(拡散率)に基づいて、バッファ123mに蓄積されているE-DPDCH RAKE部123dのRAKE合成出力に対して、逆拡散処理を施すように構成されている。
HARQバッファ123oは、MAC-e機能部123lから送信された送信フォーマット情報に基づいて、再逆拡散部123nの逆拡散処理出力を蓄積するように構成されている。
FECデコーダ部123pは、MAC-e機能部123lから送信された送信フォーマット情報(送信データブロックサイズ)に基づいて、HARQバッファ123oに蓄積されている再逆拡散部123nの逆拡散処理出力に対して、誤り訂正復号処理(FEC復号処理)を施すように構成されている。
MAC-e機能部123lは、E-DPCCHデコーダ部123kから取得した送信フォーマット番号やHARQに関する情報やスケジューリングに関する情報等に基づいて、送信フォーマット情報(コード数やシンボル数や拡散率や送信データブロックサイズ等)を算出して出力するように構成されている。
また、MAC-e機能部123lは、図7に示すように、受信処理命令部123l1と、HARQ管理部123l2と、スケジューリング部123l3とを具備している。
受信処理命令部123l1は、E-DPCCHデコーダ部123kから入力された送信フォーマット番号やHARQに関する情報やスケジューリングに関する情報を、HARQ管理部123l2に送信するように構成されている。
また、受信処理命令部123l1は、E-DPCCHデコーダ部123kから入力されたスケジューリングに関する情報を、スケジューリング部123l3に送信するように構成されている。
さらに、受信処理命令部123l1は、E-DPCCHデコーダ部123kから入力された送信フォーマット番号に対応する送信フォーマット情報を出力するように構成されている。
HARQ管理部123l2は、FECデコーダ部123pから入力されたCRC結果に基づいて、上りユーザデータの受信処理が成功したか否かについて判定する。そして、HARQ管理部123l2は、かかる判定結果に基づいて送達確認信号(Ack又はNack)を生成して、ベースバンド信号処理部12の下りリンク用構成に送信する。また、HARQ管理部123l2は、上述の判定結果がOKであった場合、FECデコーダ部123pから入力された上りユーザデータを無線回線制御局RNCに送信する。
また、HARQ管理部123l2は、上述の判定結果がOKである場合には、HARQバッファ123oに蓄積されている軟判定情報をクリアする。一方、HARQ管理部123l2は、上述の判定結果がNGである場合には、HARQバッファ123oに、上りユーザデータを蓄積する。
また、HARQ管理部123l2は、上述の判定結果を受信処理命令部123l1に転送し、受信処理命令部123l1は、受信した判定結果に基づいて、次のTTIに備えるべきハードウエアリソースをE-DPDCH RAKE部123d及びバッファ123mに通知し、HARQバッファ123oにおけるリソース確保のための通知を行う。
また、受信処理命令部123l1は、バッファ123m及びFECデコーダ部123pに対して、TTI毎に、バッファ123mに蓄積されている上りユーザデータがある場合には、HARQバッファ123oに蓄積されている当該TTIに該当するプロセスにおける上りユーザデータと新規に受信した上りユーザデータとを加算した後に、FEC復号処理を行うように、HARQバッファ123o及びFECデコーダ部123pに指示する。
また、スケジューリング部123l3は、無線基地局NodeBの上りリンクにおける無線リソースや、上りリンクにおける干渉量(ノイズライズ)等に基づいて、最大許容伝送速度(最大許容送信データブロックサイズや最大許容送信電力比等)を含むスケジューリング信号を通知するように、ベースバンド信号処理部12の下りリンク用構成に指示する。
具体的には、スケジューリング部123l3は、E-DPCCHデコーダ部123kから送信されたスケジューリングに関する情報(上りリンクにおける無線リソース)に基づいて、最大許容伝送速度を決定し、通信中の移動局における上りユーザデータの伝送速度を制御するように構成されている。
以下、ハードウエアリソースに基づく制御方式及び上りリンクにおける干渉量に基づく制御方式について具体的に説明する。
ハードウエアリソースに基づく制御方式では、スケジューリング部123l3は、配下のセルに接続している移動局UEに対して、絶対速度制御チャネル(E-AGCH)によって最大許容伝送速度を報知するように構成されている。
スケジューリング部123l3は、配下のセルに接続している移動局UEにおける上りユーザデータの伝送速度が高くなり、ハードウエアリソースが足りなくなってきた場合には、最大許容伝送速度を低く設定し、ハードウエアリソース不足が生じないようにしている。
一方、スケジューリング部123l3は、配下のセルに接続している移動局UEにおける上りユーザデータの伝送が終了した場合等、ハードウエアリソースに余裕が出てきた場合には、再び最大許容伝送速度を高く設定する。
また、上りリンクにおける干渉量に基づく制御方式では、スケジューリング部123l3は、配下のセルに接続している移動局UEに対して、絶対速度制御チャネル(E-AGCH)によって最大許容伝送速度を報知するように構成されている。
スケジューリング部123l3は、配下のセルに接続している移動局UEにおける上りユーザデータの伝送速度が高くなり、上りリンクにおける干渉量(例えば、ノイズライズ)が許容値(例えば、最大許容ノイズライズ)を超えた場合には、最大許容伝送速度を低く設定し、上りリンクにおける干渉量が許容値内に収まるようにしている(図13参照)。
一方、スケジューリング部123l3は、配下のセルに接続している移動局UEにおける上りユーザデータ伝送が終了した場合等、上りリンクにおける干渉量(例えば、ノイズライズ)が許容値(例えば、最大許容ノイズライズ)内に収まっており余裕が出ている場合には、再び最大許容伝送速度を高く設定する(図13参照)。
また、スケジューリング部123l3は、移動局UEが上りユーザデータを送信する際に用いる論理チャネル毎に、優先度クラスを設定するように構成されている。
そして、スケジューリング部123l3は、優先度クラス毎に、上りユーザデータの最大許容伝送速度の絶対値を決定して、優先度クラス毎の最大許容伝送速度の絶対値及び優先度クラスを識別するための優先度クラスIDを含むスケジューリング信号を、ベースバンド信号処理部12の下りリンク用構成に送信する。
本実施形態に係る無線回線制御局RNCは、無線基地局NodeBの上位に位置する装置であり、無線基地局NodeBと移動局UEとの間の無線通信を制御するように構成されている。
図8に示すように、本実施形態に係る無線回線制御局RNCは、交換局インターフェース51と、RLCレイヤ処理部52と、MACレイヤ処理部53と、メディア信号処理部54と、無線基地局インターフェース55と、呼制御部56とを具備している。
交換局インターフェース51は、交換局1とのインターフェースである。交換局インターフェース51は、交換局1から送信された下りリンク信号をRLCレイヤ処理部52に転送し、RLCレイヤ処理部52から送信された上りリンク信号を交換局1に転送するように構成されている。
RLCレイヤ処理部52は、シーケンス番号等のヘッダ又はトレーラの合成処理等のRLC(無線リンク制御:Radio Link Control)サブレイヤ処理を施すように構成されている。RLCレイヤ処理部52は、RLCサブレイヤ処理を施した後、上りリンク信号については交換局インターフェース51に送信し、下りリンク信号についてはMACレイヤ処理部53に送信するように構成されている。
MACレイヤ処理部53は、優先制御処理やヘッダ付与処理等のMACレイヤ処理を施すように構成されている。MACレイヤ処理部53は、MACレイヤ処理を施した後、上りリンク信号についてはRLCレイヤ処理部52に送信し、下りリンク信号については無線基地局インターフェース55(又は、メディア信号処理部54)に送信するように構成されている。
メディア信号処理部54は、音声信号やリアルタイムの画像信号に対して、メディア信号処理を施すように構成されている。メディア信号処理部54は、メディア信号処理を施した後、上りリンク信号についてはMACレイヤ処理部53に送信し、下りリンク信号については無線基地局インターフェース55に送信するように構成されている。
無線基地局インターフェース55は、無線基地局NodeBとのインターフェースである。無線基地局インターフェース55は、無線基地局NodeBから送信された上りリンク信号をMACレイヤ処理部53(又は、メディア信号処理部54)に転送し、MACレイヤ処理部53(又は、メディア信号処理部54)から送信された下りリンク信号を無線基地局NodeBに転送するように構成されている。
呼制御部56は、無線リソース管理処理や、レイヤ3シグナリングによるチャネルの設定及び開放処理等を施すように構成されている。ここで、無線リソース管理には、呼受付制御やハンドオーバー制御等が含まれる。
呼制御部56は、移動局UEに対して、レイヤ3シグナリングによって、無線基地局NodeBによって絶対速度制御チャネル(E-AGCH)を用いて通知された上りユーザデータの最大許容伝送速度を低減するように指示する。
例えば、呼制御部56は、ソフトハンドオーバー設定要求において、上述の上りユーザデータの最大許容伝送速度を低減するように指示してもよい。
なお、かかる場合、呼制御部56は、レイヤ3メッセージを用いて、各セルにおける呼受付制御を行うように構成されている。
具体的には、呼制御部56は、各呼のQoSや各セルにおけるトラフィック状況(例えば、論理チャネルの総受信伝送速度等)や各セルにおける通信状況(例えば、総受信電力等)に基づいて、各セル配下の移動局に対して上りユーザデータの最大許容伝送速度を低減するように指示することによって、各セルにおける呼受付制御を行うように構成されていてもよい。
図9を参照して、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの動作について説明する。
図9に示すように、ステップS1001において、移動局UEは、セル#1と無線回線制御局RNCとコアネットワークとを介して、通信相手との間で通信を行っている。
ここで、移動局UEは、移動局UEのサービングセル#1から送信された絶対速度制御チャネル(E-AGCH)によって通知される最大伝送速度の絶対値と、移動局UEのサービングセル#1から送信された相対速度制御チャネル(E-RGCH)によって通知される最大伝送速度の相対値と、移動局UEの非サービングセル#2から送信された相対速度制御チャネル(E-RGCH)によって通知される最大伝送速度の相対値とに基づいて、上りユーザデータの伝送速度を制御している。
移動局UEのサービングセル#1は、当該サービングセル#1配下の移動局UEに対して共通の絶対速度制御チャネル(E-AGCH)を送信していてもよいし、当該サービングセル#1配下の移動局UEに対して別個の絶対速度制御チャネル(E-AGCH)を送信していてもよい。
なお、本実施形態では、移動局UEのサービングセル#1は、当該サービングセル#1配下の移動局UEに対して共通の絶対速度制御チャネル(E-AGCH)を送信しているものとする。
また、移動局UEのサービングセル#1及び非サービングセル#2は、当該サービングセル#1及び非サービングセル#2配下の移動局UEに対して共通の相対速度制御チャネル(E-RGCH)を送信していてもよいし、当該サービングセル#1及び非サービングセル#2配下の移動局UEに対して別個の相対速度制御チャネル(E-RGCH)を送信していてもよい。
なお、本実施形態では、移動局UEのサービングセル#1及び非サービングセル#2は、当該サービングセル#1及び非サービングセル#2配下の移動局UEに対して共通の相対速度制御チャネル(E-RGCH)を送信しているものとする。
ステップS1002において、移動局UEは、セル#2からの受信電力(例えば、セル#2からの共通パイロットチャネルの受信電力)が強くなった場合に、無線回線制御極RNCに対して測定報告を送信する。
測定報告を受けた無線回線制御極RNCは、ステップS1003において、セル#2に対して、無線回線制御局RNCと無線基地局NodeBとの間のリンクに関するソフトハンドオーバー(SHO)設定要求(RNC-NodeB)を送信すると共に、ステップS1004において、移動局UEに対して、無線回線制御局RNCと移動局UEとの間のリンクに関するソフトハンドオーバー(SHO)設定要求(RNC-UE)を送信する。
無線回線制御局RNCは、ソフトハンドオーバー(SHO)設定要求(RNC-UE)において、無線基地局NodeBによって絶対速度制御チャネル(E-AGCH)を用いて通知された上りユーザデータの最大許容伝送速度を低減するように指示する。
ステップS1005において、セル#2が、ソフトハンドオーバー(SHO)設定要求(RNC-NodeB)に対するソフトハンドオーバー(SHO)設定応答を送信すると共に、ステップS1006において、移動局UEが、ソフトハンドオーバー(SHO)設定要求(RNC-UE)に対するソフトハンドオーバー(SHO)設定応答を送信する。
ここで、移動局UEは、無線基地局NodeBによって絶対速度制御チャネル(E-AGCH)を用いて通知された上りユーザデータの最大許容伝送速度に対して、上述の無線回線制御局RNCから指示された低減度合を乗算することによって、移動局UEのソフトハンドオーバー開始時における上りユーザデータの最大許容伝送速度を決定する。
ここで、移動局UEは、決定した上りユーザデータの最大許容伝送速度に基づいて、上りユーザデータの伝送速度を制御する。例えば、移動局UEは、当該上りユーザデータの最大許容伝送速度まで、上りユーザデータの伝送速度を一気に上昇させてもよいし、上りユーザデータの伝送速度を徐々に上昇させていってもよい。
ステップS1007において、移動局UEは、無線回線制御局RNCによって通知されたタイミングで、セル#1とセル#2とのソフトハンドオーバー状態に入る。
例えば、上述の絶対速度制御チャネル(E-AGCH)において、上りユーザデータの最大許容伝送速度として「1Mbps」が報知されており、上述の低減度合が「80%」である場合には、移動局UEのソフトハンドオーバー開始時における上りユーザデータの最大許容伝送速度は「800kbps」となる。
移動局UEは、次に、無線回線制御局RNCから上りユーザデータの最大許容伝送速度を低減するように指示されるまで、かかる低減度合「80%」を維持し、絶対速度制御チャネル(E-AGCH)によって報知される最大許容伝送速度に対して、かかる低減度合を乗算して、その度に、移動局UEのソフトハンドオーバー開始時における上りユーザデータの最大許容伝送速度を決定する。
なお、無線回線制御局RNCから指示される上りユーザデータの最大許容伝送速度の低減度合は、上述のような上りユーザデータの最大許容伝送速度に対する割合(%)によって規定されるものであってもよいし、上りユーザデータの最大許容伝送速度の上限値によって規定されるものであってもよい。
本実施形態に係る移動通信システムによれば、各セルにおいて送信される絶対速度制御チャネル(E-AGCH)や相対速度制御チャネル(E-RGCH)が共通な場合であっても、無線回線制御局RNCが、レイヤ3メッセージを用いて、移動局UEの上りユーザデータの伝送速度を個別に制御することができる。
(変更例1)
図10を参照して、上述の第1の実施形態の変更例1に係る移動通信システムの動作について説明する。
図10に示すように、ステップS2001において、移動局UEは、セル#1と無線回線制御局RNCとコアネットワークとを介して、通信相手との間で通信を行っている。
ステップS2002において、移動局UEは、セル#2からの受信電力(例えば、セル#2からの共通パイロットチャネルの受信電力)が強くなった場合に、無線回線制御極RNCに対して測定報告を送信する。
測定報告を受けた無線回線制御極RNCは、ステップS2003において、ソフトハンドオーバー設定要求を送信することなく、移動局UEに対して、レイヤ3メッセージを送信することによって(すなわち、レイヤ3シグナリングによって)、上りユーザデータの最大許容伝送速度を低減するように指示する。
ステップS2004において、移動局UEは、無線基地局NodeBによって絶対速度制御チャネル(AGCH)を用いて通知された上りユーザデータの最大許容伝送速度に対して、上述の無線回線制御局RNCから指示された低減度合を乗算することによって、上りユーザデータの最大許容伝送速度を更新する。
この結果、ソフトハンドオーバーを行っていない移動局UEに対しても、隣接セルに近づいてきた移動局UEにおける上りユーザデータの最大許容伝送速度を低減させることにより、ソフトハンドオーバーによる下位レイヤ信号の不安定性を排除しつつ、上りリンクにおける無線容量を増大させることができる。