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JP4071948B2 - 高予歪み時において高い焼付け硬化能を持つ高強度鋼板及びその製造方法 - Google Patents

高予歪み時において高い焼付け硬化能を持つ高強度鋼板及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建材、家電製品、自動車などに適する高予歪み時において高い焼付け硬化能を持つ高強度鋼板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
地球温暖化に対する問題意識の高まりから、自動車の燃費向上のため、車体軽量化のニーズが高まっている。この自動車の軽量化ニーズに伴い、構成材料である鋼板を高強度化することが望まれる。これは高強度化による板厚減少で、車体軽量化および衝突時の安全性向上が可能となるためである。このような背景から、最近では、複雑な形状の部位についても、高強度鋼板の適用が検討されるようになった。
一方、鋼板の高強度化は加工性の劣化を伴う。これを補足するために、例えばハイドロフォームなどの新しい加工法の適用や高強度鋼板自体の加工性向上が検討されている。
【0003】
ところで、自動車の外板には焼付硬化型の軟鋼が多く適用されてきた。成形時は柔らかく高加工可能で、成形後には焼付け塗装を行う際に成形時に導入された転位を固溶炭素および窒素で固着することで硬化させる手法である。この手法は、外板に多く適用されていることから390MPa級以下の鋼板に関して、非時効性との両立を目指した研究開発がほとんどであった。また焼付硬化現象に関しては数%の予歪みを付加して、170℃で数十分の焼き付け塗装を行うのが一般的で、その硬化量も降伏強度で30MPa程度であることが多い。
【0004】
構造用や高強度化による板厚減少を狙うには、充分な硬化量とは言えない。また、降伏強度の上昇に加えて引張強度の上昇も必要になってくる。さらに、加工度の高い複雑形状部位に関しては、数%の予歪みでは不足で10%前後を越える予歪みを付加したときの降伏強度および引張強度の上昇を達成する必要がある。
【0005】
高強度材の歪時効についての研究例もいくつかある。例えば、Formable HSLA and Dual-Phase Steels, ed.A.T.Davenport, The Metallurgical Soc. AIME (1977), p.315-330には、複相鋼板:0.1C−1.4Mn−0.49Si−0.075V−0.06Alの歪時効の研究例が示されている。これによれば、予歪が大きくなるほど降伏強度の上昇量が小さいことや、時効温度として100,177および260℃を選び、260℃の場合が最も硬化代が大きいこと、5%の予歪付加で177℃の1000秒までの時効では、降伏強度で40MPa、引張強度で35MPaであることなどが示されている。さらに、時効温度や時効時間が高温長時間になると炭化物析出で硬化量が増すことも示唆されている。
【0006】
硬化量を大きくするには、時効温度を260℃と高くしたり、177℃で時効処理すると10000秒と長い時間が必要となる。一方では、焼付け処理温度の低温・短時間化が指向されており、前述の文献のような高温や長時間焼付け処理による高焼付け硬化能は現実的とはいえない。
【0007】
さらに、ハイテン系の材料では、予歪量がある程度以上になると焼き付け硬化量が低化すると言う報告も有る(Structure and Properties of Dual-phase Steels, ed. By Kot and J.W.Morris, AIME, 1979, p.211 )。また近年、衝突安全性に関する問題意識が高まり、高い歪量付加における焼き付け硬化現象は、衝突時のような高速変形に対する吸収エネルギが大きいことが報告されており、高い予歪量における焼き付け硬化量の増加は衝突安全性の向上に関しても有利である。
【0008】
以上のように、従来技術には、複雑形状の成形や衝突安全向上に対応した高い予歪を意識した高強度材の高い焼付け硬化能を出現させる技術はない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記課題を解決し、高予歪み時において高い焼付け硬化能を持つ高強度鋼板及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、種々検討を行った結果、基本的には予加工前の固溶炭素および固溶窒素の確保が重要であるが、その両者のバランスを制御することで、高い予加工を加えたときにも降伏強度のみならず引張強度の上昇をも出現させ得る技術を見出すに至った。
【0011】
降伏強度の上昇については、従来から言われているように固溶炭素や固溶窒素のいずれか単独でもそれらの量を確保することで達成できる。すなわち、予加工により導入された転位が、焼付け処理により固溶炭素および/または固溶窒素に固着されるコットレル雰囲気を形成することに起因している。しかしこの場合には、予加工により導入される転位が過多だと硬化量が低下したり、引張強度の上昇については降伏強度の上昇に比べ強化量が小さかったりする。
【0012】
そこで、固溶炭素および固溶窒素をある比率で残存させると、特に高い予歪を与えた場合に降伏強度および引張強度の双方を上昇させることができることを見出した。この機構については明確ではないが、前述した転位と侵入型固溶元素のコットレル雰囲気の形成に加えて、予加工時に導入された転位上に析出する微細炭化物および/または窒化物による析出強化または、予加工により導入された転位近傍に形成される炭素および/または窒素のクラスター形成による硬化を加えることで、高い予歪付加において降伏強度および引張強度の上昇が出現させられるものと考えられる。
【0013】
ここで言う、炭化物および窒化物とは一般的に安定相ではなく準安定な析出相で、たとえばFe16(C,N)2 の微細析出物であることを見出した。これは、転位密度が比較的高いことに加えて固溶炭素と固溶窒素がある比率で存在した場合にのみ析出相生成成長の駆動力が高まることで、170℃付近という低温度かつ比較的短時間でも強化に効果的な分布や状態で析出またはクラスター形成が生じると考えられる。
【0014】
本発明は、上記知見に基づいて完成されたもので、その要旨とするところは以下の通りである。
(1) 鋼板が、質量%で、
C :0.0005〜0.3%、 Si:0.001〜3.0%、
Mn:0.01〜3.0%、 Al:0.0001〜0.05%
P :0.001 〜0.3% S :0.0001〜0.1 %
N :0.0010〜0.05%
を含有し、残部Fe及び不可避不純物からなり、フェライトを面積率最大の相とし、固溶炭素:Sol.C及び固溶窒素:Sol.NがSol.C/Sol.N:0.1〜100を満たし、予歪みを5〜20%付加したとき、110〜200℃で1〜60分の焼付け処理後の降伏強度および引張強度の上昇量の平均またはそれぞれの値が、予歪みを付加しない焼付け処理前の鋼板に比べ50MPa以上であることを特徴とする高予歪み時において高い焼付け硬化能を持つ高強度鋼板。
(2) 鋼板が、質量%でさらに、
V,Ti,Nb,Zr,Hf,Taのいずれか1種又は2種以上を0.001〜1%含有することを特徴とする前項(1)に記載の高予歪み時において高い焼付け硬化能を持つ高強度鋼板。
(3) 鋼板が、質量%でさらに、
Cr,Mo,Wのいずれか1種又は2種を0.001〜5%含有することを特徴とする前記(1)又は(2)記載の高予歪み時において高い焼付け硬化能を持つ高強度鋼板。
(4) 鋼板が、質量%でさらに、
Ni:0.001〜10%、 Cu:0.001〜5%、
Co:0.001〜5%
の1種又は2種以上を含有することを特徴とする前記(1)〜(3)の何れか1項に記載の高予歪み時において高い焼付け硬化能を持つ高強度鋼板。
(5) 鋼板が、質量%でさらに、B:0.0001〜0.1%を含有することを特徴とする前記(1)〜(4)の何れか1項に記載の高予歪み時において高い焼付け硬化能を持つ高強度鋼板。
(6) 予歪みを5%付加したとき、フェライト中に存在する円相当径1〜100nmの転位上の析出物密度が2個/μm2 以下で、その後の110〜200℃で1〜60分の焼付け処理後には円相当径1〜100nmの析出物密度が5〜1000個/μm2 であることを特徴とする前記(1)〜(5)の何れか1項に記載の高予歪み時において高い焼付け硬化能を持つ高強度鋼板。
【0015】
(7) 前記(1)〜(6)の何れか1項に記載の高強度鋼板を製造する方法であって、(1)〜(6)の何れか1項に記載の成分からなる鋳造スラブを鋳造まま又は一旦冷却した後に再度1150〜1250℃に加熱し、熱延の最終スタンドでの圧下量を5〜20%とし、熱延の仕上げ温度を850〜1100℃として、その後30〜100℃/sで冷却し400℃以下で巻取ることを特徴とする高予歪み時において高い焼付け硬化能を持つ高強度熱延鋼板の製造方法。
(8) 前記(1)〜(6)の何れか1項に記載の高強度鋼板を製造する方法であって、(1)〜(6)の何れか1項に記載の成分からなる鋳造スラブを鋳造まま又は一旦冷却した後に再度1150〜1250℃に加熱し、熱延の仕上げ温度を830〜1100℃として巻き取り、その熱延鋼板を酸洗、冷延し、その後 (Ac1 −100)〜(Ac3 +50)℃で30秒〜1000分間焼鈍した後に、3〜100℃/秒で450℃以下に冷却することを特徴とする高予歪み時において高い焼付け硬化能を持つ高強度鋼板の製造方法。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明者らは、質量%で、C:0.0005〜0.3%、Si:0.01〜3.0%、Mn:0.01〜3.0%、Al:0.0001〜0.05%、P:0.001〜0.3%、S:0.0001〜0.1%、N:0.0010〜0.05%を含有し、必要に応じV,Ti,Nb,Zr,Hf,Taのいずれか1種又は2種以上を0.001〜1%、Cr,Mo,Wのいずれか1種又は2種以上を0.001〜5%、Ni:0.001〜10%、Cu:0.001〜5%、Co:0.001〜5%の1種又は2種以上、B:0.0001〜0.1%を含有し、残部Fe及び不可避不純物からなる鋼を溶製して、熱延〜冷延〜焼鈍(一部は熱延のみ)を施して、フェライトを面積率最大の相とする薄鋼板を作製した。
その後、圧延方向に平行または垂直方向に予歪を1〜20%加えたのち焼付け処理を行い、降伏強度および引張強度の上昇を引張試験にて行った。
【0017】
その結果、固溶炭素:Sol.Cおよび固溶窒素:Sol.NがSol.C/Sol.N:0.1〜100を満たす共存状態にあることで予歪みを5〜20%付加後、110〜200℃で1〜60分の焼付け処理後の、降伏強度および引張強度の上昇量の平均またはそれぞれの値が、予歪み付与と焼付け処理前の鋼板に比べ50MPa以上となることを見出した。
【0018】
ここで、Sol.CおよびSol.Nは内部摩擦法で求められるQ-1から算出される。その値として、Sol.C:0.0001〜0.0100、Sol.N:0.0001〜0.0200の範囲で共存する事が望ましい。また、Sol.C/Sol.NはおのおののSol.CおよびSol.Nの値を算出せず、得られるピーク高さの比として求められる。ここで言うピーク高さとは、例えば2℃/min.で昇温により振動数1〜2Hzにて、幅:5mm、長さ:115m、板厚:2mmの試験片を用いた標準的な内部摩擦測定試験を行ったとき、窒素については0〜40℃での極大値と炭素については40〜55℃での極大値をとり、その比を持って、本発明で言うSol.C/Sol.Nの値とする。
【0019】
また、固溶量が小さく極大値が不明確な場合、すなわちブロードな曲線として測定結果を得ることもある。この場合には、固溶窒素および固溶炭素に関しておのおのについて正規分布があるとしてブロードな曲線を2つの正規分布曲線としてとらえて、それぞれの正規分布曲線の最大値の比を、ここで言うSol.C/Sol.Nの値とする。また、これに加えて、Sol.CおよびSol.NはAP−FIM(Atom-Prob Fieldemmision Ion Microscope)を用いても統計的に信頼しうる測定回数もしくは測定面積を確保すれば求められるものとする。
【0020】
また、焼き付け硬化量については、予歪みを付加した段階でのFlow Sressを基準にして、焼き付け処理後の下降伏点または耐力がどの程度で上昇したかを測定する事とする。また、引張強度上昇については焼き付け処理の有無での引張強度の比較から得る値とする。
【0021】
次に、本発明における鋼板成分の限定理由について述べる。
C:Cは、焼付け硬化能を制御する上でN同様最も重要な元素である。一方過剰添加は時効性や延性の低下を招くため、鋼中成分として、0.0005〜0.3%とした。
【0022】
Si:Siは、主相であるフェライト生成を促進させ、強度延性バランスを改善させる。さらには、焼付け処理における準安定相の析出制御にも必要な元素であり、その下限を0.001%とした。また、過剰添加は溶接性およびめっき濡れ性に悪影響を及ぼすため、上限を3.0%ととした。
【0023】
Mn:高強度化とNの固溶量増加の目的で添加する。また、マルテンサイトやオーステナイトなどの第2相を含む場合には、強度低下と延性劣化の1つの原因である炭化物析出やパーライト生成を抑制する目的で添加する。これらのことから、0.01%以上とした。一方、加過剰添加は延性低下、めっき性や溶接性を劣化させることから3%を上限とした。
【0024】
Al:脱酸の目的で添加する。また、固溶窒素量の制御するためにも必要であり、0.0001%以上とした。一方、過剰添加はめっき性や固溶窒素量確保の点から望ましくないため、0.05%以下とした。さらに、固溶窒素確保の観点からすると、Al/28<N/14を満たすことが望ましい。
【0025】
P:Pの少量添加は強度延性バランスの向上に有効であり、粒内の炭化物および窒化物の形態制御にも有効なため0.001%以上とした。一方、過剰添加は粒界偏析に起因した製造性や溶接性の劣化を招くため0.3%以下とした。
【0026】
S:Sは極力低下させたほうが材質が良好であるが、極低S化は製造コストを上昇させるため0.0001%以上が経済性の面で望ましいと言える。一方、S添加は製造性や溶接性の劣化を招くため0.10%以下とした。
【0027】
N:Nは、焼付け硬化能を制御する上でC同様最も重要な元素である。一方過剰添加は時効性や延性の低下を招くため、鋼中成分として、0.0010〜0.05%とした。さらに、固溶窒素確保の観点からすると、Al/28<N/14を満たすことが望ましい。
【0028】
V,Ti,Nb,Zr,Hf,Ta:炭化物および窒化物形成による強化元素である。いずれか1種又は2種以上を合計で0.001%以上必要に応じて添加するものとした。また、過剰添加は焼付け硬化能を高める固溶炭素および固溶窒素を低減させるため1%を上限とした。
【0029】
Cr,Mo,W:主に固溶強化元素として、いずれか1種又は2種を合計で0.001%以上含有しても良いこととした。また、多量添加では炭窒化物形成による強化も期待できる半面、延性劣化が著しいため上限を5%とした。
【0030】
Ni、Cu、Co:強化元素であるが、過剰添加は延性劣化を招くため、Ni:0.001〜10%、Cu:0.001〜5%、Co:0.001〜5%の1種または2種以上を必要に応じて含有して良いこととする。
【0031】
B:焼入れ性向上や2次加工脆化防止に効果的である。一方で固溶窒素確保の点からは過剰添加は望ましくない。このため、0.0001〜0.1%を必要に応じて含有することとした。また、固溶窒素確保の点からB/10<N/14を満たすことが望ましい。
【0032】
また、不可避的不純物としてSnなどがあるが、これら元素をSn≦0.01%以下の範囲で含有しても本発明の効果を損なうものではない。
【0033】
組織:本発明は良好な強度延性バランスを確保するために面積率最大の相をフェライトとする。その他の組織として、マルテンサイト、残留オーステナイトおよびベイナイトの1種又は2種以上を含んでも良い。
尚、本発明において面積率は、板厚の1/8から7/8の位置を光学顕微鏡にて500〜1000倍にて20〜100視野観察し、切断法や画像解析により求めた値と定義する。
【0034】
Sol.C/Sol.N:固溶炭素および固溶窒素の共存により、高加工時に高い焼き付け硬化性を降伏応力および引張強度の双方について得られるもので、最も重要な値であることから0.1以上とした。高い焼き付け硬化能を得るためには固溶炭素および固溶窒素との共存に加えて、ある程度以上の転位密度の共存が不可欠である。予歪として5%付加後焼付け処理として170℃で20分として、予歪と焼付け処理前の鋼板に比べ降伏強度および引張強度の上昇代の平均またはそれぞれの値を50MPa以上好ましくは60MPa以上向上させることができる。これは、前述したように、コットレル雰囲気の形成に加えて、準安定な析出物および/またはクラスタ−形成による硬化を出現させることが重要で、そのためには転位密度の増加および固溶炭素および固溶窒素のある関係(Sol.C/Sol.N:0.1〜100)を満たしながらの共存が特に必要である。一方、この値が100を超えると共存効果が失われてしまい、降伏強度は上昇するも引張強度が上昇しないといった現象が生じ始めるため、これを上限とした。
【0035】
尚、Sol.Cは焼付け硬化能を向上させるのに0.0001%以上含有することが好ましい。また、過剰添加は時効性や延性を劣化させることから0.0100%以下とすることが好ましい。Sol.Nについても焼付け硬化能を飛躍的に向上させるので0.0001%以上含有することが好ましい。また、過剰添加は時効性や延性を劣化させることから0.0200%以下とすることが好ましい。また、特に、準安定な窒化物の形成は、高予歪における引張強度に関する焼付け硬化能向上には大きな寄与がある。
【0036】
ここで、Sol.C/Sol.Nの値は内部摩擦振動法で0.5〜4Hzの振動数により得られるQ-1として得られるピーク高さの比によって得られるものとする。また、Sol.C、Sol.Nの各々の値も同様の方法で求めることができる。また、前述のようにAP−FIMによっても統計的に正しいと思われる範囲での測定によって得ることもできる。
【0037】
予歪み:焼付け処理時のクラスターおよび微細準安定析出相の生成サイトとして5%以上の付加の焼き付き硬化量として評価した。一方、各材質によって異なるが均一変形以上の予加工は構造物として意味をなさないので、予加工量は均一延性よりも低くすべきである。この観点から、予歪みは20%以下とした。ただし、均一のびが20%を超える材料については均一のびまでの予加工を行っても本発明を何ら阻害するものではない。
【0038】
焼付処理:低温すぎると有限の時間内に高い焼付け硬化量を得ることができないため110℃以上とし、一方では高温すぎるとクラスターや準安定相の析出が生じなくなり安定相の析出に変わってしまうので200℃以下とした。処理時間は、フェライト中の炭素および窒素の拡散が十分起こりクラスターや準安定相の析出が生じなくなり安定相の析出に変わらない範囲として、1〜60分とした。
【0039】
析出分布:焼付け硬化の直接的原因の1つである。硬化に効く粒子サイズとしては円相当径で100nm以下である。焼付け処理により転位上に準安定相を微細に分散析出させることで焼付け硬化能を高めることができる。一方、測定限界は1nmである。従って、焼付け処理前にはその析出物密度は小さいほうが良いため円相当径で1〜100nmの転位上の析出物の密度を2個/μm2 以下とし、その後の110〜200℃で1〜60分の焼付け処理により転位上に微細析出させる。
【0040】
このときの析出密度として強化能確保の点から円相当径で1〜100nmの析出物の密度を5個/μm2 以上とし、1000個/μm2 を超えると均一変形の範囲では硬化量が飽和する傾向になる。よって、5〜1000固/μm2 とした。ここで析出密度は、フェライト母相中の任意の箇所について透過電子顕微鏡やEBSP(Electron Back Scattering Pattern)、AP−FIMなどにより粒子の分布を観察測定可能であり、これらを元に円相当径により粒子径を求めて密度を測定できる。
【0041】
次に製造方法について説明する。
熱延して本発明の鋼板を製造する場合には、所定の成分に調整されたスラブを鋳造ままもしくは一旦冷却した後再加熱して熱延を行う。このとき、偏析軽減などの理由から再加熱温度を1150℃以上かつ1250℃以下とする。加熱温度が高温になると偏析は軽減されるが全面に酸化スケール厚が厚くなってしまう。また、低温加熱では十分に偏析軽減・均質化ができないことがあるからである。
【0042】
熱延は、仕上げ温度が850℃未満となったり、最終スタンドでの圧下量が20%を超えると未再結晶圧延率が高くなってしまい製品の転位密度が高くなり、低延性となったり、焼付け硬化能が低下する懸念がある。一方、最終スタンドの圧下量が5%より小さいと板厚制度や形状不良の原因となるので、最終スタンドの圧下量は5〜20%と規定する。また、仕上げ温度が1100℃を超えると粒径が大きくなるので、仕上げ温度は850〜1100℃と規定する。
【0043】
その後の冷速は30℃/s未満だとパーライトが生成して固溶炭素確保を阻害する。また、100℃/s超では低温変態による変態転位の導入により焼付け硬化能が低下する懸念があるうえ、十分なフェライトが生成せず強度遠征バランスが悪化する。巻き取りは、冷却過程で極力炭化物および窒化物を生成させない目的で400℃以下に巻取ることとした。巻き取り温度の下限は特に規定しないが、固溶炭素および固溶窒素を残存させる目的からすると低い方が望ましい。また、設備制約のため、室温以上で巻き取ることが好ましい。
【0044】
一方、冷延製品の場合には、焼付き防止のため熱延仕上げ温度を830℃以上とし巻き取ることとした。その後は、熱延鋼板を酸洗後冷延し、焼鈍を鋼の化学成分によって決まる温度Ac1 及びAc3 温度(例えば「鉄鋼材料学」:W.C.Leslie著、幸田成康監訳、丸善発行、P273)で、表現されるAc1 −100(℃)未満の場合には、焼鈍温度で得られる固溶炭素および固溶窒素量が少ないことや再結晶不測の懸念があることからこれを焼鈍温度の下限とした。
【0045】
また、焼鈍温度が高温となるほど、製造コストの上昇を招くうえ結晶粒の粗大化が生じ材質に悪影響を及ぼすために、焼鈍温度の上限をAc3 +50(℃)とした。この温度域での焼鈍時間は鋼板の温度均一化と固溶炭素および固溶窒素の確保のために30秒以上が必要である。しかし、1000分超では、スケール過多になったり、コスト上昇や結晶粗大化の懸念があるを招くのでこれを上限とした。
【0046】
その後の冷却は極力、固溶炭素および固溶窒素を確保する観点から炭化物および窒化物の析出を避けるために、3〜100℃/秒の冷却速度で450℃以下に冷却する。冷却停止温度は特に定めないが、固溶炭素および固溶窒素量を確保する目的からすると低い方が望ましい。また、設備制約のため、室温以上とすることが好ましい。
【0047】
また、その後200〜400℃で10秒〜5分保持する熱処理を付加することで所定の焼付け硬化量を制御することも可能で、このような熱処理を付加しても本発明の範囲内である。また、電気鍍金、溶融亜鉛めっき、合金化溶融亜鉛めっきを施しても本発明の固溶炭素や固溶窒素等の規定を満たす限り範囲内である。冷延鋼板において、面積率最大の相をフェライトとするためには、規定の焼鈍温度およびその後の冷却速度とすることで最大面積を得ることができる。
【0048】
【実施例】
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。
表1に示すような組成の鋼板を、1200℃に加熱し、最終スタンドでの圧下量を5〜20%とし、仕上げ温度を920〜830℃で、その後冷却を30〜100℃/sで350℃まで冷却し、巻き取り後、酸洗し、1.6mm厚さおよび4mm厚さの熱延板を作成した。4mmのものについては冷延して1.0mm厚とした。
【0049】
その後、各鋼の成分(質量%)から下記式にしたがってAc1 とAc3 変態温度を計算により求めた。
Figure 0004071948
【0050】
これらのAc1 およびAc3 変態温度から計算される焼鈍温度:Ac1 −100℃〜Ac3 +50℃で10%H2 −N2 雰囲気中で再結晶焼鈍させたのち3〜100℃/秒の冷却速度で、室温までまたは過時効温度(OA:Over Aging)まで冷却して数分間保持後室温まで冷却して、冷延焼鈍板を作成した。
これら鋼板からJIS5号引張り試験片を採取して、予歪を加えて、焼き付け処理を行い、おのおのの焼き付け硬化特性や機械的性質を測定した。
表1中に170℃×20分焼き付け処理後の各鋼の硬化量を併せて示す。
【0051】
本発明例のA〜Kは、特に予歪が5%を超えると降伏応力の上昇量(ΔYS)および引張強度の上昇量(ΔTS)が同時に50MPaを超える。一方、比較例のCA〜CEは低歪側の降伏応力の上昇量は大きいものも有るが、高歪側ではとくに引張強度の上昇量が低い。
【0052】
表2にJおよびK鋼の、各条件における予歪10%における焼き付け硬化量を示す。過時効処理を行うと焼き付け処理時に生じる1〜100nmの析出物密度が小さくなるものの、その密度が5個/μm2 以上になると所定の硬化量を得ることができる。一方、焼き付け処理が110℃未満250℃超で60分超の保持になると微細析出物が生じず、効果量も小さい。
【0053】
【表1】
Figure 0004071948
【0054】
【表2】
Figure 0004071948
【0055】
【表3】
Figure 0004071948
【0056】
【発明の効果】
本発明は、複雑形状や衝突安全性を意識した高予歪み時において高い焼付け硬化能を持つ高強度鋼板及びその製造方法を提供することができる。

Claims (8)

  1. 鋼板が、質量%で、
    C :0.0005〜0.3%、
    Si:0.001〜3.0%、
    Mn:0.01〜3.0%、
    Al:0.0001〜0.05%、
    P :0.001〜0.3%、
    S :0.0001〜0.1%、
    N :0.0010〜0.05%
    を含有し、残部Fe及び不可避不純物からなり、フェライトを面積率最大の相とし、固溶炭素:Sol.C及び固溶窒素:Sol.NがSol.C/Sol.N:0.1〜100を満たし、予歪みを5〜20%付加したとき、110〜200℃で1〜60分の焼付け処理後の降伏強度および引張強度の上昇量の平均またはそれぞれの値が、予歪みを付加しない焼付け処理前の鋼板に比べ50MPa以上であることを特徴とする高予歪み時において高い焼付け硬化能を持つ高強度鋼板。
  2. 鋼板が、質量%でさらに、
    V,Ti,Nb,Zr,Hf,Taのいずれか1種又は2種以上を合計で0.001〜1%含有することを特徴とする請求項1に記載の高予歪み時において高い焼付け硬化能を持つ高強度鋼板。
  3. 鋼板が、質量%でさらに、
    Cr,Mo,Wのいずれか1種又は2種を合計で0.001〜5%含有することを特徴とする請求項1又は2記載の高予歪み時において高い焼付け硬化能を持つ高強度鋼板。
  4. 鋼板が、質量%でさらに、
    Ni:0.001〜10%、
    Cu:0.001〜5%、
    Co:0.001〜5%
    の1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の高予歪み時において高い焼付け硬化能を持つ高強度鋼板。
  5. 鋼板が、質量%でさらに、B:0.0001〜0.1%を含有することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の高予歪み時において高い焼付け硬化能を持つ高強度鋼板。
  6. 予歪みを5%付加したとき、フェライト中に存在する円相当径1〜100nm転位上の析出物密度が2個/μm2 以下で、その後の110〜200℃で1〜60分の焼付け処理後には円相当径1〜100nmの析出物密度が5〜1000個/μm2 であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の高予歪み時において高い焼付け硬化能を持つ高強度鋼板。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載の高強度鋼板を製造する方法であって、請求項1〜6の何れか1項に記載の成分からなる鋳造スラブを鋳造まま又は一旦冷却した後に再度1150〜1250℃に加熱し、熱延の最終スタンドでの圧下量を5〜20%とし、熱延の仕上げ温度を850〜1100℃とし、その後30〜100℃/sで冷却し400℃以下で巻取ることを特徴とする高予歪み時において高い焼付け硬化能を持つ高強度鋼板の製造方法。
  8. 請求項1〜6の何れか1項に記載の高強度鋼板を製造する方法であって、請求項1〜6の何れか1項に記載の成分からなる鋳造スラブを鋳造まま又は一旦冷却した後に再度1150〜1250℃に加熱し、熱延の仕上げ温度を830〜1100℃として巻き取り、その熱延鋼板を酸洗、冷延し、その後(Ac1 −100)〜(Ac3 +50)℃で30秒〜1000分間焼鈍した後に、3〜100℃/秒で450℃以下に冷却することを特徴とする高予歪み時において高い焼付け硬化能を持つ高強度鋼板の製造方法。
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